JP2004537647A - ニッケル、ホウ素および粒子を含有する塗料 - Google Patents
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Abstract
Description
(技術分野)
この発明は、非常に優れた特性を有する新規な金属塗膜に関する。より詳細には、本発明は、ニッケル、ホウ素および粒子を含有する金属塗料、被処理物品表面への該塗料のアルカリ性水溶液からの還元的沈着、およびこれによって得られる物品に関する。
【0002】
(背景技術)
物品の表面特性を装飾的および機能的な目的で改質するために、該物品の表面上へ金属イオンの化学的または電気化学的還元によって金属合金をめっきさせるかまたは沈着させる技術は当該分野においては周知である。金属/金属合金塗膜を金属製または活性化非金属製の基体上へ沈着させることによって該基体の表面特性、例えば、硬度、耐腐食性、耐磨耗性および耐研磨性等を高めることは特に商業的観点から重要である。
【0003】
ニッケル/リン塗膜中へ固体粒子を共沈着させることによって、該塗膜の特性を変化させることができることは、無電解金属めっきの分野においては周知である。粒状物、例えば、ダイヤモンド、シリカカーバイド、テフロン(登録商標)、二硫化モリブデン(molly disulfide)および二硫化タングステン等の粒子が使用されている。当該分野における問題は、共沈着されるこの種の粒子の結合強度が低く、該粒子がニッケル塗膜から分離する傾向があることである。この現象は、ニッケル塗膜と基体との界面に存在する粒子の体積に起因して、ニッケル塗膜と基体との間に空隙が形成されることに基づくものと考えられている。このことは、該塗膜の断面を走査型電子顕微鏡を用いて調べることによって観察することができる。
【0004】
従来技術によれば、次のことが認識されている。即ち、ニッケルめっき浴中において、含リン還元剤の代わりにホウ化水素還元剤を使用する場合には、より高い耐磨耗性を有するより硬い塗膜が得られる。このため、ニッケル−ホウ素塗膜の分野においては、安定な浴から、さらに硬くて耐腐食性の一層高い塗膜を製造することを目標とする研究開発の努力がなされている。この点に関しては、例えば、次の米国特許の明細書を参照されたい:6066400、5019163、4833041、3738849、3674447、3342338、3378400、3045334および2726710。これらの明細書には、常套の安定剤を使用する常套のニッケル/ホウ素めっき浴が開示されている。これらの明細書の開示内容は本願明細書の一部を成すものである。
【0005】
ニッケル/ホウ素塗膜の開発においては、従来技術は、ホウ化水素還元剤の高い反応性に起因する浴の安定化という問題に直面していた。安定性に関する問題の解決策として、安定剤、例えば、硫酸タリウムのようなタリウム塩、塩化鉛またはタングステン酸鉛等を添加することにより、ホウ化水素還元剤の反応性を低下させることによって該還元剤の不安定性を調整している。
【0006】
ホウ化水素の安定性を調整するためには、安定剤とホウ素還元剤の使用量を適量に維持することにより、安定性を犠牲にして適当なめっき速度の必要性を調和させることが要求される。浴中に多量の安定剤を存在させると、めっき速度の低下と塗膜中への安定剤の共沈着がもたらされる。安定性の低い浴は反応速度を増大させ、浴中に種晶の発生(seeding)をもたらす。種晶は、ニッケルが浴中でめっきされて小さな粒子を形成するときに発生する。
【0007】
最適な特性を得るためには、塗膜中のホウ素の含有量を約3.5〜5.5%にする必要があるので、安定剤の量と還元剤の量との間の調和も考慮されなければならない。ホウ素の含有量が少ないと、より柔軟な塗膜がもたらされる。ホウ素の含有量が多くなると、塗膜は脆くなる。
【0008】
従来技術においては、安定剤の添加は、ニッケル/ホウ素塗膜の形成が妨げられるという新たな問題をもたらした。該塗膜の形成中においては、安定剤は該塗膜中に共沈着し、該塗膜の硬度に悪影響をもたらす。
【0009】
また、浴の経時的変化に伴って、ニッケル/ホウ素浴の安定性を維持するために付加的な安定剤を連続的に添加しなければならない。浴の普通の操作中においては、ホウ素と安定剤は30分毎に添加される。早晩、浴中のホウ素とニッケルを適量に維持することは非常に困難となる。通常、この種の浴は12〜15回もしくはそれ以下のターンオーバー後に消耗されるので、廃棄処分されなければならない。ターンオーバーは、浴中の利用可能なニッケルの100%がめっきされてその補給がされたときにおこなわれる。この種の浴の中には、浴寿命の長いものもあるが、浴を維持するために添加される十分な量の安定剤に要するコストは、このようなめっき処理を非経済的にする。
【0010】
当該分野における別の問題は、多くの基体、例えば、特定のアルミニウム合金製および工具鋼合金製の基体が、損傷を伴うことなく加熱処理できないことである。十分な硬度を達成するためには、ニッケル/ホウ素塗膜を725oFで90分間の加熱処理に付すべきである。この熱処理によって、ホウ化ニッケルの結晶性クラスターが塗膜の全体にわたって形成される。塗膜の硬度と耐磨耗性はこのような結晶に起因する。
【0011】
この発明は、当該分野におけるこれらの問題を、望ましい特性を有する粒子を、ホウ化水素還元剤を用いるニッケル浴中へ添加して該粒子をニッケルとホウ素と共沈着させることによって解決する。このような粒子は、塗膜に望ましい特性を付与する。特定のサイズを有する特定の種類の特別な粒子を選択することによって、塗膜の特性を高めることができる。例えば、硬い粒子はより良い耐磨耗性を付与する。潤滑性粒子、例えば、二硫化モリブデンは潤滑特性を付与する。
【0012】
含リン還元剤を用いるときにニッケル塗膜中に共沈着する粒子の結合強度に関する問題は、還元剤としてホウ化水素を用いるときには存在しない。前述のような走査型電子顕微鏡(SEM)観察によれば、水素化ホウ素ナトリウム還元剤は、厚さが2〜3ミクロンのニッケルホウ素塗膜層を界面に形成させ、粒子は塗膜中に分布する。水素化ホウ素ナトリウムの存在下におけるニッケルの自己触媒的還元はほとんど瞬間的な還元であり、これによって、粒子の著しい共沈着を伴うことなく、ニッケルホウ素の連続層が界面に形成される。この界面層中に粒子が存在しないことは、次リン酸ナトリウム還元剤によって形成される界面中に粒子を有する層とは対照的な優れた結合強度の原因であると考えられる。
【0013】
(発明の開示)
(発明が解決しようとする技術的課題)
本発明の目的は、無電解的または電気化学的なニッケル/ホウ素めっき浴中へ添加する前の粒子の性状を調整する分散組成物を提供することである。この調整の理由は、粒子に望ましい特性を付与することによって、粒子が浴中へ添加されたときの有害な効果を除去するためである。粒子は種晶化、めっき化もしくは沈降化を誘発する傾向があるか、またはめっき速度に不利な影響を及ぼす傾向がある。種晶化(seed out)は、浴中のニッケルイオンが溶液から析出してニッケル沈着の核形成サイトとして作用するときに発生する。めっき化(plate out)は、ニッケルのめっきが至る所で発生して浴が不安定になるときに起こる。沈降化 (fall out)は、ニッケルめっきされた粒子がより大きな屑粒子となり、タンクの底部に沈降してニッケルのめっきをさらに進行させるか、または屑粒子が加工品上に沈降して望ましくない粗い塗膜をもたらすときに発生する。
【0014】
この調整処理(conditioning)は、ポンプやフィルターによる普通の撹拌によって粒子を浴中に懸濁状態で維持することを可能にする。粒子が凝集する傾向または粒子が浴の液面状へ浮遊する傾向は、浴中に撹拌をもたらすことによって実質上低減される。通常、このことは、浴中の液体の流れを制御することによって達成される。しかしながら、その他の機械的装置、例えば、プロペラ等を用いることができ、また、基体のホルダーを浴中で移動させることによって撹拌をもたらしてもよい。
【0015】
(その解決方法)
本発明によれば、ニッケルとホウ素および安定剤と粒子を含有するアルカリ性金属塗料(alkaline metal coating composition)が提供される。該塗料は、その他の金属イオン、例えば、コバルトイオン等を含有することができる。粒子は、アルカリ性溶液中の粒子およびエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の水溶性塩とエチレンジアミン(EDA)との混合物を含有する分散組成物から浴中へ導入される。この分散組成物は、常套のいずれかの安定化されたニッケルホウ素浴中へ添加することができ、これによって、該塗料が調製される。該塗料は無電解的または電気化学的な沈着によって基体上に塗布され、これによって、無定形で連続的な均一塗膜が形成される。この塗膜を加熱処理に付すことによって、塗膜の特性を改良することができる。
【0016】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明は、粒子、例えば、ダイヤモンド、炭化ホウ素およびシリカカーバイド等のニッケル/ホウ素塗膜中への共沈着を可能にする分散組成物にも関する。この場合、粒子の種晶化、めっき化もしくは沈降化が誘発されることはなく、また、めっき速度が不利な影響を受けることもない。種晶化は、浴中のニッケルイオンが溶液から析出してニッケル沈着の核形成サイトとして作用するときに発生する。めっき化は、ニッケルのめっきが至る所で発生して浴が不安定になったときに起こる。沈降化 は、ニッケルめっきされた粒子がより大きな屑粒子となり、タンクの底部に沈降してニッケルのめっきをさらに進行させるか、または屑粒子が加工品上に沈降して望ましくない粗い塗膜をもたらすときに発生する。
【0017】
分散組成物は分散助剤および粒子を含有する。該分散組成物はその他の成分として、水およびpHを調整するためのアルカリ性試薬、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化アンモニウム等を含有することができる。分散組成物のpHは10よりも高くするのが好ましい。分散助剤は、EDTAの水溶性塩とEDAの混合物である。EDTAの水溶性塩は、好ましくは金属塩である。
【0018】
粒子のサイズは、塗膜の特性に影響を与える。粒子のサイズが増加すると、塗膜は被接触表面に対して研磨性になる。通常、このことは、粒子のサイズが10ミクロンよりも大きくなるときに発生する。非研磨性の塗膜を得るための粒子の好ましいサイズは1ミクロンまたはそれ以下である。使用できる粒子の最大のサイズは、粒子の懸濁液中での保持性と塗膜中への共沈着性によって制約される。
【0019】
めっき浴中での粒子の使用量は、通常は、浴1ガロンあたり約0.05〜約0.15gである。過度に多い粒子は浴の分解をもたらす。少量の粒子は望ましい特性を付与しない。
【0020】
本発明による金属塗膜は、塗膜中に分散された共沈着粒子を有する常套のいずれかの加熱処理または非加熱処理ニッケルホウ素塗膜を含む。通常、常套のニッケルホウ素塗膜は、約85〜約99.5重量%のニッケル、約0.5〜約10重量%のホウ素および所望による安定剤を含有する。このような塗膜は均一で連続的である。ニッケル塗膜の好ましい組成は、93〜96重量%のニッケル、2〜5重量%のホウ素および粒子である。基体とニッケル/ホウ素塗膜との界面には、粒子を含まない層が形成される。通常、この層の厚さは1〜2ミクロンである。ニッケル塗膜中の粒子の最大含有量は約37・1/2容量%である。
【0021】
本発明による塗膜は、次の成分を含有する塗装浴(pH:約10〜約14;温度:約180〜約210oF)に基体を接触させることによって形成される:ニッケルイオン、粒子、金属イオン錯化剤、安定剤、ホウ化水素還元剤および所望によるその他の金属イオン。めっきを約180〜約210oFの温度で開始した後は、塗膜のめっきはより低い温度でおこなうことができる。
【0022】
無電解沈着に適した基体は、次の物質を含む所謂「触媒的に活性な表面」を有するものである:ニッケル、コバルト、鉄、鋼、アルミニウム、亜鉛、パラジウム、白金、銅、黄銅、クロム、タングステン、チタン、スズ、銀、カーボン、グラファイトおよびこれらの合金。これらの物質は触媒的に機能することによりホウ化水素によるめっき浴中の金属イオンの還元をもたらし、これによって、めっき浴と接触する基体の表面上に金属合金が沈着される。アルミニウムの場合には、通常、めっき前の溶解を防止するために保護ストライクコート(strike coat)が必要となる。非金属製基体、例えば、ガラス製、セラミックス製またはプラスチックス製の基体は一般に非触媒的な材料である。しかしながら、このような基体は、その表面上へいずれかの触媒性物質の被膜を形成させることによって感受性化することができる。この感受性化は、当業者には既知の多数の技法によっておこなうことができる。一つの好ましい方法は、ガラス製、セラミックス製またはプラスチックス製の物品を塩化第一スズ溶液中に浸漬させ、次いで、該処理表面に塩化パラジウム溶液を接触させる方法である。パラジウムの薄層は該処理表面上で還元される。処理された物品は、以下に詳述する塗装浴と接触させることによって、本発明による金属組成物によりめっきまたは被覆することができる。マグネシウム、タングステン、カーバイドおよび一部のプラスチックスは、本発明による塗膜の沈着に対して若干の耐性を示した。
【0023】
硬質粒子の共沈着のためには、ホウ化水素還元剤を用いる無電解沈着用のいずれかの常套のニッケルめっき浴を使用することができる。通常、常套のニッケルめっき浴は下記の成分(1)〜(6)を含有する。
【0024】
(1)有効量のニッケルイオン(約0.175〜約2.10モル/ガロン)。この濃度の計算は、0.05〜0.6ポンド/ガロンの塩化ニッケルに基づく。ニッケルイオンの好ましい濃度は約0.35〜約1.57モル/ガロンである(塩化ニッケル換算で0.1〜約0.45ポンド/ガロンである)。
(2)浴のpHを約10〜約14に調整するための有効量の化学薬剤。
(3)有効量(通常は、約2.26〜約6.795モル/ガロン、好ましくは3.3〜3.8モル/ガロン)の金属イオン錯化剤。
(4)有効量(通常は、塗装浴1ガロンあたり約0.03〜約0.1モル、好ましくは0.045〜0.08モル)のBH4に基づくホウ化水素還元剤。
(5)有効量(通常は、6%まで)の安定剤。
(6)所望によるその他の金属イオン。
【0025】
ホウ化水素還元剤は、良好な水に対する溶解度と水溶液中での安定性を示す既知のホウ化水素から選択することができる。水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。さらに、ホウ化水素イオンの水素原子の内の3個を超えない水素原子が置換された置換ホウ化水素も利用できる。トリメトキシ水素化ホウ素ナトリウムNaB(OCH3)3Hはこのようなタイプの化合物例である。
【0026】
塗装浴は、そのpHが約12〜約14になるように調製する。最良の結果は、浴のpHが塗装工程中に上記の範囲に維持されるとき(より好ましくは、pHが約13.5のとき)に観測された。浴のpHの調整は多数のアルカリ性塩類またはこれらの溶液のいずれかを添加することによって達成される。浴のpHの調整と維持に用いる好ましい化学薬剤はアルカリ金属水酸化物、特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化アンモニウムである。水酸化アンモニウムは、アンモニウムイオンが塗装浴中において金属イオンの錯化を補助するという付加的な利点をもたらす。
【0027】
塗装浴は高いアルカリ性度を有するので、ニッケルのような金属のイオン、その他の金属の水酸化物または他の塩基性塩類の沈殿を防止するためには、金属イオンの錯化剤または封鎖剤を浴中に存在させることが必要である。また、重要なことには、金属イオン錯化剤は金属イオンの反応性を低下させる機能を有する。錯化または封鎖された金属イオンは、バルク溶液中のホウ化水素に対しては最低限の反応性を示すだけであるが、該溶液と接触する基体の触媒性表面においては反応する。「触媒性表面」という用語は、前述の触媒性材料から成るいずれかの物品の表面または該触媒性材料の薄膜を表面上に塗布することによって感受性化された非触媒性材料製表面を意味する。
【0028】
本発明に使用するの適した錯化剤または封鎖剤には、アンモニアまたは1もしくは複数の次の官能基を有する有機錯体形成剤が包含される:第一アミノ基、第二アミノ基、第三アミノ基、イミノ基、カルボキシ基およびヒドロキシ基。当該分野においては、多くの金属イオン錯化剤が知られている。好ましい錯化剤は次に例示するものである:エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、有機酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸およびこれらの水溶性塩類。最も好ましい錯化剤はエチレンジアミンである。
【0029】
塗装浴1ガロンあたりの錯化剤の使用量は、約2.26〜約6.795モル/ガロンである。この計算は、0.3〜約0.9ポンド/ガロンのエチレンジアミンに基づく。最良の結果は、塗装浴1ガロンあたり約3.39〜約3.77モルのときに得られた。この計算は、塗装浴1ガロンあたり約0.45〜約0.5ポンドのエチレンジアミンに基づく。
【0030】
ニッケルイオンのような金属イオンの塗装浴への供給は、対応する水溶性塩類を該浴中へ添加することによっておこなう。当該塗装法に対して拮抗的でないアニオン成分を有するこれらの金属のいずれの塩も適当である。例えば、塩素酸塩のような酸化性酸の塩は、浴中のホウ化水素還元剤と反応するので、望ましくない。ニッケルの塩化物、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、およびアルカリ性塗装浴中のその他の成分に対して実質上不活性なアニオンを有するその他の塩類は満足すべきものである。
【0031】
通常、安定剤は濃厚物から浴中へ添加される。安定剤およびその有効量には、従来技術のものが包含される。安定剤としては、タングステン酸鉛、硫酸鉛タングステートおよび塩化鉛タングステート等が例示される。
【0032】
塗装浴は次のようにして調製するのが一般的である。即ち、適量の金属塩の水溶液を調製し、該溶液中へ錯化剤、粒子の分散組成物および安定剤の順で添加し、次いで系のpHを約12〜約14に調整した後、約195oFまで加熱し、次いで濾過処理をおこない、最後に、被処理基体を浴中へ導入する直前に、必要量の水素化ホウ素ナトリウム(一般的には、アルカリ性水溶液として)添加する。水素化ホウ素ナトリウムは安定剤と共に添加することができる。浴の撹拌は、常套の技術を用いることによって、浴中への液体の導入速度と導入量の調整によっておこなうことができる。
【0033】
本発明による浴を用いて被覆もしくはめっきされるべき物品は、通常は、次のような前処理に付される。即ち、該物品は、めっきの分野における標準的な方法に従って機械的洗浄処理、脱脂処理、アノード−アルカリ脱脂および最終的な酸浴中での酸洗い処理に付される。選択された表面のみに金属合金塗膜を沈着させるためには、必要に応じて基体をマスクしてもよい。本発明による塗膜は、適当に前処理された基体表面に対して一般に優れた接着性を示すが、塗膜の接着性が重要な場合または接着性がかなり問題となる場合には、本発明による塗膜を塗布する前に、基体の表面上へニッケルのストライクを電気化学的に沈着させることによって、塗膜接着性を増大させることが多い。
【0034】
洗浄されるか、または表面が前処理された物品を熱い塗装浴(約180oF〜約210oF)へ浸漬させることによって、塗装処理を開始させる。この塗装処理は、塗膜の沈着によって所望の塗膜厚が得られるまで、または金属イオンが溶液から消耗されるまで続行される。沈着速度は、本発明による条件に応じて、約0.1ミル/時〜約1.5ミル/時の範囲で変化させる(1ミルは千分の1インチである)。好ましいめっき速度は約1ミル/時である。
【0035】
本発明の好ましい態様によって調製される浴1ガロンによって、面積が約144平方インチで、厚さが1ミルの塗膜が形成される。このような結果を達成するためには、必要な成分が溶液から消耗されるので、該成分を浴中へ補給する。
【0036】
塗装浴のpHは塗装処理中に低下する傾向があるので、該pHを周期的にチェックし、その値が好ましい範囲のpH(約12〜約14)に維持されるようにすべきである。pHの維持に関する問題は、単にホウ化水素の高アルカリ性溶液(水酸化ナトリウムの濃厚溶液)を用いて浴中に必要な量のホウ化水素を補給することによって、最小限にすることができる。本発明による無電解塗装浴からの塗膜沈着速度は約0.1〜約1.5ミル/時であり、該沈着速度は浴の温度、pHおよび金属イオンの濃度によって左右される。調製直後の好ましい温度(約185〜約195oF)の塗装浴から大抵の金属製基体への沈着速度は約1ミル/時である。
【0037】
無電解塗装処理を実施するための実用的条件並びに常套のニッケル/ホウ素浴および安定剤は当該分野においては知られている。このような処理法や組成は、ニッケルめっきに関する米国特許の明細書に一般的に記載されている。
【0038】
本発明による無電解ニッケル塗膜は優れた硬度とこれに付随する耐磨耗性または耐研磨性を示す。該塗膜は高延性があるので、基体と共に屈曲性を示すだけでなく、被覆材料に対して強い結合を保持する。
【0039】
本発明による塗膜は、当業者によって理解される広範囲の用途を有する。このような塗膜は、通常の使用状態において、高い温度/圧力での高い研磨性、摩擦性または滑動性の条件下に曝される物品の表面を被覆するのに特に有用である。このような高い磨耗条件は、工作機械、ガスタービンエンジンを含む内燃機関および変速装置並びに多種多様な重装置の構造的用途の多くの点において見られる。また、本発明による塗膜は研磨材としても使用することができる。
【0040】
以下の実施例は、本発明による代表的な浴組成、作業条件および塗膜の組成と特性に関する詳細なデータを提供する。これらの実施例は本発明を例示的に説明するものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0041】
以下の実施例は、同じアルカリ性浴において異なる分散組成物を使用した場合の効果を示すためになされたものである。浴は、めっき化が発生しない限り、通常は4時間運転させた。全ての浴は、磁気撹拌ホットプレート上において撹拌させて適当な温度まで加熱した。各々の分散組成物は新鮮な浴と共に添加し、192oFまで加熱し、次いで分散組成物を添加した後、還元剤と安定剤を添加した。
【0042】
めっき浴の調製手順は次の通りである。
1.次の組成を有する浴1ガロン(但し、後の段階で添加されるべき浴375ml分だけ少ない)を調製した:
a)塩化ニッケル90g
b)EDA(エチレンジアミン)227ml
c)水酸化ナトリウム150g
d)バランス量の脱イオン水(約3000ml)
2.浴は撹拌下で約192oFまで加熱した。
3.分散組成物を浴へ添加した。
4.試験試料は、洗剤で洗浄し、すすぎ処理を2回おこなった後、30〜50%のHClを用いる酸洗処理に1〜2分間付し、次いですすぎ処理に付すことによって調製した。試験パネルの厚さはマイクロメーターを用いて測定した。
5.還元剤溶液10mlを安定剤溶液10mlと混合し、該混合物を浴に添加した。この還元剤溶液は、水素化ホウ素ナトリウム1gを水酸化ナトリウム2.5gおよび水と混合し、全体が10mlになるようにすることによって調製した。安定剤溶液は、タングステン酸鉛26mg、EDA2容量%、pHを11にするのに十分な量の水酸化ナトリウムおよびバランス量の水を混合することによって調製した。
6.パネルを浴中へ入れ、時間を測定した。30分毎にパネルを浴から引き上げ、厚さを測定した。
【0043】
実施例1
1〜10ミクロンの未処理炭化ホウ素粒子の分散組成物を撹拌浴中へ添加したところ、共沈着に利用するには非許容量の粒子がもたらされた。大部分の粒子は懸濁液から沈降した。
【0044】
実施例2
分散液は、100%のEDAと炭化ホウ素粒子0.12gを含有する組成物(pH:8.2)375mlであり、該分散液を撹拌して浴へ添加した。粒子の20%がタンク中でめっき化された。
【0045】
実施例3
分散液は、100%のEDTAのナトリウム塩と炭化ホウ素粒子0.12gを含有する組成物(pH:約8)375mlであり、該分散液を浴へ添加した。粒子は懸濁液中に保持されたが、めっきは許容できるものではなかった。
【0046】
実施例4
分散液は、50%のEDTAのナトリウム塩と50%のEDAおよび炭化ホウ素粒子0.12gを含有する組成物(pH:8)375mlであり、該分散液を浴へ添加した。粒子は懸濁液中に保持されたが、めっき速度は8〜11ミクロン/時であった。
【0047】
実施例5
水酸化ナトリウムの添加によってpHを11に高め、実施例4の操作を繰り返した。塗膜中の粒子は非常に僅かであった。めっきは、1ミクロン/時未満でほとんど停止した。
【0048】
実施例6
25%のEDTAのナトリウム塩、50%のEDA、25%の水および炭化ホウ素粒子0.12gを含有する組成物(pH:8)375mlを保有するビーカーの内容物を浴へ添加した。めっき速度は実施例5の場合に比べて改良されたが、粒子の5〜10%は懸濁液から沈降した。
【0049】
実施例7
25%のEDTAのナトリウム塩、50%のEDA、25%の水、炭化ホウ素粒子0.12gおよびpHを11にするのに十分な量の水酸化ナトリウムを含有する組成物375mlを保有するビーカーの内容物を浴へ添加した。めっき速度は5時間にわたって、平均して25.5ミクロンであった。懸濁液からは、実質的な量の粒子は沈降しなかった。その他の粒子、例えば、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、テフロン(登録商標)(PTEF)、ダイヤモンドおよびシリカカーバイド等の粒子も炭化ホウ素粒子の代わりに首尾よく使用することができた。サイズが60ミクロンまでのこれらの粒子は炭化ホウ素粒子の代わりに問題なく使用することができた。
【0050】
実施例8〜16
実施例1〜16は、分散組成物中のEDTAのナトリウム塩、EDAおよび水の量を変化させた以外は、実施例7と同様である。これらの実施例におけるEDTAのナトリウム塩、EDAおよび水の使用量並びに結果を以下の表に示す。
【0051】
これらの実施例は、分散組成物がEDAを約35容量%〜約75容量%の濃度範囲で含有することができることを示す。好ましい濃度範囲は約40容量%以上で75容量%未満である。EDTAの濃度範囲は10容量%よりも高く、35容量%未満であり、好ましくは約15容量%〜約30容量%である。
【0052】
分散組成物の量を実施例7の分散組成物の量よりも多くしたときの塗装工程に対する効果を示すために、該浴中へ実施例14の分散組成物を400ml、450mlまたは500ml添加した。浴中の水の量は、分散組成物を浴中へ添加したときに、浴の容積が1ガロンになるように調整した。浴中へ分散組成物を400mlまたは450ml添加したときには、塗膜特性には変化は見られなかった。分散組成物の添加量が500mlのときには、塗膜は許容できない量まで低下した。これらの実施例は、分散組成物を125ml(500ml×25%)含有する1ガロンのめっき浴が許容できないめっきをもたらすことを示す。このことは、131mlのEDTAが許容できない浴をもたらした実施例8に対応する。
【0053】
以下の実施例は、異なる量の粒子を含有する分散組成物を浴中で使用したときのニッケルホウ素塗膜中の粒子の占有容積について示す。浴と分散組成物は実施例7の場合と同一とした。
【0054】
実施例18
25%のEDTAのナトリウム塩、50%のEDA、炭化ホウ素粒子0.12g/ガロンおよびpHを11にする量のアルカリ性試薬を含有する組成物375mlをめっき浴へ添加した。浴の水の量は、分散組成物を浴中へ添加したときの浴の体積が1ガロンになるように調整した。
【0055】
塗膜中の炭化ホウ素の含有量は約35容量%であった。分散組成物中の粒子の量が0.22g/ガロンまで増加すると、その容積は約37・1/2容量%まで増加し、沈降が開始した。粒子の量が0.08g/ガロンまで減少すると、塗膜中の粒子の量は約24容量%まで減少した。粒子の量が0.04g/ガロンまで減少すると、塗膜中の粒子の量は約12容量%まで減少した。このことは、塗膜中の粒子の容量が浴中の粒子の重量に比例することを示す。33%の重量変化は、占有容積を33%変化させる。
【0056】
熱処理をおこなわないでニッケル/ホウ素塗膜中へ粒子を共沈着させることによって、熱処理したニッケル/ホウ素塗膜を凌駕する耐磨耗性が得られる。以下の実施例は、熱処理に付すかまたは熱処理に付さない種々の共沈着粒子含有ニッケル/ホウ素塗膜および熱処理に付すかまたは熱処理に付さない周知のニッケル/ホウ素塗膜を使用することによる磨耗の比較試験を示す。この試験に使用した塗膜は、共沈着粒子を含有するかまたは該粒子を含有しない実施例7に記載のものと同じものである。
【0057】
磨耗試験の条件は以下の通りである。
1)全ての試料は、表面仕上値が10RMSミクロン未満になるまで研磨した。
2)荷重は各々の試験において等しくし、一定にした(10ポンド)。
3)速度率(speed rate)は一定にした(1700RPMS)。
4)研磨材の直径は0.250”とした。
5)各々の試験は204ポンド/平方インチおよび111.2フィート/分の条件下でおこなった。
6)潤滑剤としては新鮮な白色鉱油を使用した。
7)試料の厚さは、試験の開始時および15分毎に測定して記録した。
8)全ての試験は、検査間隔を差し引いて4時間継続しておこなった。
9)研磨材としては、4番の固体状炭化タングステン製インサートを使用した。
10)常に磨耗パターンの中心において測定される試料を測定するために、校正マイクロメーターを使用した。マイクロメーターのシャフトは0.180”の直径を有し、0.00005インチの増加分のオーダーで測定値を読み取った。
【0058】
パネルの厚さの経時的変化を以下に示す。
【0059】
表1は、市販の非熱処理ニッケルホウ素塗膜の厚さの経時的変化によって表される耐磨耗性を示す。塗膜は135分後に消失した。表2は、表1の塗膜を725oFで90分間熱処理した試料が耐磨耗性を増大することを示す。熱処理によるホウ化ニッケル結晶の形成によって、耐磨耗性の増大がもたらされる。表3は、表1と同じ非熱処理塗膜であっても、沈着した炭化ホウ素粒子を含有する塗膜は優れた耐磨耗特性を発揮することを示す。表4は、表1と同じ非熱処理塗膜であっても、1〜3ミクロンのダイヤモンド粒子が共沈着した塗膜は優れた耐磨耗特性を発揮することを示す。この共沈着粒子を含有するニッケルホウ素塗膜を725oFで90分間の熱処理に付すことによって、耐磨耗性は15%改良される。
【0060】
これらの実施例は、共沈着粒子を含有するニッケル/ホウ素塗膜の耐磨耗性は、常套の熱処理ニッケル/ホウ素塗膜の場合よりも優れていることを示し、また、ダイヤモンドのようなその他の粒子を使用することによって改良された特性が期待できることを示す。さらに、塗膜を検査することによって次のことが判明した。即ち、塗膜中に粒子を共沈着させることにより、熱処理に付した後の場合よりも、塗膜中により多くの粒子を存在させることができ、これによって塗膜の耐磨耗性が増大される。
【0061】
正常に消費されて満足すべき塗膜をもたらすニッケル/ホウ素めっき浴の使用性能を以下の実施例によって例示的に説明する。
【0062】
実施例19
安定剤として硫酸タリウムを使用する周知で常套のニッケルホウ素浴を用いて比較実施例をおこなった。浴中のタリウムの含有量は意図的に高くし、ホウ素の含有量は低くした。この浴は、金属ターンオ−バー(metal turnover)が約13の代表的な経時浴(aged bath)である。浴中のホウ素濃度が低くてタリウム濃度が高い場合、望ましい耐磨耗性を得るために必要なホウ化ニッケル結晶を形成させるための熱処理に対しては、塗膜中のホウ素の量は不十分である。この浴は良好な外観を示す均一な塗膜をもたらしたが、該塗膜は耐磨耗性に乏しかった。表5は、熱処理に付さないこのめっき塗膜の耐磨耗性を示す。表6は、725oFで90分間の熱処理に付した後の改良効果を示す。表7は、共沈着炭化ホウ素を使用することにより、表6の熱処理塗膜に比べて耐磨耗性が改良されることを示す。実施例7の分散組成物を添加することによって、炭化ホウ素粒子を浴中へ導入した。
【0063】
実施例20
結合試験をASTM−571−97の曲げ試験に従っておこなった。被覆されたパネルを3/8インチのマンドレル上において塗膜を剥離させることなく180°まで曲げた(ATSGDH)。この試験により、ニッケルホウ素塗膜の結合強度を、共沈着粒子(例えば、炭化ホウ素、ダイヤモンドまたは二硫化タングステン)を含有するニッケルホウ素塗膜の場合と比較した。試験結果によれば、塗膜中に共沈着粒子を含有するニッケルホウ素塗膜と共沈着粒子を含有しないニッケルホウ素塗膜の間には明白な結合強度の低下は見られなかった。分散組成物を含むか、または含まないニッケル/ホウ素塗膜を調製するために、実施例7の組成物を使用した。
【0064】
上記の説明に関しては、最適な割合、工程段階および発明の構成要素には多種多様なサイズ、材料、形態、形式、操作の機能と方法、アセンブリーおよび用途が包含されることが当業者にとって明らかで明白であることは理解されるべきであり、また、本明細書の記載事項と均等な関連事項も本願発明に包含されるべきである。
【0065】
従って、上記の記載事項は、本発明の原理を単に例示的に説明するに過ぎない。さらに、多種多様な変更修正と改変は当業者に容易に想到されるので、本発明を前述の構成と操作に限定することは不適切であり、全ての適当な変更修正事項と均等事項は本発明の範囲内に包含されるものである。
本発明の説明は以上の通りである。
Claims (28)
- 耐磨耗性で耐腐食性の硬質延性塗膜を基体上に形成させるための塗装浴であって、下記の成分(1)〜(6)を含有する塗装浴(pH:約10〜約14):
(1)有効量のニッケルイオン、
(2)有効量の安定剤、
(3)塗装浴からの該金属イオンの沈殿を抑止するのに十分な量である有効量の金属イオン錯化剤、
(4)有効量のホウ化水素還元剤、
(5)所望による他の金属イオン、および
(6)粒子およびエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の水溶性塩とエチレンジアミン(EDA)との混合物を含有する有効量のアルカリ性分散組成物。 - 水溶性塩がナトリウム塩である請求項1記載の塗装浴。
- アルカリ性分散組成物が10よりも大きいpHを有する請求項1記載の塗装浴。
- アルカリ性分散組成物が約11のpHを有する請求項3記載の塗装浴。
- 塗装浴中の粒子の量が約0.05〜約0.15g/ガロンである請求項1記載の塗装浴。
- 粒子の最大サイズが、粒子を懸濁液中に保持して塗膜中へ共沈着させる塗装浴の性能によって制限される請求項1記載の塗装浴。
- 粒子のサイズが約60ミクロン以下である請求項5記載の塗装浴。
- 浴1ガロンあたりの分散組成物中のEDAとEDTAの水溶性塩の濃度範囲は、前者が約35〜約75容量%であり、後者が10容量%よりも高くて約35容量%までである(但し、浴中のEDTAの水溶性塩の最大濃度は、浴1ガロンあたり131mlを越えない量である)請求項1記載の塗装浴。
- 浴1ガロンあたりの分散組成物中のEDAとEDTAの水溶性塩の濃度範囲は、前者が約40〜約75容量%であり、後者が約15〜約30容量%である(但し、浴中のEDTAの水溶性塩の最大濃度は、浴1ガロンあたり125mlを越えない量である)請求項8記載の塗装浴。
- 粒子がダイヤモンド、炭化ホウ素、テフロン(登録商標)、二硫化モリブデン、二硫化タングステンおよび炭化ケイ素からなる群から選択される請求項1記載の塗装浴。
- EDTAの水溶性塩とEDAとの混合物および粒子を含有し、EDAの濃度が約35〜約75容量%であり、EDTAの水溶性塩の濃度が10〜約35容量%であり、10よりも大きいpHを有する水性分散組成物。
- EDTAの水溶性塩とEDAとの混合物および粒子を含有し、EDAの濃度が約40〜約75容量%であり、EDTAの水溶性塩の濃度が約15〜約30容量%であり、約11のpHを有する請求項11記載の水性分散組成物。
- 粒子がダイヤモンド、炭化ホウ素、テフロン(登録商標)、二硫化モリブデン、二硫化タングステンおよび炭化ケイ素からなる群から選択される請求項10記載の水性分散組成物。
- EDTAの水溶性塩とEDAとの混合物を含有する濃厚物であって、希釈によってEDAの濃度が約35〜約75容量%となり、EDTAの水溶性塩の濃度が10〜約35容量%となる該濃厚物。
- EDTAの水溶性塩とEDAとの混合物を含有する濃厚物であって、希釈によってEDAの濃度が約40容量%以上であって約75容量%よりも低い濃度となり、EDTAの水溶性塩の濃度が15〜約30容量%となる請求項14記載の濃厚物。
- アルカリ性調整剤を含有する請求項14記載の濃厚物。
- 粒子を含有する請求項14記載の濃厚物。
- 粒子が分散されたニッケルホウ素合金塗膜であって、該塗膜中の該粒子の含有量が37・1/2容量%以下である該合金塗膜。
- 該塗膜の耐磨耗性がニッケルホウ素塗膜の耐磨耗性よりも大きい請求項18記載のニッケルホウ素合金塗膜。
- 塗膜が加熱処理される請求項18記載のニッケルホウ素合金塗膜。
- ニッケル約85〜約99.5重量%およびホウ素約0.5〜約10重量%含有し、塗膜が連続的で均一である請求項18記載のニッケルホウ素合金塗膜。
- 粒子が存在しない界面層を有する請求項18記載のニッケルホウ素合金塗膜。
- 界面層の厚さが約1〜3ミクロンである請求項22記載のニッケルホウ素合金塗膜。
- ホウ化水素還元剤を用いる化学的還元によるニッケル/ホウ素塗膜の製造法であって、被処理物品を請求項1記載の塗料中に入れて該塗膜を沈着させることを含む該製造法。
- 塗膜が加熱処理される請求項24記載の方法。
- 請求項24記載の方法によって製造される製品。
- 請求項25記載の方法によって製造される製品。
- 成分(1)、(2)、(3)、(4)、(6)および所望による(5)を組み合わせることによって調製される請求項1記載の塗装浴。
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