JP2012255392A - 圧縮着火内燃機関の燃費悪化検出装置及び制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類の燃料を混合した燃料を気筒内に直接噴射する圧縮着火内燃機関において、燃料の性状の変化に起因した燃費の悪化を検出することを目的とする。
【解決手段】気筒内において燃料が燃焼することで実際に発生した1燃焼サイクル当たりの熱発生量である実熱発生量を算出する実熱発生量算出手段(S103)と、1燃焼サイクル当たりの燃料の発熱量を算出する発熱量算出手段(S104)と、実熱発生量算出手段によって算出された実熱発生量と発熱量算出手段によって算出された発熱量とに基づいて、冷却損失と未燃損失との合計である損失割合を算出する損失割合算出手段(S105)と、損失割合算出手段によって算出された損失割合が所定値より大きい場合、燃費の悪化が発生したと判定する判定手段(S107,S108)と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数種類の燃料を混合した燃料を気筒内に直接噴射する圧縮着火内燃機関の燃費悪化検出装置及び制御装置に関する。
複数種類の燃料を混合した燃料を使用する内燃機関が開発されている。例えば、特許文献1には、バイオマスから生産されたバイオ燃料と、炭化水素燃料とを混合した燃料を使用可能な内燃機関が開示されている。
また、特許文献1には、内燃機関の燃焼を不安定化させる所定の運転パラメータである燃焼不安定化パラメータを取得するパラメータ取得手段と、内燃機関の燃焼室に燃料が噴射されてから着火が生ずるまでの期間である着火遅れ期間を測定する着火遅れ期間測定手段と、燃焼不安定化パラメータと着火遅れ期間との関係に基づいて、燃料に含まれるバイオ燃料の濃度を判定する技術が記載されている。
特開2009−203924号公報
複数種類の燃料を混合した燃料を気筒内に直接噴射する圧縮着火内燃機関においては、混合される燃料の種類や燃料の混合割合に応じて、気筒内に噴射される燃料の性状が変化する。気筒内に噴射される燃料の性状が変化すると、それに起因して、燃費の悪化を招く虞がある。該燃費の悪化を抑制するためには、該燃費の悪化が発生した際に、それを検出する必要がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、複数種類の燃料を混合した燃料を気筒内に直接噴射する圧縮着火内燃機関において、燃料の性状の変化に起因した燃費の悪化を検出することを目的とする。
本発明は、1燃焼サイクル当たりの実際の熱発生量と1燃焼サイクル当たりの燃料の発熱量とに基づいて、冷却損失と未燃損失との合計である損失割合を算出し、算出された損失割合に基づいて、燃費の悪化が発生したか否かを判定するものである。
より詳しくは、本発明に係る圧縮着火内燃機関の燃費悪化検出装置は、
複数種類の燃料を混合した燃料を気筒内に直接噴射する圧縮着火内燃機関の燃費悪化検出装置であって、
気筒内において燃料が燃焼することで実際に発生した熱発生量と相関のある物理量を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された物理量に基づいて、気筒内において燃料が燃焼することで実際に発生した1燃焼サイクル当たりの熱発生量である実熱発生量を算出する実熱発生量算出手段と、
1燃焼サイクル当たりの燃料の発熱量を算出する発熱量算出手段と、
前記実熱発生量算出手段によって算出された実熱発生量と前記発熱量算出手段によって算出された発熱量とに基づいて、冷却損失と未燃損失との合計である損失割合を算出する
損失割合算出手段と、
前記損失割合算出手段によって算出された損失割合が所定値より大きい場合、燃費の悪化が発生したと判定する判定手段と、
を備える。
気筒内に噴射される燃料(以下、混合燃料と称する場合もある)に含まれる燃料の種類や燃料の混合割合が変化することで、気筒内における混合燃料の着火性や蒸発性が低下する場合がある。混合燃料の着火性や蒸発性が低下すると、気筒内に噴射された混合燃料の噴霧の到達範囲が拡大する。その結果、冷却損失および未燃損失が増加する。
ここで、冷却損失とは、ボア壁面等によって気筒内の燃焼ガスが冷却されることに起因するエネルギ損失である。また、未燃損失とは、混合燃料が全て燃焼せずに燃え残ることに起因するエネルギ損失である。そして、冷却損失と未燃損失との合計を損失割合とする。つまり、損失割合とは、気筒内に噴射される燃料が有するエネルギに対する損失分の割合である。該損失割合が増加するほど燃費が悪化することとなる。
そこで、本発明では、気筒内において燃料が燃焼することで実際に発生した1燃焼サイクル当たりの熱発生量である実熱発生量と、1燃焼サイクル当たりの燃料の発熱量とに基づいて損失割合を算出する。損失割合は、例えば、発熱量から実熱発生量を減算した値の発熱量に対する割合として算出することができる。そして、損失割合が所定値より大きい場合、燃費の悪化が発生したと判定する。ここで、所定値は、燃費が許容範囲内であると判断できる閾値である。
本発明によれば、混合燃料の性状の変化に起因して、許容範囲を超える燃費の悪化が発生した場合、それを検出することができる。
また、本発明に係る圧縮着火内燃機関の制御装置は、上記のような燃費悪化検出装置と、噴射圧低下手段とを備える。噴射圧低下手段は、燃費悪化検出装置の判定手段によって燃費の悪化が発生したと判定された場合、気筒内に噴射する燃料の圧力を低下させる。
気筒内に噴射する燃料の圧力を低下させることで、気筒内に噴射された混合燃料の噴霧の到達範囲を縮小することができる。そのため、損失割合の増加を抑制することができる。その結果、燃費の悪化を抑制することができる。
本発明によれば、複数種類の燃料を混合した燃料を気筒内に直接噴射する圧縮着火内燃機関において、燃料の性状の変化に起因した燃費の悪化を検出することができる。
実施例に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図である。 実施例に係る燃費悪化検出および燃費悪化抑制制御のフローを示すフローチャートである。 実施例に係る、燃料タンクに貯留されている燃料の低位発熱量および燃料密度の更新のフローを示すフローチャートである。 実施例の変形例に係る燃費悪化抑制制御のフローを示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは発明の
技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例>
[内燃機関の吸排気系の概略構成]
図1は、本実施例に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図である。内燃機関1は、4つの気筒2を有する車両駆動用の圧縮着火内燃機関である。内燃機関1は、軽油とアルコール(例えば、メタノール、エタノール、ブタノール等)とを混合した燃料を使用することが可能な内燃機関である。ただし、本発明に係る内燃機関が使用する燃料は、軽油とアルコールとの混合燃料に限られるものではなく、複数種類の燃料を混合したものであって且つ圧縮着火可能な燃料であればよい。
気筒2内にはピストン3が摺動自在に設けられている。気筒2内上部の燃焼室には吸気ポート4と排気ポート5とが接続されている。吸気ポート4および排気ポート5の燃焼室への開口部は、それぞれ吸気弁6および排気弁7によって開閉される。
また、気筒2には燃料噴射弁10が設けられている。燃料噴射弁10は、気筒2内の燃焼室に燃料を直接噴射する。燃料噴射弁10には、燃料タンク(図示せず)に貯留された燃料が燃料通路を通して供給される。燃料タンクには、外部から給油された軽油とアルコールとの混合燃料が貯留されている。
吸気ポート4には吸気通路8が接続されている。排気ポート5には排気通路9が接続されている。吸気通路8にはエアフローメータ11およびスロットル弁12が吸入空気の流れに沿って上流側から順に設けられている。排気通路9には排気浄化装置13が設けられている。排気浄化装置13は、酸化触媒や吸蔵還元型NOx触媒等の排気浄化触媒、および排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタを含んで構成されている。
また、気筒2には、気筒2内の圧力(筒内圧)を検出する筒内圧力センサ18が設けられている。排気通路9における排気浄化装置13より上流側には、排気の圧力を検出する排気圧力センサ16、および排気の温度を検出する排気温度センサ17が設けられている。
さらに、排気通路9における排気浄化装置13より上流側には、EGR通路14の一端が接続されている。EGR通路14の他端は吸気通路8におけるスロットル弁12より下流側に接続されている。該EGR通路14を通して排気の一部がEGRガスとして吸気通路8に導入される。EGRガスは吸入空気と混合され気筒2内に吸気として供給される。EGR通路14にはEGR弁15が設けられている。該EGR弁15の開度が変更されることで、吸気通路8に導入されるEGRガスの流量が制御される。
内燃機関1には電子制御ユニット(ECU)20が併設されている。ECU20には、エアフローメータ11、排気圧力センサ16、排気温度センサ17、および筒内圧力センサ18が電気的に接続されている。さらに、ECU20には、クランク角センサ21、アクセル開度センサ22、大気圧力センサ23、大気温度センサ24、および大気湿度センサ25が電気的に接続されている。クランク角センサ21は、内燃機関1のクランク角を検出するセンサである。アクセル開度センサ22は、内燃機関1を搭載した車両のアクセル開度を検出するセンサである。大気圧力センサ23は大気の圧力を検出するセンサである。大気温度センサ24は大気の温度を検出するセンサである。大気湿度センサ25は大気の湿度を検出するセンサである。そして、各センサの出力信号がECU20に入力される。ECU20は、クランク角センサ21の検出値に基づいて内燃機関1の機関回転数を算出し、アクセル開度センサ22の検出値に基づいて内燃機関1の機関負荷を算出する。
また、ECU20には、燃料噴射弁10、スロットル弁12及びEGR弁15が電気的に接続されている。ECU20によってこれらの装置が制御される。
[燃費悪化検出および燃費悪化抑制制御]
本実施例においては、燃料タンクに給油される燃料の軽油とアルコールとの混合割合や、該燃料に含まれるアルコールの種類が変化する場合がある。このような場合、燃料噴射弁10から気筒2内に噴射される燃料の性状が変化する。気筒2内に噴射される燃料の性状が変化すると、それに起因して、燃費の悪化を招く虞がある。
例えば、燃料タンクに給油される燃料の軽油とアルコールとの混合割合や、該燃料に含まれるアルコールの種類が変化することで、気筒2内に噴射される燃料の着火性や蒸発性が低下する場合がある。該燃料の着火性や蒸発性が低下すると、気筒2内に噴射された燃料の噴霧の到達範囲が拡大する。これにより、ボア壁面等による気筒2内の燃焼ガスの冷却が促進される。また、気筒2内において燃焼せずに燃え残る燃料の量が増加する。つまり、冷却損失および未燃損失が増大することとなる。その結果、燃費が悪化する。
そこで、本実施例においては、上記のような燃料の性状の変化に起因する燃費の悪化を検出すると共に、それが検出された場合には、該燃費の悪化を抑制するための制御を実行する。以下、本実施例に係る燃費悪化検出および燃費悪化抑制制御のフローについて図2に示すフローチャートに基づいて説明する。本フローは、ECU20に予め記憶されており、ECU20によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本フローでは、先ずステップS101において、内燃機関1の暖機が完了しているか否かが判別される。ここでは、例えば、内燃機関1の潤滑油の温度が予め定められた基準温度以上の場合に、内燃機関1の暖機が完了していると判定してもよい。ステップS101において否定判定された場合、本フローの実行は一旦終了される。
ステップS101において肯定判定された場合、次にステップS102において、内燃機関1の運転状態が低負荷運転であるか否かが判別される。具体的には、燃料噴射量が予め定められた基準噴射量以下であるか否かが判別される。ステップS102において否定判定された場合、本フローの実行は一旦終了される。これは、燃料の性状の変化に起因する燃費悪化は低負荷運転時に発生し易いためである。ただし、燃費悪化検出および燃費悪化抑制制御を実行する運転状態は必ずしも低負荷運転時に限られるものではなく、これらを中負荷又は高負荷運転時に実行するようにしてもよい。
ステップS102において肯定判定された場合、次にステップS103において、気筒2内において燃料が燃焼することで実際に発生した1燃焼サイクル当たりの熱発生量である実熱発生量HR(J/cycle)が算出される。実熱発生量HRは、気筒2内において燃料
が燃焼することで実際に発生した熱発生量と相関のある物理量に基づいて算出される。該物理量としては、筒内圧力センサ18によって検出される気筒2内の圧力、気筒2内の容積、大気圧力センサ23によって検出される大気の圧力、大気温度センサ24によって検出される大気の温度、排気圧力センサ16によって検出される排気の圧力、排気温度センサ17によって検出される排気の温度、エアフローメータ11によって検出される吸入空気量、EGR率(吸気のおけるEGRガスの割合)、及び燃料噴射量等を例示することができる。これらの物理量と実熱発生量HRとの関係は、実験等に基づいて求めることができ、マップ又は関数としてECU20に予め記憶されている。ステップS103においては、該マップ又は関数を用いて実熱発生量HRが算出される。尚、実熱発生量HRの算出方法としては、公知のどのような方法を採用してもよい。
次に、ステップS104において、1燃焼サイクル当たりの燃料の発熱量HF(J/cycl
e)が算出される。該発熱量HFは、気筒2内に噴射される燃料、即ち、現在燃料タンク
に貯留されている燃料の低位発熱量HLF(J/g)、燃料密度DF(g/cm3)、および1サイクル当たりの燃料噴射量Qf(mm3/cycle)に基づいて、下記式(1)により算出され
る。
HF=HLF×DF×Qf×0.001・・・式(1)
尚、燃料タンクに貯留されている燃料の低位発熱量HLFおよび燃料密度DFは、ECU20に記憶されており、給油される毎に更新される。ここで、該低位発熱量HLFおよび燃料密度DFの更新のフローについて、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。本フローも、ECU20に予め記憶されており、ECU20によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本フローでは、先ずステップS201において、内燃機関1を搭載した車両の給油口が開かれたか否かが判別される。ステップS201において否定判定された場合、本フローの実行は一旦終了される。
ステップS202において肯定判定された場合、次にステップS202において、今回の給油前の燃料タンク内の燃料の残量VF1(リットル)が取得される。尚、燃料タンク内の燃料の残量はセンサ等によって検出することができる。次に、ステップS203において、今回の給油前の燃料タンク内の燃料の低位発熱量HLF1(J/g)および燃料密度
DF1(g/cm3)が読み込まれる。該燃料の低位発熱量HLF1および燃料密度DF1は
、前回の給油が行われた際に算出され、ECU20に記憶されている。
次に、ステップS204において、給油口が閉じられたか否か、即ち今回の給油が終了したか否かが判別される。ステップS204において否定判定された場合、該ステップS204の処理が再度実行される。ステップS204において肯定判定された場合、次にステップS205において、今回の給油後の燃料タンク内の燃料の残量VF2(リットル)が取得される。
次に、ステップS206において、今回給油された燃料の低位発熱量HLF2(J/g)
および燃料密度DF2(g/cm3)が読み込まれる。該低位発熱量HLF2(J/g)および燃料密度DF2(g/cm3)は、例えば、給油の際に給油装置から自動的に入力され、或いは
ユーザによって入力され、ECU20に記憶されている。
次に、ステップS207において、給油前の燃料残量VF1、給油前の燃料の低位発熱量HLF1および燃料密度DF1、給油後の燃料残量VF2、今回給油された燃料の低位発熱量HLF2および燃料密度DF2に基づいて、今回の給油後の燃料タンク内の燃料の低位発熱量HLF(J/g)および燃料密度DF(g/cm3)が算出される。そして、該低位発熱量HLF(J/g)および燃料密度DF(g/cm3)がECU20に記憶される。これにより、燃料タンクに貯留されている燃料の低位発熱量HLFおよび燃料密度DFの値が更新される。
図1に示すフローの説明に戻り、ステップS104の次にはステップS105の処理が実行される。ステップS105においては、冷却損失と未燃損失との合計である損失割合RCU(%)が算出される。損失割合RCUは、ステップS103で算出された実熱発生量HRおよびステップS104で算出された発熱量HFに基づいて、下記式(2)により算出される。
RCU=(HF−HR)/HF×100・・・式(2)
次に、ステップS106において、現在の内燃機関1の運転状態に応じた損失割合の目
標値である目標損失割合RCUT(%)が算出される。目標損失割合RCUTは、燃費が許容範囲内であると判断できる閾値である。内燃機関1の運転状態と目標損失割合RCUTとの関係は、実験等に基づいて定められており、マップ又は関数としてECU20に予め記憶されている。ステップS106では、該マップ又は関数を用いて目標損失割合RCUTが算出される。
次に、ステップS107において、ステップS105で算出された損失割合RCUが、ステップS106で算出された目標損失割合RCUTよりも大きいか否かが判別される。ステップS107において否定判定された場合、許容範囲を超える燃費の悪化は発生していないと判断できる。この場合、本フローの実行は一旦終了される。
ステップS107において肯定判定された場合、次にステップS108において、許容範囲を超える燃費の悪化が発生したと判定する。
ステップS108において許容範囲を超える燃費の悪化が発生したと判定されると、次に、燃費悪化抑制制御が実行される。具体的には、ステップS109において、燃料噴射弁10から噴射する燃料の圧力Pinjを低下させる補正が行われる。このときの噴射圧Pinjの低下量は、予め定められた量であってもよく、また、損失割合RCUと目標損失割合RCUTとの差に応じて定められる量であってもよい。
燃料噴射弁10からの噴射圧Pinjを低下させるとことで、気筒2内に噴射された燃料の噴霧の到達範囲を縮小することができる。これにより、冷却損失および未燃損失を抑制することができる。即ち、損失割合の増加を抑制することができる。その結果、燃費の悪化を抑制することができる。
上記フローによれば、燃料の性状の変化に起因して許容範囲を超える燃費の悪化が発生した場合には、それを検出することができる。さらに、該燃費の悪化が検出された場合は、それを抑制することができる。
[変形例]
次に、本実施例の変形例について説明する。本変形例では、燃料の性状の変化に起因して許容範囲を超える燃費の悪化が発生した場合、燃料噴射弁10の噴射圧Pinjを所定量ずつ繰り返し低下させる。これによって、損失割合RCUを目標損失割合RCUT以下まで低減させる。
しかしながら、燃料噴射弁10の噴射圧Pinjがある程度まで低下すると、該噴射圧Pinjをそれ以上低下させたとしても、損失割合RCUが変化しなくなる。つまり、損失割合RCUがサチレートする。損失割合RCUがサチレートした状態で噴射圧Pinjをさらに低下させると、排気損失が増大し、かえって熱効率が低下することになる。そこで、本変形例では、燃料噴射弁10の噴射圧Pinjの過剰な低下を抑制すべく、該噴射圧Pinjを低下させる場合の下限値を、損失割合RCUがサチレートする噴射圧とする。
以下、本変形例に係る燃費悪化抑制制御のフローについて図4に示すフローチャートに基づいて説明する。尚、本フローにおいて、ステップS108までのステップは、図2に示すフローと同様であるため、その図示および説明を省略する。
本フローは、ECU20に予め記憶されており、ECU20によって所定の間隔で繰り返し実行される。また、本フローを実行することで繰り返し算出される損失割合は、内燃機関1の機関負荷および機関回転数が同一であるときの値とする。
本フローでは、ステップS108の次にステップS301の処理が実行される。ステップS301では、本フローを前回実行した時にステップS105で算出された損失割合RCU0が読み込まれる。つまり、損失割合RCU0は、燃料噴射弁10からの噴射圧Pinjが現状の噴射圧であるときの損失割合である。次に、ステップS302において、損失割合算出時の内燃機関1の機関負荷および機関回転数に応じたサチレート判定基準値ΔRCU0が算出される。サチレート判定基準値ΔRCU0は、後述するステップS303において、損失割合がサチレートしたか否かを判定するために使用する閾値である。内燃機関1の機関負荷および機関回転数とサチレート判定基準値ΔRCU0との関係は実験等に基づいて定められており、マップ又は関数としてECU20に予め記憶されている。ステップS302では、該マップ又は関数を用いてサチレート判定基準値ΔRCU0が算出される。
次に、ステップS303において、本フローを前回実行した時にステップS105で算出された損失割合RCU0から今回のフロー実行時にステップS105で算出された損失割合RCUを減算した値(即ち、RCU0とRCUとの差)ΔRCUが、ステップS302で算出されたサチレート判定基準値ΔRCU0以下であるか否かが判別される。
ステップS303において否定判定された場合、損失割合はまだサチレートしていないと判断できる。この場合、次にステップS109において、燃料噴射弁10からの噴射圧Pinjをさらに所定量低下させる補正が行われる。一方、ステップS303において肯定判定された場合、損失割合がサチレートしたと判断できる。この場合、次にステップS304において、燃料噴射弁10からの噴射圧Pinjが現状の噴射圧に維持される。
上記フローによれば、燃料噴射弁10からの噴射圧Pinjの過剰な低下を抑制することができる。つまり、燃料噴射弁10からの噴射圧Pinjを、熱効率が可及的に高くなる値に制御することができる。
1・・・内燃機関
2・・・気筒
10・・燃料噴射弁
11・・エアフローメータ
14・・EGR通路
15・・EGR弁
16・・排気圧力センサ
17・・排気温度センサ
18・・筒内圧力センサ
20・・ECU
21・・クランク角センサ
22・・アクセル開度センサ
23・・大気圧力センサ
24・・大気温度センサ
25・・大気湿度センサ

Claims (2)

  1. 複数種類の燃料を混合した燃料を気筒内に直接噴射する圧縮着火内燃機関の燃費悪化検出装置であって、
    気筒内において燃料が燃焼することで実際に発生した熱発生量と相関のある物理量を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された物理量に基づいて、気筒内において燃料が燃焼することで実際に発生した1燃焼サイクル当たりの熱発生量である実熱発生量を算出する実熱発生量算出手段と、
    1燃焼サイクル当たりの燃料の発熱量を算出する発熱量算出手段と、
    前記実熱発生量算出手段によって算出された実熱発生量と前記発熱量算出手段によって算出された発熱量とに基づいて、冷却損失と未燃損失との合計である損失割合を算出する損失割合算出手段と、
    前記損失割合算出手段によって算出された損失割合が所定値より大きい場合、燃費の悪化が発生したと判定する判定手段と、
    を備える圧縮着火内燃機関の燃費悪化検出装置。
  2. 請求項1に記載の圧縮着火内燃機関の燃費悪化検出装置と、
    前記判定手段によって燃費の悪化が発生したと判定された場合、気筒内に噴射する燃料の圧力を低下させる噴射圧低下手段と、
    を備える圧縮着火内燃機関の制御装置。
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