JP2012228463A - 食器洗浄機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】洗浄空間Q内の洗浄対象物を洗浄する洗浄処理、洗浄対象物をすすぐすすぎ処理、及び、洗浄対象物を乾燥する乾燥処理を実行する制御手段Hが、洗浄用排水運転において、排水ポンプ6を設定排水能力にて作動させた状態を、水位検出手段Jにて湯水排出水位Y1aが検出されてから洗浄排水用の設定時間が経過するまで継続するように構成され、且つ、水位検出手段Jにて洗浄用水位Y2から湯水排出水位Y1aが検出されるまでの移行時間を計測して、その移行時間が設定基準時間よりも長い排水能力不足状態のときには、湯水排出水位Y1aが検出された時点以降において、設定排水能力を高排水能力側に変更設定するように構成されている。
【選択図】図3
Description
前記制御手段が、前記洗浄処理及び前記すすぎ処理において、前記洗浄用水位の湯水を前記洗浄空間内に貯留して洗浄及びすすぎを行うべく、前記水位検出手段の検出情報に基づいて前記湯水断続手段を制御し、かつ、前記洗浄処理及び前記すすぎ処理の後で、前記洗浄空間内に貯留された湯水を排出すべく、前記排水ポンプを作動させる洗浄用排水運転を実行するように構成された食器洗浄機に関する。
すなわち、食器洗浄機は種々の使用形態にて運転されるものであるが、その標準的な使用形態は、洗浄空間内に洗浄対象物が収納された状態において、洗浄空間内に洗浄用の湯水を供給して、その洗浄用の湯水を洗浄空間内に装備した洗浄用ノズルから洗浄水として噴出する洗浄処理を行い、次に、洗浄用排水運転により、洗浄空間内の湯水を排出したのち、洗浄空間内にすすぎ用の湯水を供給して、そのすすぎ用の湯水を洗浄空間内に装備した洗浄用ノズルから噴出するすすぎ処理を行い、その後、洗浄用排水運転により、洗浄空間内の湯水を排出したのち、乾燥処理を行う形態である。
この特許文献1においては、排水ポンプを作動させる設定時間についての詳しい説明はないが、この設定時間は、例えば、洗浄処理やすすぎ処理のために洗浄空間に貯留されている湯水の全量を排出することができる時間に設定されることになる。
つまり、排水ポンプにて排出される湯水を外部に導くために食器洗浄機から外部接続ホースが延設されることになり、そして、外部接続ホースは、水平方向に沿って延びる状態で配設されて、食器洗浄機が設置される設置箇所の排水管に接続されることが多いが、設置箇所によっては、その排水管が上方に位置するため、外部接続ホースが上方に向けて延びる状態で配設されて、設置箇所の排水管に接続されることがある。ちなみに、外部接続ホースを上方に向けて延びる状態で配設するときの上昇量は、多いときには1メートル程度になる場合がある。
しかしながら、この場合には、排水揚程が低いときにも、排水ポンプが高排水能力にて作動することになるため、排水揚程が低いときにも、排水ポンプが高排水能力にて作動して、大きな騒音を発生する不都合がある。つまり、排水揚程が低いため、本来は、排水ポンプを低排水能力にて作動させることによって、低騒音化を図ることができるにも拘わらず、排水ポンプが高排水能力にて作動するため、大きな騒音を発生する不都合がある。
しかしながら、このように排水ポンプを作動させる設定時間を定める場合には、排水揚程が小さいときには、設定時間が経過するよりもかなり前に、洗浄空間に貯留されている湯水がなくなり、排水ポンプにエアー噛みが発生して、大きな騒音を発生する状態が、長時間に亘って生じることになる。
前記洗浄空間の底部から湯水を吸引して外部に排出する排水ポンプと、
前記洗浄空間に貯留される湯水の水位が洗浄用水位であることを検出する水位検出手段と、
前記洗浄空間内の洗浄対象物を洗浄する洗浄処理、前記洗浄対象物をすすぐすすぎ処理、及び、前記洗浄対象物を乾燥する乾燥処理を実行する制御手段とが設けられ、
前記制御手段が、
前記洗浄処理及び前記すすぎ処理において、前記洗浄用水位の湯水を前記洗浄空間内に貯留して洗浄及びすすぎを行うべく、前記水位検出手段の検出情報に基づいて前記湯水断続手段を制御し、かつ、前記洗浄処理及び前記すすぎ処理の後で、前記洗浄空間内に貯留された湯水を排出すべく、前記排水ポンプを作動させる洗浄用排水運転を実行するように構成されたものであって、その第1特徴構成は、
前記水位検出手段が、前記洗浄空間に貯留される湯水の水位が前記洗浄用水位よりも低い湯水排出水位であることを検出するように構成され、
前記制御手段が、
前記洗浄用排水運転において、前記排水ポンプを設定排水能力にて作動させた状態を、前記水位検出手段にて前記湯水排出水位が検出されてから洗浄排水用の設定時間が経過するまで継続するように構成され、且つ、
前記水位検出手段にて前記洗浄用水位から前記湯水排出水位が検出されるまでの移行時間を計測して、その移行時間が設定基準時間よりも長い排水能力不足状態のときには、前記湯水排出水位が検出された時点以降において、前記設定排水能力を高排水能力側に変更設定するように構成されている点を特徴とする。
ちなみに、洗浄排水用の設定時間は、湯水排出水位の湯水を排水ポンプにて排出するのに必要とする時間に応じた時間に設定されることになる。
前記洗浄空間からの空気吸引口と前記洗浄空間への空気供給口とに亘る通風経路を通して通風手段にて循環される前記洗浄空間の空気を、除湿用の湯水との接触により冷却することにより、空気中の水分を凝縮させて除湿し、かつ、除湿処理後の湯水及び凝縮水を前記洗浄槽内に流動させるように構成された除湿部と、
前記洗浄空間の空気を加熱する加熱手段と、
前記湯水断続手段が、前記除湿部への湯水供給の断続を行うように構成され、
前記洗浄空間の底部に貯留される湯水の水位が前記洗浄用水位よりも低い乾燥用排出水位であることを検出する乾燥用排出水位検出手段が設けられ、
前記制御手段が、
前記乾燥処理において、前記加熱手段にて前記洗浄空間の空気を加熱しながら、前記除湿用の湯水と前記通風経路を通過する空気とを接触させるべく、前記通風手段、前記加熱手段、及び、前記湯水断続手段を制御し、かつ、前記乾燥用排出水位検出手段にて前記乾燥用排出水位が検出されると、その乾燥用排出水位の湯水を排出すべく、前記排水ポンプを乾燥排水用設定時間が経過するまで作動させる乾燥用排水運転を繰り返すように構成され、且つ、
前記乾燥用排水運転において、前記洗浄用排水運転について設定した前記設定排水能力にて前記排水ポンプを作動させるように構成されている点を特徴とする。
ちなみに、乾燥用排出水位は、洗浄槽内の洗浄対象物や加熱手段を浸漬させない水位に定められることになり、また、乾燥排水用設定時間は、洗浄空間の底部に貯留されている乾燥用排出水位の湯水を、的確に排出することができる時間に定められることになる。
つまり、洗浄処理やすすぎ処理のために洗浄空間に貯留された湯水を排出するために備えられている排水ポンプを用いて、除湿部からの除湿処理後の湯水及び凝縮水を外部に排出するものであるから、本来構成を有効利用した簡素な構成にて、除湿部からの除湿処理後の湯水及び凝縮水を的確に外部に排出することができるのである。
前記制御手段が、前記洗浄用排水運転を実行するごとに、前記移行時間を計測して、前記排水能力不足状態であるごとに、前記設定排水能力を、設定増大量ずつ高排水能力側に変更設定するように構成されている点を特徴とする。
そして、排水能力不足状態であるごとに、設定排水能力が、設定増大量ずつ高排水能力側に変更設定されることになる。
前記設定増大量が、前記移行時間と前記設定基準時間との差が大きいほど大きな量に定められるものである点を特徴とする。
そして、設定増大量が、移行時間と設定基準時間との差が大きいほど大きな量に定められるものであるから、移行時間と設定基準時間との差が大きいほど、換言すれば、排水揚程が高いほど、設定排水能力が、高排水能力側に大きく変更設定されることになる。
前記制御手段が、前記洗浄用排水運転を開始する際に、前記水位検出手段が前記洗浄用水位よりも低い水位であることを検出している場合には、前記排水ポンプの作動を停止させた状態で待機して、前記水位検出手段が前記洗浄用水位を検出すると、前記洗浄用排水運転を開始するように構成されている点を特徴とする。
そして、待機しているときに、水位検出手段が洗浄用水位を検出すると、洗浄用排水運転を開始することになる。
そして、このような状態においては、時間の経過に伴って、生成された泡が消滅して、洗浄空間に貯留されている湯水の水位が、洗浄用水位に復帰することが考えられる。
前記制御手段が、前記洗浄用排水運転を開始する際に、前記水位検出手段が前記洗浄用水位よりも低い水位であることを検出している場合において、設定待機時間が経過しても前記水位検出手段が前記洗浄用水位を検出しないときには、前記洗浄用排水運転を開始し、かつ、前記移行時間の計測を中止するように構成されている点を特徴とする。
そして、設定待機時間が経過しても水位検出手段が洗浄用水位を検出しないときには、洗浄用排水運転を開始し、かつ、移行時間の計測を中止することになる。
しかしながら、設定待機時間が経過するまで待機しても、水位検出手段が洗浄用水位を検出しないときには、泡が発生し易い洗剤を使用者が誤って使用して、多量に泡が発生した状態等であり、湯水の水位が洗浄用水位に復帰し難い状態であると考えられるため、移行時間の計測を中止する条件で、洗浄用排水運転を開始するのである。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、前面部が開口された本体ケース部としての本体部1が設けられ、平面視形状が四角状の洗浄槽Dを備えた引出し部2が、本体部1に対して、水平方向に沿って引出し及び収納自在に設けられて、食器洗浄機の一例としての引出し式の食器洗浄機が構成されている。
尚、例示はしないが、引出し部2を本体部1に対して移動自在に支持するスライド式レール機構が設けられており、引出し部2が、その大部分を本体部1の外方に露出させる状態に引き出すことができるように構成されている。
尚、図2に示すように、本体部1の底部には、漏水受止め用のドレンパン14が配備されており、例示はしないが、このドレンパン14にて受止め回収された水の存否を検出する漏水センサが装備されることになる。
また、扉体Aには、運転のための各種操作を行う操作部SSが設けられている。
洗浄槽用分岐路4Bは、洗浄槽Dの洗浄空間Q内に洗浄及びすすぎのための湯水を供給する給水口5(図2参照)に接続され、除湿用分岐路4Cは、洗浄槽Dの前側壁部Dfに装備される後述の除湿部Gに接続されている。
尚、第1開閉弁V1には、洗浄槽用分岐路4Bを通流する湯水の通流量を、除湿用分岐路4Cを通流する湯水の通流量(例えば、200ml/分)よりも十分に大きい通流量ではあるものの、過大な通流量となることを抑制すべく制限する定流量弁V4が、一体的に組み込まれる状態で装備されている。
つまり、兼用ポンプ6は、正転状態においては、洗浄空間Qの底部に貯留した湯水を洗浄用ノズル8に圧送して、洗浄用ノズル8から湯水を噴出させることになり、また、逆転状態においては、排水管12を通して、洗浄空間Q内に貯留されている湯水を外部に排出することになる。
したがって、外部接続ホース12Cが、食器洗浄機を設置する箇所に装備されている設置箇所の排水管に接続されることにより、洗浄空間Qの湯水を外部に排水できるようになっている。
尚、設置箇所の排水管が低位置に配備される場合には、外部接続ホース12Cは、水平方向に伸びる姿勢で配置されることになるが、設置箇所の排水管が高位置に配備される場合には、外部接続ホース12Cは、上方に向けて伸びる姿勢で配置されることになり、その結果、洗浄空間Qの湯水を排出する際の排水揚程が変化することになる。
この水位検出センサJは、後述の如く、洗浄槽Dの洗浄空間Q内に貯留される湯水の水位が洗浄用水位Y2(図7参照)であること、洗浄槽Dの洗浄空間Q内に貯留される湯水の水位が、洗浄空間Qから大部分の湯水を排出した状態に相当して、加熱ヒータ9が露出する程度に低い湯水排出水位Y1a(図6参照)であること、洗浄槽D内に貯留される湯水が洗浄用水位Y2より設定量高い異常水位Y3(図8参照)であること、及び、洗浄槽Dの洗浄空間Q内に貯留される湯水の水位が、上記湯水排出水位Y1aよりも少し高くて、加熱ヒータ9が露出する程度に低い乾燥用排出水位Y1b(図6参照)を検出するように構成されている。
つまり、前側壁部Dfには、図4にも示すように、乾燥ユニットKからの空気を洗浄空間Qに供給する空気供給口21、及び、乾燥ユニットKが洗浄空間Q内の空気を吸引する空気吸引口22が、洗浄空間Qの下位側に相当する箇所でかつ左右両側に離れた位置に形成されている。具体的には、空気供給口21及び空気吸引口22は、洗浄かご10よりも下方側でかつ上述の水貯留用凹部Sよりも上方側に位置するように形成され、そして、本実施形態においては、空気供給口21を右側に、且つ、空気吸引口22を左側に位置させている。
通風経路Fは、空気吸引口22から上方側に伸びる上昇経路部分f1とその上昇経路部分f1の上端部から空気供給口21に向けて下方側に伸びる下降経路部分f2とからなる逆U字状に形成されており、上昇経路部分f1に、除湿部Gが配設され、下降経路部分f2に、循環ファン23が配設されている。
尚、噴出ノズル25から噴出された除湿用の湯水及び凝縮された湯水は、空気吸引口22を通して洗浄槽Dの洗浄空間Q内に流動して水貯留用凹部Sに貯留されることになる。
したがって、洗浄槽内の洗浄対象物の全体に空気を通流させて、洗浄対象物を効率良く乾燥することにより、乾燥時間の短縮化を図ることができるものとなる。
そして、この制御部Hが、図9に示すように、操作部SSにて入力される指令に基づいて、兼用ポンプ6を駆動する直流モータ6a、電気式の加熱ヒータ9、循環ファン23、及び、湯水断続手段Eの作動を制御して、洗浄槽Dの内部にて形成される洗浄空間Qの洗浄対象物を洗浄する洗浄処理としての洗浄運転、洗浄対象物のすすぎを行うすすぎ処理としてのすすぎ運転、洗浄槽Dの洗浄空間Qに貯留された湯水を排水する排水処理としての排水運転、電気式の加熱ヒータ9を加熱作用させた状態で、循環ファン23の通風作動及び噴出ノズル25からの除湿用の湯水の噴出作動を行わせる乾燥処理としての乾燥運転、及び、電気式の加熱ヒータ9を停止させた状態で、循環ファン23の通風作動及び噴出ノズル25からの除湿用の湯水の噴出作動を行わせる消臭処理としての消臭運転を行うように構成されている。
つまり、直流モータ駆動回路6Aは、直流モータ6aに印加する駆動電圧の正負を切換えることにより、直流モータ6aを正転又は逆転状態で駆動し、かつ、正転駆動状態及び逆転駆動状態の夫々において、直流モータ6aに印加する駆動電圧の大きさを調整することにより、兼用ポンプ6の回転速度を変更できるように構成されている。
尚、本実施形態においては、直流モータ6aを逆転駆動する際の目標回転速度を変更することによって、兼用ポンプ6の排水能力が変更調整されることになる。
尚、図9において、Nは、引出し部2が本体部1の収納位置に収納されたことを検出する収納スイッチ、9Aは、加熱ヒータ9の駆動回路、23Aは、循環ファン23の駆動電圧を調整する駆動ファン駆動回路である。
尚、操作部SSにより、洗浄運転、すすぎ運転、乾燥運転、消臭運転の順に運転させる連続運転コースや、乾燥運転のみ運転させる乾燥のみコースなど各種の運転コースを選択できるように構成され、さらに、連続運転コースとして、標準運転コース、念入り運転コース、スピーディ運転コース、快速運転コースを選択できるように構成されているが、本実施形態においては、連続コースの標準運転コースについてのみ説明する。
先ず、収納スイッチNにより、引出し部2が本体部1の収納位置に収納されることが検出され(#1)、操作部SSの電源スイッチがON操作され(#2)、運転コースの選択が行われ(#3)、操作部SSのスタートスイッチがON操作されると(#4)、選択された運転コースが実行されることになる。
操作部SSスタートスイッチがON操作された後は、先ず、洗浄運転(#5)、その洗浄運転後の排水運転(#6)が実行され、次に、すすぎ運転(#7)、そのすすぎ運転後の排水運転(#8)が実行される。そして、すぎ運転が2回終了したか否かが判別されて(#9)、2回終了していない場合には、すすぎ運転(#7)、そのすすぎ運転後の排水運転(#8)が再び実行される。
尚、使用者が操作部SSのスタートスイッチをON操作する前に洗浄用洗剤を洗浄槽D内に投入しておくことにより、洗剤を用いた洗浄を行うことができる。
その後、兼用ポンプ6および加熱ヒータ9を作動させて、加熱ヒータ9にて加熱されたすすぎ水により洗浄対象物をすすぐことになるすすぎ動作を、設定されたすすぎ運転時間が経過するまで行うことになる。
その後、兼用ポンプ6および加熱ヒータ9を作動させて、加熱ヒータ9にて加熱されたすすぎ水により洗浄対象物をすすぐようにするすすぎ動作を行うことになり、そして、図外の温度センサにより、すすぎ水の温度が仕上げ用設定温度(例えば、67℃)になると、加熱すすぎ動作を終了することになる。
そして、乾燥運転中において、水位検出センサJにて上述した乾燥用排出水位Y1bであることが検出されると、乾燥用排水運転を行うことになる。
この乾燥用排水運転は、兼用ポンプ6を逆転作動させて排水する排水動作を、乾燥排水用の設定時間(例えば、15秒)が経過するまで行うことになる。
そして、消臭運転中において、乾燥運転の場合と同様に、水位検出センサJにて乾燥用排出水位Y1bが検出されると、消臭用排水運転を行うことになる。
この消臭用排水運転は、乾燥用排水運転と同様に、兼用ポンプ6を逆転作動させて排水する排水動作を、水位検出センサJにて湯水排出水位Y1aが検出されてから消臭排水用の設定時間(例えば、15秒)が経過するまで継続して行うことになる。
すなわち、例えば、洗浄処理において、電気式の加熱ヒータ9を加熱させたときには洗浄空間Q内の温度はかなりの高温(例えば67℃)になる。その後、洗浄水が排出されて、すすぎ処理のためにすすぎ水が洗浄空間Qに供給され、そのすすぎ水が兼用ポンプ6の作動により洗浄用ノズル8より噴出されることになるが、そのすすぎ水の温度は低温(例えば13〜17℃)である。このため、低温のすすぎ水が洗浄用ノズル8から噴出されると、洗浄空間Q内の温度が急激に低下するものとなり、その結果、洗浄空間Q内の多量の空気が急激に収縮し、洗浄空間Qの内部圧が大きく減少しようとすることがあるが、このようなときには、圧力調整手段Wの作用によって、洗浄空間Qの内部圧が機外圧となるように自動調整されることになる。
尚、圧力調整手段Wには、結露水が生じることがあるが、その結露水が水位検出センサJを介して、洗浄槽Dに回収されるように構成されている。
上述の案内管13にて洗浄槽D内の湯水が導入される水位検出用の湯水貯留槽40と、湯水貯留槽40の内部に装備されて、その湯水貯留槽40に貯留される湯水の水位に応じて昇降する水位検出用のフロート41と、フロート41の本体部41Aから上方に延びる軸部41Bを昇降自在に案内する案内部Uと、湯水貯留槽40の上端よりも上方側箇所に位置されて、フロート41の上下2つの昇降位置を検出する一対の第1水位検出部T1及び第2水位検出部T2とが設けられている。
尚、洗浄水受け入れ部40Aの機能については後述する。
尚、図5〜8においては、水位検出センサJの内部構造を示すために、湯水貯留槽40及び蓋体42の一部の記載が省略されている。そして、第1センサ取付け部42aは、蓋体42における記載が省略されている部分に装着されるものであるため、図示できないものであるが、図6において、2点鎖線(仮想線)にて示している。
つまり、異常水位検出用の電極43は、湯水貯留槽40の水位が第1水位検出部T1及び第2水位検出部T2のうちの高水位側の第1水位検出部T1にて検出される洗浄用水位Y2よりも設定量高くなったときに湯水貯留槽40に貯留される湯水にて導通される状態で、蓋体42に装備されている(図8参照)。
そして、第1水位検出部T1及び第2水位検出部T2のうちの低水位側の第2水位検出部T2にて検出される被検出部44aを備えた揺動レバー44が、フロート41の軸部41Bの上端部に連係されて上下に揺動する状態で設けられている。
この連係部44bは、二股状に形成されて、その連係部44bに、軸部41Bの上端が係合されるように構成されている。
つまり、軸部41Bの上端部であって、上端よりも下方側箇所には、左右一対の板状体41aが突設され、軸部41Bの上端には、外れ止め用の突起部41bが左右一対の板状体41aと同方向に突出する状態に形成されている。
そして、揺動レバー44の二股状の連係部44bが、外れ止め用の突起部41bと左右一対の板状体41aの間に挿入し、且つ、軸部41Bの上端が、二股状の連係部44bを貫通する状態となるように構成されている。
そして、上述した一対の板状体41aのうちの、第1水位検出部T1の存在側に突出する1つが、第1水位検出部T1にて検出される被検出部として機能するように構成されている。
説明を加えると、湯水貯留槽40の上方開口を覆う蓋体42が、フロート41の軸部41Bの挿通箇所ほど低位となる状態で水貯留槽の上端よりも下方に突出する下向き凹入部分42A、及び、案内部形成用の上方突出部分42Bを備える状態に形成され、案内部Uが、蓋体42における凹入部分42A及び蓋体の上方突出部分42Bに亘る状態で形成されている。
このため、本実施形態の水位検出センサJは、洗浄空間Qの底部に湯水排出水位Y1aよりも少ない湯水が貯留された状態から、湯水排出水位Y1aよりも少し多い湯水が貯留されて、湯水排出水位Y1aを検出する状態から検出しない状態に変化することが、乾燥用排出水位Y1bを検出する状態に相当するように構成されている(図6参照)。
したがって、排水運転を行うときに、兼用ポンプ6にて排水される湯水の一部が洗浄水受け入れ部40Aに流動したのち、湯水貯留槽40の内部に吐出されることにより、湯水貯留槽40の壁面を洗浄できるように構成されている。
そして、設定増大量が、移行時間と設定基準時間との差(以下、時間差と記載する)が大きいほど大きな量に定められている。
そして、図10に示すように、設定増大量としての設定増大速度が、時間差が大きいほど大きくなる条件に定められている。時間差と設定増大速度との関係は、具体的には、時間差が、1秒増加するごとに、設定増大速度が、100回転/分ずつ増加する関係に定められている。
先ず、水位検出センサJが洗浄用水位Y2を検出しているか否かが判別され(#21)、そして、水位検出センサJが洗浄用水位Y2を検出している場合には、兼用ポンプ6を目標低回転速度にて逆転駆動すること(ソフトスタート作動)が開始される(#22)。
#23にて、水位検出センサJにて検出される水位が洗浄用水位Y2から変化したことが判別されると、上述した移行時間を計測するタイマの計測がスタートされ(#24)、引き続き、設定排水能力に対応する設定回転速度にて兼用ポンプ6を逆転駆動することが開始される(#25)。
#27にて、水位検出センサJにて検出される水位が湯水排出水位Y1aであることが判別されると、タイマが作動中であるか否かが判別され(#28)、タイマが作動中である場合には、タイマの計測が停止され、且つ、その計測時間が、上述の移行時間として、更新記憶される(#29)。
また、#28にて、タイマが作動中でないと判別したときや、#30にて、計測された移行時間が設定基準時間より短いと判別したときにも、#33に移行して、洗浄排水用の設定時間が経過すると、兼用ポンプ6が停止され(#34)、その後、次の運転に移行することになる。
次に、兼用ポンプ6が駆動中である排水運転中であるか否かが判別され(#42)、排水運転中でない場合には、水位検出センサJの検出水位が乾燥用排出水位Y1bであるか否かが判別される(#43)。つまり、本実施形態では、水位検出センサJの検出水位が湯水排出水位Y1aを検出する状態から湯水排出水位Y1aを検出しない状態に変化したことが検出されると、除湿処理後の湯水及び凝縮水が乾燥用排出水位Y1bに相当する水位まで貯留された状態であることが判別される。
また、#48にて、設定乾燥処理時間が経過していないと判別した場合には、#42の処理に移行する。
また、#45にて、水位検出センサJの検出水位が乾燥用排出水位Y1bから変化していないと判別した場合には、#48の処理に移行する。
そして、既に乾燥用排出水位Y1bから変化していると判別したときには、#46の処理に移行し、既に乾燥用排出水位Y1bから変化していないと判別したときには、#45の処理に移行することになる。
次に別実施形態を説明する。
(イ)上記実施形態においては、湯水断続手段が、給水路を開閉する第1開閉弁と、洗浄槽用分岐路を開閉する第2開閉弁と、除湿用分岐路に装備された定流量弁とから構成される場合を例示したが、これらの弁に加えて、除湿用分岐路を開閉する開閉弁を備えさせるようにしてもよい。
そして、除湿用分岐路を開閉する開閉弁を備えさせる場合には、給水路を開閉する第1開閉弁を省略する形態で実施してもよい。
つまり、例えば、設定排水能力を、標準の低排水能力と、その低排水能力よりも十分に大きな能力である高排水能力との2段階に変更設定できるように構成しておき、当初は、設定排水能力を、標準の低排水能力に設定して、最初の洗浄用排水運転を実行して移行時間を計測する。そして、その移行時間が設定基準時間より長い排水能力不足状態のときには、設定排水能力を、高排水能力に変更設定する形態で実施してもよい。
また、洗浄用水位と湯水排出水位を検出する水位検出手段を、洗浄用水位を検出するセンサ部と、湯水排出水位を検出するセンサ部とで各別に構成する形態に構成する等、水位検出手段の具体構成は、各種変更できる。
9 加熱手段
21 空気供給口
22 空気吸引口
23 通風手段
D 洗浄槽
E 湯水断続手段
F 通風経路
G 除湿部
H 制御手段
J 水位検出手段、乾燥用排出水位検出手段
Q 洗浄空間
Claims (6)
- 洗浄槽の洗浄空間への湯水の供給を断続する湯水断続手段と、
前記洗浄空間の底部から湯水を吸引して外部に排出する排水ポンプと、
前記洗浄空間に貯留される湯水の水位が洗浄用水位であることを検出する水位検出手段と、
前記洗浄空間内の洗浄対象物を洗浄する洗浄処理、前記洗浄対象物をすすぐすすぎ処理、及び、前記洗浄対象物を乾燥する乾燥処理を実行する制御手段とが設けられ、
前記制御手段が、
前記洗浄処理及び前記すすぎ処理において、前記洗浄用水位の湯水を前記洗浄空間内に貯留して洗浄及びすすぎを行うべく、前記水位検出手段の検出情報に基づいて前記湯水断続手段を制御し、かつ、前記洗浄処理及び前記すすぎ処理の後で、前記洗浄空間内に貯留された湯水を排出すべく、前記排水ポンプを作動させる洗浄用排水運転を実行するように構成された食器洗浄機であって、
前記水位検出手段が、前記洗浄空間に貯留される湯水の水位が前記洗浄用水位よりも低い湯水排出水位であることを検出するように構成され、
前記制御手段が、
前記洗浄用排水運転において、前記排水ポンプを設定排水能力にて作動させた状態を、前記水位検出手段にて前記湯水排出水位が検出されてから洗浄排水用の設定時間が経過するまで継続するように構成され、且つ、
前記水位検出手段にて前記洗浄用水位から前記湯水排出水位が検出されるまでの移行時間を計測して、その移行時間が設定基準時間よりも長い排水能力不足状態のときには、前記湯水排出水位が検出された時点以降において、前記設定排水能力を高排水能力側に変更設定するように構成されている食器洗浄機。 - 前記洗浄空間からの空気吸引口と前記洗浄空間への空気供給口とに亘る通風経路を通して通風手段にて循環される前記洗浄空間の空気を、除湿用の湯水との接触により冷却することにより、空気中の水分を凝縮させて除湿し、かつ、除湿処理後の湯水及び凝縮水を前記洗浄槽内に流動させるように構成された除湿部と、
前記洗浄空間の空気を加熱する加熱手段と、
前記湯水断続手段が、前記除湿部への湯水供給の断続を行うように構成され、
前記洗浄空間の底部に貯留される湯水の水位が前記洗浄用水位よりも低い乾燥用排出水位であることを検出する乾燥用排出水位検出手段が設けられ、
前記制御手段が、
前記乾燥処理において、前記加熱手段にて前記洗浄空間の空気を加熱しながら、前記除湿用の湯水と前記通風経路を通過する空気とを接触させるべく、前記通風手段、前記加熱手段、及び、前記湯水断続手段を制御し、かつ、前記乾燥用排出水位検出手段にて前記乾燥用排出水位が検出されると、その乾燥用排出水位の湯水を排出すべく、前記排水ポンプを乾燥排水用設定時間が経過するまで作動させる乾燥用排水運転を繰り返すように構成され、且つ、
前記乾燥用排水運転において、前記洗浄用排水運転について設定した前記設定排水能力にて前記排水ポンプを作動させるように構成されている請求項1記載の食器洗浄機。 - 前記制御手段が、前記洗浄用排水運転を実行するごとに、前記移行時間を計測して、前記排水能力不足状態であるごとに、前記設定排水能力を、設定増大量ずつ高排水能力側に変更設定するように構成されている請求項1又は2記載の食器洗浄機。
- 前記設定増大量が、前記移行時間と前記設定基準時間との差が大きいほど大きな量に定められるものである請求項3記載の食器洗浄機。
- 前記制御手段が、前記洗浄用排水運転を開始する際に、前記水位検出手段が前記洗浄用水位よりも低い水位であることを検出している場合には、前記排水ポンプの作動を停止させた状態で待機して、前記水位検出手段が前記洗浄用水位を検出すると、前記洗浄用排水運転を開始するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
- 前記制御手段が、前記洗浄用排水運転を開始する際に、前記水位検出手段が前記洗浄用水位よりも低い水位であることを検出している場合において、設定待機時間が経過しても前記水位検出手段が前記洗浄用水位を検出しないときには、前記洗浄用排水運転を開始し、かつ、前記移行時間の計測を中止するように構成されている請求項5に記載の食器洗浄機。
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