JP2012220392A - 鳩時計の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鳩時計の駆動装置において、部品点数を省力化することが可能な鳩体の出没動作機構を得ること。
【解決手段】 鳩時計の各種の駆動に用いられる減速ギア群(第1ギア11、第2ギア12、第3ギア13)を利用し、この減速ギア群を保持するホルダHを回転可能に設けてこれにより鳩体の出没動作を行わせる。即ち、モータMが回転すると、第1ギア11が回転するとともに、これに噛合する第2ギア12が、第1ギア11の小径歯車11b及び第3ギア13の外周に沿って噛合しながら移動して、ホルダHが第1軸H1を支点として回転し、これに伴いホルダHのアームH3が回動して、鳩体1を正面方向に移動させる。また、モータMが逆転すると、鳩体1を背面方向に移動させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鳩体が移動する構造の鳩時計の駆動装置に関する。
鳩時計において、鳩体が正面方向に移動して、例えば鳩体頭部が窓から出没する鳩時計の駆動装置が知られている。
この種の鳩時計は、正時に鳩体が移動するほかに、鳩体が揺動したり鳴き声を発する等の駆動や鳴動を併せて行うのが一般的である。
このような鳩体の駆動と鳴き声の鳴動を行うのに、電子音を用いることなく、一つのモータで両方を兼用することができると便宜であることから、例えば、フイゴ機構を用いてモータで駆動し、その際、フイゴの開閉する蓋に押し上げレバー等を連係し、この押上げレバーによって鳩体を移動させるものが知られている(特許文献1)。
また、特許文献2に見るように、鳩体支持レバーを揺動自在に軸支するとともに、このレバーを一定方向に弾性付勢し、更に扉開閉駆動レバーに別途、第1及び第2レバーを設け、これらにより、鳩体支持レバーを揺動駆動するものも知られている。
実開昭61−161785号公報 実開昭61−52284号公報
上述した鳩時計において、部品点数を削減して一つのモータで各機構を駆動する場合に、特許文献1のように押上げレバーを用いるものや、特許文献2のように複数のレバーを用いるものは、それなりに機構の省力化を図ることができるものであった。
本発明は、これらを一歩進めて、より合理的な構成により、鳩時計の駆動装置を得ようとするものである。即ち、鳩時計の駆動装置には、通常、フイゴ機構やからくり装置等が設置され、これらに対するモータからの駆動力伝達経路上に減速ギア群が使用されるので、この減速ギア群に工夫を加えることにより、より一層部品点数を省力化することの可能な鳩時計の駆動装置を提案するものである。
本願第1請求項に記載した発明は、実施例で用いた符号を付して記すと、鳩体1を駆動するモータ機構10を筐体2に備え、この鳩体1が所定時刻に移動する形式の鳩時計において、
前記モータ機構10は、前記筐体2に固着されるモータMと、このモータMに連係する減速ギア群と、この減速ギア群を保持するホルダHと、を備え、
前記モータMのモータ軸Msは、前記鳩体1の移動方向に対し直行する方向に設け、且つ、このモータ軸Msに歯車Mgを固着し、
前記減速ギア群は、順に、前記モータ軸Msの歯車Mgに噛合する第1ギア11、第2ギア12及び第3ギア13を備えるとともに、前記第1ギア11と第2ギア12は大径歯車11a,12a及び小径歯車11b,12bを備え、
前記ホルダHは、前記筐体2に回動可能に設けられるとともに、所定角度回動すると当該筐体2に当接するものであって、前記モータ軸Msに平行な第1軸H1及び第2軸H2を設け、且つ前記第1軸H1を前記筐体2に回転自在に挿通し、更に当該ホルダHには、ホルダの回動に伴い回動しその先端H3aが前記鳩体1に連係するアームH3を設け、
前記第1ギア11及び第3ギア13は前記ホルダHの前記第1軸H1に回転自在に挿通されるとともに、前記第2ギア12は前記ホルダHの前記第2軸H2に回転自在に挿通され、
更に、前記モータ軸Msの歯車Mg、第1ギア11、第2ギア12及び第3ギア13間では、前記モータ軸Msの歯車Mgと第1ギア11の大径歯車11a、第1ギア11の小径歯車11bと前記第2ギア12の前記大径歯車12a、前記第2ギア12の小径歯車12bと前記第3ギア13、がそれぞれ噛合し、
前記モータMが作動すると、これに伴い前記鳩体1が正面方向に移動し、また、前記モータMが逆転すると、前記鳩体1が背面方向に移動するように設けられている鳩時計の駆動装置である。
本願第2請求項に記載した発明は、請求項1において、前記モータ機構10は、前記鳩体1が所定時刻に時刻を報時するフイゴ式発音機構30に更に連係して当該フイゴ式発音機構30を鳴動駆動するものであって、前記第3ギア13は、前記フイゴ式発音機構30を作動する駆動機構に連係している鳩時計の駆動装置である。
本願第3請求項に記載した発明は、請求項1において、前記モータ機構10は、前記鳩体1が所定時刻に時刻を報時するフイゴ式発音機構30と、このフイゴ式発音機構30によって鳴動駆動する回数を計測する数取り機構40とを更に連係し、前記第3ギア13は、前記フイゴ式発音機構30及び数取り機構40を作動する駆動機構に連係している鳩時計の駆動装置である。
本発明に係る鳩時計の駆動装置において、モータMが作動してモータ軸Msの歯車Mgが回転すると、第1ギア11が回転するとともに、これに噛合する第2ギア12が、第1ギア11の小径歯車11b及び第3ギア13の外周に沿って噛合しながら移動して、ホルダHが第1軸H1を支点として回転し、これに伴いホルダHのアームH3が回動して、例えば筐体2の窓2aから奥まった箇所を初期位置とする鳩体1を正面方向(当該窓2a方向)に移動し、鳩体の頭部を窓から露呈させることになる。
そして、モータMが逆転すると、第2ギア12が、第1ギア11の小径歯車11b及び第3ギア13の外周に沿って噛合しながらモータMの正転の場合とは反対方向に移動して、ホルダHが第1軸H1を支点として前記とは反対方向に回転し、これに伴いホルダHのアームH3が反対方向に回動して、鳩体1を背面方向に移動させる。
このように、本発明においては、鳩時計の例えばフイゴ式発音機構等の駆動に用いられる減速ギア群を利用し、この減速ギア群を保持するホルダを回転可能に設けることにより、鳩体の出没動作を行わせて、これにより従来用いられていた固有の鳩体駆動装置を不用にすることができ、以って部品点数を省力化することが可能となったものである。
本発明の実施例に係り、鳩時計を示す正面外観図である。 本発明の実施例に係り、駆動装置を示す斜視図である。 本発明の実施例に係り、駆動装置を示す側面図である。 本発明の実施例に係り、駆動装置を示す平面図である。 本発明の実施例に係り、駆動装置の内部機構を背面側から示す縦断面図である。 本発明の実施例に係り、ホルダを示す外観図である。 本発明の実施例における駆動装置の内部機構を示す側面図であって、鳩体が奥側に位置している図である。 本発明の実施例における駆動装置の内部機構を示す側面図であって、鳩体が正面側に位置している図である。 本発明の実施例における駆動装置の内部機構を示す側面図であって、鳩体が正面側に位置して揺動している状態の図である。 本発明の実施例におけるフイゴ式発音機構の駆動系を示す側面図であって、(1)は第1声「パ」を発する位置関係、(2)はバルブを閉じた状態の位置関係、(3)は第2声「ポ」を発する位置関係、を示す図である。 本発明の実施例に係り、駆動装置の内部機構(主にカム及びリミットスイッチ)を示す側面図である。
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1において、本例の鳩時計は、鳩体1と図示を省略した時計機構が筐体2内に収納され、筐体2の正面にデジタル表示の時計表示部3を備えた装飾時計である。
本例の鳩時計の駆動装置は、図2〜図9に示すように、後に詳述するモータ機構10、せり出し機構20、フイゴ式発音機構30及び数取り機構40を備えて構成される。本例においては、モータ機構10に組み込まれた一つのモータMで、鳩体1を正面方向へ出没移動させるせり出し動作(せり出し機構20)、鳩体1の鳴動(フイゴ式発音機構30)、このフイゴ式発音機構30に連動する鳩体1の上下揺動、そして、鳩体1の鳴動及び上下揺動をカウントする数取り機構40の動作を、全て行うように構成されている。
前記モータ機構10は、モータM、モータMに連係する減速ギア群(第1ギア11、第2ギア12、第3ギア13)及びホルダHによって構成される。
モータMは、筐体2に装着される。この例では、筐体2に別途、機構ケース100を設けており、この機構ケース100の箇所にモータMが設けられている。また、モータMは、そのモータ軸Msが鳩本体1の移動方向に直交する方向に位置しており、更に、モータ軸Msには歯車Mgが固着されている。この歯車Mgは、第1ギア11の後述する大径歯車11aと噛合する。
第1ギア11は、大径歯車11aと小径歯車11bを備え、後述するホルダHの第1軸H1に回転自在に装着される。大径歯車11aは、上述のように、モータMの歯車Mgと噛合し、小径歯車11bは第2ギア12の後述する大径歯車12aと噛合する。
第2ギア12は、大径歯車12aと小径歯車12bを備え、後述するホルダHの第2軸H2に回転自在に装着される。大径歯車12aは、上述のように、第1ギア11の小径歯車11bと噛合し、小径歯車12bは第3ギア13と噛合する。
第3ギア13は、第1ギア11と同軸に設けられる。この例では、第3ギア13はホルダHの第1軸H1に回転自在に装着される。また、第3ギア13は、上述のように、第2ギア12の小径歯車12bと噛合する。更に、第3ギア13の固着軸は、機構ケース100に形成した軸穴に挿通されて回転自在に支持され、機構ケース100から外側に突出した部位に、後に詳述するカムC(同軸に固定される第1カムC1、第2カムC2、第3カムC3)を固着している。
尚、ホルダHの第1軸H1と第3ギア13の前記固着軸は、上述したように同軸状に設けられているところ、例えば、この固着軸を第1ギア11側へホルダHを貫通して延設し、以ってこれを第1軸H1とし、或いは、ホルダHに個別に設けた軸に第1ギア11を回転自在に装着するとともに、この軸に第3ギア13の前記固着軸を圧入その他で双方を固設して、これらを第1軸H1としてもよい。
ホルダHは、第1ギア11、第2ギア12及び第3ギア13を覆うように設けられており、上述のように、第1ギア11及び第3ギア13を回転自在に支持する第1軸H1と、第2ギア12を回転自在に支持する第2軸H2を備える。また、第1軸H1及び第2軸H2は、モータ軸Msと平行に設けられている。
更に、ホルダHは、アームH3を設けている。アームH3は、先端部H3aが、鳩体1の下部に設けた枢着部1aに連係し、基部H3bはホルダHに固着している。尚、鳩体1は、鳩体後部に姿勢保持部1bを設けている。この姿勢保持部1bは、後述する回動板部33a(フイゴ式発音機構30の発音部31に設けたフイゴ33に備えられる)の上面に摺動可能に載置されている。また、鳩体1は、常時は窓2aの背面方向寄りに位置している。
このように構成されるホルダHは、第1軸H1を支点として、回転可能に設けられている。そして、このホルダHの回転は、所定角度になるとホルダHが機構ケース100に当接して、それ以上の回転が阻止されるように設けられている。
次に、せり出し機構20について説明する。せり出し機構20は、前述したように、鳩体1を正面方向へ出没移動させる機構であり、モータ機構10のモータM、モータMに連係する減速ギア群(第1ギア11、第2ギア12、第3ギア13)及びホルダHによって構成される。
上述のように構成される本例のモータ機構10及びせり出し機構20において、正時になると、図示を省略した時計制御部からモータ指令信号が発せられて、モータMが作動する。図7に示す鳩体1の待機状態において、モータMが回転すると、第1ギア11が回転し、これにより第2ギア12が回転する。減速ギア群には鳩時計の各種の機構を作動させるために高負荷がかかっており、そのため、この第2ギア12の回転は、第3ギア13を回転させることなく第1ギア11の大径歯車11aに沿って回転移動することになり、結果、ホルダHが第1軸H1を支点として回転する(遊星歯車の原理)。
ホルダHが回転すると、これに固着しているアームH3が回動して、その先端部H3aに連係する鳩体1が正面方向へ移動する(せり出し動作の始動)。
ホルダHが回転して鳩体1が正面方向へ移動した後(図8)、間もなくすると、ホルダHが機構ケース100に当接して、ホルダHの回転が停止し、アームH3の回動も停止し、これにより鳩体1の移動が停止する(せり出し動作の終了)。このときの鳩体1の頭部は、窓2aの開口部に位置している。
ホルダHの回転が停止すると、第2ギア12の上述した第1ギア11の大径歯車11aに沿う回転が停止して、第2ギア12がその位置で回転し、第2ギア12の回転力が第3ギア13に伝達されることとなって、爾後、第3ギア13が回転する。第3ギア13が回転すると、第3ギア13の固着軸が回転するので、後述するように、固着軸に固定したカムC(第1カムC1、第2カムC2、第3カムC3)の回転に伴い、フイゴの開閉(図9)、バルブの開閉、スイッチのオンオフがなされる。
モータMが逆転すると、カムCが逆転して、当該カムCの係合する他部材によってその逆転は阻止され、これにより、前述のモータMの正転の場合と同様に、第2ギア12が、第1ギア11の小径歯車11b及び第3ギア13の外周に沿って噛合しながらモータMの正転の場合とは反対方向に移動して、ホルダHが第1軸H1を支点として前記とは反対方向に回転する。そして、これに伴いホルダHのアームH3が反対方向に回動して、鳩体1を背面方向に移動させる。ここでモータMへの通電を遮断すると、モータの静止トルクによりモータMが拘束されて停止する。
尚、上述したことから明らかなように、本例のモータ機構10及びせり出し機構20においては、モータMが回転すると、第2ギア12が固定されていないので、ホルダHが回転し、従って鳩体1が正面方向に移動し、ホルダHの回転が阻止されるとカムCが回転し始める。また、モータMが逆回転すると、カムCの回転が阻止され、ホルダHの逆回転が始まり、従って鳩体1が背面方向に移動する。
また、本例では、ばね101を設けて、ホルダHを正面方向へ弾性付勢している。ばね101は、例えば中央部がコイル状のばねであって図示を省略した筐体2の適所に係合させ、一端をホルダH側に、他端を後述するフイゴ式発音機構30の音変更用リンク35側に、それぞれ係止させる。ばね101を用いると、上述したせり出し動作が補強されて、例えば鳩時計が傾けられても、鳩体1の移動にもたらされ得る不安定性を回避することができる。
上述した本例のせり出し機構20によれば、鳩時計の例えばフイゴ式発音機構30等の駆動に用いられる減速ギア群を利用し、この減速ギア群を保持するホルダHを回転可能に設けることにより、鳩体1の出没動作を行わせて、これにより従来用いられていた固有の鳩体駆動装置を不用にすることができ、部品点数を省力化することが可能となる。
次に、フイゴ式発音機構30を説明する。本例のフイゴ式発音機構30は、フイゴの動作により笛を鳴らし、鳴動1回ごとに笛の音色(2音色)を交互に変更させ、笛の鳴動に伴い鳩体1を上下揺動させる機構であって、発音部31、蛇腹部駆動用リンク34、音変更用リンク35及びカムCにおける第1カムC1、第2カムC2によって構成される。
発音部31は、発音中空体32及びフイゴ33で構成される。発音中空体32には、笛部32aと音変更用の穴部32bを備える。また、フイゴ33は、回動体部33aと蛇腹部33bを備える。尚、穴部32bは、本例の場合、発音中空体32の下部に設けられる本体突出部32cに形成されている。
蛇腹部駆動用リンク34は、第1リンク部L1と第2リンク部L2を回動可能に連結して構成される。第1リンク部L1は、基部L1aが機構ケース100に回動可能に取付けられ、対向端部L1bは第2リンク部L2の対向端部L2bに回動可能に連結される。また、第2リンク部L2は、先端部L2aが機構ケース100に回動可能に取付けられ、対向端部L2bは第1リンク部L1の対向端部L1bに回動可能に連結される。
そして、第1リンク部L1の適所には、カム部たる突部L1cを設けている。この突部L1cは、第1カムC1の回転によりこの第1カムC1の後述するカム部C1a,C1bと間欠的に当接する部位である。
音変更用リンク35は、更に図9及び図10に示すように、先端部35aが第2カムC2の後述するカム部C2aと間欠的に当接し、他端部35bには音変更用の穴部32bに当接可能なバルブ36を装着している。また、先端部35aと他端部35bとの間の適所には、機構ケース100に回動可能に支持される回動支点部35cを設けている。
第1カムC1には二つのカム部C1a,C1bを備える。この二つのカム部C1a,C1bにより、第1カムC1の1回転で、蛇腹部駆動用リンク34を介して、フイゴ33の回動板部33aを2回、回動させることになる。このフイゴ33の回動板部33aが回動すると、これにより発音中空体32に圧縮空気が供給され、その空気が笛部32aから排出される際に、例えば「パ」といった音を発生させる。
第2カムC2には一つのカム部C2aを備える。この一つのカム部C2aにより、第2カムC2の1回転で、音変更用リンク35を介して、音変更用の穴部32bを1回閉塞させ、これにより、笛の音色を変更させることになる。この音変更用の穴部32bが閉塞されると、笛部振動媒体としてのフイゴ33の振動係数が変更されるので、前記圧縮空気が笛部32aから排出される際に、変更されなかった場合、例えば「パ」であった音に対し、「ポ」といった音を発生させる。
また、第1カムC1(カム部C1a,C1b)による蛇腹部駆動用リンク34と、第2カムC2(カム部C2a)による音変更用リンク35との駆動タイミングは、次のようになされている。
第1カムC1のカム部C1aによる蛇腹部駆動用リンク34の動作がなされると、当初は第2カムC2のカム部C2aによる音変更用リンク35の動作がもたらされていないので、「パ」の音が発せられる。
これに続いて、更に、第1カムC1のカム部C1bによる蛇腹部駆動用リンク34の動作がなされる前に第2カムC2のカム部C2aによる音変更用リンク35の動作がもたらされ、音変更用の穴部32bが閉塞される。そして、第1カムC1のカム部C1bによる蛇腹部駆動用リンク34の動作がなされると、「ポ」の音が発せられる。
このようにして、第3ギア13の1回転で、第1カムC1及び第2カムC2と、それぞれの蛇腹部駆動用リンク34及び音変更用リンク35の動作により、「パ」「ポ」といった2音色を鳴動することになる。
本例においては、第1カムC1のカム部C1aのカム高さ(回転中心からの放射状方向最外側の周端縁までの間隔)は、カム部C1bのカム高さよりも大きく形成している。このように、「カム部C1aのカム高さ」>「カム部C1bのカム高さ」とすることにより、蛇腹部駆動用リンク34を介して開閉される回動板部33aの開閉幅に大小の差を設けることができる。そして、この回動板部33aの開閉幅の大小により、発音中空体32に供給される圧縮空気に増減をもたらすことができ、この圧縮空気の増減に従って、笛部32aの鳴動に強弱を付与することができる。本例の場合、2音色交互の鳴動において、強い「パ」、弱い「ポ」、といった音色を実施でき、これにより、鳩時計の鳴動に現実感(リアリティ)をかもし出すことができる。
尚、本例においては、前述したように、カムCが逆転すると、当該カムCの係合する他部材によってその逆転が阻止されるように設けられている。例えば、第1カムC1(カム部C1a,C1b)に着目してみると、双方のカム部C1a,C1bは、モータMが正転する場合のカム面先端方向は湾曲面を呈している一方で、カム背面は凹面状を呈している。そのため、モータMの正転時においては第1カムC1(カム部C1a,C1b)は蛇腹部駆動用リンク34の前記突部L1cとスムーズに摺接して所謂カム動作を行うことができる一方で、モータMの逆転時においては、カム背面が突部L1cに当接してその回転が阻止される。これにより、前述したように、モータMが逆回転すると、カムCの回転が阻止され、ホルダHの逆回転が始まり、鳩体1が背面方向に移動することになる。
更に、本例のフイゴ式発音機構30は、鳩体1を上下方向に揺動させる機能を備えている。前述したように、鳩体1は、その後部に設けた姿勢保持部1bが、フイゴ33の回動板部33aの上面に摺動可能に載置されているので、この回動板部33aの回動動作により、鳩体1が上下方向に揺動することになる。従って、上述した「パ」「ポ」の交互の鳴動に連動して、鳩体1が上下方向に揺動動作する。
そして、この鳩体1の上下方向における揺動動作は、本例の場合、上述した前記回動板部33aの開閉幅の大小の差に伴って、大小の揺動幅がもたらされる。
次に、数取り機構40について説明する。この数取り機構40は、更に図11に示すように、鳩体1の鳴動及び上下揺動をカウントする機構であって、リミットスイッチ41と第3カムC3によって構成される。スイッチレバー41aを備えたリミットスイッチ41が筐体2に取付けられ、回転する第3カムC3のカム部C3aがスイッチレバー41aに当接する回数が、リミットスイッチ41におけるオンオフの電気的導通の回数としてカウントされる。
本例では、第3カムC3に一つのカム部C3aを備えるので、第3カムC3の1回転により、スイッチレバー41aを1回作動させる。また、第3カムC3が1回転すると、二つのカム部を備える第1カムC1は、2回の鳩体1の鳴動(「パ」「ポ」)及び上下揺動を生ぜしめることになる。
この点、従来においては、電気的制御により、或いは、別途に鳴動用の歯車を設けて当該歯車の回転制御を行うことにより、鳴動及び鳴動回数を作動制御していたが、本例の数取り機構40を設けると、この機構により電気的に検出してカウントし、これを用いて、各正時に本例の駆動装置を作動させその時刻の鳴動回数に達したところでモータ電源をオフし或いはモータの逆回転制御を行えばよくなるので、制御回路等が簡易化され、以って製作費用を低廉化することが可能になる。
以上説明したように、本例の鳩時計の駆動装置によれば、各機構に工夫を凝らしているので、部品点数を省力化することが可能となる。尚、本例における各部の構成は、特許請求の範囲に記載した技術的範囲において適宜に設計変更が可能であり、図例説明したものに限定されないことは勿論である。特に、本例の鳩時計はデジタル表示部を備えた装飾時計を備えた時計であるが、その構成は、各種の時計等や装飾装置自体に応用することも可能である。
本発明の鳩時計は、部品点数の省力化に優れたものであり、壁掛け時計、置き時計、目覚し時計として好適に利用することができる。
1 鳩体
1a 枢着部
1b 姿勢保持部
2 筐体
2a 窓
3 時計表示部
10 モータ機構
M モータ
Ms モータ軸
Mg 歯車
11 第1ギア
11a 大径歯車
11b 小径歯車
12 第2ギア
12a 大径歯車
12b 小径歯車
13 第3ギア
C カム
C1 第1カム
C1a カム部
C1b カム部
C2 第2カム
C2a カム部
C3 第3カム
C3a カム部
H ホルダ
H1 第1軸
H2 第2軸
H3 アーム
H3a 先端部
H3b 基部
20 せり出し機構
30 フイゴ式発音機構
31 発音部
32 発音中空体
32a 笛部
32b 穴部
32c 本体突出部
33 フイゴ
33a 回動板部
33b 蛇腹部
34 蛇腹部駆動用リンク
L1 第1リンク部
L1a 基部
L1b 対向端部
L1c 突部
L2 第2リンク部
L2a 先端部
L2b 対向端部
35 音変更用リンク
35a 先端部
35b 他端部
35c 回動支点部
36 バルブ
40 数取り機構
41 リミットスイッチ
41a スイッチレバー
100 機構ケース
101 ばね

Claims (3)

  1. 鳩体を駆動するモータ機構を筐体に備え、この鳩体が所定時刻に移動する形式の鳩時計において、
    前記モータ機構は、前記筐体に固着されるモータと、このモータに連係する減速ギア群と、この減速ギア群を保持するホルダと、を備え、
    前記モータのモータ軸は、前記鳩体の移動方向に対し直行する方向に設け、且つ、このモータ軸に歯車を固着し、
    前記減速ギア群は、順に、前記モータ軸の歯車に噛合する第1ギア、第2ギア及び第3ギアを備えるとともに、前記第1ギアと第2ギアは大径歯車及び小径歯車を備え、
    前記ホルダは、前記筐体に回動可能に設けられるとともに、所定角度回動すると当該筐体に当接するものであって、前記モータ軸に平行な第1軸及び第2軸を設け、且つ前記第1軸を前記筐体に回転自在に挿通し、更に当該ホルダには、ホルダの回動に伴い回動しその先端が前記鳩体に連係するアームを設け、
    前記第1ギア及び第3ギアは前記ホルダの前記第1軸に回転自在に挿通されるとともに、前記第2ギアは前記ホルダの前記第2軸に回転自在に挿通され、
    更に、前記モータ軸の歯車、第1ギア、第2ギア及び第3ギア間では、前記モータ軸の歯車と第1ギアの大径歯車、第1ギアの小径歯車と前記第2ギアの前記大径歯車、前記第2ギアの小径歯車と前記第3ギア、がそれぞれ噛合し、
    前記モータが作動すると、これに伴い前記鳩体が正面方向に移動し、また、前記モータが逆転すると、前記鳩体が背面方向に移動するように設けられていることを特徴とする鳩時計の駆動装置。
  2. 前記モータ機構は、前記鳩体が所定時刻に時刻を報時するフイゴ式発音機構に更に連係して当該フイゴ式発音機構を鳴動駆動するものであって、前記第3ギアは、前記フイゴ式発音機構を作動する駆動機構に連係していることを特徴とする請求項1記載の鳩時計の駆動装置。
  3. 前記モータ機構は、前記鳩体が所定時刻に時刻を報時するフイゴ式発音機構と、このフイゴ式発音機構によって鳴動駆動する回数を計測する数取り機構とを更に連係し、前記第3ギアは、前記フイゴ式発音機構及び数取り機構を作動する駆動機構に連係していることを特徴とする請求項1記載の鳩時計の駆動装置。
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