JP2012505970A - 金属めっき添加剤並びに基板のめっき方法およびこの方法により得られる製品 - Google Patents

金属めっき添加剤並びに基板のめっき方法およびこの方法により得られる製品 Download PDF

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Abstract

本発明は、リジッドメモリーディスクの製造を対象とする。本発明は、めっき過程における非金属粒子の析出を回避する金属めっき組成物を包含する。前記めっき組成物は、下記式の脂肪酸エステル硫酸塩添加剤、その混合物またはその塩を含む:
【化1】

(式中、
は、OH、OCH、OCHCH、および直鎖または分岐鎖のC1−C7アルキルからなる群から選ばれ、
は、Hおよび直鎖または分岐鎖のC1−C7アルキルからなる群から選ばれ、
mは、1〜5の整数、
nは、2〜30の整数、
oは、0〜10の整数、
は、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを表す)。
前記添加剤は、非金属粒子の析出を妨げるゼータ電位を有する。さらに、本発明は、少なくとも安定剤、錯化剤、還元剤および金属イオン源を含むめっき浴中の前記添加剤組成物を利用した無電解めっきのための方法を対象とする。

Description

本発明は、概して、磁気ディスク記憶装置の製造、および改善された無電解ニッケル(EN)薬品を用いた、金属基板をめっきする改良された方法に関する。本発明は、析出金属被覆における不具合を低減させ、これはin-situで発生する可能性あるまたは外部供給源から無電解もしくは電解めっき溶液に導入される可能性のある非金属粒子の共析を抑制することによってなされる。
自己触媒型化学還元法を、特に無電解ニッケル(EN)めっき溶液を、改変し、また化学的に改良することは珍しくない。これらの改変の多くは、めっき浴自体、並びにその安定性、めっき率、およびめっき環境のために有効な作用pH範囲といった、その固有の特性に関する問題に向けられている。たとえば、米国特許第2,658,841号には、ENめっき浴のための緩衝剤として可溶性有機酸塩を用いることが開示されている。米国特許第2,658,842号には、ENめっき浴へのエキサルタント(exaltants)として短鎖ジカルボン酸を用いることが開示されている。米国特許第2,762,723号には、めっき浴の安定性を改良するためにENめっき浴に硫化物および硫黄含有添加剤を用いることが開示されている。米国特許第2,847,327号には、ENめっき浴のための安定剤および弱エキサルタントとして脂肪酸化合物を用いることが開示されている。この特許には、脂肪酸類およびその水溶性の塩由来の有機化合物を含む多数の界面活性剤、アミノ化合物、脂肪酸および脂肪族アルコールの硫酸塩およびスルホン塩を用いることが記載されている。これらすべての特許が共通に有する開示は、めっき浴自体の固有の特性(すなわち、そのめっき率、安定性、有用なpH作用範囲)を改変するという目的のために上記化合物または化合物類を用いるということである。
米国特許第2,847,327号の教示にはじまる自己触媒めっきの更なる進歩により、ENめっき浴を安定させる別の手段が提示された。それは、より純度の高い出発物質、Pb、Sb、Bi、CuおよびSe等の重金属類から選ばれるより有効な安定剤、ヨウ素酸塩および硫黄化合物等の無機化合物、そして不飽和アルケンおよびアルキンその他の有機化合物を用いることである。さらに、改良されたポンピングおよびろ過方法等のめっき浴設備の改良、空気拡散等のデザイン、めっき浴槽に補充物質を添加する方法の改良、および陽極保護回路の使用によって、めっき浴の安定性に関する懸念が一層低減された。本発明は、析出物中に非金属粒子が共析することを防止し、または少なくともかなり大幅に抑制することにより、金属析出物の品質を改良するという目的で、添加剤がめっき浴に導入されたという点で米国特許第2,847,327号とは異なる。米国特許第2,847,327号の有機化合物の機能は、めっき溶液に対して作用することである。本発明の有機添加剤の機能は、めっき浴に対してではなく、めっきされた析出物に対して作用することである。さらに、米国特許第2,847,327号に教示されたすべての有機化合物が必ずしも本発明の実施において機能するとは限らず、十分高いゼータ電位を有する有機化合物だけが非金属粒子とめっき表面との間の反発を可能にする。
本発明は、今日のラップトップおよびデスクトップコンピューターにおいて極めて一般的に使用されているリジッドメモリーディスクの製造において格別有用性を有する。薄層磁気ディスクの構造の詳細は、米国特許第5,405,646号に教示されている。メディア(記録媒体)は、多層に積層され、各々の層が特定の役割を果たす。ディスクの基材は、ガラス、プラスチック、金属またはその他の硬い材料であることができる。商業的には、ガラスとアルミニウムの双方が広範に用いられている。本発明の好ましい実施形態としてはアルミニウム基板が望ましい。図1に示すとおり、アルミニウム合金は、通常は少なくとも6段階の湿式化学処理工程を経て、硬く、耐食のNiP被膜層に作り上げられる。これは磁気記録媒体のその後の用途において下層として働く。今日のハードディスクドライブにおいて、読み/書きヘッドにより作られおよび検出される電磁電流によってデータの蓄積および除去を最終的に可能にするのは、この磁気記録媒体である。
リジッドメモリーディスクの製造における磁気記録媒体の利用に先だって、NiP被覆へのさらにいくつかの処理が求められている。めっきされたディスクは焼結され研磨される。研磨工程は、次のスパッタ工程のために極めて平らで滑らかな表面を作り、完成品のハードディスクドライブの読み/書きヘッドのための非常に近接した浮上高さ(fly heights)(一般的に、30ナノメートル)を可能とする。めっきされた被膜におけるどんな些細な狂いまたは粗さ(平坦性からの逸脱)(上方向への突出であろうと下方向への陥没であろうと平らな表面でないこと)も、読み/書きヘッドとハードディスクの表面との間でヘッドクラッシュに対する脆弱性を発生させる。このことは、最終的には、これらのドライブ構成部品の期待耐用年数を減少させる。
本発明が、めっき不良の可能性を著しく減少させることによって利益を提供するのは、無電解めっき工程においてである。湿式化学処理工程の間に、下地、すなわちアルミニウムディスクはめっき固定具上に乗せられる。めっき固定は金属めっき方法において一般的である。固定具は金属、プラスチック、ガラスまたはセラミックスから作ることができる。選ばれる材料は多くの要素に依存する。メモリーディスクの製造において、固定具は一般的にプラスチックから作られる。熱および化学的に耐え、無電解ニッケルめっき方法に用いられ得るものの中から、エンジニアリングプラスチックが選ばれる。これらには、ポリビニリデンフッ化物(PVDF)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素化プラスチック、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリビスイミダゾール(PBI)が含まれる。
表面におけるめっき薬品を新たにするために、またメモリーディスク産業においてとても重要である、均一で一貫性のある組成を有するめっき品を製造するためには、すべてのディスクの表面における持続的な溶液交換が必要不可欠である。これはめっき浴内でのめっき固定および積極的な溶液の混合の双方の物理的動きによって提供される。めっき固定(その上にディスクがマウントされる)の連続的な機械的運動は、上下または左右の並進運動、回転、実装スピンドルやマンドレルの軌道運動であり、あるいは超音波運動など何か別の手段によって提供される運動である。溶液移動または混合は、いかなるタイプの流体運動、たとえば再循環ポンプ、カスケードフロー、ジェットノズル、インダクター、空気拡散、その他金属めっき技術および業務における当業者に知られている手段による運動によって提供され得る。めっき浴槽のデザインは、その構成部品が、必要とされる金属が、めっきされる目的物上に堆積し析出するような方法で、めっき薬品と接触できるのに必要とされるようないかなる物理的形状、サイズ、デザインであってよい。
これらの異なるタイプの運動は、めっきで生じた物質が、固定具からプラスチックの微粒子を持続的に擦り削り出すおそれがある。めっき浴中で生成され、またはめっき溶液に内部もしくは外部の何らかの他の供給源から導入されたこれらの粒子は、めっき物表面に対して作用を及ぼす。この粒子が表面に十分長く留まれば、析出した金属によって被覆される可能性、つまり析出物中に組み込まれ、望まれない物、すなわち外来粒子、の存在に起因して被覆物の絶対純度を減らす可能性がある。
めっき浴槽内の高度の溶液移動および機械的動作により、PVDFスピンドルおよびポリスルホンロッドの表面を横切り、アルミニウムディスクの持続的な摩耗を生じさせる。熱いめっき浴中におけるほぼ2時間にわたる、金属ディスクとプラスチックスピンドルおよびロッドとの間の何千もの接触ポイントでのこの持続的な摩耗作用は、微小なプラスチック粒子を分離し、めっき溶液中に入り込むことを引き起こし得る。これらの粒子がめっき物表面と接触し、そこに十分長く留まると、それらは成長するNiP被膜に入りめっきされる可能性がある。これらの様な混入めっき不良(プレイテッド−イン ディフェクト)の発生は知られており、かつ製造技術者にとっては深刻な懸念事項である。一旦埋め込まれれば、これらの粒子は引き続き行われる研磨工程の間に表面にさらされる可能性がある。最終製品の磁気メディアが、一瞬的に加熱(約200乃至250℃)されるスパッタリング工程に付されると、NiP層の表面に存在するプラスチック粒子は、完全にまたは部分的に除去され得る。
このような粗さ(すなわち、プラスチックの突起または内包)が生じた場合、ハードディスクの信頼性は保証されず、その理由は回転ディスクの表面の上にある読み/書きヘッドの極めて低い浮上高さおよびヘッドクラッシュのおそれによる。ヘッドクラッシュは、粒子またはそれによる突起部との直接の接触により生ずるか、または外来の粒子として析出物中にかつて存在していたが、最終製品の組み立て完了前にハードディスクの製造において引き続き行われる製造工程により生じた穴またはくぼみによる空気の乱れた流れパターンにより生じる。この種のめっき不良が、数千の群のめっき物からのたった1つのディスクにおいて発見された場合でさえ、多数のディスク全体が廃棄され、相当な損失を被る。
この種の内包またはかつて存在していた形跡を実質的に回避するということは、検査されるどの物においても粒子が実質的に発見されないことを意味する。ハードディスク業界では、「実質的に」とは、粒子の存在は許されないということであり、つまり、検査されるパーツの中で頻度数がゼロでなければならないことを意味する。粒子の寸法がメモリーディスク産業で対象とされる粒子より一層小さい他の産業、たとえば、ナノメートルまたはピコメートル規模の外来粒子が商業的にとても関心を惹くナノエンジニアリング産業では、「実質的に」という用語は粒子の有限な頻度を許容しているが、その頻度は、めっきされた析出物の純度(つまり、外来粒子の不存在)を決定するために一般的に用いされている統計的手法によって、金属めっき方法と比較された場合、明らかにかつ統計学的に外来の粒子は少ないであろう。
この問題に対処する一つの方法は、これらの粒子を除去するための、溶液の高頻度の入れ替えおよび直列のろ過によることである。しかしながら、粒子はめっき浴槽の中で生成されるので、それらがめっきされたディスクと接触し、NiP被覆中に被覆されるのに十分な時間そこに留まるという可能性は常に残る。
従って、本発明は、自己触媒薬品を用いての金属基板上のめっき析出物の品質を改善することを目的としている。特に、下地のアルミニウム基板を無電解ニッケル−リン合金で被覆することを、リジッドメモリーディスクを製造するために用いられる製造方法に応用したことが利益となった。従来技術を充実させるものとして、無電解ニッケル薬品を特定の添加剤を用いて改良し、その結果、被覆物中にプラスチック粒子が共析する状態をほぼ完全に防いだ。
本発明は、金属めっき浴の品質、すなわち析出被膜の純度を改良するための、金属めっき浴中の特定の添加剤の使用に関する。ある特定の用途、すなわちリジッドメモリーディスクにおいて、ひまし油等の特定の脂肪酸エステル硫酸塩添加剤が非常に有用であることが見出された。それは下記式で表される:
(式中、
は、OH、OCH、OCHCH、および直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
は、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
mは、1〜5の整数、
nは、2〜30の整数、
oは、0〜10の整数、
は、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを表す)。
本発明に関して、好ましいアルキル基は、1〜7、より好ましくは1〜5、さらにより好ましくは1〜3の炭素原子を有する。好ましいアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびブチルである。
oは、0〜10、好ましくは0〜3の整数である。oは、アルキル鎖の価数に起因して、2×(3.5+n)−mを超えることはない。RおよびSO はいずれも炭素鎖のどの場所に位置してもよく、上記式で示される。硫酸化のための出発物質としてのカルボン酸が脂肪酸の場合、硫酸塩基は元二重結合があったいずれか一つの炭素原子に位置する。疑似金属はたとえばNH である。本発明の好ましい実施形態は、添加剤として下記式で表されるひまし油の硫酸エステルを利用する。
(式中、Rは、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、Mは、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを示す。)
さらに、本発明は、金属めっき浴において用いられ、約−40mV乃至−150mVのゼータ電位を有し、脂肪酸、その混合物またはその塩を、硫酸化およびエステル化させて生成される混合物中の、少なくとも一つの下記式で表される反応生成物添加剤に関する:
(式中、
は、OH、OCH、OCHCH、および直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
は、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
mは、1〜5の整数、
nは、2〜30の整数、
oは、0〜10の整数、
は、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを表す)。
また、本発明は、金属または金属合金を析出させる間に、非金属粒子の共析を実質的に回避する金属めっき組成物であって、金属めっき浴において用いられ、脂肪酸、その混合物またはその塩を、硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる、少なくとも一つの下記式で表される反応生成物添加剤を含んでなる組成物に関する:
(式中、
は、OH、OCH、OCHCH、および直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
は、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
mは、1〜5の整数、
nは、2〜30の整数、
oは、0〜10の整数、
は、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを表す)。
本発明は、さらに、ニッケルおよびニッケル合金を析出させるための金属めっき組成物であって、
(i)ニッケルイオン源と、
(ii)金属めっき浴においてニッケル合金を析出させる間に非金属粒子の共析を実質的に回避するために有効な量の、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる少なくとも一つの下記式で表される反応生成物添加剤と:
(式中、
は、OH、OCH、OCHCH、および直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
は、Hおよび直鎖または分岐鎖のC1−C7アルキルからなる群から選ばれ、
mは、1〜5の整数、
nは、2〜30の整数、
oは、0〜10の整数、
は、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを表す)、
(iii)安定剤と、
(iv)錯化剤と、
(v)還元剤と
を含んでなる、組成物に関する。
本発明は、非金属粒子の共析を実質的に回避して、基板上に無電解金属または合金を析出させるための方法であって、前記基板を、自己触媒めっき浴中の前記非金属粒子および/または当該基板の被めっき表面をアニオン化しながら、金属または金属合金でめっきすることを含んでなり、前記めっき浴が、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる少なくとも一つの反応生成物添加剤を含んでなることを特徴とする方法に関する。
この方法は、さらに、リジッドメモリーディスクを製造するための方法であって、非金属粒子の共析を実質的に回避しながら、基板上に無電解ニッケルまたはニッケル合金を析出させること、前記非金属粒子および被めっき基板の表面のイオン性を、これらが互いに自己触媒めっき浴中で反発するように、アニオン性にし、前記基板をニッケルまたはニッケル合金でめっきすることを含んでなり、前記めっき浴が、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる少なくとも一つの反応生成物添加剤を含んでなることを特徴とする方法に関する。
本発明は、また、非金属粒子を実質的に含んでいない、自己触媒めっき金属または金属合金が被膜された基板であって、該基板が以下の方法により製造される:すなわち、非金属と、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる少なくとも一つの反応生成物添加剤とを含んでなる自己触媒めっき浴中で、下地基板を金属または金属合金でめっきすること、前記基板の被覆内における前記非金属粒子の析出を実質的に抑止するために、当該非金属粒子をアニオン性にすることを含んでなり、これにより、被覆された基板が、実質的に非金属による凹凸のないレベルに調製され、被覆された基板の表面が約21nmの平均粗さを有し、そして被覆された基板が磁気記憶媒体用途に用いられる。
本発明の他の特徴は明らかであり、以下に指摘する。本明細書は制限的なものと解されない。
リジッドメモリーディスク製造のフローチャート。 コンタミネーションされていない高リン含有ENめっき浴でめっきされた、Al基材上のEN被覆の映像描写。めっき浴は添加剤を含んでいない。 意図的に200nmのプラスチック粒子でコンタミネーションさせた、高リン含有ENめっき浴でめっきされた、Al基材上のEN被覆の映像描写。めっき浴は添加剤を含んでいない。 意図的に200nmのプラスチック粒子でコンタミネーションさせた、高リン含有ENめっき浴でめっきされた、Al基材上のEN被覆の映像描写。めっき浴は本発明の添加剤を含んでいる。 無電解ニッケル被膜に埋め込まれたポリスルホン粒子。 カラムの保持時間を分で示したクロマトグラフィーによる脂肪酸エステル硫酸塩(添加剤)の混合物の分離。 添加剤混合物中に含まれる特定の分画のイオンクロマトグラフィー(飛行時間型)質量分析(IC−MS)スペクトル。 ひまし油はリシノール酸の唯一知られた天然由来源である。 表4に示された値の平均値と幅。
本発明は、リジッドメモリーディスク(RMDs、たとえば、ハードディスクドライバのための磁気記録媒体)の製造において遭遇する少なくとも一つの問題を取り除き、著しく改善する。今日のハードディスクドライバは、約30nmの「浮上高さ」、すなわち読み/書きヘッドと回転する磁性のハードディスクとの距離で作製されている。これらのディスクを製造する過程で、アルミニウム基板は無電解ニッケル合金(NiP)でめっきされ、これは磁気記録(複)層のための下層として役目を果たす。
ニッケル被膜を適用するための無電解ニッケルめっき組成物は、当該技術分野でよく知られており、めっき方法やめっき組成物は、多数の公報、たとえば米国特許第2,935,425号、3,338,726号、3,597,266号、3,717,482号、3,915,716号、4,467,067号、4,466,233号、4,780,342号に開示されている。
一般的に、NiP析出溶液は、溶媒(典型的には水)中に溶解した少なくとも4種の成分を含んでなる。それらは、(1)ニッケルイオン源、(2)還元剤、(3)所望のpHを提供するための酸または水酸化物pH調整剤、および(4)溶液中における金属イオンの析出を抑制するのに十分な錯化剤である。NiP溶液のための多数の適切な錯化剤が上記公報に開示されている。当業者には明らかなこととして、ニッケルは、または用いられる他の金属は、通常はめっき浴中に存在するその他の材料との合金の形で存在する。したがって、次亜リン酸塩が還元剤として使用された場合、析出物はニッケルおよびリンを含む。同様に、米国特許第3,953,654号(上記参照)に示されるように、アミンボロンが使用された場合、析出物はニッケルおよびホウ素を含む。それゆえ、ニッケルという言葉の使用は、ともに通常に析出するその他の元素も含むものとする。
ニッケルイオンは、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケル、メチルスルホン酸ニッケルおよびこれらの混合物等、任意の可溶性塩の使用によって供給され得る。溶液中のニッケルの濃度は広範に変動することができ、約0.1乃至60g/l、好ましくは約2乃至50g/l,たとえば4乃至10g/lである。
還元剤、特にメモリーディスクのためには、通常次亜リン酸イオンであり、次亜リン酸ナトリウム、カリウム、アンモニウムおよびニッケル等、任意の適切な供給源によってめっき浴に供給される。その他の還元剤、たとえばアミンボラン、水素化ホウ素およびヒドラジン等、も適切に使用され得る。還元剤の濃度は、一般的に、めっき浴中のニッケルを還元するために十分な量を超える。
めっき浴は、酸性、中性またはアルカリ性であり、酸性またはアルカリ性pH調整剤は広範な物質、たとえば水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、塩酸など、から選択される。めっき浴のpHは約2乃至12の範囲であり、酸性の浴が好ましい。4乃至5の範囲、たとえば4.3乃至4.6の範囲のpHが好ましい。
錯化剤は、幅広い種類の物質、たとえば酢酸塩、クエン酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、ピロリン酸塩など、およびこれらの適切な混合物等のアニオン含有物質から選ばれる。錯化剤の範囲は、アニオンに基づいて、広範に変動することができ、たとえば約1乃至300g/l、好ましくは約5乃至50g/lである。
無電解ニッケルめっき浴もまた、当該技術分野で知られているその他の成分、たとえば緩衝剤、めっき浴安定剤、めっき率促進剤、光沢剤などを含むことができる。鉛、アンチモン、ビスマス、水銀、錫、セレン、硫黄を含有する化合物等の安定剤、およびヨウ素酸塩等の酸化合物が使用され得る。
適切なめっき組成物は、水中で上記成分を溶解すること、およびpHを所望の範囲に調整することによって調製される。
亜鉛が被覆されたアルミニウム部分は、当該部分を、約30乃至100℃の温度範囲、たとえば沸騰させて約82乃至93℃の範囲に維持されるニッケルめっき浴に浸漬することによって、所望の厚さおよび析出品質にめっきされる。50ミクロン未満またはそれを超える厚さで用いられるが、ほとんどの場合は約6乃至14ミクロンの範囲で用いられる。
当業者には明らかなこととして、めっき率は、(1)めっき溶液のpH、(2)還元剤の濃度、(3)めっき浴の温度、(4)可溶性ニッケルの濃度、(5)めっき物に対する浴の体積比、(6)可溶性フッ化物塩(めっき率促進剤)の存在、および(7)溶液撹拌の方法とデザインを含む多くの要因によって影響を受け、そして上記パラメータは本発明を実施するための一般的な指針を与えるに過ぎない。
本明細書において、高リン含有NiP合金は、90%未満のNiおよび10%超のリン(P)を含んでなる金属被膜として定義される。(しかしながら、本発明はこの組成のみのNiP被膜物に限定されない。0乃至15%の範囲のリン濃度を有する被膜物もまた等しく良好な恩恵をもたらすはずである。)約10.5%超のリンを含有するニッケル−リン(NiP)合金は、高リン含有NiP被膜として知られ、およびめっき物として常磁性(非磁性)である。めっき工程の間、基板アルミニウムの円形ディスクはスピンドル上に置かれる。これらのスピンドルは、通常は、化学的に不活性なプラスチック、たとえばマンドレル上にマウントされるポリビニリデンフッ化物(PVDF)またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成される。アルミニウムディスクは互いにスピンドル上のグローブ(grove)によって分離されている。ディスクをこれら各々のグローブの間に保持し、ディスクがそれらのグローブから飛び出し、次のディスクと「接合する」のを防ぐために、長いポリスルホンロッドがスピンドルとアルミニウムディスクのセンターホールの間に挿まれている。(このロッドは、2つの隣接したディスクがカップリングする可能性および各々のディスクの両側への薬品のアクセスを妨げる可能性を除去する。)したがって、この固定操作により、アルミニウムディスクのセンターエッジとポリスルホン(PSU)ロッドとの間には直接的な接触がある。この関係並びにスピンドルのその軸を中心とした連続的な回転運動、マンドレルの軌道軸およびめっき浴槽の中のEN薬品の高速で層流の流体の流れに起因するディスクの左右に揺れる運動により、PSUのプラスチック粒子は、ポリスルホンロッドまたはPVDFスピンドルから削り取られる。
これらのプラスチック粒子は、この段階では、ENめっき溶液中に自由に浮遊しており、基板の被めっき表面に接近し接触することができる。粒子がディスクの表面に十分長く接触し続けた場合、粒子はNiP合金にめっきされ得る。このようなことが起こった場合、それは多数のパーツ全部がスクラップにさせられることを引き起こす。組み込まれた粒子は、RMDを「ヘッドクラッシュ」を受けやすくし、またデータ検索の信頼性を落とすことが知られている。埋め込まれたポリスルホン粒子の例が図5に示されている。EN被膜へのこれらのプラスチック粒子の内包やその他の形でのわずかなコンタミネーションを防止することは、ハードディスク基板の製造業者にとって絶対の関心事である。本明細書において説明する特定の添加剤(脂肪酸エステル硫酸塩)は、EN被膜に対してプラスチック粒子が共析すること(取り込まれることまたは被覆されること)を実質的に回避することが見いだされた。
本発明による上記添加剤は、特有のイオン的な特質を有する。これらは、−30mV未満、好ましくは−40mV未満、また−50mV未満のゼータ電位を有する。この理由は本発明の作用機序にある。被覆物から除去される異物のスケールが一層小さくなればなるほど、好ましいゼータ電位はますますより負になる。本発明による界面活性剤は、添加剤のそれとは異なるイオン特性を有する。
無電解ニッケル(EN)めっきにおいて、この添加剤を使用することは、リジッドメモリーディスク(RMD)産業にとって非常に有益な結果を生み出す。提供される利益は二つの要素からなる:(1)いわゆる内包メッキ欠陥を、めっき浴中のプラスチック微粒子(および可能性があるその他の外来粒子)がEN合金へ共析することを退けることで防止できることが確認され、さらに(2)析出層に関し平滑化効果をもたらすと信じられた。
この添加剤は、オレイン酸ブチルの硫酸化から得られる反応生成物である。オレイン酸ブチル自体は、たとえば天然に存在する脂肪酸、つまりひまし油、のエステル化由来の反応生成物である。ここでは簡単にするために、添加剤はオレイン酸ブチル硫酸塩またはより一般的に脂肪酸エステル硫酸塩ということとする。この添加剤は、実際は複合混合物であり、それ自体が飽和および不飽和脂肪酸の混合物であり、単一で純粋な化合物に精製することが非常に困難な天然油から得られる。この添加剤は0.5乃至30ppmの間の濃度範囲で、上記した利益を提供することが明らかにされた。最も好ましい濃度は1乃至10ppmである。図2、3および4を参照すれば、その説明文から明らかである。
本発明による添加剤は、異なるエステル化および硫酸化された長鎖(たいていは、C16およびC18)脂肪酸の複合混合物である。少なくとも15成分が添加剤中に同定されている。質量分析データと一致する構造をもつ2つのそのような成分は、以下のものである。
(式中、Rは、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、Mは、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを示す。)
図6には、異なる保持時間で液体クロマトグラフィーカラムから溶出された連続したピークが示されている。各々のピークは、混合物中の異なる「純粋な」化合物と関連付けられる。この混合物の特性をさらに示すために、これらの溶出された化合物は、それらの固有の分子量を決定するため、次にイオン化され質量分析計に導入された。この化学分析の技術はイオンクロマトグラフィー(飛行時間型)質量分析法(IC−TOF−MS)として知られている。この方法を用いたデータ(図7)に関する解釈から、添加剤混合物中の様々な化学種が同定された。その分析で発見された物質は、不飽和および飽和スルホオキシ脂肪酸並びにこれらのエステル(ほぼ確実にはブチルエステル)、不飽和および飽和ヒドロキシ脂肪酸並びにこれらのエステル(ほぼ確実にはブチルエステル)、不飽和および飽和脂肪酸並びにこれらのエステル(ほぼ確実にはブチルエステル)、ヒドロキシ脂肪酸エステルのアルキルエーテルを含む。したがって、添加剤は、油、脂肪酸(またはカルボキシル化された)油および脂肪酸油の硫酸塩/スルホン酸塩の複合混合物であり、さらに、IC−TOF−MSスペクトルからのその成分の特徴は、出発脂肪酸がひまし油であることをほぼ示唆している。ひまし油の主要な脂肪酸はリシノール酸である。また、それは唯一知られたこの脂肪酸の天然由来源である(図8)。脂肪酸硫酸塩(またはそのエステル)の複雑さは、米国特許第2,743,288号、4,086,256号、4,226,796号、4,261,916号、英国特許第999,300号、および化学技術の百科事典(Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第4版,308−309頁)にさらに記載されている。
図6に示されるこの添加剤のIC−MS(イオンクロマトグラフィー−質量分析)は、出発脂肪酸としての出発物質であるリシノール酸に一致する。この脂肪酸がエステル化およびその後硫酸化された場合、成分の複合混合物が期待される。リシノール酸は当然ながらひまし油中に発見される。この油はリシノール酸の唯一の天然に存在する由来原であると考えられている。現在のところ、元の添加剤のどの分画(または複数の分画)がENめっき浴中で効果をもたらす利益に関与しているのか、あるいは、混合物全体自体がそうなのか分かっていない。更なる試験が、そのメカニズムを解明するのを助けるために、関連物質を用いて行われるだろう。現在のところ、高いゼータ電位が本発明の最重要事項である。
ゼータ電位が、イオン電荷(符号)および液媒体中の表面の重要さに関連している。負の電荷をもつ種はアニオン性であるといわれる。正の電荷をもつ種はカチオン性であるといわれる。ゼロの電荷をもつ種は非イオン性であるといわれる。また、別の種も存在し、正の電荷をもつ場合および負の電荷をもつ場合を有する。これらの二重に電荷をもつ種は両性であるまたはツイッターイオンと呼ばれる。
同じ電荷をもつ種は静電的に互いに反発し、反対の電荷をもつ種は引きつけあうことがよく知られている。ENめっき浴中では、化学的還元はめっき表面で起こる。この反応は表面に負電荷を生じさせる。また、ENめっき溶液中に導入された添加剤が金属表面に吸着した場合、それは一層負に帯電する。
本発明による添加剤は−40mV以下のゼータ電位を有する。このことは添加剤をかなり強い負の電荷をもつアニオン種に分類する。ゼータ電位はマルバーン社のナノサイザー ZSを用いて測定できる。添加剤によって粒子上に高いゼータ電位を持たせることが、析出金属の品質を向上させるという効果を与えるものと考えられる。
ゼータ電位は、基板または粒子の表面での電位をいかに大きくおよびいかに素早くその表面およびそれが接触する液媒体の間の距離を越えて変化させるかと関連している。この性質は、粒子が特定のシステムにおいて互いに会合しまたは避け合う能力に影響を及ぼす。結果として、ゼータ電位はいくつかの変数からなる関数であり、それらのいくつかは、温度、pH、伝導度、溶液粘度、粒子サイズ、濃度、試料調製、および試料測定過程である。それゆえ、ある界面活性剤または添加剤と別の界面活性剤または添加剤とを比較するためには、この性質を測定する標準化された方法が必要である。
これらの実施例の添加剤のものとして報告されたゼータ電位は、マルバーン社のナノサイザー ZSを用いて以下の方法で測定された。2.5MTOs(metal turnovers:金属ターン数)の5mlの高リン含有無電解ニッケル浴を1リットルの水に加えることによってストック電解溶液を調製した。得られた電解液は1.5ミリジーメンスの電気伝導率および約4.8のpHを有した。その後、1mlの1g/l試験添加剤の水溶液を9mlのストック電解液に加え、100ppm溶液を調製することによって、試験試料が調製された。10ml混合液を15mlプラスチックバイアル中で手で撹拌し、マルバーン社により提供される使い捨ての1mlゼータセルに導入した。100ppm添加剤試験溶液を3分割し、それぞれ約3mlを連続的に0.02ミクロンのシリンジフィルター(ANOTOP 6908−2002 酸化アルミニウム膜)を通過させ、ディップセルに流し入れた。検査の後、Uチューブに気泡が無いことを確認し、測定のためゼータセルをナノサイザー ZSに設置した。測定は、25℃で、流体粘度は実質水の粘度で行った。
測定ルーチンは、1回の粒径測定、1回のゼータ電位測定および30秒間の停止というサブルーチンから成り、これが連続2回(サイクル)繰り返された。測定された粒径は1回目のゼータ測定サイクルから得られたものである。2回目の操作で測定されたゼータ電位を対照として選択し、以下の表に示した。(Triton DF−16およびアリルトリフェニルホスホニウムブロミドは測定していない。)
めっき固定治具の機械的研磨作用によりめっき浴中で生成された非金属粒子およびめっき析出物は、添加剤(または添加剤の成分)で被覆され、この粒子を負電荷で覆う。めっき物および非金属粒子は双方十分負に帯電しているので、これら2つの固体は互いを避ける傾向を有する。また、経時的に生成される非金属粒子の数は少なくなるので、極少量の有効なアニオン種が要求される。これらの負に帯電した粒子は、同様に負に帯電しためっき物から反発され、溶液ターンオーバーにより完全にめっき溶液から運び出されるのに十分な時間バルク溶液中に留まる。その後、ろ過カートリッジによりめっき溶液の下流で除去される。
添加剤の中にはいくつかの未反応の油が存在するので、有用な濃度には上限がある。あまりにも高い濃度では、めっきされた表面にガスピットが生じる。添加剤濃度が30ppmであった、一つのそのような工業的試行では、許容できないレベルのガスピットを生成した。最も有効な濃度範囲は1乃至30ppmの間であると考えられている。最も好ましい濃度は、固形分65%で市販されている脂肪酸硫酸塩2乃至10ppmの間である。その余の35%は水である。
以下の実験は本発明を説明するものであるが、非制限的な実施態様である。
本発明による組成物および方法を以下の特定の実施例によってより詳しく説明するが、これらは例示であって何ら限定的に解釈されるものではない。また、特に断りのない限り、「部」および「百分率」はいずれも「重量」基準であり、温度は摂氏温度である。
実施例1
以下の手順で、5056アルミニウム合金ディスクをダブルジンケート処理し、無電解Ni−P(ニッケル−リン)を用いてめっきした(各工程の後、冷水でリンスした):
(1)アルカリ性洗浄溶液中に、60℃で5分間、浸漬する
(2)酸性洗浄液中に、60℃で2分間、浸漬する
(3)50体積%のHNO(硝酸)溶液に、室温で1分間、浸漬する
(4)アルカリ性ジンケート溶液に、室温で35秒間、浸漬する
(5)50体積%のHNO(硝酸)溶液に、室温で1分間、浸漬する
(6)アルカリ性ジンケート溶液に、室温で16秒間、浸漬する
(7)添加剤を含んでいないENめっき液に、86℃で110〜120分間(pH4.4〜4.5)、浸漬する
工程(1)〜(6)における前処理薬品の具体例は、標準的な金属表面処理ハンドブック中に見出すことができる。ENめっき浴は、ニッケル硫酸塩6水和物、次亜リン酸ナトリウム、および上記したようなその他の成分を含んでなる。
実施例2
ひまし油のブチルエステルを硫酸化したもの由来の反応混合物を10ppm添加した以外は実施例1を繰り返した。ニッケル−リン被膜にはプラスチック粒子が観察されなかった。添加剤をめっき浴槽の側面越しに、工業的なEN薬品に加えて添加した。析出したNiP合金において、微粒子が除去されるという劇的かつ有益な特性を生み出したことが分かった。この利益は、微粒子の混入が、許容され難い欠点の主要な原因であるというような応用分野、たとえばリジッドメモリーディスクにおいて、大きな価値がある。このような用途においては、あらゆる種類の「外来粒子」が、析出したEN被膜から除去されることが望ましい。本発明のこの特定の用途において、これらの粒子は、ポリスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(ビニリデンフッ化物)、ポリプロピレン等のプラスチック;オルト亜リン酸ニッケル、オルトリン酸第二鉄またはオルトリン酸第一鉄、ちり粒子、炭素質の不純物等の非プラスチックなどを含むが、これらに限定されない。これらの内包物、特にポリスルホンおよびフッ化プラスチックにおける排除は実質的に完全である。つまり、これらの種類の粒子の100%の除去を意味する。このことはリジッドメモリーディスクがめっきされる製造のための薬品に要求されるものであった。NiP合金へのプラスチックの内包がたった一つでも見つかった場合には、めっきされたアルミニウム基板の全ロットは廃棄され、あるいはさらなる処理は行われなかった。
実施例3
ひまし油のブチルエステルを硫酸化したもの由来の反応混合物を30ppm添加した以外は実施例1を繰り返した。めっきされたアルミニウムディスクは許容できない程多数のガスピットを有していた。含まれた粒子の分析は行わなかった。
実施例4
ニッケル、還元剤、錯化剤、金属安定剤および非金属プレエージング塩を含んでなる無電解ニッケル被覆組成物を、粒子共析阻害剤として選ばれた、好ましくは1乃至10ミリグラム/リットル(mg/l)の量の添加剤によって改良した。非金属プレエージング塩は添加されても添加されなくても、本発明の有効性は失われなかった。このオルトリン酸塩は、次亜リン酸塩が還元剤として使用された場合の、化学還元反応の自然の副生成物である。ENめっき浴中のこの副生成物の量はどの程度長く浴が使用されたかと関連している。この浴寿命は、金属めっき業界で、浴の金属ターンオーバー数またはMTOs数と呼ばれている。無電解ニッケル浴が使用された場合、浴の有効な使用(寿命)を継続するために、ニッケルがめっきされるまで、ニッケル塩および還元剤は補充されなければならない。再添加されたニッケル塩の量が、最初のめっき溶液中に含まれていた最初のニッケルの量と等しくなったとき、浴は1回金属ターンオーバー、MTOめっきされたという。
共析阻害剤粒子として使用される様々な添加剤の有効性を試験するために、以下の組成の無電解ニッケル浴を用いた。

組成 g/l
ニッケル硫酸塩6水和物 22.4
(塩)
オルト亜リン酸ナトリウム 60.0
(プレ−エージング塩)
乳酸(90%) 14.4
(錯化剤/キレート剤)
リンゴ酸 19.8
(錯化剤/キレート剤)
コハク酸 6.1
(錯化剤/キレート剤)
次亜リン酸ナトリウム1水和物 24.0
(還元剤)
硝酸鉛 0.00076
(安定剤)

表1.無電解ニッケル浴の組成
めっき浴pHを水酸化アンモニウムで4.8に調整し、88℃まで加熱した。リジッドメモリーディスクの製造で用いられるタイプの下地アルミニウムディスクを用いた。それを慎重にカットして、実質的に同じ大きさを有する12個のパイ−ウェッジ型のピースを準備した。12個のピースすべてに小さな1/8インチの穴をあけて、アルミニウムワイヤーの短いピースを用いたプラスチック棒から吊るした。これら同一の12個のパーツは、その後同じように、金属表面処理業界においてよく知られている代表的なダブルジンケート処理を用いて、前処理された。この方法は、パーツを弱アルカリ洗浄液、酸洗浄液、アルカリ性の亜鉛浴に浸漬し(第一ジンケート処理)、硝酸により亜鉛をストリップし(剥ぎ取り)、そして最後に第二のアルカリ性の亜鉛浴に浸漬すること(第二ジンケート処理)から成る。パーツは、各前処理方法工程後、流水でリンスされる。最終のリンス工程の後、パーツは無電解ニッケル浴中に入れられる。
図1に示すように、2リットルのEN浴を調製し、0.45ミクロンのフィルターを通してろ過した。層流のフード内で、100mlのEN浴を100mlのメスシリンダーに注ぎ入れ、88℃に制御された水浴中に置いた。これは意図的に導入されるポリスルホン粒子を含んでいない第一のコントロール浴である。
ポリスルホン(PSU)粒子の水性ディスパージョン1ミリリットルを、残りの1900mlのEN浴薬品に添加した。ディスパージョンは、合成的に生産された200ナノメートルのポリスルホン粒子のサスペンションである。したがって、残りの浴は、リジッドメモリーディスクの製造の間に、EN析出物中に組み込まれると知られている材料で意図的にコンタミネーションさせた。
上記で得た意図的にコンタミネーションさせたEN浴1リットルを、10個の100mlのメスシリンダーに分けた。ある添加剤を、10個の試験液のうち9個に加えた。10番目の溶液には添加剤を加えなかった。これは合成的に作られたPSUコンタミネーション粒子を含んでいる第二のコントロール浴である。9種の添加剤を10ppmの濃度レベルで評価した。これらは以下の表2に示される。
11種すべての試験溶液を88℃に制御された水浴中に置いた。その後、上記のとおり前処理されたアルミニウムパーツを試験溶液に浸漬し、15分間めっき処理し、リンスし、乾燥し、そしてSEMを用いて5,000倍もの倍率で目測した。
単純な目視による検査によれば、例1の浴からめっきされた析出物は、他の10個の析出物よりもかなり顕著な光沢があった。その他の10個の析出物は、かすかなヘイズ(曇り)を有していた。例1の析出物はヘイズを有していなかった。
めっき析出物の異なる顕微鏡写真(図2、3および4に示す)は、SEMで5,000倍に拡大し比較したものである。この場合もやはり、表2の例1の浴からめっきされた析出物は、顕著な差異があった。他のすべての表面と比較すると、この表面は、直径でおよそ1μmと測定される微小で丸い凹凸(アスペリティー)がほとんどない。これらの凹凸は被覆化された不純物(コンタミネーション)の粒子から生じたものと考えられる。1,500μmの領域内で観察された凹凸の数の大雑把なカウントを行った。結果は表3に示されるとおりであった。
脂肪酸エステル硫酸塩を含む組成でめっきされたサンプル1を、2つのコントロール(その1つはそれに添加されるPSU粒子を含んでいない(サンプル10))を含むその他すべてのサンプルと比較すると、重要な差異が観察される。すべてのめっき浴のストック溶液は0.45μmのフィルターを通してろ過されただけであるので、ストック溶液は、非PSU粒子以外のものを含んでいた可能性がある。仮にそうだとすると、サンプル1をめっきするために使用された浴中の添加剤は、これらの粒子が共析することもまた抑制したことになる。
サンプル1とその他のすべてのサンプルとの間に別の差異がある。アルミニウム基板の予備研磨によるグルーブ(溝)は、サンプル1の析出物ではより一層目立たなかった。つまり、このサンプルの析出物の表面は他のすべてのサンプルの析出物より滑らかに見える。この滑らかさは、これらの被覆物の個々の平均粗さ、Raを測定することによって定量され得る。平均粗さは、サンプルの表面の任意の領域にわたって表面の低いポイントと高いポイントとの間の平均距離の測定値である。Raが小さくなればなるほど、表面はより平坦になる。干渉顕微鏡法を用いて、表4の11種のサンプル各々について5箇所の粗さを測定し記録した。測定された各サンプル上で検査された領域は62.4μm×62.4μmであった。その後、平均粗さ、Raが算出された。実際の測定値を表4に示し、平均値を図9にグラフを使ってプロットした。このデータは、実際に、サンプル1の析出物が、2つのコントロールおよびその他8種のサンプルより統計的に平坦であることを示している。
本発明の要旨を逸脱しない範囲で、上記において様々な変更が可能であるので、上記明細書および添付した図に含まれる全ての事項は実例として解釈されるべきであって、制限的な意味に解釈されるべきではない。上記で引用した文献は、引用することにより本明細書の開示に含まれる。

Claims (33)

  1. 金属めっき浴において用いられ、約−40mV乃至−150mVのゼータ電位を有し、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物中の少なくとも一つの、下記式で表される反応生成物添加剤:
    (式中、
    は、OH、OCH、OCHCH、および直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
    は、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
    mは、1〜5の整数、
    nは、2〜30の整数、
    oは、0〜10の整数、
    は、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを表す)。
  2. 非金属粒子の共析を実質的に回避するために有効な量の、請求項1に記載の添加剤。
  3. 金属または金属合金の析出の間の、非金属粒子の共析を実質的に回避する金属めっき組成物であって、金属めっき浴において用いられ、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる少なくとも一つの下記式で表される反応生成物添加剤を含んでなる、組成物:
    (式中、
    は、OH、OCH、OCHCH、および直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
    は、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
    mは、1〜5の整数、
    nは、2〜30の整数、
    oは、0〜10の整数、
    は、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを表す)。
  4. 金属イオン、
    安定剤、
    錯化剤、および
    還元剤をさらに含んでなる、請求項3に記載の金属めっき組成物。
  5. ニッケルおよびニッケル合金を析出させるための金属めっき組成物であって、
    (i)ニッケルイオン源と、
    (ii)金属めっき浴において用いられ、ニッケルおよびニッケル合金の析出の間の、非金属粒子の共析を実質的に回避するために有効な量の、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる少なくとも一つの下記式で表される反応生成物添加剤と:
    (式中、
    は、OH、OCH、OCHCH、および直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
    は、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
    mは、1〜5の整数、
    nは、2〜30の整数、
    oは、0〜10の整数、
    は、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを表す)、
    (iii)安定剤と、
    (iv)錯化剤と、
    (v)還元剤と
    を含んでなる、組成物。
  6. が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルもしくはイソブチルまたはこれらの混合物である、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  7. mが、1、2または3である、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  8. nが、8〜22である、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  9. が、H、Li、Na、K、Ca2+、Mg2+またはNH である、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  10. 前記添加剤が、下記式で表されるものである、請求項5に記載の金属めっき組成物:
    (式中、Rは、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、Mは、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを示す。)
  11. 前記添加剤が、約0.001乃至約1000ppmの濃度を有する、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  12. 前記添加剤が、約0.01乃至約30ppmの濃度を有する、請求項11に記載の金属めっき組成物。
  13. 前記添加剤が、約0.1乃至約15ppmの濃度を有する、請求項11に記載の金属めっき組成物。
  14. 前記ニッケルの濃度が約2乃至約25g/Lの範囲内である、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  15. ニッケルについての前記還元剤が、次リン酸塩、ホルムアルデヒド、ヒドラジン、ホウ化水素もしくはアミンボランまたはこれらの混合物である、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  16. 前記還元剤が、約10乃至約50g/Lの濃度の次リン酸塩である、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  17. 前記錯化剤が、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、アミノ酢酸塩、マロン酸塩、ピロリン酸塩もしくはリンゴ酸塩またはこれらの混合物である、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  18. 前記安定剤が、セレンイオン、テルルイオン、錫イオン、鉛イオン、モリブデンイオン、バナジウムイオン、銅イオン、ビスマスイオン、アンチモンイオン、ヨウ素酸塩、シアン酸塩、不飽和有機酸、チオジグリコール酸もしくはチオ尿素またはこれらの混合物である、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  19. 前記組成物が約3乃至約8の範囲内のpHを有する、請求項5に記載の金属めっき組成物。
  20. 非金属粒子の共析を実質的に回避する、基板上に無電解金属または合金を析出させる方法であって、
    前記基板を、自己触媒めっき浴中において、前記非金属粒子および/または当該基板の被めっき表面をアニオン化しながら、金属または金属合金でめっきすることを含んでなり、
    前記めっき浴が、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる少なくとも一つの反応生成物添加剤を含んでなるものである、方法。
  21. 少なくとも一つの反応生成物添加剤が、下記式で表されるものである、請求項20に記載の方法:
    (式中、
    は、OH、OCH、OCHCH、および直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
    は、Hおよび直鎖または分岐鎖のC−Cアルキルからなる群から選ばれ、
    mは、1〜5の整数、
    nは、2〜30の整数、
    oは、0〜10の整数、
    は、金属イオン、疑似金属イオン、またはHを表す)。
  22. 前記基板が、鉄、ニッケルもしくはアルミニウムまたはこれらの単独もしくは複数の合金である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記金属がニッケルであり、かつめっきされたニッケル層またはニッケル合金層が約1乃至約75μmの厚さを有する、請求項21に記載の方法。
  24. 前記厚さが、約8乃至約15μmの範囲内である、請求項21に記載の方法。
  25. 前記めっき浴の温度が、約40乃至95℃の範囲内である、請求項21に記載の方法。
  26. 前記めっき浴が、さらに安定剤、錯化剤もしくは還元剤またはこれらの混合物を含んでなる、請求項21に記載の方法。
  27. 前記非金属粒子が、プラスチックである、請求項21に記載の方法。
  28. 前記プラスチックが、ポリスルホンである、請求項27に記載の方法。
  29. 前記プラスチックが、ポリビニリデンフッ化物である、請求項27に記載の方法。
  30. 前記プラスチックが、ポリテトラフルオロエチレンである、請求項27に記載の方法。
  31. 前記めっきされた基板がリジッドメモリーディスクのための前駆体である、請求項21に記載の方法。
  32. リジッドメモリーディスクを製造する方法であって、
    非金属粒子の共析を実質的に回避しながら、基板上に無電解ニッケルまたはニッケル合金を析出させ、前記非金属粒子および被めっき基板の表面のイオン性を、これらが互いに自己触媒めっき浴中で反発するように、アニオン性にし、前記基板をニッケルまたはニッケル合金でめっきすることを含んでなり、前記めっき浴が、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる少なくとも一つの反応生成物添加剤を含んでなることを特徴とする、方法。
  33. 非金属粒子を実質的に含んでいない、自己触媒めっき金属または金属合金が被膜された基板であって、該基板が、
    非金属と、脂肪酸、その混合物またはその塩を硫酸化およびエステル化させて生成される混合物から選ばれる少なくとも一つの反応生成物添加剤とを含んでなる自己触媒めっき浴中で、下地基板を金属または金属合金でめっきすること、
    前記基板の被覆内における前記非金属粒子の析出を実質的に抑止するために、当該非金属粒子をアニオン性にすることを含んでなり、
    これにより、被覆された基板が、実質的に非金属による凹凸のないレベルに調製される方法により製造され、
    被覆された基板の表面が約21nmの平均粗さを有すること、および
    被覆された基板が磁気記憶媒体用途に用いられることを特徴とする、基板。

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