JP4222341B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

画像形成装置に関する。特に記録媒体の両面に画像形成を行う画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置においては、像担持体上のトナー像が記録媒体に転写部により転写された後、この記録媒体が搬送ガイドを経て定着器のニップ部に導かれる。ここで、記録媒体の先端が定着器のニップ部に導入された状態では、その後端部がまだ転写部を通過していない状態の場合がある。
一方、定着器の定着ローラの熱膨張や固体差あるいは経年変化によって定着器における記録媒体搬送速度(以後、定着速度ともいう)と転写部における記録媒体搬送速度との間に差が生じる場合がある。このような場合において、定着器における記録媒体搬送速度が転写部の記録媒体搬送速度を上回ると、未定着トナー像を担持している記録媒体が定着器と転写部間で定着器側に引っ張られるという現象が発生し、転写部での画像劣化を招く恐れがある。従って、転写部と定着器との間を搬送される記録媒体にたるみとしてのループを形成するようにすれば、その間で記録媒体が引っ張られるという現象の発生を未然に防ぐことが可能となる。
このため、転写部と定着器との間で記録媒体にループを形成して該記録媒体が引っ張られるという現象の発生を防止し、転写部での画像劣化を解決する一手段として、定着器と転写部との間の搬送ガイドに記録媒体のループを検知するループ検知センサを設け、この結果から定着器のローラを駆動するモータの速度を切り換えて記録媒体のループ量を一定とするように制御する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の構成では、定着器と転写部との間の搬送ガイドに記録媒体のループを検知するループ検知センサを設け、この結果に応じて定着ローラを駆動するステッピングモータの制御クロック周期を短くして、一定時間ステッピングモータの速度を速めて記録媒体のループを低減させ、その後、ループ量が所定量まで減少したタイミングで、駆動モータの速度を元の速度に戻すように制御している。
しかし、そういったループ量を制御する画像形成装置も、記録媒体の両面に画像形成を行う場合には問題があった。両面をプリントした場合、第1面のプリント時に一度定着を経ていることにより、記録媒体の抵抗値が変化し、第2面での転写時に転写帯電量が小さくなるため、転写後記録媒体が転写部から分離するときにトナーの飛び散りなどの転写劣化が生じやすくなった。
転写位置から記録媒体の分離位置が遠ざかるほど転写劣化(転写トナーの再飛び散り)が生じやすくなるため、転写位置に記録媒体の分離位置を近づけようと、第2面では、第1面よりループ量が大きくなるようにループ量制御する画像形成装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2では、記録媒体の転写部を抜けるときの後端はねによる転写劣化を防止するため、転写部を抜けるタイミングに合わせた定着器での搬送速度制御(抜ける時点でループ減少)を提案しているが、これにより、両面画像形成時の第1面と第2面の転写分離条件の不一致にもループ量設定変更で対応することができるとしている。
しかしながら、第2面で制御する定着速度を第1面と変えるとしても、ループ量の制御範囲が小さくなってしまう上に、第1面で定着を経ている記録媒体はカールが発生しているなど、ループ量の正確な検知は困難である。従って、従来のループ量制御では、第2面での転写劣化は十分に防ぐことができなかった。
特開平10−97154号公報 特開2000−344385号公報
本発明の目的は、両面画像形成時に生じる上記課題を解決して、第1面の処理で発生する記録媒体の抵抗値変化やカールに影響されることなく、第2面の転写、定着の間に形成される記録媒体のループを制御し、第2面での転写劣化の発生を防止できる画像形成装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
(請求項1)
像担持体上に形成されたトナー像を、画像形成タイミングに同期して給紙される記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体を狭持して搬送しながら、前記転写手段により転写されたトナー像を前記記録媒体に定着させる定着手段と、前記記録媒体の両面に画像形成を行うために、前記定着手段を通過した前記記録媒体を前記転写手段へと再搬送する両面搬送手段と、を備えた画像形成装置において、前記転写手段と前記定着手段の間で形成される前記記録媒体のループ量を検知するループ量検知手段と、前記ループ量検知手段における前記記録媒体のループ量検出結果に応じて、前記定着手段における搬送速度を制御することでループ量を制御するループ量制御手段と、記録媒体の両面に画像形成を行うとき、前記ループ量制御手段により制御された前記記録媒体の第1面への画像形成時の前記定着手段における搬送速度に基づき、当該記録媒体の第2面への画像形成時の前記定着手段における搬送速度を制御することでループ量を制御する第2面ループ量制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
前記第2面ループ量制御手段は、前記記録媒体の第2面の前記定着手段における搬送速度を、前記記録媒体の第1面への画像形成時の前記定着手段における平均搬送速度以下になるように設定すること、を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項3)
画像形成する画像の種類を検知する画像種類検知手段を備え、前記第2面ループ量制御手段は、前記画像種類検知手段の検出結果に基づき、前記第2面の前記定着手段における搬送速度を切り換えること、を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
(請求項4)
環境温度及び環境湿度のうち少なくとも一方を検知する環境検知手段を備え、前記第2面ループ量制御手段は、前記環境検知手段の検出結果に基づき、前記第2面の前記定着手段における搬送速度を切り換えること、を特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像形成装置。
(請求項5)
前記第2面ループ量制御手段は、前記第2面の前記定着手段における搬送速度が所定の第2面上限定着速度を超える場合は、前記第2面上限定着速度を第2面の前記定着手段における搬送速度に設定すること、を特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像形成装置。
(請求項6)
前記第2面ループ量制御手段は、前記第2面の前記定着手段における搬送速度が所定の第2面下限定着速度に満たない場合は、前記第2面下限定着速度を第2面の前記定着手段における搬送速度に設定すること、を特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像形成装置。
請求項1に記載の発明に依れば、
両面画像形成時に、第1面定着時の情報を有効利用することで、第2面定着時の定着速度を制御することにより、記録媒体が第1面の定着を経ていることによる影響を受けず、転写定着間でのループ量を適正に保持することができ、転写分離時の転写劣化を防止できる画像形成装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明に依れば、
両面画像形成時に、第1面定着時の平均定着速度より第2面の定着速度を遅く制御し、第1面より大きくループ設定することができるので、第1面定着時より記録媒体の抵抗値が上昇していても、転写分離時の飛び散りによる転写劣化の生じにくい画像形成装置を提供することができる。
請求項3に記載の発明に依れば、
両面画像形成時に、第2面の定着において、画像の種類を検知し、それに応じて転写劣化を防止するための設定ループ量を変更することができるので、例えばカラー画像など、特にトナー量の多い場合に発生しやすい転写劣化を、より効果的に防止できる画像形成装置を提供することができる。
請求項4に記載の発明に依れば、
両面画像形成時に、第2面の定着において、環境の温度、湿度を検知し、それに応じて転写劣化を防止するための設定ループ量を変更することができるので、例えば低温環境や低湿環境などで発生しやすい転写劣化を、より効果的に防止できる画像形成装置を提供することができる。
請求項5に記載の発明に依れば、
両面画像形成時に、第2面の定着において定着速度の上限を設けているので、定着速度の変更により、転写定着間で記録媒体の引っ張りが生じて搬送ガイドと擦れる、といった画像劣化の発生を防止できる画像形成装置を提供することができる。
請求項6に記載の発明に依れば、
両面画像形成時に、第2面の定着において定着速度の下限を設けているので、定着速度の変更により、転写定着間で記録媒体のたわみすぎが生じてループ形成のガイドと擦れる、といった画像劣化の発生を防止できる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の構成を模式的に示す断面図、図2は図1の転写ローラ及び定着ローラ周辺を拡大して示す図である。本実施の形態では、タンデム型のカラーレーザビームプリンタ(LBP)を例として説明する。
(画像形成装置構成)
画像形成装置1は、図1に示すように、時計方向に所定のプロセススピードで回転する複数の感光体2y、2m、2c、2kを備える。各感光体2y、2m、2c、2kは、カラー画像のイエロー(Y)成分、マゼンタ(M)成分、シアン(C)成分、ブラック(K)成分の画像をそれぞれ形成するためのものである。各感光体2y、2m、2c、2kの周囲には、それぞれ、帯電装置3y、3m、3c、3kと、露光装置4y、4m、4c、4kと、現像器5y、5m、5c、5kと、感光体クリーナブレード6y、6m、6c、6kとが設けられている。
具体的には、感光体2yは、その回転過程で帯電装置3yにより所定の極性、電位に一様に帯電される。そして、感光体2yは、露光装置4yにより露光され、感光体2y上には、画像情報に応じた静電潜像が形成される。感光体2y上に形成された静電潜像は現像器5yから供給されたトナーによりイエローのトナー像として可視像化される。感光体2y上のトナー像は、後述するように、所定のタイミングで、反時計方向に回転搬送される中間転写ベルト7に転写される。トナー像の転写後、感光体2yに残留するトナーは、感光体クリーナブレード6yにより除去され、感光体2yは、次の画像形成が可能な状態になる。
他の感光体2m、2c、2k上にも、同様の手順で対応する色のトナー像が形成され、各トナー像は中間転写ベルト7に多重転写される。そして、各トナー像の多重転写後は、各感光体2m、2c、2k上の残留トナーは感光体クリーナブレード6m、6c、6kにより除去され、各感光体2m、2c、2kは次の画像形成が可能な状態になる。
記録媒体Pは、給紙トレイ(図示せず)から給紙ローラ10によりタイミングローラ11に給紙搬送され、タイミングローラ11は、給紙された記録媒体Pを所定タイミング(印字タイミング)で中間転写ベルト7と転写ローラ13のニップ部に向けて送り出す。タイミングローラ11と転写ローラ13の間には、記録媒体Pの通過を検知する通紙検知センサ12が設けられ、この通紙検知センサ12は、記録媒体Pの先端、後端の通過タイミングを検知する。本実施の形態では、通紙検知センサ12として、光学式のセンサが用いられている。
中間転写ベルト7は、駆動ローラ8a及び従動ローラ8bに張架され、中間転写ベルト7を挟んで駆動ローラ8aに対向するように、転写ローラ13が配置されている。転写ローラ13と駆動ローラ8aとの間には、中間転写ベルト7を介して転写ニップ部T1が形成され、記録媒体Pは該転写ニップ部T1を通過するように搬送される。
転写ローラ13には、転写ニップ部T1に搬送される記録媒体Pに同期して転写バイアスが印加され、記録媒体Pが転写ニップ部T1を通過する際に、中間転写ベルト7に多重転写されたトナー像が記録媒体Pに二次転写される。ここで転写ローラ13と転写ニップ部T1が転写手段として機能する。
トナー像が転写された記録媒体Pは、定着ローラ14と加圧ローラ14aとで形成される定着ニップ部F1で熱定着された後、排紙ローラ15を介して排紙トレイ(不図示)上に排出され、画像形成動作が終了する。
また、両面プリントモードの場合、第1面にトナー像を定着した記録媒体Pは、一旦排紙ローラ15を通過した後、第2面に画像形成するため両面搬送経路16側へ逆方向に搬送され、両面搬送ローラ17a、17bで駆動されながら両面搬送経路16を通過して、再度タイミングローラ11で一旦停止する。ここで、両面搬送経路16、両面搬送ローラ17a、17bが両面搬送手段として機能する。
(定着装置構成)
図2の転写ローラ及び定着ローラ周辺拡大図を用いて、転写から定着への流れについて説明する。
転写ニップ部T1で中間転写ベルト7のトナー像が転写された記録媒体P(不図示)は、中間転写ベルト7と転写ローラ13に挟まれた状態で上方の定着ローラ14へ向かって駆動搬送され、転写ニップ部T1を抜け出ていく。
定着手段として機能する定着装置は、熱源を内蔵する定着ローラ14と、記録媒体Pを挟持するための定着ニップ部F1を形成するように所定の力で定着ローラ14に押し付けられている加圧ローラ14aとを有する。
記録媒体Pの先端が定着ローラ14に達すると、記録媒体Pは定着ローラ14の駆動により、定着ローラ14と加圧ローラ14aとの間に形成された上記定着ニップ部F1に挟み込まれ、さらに上方へ搬送される。記録媒体Pが、この定着ニップ部F1を通過する際に、記録媒体P上のトナー像が熱圧され、該トナー像は記録媒体P上に定着される。
転写ニップ部T1から定着ニップ部F1へ記録媒体Pが搬送されるのは、最初転写ニップ部T1から送り出される駆動力だけによる。転写ニップ部T1と定着ニップ部F1の間には、通紙搬送ガイド19及びループ形成搬送ガイド20があり、記録媒体Pがそれ自身の支持力だけで自立できなくなった場合のガイドとして機能する。記録媒体P上には未定着のトナー像があり、また転写ニップ部T1ではまだ転写中であることを考慮すれば、これらのガイドに記録媒体Pが接触しないようになっているのが好ましい。
記録媒体Pが定着ニップ部F1に到達した時点では、まだ記録媒体Pは転写ニップ部T1を抜け出ていないため、記録媒体Pには転写ニップ部T1が送り出す駆動力と定着ニップ部F1が引き上げる駆動力の両方が掛かることになる。ここで転写ニップ部T1が記録媒体Pを送り出す速度Vtと定着ニップ部F1が記録媒体Pを引き上げる速度Vfが等しければ、記録媒体搬送のバランスがとれるが、両者が異なっていると、転写ニップ部T1と定着ニップ部F1との間で記録媒体Pの引っ張りや過大なループが発生して、通紙搬送ガイド19やループ形成搬送ガイド20との擦れが発生する。これにより、転写ニップ部T1における記録媒体Pに衝撃を与え、転写ニップ部T1での転写性能の劣化を招いてしまう。
実際上、転写ニップ部T1の搬送速度Vt、定着ニップ部F1の搬送速度Vfは、ローラの熱膨張、個体差、経年変化などにより変化するため、使用環境、耐久により差が生ずることは避けがたい。従って、転写ニップ部T1から定着ニップ部F1へ搬送されるときに発生する記録媒体Pのループ量を一定に保つように制御することで、上述のような転写劣化の発生を防止することが行われている。本実施形態例でも、この転写ニップ部T1から定着ニップ部F1へ記録媒体Pが搬送されるときに、記録媒体Pが一定のループを形成するように制御を行う。
(ループ量検知)
この転写ニップ部T1から定着ニップ部F1へ記録媒体Pが搬送される経路には、記録媒体Pのループ量を検知するループ量検知センサ18が設けられている。ループ量検知手段として機能するループ量検知センサ18は、その一端を中心として揺動可能な棒状部材からなり、他端がループ形成搬送ガイド20の搬送面に突出するように配置されている。
ループ量検知センサ18はバネ部材(図示せず)により付勢され、記録媒体Pに形成されたループ量に応じて揺動する。ループ量検知センサ18には、この棒状部材の揺動を検知するためのフォトインタラプタ(図示せず)が合わせて設けられており、その光路が遮断/開放されることにより信号を出力する。すなわち、記録媒体Pに形成されたループ量に応じて、ループ量検知センサ18は、ON(ループ量が所定量より大きいとき)またはOFF(ループ量が所定量より小さいとき)の信号を出力する。
なお、ループ量検知センサ18が検知するループ量とは、2点間の距離と、その2点間を実際に記録媒体Pがループを持って結んだ距離との差分である。詳述すれば、定着ニップ部F1の搬送速度Vfを、転写ニップ部T1の搬送速度Vtと同じ速度とした場合における、記録媒体上の2点間の距離と、記録媒体Pがループを持つよう定着ニップ部F1の搬送速度Vfを制御した場合における、記録媒体上の2点間の距離との差分である。従って、定着ニップ部F1の搬送速度Vfを転写ニップ部T1の搬送速度Vtより遅くするとループ量が増加し、定着ニップ部F1の搬送速度Vfを転写ニップ部T1の搬送速度Vtより速くするとループ量が減少する。
(定着装置の駆動)
図5を用いて、定着ニップ部F1の搬送速度Vf(以後、定着速度と呼称する)の制御について説明する。図5は、定着速度の制御機構を示すブロック図である。
図5において、31は定着速度の制御を行うCPUを含む制御部であり、ループ量制御処理31aと後述の第2面定着速度制御処理31bを実行する機能を持つ。制御部31によるループ量制御処理31aの実行が、ループ量制御手段として機能し、第2面定着速度制御処理31bの実行が、第2面ループ量制御手段として機能する。
32はメモリであり、定着速度の制御に必要な情報を記憶する。33は定着ローラ駆動部であり、制御部31からの指示を受け、定着ローラ14を駆動するモータの回転を制御し、設定された定着速度を実現する機能を持つ。
34はループ量検知部であり、ループ量検知センサ18を含み、その出力を制御部31に引き渡す機能を持つ。この情報により制御部31は、必要な定着速度の変更を定着ローラ駆動部33に指示する。35は通紙検知部であり、通紙検知センサ12を含み、その出力を制御部31に引き渡す機能を持つ。制御部31はこの情報により、定着ニップ部到達のタイミングを、あるいは転写ニップ部通過のタイミングを計り、必要な定着速度の変更を定着ローラ駆動部33に指示する。
36は画像種類検知部であり、画像種類検知手段として機能する。ここで、画像の種類とは、画像形成に使用するトナー量の多寡を示すような画像の種類のことであり、例えば使用するトナーの多いカラー画像とより少ないモノクロ画像といった画像種類が用いられる。
37は環境検知部であり、環境温度及び環境湿度のうち少なくとも一方を検知する環境検知手段として機能する。ここで、環境温度とは、画像形成装置1が設置された場所周辺の気温のことであり、例えば画像形成装置1の筐体表面の温度で近似される。また、環境湿度とは、画像形成装置1が設置された場所周辺の相対湿度のことであり、例えば画像形成装置1の筐体表面の湿度で近似される。
この画像種類検知部36と環境検知部37は、後述の第2面定着速度制御処理31bに必要な情報を制御部31に提供する機能を持つ。その働きについては、後述する。
(定着速度(ループ量)の制御)
制御部31によるループ量制御処理31aの詳細を説明する。
制御部31は、転写ニップ部T1と定着ニップ部F1の間での記録媒体Pのループ量を所定範囲内に保持するために、定着ニップ部F1での記録媒体搬送速度、すなわち定着速度V(mm/s)を、定着ローラ駆動部33のモータの回転速度を切り換えることにより制御する。具体的には、ループ量検知部34のループ量検知センサ18からの検知信号と通紙検知部35の通紙検知センサ12からの通紙タイミングに応じて定着モータの回転速度を切り換えることで、定着速度を予め定められたループ量減少速度V1、あるいはループ量増加速度V2の何れかに制御する。ループ量減少速度V1は、転写ニップ部T1の搬送速度Vt(mm/s)より速くなるように、またループ量増加速度V2は、転写ニップ部T1の搬送速度Vt(mm/s)より遅くなるように予め設定され、メモリ32に記憶されている。
このループ量制御により、記録媒体Pのループ量が大きくなると(図4の状態)、ループ量検知信号ONにより、定着速度はループ量減少速度V1になり、ループ量減少へ向かう。また記録媒体Pのループ量が小さくなると(図3の状態)、ループ量検知信号OFFにより、定着速度はループ量増加速度V2になり、ループ量増加へ向かう。このように、転写ニップ部T1と定着ニップ部F1の間における記録媒体Pのループ量が制御される。
(第2面の定着速度制御)
本発明では、このようにループ量制御を行っているが、両面プリント時には、第1面のみループ量制御を行い、第2面については異なる定着速度制御方法を採っている。それが図5の制御部31における第2面定着速度制御処理31bである。
(第2面の問題)
図3及び図4を用いて、第2面定着速度制御処理を行う理由とその処理内容について説明する。図3及び図4は、第2面定着時に記録媒体Pのループが形成されているときの、それぞれループ量が小さいときと、大きいときの状態を示す図である。
記録媒体Pは、第1面定着時に、既に定着ニップ部T1を通過し、加熱されていることにより、その抵抗値が増加しており、第2面への転写時には、転写分離時のトナー飛び散りといった転写劣化を防ぐため、転写ローラ13の印加電圧を第1面の印加電圧より高くする必要がある。
しかし一方、転写時の印加電圧を高くすると転写ニップ部T1近傍で放電が発生するため、第2面の転写電圧は、転写性が確保できる範囲で低い電圧に抑えて、放電を防止する必要がある。
従って、記録媒体Pの帯電量はどうしても第1面より低下することになり、記録媒体Pが中間転写ベルト7から分離する衝撃で記録媒体P上に一旦転写されたトナーが飛び散り、転写劣化が発生しやすくなる。
図3のように記録媒体Pのループが小さい場合、すなわち記録媒体Pが通紙搬送ガイド19に近い状態では、記録媒体Pと中間転写ベルト7の分離位置T2が転写ニップ部T1よりも遠くなる。この状態では、転写ローラ13からの電荷の供給が不足することで分離位置T2での電界が小さくなり、上述のトナーの飛びちりが発生しやすくなる。
一方、図4のように記録媒体Pのループが大きい場合、すなわち記録媒体Pがループ形成搬送ガイド20に近い状態では、記録媒体Pと転写ローラ13の分離位置T2は転写ニップ部T1よりも遠くなるものの、記録媒体Pと中間転写ベルト7の分離位置は転写ニップ部T1の極近傍である。この場合には、転写ローラ13からの電荷の供給が不足することもなく、分離位置T1での電界が十分であれば、上述のトナーの飛び散りは発生しなくなる。
つまり、ループ量の制御という点から見れば、第2面の場合は、第1面のときよりもループ量を大きくして、かつより狭い許容範囲で制御しなければならないことになる。
さらに第2面の転写、定着の場合には、第1面定着時に、既に定着ニップ部T1を通過し、加熱されていることにより、記録媒体Pにカールが発生する。記録媒体Pに発生したカールが作用して、第2面を転写、定着する際にループ量検知センサ18によるループ量検知が正常に機能できず、ループ量を狭い一定範囲に抑えることが困難になる。このため、結果的に転写劣化を招くことになる。
このように、カールが発生した記録媒体のループ量を正確に検出することはきわめて困難であり、かつ第1面よりも許容範囲の狭いループ量制御は現実的ではない。本発明では、第2面の定着時には、異なる定着速度制御を採用しており、その方法を説明する。
(第2面定着速度制御方法)
本実施の形態に係る画像形成装置においては、第1面の画像形成時には、上記のループ量制御を行う。第2面の画像形成時には、第1面のループ量制御時の平均定着速度を求め、それに一定の係数を掛けた定着速度になるよう、定着ローラの駆動を制御するものである。つまり第2面の場合は、ループ量を検知して制御するのではなく、第1面ループ量制御時のデータに基づいて望ましい定着速度そのものを算出し、直接定着ローラの駆動速度を設定するものである。
本実施の形態に係る画像形成装置における第2面の定着速度算出方法を説明する。
表1には第2面の定着速度算出に必要な情報を示す。これらは、予め定められた情報、第1面プリント時に得られる情報、及び算出の過程で得られる情報であり、すべてメモリ32内に記憶され、読み出されるようになっている。
Figure 0004222341
図5の第2面定着速度制御処理31bでは、制御部31の制御により以下の処理が行われる。
ループ量減少速度V1とループ量増加速度V2は、ループ量制御のときに使用する情報であり、前述したように、予め定められ、メモリ32に記憶されている。
S1とS2は、それぞれループ量制御のときにループ量減少速度V1で駆動した時間とループ量増加速度V2で駆動した時間を示す。S1とS2の測定方法は後述する。
これらのV1、V2、S1、S2をメモリ32から読み出し、ループ量制御のときの平均定着速度V3(定着装置による記録媒体Pの平均搬送速度)を次式により算出する。
V3=(V1×S1+V2×S2)/(S1+S2) (1)
次に、画像種類判定条件Qは、画像形成する画像の種類がカラーかモノクロかを画像種類検知部36により検知し、それぞれQ1かQ2の二値でメモリ32に記憶されている。温度判定条件Tと湿度判定条件Hは、温度が20°C以下かどうか、そして湿度が40%以下かどうかを、環境検知部37により検知し、それぞれT1かT2か、そしてH1かH2かの二値でメモリ32に記憶されている。
Q、T、H、N1、N2をメモリ32から読み出し、第2面定着速度減速比Nを次のように算出し、メモリ32に記憶する。但し、N1、N2は予め定られており、メモリ32に記憶されている。
Q=Q1、T=T1、H=H1の何れかが満たされれば、N=N1
それ以外の場合は、N=N2。
第2面定着速度減速比N(すなわちN1またはN2)は、第1面ループ制御時の平均定着速度に掛ける係数であり、1以下を設定する。これは温度、湿度、画像の種類により第1面ループ制御時の平均定着速度よりやや遅めの、つまりややループ量の大きめになる最適な値に設定するものである。
低温度、低湿度の場合には、記録媒体の抵抗値の増加が大きいため、第2面定着速度減速比Nをより低い値N1に設定し、定着速度を遅くしループ量を大きくする、すなわち記録媒体Pと中間転写ベルト7の分離を転写ニップ部T1により近づける。
またトナー量の多い複数色トナーで印字するカラーモードの場合も、転写劣化が発生しやすい条件となるため、同じく第2面定着速度減速比Nをより低い値N1に設定し、定着速度を遅くしループ量を大きくする、すなわち記録媒体Pと中間転写ベルト7の分離を転写ニップ部T1により近づける。
次の式により第2面最適定着速度V4を算出し、メモリ32に記憶する。
V4=V3×N (2)
ここでN≦1であるから、V4≦(V1×S1+V2×S2)/(S1+S2)となる。
このV4が最適定着速度であるが、実際の定着速度制御時には、記録媒体Pは通紙搬送ガイド19とループ形成搬送ガイド20に接触せず、その間に納まらなければならない。それを考慮して、設定する定着速度には予め、第2面上限定着速度V5と第2面下限定着速度V6を定めておき、メモリ32に記憶しておく。
この第2面上限定着速度V5と第2面下限定着速度V6の範囲に入っているかどうかによって、第2面定着速度V7を次のように最終的に設定し、メモリ32に記憶する。
V4>V5ならば、V7=V5
V4<V6ならば、V7=V6
それ以外の場合、V7=V4。
制御部31は、通紙検知部35からの通紙タイミング情報に基づき、定着ローラ駆動部33に指示を出し、以上により算出した第2面定着速度V7で定着ローラ14を駆動させる。この場合、定着ローラ駆動のモータ回転速度はその記録媒体Pの定着中は一定であり、変化しない。
このように、ループ量検知に頼らずに、第2面定着速度を制御することにより、カールが発生し、また抵抗値が上昇し分離時の飛び散りが発生しやすくなった第2面の転写、定着時にも、転写劣化を防止できる最適の定着速度制御が可能となった。
(両面画像形成のフロー)
両面プリント時の定着速度制御について、より具体的な流れと手順を図6乃至図9を用いて説明する。図6は、第1面及び第2面の画像形成時の定着速度制御の流れを示すフローチャートであり、図7乃至図9は、図6の中の一部工程の流れを示す詳細フローチャートである。
図6を用いて、両面画像形成時の定着ローラ駆動制御の動作を説明する。図6は、両面プリント時の第1面として記録媒体が給紙搬送されるところから、第1面の転写、定着、さらに両面搬送を経て、再度記録媒体第2面への転写、定着を終えるまでの、定着ローラ駆動制御のフローを示している。
両面プリントが開始されると、ステップS11で給紙ローラ10が駆動し、記録媒体収納部から記録媒体Pが給紙される。給紙された記録媒体Pは、タイミングローラ11で一旦停止する。トナー画像の形成された中間転写ベルト7と同期をとって、タイミングローラ11が駆動され、記録媒体Pは転写ローラ13を経て定着ローラ14へと搬送される。
一方、記録媒体Pが通紙検知センサ12を経て転写ローラ13へと向かうと、ステップS12でメモリ32内の時間カウンタS1、S2がリセット、すなわち0に初期化される。
ステップS13では、給紙搬送された記録媒体Pの先端が定着ローラ14に達するタイミングを検知する。そのタイミングの検知は別途センサを用いてもよいが、本実施形態例では、通紙検知センサ12で記録媒体先端を検知してから定着ローラ14に達するまでの時間を設定しておき、その時間経過のタイミングで定着ローラ14への記録媒体先端到達を検知したものとしている。
ステップS13で定着開始タイミングを検知していない場合、すなわち設定時間を経過していない場合(ステップS13:NO)は、ステップS13での検知動作を繰り返す。
ステップS13で定着開始タイミングを検知すると、すなわち設定時間を経過すると(ステップS13:YES)、ステップS14で第1面のループ量制御が実行され、定着速度設定の切り換え、もしくは維持が行われる。
ステップS15では、給紙搬送された記録媒体Pの後端が転写ローラ13のニップ部を抜けたタイミングを検知する。そのタイミングの検知は別途センサを用いてもよいが、本実施形態例では、通紙検知センサ12で記録媒体後端を検知してから転写ローラ13に達するまでの時間を設定しておき、その時間経過のタイミングで転写ローラ13への記録媒体後端到達を検知したものとしている。
ステップS15で転写を抜けたタイミングを検知していない場合、すなわち設定時間を経過していない場合(ステップS15:NO)は、設定時間を経過し記録媒体後端が転写ローラ13を抜けるまで、ステップS14でのループ量制御動作とステップS15の検知動作を繰り返す。
ステップS15で転写ローラ13を抜けたタイミングを検知すると、すなわち設定時間を経過すると(ステップS15:YES)、第1面についての定着速度制御は終了する。後は記録媒体Pはそのままの定着速度で定着ローラ14を抜け、排出トレイへ排出される。
両面プリントモードでない場合は、ステップS15でプリント動作そのものが終了するが、本実施の形態では、両面プリントモードを想定しており、次のステップS16へと進む。
ここまでのフローは、第1面に関する処理であり、図5のループ量制御処理31aに相当する工程である。ステップS16以後は、第2面に関する処理であり、図5の第2面定着速度制御処理31bに相当する工程である。
ステップS16で、第2面定着速度V7を算出し、メモリ32に第2面定着速度V7が記憶される、その間、第1面にトナー像を定着した記録媒体Pは、ステップS17で、一旦排紙ローラ15を通過した後、第2面に画像形成するため両面搬送経路16側へ逆方向に搬送され、両面搬送経路16を通過して、再度タイミングローラ11で一旦停止する。
タイミングローラ11は、第2面のトナー画像の形成された中間転写ベルト7と同期をとって駆動され、記録媒体Pは転写ローラ13へと搬送される。
ステップS18では、第2面画像形成のために給紙搬送された記録媒体Pの先端が転写ローラ13を経て定着ローラ14に達するタイミングを検知する。そのタイミングの検知は、第1面のときと同様に、本実施形態例では、通紙検知センサ12で記録媒体先端を検知してから定着ローラ14に達するまでの時間を設定しておき、その時間経過のタイミングで定着ローラ14への記録媒体先端到達を検知したものとしている。
ステップS18で、まだ定着開始タイミングを検知していない場合、すなわち設定時間を経過していない場合(ステップS18:NO)は、ステップS18での検知動作を繰り返す。ステップS18で定着開始タイミングを検知すると、すなわち設定時間を経過すると(ステップS18:YES)、ステップS19で第2面の定着速度制御が実行される。
ステップS20では、給紙搬送された記録媒体Pの後端が転写ローラ13のニップ部を抜けたタイミングを検知する。そのタイミングの検知は、第1面のときと同様に、本実施形態例では、通紙検知センサ12で記録媒体後端を検知してから記録媒体後端が転写ローラ13に達するまでの時間を設定しておき、その時間経過のタイミングで転写ローラ13への記録媒体後端到達を検知したものとしている。
ステップS20で転写を抜けたタイミングを検知していない場合、すなわち設定時間を経過していない場合(ステップS20:NO)は、記録媒体後端が転写ローラ13を抜けるまで、すなわち設定時間を経過するまで、ステップS20での検知動作を繰り返す。第1面でのループ量制御と異なり、第2面の定着速度は、記録媒体先端が定着ローラ14に達して以後は、その記録媒体Pの第2面定着が終わるまで設定が変化しないことになる。
ステップS20で転写ローラ13を抜けたタイミングを検知すると、すなわち設定時間を経過すると(ステップS15:YES)、第2面についての定着速度制御は終了する。後は記録媒体Pはそのままの定着速度で定着ローラ14を抜け、排紙ローラ15によって排出トレイへ排出される。
両面プリントモードの場合、これで第1面及び第2面のプリント動作そのものが終了する。
図6に示したステップS14の第1面のループ量制御の詳細を図7を用いて説明する。図7は第1面のループ量制御の流れを示すフローチャートである。
ループ制御が開始されると、ステップS21でループ量検出センサ18によるループ検知が開始される。
ループ量検出センサ18のループ検知出力がONのとき(ステップS21:YES)は、ステップS22で現在の定着速度設定を確認する。定着速度は、ループ量が減少するループ量減少速度V1とループ量が増加するループ量増加速度V2が予め設定され、メモリ32内に記憶されており、そのどちらかの速度で定着ローラ14は駆動される。
現在の定着速度設定がループ量が増加するループ量増加速度V2であれば(ステップS22:YES)、ステップS23でループ量が減少するループ量減少速度V1に定着速度設定を切り換え、定着ローラ駆動の速度を変更する。その後ステップS24へ進む。
現在の定着速度設定がループ量が増加するループ量増加速度V2でなければ、すなわちループ量が減少するループ量減少速度V1であれば(ステップS22:NO)、現在のループ量減少速度V1のまま、定着ローラ14の駆動速度を制御する。
次にステップS24で、ループ量減少速度V1での定着ローラ駆動時間のカウンタS1のインクリメントを実行して処理を終了する。カウンタS1の内容はメモリ32に記憶されており、メモリ32内のS1を書き直すことになる。
一方、ステップS21で、ループ量検出センサ18のループ検知出力がOFFのとき(ステップS21:NO)は、ステップS22で現在の定着速度設定を確認する。現在の定着速度設定がループ量が減少するループ量減少速度V1であれば(ステップS25:YES)、ステップS26でループ量が増加するループ量増加速度V2に定着速度設定を切り換え、定着ローラ駆動の速度を変更する。その後ステップS27へ進む。
現在の定着速度設定がループ量が減少するループ量減少速度V1でなければ、すなわちループ量が増加するループ量増加速度V2であれば(ステップS25:NO)、現在のループ量増加速度V2のまま、定着ローラ14の駆動速度を制御する。
次にステップS27で、ループ量増加速度V2での定着ローラ駆動時間のカウンタS2のインクリメントを実行して処理を終了する。カウンタS2の内容はメモリ32に記憶されており、メモリ32内のS2を書き直すことになる。
図6に示したステップS16の第2面の定着速度制御の詳細を図8を用いて説明する。図8は第2面の定着速度V7設定の流れを示すフローチャートである。
ステップS31では、画像種類検知部36で画像の種類Qを検知し、メモリ32に記憶、読み出しの動作を行う。画像の種類はカラーの場合Q1、モノクロの場合Q2が予めメモリ32内に設定してあり、どちらかがQとして設定される。このステップで必要なのは、画像の種類Qをメモリ32から読み出す動作であり、検知と記憶は、両面プリントモードのジョブ開始時に先行して行っておいてもよい。
ステップS32では、環境検知部37で環境条件、すなわち温度Tと湿度Hを検知し、メモリ32に記憶、読み出しの動作を行う。温度は20°C以下の場合T1、20°Cを超える場合T2が予めメモリ32内に設定してあり、どちらかがTとして設定される。また温度は40%以下の場合H1、40%を超える場合H2が予めメモリ32内に設定してあり、どちらかがHとして設定される。このステップで必要なのは、温度T及び湿度Hをメモリ32から読み出す動作であり、検知と記憶は、両面プリントモードのジョブ開始時に先行して行っておいてもよい。
ステップ33では、第1面でループ量制御を実行したときのループ量減少速度V1(mm/s)、ループ量増加速度V2(mm/s)、定着速度を増加させた時間S1(s)、定着速度を減少させた時間S2(s)をメモリ32から読み出す。
次にステップS34では、以下の式に基づいて第1面平均定着速度V3(mm/s)を算出し、メモリ32に記憶する。
V3=(V1×S1+V2×S2)/(S1+S2) (1)
次にステップS35では、温度Tが低温条件、すなわちT1であるかどうか、あるいは湿度Hが低湿条件、すなわちH1であるかどうかの判定が行われる。低温、もしくは低湿である場合、すなわちT=T1あるいはH=H1の何れかを満たす場合(ステップS35:YES)は、ステップS38を実行する。それ以外の場合(ステップS35:NO)は、ステップS36へ進む。
ステップS36では、画像種類Qがカラー、すなわちQ1であるか、あるいはモノクロQ2であるかの判定が行われる。画像種類Qがカラー、すなわちQ1である場合(ステップS36:YES)は、ステップS38を実行する。画像種類Qがモノクロ、すなわちQ2である場合(ステップS36:NO)は、ステップS37へ進む。
ステップS37では、予めメモリ32内に設定してあるN1を第2面定着速度減速比Nとして設定し、メモリ32に記憶する。
一方、ステップS38では、予めメモリ32内に設定してあるN2を第2面定着速度減速比Nとして設定し、メモリ32に記憶する。
次にステップS39では、第1面平均定着速度V3(mm/s)と第2面定着速度減速比Nをメモリ32から読み出し、次の式により、第2面最適定着速度V4(mm/s)を算出し、メモリ32に記憶する。
V4=V3×N (2)
ステップS40では、予めメモリ32内に設定してある第2面上限定着速度V5(mm/s)を読み出し、第2面最適定着速度V4(mm/s)と比較判定する。
第2面最適定着速度V4が所定の第2面上限定着速度V5を超える場合(ステップS40:YES)は、ステップS42へと進み、第2面上限定着速度V5を第2面定着速度V7として設定し、メモリ32に記憶する。
第2面最適定着速度V4が所定の第2面上限定着速度V5以下の場合(ステップS40:NO)は、ステップS41へと進み、予めメモリ32内に設定してある第2面下限定着速度V6(mm/s)を読み出し、第2面最適定着速度V4(mm/s)と比較判定する。
ステップS41で、第2面最適定着速度V4が所定の第2面下限定着速度V6に満たない場合(ステップS41:YES)は、ステップS44へと進み、第2面下限定着速度V6を第2面定着速度V7として設定し、メモリ32に記憶する。
第2面最適定着速度V4が所定の第2面下限定着速度V6以上の場合(ステップS41:NO)は、ステップS43へと進み、第2面最適定着速度V4を第2面定着速度V7として設定し、メモリ32に記憶する。
以上、ステップS42、S43、S44の何れかのステップが実行されると、第2面定着速度V7算出の工程は終了する。
図6に示したステップS19の第2面の定着速度制御の内容を図9を用いて説明する。図9は第2面の定着速度制御のフローを示している。
第2面の定着速度制御が開始されると、ステップS28でメモリ32から第2面定着速度V7が読み出され、現在の定着速度設定と比較される。現在の定着速度設定が第2面定着速度V7になっていれば(ステップS28:YES)、そのままの定着速度が維持されて本ステップS19は終了する。現在の定着速度設定が第2面定着速度V7と異なっていれば(ステップS28:NO)、ステップS29へ進み、定着速度設定を第2面定着速度V7に切り換え、定着ローラ14の駆動を制御する。
以上、本実施の形態によれば、両面画像形成時に、第1面定着時の情報を有効利用することで、第2面定着時の定着速度を制御することにより、記録媒体が第1面の定着を経ていることによる影響を受けず、転写定着間でのループ量を適正に保持することができ、転写分離時の転写劣化を防止できる。
また、本実施の形態によれば、両面画像形成時に、第1面定着時の平均定着速度より第2面の定着速度を遅く制御し、第1面より大きくループ設定することができるので、第1面定着時より記録媒体の抵抗値が上昇していても、転写分離時の飛び散りによる転写劣化を生じにくくすることが可能である。
また、本実施の形態によれば、両面画像形成時に、第2面の定着において、画像の種類を検知し、それに応じて転写劣化を防止するための設定ループ量を変更することができるので、例えばカラー画像など、特にトナー量の多い場合に発生しやすい転写劣化を、より効果的に防止できる。
また、本実施の形態によれば、両面画像形成時に、第2面の定着において、環境の温度、湿度を検知し、それに応じて転写劣化を防止するための設定ループ量を変更することができるので、例えば低温環境や低湿環境などで発生しやすい転写劣化を、より効果的に防止できる。
また、本実施の形態によれば、両面画像形成時に、第2面の定着において定着速度の上限を設けているので、定着速度の変更により、転写定着間で記録媒体の引っ張りが生じて搬送ガイドと擦れる、といった画像劣化の発生を防止できる。
また、本実施の形態によれば、両面画像形成時に、第2面の定着において定着速度の下限を設けているので、定着速度の変更により、転写定着間で記録媒体のたわみすぎが生じてループ形成のガイドと擦れる、といった画像劣化の発生を防止できる。
実際に、タンデム型のカラーレーザビームプリンタ(LBP)を用いて、実験的に本発明を実施した例とその結果を説明する。
表2に、定着速度制御に関係する各パラメータの算出式、あるいは所定の値を示した。
Figure 0004222341
表3に、同じく第2面定着速度減速比に関係する各パラメータの設定基準を示した。ここではN1=0.97、N2=0.99と設定している。
Figure 0004222341
表4に、5種類の実験条件に対して、第1面のループ量制御の結果、及びそれに基づく上記各パラメータを用いた第2面定着速度の算出結果を示した。
Figure 0004222341
表5に、No.1から5の各実験条件に対して、実際に第1面のループ量制御と第2面の定着速度制御を行ったときの記録媒体での転写劣化の発生状況を示す。また合わせて、従来の第2面もループ量制御を行った実験結果も比較例として示した。但し、ループ量は第1面よりも大きめになるよう制御した。なお、参考とあるのは第1面の結果である。
Figure 0004222341
ノイズ1は、用紙が転写ニップから離れた際に発生するノイズを示し、
ノイズ2は、用紙が搬送ガイドに接触した際に発生するノイズを示す。
転写劣化によるノイズの評価は、ループの大きめに形成される用紙を選び、各実験条件で数枚のプリントを行い、最も悪いものをそれぞれをランク見本と見比べて、○△×の目視評価を行った。
表6に転写劣化によるノイズの評価基準を示す。
Figure 0004222341
表5の実験結果に依れば、比較例では、ノイズ1、ノイズ2ともに、それぞれ実験条件によって転写劣化の発生が見られる。参考に示した第1面のループ量制御時よりも、同じループ量制御を行っているにもかかわらず、転写時のノイズ発生状況は悪くなっている。
一方、本発明の実施例では、ノイズ1、ノイズ2ともに、それぞれの実験条件に対して、参考に示した第1面のループ量制御時と同じく、転写劣化の発生はほとんど見られない。
すなわち、本発明の実施形態では、第1面の定着の加熱による抵抗値の上昇や、カールの発生にかかわらず、第1面と同等の転写性能を有することが示された。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、様々な変更された形態もその範囲に許容されるものである。
上記実施形態例では、ループ量制御時、定着速度は二段階で制御しているが、三段階以上で行ってもよい。
また定着装置は、記録媒体を狭時して定着しながら搬送するものであればよく、例えばベルト定着方式であってもよい。
本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の構成を模式的に示す断面図である。 図1の転写ローラ及び定着ローラ周辺を拡大して示す図である。 図2において、第2面定着時に形成されている記録媒体のループ量が小さいときの状態を示す図である。 図2において、第2面定着時に形成されている記録媒体のループ量が大きいときの状態を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の定着速度の制御機構を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る画像形成装置での両面画像形成において、第1面及び第2面の画像形成時の定着速度制御の流れを示すフローチャートである。 図6の第1面のループ量制御の工程の流れを示すフローチャートである。 図6の第2面の定着速度設定の工程の流れを示すフローチャートである。 図6の第2面の定着速度制御の工程の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 画像形成装置
2y、2m、2c、2k 感光体
3y、3m、3c、3k 帯電装置
4y、4m、4c、4k 露光装置
5y、5m、5c、5k 現像器
6y、6m、6c、6k 感光体クリーナブレード
7 中間転写ベルト
8a 中間転写ベルト駆動ローラ
8b 中間転写ベルト従動ローラ
9 中間転写ベルトクリーナブレード
10 給紙ローラ
11 タイミングローラ
12 通紙検知センサ
13 転写ローラ
14 定着ローラ
15 排紙ローラ
16 両面搬送経路
17a、17b 両面搬送ローラ
18 ループ量検知センサ
19 通紙搬送ガイド
20 ループ形成搬送ガイド
21 除電部材
31 制御部
32 メモリ
33 定着ローラ駆動部
34 ループ量検知部
35 通紙検知部
36 画像種類検知部
37 環境検知部

Claims (6)

  1. 像担持体上に形成されたトナー像を、画像形成タイミングに同期して給紙される記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体を狭持して搬送しながら、前記転写手段により転写されたトナー像を前記記録媒体に定着させる定着手段と、
    前記記録媒体の両面に画像形成を行うために、前記定着手段を通過した前記記録媒体を前記転写手段へと再搬送する両面搬送手段と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記転写手段と前記定着手段の間で形成される前記記録媒体のループ量を検知するループ量検知手段と、
    前記ループ量検知手段における前記記録媒体のループ量検出結果に応じて、前記定着手段における搬送速度を制御することでループ量を制御するループ量制御手段と、
    記録媒体の両面に画像形成を行うとき、前記ループ量制御手段により制御された前記記録媒体の第1面への画像形成時の前記定着手段における搬送速度に基づき、当該記録媒体の第2面への画像形成時の前記定着手段における搬送速度を制御することでループ量を制御する第2面ループ量制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2面ループ量制御手段は、
    前記記録媒体の第2面の前記定着手段における搬送速度を、前記記録媒体の第1面への画像形成時の前記定着手段における平均搬送速度以下になるように設定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 画像形成する画像の種類を検知する画像種類検知手段を備え、
    前記第2面ループ量制御手段は、前記画像種類検知手段の検出結果に基づき、前記第2面の前記定着手段における搬送速度を切り換えること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 環境温度及び環境湿度のうち少なくとも一方を検知する環境検知手段を備え、
    前記第2面ループ量制御手段は、前記環境検知手段の検出結果に基づき、前記第2面の前記定着手段における搬送速度を切り換えること、
    を特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2面ループ量制御手段は、
    前記第2面の前記定着手段における搬送速度が所定の第2面上限定着速度を超える場合は、前記第2面上限定着速度を第2面の前記定着手段における搬送速度に設定すること、
    を特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第2面ループ量制御手段は、
    前記第2面の前記定着手段における搬送速度が所定の第2面下限定着速度に満たない場合は、前記第2面下限定着速度を第2面の前記定着手段における搬送速度に設定すること、
    を特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像形成装置。
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