JP2012207499A - 床下構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】白蟻の侵入をより高度に防止することが可能な防蟻構造および床下構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る防蟻構造4は、開口部を有する配管1と、当該開口部を閉じる蓋部材2と、配管1の端縁部と蓋部材2との間に介挿されて配管1の開口部と蓋部材2との隙間を塞ぐ防蟻剤を含有した防蟻Oリング3とを有する。蓋部材2は、配管1の横断面全体を覆う蓋体2bとこの蓋体2bと一体的に形成されかつ配管1の内周面1nに当接する挿入部2aとにより構成されている。防蟻Oリング3は、防蟻剤としてホウ酸またはホウ酸誘導体が1〜5重量%配合されたものであることが好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、建築物、特に住宅において白蟻の侵入を防止するための床下構造に関するものである。
住宅等の建築物の床下施工方法として、布基礎工法およびベタ基礎工法等が知られている。布基礎工法では建築物の外周に沿って逆T字型の布基礎を形成し、この布基礎で囲まれた内側に防湿コンクリートを打設する。一方、ベタ基礎工法では建築物下の地面全体に打設する底板コンクリートと布基礎とを一体のコンクリートとして形成する。近年、経済性その他の理由で、ベタ基礎工法の採用が増加している。
ベタ基礎を施工する場合、外壁立上げ部に囲まれた領域には建築中の降雨等によって水が溜まってしまう。この水を排出する方法として、外壁立上げ部に水の排出を行うための水抜きパイプを配設することがある。
ところで、配線の誘導配管については、この配線とコンクリート布基礎との接触面で隙間を生じ、この隙間から白蟻が侵入することが知られている。そこで、防蟻剤を含有させた常温硬化性シーリング材で誘導配管周りの隙間を埋めることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−247850号公報
水抜きパイプを配設する方法では、外壁立上げ部に囲まれた領域に溜まった水を上記水抜きパイプから排出した後は当該水抜きパイプの開口部を栓で塞いで当該開口部から白蟻が侵入することを防いでいる。しかし、本発明者らの検討によれば、パイプの開口部を塞いでも白蟻の侵入を防ぐことができない場合があることが判明した。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、白蟻の侵入をより高度に防止することが可能な床下構造を提供することである。
本発明に係る床下構造は、基礎コンクリートと、当該基礎コンクリートの立設壁面を貫通する水抜き配管とを有し、配管には、当該配管の開口部を閉じる閉口部材と、開口部と閉口部材との間に介挿されて当該開口部と当該閉口部材との隙間を塞ぐ防蟻剤を含有した弾性部材と、が設けられたことを要旨とする。
弾性部材は、閉環形状を有するものであることが好ましい。
弾性部材は、防蟻剤としてのホウ酸またはホウ酸誘導体が配合されたものであることが望ましい。
閉口部材は、配管の横断面全体を覆う蓋体と、蓋体と一体的に形成されかつ配管の内周面に当接する挿入部とにより構成されており、弾性部材が挿入部の外周面および蓋体のつば部の少なくともいずれかに当接することが好ましい。
配管の開口部の内周部に溝が形成されており、当該溝に弾性部材が保持されていることが好ましい。
配管の外周の少なくとも一部が平坦であってもよい。
配管の外周面を当該配管と同心上で摺動し得る内周面を有し、かつ外周面の一部が平坦面となっている筒状の支持部材を有してもよい。
本発明によれば、開口部を閉口する際に、防蟻剤を含有した弾性部材を開口部と閉口部材との間に介挿し、閉口部材の押圧によって弾性部材を変形させることにより開口部と閉口部材との隙間を塞ぐことができる。したがって白蟻の侵入をより高度に防止することが可能となる。
住宅のベタ基礎の概略構成を示す上面図である。 図1のAA線断面図である。 第1実施形態における防蟻構造を示す断面図である。 配管に巻き付けて用いる防蟻シートを示す説明図である。 (a)は第2実施形態に係る防蟻構造の構成を示す分解図であり、(b)は(a)の防蟻構造の縦断面図である。 (a)は第3実施形態に係る防蟻構造の構成を示す斜視図であり、(b)は(a)の防蟻構造の縦断面図である。 図6(a)の防蟻構造の分解図である。 ゴム素材の防蟻効力の評価を行うための水抜き穴防蟻対策キットを示す説明図である。
本発明に係る床下構造は、基礎コンクリートと、当該基礎コンクリートの立設壁面を貫通する水抜き配管とを有し、この配管の開口部を閉口する際に防蟻剤を含有した弾性部材を開口部と閉口部材との間に介挿し、閉口部材の押圧によって弾性部材を変形させることにより、当該弾性部材が配管および閉口部材に強く密着し、開口部と閉口部材との隙間を塞ぐものである。
単に防蟻剤を配管や閉口部材に塗布するだけでは、配管の開口部と閉口部材との間に隙間が生じてしまう場合があり、また単に前記隙間を弾性部材で塞いでも当該弾性部材が食いかぶられるために、白蟻の侵入を防止する可能性を低減することは難しいが、防蟻剤を含有した弾性部材を開口部と閉口部材との間に介挿することで、当該弾性部材により開口部と閉口部材との隙間を塞ぐことができ、地上から低い高さに設けられる水抜き管のような配管からの白蟻の侵入をより高度に防止することが可能となる。
配管は、住宅等の基礎コンクリート(ベタ基礎や布基礎等)の立上げ部(立設壁面)を屋内から屋外に向けて貫通して略水平にまたは屋外に向けて傾斜して設けられ、地上からの高さが0〜500mmになるよう設置された水抜き管であり、立上げ部で囲まれる領域内(屋内)に溜まった水が配管から屋外に排出される構成となっている。
弾性部材は配管の開口部と閉口部材との隙間を塞ぐことが可能である限り、隙間の形状に合う形状を有していればよい。例えば隙間が複数あれば複数の弾性部材を用いてもよい。上記の隙間に沿わせるために閉環形状(無端形状)の弾性部材を用いることが好ましく、閉環形状を有する弾性部材の例としてはOリングが挙げられるが、矩形のような多角形状や半円形状、または種々の形状の組み合わせによる複合形状を有するものであってもよい。
また、上記弾性部材は、防蟻剤(例えば、ホウ酸、ホウ酸誘導体(ホウ酸銅、ホウ酸亜鉛、およびホウ砂等)など)が0.1重量%〜10重量%配合されたものであることが好ましく、0.5重量%〜7重量%配合されたものであることがより好ましく、1重量%〜5重量%配合されたものであることがさらに好ましい。0.1重量%未満では防蟻効果が低いからである。一方、10重量%超含有させても防蟻効果が飽和することに加え、過剰に含有させると弾性部材がもろくなって取り扱い性が悪くなるからである。
閉口部材は、配管の開口をカバー可能なものであればよいが、配管と閉口部材との密接性を高めるためには、配管の横断面全体を覆う蓋体およびこの蓋体と一体的に形成されかつ配管の内周面に当接する挿入部により構成するのが好ましい。閉環弾性部材の内周が挿入部の外周よりも小さくてもよく、同等でもよく、大きくてもよい。大きい場合でも当該Oリングは蓋体のつば部に当接して、配管の開口部と閉口部材との隙間を塞ぎ、白蟻の侵入を防止できる。
配管の開口部の内周部に溝を形成して、閉環弾性部材をこの溝にはめ込み、閉口部材と当接させるのが好ましい。閉環弾性部材の断面厚さは、溝の高さよりも大きいことが好ましい。大きくすることで、閉環弾性部材が挿入部の外周面に当接し、配管の開口部と閉口部材との隙間を塞ぎ、白蟻の侵入を防止できる。閉口部材による押圧によって弾性部材を変形させることにより、当該弾性部材を配管および閉口部材に強く密着させる観点では、弾性部材を挿入部の外周面および蓋体のつば部の両方に当接させるのがより好ましい。
配管の上記溝は、例えば端部に形成する断面L字型の溝であってもよく、内周部に形成する断面U字型の溝であってもよい。断面L字型の溝の場合には弾性部材を設置し易く、断面U字型の溝の場合には紫外線等が弾性部材に当たり難く、弾性部材が劣化し難い。
配管の外周形状としては、適宜設定でき、断面円筒形状や断面角型形状等が挙げられるが、通常断面円筒形状の配管が用いられる。断面円筒形状の配管を用いる場合には、この配管の曲面の少なくとも一部が平坦であるのが好ましい。例えば配管の下部が平坦である場合には、この配管を型枠内に挿入してから型枠にコンクリートを流し込む時に、コンクリートが配管の下方に流れ易くなるので、配管とコンクリートとの隙間が生じる可能性を低減できる。また、配管の下部とともに側部の一部も平坦であるとコンクリートが配管の上をより流れ易くなるので、配管とコンクリートとの隙間が生じる可能性をより低減できる。
上記の配管には、元配管に、別の配管を継手管として取り付けた接続管も含まれる。コンクリート型枠に設置した元配管の形状(外径等)が特定のものであり、当該元配管に閉口部材を直接取り付けることができない場合でも、閉口部材で閉口できる継手管を予め複数種用意しておき、その中から上記元配管に合う継手管を選んで当該元配管に取り付ければ、閉口部材によって元配管を間接的に閉口することができる。なお現場の状況によって継手管としての配管を複数設けてもよい。
継手管の外周形状は適宜設定でき、曲面であってもよいが、曲面の少なくとも一部が平坦であるのが好ましい。例えば継手管の下部が平坦である場合には、この継手管を型枠内に挿入してから型枠にコンクリートを流し込む時に、コンクリートが継手管の下方に流れ易くなるので、継手管とコンクリートとの隙間が生じる可能性を低減できる。
配管の外周面を当該配管と同心上で摺動し得る内周面を有し、かつ外周面の一部が平坦面となっている筒状の支持部材を有することが好ましい。使用する配管が円筒状のものである場合でも、支持部材の外周面の一部が平坦面となっていることで、この支持部材を型枠内に挿入してから型枠にコンクリートを流し込む時に、コンクリートが支持部材の下方に流れ易くなるので、支持部材とコンクリートとの隙間が生じる可能性を低減できる。なお現場の状況によって支持部材を複数設けてもよい。
(第1実施形態)
以下、本実施形態に係る防蟻構造および床下構造について図面を参照しながら説明する。なお以下ではベタ基礎を例に挙げて説明するが、布基礎を採用する場合でも本実施形態に係る防蟻構造を同様に適用することができる。
図1は住宅のベタ基礎10の概略構成を示す上面図であり、図2は図1のAA線断面図である。
図1および図2に示すように、ベタ基礎10は立設壁面としての立上げ部11と底板部12とから主に構成され、この立上げ部11を貫通しつつ略水平方向にまたは屋外に向かって傾斜して配管(水抜き管)1が複数設けられている。
本実施形態では、配管1は地上GLからの高さThが0〜500mmになるよう設置され、立上げ部11で囲まれる領域内(屋内)に溜まった水が各配管1から屋外に排出される構成となっている。
図3は本実施形態における防蟻構造4を示す断面図である。図3に示すように、立上げ部11を貫通して設けられた配管1の開口部Kを閉口部材としての蓋部材2により閉口する。蓋部材2は、配管1の横断面全体を覆う蓋体2bとこの蓋体2bと一体的に形成されかつ配管1の内周面1nに当接する挿入部2aとにより構成されている。
本実施形態では、配管1の開口部Kを蓋部材2により閉口する際に、防蟻剤を含有した弾性部材としての防蟻Oリング3を配管1の端縁部と蓋体2bとの間に介挿させる。防蟻Oリング3は挿入部2aの外周面2agおよび蓋体2bのつば部2btに当接し、蓋部材2の配管1内への挿入による押圧によって防蟻Oリング3を加圧変形させることにより、防蟻Oリング3が配管1および蓋部材2に強く密着し、配管1の開口部Kと蓋部材2との隙間を塞ぐことができる。したがって白蟻が屋内に侵入する可能性を低減することが可能となる。
ここで、図4に示すように、配管1に防蟻シートSを巻き付けてからコンクリートを打設してもよい。配管1と立上げ部11との間に防蟻シートSを設けることによって、配管1と立上げ部11との間に隙間ができないことにより、白蟻が配管1と立上げ部11との間から屋内に侵入する可能性を低減できる。また、防蟻シートSには防蟻剤が含有されているので、白蟻が防蟻シートSを食い破ることがなく、屋内への侵入の可能性をさらに低減できる。なお防蟻シートSは、コンクリート止水用弾性体に防蟻剤を含有させて形成したものである。そしてこのコンクリート止水用弾性体に、防蟻剤としてホウ酸またはホウ酸誘導体の1種または2種以上を例えば0.1質量%〜10質量%配合することが好ましく、0.5重量%〜7重量%配合されたものであることがより好ましく、1重量%〜5重量%配合されたものであることがさらに好ましい。0.1重量%未満では防蟻効果が低いからである。一方、10重量%超含有させても防蟻効果が飽和することに加え、過剰に含有させると弾性部材がもろくなって取り扱い性が悪くなるからである。
(第2実施形態)
図5(a)は第2実施形態に係る防蟻構造4aの構成を示す分解図であり、図5(b)は(a)の防蟻構造4aの縦断面図である。上記第1実施形態と同じ符号を付した構成部については第1実施形態と同じであるので説明を省略する。後述の第3実施形態も同様である。
図5(a),(b)に示すように、本実施形態に係る防蟻構造4aが上記第1実施形態に係る防蟻構造4と異なるところは、配管1aが当該配管1aの外周部に平坦面1hを備えている点と配管1aの内周部のうち開口端に断面L字型の溝5が形成されている点である。配管1aに平坦面1hを設けたことに伴って、平坦面1hに対応する防蟻シートSの部分も平坦となって配管1aの外周面に巻き付けられている。
また本実施形態では、溝5に防蟻Oリング3を保持させた状態で配管1aの開口部Kを蓋部材2により閉口する。この場合においても上記第1実施形態と同様に、防蟻Oリング3は挿入部2aの外周面2agおよび蓋体2bのつば部2btに当接し、蓋部材2の配管1a内への挿入による押圧によって防蟻Oリング3を加圧変形させることにより、防蟻Oリング3が配管1aおよび蓋部材2に強く密着し、配管1aの開口部Kと蓋部材2との隙間を塞ぐことができる。したがって白蟻が屋内に侵入する可能性を低減することが可能となる。
(第3実施形態)
図6(a)は第3実施形態に係る防蟻構造4bの構成を示す斜視図であり、図6(b)は(a)の防蟻構造4bの縦断面図である。図7は図6(a)の防蟻構造4bの分解図である。
図6(a),(b)に示すように、本実施形態に係る防蟻構造4bが上記第1実施形態に係る防蟻構造4と異なるところは、配管1に取り付けられる継手管である配管21および筒状の支持部材22を備える点である。
配管21および支持部材22は、配管1の外周面1g上を当該配管1と同心上で矢印Dの方向に沿って摺動し得る内周面21a,22aをそれぞれ有し、かつ外周面の一部がそれぞれ平坦面21h,22hとなっている。配管1の開口部形状に起因して蓋部材2を配管1にそのまま取り付けることができない場合でも、配管1の外径に合う内径を有する配管21を選定採用し、この配管21に蓋部材2を取り付けることで、現場合わせで迅速に配管1を閉口することができる。また、配管21および支持部材22の外周面の一部がそれぞれ平坦面21h,22hとなっていることにより、コンクリートが平坦面21h,22hに沿って回り込み易くなるので、配管21および支持部材22とコンクリートとの隙間が生じる可能性を低減することができる。
また、配管21の内周部のうち開口端に断面L字型の溝23が形成されている。本実施形態では、溝23に防蟻Oリング3を保持させた状態で開口部Kを蓋部材2により閉口する。この場合においても上記第1実施形態と同様に、防蟻Oリング3は挿入部2aの外周面2agおよび蓋体2bのつば部2btに当接し、蓋部材2の配管1内への挿入による押圧によって防蟻Oリング3を加圧変形させることにより、防蟻Oリング3が配管1および蓋部材2に強く密着し、開口部Kと蓋部材2との隙間を塞ぐことができる。したがって白蟻が屋内に侵入する可能性を低減することが可能となる。
本発明はもとより上記実施形態によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
なお、図3に示すように、配管1内に蓋部材2の挿入部2aを挿入し、蓋部材2に形成されている略L字型の嵌め込み部13に配管1の内周面1n上に設けられたピン14を嵌め込むことによって配管1に蓋部材2を固定することが好ましい。蓋部材2にはボルト15が螺合されており、作業者がドライバー等を用いてボルト15の締結および解除を行うことで蓋部材2の挿入および取り外しが容易にできるようになっている。なお、配管1の端縁部に複数のネジ穴を設け、蓋部材2を複数のネジにより配管1に固定する構成を採用するなど、配管1に対する蓋部材2の固定方法は適宜変更可能である。
また、防蟻Oリング3等の弾性部材はポリマー組成物で形成されている。この組成物に含まれる主ポリマーとしては、屋外に配されるものであるという理由から、耐候性に配慮した不飽和二重結合の比較的少ないエチレン・プロピレン・ジエン・モノマー(エチレン・プロピレン共重合体に少量の第3成分を導入し、主鎖中に二重結合を持たせて一般的なゴムの架橋機能を付加したゴムをいう。以下、EPDMと称する)や、水素添加されたアクリロ・ニトリルゴム(アクリロニトリルゴムの主鎖の不飽和二重結合を水素添加して耐候性を向上したゴムをいう。以下、H−NBRと称する)、あるいはシリコンゴムやフッ素ゴム等が挙げられる。
また、上記主ポリマーは、汎用性の高い天然ゴムや、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴムおよびブタジエンゴム等の合成ゴム等のうち1種または2種以上をEPDMにブレンドすることで得ることもできる。耐候性を基軸として材料費を考慮した場合、汎用性の高いEPDMを選択することが好ましい。
このような主ポリマーとしてのEPDM、または天然ゴムや汎用性合成ゴム等のブレンドにより得られた主ポリマーに対して、ホウ酸またはホウ酸誘導体を1種または2種以上混合分散させることによって、防蟻性能およびシーリング性能を発揮する架橋形成体としての弾性部材を得ることができる。このような架橋形成体としては、主ポリマーにEPDMを用い、以下の1種または2種以上ポリマーを混合あるいは積層して得ることができる。
上記混合あるいは積層するポリマーとしては、天然ゴムまたは合成ゴムを1種または2種以上を用いることができ、更には熱可塑性エラストマー等を併用することができる。
弾性部材に対してホウ酸またはホウ酸誘導体を配合するだけでなく、更には、補強剤、充填剤、可塑剤、軟化剤、老化防止剤、粘着剤、加工助剤、着色剤、架橋剤、または架橋助剤等を配合することができ、配合して得られた組成物を架橋形成してシーリング性能および防蟻性能を併せ持つ弾性部材を得ることができる。また、本実施形態における弾性部材は紫外線等の耐侯性に対しても非常に有効である。
このような架橋形成体としての弾性部材は、通常のロール混練り、バンバリーミキサー、インターナルミキサー、加圧ニーダ、またはオープンニーダ等による混練作業によって得ることができる。また、上記架橋形成体は、直圧式プレス成型機、トランスファープレス成型機、真空プレス成型機、または射出成型機等の成型機によって架橋成型して所望形状とすることができる。
本実施形態では、弾性部材を配管と閉口部材との間で加圧変形させる。JIS−K−6253タイプAデュロメータに規定されるゴムの硬さ試験に基づいたゴム硬度計が例えば60〜80である場合に、良好な加圧変形を実現することができる。
更に詳しくは、弾性部材を加圧変形させた後に加圧力が開放された場合に、弾性部材が変形前の形状に復元されることが必要となる。この復元性としては、JIS−K−6262加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―常温、高温及び低温における圧縮永久ひずみの求め方に規定される圧縮永久ひずみ率が30%以下であることが好ましい。30%以上の圧縮永久ひずみ率では、加圧によるひずみが復元せず、配管と閉口部材との間に隙間を生ずることがあり得るからである。
防蟻シートSに用いるコンクリート止水用弾性体としては、例えばブチル再生ゴムが挙げられ、単独またはこれに天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマー等を1種または2種以上混合したものであってもよい。なお、防蟻シートSに用いるコンクリート止水用弾性体には、上記弾性部材と同様、補強剤、充填剤、可塑剤、軟化剤、老化防止剤、粘着剤、加工助剤、着色剤、架橋剤、または架橋助剤等を適宜配合しても良い。
防蟻シートSの作製にあたっては、上記ブチル再生ゴム等のコンクリート止水用弾性体原料に防蟻剤と上記補強剤等の添加剤とを配合し、常法のロール混練り、バンバリーミキサー、インターナルミキサーまたは加圧ニーダ等により混練し、次いで押出機、プレス成型機、射出成型機またはローラーヘッド等によりシート状に圧延することで、一定の厚さT(2〜5mm程)とする。なお種類の異なるコンクリート止水用弾性体を用いてそれぞれ防蟻剤を含有させ、これらを積層して構成した防蟻シートSを採用してもよい。
防蟻シートSの硬度としては針入度で、例えば55〜75である。なおこの硬度は、JIS K 2207 石油アスファルトの針入度(アスファルト硬さの尺度)に準拠して測定した値(針入度)である。防蟻シートSの長さは、配管1の全周巻き付けるために、配管1の外周長さ以上とする。また防蟻シートSの幅Wは、配管1と立上げ部11との隙間を極力なくすために、例えば立上げ部11の厚み以上とするのが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、前記、後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
試験例1〜3において、取り外し可能な水抜き穴防蟻対策キットにおけるゴム素材の防蟻効力の評価を行った。日本シロアリ対策協会に規定されているH管試験に準拠して実施した。
図8に示すように、H管を構成する縦管31に連結された管33と縦管32に連結された管34との間に試験体35を挟んで隙間ができないように固定した。試験体35としては、ホウ酸誘導体を0重量%(試験例1)、3.0重量%(試験例2)、および5.0重量%(試験例3)配合されたもので、40×40×5(mm)のサイズのものを用いた。
縦管31,32内にはそれぞれ土を充填し、また縦管31内にマツ餌木36を入れ、縦管32内に100頭の職蟻および10頭の兵蟻を投入した。上記キットを3週間観察して、職蟻および兵蟻の食い潰しによる貫通孔が試験体35に生じていないかを確認した。そして3週間後に試験体35を取り出した。
防蟻効果の評価では、職蟻および兵蟻の生存数を評価基準として用い、当該生存数が少ないほど防蟻効果が高いとした。各試験例ともそれぞれ複数回の評価試験を行い、その生存数の平均値を表1に示した。
Figure 2012207499
表1に示すように、3.0重量%(試験例2)および5.0重量%(試験例3)の防蟻剤を含有させた試験体を用いた試験では、生存数の平均値がそれぞれ41頭および52頭であったのに対し、防蟻剤を含有させなかった試験体を用いた試験(試験例1)ではこれらの生存数を上回る78頭が生存した結果となった。この結果から、防蟻剤を含有させることで防蟻効果を奏することが確認できた。なお各試験において試験体35に貫通孔は生じていなかった。
1 配管
1g 配管の外周面
1h 配管の平坦面
1n 配管の内周面
2 蓋部材
2a 挿入部
2ag 挿入部の外周面
2b 蓋体
2bt 蓋体のつば部
3 防蟻Oリング
4,4a,4b 防蟻構造
5 溝
10 ベタ基礎
11 立上げ部
21 配管
22 支持部材
21a,22a 内周面
21h,22h 平坦面
23 溝
K 開口部
S 防蟻シート

Claims (7)

  1. 基礎コンクリートと、当該基礎コンクリートの立設壁面を貫通する水抜き配管とを有し、
    前記配管には、当該配管の開口部を閉じる閉口部材と、前記開口部と前記閉口部材との間に介挿されて当該開口部と当該閉口部材との隙間を塞ぐ防蟻剤を含有した弾性部材と、
    が設けられたことを特徴とする床下構造。
  2. 前記弾性部材は、閉環形状を有するものである請求項1に記載の床下構造。
  3. 前記弾性部材は、前記防蟻剤としてのホウ酸またはホウ酸誘導体が配合されたものである請求項1または2に記載の床下構造。
  4. 前記閉口部材は、前記配管の横断面全体を覆う蓋体と、前記蓋体と一体的に形成されかつ前記配管の内周面に当接する挿入部とにより構成されており、
    前記弾性部材が前記挿入部の外周面および前記蓋体のつば部の少なくともいずれかに当接する請求項1から3のいずれかに記載の床下構造。
  5. 前記配管の開口部の内周部に溝が形成されており、当該溝に前記弾性部材が保持されている請求項1から4のいずれかに記載の床下構造。
  6. 前記配管の外周の少なくとも一部が平坦である請求項1から5のいずれかに記載の床下構造。
  7. 前記配管の外周面を当該配管と同心上で摺動し得る内周面を有し、かつ外周面の一部が平坦面となっている筒状の支持部材を有する請求項1から5のいずれかに記載の床下構造。
JP2011075709A 2011-03-30 2011-03-30 床下構造 Active JP5676341B2 (ja)

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