JP2012212429A - 情報処理装置、プリンタドライバプログラム及び画像形成システム - Google Patents

情報処理装置、プリンタドライバプログラム及び画像形成システム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの手間を掛けることなく、画像が形成される記録媒体に対してクリアトナーによる所望の表面効果を与えることができ、かつ記録媒体内の1ページにおいて複数の種類の表面効果を与えること。
【解決手段】情報処理装置は、画像データを生成する印刷制御装置に接続された情報処理装置であって、記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定する光沢制御版データを生成する生成部と、前記光沢制御版データを、前記印刷制御装置に送信する送信部と、を備えた。
【選択図】図6

Description

本発明は、情報処理装置、プリンタドライバプログラム及び画像形成システムに関する。
従来、CMYKの4色のトナーの他に、色材が入っていない無色のトナーであるクリアトナーを搭載した画像形成装置が存在する。このようなクリアトナーにより形成されたトナー像は、CMYKのトナーにより画像が形成された紙等の記録媒体上に定着され、この結果記録媒体の面において視覚的な効果や触覚的な効果(表面効果という)が実現される。クリアトナーにどのようなトナー像を形成してどのような定着をさせるかによって、実現される表面効果が異なる。単純に光沢を与える表面効果もあれば、光沢を抑制する表面効果もある。また、全面に表面効果を与えるだけでなく、一部だけに表面効果を与えたり、クリアトナーによりテクスチャやウォーターマークをつけたりする表面効果も求められている。また、表面保護を求める場合もある。また、定着制御のほか、グロッサや低温定着機などの専用の後処理機によって後処理を行うことで実現できる表面効果もある。近年では、例えば特許文献1に開示されているように、表面の一部の中でも望ましい部分にのみクリアトナーを付着させて光沢を与える技術が開発されている。
また、例えば特許文献2に開示されているように、光沢は、記録媒体に形成された画像の表面粗度の影響を受ける、即ち、CMYKのトナーによって生じる表面の凹凸の影響を受ける。このため、クリアトナーの濃度に応じて単純に光沢の度合いが高くなるものではない。
即ち、光沢を与えるためには、画像の表面の平滑度をコントロールする必要がある。このためには、クリアトナーを付着させる画素についてのCMYKの各濃度値や、画像形成装置に接続される後処理機の有無やその種類に合わせて、クリアトナーによるトナー像を形成するための画像データであるクリアトナー版の画像データを作成する必要があり、そのクリアトナー版の画像データの内容やクリアトナー版の画像データを作成する数、プリンタ機の制御や後処理機の制御等を細かく調整する必要がある。これらのことを考慮して画像データを作成し、制御のための印刷設定を行うことはユーザには困難であった。
また、従来技術では、記録媒体の1ページの全面に鏡面光沢等の1種類の表面効果を付与することができるが、記録媒体の1ページ内において複数の種類の光沢を付与することが困難であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの手間を掛けることなく、画像が形成される記録媒体に対してクリアトナーによる所望の表面効果を与えることができ、かつ記録媒体内の1ページにおいて複数の種類の表面効果を与えることができる情報処理装置、プリンタドライバプログラム及び画像形成システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる情報処理装置は、画像データを生成する印刷制御装置に接続された情報処理装置であって、記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定する光沢制御版データを生成する生成部と、前記光沢制御版データを、前記印刷制御装置に送信する送信部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかるプリンタドライバプログラムは、画像データを生成する印刷制御装置に接続されたコンピュータで実行されるプリンタドライバプログラムであって、記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定する光沢制御版データを生成するステップと、前記光沢制御版データを、前記印刷制御装置に送信するステップと、を前記コンピュータに実行させる。
また、本発明にかかる画像形成システムは、画像データを生成する印刷制御装置と、前記印刷制御装置に接続された情報処理装置とを備えた画像形成システムであって、記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定する光沢制御版データを生成する生成部と、前記光沢制御版データに基づいて、印刷装置に接続される1または複数の後処理機の有無及びその種類に応じたクリアトナー版データを生成するクリアトナー版生成部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザの手間を掛けることなく、画像が形成される印刷物に対してクリアトナーによる所望の表面効果を与えることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る画像形成システムの構成を例示する図である。 図2は、有色版の画像データの一例を示す図である。 図3は、光沢の有無に関する表面効果の種類を例示する図である。 図4は、光沢制御版の画像データをイメージとして示した図である。 図5は、クリア版の画像データの一例を示す図である。 図6は、ホスト装置の概略構成例を示すブロック図である。 図7は、実施の形態1のプリンタドライバの機能的構成の一例を示す図である。 図8は、UI提供部が表示するUIの一例を示す図である。 図9は、画像データの一例を示す図である。 図10は、表面効果領域の設定方法の一例を示す図である。 図11は、表面効果領域の設定方法の他の例を示す図である。 図12は、濃度値選択テーブルの一例を示す図である。 図13は、印刷データの構成例を概念的に示す模式図である。 図14は、実施の形態1のホスト装置による印刷データの生成処理の手順を示すフローチャートである。 図15は、光沢制御版の生成処理の手順を示すフローチャートである。 図16は、図4の光沢制御版の画像データにおいて、描画オブジェクト、座標、濃度値との対応関係を示す図である。 図17は、DFEの機能的構成を例示する図である。 図18は、表面効果選択テーブルのデータ構成を例示する図である。 図19は、MICの構成を概念的に例示する図である。 図20は、実施の形態1のDFEが行う光沢制御処理の手順を示すフローチャートである。 図21は、光沢制御版の画像データの変換処理の手順を示すフローチャートである。 図22は、指定された表面効果の種類と、プリンタ機で用いられるクリアトナー版の画像データと、低温定着機で用いられるクリアトナー版の画像データと、実際に得られる表面効果との対比を示す図である。 図23は、実施の形態2のプリンタドライバの機能的構成の一例を示す図である。 図24は、イメージ描画用のコマンドの一例を示す図である。 図25は、画像データの一例を示す図である。 図26は、イメージ描画用のコマンドの一例を示す図である。 図27は、UI提供部が表示する画面例を示す図である。 図28は、UI提供部が表示する画面例を示す図である。 図29は、実施の形態2のホスト装置による印刷データの生成処理の手順を示すフローチャートである。 図30は、実施の形態2のDFEが行う光沢制御処理の手順を示すフローチャートである。 図31は、ホスト装置、DFEのハードウェア構成図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理装置、プリンタドライバプログラム及び画像形成システムの一実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態に係る画像形成システムの構成について図1を用いて説明する。本実施の形態においては、画像形成システムは、プリンタ制御装置(DFE:Digital Front End)50(以下、「DFE50」という。)と、インタフェースコントローラ(MIC:Mechanism I/F Contoroller)60(以下、「MIC60」という。)と、プリンタ機70と、後処理機としてグロッサ80及び低温定着機90とが接続されて構成される。DFE50は、MIC60を介してプリンタ機70と通信を行い、プリンタ機70での画像の形成を制御する。また、DFE50には、PC(Personal Computer)等のホスト装置10が接続され、DFE50は、ホスト装置10から画像データを受信して、当該画像データを用いて、プリンタ機70がCMYKの各トナー及びクリアトナーに応じたトナー像を形成するための画像データを生成してこれをMIC60を介してプリンタ機70に送信する。プリンタ機70には、CMYKの各トナーとクリアトナーとが少なくとも搭載されており、各トナーに対して感光体、帯電器、現像器及び感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器及び定着機が各々搭載されている。
ここで、クリアトナーとは、色材を含まない透明な(無色の)トナーである。なお、透明(無色)とは、例えば、透過率が70%以上であることを示す。
プリンタ機70は、MIC60を介してDFE50から送信された画像データに応じて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成して、これを記録媒体としての紙に転写しこれを定着機によって所定の範囲内の温度(通常温度)での加熱及び加圧で定着させる。これによって転写紙に画像が形成される。このようなプリンタ機70の構成については周知であるため、ここでその詳細な説明を省略する。なお、紙は記録媒体の一例であり、記録媒体としてはこれに限定されるものではない。例えば、記録媒体として、合成紙やビニール紙等も適用することができる。
グロッサ80は、DFE50から指定されるオンオフ情報によりオン又はオフが制御され、オンにされた場合に、プリンタ機70により紙に形成された画像を高温及び高圧で加圧し、その後、冷却して本体から画像が形成された紙を剥離する。これにより紙に形成された画像全体において所定以上のトナーが付着した各画素のトナーの総付着量は均一に圧縮される。低温定着機90には、クリアトナー用の感光体、帯電器、現像器および感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器及び当該クリアトナーを定着させるための定着機が搭載されており、低温定着機90を用いるためにDFE50が生成した後述のクリアトナー版の画像データが入力される。低温定着機90は、当該低温定着機90が用いるためのクリアトナー版の画像データ(以下、「クリアトナー版データ」という場合もある。)をDFE50が生成した場合にはこれを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ80が加圧した紙上に当該トナー像を重ねて、定着機によって通常よりも低い加熱または加圧で紙に定着させる。
ここで、ホスト装置10から入力される画像データ(原稿データ)について説明する。ホスト装置10では、予めインストールされた画像処理アプリケーション(後述する画像処理部120,版データ生成部122、印刷データ生成部123等)により画像データが生成されて、DFE50に送信される。このような画像処理アプリケーションでは、RGB版やCMYKなどの各有色版における各色の濃度の値(濃度値という)を画素毎に規定した画像データに対して、特色版の画像データを取り扱うことが可能である。特色版とは、CMYKやRGBなどの基本的なカラーの他に、白、金、銀といった特殊なトナーやインクを付着させるための画像データであり、このような特殊なトナーやインクを搭載したプリンタ向けのデータである。特色版は色再現性を向上させるためにCMYKの基本カラーにRを追加することや、RGBの基本カラーにYを追加することもある。通常、クリアトナーも特色の1つとして取り扱われていた。
本実施の形態では、この特色としてのクリアトナーを、紙に付与する視覚的または触覚的な効果である表面効果を形成するため、および、紙に、上記表面効果以外のウォータマークやテクスチャ等の透明画像を形成するために用いる。
このため、ホスト装置10の画像処理アプリケーションは、入力された画像データに対して、有色版の画像データの他、特色版の画像データとして、ユーザの指定により、光沢制御版の画像データおよび/またはクリア版の画像データとを生成する。
ここで、有色版の画像データ(以下、「有色版データ」という場合もある。)とは、画素毎にRGBやCMYK等の有色の濃度値を規定した画像データである。この有色版の画像データでは、ユーザによる色の指定により、1画素が8ビットで表現される。図2は、有色版の画像データの一例を示す説明図である。図2において、「A」、「B」、「C」等の描画オブジェクトごとにユーザが画像処理アプリケーションで指定した色に対応する濃度値が付与される。
また、光沢制御版の画像データとは、紙に付与する視覚的または触覚的な効果である表面効果に応じたクリアトナーを付着させる制御を行うため、当該表面効果の与えられる領域および当該表面効果の種類を特定した画像データである。
この光沢制御版の画像データは、RGBやCMYK等の有色版と同様に画素毎に8ビットで「0」〜「255」の範囲の濃度値で表され、この濃度値に、表面効果の種類が対応付けられる(濃度値は16ビットや32ビット、または0〜100%で表してもよい)。また、同一の表面効果を与えたい範囲には実際に付着するクリアトナーの濃度と関係なく同一の値が設定されるため、領域を示すデータがなくとも必要に応じて画像データから容易に領域が特定できる。即ち、光沢制御版の画像データによって、表面効果の種類と、表面効果を与える領域とが表される(領域を表すデータを別途付与しても良い)。
ここで、ホスト装置10は、ユーザが画像処理アプリケーションにより指定した描画オブジェクトに対する表面効果の種類を、描画オブジェクトごとに光沢制御値としての濃度値として設定してベクタ形式の光沢制御版の画像データ(以下、「光沢制御版データ」という場合もある。)を生成する。
この光沢制御版の画像データを構成する各画素は、有色版の画像データの画素に対応する。尚、各画像データにおいては各画素の表す濃度値が画素値となる。また、有色版の画像データ及び光沢制御版の画像データは共にページ単位で構成される。
表面効果の種類としては、大別して、光沢の有無に関するものや、表面保護や、情報を埋め込んだ透かしや、テクスチャなどがある。光沢の有無に関する表面効果については、図3に例示されるように、大別して4種類あり、光沢の度合い(光沢度)の高い順に、鏡面光沢(PG:Premium Gloss)、ベタ光沢(G:Gloss)、網点マット(M:Matt)及びつや消し(PM:Premium Matt)等の各種類がある。これ以降、鏡面光沢を「PG」、ベタ光沢を「G」、網点マットを「M」、つや消しを「PM」と呼ぶ場合がある。
鏡面光沢やベタ光沢は、光沢を与える度合いが高く、逆に、網点マットやつや消しは、光沢を抑えるためのものであり、特に、つや消しは、通常の紙が有する光沢度より低い光沢度を実現するものである。同図中において、鏡面光沢はその光沢度Gsが80以上、べた光沢は一次色あるいは二次色のなすベタ光沢度、網点マットは一次色、かつ網点30%の光沢度、つや消しは光沢度10以下を表している。また、光沢度の偏差をΔGsで表し、10以下とした。このような表面効果の各種類に対して、光沢を与える度合いが高い表面効果に高い濃度値が対応付けられ、光沢を抑える表面効果に低い濃度値が対応付けられる。その中間の濃度値には、透かしやテクスチャなどの表面効果が対応付けられる。透かしとしては、例えば、文字や地紋などが用いられる。テクスチャは、文字や模様を表すものであり、視覚的効果の他、触覚的効果を与えることが可能である。例えば、ステンドグラスのパターンをクリアトナーによって実現することができる。表面保護は、鏡面光沢やベタ光沢で代用される。尚、処理対象の画像データによって表される画像のどの領域に表面効果を与えるのかやその領域にどの種類の表面効果を与えるのかについては、画像処理アプリケーションを介してユーザにより指定される。画像処理アプリケーションを実行するホスト装置10では、ユーザにより指定された領域を構成する描画オブジェクトについて、ユーザが指定した表面効果に対応する濃度値がセットされることにより、光沢制御版の画像データが生成される。濃度値と表面効果の種類との対応関係については後述する。
図4は、光沢制御版の画像データの一例を示す説明図である。図4の光沢制御版の画像データの例では、ユーザにより、描画オブジェクト「ABC」に表面効果「PG(鏡面光沢)」が付与され、描画オブジェクト「(長方形の図形)」に表面効果「G(ベタ光沢)」が付与され、描画オブジェクト「(円形の図形)」に表面効果「M(網点マット)」が付与された例を示している。なお、各表面効果に設定された濃度値は、後述の濃度値選択テーブル(図9参照)で、表面効果の種類に対応して定められた濃度値である。
クリア版の画像データ(以下、「クリア版データ」という場合もある。)とは、上記表面効果以外のウォータマークやテクスチャ等の透明画像を特定した画像データである。図5は、クリア版の画像データの一例を示す説明図である。図5の例では、ユーザにより、ウォータマーク「Sale」が指定されている。
このように、特色版の画像データである、光沢制御版およびクリア版の画像データは、ホスト装置10の画像処理アプリケーションにより、有色版の画像データとは別のプレーンで生成される。また、有色版の画像データ、光沢制御版の画像データ、クリア版の画像データの各画像データの形式は、PDF(Portable Document Format)形式が用いられるが、各版のPDFの画像データを統合して原稿データとして生成される。なお、各版の画像データのデータ形式は、PDFに限定されるものではなく、任意の形式を用いることができる。
次に、このような各版の画像データを生成するホスト装置10の詳細について説明する。図6は、ホスト装置10の概略構成例を示すブロック図である。
ホスト装置10は、図6に示すように、処理部11と、記憶部12と、入力部13と、表示部14と、入力制御部124と、表示制御部121と、通信部15とを備えている。処理部11は、図示しないCPU(Central Processing Unit)と、ROM及びメインメモリとなるRAMを有するメモリ群とを含んで構成されている。ホスト装置10の起動・実行時には、ROM及び記憶部12からアプリケーション16と、OS17と、各種ドライバ(図6においては、プリンタドライバ18のみ記載)が、メインメモリ上にロードされ展開されて、これらがCPUにより実行される。
記憶部12は、様々な情報を記憶する記憶手段であり、具体的にはHDD等である。記憶される情報には、プリンタドライバ18が有する機能を実現するための処理に関する情報(例えば、処理に用いる設定値や、設定値を変更するための表示情報等、処理に必要な情報)を定義した設定情報がある。
入力部13は、キーボードやマウス等の入力デバイスであり、ユーザが操作した内容を処理部11に出力する。表示部14は、ディスプレイ等の表示デバイスであり、処理部11の制御に従い所定の情報(例えばUI(ユーザインターフェース)等)を表示する。通信部15は、ネットワークを介して接続されたDFE50と情報の送受信を行うネットワークI/Fである。
入力制御部124は、入力部13からの各種入力を受け付けて入力を制御する。例えばユーザは、入力部13を操作することにより、記憶部12に記憶された各種画像(例えば写真、文字、図形、これらを合成した画像等)のうち表面効果を与えるべき画像、すなわち有色版の画像データ(以下、「対象画像」と呼ぶ場合もある。)を指定する画像指定情報を入力することができる。なお、これに限らず、画像指定情報の入力方法は任意である。
表示制御部121は、表示部14に対する各種情報の表示を制御する。本実施の形態では、表示制御部121は、入力制御部124で画像指定情報を受け付けた場合、その画像指定情報で指定された画像を記憶部12から読み出し、その読み出した画像を画面上に表示するように表示部14を制御する。
アプリケーション16は、ユーザが印刷指示をすることができるソフトウェア(例えば、ワードプロセッサ)である。ユーザはアプリケーション16で編集したデータを印刷したい場合、アプリケーション16が、ユーザによる印刷指示を受け付ける。この場合、アプリケーション16は、単体で画像形成装置に対する印刷データの生成を行わず、上記印刷指示に応じた印刷要求とともに、印刷対象の情報(画像データ)を、例えばGDI(Graphics Device Interface)コールでOS17のGDI171に渡す。
OS17は、ホスト装置10のハードウェアとソフトウェアとを管理するプログラムである。OS17は、プログラムの起動、情報の読み込みや保存の制御等を行う。OSのうち代表的なものとしては、MS Windows(登録商標)等が知られている。また、OS17のGDI171は、アプリケーション16からGDIコールで渡された設定情報を含む印刷要求とともに、印刷対象の情報(テキストデータ、グラフィックデータ、イメージデータ等)を、DDI(Device Driver Interface)コールでプリンタドライバ18に渡す。そして、OS17は、プリンタドライバ18で生成された印刷データをスプーラ172に蓄え、順次通信部15に供給してDFE50に送信させる。
プリンタドライバ18は、このドライバが有する機能を果たすためのモジュール群として、図7に示すように、UI提供部181、版データ生成部122、印刷データ生成部123を備える。
UI提供部181は、OS17と協働し、画像形成に係る種々の情報をユーザに入力(選択)させるためのUIを表示部14に表示させる。具体的に、UI提供部181は、用紙に施す表面効果の種類をユーザに選択させるためのUIとして、図8に示すような表面効果選択画面を表示制御部121を介して表示部14に出力する。ここで、表面効果の種類としては、光沢の有無に関するもの等がある。光沢の有無に関する表面効果は、図8に例示するように、大別して4種類あり、光沢の度合い(光沢度)順に、鏡面光沢、ベタ光沢、網点マット及びつや消しの各種類がある。
版データ生成部122は、有色版の画像データ、光沢制御版の画像データ、クリア版の画像データをそれぞれ生成する。すなわち、版データ生成部122は、入力制御部124で、対象画像の描画オブジェクトに対するユーザによる色指定を受け付けた場合、当該色指定に従って、有色版の画像データを生成する。
また、版データ生成部122は、入力制御部124で、表面効果以外のウォータマークやテクスチャ等の透明画像及び透明画像を付与する領域の指定を受け付けた場合、当該ユーザからの指定に従って、透明画像および透明画像を付与する紙における領域とを特定するためのクリア版データを生成する。
また、版データ生成部122は、入力制御部124で指定情報(表面効果を与える領域および当該表面効果の種類)を受け付けた場合、当該指定情報に基づいて、紙において表面効果が与えられる領域および当該表面効果の種類を特定可能な光沢制御版の画像データを生成する。ここで、版データ生成部122は、光沢制御値で示す表面効果を付与する領域を、対象画像の画像データの描画オブジェクトの単位で指定した光沢制御版の画像データを生成する。
ここで、記憶部12には、ユーザにより指定された表面効果の種類と、当該表面効果の種類に対応する光沢制御版の画像データの濃度値とを記憶する濃度値選択テーブルが格納される。図12は、濃度値選択テーブルの一例を示す図である。図12の例では、ユーザにより「PG」(鏡面光沢)が指定された領域に対応する光沢制御版の画像データの濃度値は「98%」であり、「G」(ベタ光沢)が指定された領域に対応する光沢制御版の画像データの濃度値は「90%」であり、「M」(網点マット)が指定された領域に対応する光沢制御版の画像データの濃度値は「16%」であり、「PM」(つや消し)が指定された領域に対応する光沢制御版の画像データの濃度値は「6%」である。
この濃度値選択テーブルは、DFE50で記憶している表面効果選択テーブル(後述)の一部のデータであり、通信部15が所定のタイミングで表面効果選択テーブルを取得して、取得した表面効果選択テーブルから生成して記憶部12に保存する。なお、インターネット等のネットワーク上のストレージサーバ(クラウド)に表面効果選択テーブルを保存しておき、通信部15が当該サーバから表面効果選択テーブルを取得して、取得した表面効果選択テーブルから生成するように構成してもよい。ただし、DFE50で記憶している表面効果選択テーブルと記憶部12に保存されている表面効果選択テーブルとは同じデータである必要がある。
図7に戻り、版データ生成部122は、図12に示す濃度値選択テーブルを参照しながら、ユーザにより所定の表面効果が指定された描画オブジェクトの濃度値(光沢制御値)を、当該表面効果の種類に応じた値に設定することで、光沢制御版の画像データを生成する。例えばユーザにより、図2に示した有色版の画像データである対象画像のうち、「ABC」と表示される領域に「PG」、長方形の領域に「G」、円形の領域に「M」を与えることが指定された場合を想定する。この場合、版データ生成部122は、ユーザにより「PG」が指定された描画オブジェクト(「ABC」)の濃度値を「98%」に設定し、「G」が指定された描画オブジェクト(「長方形」)の濃度値を「90%」に設定し、「M」が指定された描画オブジェクト(「円形」)の濃度値を「16%」に設定することで、光沢制御版の画像データを生成する。版データ生成部122で生成された光沢制御版の画像データは、点の座標と、それを結ぶ線や面の方程式のパラメータ、および、塗り潰しや特殊効果などを示す描画オブジェクトの集合として表現されるベクター形式のデータである。図4は、この光沢制御版の画像データをイメージとして示した図である。版データ生成部122は、光沢制御版の画像データと、対象画像の画像データ(有色版の画像データ)と、クリア版の画像データとを統合した原稿データを生成して印刷データ生成部123へ渡す。
鏡面光沢やベタ光沢は、光沢を与える度合いが高く、逆に、網点マットやつや消しは、光沢を抑えるためのものであり、特に、つや消しは、通常の紙が有する光沢度より低い光沢度を実現するものである。例えば、鏡面光沢はその光沢度Gsが80以上、ベタ光沢は一次色あるいは二次色のなすベタ光沢度、網点マットは一次色、かつ網点30%の光沢度、つや消しは光沢度Gsが10以下等とすることができる。
ここで、図9、図10及び図11を参照し、データ種別に応じた表面効果領域の設定方法の一例を説明する。
図9は画像データの一例を示す図である。画像データG1は、イラスト等を表すグラフィックデータD11と、写真等を表すイメージデータD12と、文字を表すテキストデータD13とを有して構成される。ここで、UI提供部181が提供する表面効果選択画面において、例えば、“鏡面光沢”又は“ベタ光沢”が選択されると、版データ生成部122は、図10に示すように、イメージデータD12が配置された領域A11を表面効果領域に設定する。また、例えば、“網点マット”又は“つや消し”が選択されると、版データ生成部122は、図11に示すように、イメージデータD12が配置された領域A11以外の領域A12を表面効果領域に設定する。なお、図10及び図11では、領域A11を矩形としたが、これに限らず、イメージデータD12に応じた形状としてもよい。また、表面効果に応じた表面効果領域の設定は、この例に限らないものとする。これらの表面効果領域は、表面効果に応じて予め図10、11のように定められている。あるいは、所定のアプリケーション等により、画像データの中のオブジェクトを認識して、認識したオブジェクトを含むように、表面効果に応じて表面効果領域の設定を行うように構成してもよい。
図7に戻り、版データ生成部122は、濃度値選択テーブル(図12)を参照し、表面効果選択画面で選択された表面効果に対応する濃度値を、濃度値選択テーブルから取得する。ここで、濃度値選択テーブルには、後述するように、各表面効果と、当該表面効果に対応する濃度値(画素値)とが対応付けられており、版データ生成部122は、選択された表面効果に対応付けられた濃度値を濃度値選択テーブルから読み出す。
また、版データ生成部122は、設定された表面効果領域を構成する各画素に、濃度値選択テーブルから取得した濃度値を画素値として設定した光沢制御版の画像データを生成する。ここで、光沢制御版の画像データ(以下、単に「光沢制御版」という場合もある。)とは、表面効果に応じたクリアトナーを付着させる制御を行うための画像データであり、CMYKの有色版と同様に画素毎に8ビットの範囲の濃度値で表される。なお、光沢制御版の画像データにおいて各画素に設定される濃度値が画素値となる。また、CMYKの有色版及び光沢制御版の画像データはともに、画像データと同サイズのページ単位で構成される。
印刷データ生成部123は、原稿データに基づいて印刷データを生成する。印刷データは、対象画像の画像データ(有色版の画像データ)と、光沢制御版の画像データと、クリア版の画像データと、例えばプリンタの設定、集約の設定、両面の設定などをプリンタに対して指定するジョブコマンドとを含んで構成される。図13は、印刷データの構成例を概念的に示す模式図である。図13の例では、ジョブコマンドとして、JDF(Job Definition Format)が用いられているが、これに限られるものではない。図13に示すJDFは、集約の設定として「片面印刷・ステープル有り」を指定するコマンドである。また、印刷データは、PostScriptのようなページ記述言語(PDL)に変換されてもよいし、DFE50が対応していれば、PDF形式のままでもよい。
そして、プリンタドライバ18は、印刷データ生成部123で生成された印刷データを、通信部15を介してDFE50に送信する。なお、印刷データに含めるCMYKの有色版や光沢制御版の画像データは、例えば、ビットマップ画像として生成する形態としてもよいし、他の画像形式(例えば、TIFF、JPEG、GIF等)で生成する形態としてもよい。
次に、上記のように構成されたホスト装置10による印刷データの生成処理について説明する。図14は、実施の形態1のホスト装置10による印刷データの生成処理の手順を示すフローチャートである。
まず、入力制御部124が、図8に示す表面効果選択画面から、対象画像に対する表面効果の指定情報の入力を受け付けると(ステップS13:YES)、版データ生成部122は、受け付けた指定情報に基づいて、光沢制御版の画像データを生成する(ステップS14)。
ここで、ステップS14における光沢制御版の画像データの生成処理の詳細について説明する。図15は、光沢制御版の画像データの生成処理の手順を示すフローチャートである。まず、版データ生成部122は、指定情報により対象画像に対して指定された表面効果に対して予め定められた領域(例えば、図10に示すA11の領域)に属する描画オブジェクトとその座標を特定する(ステップS31)。当該領域に含まれる描画オブジェクトとその座標の特定は、例えば、画像処理部120が対象画像に描画オブジェクトを描画する際のオペレーティングシステム等で提供される描画コマンドおよび描画コマンドで設定された座標値等を用いて行われる。
次に、版データ生成部122は、記憶部12に保存されている濃度値選択テーブルを参照して、指定情報でユーザが付与した表面効果に対応する光沢制御値としての濃度値を決定する(ステップS32)。
そして、版データ生成部122は、光沢制御版の画像データ(当初は空データ)に、描画オブジェクトと、表面効果に対応して決定された濃度値とを対応付けて登録する(ステップS33)。
次に、版データ生成部122は、対象画像に存在する全ての描画オブジェクトに対して上記ステップS31からS33までの処理を完了したか否かを判断する(ステップS34)。そして、まだ完了していない場合には(ステップS34:No)、版データ生成部122は、対象画像中でまだ未処理の次の描画オブジェクトを選択して(ステップS35)、ステップS31からS33までの処理を繰り返し実行する。
そして、ステップS34において、対象画像中の全ての描画オブジェクトに対してステップS31からS33までの処理を完了したと判断された場合には(ステップS34:Yes)、版データ生成部122は、光沢制御版の画像データの生成を完了する。これにより図4に示す光沢制御版の画像データは生成される。図16は、図4の光沢制御版の画像データにおいて、描画オブジェクト、座標、濃度値との対応関係を示す図である。
図14に戻り、光沢制御版の画像データが生成されたら、版データ生成部122は、光沢制御版の画像データと対象画像の有色版の画像データとを統合した原稿データを生成して印刷データ生成部123へ渡す。そして、印刷データ生成部123は、原稿データに基づいて印刷データを生成する(ステップS15)。なお、透明画像の指定がある場合には、クリア版の画像データも生成されて、原稿データに含められ印刷データが生成される。以上により、印刷データが生成される。そして、通信部15は、生成された印刷データを、DFE50に送信する(ステップS16)。
次に、DFE50の機能的構成について説明する。DFE50は、図17に例示されるように、レンダリングエンジン51と、si1部52と、TRC(Tone Reproduction Curve)53と、si2部54と、ハーフトーンエンジン55と、クリアプロセッシング56と、si3部57と、表面効果選択テーブル(不図示)とを有する。レンダリングエンジン51と、si1部52と、TRC(Tone Reproduction Curve)53と、si2部54と、ハーフトーンエンジン55と、クリアプロセッシング56と、si3部57とは、DFE50の制御部が主記憶部や補助記憶部に記憶されている各種プログラムを実行することにより実現されるものである。si1部52、si2部54及びsi3部57はいずれも、画像データを分離する(sepatate)機能と、画像データを統合する(integrate)機能とを有するものである。表面効果選択テーブルは例えば補助記憶部に記憶されるものである。
レンダリングエンジン51には、ホスト装置10から送信された画像データ(例えば、図13に示した印刷データ)が入力される。レンダリングエンジン51は、入力された画像データを言語解釈して、ベクター形式で表現される画像データをラスタ形式に変換すると共に、RGB形式等で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換して、CMYKの有色版の各8ビットの画像データ及び8ビットの光沢制御版の画像データを出力する。si1部52は、CMYKの各8ビットの有色版の画像データをTRC53に出力し、8ビットの光沢制御版の画像データをクリアプロセッシング56に出力する。ここで、DFE50は、ホスト装置10から出力されたベクタ形式の光沢制御版の画像データをラスタ形式に変換し、この結果、DFE50は、ユーザが画像処理アプリケーションにより指定した描画オブジェクトに対する表面効果の種類を、画素を単位とした濃度値として設定して光沢制御版の画像データを出力する。
TRC53には、si1部52を介してCMYKの各8ビットの有色版の画像データが入力される。TRC53には、入力された画像データに対してキャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行う。画像処理としては、ガンマ補正の他にトナーの総量規制等がある。総量規制とは記録媒体上の1画素において、プリンタ機70でのせることが可能なトナー量に限界があるため、ガンマ補正後のCMYK各8ビットの画像データを制限する処理である。ちなみに、総量規制を越えて印刷した場合、転写不良や定着不良により画質が劣化してしまう。当実施例では関連するガンマ補正のみを取り上げて説明している。si2部54は、TRC53でガンマ補正されたCMYKの各8ビットの有色版の画像データを、インバースマスク(後述する)を生成するためのデータとしてクリアプロセッシング56へ出力する。ハーフトーンエンジン55には、si2部54を介してガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版の画像データが入力される。ハーフトーンエンジン55は、入力された画像データをプリンタ機70に出力するための、例えばCMYKの各2ビット等の有色版の画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYK各2ビット等の有色版の画像データを出力する。なお、2ビットは一例であり、これに限定されるものではない。
クリアプロセッシング56には、レンダリングエンジン51が変換した8ビットの光沢制御版の画像データがsi1部52を介して入力されると共に、TRC53がガンマ補正を行ったCMYKの各8ビットの有色版の画像データがsi2部54を介して入力される。クリアプロセッシング56は、入力された光沢制御版の画像データを用いて、後述の表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版の画像データを構成する各画素の表す濃度値(画素値)に対する表面効果を判断して、当該判断に応じて、グロッサ80のオン又はオフを決定すると共に、入力されたCMYKの各8ビットの有色版の画像データを用いてインバースマスクやベタマスクを適宜生成することにより、クリアトナーを付着させるための2ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する。そして、表面効果の判断の結果に応じて、クリアプロセッシング56は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データとを適宜生成してこれらを出力すると共に、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報を出力する。
ここで、インバースマスクとは、表面効果を与える対象の領域を構成する各画素上のCMYKのトナー及びクリアトナーを合わせた総付着量が均一になるようにするためのものである。具体的には、CMYKの有色版の画像データにおいて当該対象の領域を構成する画素の表す濃度値を全て加算し、その加算値を所定値から差し引いた画像データがインバースマスクとなる。例えば、上述のインバースマスク1は以下の式1で表される。
Clr=100−(C+M+Y+K) 但し、Clr<0となる場合、Clr=0
・・・(式1)
式1において、Clr,C,M,Y,Kは、クリアトナー及びC,M,Y,Kの各トナーのそれぞれについて、各画素における濃度値から換算される濃度率を表すものである。即ち、式1によって、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量にクリアトナーの付着量を加えた総付着量を、表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素について100%にする。なお、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%以上である場合には、クリアトナーは付着させずに、その濃度率は0%にする。これは、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%を超えている部分は定着処理により平滑化されるためである。このように、表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素上の総付着量を100%以上にすることで、当該対象の領域においてトナーの総付着量の差による表面の凸凹がなくなり、この結果、光の正反射による光沢が生じるのである。但し、インバースマスクには、式1以外により求められるものがあり、インバースマスクの種類は複数有り得る。
例えば、インバースマスクは、各画素にクリアトナーを均一に付着させるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、ベタマスクともいい、以下の式2で表される。
Clr=100・・・(式2)
尚、表面効果を与える対象の画素の中でも、100%以外の濃度率が対応付けられるものがあるようにしても良く、ベタマスクのパターンは複数有り得る。
また、例えばインバースマスクは、各色の地肌露出率の乗算により求められるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、例えば以下の式3で表される。
Clr=100×{(100−C)/100}×{(100−M)/100}×{(100−Y)/100}×{(100−K)/100}・・・(式3)
上記式3において、(100−C)/100は、Cの地肌露出率を示し、(100−M)/100は、Mの地肌露出率を示し、(100−Y)/100は、Yの地肌露出率を示し、(100−K)/100はKの地肌露出率を示す。
また、例えばインバースマスクは、最大面積率の網点が平滑性を律すると仮定した方法により求められるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、例えば以下の式4で表される。
Clr=100−max(C,M,Y,K)・・・(式4)
上記式4において、max(C,M,Y,K)は、CMYKのうち最大の濃度値を示す色の濃度値が代表値となることを示す。
要するに、インバースマスクは、上記式1〜式4の何れかの式により表されるものであればよい。
表面効果選択テーブルは、表面効果を示す光沢制御値としての濃度値と当該表面効果の種類の対応関係を示すと共に、これらと、画像形成システムの構成に応じた後処理機に関する制御情報と、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データ及び後処理機で用いるクリアトナー版の画像データとの対応関係を示すテーブルである。画像形成システムの構成は、様々に異なり得るが、本実施の形態においては、プリンタ機70に後処理機としてグロッサ80及び低温定着機90が接続される構成である。このため、画像形成システムの構成に応じた後処理機に関する制御情報とは、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報となる。また、後処理機で用いるクリアトナー版の画像データとしては、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データがある。図18は、表面効果選択テーブルのデータ構成を例示する図である。尚、表面効果選択テーブルは、異なる画像形成システムの構成毎に、後処理機に関する制御情報と、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データ及び後処理機で用いるクリアトナー版2の画像データと、濃度値及び表面効果の種類との対応関係を示すように構成され得るが、図18では、本実施の形態に係る画像形成システムの構成に応じたデータ構成を例示している。同図に示される表面効果の種類及び濃度値の対応関係においては、濃度値の範囲毎に表面効果の各種類が対応付けられている。また、その濃度値の範囲の代表となる値(代表値)から換算される濃度の割合(濃度率)に対して2%単位で表面効果の各種類が対応付けられている。具体的には、濃度率が84%以上となる濃度値の範囲(「212」〜「255」)に対して光沢を与える表面効果(鏡面効果及びベタ効果)が対応付けられており、濃度率が16%以下となる濃度値の範囲(「1」〜「43」)に対して光沢を抑える表面効果(網点マット及びつや消し)が対応付けられている。また、濃度率が20%〜80%となる濃度値の範囲には、テクスチャや地紋透かしなどの表面効果が対応付けられている。
より具体的には、例えば、「238」〜「255」の画素値に対しては表面効果として鏡面光沢(PG:Premium Gross)が対応付けられており、このうち、「238」〜「242」の画素値、「243」〜「247」の画素値及び「248」〜「255」の画素値の3つの範囲に対して各々異なるタイプの鏡面光沢が対応付けられている。また、「212」〜「232」の画素値に対しては、ベタ光沢(G:Gross)が対応付けられており、このうち、「212」〜「216」の画素値、「217」〜「221」の画素値、「222」〜「227」の画素値及び「228」〜「232」の画素値の4つの範囲に対して各々異なるタイプのベタ光沢が対応付けられている。また、「23」〜「43」の画素値に対しては、網点マット(M:Matt)が対応付けられており、このうち、「23」〜「28」の画素値、「29」〜「33」の画素値、「34」〜「38」の画素値及び「39」〜「43」の画素値の4つの範囲に対して各々異なるタイプの網点マットが対応付けられている。また、「1」〜「17」の画素値に対しては、つや消し(PM:Premium Matt)が対応付けられており、このうち、「1」〜「7」の画素値、「8」〜「12」の画素値及び「13」〜「17」の画素値の3つの範囲に対して各々異なるタイプのつや消しが対応付けられている。これらの同一の表面効果の異なるタイプはプリンタ機70や低温定着機90で使用するクリアトナー版の画像データを求める式に違いがあり、プリンタ本体や後処理機の動作は同じである。尚、「0」の濃度値には、表面効果を与えないことが対応付けられている。
また、図18には、画素値及び表面効果に対応して、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報と、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データ(図1のClr−1)及び低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データの内容とが各々示されている。例えば、表面効果が鏡面光沢である場合、グロッサ80をオンにすることが示されると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスクを表すものであり、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データ(図1のClr−2)は、ないことが示されている。当該インバースマスクは、例えば上述した式1により求められるものである。尚、図18に示される例は、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域全体に相当する場合の例である。表面効果として鏡面効果が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合の例については後述する。
また、濃度値が「228」〜「232」であり表面効果がベタ光沢である場合、グロッサ80をオフにすることが示されていると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスク1であり、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ないことが示されている。尚、当該インバースマスク1は、上記式1〜式4の何れかの式により表されるものであればよい。これはグロッサ80がオフなので平滑化されるトナーの総付着量が異なるため、鏡面光沢により表面の凹凸が増え、その結果、鏡面光沢により光沢度が低いベタ光沢が得られる。また、表面効果が網点マットである場合、グロッサ80をオフにすることが示されていると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、ハーフトーン(網点)を表すものであり、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ないことが示されている。また、表面効果がつや消しである場合、グロッサ80をオン又はオフのいずれにしても良いことが示されていると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、なく、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ベタマスクを表すものであることが示されている。当該ベタマスクは、例えば上述の式2により求められるものである。
クリアプロセッシング56は、上述した表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版の画像データによって示される各画素値に対応付けられている表面効果を判断すると共に、グロッサ80のオン又はオフを判断して、プリンタ機70及び低温定着機90でどのようなクリアトナー版の画像データを用いるかを判断する。尚、クリアプロセッシング56は、グロッサ80のオン又はオフの判断を1ページ毎に行う。そして、上述したように、クリアプロセッシング56は、当該判断の結果に応じて、クリアトナー版の画像データを適宜生成してこれを出力すると共に、グロッサ80に対するオンオフ情報を出力する。
si3部57は、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データと、クリアプロセッシング56が生成した2ビットのクリアトナー版の画像データとを統合し、統合した画像データをMIC60に出力する。尚、クリアプロセッシング56は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データ及び低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データのうち少なくとも一方を生成しない場合があるので、クリアプロセッシング56が生成した方のクリアトナー版の画像データがsi3部57で統合され、両方のクリアトナー版の画像データをクリアプロセッシング56が生成していない場合には、si3部57からはCMYKの各2ビットの有色版の画像データが統合された画像データが出力される。この結果、DFE50からは各々2ビットの4つ〜6つの画像データがMIC60へ送り出されることになる。また、si3部57は、クリアプロセッシング56が出力したグロッサ80に対するオンオフ情報もMIC60に出力する。
MIC60は、後処理機として搭載されている装置構成を示す装置構成情報をDEF50に出力する。MIC60は、DFE50とプリンタ機70とに接続され、色版の画像データ、クリアトナー版の画像データをDFE50から受信して各画像データを対応する装置に振り分けるとともに、後処理機の制御を行う。より具体的には、MIC60は、図19に例示されるように、DFE50から出力された画像データのうちCMYKの有色版の画像データをプリンタ機70に出力し、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データがある場合にはこれもプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオン又はオフにして、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データがある場合にはこれを低温定着機90に出力する。グロッサ80はオンオフ情報によって定着を行う経路と行わない経路とを切り替えても良い。低温定着機90はクリアトナー版の画像データの有無によってオン又はオフの切り替えやグロッサ80と同様の経路の切り替えをしても良い。
また、図19に示すように、プリンタ機70、グロッサ80、低温定着機90からなる印刷装置は、記録媒体を搬送する搬送路を備えている。なお、プリンタ機70は、詳細には、電子写真方式の複数の感光体ドラム、感光体ドラム上に形成されたトナー像を転写される転写ベルト、転写ベルト上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置、及び記録媒体上のトナー像を該記録媒体に定着させる定着機を備える。記録媒体は、図示を省略する搬送部材によって搬送路を搬送されることで、プリンタ機70、グロッサー80、低温てい着機の設けられている位置を、この順に搬送される。そして、これらの機器によって順次処理が行われて画像形成及び表面効果が付与された後に、図示を省略する搬送機構によって搬送路を搬送されて、印刷装置の外部へと排出される。
次に、本実施の形態に係る画像形成システムが行う光沢制御処理の手順について図20を用いて説明する。DFE50がホスト装置10から印刷データを受信すると(ステップS1)、レンダリングエンジン51は、これを言語解釈して、ベクター形式で表現される画像データをラスタ形式に変換すると共に、RGB形式で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換して、CMYKの有色版の各8ビットの画像データ、8ビットの光沢制御版の画像データおよび8ビットのクリア版の画像データを得る(ステップS2)。
ここで、ステップS2における、光沢制御版の画像データの変換処理の詳細について説明する。図21は、光沢制御版の画像データの変換処理の手順を示すフローチャートである。この変換処理では、図4の光沢制御版の画像データ、すなわち、図16で示したような、描画オブジェクトごとに表面効果を特定する濃度値が指定された光沢制御版の画像データを、描画オブジェクトを構成する画素ごとに濃度値が指定された光沢制御版の画像データに変換する。
レンダリングエンジン51は、図16で示される光沢制御版の描画オブジェクトに対応する座標の範囲の画素に対して、描画オブジェクトに対して設定された濃度値を付与することにより(ステップS41)、光沢制御版の画像データを変換する。そして、かかる処理を光沢制御版の画像データに存在する全ての描画オブジェクトに対して完了したか否かを判断する(ステップS42)。
そして、レンダリングエンジン51は、まだ完了していない場合には(ステップS42:No)、光沢制御版の画像データの中でまだ未処理の次の描画オブジェクトを選択し(ステップS44)、ステップS41の処理を繰り返す。
一方、ステップS42において、光沢制御版の画像データ中の全ての描画オブジェクトに対してステップS41の処理を完了している場合には(ステップS42:Yes)、変換された光沢制御版の画像データを出力する(ステップS43)。以上の処理により、光沢制御版の画像データは、画素ごとに表面効果が設定されたデータに変換されることになる。
図20に戻り、8ビット光沢制御版の画像データが出力されたら、DFE50のTRC53は、CMYKの有色版の各8ビットの画像データに対してキャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行い、ハーフトーンエンジン55はガンマ補正後の画像データに対して、プリンタ機70に出力するためのCMYK各2ビットの有色版の画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データを得る(ステップS3)。
また、DFE50のクリアプロセッシング56は、8ビットの光沢制御版の画像データを用いて、表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版の画像データによって示される各画素値に対して指定された表面効果を判断する。そして、クリアプロセッシング56は、光沢制御版の画像データを構成する全ての画素について、このような判断を行う。尚、光沢制御版の画像データにおいては、各表面効果を与える領域を構成する全ての画素について基本的に同一の範囲の濃度値を表す。このため、同一の表面効果であると判断した近傍の画素については、クリアプロセッシング56は、同一の表面効果を与える領域に含まれるものとして判断する。このようにして、クリアプロセッシング56は、表面効果を与える領域と、当該領域に対して与える表面効果の種類とを判断する。そして、クリアプロセッシング56は、当該判断に応じて、グロッサ80のオン又はオフを決定する(ステップS4)。
次に、DFE50のクリアプロセッシング56は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版の画像データ、8ビットのクリア版の画像データを適宜用いて、クリアトナーを付着させるための8ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する(ステップS5)。そして、ハーフトーンエンジン55は、ハーフトーン処理により、8bitの画像データを用いた8ビットのクリアトナー版の画像データを2ビットのクリアトナー版の画像データに変換する(ステップS6)。
次に、DFE50のSi3部57は、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データと、ステップS6で生成した2ビットのクリアトナー版の画像データとを統合し、統合した画像データと、ステップS4で決定したグロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC60に対して出力する(ステップS7)。
尚、ステップS5で、クリアプロセッシング56は、クリアトナー版の画像データを生成していない場合には、ステップS7では、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データのみが統合されてMIC60に出力される。
ここで、表面効果の種類に応じた具体例について説明する。ここでは、光沢を与えるための鏡面光沢及びベタ光沢と、光沢を抑えるための網点マット及びつや消しとの各種類について具体的に説明する。また、ここでは、1ページ内で同一種類の表面効果が指定された場合について説明する。ステップS4では、DFE50のクリアプロセッシング56は、8ビットの光沢制御版の画像データの各画素の表す濃度値を用いて、図18に例示される表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「238」〜「255」である画素に対して指定された表面効果は、鏡面光沢であると判断する。この場合、更に、DFE50のクリアプロセッシング56は、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域全体に相当するか否かを判断する。当該判断結果が肯定的である場合、DFE50のクリアプロセッシング56は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版の画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、例えば式1によりインバースマスクを生成する。当該インバースマスクを表すものが、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、当該領域に対して低温定着機90ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE50は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。そして、ステップS7では、DFE50のsi3部57は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データと統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオンを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。MIC60は、DFE50から出力された画像データであるCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオンにする。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版の画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体ドラム上に形成してこれを紙に転写しこれを通常温度での加熱及び加圧により定着させる。これによって紙に、CMYKのトナーの他クリアトナーが付着されて、画像が形成される。その後、グロッサ80が当該紙を高温及び高圧で加圧する。低温定着機90に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機90では、クリアトナーが付着されずに、当該紙が排紙される。この結果、画像データによって規定された領域全体でCMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一に圧縮されているため、当該領域の表面から強い光沢が得られる。
一方、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合は次のような事態がおこりうる。まず、鏡面光沢が指定された領域には、上述したインバースマスクを表すクリアトナー版の画像データが用いられる。しかし、それ以外の全ての画素に対してCMYKトナーの総付着値が所定以上セットされていた場合には、グロッサ80で加圧されると、結果的に、鏡面光沢が指定された領域とCMYKトナーの総付着値が所定以上セットされている領域のCMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一になってしまう。
例えば、当該画像データによって規定される領域を構成する全ての画素に対してCMYKトナーの総付着値が所定以上セットされていた場合には、画像データによって規定される領域全体に、鏡面光沢が指定されたのと同じ結果となる。
このため、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合、DFE50は、画像データによって規定される領域全体に対して鏡面光沢が指定されたのと同じクリアトナー版の画像データを生成し、紙にクリアトナーが付着された後、グロッサ80で加圧する。次に、グロッサ80で加圧された紙に対して表面効果として鏡面効果が指定された領域以外の領域に対してつや消しの表面効果を与えるべく、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成する。
具体的には、DFE50は、上述と同様にして式1によるインバースマスクを、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。更に、DFE50は、表面効果として鏡面効果が指定された領域以外の領域に対して式2によってベタマスクを、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。そして、ステップS7では、DFE50のsi3部57は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データ及び低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオンを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。
MIC60は、DFE50から出力された画像データのうちCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオンにし、DFE50から出力された画像データのうち低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機90に出力する。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版の画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。その後、グロッサ80が当該紙を高温及び高圧で加圧する。低温定着機90は、MIC60から出力されたクリアトナー版の画像データを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ80を通過した紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により紙に定着させる。この結果、鏡面光沢が指定された領域では、CMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一に圧縮されているため、当該領域の表面から強い光沢が得られる。一方、鏡面光沢が指定された領域以外では、グロッサ80での加圧後にベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。
また、ステップS4では、DFE50のクリアプロセッシング56は、8ビットの光沢制御版の画像データの各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「212」〜「232」である画素に対して指定された表面効果は、ベタ光沢であると判断し、特に、濃度値が「228」〜「232」である画素に対しては、ベタ光沢タイプ1であると判断する。この場合、DFE50のクリアプロセッシング56は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版の画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、インバースマスク1を生成する。当該インバースマスク1を表すものが、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、当該領域に対して低温定着機90ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE50は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。そして、ステップS7では、DFE50のsi3部57は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオフを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。MIC60は、DFE50から出力された画像データであるCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオフにする。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ80はオフにされているため、その後、紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。また、低温定着機90に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機90では、クリアトナーが付着されずに、当該紙が排紙される。この結果、表面効果としてベタ光沢が指定された領域には、CMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が比較的均一になり、当該領域の表面からやや強い光沢が得られる。
また、ステップS4では、DFE50のクリアプロセッシング56は、8ビットの光沢制御版の画像データの各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「23」〜「43」である画素に対して指定された表面効果は、網点マットであると判断する。この場合、DFE50のクリアプロセッシング56は、ハーフトーンを表す画像データを、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。尚、当該領域に対して低温定着機90ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE50は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。そして、ステップS7では、DFE50のsi3部57は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオンを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。MIC60は、DFE50から出力された画像データであるCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオフにする。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版の画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ80はオフにされているため、その後、紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。また、低温定着機90に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機90では、クリアトナーが付着されずに、当該紙が排紙される。この結果、表面効果として網点マットが指定された領域にはクリアトナーにより網点が付加されることにより、表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢がやや抑えられる。
また、ステップS4では、DFE50のクリアプロセッシング56は、8ビットの光沢制御版の画像データの各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「1」〜「17」である画素に対して指定された表面効果は、つや消しであると判断する。この場合、DFE50のクリアプロセッシング56は、グロッサ80のオンまたはオフは1ページ内に他の表面効果が指定されている場合(後述)はその設定に従い、オン又はオフのいずれにしても、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データを生成せず、ベタマスクを、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。そして、ステップS7では、DFE50のsi3部57は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。MIC60は、DFE50から出力された画像データのうちCMYKの有色版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力された画像データのうち低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機90に出力する。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ80がオンにされた場合には、紙は、グロッサ80で高温及び高圧で加圧され、グロッサ80がオフにされた場合には、紙は、高温及び高圧で加圧されない。低温定着機90は、MIC60から出力されたクリアトナー版の画像データを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ80を通過した紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により紙に定着させる。この結果、表面効果としてつや消しが指定された領域には、ベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。
上記では、1ページ内に同一の表面効果が指定された場合について説明したが、1ページ内で異なる種類の表面効果が指定された場合についても、上述した処理で同様に実現可能である。すなわち、1ページ内で複数の表面効果が指定されている場合、光沢制御版の画像データの画像データでは、図18に示す表面効果の種類に対応する各濃度値が、各種類の表面効果を付与する領域内の画素に設定されている。すなわち、光沢制御版の画像データでは、表面効果の種類ごとに、当該表面効果を付与する領域を指定しているため、DFE50では、この光沢制御版の画像データにおいて、同一の濃度値が設定された画素の範囲を、同一の表面効果を付与する領域として判断すればよく、各表面効果を1ページ内で容易に実現することが可能となっている。
しかし、光沢制御版の画像データにおいて濃度値によって1ページに複数種類の表面効果が指定された場合、同一ページにおいてグロッサ80のオン又はオフを切り替えることができないため、同時に実現することができる種類の表面効果と、同時に実現することができない種類の表面効果がある。
図1に示したように、プリンタ機70とグロッサ80と低温定着機90とを備えた構成を採用している本実施の形態において、1ページ内で鏡面光沢(PG)とつや消し(PM)の表面効果が指定された場合には、図18により、鏡面光沢(PG)ではグロッサ80をオンとし、つや消し(PM)ではグロッサ80のオンオフはページ内の他の表面効果の指定に従うことから、これらの2種類の表面効果を1ページ内で同時に実現することができる。
この場合において、ステップS4では、DFE50のクリアプロセッシング56は、8ビットの光沢制御版の画像データの各画素の表す濃度値を用いて、図18に例示される表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「238」〜「255」である画素の領域に対して指定された表面効果は、鏡面光沢(PG)であると判断する。そして、DFE50のクリアプロセッシング56は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版の画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、例えば式1によりインバースマスクを生成する。当該インバースマスクを表すものが、鏡面光沢(PG)の表面効果が指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、当該鏡面光沢が指定された領域に対して低温定着機90ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE50は、鏡面光沢が指定された領域に対して低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。
また、ステップS4では、DFE50のクリアプロセッシング56は、上記と同一ページ内において、同様に表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「1」〜「17」である画素の領域に対して指定された表面効果は、つや消し(PM)であると判断する。この場合、DFE50のクリアプロセッシング56は、1ページ内に他の表面効果である鏡面光沢の設定に従ってグロッサ80をオンとするオンオフ情報とし、つや消しが指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データを生成せず、つや消しが指定された領域に対してベタマスクを、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。
そして、ステップS7では、DFE50のsi3部57は、鏡面光沢が指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、つや消しが指定された領域に対して低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオンを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。
MIC60は、DFE50から出力された画像データのうちCMYKの有色版の画像データと、プリンタ機70で用いる鏡面光沢が指定された領域に対するクリアトナー版の画像データとをプリンタ機70に出力する。また、MIC60は、DFE50から出力された画像データのうち、つや消しが指定された領域に対して低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機90に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオンにする。
プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版の画像データ及び鏡面光沢が指定された領域に対するクリアトナー版の画像データを用いて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成してこれを紙に転写しこれを通常温度での加熱及び加圧により定着させる。これによって紙に、CMYKのトナーの他クリアトナーが付着されて、画像が形成される。その後、グロッサ80が当該紙を高温及び高圧で加圧する。
低温定着機90は、MIC60から出力された、つや消しが指定された領域に対するクリアトナー版の画像データを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ80を通過した紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により紙に定着させる。この結果、表面効果として鏡面光沢が指定された領域の表面から強い光沢が得られ、表面効果としてつや消しが指定された領域には、ベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。
また、この他、本実施の形態の構成において、1ページ内で、ベタ光沢(G)と網点マット(M)とつや消し(PM)の表面効果が指定された場合には、図18により、ベタ光沢(G)および網点マット(M)ではグロッサ80をオフとし、つや消し(PM)ではグロッサ80のオンオフはページ内の他の表面効果の指定に従うことから、これらの3種類の表面効果を1ページ内で同時に実現することができる。
この場合について、より具体的に説明する。ステップS4では、DFE50のクリアプロセッシング56は、8ビットの光沢制御版の画像データの各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「212」〜「232」である画素の領域に対して指定された表面効果は、ベタ光沢であると判断し、特に、濃度値が「228」〜「232」である画素に対しては、ベタ光沢タイプ1であると判断する。この場合、DFE50のクリアプロセッシング56は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版の画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、インバースマスク1を生成する。当該インバースマスク1を表すものが、ベタ光沢が指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、ベタ光沢が指定された領域に対して低温定着機90ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE50は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。
また、ステップS4では、DFE50のクリアプロセッシング56は、上記と同一ページ内において、同様に表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「23」〜「43」である画素の領域に対して指定された表面効果は、網点マット(M)であると判断する。この場合、DFE50のクリアプロセッシング56は、ハーフトーンを表す画像データを、網点マットが指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。尚、この網点マットが指定された領域に対して低温定着機90ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE50は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。
さらに、ステップS4では、DFE50のクリアプロセッシング56は、上記と同一ページ内において、同様に表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「1」〜「17」である画素の領域に対して指定された表面効果は、つや消し(PM)であると判断する。この場合、DFE50のクリアプロセッシング56は、グロッサ80のオンまたはオフは1ページ内に指定されている他の表面効果であるベタ光沢、網点マットの設定に従いオフとし、つや消しが指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データを生成せず、つや消しが指定された領域に対してベタマスクを、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。
そして、ステップS7では、DFE50のsi3部57は、ベタ光沢が指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、網点マットが指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、つや消しが指定された領域に対して低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオフを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。
MIC60は、DFE50から出力された画像データであるCMYKの有色版の画像データ、ベタ光沢が指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データおよび網点マットが指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオフにする。また、MIC60は、DFE50から出力された画像データのうち、つや消しが指定された領域に対して低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機90に出力する。
プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版の画像データ、ベタ光沢が指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データおよび網点マットが指定された領域に対してプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ80はオフにされているため、その後、紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。
また、低温定着機90は、MIC60から出力された、つや消しが指定された領域に対するクリアトナー版の画像データを用いて、つや消しの領域に対してクリアトナーによるトナー像を形成して、紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により紙に定着させる。
以上の結果、1ページ内において表面効果としてベタ光沢が指定された領域には、CMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が比較的均一になり、当該領域の表面からやや強い光沢が得られる。また、1ページ内において表面効果として網点マットが指定された領域にはクリアトナーにより網点が付加されることにより、表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢がやや抑えられる。さらに、1ページ内において表面効果としてつや消しが指定された領域には、ベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。
このように同一ページ内において複数の種類の異なる表面効果が指定された場合に、表面効果に応じてグロッサ80のオン又はオフを切り替える必要がない場合には、複数の異なる表面効果を1ページ内で実現することができるが、同一ページにおいてグロッサ80のオン又はオフを切り替える必要のある複数の異なる表面効果は、1ページ内で実現することができない。
例えば、プリンタ機70とグロッサ80と低温定着機90とを備えた構成を採用している本実施の形態において、鏡面光沢(PG)とベタ光沢(G)とが1ページ内で指定されている場合、図18により、鏡面光沢(PG)ではグロッサ80をオンとし、ベタ光沢(G)ではグロッサ80をオフとすることから、鏡面光沢(PG)とベタ光沢(G)の2種類の表面効果を1ページ内で実現することはできない。
このように、1ページ内で異なる種類の表面効果が指定されたが、1ページ内で実現することができない場合には、本実施の形態では、DFE50は、同時に実現できない表面効果のうち一部の種類の表面効果については、指定された表面効果以外の表面効果で代用して実現させるようにする。
例えば、図22に例示されるように、同一ページにおいて鏡面光沢(PG)、ベタ光沢(G)、網点マット(M)、つや消し(PM)の4つの効果が指定されていた場合、DFE50はグロッサ80をオフにさせると共に、光沢制御版の画像データにおいて濃度値によって、表面効果がベタ光沢であると判断した領域、表面効果が網点マットであると判断した領域及び表面効果がつや消しであると判断した領域については、各表面効果を実現させ、表面効果が鏡面光沢であると判断した領域については、ベタ光沢を代替の表面効果として選択する。そして、DFE50は、表面効果が鏡面光沢であると判断した領域に対して、ベタ光沢の場合と同様にして、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版の画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、インバースマスクA、B、Cのいづれかを、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する(図22のINVに該当する)。低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データは生成しない。図18において、濃度値が「248」〜「255」のとき、その効果はDFE50で鏡面光沢タイプAと判断され、インバースマスクAが用いられる。また、図22のINV−mは図18のインバースマスク1〜4、図22のhalftone−nは図18のハーフトーン1〜4と対応している。そして、上述したようにしてプリンタ機70、オフにされたグロッサ80及び低温定着機90を経て排紙された紙においては、鏡面光沢が指定された領域及びベタ光沢が指定された領域には、ベタ光沢としての表面効果が与えられ、網点マットが指定された領域には、網点マットとしての表面効果が与えられ、つや消しが指定された領域には、つや消しとしての表面効果が与えられる。尚、表面効果を与える領域として指定されていない領域には、いずれの表面効果も与えられない。
以上のように、DFE50が、ユーザが指定した表面効果の種類に応じて濃度値がセットされた光沢制御版の画像データを用いて、プリンタ機70に後続するグロッサ80や低温定着機90などの後処理機の有無やその種類に応じて、後処理機での後処理の有無を判断し、クリアトナーを付着させるためのクリアトナー版の画像データを適宜生成する。これにより、様々な構成の画像形成システムにおいても共通の表面効果を与えるためのクリアトナー版の画像データを生成することができ、当該クリアトナー版の画像データを用いて、CMYKのトナー像により形成された画像に対してクリアトナーを付着させることにより、各種表面効果を与えることが可能になる。従って、ユーザは手間を掛けることなく、画像が形成される印刷物に対してクリアトナーによる所望の表面効果を与えることが可能になる。
また、本実施の形態では、光沢制御版の画像データの画素毎に表面効果を特定する濃度値を設定しているので、紙内の1ページにおいて複数の種類の表面効果を与えることができる。
(実施の形態2)
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、ホスト装置10のプリンタドライバ18にてCMYK版と光沢制御版の画像データとを生成する形態を説明した。本実施形態では、光沢制御版の画像データに換えてクリアトナー版を生成する形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。実施の形態2の画像形成システムの構成は、図1を用いて説明した実施の形態1と同様である。
ホスト装置10は、実施の形態1のホスト装置10とプリンタドライバ18の機能的構成が異なっている。ここで、図23は、ホスト装置10が備えるプリンタドライバ31の機能的構成の一例を示す図である。同図に示すように、プリンタドライバ31は、このドライバが有する機能を果たすためのモジュール群として、UI提供部181、版データ生成部122、印刷データ生成部123及びクリアトナー版生成部311を備えている。ここで、版データ生成部122、印刷データ生成部123の機能、構成は実施の形態1と同様である。
クリアトナー版生成部311は、版データ生成部122で生成されたCMYKの有色版の画像データ及び光沢制御版の画像データの画像データを入力し、当該CMYKの有色版の画像データ及び光沢制御版の画像データに基づいてクリアトナー版を生成する。
具体的に、クリアトナー版生成部311は、記憶部12に記憶された濃度値選択テーブルを参照し、光沢制御版の画像データを構成する各画素の表す濃度値(画素値)から、表面効果を与える領域と、その表面効果の種類とを判断する。また、クリアトナー版生成部311は、当該判断に応じて、グロッサ80のオン又はオフを決定するとともに、入力されたCMYKの各8ビットの画像データを用いてインバースマスクやベタマスクを適宜生成することにより、クリアトナーを付着させるためのクリアトナー版の画像データを適宜生成する。なお、クリアトナー版の画像データの生成方法は、実施の形態1で説明したDFE50のクリアプロセッシング56での生成方法と同様であるため、説明を省略する。
ここで、クリアトナー版の画像データは、CMYKの有色版の画像データ及び光沢制御版の画像データと同様に8ビットで生成する形態としてもよいし、他のビット数(例えば2ビット)で生成する形態としてもよい。また、クリアトナー版の画像データは、例えば、ビットマップ画像として生成する形態としてもよいし、他の画像形式(例えば、TIFF、JPEG、GIF等)で生成する形態としてもよい。また、PDL(ページ記述言語)を用いてクリアトナー版を表す形態としてもよい。
例えば、PS(ポストスクリプト)の場合、イメージ描画用のコマンドを用いることで、クリアトナー版を図24に示すように表すことができる。ここで、図24は、図10に示した画像データG1の領域A11部分に関するクリアトナー版を、イメージ描画用のコマンドを用いて表した一例を示す図である。なお、同図のコマンドでは、領域A11に相当する100×100ピクセル、8ビットのイメージ領域の左下隅を、画像データG1のサイズに相当する空間(以下、カレント空間という)内での領域A11の存在位置に対応する座標(20、120)に置き、当該カレント空間の座標系自体を幅方向及び高さ方向に120倍に拡大することを指示している。
具体的に、ラインL11はコメント文であり、本コマンドが、RGBの各々について256個(8ビット)のサンプル値を格納する文字列であることを示している。ラインL12は、カレント空間での座標(20、120)に移動することを指示している。ラインL13は、カレント空間の幅と高さを120倍に拡大することを指示している。ラインL14は、ソースイメージ(領域A11)のサイズ(100×100ピクセル、8ビット)を指示している。ラインL15は、100ピクセルの単位正方形を、ソースイメージ(領域A11)にマッピングすることを指示している。ラインL16は、画像データ(又はCMYK版)から領域A11部分のイメージを読み取ることを指示している。ラインL17は、読み取ったイメージについて、RGBの3つの色値をインタリーブすることを指示している。そして、ラインL18以降に、インタリーブされた各画素(10000個のサンプル)の色値が16進文字で記述される。以上のコマンドにより、インタリーブされた領域A11部分の各画素の色値を、カレント空間内の単位正方形にマッピングしたクリアトナー版を表すことができる。
また、画像データ(又はCMYKの有色版の画像データ)において、画像表面効果を与える複数の領域(画像)が、同一画像の繰り返しとなるような場合には、この繰り返し画像と、当該繰り返し画像の各配置位置を指定したイメージ描画用コマンドとを用いてクリアトナー版を表す形態としてもよい。例えば、図25に示すように、画像データG2において繰り返し表れる文字列画像“Text“が、光沢制御版の画像データにおいて表面効果領域と設定されていた場合、この画像データG2から抽出した一の文字列画像と、この文字列画像をカレント空間上に配置する各位置を指定したイメージ描画用コマンドとを用いてクリアトナー版を表す形態としてもよい。この場合、イメージ描画用コマンドは、図26のように表すことができる。
ここで、図26は、イメージ描画用コマンドの一例を示す図である。図26において、ラインL21は、画像データG2のサイズに相当するカレント空間での座標(20、120)に移動することを指示している。ラインL22は、ラインL21で指定した座標において、ソースイメージ(領域A11)を反時計回りに45度回転させることを指示している。ラインL23は、10ピクセルの単位正方形をソースイメージ(文字列画像)にマッピングすることを指示している。このように、イメージ描画用コマンドを用いて繰り返し画像(文字列画像)の各配置位置を指定することで、図25に示す文字列画像の各々を指定したクリアトナー版を表すことができる。
そして、印刷データ生成部123は、版データ生成部122で生成されたCMYKの有色版の画像データおよび光沢制御版の画像データ、クリアトナー版生成部311で生成されたクリアトナー版の画像データを統合して印刷データを生成し、通信部15を介してDFE50に送信する。
また、本実施の形態では、表面効果を付与する領域が予め定められていた実施の形態1と異なり、ユーザによって描画オブジェクトを単位に表面効果を付与することができる。このため、本実施の形態のUI提供部181は、表示制御部121を介して、例えば、図27に例示される画面を表示部14に表示させる。この図27は、Adobe System(R)社が販売しているIllustratorにプラグインを組み込んだ場合に表示される画面の例である。図27に示される画面では、処理対象である対象画像データ(有色版の画像データ)によって表される画像が表示され、ユーザが入力部13を介してマーカー追加ボタンを押下して、表面効果を与えたい領域を指定する操作入力を行うことで、表面効果を与える領域が指定される。ユーザは表面効果を与える全ての領域に対してこのような操作入力を行うことになる。そして、ホスト装置10のUI部181は、例えば、指定された領域毎に、図28に例示される画面を、表示制御部121を介して表示部14に表示させる。図28に示される画面では、表面効果を与えるものとして指定された各領域において当該領域の画像が表され、当該画像に対して与えたい表面効果の種類を指定する操作入力を入力部13を介して行うことで、当該領域に対して与える表面効果の種類が指定される。表面効果の種類として、図3の鏡面光沢やベタ光沢は図28では「インバースマスク」と表記されており、図3の鏡面光沢やべた光沢を除く他の効果は、図28のステンドグラスや万線パターンや網目パターンやモザイクスタイルと、網点マット、ハーフトーンとして表記されており、各々の表面効果が指定可能であることが示されている。
次に、上記のように構成されたホスト装置10による印刷データの生成処理について説明する。図29は、実施の形態2のホスト装置10による印刷データの生成処理の手順を示すフローチャートである。
まず、入力制御部124が画像指定情報の入力を受け付けた場合(ステップS2901:YES)、表示制御部121は、受け付けた画像指定情報で指定された画像を表示するように表示部14を制御する(ステップS2902)。次に、入力制御部124が表面効果の指定情報の入力を受け付けた場合(ステップS13:YES)、版データ生成部122は、受け付けた指定情報に基づいて、光沢制御版の画像データを生成する(ステップS14)。
ここで、光沢制御版の画像データの生成処理については、図15で説明したステップS31において、ユーザが指定した指定情報により対象画像に対して表面効果が付与された描画オブジェクトとその座標が特定される。この他のステップS32からS35までの処理については図15で説明した実施の形態1と同様である。
光沢制御版の画像データが生成されたら、クリアトナー版生成部311は、クリアトナー版の画像データを生成し(ステップS2903)、光沢制御版の画像データと対象画像の有色版の画像データとクリアトナー版を統合した原稿データを生成し、印刷データ生成部123へ渡す。そして、印刷データ生成部123は、原稿データに基づいて印刷データを生成する(ステップS15)。なお、透明画像の指定がある場合には、クリア版の画像データも生成されて、原稿データに含められ印刷データが生成される。以上により、印刷データが生成される。そして、通信部15は、生成された印刷データを、DFE50に送信する(ステップS16)。
なお、本実施の形態では、光沢制御版データを含む印刷データをDFE50に送信してDFE50側でグロッサのオンオフ情報を決定しているが、これに限定されるものではない。例えば、ホスト装置10側で光沢制御版データに基づいてグロッサのオンオフ情報を決定し、このオンオフ情報をDFE50へ送信するように構成することもできる。
次に、本実施の形態のDFE50で行われる光沢制御処理の手順について図30を用いて説明する。なお、本実施の形態のDFE50の構成は実施の形態1と同様であるが、クリアプロセッシング56はクリアトナー版の画像データを生成しない点で実施の形態1と異なっている。
DFE50がホスト装置10から印刷データを受信すると(ステップS1)、レンダリングエンジン51は、これを言語解釈して、ベクター形式で表現される画像データをラスタ形式に変換すると共に、RGB形式で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換して、CMYKの有色版の各8ビットの画像データ、8ビットの光沢制御版の画像データ8ビットのクリア版の画像データおよびクリアトナー版の画像データを得る(ステップS2)。
ここで、ステップS2における、光沢制御版の画像データの変換処理については、図16を用いて説明した実施の形態1と同様である。
8ビット光沢制御版の画像データが出力されたら、DFE50のTRC53は、CMYKの有色版の各8ビットの画像データに対してキャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行い、ハーフトーンエンジン55はガンマ補正後の画像データに対して、プリンタ機70に出力するためのCMYK各2ビットの有色版の画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データを得る(ステップS3)。
また、DFE50のクリアプロセッシング56は、8ビットの光沢制御版の画像データを用いて、表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版の画像データによって示される各画素値に対して指定された表面効果を判断する。そして、クリアプロセッシング56は、光沢制御版の画像データを構成する全ての画素について、このような判断を行う。尚、光沢制御版の画像データにおいては、各表面効果を与える領域を構成する全ての画素について基本的に同一の範囲の濃度値を表す。このため、同一の表面効果であると判断した近傍の画素については、クリアプロセッシング56は、同一の表面効果を与える領域に含まれるものとして判断する。このようにして、クリアプロセッシング56は、表面効果を与える領域と、当該領域に対して与える表面効果の種類とを判断する。そして、クリアプロセッシング56は、当該判断に応じて、グロッサ80のオン又はオフを決定する(ステップS4)。
次に、DFE50のSi3部57は、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版の画像データと、クリアトナー版の画像データとを統合し、統合した画像データと、ステップS4で決定したグロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC60に対して出力する(ステップS7)。
以上のように、実施の形態2によれば、画像データの印刷時において、表示部14に表示された表面効果選択画面から所望の表面効果がユーザにより選択されると、ホスト装置10のプリンタドライバ31は、選択された表面効果に応じた光沢制御版の画像データとクリアトナー版とを生成し、当該画像データのCMYKの有色版の画像データとともにDFE50に送信する。また、DFE50では、光沢制御版の画像データを用いて、プリンタ機70に後続するグロッサ80や低温定着機90等の後処理機の種類に応じて、後処理機での後処理の有無を判断するとともに、クリアトナー版を用いてCMYKのトナー像により形成された画像に対してクリアトナーを付着させる。これにより、様々な構成の画像形成システムにおいても共通の表面効果を与えることができ、ホスト装置10から送信されたクリアトナー版を用いて、CMYKのトナー像により形成された画像に対してクリアトナーを付着させることにより、各種表面効果を与えることが可能になる。従って、ユーザは手間を掛けることなく、画像が形成される印刷物に対してクリアトナーによる所望の表面効果を与えることができる。また、ホスト装置10にてクリアトナー版を生成するため、DFE50での処理に係る負荷を軽減することができる。
上述した実施の形態のホスト装置10、DFE50のハードウェア構成について説明する。図31は、ホスト装置10、DFE50のハードウェア構成図である。ホスト装置10、DFE50は、ハードウェア構成として、装置全体を制御するCPUなどの制御装置2901と、各種データや各種プログラムを記憶するROMやRAMなどの主記憶装置2902と、各種データや各種プログラムを記憶するHDDなどの補助記憶装置2903と、キーボードやマウス等の入力装置2905と、ディスプレイ装置等の表示装置2904とを主に備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
上記実施の形態のホスト装置10で実行されるプリンタドライバプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供される。
また、上記実施の形態のホスト装置10で実行されるプリンタドライバプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施の形態のホスト装置10で実行されるプリンタドライバプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、上記実施の形態のホスト装置10で実行されるプリンタドライバプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
上記実施の形態のホスト装置10で実行される画像処理プログラムは、上述した各部(プリンタドライバ、入力制御部、表示制御部等)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からプリンタドライバプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、プリンタドライバ、入力制御部、表示制御部等が主記憶装置上に生成されるようになっている。
また、上記実施の形態のDFE50で実行される印刷制御処理は、ハードウェアで実現する他、ソフトウェアとしての印刷制御プログラムで実現してもよい。この場合において、上記実施の形態のDFE50で実行される印刷制御プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
上記実施の形態のDFE50で実行される印刷制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供するように構成してもよい。
さらに、上記実施の形態のDFE50で実行される印刷制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施の形態のDFE50で実行される印刷制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
上記実施の形態のDFE50で実行される印刷制御プログラムは、上述した各部(レンダリングエンジン、ハーフトーンエンジン、TRC、si1部、si2部、si3部、クリアプロセッシング)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから印刷制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、レンダリングエンジン、ハーフトーンエンジン、TRC、si1部、si2部、si3部、クリアプロセッシングとして主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、以下に例示するような種々の変形が可能である。
上述した実施の形態において、画像形成システムは、ホスト装置10、DFE50、MIC60、プリンタ機70、グロッサ80及び低温定着機90を備えるように構成したが、これに限らない。例えば、DFE50、MIC60及びプリンタ機70を一体的に形成して1つの画像形成装置として構成するようにしても良いし、更に、グロッサ80及び低温定着機90を備えた画像形成装置として形成するようにしても良い。
上述した実施の形態の画像形成システムにおいては、CMYKの複数の色のトナーを用いて画像を形成するようにしたが、1色のトナーを用いて画像を形成するようにしても良い。
なお、上述した実施の形態のプリンタシステムは、MIC60を備えた構成としているが、これに限定されるものではない。上述したMIC60が行う処理、機能をDFE50等の他の装置にもたせて、MIC60を設けない構成としてもよい。
10 ホスト装置
11 処理部
12 記憶部
13 入力部
14 表示部
15 通信部
16 アプリケーション
17 OS
18 プリンタドライバ
50 DFE
51 レンダリングエンジン
52 si1部
53 TRC
54 si2部
55 ハーフトーンエンジン
56 クリアプロセッシング
57 si3部
60 MIC
70 プリンタ機
80 グロッサ
90 低温定着機
100 通常定着機
121 表示制御部
122 版データ生成部
123 印刷データ生成部
124 入力制御部
171 GDI
172 スプーラ
181 UI提供部
311 クリアトナー版生成部
特許第3473588号公報 特開2007−034040号公報

Claims (7)

  1. 画像データを生成する印刷制御装置に接続された情報処理装置であって、
    記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定する光沢制御版データを生成する生成部と、
    前記光沢制御版データを、前記印刷制御装置に送信する送信部と、
    を備えたことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記光沢制御版データは、前記表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域とを特定するための光沢制御値が画素ごとに指定されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記生成部は、予め定められた領域に含まれる描画オブジェクトに前記光沢制御値が指定された前記光沢制御版データを生成すること、
    を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記光沢制御版データに基づいて、印刷装置に接続される1または複数の後処理機の有無及びその種類に応じたクリアトナー版データを生成するクリアトナー版生成部
    をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  5. 前記生成部は、ユーザにより指定された描画オブジェクトを単位に前記光沢制御値が指定された前記光沢制御版データを生成すること、
    を特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 画像データを生成する印刷制御装置に接続されたコンピュータで実行されるプリンタドライバプログラムであって、
    記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定する光沢制御版データを生成するステップと、
    前記光沢制御版データを、前記印刷制御装置に送信するステップと、
    を前記コンピュータに実行させるためのプリンタドライバプログラム。
  7. 画像データを生成する印刷制御装置と、前記印刷制御装置に接続された情報処理装置とを備えた画像形成システムであって、
    記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定する光沢制御版データを生成する生成部と、
    前記光沢制御版データに基づいて、印刷装置に接続される1または複数の後処理機の有無及びその種類に応じたクリアトナー版データを生成するクリアトナー版生成部と、
    を備えたことを特徴とする画像形成システム。
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