JP2012226039A - 画像形成装置 - Google Patents

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隆徳 三谷
Hisahiro Saito
久弘 斎藤
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Abstract

【課題】シートの後端ハネを低減できるとともに、シートの後端汚れを低減できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、感光ドラム11dと、搬送ベルト43と、転写ニップ部T1dにて感光ドラム11d上のトナー像を搬送ベルト43が搬送するシートに転写する転写手段と、搬送ベルト43のシート搬送面より上方に設けられた定着器18のシート搬送速度、搬送ベルト43のシート搬送速度の少なくとも1つを変更する速度制御手段(ベルト駆動モータ、定着モータ、モータドライバ、CPU)と、を有し、シートPの後端Aが転写ニップ部T1dを通過した後、速度制御手段により、定着器18のシート搬送速度を搬送ベルト43のシート搬送速度より大きくして、シートPを搬送ベルト43に対して相対的にシート搬送方向下流側へずらす。
【選択図】図5

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置において、搬送ベルト上のシートは、像担持体上のトナー像が転写手段により転写された後、曲率分離部において搬送ベルトから分離され、定着器のニップ部に導かれる。シートが曲率分離部において搬送ベルトから分離される際に、シートの後端は挙動が不安定になりやすく、シートの後端が搬送ベルトから跳ね上がる後端ハネが生じることがある。
このようにして生じたシートの後端ハネは、剥離放電等によりシートに転写されたトナー像を乱す原因となる。後端ハネを解決するために、特許文献1では、シートの搬送ベルトと定着器の間に形成するループの大きさを一定に維持して画像形成を行う。そして、シートの後端が転写部の所定位置に到達したときに、ループの量を減じるように定着器におけるシート搬送速度を切り替えている。これにより、シートのループが小さい状態で後端が曲率分離部を抜けるようにして、シートの後端ハネを低減している。
特開2003−241453号公報
しかしながら、特許文献1では、トナーが搬送ベルト上に付着した場合、シート後端の裏面またはコバ面(裁断面)がトナーで汚れてしまう後端汚れが発生する可能性があった。
そこで本発明は、シートの後端ハネを低減できるとともに、シートの後端汚れを低減できる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、トナー像を担持する像担持体と、シートを搬送する搬送ベルトと、転写ニップ部にて前記像担持体上のトナー像を前記搬送ベルトが搬送するシートに転写する転写手段と、前記搬送ベルトのシート搬送面より上方に設けられ、シートに転写されたトナー像を定着する定着手段と、前記定着手段のシート搬送速度、前記搬送ベルトのシート搬送速度の少なくとも1つを変更する速度制御手段と、を有する画像形成装置において、シートの後端が前記転写ニップ部を通過した後、前記速度制御手段により、前記定着手段のシート搬送速度を前記搬送ベルトのシート搬送速度より大きくして、シートを前記搬送ベルトに対して相対的にシート搬送方向下流側へずらすことを特徴とする。
本発明によれば、シートの後端ハネを低減できるとともに、シートの後端汚れを低減できる。
(a)第1実施形態に係る画像形成装置の構成図である。(b)第1実施形態に係る画像形成装置の入口ガイド周辺の構成図である。 (a)第1実施形態に係る画像形成装置の定着器のシートの搬送ベルトからの分離位置を模式的に示す図である。(b)第1実施形態に係る画像形成装置の定着器のシート搬送面を模式的に示す図である。 (a)(b)比較例に係る画像形成装置におけるシートの挙動を示す図である。(c)比較例に係る後端スレ量と後端汚れランクの関係図である。 (a)タイミングt1時のシートの挙動を示す図である。(b)シートが搬送ベルトの拘束から開放される直前のシートの挙動を示す図である。 (a)シートが搬送ベルトの拘束から最初に開放される直前のシートの挙動を示す図である。(b)シートの後端と搬送ベルト上のトナーとの間に間隔が形成された状態を示す図である。(c)第1実施形態に係る後端スレ量と後端汚れランクの関係図である。 第2実施形態に係る画像形成装置の入口ガイド周辺の構成図である。 第2実施形態に係る画像形成装置の構成において、曲率位置と直線接触位置との間で、シートが搬送ベルトの拘束から開放される場合のシートの挙動を説明する図である。 (a)第2実施形態に係るシートが搬送ベルトの拘束から最初に開放される直前のシートの挙動を示す図である。(b)第2実施形態に係るシートの後端と搬送ベルト上のトナーとの間に間隔が形成された状態を示す図である。 他の画像形成装置の構成図である。
[第1実施形態]
本発明に係る画像形成装置の第1実施形態について、図を用いて説明する。図1(a)は本実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
(画像形成装置の概略説明)
図1(a)に示すように、画像形成装置100において、感光ドラム(像担持体)11(11a、11b、11c、11d)は、一次帯電ローラ12a、12b、12c、12dにより所定の極性、電位に一様に帯電される。帯電された感光ドラム11は、レーザビーム露光手段8a、8b、8c、8dにより画像情報に応じて露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像器13a、13b、13c、13dによってトナーを用いてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)のトナー像として現像される。
一方、給送トレイに積載されたシートPは、給送ローラ9、レジストローラ対10により、搬送ベルト43に向けて給送される。搬送ベルト43は、駆動ローラ(張架ローラ)42b及び従動ローラ42aに張架され、シートPを転写ニップ部T1a、T1b、T1c、T1dへ搬送する。転写ニップ部T1a〜T1dは、各転写ローラ14a、14b、14c、14dとそれぞれ対応する感光ドラム11a〜11dとの間に、搬送ベルト43を介して形成されている。転写ニップ部T1a〜T1dへ搬送されたシートPは、感光ドラム11a〜11d上(像担持体上)のトナー像を順に多重転写される。
トナー像を転写した後、各感光ドラム11a〜11dに残った残留トナーは、クリーニング装置15a、15b、15c、15dにより除去される。トナー像を転写されたシートPは、定着器(定着手段)18の定着ベルト19と加圧ローラ21とによって形成された定着ニップNを通過することで、トナー像を加熱、加圧され、トナー像を定着され、装置本体外へ排出される。
(サイズ検知センサ41)
画像形成装置100は、給送ローラ9とレジストローラ対10との間にサイズ検知センサ41を設けている。サイズ検知センサ41は、シートPの先端、後端Aの通過タイミングを検知し、シートPの搬送方向の長さ(サイズ)を検知する。本実施形態では、サイズ検知センサ41として、光学式のセンサが用いられている。
(かぶりトナー)
図1(b)に示すように、トナー像がシートPへ転写される際に、各感光ドラム11a〜11dの非画像部に付着したトナー(以下、かぶりトナーQ)が、シートの後端Aからはみ出して搬送ベルト43上に転写される。ここで、シートPの後端Aが、シート搬送方向において最下流にある転写ニップ部T1dを抜ける際に、シートPの後端Aと接する搬送ベルト43の表面の位置を表面位置Bとする。かぶりトナーQは、搬送ベルト43の表面位置Bよりシート搬送方向上流側に付着する。
図2(a)に示すように、転写ニップ部T1dでトナー像を転写されたシートPの先端は、曲率位置cよりシート搬送方向下流側の分離位置sにおいて、シートP自身のコシ(撓みやすさ)により搬送ベルト43から曲率分離される。そして、シートPの先端が定着器18の入口ガイド2に沿って案内されながら、定着器18内に送り込まれる。ここで、曲率位置cとは、搬送ベルト43が駆動ローラ42bと接し始める位置である。シートPが搬送ベルト43から分離した後、搬送ベルト43に残ったかぶりトナーは、クリーニング装置47により除去される。なお、かぶりトナーは、感光ドラム11上にシートPに対応する領域からシートPの外側に対応する領域までトナー像を形成し、シートPの縁にトナー像を転写する縁なしモードを実行した場合に、顕著となる。
(定着器18)
図2(b)に示すように、定着ベルト19は、厚さ30μm〜60μm程度のニッケル基層上に300μm程度のシリコーンゴム層を設け、その上にPFAの離型層を設けており、ベルトガイド部材22a、22bにルーズに外嵌させてある。ベルトガイド部材22a、22bは、誘導加熱装置である励磁コイル20及びフェライト製の励磁コア23a、23bを内側に保持する。なお、定着器18としては、本実施形態のような構成に限らず、例えばハロゲンヒータを内蔵した定着ローラに加圧ローラ21を押し付けて定着ニップNを形成する構成であってもよい。
図1(b)に示すように、定着ニップNは、搬送ベルト43のシート搬送面F2より上方側に配置されている。また、定着ニップNのシート搬送面F1と搬送ベルト43のシート搬送面F2とが交わる直線接触位置uは、曲率位置cよりシート搬送方向下流側となるように配置されている。定着ニップNのシート搬送面F1は、シートPを挟持した定着ニップ入り口の接線を含む平面をいう。搬送ベルト43のシート搬送面F2は、搬送ベルト43のシートPを搬送する平面(曲率位置cよりシート搬送方向上流側の平面)及びその平面を延長した仮想面をいう。
シートPの種類によって定着ニップ形状へ倣い方が異なるため、シート搬送面F1は、シートPの種類によって微妙に変化する。シート搬送面F1は定着ニップ形状が平面ではなく、曲面である場合においても、図2(b)に示すように、シートPの後端部が定着ニップ入り口から10mmはみ出した状態とすることで簡単に調べられる。このときの定着ニップ入り口からはみ出したシートPの後端部が定着ニップNのシート搬送面F1となる。
図1(b)に示すように、定着器18の入口ガイド2は、その先端が搬送ベルト43の搬送面F2より下方に位置し、後端が定着ニップ近傍に位置するように、傾けて配置されている。また、入口ガイド2の搬送面は、シートPが下方に凸となるループを形成した場合、そのループを収容可能なように緩やかに下方に凸となる曲面形状となっている。
定着入口ガイド2の搬送面には、シートPのループ量を検知するループ検知センサ(フォトインタラプタ1、検知フラグ3)が設けられている。検知フラグ3は、その一端を中心として揺動可能な棒状部材からなり、他端が入口ガイド2の搬送面に突出するように配置されている。検知フラグ3はバネ部材(図示せず)により付勢され、シートPに形成されたループ量に応じて揺動する。検知フラグ3の一端(検知フラグ3の揺動中心4)には、入口ガイド2の下方に向けて伸びるフラグが設けられており、このフラグは検知フラグ3の動きに連動して、フォトインタラプタ1の光路を遮断/開放する。フォトインタラプタ1は、検知フラグ3の揺動運動に応じてオン/オフし、シートPのループ量が所定値を超えたか否かを検知する。
ループ検知センサが検知するシートPのループ量とは、定着器18のニップ部入り口と曲率位置cの距離と、定着器18のニップ部入り口と曲率位置cを実際にシートPがループを持って結んだ経路長との差分である。従って、定着器18のシート搬送速度を搬送ベルト43のシート搬送速度より遅くするとループ量が増加し、定着器18のシート搬送速度を搬送ベルト43のシート搬送速度より速くするとループ量が減少する。
(制御部)
図1(a)に示すように、画像形成装置100は、速度制御手段として、ベルト駆動モータM3、定着モータM2、モータドライバ52、53、CPU50を有している。各感光ドラム11a〜11dは、ドラムモータM1により回転駆動される。本実施形態では、1つのドラムモータM1で4つの感光ドラムを回転駆動しているが、各感光ドラムに対してそれぞれ独立した駆動源を設けるようにしてもよい。搬送ベルト43の駆動ローラ42bは、ベルト駆動モータM3により回転駆動される。定着器18の加圧ローラ21は、定着モータM2により反時計方向に回転駆動され、加圧ローラ21の回転に従動して定着ベルト19が回転される。ドラムモータM1、ベルト駆動モータM3、定着モータM2の各モータは、それぞれ対応するモータドライバ51、52、53を介してCPU50により駆動制御される。
(ループ制御)
CPU50は、ドラムモータM1とベルト駆動モータM3を制御し、転写ニップ部T1a〜T1dでの感光ドラム11a〜11dの速度と搬送ベルト43の速度が等速になるようにしている。CPU50は、定着モータM2の回転速度を切り替えることにより、定着ニップNでのシート搬送速度v(mm/s)を制御し、搬送ベルト43と定着器18との間でのシートPのループ量を所定範囲内にする。具体的には、フォトインタラプタ1の検知信号と印字タイミングに応じて定着モータM2の回転速度を回転速度R1、R2のいずれかに切り換え、定着ニップNでのシート搬送速度vを制御する。
回転速度R1は、定着ニップNでのシート搬送速度vが、搬送ベルト43のシート搬送速度であるv0より遅くなる回転速度であり、このときの定着ニップNでのシート搬送速度をv1とする。回転速度R1は、シートPの種類、連続通紙枚数、温調状況に応じた各部品の熱膨張、加圧力のバラツキ、ローラ径の公差等を考慮して得られる。
回転速度R2は、回転速度R1と同条件下で、搬送ベルト43のシート搬送速度より速い搬送速度をシートPに与える回転速度であり、このときの定着ニップNでのシート搬送速度をv2とする。なお、回転速度R2を一定とした場合であっても、熱膨張等の影響でv2は変化し得るものであるが、この変化も考慮した上でv2が搬送ベルト43のシート搬送速度v0より3〜7%程増速した速度となるようR2を設定することが望ましい。
本実施形態では、v0が115.5mm/s、v1が109.0〜114.5mm/s、v2が118.3〜124.3mm/sの範囲内となるように回転速度R1、R2を決定し、ドラムモータM1、ベルト駆動モータM3、定着モータM2の各モータを駆動制御した。
(比較例)
比較例としての従来の画像形成装置では、シートPの後端Aが搬送ベルト43の表面位置Bと接したまま曲率位置cに近づき、搬送ベルト43から分離される場合に後端汚れが発生する。
具体的には、前述のループ制御を定着が終了するまで実行する場合、シートPが搬送ベルト43の曲率位置cと定着ニップN間で搬送される間、ループ量は所定の大きさで維持される。このとき、図3(a)に示すように、シートPの後端Aが曲率位置cに近づくにつれ、シートPと搬送ベルト43の接触面積が減少するため、シートPの搬送ベルト43への吸着力も減少する。
その結果、シートPは搬送ベルト43の拘束から開放され、図3(b)に示すように、そのときに形成されているシートPのループを元に戻そうとする復元力により、シートPの後端Aは搬送ベルト上を擦りながら後ずさりする(所謂、後端スレ)。後端スレが発生すると、搬送ベルト43上のかぶりトナーQがシートPの後端の裏面またはコバ面(裁断面)に付着する(所謂、後端汚れ)。
図3(c)は比較例における後端スレ発生直前のシートPの後端Aと搬送ベルト43の表面位置Bの距離であるAB間距離、後端スレの後ずさり距離である後端スレ量、後端汚れのランクの関係を示す図である。シートPは、Hewlett Packard社製の光沢紙である下記3種を用いた。メディアA:Presentation Paper130g、Glossy、メディアB:Brochure Paper160g、Glossy、メディアC:Laser Photo Paper220g、Glossy。メディアA〜Cのコシの関係は、メディアA<メディアB<メディアCである。
いずれのメディアを用いた場合においても後端汚れが発生しており、コシの強いメディアほど後端スレ量が大きく、後端汚れのレベルが悪い傾向があった。シートPの後端Aのすぐ上流近傍の搬送ベルト43上にトナーQが存在するため、後端スレ量が0.4mmという微小な値であっても、後端汚れが発生した。
この後端スレの原因である、シートPの後端Aが搬送ベルト43の曲率位置cに到達する際のループ量を小さくするために、初めはループ制御を行い、所定のタイミング以降はシートのループ量を減じるように定着器18におけるシート搬送速度を切り替える技術がある。しかしながら、このようにシートPの後端Aが搬送ベルト43の曲率位置cに到達する際のループ量を小さくする方法では、残ったループ量により微小な後端スレが発生するため、上記比較例と同様に後端汚れが発生する。
(後端汚れをおさえる制御)
本実施形態では、後端汚れをおさえるために、定着ニップNのシート搬送速度vを制御している。以下、本実施形態における定着ニップNのシート搬送速度vの制御について説明する。
CPU50は、図4(a)に示すように、シートPの先端が定着ニップNに突入した時点t0からシートPの後端Aが曲率位置cに到達するまでの期間内のタイミングt1で、ループ制御を停止する。そして、タイミングt1で、定着ニップNのシート搬送速度vを変更して、定着ニップNのシート搬送速度vが搬送ベルト43のシート搬送速度v0よりも速度差v3だけ速い状態とする。
具体的には、図4(b)に示すように、転写ニップ部T1dから曲率位置cの間の所定の後端開放想定位置s2でシートPの後端Aが搬送ベルト43の拘束から開放されるように、タイミングt1及び速度差v3を設定する。
タイミングt1、速度差v3は、L1−L2=v3×(t2−t1)・・・(1)式を満たすように設定される。L1は、タイミングt1時における後端開放想定位置s2から定着ニップNまでの経路長を示す。t2は、搬送ベルト43の表面位置Bが後端開放想定位置s2に到達するタイミングを示す。L2は、タイミングt2時における後端開放想定位置s2から定着ニップNまでの経路長を示す。後端開放想定位置s2は曲率位置cより上流である。経路長L2はシートPの後端Aが搬送ベルト43の拘束から開放されるための閾値である。
上記制御により、まず、速度差v3によってシートPのループが減少し始める。そして、シートPのループが解消してもなお、速度差v3が維持されることで、シートPは搬送ベルト43から徐々に引き剥がされる。これにより、シートPと搬送ベルト43の分離位置sが曲率位置cよりも上流側へと変わり、シートPと搬送ベルト43の接触面積が減少し、搬送ベルト43のシートPに対する拘束力が減少する。そして、この拘束力がシートPのコシによる復元力を下回るときに、図5(a)に示すように、シートPは搬送ベルト43の拘束から開放される。
ただし、転写ニップ部T1dにシートPから引っ張られる力が加わると、感光ドラム11dによるシートPへの転写時に画像の乱れが発生する。そのため、シートシートPが搬送ベルト43の拘束から開放されるタイミングは、シートPの後端Aが転写ニップ部T1dを通過した後でなければならない。
シートPには定着ニップ入り口付近の曲げを戻そうとする力(シートPの定着ニップNへの進入角度を定着ニップNのシート搬送面F1に近づけようとする力)が働いている。このため、搬送ベルト43からの拘束から開放されたシートPの後端Aは、直線接触位置uに近づく方向へと移動し、搬送ベルト43の表面位置Bに対して相対的にシート搬送方向下流側へずれる。
シートPのコシによる復元力は、シートPの後端Aが直線接触位置uに近づく方向へと移動することで小さくなり、シートPは搬送ベルト43から再度拘束される。これにより、図5(b)に示すように、シートPの後端Aと搬送ベルト43の表面位置B(搬送ベルト43上のトナーQ)との間に間隔(隙間)が形成される。これにより、その後、シートPの後端Aが後ずさり(後端スレ)をする場合でも、隙間の分だけシートPの後端AがトナーQに接触しにくくなり、後端汚れの発生を低減できる。このように本実施形態では、転写時の画像の乱れを抑えつつ、シートPの後端汚れを低減できる。また、ループの量を減じるようにシート搬送速度を切り替えているためシートの後端ハネを低減できる。
図5(c)は、上記の制御方法により隙間を形成した場合における、後端スレ発生直前のシートPの後端Aと搬送ベルト43の表面位置Bの距離であるAB間距離、後端スレの後ずさり距離である後端スレ量、後端汚れのランクの関係を示す図である。シートPは比較例で使用した3種のメディアA〜Cを用いた。いずれのメディアを用いた場合においてもAB間距離を後端スレ量より大きく確保することにより、後端汚れを目視では分からないレベルまで抑えることができた。
なお、本実施形態では、定着ニップNのシート搬送速度vのみを変更することで定着ニップNのシート搬送速度vが搬送ベルト43のシート搬送速度v0よりも速度差v3だけ速い状態とした。しかし本発明はかかる構成に限定されるものではなく、搬送ベルト43のシート搬送速度のみを変更すること、もしくは定着ニップNのシート搬送速度vと搬送ベルトのシート搬送速度の両方を変更することで、速度差v3の状態としてもよい。
また、速度差v3は一定速度である必要はなく、平均して速度差v3となればよい。その場合は、上述の(1)式の速度差v3を、タイミングt1からタイミングt2までの速度差の平均値に置き換えればよい。
また、本実施形態では、シートPの後端Aと搬送ベルト43の表面位置Bとの間に隙間を形成した後、シートPの後端Aが搬送ベルト43に再度拘束される場合について説明した。しかし、シートPの後端Aと搬送ベルト43の表面位置Bとの間に隙間を形成した後、シートPの後端Aが搬送ベルト43に再度拘束されずに搬送ベルト43から分離されてもよい。
また、本実施形態では、シートPの後端Aと搬送ベルト43の表面位置Bとの間に隙間を形成した後、シートPの後端Aが曲率位置cにおいて分離される場合について説明した。しかし、このシートPの後端Aが搬送ベルト43から分離される位置は曲率位置cに限定する必要はなく、曲率位置cと後端開放想定位置s2の間の領域であればよい。
[第2実施形態]
次に本発明に係る画像形成装置の第2実施形態について図を用いて説明する。上記第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。図6は本実施形態に係る画像形成装置の入口ガイド周辺の構成図である。
図6に示すように、本実施形態の画像形成装置100は、上記第1実施形態の画像形成装置100の定着器18と搬送ベルト43の位置関係、タイミングt1と速度差v3の関係を変えたものである。
上記第1実施形態においては、定着器18は、直線接触位置uが曲率位置cよりシート搬送方向下流側となるように配置した。しかし、装置本体のスペースの制約上、このように配置できない場合がある。そこで本実施形態では、定着器18は、直線接触位置uが曲率位置cよりシート搬送方向上流側となるように配置されている。
上記第1実施形態においては、転写ニップ部T1dから曲率位置cの間の後端開放想定位置s2でシートPが搬送ベルト43の拘束から開放されるように、タイミングt1及び速度差v3を設定した。しかし、本実施形態の装置構成においては、曲率位置cと直線接触位置uとの間に搬送ベルト43が存在する。
図7は本実施形態の画像形成装置の構成において、曲率位置cと直線接触位置uとの間で、シートPが搬送ベルト43の拘束から開放される場合のシートの挙動を説明する図である。図7(a)に示すように、この曲率位置cと直線接触位置uとの間で、シートPが搬送ベルト43の拘束から開放される場合、シートPの後端Aは、シートPのコシにより、直線接触位置uへ近づく方向に移動する。このため、図7(b)に示すように、シートPの後端Aが、搬送ベルト43の表面位置Bに対して相対的にシート搬送方向上流側へとずれる。その結果、シートPの後端Aが搬送ベルト43上のトナーQをかきとってしまい、シートPの後端汚れが発生する。
従って、本実施形態のように、直線接触位置uが曲率位置cよりもシート搬送方向上流側にある場合は、図8(a)に示すように、直線接触位置uと転写ニップ部T1dの間でシートPが搬送ベルト43の拘束から開放されるようにする。これにより、上記第1実施形態と同様に、図8(b)に示すように、シートPの後端Aと搬送ベルト43の表面位置Bとの間に隙間を形成することができ、後端汚れを抑制することができる。
具体的には、本実施形態では、転写ニップ部T1dから直線接触位置uの間の所定の後端開放想定位置s2でシートPの後端Aが搬送ベルト43の拘束から開放されるように、タイミングt1及び速度差v3を設定する。つまり、第1実施形態における曲率位置cの代わりに、本実施形態では直線接触位置uを用い、所定の後端開放想定位置s2を転写ニップ部T1dから直線接触位置uの間となるように定め、上述の(1)式を初めて満たすようにタイミングt1及び速度差v3を規定すればよい。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、転写時の画像の乱れを抑えつつ、シートPの後端汚れを低減できる。また、ループの量を減じるようにシート搬送速度を切り替えているためシートの後端ハネを低減できる。
なお、上記第1、第2実施形態では、搬送ベルト43を用いてシートPにトナー像を転写する構成について説明したが本発明はかかる構成に限定されるものではない。例えば、図9に示すように、搬送ベルト43と各感光ドラム11の間に中間転写ベルト(中間転写体)45を設けたインライン中間転写方式の画像形成装置であってもよい。中間転写ベルト45に転写したトナーを、搬送ベルト43が搬送するシートPに二次転写する構成であっても、搬送ベルト43と定着手段の関係が、上記第1実施形態、第2実施形態と同様であれば適用可能である。
A …後端
B …表面位置
F1、F2 …シート搬送面
M1 …ドラムモータ
M2 …定着モータ
M3 …ベルト駆動モータ
N …定着ニップ
P …シート
Q …トナー
R1、R2 …回転速度
c …曲率位置
s …分離位置
s2 …後端開放想定位置
u …直線接触位置
v …シート搬送速度
v3 …速度差
1 …フォトインタラプタ
3 …検知フラグ
11 …感光ドラム(像担持体)
18 …定着器(定着手段)
41 …サイズ検知センサ
43 …搬送ベルト
45 …中間転写ベルト(像担持体)
50 …CPU
51〜53 …モータドライバ
100 …画像形成装置

Claims (5)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    シートを搬送する搬送ベルトと、
    転写ニップ部にて前記像担持体上のトナー像を前記搬送ベルトが搬送するシートに転写する転写手段と、
    前記搬送ベルトのシート搬送面より上方に設けられ、シートに転写されたトナー像を定着する定着手段と、
    前記定着手段のシート搬送速度、前記搬送ベルトのシート搬送速度の少なくとも1つを変更する速度制御手段と、を有する画像形成装置において、
    シートの後端が前記転写ニップ部を通過した後、前記速度制御手段により、前記定着手段のシート搬送速度を前記搬送ベルトのシート搬送速度より大きくして、シートを前記搬送ベルトに対して相対的にシート搬送方向下流側へずらすことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記搬送ベルトは転写ニップ部より下流で張架ローラにより張架されており、前記搬送ベルトと前記張架ローラの接触が始まる位置を曲率位置とし、
    前記定着手段のシート搬送面と前記搬送ベルトのシート搬送面が交わる位置を直線接触位置とし、
    前記搬送ベルトのシート搬送方向において、前記直線接触位置が前記曲率位置より下流側にある場合、前記速度制御手段は、前記曲率位置と前記転写ニップ部との間で、シートの後端を前記搬送ベルトに対して相対的にシート搬送方向下流側へずらし、シートの後端とシートの後端が前記転写手段を通過する時にシートの後端と接する前記搬送ベルトの表面位置との間に間隔を形成するように、シートの搬送速度を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記搬送ベルトは転写ニップ部より下流で張架ローラにより張架されており、前記搬送ベルトと前記張架ローラの接触が始まる位置を曲率位置とし、
    前記定着手段のシート搬送面と前記搬送ベルトのシート搬送面が交わる位置を直線接触位置とし、
    前記直線接触位置が前記曲率位置よりシート搬送方向上流側にある場合、前記速度制御手段は、前記直線接触位置と前記転写ニップ部との間で、シートの後端を前記搬送ベルトに対して相対的にシート搬送方向下流側へずらし、シートの後端とシートの後端が前記転写手段を通過する時にシートの後端と接する前記搬送ベルトの表面位置との間に間隔を形成するように、シートの搬送速度を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記像担持体が、トナー像を担持する感光ドラム、又は、トナー像を担持する中間転写体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記像担持体上にシートに対応する領域からシートの外側に対応する領域までトナー像を形成し、シートの縁にトナー像を転写するモードを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP2014228765A (ja) * 2013-05-24 2014-12-08 富士ゼロックス株式会社 定着装置及び画像形成装置

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