JP2012205560A5 - - Google Patents

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JP2012205560A5
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ペット用使い捨ておむつ
本発明は、製造が容易な、ペット用使い捨ておむつに関するものである。
最近では、犬や猫等における使用を前提としたペット用使い捨ておむつが提案されている。例えば特許文献1には、背中を覆うための背側部分と、腹部から股間をとおり尻尾の付根近傍までを覆うための本体部分とを備えており、本体部分の両側部から突出するファスニングテープを、背側部分の外面に設けられたターゲットテープに着脱可能に係止することで装着を行うテープタイプのものが記載されている。本体部分は、機能的に見て、尻尾の付根より下側における肛門及びその下側近傍を覆うための臀部被覆部分と、この臀部被覆部分より前側の腹部を覆うための腹側部分とに分けることができる。
また、特許文献1には、尻尾の付根からその背中側を覆うための背側部分と、尻尾の付根より下側における肛門及びその下側近傍を覆うための臀部被覆部分と、この臀部被覆部分より前側の腹部を覆うための腹側部分とを備え、腹側部分の両側部と背側部分の両側部とがそれぞれ接合されて、ペットの胴を通すためのウエスト開口部及び後脚を通すための左右一対の脚開口部が形成されたパンツタイプ使い捨ておむつも開示されている(図6参照)。
ペット用使い捨ておむつにおいて特徴的な部分の一つは、尻尾付根対向部位に形成された表裏に貫通する尻尾通し孔である。装着に際しては、必要に応じてこの尻尾通し孔に尻尾を通して装着を行う。
特開2004−159591号公報 実登3141793号公報
しかしながら、特許文献1記載の尻尾通し孔は尻尾の付根の上下に対するフィット性が乏しく、特に尻尾の付根より下側に隙間が生じやすいという問題点があった。このような隙間が発生すると、肛門に近いため便漏れのおそれを生じることになる。
また、尻尾通し孔を切断により形成する場合、トリム(廃材)が発生しないようにすると、フラップ状の切り残し部分が邪魔になり、装着感を悪化させるおそれがある。さらに、尻尾通し孔を切断により形成すると、切断時に繊維粉が発生するという問題点や、異なるサイズのおむつを製造する際に切断刃をサイズ別に用意する必要があり、設備のセッティング変更が容易ではないという問題点もある。
他方、尻尾通し孔を切断により形成すると、使用者が尻尾通し孔の大きさを自由に調整できないことも問題であり、これを解決するものとしてミシン目を利用することも提案されている(例えば、特許文献3参照)が、ミシン目も上述した切断における問題点を有することに変わりはない。
そこで、本発明の主たる課題は、尻尾通し部における尻尾の付根の上下に対するフィット性に優れるとともに、尻尾通し孔の形成に関してトリムが発生せず、製造も容易であるペット用使い捨ておむつを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
腹部を覆うための腹側外装部分と、尻尾の付根より背中側の部位を覆うための背側外装部分と、縦方向一端部が前記腹側外装部分の幅方向中央部に接合され、縦方向他端部が前記背側外装部分の幅方向中央部に接合された、排泄物を吸収する内装体とを備え、
前記腹側外装部分の両側部が前記背側外装部分に対して予め接合されているか又は使用時に接合されるように構成されたペット用使い捨ておむつにおいて、
前記腹側外装部分と前記背側外装部分とが後側で連続しておらず、離間されるとともに、
前記背側外装部分の幅方向中間部と前記内装体の縦方向他端部との間に、縦方向に貫通する尻尾通し隙間が形成されているか、又はその尻尾通し隙間を使用者が形成可能なように構成されている、
ことを特徴とするペット用使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように腹側外装部分、背側外装部分、及び内装体の三分割構造とし、背側外装部分の幅方向中央部と内装体の縦方向他端部との間に尻尾通し隙間を形成する構造を採用すると、尻尾通し隙間は閉じる方向に付勢されるため、この隙間を広げて尻尾を通すと、隙間が尻尾に対して遊びがある程度に大きくても、尻尾の付根の上下が尻尾通し隙間により挟まれた状態となる。よって、尻尾通し部における尻尾の付根の上下に対するフィット性に優れるようになる。また、尻尾通し隙間の形成に関して、背側外装部分の幅方向中央部と内装体の縦方向他端部との接合部を利用するため、トリムが発生せず、製造も容易となる。
<請求項2記載の発明>
前記背側外装部分の幅方向中央部と前記内装体の縦方向他端部との接合部分は、接着剤又は接触面相互の溶着によりなされており、
前記背側外装部分の幅方向中央部と前記内装体の縦方向他端部との接合部分のうち、
(a)幅方向中間部が非接合の尻尾通し隙間とされているか、
(b)幅方向中間部のうち、幅方向中央部が非接合の尻尾通し隙間とされるとともに、その幅方向両側が剥離可能に接合されてその剥離により当該尻尾通し隙間が拡大される部分とされているか、又は
(c)幅方向中間部が、剥離可能に接合されてその剥離により尻尾通し隙間が形成されるように構成されており、かつ
この接合部分の幅方向中間部の幅方向両側では、前記背側外装部分の幅方向中央部と前記内装体の縦方向他端部とが接合されている、
請求項1記載のペット用使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように、背側外装部分の幅方向中央部と内装体の縦方向他端部との接合部分の接合、非接合、剥離可能な接合を組みあせて尻尾通し隙間を形成する構造とすることにより、製造が極めて容易となる。特に上記(b)及び(c)の形態では、切断やミシン目による問題点無くして、使用者が尻尾のサイズに合わせて尻尾通し隙間の両側接合部分を剥離することにより尻尾通し隙間の幅を適宜拡大調整できる。
<請求項3記載の発明>
前記背側外装部分の幅方向中央部の内面に、前記内装体の縦方向他端部が接合されている、請求項1又は2記載のペット用使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように構成されていると、尻尾の角度が後方に倒れているペットに対して、尻尾通し隙間が良好にフィットするという利点がある。また、尻尾の付根の下側に当接する内装体の縦方向他端部を外側から背側外装部分が押し付ける構造となるため、尻尾通し隙間の下側が体から離間し難くなり、便が外に漏れ出しにくくなるという利点もある。
<請求項4記載の発明>
前記背側外装部分の幅方向中央部の外面に、前記内装体の縦方向他端部が接合されている、請求項1又は2記載のペット用使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように構成されていると、尻尾の角度が立っているペットに対して、尻尾通し隙間が良好にフィットするという利点がある。
以上のとおり、本発明によれば、尻尾通し部における尻尾の付根の上下に対するフィット性に優れるとともに、尻尾通し孔の形成に関してトリムが発生せず、製造も容易であるペット用使い捨ておむつとなる、等の利点がもたらされる。
ペット用使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 ペット用使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3線断面図である。 図1の4−4線断面図である。 図1の5−5線断面図である。 ペット用使い捨ておむつの斜視図である。 ペットへの装着状態を示す概略図である。 ペット用使い捨ておむつの外面の要部を示す、おむつを展開した状態における平面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。なお、「縦方向(前後方向)」とは展開状態において腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは縦方向(前後方向)と直交する方向(左右方向)を意味する。また、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。
図1〜図7は、ペット用パンツタイプ使い捨ておむつの一例を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつは、製品外面(裏面)をなす腹側外装シート(腹側外装部分)12F、背側外装シート(背側外装部分)12Bと、これら外装シート12F,12Bの内面に貼り付けられた内装体200とから構成されているものである。符号Yはおむつの全長を示しており、符号Xはおむつの全幅を示している。
内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装シート12はペットの身体に装着するための部分である。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3及び図4に示されるように、身体側となる表面シート30と、不透液性バックシート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う部分である。内装体200の両側部には、脇に排泄物が漏れるのを防止するために、身体側に起立する立体ギャザー60を示している。
(表面シート)
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
立体ギャザー60を設ける場合、表面シート30の両側部は、不透液性バックシート11と立体ギャザー60との間を通して、吸収要素50の裏側まで回りこませ、液の浸透を防止するために、不透液性バックシート11及び立体ギャザー60に対してホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
(不透液性バックシート)
不透液性バックシート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。不透液性バックシート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、不透液性バックシート11として用いることができる。
また、不透液性バックシート11の内側、特に吸収体56側面に、液分の吸収により色が変化する排泄インジケータを設けることができる。
(立体ギャザー)
立体ギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態の立体ギャザー60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、幅方向中央側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、立体ギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分のシート間に、細長状弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸長状態で固定してなるものである。立体ギャザー60のうち幅方向において折り返し部分と反対側の端部は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、突出部分66のうち前後方向両端部は、取付部分65から内装体200の側部を通り表面シート30の側部表面まで延在し且つこの表面シート30の側部表面に対してホットメルト接着剤やヒートシールにより固定された前後固定部67とされ、突出部分66のうち前後方向中間部は非固定の自由部分(内側自由部分)とされ、この自由部分に前後方向に沿う細長状弾性部材63が伸長状態で固定されている。
ギャザーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。また、図示のように、二つに折り重ねたギャザーシートの間に防水フィルム64を介在させることもできる。
立体ギャザー60の取付部分65の固定対象は、内装体200における表面シート30、不透液性バックシート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができる。
かくして構成された立体ギャザー60では、細長状弾性伸縮部材63の収縮力が前後方向両端部を近づけるように作用するが、突出部分66のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍において立体ギャザー60が幅方向外側に開くように起立するため、フィット性が向上するようになる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体と立体ギャザー60の、脚周りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体56の寸法は適宜定めることができるが、前後方向及び幅方向において、内装体200の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。なお、符号56Xは吸収体56の幅を示している。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後から食み出させ、この食み出し部分を表裏方向に潰してホットメルト接着剤等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(外装シート)
腹側外装シート12Fは腹部を覆うための部分であり、背側外装シート12Bは尻尾の付根より背中側の部位を覆うための部分である。内装体200の縦方向一端部が腹側外装シート12Fの幅方向中央部に接合され、縦方向他端部が背側外装シート12Bの幅方向中央部に接合されるとともに、腹側外装シート12Fの両側部と背側外装シート12Bの両側部とがそれぞれ接合されて、ペットの胴を通すためのウエスト開口部WO及び後脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは両側部の接合部分であるサイドシール部を示しており、符号90は内装体200と背側外装シート12Bとの接合部分である内外接合部を示している。これらサイドシール部12A及び内外接合部90は特に限定されないが、ホットメルト接着剤等の接着剤を用いる他、ヒートシールや超音波シール等の接触面相互の溶着による手段を用いることもできる。
腹側外装シート12F及び背側外装シート12Bの縦方向の長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト縁部Wは15〜40mm、ウエスト下部Uは65〜120mmとすることができる。腹側外装シート12F及び背側外装シート12は、図3〜図5に示されるように、二枚のシート基材12S,12Hをホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせて形成されるものであり、内側に位置する内側シート基材12Hはウエスト開口部WOの縁までしか延在していないが、外側シート基材12Sは内側シート基材12Hのウエスト側の縁を回り込んでその内側に折り返されており、この折り返し部分12rは内装体200のウエスト側端部上までを被覆するように延在されている。
シート基材12S,12Hとしては、シート状のものであれば特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その坪量は10〜30g/m2程度とするのが好ましい。
そして、腹側外装シート12F及び背側外装シート12Bには、胴周りに対するフィット性を高めるために、両シート基材12S,12H間に糸ゴム等の細長状弾性伸縮部材からなる、縁部弾性伸縮部材17,18、胴周りフィット弾性伸縮部材15,16,19がそれぞれ所定の伸長率で挟持され固定されている。これら弾性伸縮部材15〜19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良く、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で、それぞれ伸長率200〜350%、特に240〜300%程度で固定するのが好ましい。両シート基材12S,12Hの貼り合せや、その間に挟まれる細長状弾性伸縮部材15〜19の固定には種々の塗布方法によるホットメルト接着またはヒートシールや超音波接着を用いることができる。胴周りフィット弾性伸縮部材15,16,19のうち吸収体56と重なる幅方向中央部については、収縮力が実質的に作用しないように細かく切断するのが好ましい。図2における符号19cはこの切断箇所を示している。
特徴的には、腹側外装シート12Fと背側外装シート12Bとが後側(股間側)で連続しておらず、離間されている。この離間距離12Yは適宜定めればよいが、おむつ全長Yの35〜70%程度とすることができる。そして、背側外装シート12Bの幅方向中間部と内装体200の縦方向他端部との間に、縦方向に貫通する尻尾通し隙間100が形成されているか、又はその尻尾通し隙間100を使用者が形成可能なように構成されている。
より詳細には、幅方向中間部のうち、幅方向中央部が非接合の尻尾通し隙間100とされるとともに、その幅方向両側が剥離可能に接合されてその剥離により当該尻尾通し隙間100が拡大される部分とされており、この幅方向中間部の幅方向両側では、背側外装シート12Bの幅方向中央部と内装体200の縦方向他端部とが接合されている。これらの接合部90のうち、剥離可能な接合部90は、接着剤や溶着の量や面積を調節する等により、接合力を弱くすることで形成することができる。もちろん、図8(a)に示すように、幅方向中間部の全体が非接合の尻尾通し隙間100とされていても、また図8(b)に示すように、幅方向中間部の全体が接合部90により剥離可能に接合されてその剥離により尻尾通し隙間100が形成されるように構成されていても良い。
背側外装シート12Bの幅方向中央部と内装体200の縦方向他端部との重なり部分の縦方向長さ100Yは5〜80mm程度、特に10〜50mm程度とすることができ、内外接合部90の縦方向長さ90Yはその長さ100Yの30〜100%程度、特に50〜100%程度とすることができる。
使用に際しては、図7に示すように、ペットの両後脚Pをおむつのウエスト開口部WO、脚開口部LOの順に通しつつ、おむつを前足側に引き上げるとともに、その前後において尻尾通し隙間100にペットの尻尾Tを通して装着を行うことができる。この際、尻尾通し隙間100は閉じる方向に付勢されるため、この隙間を広げて尻尾Tを通すと、隙間100が尻尾Tに対して遊びがある程度に大きくても、尻尾Tの付根の上下が尻尾通し隙間100により挟まれた状態となる。よって、尻尾通し部における尻尾Tの付根の上下に対するフィット性に優れるようになる。また、尻尾通し隙間100の形成に関して、背側外装シート12Bの幅方向中央部と内装体200の縦方向他端部との接合部90を利用するため、トリムが発生せず、製造も容易となる。
さらに、使用者が尻尾Tのサイズに合わせて尻尾通し隙間100の両側の接合部90を剥離することにより尻尾通し隙間100の幅を適宜拡大調整できる。特に、図示形態では縦方向長さが幅方向両側に向かうにつれて長くなるように、幅方向に複数の剥離可能な接合部90が形成されており、尻尾通し隙間100の幅を広くするほど、尻尾通し隙間100の幅方向両側の接合部90の縦方向長さが長くなる。よって、尻尾の太さに応じて、尻尾通し隙間100の幅方向両側の接合強度が増減するようになり、尻尾通し隙間100が不必要に拡大するのを防止できる。
他方、内装体200の縦方向他端部は、背側外装シート12Bの幅方向中央部の内面に接合されていても、外面に接合されていても良い。前者の場合、尻尾Tの角度が後方に倒れているペットに対して、尻尾通し隙間100が良好にフィットするという利点があり、後者の場合、尻尾Tの角度が立っているペットに対して、尻尾通し隙間100が良好にフィットするという利点がある。
(後処理)
背側外装シート12Bの外面における幅方向中央部には、使用済みのおむつを丸めて固定するための後処理テープ70(固定手段)が設けることができる。後処理テープ70は、おむつを表面シート30が内側に且つ腹側外装シート12Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定するためのものである。一般的な後処理テープ70は、図5に示すように、基端部71が背側外装シート12Bの外面に接着剤等により固定されるとともに、この基端部71よりも先端側の部分は三つ折り(断面Z字状)や二つ折りで折り畳まれて、折り重なり部分間が仮止め接着剤72により剥離可能に固定(仮固定)されている。また、先端部に白色等の不透明色に着色された摘み部73を有するとともに、この摘み部73を除く部分が透明または半透明であり、この後処理テープ70における透明または半透明の部分を通して、後処理テープ70の外面側から後述するデザインが視認可能になっている。具体的な構造は適宜構成することができるが、図示形態では、全体を透明又は半透明の複数の基材を長手方向に連結して形成するとともに、摘み部73に着色テープ74を張り合わせた構造を採用している。
廃棄時には、おむつを表面シート30が内側になるとともに腹側外装シート12Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ後、後処理テープ70の折り重なり部分を剥離して展ばし、丸めた若しくは折り畳んだおむつの背側外装シート12Bからウエスト開口部WOを越えて反対側の外面まで巻き付けるようにして接着剤により固定する。後処理テープ70は、不使用時にはコンパクトに折り畳まれ、使用時には長尺状に展開できる三つ折り形状のものが特に好適である。
後処理テープ70等の固定手段は、腹側外装紙と12Fに設けてもよく、背側外装シート12Bと腹側外装シート12Fの両方に設けてもよい。
本発明は、ペット用使い捨ておむつに利用可能なものである。
11…液不透過性シート、12F…腹側外装シート、12B…背側外装シート、30…表面シート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…側部立体ギャザー、62…ギャザーシート、F…腹側部分、M…臀部被覆部分、B…背側部分、90…内外接合部、100…尻尾通し隙間。
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