JP2012256067A - 反射防止フィルム、偏光板、表示装置および反射防止フィルムの製造方法 - Google Patents

反射防止フィルム、偏光板、表示装置および反射防止フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐擦傷性、防汚性に優れ、反射率が低く、表示装置に用いたとき視認性に優れた反射防止フィルムを提供する。
【解決手段】透明支持体上に少なくとも反射防止層を有する反射防止フィルムであって、最表面に少なくとも中空シリカ粒子およびシリコーンを含有する屈折率が1.20〜1.49である低屈折率層を有し、中空シリカ粒子が固形分中30〜80質量%含有され、最表面から5nmまでの深さ範囲における、X線光電子分光分析装置により測定され、下記式(A)により表されるSi−C結合ピーク強度比率の平均値Rosが0.40以上であり、かつ最表面から深さ10〜25nmにおけるSi−C結合ピーク強度比率の平均値Rotが0.0005〜0.10であることを特徴とする反射防止フィルム。式(A)(Si−C結合ピーク強度比率)=(Si−C結合ピーク強度)/{(Si−C結合ピーク強度)+(Si−O結合ピーク強度)}
【選択図】なし

Description

本発明は反射防止フィルムに関し、詳しくは耐擦傷性に優れ、反射率が低く、表示装置
に用いたとき視認性に優れた反射防止フィルムに関する。
液晶等の画像表示装置の最表面で使用される反射防止フィルムでは、光学干渉方式の反射防止層を設けて低反射率とする技術が提案されている。
反射率を下げる技術として、最表面層の屈折率を低下させる方法があり、そのために最表面層を低屈折率素材や、空隙を多くして屈折率を下げる方式が提案されている。しかし膜強度、耐傷性が弱点となっている。
内部が多孔質または空洞となっている中空シリカ粒子を用い、さらにシリコーンを併用する技術(例えば、特許文献1参照)が、膜強度を維持したまま空隙による屈折率低下を図るものとして提案されている。
しかしながら、中空シリカ粒子を固形分中20質量%以上含有させた低屈折率層では、シリコーンの寄与していた防汚性が劣化するようになり、そのためシリコーンを追加添加し膜強度と防汚性との関係を調整していた。
また、防汚性の高い反応性基を有するシリコーンでは膜強度の劣化以外に、凝集も生じやすくなることがあった。
一方、反射防止フィルムは多用途に使用されるようになり、膜強度、防汚性のさらなる改善が求められている。
膜強度の改善方法として、低屈折率層を金属酸化物の膜でゾルゲル法によって形成する方法(特許文献2参照)が知られている。また、バインダー成分としてフッ素系樹脂を用い、中空粒子をシランカップリング剤で処理する技術(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
しかしこれらの方法を組み合わせても、低屈折率化を図りながら、膜強度と防汚性を満足させることはできなかった。
特開2002−79616号公報 特開2000−910号公報 特開2006−117924号公報
本発明の目的は、耐擦傷性、防汚性に優れ、反射率が低く、表示装置に用いたとき視認性に優れた反射防止フィルムを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の態様の1つは、透明支持体上に少なくとも反射防止層を有する反射防止フィルムであって、最表面に少なくとも中空シリカ粒子およびシリコーンを含有する屈折率が1.20〜1.49である低屈折率層を有し、該中空シリカ粒子が固形分中30〜80質量%含有され、最表面から5nmまでの深さ範囲における、X線光電子分光分析装置により測定され下記式(A)により表されるSi−C結合ピーク強度比率の平均値Rosが0.40以上であり、かつ最表面から深さ10〜25nmにおける該Si−C結合ピーク強度比率の平均値Rotが0.0005〜0.10であることを特徴とする反射防止フィルムにある。
式(A) (Si−C結合ピーク強度比率)=(Si−C結合ピーク強度)/{(Si−C結合ピーク強度)+(Si−O結合ピーク強度)}
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
(1)透明支持体上に少なくとも反射防止層を有する反射防止フィルムであって、最表面に、少なくとも中空シリカ粒子およびシリコーンを含有する屈折率が1.20〜1.49である低屈折率層を有し、該中空シリカ粒子が固形分中30〜80質量%含有され、最表面から5nmまでの深さ範囲における、X線光電子分光分析装置により測定され、下記式(A)により表されるSi−C結合ピーク強度比率の平均値Rosが0.40以上であり、かつ最表面から深さ10〜25nmにおける該Si−C結合ピーク強度比率の平均値Rotが0.0005〜0.10であることを特徴とする反射防止フィルム。
式(A) (Si−C結合ピーク強度比率)=(Si−C結合ピーク強度)/{(Si−C結合ピーク強度)+(Si−O結合ピーク強度)}
(2)前記反射防止フィルムが前記透明支持体上と前記反射防止層の間にハードコート層を有することを特徴とする前記(1)に記載の反射防止フィルム。
(3)前記低屈折率層が、下記一般式(1)で表されるオルガノシランの縮合物を含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の反射防止フィルム。
一般式(1) Si(X1)
X1はアルコキシ基を表す。
(4)透明支持体上に高屈折率層を形成する工程と、該高屈折率層の上に低屈折率層を形成する工程を有する前記(3)に記載の反射防止フィルムの製造方法において、該低屈折率層が、一般式(1)で表されるオルガノシランを加水分解して重量平均分子量が500〜1000の低縮合物を作製する工程、この低縮合物に中空シリカを混合してさらに加水分解および縮合を継続する工程を経て得られる塗布液を塗布乾燥して形成されることを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
(5)前記低縮合物に中空シリカ粒子を混合してさらに加水分解を継続する工程において、一般式(2)で表されるオルガノシランを混合することを特徴とする前記(4)に記載の反射防止フィルムの製造方法。
一般式(2) (R)Si(X2)4−m
Rは、加水分解されない有機基を表す。X2はアルコキシ基を表す。mは1〜4の整数を表す。
(6)前記高屈折率層を形成する工程の前にハードコート層を形成する工程を有することを特徴とする前記(4)または(5)に記載の反射防止フィルムの製造方法。
(7)前記透明支持体もしくは前記ハードコート層の表面に凹凸形状を形成して防眩性を付与することを特徴とする前記(6)に記載の反射防止フィルムの製造方法。
(8)前記低屈折率層を形成する工程の後に、前記反射防止フィルムをロール状に巻き取る工程と、ロール状に巻き取った状態で50〜160℃で加熱処理を行う工程を有することを特徴とする前記(4)〜(7)のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの製造方法。
(9)前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の反射防止フィルムを用いることを特徴とする偏光板。
(10)前記反射防止フィルムが防眩性を有することを特徴とする前記(9)に記載の偏光板。
(11)前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の反射防止フィルムを用いることを特徴とする表示装置。
(12)前記反射防止フィルムが防眩性を有することを特徴とする前記(11)に記載の表示装置。
本発明により、耐擦傷性に優れ、反射率が低く、表示装置に用いたとき視認性に優れた反射防止フィルムを提供することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
従来、反射率低減のために低屈折率層に中空シリカ粒子を使用する技術があったが、この技術でさらに反射率低減を計るには中空シリカ粒子の含有量を増加させることが必要であった。
通常、表示装置の最表面には汚れの付着を防止するために、シリコーン等の防汚剤を使用しているが、中空シリカやコロイダルシリカ等の粒子を増量すると、この防汚性が劣化するという現象が発生した。
本発明者は中空シリカ粒子の増量と防汚性の関係について検討した結果、粒子を増量すると防汚性を担っている最表面のシリコーンの量が減少し、結果として防汚性の劣化を生んだものであることを見出した。おそらくシリコーンが中空シリカ粒子の表面に吸着し、低屈折率層の最表面に配向しなくなる為と推測される。
本発明は、オルガノシランの低縮合物の存在下に中空シリカ粒子を置いた工程を経て製造した反射防止フィルムであれば、反射防止フィルム最表面のシリコーンの量を増やすことができることを見出したものである。
これは、中空シリカ粒子の表面に吸着するシリコーン量が減少したことによるものと考えている。
本発明は、オルガノシランが、いわゆるシランカップリング剤として使用されるような官能基を有するものではないことを特徴としている。
さらに、ある程度加水分解が進み、オルガノシランの低縮合物が形成された時点で、中空シリカ粒子と混合することが好ましい。
このオルガノシランは、本来低屈折率層のバインダー主成分として屈折率の低い素材としての作用効果が期待されるものであるが、本発明では、中空シリカ粒子への作用を見出した。
一般的に粒子表面をシランカップリング剤で処理することはよく知られていることであるが、本発明の用途においては、初めからシランカップリング剤で処理したものでは効果が十分ではなく、シランカップリング剤としての作用が期待できないオルガノシランの低縮合物が形成された時点で共存させることで、粒子に対する効果が発揮される。
従来は、オルガノシランの加水分解が完全に終了してから、このオルガノシランの縮合物と中空シリカ粒子の混合がされていた。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の反射防止フィルムは、基本的な構成として反射防止機能を有する高、中、低屈折率層、その下のハードコート層およびこれらの層を支持する透明支持体とからなる。
<低屈折率層>
本発明に係る低屈折率層の屈折率は、支持体である透明支持体の屈折率より低く、23℃、波長550nmで1.30〜1.45の範囲が好ましい。
低屈折率層の膜厚は、5nm〜0.5μmが好ましく、10nm〜0.3μmがより好ましく、30nm〜0.2μmであることがさらに好ましい。
本発明に用いられる低屈折率層は、中空シリカ粒子、シリコーンおよびバインダーを基本構成として有する。
さらに、中空シリカ粒子を含め少なくとも2種類のシリカ粒子を含有することが好ましく、他の1種類のシリカ微粒子はコロイダルシリカであり、該コロイダルシリカの平均粒径は中空シリカ粒子の平均粒径の1.1〜20倍未満である。
〈最表面のSi−C結合ピーク強度比率〉
本発明において最表面とは、反射防止層の最表面であり低屈折率層の最表面であること意味する。本発明の反射防止フィルムは、最表面に、少なくとも中空シリカ粒子およびシリコーンを含有する。シリコーンは分子内にSi−C結合およびSi−O結合を有し、一方シリカ粒子は分子内にSi−O結合を有する。従って、X線光電子分光分析装置(以下、XPSと略す)を用いて測定される、Si−C結合ピーク強度とSi−O結合ピーク強度の和に対するSi−C結合ピーク強度の比率は反射防止層の最表面におけるシリコーンの存在割合を表す指標となる。
本発明においては、最表面から5nmまでの深さ範囲における、下記式(A)で表されるSi−C結合ピーク強度比率の平均値Rosが0.40以上である。また、最表面から深さ10〜25nmにおける前記Si−C結合ピーク強度比率の平均値Rotが0.0005〜0.10である。
このことは、最表面から5nmまでの深さにシリコーンが局在し、10〜25nmまでの深さには、ある量以下が存在するだけであるということを表している。
Si−C結合ピーク強度比率は、X線光電子分光分析装置(XPS)にC60イオンを発生するスパッタ用イオン銃を採用し、下記のエッチング条件でのSi−C結合エネルギー(Si−C結合ピーク強度)とSi−O結合エネルギー(Si−O結合ピーク強度)を測定し求めることができる。Arビームによるエッチングではシリコーンの有機構造(Si−C結合)が破壊され易いため、正確な有機シリコーン比率が測定出来ない。C60イオンによるエッチングでは有機構造が破壊され難く、より正確な測定が可能となる。
式(A) (Si−C結合ピーク強度比率)=(Si−C結合ピーク強度)/{(Si−C結合ピーク強度)+(Si−O結合ピーク強度)}
なお、Si−C結合ピーク値は、102eV±0.5eV、Si−O結合のピーク値は、103eV±0.5eVである。
(エッチング条件)
装置 :アルバックファイ社製06−C60
加速電圧 :10kV
イオンビーム電流:15mA
イオン入射角度 :45°
エッチング速度 :1.5nm/min(SiOにおいて)
エッチング領域 :2.5mm角
(XPS測定条件)
装置 :アルバックファイ社製 Quantera SXM
X線 :Al(モノクロ)25W15kV
ビーム径:100μm
Rosとは、最表面から5nmまでの深さ範囲でのSi−C結合ピーク強度比率の平均値であり、つまり上記条件によるエッチング時間0秒での分子比率をいう。XPSは、最表面での測定により5nmの深さまでの情報が得られるからである。
上記最表面からの深さ10nmは、上記条件によるエッチング時間400秒での深さに相当し、最表面からの深さ25nmは、エッチング時間1000秒での深さに相当する。
〈中空シリカ粒子〉
前記内部が多孔質または空洞である中空シリカ粒子(以下、単に中空粒子ともいう)について説明する。
中空粒子は、(I)多孔質粒子と該多孔質粒子表面に設けられた被覆層とからなる複合粒子、または(II)内部に空洞を有し、かつ内容物が溶媒、気体または多孔質物質で充填された空洞粒子である。
なお、空洞粒子は内部に空洞を有する粒子であり、空洞は粒子壁で囲まれている。空洞内には、調製時に使用した溶媒、気体または多孔質物質等の内容物で充填されている。
このような中空粒子の平均粒径は5〜200nm、好ましくは10〜70nmが望ましい。中空粒子の粒径は変動係数が1〜40%の単分散であることが好ましい。
平均粒径は、走査電子顕微鏡(SEM)等による電子顕微鏡写真から計測することができる。動的光散乱法や静的光散乱法等を利用する粒度分布計等によって計測してもよい。
中空粒子が複合粒子である場合、複合粒子の被覆層の厚さまたは空洞粒子の粒子壁の厚さは、1〜20nm、好ましくは2〜15nmが望ましい。
複合粒子の場合、被覆層の厚さが1nm未満の場合は、粒子を完全に被覆することができないことがあり、塗布液成分が容易に複合粒子の内部に進入して内部の多孔性が減少し、低屈折率化の効果が十分得られないことがある。
また、被覆層の厚さが20nmを越えると、前記塗布液成分が内部に進入することはないが、複合粒子の多孔性(細孔容積)が低下し低屈折率化の効果が十分得られなくなることがある。
また空洞粒子の場合、粒子壁の厚さが1nm未満の場合は、粒子形状を維持できないことがあり、また厚さが20nmを越えても、低屈折率化の効果が十分に現れないことがある。
複合粒子の被覆層または空洞粒子の粒子壁は、シリカを主成分とすることが好ましい。また、シリカ以外の成分が含まれていてもよく、具体的には、Al、B、TiO、ZrO、SnO、CeO、P、Sb、MoO、ZnO、WO等が挙げられる。
複合粒子を構成する多孔質粒子としては、シリカからなるもの、シリカとシリカ以外の無機化合物とからなるもの、CaF、NaF、NaAlF、MgF等からなるものが挙げられる。
このうち特にシリカとシリカ以外の無機化合物との複合酸化物からなる多孔質粒子が好適である。シリカ以外の無機化合物としては、Al、B、TiO、ZrO、SnO、CeO、P、Sb、MoO、ZnO、WO等との1種または2種以上を挙げることができる。
このような多孔質粒子では、シリカをSiOで表し、シリカ以外の無機化合物を酸化物換算(MO)で表したときのモル比MO/SiOが、0.0001〜1.0、好ましくは0.001〜0.3の範囲にあることが望ましい。
多孔質粒子のモル比MO/SiOが0.0001未満のものは得ることが困難であり、得られたとしても細孔容積が小さく、屈折率の低い粒子が得られない。
また、多孔質粒子のモル比MO/SiOが、1.0を越えると、シリカの比率が少なくなるので、細孔容積が大きくなり、さらに屈折率が低いものを得ることが難しいことがある。
このような多孔質粒子の細孔容積は、0.1〜1.5ml/g、好ましくは0.2〜1.5ml/gの範囲であることが望ましい。細孔容積が0.1ml/g未満では、十分に屈折率の低下した粒子が得られず、1.5ml/gを越えると微粒子の強度が低下し、得られる被膜の強度が低下することがある。
なお、このような多孔質粒子の細孔容積は水銀圧入法によって求めることができる。また、空洞粒子の内容物としては、粒子調製時に使用した溶媒、気体、多孔質物質等が挙げられる。
溶媒中には空洞粒子調製する際に使用される粒子前駆体の未反応物、使用した触媒等が含まれていてもよい。また多孔質物質としては、前記多孔質粒子で例示した化合物からなるものが挙げられる。
これらの内容物は、単一の成分からなるものであってもよいが、複数成分の混合物であってもよい。
このような中空粒子の製造方法としては、例えば特開平7−133105号公報の段落番号[0010]〜[0033]に開示された複合酸化物コロイド粒子の調製方法が好適に採用され、さらに特開2001−233611号公報の段落番号[0024]〜[0025]に開示されたような加熱処理を施したものがより好ましい。
本発明の中空粒子の、低屈折率層中の固形分中の含有量は、30〜80質量%であることが好ましい。固形分とは、塗布に使用した溶媒を乾燥して全て除いた後に残されたものをいう。
本発明では市販の上記中空粒子を用いることができる。市販の粒子の具体例としては、触媒化成工業社製ELECOM V−8209等が挙げられる。
〈コロイダルシリカ〉
本発明に好ましく用いられるコロイダルシリカは、二酸化ケイ素をコロイド状に水または有機溶媒に分散させたものであり、球状、針状または数珠状である。
コロイダルシリカの平均粒径は前記中空粒子の平均粒径の1.1〜20倍未満であり、好ましくは1.5〜5.0倍である。従って、コロイダルシリカの平均粒径は50〜300nmの範囲が好ましく用いられる。
コロイダルシリカの粒径は変動係数が1〜40%の単分散であることが好ましい。平均粒径は、走査電子顕微鏡(SEM)等による電子顕微鏡写真から計測することができる。
具体的には当該粒子を含む試料の顕微鏡写真(1000倍透過モード)を撮影し、この写真に写った粒子の直径を画像処理装置LUZEX−III(ニレコ社製)で1000個測定し、その平均値を算出して平均粒径とした。
動的光散乱法や静的光散乱法等を利用する粒度分布計等によって計測してもよい。しかし、コロイダルシリカの平均粒径と中空粒子の平均粒径の比を求める場合は、同じ計測方法によらねばならない。
本発明に用いられこのようなコロイダルシリカは市販されており、例えば、日産化学工業社のスノーテックスシリーズ、触媒化成工業社のカタロイド−Sシリーズ、バイエル社のレバシルシリーズ等が挙げられる。
また、アルミナゾルや水酸化アルミニウムでカチオン変性したコロイダルシリカやシリカの一次粒子を2価以上の金属イオンで粒子間を結合し数珠状に連結した数珠状コロイダルシリカも好ましく用いられる。
数珠状コロイダルシリカは日産化学工業社のスノーテックス−AKシリーズ、スノーテックス−PSシリーズ、スノーテックス−UPシリーズ等がある。
コロイダルシリカの低屈折率層中の含有量は、低屈折率層中の固形分に対し30〜60質量%であることが好ましい。
低屈折率化の効果を得る上で、30質量%以上が好ましく、40質量%を超えるとバインダー成分が少なくなり膜強度が不十分となる。
低屈折率層中の中空粒子とコロイダルシリカの含有量比は、反射率低減効果と表面硬度の観点から選ばれるが、1:0.1〜10が好ましく、1:0.8〜5がより好ましい。
〈シリコーン〉
本発明において使用されるシリコーンとは、シロキサン結合に有機基が結合したオルガノポリシロキサンである。
本発明に用いられるシリコーンは、ケイ素原子に結合した有機基の種類により、ストレートシリコーンオイルと変性シリコーンオイルに大別できる。
ストレートシリコーンオイルとは、メチル基、フェニル基、水素原子を置換基として結合したものをいう。変性シリコーンオイルとは、ストレートシリコーンオイルから二次的に誘導された構成部分をもつものである。一方、シリコーンオイルの反応性からも分類することができる。これらをまとめると、以下のようになる。
シリコーンオイル
1.ストレートシリコーンオイル
1−1.非反応性シリコーンオイル:ジメチル、メチルフェニル置換等
1−2.反応性シリコーンオイル:メチル水素置換等
2.変性シリコーンオイル
ジメチルシリコーンオイルに、さまざまな有機基を導入することで生まれたものが、変性シリコーンオイル
2−1.非反応性シリコーンオイル:アルキル、アルキル/アラルキル、アルキル/ポリエーテル、ポリエーテル、高級脂肪酸エステル置換等、アルキル/アラルキル変性シリコーンオイルは、ジメチルシリコーンオイルのメチル基の一部を長鎖アルキル基あるいはフェニルアルキル基に置換えたシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイルは、親水性のポリオキシアルキレンを疎水性のジメチルシリコーンに導入したシリコーン系高分子界面活性剤、高級脂肪酸変性シリコーンオイルは、ジメチルシリコーンオイルのメチル基の一部を高級脂肪酸エステルに置換えたシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルは、シリコーンオイルのメチル基の一部をアミノアルキル基に置換えた構造をもつシリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイルは、シリコーンオイルのメチル基の一部をエポキシ基含有アルキル基に置換えた構造をもつシリコーンオイル、カルボキシル変性あるいはアルコール変性シリコーンオイルは、シリコーンオイルのメチル基の一部をカルボキシル基あるいは水酸基含有アルキル基に置換えた構造をもつシリコーンオイル
2−2.反応性シリコーンオイル:アミノ、エポキシ、カルボキシル、アルコール置換
等が挙げられる。
これらのシリコーンの内、反応性シリコーンオイルが好ましく添加される。
本発明のシリコーンの数平均分子量は、例えば、500〜50,000、好ましくは1,000〜20,000が適当である。
具体的な商品としては、日本ユニカー(株)のL−45、L−9300、FZ−3704、FZ−3703、FZ−3720、FZ−3786、FZ−3501、FZ−3504、FZ−3508、FZ−3705、FZ−3707、FZ−3710、FZ−3750、FZ−3760、FZ−3785、FZ−3785、Y−7499、信越化学社のKF96L、KF96、KF96H、KF99、KF54、KF965、KF968、KF56、KF995、KF351、KF352、KF353、KF354、KF355、KF615、KF618、KF945、KF6004、FL100等がある。
また、例えば、日本ユニカー(株)製、シリコーン界面活性剤 SILWET L−77、L−720、L−7001、L−7002、L−7604、Y−7006、FZ−2101、FZ−2104、FZ−2105、FZ−2110、FZ−2118、FZ−2120、FZ−2122、FZ−2123、FZ−2130、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164、FZ−2166、FZ−2191等が挙げられる。
さらに、SUPERSILWET SS−2801、SS−2802、SS−2803、SS−2804、SS−2805等が挙げられる。
また、これら、疎水基がジメチルポリシロキサン、親水基がポリオキシアルキレンから構成される非イオン系のシリコーンの好ましい構造としては、ジメチルポリシロキサン構造部分とポリオキシアルキレン鎖が交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマーであることが好ましい。
これらの具体例としては、例えば、日本ユニカー(株)製、シリコーン界面活性剤 ABN SILWET FZ−2203、FZ−2207、FZ−2208、FZ−2222等が挙げられる。これらのシリコーンでは、ポリエーテル基を有するものが好ましい。
また、ビックケミージャパン社製のBYKシリーズ、BYK−300/302、BYK−306、BYK−307、BYK−310、BYK−315、BYK−320、BYK−322、BYK−323、BYK−325、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−337、BYK−340、BYK−344、BYK−370、BYK−375、BYK−377、BYK−352、BYK−354、BYK−355/356、BYK−358N/361N、BYK−357、BYK−390、BYK−392、BYK−UV3500、BYK−UV3510、BYK−UV3570、BYK−Silclean3700、GE東芝シリコーン社製のジメチルシリコーンシリーズ、XC96−723、YF3800、XF3905、YF3057、YF3807、YF3802、YF3897を好ましく用いることができる。
本発明のシリコーンは、バインダーに対して0.5〜40質量%、好ましくは、1〜25質量%で使用することが好ましい。
〈バインダー〉
低屈折率層は、低屈折率層全体で5〜80質量%のバインダーを含むことが好ましい。バインダーは、中空粒子、コロイダルシリカおよびシリコーンを結合し、空隙を含む低屈折率層の構造を形成する機能を有する。
バインダーの使用量は、空隙を充填することなく低屈折率層の強度を維持できるように調整する。バインダーはそれ自体が低屈折率の化合物であり、下記一般式(1)で表されるオルガノシランもしくはその加水分解物あるいはその縮合物である。
一般式(1) Si(X1)
式中、X1はアルコキシ基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基である。具体的化合物には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン等が好ましく用いられる。
また、低屈折率層にはバインダーとして下記一般式(2)で表されるオルガノシランもしくはその縮合物も含有してもよい。
一般式(2) (R)Si(X2)4−m
Rは加水分解されない有機基を表す。X2はアルコキシ基を表す。mは1〜4の整数を表す。
一般式(2)で表されるオルガノシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(β−グリシジルオキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポシシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びβ−シアノエチルトリエトキシシランが挙げられる。
また、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルフェニルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン及びメチルビニルジエトキシシランが挙げられる。
これらのうち、分子内に二重結合を有するビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン及びメチルビニルジエトキシシランが好ましく、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシランが特に好ましい。
2種類以上を併用してもよい。上記に示されるオルガノシランに加えて、他のオルガノシランを用いてもよい。他のオルガノシランには、オルトケイ酸のアルキルエステル(例えば、オルトケイ酸メチル、オルトケイ酸エチル、オルトケイ酸n−プロピル、オルトケイ酸i−プロピル、オルトケイ酸n−ブチル、オルトケイ酸sec−ブチル、オルトケイ酸t−ブチル)及びその加水分解物が挙げられる。
低屈折率層のその他のバインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、ニトロセルロース、ポリエステル、アルキド樹脂が挙げられる。
本発明において一般式(2)のオルガノシランは、一般式(1)のオルガノシランに対して、1〜50質量%の範囲で使用することが好ましく、5〜40質量%の範囲で使用することが特に好ましい。
〈その他の添加剤〉
(フッ素系界面活性剤)
低屈折率層にはフッ素系界面活性剤を含有することが好ましい。塗布ムラを低減したり膜表面の防汚性を向上させるのに有効である。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキル基を含有するモノマー、オリゴマー、ポリマーを母核としたもので、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン等の誘導体等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤は市販品を用いることもでき、例えばサーフロン「S−381」、「S−382」、「SC−101」、「SC−102」、「SC−103」、「SC−104」(何れも旭硝子(株)製)、フロラード「FC−430」、「FC−431」、「FC−173」(何れもフロロケミカル−住友スリーエム製)、エフトップ「EF352」、「EF301」、「EF303」(何れも新秋田化成(株)製)、シュベゴーフルアー「8035」、「8036」(何れもシュベグマン社製)、「BM1000」、「BM1100」(いずれもビーエム・ヒミー社製)、メガファック「F−171」、「F−470」(いずれも大日本インキ化学工業(株)製)、等を挙げることができる。
本発明におけるフッ素系界面活性剤のフッ素含有割合は、0.05〜2質量%、好ましくは0.1〜1質量%である。上記のフッ素系界面活性剤は、1種または2種以上を併用することができ、またその他の界面活性剤と併用することができる。
〈低屈折率層の形成〉
本発明の低屈折率層の形成には、基本的には一般的な公知の方法をそのまま使用することができ、オルガノシランの加水分解液を含有する塗布液を塗布乾燥することが行われる。
具体的には、オルガノシランに水、また有機金属化合物と水が混和しやすいように、メタノール、エタノール、アセトニトリルのような親水性の有機溶媒を共存させ溶解して、次いで、例えば、酸など加水分解触媒を添加して、オルガノシランを加水分解、縮合させる。
GPC測定により、一定の加水分解が進んだところで、中空粒子を混合することにより、低屈折率層塗布液とした後、さらに加水分解を継続する工程により縮合することによりGPCの測定を行って、分子量の増加や架橋の度合いをみた後、これを基材上に塗布して、乾燥することで、低屈折率層を形成することができる。
本発明においては、テトラエトキシシラン等の一般式(1)で表されるオルガノシランを加水分解およびそれに続いて縮合させ、所定の分子量の低縮合物を作製したところで、中空粒子をこの塗布液に混合してさらに加水分解および縮合を継続する工程を有することを特徴とする。
所定の分子量とは、下記条件で測定したGPCによるスチレン換算の重量平均分子量が500〜1000であることをいう。さらなる加水分解および縮合を継続する工程では、重量平均分子量は、1000を超えて10000以下となるように調整する。
〈GPC測定条件〉
GPCによる重量平均分子量測定方法は、試料固形分濃度が0.8質量%となるようにTHFを用いて希釈し、カラム温度25℃で、以下の条件により測定を行う。
カラム;東ソー社 TSKgelG5000HXL−TSKgelG2000HXL
溶離液;THF
ポンプ;L6000(日立製作所(株)製)
流量 :1.0ml/min
検出 ;RI Model 504(GLサイエンス社製)
試料濃度;0.8%
標準試料・校正曲線;標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用する。
中空粒子を加水分解開始直後から塗布液に混合したり、オルガノシロキサンが一般式(2)で表されるような反応性のものである場合は、本発明のような中空粒子表面へのシ
コーンの吸着を抑制するような作用はほとんど見ることができない。
一方、一般式(2)で表されるオルガノシランは、一般式(1)で表されるオルガノシランの重量平均分子量が500〜1000であるような低縮合物と混合することで、バインダーとしての膜強度には寄与する。
<反射防止フィルムの層構成>
本発明の反射防止フィルムにおいて、反射防止機能を有する反射防止層としては、本発明の低屈折率層が必須であるが、その他に中屈折率層、高屈折率層を設けてより反射防止機能を向上させることができる。
中屈折率層、高屈折率層としては、公知の層をそれぞれ使用することができる。構成例としては、透明支持体側から高屈折率層/低屈折率層の2層のものや、屈折率の異なる3層を、中屈折率層(基材またはハードコート層よりも屈折率が高く、高屈折率層よりも屈折率の低い層)/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されているもの等があり、さらに多くの反射防止層を積層するものも提案されている。
なかでも、耐久性、光学特性や生産性等から、ハードコート層を有する基材上に、中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されたもの、中屈折率層/低屈折率層が積層されたものが好ましい。
光学干渉により反射率を低減できるものであれば、特にこれらの層構成のみに限定されるものではない。また、帯電防止層は導電性ポリマー粒子または金属酸化物微粒子(例えば、SnO、ITO等)を含む層であることが好ましく、塗布または大気圧プラズマ処理等によって設けることができる。
<ハードコート層>
本発明の反射防止フィルムには、透明支持体と、高屈折率層や低屈折率層等の反射防止層との間にハードコート層を設けることが好ましい。ハードコート層は活性エネルギー線硬化樹脂層であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化樹脂層とは、紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応等を経て硬化する樹脂を主たる成分とする層をいう。活性エネルギー線硬化樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーを含む成分が好ましく用いられ、紫外線や電子線のような活性線を照射することによって硬化させて活性エネルギー線硬化樹脂層が形成される。
活性エネルギー線硬化樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等が代表的なものとして挙げられるが、紫外線照射によって硬化する樹脂が好ましい。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、または紫外線硬化型エポキシ樹脂等が好ましく用いられる。中でも紫外線硬化型アクリレート系樹脂が好ましい。
紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、一般にポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー、またはプレポリマーを反応させて得られた生成物にさらに2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下アクリレートにはメタクリレートを包含するものとしてアクリレートのみを表示する)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の水酸基を有するアクリレート系のモノマーを反応させることによって容易に得ることができる。例えば、特開昭59−151110号に記載のものを用いることができる。
例えば、ユニディック17−806(大日本インキ化学工業(株)製)100部とコロネートL(日本ポリウレタン(株)製)1部との混合物等が好ましく用いられる。
紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂としては、一般にポリエステルポリオールに2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート系のモノマーを反応させると容易に形成されるものを挙げることができ、特開昭59−151112号に記載のものを用いることができる。
紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂の具体例としては、エポキシアクリレートをオリゴマーとし、これに反応性希釈剤、光重合開始剤を添加し、反応させて生成するものを挙げることができ、特開平1−105738号に記載のものを用いることができる。
紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂の具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等を挙げることができる。
これら紫外線硬化性樹脂の光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾイン及びその誘導体、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、α−アミロキシムエステル、チオキサントン等及びこれらの誘導体を挙げることができる。光増感剤と共に使用してもよい。
上記光重合開始剤も光増感剤として使用できる。また、エポキシアクリレート系の光重合開始剤の使用の際、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等の増感剤を用いることができる。紫外線硬化樹脂組成物に用いられる光重合開始剤また光増感剤は該組成物100質量部に対して0.1〜15質量部であり、好ましくは1〜10質量部である。
樹脂モノマーとしては、例えば、不飽和二重結合が一つのモノマーとして、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、酢酸ビニル、スチレン等の一般的なモノマーを挙げることができる。
また不飽和二重結合を二つ以上持つモノマーとして、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、1,4−シクロヘキシルジメチルアジアクリレート、前出のトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリルエステル等を挙げることができる。
本発明において使用し得る紫外線硬化樹脂の市販品としては、アデカオプトマーKR・BYシリーズ:KR−400、KR−410、KR−550、KR−566、KR−567、BY−320B(旭電化(株)製);コーエイハードA−101−KK、A−101−WS、C−302、C−401−N、C−501、M−101、M−102、T−102、D−102、NS−101、FT−102Q8、MAG−1−P20、AG−106、M−101−C(広栄化学(株)製);セイカビームPHC2210(S)、PHC X−9(K−3)、PHC2213、DP−10、DP−20、DP−30、P1000、P1100、P1200、P1300、P1400、P1500、P1600、SCR900(大日精化工業(株)製);KRM7033、KRM7039、KRM7130、KRM7131、UVECRYL29201、UVECRYL29202(ダイセル・ユーシービー(株)製);RC−5015、RC−5016、RC−5020、RC−5031、RC−5100、RC−5102、RC−5120、RC−5122、RC−5152、RC−5171、RC−5180、RC−5181(大日本インキ化学工業(株)製);オーレックスNo.340クリヤ(中国塗料(株)製);サンラッドH−601、RC−750、RC−700、RC−600、RC−500、RC−611、RC−612(三洋化成工業(株)製);SP−1509、SP−1507(昭和高分子(株)製);RCC−15C(グレース・ジャパン(株)製)、アロニックスM−6100、M−8030、M−8060(東亞合成(株)製);NKハードB−420、B−500(新中村化学工業(株)製)等を適宜選択して利用できる。
また、具体的化合物例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等を挙げることができる。
こうして得た硬化樹脂層には耐傷性、滑り性や屈折率を調整し、また作製された反射防止フィルムに防眩性を付与するために無機化合物または有機化合物の微粒子を含んでもよい。
ハードコート層に使用される無機微粒子としては、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム、ITO、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。特に、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等が好ましく用いられる。
また有機粒子としては、ポリメタアクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリルスチレン系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリコーン系樹脂粉末、ポリスチレン系樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、またはポリ弗化エチレン系樹脂粉末等紫外線硬化性樹脂組成物に加えることができる。特に好ましくは、架橋ポリスチレン粒子(例えば、綜研化学製SX−130H、SX−200H、SX−350H)、ポリメチルメタクリレート系粒子(例えば、綜研化学製MX150、MX300)が挙げられる。
これらの微粒子粉末の平均粒径としては、0.01〜5μmが好ましく0.1〜5.0μm、さらには、0.1〜4.0μmであることが特に好ましい。また、粒径の異なる2種以上の微粒子を含有することが好ましい。紫外線硬化樹脂組成物と微粒子の割合は、樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜30質量部となるように配合することが望ましい。
これらのハードコート層はグラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、インクジェット法等公知の方法で塗設することができる。塗布後、加熱乾燥し、UV硬化処理を行う。
紫外線硬化性樹脂を光硬化反応により硬化させ、硬化皮膜層を形成するための光源としては、紫外線を発生する光源であれば制限なく使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。
照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常5〜500mJ/cm、好ましくは5〜150mJ/cmであるが、特に好ましくは20〜100mJ/cmである。
また、活性線を照射する際には、フィルムの搬送方向に張力を付与しながら行うことが好ましく、さらに好ましくは幅方向にも張力を付与しながら行うことである。付与する張力は30〜300N/mが好ましい。
張力を付与する方法は特に限定されず、バックロール上で搬送方向に張力を付与してもよく、テンターにて幅方向、または2軸方向に張力を付与してもよい。これによってさらに平面性優れたフィルムを得ることができる。
ハードコート層塗布液には溶媒が含まれていてもよく、必要に応じて適宜含有し、希釈されたものであってもよい。塗布液に含有される有機溶媒としては、例えば、炭化水素類(トルエン、キシレン、)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル)、グリコールエーテル類、その他の有機溶媒の中から適宜選択し、またはこれらを混合し利用できる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテル(アルキル基の炭素原子数として1〜4)またはプロピレングリコールモノアルキルエーテル酢酸エステル(アルキル基の炭素原子数として1〜4)等を5質量%以上、より好ましくは5〜80質量%以上含有する上記有機溶媒を用いるのが好ましい。
(防眩性)
本発明の反射防止フィルムは防眩性であることが好ましい。防眩性とは、表面に反射した像の輪郭をぼかすことによって反射像の視認性を低下させて、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイといった画像表示装置等の使用時に反射像の映り込みが気にならないようにするものである。表面に適切な凹凸を設けることによって、このような性質を持たせることができる。
このような凹凸を形成する方法としては、透明支持体への加工、ハードコート層への加工、反射防止層を塗布した後での反射防止フィルムへの加工等を選択できるが、反射防止フィルムへの加工は、凹凸形状の凸部が反射防止層を突き破ったり、反射防止層を変形させて反射防止効果を損なうことがあるため、本発明では透明支持体への加工、ハードコート層への加工が好ましい。
本発明で言う凹凸形状としては、直円錐、斜円錐、角錐、斜角錐、楔型、凸多角体、半球状等から選ばれる構造、並びにそれらの部分形状を有する構造が挙げられる。
なお、半球状は、必ずしもその表面形状は真球形状である必要はなく、楕円体形状や、より変形した凸曲面形状であってもよい。
また、凹凸形状の稜線が線状に伸びた、プリズム形状、レンチキュラーレンズ形状、フレネルレンズ形状も挙げられる。その稜線から谷線にかけての斜面は平面状、曲面状、もしくは両者の複合的形状であってもよい。
ハードコート層は、JIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さ(Ra)が60〜700nm、好ましくは80〜400nmの防眩性ハードコート層が好ましい。Raが60nm未満では防眩性の効果が弱く、700nmを超えると目視で粗すぎる印象を受ける。
算術平均粗さ(Ra)は光干渉式の表面粗さ測定器で測定することが好ましく、例えば光学干渉式表面粗さ計RST/PLUS(WYKO社製)を用いて測定することができる。
ハードコート層及び後述する透明支持体の表面に凹凸形状を形成する方法として、例えば、下記の方法等が挙げられる。
(1)ロールや原盤に目的とする形状のネガ型を形成しておき、エンボスにて形状を付与する方法。
(2)ロールや原盤に目的とする形状のネガ型を形成しておき、熱硬化性樹脂をネガ型に充填し、加熱硬化後ネガ型から剥離する方法。
(3)ロールや原盤に目的とする形状のネガ型を形成しておき、紫外線または電子線硬化樹脂を塗布し凹部に充填後、樹脂液を介して凹版上に透明支持体を被覆したまま紫外線または電子線を照射し、硬化させた樹脂とそれが接着した透明支持体とをネガ型から剥離する方法。
(4)目的とする形状のネガ型を流延ベルトに形成しておき、キャスティング時に目的とする形状を付与する溶剤キャスト法。
(5)光または加熱により硬化する樹脂を透明基板に凸版印刷し、光または加熱により硬化して凹凸を形成する方法。
(6)透明支持体表面に光または加熱して硬化する樹脂をインクジェット法により印刷し、光または加熱により硬化して透明支持体表面を凹凸形状にする方法。
(7)表面を工作機械等で切削加工する方法。
(8)球、多角体等各種形状の粒子を、透明支持体表面に半ば埋没する程度に押し込んで一体化し、透明支持体表面を凹凸形状にする方法。
(9)球、多角体等各種形状の粒子を少量のバインダーに分散したものを透明支持体表面に塗布し、透明支持体表面を凹凸形状にする方法。
(10)透明支持体表面に、バインダーを塗布し、その上に球、多角体等各種形状の粒子を散布し、透明支持体表面を凹凸形状にする方法。
本発明において、防眩性微粒子としては、例えば、前記の無機微粒子または有機微粒子以外にフッ素含有アクリル樹脂微粒子が好ましい。
フッ素含有アクリル樹脂微粒子としては、例えばフッ素含有のアクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルのモノマーまたはポリマーから形成された微粒子である。
フッ素含有のアクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルの具体例としては、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロ−3−メチルブチル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1H−1−(トリフルオロメチル)トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル(メタアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルアクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル−α−フルオロアクリレートが挙げられる。
また、フッ素含有アクリル樹脂微粒子の中でも、2−(パーフルオロブチル)エチル−α−フルオロアクリレートからなる微粒子、フッ素含有ポリメチルメタクリレート微粒子、フッ素含有メタアクリル酸を架橋剤の存在下にビニル単量体と共重合させた微粒子が好ましく、さらに好ましくはフッ素含有ポリメチルメタクリレート微粒子である。
フッ素含有(メタ)アクリル酸と共重合可能なビニル単量体としては、ビニル基を有するものであればよく、具体的にはメタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸アルキルエステル、及びスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類等が挙げられ、これらは単独でまたは混合して用いることができる。
重合反応の際に用いられる架橋剤としては、特に限定されないが、2個以上の不飽和基を有するものを用いることが好ましく、例えばエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート等の2官能性ジメタクリレートや、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
なお、本発明において、フッ素含有ポリメチルメタクリレート微粒子を製造するための重合反応は、ランダム共重合およびブロック共重合のいずれでもよい。
具体的には、例えば特開2000−169658号公報に記載の方法なども挙げることができ、市販品としては、例えば日本ペイント製:FS−701、根上工業製:MF−0043等の市販品が挙げられる。
なお、これらのフッ素含有アクリル樹脂微粒子は、単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらのフッ素含有アクリル樹脂微粒子の状態は、粉体あるいはエマルジョン等、どのような状態で加えられても良い。
フッ素含有アクリル樹脂微粒子粉末の平均粒径としては、0.01〜5μmが好ましく0.1〜5.0μm、さらには、0.1〜4.0μmであることが特に好ましい。
また、粒径の異なる2種以上の微粒子を含有することが好ましい。
紫外線硬化樹脂組成物と微粒子の割合は、樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜30質量部となるように配合することが望ましい。
<バックコート層>
本発明の反射防止フィルムでは、透明支持体にハードコート層を設けた側と反対側の面にはバックコート層を設けることが好ましい。バックコート層は、活性エネルギー線硬化樹脂層やその他の層を設けることで生じるカールを矯正するために設けられる。
即ち、バックコート層を設けた面を内側にして丸まろうとする性質を持たせることにより、カールの度合いをバランスさせることができる。なお、バックコート層は好ましくはブロッキング防止層を兼ねて塗設され、その場合、バックコート層塗布組成物には、ブロッキング防止機能を持たせるために微粒子が添加されることが好ましい。
本発明にかかるバックコート層は公知のものを使用することができる。
バックコート層を塗設する順番はハードコート層を塗設する前でも後でも構わないが、バックコート層がブロッキング防止層を兼ねる場合は先に塗設することが望ましい。または2回以上に分けてバックコート層を塗布することもできる。
前記低屈折率層で説明したビックケミージャパン社製の界面活性剤BYKシリーズ、GE東芝シリコーン社製のジメチルシリコーンシリーズは、低屈折率層以外の反射防止層にも好ましく用いることができる。
<透明支持体>
次に、本発明で用いることのできる透明支持体について説明する。
本発明に用いられる透明支持体としては、製造が容易であること、活性線硬化型樹脂層との接着性が良好である、光学的に等方性である、光学的に透明であること等が好ましい要件として挙げられる。
本発明でいう透明とは、可視光の透過率60%以上であることを指し、好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
上記の性質を有していれば特に限定はないが、例えば、セルロースエステル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロースジアセテートフィルム、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム,ポリカーボネートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム(アートン(JSR社製)、ゼオネックス、ゼオノア(以上、日本ゼオン社製))、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、アクリルフィルムまたはガラス板等を挙げることができる。
中でも、セルローストリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンを含む)が好ましく、本発明においては、特にセルロースエステルフィルム(例えば、コニカミノルタタック、製品名KC8UX2MW、KC4UX2MW、KC8UY、KC4UY、KC5UN、KC12UR、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC8UCR−5(コニカミノルタオプト(株)製))が、製造上、コスト面、透明性、等方性、接着性等の観点から好ましく用いられる。
これらのフィルムは、溶融流延製膜で製造されたフィルムであっても、溶液流延製膜で製造されたフィルムであってもよい。
〈セルロースエステル〉
本発明においては、透明支持体としてはセルロースエステルフィルムを用いることが好ましい。セルロースエステルとしては、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートが好ましく、中でもセルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートプロピオネートが好ましく用いられる。
特にアセチル基の置換度をX、プロピオニル基またはブチリル基の置換度をYとした時、XとYが下記の範囲にあるセルロースの混合脂肪酸エステルを有する透明支持体上に活性線硬化型樹脂層と反射防止層を設けた低反射積層体が好ましく用いられる。
2.3≦X+Y≦3.0
0.1≦Y≦1.2
であることが好ましい。
本発明に用いられる透明支持体として、セルロースエステルを用いる場合、セルロースエステルの原料のセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ(針葉樹由来、広葉樹由来)、ケナフ等を挙げることができる。
またそれらから得られたセルロースエステルはそれぞれ任意の割合で混合使用することができる。
アシル基の置換度の測定方法はASTM−D817−96の規定に準じて測定することができる。
セルロースエステルの数平均分子量は、70000〜250000が、成型した場合の機械的強度が強く、かつ、適度なドープ粘度となり好ましく、さらに好ましくは、80000〜150000である。
これらセルロースエステルフィルムは、一般的に溶液流延製膜法と呼ばれるセルロースエステル溶解液(ドープ)を、例えば、無限に移送する無端の金属ベルトまたは回転する金属ドラムの流延用支持体上に加圧ダイからドープを流延(キャスティング)し製膜する方法で製造されることが好ましい。
製膜は流延後に延伸するのが好ましく、機械物性向上の観点からは1.2倍以上に延伸する事がより好ましい。
フィルム巾は生産性の観点から1m以上がこのましいが、1.5m以上がより好ましく1.8m以上が更に好ましい。
〈可塑剤〉
本発明の反射防止フィルムにセルロースエステルフィルムを用いる場合、下記のような可塑剤を含有するのが好ましい。
可塑剤としては、例えば、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、芳香族系ポリエステル可塑剤、糖エステル系可塑剤等を好ましく用いることができる。
これらの可塑剤の使用量は、フィルム性能、加工性等の点で、セルロースエステルに対して1〜20質量%が好ましく、特に好ましくは、3〜13質量%である。
〈紫外線吸収剤〉
本発明の低反射積層体用の長尺フィルムには、紫外線吸収剤が好ましく用いられる。
紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。
本発明に好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で好ましく用いられる紫外線吸収剤としては、透明性が高く、偏光板や液晶の劣化を防ぐ効果に優れたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく、不要な着色がより少ないベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特に好ましく用いられる。
また、特開2001−187825号に記載されている分配係数が9.2以上の紫外線吸収剤は、長尺フィルムの面品質を向上させ、塗布性にも優れている。特に分配係数が10.1以上の紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
また、特開平6−148430号に記載の一般式(1)または一般式(2)、特願2000−156039号の一般式(2)、(6)、(7)記載の高分子紫外線吸収剤(または紫外線吸収性ポリマー)も好ましく用いられる。高分子紫外線吸収剤としては、PUVA−30M(大塚化学(株)製)等が市販されている。
〈微粒子〉
また、本発明に用いられるセルロースエステルフィルムには滑り性を付与するため、微粒子を用いることができる。
微粒子としては、無機化合物の例として、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。微粒子は珪素を含むものが濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化珪素が好ましい。
微粒子の一次粒子の平均径は5〜50nmが好ましく、さらに好ましいのは7〜20nmである。これらは主に粒径0.05〜0.3μmの2次凝集体として含有されることが好ましい。
セルロースエステルフィルム中のこれらの微粒子の含有量は0.05〜1質量%であることが好ましく、特に0.1〜0.5質量%が好ましい。共流延法による多層構成のセルロースエステルフィルムの場合は、表面にこの添加量の微粒子を含有することが好ましい。
二酸化珪素の微粒子は、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されており、使用することができる。
酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されており、使用することができる。
ポリマーの例として、シリコーン樹脂、フッ素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることができる。シリコーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上東芝シリコーン(株)製)の商品名で市販されており、使用することができる。
本発明で用いられるセルロースエステルフィルムにおいては活性エネルギー線硬化樹脂層の裏面側の動摩擦係数が1.0以下であることが好ましい。
〈セルロースエステルフィルムの製造方法〉
次に、セルロースエステルフィルムの製造方法について説明する。本発明にかかるセルロースエステルフィルムは、公知の溶液流延方法、溶融流延方法、フィルム延伸方法のいずれも好ましく採用することができる。
〈アルカリ処理法〉
本発明の反射防止フィルムの製造において、反射防止層を積層する前にアルカリ処理をすることが好ましい。
アルカリ処理法としては、ハードコート層を塗設したフィルムをアルカリ水溶液に浸す方法であれば特に限定されない。
アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、アンモニア水溶液等が使用可能であり、中でも水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
アルカリ水溶液のアルカリ濃度、例えば水酸化ナトリウム濃度は0.1〜25質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましい。
アルカリ処理温度は通常10〜80℃、好ましく20〜60℃である。
アルカリ処理時間は5秒〜5分、好ましくは30秒〜3分である。アルカリ処理後のフィルムは酸性水で中和した後、十分に水洗いを行うことが好ましい。
〈大気圧プラズマ法〉
本発明では、大気圧またはその近傍の圧力下で、対向する電極の間に周波数が50kHz〜150MHzの高周波電圧を印加して放電を形成し、該放電により形成された励起ガスを、透明支持体または透明支持体上にハードコート層を有するフィルムの表面に接触させた後に、反射防止層を塗布により形成することが好ましい。
前記周波数は50kHz〜27MHzであることが好ましい。
前記対向する電極は、第1電極と第2電極とで構成され、何れか一方の電極に印加する高周波電圧の周波数が50kHz〜150MHzであることが好ましい。また、前記第1電極に印加する高周波電圧の周波数が1〜200kHzであり、かつ前記第2電極に印加する高周波電圧の周波数が800kHz〜150MHzであることが好ましい。
大気圧またはその近傍の圧力下で行うプラズマ放電処理を以下、単に大気圧プラズマ法ともいう。
即ち本発明は、透明支持体または透明支持体上にハードコート層を有するフィルムを、大気圧またはその近傍の圧力下、第1電極と第2電極とで構成する対向電極間に、第1電極には第1の周波数ωの電圧成分の高周波電圧を印加し、第2電極には第2の周波数ωの電圧成分の高周波電圧を印加して放電を形成し、該放電により形成された励起ガスに該透明支持体の表面を接触させた後、その上に反射防止層を形成する。
本発明に適用できる大気圧プラズマ法としては、特開平11−133205号公報、特開2000−185362号公報、特開平11−61406号公報、特開2000−147209号公報、同2000−121804号公報等に開示されている技術を参考にすることができる。
<反射防止フィルムの製造方法>
本発明の反射防止層の積層は、公知の方法で製造することができ、例えば透明支持体上に、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法やエクストルージョンコート法を用いて、塗布により形成することができる。
塗布に際しては、透明支持体が、幅が1.4〜4mでロール状に巻き取られた状態から繰り出して、上記塗布を行い、乾燥・硬化処理した後、ロール状に巻き取られることが好ましい。
さらに、本発明の反射防止フィルムは、透明支持体上に反射防止層等を積層した後、ロール状に巻き取った状態で50〜160℃で加熱処理を行う製造方法によって製造することが好ましい。
加熱処理の期間は、設定される温度によって適宜決定すればよく、例えば、50℃であれば、好ましくは3日間以上30日未満の期間、160℃であれば10分以上1日以下の範囲が好ましい。通常は、巻外部、巻中央部、巻き芯部の加熱処理効果が偏らないように、比較的低温に設定することが好ましく、50〜60℃付近で7日間程度行うことが好ましい。
加熱処理を安定して行うためには、温湿度が調整可能な場所で行うことが好ましく、塵のないクリーンルーム等の加熱処理室で行うことが好ましい。
反射防止フィルムをロール状に巻き取る際の、巻きコアとしては、円筒上のコアであれは、特に限定されないが、好ましくは中空プラスチックコアであり、プラスチック材料としては加熱処理温度に耐える耐熱性プラスチックが好ましく、例えばフェノール樹脂、キシレン樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。またガラス繊維等の充填材により強化した熱硬化性樹脂が好ましい。
これらの巻きコアへの巻き数は、100巻き以上であることが好ましく、500巻き以上であることがさらに好ましく、巻き厚は5cm以上であることが好ましい。
このようにして長巻の反射防止フィルムを、巻き取った状態で前記加熱処理を行うとき、該ロールを回転させることが好ましく、回転は、1分間に1回転以下の速度が好ましく、連続でも良く断続的な回転であってもよい。また、加熱期間中に該ロールの巻き替えを1回以上行うことが好ましい。
コアに巻き取られた長巻の反射防止フィルムを加熱処理中に回転させるため加熱処理室に専用の回転台を設けることが好ましい。
回転は、断続の場合は停止している時間を10時間以内とすることが好ましく、停止位置は、円周方向に均一となるようにすることが好ましく、停止時間は10分以内とすることがより好ましい。最も好ましくは、連続回転である。
連続回転での回転速度は、1回転に要する時間は好ましくは10時間以下とすることであり、早いと装置的に負担となるため実質的には、15分から2時間の範囲が好ましい。
なお、回転機能を有する専用の台車の場合には、移動や保管中にも光学フィルムロールを回転させることができて好ましく、この場合、保管期間が長い場合に生じるブラックバンド対策として回転が有効に機能する。
<偏光板>
本発明の反射防止フィルムを用いた偏光板について述べる。
偏光板は一般的な公知方法で作製することができる。本発明の反射防止フィルムの裏面側をアルカリ鹸化処理し、処理した反射防止フィルムを、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。
もう一方の面にも該反射防止フィルムを用いても、別の偏光板保護フィルムを用いてもよい。本発明の反射防止フィルムに対して、もう一方の面に用いられる偏光板保護フィルムは面内方向のレターデーションRoが590nmで、20〜70nm、膜厚方向のレターデーションRtが100〜400nmの位相差を有する光学補償フィルム(位相差フィルム)であることが好ましい。
これらは例えば、特開2002−71957号、特願2002−155395号記載の方法で作製することができる。または、さらにディスコチック液晶等の液晶化合物を配向させて形成した光学異方層を有している光学補償フィルムを兼ねる偏光板保護フィルムを用いることが好ましい。
例えば、特開2003−98348号記載の方法で光学異方性層を形成することができる。本発明の反射防止フィルムと組み合わせて使用することによって、平面性に優れ、安定した視野角拡大効果を有する偏光板を得ることができる。
裏面側に用いられる偏光板保護フィルムとしては、市販のセルロースエステルフィルムとして、KC8UX2MW、KC4UX、KC5UX、KC4UY、KC8UY、KC12UR、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC8UCR−5(コニカミノルタオプト(株)製)等が好ましく用いられる。
偏光板の主たる構成要素である偏光子とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光子は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがあるがこれのみに限定されるものではない。
偏光子は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられている。偏光子の膜厚は5〜30μm、好ましくは8〜15μmの偏光子が好ましく用いられる。
該偏光子の面上に、本発明の反射防止フィルムの片面を貼り合わせて偏光板を形成する。好ましくは完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせる。
<画像表示装置>
本発明の反射防止フィルムを用いた偏光板の反射防止フィルム面を画像表示装置の鑑賞面側に組み込むことによって、種々の視認性に優れた画像表示装置を作製することができる。
本発明の反射防止フィルムは反射型、透過型、半透過型LCDまたはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型等の各種駆動方式のLCDで好ましく用いられる。
また、本発明の反射防止フィルムは反射防止層の反射光の色ムラが著しく少なく、また、反射率が低く、平面性に優れ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子ペーパー等の各種表示装置にも好ましく用いられる。
特に画面が30型以上の大画面の画像表示装置では、色ムラや波打ちムラが少なく、長時間の鑑賞でも目が疲れないという効果があった。
実施例1
以下の様にして、基材であるセルロースエステルフィルムにハードコート層、反射防止層を設けた。
(ハードコート用塗布組成物1)
ペンタエリスリトールトリアクリレート 30質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 45質量部
ウレタンアクリレート(U−4HA、新中村化学工業(株)製) 25質量部
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 5質量部
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907、チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 3質量部
ポリオキシエチレンオレイルエーテル(エマルゲン404、花王(株)製)
0.5質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10質量部
酢酸メチル 45質量部
アセトン 45質量部
ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4μm) 20質量部
<ハードコートフィルムH−1の形成>
基材に、ハードコート用塗布組成物1をダイコートし、80℃で乾燥した後、0.30J/cmの紫外線を高圧水銀灯で照射して、硬化後の膜厚が12μmになるようにハードコート層1を塗設した。
更にハードコート用塗布組成物1を塗設した面と反対側の面に、下記のバックコート層用塗布組成物の液をウェット膜厚14μmとなるようにダイコートして、バックコート層を設け、セルロースエステルフィルムにハードコート層およびバックコート層を設けたハードコートフィルム(HCフィルム)H−1を作製した。
(バックコート層用塗布組成物)
アセトン 30質量部
酢酸エチル 45質量部
イソプロピルアルコール 10質量部
ジアセチルセルロース 0.6質量部
超微粒子シリカ2%アセトン分散液 0.2質量部
(日本アエロジル株式会社製アエロジル200V)
<防眩性ハードコートフィルムH−2の作製>
H−1の作成において、ハードコート用塗布組成物1を下記防眩性ハードコート用塗布組成物2に変更した。
(防眩性ハードコート用塗布組成物2)
アセトン 35質量部
酢酸エチル 35質量部
シクロヘキサノン 15質量部
トルエン 15質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 30質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 45質量部
ウレタンアクリレート 25質量部
(商品名U−4HA 新中村化学工業社製)
1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニル−ケトン 8質量部
(イルガキュア184 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モノホリノプロパン−1−オン(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 8質量部
フッ素含有ポリメチルメタクリレート微粒子(根上工業製)、平均粒径3.5μm
2質量部
<防眩性ハードコートフィルムH−3の作製>
H−2の作製において、フッ素含有ポリメチルメタクリレート微粒子を5質量部に変更した。
<防眩性ハードコートフィルムH−4の作製>
H−3の作製において、フッ素含有ポリメチルメタクリレート微粒子を10質量部に変更した。
<防眩性ハードコートフィルムH−5の作製>
H−2の作製において、フッ素含有ポリメチルメタクリレート微粒子を15質量部に変更した。
(中間体フィルムM−1の作製)
〈大気圧プラズマ処理〉
特願2005−351829号の図7記載の大気圧プラズマ処理装置を用い、上記作製したH−1の表面に、下記の大気圧プラズマ処理を行った。
電極間隙を0.5mmとして、以下に示す放電ガスを放電空間に供給し、神鋼電機社製高周波電源を使用して、周波数13.5MHz、印加電圧Vp=9.5kV及び出力密度1.5W/cmとして放電を形成させて表面処理を行った。
(放電ガス)
窒素ガス 80.0体積%
酸素ガス 20.0体積%
上記大気圧プラズマ処理を行ったH−1の表面に、下記高屈折率層塗布液1をダイコートし、50℃で乾燥した後、高圧水銀灯で120mJ/cmの紫外線を照射して、硬化後の膜厚が130nmとなるように高屈折率層を設け、高屈折率層までを有する中間体フィルムM−1を得た。高屈折率層の屈折率は1.56であった。
(高屈折率層塗布液1)
アンチモン酸亜鉛ゾル(CX−Z610M−F2、日産化学工業(株)製)
50質量部
ジオキサングリコールジアクリレート(NKエステル A−DOG、新中村化学工業(株)製) 12質量部
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 2質量部
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103、信越化学工業(株)製) 3質量部
ポリオキシアルキレンジメチルポリシロキサンコポリマー(FZ−2207、東レ・ダウコーニング(株)製)の10%プロピレングリコールモノメチルエーテル液
2質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 360質量部
イソプロピルアルコール 360質量部
メチルエチルケトン 200質量部
(中間体フィルムM−2〜M−5の作製)
M−1の作製において、ハードコートフィルムをH−2〜H−5に変更し、中間体フィルムM−2〜M−5を作製した。
(M−6の作製)
M−1の作製において、高屈折率層塗布液1の粒子分散液Aの調製に使用したアンチモン酸亜鉛ゾルをリンドープ酸化スズ(SnO(P)ゾルに変更して中間体フィルムM−6を作製した。
《低屈折率層を塗設し反射防止フィルムの作製》
(反射防止フィルム101の作製)
上記作製した中間体フィルムM−1上に、下記低屈折率層塗布液1をダイコートし、50℃で乾燥した後、高圧水銀灯で120mJ/cmの紫外線を照射し、更に120℃で熱処理を行って膜厚が92nmになるように低屈折率層を設け、反射防止フィルム101(比較1)を作製した。
なお、一般式(2)で表されるオルガノシランがγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランであり、反応性シリコーンがα−ブチル−ω−[3−(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブトキシ)プロピル]ポリジメチルシロキサンである。
(低屈折率層塗布液1)
プロピレングリコールモノメチルエーテル 437質量部
イソプロピルアルコール 437質量部
酢酸 3.00質量部
加水分解物A(固形分8.6%換算) 75.0質量部
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(KBM503、信越化学工業社製) 1.25質量部
α−ブチル−ω−[3−(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブトキシ)プロピル]ポリジメチルシロキサン(FM−DA21 チッソ株式会社製) 1.05質量部
ELCOM V−8209
(触媒化学工業(株)製のイソプロピルアルコール分散中空シリカ系微粒子、固形分20%) 30.0質量部
アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート(川研ファインケミカル社製ALCH)のイソプロピルアルコール希釈液(固形分10%) 2.25質量部
FZ−2207(10%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液、東レ・ダウコーニング社製) 2.40質量部
〈加水分解物Aの調製〉
テトラエトキシシラン147g(商品名:KBE04、信越化学工業社製)にエタノールと酢酸水溶液を添加して500gとし、室温(25℃)にて25時間攪拌して加水分解物Aを調製した。シランの縮合物の重量平均分子量Mwは2000であり、シランは全て加水分解され残っていなかった。
(反射防止フィルム102の作製)
反射防止フィルム101の作製において、低屈折率層塗布液1を下記低屈折率層塗布液2に変更し、他は同様に作製した。
(低屈折率層塗布液2)
プロピレングリコールモノメチルエーテル 437質量部
イソプロピルアルコール 347質量部
酢酸 3.00質量部
加水分解物B(固形分8.6%換算) 165質量部
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(KBM503、信越化学工業社製) 1.25質量部
α−ブチル−ω−[3−(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブトキシ)プロピル]ポリジメチルシロキサン(FM−DA21 チッソ株式会社製) 1.05質量部
アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート(川研ファインケミカル社製ALCH)のイソプロピルアルコール希釈液(固形分10%) 2.25質量部
FZ−2207(10%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液、東レ・ダウコーニング社製) 2.40質量部
〈加水分解物Bの調製〉
テトラエトキシシラン147g(商品名:KBE04、信越化学工業社製)にエタノールと酢酸水溶液を添加して500gとし、室温(25℃)にて15時間攪拌して加水分解物を調製した。シランの縮合物の重量平均分子量Mwは800であった。
この時点で、ELCOM V−8209(触媒化学工業(株)製のイソプロピルアルコール分散中空シリカ粒子、固形分20%)588gを混合し、更に2時間攪拌して、最後に溶媒を留去し濃度を調整し加水分解物Bを調製した。
(反射防止フィルム103の作製)
反射防止フィルム102の作製において、加水分解物Bのシラン重量平均分子量Mwが500になった時点で中空シリカ粒子を混合し、他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム104の作製)
反射防止フィルム102の作製において、加水分解物Bのシラン重量平均分子量Mwが1000になった時点で中空シリカ粒子を系に混合し、他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム105の作製)
反射防止フィルム102の作製において、加水分解物Bのシラン重量平均分子量Mwが450になった時点で中空シリカ粒子を系に混合し、他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム106の作製)
反射防止フィルム102の作製において、加水分解物Bのシラン重量平均分子量Mwが1100になった時点で中空シリカ粒子を系に混合し、他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム107の作製)
反射防止フィルム102の作製において、加水分解物Bの中空シリカ粒子を混合するのと同時に、α−ブチル−ω−[3−(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブトキシ)プロピル]ポリジメチルシロキサン(FM−DA21 チッソ株式会社製)1.05質量部も混合し、他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム108の作製)
反射防止フィルム102の作製において、加水分解物Bの中空シリカ粒子を混合するのと同時に、α−ブチル−ω−[3−(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブトキシ)プロピル]ポリジメチルシロキサン(FM−DA21 チッソ株式会社製)およびγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM503、信越化学工業社製)を同時に混合し、他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム109の作製)
反射防止フィルム102の作製において、加水分解物Bの中空シリカ粒子を混合するのと同時に、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM503、信越化学工業社製)を同時に混合し、他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム110の作製)
反射防止フィルム102の作製において、加水分解物Bの低屈折率層塗布液2への添加量を1.5倍にした他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム111の作製)
反射防止フィルム101の作製において、加水分解物Aの低屈折率層塗布液1への添加量を半分にした他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム112の作製)
特開2006−117924号明細書[0164]に記載の中空シリカ粒子を調製し、他は反射防止フィルム101の作製と同様にして作製した。
以上の反射防止フィルムについて評価した結果を表1に示す。
<評価方法>
《反射率》
コニカミノルタ(株)製、分光測色計CM−2500dを用いて、測定径φ8mm、観察視野2°で測定し、SCI(積分反射)を求めた。クリアフィルムでは0.7%以下、防眩フィルムでは1.0%以下が好ましい。
《防汚性》
防汚性は、純水の接触角をもって判断した。接触角の大きい方が防汚性に優れている。23℃、55%RHの環境下で、協和界面化学株式会社製の接触角計CA−X型を用いて純水の接触角を液滴径1.5mmにて測定した。
《耐擦性》
試料に23℃、55%RHの環境下で、#0000のスチールウール(SW)に500g/cm2の荷重をかけ、10往復したときの1cm幅当たりの傷の本数を測定した。なお、傷の本数は荷重をかけた部分の中で最も傷の本数の多い所で測定する。
A :傷の本数が0本
B :傷の本数が1〜5本未満である
C :傷の本数が5本以上〜10本未満である
D :傷の本数が10本以上である
《鉛筆硬度》
JIS K 5600に従い、試料を既知の硬さの鉛筆を鉛筆硬度試験器(HA−301、クレメンス型引掻硬度試験器、テスター産業(株))にて1kgの荷重にて引掻き、目視にて傷の発生有無を評価する。5回の引掻きで傷が入ったのが1回以下であれば合格とする。(例:5Hの鉛筆で傷が2回以上入り、4Hの鉛筆で傷が1回以下入った場合は4Hとする。)
実施例2
以下のように高屈折率層およびハードコート層を変更して、防眩性の評価を行った。
(反射防止フィルム200の作製)
反射防止フィルム102の作製において、M−1をM−6に変更し他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム201の作製)
反射防止フィルム102の作製において、H−1をH−2に変更し他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム202の作製)
反射防止フィルム102の作製において、H−1をH−3に変更し他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム203の作製)
反射防止フィルム102の作製において、H−1をH−4に変更し他は同様にして作製した。
(反射防止フィルム204の作製)
反射防止フィルム102の作製において、H−1をH−5に変更し他は同様にして作製した。
評価結果を表2に示す。
<評価方法>
《写り込み》
黒画像に試料を貼り付け、蛍光灯の点いた室内で写り込みを下記基準で目視評価した。
A:蛍光灯の輪郭がぼけて写り込みが全く気にならない
B:蛍光灯の輪郭が僅かに認められるがあまり気にならない
C:蛍光灯の輪郭が認められるが許容出来るレベル
D:蛍光灯の輪郭がはっきり分かり写り込みが気になる
《透過写像性》
スガ試験機(株)製、写像性測定器ICM−IDPを用いて、櫛巾0.25mmにおける透過写像性を測定した。透過写像性は鮮鋭性と相関するパラメータである。透過写像性は20%以上(櫛巾0.25mm)が好ましい。
本発明により、耐擦傷性に優れ、反射率が低く、表示装置に用いたとき視認性に優れた反射防止フィルムを提供することができる。

Claims (6)

  1. 透明支持体上に少なくとも反射防止層を有する反射防止フィルムであって、最表面に、少なくとも中空シリカ粒子およびシリコーンを含有する屈折率が1.20〜1.49である低屈折率層を有し、該中空シリカ粒子が固形分中30〜80質量%含有され、最表面から5nmまでの深さ範囲における、X線光電子分光分析装置により測定され、下記式(A)により表されるSi−C結合ピーク強度比率の平均値Rosが0.55〜0.661であり、かつ最表面から深さ10〜25nmにおける該Si−C結合ピーク強度比率の平均値Rotが0.033〜0.044であることを特徴とする反射防止フィルム。
    式(A) (Si−C結合ピーク強度比率)=(Si−C結合ピーク強度)/{(Si−C結合ピーク強度)+(Si−O結合ピーク強度)}
  2. 前記反射防止フィルムが前記透明支持体上と前記反射防止層の間にハードコート層を有することを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
  3. 前記低屈折率層が、下記一般式(1)で表されるオルガノシランの縮合物を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
    一般式(1) Si(X1)
    X1はアルコキシ基を表す。
  4. 前記透明支持体もしくは前記ハードコート層の表面に凹凸形状が形成されて防眩性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射防止フィルムを用いることを特徴とする偏光板。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射防止フィルムを用いることを特徴とする表示装置。
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