JP2012218388A - 共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材 - Google Patents

共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材 Download PDF

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Abstract

【課題】 特殊な加工機を必要とせず、野菜、果実類、水産物、畜肉、加工食品等を長期にわたって鮮度を保持でき、外的衝撃等にも耐えられる内容物保護性にも優れた共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材を提供すること。
【解決手段】 保水性糖質剤(a1)及び/又は抗菌性ポリフェノール(a2)を含有するオレフィン系樹脂(a3)を主成分とするシール樹脂層(A)と、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とする中間樹脂層(B)と、前記オレフィン系樹脂(a3)の融点より高い融点を有するオレフィン系樹脂(c1)を主成分とする表面樹脂層(C)とを積層してなることを特徴とする共押出多層フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、野菜、果実類、水産物、畜肉、加工食品等を長期にわたって鮮度を保持でき、延伸基材等をラミネートすることなく、自動ピロー型包装機適性に優れた共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材に関する。
従来、果実や野菜の酸化傷害を防ぐとともに、糖度を向上させるうる包装材として、ポリフェノールと糖質とを基材に含有・塗布してなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、これに用いる基材には通気性確保のため、多数の有孔加工を施している。このため、微妙な水分調整が困難で、更に水分の蒸散による内容物の目減りが大きい上、有孔部分から微生物やほこり等の異物が混入する問題もあった。また穴の大きさ、個数により鮮度保持効果(酸化障害防止効果)が変動し、場合によっては青果物の周囲の酸素濃度は大気中の酸素濃度と変わらない状況も起こり得ていた。その場合には青果物の養分消費や成長に伴う変色(黄変、褐変)が起こりやすく、更には水分も気散してしまい、萎びたり表面が硬化したりする現象が発生しやすかった。
またトレハロースを含有した樹脂組成物をフィルム化し、これを鮮度保持用包装材とする方法も提供されている(例えば、特許文献2、3参照)。これらは単層のフィルム構成であり、あらかじめ製袋加工業者で製袋加工した袋を産地や食品加工メーカーに供給し、手詰め等により充填・密封・溶融シール等をする形態であり、包装機械利用を前提とした自動包装用途では、密封・シール強度が不安定になりやすく、シール漏れ等が発生しやすいため不向きである。更に本形態では充填時における微生物による2次汚染や異物混入を防止できるものではない。また更に内容物に突起形状があったり、比較的重量物であったりする場合は、輸送時や陳列時の振動や落下による破袋、破れによる不具合が生じる問題が潜在的に存在している。
自動包装用途向けや輸送による破れ、破袋、シール漏れ等による問題点の解決策としては、延伸基材をシーラントフィルムに接着剤塗布等によりラミネート積層した包装材が多く利用されている。その製造工程には、接着剤塗布後に乾燥オーブンで溶剤を気散、その後接着硬化反応を促し接着強度を強固にするため、40℃以上の部屋で数日エージング、という工程が必須であるため、温度コントロールが可能な比較的広い場所を必要とする上、揮発した溶剤を大気中に放出させない工夫等も必要であり、製造コスト、生産管理上の問題が大きい。
地球環境負荷低減の観点からは、出来るだけ接着剤・溶剤等を使用しない、即ちラミネート工程を必要としない単体での使用が可能なフィルムが望ましい。また、果実や野菜等の生産者の高齢化現象の進行等による労働力不足の観点からは、製袋加工を施すことなく包装材であるロール原紙を直接、産地や食品加工メーカー、充填メーカー等に供給し、自動包装機械により、充填・シール・パッキングが可能であることも重要である。この様な自動包装機械の利用により、迅速な納期対応や生産性向上、さらには2次汚染性が軽減される付加価値も期待できる。
特開2010−045986号公報 特開2000−086907号公報 特開2000−239454号公報
本発明の課題は、上記のような問題に鑑みなされたものであり、特殊な加工機を必要とせず、野菜、果実類、水産物、畜肉、加工食品等を長期にわたって鮮度を保持でき、外的衝撃等にも耐えられる内容物保護性にも優れた共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、保水性糖質及び/又は抗菌性ポリフェノールをシール樹脂層に含有させ、これを特定のオレフィン系樹脂層と積層させることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、保水性糖質剤(a1)及び/又は抗菌性ポリフェノール(a2)を含有するオレフィン系樹脂(a3)を主成分とするシール樹脂層(A)と、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とする中間樹脂層(B)と、前記オレフィン系樹脂(a3)の融点より高い融点を有するオレフィン系樹脂(c1)を主成分とする表面樹脂層(C)とを積層してなることを特徴とする共押出多層フィルムと、これを用いてなる包装材を提供するものである。
本発明の共押出多層フィルムは、保水効果及び抗菌性を有する保水性糖質剤、ポリフェノールを含有するオレフィン系樹脂層を食品に直接接するシール層に配置する事により、有効に鮮度保持効果を付与できる。又表面樹脂層はシール層に用いたオレフィン系樹脂の融点よりも高い融点を有するオレフィン系樹脂を用いることにより、フィルムの両面の融点に温度差を設け、延伸基材等をラミネートすることなく、表面樹脂層の耐熱性と高剛性化によりシール部の収縮やシワが入りくいなど優れた包装機械適性、重量物の包装にも耐えられるヒートシール強度をも有し、フィルムの耐ピンホール性や耐低温衝撃性にも優れており、常温・冷蔵・冷凍保存される野菜、果実類、水産物、畜肉、加工食品等の食品に好適に用いることができる。
本発明の共押出多層フィルムは、少なくともシール樹脂層(A)、中間樹脂層(B)、表面樹脂層(C)と、を有するものであり、それぞれの層を構成する樹脂として、特定のオレフィン系樹脂又はこれを含む混合物を主成分としているものである。本発明において「主成分とする」とは、当該特定の樹脂又は混合物を、各層を形成する全成分量に対して85質量%以上含有する事を言うものであり、好ましくは、95質量%以上含有するものであることを言う。
本発明の共押出多層フィルムのシール樹脂層(A)に含有される保水性糖質剤(a1)としては、グルコース、マルトース、ラクトース、フラクトースなどの還元糖であっても、シュクロース、トレハロースなどの非還元糖であっても、更には、ソルビトール、マンニット、ラクチトール、マルチトールなどの糖アルコールであっても良い。特にシール樹脂層(A)の樹脂成分であるオレフィン系樹脂(a3)との相溶性に優れ、均一性に富む多層フィルムが得られる点と、鮮度保持性との観点からトレハロースやソルビトールを用いることが好ましい。
前記トレハロースは、3種類の異性体、即ち、α,α体、α,β体及びβ,β体のいずれであってもよいが、工業的入手容易性と得られるフィルムの鮮度保持性との観点よりα,α体を用いることが好ましい。トレハロースの調整方法、製造方法、性状及び純度等は特に限定されるものではなく、市販されているものをそのまま或いは精製してから、または合成して得られるものを用いることができる。α,α体の市販品としては、例えばα−トレハロース2含水結晶性品として株式会社林原商事製トレハなどがある。
シール樹脂層(A)に含有される保水性糖質剤(a1)の使用割合としては、少なすぎると鮮度保持効果が不足し、多すぎると得られる多層フィルムの透明性の劣化やフィルム表面への析出・ブリードが多くなり、スリップ性の悪化やブロッキング等の発生など、目的とする諸物性に影響を与えることがあったり、コスト的な問題も発生したりするため、通常は0.01〜30質量%の範囲であり、好ましくは0.03〜15質量%の範囲である。
本発明で使用する抗菌性ポリフェノール(a2)としてはフラボノイド類、タンニン、クロロゲン酸、没食子酸、エラグ酸、フェノール酸、カテキンなど、更には植物色素であるアントシアニン、ルチン、ペスペリジン、ナリンジンなどが挙げられ、多種植物界に存在する。これらの中でも、アントシアニンを含むもの、すなわちアントシアニンの発色団であるアントシアニジンあるいはアントシアニジンの縮合体ないし多量体を形成したプルアントシアンニジンを含むものやカテキンであることが好ましく、プルアントシアンニジンを多く含む植物由来の抽出物であることが好ましく、このようなものとして例えば、ブドウ種子抽出物、ブドウ葉抽出物などが挙げられる。
シール樹脂層(A)に含有される抗菌性ポリフェノール(a2)の使用割合としては、少なすぎると抗菌性効果による鮮度保持性能が不足し、多すぎると得られる多層フィルムの透明性の劣化や、保存中の着色・色相変化が起こりやすく、またフィルム表面への析出・ブリードが増加することにより包装機械適性に影響を与えることがあるので、通常は0.01〜30重量%の範囲であり、好ましくは0.1〜15重量%の範囲である。前述の保水性糖質剤(a1)と組み合わせて用いる場合には、保水性糖質剤(a1)と抗菌性ポリフェノール(a2)との合計使用割合として、0.01〜30重量%の範囲であることが好ましく、特に好ましくは0.1〜15重量%の範囲である。
保水性糖質剤(a1)、抗菌性ポリフェノール(a2)のオレフィン系樹脂(a3)への配合方法としては特に限定されるものではなく、オレフィン系樹脂(a3)に直接配合する方法や、予めオレフィン系樹脂の重合時あるいはコンパウンド時に保水性糖質剤(a1)、抗菌性ポリフェノール(a2)を配合しマスターバッチを調製してから、これを更に希釈する方法でもよい。マスターバッチを用いる方が、分散性が良好となる場合もあるので、用いる保水性糖質剤(a1)、抗菌性ポリフェノール(a2)、オレフィン系樹脂(a3)の種類や配合比率等に応じて適宜選択することが望ましい。
本発明の共押出多層フィルムにおいて、シール樹脂層(A)で使用するオレフィン系樹脂(a3)としては、特に限定されるものではなく、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、密度が0.870〜0.970g/cmのポリエチレン系樹脂であることが好ましく、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリエチレン樹脂や、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート(EMA)共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン系共重合体;更にはエチレン−アクリル酸共重合体のアイオノマー、エチレン−メタクリル酸共重合体のアイオノマー等が挙げられ、単独でも、2種以上を混合して使用しても良い。また、前記ポリエチレン系樹脂のMFR(190℃、21.18N)は2〜20g/10分であることが好ましく、3〜10g/10分であることがより好ましい。MFRがこの範囲であれば、フィルムの押出成形性が向上する。これらの中でもシール性と、前述の保水性糖質剤(a1)、抗菌性ポリフェノール(a2)との相溶性が良好なことからVLDPE、LDPE、LLDPE、EVAを用いることが好ましい。
LDPEとしては高圧ラジカル重合法で得られる分岐状低密度ポリエチレンであれば良く、好ましくは高圧ラジカル重合法によりエチレンを単独重合した分岐状低密度ポリエチレンである。
LLDPEとしては、シングルサイト触媒を用いた低圧ラジカル重合法により、エチレン単量体を主成分として、これにコモノマーとしてブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン等のα−オレフィンを共重合したものである。LLDPE中のコモノマー含有率としては、0.5〜20モル%の範囲であることが好ましく、1〜18モル%の範囲であることがより好ましい。
前記シングルサイト触媒としては、周期律表第IV又はV族遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウム化合物及び/又はイオン性化合物の組合せ等のメタロセン触媒系などの種々のシングルサイト触媒が挙げられる。また、シングルサイト触媒は活性点が均一であるため、活性点が不均一なマルチサイト触媒と比較して、得られる樹脂の分子量分布がシャープになるため、フィルムに成膜した際に低分子量成分の析出が少なく、シール強度の安定性や耐ブロッキング適性に優れた物性の樹脂が得られるので好ましい。
またシール性安定性・耐衝撃性改善のため、エチレン・ブテンゴム(EBR)、エチレン・プロピレンゴム(EPR)等を混合してもよい。
前述のようにポリエチレン系樹脂の密度は0.870〜0.970g/cmであることが好ましいが、0.880〜0.940g/cmの範囲であることがより好ましい。密度がこの範囲であれば、適度な剛性を有し、ヒートシール強度や耐ピンホール性等の機械強度も優れ、フィルム成膜性、押出適性が向上する。
また、融点は、表面樹脂層に用いるオレフィン系樹脂(c1)よりも低いことが必須であり、使用するオレフィン系樹脂(a1)の種類によって、好ましい融点の範囲が決定されるものであるが、一般的には70〜125℃の範囲であることが好ましく、80〜120℃がより好ましい。融点がこの範囲であれば、加工安定性や後述する中間樹脂層(B)、表面樹脂層(C)に用いるオレフィン系樹脂の選択性が向上し、また共押出加工性が向上する。
このようなポリエチレン系樹脂は保水性糖質剤(a1)、抗菌性ポリフェノール(a2)との相溶性や分散性も良いため、積層した際の透明性も維持することができる。また接着性樹脂等を使用することなく、中間樹脂層(B)との層間接着強度も保持でき、柔軟性も有しているため、耐ピンホール性も良好となる。さらに、耐ピンホール性を向上させる場合はVLDPE、LLDPEを用いることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、たとえばプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、メタロセン触媒系ポリプロピレンなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用してもよいし、併用してもよい。望ましくはプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体であり、特にメタロセン触媒を用いて重合されたプロピレン・α−オレフィンランダム重合体が好ましい。またシール性安定性・耐衝撃性改善のため、前記ポリエチレン系樹脂、エチレン・ブテンゴム(EBR)、エチレン・プロピレンゴム(EPR)、を混合してもよい。
これらのポリプロピレン系樹脂をシール樹脂層(A)用のオレフィン系樹脂(a3)として用いた場合には、フィルムの耐熱性が向上し、軟化温度を高くすることができるため、100℃以下のボイル、蒸気殺菌あるいはホット充填に優れた包装材として好適に用いることが出来る。
また、これらのポリプロピレン系樹脂は、MFR(230℃)が0.5〜30.0g/10分で、融点が110〜165℃であるものが好ましく、より好ましくは、MFR(230℃)が2.0〜15.0g/10分で、融点が115〜162℃のものである。MFR及び融点がこの範囲であれば、ヒートシール時のフィルムの収縮が少なく、更にフィルムの成膜性も向上する。尚、融点については、前記ポリエチレン系樹脂について記載したように、表面樹脂層(C)に用いるオレフィン系樹脂(c1)の融点との関係において、選択することはもちろんである。
本発明の共押出多層フィルムにおいて、中間樹脂層(B)で使用するオレフィン系樹脂(b1)としては、前記シール樹脂層(A)と共押出できる点と、得られる多層フィルムを延伸基材等によりラミネートすること無しに、単体として使用したときの包装機械特性(シール強度や密封性等)の観点から、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂を単独、又は混合して用いることが望ましい。
包装時の送りローラーとの接触や内容物の突起形状による破れ、ピンホールや輸送時の落下等による破袋等の問題を考えると、中間樹脂層(B)で使用する樹脂種は機械強度が大きく低温雰囲気下での衝撃強度の低下も少ないポリエチレン系樹脂であることがより好ましい。ポリエチレン系樹脂としては前記シール樹脂層(A)で用いるオレフィン系樹脂(a3)で列記したものを何れも用いることができ、透明性、強度、シール樹脂層(A)と表面樹脂層(C)との層間強度維持の上から、シングルサイト触媒を用いた低圧ラジカル重合法により、エチレン単量体を主成分として、これにコモノマーとしてブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン等のα−オレフィンを共重合したLLDPEを用いることが特に好ましい。LLDPE中のコモノマー含有率としては、0.5〜20モル%の範囲であることが好ましく、より好ましくは1〜18モル%の範囲であるLLDPEがより好ましい。またシール性安定性・耐衝撃性改善のため、その他のポリエチレン系樹脂、エチレン・ブテンゴム(EBR)、エチレン・プロピレンゴム(EPR)等を混合してもよい。
本発明の共押出多層フィルムにおいて、表面樹脂層(C)で使用するオレフィン系樹脂(c1)は、前記シール樹脂層(A)、中間樹脂層(B)と共押出できる点と、得られる多層フィルムを単体として使用したときの包装機械特性(製袋時に表面にシワや収縮が起こらない、熱シールバーにフィルムが融着しない等)の観点から、前記オレフィン系樹脂(a3)の融点よりも高い融点を有するオレフィン系樹脂(c1)であることを必須とし、好ましくは、融点の差が10℃以上であるオレフィン系樹脂を選択する。この様なオレフィン系樹脂(c1)の種類としては、前述のオレフィン系樹脂(a3)で列記したポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等が挙げられ、これらを単独、又は混合して用いてもよい。又、融点や結晶化温度を上昇させるため、結晶核剤やTgの高い環状オレフィン等を配合しても良い。
本発明の共押出多層フィルムの層構造は、前記樹脂層(A)、(B)、(C)を積層したものであるが、前記シール樹脂層(A)の厚さが、共押出多層フィルムの全厚の5〜50%の範囲であることが好ましく、特に10〜40%の範囲であることが好ましい。共押出多層フィルムの全厚に対するシール樹脂層(A)の厚さの比率がこの範囲であれば、シール性、透明性、耐ピンホール性、自動ピロー包装機械適性が向上する。本発明において、保水性糖質剤(a1)及び/または抗菌性ポリフェノール(a2)を含有するオレフィン樹脂(a3)をシール層にすることにより、野菜、果実類、水産物、畜肉、加工食品等を長期にわたって鮮度を保持でき、外的衝撃等にも耐えられる内容物保護性に優れた、包装機械特性、ヒートシール性をも向上させることが可能となったものである。
又、本発明の共押出多層フィルムにおける中間樹脂層(B)の厚さとしては、フィルム全厚の20〜75%の範囲であることが好ましく、より好ましくは40〜60%の範囲である。この範囲であれば、得られる多層フィルムを単体で使用した際の自動包装機械特性が向上し、シール強度の調整も容易となる。又、この中間樹脂層(B)は単層からなるものであっても、二層以上の多層からなるものであっても良く、更にはオレフィン系多層フィルムの再生品を一部混合させてなるものであっても良い。
さらに、本発明の共押出多層フィルムは、フィルムの厚さが15〜90μmのものが好ましく、より好ましくは20〜80μmである。フィルムの厚さがこの範囲であれば、安定したシール強度、包装機械適性、優れた耐ピンホール性等が得られる。
前記の各樹脂層(A)(B)又は(C)には、必要に応じて、防曇剤、帯電防止剤、熱安定剤、造核剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、離型剤、紫外線吸収剤、着色剤等の成分を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。特に、フィルム成形時の加工適性、充填機の包装適性を付与するため、樹脂層(A)(B)及び(C)の摩擦係数は1.5以下、中でも1.0以下であることが好ましいので、樹脂層(A)(B)及び(C)には、滑剤やアンチブロッキング剤を適宜添加することが好ましい。
本発明の共押出多層フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂層(A)、樹脂層(B)、樹脂層(C)に用いる各樹脂又は樹脂混合物を、それぞれ別々の押出機で加熱溶融させ、共押出多層ダイス法やフィードブロック法等の方法により溶融状態で(A)/(B)/(C)の順で積層した後、インフレーションやTダイ・チルロール法等によりフィルム状に成形する共押出法が挙げられる。この共押出法は、各層の厚さの比率を比較的自由に調整することが可能で、衛生性に優れ、コストパフォーマンスにも優れた多層フィルムが得られるので好ましい。さらに、本発明のシール樹脂層(A)に低融点のLLDPEを、表面樹脂層(C)して高融点のポリプロピレン系樹脂を用いた場合には、両者間で融点差が大きいため、共押出加工時にフィルム外観が劣化したり、均一な層構成形成が困難になったりする場合がある。このような劣化を抑制するためには、比較的高温で溶融押出を行うことができるTダイ・チルロール法が好ましい。
本発明の共押出多層フィルムは、上記の製造方法によって、実質的に無延伸の多層フィルムとして得られるため、単体での使用が可能で、真空成形による深絞り成形等の二次成形も可能となる。
さらに、表面樹脂層(C)に印刷等を行なう場合には、印刷インキとの接着性等を向上させるため、前記樹脂層(C)に表面処理を施すことが好ましい。このような表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等の表面酸化処理、あるいはサンドブラスト等の表面凹凸処理を挙げることができるが、好ましくはコロナ処理である。
本発明の共押出多層フィルムからなる包装材としては、食品、薬品、工業部品、雑貨、雑誌等の用途に用いる包装袋、容器、容器の蓋材等が挙げられる。特に、低温下での耐衝撃性にも優れる点から、無孔で(即ち、通気性確保のための微細孔を明けずに)、冷蔵・冷凍保存される食品用等に好適に用いることができる。
前記包装袋は、本発明の共押出多層フィルムの樹脂層(A)をヒートシール層として、樹脂層(A)同士を重ねてヒートシール、あるいは樹脂層(A)と樹脂層(C)とを重ね合わせてヒートシールすることにより、シール樹脂層(A)を内側として形成した包装袋であることが好ましい。例えば当該共押出多層フィルム2枚を所望とする包装袋の大きさに切り出して、それらを重ねて3辺をヒートシールして袋状にした後、ヒートシールをしていない1辺から内容物を充填しヒートシールして密封することで包装袋として用いることができる。さらには自動ピロー型包装機によりロール状のフィルムを円筒形に端部をシールした後、上下をシールすることにより包装袋を形成することも可能である。
また、樹脂層(A)とヒートシール可能な別のフィルム、シート、容器とヒートシールすることにより包装袋・容器・容器の蓋を形成することも可能である。
本発明の共押出多層フィルムを用いた包装材には、初期の引き裂き強度を弱め、開封性を向上するため、シール部にVノッチ、Iノッチ、ミシン目、微多孔などの任意の引き裂き開始部を形成させても良い。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳しく説明する。
実施例1
密度0.90g/cm3の線状低密度ポリエチレン樹脂〔MFR:5g/10分(190℃、21.18N)、融点:110℃;以下、「LLDPE」という〕70質量部と、保水性糖質剤(a1)としてトレハロース〔林原商事株式会社製〕30質量部を用い、二軸押出機で溶融混練してペレット化した。これをペレット(a1−1)とする。抗菌性ポリフェノール(a2)としてプリアントシアニジン〔インデナ社製〕を30質量部用い、これとLLDPE70質量部とフェノール系酸化防止剤0.5質量部とを、二軸押出機で溶融混練してペレット化した。これをペレット(a2−1)とする。LLDPE98質量部とペレット(a1−1)1質量部とペレット(a2−1)1質量部とをドライブレンドして樹脂混合物を得、これをシール樹脂層(A)に用いた。
中間樹脂層(B)用のオレフィン系樹脂(b1)としてLLDPEを用い、表面樹脂層(C)用のオレフィン系樹脂(c1)として、密度0.90g/cm3のホモポリプロピレン〔MFR:7g/10分(230℃、21.18N)、融点:163℃;以下「HOPP」という)に、エルカ酸アミド(滑剤)と天然シリカ(アンチブロッキング剤)を、エルカ酸アミド濃度が500ppm、天然シリカ濃度が1000ppm(質量基準)となる比率で添加混合した樹脂混合物を用いた。また上記シール樹脂層(A)に使用の樹脂混合物に防曇剤〔花王製「エレストマスター」〕を2%配合し、エルカ酸アミド(滑剤)と天然シリカ(アンチブロッキング剤)を、エルカ酸アミド濃度が500ppm、天然シリカ濃度が1000ppm(質量基準)となる比率で更なる添加混合した樹脂混合物を用いた。(A)層用押出機(口径50mm)、(B)層用押出機(口径50mm)、(C)層用押出機(口径40mm)およびフィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置の各押出機にそれぞれ供給して、温度200〜230℃、フィードブロックおよびTダイ温度250℃の条件で共溶融押出を行い、(A)/(B)/(C)の3層構成で、各層の平均厚さが6μm/18μm/6μm、全体厚さが30μm、シール樹脂層(A)表面の摩擦係数が0.6の共押出多層フィルムを得た。
実施例2
シール樹脂層(A)用樹脂として、メタロセン触媒を用いて重合されたプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体〔密度:0.900g/cm、融点135℃、MFR:4g/10分(230℃、21.18N)、;以下、「MRCP」という。)を用いる以外は、実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。
実施例3
シール樹脂層(A)用樹脂混合物として、保水性糖質剤含有ペレット(a1−1)20質量部と、抗菌性ポリフェノール含有ペレット(a2−1)20質量部と、LLDPE60質量部とをドライブレンドした樹脂混合物を用いた。中間樹脂層(B)用のオレフィン系樹脂(b1)として、超低密度ポリエチレン〔密度:0.880g/cm、融点85℃、MFR:5g/10分(190℃、21.18N)、;以下、「VLLDPE」という。〕を用いた。これ以外は実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。
実施例4
シール樹脂層(A)用樹脂混合物として、保水性糖質剤含有ペレット(a1−1)0.5質量部と、抗菌性ポリフェノール含有ペレット(a2−2)0.5重量部と、LLDPE99質量部とをドライブレンドした樹脂混合物を用いた。中間樹脂層(B)用のオレフィン系樹脂(b1)として、VLLDPE20質量部とMRCP80質量部との樹脂混合物を用いた。表面樹脂層(C)用のオレフィン系樹脂(c1)として、密度0.955g/cm3の高密度ポリエチレン〔MFR:13g/10分(190℃、21.18N)、融点:129℃;以下、「HDPE」という〕を用いた。これ以外は実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。
実施例5
シール樹脂層(A)用樹脂混合物として、保水性糖質剤含有ペレット(a1−1)1質量部と、抗菌性ポリフェノール含有ペレット(a2−1)1質量部と、LLDPE98質量部とをドライブレンドした樹脂混合物を用いた。中間樹脂層(B)用のオレフィン系樹脂(b1)として、MRCPを用いた。表面樹脂層(C)用のオレフィン系樹脂(c1)としてHDPE80質量部とノルボルネン系モノマーの開環重合体〔三井化学株式会社製「アペル AP6015T」、MFR:15g/10分(260℃、21.18N)、ガラス転移温度:150℃;以下、「COC」という。〕20質量部の樹脂混合物を用いた。フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=2μm/22μm/6μm(合計30μm)となるように実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。
実施例6
中間樹脂層(B)用の樹脂(b1)として、VLLDPEを用い、フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=12μm/12μm/6μm(合計30μm)とする以外は実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。
実施例7
シール樹脂層(A)用樹脂混合物として、保水性糖質剤含有ペレット(a1−1)10質量部と、抗菌性ポリフェノール含有ペレット(a2−2)10重量部と、LLDPE80質量部とをドライブレンドした樹脂混合物を用いた。中間樹脂層(B)用のオレフィン系樹脂(b1)として、VLLDPEを用いた。表面樹脂層(C)用のオレフィン系樹脂(c1)としてHOPP90質量部とHDPE10質量部とをドライブレンドした樹脂混合物を用いた。フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=16μm/48μm/16μm(合計80μm)となるように実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。
実施例8
表面樹脂層(C)用のオレフィン系樹脂(c1)としてHDPE70質量部と、中密度線状ポリエチレン〔密度:0.930g/cm、融点115℃、MFR:5g/10分(190℃、21.18N)、;以下、「MLDPE」という。〕30質量部とをドライブレンドした樹脂混合物を用いる以外は、実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。
比較例1
シール樹脂層(A)用樹脂として、LLDPEを用いた。中間樹脂層(B)用樹脂として、HOPPを用いた。表面樹脂層(C)用樹脂としてLLDPEを用いた。フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=6μm/18μm/6μm(合計30μm)となるように実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。
比較例2
シール樹脂層(A)用の樹脂混合物として、保水性糖質剤含有ペレット(a1−1)1質量部と、抗菌性ポリフェノール含有ペレット(a2−1)1質量部と、MRCP98質量部とをドライブレンドした樹脂混合物を用いた。中間樹脂層(B)用樹脂として、LLDPEを用いた。表面樹脂層(C)用樹脂としてLLDPEを用いた。これ以外は実施例1と同様にして、共押出多層フィルムを得た。
比較例3
シール樹脂層(A)用の樹脂としてLLDPEを用いた。中間樹脂層(B)用の樹脂混合物として、保水性糖質剤含有ペレット(a1−1)1質量部と、抗菌性ポリフェノール含有ペレット(a2−1))1質量部と、LLDPE98質量部とをドライブレンドした樹脂混合物を用いた。表面樹脂層(C)用の樹脂としてLLDPEを用いた。フィルムの各層の厚さが(A)/(B)/(C)=12μm/12μm/6μm(合計30μm)となるように実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。
上記の実施例1〜8及び比較例1〜3で得られた共押出多層フィルムを用いて、下記の試験及び評価を行った。
包装機械適性1(横ピロー包装機械)
実施例、比較例で作成したフィルムを自動包装機にて、下記横ピロー包装を行い、製袋した。
包装機:フジ機械株式会社 FW3410
横シール:速度30袋/分、縦ヒートシール温度150℃、エアーゲージ圧4kg/cm、横ヒートシール温度120℃から160℃まで10℃刻みで変更しながら樹脂層(A)同士をシールした。縦200mm×横150mmの平袋とした。
包装機械適性2(縦ピロー包装機械)
実施例、比較例で作成したフィルムを自動包装機にて、下記縦ピロー包装を行い、製袋した。
包装機:合理化技研株式会社 ユニパッカーNUV472
横(合掌貼り)シール:速度30袋/分、縦ヒートシール温度150℃、エアーゲージ圧4kg/cm、さらに横ヒートシール温度を120℃から150℃まで10℃刻みで変更しながら樹脂層(A)同士をシールした。縦200mm×横150mmの平袋とした。
縦(封筒貼り)シール:速度30袋/分、横ヒートシール温度140℃、エアーゲージ圧4kg/cm、縦ヒートシール温度140℃から160℃まで10℃刻みで変更しながら樹脂層(C)と樹脂層(A)とを重ね合わせながらシールした。縦200mm×横150mmの平袋とした。
収縮・シワ試験
横(合掌貼り)シール、縦(封筒貼り)シールを行なった平袋のシール部の外観観察により収縮およびヒートシールバーにフィルムが融着しシワ等の入り具合により評価した。尚、160℃の結果は縦シールのみであるが、120、130、140、150℃の結果は両者の結果を示している。
○:シール部の収縮およびシワ等なし
△:シール部の収縮およびシワ等若干あり
×:シール部の収縮およびシワ等あり
シール性
上記条件で製袋したフィルムを23℃で自然冷却後、15mm幅の短冊状に試験片を切り出した。この試験片を23℃、50%RHの恒温室において引張試験機(株式会社エー・アンド・ディー製)を用いて、300mm/分の速度で90°剥離を行い、ヒートシール強度を測定した。得られたヒートシール強度の値から、下記の基準によってヒートシール性を評価した。
○:ヒートシール強度が300g/15mm幅以上。
×:ヒートシール強度が300g/15mm幅未満。
鮮度保持
縦型ピロー自動包装機でもやし200gまたは、千切りキャベツ120g、スライスタマネギ10g、千切り人参20gを混合したカット野菜を:速度30袋/分、縦ヒートシール温度160℃、エアーゲージ圧4kg/cm、横ヒートシール温度150℃で樹脂層(A)同士をシールする合掌貼りとし、充填・密封シールした。縦200mm×横150mmの平袋とした。店頭販売における冷蔵ショーケース内での露点効果による、フィルム表層への水滴付着を想定し、1日2回霧吹きでフィルム表面上に水分をまんべんなく付着させた。10℃、4日間保存後、しおれや褐変や野菜からのドリップ等の溶出状態を確認して、鮮度保持評価を実施した。
○:しおれ、褐変、ドリップ、腐敗発生なし
△:しおれ、褐変、ドリップ、腐敗発生若干有り
×:しおれ、褐変、ドリップ、腐敗発生激しい
透明性
JIS K6714に準じてヘーズメーターにてフィルム1枚当たりの曇り度を測定した。
○:曇り度6%未満
×:曇り度6%以上
耐低温衝撃性試験
ASTM D−256の方法に準拠し、0℃下における衝撃強度をインパクトテスター(スガ試験株式会社)にて測定した。得られた数値から、下記の基準によって低温衝撃強度として評価した。
○:数値0.3J以上
×:数値0.3J未満
上記で得られた結果を表1〜2に示す。
Figure 2012218388
Figure 2012218388
本発明の共押出多層フィルムは、延伸基材等を利用しない単体での使用が可能であり、特殊な加工機を必要とせず、野菜、果実類、加工食品等を長期にわたって鮮度を保持でき、外的衝撃等にも耐えられる内容物保護性に優れる上、自動ピロー型包装機適性に優れる。したがって、本発明の共押出多層フィルムは、野菜、果実類、水産物、畜肉、加工食品等を包装する包装材に好適である。

Claims (12)

  1. 保水性糖質剤(a1)及び/又は抗菌性ポリフェノール(a2)を含有するオレフィン系樹脂(a3)を主成分とするシール樹脂層(A)と、
    オレフィン系樹脂(b1)を主成分とする中間樹脂層(B)と、
    前記オレフィン系樹脂(a3)の融点より高い融点を有するオレフィン系樹脂(c1)を主成分とする表面樹脂層(C)と
    を積層してなることを特徴とする共押出多層フィルム。
  2. 前記保水性糖質(a1)が、トレハロース又はソルビトールである請求項1記載の共押出多層フィルム。
  3. 前記抗菌性ポリフェノール(a2)が、プリアントシアニジン又はカテキンである請求項1又は2記載の共押出多層フィルム。
  4. 前記シール樹脂層(A)における前記保水性糖質(a1)と前記抗菌性ポリフェノール(a2)との合計使用割合が0.01〜30質量%の範囲である請求項1〜3の何れか1項記載の共押出多層フィルム。
  5. 前記オレフィン系樹脂(a3)と前記オレフィン系樹脂(c1)との融点の差が10℃以上である請求項1〜4の何れか1項記載の共押出多層フィルム。
  6. シール樹脂層(A)の厚さが共押出多層フィルムの全厚の5〜50%である請求項1〜5の何れか1項記載の共押出多層フィルム。
  7. 前記オレフィン系樹脂(b1)が、ポリエチレン系樹脂である請求項1〜6の何れか1項記載の共押出多層フィルム。
  8. 中間樹脂層(B)の厚さが共押出多層フィルムの全厚の20〜75%である請求項1〜7の何れか1項記載の共押出多層フィルム。
  9. 共押出多層フィルムの全厚が15〜90μmである請求項1〜8の何れか1項記載の共押出多層フィルム。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載の共押出多層フィルムからなることを特徴とする包装材。
  11. 共押出多層フィルムを単体でかつ無孔で使用し、シール樹脂層(A)が内側となるように製袋したものである請求項10記載の包装材。
  12. 自動ピロー型包装機用である請求項10又は11記載の包装材。
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