JP2012255294A - 鉄骨柱接合用アンカー部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄筋コンクリート躯体に対する露出型の鉄骨柱接合構造を対象として、曲げ変形の発生を抑制し得ると共に、鉄筋コンクリート躯体のコンクリート等の局部的な圧壊も防止し得、さらに、鉄筋コンクリート躯体のコンクリート断面の欠損を生じさせることがなくて、十分な引張耐力を確保することが可能な鉄骨柱接合用アンカー部材を提供する。
【解決手段】鉄骨柱の下端部に締結する雄ネジ部2aが上端部に形成され、雄ネジ部下の軸体部2bが鉄筋コンクリート躯体に埋設される棒鋼2と、棒鋼の軸体部に、その側方から少なくとも2枚一組で、それらの側縁3a同士が軸体部を挟んで互いに向かい合わせで接合されるせん断プレート材3と、これらせん断プレート材の雄ネジ部側上縁3bに接合され、これらせん断プレート材同士を相互に連結する拘束プレート材4とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄筋コンクリート躯体に対する露出型の鉄骨柱接合構造を対象として、曲げ変形の発生を抑制し得ると共に、鉄筋コンクリート躯体のコンクリート等の局部的な圧壊も防止し得、さらに、鉄筋コンクリート躯体のコンクリート断面の欠損を生じさせることがなくて、十分な引張耐力を確保することが可能な鉄骨柱接合用アンカー部材に関する。
鉄骨柱を用いる建築物では、鉄骨柱とRC造基礎との接合構造や鉄骨柱とRC造柱との接合構造として、これらRC造基礎等のRC造躯体上に鉄骨柱の下端部を露出して接合する露出型の接合構造が知られている。露出型の鉄骨柱接合構造では、以下のような問題点が知られている。
露出型の接合構造のうち、ピン形式の接合構造を例にとって、当該問題点を説明する。ピン形式の接合構造は、必要せん断耐力及び必要引張耐力を確保しつつ、RC造躯体と鉄骨柱との間のモーメント伝達を極力抑えることを目的とした接合方式である。
通常、ピン形式による接合構造では、鉄骨柱とRC造躯体とを接合するのに用いるアンカー部材としてのアンカーボルトの設置位置は、可能な限り、鉄骨柱のベースプレート中心付近に設定されている。このような設置位置に設定することで、アンカーボルトが負担する曲げモーメントを小さくすると共に、鉄骨柱に作用するせん断力や引張力に対し、アンカーボルトが大きな抵抗力を発揮できるようにしている。
露出型の鉄骨柱接合構造では、大きなせん断力が鉄骨柱に作用すると、これら鉄骨柱(ベースプレート)とRC造躯体との接合部であるRC造躯体上面付近に、応力が集中する。
応力集中が発生する接合部、特にピン形式による接合部では、上述したようにアンカーボルトはベースプレートの中心付近に接合されるのに対し、RC造躯体内部の鉄筋は、ベースプレートの外回りに配筋されているため、アンカーボルトの周囲は、鉄筋が存在しない無筋状態となっている。アンカーボルト周りが適切に補強されていないことから、せん断力を負担するアンカーボルトを介して、RC造躯体のコンクリートに局部的に圧壊が発生したり、また、それに伴って、アンカーボルト自体に曲げ変形が生じてしまうこととなっていた。
このような状況に至ると、鉄骨柱の水平変位が増大し、アンカーボルトには曲げモーメントに伴う負荷が加わってしまうため、結局、ピン形式の接合性能を十分に機能させることができなくなってしまうという問題点があった。
このような問題点は、ピン形式に限らず、多かれ少なかれ、露出型の鉄骨柱接合構造全般が抱えているものであった。
このような問題に対処し得る技術として、特許文献1が知られている。特許文献1の「補強管付アンカーボルト」は、アンカーボルトまわりの一体化された補強用鋼管によって、剪断力、曲げモーメントの耐力の増大によって、在来工法の盲点とされていた上下動に伴う地震耐力を著しく大きなものとすることができるなどの効果を有する補強管付アンカーボルトの提供を目的とし、耐力を有する補強用鋼管をアンカーボルトの外周部分に組み込んでいる。
実開平6−67544号公報 特公平8−1079号公報
当該特許文献1は、ピン形式を含めた露出型の鉄骨柱接合構造全般に対応するものではないが、アンカーボルトの周囲に補強用鋼管を設けることで、アンカーボルト自体のせん断耐力を増大させ、曲げ変形を抑え得る。
しかし、特許文献1の開示構成では、アンカーボルトを介して、RC造躯体のコンクリートが局部的に圧壊する問題を解決することはできない。さらに、アンカーボルトの外径に対して大きな補強用鋼管を設ける構成であるため、アンカーボルト下端の定着部(側面J状部)と対抗するコンクリートの断面(いわゆるコーン状破壊に対する水平有効投影面積)が欠損し、引張耐力が低下することが懸念される。
なお、RC造躯体として、曲げモーメントが「0」になる高さまで立ち上げたRC造柱に、鉄骨柱をピン形式で接合する露出型の接合構造が特許文献2で知られている。このような構造形式であっても、上述と同様の問題点が生じる。特許文献2の場合には、RC造柱の断面が基礎断面よりも小さいために、これら問題が顕著に発生するおそれがあった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、RC造躯体に対する露出型の鉄骨柱接合構造を対象として、曲げ変形の発生を抑制し得ると共に、RC造躯体のコンクリート等の局部的な圧壊も防止し得、さらに、RC造躯体のコンクリート断面の欠損を生じさせることがなくて、十分な引張耐力を確保することが可能な鉄骨柱接合用アンカー部材を提供することを目的とする。
本発明に係る鉄骨柱接合用アンカー部材は、鉄骨柱の下端部に締結する雄ネジ部が上端部に形成され、該雄ネジ部下の軸体部が鉄筋コンクリート躯体に埋設される棒鋼と、該棒鋼の上記軸体部に、その側方から少なくとも2枚一組で、それらの側縁同士が該軸体部を挟んで互いに向かい合わせで接合されるせん断プレート材と、これらせん断プレート材の雄ネジ部側上縁に接合され、これらせん断プレート材同士を相互に連結する拘束プレート材とを備えることを特徴とする。
前記棒鋼には、その下端部に、前記軸体部を前記鉄筋コンクリート躯体に定着させる定着部が形成されていることを特徴とする。
前記せん断プレート材は、前記軸体部の軸長方向に当該軸体部外方へ延設した延設部を有し、これら延設部同士が互いに接合されることを特徴とする。
前記棒鋼として、異形鉄筋を用いると共に、該異形鉄筋に挿通されて一体的に接合されるパイプ材を用い、前記せん断プレートを、前記軸体部に接合することに代えて、上記パイプ材に接合することを特徴とする。
前記せん断プレート材には、これを前記鉄筋コンクリート躯体に定着させるプレート定着部が形成されていることを特徴とする。
前記せん断プレート材には、前記鉄筋コンクリート躯体を構築するコンクリートが流通する貫通孔が形成されていることを特徴とする。
本発明に係る鉄骨柱接合用アンカー部材にあっては、RC造躯体に対する露出型の鉄骨柱接合構造を対象として、曲げ変形の発生を抑制できると共に、RC造躯体のコンクリート等の局部的な圧壊も防止でき、さらに、RC造躯体のコンクリート断面の欠損を生じさせることがなくて、十分な引張耐力を確保することができる。
本発明に係る鉄骨柱接合用アンカー部材の第1実施形態を示す斜視図である。 図1の鉄骨柱接合用アンカー部材を、鉄骨柱とRC造躯体との接合部分に設置した様子を示す正面図である。 鉄骨柱にブレースが取り付けられる場合、図1の鉄骨柱接合用アンカー部材のせん断プレート材が配置される向きを示す概略平面図である。 露出型鉄骨柱接合構造におけるせん断力、水平変位及び圧壊の様子を説明するための説明図である。 図1の鉄骨柱接合用アンカー部材の変形例を示す斜視図である。 図1の鉄骨柱接合用アンカー部材の他の変形例を示す斜視図である。 本発明に係る鉄骨柱接合用アンカー部材の第2実施形態を示す斜視図である。 図7の鉄骨柱接合用アンカー部材の変形例を示す分解斜視図である。 本発明に係る鉄骨柱接合用アンカー部材の第3実施形態を示す分解斜視図である。
以下に、本発明にかかる鉄骨柱接合用アンカー部材の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1から図3には、第1実施形態に係る鉄骨柱接合用アンカー部材1が示されている。
鉄骨柱接合用アンカー部材1は主に、真直な丸鋼などの棒鋼2と、四角形状で平坦な複数枚のせん断プレート材3と、リング状で平坦な拘束プレート材4とから構成される。これらプレート材3,4の形状は一例であって、その他の形状であっても良い。これらプレート材3,4は、鋼板等の金属材によって形成される。
棒鋼2は、上下に立てて用いられるもので、上端部には雄ネジ部2aが形成される。雄ネジ部2aは、鉄骨柱5の下端部に接合したベースプレート6の挿通孔に挿入されてナット7が螺着され、これにより棒鋼2が鉄骨柱5と締結される。棒鋼2は、雄ネジ部2a下の軸体部2bがRC造基礎やRC造柱などのRC造躯体8に埋設されることにより、RC造躯体8の上面8aから突出される。
図2には、中空筒体状の鉄骨柱5のベースプレート6中央部分(柱芯)に棒鋼2を締結したピン形式の露出型鉄骨柱接合構造が示されている。棒鋼2をベースプレート6の周縁側に締結する他形式の露出型鉄骨柱接合構造であっても良いことはもちろんである。
せん断プレート材3は、雄ネジ部2a下方の軸体部2bに接合される。せん断プレート材3は、2枚一組で接合される。せん断プレート材3は、軸体部2bの側方から、軸体部2bに面する側縁3a同士が当該軸体部2bを挟んで互いに向かい合う配置で、軸体部2bに接合される。せん断プレート材3は、複数組を接合しても良く、図示例では、二組接合されている。複数組接合する場合、これらせん断プレート材3は、軸体部2bを中心に、放射状の配列で棒鋼2に接合されることになる。
特に、図3に示すように、鉄骨柱5にブレース9が取り付けられる場合、ブレース9の取り付け方向に沿って鉄骨柱5に作用するせん断力をせん断プレート材3で効果的に負担するために、棒鋼2に接合するせん断プレート材3のうち、いずれかの2枚一組のせん断プレート材3は、ブレース9に対し直交するように位置付けられて、RC造躯体8中に埋設される。
せん断プレート材3は軸体部2bに溶接接合によって接合される。溶接接合に限らず、ガス圧接など、その他の接合方法を用いても良いことはもちろんである。
リング状の拘束プレート材4は、棒鋼2に雄ネジ部2a側から挿入され、複数枚のせん断プレート材3の雄ネジ部側上縁3bに接合される。拘束プレート材4は、せん断プレート材3同士を相互に連結する。すなわち、拘束プレート材4は、棒鋼2周りに沿って複数のせん断プレート材3を繋ぐ。拘束プレート材4の外形寸法は、鉄骨柱5の外径よりも小さく、かつせん断プレート材3の上縁3bの長さよりも僅かに小さく設定することが好ましい。拘束プレート材4の穴径は、棒鋼2へ挿入し得るように、棒鋼2の外径よりも僅かに大きく形成される。
拘束プレート材4はせん断プレート材3に溶接接合によって接合される。溶接接合に限らず、ガス圧接など、その他の接合方法を用いても良いことはもちろんである。拘束プレート材4は、棒鋼2と接合させても良いが、接合させないほうが、棒鋼2に生じる引張力が直接、せん断プレート材3や後述する定着部に伝達されるので好ましい。
拘束プレート材4は図2に示すように、せん断プレート材3を含む軸体部2bをRC造躯体8に埋設したとき、RC造躯体8の上面8aを押さえ込むために、当該RC造躯体8の上面8aに対し上から当接する位置に位置付けられる。詳細には、棒鋼2の軸体部2bは、せん断プレート材3の上縁3bがRC造躯体8の上面8aと面一となり、かつせん断プレート材上縁3bの拘束プレート材4がRC造躯体8の上面8aに上方から被さって接するような位置に埋設される。
第1実施形態に係る鉄骨柱接合用アンカー部材1にはさらに、軸体部2bをRC造躯体8に定着させるための定着部が形成される。定着部は、棒鋼2の下端に形成される。図示例にあっては、棒鋼2の下端部に形成した下部雄ネジ部2cに定着板付のナット10を螺合して形成される。定着部の形態はこれに限らず、棒鋼2を曲げ返した形態のフック部など、周知の各種定着構造を採用することができる。
また、第1実施形態に係る鉄骨柱接合用アンカー部材1には、せん断プレート材3をRC造躯体8に定着させるためのプレート定着部が形成される。図示例にあっては、プレート定着部は、せん断プレート材3の表裏面から多数立設したスタットボルト11で構成されている。スタッドボルト11に代えて、せん断プレート材3を貫通して締結したボルト・ナットであっても良い。プレート定着部の形態は、この他凹凸形態など、周知の各種定着構造を採用することができる。
第1実施形態に係る鉄骨柱接合用アンカー部材1の作用について説明する。鉄骨柱接合用アンカー部材1は、せん断プレート材3を含む棒鋼2の軸体部2bがRC造基礎やRC造柱などのRC造躯体8に埋設され、棒鋼2の雄ネジ部2aがRC造躯体8の上面8a上方へ突出されると共に、拘束プレート材4が当該RC造躯体8の上面8aに棒鋼2を取り囲んで当接される。
鉄骨柱接合用アンカー部材1の棒鋼2の雄ネジ部2aは、上方から建て込まれる鉄骨柱5のベースプレート6にナット7で締結される。ベースプレート6とRC造躯体上面8aとの間には、必要に応じて、グラウト材Gが充填される。
そして、鉄骨柱5に外力が加わったとき、鉄骨柱接合用アンカー部材1は、棒鋼2に加わるせん断力がせん断プレート材3によってRC造躯体8に安定して伝達されることにより、図4に示すような鉄骨柱5とRC造躯体8との間に作用するせん断力Qに対して十分に抵抗することができる。特に、ブレース9が鉄骨柱5に取り付けられる場合、せん断プレート材3を、ブレース9の取り付け向きと直交する向きに配置するようにしたので、効果的にせん断力に抵抗することができる。
また、互いに接合した拘束プレート材4とせん断プレート材3とにより、RC造躯体上面8a及びその近傍のコンクリートを拘束することができるので、同じく図4に示すような棒鋼2周辺のコンクリートに生じる局部的な圧壊Cを防止できる。さらに、圧壊を防止できることにより、棒鋼2に生じる水平変位Xや曲げ変形を抑制することができる。
以上により、露出型の鉄骨柱接合構造における鉄骨柱5とRC造躯体8との接合部で曲げ変形が生じることを確実に抑制することができる。
加えて、せん断プレート材3の配置が、棒鋼2を中心として、放射状の配列となるので、棒鋼2の下端に形成した定着部(定着板付きのナット10)と対抗するRC造躯体8のコンクリートの断面(いわゆるコーン状破壊に対する水平有効投影面積)の欠損が最小限で済み、高い引張耐力を確保することができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る鉄骨柱接合用アンカー部材1にあっては、RC造基礎やRC造柱などのRC造躯体8に対する露出型の鉄骨柱接合構造を対象として、曲げ変形の発生を抑制することができると共に、RC造躯体8のコンクリート等の局部的な圧壊も防止でき、さらに、RC造躯体8のコンクリート断面の欠損を生じさせることがなくて、十分な引張耐力を確保することができる。
さらに、第1実施形態では、棒鋼2に定着部を形成し、また、せん断プレート材3にプレート定着部(スタッドボルト11)を形成したので、RC造躯体8のコンクリートと棒鋼2及びせん断プレート材3の一体化を増強することができ、引張性能を向上することができる。
図5には、第1実施形態の変形例が示されている。この変形例は、プレート定着部を省略したものである。
図6には、他の変形例が示されている。この変形例は、図5に示した鉄骨柱接合用アンカー部材1のせん断プレート材3に、RC造躯体8を構築するコンクリートの充填性を向上するために、その表裏面に向かって貫通する貫通孔16が形成されている。
貫通孔16を介して、せん断プレート材3周りにコンクリートが流通するので、鉄骨柱接合用アンカー部材1の定着性能を向上することができる。この貫通孔16は、第1実施形態のプレート定着部を有するせん断プレート材3に形成しても良いことはもちろんである。これら変形例にあっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
図7には、第2実施形態に係る鉄骨柱接合用アンカー部材1が示されている。第2実施形態では、棒鋼2の下端部に形成される定着部が省略されている。第2実施形態の各せん断プレート材3は、第1実施形態のせん断プレート材3のプレート面を拡張するために、軸体部2bの軸長方向に当該軸体部2b外方へ延設した延設部3dを有する。そしてこれら延設部3d同士が互いに接合されて、せん断プレート材3同士が一体化される。
具体的には、第2実施形態に用いられるせん断プレート材3は、軸体部2bに面する側縁が当該軸体部2bよりも長く形成され、この側縁の上部に、軸体部2bに嵌め合わされる切り欠き部3eが形成される。各せん断プレート材3は、それらの切り欠き部3eで軸体部2bと接合されると共に、切り欠き部3e下の側縁下部3f同士が互いに接合される。接合方法は、上述と同様である。
第2実施形態にあっては、RC造躯体8に定着するせん断プレート材3のプレート面積を拡張することができ、さらに曲げ変形抑制作用及び引用耐力を増大することができる。
図8には、第2実施形態に係る鉄骨柱接合用アンカー部材1の変形例が示されている。この変形例は、せん断プレート材3の延設部3d同士を互いに接合することに基づき、いずれかの2枚一組のせん断プレート材3を一体化するようにしたものである。すなわち、2枚分の大きさを有する拡張せん断プレート材3xに、軸体部2bを嵌め込み得るスリット17を形成している。
拡張せん断プレート材3xはスリット17で軸体部2bに接合される。その他のせん断プレート材3は、上記第2実施形態と同様に、切り欠き部3eで軸体部2bに接合されると共に、側縁下部3fが拡張せん断プレート材3xに突き合わされて接合される。この変形例にあっては、部品点数及び接合箇所数を削減することができる。このような変形例であっても、第2実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
図9には、第3実施形態に係る鉄骨柱接合用アンカー部材1が示されている。第3実施形態は、棒鋼2として、異形鉄筋を用いる場合である。異形鉄筋の場合、せん断プレート材3を適切に接合するために、パイプ材18が用いられる。
パイプ材18は、その中空内部に棒鋼2相当の異形鉄筋が挿通され、これと一体的に接合される。パイプ材18と異形鉄筋の接合は、例えばナットで締結したり、あるいは上記と同様の接合方法が採用される。せん断プレート材3は、パイプ材18の周側面に接合される。異形鉄筋に限らず、丸鋼に対してパイプ材18を用いても良いことはもちろんである。このような第3実施形態にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
上記いずれの実施形態にあっても、鉄骨柱5が中空筒体状である場合について説明したが、H形鋼であっても良い。この場合、一般的に鉄骨柱接合用アンカー部材1は、ウエブを挟んで2つ設けられ、それぞれベースプレート6と締結される。
上記いずれの実施形態にあっても、拘束プレート材4は、棒鋼2を取り囲むリング状である場合について説明したが、隣接するせん断プレート材3を棒鋼2周りに取り囲む形態であれば、複数のピースを環状に接合して形成しても良い。
1 鉄骨柱接合用アンカー部材
2 棒鋼
2a 雄ネジ部
2b 軸体部
3 せん断プレート材
3a 側縁
3b 雄ネジ部側上縁
3d 延設部
4 拘束プレート材
5 鉄骨柱
8 鉄筋コンクリート躯体
10 定着板付きナット
11 スタッドボルト
16 貫通孔
18 パイプ材

Claims (6)

  1. 鉄骨柱の下端部に締結する雄ネジ部が上端部に形成され、該雄ネジ部下の軸体部が鉄筋コンクリート躯体に埋設される棒鋼と、該棒鋼の上記軸体部に、その側方から少なくとも2枚一組で、それらの側縁同士が該軸体部を挟んで互いに向かい合わせで接合されるせん断プレート材と、これらせん断プレート材の雄ネジ部側上縁に接合され、これらせん断プレート材同士を相互に連結する拘束プレート材とを備えることを特徴とする鉄骨柱接合用アンカー部材。
  2. 前記棒鋼には、その下端部に、前記軸体部を前記鉄筋コンクリート躯体に定着させる定着部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄骨柱接合用アンカー部材。
  3. 前記せん断プレート材は、前記軸体部の軸長方向に当該軸体部外方へ延設した延設部を有し、これら延設部同士が互いに接合されることを特徴とする請求項1に記載の鉄骨柱接合用アンカー部材。
  4. 前記棒鋼として、異形鉄筋を用いると共に、該異形鉄筋に挿通されて一体的に接合されるパイプ材を用い、前記せん断プレートを、前記軸体部に接合することに代えて、上記パイプ材に接合することを特徴とする請求項1〜3いずれかの項に記載の鉄骨柱接合用アンカー部材。
  5. 前記せん断プレート材には、これを前記鉄筋コンクリート躯体に定着させるプレート定着部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4いずれかの項に記載の鉄骨柱接合用アンカー部材。
  6. 前記せん断プレート材には、前記鉄筋コンクリート躯体を構築するコンクリートが流通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜5いずれかの項に記載の鉄骨柱接合用アンカー部材。
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