JP2012221968A - 高周波回路基板用樹脂基板および高周波回路基板 - Google Patents

高周波回路基板用樹脂基板および高周波回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】伝送速度が速く、高周波域での低伝送損失の少ない高周波回路基板を形成するための樹脂基板を提供すること。
【解決手段】26℃、相対湿度45%RHでの、1GHzおよび10GHzにおける比誘電率が3.2以下、1GHzにおける誘電正接が0.0050以下ならびに10GHzにおける誘電正接が0.010以下である、高周波回路基板用樹脂基板。
【選択図】なし

Description

本発明は、高周波回路基板用樹脂基板およびそれを含む高周波回路基板に関する。
近年、ネットワーク機器等の情報伝送装置においては、その高速信号化の要求が高くなっている。このような信号の高速化には、該情報伝送装置に使用される高周波回路基板に関し、信号伝播速度の向上、高周波域での低伝送損失を実現することが必要である。このため、低誘電率及び低誘電損失の高周波回路基板の開発が検討されている。
このような低誘電率及び低誘電損失という特性の向上には、高周波回路基板を構成する絶縁層の誘電特性を改良することが重要である。従来、かかる高周波回路用基板の絶縁層を構成する樹脂材料には、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂が適用されてきた。
また、特許文献1には、p−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合物である熱可塑性液晶ポリマーを成形後に特定の熱処理することで誘電率と誘電損失を制御できる旨記載されている。
特開2006−137786号公報
しかしながら、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂は吸湿性が高く、高周波域で誘電率が変化しやすいという問題を有していた。また、特定の熱処理をしなくても誘電率と誘電損失の小さい樹脂材料が求められていた。
本発明は、これらの課題を解決するためになされたもので、伝送速度が速く、高周波域での低伝送損失の少ない高周波回路基板を形成するための樹脂基板を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、比誘電率および誘電正接が特定の範囲にある樹脂基板によれば、上記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[6]を提供するものである。
[1] 26℃、相対湿度45%RHでの、
1GHzおよび10GHzにおける比誘電率が3.2以下、1GHzにおける誘電正接が0.0050以下ならびに10GHzにおける誘電正接が0.010以下である、高周波回路基板用樹脂基板。
[2] 前記樹脂基板が、下記式(1)で表わされる構造単位および下記式(2)で表わされる構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一つの構造単位(i)を有する芳香族ポリエーテル系重合体を含んでなる、[1]に記載の樹脂基板。
Figure 2012221968
(式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に炭素数1〜12の1価の有機基を示し、a〜dは、それぞれ独立に0〜4の整数を示す。)
Figure 2012221968
(式(2)中、R1〜R4およびa〜dは、それぞれ独立に前記式(1)中のR1〜R4およびa〜dと同義であり、Yは単結合、−SO2−または>C=Oを示し、R7およびR8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜12の1価の有機基またはニトロ基を示し、gおよびhは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、mは0または1を示す。但し、mが0の時、R7はシアノ基ではない。)
[3] 前記芳香族ポリエーテル系重合体が、さらに、下記式(3)で表わされる構造単位および下記式(4)で表わされる構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一つの構造単位(ii)を有する、[1]または[2]に記載の樹脂基板。
Figure 2012221968
(式(3)中、R5およびR6は、それぞれ独立に炭素数1〜12の1価の有機基を示し、Zは、単結合、−O−、−S−、−SO2−、>C=O、−CONH−、−COO−または炭素数1〜12の2価の有機基を示し、eおよびfは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、nは0または1を示す。)
Figure 2012221968
(式(4)中、R7、R8、Y、m、gおよびhは、それぞれ独立に前記式(2)中のR7、R8、Y、m、gおよびhと同義であり、R5、R6、Z、n、eおよびfは、それぞれ独立に前記式(3)中のR5、R6、Z、n、eおよびfと同義である。)
[4] 前記芳香族ポリエーテル系重合体において、上記構造単位(i)と、上記構造単位(ii)とのモル比が50:50〜100:0である、[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂基板。
[5] 前記芳香族ポリエーテル系重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量が5,000〜500,000である、[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂基板。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂基板を含む、高周波回路基板。
本発明によれば、比誘電率および誘電正接、特に、1GHz以上の高周波帯域における比誘電率および誘電正接が小さく、吸湿性の低い、高周波回路基板に好適に用いられる樹脂基板を容易に得ることができる。
また、高温、高湿度下における電気特性の劣化の少ない樹脂基板を得ることができる。
さらに本発明によれば、伝送速度が速く、伝送損失の小さい高周波回路基板を得ることができる。
図1は本発明の実施例における伝送損失を測定する際に作製した銅張積層板の断面模式図である。
≪高周波回路基板用樹脂基板≫
本発明の高周波回路基板用樹脂基板(以下「樹脂基板」ともいう。)は、26℃、相対湿度45%RHでの、1GHzおよび10GHzにおける比誘電率が3.2以下、1GHzにおける誘電正接が0.0050以下ならびに10GHzにおける誘電正接が0.010以下である。
このような樹脂基板を用いることで、伝送速度が速く、高周波域での低伝送損失の少ない高周波回路を得ることができる。
前記樹脂基板の26℃、相対湿度45%RHでの、
1GHzにおける比誘電率は好ましくは3.1以下であり、
10GHzにおける比誘電率は好ましくは3.1以下であり、
1GHzにおける誘電正接は好ましくは0.003以下であり、
10GHzにおける誘電正接は好ましくは0.008以下である。
前記樹脂基板の所望の周波数における比誘電率および誘電正接は、26℃、相対湿度45%RHの環境下で、ベクトルネットワークアナライザWiltron37169A(Wiltron製)を用いて摂動方式共振法により測定される。
樹脂基板の1GHz以上の高周波帯域における比誘電率および誘電正接が前記範囲にあることで、より伝送速度が速く、高周波域での低伝送損失の少ない高周波回路を得ることができる。
このような樹脂基板は、1GHz以上の高周波帯域における比誘電率および誘電正接が前記範囲にあるような重合体、好ましくは吸水性の低い構造単位を有する重合体を用いて成形することにより得ることができる。さらに好ましくは、該重合体中に、アミド基、イミド基、エステル基などの吸水性の高い官能基を含まない重合体を用いることにより得られる。前記吸水性の低い官能基としては、エーテル基が好ましく、前記重合体としては、下記式(1)で表わされる構造単位(以下「構造単位(1)」ともいう。)および下記式(2)で表わされる構造単位(以下「構造単位(2)」ともいう。)からなる群より選ばれる少なくとも一つの構造単位(i)を有する芳香族ポリエーテル系重合体(以下「重合体(I)」ともいう。)であることが好ましい。
この重合体(I)は、1GHz以上の高周波帯域における比誘電率および誘電正接が小さい。このため、伝送速度が速く、伝送損失の小さい回路基板を得ることができ、高周波回路に好適に用いられる。さらに、重合体(I)は吸湿性が低く、耐熱性、力学的強度および電気的特性等にバランス良く優れるため、高温下および/または高湿度下等の過酷な環境下においても比誘電率や誘電正接が大きくなるなどの電気特性の劣化が起こりにくい。このため、本発明の樹脂基板によれば、過酷な環境下でも伝送速度が速く、伝送損失が小さい、環境依存性の小さい高周波回路基板を得ることができる。
Figure 2012221968
前記式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に炭素数1〜12の1価の有機基を示す。a〜dは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、好ましくは0または1である。
炭素数1〜12の1価の有機基としては、炭素数1〜12の1価の炭化水素基、ならびに酸素原子および窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含む炭素数1〜12の1価の有機基等を挙げることができる。
炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖の炭化水素基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基および炭素数6〜12の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
前記炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖の炭化水素基としては、炭素数1〜8の直鎖または分岐鎖の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜5の直鎖または分岐鎖の炭化水素基がより好ましい。
前記直鎖または分岐鎖の炭化水素基の好適な具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基およびn−ヘプチル基等が挙げられる。
前記炭素数3〜12の脂環式炭化水素基としては、炭素数3〜8の脂環式炭化水素基が好ましく、炭素数3または4の脂環式炭化水素基がより好ましい。
炭素数3〜12の脂環式炭化水素基の好適な具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロへキシル基等のシクロアルキル基;シクロブテニル基、シクロペンテニル基およびシクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基が挙げられる。当該脂環式炭化水素基の結合部位は、脂環上のいずれの炭素でもよい。
前記炭素数6〜12の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ビフェニル基およびナフチル基等が挙げられる。当該芳香族炭化水素基の結合部位は、芳香族環上のいずれの炭素でもよい。
酸素原子を含む炭素数1〜12の有機基としては、水素原子、炭素原子および酸素原子からなる有機基が挙げられ、中でも、エーテル結合、カルボニル基またはエステル結合と炭化水素基とからなる総炭素数1〜12の有機基等を好ましく挙げることができる。
エーテル結合を有する総炭素数1〜12の有機基としては、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルケニルオキシ基、炭素数2〜12のアルキニルオキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基および炭素数1〜12のアルコキシアルキル基などを挙げることができる。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基、プロペニルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基およびメトキシメチル基等が挙げられる。
また、カルボニル基を有する総炭素数1〜12の有機基としては、炭素数2〜12のアシル基等を挙げることができる。具体的には、アセチル基、プロピオニル基、イソプロピオニル基およびベンゾイル基等が挙げられる。
エステル結合を有する総炭素数1〜12の有機基としては、炭素数2〜12のアシルオキシ基等が挙げられる。具体的には、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、イソプロピオニルオキシ基およびベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
窒素原子を含む炭素数1〜12の有機基としては、水素原子、炭素原子および窒素原子からなる有機基が挙げられ、具体的には、シアノ基、イミダゾール基、トリアゾール基、ベンズイミダゾール基およびベンズトリアゾール基等が挙げられる。
酸素原子および窒素原子を含む炭素数1〜12の有機基としては、水素原子、炭素原子、酸素原子および窒素原子からなる有機基が挙げられ、具体的には、オキサゾール基、オキサジアゾール基、ベンズオキサゾール基およびベンズオキサジアゾール基等が挙げられる。
前記式(1)におけるR1〜R4としては、重合体(I)の吸水性の点から炭素数1〜12の1価の炭化水素基が好ましく、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基がより好ましく、フェニル基がさらに好ましい。
Figure 2012221968
前記式(2)中、R1〜R4およびa〜dは、それぞれ独立に前記式(1)中のR1〜R4およびa〜dと同義であり、Yは、単結合、−SO2−または>C=Oを示し、R7およびR8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜12の1価の有機基またはニトロ基を示し、mは、0または1を示す。但し、mが0の時、R7はシアノ基ではない。gおよびhは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、好ましくは0である。
炭素数1〜12の1価の有機基としては、前記式(1)における炭素数1〜12の1価の有機基と同様の有機基等を挙げることができる。
前記重合体(I)は、上記構造単位(1)と上記構造単位(2)とのモル比(但し、両者(構造単位(1)+構造単位(2))の合計は100である。)が、光学特性、耐熱性および力学的特性の観点から構造単位(1):構造単位(2)=50:50〜100:0であることが好ましく、構造単位(1):構造単位(2)=70:30〜100:0であることがより好ましく、構造単位(1):構造単位(2)=80:20〜100:0であることがさらに好ましい。
ここで、力学的特性とは、重合体の引張強度、破断伸びおよび引張弾性率等の性質のことをいう。
また、前記重合体(I)は、さらに、下記式(3)で表わされる構造単位および下記式(4)で表わされる構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一つの構造単位(ii)を有してもよい。前記重合体(I)がこのような構造単位(ii)を有すると、該重合体(I)を含む樹脂基板の力学的特性が向上するため好ましい。
Figure 2012221968
前記式(3)中、R5およびR6は、それぞれ独立に炭素数1〜12の1価の有機基を示し、Zは、単結合、−O−、−S−、−SO2−、>C=O、−CONH−、−COO−または炭素数1〜12の2価の有機基を示し、nは、0または1を示す。eおよびfは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、好ましくは0である。
炭素数1〜12の1価の有機基としては、前記式(1)における炭素数1〜12の1価の有機基と同様の有機基等を挙げることができる。
炭素数1〜12の2価の有機基としては、炭素数1〜12の2価の炭化水素基、炭素数1〜12の2価のハロゲン化炭化水素基、酸素原子および窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含む炭素数1〜12の2価の有機基、ならびに酸素原子および窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含む炭素数1〜12の2価のハロゲン化有機基等を挙げることができる。
炭素数1〜12の2価の炭化水素基としては、炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖の2価の炭化水素基、炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基および炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖の2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、イソプロピリデン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基およびヘプタメチレン基等が挙げられる。
炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基およびシクロへキシレン基等のシクロアルキレン基;シクロブテニレン基、シクロペンテニレン基およびシクロヘキセニレン基等のシクロアルケニレン基などが挙げられる。
炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ナフチレン基およびビフェニレン基等が挙げられる。
炭素数1〜12の2価のハロゲン化炭化水素基としては、炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖の2価のハロゲン化炭化水素基、炭素数3〜12の2価のハロゲン化脂環式炭化水素基および炭素数6〜12の2価のハロゲン化芳香族炭化水素基等が挙げられる。
炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖の2価のハロゲン化炭化水素基としては、ジフロオロメチレン基、ジクロロメチレン基、テトラフルオロエチレン基、テトラクロロエチレン基、ヘキサフルオロトリメチレン基、ヘキサクロロトリメチレン基、ヘキサフルオロイソプロピリデン基およびヘキサクロロイソプロピリデン基等が挙げられる。
炭素数3〜12の2価のハロゲン化脂環式炭化水素基としては、前記炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基において例示した基の少なくとも一部の水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換された基等が挙げられる。
炭素数6〜12の2価のハロゲン化芳香族炭化水素基としては、前記炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基において例示した基の少なくとも一部の水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換された基等が挙げられる。
酸素原子および窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含む炭素数1〜12の有機基としては、水素原子および炭素原子と、酸素原子および/または窒素原子とからなる有機基が挙げられ、エーテル結合、カルボニル基、エステル結合またはアミド結合と炭化水素基とを有する総炭素数1〜12の2価の有機基等が挙げられる。
酸素原子および窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含む炭素数1〜12の2価のハロゲン化有機基としては、具体的には、酸素原子および窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含む炭素数1〜12の2価の有機基において例示した基の少なくとも一部の水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換された基等が挙げられる。
前記式(3)におけるZとしては、単結合、−O−、−SO2−、>C=Oまたは炭素数1〜12の2価の有機基が好ましく、重合体(I)の吸水性の点から炭素数1〜12の2価の炭化水素基、炭素数1〜12の2価のハロゲン化炭化水素基または炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基がより好ましい。
Figure 2012221968
前記式(4)中、R7、R8、Y、m、gおよびhは、それぞれ独立に前記式(2)中のR7、R8、Y、m、gおよびhと同義であり、R5、R6、Z、n、eおよびfは、それぞれ独立に前記式(3)中のR5、R6、Z、n、eおよびfと同義である。なお、mが0の時、R7はシアノ基ではない。
前記重合体(I)は、前記構造単位(i)と前記構造単位(ii)とのモル比(但し、両者((i)+(ii))の合計は100である。)が、光学特性、耐熱性および力学的特性の観点から(i):(ii)=50:50〜100:0であることが好ましく、(i):(ii)=70:30〜100:0であることがより好ましく、(i):(ii)=80:20〜100:0であることがさらに好ましい。
ここで、力学的特性とは、重合体の引張強度、破断伸びおよび引張弾性率等の性質のことをいう。
前記重合体(I)は、光学特性、耐熱性および力学的特性の観点から前記構造単位(i)および前記構造単位(ii)を全構造単位中70モル%以上含むことが好ましく、全構造単位中95モル%以上含むことがより好ましい。
前記重合体(I)は、例えば、下記式(5)で表わされる化合物(以下「化合物(5)」ともいう。)および下記式(7)で表わされる化合物(以下「化合物(7)」ともいう。)からなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物を含む成分(以下「(A)成分」ともいう。)と、下記式(6)で表わされる化合物を含む成分(以下「(B)成分」ともいう。)とを、反応させることにより得ることができる。
Figure 2012221968
前記式(5)中、Xは独立してハロゲン原子を示し、フッ素原子が好ましい。
Figure 2012221968
前記式(7)中、R7、R8、Y、m、gおよびhは、それぞれ独立に前記式(2)中のR7、R8、Y、m、gおよびhと同義であり、Xは、独立に前記式(5)中のXと同義である。
但し、mが0の時、R7はシアノ基ではない。
Figure 2012221968
前記式(6)中、Raは、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、アセチル基、メタンスルホニル基またはトリフルオロメチルスルホニル基を示し、この中でも水素原子が好ましい。なお、式(6)中、R1〜R4およびa〜dは、それぞれ独立に前記式(1)中のR1〜R4およびa〜dと同義である。
上記化合物(5)としては、具体的には、2,6−ジフルオロベンゾニトリル(DFBN)、2,5−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2,5−ジクロロベンゾニトリル、2,4−ジクロロベンゾニトリルおよびこれらの反応性誘導体を挙げることができる。特に、反応性および経済性等の観点から、2,6−ジフルオロベンゾニトリルおよび2,6−ジクロロベンゾニトリルが好適に用いられる。これらの化合物は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
上記式(6)で表わされる化合物(以下「化合物(6)」ともいう。)としては、具体的には、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(BPFL)、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレンおよびこれらの反応性誘導体等が挙げられる。上述の化合物の中でも、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンが好適に用いられる。これらの化合物は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
上記化合物(7)としては、具体的には、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、4,4'−ジフルオロジフェニルスルホン(DFDS)、2,4'−ジフルオロベンゾフェノン、2,4'−ジフルオロジフェニルスルホン、2,2'−ジフルオロベンゾフェノン、2,2'−ジフルオロジフェニルスルホン、3,3'−ジニトロ−4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、3,3'−ジニトロ−4,4'−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロジフェニルスルホン、2,4'−ジクロロベンゾフェノン、2,4'−ジクロロジフェニルスルホン、2,2'−ジクロロベンゾフェノン、2,2'−ジクロロジフェニルスルホン、3,3'−ジニトロ−4,4'−ジクロロベンゾフェノンおよび3,3'−ジニトロ−4,4'−ジクロロジフェニルスルホン等を挙げることができる。これらの中でも、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、4,4'−ジフルオロジフェニルスルホンが好ましい。これらの化合物は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
化合物(5)および化合物(7)からなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物は、(A)成分100モル%中に、80モル%〜100モル%含まれていることが好ましく、90モル%〜100モル%含まれていることがより好ましい。
また、(B)成分は、必要に応じて下記式(8)で表わされる化合物を含むことが好ましい。化合物(6)は、(B)成分100モル%中に、50モル%〜100モル%含まれていることが好ましく、80モル%〜100モル%含まれていることがより好ましく、90モル%〜100モル%含まれていることがさらに好ましい。
Figure 2012221968
前記式(8)中、R5、R6、Z、n、eおよびfは、それぞれ独立に前記式(3)中のR5、R6、Z、n、eおよびfと同義であり、Raは、それぞれ独立に前記式(6)中のRaと同義である。
前記式(8)で表わされる化合物としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、2−フェニルヒドロキノン、4,4'−ビフェノール、3,3'−ビフェノール、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3'−ジヒドロキシベンゾフェノン、1,1'−ビ−2−ナフトール、1,1'−ビ−4−ナフトール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンおよびこれらの反応性誘導体等が挙げられる。上述の化合物の中でも、レゾルシノール、4,4'−ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンが好ましく、反応性および力学的特性の観点から、4,4'−ビフェノールが好適に用いられる。これらの化合物は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
前記重合体(I)は、より具体的には、以下に示す方法(I')で合成することができる。
方法(I'):
(B)成分を有機溶媒中でアルカリ金属化合物と反応させて、(B)成分(化合物(6)および/または化合物(8)等)のアルカリ金属塩を得た後に、得られたアルカリ金属塩と、(A)成分とを反応させる。なお、(B)成分とアルカリ金属化合物との反応を(A)成分の存在下で行うことで、(B)成分のアルカリ金属塩と(A)成分とを反応させることもできる。
反応に使用するアルカリ金属化合物としては、リチウム、カリウムおよびナトリウム等のアルカリ金属;水素化リチウム、水素化カリウムおよび水素化ナトリウム等の水素化アルカリ金属;水酸化リチウム、水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ金属;炭酸水素リチウム、炭酸水素カリウムおよび炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩などを挙げることができる。これらは、1種または2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
アルカリ金属化合物は、前記(B)成分中の全ての−O−Raに対し、アルカリ金属化合物中の金属原子の量が通常1〜3倍当量、好ましくは1.1〜2倍当量、さらに好ましくは1.2〜1.5倍当量となる量で使用される。
また、反応に使用する有機溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチルラクトン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジイソプロピルスルホン、ジフェニルスルホン、ジフェニルエーテル、ベンゾフェノン、ジアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)およびトリアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)などを使用することができる。これらの溶媒の中でも、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホンおよびジメチルスルホキシド等の誘電率の高い極性有機溶媒が特に好適に用いられる。
さらに、前記反応の際には、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、クロロベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールなどの水と共沸する溶媒をさらに用いることもできる。
(A)成分と(B)成分の使用割合は、(A)成分と(B)成分との合計を100モル%とした場合に、(A)成分が好ましくは45モル%以上55モル%以下、より好ましくは50モル%以上52モル%以下、さらに好ましくは50モル%を超えて52モル%以下であり、(B)成分が好ましくは45モル%以上55モル%以下、より好ましくは48モル%以上50モル%以下であり、さらに好ましくは48モル%以上50モル%未満である。
また、反応温度は、好ましくは60℃〜250℃、より好ましくは80℃〜200℃の範囲である。反応時間は、好ましくは15分〜100時間、より好ましくは1時間〜24時間の範囲である。
前記重合体(I)は、示差走査熱量測定(DSC、昇温速度20℃/分)によるガラス転移温度(Tg)が好ましくは230〜350℃、より好ましくは240〜330℃、さらに好ましくは250〜300℃である。
前記重合体(I)のガラス転移温度は、例えばRigaku社製8230型DSC測定装置(昇温速度20℃/分)を用いて測定される。
前記重合体(I)は、TOSOH製HLC−8220型GPC装置(カラム:TSKgelα―M、展開溶剤:テトラヒドロフラン(以下「THF」ともいう。))で測定した、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは15,000〜400,000、さらに好ましくは30,000〜300,000である。
前記重合体(I)は、熱重量分析法(TGA)で測定した熱分解温度が、好ましくは450℃以上、より好ましくは475℃以上、さらに好ましくは490℃以上である。
前記重合体(I)の26℃、相対湿度45%RHでの、
1GHzにおける比誘電率は好ましくは3.2以下であり、より好ましくは3.1以下であり、
10GHzにおける比誘電率は好ましくは3.2以下であり、より好ましくは3.1以下であり、
1GHzにおける誘電正接は好ましくは0.005以下であり、より好ましくは0.003以下であり、
10GHzにおける誘電正接は好ましくは0.01以下であり、より好ましくは0.008以下である。
所望の周波数における比誘電率および誘電正接は、26℃、相対湿度45%RHの環境下で、ベクトルネットワークアナライザWiltron37169A(Wiltron製)を用いて摂動方式共振法により測定される。
重合体(I)の1GHz以上の高周波帯域における比誘電率および誘電正接が前記範囲にあると、本発明の樹脂基板を容易に製造することができ、伝送速度が速く、高周波域での低伝送損失が少なく、電気的特性等に優れる高周波回路基板を形成するための樹脂基板を提供することができる。
<樹脂基板の製造方法>
前記樹脂基板の製造方法としては、特に制限されないが、前記重合体(I)と有機溶媒とを含む組成物を支持体上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜から前記有機溶媒を蒸発させることにより除去することで樹脂基板を得る工程とを含むことが好ましい。
前記組成物は、所望の用途に応じて、老化防止剤などの添加剤を含んでもよいが、本質的に、上記重合体(I)のみからなることが好ましい。
前記組成物は、前記の方法(I')で得られた重合体(I)と有機溶媒との混合物をそのまま使用することができる。また、前記組成物は、前記の方法(I')で得られた重合体(I)と有機溶媒との混合物から、重合体(I)を固体分として単離(精製)した後、有機溶媒に再溶解して調製することもできる。
前記重合体(I)を固体分として単離(精製)する方法は、例えば、メタノール等の重合体の貧溶媒に重合体を再沈殿させ、その後ろ過し、次いでろ物を減圧乾燥すること等により行うことができる。
前記重合体(I)を再溶解させる有機溶媒としては、前記重合体(I)を容易に溶解するものが好適に選ばれる。例えば、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンおよびγ−ブチロラクトンが好適に用いられ、塗工性、経済性の観点から、好ましくは、塩化メチレン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチルピロリドンが好適に使用される。これらの溶媒は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
また、塗工時の乾燥性や均一性、表面平滑性などの向上を狙い、その他の有機溶媒、例えば、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、炭化水素系有機溶媒、アルコール系有機溶媒から選ばれる1種、あるいは2種以上の溶媒を適宜組み合わせて使用することができる。この場合、大気圧下(1,013hPa)での沸点が40〜250℃、さらには50〜150℃の範囲内にある有機溶媒が好適であり、重合体(I)を均一に溶解、分散させることのできる範囲で用いられることが好ましい。
これらのその他の有機溶媒の好ましい例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;乳酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチルなどのエステル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのジエチレングリコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトンなどのケトン類;γ−ブチロラクトンが挙げられる。
前記組成物中の重合体(I)の濃度は、重合体の分子量にもよるが、通常、1〜40質量%、好ましくは5〜25質量%である。組成物中の重合体(I)の濃度が前記範囲にあると、厚膜化可能で、ピンホールが生じにくく、表面平滑性に優れる樹脂基板を形成することができる。
なお、前記組成物の粘度は、重合体の分子量や濃度にもよるが、好ましくは50〜100,000mPa・s、より好ましくは500〜50,000mPa・s、さらに好ましくは1000〜20,000mPa・sである。組成物の粘度が前記範囲にあると、成膜中の組成物の滞留性に優れ、厚みの調整が容易であるため、樹脂基板の成形が容易である。
また、前記老化防止剤は、樹脂基板の耐久性をより向上させるために用いられ、好ましくはヒンダードフェノール系化合物である。
前記ヒンダードフェノール系化合物としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−3,5−トリアジン、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,1,3−トリス[2−メチル−4−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−5−tert−ブチルフェニル]ブタン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、および、3,9−ビス[2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンなどを挙げることができる。
前記組成物に老化防止剤を配合する場合には、前記老化防止剤の配合は、前記重合体(I)100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部の量である。
前記組成物を塗布して塗膜を形成する方法としては、ロールコート法、グラビアコート法、スピンコート法、スリットコート法およびドクターブレードを用いる方法等が挙げられる。前記支持体としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムおよびSUS板などが挙げられる。
前記組成物を塗布して塗膜を形成する時の厚さは、特に限定されないが、例えば1〜250μmであり、好ましくは2〜150μmであり、より好ましくは5〜125μmである。
また、塗膜から前記有機溶媒を除去する方法としては、特に制限されないが、例えば、塗膜を加熱する方法が挙げられる。塗膜を加熱することにより、該塗膜中の有機溶媒を蒸発させて除去することができる。前記加熱の条件は、有機溶媒が蒸発すればよく、支持体や重合体に応じて適宜決めればよいが、例えば加熱温度は30℃〜300℃であることが好ましく、40℃〜250℃であることがより好ましく、50℃〜230℃であることがさらに好ましい。
また、加熱時間としては、10分〜5時間であることが好ましい。なお、加熱は二段階以上で行ってもよい。具体的には、30〜80℃の温度で10分〜2時間乾燥後、100℃〜250℃でさらに10分〜2時間加熱するなどである。また、必要に応じて、窒素雰囲気下もしくは減圧下にて乾燥を行ってもよい。
この有機溶媒を除去する工程後の得られた樹脂基板中の残存溶媒量(熱重量分析法:TGA)、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分)は、樹脂基板100重量%に対し、好ましくは0〜1.2重量%、より好ましくは0〜1重量%である。残存溶媒量がこの範囲にあることで、耐熱性に優れ、特に高温下でも変形や力学的強度の低下が起こりにくい高周波回路基板を得ることができる。
得られた樹脂基板は、用いる支持体の種類にもよるが、支持体から剥離して高周波回路基板用樹脂基板として用いることができるし、あるいは剥離せずにそのまま高周波回路基板用樹脂基板として用いることもできるが支持体から剥離して用いることが好ましい。
<樹脂基板の物性等>
本発明の樹脂基板の厚みは、所望の用途に応じて適宜選択されるが、例えば1〜250μmであり、好ましくは2〜150μmであり、より好ましくは5〜125μmである。
また、本発明の樹脂基板は、Rigaku社製8230型DSC測定装置(昇温速度20℃/分)によるガラス転移温度(Tg)が、230〜350℃であることが好ましく、240〜330℃であることがより好ましく、250〜300℃であることがさらに好ましい。
本発明の樹脂基板が、このようなガラス転移温度を有すると、該基板上に配線等を形成する際の加熱や熱処理、半田リフロー工程を高温で行うことができるため、電気特性に優れた高周波回路基板を容易に製造することができる。
本発明の樹脂基板は、引張強度が、50〜200MPaであることが好ましく、80〜150MPaであることがより好ましい。引張強度は、引張試験機5543(INSTRON社製)を用いて測定することができる。
本発明の樹脂基板は、破断伸びが、5〜100%であることが好ましく、15〜100%であることがより好ましい。破断伸びは、引張試験機5543(INSTRON社製)を用いて測定することができる。
本発明の樹脂基板は、引張弾性率が、2.5〜4.0GPaであることが好ましく、2.7〜3.7GPaであることがより好ましい。引張弾性率は、引張試験機5543(INSTRON社製)を用いて測定することができる。
本発明の樹脂基板は、Seiko Instruments社製SSC−5200型TMA測定装置を用いて測定した線膨張係数が、好ましくは80ppm/K以下、より好ましくは75ppm/K以下である。
本発明の樹脂基板は、湿度膨張係数が、15ppm/%RH以下であることが好ましく、12ppm/%RH以下であることがより好ましい。湿度膨張係数は、MA(SIIナノテクノロジー社製、TMA−SS6100)湿度制御オプションを用いて測定することができる。樹脂基板の膨張係数が前記範囲にあると、寸法安定性(環境信頼性)が高く、高湿度下でも安定な樹脂基板であることを示すため、高周波回路基板、特に、過酷な環境下で使用される高周波回路基板により好適に用いることができる。
本発明の樹脂基板は、厚みが30μmである場合に、JIS K7105透明度試験法における全光線透過率が、85%以上であることが好ましく、88%以上であることがより好ましい。全光線透過率は、ヘイズメーターSC−3H(スガ試験機社製)を用いて測定することができる。
本発明の樹脂基板は、厚みが30μmである場合に、波長400nmにおける光線透過率が、好ましくは70%以上であり、より好ましくは75%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。波長400nmにおける光線透過率は、紫外・可視分光光度計V−570(JASCO社製)を用いて測定することができる。
本発明の樹脂基板は、厚みが30μmである場合に、YI値(イエローインデックス)が、3.0以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましく、2.0以下であることがさらに好ましい。YI値は、スガ試験機社製SM−T型色彩測定器を用いて測定することができる。
本発明の樹脂基板は、厚みが30μmである場合に、熱風乾燥機にて大気中230℃で1時間の加熱を行った後のYI値が3.0以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましく、2.0以下であることがさらに好ましい。
<高周波回路基板>
前記高周波回路基板は、前記樹脂基板を含む。具体的には、前記樹脂基板の片面または両面に配線部を設けることで得られる。このような高周波回路基板は、前記樹脂基板を含むため、伝送速度が大きく、伝送損失が小さく、高温、高湿度下などの過酷な環境下でもこれらの電気特性を維持することができる。また、前記樹脂基板は、透明性、耐熱性、耐熱着色性、力学的強度、絶縁性、寸法安定性および配線部との密着性等に優れるため、特にピッチ幅が30μm以下の配線パターンを有する高周波回路基板を製造することも可能である。
配線部を形成する方法としては、例えば、ラミネート法、メタライジング法、スパッタリング法、蒸着法、塗布法および印刷法等により、前記上に銅層、インジウムスズ酸化物(ITO)、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびポリピロール等の導電性材料からなる配線部を設ける方法を挙げることができる。
なお、配線部を形成する前に、必要に応じて、樹脂基板の表面を改質しておいてもよい。
ラミネート法では、例えば、本発明の樹脂基板に銅箔等の金属箔を熱プレス等することで、導電層が設けられた樹脂基板を製造することができ、この導電層をパターニングすることにより高周波回路基板を製造することができる。
メタライジング法では、例えば、蒸着法またはスパッタリング法によって、本発明の樹脂基板と結合するNi系の金属からなるシード層を形成し、そのシード層上に湿式めっき法等により所定の膜厚の銅等の導電層を設けることで、導電層が設けられた樹脂基板を製造することができ、この導電層をパターニングすることにより高周波回路基板を製造することができる。なお、メタライジング法を用いる場合には、Ni等の金属の付着性を向上させるために、予め本発明の樹脂基板をプラズマ処理等で表面改質しておくことが好ましい。
また、スパッタリング法では、例えば、真空中に不活性ガスを導入しながら樹脂基板と例えばインジウムスズ酸化物(ITO)などのターゲット(成膜させる物質)との間に直流高電圧等を印加することで、導電層が設けられた樹脂基板を製造することができ、この導電層をパターニングすることにより高周波回路基板を製造することができる。
蒸着法では、例えば成膜させる物質の前駆体を気化させ、樹脂基板上に析出させることで、高周波回路基板を製造することができる。
また、塗布法および印刷法では、例えば、目的の導電性材料を含む溶液を、ロールコート法、グラビアコート法、スピンコート法、ドクターブレードを用いて樹脂基板に塗布する方法、スクリーン印刷機、インクジェットプリンタ、ディスペンサ、フレキソ印刷機またはグラビア印刷機などにより印刷する方法により、高周波回路基板を製造することができる。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(1)構造分析
下記実施例で得られた重合体の構造分析は、IR(ATR法、FT−IR,6700(NICOLET社製)およびNMR(ADVANCE500型,BRUKAR社製)により行った。
(2)重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)
下記実施例で得られた重合体の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、TOSOH製HLC−8220型GPC装置(カラム:TSKgelα―M、展開溶剤:THF)を用いて測定した。
(3)誘電特性試験
下記実施例および比較例で得られた評価用フィルムを用いて、ベクトルネットワークアナライザWiltron37169A(Wiltron製)を用いて摂動方式共振法により、26℃、相対湿度45%RHの環境下で、1GHz、10GHzにおける比誘電率および誘電正接を測定した。
(4)伝送損失測定
真空プレス装置を用い、下記実施例および比較例で得られた評価用フィルム(30μm厚)と銅箔(厚み18μm)を270℃で40kg/cm2の圧力で加熱圧着し、銅張積層板を得た。銅箔を塩化第二鉄水溶液で部分的に除去することにより図1に示す回路基板(Z0(特性インピーダンス)=50Ω、伝送距離=30mm)を得た。この回路基板を用いてネットワークアナライザーを用いて周波数10GHzでの伝送損失(S21パラメータ)を測定した。
(5)ガラス転移温度(Tg)
下記実施例および比較例で得られた重合体または評価用フィルムのガラス転移温度は、Rigaku社製8230型DSC測定装置を用いて、昇温速度20℃/minとして測定した。
(6)吸水性
下記実施例および比較例で得られた評価用フィルムを、3cm×4cmの大きさに3枚切り出し、減圧乾燥下180℃で8時間乾燥させた。乾燥後の樹脂層の質量を測定した後、蒸留水に25℃で24時間浸漬させた。浸漬後樹脂層表面の水滴をふき取り、浸漬前後の質量変化から吸水率を算出し、3枚の平均値を算出した。
[実施例1]
3Lの4つ口フラスコに(A)成分:2,6−ジフルオロベンゾニトリル(以下「DFBN」ともいう。)35.12g(0.253mol)、(B)成分:9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(以下「BPFL」ともいう。)70.08g(0.200mol)およびレゾルシノール(以下「RES」ともいう。)5.51g(0.050mol)、炭酸カリウム41.46g(0.300mol)、N,N−ジメチルアセトアミド(以下「DMAc」ともいう。)443gならびにトルエン111gを添加した。続いて、4つ口フラスコに温度計、撹拌機、窒素導入管付き三方コック、Dean−Stark管および冷却管を取り付けた。
次いで、フラスコ内を窒素置換した後、得られた溶液を140℃で3時間反応させ、生成する水をDean−Stark管から随時取り除いた。水の生成が認められなくなったところで、徐々に温度を160℃まで上昇させ、そのままの温度で6時間反応させた。
反応後、室温(25℃)まで冷却し、生成した塩をろ紙で除去し、ろ液をメタノールに投じて再沈殿させ、ろ別によりろ物(残渣)を単離した。得られたろ物を60℃で一晩真空乾燥し、白色粉末(重合体)を得た(収量95.67g、収率95%)。
得られた重合体の物性を表1に示す。得られた重合体の構造分析および重量平均分子量の測定を行った。結果は、赤外吸収スペクトルの特性吸収が、3035(C−H伸縮)、2229cm-1(CN)、1574cm-1、1499cm-1(芳香環骨格吸収)、1240cm-1(−O−)であり、重量平均分子量が130,000であった。得られた重合体は前記構造単位(1)および(3)を有していた。
次いで、得られた重合体をDMAcに再溶解させ、重合体濃度20質量%の樹脂組成物を得た。該樹脂組成物を、ポリエチレンテレフタラート(PET)からなる基板上にドクターブレードを用いて塗布し、70℃で30分乾燥させ、ついで100℃で30分乾燥してフィルムとした後、PET基板より剥離した。その後、フィルムを金枠に固定し、さらに230℃、2時間乾燥して、膜厚30μmの評価用フィルムを得た。
得られた評価用フィルムを用いて、1GHz、10GHzにおける比誘電率および誘電正接を測定した。また、前記のように回路基板形成し、これを用いて周波数10GHzでの伝送損失(S21パラメータ)を測定した。測定結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1で得られるフィルムは、比較例1で得られるポリイミドフィルムに比べ、1GHzおよび10GHzにおける比誘電率、誘電正接ともに低い値を示し、良好な電気特性を示すことが明らかになった。更に、実施例1で得られるフィルムを用いた回路基板の伝送損失は、比較例1のフィルムを用いた回路基板に対して約40%低く、良好な伝送特性を示すことが明らかになった。
[実施例2]
RESの代わりに2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン11.41g(0.050mol)を使用した以外は、実施例1と同様に行った。得られた評価用フィルムおよび回路基板の物性を表1に示す。
[実施例3]
(B)成分として、BPFL70.08gおよびRES5.51gの代わりに、BPFL78.84g(0.225mol)および2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン8.41g(0.025mol)を使用した以外は実施例1と同様に行った。得られた評価用フィルムおよび回路基板の物性を表1に示す。
[実施例4]
(B)成分として、BPFL70.08gおよびRES5.51gの代わりに、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン125.65g(0.250mol)を使用した以外は実施例1と同様に行った。得られた評価用フィルムおよび回路基板の物性を表1に示す。
[実施例5]
(B)成分として、BPFL70.08gおよびRES5.51gの代わりに、BPFL87.60g(0.250mol)を使用した以外は実施例1と同様に行った。得られた評価用フィルムおよび回路基板の物性を表1に示す。
[実施例6]
(B)成分として、BPFL70.08gおよびRES5.51gの代わりに、BPFL78.84g(0.225mol)および9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン6.71g(0.025mol)を使用した以外は実施例1と同様に行った。得られた評価用フィルムおよび回路基板の物性を表1に示す。
[実施例7]
(A)成分として、DFBN35.12gの代わりに、DFBN28.10g(0.202mol)および4,4−ジフルオロベンゾフェノン11.02g(0.051mol)を用いた以外は実施例5と同様に行った。得られた評価用フィルムおよび回路基板の物性を表1に示す。
[実施例8]
(A)成分の配合量を、DFBN17.56g(0.126mol)および4,4−ジフルオロベンゾフェノン27.55g(0.126mol)に変更した以外は実施例7と同様に行った。得られた評価用フィルムおよび回路基板の物性を表1に示す。
[実施例9]
(A)成分として、DFBN35.12gの代わりに4,4−ジフルオロジフェニルスルホン(DFDS)78.84g(0.250mol)を使用した以外は実施例5と同様に行った。得られた評価用フィルムおよび回路基板の物性を表1に示す。
[比較例]
ポリイミドフィルム(Kapton 100H, 25μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、1GHz、10GHzにおける比誘電率、誘電正接を測定し、回路基板を用いて周波数10GHzでの伝送損失(S21パラメータ)を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2012221968

Claims (6)

  1. 26℃、相対湿度45%RHでの、
    1GHzおよび10GHzにおける比誘電率が3.2以下、1GHzにおける誘電正接が0.0050以下ならびに10GHzにおける誘電正接が0.010以下である、高周波回路基板用樹脂基板。
  2. 前記樹脂基板が、下記式(1)で表わされる構造単位および下記式(2)で表わされる構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一つの構造単位(i)を有する芳香族ポリエーテル系重合体を含んでなる、請求項1に記載の樹脂基板。
    Figure 2012221968
    (式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に炭素数1〜12の1価の有機基を示し、a〜dは、それぞれ独立に0〜4の整数を示す。)
    Figure 2012221968
    (式(2)中、R1〜R4およびa〜dは、それぞれ独立に前記式(1)中のR1〜R4およびa〜dと同義であり、Yは単結合、−SO2−または>C=Oを示し、R7およびR8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜12の1価の有機基またはニトロ基を示し、gおよびhは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、mは0または1を示す。但し、mが0の時、R7はシアノ基ではない。)
  3. 前記芳香族ポリエーテル系重合体が、さらに、下記式(3)で表わされる構造単位および下記式(4)で表わされる構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一つの構造単位(ii)を有する、請求項1または2に記載の樹脂基板。
    Figure 2012221968
    (式(3)中、R5およびR6は、それぞれ独立に炭素数1〜12の1価の有機基を示し、Zは、単結合、−O−、−S−、−SO2−、>C=O、−CONH−、−COO−または炭素数1〜12の2価の有機基を示し、eおよびfは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、nは0または1を示す。)
    Figure 2012221968
    (式(4)中、R7、R8、Y、m、gおよびhは、それぞれ独立に前記式(2)中のR7、R8、Y、m、gおよびhと同義であり、R5、R6、Z、n、eおよびfは、それぞれ独立に前記式(3)中のR5、R6、Z、n、eおよびfと同義である。)
  4. 前記芳香族ポリエーテル系重合体において、上記構造単位(i)と、上記構造単位(ii)とのモル比が50:50〜100:0である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂基板。
  5. 前記芳香族ポリエーテル系重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量が5,000〜500,000である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂基板。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂基板を含む、高周波回路基板。
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