JP6701062B2 - 動物用吸収性物品 - Google Patents

動物用吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP6701062B2
JP6701062B2 JP2016233639A JP2016233639A JP6701062B2 JP 6701062 B2 JP6701062 B2 JP 6701062B2 JP 2016233639 A JP2016233639 A JP 2016233639A JP 2016233639 A JP2016233639 A JP 2016233639A JP 6701062 B2 JP6701062 B2 JP 6701062B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
band
animal
main body
absorbent
engaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016233639A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018088855A (ja
Inventor
泰生 山本
泰生 山本
大介 小松原
大介 小松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uni Charm Corp
Original Assignee
Uni Charm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uni Charm Corp filed Critical Uni Charm Corp
Priority to JP2016233639A priority Critical patent/JP6701062B2/ja
Priority to CN201780061168.5A priority patent/CN109788744A/zh
Priority to PCT/JP2017/031476 priority patent/WO2018100818A1/ja
Priority to US16/465,166 priority patent/US20190327937A1/en
Priority to TW106132035A priority patent/TW201824993A/zh
Publication of JP2018088855A publication Critical patent/JP2018088855A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6701062B2 publication Critical patent/JP6701062B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K23/00Manure or urine pouches

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本発明は、犬や猫などの動物に用いられる、使い捨ておむつ等の動物用吸収性物品に関する。
犬等のペットが排泄した排泄物を処理するための動物用吸収性物品として、ペットの胴周りに巻き付けて装着される帯状のベルトと、ペットの股下部に配置され且つ前記ベルトに着脱自在に固定される使い捨ておむつとを備えた、動物用吸収性物品が知られている。
そのような動物用吸収性物品として、例えば、特許文献1には、予めペットの胴部に巻いておく伸縮素材のベルトと、両脇を山形に高くした構造の吸収体を備えたオムツ本体とからなる二部式の寝たきりペット用紙オムツにおいて、オムツ本体前部にミシン目を設けるとともに、オムツ本体後部にスリットで分割された伸縮素材を用いた、寝たきりペット用紙オムツが開示されている。この特許文献1に開示されたペット用紙オムツは、オムツ本体の前部と後部に分割された伸縮素材を用いることにより、横臥による体形の左右バランスの変化にもフィットすることができ、さらに、両脇を山形にした構造の吸収体により、尿や糞の横漏れを防止することができるとされている。
特開2006−122039号公報
しかしながら、この特許文献1に開示されたペット用紙オムツのように、オムツ本体(吸収本体部)の長手方向の両端に位置する後部側(背部側)の端部及び前部側(腹部側)の端部が、動物の胴体に装着された前記ベルト(帯体部)の上を通って、当該帯体部の前方側から前記帯体部の内側(胴体対向面側)に折り返され、前記帯体部の胴体対向面に配置された接着テープと接着する態様のものでは、吸収本体部が帯体部の胴体非対向面側の表面を覆うように露出するため、当該帯体部の胴体非対向面側の表面上に露出する吸収本体部の幅方向における端部が動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりやすく、当該吸収本体部が帯体部からズレたり、外れたりする虞があった。
そこで、本発明は、帯体部と該帯体部に固定される吸収本体部とを備えた動物用吸収性物品であって、前記吸収本体部が前記帯体部からズレたり、外れたりしにくい動物用吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の一態様(態様1)は、動物の胴周りに沿って着脱自在に装着され、装着時に動物の胴体に対向する胴体対向面及び該胴体対向面の反対側に位置する胴体非対向面を有する帯体部と、動物の背部、股下部及び腹部に沿って配置され、前記動物の背部側に位置する背部側端部及び前記動物の腹部側に位置する腹部側端部のうちの少なくとも一方の端部が前記帯体部に対して着脱自在に係合固定される吸収本体部と、を備えた動物用吸収性物品であって、
前記吸収本体部は、展開した状態の平面視にて、長手方向及び幅方向を有する縦長の形状を有するとともに、装着時に動物の肌面に対向する内表面と、該内表面の反対側の面となる外表面と、を有し、
さらに、前記長手方向の両端に位置する前記背部側端部及び前記腹部側端部のうちの少なくとも一方の端部は、動物の前後方向における後方側から前記帯体部の前記胴体対向面側又は前記帯体部の内部に挿入されて前記帯体部の前記胴体対向面又は前記内部の表面と係合する吸収本体部側係合部を、前記内表面及び前記外表面のうちの少なくとも一方の面に備えている、前記動物用吸収性物品である。
本態様1の動物用吸収性物品は、吸収本体部の長手方向の両端に位置する背部側端部及び腹部側端部のうちの少なくとも一方の端部が、動物の前後方向における後方側から前記帯体部の前記胴体対向面側又は前記帯体部の内部に挿入されて前記帯体部の胴体対向面又は前記内部の表面と係合する吸収本体部側係合部を、前記内表面及び前記外表面のうちの少なくとも一方の面に備えていて、前記帯体部及び前記吸収本体部を動物に装着したときに、前記吸収本体部が前記帯体部の胴体非対向面側の表面を覆うように露出しないため、吸収本体部の幅方向における端部が、動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくく(すなわち、吸収本体部が帯体部からズレたり、外れたりしにくく)、当該吸収本体部を、帯体部に対して着実に係合固定させることができる。
また、本発明の別の態様(態様2)では、前記態様1の動物用吸収性物品において、前記帯体部は、動物の胴周り方向に対応する第1方向と、動物の前後方向に対応する第2方向とを有するとともに、装着時に動物の後方側に位置する前記第2方向の後方側端部から前記第2方向の前方側端部に向かって延在し且つ前記第1方向に少なくとも部分的に延在する第1被覆部と、前記帯体部の厚さ方向において前記第1被覆部と重複するように前記第1方向及び前記第2方向に延在し且つ前記第1被覆部の前記胴体非対向面側に位置する第2被覆部と、を有しており、
前記帯体部の前記内部の表面が、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面及び前記第2被覆部の胴体対向面側の表面によって形成され、
さらに、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面及び前記第2被覆部の胴体対向面側の表面の少なくとも一方の表面に、前記吸収本体部側係合部と係合する帯体部側係合部を備えている。
本態様2の動物用吸収性物品は、帯体部が上記第1被覆部の胴体非対向面側の表面及び上記第2被覆部の胴体対向面側の表面の少なくとも一方の表面に、上述の吸収本体部側係合部と係合する帯体部側係合部を備えており、吸収本体部側係合部と帯体部側係合部の係合箇所が上述の第1被覆部及び第2被覆部で覆われる、すなわち、帯体部の胴体非対向面側の表面だけでなく、胴体対向面側の表面にも露出しないため、吸収本体部の幅方向における端部が動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくいことに加えて、吸収本体部の長手方向における端部が動物の胴体と接触しにくく(すなわち、動物の胴体と擦れて捲れたり、外れたりしにくく)、当該吸収本体部を、帯体部に対してより着実に係合固定させることができる。
本発明の更に別の態様(態様3)では、前記態様2の動物用吸収性物品において、前記帯体部は、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面に前記帯体部側係合部を備え、
前記吸収本体部は、前記内表面に前記吸収本体部側係合部を備えており、
前記吸収本体部の前記吸収本体部側係合部は、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面の前記帯体部側係合部と係合する。
本態様3の動物用吸収性物品は、吸収本体部の前記吸収本体部側係合部が前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面の前記帯体部側係合部と係合するように構成されており、かかる係合部同士の係合箇所が上述の第2被覆部によって覆われて帯体部の胴体非対向面側の表面に露出しないため、吸収本体部の幅方向における端部だけでなく、長手方向における端部も動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくく、当該吸収本体部を、帯体部に対してより着実に係合固定させることができる。
さらに、帯体部の第2被覆部は、吸収本体部の外表面と係合せず、捲ることが可能であるため、吸収本体部側係合部と帯体部側係合部を係合させた後に、第2被覆部の第2方向における後方側の端部を捲りあげて、上述の係合部同士の係合を解除しつつ、吸収本体部の取り付け位置や締め付け力を調節することができる。これにより、本態様3の動物用吸収性物品は、吸収本体部を、帯体部に対してより的確に係合固定させることができる。
本発明の更に別の態様(態様4)では、前記態様2の動物用吸収性物品において、前記帯体部は、前記第2被覆部の胴体対向面側の表面に前記帯体部側係合部を備え、
前記吸収本体部は、前記外表面に前記吸収本体部側係合部を備えており、
前記吸収本体部の前記吸収本体部側係合部は、前記第2被覆部の胴体対向面側の表面の前記帯体部側係合部と係合する。
本態様4の動物用吸収性物品は、吸収本体部の前記吸収本体部側係合部が前記第2被覆部の胴体対向面側の表面の前記帯体部側係合部と係合するように構成されており、第1被覆部の胴体非対向面側の表面とは係合しないため、上述の吸収本体部側係合部と帯体部側係合部の係合箇所が動物の胴体の動きの影響を受けにくく、上述の係合部同士の係合をより着実に維持することができる。
本発明の更に別の態様(態様5)では、前記態様2の動物用吸収性物品において、前記帯体部は、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面及び前記第2被覆部の胴体対向面側の表面の各々に前記帯体部側係合部を備え、
前記吸収本体部は、前記内表面及び前記外表面の各々に前記吸収本体部側係合部を備えており、
前記吸収本体部の前記内表面の前記吸収本体部側係合部及び前記外表面の前記吸収本体部側係合部の各々は、前記帯体部の前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面の前記帯体部側係合部及び前記第2被覆部の胴体対向面側の表面の前記帯体部側係合部の各々と係合する。
本態様5の動物用吸収性物品は、前記吸収本体部の前記内表面における前記吸収本体部側係合部及び前記外表面における前記吸収本体部側係合部の各々が前記帯体部の前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面における前記帯体部側係合部及び前記第2被覆部の胴体対向面側の表面における前記帯体部側係合部の各々と係合するように構成されており、吸収本体部が、内表面及び外表面の両面において、前記帯体部に係合固定されるため、当該吸収本体部を、帯体部に対してより強固に係合固定させることができる。
本発明の更に別の態様(態様6)では、前記態様2〜5のいずれかの動物用吸収性物品において、前記第1被覆部及び前記第2被覆部は、前記第2方向の長さが前記帯体部の前記第2方向の全長よりも短い。
本態様6の動物用吸収性物品は、前記第1被覆部及び前記第2被覆部の第2方向(すなわち、動物の前後方向)の長さが前記帯体部の前記第2方向の全長よりも短く、前記第1被覆部及び前記第2被覆部が前記帯体部の前記第2方向における前方側端部まで延在していないため、前記帯体部に係合固定された吸収本体部の長手方向における端部が、前記帯体部の前記第2方向における前方側端部から露出しにくく(すなわち、吸収本体部の長手方向における端部が、動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくく)、上述の係合部同士の係合をより確実に維持することができる。
本発明の更に別の態様(態様7)では、前記態様6の動物用吸収性物品において、前記第1被覆部及び前記第2被覆部は、前記第1方向において部分的に延在している。
本態様7の動物用吸収性物品は、上述の態様6の動物用吸収性物品において、前記第1被覆部及び前記第2被覆部が前記第1方向において部分的に延在しているという構成を更に備えているため、第1被覆部及び第2被覆部が捲れにくく、仮に捲れたとしても、元の状態に戻りやすくなっている。これにより、本態様7の動物用吸収性物品は、上述の係合部同士の係合を更に確実に維持することができる。
本発明の更に別の態様(態様8)では、前記態様2〜6のいずれかの動物用吸収性物品において、前記第1被覆部及び前記第2被覆部は、前記第1方向において連続的に延在している。
本態様8の動物用吸収性物品は、前記第1被覆部及び前記第2被覆部が前記第1方向(動物の胴周り方向)において連続的に延在しており、吸収本体部を帯体部の第1方向における所望の箇所に係合固定させることができるため、当該吸収本体部を、動物の体形等に応じて帯体部の適正な位置に係合固定させることができる。これにより、本態様8の動物用吸収性物品は、上述の吸収本体部を帯体部に対して更に的確に係合固定させることができる。
本発明によれば、帯体部と該帯体部に固定される吸収本体部とを備えた動物用吸収性物品であって、前記吸収本体部が前記帯体部からズレたり、外れたりしにくい動物用吸収性物品を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1を、展開した状態で胴体対向面側から厚さ方向に見た平面図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1を、展開した状態で胴体非対向面側から厚さ方向に見た平面図である。 図3は、帯体部1における、図1の幅方向の中央軸線Cに沿った長手方向断面の端面図である。 図4は、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつの吸収本体部10を、展開した状態で胴体非対向面側から厚さ方向に見た平面図である。 図5は、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつにおいて、帯体部1に吸収本体部10を係合固定させる様子を説明するための斜視図である。 図6は、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつを犬に装着した状態を示す模式図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1を、展開した状態で胴体対向面側から厚さ方向に見た平面図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1を、展開した状態で胴体非対向面側から厚さ方向に見た平面図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつにおいて、帯体部1に吸収本体部10を係合固定させる様子を説明するための斜視図である。 図10(a)は、本発明の第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつにおいて、吸収本体部10の背部側係合部材18が、帯体部1の第1被覆部20の胴体非対向面側の表面における帯体部側係合部と係合する様子を示す部分断面図であり、図10(b)は、本発明の第2実施形態の変形例に係る動物用使い捨ておむつにおいて、吸収本体部10の背部側係合部材18が、帯体部1の第2被覆部21の胴体対向面側の表面における帯体部側係合部と係合する様子を示す部分断面図である。 図11は、本発明の第2実施形態の更に別の変形例に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1の斜視図である。 図12は、本発明の第3実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1の態様を示す模式図である。 図13は、本発明の第4実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1の斜視図である。
以下、本発明の動物用吸収性物品の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書においては、特に断りのない限り、「展開した状態で水平面上に置いた対象物(例えば、帯体部、吸収本体部等)を、垂直方向の上方側から対象物の厚さ方向に見ること」を、単に「平面視」という。
本明細書において用いられる各種方向等については、特に断りのない限り、以下のとおりである。
本明細書において、「長手方向」は、「平面視における縦長の対象物(例えば、帯体部、吸収本体部等)の長さの長い方向」を指し、「幅方向」は、「平面視における縦長の対象物の長さの短い方向(短手方向)」を指し、「厚さ方向」は、「展開した状態で水平面上に置いた対象物に対して垂直方向」を指し、これらの長手方向、幅方向及び厚さ方向は、それぞれ互いに直交する関係にある。
さらに、本明細書では、「縦長の対象物(例えば、帯体部、吸収本体部等)の幅方向において、該対象物の幅方向の中央に位置し且つ長手方向に延びる幅方向の中央軸線CLに対して、相対的に近位側」を「幅方向の内方側」といい、「縦長の対象物の幅方向において、前記幅方向の中央軸線CLに対して相対的に遠位側」を「幅方向の外方側」という。同様に、「縦長の対象物の長手方向において、該対象物の長手方向の中央に位置し且つ幅方向に延びる長手方向の中央軸線CWに対して、相対的に近位側」を「長手方向の内方側」といい、「縦長の対象物の長手方向において、前記長手方向の中央軸線CWに対して、相対的に遠位側」を「長手方向の外方側」という。
また、本明細書では、「帯体部の装着対象である動物の胴体が延びる方向」を「動物の前後方向」といい、「動物の前後方向において、動物の頭部に対して相対的に近位側」を「動物の前方側」といい、「動物の前後方向おいて、動物の頭部に対して相対的に遠位側」を「動物の後方側」という。
そして、本明細書では、特に断りのない限り、「帯体部及び吸収本体部の厚さ方向において、帯体部及び吸収本体部を動物の胴体に装着したときに、動物の胴体に対して相対的に近位側となる一方側」を「胴体対向面側」といい、「帯体部及び吸収本体部の厚さ方向において、帯体部及び吸収本体部を動物の胴体に装着したときに、動物の胴体に対して相対的に遠位側となる他方側」を「胴体非対向面側」という。なお、本明細書においては、帯体部及び吸収本体部並びにこれらを構成する各種部材(例えば、芯材、内側表面材、外側表面材、表面シート、吸収体、裏面シート等)の「胴体対向面側の表面」及び「胴体非対向面側の表面」を、それぞれ「胴体対向面」及び「胴体非対向面」ということがあるが、特に、吸収本体部の「胴体対向面」及び「胴体非対向面」については、それぞれ「内表面」及び「外表面」という。
図1は、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1を、展開した状態で胴体対向面側から厚さ方向に見た平面図であり、図2は、かかる帯体部1を、展開した状態で胴体非対向面側から厚さ方向に見た平面図であり、図3は、かかる帯体部1における、図1の幅方向の中央軸線Cに沿った長手方向断面の端面図である。また、図4は、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつの吸収本体部10を、展開した状態で胴体非対向面側から厚さ方向に見た平面図であり、図5は、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつにおいて、帯体部1に吸収本体部10を係合固定させる様子を説明するための斜視図であり、さらに、図6は、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつを犬(雌犬)に装着した状態を示す模式図である。
図1〜図6に示すように、本発明の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつは、装着対象となる犬などの動物の背部及び腹部を含む胴周りに沿って着脱自在に装着され、動物の胴体と対向する胴体対向面F及び該胴体対向面Fの反対側に位置する胴体非対向面Fを有する帯体部1と、動物の背部、股下部及び腹部に沿って配置され(より具体的には、動物の股下部を中心にして動物の腹部から背部に至る部分に配置され)、動物の腹部側に位置する腹部側端部EL3及び動物の背部側に位置する背部側端部EL4の両方の端部が、前記帯体部1の胴体対向面Fに対してそれぞれ着脱自在に係合固定される吸収本体部10と、を備えた2ピース型の構造を有している。
本第1実施形態において、帯体部1は、図6に示すように、犬などの動物の背部及び腹部を含む胴周りに沿って着脱自在に装着されて、動物の股下部に配置される吸収本体部10(すなわち、動物用使い捨ておむつ本体)を、位置がズレたり、外れたりしないように支持するための再利用可能な帯状の部材である。
なお、本明細書において、「再利用可能」とは、動物の排泄物や汗、その他の汚染物等によって汚れた場合に、洗濯等による洗浄及び乾燥を施すことによって、再度利用し得る状態を形成することができることをいう。
帯体部1は、図1〜図3に示すように、動物の胴周り方向に対応する第1方向D(平面視における帯体部の長手方向)と、動物の前後方向に対応する第2方向D(平面視における帯体部の幅方向)と、厚さ方向T’と、を有するとともに、平面視にて、第1方向D(すなわち、長手方向)の両端部(図1及び図2における、第1方向Dの一方側端部EL1及び他方側端部EL2)の各々が前記第1方向Dの外方側に向かって円弧状に突出し且つ第2方向D(すなわち、幅方向)の両端縁部(図1及び図2における、第2方向Dの前方側端部EW1及び後方側端部EW2)の各々が前記第1方向Dに沿って直線状に延びる、縦長の外形形状を有していて、動物の胴周りに沿って巻き付けられるように(すなわち、帯体部1の第1方向Dの長さが動物の胴周り長さよりも大きくなるように)構成されている。
なお、本発明において、帯体部の外形形状及び外形寸法は、本第1実施形態の態様に限定されず、装着対象となる動物の胴周り長さよりも大きい第1方向長さ(長手方向長さ)を有する縦長の外形形状であれば、動物の種類や体型、サイズ等に応じた任意の縦長の外形形状(例えば、長方形、四隅の各々が円弧状の略長方形、楕円形、砂時計形等)及び外形寸法を採用することができる。
上述の第1実施形態において、帯体部1は、図1〜図4に示すように、装着時に動物の胴体と対向し且つ上述の吸収本体部10が着脱自在に固定される固定部(図1及び2における、ループ部材9からなる帯体部側係合部)を有する胴体対向面F1と、該胴体対向面F1とは反対側の面である胴体非対向面F2と、を有するとともに、平面視にて、前記第1方向Dの中央に位置し且つ装着時に動物の腹部に対応する中央領域Aと、前記第1方向Dの一方側端部EL1及び前記中央領域Aの間に延在し且つ装着時に動物の背部に対応する第1領域Aと、前記第1方向Dの他方側端部EL2及び前記中央領域Aの間に延在し且つ装着時に動物の背部に対応する第2領域Aと、を有している。
また、帯体部1は、厚さ方向T’において、帯体部1の胴体対向面側に位置して前記帯体部1の胴体対向面F1を形成する内側表面材2と、帯体部1の胴体非対向面側に位置して前記帯体部1の胴体非対向面F2を形成する外側表面材3と、これらの表面材の間に位置して前記帯体部1に所定の剛性を付与する芯材4と、を備え、さらに、帯体部1の前記第1領域Aの胴体対向面F1に配置されたループ部材6(第1係合部)と、帯体部1の前記第2領域Aの胴体非対向面Fに配置され且つ前記ループ部材6と係合可能なフック部材7(第2係合部)と、帯体部1の前記第1領域Aの胴体対向面F1において前記ループ部材6の前記第1方向D(すなわち、長手方向)の外方側に隣接するように配置され且つ前記胴体非対向面Fにおける前記フック部材7よりも前記第1方向Dの内方側に位置する胴体非対向面側被係合部と係合可能なフック部材5(第3係合部)と、帯体部1の外周端縁部(すなわち、帯体部1における第1方向Dの一方側端部EL1及び他方側端部EL2並びに第2方向Dの前方側端部EW1及び後方側端部EW2からなる、帯体部1の外周全体に沿った端縁部)において帯体部1の胴体対向面F1から胴体非対向面F2まで延在するように(すなわち、縁取るように)配置された剛性補強部材8と、帯体部1の前記中央領域A及び前記第2領域Aの各々の胴体対向面F1に配置され且つ吸収本体部10の胴体非対向面となる外表面Fに配置された吸収本体部側係合部(すなわち、腹部側係合部材17及び背部側係合部材18)と係合可能なループ部材9(帯体部側係合部材)と、を備えていて、当該帯体部1を、動物の胴体に対して着実に装着できるように構成されている。
なお、本第1実施形態において、内側表面材2、外側表面材3及び芯材4は、それぞれ平面視にて、帯体部1の第1方向Dにおける一方側端部EL1から他方側端部EL2に亘って延在しているとともに、帯体部1の第2方向Dにおける前方側端部EW1から後方側端部EW2に亘って延在している。
本明細書において、帯体部の第1方向(すなわち、長手方向)における第1領域は、平面視にて、帯体部の第1方向における一方側端部(本実施形態においては、図1及び図2に示す一方側端部EL1)から第1方向の内方側に向かって延在する領域であり、帯体部の装着時には動物の背部に対応し、第1方向長さ(すなわち、長手方向長さ)が、例えば、帯体部全体の第1方向長さの約1/4となる領域を指す。同様に、帯体部の第1方向における第2領域は、平面視にて、帯体部の第1方向における他方側端部(本実施形態においては、図1及び図2に示す他方側端部EL2)から第1方向の内方側に向かって延在する領域であり、帯体部の装着時には動物の背部に対応し、第1方向長さが、例えば、帯体部全体の第1方向長さの約1/4となる領域を指す。さらに、帯体部の第1方向における中央領域は、上述の第1領域と第2領域との間に延在する領域であり、帯体部の装着時には動物の腹部に対応し、第1方向長さが、例えば、帯体部全体の第1方向長さの約1/2となる領域を指す。なお、第1領域、第2領域及び中央領域の各々の第1方向長さは、帯体部の装着対象となる動物の種類や体型、サイズなどに応じて適宜設定されるものである。
また、帯体部の上記固定部は、帯体部の胴体対向面又は内部の表面において、吸収本体部が着脱自在に固定される部分(後述する吸収本体部の胴体非対向面となる外表面及び/又は胴体対向面となる内表面に配置された吸収本体部側係合部が着脱自在に係合固定される部分)であり、上述の第1実施形態においては、ループ部材9によって形成されているが、当該固定部は、帯体部の胴体対向面又は内部の表面を形成する部材(例えば、内側表面材等)を吸収本体部側係合部と係合可能な部材によって構成することにより、形成されていてもよい。
一方、上述の第1実施形態において、吸収本体部10は、動物の股下部を中心にして動物の腹部から背部に至る部分に配置されて、特に、動物の股下部において、動物から排出される尿などの排泄物を吸収して保持するための部材である。吸収本体部10は、図4に示すように、展開した状態の平面視にて、長手方向L及び幅方向Wを有する縦長の略矩形状の外形形状を有するとともに、厚さ方向Tにおいて、装着時に動物の胴体に対して胴体非対向面となる外表面F3と、当該外表面F3とは反対側の面(胴体対向面)となる内表面F4と、を有している。
なお、本発明において、吸収本体部の外形形状や外形寸法等は、特に制限されず、装着対象となる動物の種類や体型、サイズ等に応じた任意の縦長の外形形状(例えば、長方形、楕円形、砂時計形等)や外形寸法等を採用することができる。また、上述の第1実施形態においては、吸収本体部10は、動物用使い捨ておむつ本体によって構成されているが、本発明においては、このような態様に限定されず、吸収本体部は、(軽)失禁パッド本体等の任意の吸収性物品本体を採用することができる。
上述の第1実施形態において、吸収本体部10は、図4に示すように、厚さ方向Tにおいて、吸収本体部10の胴体対向面側に位置する液透過性の表面シート11と、吸収本体部10の胴体非対向面側に位置する液不透過性の裏面シート12と、これら各シートの間に位置し且つ平面視にて吸収本体部10の幅方向Wに延びる長手方向の中央軸線C’Wを長手方向Lに跨いで延在するとともに長手方向Lに延びる幅方向の中央軸線C’Lを幅方向Wに跨いで延在するように配置された吸収体13と、を基本構成として備えていて、動物から排泄された尿などの排泄物を厚さ方向Tに浸透させながら吸収体13にて吸収及び保持することができるように構成されている。
さらに、吸収本体部10は、図4に示すように、吸収本体部10の長手方向Lにおける両方の端部(すなわち、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4)の各々の外表面F3に配置された腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)と、平面視にて吸収体13及び背部側端部EL4の間において幅方向の中央軸線C’Lと重複する位置に配置された、動物の尻尾を挿通するための尻尾用開口部19と、表面シート11の胴体対向面側において幅方向の中央軸線C’Lを挟むように配置された、一対のサイドシート14と、当該サイドシート14の幅方向Wにおける内方側の端部に配置された、長手方向Lに延びるギャザー形成用弾性部材15と、平面視にて吸収体13を挟むようにして当該吸収体13に対して幅方向Wの外方側に配置された弾性部材16と、を更に備えていて、動物の股下部に着実に装着することができ、動物から排泄された尿などの排泄物を外部に漏出させないように構成されている。
このように構成された吸収本体部10は、図5及び図6に示すように、長手方向Lにおける両方の端部(すなわち、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4)が動物の前後方向における後方側から前記帯体部1の胴体対向面側に挿入され(より具体的には、帯体部1の胴体対向面Fと動物の胴体との間に挿入され)、上記両方の端部の各々の外表面F3に配置された腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)が前記帯体部1の胴体対向面Fにおけるループ部材9(帯体部側係合部)と係合することにより、前記帯体部1に対して着脱自在に係合固定される。
したがって、本第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつは、帯体部1及び吸収本体部10を動物に装着したときに、吸収本体部10が帯体部1の胴体非対向面側の表面を覆うように露出しないため、吸収本体部10の幅方向Wにおける端部が、動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくく(すなわち、吸収本体部が帯体部からズレたり、外れたりしにくく)、当該吸収本体部10を、帯体部1に対して着実に係合固定させることができる。
なお、本第1実施形態においては、吸収本体部10の長手方向Lにおける両方の端部に吸収本体部側係合部が設けられているが、一方の端部だけでも動物の種類や習性、飼育形態(例えば、動物が寝たきりの場合等)によって吸収本体部が帯体部からズレたり、外れたりする虞が少ないような場合は、吸収本体部側係合部は、吸収本体部の長手方向における一方の端部のみに設けられていてもよい。この場合、他方の端部は、帯体部と動物の胴体との間に挟み込まれるか、締結用の紐等の任意の結合手段によって帯体部に固定される。
なお、本第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつは、次のようにして動物の胴体に装着される。
まず、帯体部1は、第1方向D(すなわち、帯体部1の長手方向)が動物の胴周り方向に対応し且つ前記中央領域ACが動物の腹部に対向するように動物の胴体にあてがわれた後、動物の胴周りに沿うようにして動物の胴体に巻き付けられる。このとき、動物の背部において、帯体部1の第1方向Dにおける一方側の第1領域Aが、図5及び図6に示すように他方側の第2領域Aの上(具体的には、第2領域Aの胴体非対向面上)に重ねられ、前記第1領域Aの胴体対向面F1に配置されたループ部材6(第1係合部)が、前記第2領域Aの胴体非対向面Fに配置されたフック部材7(第2係合部)に係合固定される。さらに、帯体部1の胴体対向面Fに配置されたフック部材5(第3係合部)が、帯体部1の胴体非対向面Fにおいて前記フック部材7よりも第1方向Dの内方側に位置する胴体非対向面側被係合部に係合固定されて、帯体部1の第1方向Dにおける一方側端部EL1が動物の胴周りに沿うように固定される。このようにして動物の胴体に装着された帯体部1は、第1方向Dにおける一方側端部EL1が動物の胴周りに沿うように固定されるため、当該一方側端部EL1が動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくく(すなわち、帯体部1が動物の胴体からズレたり、外れたりしにくく)、動物の胴体に着実に装着される。
そして、吸収本体部10は、長手方向Lにおける両方の端部(すなわち、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4)が動物の前後方向における後方側から前記帯体部1の胴体対向面側に挿入され(より具体的には、帯体部1の胴体対向面Fと動物の胴体との間に挿入され)、上記両方の端部の各々の外表面F3に配置された腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)が前記帯体部1の中央領域A及び第2領域Aの各々の胴体対向面F1に配置されたループ部材9(帯体部側係合部)に係合固定されることにより、前記帯体部1に対して着脱自在に係合固定される。
ここで、本発明の動物用吸収性物品が適用される「動物」は、ペット等として飼育され得る動物であれば特に限定されず、上述の実施形態のような犬のほか、例えば、猫や猿等の様々な動物を対象とすることができる。なお、本発明の動物用吸収性物品における吸収本体部(例えば、使い捨ておむつや失禁パッド等)が吸収及び保持する対象の排泄物は、特に制限されず、例えば、尿や糞、血液等の各種排泄物が挙げられる。
以下、本発明の動物用吸収性物品における帯体部及び吸収本体部を構成する各種部材について、上述の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつを用いて更に詳細に説明する。
<帯体部>
上述の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつにおいて、帯体部1は、前記帯体部1の胴体対向面F1を形成する内側表面材2と、前記帯体部1の胴体非対向面F2を形成する外側表面材3と、これらの表面材の間に位置する芯材4と、を厚さ方向T’に備え、さらに、帯体部1の前記第1領域Aの胴体対向面F1に配置されたループ部材6(第1係合部)と、帯体部1の前記第2領域Aの胴体非対向面Fに配置され且つ前記ループ部材6と係合可能なフック部材7(第2係合部)と、帯体部1の前記第1領域Aの胴体対向面F1において前記ループ部材6の前記第1方向Dの外方側に隣接するように配置され且つ前記胴体非対向面Fにおける前記フック部材7よりも前記第1方向Dの内方側に位置する胴体非対向面側被係合部と係合可能なフック部材5(第3係合部)と、帯体部1の外周端縁部において帯体部1の胴体対向面F1から胴体非対向面F2まで延在するように配置された剛性補強部材8と、帯体部1の前記中央領域A及び前記第2領域Aの各々の胴体対向面F1に配置され且つ吸収本体部10の胴体非対向面となる外表面Fに配置された腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(すなわち、吸収本体部側係合部)と係合可能なループ部材9(帯体部側係合部材)と、を備えている。
なお、本第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつにおいては、吸収本体部10のみが使い捨て可能な部材によって構成され、帯体部1は、再利用可能な部材によって構成されているが、本発明の動物用吸収性物品においては、このような態様に限定されず、帯体部も使い捨て可能な部材によって構成されていてもよい。
[内側表面材]
上述の第1実施形態において、帯体部1に用いられる内側表面材2は、図1及び図3に示すように、平面視にて帯体部1の第1方向Dにおける一方側端部EL1から他方側端部EL2に亘って延在するとともに第2方向Dにおける前方側端部EW1から後方側端部EW2に亘って延在する、縦長の外形形状(より具体的には、第1方向Dの両端縁部の各々が当該第1方向Dの外方側に向かって円弧状に突出した縦長の外形形状)を有しており、帯体部1の厚さ方向T’において胴体対向面側の位置に配置されて、装着対象の動物の胴体に直に接触し得る柔軟性シート材によって構成されている。なお、本第1実施形態においては、内側表面材2は、帯体部1の各係合部に用いられているいずれのフック部材とも係合しない非係合性の柔軟性シート材によって形成されているため、上述の固定部は、この内側表面材2の胴体対向面Fの上に配置されるループ部材9(帯体部側係合部)によって形成されているが、本発明においては、このような態様に限定されず、内側表面材は、吸収本体部の吸収本体部側係合部と係合し得る係合性の柔軟性シート材(例えば、ループ部材等)によって形成されていてもよい。このように内側表面材が係合性の柔軟性シート材によって形成されていると、吸収本体部の吸収本体部側係合部との係合を、帯体部の第1方向における広範囲の領域で行うことができるため、帯体部に対する吸収本体部の固定位置の調整を、より容易に、より精度よく行うことができる。
本発明において、内側表面材として用い得る柔軟性シート材は、帯体部の内側表面材として用い得る所定の柔軟性を有するものであれば特に制限されず、フェルトやフリース等の不織布;織布;メッシュ材等の編布;天然皮革;合成皮革;ポリオレフィンやポリエステル製シート等の樹脂製シートなどの様々なシート材を採用することができる。中でも、柔軟性や通気性、肌触り、手入れのしやすさ(洗濯容易性)、強度などの点から、不織布や織布、編布等の繊維シートを用いることが好ましい。また、柔軟性シート材がこのような繊維シートからなる場合、その構成繊維は特に制限されず、例えば、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等)、天然繊維(例えば、綿、絹等)、再生繊維(例えば、レーヨン、キュプラ等)、半合成繊維(アセテート繊維等)等の任意の繊維を用いることができ、これらの繊維は単独で用いても、二種類以上の繊維を併用してもよい。
さらに、内側表面材として用い得る柔軟性シート材の構造は、特に制限されず、平坦な無孔のシート材のほか、例えば、有孔のシート材、凹凸構造(例えば、断面形状が波形となる凹凸構造等)を有するシート材なども、好適に用いることができる。なお、柔軟性シート材は、単層構造のシート材であっても、多層構造のシート材であってもよい。
本発明において、内側表面材として用い得る柔軟性シート材の寸法形状や厚み等は、かかる柔軟性シート材が帯体部の内側表面材として機能し得るものであれば特に制限されず、所望の柔軟性や通気性、肌触り、強度等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
[芯材]
上述の第1実施形態において、帯体部1に用いられる芯材4は、平面視にて帯体部1の第1方向Dにおける一方側端部EL1から他方側端部EL2に亘って延在するとともに第2方向Dにおける前方側端部EW1から後方側端部EW2に亘って延在する、上述の内側表面材2と同様の縦長の外形形状を有しており、帯体部1の厚さ方向T’において上述の内側表面材2よりも胴体非対向面側の位置(具体的には、内側表面材2と外側表面材3の間の位置)に配置されて、帯体部1に所定の剛性ないし強度を付与し得る剛性シート材によって構成されている。
本発明において、芯材として用い得る剛性シート材は、帯体部の芯材として用い得る所定の剛性を有するものであれば特に制限されず、平織物等の織布;不織布;編布;天然皮革;合成皮革;ポリオレフィンやポリエステル製シート等の樹脂製シートなどの様々なシート材を採用することができるが、剛性や一定の柔軟性、通気性、強度などの点から、織布や不織布、編布等の繊維シートを用いることが好ましい。なお、剛性シート材が織布等の繊維シートからなる場合、その構成繊維は特に制限されず、上述の柔軟性シート材と同様のものを用いることができる。
また、芯材として用い得る剛性シート材の剛性値は、特に制限されないが、帯体部の巻き付けやすさや胴体形状の追従性などの点から、0.5×10−4〜12×10−4N・m2/mの範囲内であることが好ましい。なお、剛性シート材の剛性値は、曲げ剛性試験、すなわち、測定対象のシート材から所定サイズ(例えば、100mm×100mm)の試験片を切り出した後、該試験片の各種方向(すなわち、測定対象部材の長手方向及び幅方向のそれぞれに対応する方向)における曲げ剛性を、純曲げ試験機 KES FB-2(カトーテック株式会社製)を用いて測定することにより、得ることができる。
本発明において、芯材として用い得る剛性シート材の寸法形状や厚み等は、かかる剛性シート材が帯体部の芯材として機能し得るものであれば特に制限されず、所望の剛性や柔軟性、通気性等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
なお、本発明においては、帯体部が、芯材以外の構成部材(例えば、内側表面材や外側表面材、係合部材、剛性補強部材等)によって、帯体部全体として所定の剛性ないし強度を有している場合は、帯体部は、必ずしもこのような芯材を備えていなくてもよい。
[外側表面材]
上述の第1実施形態において、帯体部1に用いられる外側表面材3は、図2及び図3に示すように、平面視にて帯体部1の第1方向Dにおける一方側端部EL1から他方側端部EL2に亘って延在するとともに、第2方向Dにおける前方側端部EW1から後方側端部EW2に亘って延在する、上述の内側表面材2と同様の縦長の外形形状を有しており、帯体部1の厚さ方向T’において胴体非対向面側の位置(具体的には、上述の芯材4よりも胴体非対向面側の位置)に配置されて、帯体部1の前記第1領域Aの胴体対向面F1に配置されたフック部材5(第3係合部)と係合し得る、被係合性シート材によって構成されている。このため、本第1実施形態においては、帯体部1の第2領域Aの胴体非対向面Fにおいてフック部材7(第2係合部)よりも第1方向Dの内方側に位置する胴体非対向面側被係合部が、外側表面材3の胴体非対向面Fの一部として構成されている。
本発明において、外側表面材として用い得る被係合性シート材は、帯体部の胴体非対向面となる表面の少なくとも一部に係合部材(すなわち、帯体部の第3係合部を構成するフック部材)が係合し得る所定の被係合性構造(例えば、ループ構造や所定の繊維長及び繊維間距離を有する繊維集合体構造等)を有し、さらに、帯体部の外側表面材として用い得る所定の柔軟性や強度等を有するものであれば特に制限されず、例えば、合成繊維によって基部及び複数のループ部が一体的に形成された編物からなるシート状のループ材;ポリエステル等の合成樹脂により基部及び複数のループ部が一体的に形成された成形物からなるシート状のループ材;不織布などの様々なシート材を採用することができる。中でも、係合部材との係合のしやすさ、係合強度、柔軟性などの点から、基部及び複数のループ部を有するシート状のループ材を用いることが好ましい。なお、上述の第1実施形態においては、外側表面材3は、基部と複数のループ部を有するシート状のループ材によって構成されている。
帯体部の外側表面材として用い得る被係合性シート材が上述の成形物からなるシート状のループ材からなる場合、その構成材料は特に制限されず、例えば、ポリエステルやポリオレフィン等の任意の合成樹脂を用いることができ、かかる合成樹脂は、単一種類の樹脂を用いても、二種類以上の樹脂を併用してもよい。また、被係合性シート材が上述の編物からなるシート状のループ材又は不織布からなる場合も、その構成繊維は特に制限されず、上述の柔軟性シート材と同様のものを用いることができる。
外側表面材として用い得る被係合性シート材は、当該被係合性シート材の全体が上述の被係合性構造を有している必要はなく、帯体部の第3係合部と係合し得る部分に上述の被係合性構造を有していればよい。したがって、被係合性シート材は、被係合性構造を有している部分以外のその他の部分は、任意のシート材(例えば、上述の内側表面材と同様の繊維シート等)によって構成されていてもよい。
なお、本発明においては、帯体部の第3係合部は必須の構成要件ではないため、帯体部がかかる第3係合部を有していない場合は、外側表面材は、必ずしも被係合性シート材である必要はなく、任意のシート材(例えば、上述の内側表面材と同様の柔軟性シート材等)を用いることができる。
本発明において、外側表面材として用い得るシート材の寸法形状や厚み等は、かかるシート材が帯体部の外側表面材として機能し得るものであれば特に制限されず、所望の剛性や柔軟性、通気性等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
[係合部材]
上述の第1実施形態において、帯体部1は、当該帯体部1が動物の胴体に装着した状態を維持するための固定手段として、図1〜図3に示すように、帯体部1の第1領域Aの胴体対向面F1に配置されるループ部材6(第1係合部)と、帯体部1の第2領域Aの胴体非対向面Fに配置され且つ前記ループ部材6と係合可能なフック部材7(第2係合部)と、帯体部1の第1領域Aの胴体対向面F1において前記ループ部材6の前記第1方向D(すなわち、長手方向)の外方側に隣接するように配置されるフック部材5(第3係合部)と、を備えており、さらに、吸収本体部10を帯体部1に固定する(より具体的には、吸収本体部10の外表面Fに配置された腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)と係合固定することにより、吸収本体部10を帯体部1に固定する)ための固定手段として、帯体部1の中央領域A及び第2領域Aの各々の胴体対向面F1に配置されるループ部材9(帯体部側係合部材)を備えている。
以下、帯体部に用い得るこれらの係合部材(フック部材及びループ部材)について、上述の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1を用いて更に詳細に説明する。
なお、本明細書において、「係合」とは、所定構造を有する要素同士が機械的に係わり合うことで繋がり、各要素を所定の力を以て引き離さない限り、その繋がった状態が維持されるような状態をいい、「係合部材」の代表的な例としては、いわゆる面ファスナーなどが挙げられる。
(第1係合部)
上述の第1実施形態において、帯体部1の第1領域Aの胴体対向面F1に配置されるループ部材6(第1係合部)は、図1に示すように、平面視にて帯体部1の第2方向Dに長い略矩形状の外形形状を有していて、帯体部1の第2領域Aの胴体非対向面Fに配置されるフック部材7(第2係合部)と係合し得るように構成されている。
本発明において、第1係合部を形成し得るループ部材としては、第2係合部のフック部材と係合し得る限り特に制限されず、例えば、上述の外側表面材と同様のシート状のループ材を用いることができる。なお、本第1実施形態においては、帯体部1の前記中央領域A及び前記第2領域Aの各々の胴体対向面F1に配置されるループ部材9(帯体部側係合部材)も、ループ部材6(第1係合部)と同様の構造を有するループ材によって構成されている。
なお、本発明においては、第1係合部は、ループ部材に限定されず、フック部材を用いることもできる。この場合、第2係合部がループ部材によって形成されることになる。しかしながら、第1係合部は、上述の第1実施形態のようにループ部材によって形成されていることが好ましい。帯体部の胴体対向面に配置される第1係合部がこのようなループ部材によって形成されていると、かかるループ部材は、第2係合部の係合突起を受け入れる係合凹部(すなわち、ループ部)を有し、係合突起を有していないため、帯体部の装着時に、帯体部の胴体対向面に配置された第1係合部に動物の毛が絡まったり、係合突起によって動物の胴体にチクチクとした刺激を与えたりするのを防ぐことができる。これにより、このような帯体部は、装着時に動物が嫌がりにくく、当該帯体部が適正な位置からズレたり、外れたりするようなことがより生じにくくなる。
また、本発明において、第1係合部の寸法形状や厚み等は、第2係合部と係合し得る限り特に制限されず、所望の係合強度や剛性、柔軟性等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
(第2係合部)
上述の第1実施形態において、帯体部1の第2領域Aの胴体非対向面Fに配置されるフック部材7(第2係合部)は、図2に示すように、平面視にて帯体部1の第2方向Dに長い略矩形状の外形形状を有していて、帯体部1の第1領域Aの胴体対向面F1に配置される上述のループ部材6(第1係合部)と係合し得るように構成されている。フック部材7(第2係合部)は、図3に示すように、外側表面材3の胴体非対向面F上に配置される基部と、該基部から胴体非対向面側に向かって突出する複数の係合突起とを有しており、さらに、かかる複数の係合突起の各々は、前記基部から胴体非対向面側に向かって延びる軸部と、該軸部の先端(具体的には、前記基部とは反対側に位置する軸部の先端)において該軸部の外周面が拡径する方向に膨らんだ拡径部とを有する、いわゆる、マッシュルーム型のフック材によって構成されている。なお、本第1実施形態においては、帯体部1の第1領域Aの胴体対向面F1に配置されるフック部材5(第3係合部)も、フック部材7(第2係合部)と同様の構造を有するフック材によって構成されている。
本発明において、第2係合部を形成し得るフック部材は、このような特定構造を有するフック材(すなわち、マッシュルーム型のフック材)に限定されず、例えば、軸部の先端が基部に向かって折り曲げられた構造を有する、いわゆる、カギ型のフック材などの、任意の構造を有するフック材も好適に用いることができる。但し、上記特定構造を有するフック材を第2係合部のフック部材として用いた場合は、当該フック部材が帯体部の胴体対向面に配置されたループ部材(第1係合部)に係合固定されているときに、当該係合固定されている部分が動物の動作等によって様々な方向に引っ張られたとしても、上記フック部材(第2係合部)が上述のループ部材上のあらゆる方向の力に対応して係合状態を維持することができるため、上記フック部材(第2係合部)と上記ループ部材(第1係合部)の係合状態を強固に維持することができ、結果的に、帯体部を動物の胴体の適正な位置からよりズレにくくすることができる上、動物の胴体からより外れにくくすることができる。さらに、このような特定構造を有するフック材は、所定の被係合性構造を有するループ材以外の任意の繊維構造体(例えば、不織布、編布等)と係合することが可能なため、上述の第1係合部を所定のループ材によって形成する必要がなく、省資源化や低コスト化等の各種製品コンセプトに応じた多様な製品設計を実現することができる。
第2係合部を形成し得るフック部材の構成材料は、特に制限されず、例えば、ポリエステルやポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマーなどの任意の合成樹脂を用いることができ、さらに、かかる合成樹脂は単一種類の樹脂を用いても、二種類以上の樹脂を併用してもよい。
なお、本発明においては、第2係合部は、フック部材に限定されず、ループ部材を用いることもできる。この場合、第1係合部がフック部材によって形成されることになる。しかしながら、第2係合部は、上述の第1実施形態のように複数の係合突起を有するフック部材によって形成されていることが好ましい。帯体部の胴体非対向面に配置される第2係合部がこのような複数の係合突起を有するフック部材によって形成されていると、かかるフック部材と係合する第1係合部は、当該フック部材の係合突起を受け入れる係合凹部(すなわち、ループ部)を有し、係合突起を有していないループ部材によって形成されるため、帯体部の装着時に、当該帯体部の胴体対向面に配置された第1係合部に動物の毛が絡まったり、係合突起によって動物の胴体にチクチクとした刺激を与えたりするのを防ぐことができる。これにより、このような帯体部は、装着時に動物が嫌がりにくく、当該帯体部が適正な位置からズレたり、外れたりするようなことがより生じにくくなる。
また、帯体部が、上述のような第1係合部及び第2係合部を備えていると、かかる帯体部を動物の胴周りに沿って装着する際に、動物の背部において、帯体部の第1方向(すなわち、帯体部の長手方向)における一方側の第1領域が他方側の第2領域の上に(すなわち、第2領域の胴体非対向面上に)重ねられた状態で、上記第1係合部及び第2係合部によって係合固定することができるため、このような第1係合部及び第2係合部を備えた帯体部は、当該帯体部の装着時に、前記第1領域と前記第2領域が上述の各係合部を介して重複し、さらに、その重複した部分が帯体部の第2方向(すなわち、動物の前後方向に対応する方向)に延在するように形成される。これにより、帯体部は、動物の背部に対応する領域において、動物の前後方向に対応する方向の剛性が高くなるため、かかる帯体部を装着した動物が腹部を抱えるように屈曲するなどの動作をしても、帯体部が第2方向に屈曲しにくく、結果的に、帯体部の中央領域が動物の前後方向に対応する方向に変形しにくくなり、かかる帯体部に固定される吸収本体部を、動物の股下部に持続的且つ的確に当接させることができる。
なお、本発明において、第2係合部の寸法形状や厚み等は、上述の第1係合部と係合し得る限り特に制限されず、所望の係合強度や剛性、柔軟性等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
(第3係合部)
上述の第1実施形態において、帯体部1の第1領域Aの胴体対向面F1に配置されるフック部材5(第3係合部)は、平面視にて帯体部1の第2方向Dに長い略矩形状の外形形状を有していて、帯体部1の胴体非対向面Fにおいてフック部材7(第2係合部)よりも第1方向Dの内方側に位置する胴体非対向面側被係合部と係合し得るように構成されている。本第1実施形態においては、フック部材5(第3係合部)は、上述の第2係合部のフック部材7と同様の構造を有するフック材によって構成されている。
なお、本発明においては、帯体部がこのような第3係合部を備えることは、必須の構成要件ではないものの、帯体部は、上述の第1係合部よりも第1方向の外方側における胴体対向面に、このような第3係合部を備えていることが好ましい。帯体部がこのような第3係合部を備えていると、かかる第3係合部が、帯体部の胴体非対向面において第2係合部よりも第1方向の内方側に位置する胴体非対向面側被係合部と係合することにより、帯体部の第1方向における一方側端部が動物の胴周りに沿うように固定されるため、当該一方側端部が動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくく、帯体部を動物の胴体に対してより着実に装着することができる。
本発明において、第3係合部を形成し得るフック部材としては、上述の胴体非対向面側被係合部と係合し得るものであれば特に制限されず、例えば、上述の第2係合部と同様のフック部材を用いることができる。
なお、第3係合部が、上述の第2係合部のフック部材と同様に、胴体対向面側へ突出する複数の係合突起を有するフック部材によって形成されていると、かかるフック部材と係合する胴体非対向面側被係合部は、上記フック部材の係合突起を受け入れる係合凹部を有し、係合突起を有していない被係合部材(例えば、ループ部材等)によって形成されるため、当該胴体非対向面側被係合部の剛性が、係合突起を有することによって増大するのを防ぐことができる。これにより、このような帯体部は、当該帯体部の剛性を増大させずに、上述の胴体非対向面側被係合部をより広く確保することができるため、帯体部を動物の最適な位置に、より適切な締め付け力で装着することができる。
なお、本発明において、第3係合部の寸法形状や厚み等は、上述の胴体非対向面側被係合部と係合し得る限り特に制限されず、所望の係合強度や剛性、柔軟性等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
(帯体部側係合部)
上述の第1実施形態において、帯体部1の中央領域A及び第2領域Aの各々の胴体対向面F1に配置されるループ部材9(帯体部側係合部)は、平面視にて、それぞれ所定の第1方向長さ及び第2方向長さを有する略矩形状の外形形状を有していて、吸収本体部10の外表面F3に配置された腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)と係合し得るように構成されている。
本発明において、帯体部側係合部を形成し得るループ部材としては、吸収本体部における吸収本体部側係合部のフック部材と係合し得る限り特に制限されず、例えば、上述の第1係合部と同様の構造を有するシート状のループ材を用いることができる。
なお、本発明においては、帯体部側係合部は、ループ部材に限定されず、フック部材を用いることもできる。この場合、吸収本体部における吸収本体部側係合部がループ部材によって形成されることになる。しかしながら、帯体部側係合部は、上述の第1実施形態のようにループ部材によって形成されていることが好ましい。帯体部の胴体対向面に配置される帯体部側係合部がこのようなループ部材によって形成されていると、かかるループ部材は、吸収本体部側係合部の係合突起を受け入れる係合凹部(すなわち、ループ部)を有し、係合突起を有していないため、帯体部の装着時に、帯体部の胴体対向面に配置された帯体部側係合部に動物の毛が絡まったり、係合突起によって動物の胴体にチクチクとした刺激を与えたりするのを防ぐことができる。これにより、このような帯体部は、装着時に動物が嫌がりにくく、当該帯体部が適正な位置からズレたり、外れたりするようなことがより生じにくくなる。
また、本発明においては、上述の内側表面材が、吸収本体部の吸収本体部側係合部と係合し得る係合性の柔軟性シート材(例えば、ループ部材等)によって形成されている場合(すなわち、内側表面材の胴体対向面が帯体部側係合部となる場合)は、帯体部は、必ずしも上述のような係合部材を備えていなくてもよい。さらに、上述の第1実施形態においては、ループ部材9(帯体部側係合部)は、帯体部1の中央領域A及び第2領域Aの各々の胴体対向面F1に配置されているが、本発明においては、このような態様に限定されず、後述するように、吸収本体部の吸収本体部側係合部が吸収本体部の長手方向の両端に位置する腹部側端部及び背部側端部のうちの一方の端部に配置されているような場合は、帯体部側係合部は、上記吸収本体部側係合部に対応する帯体部の中央領域及び第2領域のいずれか一方における胴体対向面に配置されていてもよい。
本発明において、帯体部側係合部の寸法形状や厚み等は、吸収本体部における吸収本体部側係合部と係合し得る限り特に制限されず、所望の係合強度や剛性、柔軟性等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
[剛性補強部材]
上述の第1実施形態において、帯体部1は、当該帯体部1に所定の剛性(強度)を付与する手段として、帯体部1の外周端縁部において帯体部1の胴体対向面F1(具体的には、内側表面材2の胴体対向面)から胴体非対向面F2(具体的には、外側表面材3の胴体非対向面)まで延在するように配置された剛性補強部材8を備えている。
帯体部がこのような剛性補強部材を備えることは、本発明においては必須の構成要件ではないものの、帯体部は、少なくとも第1方向に延在する剛性補強部材を有していることが好ましい。帯体部が、このような第1方向に延在する剛性補強部材を有していると、帯体部の装着時に、動物の動作等によって帯体部の第2方向(すなわち、動物の前後方向に対応する方向)に力が加わったとしても、当該方向と交差する方向(すなわち、帯体部の第1方向)に延在する剛性補強部材によって上述の力に抗することができるため、帯体部が第2方向に変形しにくくなり、かかる帯体部に固定される吸収本体部をより確実に外れにくくすることができる。
また、上述の第1実施形態においては、剛性補強部材8は、1本の帯状部材からなり、図1〜図3に示すように、帯体部1の外周端縁部において、内側表面材2、芯材4及び外側表面材3の積層物を胴体対向面側及び胴体非対向面側の両側から挟むようにして配置されていて、さらに、胴体対向面側の剛性補強部材8、内側表面材2、芯材4、外側表面材3及び胴体非対向面側の剛性補強部材8が、縫合糸81によって厚さ方向T’に縫い合わされることにより、一体的に接合されている。なお、剛性補強部材を帯体部の外周端縁部に接合する手段は、特に制限されず、上述の縫合手段のほか、例えば、エンボス加工等の圧搾手段、ホットメルト型接着剤等を用いた接着手段、超音波等を用いた熱融着手段などの任意の接合手段を採用することができる。
本発明において、剛性補強部材として用い得る帯状部材は、一定の剛性(強度)を有する帯状部材であれば特に制限されず、例えば、織布、不織布、樹脂製フィルム及びこれらを2種類以上組み合わせた積層シートなどからなる帯状部材を用いることができる。また、帯状部材は、帯体部を動物の胴体に対してフィットしやすくする点から、その長手方向において伸縮性を有するものが好ましい。このような長手方向に伸縮性を有する帯状部材としては、例えば、ウレタン繊維を織り込んだバイアステープ、ポリウレタン繊維やゴムなどの弾性材が織り込まれた織布、弾性材を含む伸縮性不織布、合成繊維又は天然繊維により編織成されたネット状生地などが挙げられる。なお、上述の第1実施形態においては、剛性補強部材8として、長手方向に伸縮性を有するバイアステープを用いている。
なお、本発明において、剛性補強部材として用い得る帯状部材の寸法形状や厚み等は、上述の剛性補強部材として機能し得る限り特に制限されず、所望の剛性、柔軟性等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
上述した各種部材を用いて帯体部を製造する方法は、特に制限されず、例えば、帯体部は、内側表面材や外側表面材、各種係合部材等を、任意の接合手段(例えば、接着手段、縫合手段等)を用いて或いは用いずに積層して積層物を得た後、必要により、当該積層物の外周端縁部に剛性補強部材を任意の接合手段を用いて接合することにより、製造することができる。
<吸収本体部>
上述の第1実施形態に係る動物用使い捨ておむつにおいて、吸収本体部10は、動物用使い捨ておむつ本体によって構成されており、その厚さ方向Tにおいて、吸収本体部10の胴体対向面側に位置する液透過性の表面シート11と、吸収本体部10の胴体非対向面側に位置する液不透過性の裏面シート12と、これら各シートの間に位置し且つ平面視にて吸収本体部10の幅方向Wに延びる長手方向の中央軸線C’Wを長手方向Lに跨いで延在するとともに長手方向Lに延びる幅方向の中央軸線C’Lを幅方向Wに跨いで延在するように配置された吸収体13と、を基本構成として備え、さらに、吸収本体部10の長手方向Lにおける両方の端部(すなわち、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4)の各々の外表面F3に配置された腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)と、平面視にて吸収体13及び背部側端部EL4の間において幅方向の中央軸線C’Lと重複する位置に配置された、動物の尻尾を挿通するための尻尾用開口部19と、表面シート11の胴体対向面側において幅方向の中央軸線C’Lを挟んで配置された、一対のサイドシート14と、当該サイドシート14の幅方向Wの内方側の端部に配置された、長手方向Lに延びるギャザー形成用弾性部材15と、平面視にて吸収体13を挟むようにして当該吸収体13に対して幅方向Wの外方側に配置された弾性部材16と、を更に備えている。
[表面シート]
上述の第1実施形態において、吸収本体部10に用いられる表面シート11は、図4に示すように、平面視にて吸収本体部10の長手方向Lにおける一方側の腹部側端部EL3から他方側の背部側端部EL4に亘って延在するとともに幅方向Wにおける一方側端部近傍から他方側端部近傍に亘って延在する、長手方向Lに長い縦長の略矩形状の外形形状を有しており、吸収本体部10の厚さ方向Tにおいて胴体対向面側の位置に配置されて、装着対象の動物の身体(特に、股下部)に直に接触し得る液透過性シートによって構成されている。
本発明において、表面シートとして用い得る液透過性シートは、吸収本体部の表面シートとして用い得る所定の液透過性や柔軟性、肌触り等を有するものであれば特に制限されず、不織布等の繊維シートなどを用いることができる。中でも、液透過性や柔軟性、肌触りなどの点から、不織布を用いることが好ましく、かかる不織布としては、特に限定されないが、例えば、スパンレース不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、メルトブローン不織布、及びこれらの組み合わせ(例えば、SMS不織布等)などの不織布を好適に用いることができる。なお、かかる不織布の構造も特に制限されず、当該不織布は、平坦な無孔の不織布のほか、例えば、有孔の不織布、凹凸構造(断面が波形となる凹凸構造や畝溝構造等)を有する不織布なども好適に用いることができる。
また、表面シートとして用い得る不織布の構成繊維も特に制限されず、例えば、セルロース系繊維;オレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂繊維などが挙げられ、これらの繊維は単独で使用しても、二種類以上の繊維を併用してもよい。なお、かかる不織布の坪量は、液透過性を阻害しない限り特に制限されず、例えば、6g/m〜50/mの範囲内である。
なお、本発明において、表面シートとして用い得る液透過性シートの寸法形状や厚み等は、かかる液透過性シートが吸収本体部の表面シートとして機能し得るものであれば特に制限されず、所望の液透過性や柔軟性、肌触り、強度等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
[裏面シート]
上述の第1実施形態において、吸収本体部10に用いられる裏面シート12は、図4に示すように、平面視にて吸収本体部10の長手方向Lにおける一方側の腹部側端部EL3から他方側の背部側端部EL4に亘って延在するとともに幅方向Wにおける一方側端部から他方側端部に亘って延在する、長手方向Lに長い縦長の略矩形状の外形形状を有しており、吸収本体部10の厚さ方向Tにおいて胴体非対向面側の位置に配置されて、装着対象の動物から排出される尿などの排泄物の透過を防ぐように機能する液不透過性シートによって構成されている。
本発明において、裏面シートとして用い得る液不透過性シートは、動物から排出される尿などの排泄物の透過を防ぐように機能し得るものであれば特に制限されず、例えば、疎水性の不織布、SMS積層不織布、液不透過性のプラスチック製フィルム、及びこれらのシートを任意の組み合わせた積層シートなどを用いることができる。
なお、本発明において、裏面シートとして用い得る液不透過性シートの寸法形状や厚み等は、かかる液不透過性シートが吸収本体部の裏面シートとして機能し得るものであれば特に制限されず、所望の液不透過性や柔軟性、通気性、強度等に応じた任意の寸法形状や厚み等を採用することができる。
[吸収体]
上述の第1実施形態において、吸収本体部10に用いられる吸収体13は、図4に示すように、展開した状態の平面視にて、吸収本体部10の幅方向Wに延びる中央軸線C’を前記長手方向Lに跨いで延在するとともに前記長手方向Lに延びる中央軸線C’を前記幅方向Wに跨いで延在する、長手方向Lに長い縦長の外形形状であって、前記長手方向Lの略中央部分が幅方向Wの内方側に向かって細く括れた略砂時計形の外形形状を有しており、吸収本体部10の厚さ方向Tにおいて上述の表面シート11と裏面シート12との間に配置されて、前記表面シート11を透過してきた尿などの排泄物を吸収して保持する吸水性部材によって構成されている。
本発明において、吸収体として用い得る吸水性部材は、動物から排出される尿などの排泄物を吸収して保持し得るものであれば特に制限されず、当分野において公知の任意の吸水性部材を用いることができる。そのような吸水性部材の例としては、吸収性材料によって構成される吸収コアを、親水性を有するティッシュ等のコアラップシートで覆ったものなどが挙げられる。また、吸収コアを構成する吸収性材料としては、例えば、親水性繊維や高吸収性ポリマーなどが挙げられ、更に具体的には、フラッフパルプ、コットン等のセルロース繊維;レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース繊維;アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース繊維;アクリル酸ナトリウムコポリマー等の高吸収性ポリマーからなる粒状物、及びこれら2種以上の任意の組み合わせなどが挙げられる。
なお、本発明において、吸収体の平面視における外形形状は、上述のような略砂時計形の形状に限定されず、長手方向Lの長さ寸法が幅方向Wの幅寸法よりも長い長形状のものであれば、各種用途や対象動物の体型等に応じて任意の縦長の形状(例えば、長方形、楕円形など)を採用することができる。また、吸収体として用い得る吸収性部材の外形寸法や厚み、坪量等は、かかる吸収性部材が吸収本体部の吸収体として機能し得るものであれば特に制限されず、所望の吸収性能や柔軟性等に応じた任意の外形寸法や厚み、坪量等を採用することができる。
[サイドシート]
上述の第1実施形態において、吸収本体部10に用いられる一対のサイドシート14は、図4に示すように、平面視にて吸収本体部10の長手方向Lにおける一方側の腹部側端部EL3から他方側の背部側端部EL4に亘って延在する、長手方向Lに長い帯状のシート部材によって構成されており、上述の表面シート11の胴体対向面側において幅方向の中央軸線C’Lを挟むようにして吸収本体部10の幅方向Wにおける両端部に配置されている。この一対のサイドシート14の各々は、幅方向Wにおける外方側の端部と長手方向Lにおける両端部が、それぞれ表面シート11の胴体対向面側の表面と接合されていて、幅方向Wの外方側の端部が固定端となっている一方、幅方向Wの内方側の端部が自由端となっている。
さらに、この一対のサイドシート14の各々は、幅方向Wの内方側の端部が表面シート11側に向かって折り畳まれ、その折り畳まれた端部に挟み込まれるようにして、長手方向Lに延びるギャザー形成用弾性部材15が配置されている。このギャザー形成用弾性部材15が収縮することによって、前記一対のサイドシート14は、装着時に表面シート11側から立ち上がり、排泄物に対する防漏壁としての立体ギャザーを形成することができる。
本発明において、上述のサイドシートとして用い得る帯状のシート部材は、立体ギャザーを形成するときに防漏壁として機能し得るものであれば特に制限されず、例えば、撥水性や疎水性を有する不織布などを用いることができる。サイドシートとして用い得る不織布は、特に限定されず、例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、メルトブローン不織布、エアスルー不織布等の各種不織布が挙げられる。また、かかる不織布の構成繊維も特に限定されず、例えば、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維等の合成繊維のほか、レーヨンや綿等のセルロース系繊維などを用いることができる。
なお、ギャザー形成用弾性部材については、後述の弾性部材と同様の材料を用いることができる。
[弾性部材]
上述の第1本実施形態において、吸収本体部10に用いられる弾性部材16は、吸収本体部10に長手方向Lの収縮力を付与するためのものであり、図4に示すように、上述の吸収体13に対して幅方向Wの両外方側にそれぞれ2本ずつ配置されており、少なくとも吸収体13の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有する弾性糸によって構成されている。なお、本発明において、吸収体の幅方向の両外方側にそれぞれ配置される弾性部材の数は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば、弾性部材は、吸収体の幅方向の両外方側において、それぞれ1本ずつ配置されていてもよいし、それぞれ3本以上ずつ配置されていてもよい。
本発明において、吸収本体部に用い得る弾性部材は、展開した状態の吸収本体部に長手方向の収縮力を付与し得るものであれば特に限定されず、例えば、天然ゴムからなる糸ゴムや平ゴム;ウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性エラストマーを糸状又は帯状に成形したものなどの任意の弾性部材を用いることができる。
[吸収本体部側係合部]
上述の第1実施形態において、吸収本体部10に用いられる腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)は、図4に示すように、平面視にて吸収本体部10の幅方向Wの一方側端部から他方側端部に亘って延在する、幅方向Wに長い横長の外形形状を有していて、吸収本体部10の長手方向Lにおける両方の端部(すなわち、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4)の各々の外表面F3に配置されて、帯体部1の前記中央領域A及び前記第2領域Aの各々の胴体対向面F1に配置されたループ部材9(帯体部側係合部材)と係合し得るように構成されている。
本第1実施形態においては、腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)は、帯体部1における第2係合部のフック部材7や第3係合部のフック部材5と同様の構造を有するフック材によって形成されているが、本発明においては、このような態様のものに限定されず、吸収本体部側係合部は、ループ部材によって形成されていてもよい。吸収本体部側係合部がループ部材によって形成される場合は、上述の帯体部側係合部が、フック部材によって形成されることになる。但し、上述のとおり、帯体部側係合部は、上述の第1実施形態のようにループ部材によって形成されていることが好ましいことから、吸収本体部側係合部は、フック部材によって形成されていることが好ましい。
本発明において、吸収本体部の吸収本体部側係合部が配置される位置は、上述の第1実施形態の位置に限定されず、例えば、吸収本体部側係合部は、平面視にて、吸収本体部の長手方向の両端に位置する腹部側端部及び背部側端部のうちの一方の端部に配置されていてもよいし、当該端部の幅方向において部分的に配置されていてもよい。なお、吸収本体部側係合部が、平面視にて、前記背部側端部及び前記腹部側端部のうちの一方の端部に配置されている場合、他方の端部は、係合以外の任意の接合手段で、帯体部の胴体対向面における固定部に接合固定されるようにしてもよい。
また、本発明において、吸収本体部側係合部は、吸収本体部の長手方向の両端に位置する背部側端部及び腹部側端部のうちの少なくとも一方の端部の外表面及び/又は内表面において、前記吸収本体部の長手方向における端縁(すなわち、長手方向末端)を含むように配置されていることが好ましい。吸収本体部側係合部がこのように配置されていると、吸収本体部側係合部を帯体部の胴体対向面に係合固定するときに、吸収本体部の長手方向における端縁まで係合固定することができるため、吸収本体部の長手方向の端縁が捲れたり、当該端縁が動物の爪や外部の構造物に引っ掛かったりして、吸収本体部側係合部と帯体部の胴体対向面との係合が外れるというようなことが、より一層起こりにくくなる。
なお、本発明の動物用吸収性物品においては、吸収本体部の構成は、上述の第1実施形態のものに限定されず、動物用使い捨ておむつや失禁パッド等の動物用吸収性物品の分野において従来より公知の任意の構成(例えば、裏面シートと吸収体との間にバックフィルム等が配置された構成、吸収体の胴体対向面側及び/又は胴体非対向面側にセカンドシート等が配置された構成など)を採用することができる。
以下、上述の第1実施形態とは帯体部1の構成(特に、吸収本体部側係合部との係合に関する構成)のみが異なる、本発明の別の実施形態(第2実施形態〜第4実施形態)について、図面を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と異なる構成以外の構成は、基本的に上述の第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1を、展開した状態で胴体対向面側から厚さ方向に見た平面図であり、図8は、かかる帯体部1を、展開した状態で胴体非対向面側から厚さ方向に見た平面図である。また、図9は、本発明の第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつにおいて、帯体部1に吸収本体部10を係合固定させる様子を説明するための斜視図である。
本第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1は、上述の第1実施形態において、帯体部側係合部として、帯体部1の中央領域A及び第2領域Aの各々の胴体対向面F1に配置されていたループ部材9の代わりに、図7〜図9に示すように、装着時に動物の後方側に位置する前記第2方向Dの後方側端部EW2から前記第2方向Dの前方側端部EW1に向かって延在し且つ前記第1方向Dに部分的に延在する第1被覆部20と、帯体部1の厚さ方向T’において前記第1被覆部20と重複するように前記第1方向D及び前記第2方向Dに延在し且つ前記第1被覆部20の胴体非対向面側に位置する第2被覆部21と、を有していて、前記第1被覆部20と前記第2被覆部21の間の空隙部に、吸収本体部10の長手方向Lにおける腹部側端部EL3及び背部側端部EL4を収容し得るように構成されている。
さらに、本第2実施形態においては、帯体部1は、第1被覆部20の胴体非対向面に帯体部側係合部(不図示)を備えていて、当該帯体部側係合部が後述する吸収本体部10の腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)と係合し得るように構成されている。
なお、本第2実施形態においては、帯体部側係合部は、第1被覆部20が上述の外側表面材と同様の被係合性シート材によって構成されていることで、前記第1被覆部20の胴体非対向面の全体に形成されているが、本発明においては、このような態様に限定されず、例えば、帯体部側係合部は、第1被覆部の胴体非対向面上にループ部材を配置することによって形成されていてもよい。
一方、本第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつの吸収本体部10は、上述の第1実施形態において吸収本体部10の長手方向Lにおける両方の端部(すなわち、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4)の各々の外表面F3に配置されていた腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)が、吸収本体部10の長手方向Lにおける腹部側端部EL3及び背部側端部EL4の各々の胴体対向面側の表面(すなわち、内表面F)に配置されていて、上述の帯体部1の第1被覆部20における帯体部側係合部と係合し得るように構成されている。
このように構成された本第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつは、図9に示すように、吸収本体部10の長手方向Lにおける腹部側端部EL3及び背部側端部EL4が、動物の前後方向における後方側から帯体部1の内部(すなわち、第1被覆部20と第2被覆部の間の空隙部)に挿入され、上記腹部側端部EL3及び背部側端部EL4の各々の内表面Fに配置された腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)が前記帯体部1の前記内部の表面(すなわち、第1被覆部20の胴体非対向面)における帯体部側係合部と係合することにより、吸収本体部10が帯体部1に対して着脱自在に係合固定される。
本第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつは、帯体部1が上記第1被覆部20の胴体非対向面側の表面に、吸収本体部10の腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)と係合する帯体部側係合部を備えていて、吸収本体部側係合部と帯体部側係合部との係合箇所が上述の第1被覆部20及び第2被覆部21で覆われる、すなわち、帯体部1の胴体対向面側の表面及び胴体非対向面側の表面に露出しないため、吸収本体部10の幅方向Wにおける端部が動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくいことに加えて、吸収本体部10の長手方向Lにおける腹部側端部EL3及び背部側端部EL4が動物の胴体と接触しにくく(すなわち、動物の胴体と擦れて捲れたり、外れたりしにくく)、当該吸収本体部10を、帯体部1に対してより着実に係合固定させることができる。
第2実施形態において、第1被覆部20は、所定の第1方向長さ及び第2方向長さを有する略矩形状の被係合性シート材によって構成されており、当該被係合性シート材は、帯体部1の中央領域A及び第2領域Aの各々の胴体対向面F1(より具体的には、内側表面材2の胴体対向面)に、縫合や接着剤等の任意の接合手段を用いて接合されている。なお、被係合性シート材と内側表面材は、被係合性シート材の外周端縁部のうち第2方向Dの後方側の端部に対応する端縁部以外の端縁部において接合されており、吸収本体部10の腹部側端部EL3及び背部側端部EL4が上述の第2方向Dの後方側の端部に対応する端縁部を介して、被係合性シート材と内側表面材との間の空隙部に挿入し得るように構成されている。
一方、第2被覆部21は、上述の第1被覆部20と対向する帯体部1の所定部分(すなわち、第1被覆部20と厚さ方向T’に重複する部分)によって構成されているため、当該第2被覆部21は、帯体部1の厚さ方向T’において前記第1被覆部20と重複する所定の第1方向長さ及び第2方向長さを有し、前記第1被覆部20の胴体非対向面側に位置している。したがって、第2被覆部21の胴体対向面側の表面は、帯体部1の内側表面材2の胴体対向面によって形成されている。
なお、本発明においては、第2被覆部が任意のシート材によって構成され、第1被覆部が前記第2被覆部と厚さ方向に重複する帯体部の所定部分によって構成されていてもよい。この場合、帯体部側係合部は、第1被覆部の胴体非対向面側の表面(すなわち、外側表面材の胴体非対向面)及び第2被覆部の胴体対向面側の表面(すなわち、前記シート材の胴体対向面)の少なくとも一方の表面に形成される。
ここで、図10(a)は、本発明の第2実施形態において、吸収本体部10の吸収本体部側係合部の一つである背部側係合部材18が、帯体部1の第1被覆部20の胴体非対向面側の表面における帯体部側係合部と係合する様子を示す部分断面図である。
本第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつにおいては、上述のとおり、帯体部1は、第1被覆部20の胴体非対向面側の表面に帯体部側係合部を備えている一方、吸収本体部10は、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4の各々の内表面Fに、腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)を備えており、吸収本体部10の吸収本体部側係合部が、帯体部1の第1被覆部20の胴体非対向面側の表面の前記帯体部側係合部と係合するように構成されている。
このように構成された第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつは、図10(a)に示すように、吸収本体部側係合部と帯体部側係合部の係合箇所が、上述の第2被覆部21によって覆われて帯体部1の胴体非対向面側の表面に露出しないため、吸収本体部10の長手方向Lにおける端部(すなわち、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4)が、動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくく、当該吸収本体部10を、帯体部1に対してより着実に係合固定させることができる。さらに、帯体部1の第2被覆部21は、吸収本体部10の外表面Fと係合せず、捲ることが可能であるため、上述の吸収本体部側係合部と帯体部側係合部を係合させた後に、かかる第2被覆部21を捲りあげて、上述の係合部同士の係合を解除しつつ、吸収本体部10の取り付け位置や締め付け力を調節することができる。これにより、上述の第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつは、吸収本体部10を、帯体部1に対してより的確に係合固定させることができる。
また、図7及び図8に示すように、本第2実施形態においては、帯体部1の第1被覆部20及び第2被覆部21は、第2方向Dの長さが帯体部の第2方向Dの全長よりも短くなるように構成されている。このように構成された第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつは、帯体部1の第1被覆部20及び第2被覆部21が帯体部1の第2方向D(すなわち、装着時における動物の前後方向)における前方側端部EW1まで延在していないため、吸収本体部10を帯体部1に係合固定したときに、当該吸収本体部10の長手方向Lにおける端部(すなわち、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4)が帯体部1の前記第2方向Dにおける前方側端部EW1から露出しにくく(すなわち、吸収本体部10の長手方向Lにおける端部が、動物の爪や外部の構造物に引っ掛かりにくく)、上述の吸収本体部側係合部と帯体部側係合部の係合を、より確実に維持することができる。
さらに、本第2実施形態においては、帯体部1の第1被覆部20及び第2被覆部21は、図7及び図8に示すように、所定の第1方向D長さを有し、当該帯体部1の第1方向Dにおいて部分的に延在するように配置されている。帯体部1の第1被覆部20及び第2被覆部21がこのように配置されていると、装着時に第1被覆部20及び第2被覆部21が捲れにくく、仮に捲れたとしても、元の状態に戻りやすくなるため、かかる構成を備えた本第2実施形態に係る動物用使い捨ておむつは、上述の吸収本体部側係合部と帯体部側係合部の係合を更に確実に維持することができる。
なお、本第2実施形態においては、吸収本体部10の吸収本体部側係合部が、帯体部1の第1被覆部20の胴体非対向面側の表面の前記帯体部側係合部と係合するように構成されているが、本発明において、吸収本体部側係合部と帯体部側係合部の係合形態は、特に限定されず、例えば、吸収本体部の吸収本体部側係合部が、帯体部の第2被覆部の胴体対向面側の表面の帯体部側係合部と係合するように構成されていても、帯体部の第1被覆部の胴体対向面側の表面の帯体部側係合部と第2被覆部の胴体対向面側の表面の帯体部側係合部の両方の帯体部側係合部と係合するように構成されていてもよい。
ここで、図10(b)は、本発明の第2実施形態の変形例に係る動物用使い捨ておむつにおいて、吸収本体部10の背部側係合部材18が、帯体部1の第2被覆部21の胴体対向面側の表面における帯体部側係合部と係合する様子を示す部分断面図である。
この第2実施形態の変形例においては、帯体部1は、第2被覆部21の胴体対向面側の表面に帯体部側係合部を備えている一方、吸収本体部10は、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4の各々の外表面Fに、腹部側係合部材17及び背部側係合部材18(吸収本体部側係合部)を備えており、吸収本体部10の吸収本体部側係合部が、帯体部1の第2被覆部21の胴体対向面側の表面の前記帯体部側係合部と係合するように構成されている。
このように本第2実施形態の変形例に係る動物用使い捨ておむつは、吸収本体部10の吸収本体部側係合部が帯体部1の第2被覆部21の胴体対向面側の表面の帯体部側係合部と係合するように構成されていて、第1被覆部20の胴体非対向面側の表面とは係合しないため、上述の吸収本体部側係合部と帯体部側係合部の係合箇所が動物の胴体Bの動きの影響を受けにくく、上述の吸収本体部側係合部と帯体部側係合部の係合を、より着実に維持することができる。
また、本発明の第2実施形態の別の変形例においては、帯体部1は、第1被覆部20の胴体非対向面側の表面及び第2被覆部21の胴体対向面側の表面の各々に、帯体部側係合部を備えている一方、吸収本体部10は、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4の各々において内表面F及び外表面Fの両方の面に、吸収本体部側係合部を備えており、吸収本体部10の腹部側端部EL3及び背部側端部EL4の各々の内表面Fに配置された吸収本体部側係合部及び吸収本体部10の腹部側端部EL3及び背部側端部EL4の各々の外表面Fに配置された吸収本体部側係合部が、それぞれ帯体部1の第1被覆部20の胴体非対向面側の表面の帯体部側係合部及び第2被覆部21の胴体対向面側の表面の帯体部側係合部と係合するように構成されている。
このように構成された第2実施形態の別の変形例に係る動物用使い捨ておむつは、吸収本体部10の腹部側端部EL3及び背部側端部EL4が、内表面F及び外表面Fの両面において、帯体部1の帯体部側係合部に係合固定されるため、当該吸収本体部10を、帯体部1に対してより強固に係合固定させることができる。
また、上述の第2実施形態においては、帯体部1の第1被覆部20及び第2被覆部21は、第1方向Dにおいて部分的に形成されているが、本発明において、第1被覆部及び第2被覆部の配置形態等は特に制限されず、第1被覆部及び第2被覆部は、第1方向Dにおいて一方側端部から他方側端部に亘って連続的に形成されていてもよい。
ここで、図11は、本発明の第2実施形態の更に別の変形例に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1の斜視図である。
この第2実施形態の更に別の変形例においては、第1被覆部20及び第2被覆部21は、第1方向Dにおいて連続的に延在している。帯体部1の第1被覆部20及び第2被覆部21が前記第1方向D(動物の胴周り方向)において連続的に延在していると、吸収本体部10を帯体部1の第1方向Dにおける所望の箇所に係合固定させることができる(すなわち、吸収本体部10を帯体部1に係合固定する際の胴周り方向の調整幅を大きく確保することができる)ため、当該吸収本体部10を、動物の体形等に応じて帯体部1の適正な位置に係合固定させることができる。これにより、かかる構成を備えた動物用吸収性物品は、上述の吸収本体部を帯体部に対して更に的確に係合固定させることができる。
以下、上述の第2実施形態とは帯体部の第1被覆部20及び第2被覆部21の構成が異なる、本発明の第3実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、上述の各実施形態と異なる構成以外の構成は、基本的に上述の各実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図12は、本発明の第3実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1の態様を示す模式図である。
本第3実施形態においては、帯体部1は、図12に示すように、展開した状態の平面視にて、ループ部材6(第1係合部)が帯体部1の第1領域Aにおいて第1方向Dに延びる第2方向Dの中央軸線Cよりも第2方向の一方側の領域の胴体非対向面Fに配置されているとともに、フック部材7(第2係合部)が帯体部1の第2領域Aにおいて前記第2方向Dの中央軸線Cよりも第2方向の他方側の領域の胴体非対向面Fに配置されている。
そして、かかる帯体部1は、図12に示すように、第1方向Dに延びる第2方向Dの中央軸線Cを折り軸として第2方向Dに折り畳まれた後、上述の第1実施形態と同様にして、動物の胴体に巻き付けられ、動物の背部において、帯体部1の第1領域Aが、第2領域Aの上に重ねられ、前記第1領域Aに配置されたループ部材6(第1係合部)が、前記第2領域Aに配置されたフック部材7(第2係合部)に係合固定される。なお、折り畳まれた帯体部1が動物の胴体に巻き付けられる際は、折り軸の第2方向Dの中央軸線Cが動物の前方側となるように、動物の胴体に巻き付けられる。
このようにして、本第3実施形態における帯体部1は、図12に示すように、第2方向Dの中央軸線Cに対して第2方向Dの一方側の領域によって形成される第1被覆部20と、第2方向Dの中央軸線Cに対して第2方向Dの他方側の領域によって形成される第2被覆部21とを、装着時に備えている。なお、本第3実施形態においては、第1被覆部20の胴体非対向面側の表面及び第2被覆部21の胴体対向面側の表面の少なくとも一方の表面に、帯体部側係合部(不図示)を備えている。
本第3実施形態においては、第1被覆部20及び第2被覆部21が、第1方向D(動物の胴周り方向)において連続的に延在するように形成されるため、吸収本体部10を帯体部1の第1方向Dにおける所望の箇所に係合固定させることができ(すなわち、吸収本体部10を帯体部1に係合固定する際の胴周り方向の調整幅を大きく確保することができ)、当該吸収本体部10を、動物の体形等に応じて帯体部1の適正な位置に係合固定させることができる。さらに、本第3実施形態においては、上述の折り畳まれた帯体部1は、折り軸の第2方向Dの中央軸線Cが動物の前方側となるように、動物の胴体に巻き付けられるため、吸収本体部10をこの折り畳まれた帯体部1に係合固定したときに、当該吸収本体部10の長手方向Lにおける端部(すなわち、腹部側端部EL3及び背部側端部EL4)が帯体部1の第2方向D(すなわち、動物の前後方向)おける前方側から露出せず(すなわち、吸収本体部10の長手方向Lにおける端部が、動物の爪や外部の構造物に引っ掛からず)、上述の吸収本体部側係合部と帯体部側係合部の係合を、より確実に維持することができる。
次に、上述の第2実施形態及び第3実施形態とは帯体部の第1被覆部20及び第2被覆部21の構成が異なる、本発明の第4実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、上述の各実施形態と異なる構成以外の構成は、基本的に上述の各実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図13は、本発明の第4実施形態に係る動物用使い捨ておむつの帯体部1の斜視図である。
本第4実施形態においては、帯体部1は、第1方向Dの長さが上述の各実施形態の帯体部1の第1方向Dの長さよりも2倍以上長くなるように(すなわち、動物の胴体を2周以上巻き付けられるように)構成されている。かかる帯体部1は、図13に示すように、第1方向Dに2回以上巻かれた筒状の状態で、動物の胴体に巻き付けられる。
このようにして、本第4実施形態における帯体部1は、図13に示すように、第1方向Dに2回以上巻かれた多重構造の筒状の状態における、最も胴体対向面側に位置する1回巻き部分によって形成される第1被覆部20と、当該第1被覆部20と胴体非対向面側に隣接する2回巻き部分によって形成される第2被覆部21とを、装着時に備えている。なお、本第4実施形態においても、第1被覆部20の胴体非対向面側の表面及び第2被覆部21の胴体対向面側の表面の少なくとも一方の表面に、帯体部側係合部(不図示)を備えている。
本第4実施形態においては、第1被覆部20及び第2被覆部21が、第1方向D(動物の胴周り方向)において連続的に延在するように形成されるため、吸収本体部10を帯体部1の第1方向Dにおける所望の箇所に係合固定させることができ(すなわち、吸収本体部10を帯体部1に係合固定する際の胴周り方向の調整幅を大きく確保することができ)、当該吸収本体部10を、動物の体形等に応じて帯体部1の適正な位置に係合固定させることができる。また、かかる帯体部1は、動物の胴周りに沿って連続的に2回以上巻き付けられるため、巻き付け具合の緩締による動物の胴周りサイズの調整幅を大きく確保することができる。
さらに、本第4実施形態においては、第1被覆部20及び第2被覆部21が、第2方向D(動物の前後方向)において連続的に延在するように形成されるため、帯体部1に吸収本体部10を係合固定する際の動物の前後方向の調整幅を大きく確保することができ、当該吸収本体部10をより精度よく着実に動物の股下部に当接させることができる。
なお、本第4実施形態において、帯体部1の巻かれる回数は特に制限されず、帯体部1は、第1方向Dに3回以上巻かれていてもよい。
また、本第4実施形態においては、第1方向Dの長さが上述の各実施形態の帯体部1の第1方向Dの長さよりも2倍以上長い(すなわち、動物の胴体を2周以上巻き付けられる)帯体部1を用いて、第1方向Dに2回以上巻かれた多重構造の筒状の状態を形成しているが、かかる多重構造の筒状の状態を形成する手段は、このような態様に限定されず、例えば、帯体部は、上述の第4実施形態の変形例として、第1方向の長さが上述の各実施形態の帯体部の第1方向の長さと同程度である2枚の帯状部材によって構成することもできる。この場合、上述の2枚の帯状部材は、係合等の任意の結合手段により面同士が互いに結合できるように構成されるが、第2方向の後方側端部が少なくとも部分的に結合できないように構成することで、装着時に、一方の帯状部材により構成される第1被覆部と、他方の帯状部材により構成される第2被覆部とを形成することができる。
この第4実施形態の変形例においても、第1被覆部20及び第2被覆部21が、第1方向D(動物の胴周り方向)において連続的に延在するように形成されるため、吸収本体部10を帯体部1の第1方向Dにおける所望の箇所に係合固定させることができ(すなわち、吸収本体部10を帯体部1に係合固定する際の胴周り方向の調整幅を大きく確保することができ)、当該吸収本体部10を、動物の体形等に応じて帯体部1の適正な位置に係合固定させることができる。さらに、この第4実施形態の変形例においても、第1被覆部20及び第2被覆部21が、第2方向D(動物の前後方向)において連続的に延在するように形成されるため、帯体部1に吸収本体部10を係合固定する際の動物の前後方向の調整幅を大きく確保することができ、当該吸収本体部10をより精度よく着実に動物の股下部に当接させることができる。
また、本第4実施形態の変形例においては、第1方向の長さを極力小さくすることができるので、装着時の取り扱いやすさや洗濯容易性等にも優れている。
本発明は、上述した各実施形態の動物用使い捨ておむつのほかに、例えば、動物用(軽)失禁パッド等の様々な動物用吸収性物品に適用することができる。また、本発明の動物用吸収性物品は、上述した各実施形態やその変形例に制限されることなく、本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜組み合わせや変更等が可能である。なお、本明細書において、「第1」、「第2」等の序数は、当該序数が付された事項を区別するためのものであり、各事項の順序や優先度、重要度等を意味するものではない。
1 帯体部
2 内側表面材
3 外側表面材
4 芯材
5 フック部材(第3係合部)
6 ループ部材(第1係合部)
7 フック部材(第2係合部)
8 剛性補強部材
9 ループ部材(帯体部側係合部材)
10 吸収本体部(使い捨ておむつ本体)
11 表面シート
12 裏面シート
13 吸収体
14 サイドシート
15 ギャザー形成用弾性部材
16 弾性部材
17 腹部側係合部材(吸収本体部側係合部)
18 背部側係合部材(吸収本体部側係合部)

Claims (8)

  1. 動物の胴周りに沿って着脱自在に装着され、装着時に動物の胴体に対向する胴体対向面及び該胴体対向面の反対側に位置する胴体非対向面を有する帯体部と、動物の背部、股下部及び腹部に沿って配置され、前記動物の背部側に位置する背部側端部及び前記動物の腹部側に位置する腹部側端部のうちの少なくとも一方の端部が前記帯体部に対して着脱自在に係合固定される吸収本体部と、を備えた動物用吸収性物品であって、
    前記吸収本体部は、展開した状態の平面視にて、長手方向及び幅方向を有する縦長の形状を有するとともに、装着時に動物の肌面に対向する内表面と、該内表面の反対側の面となる外表面と、を有し、
    さらに、前記長手方向の両端に位置する前記背部側端部及び前記腹部側端部のうちの少なくとも前記腹部側端部は、動物の前後方向における後方側から前記帯体部の前記胴体対向面側又は前記帯体部の内部に挿入されて前記帯体部の前記胴体対向面又は前記内部の表面と係合する吸収本体部側係合部を、前記内表面及び前記外表面のうちの少なくとも一方の面に備えている、前記動物用吸収性物品。
  2. 前記帯体部は、動物の胴周り方向に対応する第1方向と、動物の前後方向に対応する第2方向とを有するとともに、装着時に動物の後方側に位置する前記第2方向の後方側端部から前記第2方向の前方側端部に向かって延在し且つ前記第1方向に少なくとも部分的に延在する第1被覆部と、前記帯体部の厚さ方向において前記第1被覆部と重複するように前記第1方向及び前記第2方向に延在し且つ前記第1被覆部の前記胴体非対向面側に位置する第2被覆部と、を有しており、
    前記帯体部の前記内部の表面が、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面及び前記第2被覆部の胴体対向面側の表面によって形成され、
    さらに、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面及び前記第2被覆部の胴体対向面側の表面の少なくとも一方の表面に、前記吸収本体部側係合部と係合する帯体部側係合部を備えている、請求項1に記載の動物用吸収性物品。
  3. 前記帯体部は、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面に前記帯体部側係合部を備え、
    前記吸収本体部は、前記内表面に前記吸収本体部側係合部を備えており、
    前記吸収本体部の前記吸収本体部側係合部は、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面の前記帯体部側係合部と係合する、請求項2に記載の動物用吸収性物品。
  4. 前記帯体部は、前記第2被覆部の胴体対向面側の表面に前記帯体部側係合部を備え、
    前記吸収本体部は、前記外表面に前記吸収本体部側係合部を備えており、
    前記吸収本体部の前記吸収本体部側係合部は、前記第2被覆部の胴体対向面側の表面の前記帯体部側係合部と係合する、請求項2に記載の動物用吸収性物品。
  5. 前記帯体部は、前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面及び前記第2被覆部の胴体対向面側の表面の各々に前記帯体部側係合部を備え、
    前記吸収本体部は、前記内表面及び前記外表面の各々に前記吸収本体部側係合部を備えており、
    前記吸収本体部の前記内表面の前記吸収本体部側係合部及び前記外表面の前記吸収本体部側係合部の各々は、前記帯体部の前記第1被覆部の胴体非対向面側の表面の前記帯体部側係合部及び前記第2被覆部の胴体対向面側の表面の前記帯体部側係合部の各々と係合する、請求項2に記載の動物用吸収性物品。
  6. 前記第1被覆部及び前記第2被覆部は、前記第2方向の長さが前記帯体部の前記第2方向の全長よりも短い、請求項2〜5のいずれか一項に記載の動物用吸収性物品。
  7. 前記第1被覆部及び前記第2被覆部は、前記第1方向において部分的に延在している、請求項6に記載の動物用吸収性物品。
  8. 前記第1被覆部及び前記第2被覆部は、前記第1方向において連続的に延在している、請求項2〜6のいずれか一項に記載の動物用吸収性物品。
JP2016233639A 2016-11-30 2016-11-30 動物用吸収性物品 Active JP6701062B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016233639A JP6701062B2 (ja) 2016-11-30 2016-11-30 動物用吸収性物品
CN201780061168.5A CN109788744A (zh) 2016-11-30 2017-08-31 动物用吸收性物品
PCT/JP2017/031476 WO2018100818A1 (ja) 2016-11-30 2017-08-31 動物用吸収性物品
US16/465,166 US20190327937A1 (en) 2016-11-30 2017-08-31 Absorbent article for animals
TW106132035A TW201824993A (zh) 2016-11-30 2017-09-19 動物用吸收性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016233639A JP6701062B2 (ja) 2016-11-30 2016-11-30 動物用吸収性物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018088855A JP2018088855A (ja) 2018-06-14
JP6701062B2 true JP6701062B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=62241386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016233639A Active JP6701062B2 (ja) 2016-11-30 2016-11-30 動物用吸収性物品

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20190327937A1 (ja)
JP (1) JP6701062B2 (ja)
CN (1) CN109788744A (ja)
TW (1) TW201824993A (ja)
WO (1) WO2018100818A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6436899B2 (ja) * 2015-12-28 2018-12-12 ユニ・チャーム株式会社 動物用吸収性物品
JP2024119406A (ja) * 2023-02-22 2024-09-03 大王製紙株式会社 ペット用吸収性物品

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050177125A1 (en) * 2004-02-10 2005-08-11 Masahiro Kondo Pant-type disposable garment
JP2006122039A (ja) * 2005-02-10 2006-05-18 Tomoko Yamada 寝たきりペット用紙オムツ
JP3132215U (ja) * 2006-11-14 2007-06-07 愛子 濱崎 ペット用おむつカバー
JP3141793U (ja) * 2008-03-06 2008-05-22 真知子 鈴 ペット用おむつ
JP5924753B2 (ja) * 2011-03-30 2016-05-25 ユニ・チャーム株式会社 ペット用吸収性物品
JP5717499B2 (ja) * 2011-03-30 2015-05-13 大王製紙株式会社 ペット用使い捨ておむつ
JP6506903B2 (ja) * 2013-05-24 2019-04-24 ユニ・チャーム株式会社 ペット用使い捨ておむつ
JP6162525B2 (ja) * 2013-08-02 2017-07-12 ドギーマンハヤシ株式会社 ペット用紙オムツ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018100818A1 (ja) 2018-06-07
CN109788744A (zh) 2019-05-21
US20190327937A1 (en) 2019-10-31
TW201824993A (zh) 2018-07-16
JP2018088855A (ja) 2018-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5924753B2 (ja) ペット用吸収性物品
WO2012132889A1 (ja) ペット用吸収性物品
JP5650575B2 (ja) ペット用吸収性物品
CN108430215B (zh) 动物用吸收性物品
WO2019131066A1 (ja) 支持体
WO2017221472A1 (ja) ペット用吸収性物品
JP6701062B2 (ja) 動物用吸収性物品
JP6701061B2 (ja) 帯状体
JP2020000172A (ja) 動物用の吸収性物品
JP5715865B2 (ja) 紙おむつ
JP6823971B2 (ja) 帯状体
JP6952598B2 (ja) 動物用の吸収性物品
JP6373349B2 (ja) 動物排泄物処理具
JP5858677B2 (ja) ペット用吸収性物品
JP5567964B2 (ja) 紙おむつ
JP2020000182A (ja) 動物用の吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200501

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6701062

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250