JP2012207301A - 耐表面疵性に優れた高n含有ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents

耐表面疵性に優れた高n含有ステンレス鋼およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋳造時に鋳片の表面近傍に発生するピンホール、およびこれに起因して圧延時に発生する表面疵を低減する。
【解決手段】質量%で、C;0.005%〜0.03%、Si;0.8%以下、Mn;0.1%〜7.0%、P;0.04%以下、S;0.002%以下、Ni;1.0%〜13.0%、Cr;17.0%〜26.0%、Al;0.06%以下、N;0.10%〜0.30%、Mo;0.05%〜4.0%、Cu;0.05%〜3.5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなるステンレス鋼であって、前記成分組成から算出されるδFe量(%)と、窒素濃度[%N]、および液相線温度における溶鋼の窒素溶解度[%Neq]が、(a)または(b)式を満足し、且つ、該ステンレス鋼の表層1mmに存在する幅20μm以上の介在物個数が0.15個/mm2以下であることを特徴とする耐表面疵性に優れた高N含有ステンレス鋼。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋳造時に鋳片の表面近傍に発生するピンホールや、これに起因して圧延時に発生する表面疵、および熱間圧延割れに起因する表面疵等を低減した高N含有ステンレス鋼およびその製造方法に関する。
近年、構造用ステンレス鋼の強度向上の要請が増大している。これに対応して、窒素を添加し、その固溶強化作用によって強度を向上させ、同時に耐食性の向上も図った鋼種が適用されてきている。
窒素濃度を高めた鋼種では、凝固時の偏析により溶鋼中の窒素濃度が濃化し、溶解度を超えた場合にはピンホールが発生する。このようなピンホールが存在すると、圧延時にピンホールが拡大して製品の表面疵の原因となるという問題がある。また、高N含有ステンレス鋼では強度の上昇に伴い、延性が低下して熱間圧延時の割れが発生しやすいという問題もあった。
特許文献1では、凝固過程でδ相を生成し、そのδ相における窒素溶解度を超える窒素含有率を有するステンレス鋼または高合金鋼を鋳造する方法において、溶鋼中の水素含有率を10ppm未満とし、硫黄含有率を20ppm未満とする方法が開示されている。水素の含有率がその溶解度を超えると、水素の気泡が形成され、その気泡の内部には窒素も容易に放出されるため、凝固の進行にともないピンホールが成長する。これに対して、水素の含有率が低いと、窒素ガスの放出を受け入れる水素気泡が形成されないため、窒素の含有率が高くても、容易にはピンホールが形成されないというものである。
特許文献2では、高Mn・高Nオーステナイト系ステンレス鋼の鋳片に発生する気泡について詳細に調査した結果、気泡中のガスは、溶鋼がγ相凝固する際に、溶鋼の窒素溶解度が大幅に減少するために放出された窒素ガスであること、そして鋳片における気泡の発生の有無は、溶鋼中の窒素濃度と液相線温度における溶鋼の窒素溶解度との比および溶鋼の成分組成から算出されるδFe量の関係で整理でき、鋳片の気泡発生を阻止するためには、これらの値を調整すればよいことを見出している。
特許文献3では、高N含有二相ステンレス鋼を連続鋳造する方法であって、不純物である水素の含有率を8.3ppm以下とし、かつ、鋳型内のメニスカス近傍の溶鋼を、水平面内において適正範囲の流速で周回する方向に電磁撹拌を行う。
鋳型内のメニスカス近傍において溶鋼を電磁撹拌し、凝固シェル前面の溶鋼を撹拌することにより、凝固界面の液相側に濃化されやすい水素などの液体成分を分散させ、気泡の生成を抑制するとともに、生成した気泡を凝固界面から離脱させて、針状ピンホールの形成を抑制することができるというものである。
特開2007−275903号公報 特開平7−90471号公報 特開2010−52026号公報
前記の従来におけるピンホールの生成防止方法には下記の問題があった。すなわち、本発明者らの検討によれば、水素含有率と硫黄含有率の調査を行う特許文献1に開示された方法では、窒素濃度に許容範囲が存在するため、高N含有ステンレス鋼では窒素ガスのみによるピンホールの生成が充分に抑制されていないことが判明した。
また、特許文献2は、主に初晶γ凝固で生成する気泡を抑制する知見であり、本発明の対象とするδFe量が高い領域では、凝固前面での窒素の偏析挙動が異なるため、適用できないことが本発明者らの検討において判明した。
さらに、特許文献3は、特許文献1に対して水素含有量を低減し、さらに電磁撹拌を適用しても、前述のように窒素含有量が高い場合にはピンホールを完全に抑制できず、窒素濃度の適正範囲が存在することが分かった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、高N含有ステンレス鋼において、窒素濃度を適正な範囲に制御することで、ピンホールの生成および成長を抑制し、鋳片表面研削によるピンホール欠陥等の除去を省略または簡略化でき、さらに熱間圧延時の割れも防止できる耐表面疵性に優れた高N含有ステンレス鋼およびその製造方法を提供することを課題とする。
鋭意検討を重ねた結果、δFe量に応じた窒素濃度の制御を行うこと、また、電磁攪拌を併用することで上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至ったものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載の通りの下記内容である。
(1)質量%で、C;0.005%〜0.03%、Si;0.8%以下、Mn;0.1%〜7.0%、P ;0.04%以下、S ;0.002%以下、Ni;1.0%〜13.0%、Cr;17.0%〜26.0%、Al;0.06%以下、N ;0.10%〜0.30%、Mo;0.05%〜4.0%、Cu;0.05%〜3.5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなるステンレス鋼であって、前記成分組成から算出されるδFe量(%)と、窒素濃度[%N]および液相線温度における溶鋼の窒素溶解度[%Neq]が、(a)式または(b)式を満足し、且つ、該ステンレス鋼の表層1mmに存在する幅20μm以上の介在物個数が0.15個/mm2以下であることを特徴とする耐表面疵性に優れた高N含有ステンレス鋼。
10%<δFe量では、
35≦[%N]/[%Neq]≦50 ・・・(a)
1%≦δFe量≦10% では、−3.75×δFe+72.5
≦[%N]/[%Neq]≦−3.75×δFe量+87.5 ・・・(b)
ここで、δFe量(%)=2.9(Cr+Mo+0.3Si)−2.6(Ni+0.3Mn+0.25Cu+35C+20N)−18
[%Neq]=10-(518/T)-1.063-h
T(K)=1525−86.8[C]−4.7[Si]−2.1[Mn]−34[P]−40[S]−0.8[Cr]−5.1[Ni]−3.1[Mo]−5[Cu]−36[N]+273.15
h=0.13[%C]+0.048[%Si]−0.02[%Mn]+0.059[%P]+0.007[%S]+0.007[%Ni]−0.046[%Cr]−0.025[%Mo]+0.009[%Cu]
(2)質量%で、C;0.005%〜0.03%、Si;0.8%以下、Mn;0.1%〜7.0%、P;0.04%以下、S;0.002%以下、Ni;1.0%〜13.0%、Cr;17.0%〜26.0%、Al;0.06%以下、N;0.10%〜0.35%、Mo;0.05%〜4.0%、Cu;0.05%〜3.5%、を含有し、更に、Ta:0.05〜0.3%、V:0.02〜0.5%、及びZr:0.005〜0.1%の1種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなるステンレス鋼であって、前記成分組成から算出されるδFe量(%)と、窒素濃度[%N]および液相線温度における溶鋼の窒素溶解度[%Neq]が、下記(a)式または(b)式を満足し、且つ、該ステンレス鋼の表層1mmに存在する幅20μm以上の介在物個数が0.15個/mm2以下であることを特徴とする耐表面疵性に優れた高N含有ステンレス鋼。
10%<δFe量では、
35≦[%N]/[%Neq]≦50 ・・・(a)
1%≦δFe量≦10% では、
−3.75×δFe量+72.5≦[%N]/[%Neq]
≦−3.75×δFe量+87.5 ・・・(b)
ここで、δFe量(%)=2.9(Cr+Mo+0.3Si+0.21Ta+2.27V+1.25Zr)−2.6(Ni+0.3Mn+0.25Cu+35C+20N)−18
[%Neq]=10-(518/T)-1.063-h
T(K)=1525−86.8[C]−4.7[Si]−2.1[Mn]−34[P]−40[S]−0.8[Cr]−5.1[Ni]−3.1[Mo]−5[Cu]−36[N]+273.15
h=0.13[%C]+0.048[%Si]−0.02[%Mn]+0.059[%P]+0.007[%S]+0.007[%Ni]−0.046[%Cr]−0.025[%Mo]+0.009[%Cu]−0.07[Ta]−0.18[V]−0.63[Zr]
(3)前記(1)又は(2)に記載の成分組成および(a)式または(b)式を満足する溶鋼を鋳造する工程において、鋳型内ステンレス溶鋼の水平旋回流の流速V(cm/sec)が、10〜30(cm/sec)となるように電磁攪拌することを特徴とする高N含有フェライト系ステンレス鋼の製造方法。
本発明によれば、成分の調整に加えて、δFe量に応じた[%N]/[%Neq]制御をし、また、電磁撹拌装置への印加電流を調整して鋳型内ステンレス溶鋼の水平旋回流の流速Vを制御することで、ピンホールなど、高N含有ステンレス鋼鋳片の表層部欠陥が防止でき、鋳片表面研削の省略または簡略化が可能となり、熱間加工時の表面疵発生率が皆無となって製品歩留を向上することができる。また、Ta、V、及びZrから1種以上の元素を添加することによって、許容できるN量を増加させることができ、更なる高強度化が可能となる。
ピンホール生成に及ぼすδFe量、[%N]/[%Neq]の影響を示す図である。 表面欠陥発生に及ぼす電磁撹拌による溶鋼流速の影響を示す図である。
凝固過程でδ相が生成し、窒素含有率がその溶解度を超えると、溶解しきれない窒素が凝固シェルの凝固界面から液相側に排出されて凝固界面に窒素気泡が形成される。これが凝固界面の進行にともなって固相に捕捉されながらのピンホールを形成する。また、δFe量が増加すると、凝固途中で生成する窒素溶解度の高いγ相が減少するため、ピンホールが生成しやすくなる。この影響は特に下記式で表されるδFe量10%超の領域で顕著に現れる。したがって、δFe量に応じた成分の調整が必要になる。なお、δFe量が1%未満では、凝固がγ相で開始する。γ相はδ相に比べて、PおよびSの固溶度が小さく、熱間加工割れが多数発生する問題がある。
δFe量(%)=2.9(Cr+Mo+0.3Si)−2.6(Ni+0.3Mn+0.25Cu+35C+20N)−18
鋳型内のメニスカス近傍において溶鋼を電磁撹拌し、凝固シェル前面の溶鋼を撹拌することにより、凝固界面の液相側に濃化された溶質が洗浄されて、ピンホールの形成を抑制することができる。また、適正な溶鋼流動を付与することにより凝固均一化が図れ、鋳片表面欠陥が抑制できる効果もある。
図1にピンホール生成に及ぼすδFe量、[%N]/[%Neq]の影響について、本発明者らが調査した結果を示す。下記に示したように、δFe量が1〜10%の範囲ではδFe量に応じて[%N]/[%Neq]の適正な領域が存在し、10%超では一定の[%N]/[%Neq]範囲に制御すれば良いことを見出した。また、それぞれのδFe量範囲で[%N]/[%Neq]制御のみでピンホール生成を抑制できる領域と、更に電磁撹拌の適用(図1では溶鋼流速は20cm/secで攪拌している。)が必要な領
域があることが確認できた。なお、ピンホールなどの表面欠陥の発生有無は鋳片表面を約1mm研削した後に、約2m長さについて目視観察で調査した。ここでは、○、●、×に分けて評価した。●は[%N]/[%Neq]の制御のみで鋳片表面欠陥がないもの、○は更に電磁攪拌することで鋳片表面欠陥が無くなるもの、×は再度表面切削が必要なものである。
10%<δFe量では、
35≦[%N]/[%Neq]≦50 ・・・(a)
1%≦δFe量≦10% では、
−3.75×δFe量+72.5≦[%N]/[%Neq]
≦−3.75×δFe量+87.5 ・・・(b)
なお、[%Neq]は、
[%Neq]=10-(518/T)-1.063-h
T(K)=1525−86.8[C]−4.7[Si]−2.1[Mn]−34[P]−40[S]−0.8[Cr]−5.1[Ni]−3.1[Mo]−5[Cu]−36[N]+273.15
h=0.13[%C]+0.048[%Si]−0.02[%Mn]+0.059[%P]+0.007[%S]+0.007[%Ni]−0.046[%Cr]−0.025[%Mo]+0.009[%Cu]
で表される。
図1において、○印の範囲は、窒素添加の許容量が高いため、構造用ステンレス鋼の高強度化および高耐食性の要求に十分答えることができるものであり、高い性能と製造性および生産性が両立できるものである。
図2に表面欠陥発生に及ぼす電磁撹拌による溶鋼流速の影響を示す。鋳型内のメニスカス近傍の溶鋼を、水平面内において10cm/sec以上の流速で周回する方向に電磁撹拌することによってピンホールを抑制できる。なお、ここで、メニスカス近傍の溶鋼とは、メニスカスから下方に150〜500mmの領域内の溶鋼を意味する。また、周回する溶鋼の流速とは、周回する溶鋼の水平方向の流速を意味する。例えば、鋳型内電磁撹拌時の電流値と鋳片の横断面におけるデンドライト偏向角と凝固速度および溶鋼流速の関係式を予め求めておくことにより、操業時の電磁撹拌時の電流値が決まれば、溶鋼流速を求めることができる。
鋳型内のメニスカス近傍において周回する溶鋼流速は、10〜30cm/secの範囲内とすることが適切である。溶鋼流速が10cm/sec未満では、凝固界面の液相側に濃化された溶質の洗浄効果や、凝固界面において生成した気泡の離脱効果が得られない。一方、溶鋼流速が30cm/secを超えて大きくなると、メニスカスの湯面変動が大きくなるなどの理由により、モールドパウダー巻き込みなどの鋳片表面疵が発生する。
なお、上記のような電磁攪拌を行うことにより、鋳型内に混入した介在物の浮上が促進される。介在物の粒径が大きいほど攪拌による浮上が促進されるため、鋳造後の鋼表層に残存する粗大介在物は少なくなる。したがって、本発明の高N含有ステンレス鋼は、ピンホールに起因する表面疵が少ないと共に、熱間圧延後の鋼表面近傍の粗大介在物が少ない。したがって、本発明の溶鋼流動制御が適正に行われているかどうかの指標とすることができる。調査の結果、本発明の適正な流動を溶鋼に与えることで、熱間圧延後の表層1mmに存在する幅20μm以上の介在物個数は0.15個/mm2以下となることが分かった。なお、本発明における熱間圧延の条件は常法同様で良く、加熱温度は1100〜1200℃、圧延仕上温度は900〜980℃で、その後の冷却は空冷、圧減比は4〜18であれば良い。冷却については、適宜水冷に変更することもできる。また、熱間圧延後の焼鈍によって上記介在物個数は影響を受けないため、焼鈍の有無は問わない。
本発明に係わる成分組成(質量%)の限定理由を各元素の作用と共に説明する。 Cは強力なオーステナイト化元素であるとともに、固溶強化するので0.005%以上添加するが、含有量が多くなると炭化物を生成して耐食性を劣化させるため、0.03%以下とした。
Siはステンレス鋼の溶製時に脱酸剤として作用する元素であるため、0.1%以上添加するが、本発明では熱間加工性確保の面から、0.8%以下にコントロールする必要がある。
Mnは脱酸剤であるとともに、熱間加工性向上させる効果があり、SをMnSとして固定してFeSの生成による赤熱脆性の発生を防止するのに有効な元素であるため0.1%以上とする。また、MnはNの溶解度を増大させることができる。しかし、多量に含有すると溶製中の耐火物溶損を増大させることや耐食性が劣化することになるので7.0%以下とする。好ましくは0.5以上、5.5%以下とする。
Pは製鋼工程では不純物であるが、多量に含有されていると熱間加工性を害するので上限を0.04%以下としている。一方、含有量を極端に低減することはコストアップにつながるため、好ましくは下限を0.001%とする。
Sは熱間加工性を低下させて熱間圧延時の割れ欠陥を発生させやすく、耐食性も劣化させるので、0.002%以下とする。一方、含有量を極端に低減することはコストアップにつながるため、好ましくは下限を0.001%とする。
Crはステンレス鋼の基本元素で、耐食性および耐酸化性の向上に寄与する。また、CrはNの溶解度を増大させられる有効な元素である。しかし、濃度レベルによってδFe量への影響が変化するため、本発明におけるδFe量の制御を安定して達成するために、Cr濃度は17.0〜26.0%とする。好ましくは22.0〜26.0%である。
Niは鋼の耐食性および靭性を向上させる作用を有する元素であるため1.0%以上とするが、高価なものともなることから、13.0%以下とする。
Alは脱酸剤として作用するが、Alを多量に含有すると有害な硬質酸化物が生成し、圧延時の表面疵が発生するため、Alの上限は0.06%とする。Alの下限については特に規定しないが、0.003%以上が好ましい。
Nはオーステナイトの安定化などに寄与する作用を有する元素であるものが、同時に強度向上に効果的な元素であり、0.1%〜0.30%にコントロールする。また、後述するTa、V、及びZrから1種以上を添加した場合は、N含有量の上限を0.35%にまで増加することが可能である。
Moは耐食性向上に有効な元素であるはかりではなく、固溶強化の効果があり、0.05%以上添加される。しかし、4.0%を超えると熱間加工性が急激に悪化するために、4.0%以下にコントロールする。
Cuはオーステナイト安定化元素であり、耐食性を改善する作用を有する元素であるため、0.05%以上添加する。好ましくは0.1%以上である。しかし、多量に含有すると熱間加工性を害するので3.5%以下とする。なお、残部はFeおよび不可避不純物からなる。
本発明者らは、更に添加元素の影響を調査していたところ、Ta、V、及びZrから1種以上を添加した場合は、特にピンホール生成が抑制でき、製造性が向上することを知見した。そして、それぞれの元素の添加試験条件を種々変更して試験を行い、その効果が下記式のように前記元素添加がδFe量と、液相線温度における溶鋼の窒素溶解度[%Neq]とを増加させることに起因していることを見出した。特に、液相線温度における溶鋼の窒素溶解度[%Neq]が増加することは注目すべき知見であり、より窒素濃度を高めることができることで更に高強度化することが可能となることを意味する。
この効果を得るためには、Ta、V、及びZrから1種以上を、それぞれTa:0.05%、V:0.02%、Zr:0.005%以上添加することが必要である。一方、上限を超えて添加すると高強度化による熱間可加工割れの発生で、かつコスト高となるため、上限をそれぞれTa:0.3%、V:0.5%、Zr:0.1%とする。
δFe量(%)=2.9(Cr+Mo+0.3Si+0.21Ta+2.27V+1.25Zr)−2.6(Ni+0.3Mn+0.25Cu+35C+20N)−18
[%Neq]=10-(518/T)-1.063-h
T(K)=1525−86.8[C]−4.7[Si]−2.1[Mn]−34[P]−40[S]−0.8[Cr]−5.1[Ni]−3.1[Mo]−5[Cu]−36[N]+273.15
h=0.13[%C]+0.048[%Si]−0.02[%Mn]+0.059[%P]+0.007[%S]+0.007[%Ni]−0.046[%Cr]−0.025[%Mo]+0.009[%Cu]−0.07[Ta]−0.18[V]−0.63[Zr]
以下、本発明の効果を実施例により説明するが、本発明は実施例で示した条件に限定されるものではない。
表1及び表2に示す化学成分で、残部がFeおよび不可避的な不純物からなる高N含有ステンレス鋼を真空誘導溶解炉で調製した後、170×800mm鋳型の試験連鋳機でスラブの製造を行った。
鋳造後の厚さ163mmのスラブ表面をグラインダーで約1mm研削した後に目視によってピンホールおよびパウダー巻き込みなどの発生個数を測定した。なお、測定は2m長さ全面で行った。
鋳型内電磁撹拌を行うことにより、行わない場合に比べてピンホールの発生個数は大幅に減少することを確認した。
また、スラブを加熱温度は1180℃、仕上温度950℃で10mmまで熱間圧延し、空冷で常温まで冷却した後、鋼板表面の目視検査を実施し、表面疵の発生状況を確認した。ここでは○、△、×に分けて評価した。○は成品として全く問題がないもの、△は表面切削による手入れが必要なもの、×は不合格で使用できないものが発生したものである。
また、表層近傍の介在物の調査は、前記熱間圧延後、C断面で表層1mmの範囲における幅20μm以上の介在物個数を測定することで行った。観察面積は200mm2とした。
スラブおよび鋼板の欠陥発生状況を前記のように評価した。本発明鋼のスラブ表面欠陥はほとんど認められず、鋼板における欠陥の発生はなく、全て○であった。また、参考例16〜18は、電磁攪拌を用いることなくスラブ、鋼板の欠陥が発生せず、また、電磁攪拌を行わなかったため表層の粗大介在物量が増加していることが分かる。
これに比べて比較鋼19はδFe値に対して、[%N]/[%Neq]が高すぎるため、ピンホールが発生した。比較鋼20はδFe値が低すぎるため、熱間加工割れによるヘゲ疵が発生した。比較鋼21は鋳型内の溶鋼流速が低く、ピンホールが発生した。また、表層の粗大介在物も増加している。比較鋼22は鋳型内の溶鋼流速が高すぎるため、パウダー巻き込みが発生した。比較鋼23はCが高すぎるため、δFe量が低く、熱間加工割れによるヘゲ疵が発生した。比較鋼24はSiが高すぎるため、熱間加工割れによるヘゲ疵が発生した。比較鋼25はMnが低すぎるため、[%N]/[%Neq]が大きく、ピンホールが発生した。比較鋼26はPが高すぎるため、熱間加工割れのヘゲ疵が発生した。比較鋼27はSが高すぎるため、熱間加工割れのヘゲ疵が発生した。比較鋼28はNiが高すぎるため、δFe量が低く、熱間加工割れによるヘゲ疵が発生した。比較鋼29はCrが低すぎるため、[%N]/[%Neq]が大きく、ピンホールが発生した。比較鋼30はAlが高すぎるため、介在物起因のヘゲ疵が発生した。比較鋼31はNが高すぎるため、[%N]/[%Neq]も大きく、ピンホールが発生した。比較鋼32はMoが高すぎるため、熱間加工割れによるヘゲ疵が発生した。比較鋼33はCuが高すぎるため、熱間加工割れのヘゲ疵が発生した。
表2に示す本発明鋼34〜42は、、Ta、V、Zr、の範囲が好ましい範囲を満足するため、鋳造欠陥、厚板欠陥とも良好であるが、比較鋼43〜48は、Ta、V、Zr、の範囲が好ましい範囲から外れるため、鋳造欠陥、厚板欠陥のいずれかが劣っていた。以上の実施例により本発明の効果が確認された。
Figure 2012207301
Figure 2012207301

Claims (3)

  1. 質量%で、C ;0.005%〜0.03%、
    Si;0.8%以下、
    Mn;0.1%〜7.0%、
    P ;0.04%以下、
    S ;0.002%以下、
    Ni;1.0%〜13.0%、
    Cr;17.0%〜26.0%、
    Al;0.06%以下、
    N ;0.10%〜0.30%、
    Mo;0.05%〜4.0%、
    Cu;0.05%〜3.5%、
    を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなるステンレス鋼であって、
    前記成分組成から算出されるδFe量(%)と、窒素濃度[%N]および液相線温度における溶鋼の窒素溶解度[%Neq]が、下記(a)式または(b)式を満足し、
    且つ、該ステンレス鋼の表層1mmに存在する幅20μm以上の介在物個数が0.15個/mm2以下であることを特徴とする耐表面疵性に優れた高N含有ステンレス鋼。
    10%<δFe量では、
    35≦[%N]/[%Neq]≦50 ・・・(a)
    1%≦δFe量≦10% では、
    −3.75×δFe量+72.5≦[%N]/[%Neq]
    ≦−3.75×δFe量+87.5 ・・・(b)
    ここで、δFe量(%)=2.9(Cr+Mo+0.3Si)−2.6(Ni+0.3Mn+0.25Cu+35C+20N)−18
    [%Neq]=10-(518/T)-1.063-h
    T(K)=1525−86.8[C]−4.7[Si]−2.1[Mn]−34[P]−40[S]−0.8[Cr]−5.1[Ni]−3.1[Mo]−5[Cu]−36[N]+273.15
    h=0.13[%C]+0.048[%Si]−0.02[%Mn]+0.059[%P]+0.007[%S]+0.007[%Ni]−0.046[%Cr]−0.025[%Mo]+0.009[%Cu]
  2. 質量%で、C ;0.005%〜0.03%、
    Si;0.8%以下、
    Mn;0.1%〜7.0%、
    P ;0.04%以下、
    S ;0.002%以下、
    Ni;1.0%〜13.0%、
    Cr;17.0%〜26.0%、
    Al;0.06%以下、
    N ;0.10%〜0.35%、
    Mo;0.05%〜4.0%、
    Cu;0.05%〜3.5%、
    を含有し、
    更に、Ta:0.05〜0.3%、V:0.02〜0.5%、及びZr:0.005〜0.1%の1種以上を含有し、
    残部がFeおよび不可避不純物からなるステンレス鋼であって、
    前記成分組成から算出されるδFe量(%)と、窒素濃度[%N]および液相線温度における溶鋼の窒素溶解度[%Neq]が、下記(a)式または(b)式を満足し、且つ、該ステンレス鋼の表層1mmに存在する幅20μm以上の介在物個数が0.15個/mm2以下であることを特徴とする耐表面疵性に優れた高N含有ステンレス鋼。
    10%<δFe量では、
    35≦[%N]/[%Neq]≦50 ・・・(a)
    1%≦δFe量≦10% では、
    −3.75×δFe量+72.5≦[%N]/[%Neq]
    ≦−3.75×δFe量+87.5 ・・・(b)
    ここで、δFe量(%)=2.9(Cr+Mo+0.3Si+0.21Ta+2.27V+1.25Zr)−2.6(Ni+0.3Mn+0.25Cu+35C+20N)−18
    [%Neq]=10-(518/T)-1.063-h
    T(K)=1525−86.8[C]−4.7[Si]−2.1[Mn]−34[P]−40[S]−0.8[Cr]−5.1[Ni]−3.1[Mo]−5[Cu]−36[N]+273.15
    h=0.13[%C]+0.048[%Si]−0.02[%Mn]+0.059[%P]+0.007[%S]+0.007[%Ni]−0.046[%Cr]−0.025[%Mo]+0.009[%Cu]−0.07[Ta]−0.18[V]−0.63[Zr]
  3. 請求項1又は2に記載の成分組成および(a)式または(b)式を満足する溶鋼を鋳造する工程において、鋳型内ステンレス溶鋼の水平旋回流の流速V(cm/sec)が、10〜30(cm/sec)となるように電磁攪拌することを特徴とする高N含有フェライト系ステンレス鋼の製造方法。

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