JP2012240862A - 単結晶インゴットの製造装置および液面位置測定方法 - Google Patents

単結晶インゴットの製造装置および液面位置測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】坩堝内に貯留された融液の液面位置を精度良く測定することができ、単結晶インゴットの引き上げを安定して行うことが可能な単結晶インゴットの製造装置を提供する。
【解決手段】気密チャンバ11と、溶解原料が収容される坩堝20と、この坩堝20を加熱して収容した溶解原料を溶融して融液を生成する加熱手段40と、種結晶を上方向に引き上げる引き上げ手段と、を備えた単結晶インゴットの製造装置10であって、坩堝20の上方で、かつ、引き上げられる単結晶インゴットから離間した位置に固定配置された標識部材60と、石英坩堝20内および標識部材60とを撮影する撮像手段61と、この撮像手段61による撮影像から、石英坩堝20内の液面に映り込んだ標識部材60の映り込み像60Aの位置を求め、前記液面の高さ位置を算出する算出手段62と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、坩堝内に収容した原料を溶解して融液を生成し、この融液から単結晶インゴットを製出する単結晶インゴットの製造装置およびこの単結晶インゴットの製造装置において融液の液面の高さ位置を測定する液面位置測定方法に関するものである。
近年、環境負荷の少ない発電方式として太陽電池モジュールを利用したものが注目され、様々な分野で広く使用されている。このような太陽電池モジュールは、pn接合されたシリコンの半導体の板材からなるセルを複数備え、これらのセルが太陽電池用インターコネクタおよびバスバーによって電気的に接続された構成とされている。
このような太陽電池モジュールを構成する半導体の素材として、例えば単結晶シリコンが使用されている。最近では、太陽電池モジュールの普及に伴い、単結晶シリコンインゴットを効率良く製造する方法が求められている。
ここで、シリコン等からなる単結晶インゴットは、一般的にチョクラルスキー法によって製造されている。
チョクラルスキー法は、例えば、特許文献1、2に示すように、高耐圧気密チャンバ内に配置した坩堝内に原料を装入し、坩堝内の原料を加熱溶融して融液を生成し、坩堝の上方に配置されたシードチャックにシード(種結晶)を取り付けるとともにこのシードを坩堝内の融液に浸漬し、シードおよび坩堝を回転させながらシードを引き上げて単結晶インゴットを成長させるようになっている。
特開2001−278696号公報 特開2010−037142号公報
ところで、特許文献1、2に開示されているような従来の単結晶インゴット製造装置においては、坩堝を上下動させる昇降装置が設けられており、坩堝内の融液の液面位置に応じて坩堝の高さ位置を調整することで、安定した操業を行うことが可能となる。
そこで、坩堝内の融液の液面位置を測定する方法として、レーザー測定器を用いたものが提案されている。しかしながら、坩堝が配置される高耐圧気密チャンバ内は、高温環境下であることから、坩堝内の液面に対してレーザーを確実に照射して液面高さを測定することは非常に困難であった。また、レーザー測定器を新たに設けることによって、単結晶インゴット製造装置の設備構成が複雑になるといった問題点があった。このように、従来の単結晶インゴットの製造装置においては、坩堝内の液面位置を精度良く測定することができなかった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、坩堝内に貯留された融液の液面位置を精度良く測定することができ、単結晶インゴットの引き上げを安定して行うことが可能な単結晶インゴットの製造装置およびこの単結晶インゴットの製造装置において融液の液面の高さ位置を測定する液面位置測定方法を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明の単結晶インゴットの製造装置は、気密チャンバと、この気密チャンバ内に配置され、内部に溶解原料が収容される坩堝と、この坩堝を加熱して前記溶解原料を溶融して融液を生成する加熱手段と、前記坩堝内の融液に浸漬される種結晶を保持するとともに、この種結晶を上方向に引き上げる引き上げ手段と、を備えた単結晶インゴットの製造装置であって、前記坩堝の上方で、かつ、引き上げられる単結晶インゴットから離間した位置に固定配置された標識部材と、前記坩堝内および前記標識部材とを撮影する撮像手段と、この撮像手段による撮影像から、前記坩堝内の液面に映り込んだ標識部材の映り込み像の位置を求め、前記融液の液面の高さ位置を算出する算出手段と、前記融液の液面の高さ位置を算出する算出手段と、を備えていることを特徴としている。
また、本発明の液面位置測定方法は、気密チャンバと、この気密チャンバ内に配置され、内部に溶解原料が収容される坩堝と、この坩堝を加熱して前記溶解原料を溶融して融液を生成する加熱手段と、前記坩堝内の融液に浸漬される種結晶を保持するとともに、この種結晶を上方向に引き上げる引き上げ手段と、を備えた単結晶インゴットの製造装置において、前記坩堝内の融液の液面の高さ位置を測定する液面位置測定方法であって、前記坩堝の上方で、かつ、引き上げられる単結晶インゴットから離間した位置に標識部材を固定配置しておき、前記坩堝内の融液の液面に映り込んだ標識部材の映り込み像の位置から、前記液面の高さ位置を算出することを特徴としている。
本発明の単結晶インゴットの製造装置および液面位置測定方法によれば、前記坩堝の上方で、かつ、引き上げられる単結晶インゴットから離間した位置に固定配置された標識部材を有しており、この標識部材が坩堝内の液面に映り込んで標識部材の映り込み像が得られることになる。ここで、標識部材は固定配置されていることから、坩堝内の液面位置が変動した場合には、標識部材の移り込み像の位置が変化することになる。よって、坩堝内を撮影する撮像手段により、標識部材の映り込み像の位置を求めることで、坩堝内の液面位置を算出することが可能となる。
また、撮像手段は、標識部材の映り込み像を撮像すれば良いことから、気密チャンバの外部に配設することが可能となるので、気密チャンバ内に液面位置を測定するための複雑な部材を配設する必要がない。よって、単結晶インゴットの製造装置の設備構成が複雑化することなく、坩堝内の融液の液面位置を測定することができる。
このように、本発明の単結晶インゴットの製造装置および液面位置測定方法によれば、坩堝内に貯留された融液の液面位置を精度良く測定することができ、単結晶インゴットの引き上げを安定して行うことができる。
ここで、前記撮像手段は、前記単結晶インゴットを撮像して前記単結晶インゴットの直径を測定するものとしてもよい。
高品質の単結晶インゴットを製造する際には、引き上げられる単結晶インゴットの直径を制御する必要がある。このため、従来の単結晶インゴットの製造装置には、引き上げられる単結晶インゴットの直径を測定するための撮像手段を備えたものが提供されている。そこで、単結晶インゴットの直径を測定するための撮像手段を用いて、前述の標識部材の映り込み像を撮像する構成とすることにより、複雑な設備を新たに加えることなく、液面位置の測定を行うことができる。
また、前記標識部材が前記坩堝の上方に配設されたフロー管の内周面に固定配置されていることが好ましい。
この場合、坩堝の上方に配設され、坩堝の表面に対して不活性ガスを案内するフロー管の内周面に前記標識部材が固定配置されているので、標識部材を単結晶インゴットから離間した位置に配設することができ、この標識部材を用いて液面位置の測定を行うことができる。また、坩堝内の融液が標識部材に向けて飛散することを防止でき、標識部材の早期劣化を抑制することができる。
さらに、前記標識部材が石英ガラスで構成されていることが好ましい。
この場合、前記標識部材が石英ガラスで構成されていることから、高温環境下における耐久性に優れており、標識部材の変形を抑制でき、液面位置の測定を安定して行うことができる。
また、前記坩堝を上下動させる昇降装置を備え、算出された前記融液の液面の高さ位置のデータに基づいて、前記昇降装置を制御する制御部を備えていることが好ましい。
この場合、算出された前記液面の高さ位置のデータに基づいて坩堝の上下動を制御することが可能となることから、引き上げ手段や加熱手段との相対位置を精度良く調整することができ、安定した操業を行うことが可能となる。よって、高品質の単結晶インゴットを製出することができる。
本発明によれば、坩堝内に貯留された融液の液面位置を精度良く測定することができ、単結晶インゴットの引き上げを安定して行うことが可能な単結晶インゴットの製造装置およびこの単結晶インゴットの製造装置において融液の液面の高さ位置を測定する液面位置測定方法を提供することができる。
本発明の実施形態である単結晶インゴットの製造装置の概略説明図である。 本発明の実施形態である単結晶インゴットの製造装置に備えられたフロー管近傍の部分拡大図である。 図2に示すフロー管近傍の上面図である。 本発明の実施形態である単結晶インゴットの製造装置に備えられた撮像手段による撮影像の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態である単結晶インゴットの製造装置を用いた単結晶インゴットの製造方法を示すフロー図である。 本発明の実施形態である単結晶インゴットの製造装置において、坩堝内の融液の液面高さを測定する液面位置測定方法を示すフロー図である。 本発明の実施形態である単結晶インゴットの製造装置において、坩堝内の融液の液面高さを測定する液面位置測定方法を示すフロー図である。
以下に、本発明の実施の形態について添付した図面を参照して説明する。
本実施形態である単結晶インゴットの製造装置10は、例えば太陽電池基板等に利用される単結晶シリコンインゴットを製造するものである。
この単結晶インゴットの製造装置10においては、耐圧気密に構成されたチャンバ11と、シリコン融液Mが貯留される石英坩堝20と、この石英坩堝20を支持する坩堝支持台22と、石英坩堝20を加熱する加熱ヒータ40と、石英坩堝20の周囲を包囲する保温筒部50と、種結晶(シード)を保持するシードチャック27と、このシードチャック27を駆動するシードチャック駆動機構30と、を備えている。
チャンバ11は、メインチャンバ12と、メインチャンバ12の上方に接続されたトップチャンバ18と、トップチャンバ18の上方に接続されたプルチャンバ19とを備え、メインチャンバ12は底部13と、この底部13に立設する筒状部15と、から構成され、中心部には石英坩堝20が配置され、底部13に設けられた排気孔13Aに図示しない真空ポンプが接続されてチャンバ11内を減圧または真空状態とすることが可能な構成とされている。
また、メインチャンバ12の底部13には、スピルトレイ16が配置されていて、石英坩堝20が破損してシリコン融液Mが流出することがあった場合に、シリコン融液Mが底部13と直接接触して、チャンバ11が破損するのを防止する構成とされている。
プルチャンバ19は、略円筒形状に形成され、引き上げられた単結晶シリコンインゴットTを収納する空間を有しており、トップチャンバ18によってメインチャンバ12と接続されている。
また、トップチャンバ18には、チャンバ11の内部と外部とを連通する連通筒部18Aが形成されており、この連通筒部18Aには、透明な蓋部材18Bが装着されている。これにより、チャンバ11内は気密状態に保持されることになる。
シードチャック27は、その先端側がカーボンにより形成されたカーボンチャック部28とされ、カーボンチャック部28の先端面中央には、先端側から基端側に向かって孔が形成されており、孔にはシード(種結晶)Sが挿入されて固定されている。
シードチャック27は、基端側がワイヤWに接続され、ワイヤWがシードチャック駆動機構30に接続されることにより、シードSがメインチャンバ12に対して相対的に回転および昇降自在とされている。
シードチャック駆動機構30は、プルチャンバ19の上部に設けられ、ワイヤWの基端側が接続されるとともに巻回されるプーリ31と、ワイヤWを回転軸線Oとしてプルチャンバ19に対して相対的に回転可能とされる回転駆動部32とを備えている。また、このプーリ31を駆動させてワイヤWを巻き取る引上駆動モータ33と、回転駆動部32を回転させる回転駆動モータ34と、を備えており、プーリ31がワイヤWを巻き取ることによりシードチャック27が昇降し、回転駆動部32が回転することによりシードチャック27が軸線O回りに回転するようになっている。
チャンバ11内に配置された石英坩堝20は、その凹部に単結晶シリコンインゴットTの原料である塊状の多結晶シリコン(シリコン原料)を保持可能とするとともに多結晶シリコンが加熱、溶融されて生成したシリコン融液Mを貯留可能とされている。ここで、本実施形態においては、石英坩堝20は、黒鉛坩堝21に収納されている。
黒鉛坩堝21は、坩堝支持台22の上面に配置されたペディスタル24に保持されることにより一体に組み合わせて形成されている。坩堝支持台22はその支持軸23がメインチャンバ12の底部13の中心部にて底部13およびスピルトレイ16を貫通して形成された貫通孔14に挿入されており、支持軸23に接続された駆動モータ25によって、メインチャンバ12に対して相対的に回転および昇降が可能とされている。なお、この駆動モータ25の昇降は、制御部26によって制御される。
この黒鉛坩堝21の外側には、円筒状をなす加熱ヒータ40が配置されている。
加熱ヒータ40は、周方向の一部において、下方が電極継手41にボルト42で固定され、電極継手41はスピルトレイ16に形成された貫通孔に配置された黒鉛電極43を介して図示しない電源と接続されている。
また、加熱ヒータ40の外側には、保温筒50が配設されている。
この保温筒50は、円筒状の黒鉛からなる内側保温筒51と内側保温筒51の外方に配置された円筒状の多孔質黒鉛からなる外側保温筒52とを有している。この保温筒50は、内側保温筒51の内径と略同じ内径の孔が形成された円板状のロアリング54に載置されるとともに上方には内側保温筒51の内径と略同じ内径の孔が形成された円板状のアッパリング55が配置されている。
また、保温筒部50の上端にはアッパリング55、アダプタ47を介してフロー管48が取り付けられている。このフロー管48は、下端開口部より上端開口部が大径とされた逆円錐台形状の中空筒とされ、石英、SiCまたは黒鉛により形成されている。このフロー管48は、アルゴン等の不活性ガスを上方から石英坩堝20の上面に向けて案内するものであり、石英坩堝20中のシリコン融液Mがフロー管48よりも上方側に飛散することを防止するものである。なお、このフロー管48により、トップチャンバ18に設けられた連通筒部18Aに対してシリコン融液Mが飛散することも防止されることになる。
そして、本実施形態では、図2および図3に示すように、フロー管48の内周面の一部に、標識部材60が配設されている。この標識部材60は、石英坩堝20の上方で、かつ、引き上げられる単結晶シリコンインゴットTから離間した位置に固定配置されることになる。本実施形態では、標識部材60は、石英ガラスで構成されており、概略円柱状をなしている。
また、この標識部材60は、図3に示すように、引き上げられる単結晶シリコンインゴットTおよび石英坩堝20の中心軸線O方向から見て、連通筒部18Aに対してθ=90°の位置に配設されている。
そして、連通筒部18Aの外方には、図1および図2に示すように、蓋部材18Bを通じて、チャンバ11内を撮影するCCDカメラ61が、配設されている。
このCCDカメラ61は、図4に示すように、チャンバ11内の石英坩堝20内のシリコン融液Mおよび単結晶シリコンインゴットTを撮像する構成とされている。また、図1および図2に示すように、このCCDカメラ61には、画像処理部62が接続されており、この画像処理部62によって、引き上げられる単結晶シリコンインゴットTの直径が測定される構成とされている。
さらに、このCCDカメラ61においては、図4に示すように、標識部材60と、この標識部材60が石英坩堝20内のシリコン融液Mの液面に映り込んだ映り込み像60Aとを撮像するように構成されており、画像処理部62によって、石英坩堝20内のシリコン融液Mの液面高さを測定するように構成されている。そして、この画像処理部62により得られた液面の高さ位置の測定データは、駆動モータ25の制御部26に送られ、石英坩堝20の高さ位置が調整されるのである。
次に、前述の単結晶インゴットの製造装置10を用いた単結晶シリコンインゴットの製造方法について、図5に示すフロー図を用いて説明する。
まず、石英坩堝20内に原料となる塊状の多結晶シリコンを充填する(S1)。そして、多結晶シリコンが充填された石英坩堝20を移送して、黒鉛坩堝21内に収容する。
次に、加熱ヒータ40で石英坩堝20を加熱して石英坩堝20内の多結晶シリコンを溶解して1420℃のシリコン融液Mとし、シードSを浸漬する部分近傍のシリコン融液Mを過冷却状態とする(S2)。
そして、石英坩堝20の高さ位置を調整する(S3)。
次に、カーボンチャック部28にシードSを挿入して固定し、シードチャック駆動機構30を駆動して、シードチャック27を下降させてシードSをシリコン融液Mに浸漬し、シードSをシリコン融液Mになじませる(S4)。
シードSがシリコン融液Mになじんだら、シードチャック27を、例えば5rpmから23rpmで平面視右回転させながら、0.3mm/分から4.5mm/分の速度で上昇させて、単結晶シリコンインゴットTを析出させることにより、断面円形をなす単結晶シリコンインゴットTを成長させる(S5)。このとき、石英坩堝20を例えば0.1rpmから5rpmで平面視左回転させている。また、CCDカメラ61による撮影像から、引き上げられる単結晶シリコンインゴットTの直径を測定し、この直径が一定となるように、製造条件を制御する。
そして、上述の単結晶シリコンインゴットの製造方法においては、図6、図7に示す石英坩堝20内の液面位置測定方法を利用して液面高さを測定し、この測定値に応じて、制御部26によって駆動モータ25の昇降を制御し、石英坩堝20の高さ位置(シリコン融液Mの液面高さ)を調整する構成とされている。
次に、石英坩堝20内の液面位置測定方法について説明する。
まず、図6に示すように、あらかじめ石英坩堝20内に装入するシリコン原料の装入量を測定しておき、この装入量から石英坩堝20内のシリコン融液Mの液面位置を推定する(S11)。この推定値に応じて石英坩堝20の高さ位置を調整する(S12)。この状態で、標識部材60と、標識部材60の映り込み像60Aと、をCCDカメラ61で撮像する(S13)。このときの映り込み像60Aの位置を記録しておく。次に、シードSを浸漬して引き上げを行う(S14)。このとき、標識部材60と、標識部材60の映り込み像60Aと、をCCDカメラ61で連続的に撮像する(S15)。次に、単結晶シリコンインゴットTの引き上げ量に応じて液面高さの変動を算出する(S16)。そして、この液面高さの変動と、映り込み像60Aの位置の変化とを比較し(S17)、これらの関係をデータベース化しておく(S18)。
そして、次チャージ以降の操業の際には、図7に示すように、前述のデータベースを利用して液面位置を測定する。詳述すると、まず、標識部材60と、標識部材60の映り込み像60Aと、をCCDカメラ61で撮像する(S21)。この撮影像から映り込み像60Aの位置を求め、上述のデータベースを使用して、石英坩堝20中のシリコン融液Mの液面高さを測定する(S22)。この液面高さの測定値に応じて、制御部26によって駆動モータ25の昇降を制御し、石英坩堝20の高さ位置を調整する(S23)。
そして、引き上げを開始する(S24)。この引き上げを実施している際には、CCDカメラ61によって、単結晶シリコンインゴットTの直径を測定するとともに、標識部材60と標識部材60の映り込み像60Aとを連続的に撮像する(S25)。この撮影像から映り込み像60Aの位置を求め、上述のデータベースを使用して、石英坩堝20内のシリコン融液Mの液面高さを算出する(S26)。このようにして石英坩堝20内のシリコン融液Mの液面高さを監視する(S27)。ここで、シリコン融液Mの液面高さの変動が所定値を超えた際に警報を発生させることで、異常をすばやく検知するように構成されている。
以上のような構成とされた本実施形態である単結晶インゴットの製造装置10および液面位置測定方法においては、石英坩堝20の上方に位置するフロー管48の内周面に標識部材60が固定配置されている。すなわち、石英坩堝20の上方で、かつ、引き上げられる単結晶シリコンインゴットTから離間した位置に標識部材60が固定配置されているのである。すると、図4に示すように、石英坩堝20内のシリコン融液Mの液面に、前述の標識部材60の映り込み像60Aが発生する。
ここで、シリコン融液Mの液面高さが変動すると映り込み像60Aの位置が変動することになる。
よって、CCDカメラ61で撮像した撮影像を画像処理部62で画像処理することにより、映り込み像60Aの位置を求めることができ、この映り込み像60Aの位置からシリコン融液Mの液面高さを算出することが可能となる。特に、本実施形態では、あらかじめ液面高さの変動と、映り込み像60Aの位置の変化との関係をデータベース化しており、このデータベースと比較することで、容易に、かつ、確実に液面高さを測定することができる。
また、本実施形態では、連通筒部18Aの外方にCCDカメラ61が配設され、蓋部材18Bを通じてチャンバ11内を撮影する構成とされているので、単結晶シリコンインゴットの製造装置10の設備構成を複雑化することなく、シリコン融液Mの液面位置を測定することができる。
さらに、このCCDカメラ61を用いて画像処理部62において単結晶シリコンインゴットTの直径を測定する構成とされているので、単結晶シリコンインゴットの製造装置10の設備構成をさらに簡略化することができる。
また、前述のように、標識部材60が石英坩堝20の上部に位置するフロー管48の内周面に配設されているので、石英坩堝20内のシリコン融液Mが標識部材60に向かって飛散することが抑制され、標識部材60の早期劣化を抑制することができる。よって、長期間にわたって、シリコン融液Mの液面高さを安定して測定することができる。
さらに、本実施形態では、標識部材60を石英ガラスで構成しているので、高温環境下における耐久性に優れており、標識部材60の早期変形を抑制でき、液面位置の測定を安定して行うことができる。
また、本実施形態では、石英坩堝20が、坩堝支持台22の支持軸23に接続された駆動モータ25によって、メインチャンバ12に対して相対的に回転および昇降させられる構成とされており、この駆動モータ25は、制御部26によって動作が制御されている。そして、この制御部26は、画像処理部62から伝送されたシリコン融液Mの液面の高さの測定データに応じて、石英坩堝20の高さ位置を調整する構成とされている。よって、シリコン融液Mの液面高さを、加熱ヒータ40等の周辺機器に対して適正位置に配置することができ、単結晶シリコンインゴットTの引き上げを安定して行うことができる。
さらに、本実施形態では、標識部材60が、図3に示すように、引き上げられる単結晶シリコンインゴットTおよび石英坩堝20の中心軸線O方向から見て、トップチャンバ16に設けられた連通筒部18Aに対してθ=90°の位置に配設されているので、連通筒部18Aを通じてチャンバ11内を撮像するCCDカメラ61によって、標識部材60と映り込み像60Aとを確実に撮像することができる。
以上、本発明の一実施形態である単結晶インゴットの製造装置および液面位置測定方法について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、チャンバ、シードチャックおよびシードチャック駆動機構の構成は、本実施形態に記載されたものに限定されることはなく、適宜設計変更してもよい。
また、標識部材を、石英からなり、円柱状を成すものとして説明したが、これに限定されることはなく、材質、形状については任意に設計変更することができる。なお、本実施形態のように、単結晶シリコンインゴットを引き上げる場合には、不純物等の混入を防止する観点から、標識部材を石英で構成することが特に好ましい。
さらに、あらかじめ液面高さの変動と、映り込み像60Aの位置の変化との関係をデータベース化し、このデータベースを利用して液面高さ位置を測定するものとして説明したが、これに限定されることはなく、映り込み像60Aの位置から、直接、液面高さを算出してもよい。
10 単結晶インゴットの製造装置
11 チャンバ
20 石英坩堝
25 駆動モータ(昇降装置)
26 制御部
60 標識部材
60A 映り込み像
61 CCDカメラ(撮像手段)
62 画像処理部(算出手段)

Claims (6)

  1. 気密チャンバと、この気密チャンバ内に配置され、内部に溶解原料が収容される坩堝と、この坩堝を加熱して前記溶解原料を溶融して融液を生成する加熱手段と、前記坩堝内の融液に浸漬される種結晶を保持するとともに、この種結晶を上方向に引き上げる引き上げ手段と、を備えた単結晶インゴットの製造装置であって、
    前記坩堝の上方で、かつ、引き上げられる単結晶インゴットから離間した位置に固定配置された標識部材と、
    前記坩堝内および前記標識部材とを撮影する撮像手段と、
    この撮像手段による撮影像から、前記坩堝内の液面に映り込んだ標識部材の映り込み像の位置を求め、前記融液の液面の高さ位置を算出する算出手段と、
    を備えていることを特徴とする単結晶インゴットの製造装置。
  2. 前記撮像手段は、前記単結晶インゴットを撮像して前記単結晶インゴットの直径を測定するものであることを特徴とする請求項1に記載の単結晶インゴットの製造装置。
  3. 前記標識部材が前記坩堝の上方に配設されたフロー管の内周面に固定配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の単結晶インゴットの製造装置。
  4. 前記標識部材が石英ガラスで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の単結晶インゴットの製造装置。
  5. 前記坩堝を上下動させる昇降装置を備え、算出された前記融液の液面の高さ位置のデータに基づいて、前記昇降装置を制御する制御部を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の単結晶インゴットの製造装置。
  6. 気密チャンバと、この気密チャンバ内に配置され、内部に溶解原料が収容される坩堝と、この坩堝を加熱して前記溶解原料を溶融して融液を生成する加熱手段と、前記坩堝内の融液に浸漬される種結晶を保持するとともに、この種結晶を上方向に引き上げる引き上げ手段と、を備えた単結晶インゴットの製造装置において、前記坩堝内の融液の液面の高さ位置を測定する液面位置測定方法であって、
    前記坩堝の上方で、かつ、引き上げられる単結晶インゴットから離間した位置に標識部材を固定配置しておき、前記坩堝内の融液の液面に映り込んだ標識部材の映り込み像の位置から、前記液面の高さ位置を算出することを特徴とする液面位置測定方法。
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