JP4136392B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置においては、像担持体上のトナー像が記録媒体に転写部により転写された後、この記録媒体が搬送ガイドを経て定着器のニップ部に導かれる。ここで、記録媒体の先端が定着器のニップ部を導入された状態では、その後端部がまだ転写部を通過していない状態の場合がある。
【0003】
一方、定着器の定着ローラの熱膨張や固体差あるいは経年変化によって定着器における記録媒体搬送速度と転写部における記録媒体搬送速度との間に差が生じる場合がある。このような場合において、定着器における記録媒体搬送速度が転写部の記録媒体搬送速度を上回ると、未定着トナー像を担持している記録媒体が定着器と転写部間で定着器側に引っ張られるという現象が発生し、画像劣化を招く恐れがある。従って、転写部と定着器との間を搬送される記録媒体にたるみとしてのループを形成するようにすれば、その間で記録媒体が引っ張られるという現象の発生を未然に防ぐことが可能となる。
【0004】
このため、転写部と定着器との間で記録媒体にループを形成して該記録媒体が引っ張られるという現象の発生を防止し、画像劣化を解決する一手段として、定着器と転写部との間の搬送ガイドに記録媒体のループを検知するループ検知センサを設け、この結果から定着器の加圧ローラを駆動するモータの速度を切り換えて記録媒体のループ量を一定とするように制御する画像形成装置が提案されている。
【0005】
例えば特開平10−97154号公報に記載の構成では、定着器と転写部との間の搬送ガイドに記録媒体のループを検知するループ検知センサを設け、この結果に応じて定着ローラを駆動するステッピングモータの制御クロック周期を短くして、一定時間ステッピングモータの速度を速めて記録媒体のループを低減させ、その後、ループ量が所定量まで減少したタイミングで、駆動モータの速度を元の速度に戻すように制御する。
【0006】
また、特開2000−344385号公報では、転写部から記録媒体を定着器のニップ部に向けて搬送するための搬送ガイドを、ニップ部に向けてその搬送面を上向きに傾斜配置し、記録媒体に下向きに凸のループを形成するとともに、そのループ量を検知し、加圧ローラを駆動するモータの速度を段階的に切り換えることによってループ量を一定にする微妙な速度制御を可能にした画像形成装置が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例において、転写部が転写ローラと静電吸着を用いた転写ベルトとから構成される場合、記録媒体が転写ベルトから曲率分離する分離位置が、記録媒体の物性値によって微妙に異なるため、特に記録媒体の後端部での挙動が不安定になり、記録媒体の後端が微妙に跳ね上がるいわゆる後端ハネの問題が生じる。
【0008】
この転写ベルトにおける記録媒体の分離位置における記録媒体の挙動について図4を参照しながら具体的に説明する。図4は従来の画像形成装置に用いられている転写ベルトの分離位置における記録媒体の挙動を模式的に示す図である。
【0009】
画像形成装置においては、図4に示すように、記録媒体Pを搬送するための転写ベルト43が駆動ローラ42bと従動ローラ(図示せず)に張架され、この転写ベルト43の内部には、感光ドラム11dに対向するように転写ドラム14dが配置されている。ここで、感光ドラム11dは、複数の感光ドラムのうち、最終段に位置するブラック(Bk)の感光ドラムである。
【0010】
記録媒体Pは、転写ベルト43により各感光ドラム(感光ドラム11dを含む)を順に経るように搬送され、定着器(図示せず)の入口ガイド2に導かれる。この入口ガイド2は、その先端が転写ベルト43の搬送面より下方に位置し、後端が、転写ベルト43の搬送面より上方に位置する定着器のニップ部(図示せず)近傍に位置するように傾けて配置されている。また、入口ガイド2の先後端間の搬送面は、記録媒体Pに下方に凸となるループが形成される場合、それを収容可能なように緩やかな下方に凸の曲面状に形成されている。
【0011】
ここで、記録媒体Pが転写ベルト43から曲率分離する分離位置(駆動ローラ42bから分離する位置)をsとすると、この記録媒体Pの分離位置sは、記録媒体Pの転写ベルト43からの搬送速度と定着器のニップ部における搬送速度間の差により記録媒体Pに生じたループを元に戻そうとする復元力Fstと、記録媒体Pが転写ベルト43の駆動ローラ42bに巻き付こうとする静電吸着力Fabとの拮抗によって決定される。従って、記録媒体Pの抵抗値や厚みのばらつきによって記録媒体Pの転写ベルト43への静電吸着力Fabや復元力Fstが異なるため、分離位置sが微妙に変化することになる。さらに、記録媒体Pが定着器内に導入され、その後端部の転写ベルト43との吸着部分が少なくなると、静電吸着によって記録媒体Pを転写ベルト43に押さえ付けるために必要な領域がなくなるため、記録媒体Pが転写ベルト43から分離する際の力の拮抗が突如崩れることになる。その結果、記録媒体Pが転写ベルト43から分離する際には、記録媒体Pのループによる歪(復元力Fst)が一気に開放され、記録媒体Pの後端が微妙に跳ね上がるいわゆる後端ハネが生じることになる。
【0012】
この後端ハネは、記録媒体Pに転写されたトナー像を乱すさまざまな要因になるが、特に、後端ハネによって生じる剥離放電に起因する画像の乱れは、微小な後端ハネであっても発生し、低湿環境下ではよりに顕著に現れる。
【0013】
近年、自動両面印刷機能を有する画像形成装置が登場しているが、このような画像形成装置では、両面印刷機能により記録媒体Pの第二面に画像を形成する際には、記録媒体Pのカールや抵抗値が増すので、この記録媒体Pの分離時に後端ハネが顕著に現れる。
【0014】
本発明の目的は、記録媒体の後端ハネの発生を抑制し、この後端ハネによる剥離放電の発生を極力少なくすることができる画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録媒体を静電吸着力によって担持して搬送する転写ベルトを有し、像担持体上に形成された静電潜像を現像することによって得られる現像剤像を、前記転写ベルトによって担持される前記記録媒体に転写する転写手段と、一対の回転体を有し、前記記録媒体を挟持しながら、前記記録媒体に転写された現像剤像を定着する定着手段と、前記像担持体と前記転写手段とが接することで形成される転写ニップ部と前記定着装置の一対の回転体が接することで形成される定着ニップ部とで前記記録材を搬送する際に、前記記録媒体に形成されるループ量を検知するループ量検知手段と、前記記録媒体が搬送される方向の該記録媒体のサイズを検知するサイズ検知手段と、前記記録媒体を前記転写手段に送り出すタイミングと前記サイズ検知手段で検知されたサイズとに基づいて、前記転写ニップ部と、前記記録媒体が前記転写ベルトから分離する分離位置との間の所定位置に前記記録媒体の後端が到達したか否かを判定する判定手段と、前記ループ量検知手段の検知結果に応じて前記定着ニップ部における前記記録媒体の搬送速度を切り替えて、前記記録媒体に形成されるループ量を所定範囲に維持するループ制御を実行する制御手段であって、前記判定手段によって前記記録媒体の後端が前記所定位置に到達したことが判定されたことに応答して、前記ループ制御を停止させて、前記定着ニップ部における前記記録媒体の搬送速度を前記転写ニップ部における記録媒体の搬送速度より速いループ低減速度に切り替える制御手段と、を備える画像形成装置において、前記記録媒体の両面に画像形成を行うべく、前記定着手段を通過した前記記録媒体を前記転写手段へ再搬送する両面搬送手段を有し、前記制御手段は、前記記録媒体の両面に画像形成を行う場合、前記記録媒体の第二面への画像形成時の前記ループ低減速度を前記記録媒体の第一面への画像形成時における前記ループ低減速度よりも速い速度に設定するか、もしくは、前記記録媒体の第二面への画像形成時における前記所定位置を前記記録媒体の第一面への画像形成時における前記所定位置よりも前記転写ニップ部に近い位置に変更することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1は本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の構成を模式的に示す断面図、図2は図1の入口ガイド周辺を拡大して示す図である。本実施の形態では、タンデム型のカラーレーザビームプリンタ(LBP)を例として説明する。
【0022】
画像形成装置は、図1に示すように、時計方向に所定のプロセススピードで回転する複数の感光ドラム11a,11b,11c,11dを備える。各感光ドラム11a,11b,11c,11dは、カラー画像のイエロー(Y)成分、マゼンタ(M)成分、シアン(C)成分、ブラック(Bk)成分の画像をそれぞれ形成するためのものでる。各感光ドラム11a,11b,11c,11dの周囲には、それぞれ、一次帯電ローラ12a,12b,12c,12dと、レーザビーム露光手段(以下、スキャナという)8a,8b,8c,8dと、現像器13a,13b,13c,13dと、クリーニング装置15a,15b,15c,15dとが設けられている。
【0023】
具体的には、感光ドラム11aは、その回転過程で一次帯電ローラ12aにより所定の極性、電位に一様に帯電される。そして、感光ドラム11aは、レーザビーム露光手段8aにより露光され、感光ドラム11a上には、画像情報に応じた静電潜像が形成される。感光ドラム11a上に形成された静電潜像は現像器13aから供給されたトナーによりイエローのトナー像として可視像化される。感光ドラム11a上のトナー像は、後述するように、所定のタイミングで給紙された記録媒体Pに転写される。トナー像の転写後、感光ドラム11aに残留するトナーは、クリーニング装置15aにより除去され、感光ドラム11aは、次の画像形成が可能に状態になる。
【0024】
他の感光ドラム11b,11c,11d上にも、同様の手順で対応する色のトナー像が形成され、各トナー像は記録媒体Pに多重転写される。そして、各トナー像の多重転写後は、各感光ドラム11b,11c,11d上の残留トナーはクリーニング装置15b,15c,15dにより除去され、各感光ドラム11b,11c,11dは次の画像形成が可能な状態になる。
【0025】
記録媒体Pは、給紙トレイから給紙ローラ9によりレジストローラ対10に給紙され、レジストローラ対10は、給紙された記録媒体Pを所定タイミング(印字タイミング)で転写ベルト43に向けて送り出す。給紙ローラ9とレジストローラ対10との間には、記録媒体Pのサイズを検知するサイズ検知センサ41が設けられ、このサイズ検知センサ41は、記録媒体Pの先、後端の通過タイミングを検知することで使用する記録媒体Pの搬送方向の長さを検知する。本実施の形態では、サイズ検知センサ41として、光学式のセンサが用いられている。
【0026】
転写ベルト43は、駆動ローラ42bおよび従動ローラ42aに張架され、転写ベルト43の内部には、各転写ローラ14a,14b,14c,14dがそれぞれ対応する感光ドラム11a,11b,11c,11dと対向するように配置されている。各転写ローラ14a,14b,14c,14dとそれぞれ対応する感光ドラム11a,11b,11c,11dとの間には、転写ベルト43を介して転写ニップ部T1a,T1b,T1c,T1dがそれぞれ形成され、記録媒体Pは転写ベルト43により転写ニップ部T1a,T1b,T1c,T1dを順に通過するように搬送される。各転写ローラ14a,14b,14c,14dには、転写ベルト43により搬送される記録媒体Pに同期して転写バイアスが印加され、記録媒体Pが各転写ニップ部T1a,T1b,T1c,T1dを通過する際に、記録媒体Pには、各感光ドラム11a,11b,11c,11dのトナー像が順に多重転写される。
【0027】
転写ニップ部T1dで感光ドラム11dのトナー像が転写された記録媒体Pは、転写ベルト43の移動により転写ベルト43における駆動ローラ42bが位置する部分において曲率分離され、記録媒体Pの先端が定着器18の入口ガイド2に沿って案内されながら定着器18内に送り込まれる。
【0028】
定着器18は、誘導加熱装置の励磁コイル20を内蔵する定着ローラ19と、記録媒体Pを挟持するための定着ニップ部を形成するように所定の力で定着ローラ19に押し付けられている加圧ローラ21とを有する。定着器18においては、記録媒体Pが定着ローラ19と加圧ローラ21との間に形成された上記定着ニップ部を通過する際に、記録媒体P上のトナー像が熱圧され、該トナー像は記録媒体P上に定着される。
【0029】
ここで、定着器18の入口ガイド2は、図2に示すように、その先端が転写ベルト43の搬送面より下方に位置し、後端が転写ベルト43より上方に位置する定着ニップ部近傍に位置するように傾けて配置されている。また、入口ガイド2の先後端間の搬送面は、記録媒体Pに下方に凸となるループが形成された場合、それを収容可能なように緩やかな下方に凸の曲面状に形成されている。
【0030】
この定着入口ガイド2の搬送面には、記録媒体Pのループ量を検知する検知フラグ3が設けられている。検知フラグ3は、その一端を中心として揺動可能な棒状部材からなり、他端が入口ガイド2の搬送面に突出するように配置されている。検知フラグ3はバネ部材(図示せず)により付勢され、記録媒体Pに形成されたループ量に応じて揺動する。検知フラグ3の一端(検知フラグ3の揺動中心)には、入口ガイド2の下方に向けて伸びるフラグが設けられており、このフラグは検知フラグ3の動きに連動して、記録媒体Pのループ量が所定値を超えたか否かを検知するためのフォトインタラプタ1の光路を遮断/開放する。すなわち、フォトインタラプタ1は、検知フラグ3の揺動運動に応じてオン/オフする。このフォトインタラプタ1と検知フラグ3は、互い協動してループ検知センサを構成する。
【0031】
なお、ループ検知センサが検知するループ量とは、2点間の距離と、その2点間を実際に記録媒体Pがループを持って結んだ距離との差分である。詳述すれば、定着器18の搬送速度を、転写ベルト43の搬送速度と同じ速度とした場合における、記録媒体上の2点間の距離と、記録媒体Pがループを持つよう定着器18の搬送速度を制御した場合における、記録媒体上の2点間の距離との差分である。従って、定着器18の搬送速度を転写ベルト43の搬送速度より遅くするとループ量が増加し、定着器18の搬送速度を転写ベルトの搬送速度より速くするとループ量が減少する。
【0032】
上記各感光ドラム11a,11b,11c,11dは、ドラムモータM1により回転駆動される。本実施の形態では、1つのドラムモータM1で4つの感光ドラムを回転駆動しているが、各感光ドラムに対してそれぞれ独立した駆動源を設けるようにしてもよい。転写ベルト43の駆動ローラ42bは、ベルト駆動モータM3により回転駆動される。定着器18の加圧ローラ21は、定着モータM2により反時計方向に回転駆動され、この加圧ローラ21の回転に従動して定着ローラ19が回転される。ドラムモータM1、ベルト駆動モータM3、定着モータM2の各モータは、それぞれ対応するモータドライバ51,52,53を介してCPU50により駆動制御される。
【0033】
ここで、CPU50は、転写位置での速度が等速になるようにドラムモータM1とベルト駆動モータM3を制御する。また、CPU50は、転写ベルト43と定着器18間での記録媒体Pのループ量を所定範囲内に保持するために、加圧ローラ21と定着ローラ19間に形成される定着ニップ部での記録媒体搬送速度v(mm/s)を定着モータM2の回転速度を切り替えることにより制御する。具体的には、フォトインタラプタ1の検知信号と印字タイミングに応じて定着モータM2の回転速度を回転速度R1,R2のいずれかに切り換え、定着ニップ部での記録媒体搬送速度vを制御する。定着モータM2の回転速度R1は、記録媒体Pの種類、連続通紙枚数、温調状況に応じた各部品の熱膨張、加圧力のバラツキ、ローラ径の公差等を考慮して得られる定着ニップ部での記録媒体搬送速度vが、転写ベルト43の記録媒体搬送速度v0(mm/s)より遅くなる回転速度であり、このときの定着ニップ部での記録媒体搬送速度をv1(mm/s)とする。
【0034】
また、回転速度R2は、同条件下で転写ベルト43の記録媒体搬送速度v0より速い搬送速度を記録媒体Pに与える回転速度である。なお、回転速度R2を一定とした場合であっても、熱膨張等の影響でv2は変化し得るものであるが、v2がv0より3〜7%程増速した速度となるようR2を設定することが望ましい。この制御(以下、ループ制御という)により、転写ベルト43の分離部と定着ニップ部間における記録媒体Pのループ(下方に凸)量が制御される。
【0035】
また、CPU50は、上記印字タイミングとサイズ検知センサ41により検知された記録媒体Pの搬送方向の長さとに基づき、入口ガイド2に沿って搬送中の記録媒体Pの後端が少なくとも転写終了位置(転写ローラ14dを通過する位置)と分離位置s(図に示す)との間にある所定位置に到達する時点を制御タイミングとして設定し、この設定されたタイミングで、上記定着ニップ部における搬送速度vが転写ベルト43の記録媒体搬送速度v0より速い速度v2となるように定着モータM2の回転速度を回転速度R2に切り替える。すなわち、上記ループ制御が上記制御タイミングで停止され、以降は上記定着ニップ部における搬送速度vが転写ベルト43の記録媒体搬送速度v0より速い速度v2に保持されることになる。これにより、転写ベルト43と定着器18間に形成された記録媒体Pのループ量が徐々に小さくなるように抑制される。
【0036】
次に、上記ループ制御について図3を参照しながら説明する。図3(a)は図1の画像形成装置における定着モータM2の回転速度切替制御のタイミングチャート、図3(b)は従来の画像形成装置における定着モータの回転速度切替制御のタイミングチャートである。
【0037】
記録媒体Pの先端が定着器18に突入すると、図3(a)に示すように、定着モータM2の回転速度がR1に切り替えられ、定着器18の定着ニップ部の搬送速度vが転写ベルト43の記録媒体搬送速度v0より遅い速度であるv1に設定される。この記録媒体Pの先端が定着器18に突入するタイミングは、CPU50により上記印字タイミングから算定される。そして、記録媒体Pの先端が検知フラグ3を経て定着ニップ部に挟持されると、定着器18の定着ニップ部の搬送速度vが転写ベルト43の記録媒体搬送速度v0より遅い速度v1に設定されているので、速度v0と速度v1の速度差により記録媒体Pの転写ベルト43の分離位置sと定着ニップ部間の部分が下向きにたわみ、下向きに凸のループが形成されることになる。また、記録媒体Pは、その下面が検知フラグ3上に支持された状態で搬送される。検知フラグ3は、上述したように、バネ部材により付勢されているので、記録媒体Pのループ量が所定量を超えるまでは、フォトインタラプタ1をオンする位置まで揺動しないことになる。
【0038】
記録媒体Pがさらに進行すると、記録媒体Pの上記ループ量が徐々に増す。このループ量が所定量を超えると、検知フラグ3が上記バネ部材の付勢力に抗しながら揺動し、フォトインタラプタ1がオンする。フォトインタラプタ1がオンすると、CPU50は、録媒体Pのループ量が所定量を超えたと判断して、定着モータM2の回転速度をR1からR2に切り替える。これにより、定着ニップ部の搬送速度vは転写ベルト43の記録媒体搬送速度v0より速いv2となるので、転写ベルト43の分離位置sと定着ニップ部間での記録媒体Pのループ量が徐々に減少する。そして、記録媒体Pのループ量がある程度減少すると、検知フラグ3が復帰する方向に揺動し、フォトインタラプタ1がオフする。フォトインタラプタ1がオフすると、CPU50は、録媒体Pのループ量が所定量以下になったと判断して、定着モータM2の回転速度をR2からR1に切り替える。これにより、定着ニップ部の搬送速度vは転写ベルト43の記録媒体搬送速度v2より遅いv1となり、転写ベルト43の分離位置sと定着ニップ部間での記録媒体Pのループ量が再度増加する。
【0039】
このように、フォトインタラプタ1のオン/オフに応じて定着モータM2の回転速度を切り替えるループ制御を続行することによって、転写ベルト43の分離位置sと定着ニップ部間での記録媒体Pのループ量を所定範囲内に保持しながら記録媒体Pを搬送することができる。
【0040】
そして、CPU50は、印字タイミングとサイズ検知センサ41により検知された記録媒体Pの搬送方向の長さとに基づき記録媒体Pの後端が最終の転写ニップ部T1dを通過した時点t0から分離位置sに到達するまでの期間内で上記ループ制御を停止するタイミングt1を設定し、この設定されたタイミングt1が到来すると、上記ループ制御を停止し、定着モータM2の回転速度をR2に保持する。これにより、定着ニップ部の搬送速度vは転写ベルト43の記録媒体搬送速度v0より速いv2に保持されるので、転写ベルト43の分離位置sと定着ニップ部間での記録媒体Pのループ量は徐々に減少し、記録媒体Pの後端が分離位置sに到達する時点t2では、記録媒体Pのループが解消されているか、または非常に小さくなる。その結果、記録媒体Pが転写ベルト43の分離位置sから分離する際にその後端ハネの発生が抑制され、この後端ハネによる剥離放電の発生を極力少なくすることができる。
【0041】
なお、参考までに従来の例を図3(b)に示すが、この従来の場合、ループ制御は記録媒体Pの後端が分離位置sに到達する時点t2まで行なわれるので、記録媒体Pが転写ベルト43から分離する際には、記録媒体Pのループによる歪が一気に開放され、記録媒体Pの後端が微妙に跳ね上がるいわゆる後端ハネが生じる。
【0042】
なお、本実施の形態では、定着モータM2の回転速度を2つの回転速度R1,R2にそれぞれ切り替えるようにしているが、定着ニップ部の記録媒体搬送速度vが速度v2(mm/s)より速くなる回転速度R3を用意し、タイミングt1で定着モータM2の回転速度を回転速度R3に保持するようにしてもよい。ただし、この場合、タイミングt1から記録媒体Pの後端が分離位置sに到達するまでの時間をtとした場合、時間t以内に記録媒体Pのループが解消するだけではなく、記録媒体Pが引っ張り側に転移しないようにしなければならない。従って、上記ループ制御を停止するタイミングt1前に生じるループ量をL、定着モータM2の回転速度を回転速度R3に切り替えた際の定着ニップ部における最大搬送速度をv3とすると、次の(1)式の関係を満足するように時間t(すなわちタイミングt1)および回転速度R3を規定する必要がある。
【0043】
L≧v3×t …(1)
また、両面印刷機能を有する場合、記録媒体Pの第一面の画像形成時と第二面の画像形成時とでは、転写ベルト43が記録媒体を吸着する吸着力が第一面より第二面の画像形成時の方が大きくなり、分離位置sにおいて記録媒体Pの転写ベルト43の駆動ローラ42bへの巻き込み量も大きくなる。従って、両面印刷時には、記録媒体Pの第一面の画像形成時より第二面の画像形成時の方が回転速度R3を大きくすること、またはタイミングt1の値を小さくして速度制御の切り替えタイミングを早くすることが好ましい。ここで、タイミングt1は記録媒体Pの後端が最終の転写ニップ部T1dと分離位置s間にある所定位置に到達する時点であるので、この所定位置を記録媒体Pの第一面の画像形成時と第二面の画像形成時とで変えることによって、タイミングt1の変更が行われる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、記録媒体の両面に画像形成を行う場合、記録媒体の第一面と第二面とのそれぞれの画像形成時における記録媒体の分離条件の違いを考慮して記録媒体の後端のハネの発生を抑制し記録媒体の後端のハネによる剥離放電の発生を極力少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】図1の入口ガイド周辺を拡大して示す図である。
【図3】(a)は図1の画像形成装置における定着モータM2の回転速度切替制御のタイミングチャート、(b)は従来の画像形成装置における定着モータの回転速度切替制御のタイミングチャートである。
【図4】従来の画像形成装置に用いられている転写ベルトの分離位置における記録媒体の挙動を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 フォトインタラプタ
2 入口ガイド
3 検知フラグ
9 給紙ローラ
10 レジローラ対
11a,11b,11c,11d 感光ドラム
14a,14b,14c,14d 転写ローラ
18 定着器
19 定着ローラ
21 加圧ローラ
42b 駆動ローラ
43 転写ベルト
50 CPU

Claims (2)

  1. 記録媒体を静電吸着力によって担持して搬送する転写ベルトを有し、像担持体上に形成された静電潜像を現像することによって得られる現像剤像を、前記転写ベルトによって担持される前記記録媒体に転写する転写手段と、一対の回転体を有し、前記記録媒体を挟持しながら、前記記録媒体に転写された現像剤像を定着する定着手段と、前記像担持体と前記転写手段とが接することで形成される転写ニップ部と前記定着装置の一対の回転体が接することで形成される定着ニップ部とで前記記録材を搬送する際に、前記記録媒体に形成されるループ量を検知するループ量検知手段と、前記記録媒体が搬送される方向の該記録媒体のサイズを検知するサイズ検知手段と、前記記録媒体を前記転写手段に送り出すタイミングと前記サイズ検知手段で検知されたサイズとに基づいて、前記転写ニップ部と、前記記録媒体が前記転写ベルトから分離する分離位置との間の所定位置に前記記録媒体の後端が到達したか否かを判定する判定手段と、前記ループ量検知手段の検知結果に応じて前記定着ニップ部における前記記録媒体の搬送速度を切り替えて、前記記録媒体に形成されるループ量を所定範囲に維持するループ制御を実行する制御手段であって、前記判定手段によって前記記録媒体の後端が前記所定位置に到達したことが判定されたことに応答して、前記ループ制御を停止させて、前記定着ニップ部における前記記録媒体の搬送速度を前記転写ニップ部における記録媒体の搬送速度より速いループ低減速度に切り替える制御手段と、を備える画像形成装置において、
    前記記録媒体の両面に画像形成を行うべく、前記定着手段を通過した前記記録媒体を前記転写手段へ再搬送する両面搬送手段を有し、
    前記制御手段は、前記記録媒体の両面に画像形成を行う場合、前記記録媒体の第二面への画像形成時の前記ループ低減速度を前記記録媒体の第一面への画像形成時における前記ループ低減速度よりも速い速度に設定するか、もしくは、前記記録媒体の第二面への画像形成時における前記所定位置を前記記録媒体の第一面への画像形成時における前記所定位置よりも前記転写ニップ部に近い位置に変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記録媒体の後端が前記所定位置に到達した時点から前記分離位置に到達するまでの時間をt、前記記録媒体の後端が前記所定位置に到達した時点での前記記録媒体に形成されているループ量をL、前記転写ニップ部における記録媒体の搬送速度より速い速度をvとすると、
    v×t
    の関係式が成り立つように前記速度vを設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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