JP2012238362A - サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ - Google Patents

サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ Download PDF

Info

Publication number
JP2012238362A
JP2012238362A JP2011107295A JP2011107295A JP2012238362A JP 2012238362 A JP2012238362 A JP 2012238362A JP 2011107295 A JP2011107295 A JP 2011107295A JP 2011107295 A JP2011107295 A JP 2011107295A JP 2012238362 A JP2012238362 A JP 2012238362A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suspension
actuator element
wiring layer
substrate
metal support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011107295A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5263333B2 (ja
Inventor
Masao Onuki
正雄 大貫
Takeshi Yamazaki
剛 山嵜
Yoichi Miura
陽一 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2011107295A priority Critical patent/JP5263333B2/ja
Publication of JP2012238362A publication Critical patent/JP2012238362A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5263333B2 publication Critical patent/JP5263333B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高いサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、配線層が、アクチュエータ素子と接続するアクチュエータ素子用配線層を有し、上記アクチュエータ素子用配線層は、厚さ方向に形成された導体部によって、金属支持基板から構成され、周囲の上記金属支持基板とは絶縁され、上記アクチュエータ素子と接続する端子部と、電気的に接続され、上記金属支持基板は、上記アクチュエータ素子を固定するための固定部を有し、上記端子部および上記固定部は、上記アクチュエータ素子の両端を固定するように配置されていることを特徴とするサスペンション用基板を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高いサスペンション用基板に関する。
近年、インターネットの普及等によりパーソナルコンピュータの情報処理量の増大や情報処理速度の高速化が要求されてきており、それに伴って、パーソナルコンピュータに組み込まれているハードディスクドライブ(HDD)も大容量化や情報伝達速度の高速化が必要となってきている。
HDDに用いられるサスペンション用基板(フレキシャ)は、通常、一方の先端部分に形成され、磁気ヘッドスライダ等の記録再生用素子を実装する記録再生用素子実装領域と、他方の先端部分に形成され、外部回路基板との接続を行う外部回路基板接続領域と、記録再生用素子実装領域および外部回路基板接続領域を接続する配線層とを有する。
HDDの大容量化(高記録密度化)を図る手法の一つとして、DSA(Dual Stage Actuator)方式が知られている。DSA方式は、アクチュエータ素子(例えばピエゾ素子)をサスペンション用基板に実装することにより、記録再生用素子(例えば磁気ヘッドスライダ)の位置決め精度を向上させるものである。これにより、記録媒体のトラックピッチを小さくすることができ、HDDの高記録密度化を図ることができる。
特許文献1においては、ジンバルタ・タング内にピエゾ素子が固定されたヘッド・ジンバル・アセンブリにおいて、ピエゾ素子の伸縮に対するトレース剛性による応力を低減したヘッド・ジンバル・アセンブリが開示されている。また、特許文献2のFIG.13には、ピエゾ素子の両端を固定できるステンレス鋼層が開示されている。
特開2010−146631号公報 米国特許出願公開第2009/0244786号明細書
特許文献1の図4には、ピエゾ素子205aが配置された概略断面図が記載されているが、ピエゾ素子205aは単にポリイミド層212の表面に配置されているだけであり、ピエゾ素子205aの動きが磁気ヘッドスライダ105に十分に伝わらないという問題がある。これに対して、特許文献2のFIG.13ように、ピエゾ素子の両端をステンレス鋼層で固定すれば、ピエゾ素子の動きを磁気ヘッドスライダに十分に伝えることは可能である。
ピエゾ素子等のアクチュエータ素子の端子部と、配線層の端子部とは、半田や導電性接着剤を介して接続される。しかしながら、特許文献1、2では、いずれも、配線層の端子部として配線層の一部を用いており、配線層の端子部は変形しやすいため、両者の接続信頼性が低いという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高いサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、を有するサスペンション用基板であって、上記配線層は、アクチュエータ素子と接続するアクチュエータ素子用配線層を有し、上記アクチュエータ素子用配線層は、厚さ方向に形成された導体部によって、上記金属支持基板から構成され、周囲の上記金属支持基板とは絶縁され、上記アクチュエータ素子と接続する端子部と、電気的に接続され、上記金属支持基板は、上記アクチュエータ素子を固定するための固定部を有し、上記端子部および上記固定部は、上記アクチュエータ素子の両端を固定するように配置されていることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、アクチュエータ素子用配線層の端子部として、配線層よりも機械的強度が強い金属支持基板を用いることにより、端子部の変形を防止できる。その結果、アクチュエータ素子用配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高いサスペンション用基板とすることができる。また、本発明によれば、端子部および固定部を、アクチュエータ素子の両端を固定するように配置することにより、アクチュエータ素子の動きを記録再生用素子に十分に伝えることができる。
上記発明においては、上記アクチュエータ素子が配置される位置における上記端子部の厚さが、周囲の上記端子部の厚さよりも薄く、上記アクチュエータ素子が配置される位置における上記固定部の厚さが、周囲の上記固定部の厚さよりも薄いことが好ましい。端子部および固定部に高さ調整機能を付与できるからである。さらに、部分的に端子部および固定部を薄くすることで、アクチュエータ素子の位置決めが容易になる。
上記発明においては、上記端子部および上記固定部の少なくとも一方が、平面視上、上記アクチュエータ素子の端部を覆うように形成された突起部を有することが好ましい。アクチュエータ素子をさらに固定でき、アクチュエータ素子の動きを記録再生用素子に十分に伝えることができるからである。
上記発明においては、上記端子部上には、上記絶縁層、上記アクチュエータ素子用配線層、第二絶縁層および第二配線層がこの順に配置され、上記固定部上には、上記絶縁層、上記配線層、上記第二絶縁層および上記第二配線層がこの順に配置されていることが好ましい。
また、本発明においては、上述したサスペンション用基板と、上記サスペンション用基板の上記金属支持基板側の表面に設けられたロードビームと、を有することを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、アクチュエータ素子用配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高いサスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述したサスペンションと、上記サスペンションに実装された記録再生用素子およびアクチュエータ素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、アクチュエータ素子用配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高い素子付サスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述した素子付サスペンションを有することを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
本発明のサスペンション用基板は、配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高いという効果を奏する。
一般的なサスペンション用基板の一例を示す模式図である。 本発明のサスペンション用基板における記録再生用素子実装領域を例示する概略平面図である。 図2のA−A断面図である。 本発明におけるアクチュエータ素子用配線層を説明する模式図である。 本発明における端子部および固定部を例示する概略断面図である。 本発明における端子部および固定部を例示する概略平面図である。 本発明における端子部および固定部を例示する概略断面図である。 配線層を積層配置したサスペンション用基板の一例を示す模式図である。 本発明における端子部および固定部を例示する概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法の他の例を示す概略断面図である。 本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明の素子付サスペンションにおける記録再生用素子実装領域の一例を示す概略断面図である。 図14のA−A断面図である。 本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。
以下、本発明のサスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブについて詳細に説明する。
A.サスペンション用基板
本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、を有するサスペンション用基板であって、上記配線層は、アクチュエータ素子と接続するアクチュエータ素子用配線層を有し、上記アクチュエータ素子用配線層は、厚さ方向に形成された導体部によって、上記金属支持基板から構成され、周囲の上記金属支持基板とは絶縁され、上記アクチュエータ素子と接続する端子部と、電気的に接続され、上記金属支持基板は、上記アクチュエータ素子を固定するための固定部を有し、上記端子部および上記固定部は、上記アクチュエータ素子の両端を固定するように配置されていることを特徴とするものである。
図1は、一般的なサスペンション用基板の一例を示す模式図である。図1(a)はサスペンション用基板の概略平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。なお、図1(a)では、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。図1(a)に示されるサスペンション用基板100は、一方の先端部分に形成された記録再生用素子実装領域101と、他方の先端部分に形成された外部回路基板接続領域102と、記録再生用素子実装領域101および外部回路基板接続領域102を電気的に接続する複数の配線層103a〜103dとを有するものである。配線層103aおよび配線層103bは一対の配線層であり、同様に、配線層103cおよび配線層103dも一対の配線層である。これらの2つの配線層は、一方がライト用(記録用、書込み用)配線層であり、他方がリード用(再生用、読取り用)配線層である。一方、図1(b)に示すように、サスペンション用基板100は、金属支持基板1と、金属支持基板1上に形成された絶縁層2と、絶縁層2上に形成された配線層3と、配線層3上に形成されたカバー層4とを有する。
図2は、本発明のサスペンション用基板における記録再生用素子実装領域を例示する概略平面図であり、図3は図2のA−A断面図である。なお、図2では、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。図2における記録再生用素子実装領域には、4本の記録再生用配線層3Aが存在する。4本の記録再生用配線層3Aのうち、2本の記録再生用配線層3Aは、ライト用配線層を構成する一対の配線層であり、残りの2本の記録再生用配線層3Aはリード用配線層を構成する一対の配線層である。記録再生用配線層3Aは、それぞれ、記録再生用素子に接続する端子部3aを有する。また、図2における記録再生用素子実装領域には、2本のアクチュエータ素子用配線層3Bが存在する。
図3に示すように、アクチュエータ素子用配線層3Bは、サスペンション用基板の厚さ方向Xに形成された導体部5により、端子部1aと電気的に接続されている。端子部1aは、金属支持基板1から構成され、周囲の金属支持基板1とは絶縁されたものである。なお、端子部1aの表面には保護用めっき部6が形成されている。一方、図3における金属支持基板は、アクチュエータ素子220を固定するための固定部1bを有し、固定部1bの表面には保護用めっき部6が形成されている。また、端子部1aおよび固定部1bは、アクチュエータ素子220の両端を固定するように配置されている。
本発明によれば、アクチュエータ素子用配線層の端子部として、配線層よりも機械的強度が強い金属支持基板を用いることにより、端子部の変形を防止できる。その結果、アクチュエータ素子用配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高いサスペンション用基板とすることができる。また、本発明によれば、端子部および固定部を、アクチュエータ素子の両端を固定するように配置することにより、アクチュエータ素子の動きを記録再生用素子に十分に伝えることができる。
以下、本発明のサスペンション用基板について、サスペンション用基板の部材と、サスペンション用基板の構成とに分けて説明する。
1.サスペンション用基板の部材
まず、本発明のサスペンション用基板の部材について説明する。本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板、絶縁層、配線層、導体部を少なくとも有するものである。
本発明における金属支持基板は、サスペンション用基板の支持体として機能するものである。金属支持基板の材料は、ばね性を有する金属であることが好ましく、具体的にはステンレス鋼等を挙げることができる。また、金属支持基板の厚さは、その材料の種類により異なるものであるが、例えば5μm〜40μmの範囲内であることが好ましく、10μm〜20μmの範囲内であることがより好ましい。
本発明における絶縁層は、金属支持基板上に形成されるものである。絶縁層の材料は、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば樹脂を挙げることができる。上記樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂およびポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。絶縁性、耐熱性および耐薬品性に優れているからである。また、絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。絶縁層の厚さは、例えば5μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜18μmの範囲内であることがより好ましく、5μm〜12μmの範囲内であることがさらに好ましい。
本発明における配線層は、絶縁層上に形成されるものである。配線層の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば金属を挙げることができ、中でも銅(Cu)が好ましい。また、配線層の材料は、圧延銅であっても良く、電解銅であっても良い。配線層の厚さは、例えば5μm〜18μmの範囲内であることが好ましく、9μm〜12μmの範囲内であることがより好ましい。
本発明における配線層は、少なくとも、アクチュエータ素子と接続するアクチュエータ素子用配線層を有する。また、上記配線層は、通常、記録再生用素子(例えば磁気ヘッドスライダ)と接続する、ライト用配線層およびリード用配線層を有する。さらに、上記配線層は、必要に応じて、熱アシスト用配線層、ノイズシールド用配線層、クロストーク防止用配線層、電源用配線層、グランド用配線層、フライトハイトコントロール用配線層、センサー用配線層等を有していても良い。
また、配線層の一部の表面には、保護用めっき部が形成されていることが好ましい。保護用めっき部を設けることにより、配線層の劣化(腐食等)を防止できるからである。特に、本発明においては、素子や外部回路基板との接続を行う端子部に、保護用めっき部が形成されていることが好ましい。保護用めっき部の種類は特に限定されるものではないが、例えば、Auめっき、Niめっき、Agめっき、Cuめっき等を挙げることができる。中でも、本発明においては、配線層の表面側から、NiめっきおよびAuめっきが形成されていることが好ましい。保護用めっき部の厚さは、例えば0.1μm〜4μmの範囲内である。
本発明におけるカバー層は、配線層上に形成されるものである。カバー層を設けることにより、配線層の劣化(腐食等)を防止できる。カバー層の材料としては、例えば、上述した絶縁層の材料として記載したものを挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。また、カバー層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。カバー層の厚さは、例えば2μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、2μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。なお、本発明における導体部については、後述することとする。
2.サスペンション用基板の構成
次に、本発明のサスペンション用基板の構成について説明する。図3に示すように、本発明におけるアクチュエータ素子用配線層3Bは、厚さ方向Xに形成された導体部5によって、端子部1aと電気的に接続されている。図3に示すように、端子部1aは、金属支持基板1から構成され、周囲の金属支持基板1とは絶縁されている。また、端子部1aは、アクチュエータ素子用配線層3Bよりも機械的強度が強い。これは、通常、端子部1aが、アクチュエータ素子用配線層3Bよりも厚いためである。また、本発明においては、端子部1aの材料がステンレス鋼であり、アクチュエータ素子用配線層3Bの材料が銅であることが好ましい。材料面において、ステンレス鋼は、銅に比べて機械的強度が強いからである。なお、材料面に着目すれば、仮に端子部1aの厚さとアクチュエータ素子用配線層3Bの厚さとが同程度であったとしても、端子部1aの材料に機械的強度のより強い材料を用いることで、端子部1aの機械的強度を、アクチュエータ素子用配線層3Bよりも強くすることは可能である。
また、図3に示すように、熱アクチュエータ素子用配線層3Bの端子部1aには、保護用めっき部6が形成されていることが好ましい。Galvanic Corrosion(異種金属接合腐食)による端子部1aの抵抗増加を防止できるからである。例えば端子部の材料がステンレス鋼であって、かつ、銀ペーストにより電気的接合を行う場合、ステンレス鋼の成分であるFe、Ce、Niはイオン化傾向が高いため、Galvanic Corrosionが発生しやすくなる。Galvanic Corrosionが発生すると、端子部の接続面に絶縁被膜が形成され、結果として抵抗が増加すると考えられる。イオン化傾向が低く、Galvanic Corrosionを防止できるという観点からは、保護用めっきが、Auめっきであることが好ましい。
一方、図3に示すように、金属支持基板は、アクチュエータ素子220を固定するための固定部1bを有する。固定部1bは、端子部1aとともに用いられ、アクチュエータ素子220の端部を固定するように配置される。端子部1aおよび固定部1bは、通常、アクチュエータ素子の伸縮方向に沿って、アクチュエータ素子の両端に配置される。端子部1aに伝わった力は、主に、端子部1aに接している絶縁層2を介して記録再生用素子に伝達される。また、固定部1bは、アクチュエータ素子の固定機能を少なくとも有していれば良いが、さらにグランド機能を有することが好ましい。アクチュエータ素子の誤作動を防止できるからである。また、図3に示すように、固定部1bには、保護用めっき部6が形成されていることが好ましい。上記と同様に、Galvanic Corrosionによる固定部1bの抵抗増加を防止できるからである。
図4(a)は、本発明におけるアクチュエータ素子用配線層を例示する概略平面図である。なお、図4(a)では、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。また、図4(b)は、図4(a)のA−A断面図である。ここで、図4(a)、(b)は、導体部5がビアめっき部である態様である。この導体部5は、アクチュエータ素子用配線層3Bおよび絶縁層2の開口部に形成されている。ビアめっき部の種類としては、Niめっき、Auめっき、Agめっき、Cuめっき等を挙げることができ、中でもNiめっきが好ましい。導電性および耐腐食性に優れ、かつ、安価だからである。電解Niめっき法によりビアめっき部を形成する場合、用いられる電解Niめっき浴としては、例えばワット浴およびスルファミン酸浴等を挙げることができる。また、配線層の材料と、ビアめっき部の材料とは、同じであっても良く、異なっていても良い。
図4(c)は、本発明におけるアクチュエータ素子用配線層を例示する概略平面図である。なお、図4(c)では、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。また、図4(d)は、図4(c)のA−A断面図である。ここで、図4(c)、(d)は、導体部5がアクチュエータ素子用配線層と連続的に形成された態様である。この導体部5は、例えばアディティブ法により形成することができる。なお、導体部5がビアめっき部である場合は、導体部5は、アクチュエータ素子用配線層3Bと連続的に形成されたものとはいえない。
また、アクチュエータ素子用配線層の端子部は、アクチュエータ素子の端子部との距離(高さ)を調整する高さ調整機能を有していることが好ましい。デザイン上、アクチュエータ素子の端子部の位置が従来とは異なる位置(厚さ方向において異なる位置)に移動した場合であっても、アクチュエータ素子用配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性を高く維持できるからである。
図5は、本発明における端子部および固定部を例示する概略断面図である。図5(a)に示すように、端子部1aおよび固定部1bは、アクチュエータ素子220が配置される位置において、部分的に薄いことが好ましい。端子部1aおよび固定部1bに高さ調整機能を付与できるからである。さらに、部分的に端子部1aおよび固定部1bを薄くすることで、アクチュエータ素子220の位置決めが容易になる。
ここで、図5(b)に示すように、アクチュエータ素子220が配置される位置における端子部1aの厚さTは、周囲の端子部1aの厚さTよりも薄いことが好ましい。Tは、アクチュエータ素子の端子部との距離によって異なるものであるが、例えば5μm〜35μmの範囲内であることが好ましく、15μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。また、T/Tは、例えば12%〜90%の範囲内であることが好ましく、35%〜65%の範囲内であることがより好ましい。また、アクチュエータ素子220が配置される位置における固定部1bの厚さTは、周囲の固定部1bの厚さTよりも薄いことが好ましい。Tは、アクチュエータ素子の端子部との距離によって異なるものであるが、例えば5μm〜35μmの範囲内であることが好ましく、15μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。また、T/Tは、例えば12%〜90%の範囲内であることが好ましく、35%〜65%の範囲内であることがより好ましい。特に、本発明においては、TおよびTが、同一であることが好ましい。アクチュエータ素子の平坦性を確保しやすいからである。
図6は、本発明における端子部および固定部を例示する概略平面図である。図6(a)に示すように、端子部1aおよび固定部1bは、アクチュエータ素子202の両端を固定するように配置される。これにより、アクチュエータ素子の動きを記録再生用素子に十分に伝えることができる。一方、端子部および固定部の少なくとも一方は、平面視上、アクチュエータ素子の端部を覆うように形成された突起部を有することが好ましい。アクチュエータ素子をさらに固定でき、アクチュエータ素子の動きを記録再生用素子に十分に伝えることができるからである。図6(b)では、端子部1aおよび固定部1bの両方が、アクチュエータ素子220の端部を覆うように形成された突起部11を有している。突起部11の長さLは特に限定されるものではないが、例えば20μm以上であることが好ましく、20μm〜100μmの範囲内であることがより好ましい。
図7は、本発明における端子部および固定部を例示する概略断面図である。本発明のサスペンション用基板は、図7(a)に示すように、絶縁層2の金属支持基板側の表面が、アクチュエータ素子220と接するものであっても良く、図7(b)に示すように、アクチュエータ素子用配線層3B、および、端子部1b上に絶縁層2を介して形成された配線層3の金属支持基板側の表面が、アクチュエータ素子220と接するものであっても良い。特に、図7(b)においては、アクチュエータ素子220の動きを絶縁層2に直接伝えることができ、記録再生用素子に効果的に力を伝えることができる。なお、図7(b)に示すように、アクチュエータ素子220に対して、アクチュエータ素子用配線層3Bにより直接電気を供給しても良い。また、図7(b)に示すように、固定部1b、および、アクチュエータ素子220に接する配線層3の少なくとも一方を、グランド用配線層として用いることができる。
また、本発明のサスペンション用基板は、配線層を積層配置したものであっても良い。図8は、配線層を積層配置したサスペンション用基板の一例を示す模式図である。図8(a)はサスペンション用基板の概略平面図であり、図8(b)は図8(a)のA−A断面図である。なお、図8(a)では、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。図8(a)に示されるサスペンション用基板100は、一方の先端部分に形成された記録再生用素子実装領域101と、他方の先端部分に形成された外部回路基板接続領域102と、記録再生用素子実装領域101および外部回路基板接続領域102を電気的に接続する複数の配線層103とを有するものである。一方、図8(b)に示すように、サスペンション用基板100は、金属支持基板1と、金属支持基板1上に形成された第一絶縁層2αと、第一絶縁層2α上に形成された第一配線層3αと、第一配線層3α上に形成された第二絶縁層2βと、第二絶縁層2β上に形成された第二配線層3βと、第二配線層3β上に形成されたカバー層4とを有する。
配線層を積層配置したサスペンション用基板である場合、図9(a)に示すように、端子部1a上には、絶縁層2(第一絶縁層2α)、アクチュエータ素子用配線層3B(第一配線層3α)、第二絶縁層2βおよび第二配線層3βがこの順に配置され、固定部1b上には、絶縁層2(第一絶縁層2α)、配線層3(第一配線層3α)、第二絶縁層2βおよび第二配線層3βがこの順に配置されていることが好ましい。アクチュエータ素子の動きを記録再生用素子に伝えやすくなるからである。
図9(a)では、第二配線層3βの金属支持基板側の表面が、アクチュエータ素子220と接する態様が示されている。この場合、アクチュエータ素子220の動きを、絶縁層2、アクチュエータ素子用配線層3B、第二絶縁層2βに直接伝えることができ、記録再生用素子に効果的に力を伝えることができる。また、図9(a)に例示するように、本発明のサスペンション用基板は、アクチュエータ素子220を厚さ方向において包含する構造(突出させない構造)を有することが好ましい。アクチュエータ素子の動きを記録再生用素子に伝えやすくなるからである。なお、図9(a)に示すように、アクチュエータ素子220に対して、アクチュエータ素子用配線層3Bにより直接電気を供給しても良く、第二配線層3βより直接電気を供給しても良い。また、図9(a)に示すように、固定部1b、アクチュエータ素子220に接する第一配線層3α、および、アクチュエータ素子220に接する第二配線層3βの少なくとも一つを、グランド用配線層として用いることができる。
図9(a)では、第二配線層3βの金属支持基板側の表面が、アクチュエータ素子220と接する態様が示されている。一方、図示しないが、本発明においては、第二絶縁層の金属支持基板側の表面がアクチュエータ素子と接するものであっても良く、第一配線層の金属支持基板側の表面がアクチュエータ素子と接するものであっても良く、第一絶縁層の金属支持基板側の表面がアクチュエータ素子と接するものであっても良い。なお、図9(a)は、導体部5がビアめっき部である態様を示しているが、図9(b)に示すように、導体部5がアクチュエータ素子用配線層3Bおよび第二配線層3βと連続的に形成された態様であっても良い。
本発明における記録再生用素子としては、例えば磁気発生素子を有するものを挙げることができ、磁気ヘッドスライダであることが好ましい。本発明におけるアクチュエータ素子は、例えばマイクロアクチュエータ、ミニアクチュエータが該当する。アクチュエータ素子としては、例えばピエゾ素子を挙げることができる。ピエゾ素子としては、例えばPZTからなるものを挙げることができる。ピエゾ素子の伸縮応答を利用することで、サブミクロン単位での位置決めを行うことができる。また、ピエゾ素子には、エネルギー効率が高い、耐荷重が大きい、応答性が速い、摩耗劣化がない、磁場が発生しないという利点がある。また、本発明においては、2極のピエゾ素子を1個用いても良い。1極のピエゾ素子を2個用いても良い。
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法について説明する。本発明のサスペンション用基板の製造方法は、上述したサスペンション用基板を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。
図10は、本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。なお、図10は、図3と同様に、図2のA−A断面図に相当する断面図である。図10においては、まず、金属支持部材1X、絶縁部材2Xおよび導体部材3Xがこの順に積層された積層部材を準備する(図10(a))。次に、導体部材3Xに対して、ウェットエッチングによるパターニングを行い、アクチュエータ素子用配線層3Bを有する配線層を形成する(図10(b))。次に、アクチュエータ素子用配線層3Bを覆うようにカバー層4を形成する(図10(c))。
その後、絶縁部材2Xに対して、ウェットエッチングによるパターニングを行い、絶縁層2を形成する(図10(d))。次に、所定のレジストパターンを形成し、レジストパターンから露出する端子部1aの表面上に、導体部(ビアめっき部)5を形成する(図10(e))。次に、金属支持部材1Xに対するウェットエッチングを行い、端子部1aおよび固定部1bを形成する(図10(f))。次に、端子部1aおよび固定部1bの表面上に、保護用めっき部6を形成する(図10(g))。最後に、図示しないが、金属支持部材の外形加工を行い、金属支持基板を形成し、サスペンション用基板を得る。
図11は、本発明のサスペンション用基板の製造方法の他の例を示す概略断面図である。なお、図11は、図3と同様に、図2のA−A断面図に相当する断面図である。図11においては、まず、金属支持部材1Xを準備する(図11(a))。次に、金属支持部材1Xの表面上に、パターン状の絶縁層2を形成する(図11(b))。次に、絶縁層2側の表面にスパッタリング法によりシード層(図示せず)を全面形成し、シード層の上に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する表面に、アクチュエータ素子用配線層3Bを有する配線層を形成する(図11(c))。次に、アクチュエータ素子用配線層3Bを覆うようにカバー層4を形成する(図11(d))。
その後、金属支持部材1Xに対するウェットエッチングを行い、端子部1aおよび固定部1bを形成する(図11(e))。次に、端子部1aおよび固定部1bの表面上に、保護用めっき部6を形成する(図11(f))。最後に、図示しないが、金属支持部材の外形加工を行い、金属支持基板を形成し、サスペンション用基板を得る。
B.サスペンション
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上述したサスペンション用基板と、上記サスペンション用基板の上記金属支持基板側の表面に設けられたロードビームと、を有することを特徴とするものである。
図12は、本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。図12に示されるサスペンション400は、上述したサスペンション用基板100と、サスペンション用基板100の金属支持基板側の表面に設けられたロードビーム300とを有するものである。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、アクチュエータ素子用配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高いサスペンションとすることができる。
本発明のサスペンションは、少なくともサスペンション用基板およびロードビームを有する。本発明におけるサスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。一方、本発明におけるロードビームは、サスペンション用基板の金属支持基板側の表面に設けられるものである。ロードビームの材料は、特に限定されるものではないが、例えば金属を挙げることができ、ステンレス鋼であることが好ましい。
C.素子付サスペンション
次に、本発明の素子付サスペンションについて説明する。本発明の素子付サスペンションは、上述したサスペンションと、上記サスペンションに実装された記録再生用素子およびアクチュエータ素子と、を有することを特徴とするものである。
図13は、本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。図13に示される素子付サスペンション500は、上述したサスペンション400と、サスペンション400に実装された記録再生用素子210およびアクチュエータ素子(図示せず)とを有するものである。また、図14は、本発明の素子付サスペンションにおける記録再生用素子実装領域の一例を示す概略平面図であり、図15は、図14のA−A断面図である。なお、図14では、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。図14に示すように、記録再生用素子210は、記録再生用配線層3Aの端子部3aと導電性接続部(図示せず)を介して接続されている。一方、図15に示すように、アクチュエータ素子220の両端は、端子部1aおよび固定部1bによって固定され、それぞれ、導電性接続部12を介して接続されている。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、アクチュエータ素子用配線層の端子部と、アクチュエータ素子の端子部との接続信頼性が高い素子付サスペンションとすることができる。
本発明の素子付サスペンションは、少なくともサスペンション、記録再生用素子およびアクチュエータ素子を有する。本発明におけるサスペンションについては、上記「B.サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。本発明における記録再生用素子およびアクチュエータ素子については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
D.ハードディスクドライブ
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上述した素子付サスペンションを有することを特徴とするものである。
図16は、本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。図16に示されるハードディスクドライブ600は、上述した素子付サスペンション500と、素子付サスペンション500がデータの書き込みおよび読み込みを行うディスク501と、ディスク501を回転させるスピンドルモータ502と、素子付サスペンション500の素子を移動させるアーム503およびボイスコイルモータ504と、上記の部材を密閉するケース505とを有するものである。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
本発明のハードディスクドライブは、少なくとも素子付サスペンションを有し、通常は、さらにディスク、スピンドルモータ、アームおよびボイスコイルモータを有する。素子付サスペンションについては、上記「C.素子付サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、その他の部材についても、一般的なハードディスクドライブに用いられる部材と同様のものを用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
厚さ18μmのSUS304である金属支持部材上に、絶縁部材形成材料として非感光性ポリイミドを用い、厚さ10μmの絶縁部材を塗工方法にて形成した。さらに、その絶縁部材上にシード層となるNi−Cr−Cuをスパッタリングで約300nmコーティングし、それを導通媒体としCuめっきにて厚さ9μmのCuめっき層である導体部材を形成し、積層部材を得た(図10(a))。
次に、SUS側で位置精度が重要な治具孔と、Cuめっき層側で目的とする配線層を形成できるように、ドライフィルムを用いて同時にパターニングし、レジストパターンを得た。その後、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行った。これにより、導体部材からアクチュエータ素子用配線層を形成し、金属支持部材に、治具孔を形成した(図10(b))。
次に、非感光性ポリイミド系の液状カバー層形成材料をダイコーターでコーティングし、乾燥後、レジスト製版し現像と同時にエッチングし、その後、硬化させることにより、パターン状のカバー層を形成した(図10(c))。次に、絶縁部材をエッチングするために、レジスト製版を行い、有機アルカリエッチング液を用いてエッチングし、パターン状の絶縁層を得た(図10(d))。次に、ビアめっき部を形成するために、レジスト製版を行い、電解Niめっきを行った。なお、電解Niめっき浴には標準的なスルファミン酸Niめっき浴を用い、電解浸漬めっき(0.2A、14分)を行った(図10(e))。次に、金属支持部材をエッチングするために、レジスト製版を行い、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、端子部および固定部を得た(図10(f))。
その後、端子部および固定部の表面上に保護用めっき層を形成するために、レジスト製版を行い、電解Auめっきを行い、保護用めっき層を形成した(図10(g))。最後に、金属支持部材の外形加工を行った。これにより、サスペンション用基板を得た。
[実施例2]
厚さ18μmのSUS304である金属支持部材を用意した(図11(a))。金属支持部材に感光性ポリイミド前駆体を塗布し、乾燥後、マスクを介して所望のパターン形状に高圧水銀灯を光源に用い500〜2000mJ/cmの露光量で露光を行った。その後、最高到達温度が160℃〜190℃の範囲になり、最高到達温度の保持時間が0.1分〜60分の範囲になるような条件で加熱を行い、アルカリ水溶液で現像し、ネガ型のパターン像を形成した。その後、窒素雰囲気下で加熱を行い、絶縁層を形成した。金属支持部材上に形成された絶縁層の厚さは10μmであった(図11(b))。
次に、スパッタリング法により、絶縁層側の表面に、Cr単層のシード層を35〜45nm形成した。その後、レジスト製版を行い、レジストパターンから露出する表面に、アクチュエータ素子用配線層を形成した(図11(c))。
次に、非感光性ポリイミド系の液状カバー層形成材料をダイコーターでコーティングし、乾燥後、レジスト製版し現像と同時にエッチングし、その後、硬化させることにより、パターン状のカバー層を形成した(図11(d))。次に、金属支持部材をエッチングするために、レジスト製版を行い、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、端子部および固定部を形成した(図11(e))。次に、端子部および固定部の表面上に保護用めっき層を形成するために、レジスト製版を行い、電解Auめっきを行い、保護用めっき層を形成した(図11(f))。最後に、金属支持部材の外形加工を行った。これにより、サスペンション用基板を得た。
1…金属支持基板、1a…端子部、1b…固定部、 2…絶縁層、 2α…第一絶縁層、 2β…第二絶縁層、 3…配線層、 3α…第一配線層、 3β…第二配線層、 3A…記録再生用配線層、 3B…アクチュエータ素子用配線層、 3a…端子部、 4…カバー層、 5…導体部、 6…保護用めっき部、 100…サスペンション用基板、 101…記録再生用素子実装領域、 102…外部回路基板接続領域、 103…配線層、 210…記録再生用素子、220…アクチュエータ素子

Claims (7)

  1. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層と、を有するサスペンション用基板であって、
    前記配線層は、アクチュエータ素子と接続するアクチュエータ素子用配線層を有し、
    前記アクチュエータ素子用配線層は、厚さ方向に形成された導体部によって、前記金属支持基板から構成され、周囲の前記金属支持基板とは絶縁され、前記アクチュエータ素子と接続する端子部と、電気的に接続され、
    前記金属支持基板は、前記アクチュエータ素子を固定するための固定部を有し、
    前記端子部および前記固定部は、前記アクチュエータ素子の両端を固定するように配置されていることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記アクチュエータ素子が配置される位置における前記端子部の厚さが、周囲の前記端子部の厚さよりも薄く、
    前記アクチュエータ素子が配置される位置における前記固定部の厚さが、周囲の前記固定部の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  3. 前記端子部および前記固定部の少なくとも一方が、平面視上、前記アクチュエータ素子の端部を覆うように形成された突起部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサスペンション用基板。
  4. 前記端子部上には、前記絶縁層、前記アクチュエータ素子用配線層、第二絶縁層および第二配線層がこの順に配置され、
    前記固定部上には、前記絶縁層、前記配線層、前記第二絶縁層および前記第二配線層がこの順に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板と、前記サスペンション用基板の前記金属支持基板側の表面に設けられたロードビームと、を有することを特徴とするサスペンション。
  6. 請求項5に記載のサスペンションと、前記サスペンションに実装された記録再生用素子およびアクチュエータ素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンション。
  7. 請求項6に記載の素子付サスペンションを有することを特徴とするハードディスクドライブ。
JP2011107295A 2011-05-12 2011-05-12 サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ Expired - Fee Related JP5263333B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011107295A JP5263333B2 (ja) 2011-05-12 2011-05-12 サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011107295A JP5263333B2 (ja) 2011-05-12 2011-05-12 サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012238362A true JP2012238362A (ja) 2012-12-06
JP5263333B2 JP5263333B2 (ja) 2013-08-14

Family

ID=47461138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011107295A Expired - Fee Related JP5263333B2 (ja) 2011-05-12 2011-05-12 サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5263333B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014116051A (ja) * 2012-12-11 2014-06-26 Nitto Denko Corp 回路付サスペンション基板
CN104751858A (zh) * 2013-12-27 2015-07-01 日东电工株式会社 带电路的悬挂基板和磁头悬架组件

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090244786A1 (en) * 2008-03-28 2009-10-01 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. System, method and apparatus for flexure-integrated microactuator
JP2010146631A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv ヘッド・ジンバル・アセンブリ及びディスク・ドライブ
JP2010218626A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv ヘッド・ジンバル・アセンブリ及びディスク・ドライブ
JP2010272171A (ja) * 2009-05-21 2010-12-02 Nhk Spring Co Ltd ヘッドサスペンション
JP2011054247A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Nhk Spring Co Ltd 圧電アクチュエータの給電構造、及びヘッドサスペンション
JP2011129220A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv ヘッド・ジンバル・アセンブリ及びディスク・ドライブ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090244786A1 (en) * 2008-03-28 2009-10-01 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. System, method and apparatus for flexure-integrated microactuator
JP2010146631A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv ヘッド・ジンバル・アセンブリ及びディスク・ドライブ
JP2010218626A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv ヘッド・ジンバル・アセンブリ及びディスク・ドライブ
JP2010272171A (ja) * 2009-05-21 2010-12-02 Nhk Spring Co Ltd ヘッドサスペンション
JP2011054247A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Nhk Spring Co Ltd 圧電アクチュエータの給電構造、及びヘッドサスペンション
JP2011129220A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv ヘッド・ジンバル・アセンブリ及びディスク・ドライブ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014116051A (ja) * 2012-12-11 2014-06-26 Nitto Denko Corp 回路付サスペンション基板
CN104751858A (zh) * 2013-12-27 2015-07-01 日东电工株式会社 带电路的悬挂基板和磁头悬架组件
JP2015125793A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 日東電工株式会社 回路付サスペンション基板およびヘッドジンバルアッセンブリ

Also Published As

Publication number Publication date
JP5263333B2 (ja) 2013-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5703697B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法
US8810970B2 (en) Suspension substrate, suspension, and manufacturing method of suspension substrate
JP5263333B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ
JP5966287B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法
JP5817594B2 (ja) テストパッド付サスペンション用基板、サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ
JP6174838B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法
JP6114489B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ
JP2010097659A (ja) サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ
JP6160169B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ
JP6186693B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブおよびサスペンション用基板の製造方法
JP5834601B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法
JP2012221518A (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、およびハードディスクドライブ
JP5240375B1 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ
JP2005312200A (ja) 圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータを用いたヘッドサスペンション装置
JP6135171B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、およびハードディスクドライブ
JP6160735B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ
JP5348234B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブおよびサスペンション用基板の製造方法
JP5953907B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ
JP6135170B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、およびハードディスクドライブ
JP6070881B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法
JP6115614B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、およびハードディスクドライブ
JP6174843B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法
JP6139059B2 (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法
JP2013041633A (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法
JP2013084332A (ja) サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130307

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20130307

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20130325

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5263333

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees