JP2015135477A - 画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法およびプログラム Download PDF

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Abstract


【課題】狙いとする光沢度を実現可能な画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】本発明の画像処理装置は、記憶部と決定部と測定制御部と生成部と出力部とを備える。記憶部は、表面効果の種類ごとに、予め定められた光沢度を対応付けて記憶する。決定部は、光沢制御版データによって特定された表面効果に対応付けられた光沢度を、第1光沢度として決定する。測定制御部は、印刷装置による印刷が行われた後の記録媒体である印刷物の実際の光沢度を示す第2光沢度を測定する制御を行う。生成部は、光沢制御版データから、第1光沢度と第2光沢度との乖離量に基づいて、第1光沢度を得るのに必要な透明色材量に応じた濃度値が設定された追い刷り用光沢版データを生成する。出力部は、追い刷り用光沢版データを、印刷装置へ出力する。
【選択図】図12

Description

本発明は、画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法およびプログラムに関する。
従来、CMYKの4色のトナーの他に、色材が入っていない無色のトナーであるクリアトナーを搭載した画像形成装置が存在する。このようなクリアトナーにより形成されたトナー像は、CMYKのトナーにより画像が形成された転写紙上に定着され、この結果転写紙の面において視覚的な効果や触覚的な効果(表面効果という)が実現される。クリアトナーにどのようなトナー像を形成してどのような定着をさせるかによって、実現される表面効果が異なる。単純に光沢を与える表面効果もあれば、光沢を抑制する表面効果もある。また、全面に表面効果を与えるだけでなく、一部だけに表面効果を与えたり、クリアトナーによりテクスチャやウォーターマークをつけたりする表面効果も求められている。また、表面保護を求める場合もある。また、定着制御のほか、グロッサや低温定着機などの専用の後処理機によって後処理を行うことで実現できる表面効果もある。近年では、表面の一部の中でも望ましい部分にのみクリアトナーを付着させて光沢を与える技術が開発されている。また、光沢は、記録媒体に形成された画像の表面粗度の影響を受ける、即ち、CMYKのトナーによって生じる表面の凹凸の影響を受ける。このため、クリアトナーの濃度に応じて単純に光沢の度合いが高くなるものではない。
即ち、光沢を与えるためには、画像の表面の平滑度をコントロールする必要がある。このためには、クリアトナーを付着させる画素についてのCMYKの各濃度値や、画像形成装置に接続される後処理機の有無やその種類に合わせて、クリアトナーによるトナー像を形成するための画像データであるクリアトナー版の画像データを作成する必要があり、そのクリアトナー版の画像データの内容やクリアトナー版の画像データを作成する数、プリンタ機の制御や後処理機の制御等を細かく調整する必要がある。
また、一般的な光沢度の特性としては、ベタ部の光沢度が高く、中間色の光沢度が低いという傾向がある。よって、全面均一な光沢度になるようにするための手段として、指定した光沢度(例えばベタ部の光沢度)を目標とするようにクリアトナーの量を制御するような処理が考えられ、既に知られている。
例えば特許文献1には、クリアトナーによる表面光沢効果を印刷物に付与し、その平滑度をより向上させる目的で、クリアトナーを付着させるための装置を備え、1回目の印刷だけでは狙いの光沢効果(表面効果)が実現できない場合は、印刷した媒体を上流側へ搬送し直し、追加でクリアトナーによる印刷を実行する仕組みが開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された技術においては、追い刷り前の印刷結果の光沢度の実測値を把握しておらず、仮に、用紙や画像データ、トナーの使用量から追い刷り前の印刷結果の光沢度の予測ができたとしても、エンジン変動等も考慮しなければならず、更にその状況で追い刷りをすることになるので、最終的な印刷結果の光沢度を、当初の狙いの光沢度に近づけることが困難である。つまり、特許文献1に開示された技術では、狙いとする光沢度を実現することが困難であるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、狙いとする光沢度を実現可能な画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データに基づく画像データを用いて印刷を実行する印刷装置に接続された画像処理装置であって、前記表面効果の種類ごとに、予め定められた光沢度を対応付けて記憶する記憶部と、前記光沢制御版データによって特定された前記表面効果に対応付けられた光沢度を、第1光沢度として決定する決定部と、前記印刷装置による印刷が行われた後の前記記録媒体である印刷物の実際の光沢度を示す第2光沢度を測定する制御を行う測定制御部と、前記光沢制御版データから、前記第1光沢度と前記第2光沢度との乖離量に基づいて、前記第1光沢度を得るのに必要な透明色材量に応じた濃度値が設定された追い刷り用光沢版データを生成する生成部と、前記追い刷り用光沢版データを、前記印刷装置へ出力する出力部と、を備える。
本発明によれば、狙いとする光沢度を実現することができる。
図1は、第1実施形態の画像形成システムの構成例を示す図である。 図2は、表面効果の種類を例示する図である。 図3は、有色版画像データの一例を示す図である。 図4は、描画オブジェクトと座標との対応関係の一例を示す図である。 図5は、ページと各描画オブジェクトの位置関係を示す図である。 図6は、光沢制御版データの一例を示す図である。 図7は、DFEの機能構成の一例を示す図である。 図8は、表面効果選択テーブルの一例を示す図である。 図9は、MICの構成を概念的に例示する図である。 図10は、画像形成システムが行う光沢制御処理の手順を示すフローチャートである。 図11は、指定された表面効果の種類と、プリンタ機で用いられるクリアトナー版の画像データと、低温定着機で用いられるクリアトナー版の画像データと、実際に得られる表面効果との対比を示す図である。 図12は、第1実施形態の第2後処理装置の構成の一例を示す図である。 図13は、光沢制御版データの濃度値、表面効果の種類および第1光沢度の関係の一例を示す図である。 図14は、測定部の一例を示す図である。 図15は、第1光沢度と第2光沢度との乖離量を例示した図である。 図16は、UI画面の一例を示す図である。 図17は、複数の対応情報の一例を示す図である。 図18は、追い刷りに関する情報の一例を示す図である。 図19は、第2後処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図20は、第1実施形態の第2後処理装置の動作例を示すフローチャートである。 図21は、第2実施形態の画像形成システムの構成例を示す図である。 図22は、制御情報の一例を示す図である。 図23は、第2実施形態の第2後処理装置の構成例を示す図である。 図24は、第2実施形態の第2後処理装置の動作例を示すフローチャートである。 図25は、第3実施形態の画像形成システムの構成例を示す図である。 図26は、第3実施形態の第2後処理装置の構成例を示す図である。 図27は、第3実施形態の第2後処理装置の動作例を示すフローチャートである。 図28は、第4実施形態の第2後処理装置の構成例を示す図である。 図29は、対象表面効果領域を抽出する処理を示す概念図である。 図30は、第4実施形態の第2後処理装置の動作例を示すフローチャートである。 図31は、第5実施形態の第2後処理装置の構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、本実施形態に係る画像形成システムの構成について図1を用いて説明する。本実施形態においては、画像形成システムは、プリンタ制御装置(DFE:Digital Front End)50と、インタフェースコントローラ(MIC:Mechanism I/F Contoroller)60と、印刷装置100と、第2後処理装置200とを含んで構成される。印刷装置100は、プリンタ機70と、第1後処理装置75とが接続されて構成される。第1後処理装置75は、グロッサ80および低温定着機90から構成される。
DFE50は、MIC60を介してプリンタ機70と通信を行い、プリンタ機70での画像の形成を制御する。また、DFE50には、PC(Personal Computer)が接続され、DFE50は、PCから画像データを受信して、当該画像データを用いて、プリンタ機70がCMYKの各トナー及びクリアトナーに応じたトナー像を形成するための画像データを生成し、これを、MIC60を介してプリンタ機70に送信する。ここでクリアトナーとは、透明な(無色の)トナーであり、透明(無色)とは、例えば、透過率が70%以上であることを示す。クリアトナーは、請求項の「透明色材」の一例である。
プリンタ機70には、CMYKの各トナーとクリアトナーとが少なくとも搭載されており、各トナーに対して感光体、帯電器、現像器及び感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器及び定着機が各々搭載されている。プリンタ機70は、MIC60を介してDFE50から送信された画像データに応じて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成してこれを記録媒体に転写しこれを定着機によって所定の範囲内の温度(通常温度)での加熱及び加圧で定着させる。これによって記録媒体に画像が形成される。このようなプリンタ機70の構成については周知であるため、ここでその詳細な説明を省略する。記録媒体は、紙に限られるものではなく、例えば合成紙、ビニール等であってもよい。
グロッサ80は、DFE50によりオン又はオフが制御され、オンにされた場合に、プリンタ機70により転写紙に形成された画像を高温及び高圧で加圧する。これにより転写紙に形成された画像全体において所定以上のトナーが付着した各画素のトナーの総付着量は均一に圧縮される。低温定着機90には、クリアトナー及び当該クリアトナーを定着させるための定着機が搭載されており、低温定着機90が用いるためにDFE50が生成した後述のクリアトナー版の画像データが入力される。低温定着機90は、当該低温定着機90が用いるためのクリアトナー版の画像データをDFE50が生成した場合にはこれを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ80が加圧した転写紙上に当該トナー像を重ねて、定着機によって通常よりも低い加熱または加圧で転写紙に定着させる。
印刷物は、このような一連の印刷処理の結果から得られる。第2後処理装置200は、光沢度測定処理部210と、追い刷り制御部220とを含んで構成される。光沢度測定処理部210は、不図示の光沢度計を用いて、印刷装置100による印刷が行われた後の転写紙(記録媒体の一例)である印刷物の光沢度を測定する。追い刷り制御部220は、光沢度測定処理部210による光沢度の測定結果を元に、直前の印刷により得られた印刷物が狙いとする光沢度に達していない場合には当該印刷物への追い刷りが必要であると判定し、狙いとする光沢度を得るのに必要なクリアトナー量に応じた濃度値が設定された追い刷り用光沢版データ(後述)を生成し、その生成した追い刷り用光沢版データをプリンタ機70へ出力するとともに、追い刷りが必要である旨をユーザへ通知する制御を行う。この通知を受けたユーザは、印刷物をプリンタ機70へ再度入力し、その印刷物に対してクリアトナーを用いた追加の印刷処理を実行するように指示する。第2後処理装置200の具体的な内容については後述する。
ここで、PCがDFE50へ出力する画像データ(原稿データ)について説明する。PCでは、予めインストールされた画像処理アプリケーションにより画像データが生成されて、DFE50に送信される。このような画像処理アプリケーションでは、RGB版やCMYK版などの各色版における各色の濃度の値(濃度値という)を画素毎に規定した画像データ(有色版画像データ)に対して、特色版の画像データを取り扱うことが可能である。特色版とは、CMYKなどの基本的なカラーの他に、白、金、銀といった特殊なトナーやインクを付着させるための画像データであり、このような特殊なトナーやインクを搭載したプリンタ向けのデータである。特色版は色再現性を向上させるためにCMYKの基本カラーにRを追加することや、RGBの基本カラーにYを追加することもある。通常、クリアトナーも特色の1つとして取り扱われていた。本実施形態においては、この特色版の画像データを、表面効果に応じたクリアトナーを付着させる制御を行うための光沢制御版データとして用いる。この光沢制御版データは、RGB版やCMYK版と同様に画素毎に8ビットで「0」〜「255」の範囲の濃度値で表され、この濃度値に、表面効果の種類が対応付けられる(濃度値は16ビットや32ビット、または0〜100%で表してもよい)。また、同一の表面効果を与えたい範囲には実際に付着するクリアトナーの濃度と関係なく同一の値が設定されるため、領域を示すデータがなくとも必要に応じて画像データから容易に領域が特定できる。即ち、光沢制御版データによって、表面効果の種類と、表面効果を与える領域とが表される(領域を表すデータを別途付与しても良い)。光沢制御版データを構成する各画素は、色版の画像データの画素に対応する。尚、各画像データにおいては各画素の表す濃度値が画素値となる。また、有色版画像データ及び光沢制御版データは共にページ単位で構成される。
表面効果の種類としては、大別して、光沢の有無に関するものや、表面保護や、情報を埋め込んだ透かしや、テクスチャなどがある。光沢の有無に関する表面効果については、図2に例示されるように、大別して4種類あり、光沢の度合い(光沢度)が高い順に、鏡面光沢、ベタ光沢、網点マット及びつや消しが挙げられる。鏡面光沢やベタ光沢は、光沢を与える度合いが高く、逆に、網点マットやつや消しは、光沢を抑えるためのものであり、特に、つや消しは、通常の転写紙が有する光沢度より低い光沢度を実現するものである。同図中において、鏡面光沢はその光沢度Gsが80以上、ベタ光沢は一次色あるいは二次色のなすベタ光沢度、網点マットは一次色、かつ網点30%の光沢度、つや消しは光沢度10以下を表している。また、光沢度の偏差をΔGsで表し、10以下とした。このような表面効果の各種類に対し、光沢を与える度合いが高い表面効果に対しては高い濃度値が対応付けられ、光沢を抑える表面効果に対しては低い濃度値が対応付けられる。その中間の濃度値には、透かしやテクスチャなどの表面効果が対応付けられる。透かしとしては、例えば、文字や地紋などが用いられる。テクスチャは、文字や模様を表すものであり、視覚的効果の他、触覚的効果を与えることが可能である。例えば、ステンドグラスのつなぎ目をクリアトナーによって実現することができる。表面保護は、鏡面光沢やベタ光沢で代用される。尚、処理対象の画像データによって表される画像のどの領域に表面効果を与えるのか、および、その領域にどの種類の表面効果を与えるのかについては、画像処理アプリケーションを介してユーザにより指定される。画像処理アプリケーションを実行するPCでは、ユーザにより指定された領域を構成する画素について、ユーザが指定した表面効果に対応する濃度値がセットされることにより、光沢制御版データが生成される。濃度値と表面効果の種類との対応関係については後述する。
有色版画像データ、光沢制御版データは、例えばPDF(Portable Document Format)形式で頁単位に生成される。そして、これらの有色版画像データおよび光沢制御版データを統合して、原稿データが生成される。そして、生成された原稿データはDFE50へ送信される。なお、各版画像データのデータ形式は、PDFに限定されるものではなく、任意の形式を用いることができる。
図3は、有色版画像データの一例を示す説明図である。図3において、「A」、「B」、「C」等の描画オブジェクトごとにユーザが画像処理アプリケーションで指定した色に対応する濃度値が付与される。ここで、有色版画像データとは、画素毎にRGBやCMYK等の有色の濃度値や文字、グラフィックス(矩形、線など)、写真といったオブジェクトとその領域情報が規定された画像データである。この有色版画像データの濃度値は、ユーザによる色の指定により、1画素を例えばRGBやCMYKの各8ビットで表現される。図4は、描画オブジェクトと座標との対応関係の一例を示す図であり、ページと各描画オブジェクトの位置関係を図5に示す。また、図6は、光沢制御版データの一例を示す図である。図6の例では、ユーザにより、描画オブジェクト「四角形」に表面効果「G(ベタ光沢)」が付与された例を示している。なお、各表面効果に設定された階調値は、後述の表面効果選択テーブル(図8参照)で、表面効果の種類に対応して定められた階調値である。
次に、DFE50の構成について説明する。DFE50は、ハードウェア構成として、装置全体を制御するCPUなどの制御部と、各種データや各種プログラムを記憶するROMやRAMなどの主記憶部と、各種データや各種プログラムを記憶するHDDなどの補助記憶部とを備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。機能的構成としては、DFE50は、図7に例示されるように、レンダリングエンジン51と、si1部52と、TRC(Tone Reproduction Curve)53と、si2部54と、ハーフトーンエンジン55と、クリアプロセッシング56と、si3部57と、表面効果選択テーブル(不図示)とを有する。レンダリングエンジン51と、si1部52と、TRC(Tone Reproduction Curve)53と、si2部54と、ハーフトーンエンジン55と、クリアプロセッシング56と、si3部57とは、DFE50の制御部が主記憶部や補助記憶部に記憶されている各種プログラムを実行することにより実現されるものである。si1部52、si2部54及びsi3部57はいずれも、画像データを分離する(separate)機能と、画像データを統合する(integrate)機能とを有するものである。表面効果選択テーブルは例えば補助記憶部に記憶されるものである。
レンダリングエンジン51には、PCから送信された画像データ(原稿データ)が入力される。レンダリングエンジン51は、入力された画像データを言語解釈して、ベクター形式で表現される画像データをラスタ形式に変換すると共に、RGB形式で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換して、CMYKの色版の各8ビットの画像データ(有色版画像データ)及び8ビットの光沢制御版データを出力する。si1部52は、CMYKの各8ビットの有色版画像データをTRC53に出力し、8ビットの光沢制御版データをクリアプロセッシング56に出力する。
TRC53には、si1部52を介してCMYKの各8ビットの有色版画像データが入力される。TRC53には、入力された有色版画像データに対してキャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行う。si2部54は、TRC53でガンマ補正されたCMYKの各8ビットの有色版画像データを、インバースマスクを生成するためのデータとしてクリアプロセッシング56へ出力する。ハーフトーンエンジン55には、si2部54を介してガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版画像データが入力される。ハーフトーンエンジン55は、入力された有色版画像データをプリンタ機70に出力するためのCMYKの各2ビットの画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYK各2ビットの有色版画像データを出力する。なお、2ビットは一例であり、これに限定されるものではない。
クリアプロセッシング56には、レンダリングエンジン51が変換した8ビットの光沢制御版データがsi1部52を介して入力されると共に、TRC53がガンマ補正を行ったCMYKの各8ビットの有色版画像データがsi2部54を介して入力される。クリアプロセッシング56は、入力された光沢制御版データを用いて、後述の表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版データを構成する各画素の表す濃度値(画素値)に対する表面効果を判断して、当該判断に応じて、グロッサ80のオン又はオフを決定すると共に、入力されたCMYKの各8ビットの有色版画像データを用いてインバースマスクやベタマスクを適宜生成することにより、クリアトナーを付着させるための2ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する。そして、表面効果の判断の結果に応じて、クリアプロセッシング56は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データ(クリアトナー版1(Clr−1))と、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データ(クリアトナー版2(Clr−2))とを適宜生成してこれらを出力すると共に、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報を出力する。
インバースマスクとは、表面効果を与える対象の領域を構成する各画素上のCMYKのトナー及びクリアトナーを合わせた総付着量が均一になるようにするためのものである。具体的には、CMYK版の有色版画像データにおいて当該対象の領域を構成する画素の表す濃度値を全て反転させた画像データがインバースマスクとなる。具体的には、例えば、以下の式1で表される。
Clr=100−(C+M+Y+K) 但し、Clr<0となる場合、Clr=0
・・・(式1)
式1において、Clr,C,M,Y,Kは、クリアトナー及びC,M,Y,Kの各トナーのそれぞれについて、各画素における濃度値から換算される濃度率を表すものである。即ち、式1によって、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量にクリアトナーの付着量を加えた総付着量を、表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素について100%にする。尚、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%以上である場合には、クリアトナーは付着させずに、その濃度率は0%にする。これは、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%を超えている部分は定着処理により平滑化されるためである。このように、表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素上の総付着量を100%以上にすることで、当該対象の領域においてトナーの総付着量の差による表面の凸凹がなくなり、この結果、光の正反射による光沢が生じるのである。但し、インバースマスクには、式1以外により求められるものがあり、インバースマスクの種類は複数有り得る。
ベタマスクとは、表面効果を与える対象の領域を構成する各画素上にクリアトナーを均一に付着させるためのものである。具体的には、例えば以下の式2で表される。
Clr=100・・・(式2)
尚、表面効果を与える対象の画素の中でも、100%以外の濃度率が対応付けられるものがあるようにしても良く、ベタマスクのパターンは複数有り得る。
表面効果選択テーブルは、濃度値及び表面効果の種類の対応関係を示すと共に、これらと、画像形成システムの構成に応じた第1後処理装置75に関する制御情報と、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データ及び第1後処理装置75で用いるクリアトナー版の画像データとの対応関係を示すテーブルである。画像形成システムの構成は、様々に異なり得るが、本実施形態においては、プリンタ機70に対して、第1後処理装置75としてグロッサ80及び低温定着機90が接続される構成である。このため、画像形成システムの構成に応じた第1後処理装置75に関する制御情報とは、グロッサ80のオン又はオフを示す情報となる。また、第1後処理装置75で用いるクリアトナー版の画像データとしては、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データがある。図8は、表面効果選択テーブルのデータ構成を例示する図である。尚、表面効果選択テーブルは、異なる画像形成システムの構成毎に、第1後処理装置75に関する制御情報と、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データ(Clr−1)及び第1後処理装置75で用いるクリアトナー版2の画像データ(Clr−2)と、濃度値及び表面効果の種類との対応関係を示すように構成され得るが、同図では、本実施の形態に係る画像形成システムの構成に応じたデータ構成を例示している。同図に示される表面効果の種類及び濃度値の対応関係においては、濃度値の範囲毎に表面効果の各種類が対応付けられている。また、その濃度値の範囲の代表となる値(代表値)から換算される濃度の割合(濃度率)に対して2%単位で表面効果の各種類が対応付けられている。具体的には、濃度率が84%以上となる濃度値の範囲(「212」〜「255」)に対して光沢を与える表面効果(鏡面光沢及びベタ光沢)が対応付けられており、濃度率が16%以下となる濃度値の範囲(「1」〜「43」)に対して光沢を抑える表面効果(網点マット及びつや消し)が対応付けられている。また、濃度率が20%〜80%となる濃度値の範囲には、テクスチャや地紋透かしなどの表面効果が対応付けられている。
より具体的には、例えば、「238」〜「255」の画素値に対しては表面効果として鏡面光沢(PG:Premium Gloss)が対応付けられており、このうち、「238」〜「242」の画素値、「243」〜「247」の画素値及び「248」〜「255」の画素値の3つの範囲に対して各々異なるタイプの鏡面光沢が対応付けられている。また、「212」〜「232」の画素値に対しては、ベタ光沢(G:Gloss)が対応付けられており、このうち、「212」〜「216」の画素値、「217」〜「221」の画素値、「222」〜「227」の画素値及び「228」〜「232」の画素値の4つの範囲に対して各々異なるタイプのベタ光沢が対応付けられている。また、「23」〜「43」の画素値に対しては、網点マット(M:Matt)が対応付けられており、このうち、「23」〜「28」の画素値、「29」〜「33」の画素値、「34」〜「38」の画素値及び「39」〜「43」の画素値の4つの範囲に対して各々異なるタイプの網点マットが対応付けられている。また、「1」〜「17」の画素値に対しては、つや消し(PM:Premium Matt)が対応付けられており、このうち、「1」〜「7」の画素値、「8」〜「12」の画素値及び「13」〜「17」の画素値の3つの範囲に対して各々異なるタイプのつや消しが対応付けられている。これらの同一の表面効果の異なるタイプはプリンタ機や低温定着機で使用するクリアトナー版の画像データを求める式に違いがあり、プリンタ本体や後処理機の動作は同じである。尚、「0」の濃度値には、表面効果を与えないことが対応付けられている。
また、同図には、画素値及び表面効果に対応して、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報と、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データ及び低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データの内容とが各々示されている。例えば、表面効果が鏡面光沢である場合、グロッサ80をオンにすることが示されると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスクを表すものであり、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ないことが示されている。当該インバースマスクは、例えば上述した式1により求められるものである。尚、同図に示される例は、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域全体に相当する場合の例である。表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合の例については後述する。
また、濃度値が「228」〜「232」であり表面効果がベタ光沢である場合、グロッサ80をオフにすることが示されていると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスク1であり、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ないことが示されている。尚、当該インバースマスク1は、上述の式1とは異なる式により求められるものである。これはグロッサ80がオフなので平滑化されるトナーの総付着量が異なるためである。また、表面効果が網点マットである場合、グロッサ80をオフにすることが示されていると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、ハーフトーン(網点)を表すものであり、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ないことが示されている。また、表面効果がつや消しである場合、グロッサ80をオン又はオフのいずれにしても良いことが示されていると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、なく、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ベタマスクを表すものであることが示されている。当該ベタマスクは、例えば上述の式2により求められるものである。
クリアプロセッシング56は、上述した表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版データによって示される各画素値に対応付けられている表面効果を判断すると共に、グロッサ80のオン又はオフを判断して、プリンタ機70及び低温定着機90でどのようなクリアトナー版の画像データを用いるかを判断する。尚、クリアプロセッシング56は、グロッサ80のオン又はオフの判断を1ページ毎に行う。そして、上述したように、クリアプロセッシング56は、当該判断の結果に応じて、クリアトナー版の画像データを適宜生成してこれを出力すると共に、グロッサ80に対するオンオフ情報を出力する。
si3部57は、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版画像データと、クリアプロセッシング56が生成した2ビットのクリアトナー版の画像データとを統合し、統合した画像データをMIC60に出力する。尚、クリアプロセッシング56は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データ及び低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データのうち少なくとも一方を生成しない場合があるので、クリアプロセッシング56が生成した方のクリアトナー版の画像データがsi3部57で統合され、両方のクリアトナー版の画像データをクリアプロセッシング56が生成していない場合には、si3部57からはCMYKの各2ビットの有色版画像データが統合された画像データが出力される。この結果、DFE50からは各々2ビットの4つ〜6つの画像データがMIC60へ送り出されることになる。また、si3部57は、クリアプロセッシング56が出力したグロッサ80に対するオンオフ情報もMIC60に出力する。
MIC60は、図9に例示されるように、DFE50から出力された画像データのうちCMYKの色版の有色版画像データをプリンタ機70に出力し、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データがある場合にはこれもプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオン又はオフにして、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データがある場合にはこれを低温定着機90に出力する。グロッサ80はオンオフ情報によって定着を行う経路と行わない経路とを切り替えても良い。低温定着機90はクリアトナー版の画像データの有無によってオン又はオフの切り替えやグロッサ80と同様の経路の切り替えをしても良い。
次に、本実施の形態に係る画像形成システムが行う光沢制御処理の手順について図10を用いて説明する。DFE50は、PCから画像データを受信すると(ステップS1)、これを言語解釈して、ベクター形式で表現される画像データをラスタ形式に変換すると共に、RGB形式で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換して、CMYKの色版の各8ビットの有色版画像データ及び8ビットの光沢制御版データを得る(ステップS2)。そして、DFE50は、CMYKの色版の各8ビットの有色版画像データに対してキャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行い、ガンマ補正後の有色版画像データに対して、プリンタ機70に出力するためのCMYK各2ビットの有色版画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版画像データを得る(ステップS3)。また、DFE50は、8ビットの光沢制御版データを用いて、表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版データによって示される各画素値に対して指定された表面効果を判断する。DFE50は、光沢制御版データを構成する全ての画素について、このような判断を行う。尚、光沢制御版データにおいては、各表面効果を与える領域を構成する全ての画素について基本的に同一の範囲の濃度値を表す。このため、同一の表面効果であると判断した近傍の画素については、DFE50は、同一の表面効果を与える領域に含まれるものとして判断する。このようにして、DFE50は、表面効果を与える領域と、当該領域に対して与える表面効果の種類とを判断する。そして、DFE50は、当該判断に応じて、グロッサ80のオン又はオフを決定すると共に、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版画像データを適宜用いて、クリアトナーを付着させるための2ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する(ステップS4)。そして、DFE50は、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版画像データと、ステップS4で適宜生成した2ビットのクリアトナー版の画像データとを統合し、統合した画像データと、ステップS4で決定したグロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC60に対して出力する(ステップS5)。尚、ステップS4で、DFE50は、クリアトナー版の画像データを生成していない場合には、ステップS5では、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版画像データのみが統合されてMIC60に出力される。
ここで、表面効果の種類に応じて具体例について説明する。ここでは、光沢を与えるための鏡面光沢及びベタ光沢と、光沢を抑えるための網点マット及びつや消しとの各種類について具体的に説明する。また、ここでは、1ページ内で同一種類の表面効果が指定された場合について説明する。ステップS4では、DFE50は、8ビットの光沢制御版データの各画素の表す濃度値を用いて、図8に例示される表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「238」〜「255」である画素に対して指定された表面効果は、鏡面光沢であると判断する。この場合、更に、DFE50は、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域全体に相当するか否かを判断する。当該判断結果が肯定的である場合、DFE50は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版画像データのうち当該領域に対応する画像データを用いて、例えば式1によりインバースマスクを生成する。当該インバースマスクを表すものが、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、当該領域に対して低温定着機90ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE50は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。そして、ステップS5では、DFE50は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版画像データと統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオンを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。MIC60は、DFE50から出力された画像データであるCMYKの有色版画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオンにする。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成してこれを転写紙に転写しこれを通常温度での加熱及び加圧により定着させる。これによって転写紙に、CMYKのトナーの他クリアトナーが付着されて、画像が形成される。その後、グロッサ80が当該転写紙を高温及び高圧で加圧する。低温定着機90に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機90では、クリアトナーが付着されずに、当該転写紙が排紙される。この結果、画像データによって規定された領域全体でCMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一に圧縮されているため、当該領域の表面から強い光沢が得られる。
一方、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合は次のような事態がおこりうる。まず、鏡面光沢が指定された領域には、上述したインバースマスクを表すクリアトナー版の画像データが用いられる。しかし、それ以外の全ての画素に対してCMYKトナーの総付着値が所定以上セットされていた場合には、グロッサ80で加圧されると、結果的に、鏡面光沢が指定された領域とCMYKトナーの総付着値が所定以上セットされている領域のCMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一になってしまう。
例えば、当該画像データによって規定される領域を構成する全ての画素に対してCMYKトナーの総付着値が所定以上セットされていた場合には、画像データによって規定される領域全体に、鏡面光沢が指定されたのと同じ結果となる。
このため、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合、DFE50は、画像データによって規定される領域全体に対して鏡面光沢が指定されたのと同じクリアトナー版の画像データを生成し、転写紙にクリアトナーが付着された後、グロッサ80で加圧する。次に、グロッサ80で加圧された転写紙に対して表面効果として鏡面光沢が指定された領域以外の領域に対してつや消しの表面効果を与えるべく、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成する。
具体的には、DFE50は、上述と同様にして式1によるインバースマスクを、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。更に、DFE50は、表面効果として鏡面効果が指定された領域以外の領域に対して式2によってベタマスクを、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。そして、ステップS5では、DFE50は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データ及び低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオンを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。
MIC60は、DFE50から出力された画像データのうちCMYKの有色版画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオンにし、DFE50から出力された画像データのうち低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機90に出力する。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、転写紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。その後、グロッサ80が当該転写紙を高温及び高圧で加圧する。低温定着機90は、MIC60から出力されたクリアトナー版の画像データを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ80を通過した転写紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により転写紙に定着させる。この結果、鏡面光沢が指定された領域では、CMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一に圧縮されているため、当該領域の表面から強い光沢が得られる。一方、鏡面光沢が指定された領域以外では、グロッサ80での加圧後にベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。見方を変えれば、プリンタ機70、第1後処理装置75としてプリンタ機70に接続されたグロッサ80および低温定着機90から構成される印刷装置100は、光沢制御版データに基づく画像データを用いて、一連の印刷処理を実行していると捉えることもできる。
また、ステップS4では、DFE50は、8ビットの光沢制御版データの各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「212」〜「232」である画素に対して指定された表面効果は、ベタ光沢であると判断し、特に、濃度値が「228」〜「232」である画素に対しては、ベタ光沢タイプ1であると判断する。この場合、DFE50は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版画像データのうち当該領域に対応する画像データを用いて、インバースマスク1を生成する。当該インバースマスク1を表すものが、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、当該領域に対して低温定着機90ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE50は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。そして、ステップS5では、DFE50は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオフを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。MIC60は、DFE50から出力された画像データであるCMYKの有色版画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオフにする。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データを用いて、転写紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ80はオフにされているため、その後、転写紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。また、低温定着機90に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機90では、クリアトナーが付着されずに、当該転写紙が排紙される。この結果、表面効果としてベタ光沢が指定された領域には、CMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が比較的均一になり、当該領域の表面からやや強い光沢が得られる。
また、ステップS4では、DFE50は、8ビットの光沢制御版データの各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「23」〜「43」である画素に対して指定された表面効果は、網点マットであると判断する。この場合、DFE50は、ハーフトーンを表す画像データを、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。尚、当該領域に対して低温定着機90ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE50は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。そして、ステップS5では、DFE50は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオフを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。MIC60は、DFE50から出力された画像データであるCMYKの有色版画像データ及びプリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオフにする。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、転写紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ80はオフにされているため、その後、転写紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。また、低温定着機90に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機90では、クリアトナーが付着されずに、当該転写紙が排紙される。この結果、表面効果として網点マットが指定された領域にはクリアトナーにより網点が付加されることにより、表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢がやや抑えられる。
また、ステップS4では、DFE50は、8ビットの光沢制御版データの各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「1」〜「17」である画素に対して指定された表面効果は、つや消しであると判断する。この場合、DFE50は、グロッサ80のオンまたはオフは1ページ内に他の表面効果が指定されている場合(後述)はその設定に従い、オン又はオフのいずれにしても、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データを生成せず、ベタマスクを、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。そして、ステップS5では、DFE50は、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS3で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC60に出力する。MIC60は、DFE50から出力された画像データのうちCMYKの有色版画像データをプリンタ機70に出力し、DFE50から出力された画像データのうち低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機90に出力する。プリンタ機70は、MIC60から出力されたCMYKの有色版画像データを用いて、転写紙に、CMYKのトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ80がオンにされた場合には、転写紙は、グロッサ80で高温及び高圧で加圧され、グロッサ80がオフにされた場合には、転写紙は、高温及び高圧で加圧されない。低温定着機90は、MIC60から出力されたクリアトナー版の画像データを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ80を通過した転写紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により転写紙に定着させる。この結果、表面効果としてつや消しが指定された領域には、ベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。
次に、1ページ内で異なる種類の表面効果が指定された場合について説明する。光沢制御版データにおいて濃度値によって1ページに複数種類の表面効果が指定された場合、同一ページにおいてグロッサ80のオン又はオフを切り替えることができないため、同時に実現できない種類の表面効果もあり得る。この場合、DFE50は、同時に実現できない表面効果についてはその代替となる表面効果を実現させるようにする。例えば、図11に例示されるように、同一ページにおいて鏡面光沢(PG)、ベタ光沢(G)、網点マット(M)、つや消し(PM)の4つの効果が指定されていた場合、DFE50はグロッサ80をオフにさせると共に、光沢制御版データにおいて濃度値によって、表面効果がベタ光沢であると判断した領域、表面効果が網点マットであると判断した領域及び表面効果がつや消しであると判断した領域については、各表面効果を実現させ、表面効果が鏡面光沢であると判断した領域については、ベタ光沢を代替の表面効果として選択する。そして、DFE50は、表面効果が鏡面光沢であると判断した領域に対して、ベタ光沢の場合と同様にして、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版画像データのうち当該領域に対応する画像データを用いて、インバースマスクA、B、Cの何れかを、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する(図11のINVに該当する)。低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データは生成しない。図8において、濃度値が「248」〜「255」のとき、その効果はDFE50で鏡面光沢タイプAと判断され、インバースマスクAが用いられる。また、図11のINV−mは図8のインバースマスク1〜4、図11のhalftone−nは図8のハーフトーン1〜4と対応している。そして、上述したようにしてプリンタ機70、オフにされたグロッサ80及び低温定着機90を経て排紙された転写紙においては、鏡面光沢が指定された領域及びベタ光沢が指定された領域には、ベタ光沢としての表面効果が与えられ、網点マットが指定された領域には、網点マットとしての表面効果が与えられ、つや消しが指定された領域には、つや消しとしての表面効果が与えられる。尚、表面効果を与える領域として指定されていない領域には、いずれの表面効果も与えられない。
以上のように、DFE50が、ユーザが指定した表面効果の種類に応じて濃度値がセットされた光沢制御版データを用いて、プリンタ機70に後続するグロッサ80や低温定着機90などの第1後処理装置75の有無やその種類に応じて、第1後処理装置75での後処理の有無を判断し、クリアトナーを付着させるためのクリアトナー版の画像データを適宜生成する。これにより、様々な構成の画像形成システムにおいても共通の表面効果を与えるためのクリアトナー版の画像データを生成することができ、当該クリアトナー版の画像データを用いて、CMYKのトナー像により形成された画像に対してクリアトナーを付着させることにより、各種表面効果を与えることが可能になる。従って、ユーザは手間を掛けることなく、画像が形成される印刷物に対してクリアトナーによる所望の表面効果を与えることが可能になる。
次に、第2後処理装置200について説明する。この例では、第2後処理装置200は、請求項の「画像処理装置」に対応している。本実施形態では、印刷装置100は、上述の一連の印刷処理の結果物である印刷物を第2後処理装置200へ供給する。また、印刷装置100は、当該印刷物に対応する光沢制御版データ(印刷物上に形成されたクリアトナーによるトナー像の元となった光沢制御版データ)が存在する場合は、当該印刷物に対応する光沢制御版データを第2後処理装置200へ供給する。以下、第2後処理装置200の具体的な内容を説明する。
図12に示すように、第2後処理装置200は、光沢度測定処理部210と、追い刷り制御部220とを備える。光沢度測定処理部210は、取得部211と、記憶部212と、決定部213と、測定制御部214と、算出部215と、を備える。取得部211は、光沢制御版データを取得する。この例では、取得部211は、印刷装置100から光沢制御版データを取得するが、これに限らず、例えばDFE50や不図示の外部装置(サーバ装置等)から光沢制御版データを取得する形態であってもよい。
記憶部212は、表面効果の種類ごとに、予め定められた光沢度を対応付けて記憶する。決定部213は、取得部211により取得された光沢制御版データによって特定された表面効果に対応付けられた光沢度を、目標となる光沢度を示す第1光沢度として決定する。この例では、第2後処理装置200は、上述の表面効果選択テーブル(図8参照)を保持しており(例えば記憶部212が上述の表面効果選択テーブルを格納する形態であってもよい)、決定部213は、上述の表面効果選択テーブルを参照して、取得部211により取得された光沢制御版データの濃度値に対応付けられた表面効果の種類を特定する。そして、決定部213は、記憶部212を参照して、その特定した表面効果の種類に対応付けられた光沢度を、第1光沢度として決定することができる。図13は、光沢制御版データの濃度値、表面効果の種類および第1光沢度の関係の一例を示す図である。
測定制御部214は、印刷装置100から供給される印刷物の実際の光沢度を示す第2光沢度を測定する制御を行う。より具体的には、測定制御部214は、光沢度を測定するためのハードウェア(以下、「測定部228」と称する)を制御して、印刷物の全幅、全長の光沢度を測定する。図14は、測定部228の一例を示す図である。図14に示すように、測定部228は、入口ローラ251、静電吸着ベルト252、出口ローラ253、駆動ローラ254、支持ローラ255,256、光源257、曲面反射ミラー258、読取部259を備える。
印刷装置100で印刷された印刷物は測定部228に搬送される。入口ローラ251を介して搬送された印刷物は静電吸着ベルト252で吸着され、図の左から右へと搬送される。搬送の過程で、正反射照明の光源257から発せられた光が、曲面反射ミラー258で印刷物の全幅方向(搬送方向と直交する方向)に広げられて照射される。そして、印刷物からの反射光を、レンズブロックとラインCCDから構成される読取部259で読み取る。反射光の強度が光沢度として変換される。図示していないが、光沢度への変換方法および装置は限定しない。これにより、印刷物の全幅、全長の光沢度を測定することができる(ラインCCDの解像度に相当する画素数分の光沢度が得られる)。
図12の説明を続ける。算出部215は、第1光沢度と第2光沢度との乖離量を算出する。説明の便宜上、ここでは、1ページ内で同一種類の表面効果が指定された場合を例に挙げて説明するが、これに限られるものではない。算出部215は、表面効果が付与される領域の実際の光沢度を示す第2光沢度と、記憶部212に記憶された複数の光沢度(予め定められた光沢度)のうち、当該表面効果に対応付けられた光沢度を示す第1光沢度との乖離量を算出することができる。本実施形態では、算出部215は、取得部211により取得された光沢制御版データと、記憶部212に記憶された表面効果選択テーブルとに基づいて、表面効果の種類と、当該表面効果が付与される領域とを特定する。そして、測定制御部214による測定結果を用いて、当該表面効果が付与される領域の実際の光沢度を平均することで、当該領域の第2光沢度を算出することができる。例えば図6のように、描画オブジェクト「四角形」に表面効果「G(ベタ光沢)」が付与される場合、描画オブジェクト「四角形」に対応する領域の実際の光沢度を平均することで、当該領域の第2光沢度を算出することができる。図15は、第1光沢度と第2光沢度との乖離量を例示したものであり、透明色材(この例ではクリアトナー)の各階調値に対応する第1光沢度(光沢制御版データの各濃度値に対応付けられた表面効果の種類に対応する第1光沢度)から、測定した光沢度(第2光沢度)を差し引くことで、その乖離量を求めることができる。なお、ここでは、第1光沢度と第2光沢度との差分を乖離量として求める場合を例に挙げているが、これに限らず、例えば任意の計算式を定義して乖離量を求めてもよい。
図12に示すように、追い刷り制御部220は、追い刷り要否判定部221と、生成部222と、出力部223と、入力部224と、閾値変更部225と、閾値記憶部226と、対応情報記憶部227とを含んで構成される。追い刷り要否判定部221は、算出部215によって算出された乖離量が閾値以上の場合は、追い刷りが必要であると判定する。ここで、光沢度は、完全反射(例えば鏡による反射)の場合は「100」、無反射の場合は「0」で表され(単位:なし)、閾値は、理論上0≦閾値<100の範囲のうちの何れかの値を取り得るが、一例として、図2に示す偏差ΔGsと同じ「10」を閾値とすることもできる。つまり、乖離量が「10」を超える場合に、追い刷りが必要であると判定することができる。
なお、上記閾値は、ユーザの操作によって可変に設定することもできる。一例として、入力部224は、例えば図16に示すように、表面効果の種類ごとに、閾値を入力するためのボックス400が対応付けられたUI画面を介して、各表面効果に対応する閾値の入力を受け付けることができる。そして、閾値変更部225は、入力部224で受け付けた入力に応じて、各表面効果に対応する閾値を変更し、その結果を閾値記憶部226に記憶することができる。
追い刷り要否判定部221により追い刷りが必要であると判定された場合、生成部222は、光沢制御版データ(取得部211により取得された光沢制御版データ)から、第1光沢度と第2光沢度との乖離量に基づいて、第1光沢度を得るのに必要なクリアトナー量に応じた濃度値が設定された追い刷り用光沢版データを生成する。ここでは、追い刷り用光沢版データは、有色版画像データ及び光沢制御版データと同様にページ単位で構成され、追い刷り用光沢版データを構成する各画素の濃度値(画素値)は、8ビットで表現される。
本実施形態では、対応情報記憶部227は、それぞれが、第2光沢度と、第1光沢度を得るのに必要な透明色材量(追い刷りに必要なクリアトナー色材量)との対応関係を示す複数の対応情報を記憶し、複数の対応情報の各々は、乖離量に応じて異なる。生成部222は、取得部211により取得された光沢制御版データのうち表面効果に対応する濃度値が指定された領域ごとに、当該領域の乖離量(目標となる光沢度を示す第1光沢度と、実際の光沢度を示す第2光沢度との乖離量)に対応する対応情報を参照して、測定制御部214により測定された当該領域の第2光沢度(印刷物のうち当該領域に対応する領域の実際の光沢度)に対応する透明色材量に応じた濃度値を決定し、当該領域の濃度値を、その決定した濃度値に設定(変換)することで、追い刷り用光沢版データを生成する。この例では、追い刷り用光沢版データを生成する際に、生成部222は、光沢制御版データのうち表面効果に対応する濃度値が指定されていない領域の濃度値は「0」に設定(変換)することができる。
本実施形態では、複数の対応情報は、乖離量が閾値以上、かつ、閾値よりも大きい第1の基準値を下回る範囲に対応する第1の対応情報と、乖離量が第1の基準値以上、かつ、第1の基準値よりも大きい第2の基準値を下回る範囲に対応する第2の対応情報とを含む。そして、第1の対応情報および第2の対応情報の各々において、同一の第2の光沢度に対応する透明色材量は、第2の対応情報の方が大きい値を示す。
図17は、本実施形態の対応情報記憶部227に記憶された複数(この例では3つ)の対応情報の一例を示す図である。図17に示すように、この例では、図17のThLが示す対応情報は、乖離量が10(請求項の「閾値」に対応)〜14の範囲に対応し、ThMが示す対応情報は、乖離量が15(請求項の「第1の基準値」に対応)〜19の範囲に対応し、ThHが示す対応情報は、乖離量が20(請求項の「第2の基準値」に対応)以上の範囲に対応しているが、これに限られるものではない。この例では、ThLが示す対応情報は、請求項の「第1の対応情報」に対応し、ThMが示す対応情報は、請求項の「第2の対応情報」に対応していると考えることができる。
例えば取得部211により図6に示す光沢制御版データが取得され、その光沢制御版データのうち描画オブジェクト「四角形」に対応する領域(以下、「対象領域」と称する)の乖離量が「10」である場合を想定する。この場合、生成部222は、対応情報記憶部227に記憶された複数の対応情報のうち図17のThLが示す対応情報を参照して、対象領域の第2光沢度に対応する透明色材量(クリアトナー色材量)に応じた濃度値を決定する。そして、光沢制御版データのうち対象領域の濃度値を、その決定した濃度値に設定(変換)し、対象領域以外の領域の濃度値を「0」に設定(変換)することで、追い刷り用光沢版データを生成することができる。
出力部223は、生成部222により生成された追い刷り用光沢版データを印刷装置100へ出力する。また、この例では、出力部223は、追い刷りが必要であることを印刷装置100へ通知する。この通知を受けた印刷装置100は、不図示の操作パネルの画面上に、追い刷りが必要であることを示す情報を表示することで、追い刷りが必要であることをユーザへ知らせることができる。追い刷りが必要であることを認識したユーザは、印刷物を、印刷装置100内の任意の入稿トレイに手差しでセットし、例えば操作パネルを介して、追い刷りの実行を指示することができる。追い刷り指示を受け付けた場合、印刷装置100は、追い刷り用光沢版データに基づいて、クリアトナーによるトナー像を、印刷物上に形成された画像に重ねて形成する追い刷りを実行する。また、印刷装置100は、不図示の操作パネル上に、図18のような追い刷りに関する情報(追い刷りの範囲や追加するクリアトナー量のレベルなどを示す情報)を表示することもできる。詳細な図示は省略するが、本実施形態の印刷装置100は、追い刷り用光沢版データに基づいて、クリアトナーによるトナー像を、印刷物上に形成された画像に重ねて形成する追い刷りを制御する機能(請求項の「追い刷り制御部」に対応する機能)を有している。
図19は、第2後処理装置200のハードウェア構成の一例を示す図である。図19に示すように、第2後処理装置200は、CPUなどの制御装置1010と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの主記憶装置1020と、HDD、CDドライブ装置などの補助記憶装置1030と、ディスプレイ装置などの表示装置1040と、キーボードやマウスなどの入力装置1050と、を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
上述の第2後処理装置200の各部の機能(取得部211、決定部213、測定制御部214、算出部215、追い刷り要否判定部221、生成部222、出力部223、入力部224、閾値変更部225)は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより実現されるが、これに限らず、例えば上述の第2後処理装置200の各部の機能(取得部211、決定部213、測定制御部214、算出部215、追い刷り要否判定部221、生成部222、出力部223、入力部224、閾値変更部225)のうちの少なくとも一部が、専用のハードウェア回路(例えば半導体集積回路等)で実現される形態であってもよい。なお、上述の第2後処理装置200で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、上述の第2後処理装置200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の第2後処理装置200で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
図20は、第2後処理装置200の動作例を示すフローチャートである。まず、決定部213は、記憶部212に記憶された複数の光沢度(予め定めれらた光沢度)のうち、取得部211により取得された光沢制御版データによって特定された表面効果に対応付けられた光沢度を、目標となる光沢度を示す第1光沢度として決定する(ステップS11)。次に、測定制御部214は、印刷装置100から供給された印刷物の実際の光沢度を示す第2光沢度を測定する(ステップS12)。次に、算出部215は、第1光沢度と第2光沢度との乖離量を算出する(ステップS13)。次に、追い刷り要否判定部221は、乖離量が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS14)。乖離量が閾値以上の場合(ステップS14:Yes)、つまり、追い刷りが必要であると判定された場合、生成部222は、取得部211により取得された光沢制御版データから、ステップS13で算出された乖離量に基づいて、追い刷り用光沢版データを生成する(ステップS15)。この具体的な内容は上述したとおりである。次に、出力部223は、ステップS15で生成された追い刷り用光沢版データを印刷装置100へ出力する(ステップS16)。以降、追い刷りが実施された印刷物が第2後処理装置200へ供給されると、上述のステップS12以降の処理が繰り返され、乖離量が閾値未満に到達した場合に(ステップS14:No)、処理は終了する。以上のようにして、第1光沢度を満たすまで追い刷り処理が繰り返されることで光沢度が調整され、最終的に光沢制御が完了した印刷物を得ることができる。
以上に説明したように、本実施形態では、第2後処理装置200は、光沢制御版データから、目標となる光沢度を示す第1光沢度と、実際に測定された光沢度を示す第2光沢度との乖離量に基づいて、第1光沢度を得るのに必要なクリアトナー量に応じた濃度値が設定された追い刷り用光沢版データを生成して印刷装置100へ出力する。そして、印刷装置100は、追い刷り用光沢版データに基づいて、クリアトナーによるトナー像を、印刷物上に形成された画像に重ねて形成する追い刷りを実行する。これにより、狙いとする光沢度を安定的に実現できるという有利な効果を達成できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。上述の第1実施形態と共通する部分については適宜に説明を省略する。
図21は、第2実施形態の画像形成システムの構成の一例を示す図である。図21に示すように、第2後処理装置200は、制御情報印刷部230をさらに備える。制御情報印刷部230は、追い刷りが必要であると判定された印刷物(上述の乖離量が閾値以上を示す印刷物)に対して、生成部222により生成された追い刷り用光沢版データを識別する識別情報(この例ではID)を少なくとも含む制御情報を印刷する。以下では、制御情報が印刷された印刷物を「第2の印刷物」と称し、制御情報を印刷するか否かの判断対象となる印刷物を「第1の印刷物」と称する場合がある。なお、両者を区別しない場合は、単に「印刷物」と称する。本実施形態では、制御情報には、追い刷り用光沢制御版データを識別するIDのほか、追い刷りが必要であることを示す情報も含まれる。例えば制御情報は、図22に示すようなQRコード(登録商標)で構成することもできるが、これに限られるものではなく、例えばバーコードや一般的な文字等、任意の形式を採用することができる。なお、制御情報を印刷するための装置としては、レーザープリンタやインクジェットプリンタ、レーザーマーカー、グロッサ等、任意の印刷装置を用いることができる。さらに、制御情報印刷部230は、有色色材(有色トナー)を用いて、制御情報を印刷物上に印刷する形態であってもよいし、透明色材(クリアトナー)を用いて、制御情報を印刷物上に印刷する形態であってもよい。
また、図21に示すように、印刷装置100は、制御情報判定部300をさらに備える。制御情報判定部300は、印刷装置100が追い刷り用光沢版データを保持している場合に、印刷処理の前段階で第2の印刷物に印刷された制御情報を読み取り、読み取った制御情報に含まれるIDで識別される追い刷り用光沢版データを判定する。そして、印刷装置100は、制御情報判定部300により判定された追い刷り用光沢版データに基づいて、追い刷りを実施する。なお、制御情報を読み取るためのデバイスとしては、イメージセンサやバーコードリーダ、測色計、光沢度計等、任意のデバイスを用いることができる。
本実施形態では、追い刷りが必要であると判定された印刷物上に制御情報を印刷する仕組みと、その制御情報を読み取る仕組みとを有するので、追い刷り印刷処理を実行する前に、印刷物上に印刷された制御情報を読み取り、その読み取った制御情報に対応する追い刷り用光沢版データを選択することができる。これにより、適切な追い刷り用光沢版データに基づく追い刷りを実施することができるので、誤った追い刷り用光沢版データに基づく追い刷りが実施されることを防止することができ、印刷ミス時への対応工数や無駄な印刷物の発生を抑えることができる。
図23は、第2実施形態の第2後処理装置200の詳細な構成の一例を示す図である。図23に示すように、制御情報印刷部230は、制御情報を印刷するデバイスである制御情報印刷装置2302と、制御情報印刷部230による制御情報の印刷を制御する印刷制御部2304とを含んで構成される。制御情報印刷部230は、追い刷りが必要であると判定されたことを前提に動作し、生成部222により生成された追い刷り用光沢版データを識別するIDを少なくとも含む制御情報を、追い刷りが必要であると判定された第1の印刷物(上述の乖離量が閾値以上を示す第1の印刷物)に印刷することで、第2の印刷物を得る。
制御情報印刷部230以外の第2後処理装置200の機能は、上述の第1実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。本実施形態では、追い刷りが必要であることを認識したユーザは、制御情報が印刷された第2の印刷物を、印刷装置100内の任意の入稿トレイに手差しでセットし、例えば操作パネルを介して、追い刷りの実行を指示することができる。追い刷り指示を受け付けた場合、印刷装置100は、任意の入稿トレイに手差しでセットされた第2の印刷物に印刷された制御情報を読み取り、その読み取った制御情報に含まれるIDで識別される追い刷り用光沢版データに基づいて、クリアトナーによるトナー像を、当該第2の印刷物上に形成された画像に重ねて形成する追い刷りを実行する。
図24は、第2実施形態の第2後処理装置200の動作例を示すフローチャートである。図24に示すように、ステップS26の後、制御情報印刷部230は、ステップS25で生成された追い刷り用光沢版データを識別するIDを少なくとも含む制御情報を、追い刷りが必要であると判定された第1の印刷物に対して印刷する(ステップS27)点が、図10のフローと異なる。その他の部分は、図10のフローと同様である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。上述の第2実施形態と共通する部分については適宜に説明を省略する。
図25は、第3実施形態の画像形成システムの構成の一例を示す図である。図25に示すように、第2後処理装置200は、搬送部240をさらに備える。搬送部240は、印刷物(この例では上述の制御情報が印刷された第2の印刷物)を、再度印刷装置100へ搬送する。
本実施形態によれば、ユーザが、印刷装置100内の任意の入稿トレイに第2の印刷物を手差しでセットする必要が無いので、ユーザの利便性を向上させることができる。また、第2の印刷物の印刷装置100への入力が自動化されるので、より効率的に追い刷りを実施できる。
図26は、第3実施形態の第2後処理装置200の詳細な構成の一例を示す図である。図26に示すように、搬送部240は、印刷物を再度印刷装置100へ搬送するデバイスである印刷物搬送装置2402と、印刷物搬送装置2402の動作を制御する搬送制御部2404とを含んで構成される。この例では、搬送部240には、制御情報印刷部230によって制御情報が印刷された第2の印刷物が入力される。搬送制御部2404は、入力された第2の印刷物を再度印刷装置100へ搬送するよう、印刷物搬送装置2402を制御する。
図27は、第3実施形態の第2後処理装置200の動作例を示すフローチャートである。図27に示すように、ステップS37の後、搬送部240は、ステップS37で制御情報が印刷された第2の印刷物を、再度印刷装置100へ搬送する(ステップS38)点が、図24のフローと異なる。その他の部分は、図24のフローと同様である。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。上述の第3実施形態と共通する部分については適宜に説明を省略する。
図28は、第4実施形態の第2後処理装置200の詳細な構成の一例を示す図である。図28に示すように、光沢度測定処理部210は、第1指定部216をさらに有する。第1指定部216は、ユーザの指示に応じて、第1光沢度を決定すべき1以上の表面効果(以下の説明では、「対象表面効果」と称する場合がある)の種類を指定する。この例では、決定部213は、光沢制御版データによって特定された1以上の表面効果のうち、第1指定部216により指定された表面効果に対応付けられた光沢度を、第1光沢度として決定する。より具体的には、決定部213は、上述の表面効果選択テーブルと、取得部211により取得された光沢制御版データの各画素の濃度値とに基づいて、当該光沢制御版データに対応する1以上の表面効果の種類を特定する。そして、決定部213は、特定した1以上の表面効果の中から、第1指定部216により指定された表面効果を選択し、記憶部212を参照して、その選択した表面効果に対応付けられた光沢度を、第1光沢度として決定する。
また、決定部213は、光沢制御版データのうち、以上のようにして選択した表面効果(第1指定部216により指定された表面効果)に対応する領域(対象表面効果領域)を抽出し、抽出した対象表面効果領域を示す情報を算出部215へ供給する。図29は、対象表面効果領域を抽出する処理を模式的に示す概念図である。図29の例では、対象表面効果領域としてG及びPG効果に関する領域のみが抽出された場合を例示している。なお、図29の例では、G及びPG効果に関する複数の効果についての領域が抽出された場合を例示しているが、これに限らず例えばMやPMを対象としても良いし、一つの効果のみを対象としてもよい。
算出部215は、対象表面効果に対応する第1光沢度と、印刷物のうち当該対象表面効果が付与される領域(対象表面効果領域に対応する領域)の第2光沢度との乖離量を算出する。追い刷り要否判定部221は、算出部215により算出された乖離量が閾値以上の場合は、追い刷りが必要であると判定する。追い刷り要否判定部221により追い刷りが必要であると判定された場合、生成部222は、取得部211により取得された光沢制御版データから、対象表面効果に対応する第1光沢度と、印刷物のうち対象表面効果が付与される領域の第2光沢度との乖離量に基づいて、追い刷り用光沢版データを生成する。具体的な内容については上述の第1実施形態と同様である。
図30は、第4実施形態の第2後処理装置200の動作例を示すフローチャートである。ここでは、第1指定部216によって、対象表面効果は指定済みであることを前提とする。図30に示すように、決定部213は、記憶部212を参照して、取得部211により取得された光沢制御版データによって特定された1以上の表面効果のうち、第1指定部216により指定された表面効果に対応付けられた光沢度を、目標となる光沢度を示す第1光沢度として決定する(ステップS41)。また、上述したように、決定部213は、光沢制御版データのうち、第1指定部216により指定された表面効果に対応する領域(対象表面効果領域)を抽出し、抽出した対象表面効果領域を示す情報を算出部215へ供給する。
次に、測定部214は、印刷装置100から供給された印刷物の実際の光沢度を示す第2光沢度を測定する(ステップS42)。次に、算出部215は、対象表面効果に対応する第1光沢度と、印刷物のうち当該対象表面効果が付与される領域の第2光沢度との乖離量を算出する(ステップS43)。以降のステップS44〜ステップS48の処理内容は、図27に示すステップS34〜ステップS38の処理内容とほぼ同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
本実施形態では、対象表面効果を指定して、印刷物のうち光沢度目標を達成すべき領域を絞ることで、透明色材を過剰に使用することを回避することができる。また、追い刷りの実行回数を減らすことにも寄与するため、より効率的に追い刷りを実施できる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。上述の第4実施形態と共通する部分については適宜に説明を省略する。
図31は、第5実施形態の第2後処理装置200の詳細な構成の一例を示す図である。図31に示すように、光沢度測定処理部210は、第2指定部217をさらに有する。第2指定部217は、ユーザの指示に応じて、1以上のオブジェクトの種類を指定する。以下の説明では、第2指定部217により指定されたオブジェクトを、「対象オブジェクト」と称する場合がある。また、取得部211は、印刷装置100から、光沢制御版データとともにオブジェクト情報を取得する。オブジェクト情報は、光沢制御版データと同じ解像度の画像データであり、オブジェクト情報を構成する複数の画素ごとに、オブジェクトの属性を示す2ビットの情報(例えば、Image、Smooth Shade、Line、Textの4つの属性を識別する情報)が指定されている。
ここでは、決定部213は、上述の第4実施形態と同様にして第1光沢度を決定する。また、決定部213は、上述の第4実施形態と同様にして、光沢制御版データのうち、第1指定部216により指定された表面効果に対応する領域(対象表面効果領域)を抽出する。そして、決定部213は、取得部211により取得されたオブジェクト情報と、第2指定部217により指定されたオブジェクトとに基づいて、抽出した対象表面効果領域の中から、第2指定部217により指定されたオブジェクトの領域(以下の説明では、「対象オブジェクト領域」と称する場合がある)を抽出し、抽出した対象オブジェクト領域を示す情報を算出部215へ供給する。
算出部215は、対象表面効果に対応する第1光沢度と、印刷物のうち対象オブジェクト領域に対応する領域(印刷物のうち、当該対象表面効果が付与される領域内の第2指定部217により指定されたオブジェクトに対応する領域)の第2光沢度との乖離量を算出する。追い刷り要否判定部221は、算出部215により算出された乖離量が閾値以上の場合は、追い刷りが必要であると判定する。追い刷り要否判定部221により追い刷りが必要であると判定された場合、生成部222は、取得部211により取得された光沢制御版データから、対象表面効果に対応する第1光沢度と、印刷物のうち対象オブジェクト領域に対応する領域の第2光沢度との乖離量に基づいて、追い刷り用光沢版データを生成する。具体的な内容については上述の第1実施形態と同様である。なお、第5実施形態の第2後処理装置200の動作例は、図30に示すフローチャートとほぼ同様であるが、ステップS43の乖離量の算出において、算出部215は、対象表面効果に対応する第1光沢度と、印刷物のうち上述の対象オブジェクト領域に対応する領域の第2光沢度との乖離量を算出することになる。
本実施形態では、対象表面効果領域の指定に加えて対象オブジェクトを指定して、印刷物のうち光沢度目標を達成すべき領域をさらに絞ることで、透明色材を過剰に使用することを回避することができる。また、追い刷りの実行回数を減らすことにも寄与するため、より効率的に追い刷りを実施できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
例えば第2後処理装置200で行っていた複数の処理のいずれかを、第2後処理装置200とネットワークを介して接続する1以上の他の装置で行う構成にしてもよい。例えば第2後処理装置200がインターネット等のネットワーク(クラウド)を介して、単一のサーバ装置と接続され、第2後処理装置200が行っていた複数の処理のうちの一部の処理を、当該サーバ装置で実行するように構成してもよい。また、例えばクラウド上に2以上のサーバ装置を設け、上記処理を、2以上のサーバ装置で分散させて実行するように構成してもよい。
なお、上述した各実施形態の画像形成システムは、MIC60を備えた構成としているが、これに限定されるものではない。上述したMIC60が行う処理、機能をDFE50等の他の装置にもたせて、MIC60を設けない構成としてもよい。
50 DFE
60 MIC
70 プリンタ機
75 第1後処理装置
80 グロッサ
90 低温定着機
100 印刷装置
200 第2後処理装置
210 光沢度測定処理部
211 取得部
212 記憶部
213 決定部
214 測定制御部
215 算出部
216 第1指定部
217 第2指定部
220 追い刷り制御部
221 追い刷り要否判定部
222 生成部
223 出力部
224 入力部
225 閾値変更部
226 閾値記憶部
227 対応情報記憶部
228 測定部
230 制御情報印刷部
240 搬送部
特開2012−212126号公報

Claims (12)

  1. 記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データに基づく画像データを用いて印刷を実行する印刷装置に接続された画像処理装置であって、
    前記表面効果の種類ごとに、予め定められた光沢度を対応付けて記憶する記憶部と、
    前記光沢制御版データによって特定された前記表面効果に対応付けられた光沢度を、第1光沢度として決定する決定部と、
    前記印刷装置による印刷が行われた後の前記記録媒体である印刷物の実際の光沢度を示す第2光沢度を測定する制御を行う測定制御部と、
    前記光沢制御版データから、前記第1光沢度と前記第2光沢度との乖離量に基づいて、前記第1光沢度を得るのに必要な透明色材量に応じた濃度値が設定された追い刷り用光沢版データを生成する生成部と、
    前記追い刷り用光沢版データを、前記印刷装置へ出力する出力部と、を備える、
    画像処理装置。
  2. 前記生成部は、前記乖離量が閾値以上の場合に、前記追い刷り用光沢版データを生成する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. それぞれが、前記第2光沢度と、前記第1光沢度を得るのに必要な透明色材量との対応関係を示す複数の対応情報を記憶する対応情報記憶部をさらに備え、
    前記複数の対応情報の各々は前記乖離量に応じて異なり、
    前記生成部は、
    前記光沢制御版データのうち前記表面効果に対応する濃度値が指定された領域ごとに、当該領域の前記乖離量に対応する前記対応情報を参照して、前記測定制御部により測定された当該領域の前記第2光沢度に対応する透明色材量に応じた濃度値を決定し、当該領域の濃度値を、その決定した濃度値に設定することで、前記追い刷り用光沢版データを生成する、
    請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記複数の対応情報は、前記乖離量が前記閾値以上、かつ、前記閾値よりも大きい第1の基準値を下回る範囲に対応する第1の対応情報と、前記乖離量が前記第1の基準値以上、かつ、前記第1の基準値よりも大きい第2の基準値を下回る範囲に対応する第2の対応情報とを含み、
    前記第1の対応情報および前記第2の対応情報の各々において、同一の前記第2の光沢度に対応する前記透明色材量は、前記第2の対応情報の方が大きい値を示す、
    請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記追い刷り用光沢版データを識別する識別情報を少なくとも含む制御情報を、前記印刷物上に印刷する制御情報印刷部をさらに備える、
    請求項1乃至4のうちの何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記制御情報印刷部は、有色色材または透明色材を用いて、前記制御情報を前記印刷物上に印刷する、
    請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記印刷物を再度前記印刷装置へ搬送する搬送部をさらに備える、
    請求項1乃至6のうちの何れか1項に記載の画像処理装置。
  8. ユーザの指示に応じて、前記第1光沢度を決定すべき前記表面効果の種類を指定する第1指定部をさらに備え、
    前記決定部は、前記光沢制御版データによって特定された1以上の前記表面効果のうち、前記第1指定部により指定された前記表面効果に対応付けられた光沢度を、前記第1光沢度として決定し、
    前記生成部は、前記光沢制御版データから、前記第1光沢度と、前記印刷物のうち前記第1指定部により指定された前記表面効果が付与される領域の前記第2光沢度との前記乖離量に基づいて、前記追い刷り用光沢版データを生成する、
    請求項1乃至7のうちの何れか1項に記載の画像処理装置。
  9. ユーザの指示に応じて、オブジェクトの種類を指定する第2指定部をさらに備え、
    前記生成部は、前記光沢制御版データから、前記決定部により決定された前記第1光沢度と、前記印刷物のうち、前記第1指定部により指定された前記表面効果が付与される領域内の前記第2指定部により指定された前記オブジェクトに対応する領域の前記第2光沢度との前記乖離量に基づいて、前記追い刷り用光沢版データを生成する、
    請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データに基づく画像データを用いて印刷を実行する印刷装置と、前記印刷装置に接続された画像処理装置とを備えた画像形成システムであって、
    前記表面効果の種類ごとに、予め定められた光沢度を対応付けて記憶する記憶部と、
    前記光沢制御版データによって特定された前記表面効果に対応付けられた光沢度を、第1光沢度として決定する決定部と、
    前記印刷装置による印刷が行われた後の前記記録媒体である印刷物の実際の光沢度を示す第2光沢度を測定する制御を行う測定制御部と、
    前記光沢制御版データから、前記第1光沢度と前記第2光沢度との乖離量に基づいて、前記第1光沢度を得るのに必要な透明色材量に応じた濃度値が設定された追い刷り用光沢版データを生成する生成部と、
    前記追い刷り用光沢版データに基づいて、透明色材による像を、前記印刷物上に形成された画像に重ねて形成する追い刷りを制御する追い刷り制御部と、を備える、
    画像形成システム。
  11. 記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データに基づく画像データを用いて印刷を実行する印刷装置に接続された画像処理装置が実行する画像処理方法であって、
    前記表面効果の種類ごとに、予め定められた光沢度を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記光沢制御版データによって特定された前記表面効果に対応付けられた光沢度を特定し、その特定した光沢度を、第1光沢度として決定する決定ステップと、
    前記印刷装置による印刷が行われた後の前記記録媒体である印刷物の実際の光沢度を示す第2光沢度を測定する測定ステップと、
    前記光沢制御版データから、前記第1光沢度と前記第2光沢度との乖離量に基づいて、前記第1光沢度を得るのに必要な透明色材量に応じた濃度値が設定された追い刷り用光沢版データを生成する生成ステップと、
    前記追い刷り用光沢版データを、前記印刷装置へ出力する出力ステップと、を含む、
    画像処理方法。
  12. 記録媒体に付与する表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データに基づく画像データを用いて印刷を実行する印刷装置に接続された画像処理装置を、
    前記表面効果の種類ごとに、予め定められた光沢度を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記光沢制御版データによって特定された前記表面効果に対応付けられた光沢度を特定し、その特定した光沢度を、第1光沢度として決定する決定手段と、
    前記印刷装置による印刷が行われた後の前記記録媒体である印刷物の実際の光沢度を示す第2光沢度を測定する測定手段と、
    前記光沢制御版データから、前記第1光沢度と前記第2光沢度との乖離量に基づいて、前記第1光沢度を得るのに必要な透明色材量に応じた濃度値が設定された追い刷り用光沢版データを生成する生成手段と、
    前記追い刷り用光沢版データを、前記印刷装置へ出力する出力手段として機能させる、
    プログラム。
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