JP2020000182A - 動物用の吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、係合部の係合力が低下し難く、装着した動物の胴体から外れ難い、動物用の吸収性物品を提供するものである。【解決手段】本発明の動物用の吸収性物品(1)は、厚さ方向において、第1面(S1)を形成する不織布(3)と、第2面(S2)を形成する不織布(2)と、を有するとともに、平面視にて、長手方向における一方側端縁(11)及び他方側端縁(12)の間に、第1領域(A1)、中央領域(AC)及び第2領域(A2)を有し、さらに、第1領域(A1)の第1面(S1)において幅方向に延在する係合部(6)と、平面視にて、係合部周辺領域(AP、AQ)に対して少なくとも部分的に重複し且つ第1面(S1)から厚さ方向に窪む1又は複数の圧搾部(71)を有する圧搾部形成領域(7)と、を備えていて、第1領域(A1)は、第2領域(A2)における圧搾部面積率よりも大きい圧搾部面積率を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、犬や猫などの動物に用いられる、使い捨ておむつ等の動物用の吸収性物品に関する。
犬や猫などの動物が排泄した尿等の排泄物を処理するための動物用吸収性物品として、動物の胴周りに巻きつけて装着される帯状の動物用吸収性物品が知られている。
そのような帯状の動物用吸収性物品として、例えば、特許文献1には、動物の胴周りに巻きつけられた状態で、長手方向の第1端部の表面層側が動物の身体側に対向して配置されるとともに、長手方向の第2端部の表面層側が前記第1端部の裏面層側に着脱可能に取り付けられるペット用吸収性物品であって、前記第1端部の前記裏面層側に配置されて矩形形状に構成されるとともに、長手方向が前記ペット用吸収性物品の幅方向に沿って延びる係止部材と、前記第1端部に形成され、該第1端部における前記一対の側部側が表面層側に屈曲する起点となる一対の折線部と、を備えたペット用吸収性物品が開示されている。
特開2012−205578号公報
しかしながら、この特許文献1に開示されたペット用吸収性物品のように、長手方向の一方側端部領域の裏面層上に係合部材(係合部)を備えた動物用の吸収性物品は(図13を参照)、裏面層が不織布などの柔らかくて係合し易い材料によって形成されていると、当該吸収性物品の製造乃至搬送過程や当該吸収性物品を装着する際などに、長手方向の一方側端部領域の一部(具体的には、吸収性物品の長手方向における一方側端縁と係合部との間のフラップ部や係合部よりも長手方向の内方側の部分(以下、これらの部分を総称して単に「フラップ部等」ということがある。))が図14(a)や図14(b)に示すように裏面層側へ折れ曲がって、当該領域の裏面層側の表面(すなわち、裏面層を形成する不織布の表面)が上述の係合部と係合し、当該係合部に貼り付いてしまうことがあった。
このようにフラップ部等が係合部に貼り付いてしまうと、吸収性物品を動物の胴体に装着する際に、係合部に貼り付いたフラップ部等を係合部から引き剥がす必要があるが、フラップ部等を引き剥がした後の係合部には、裏面層を形成する不織布の構成繊維が残存するため、係合部の係合力(接合強度)が低下して、動物の胴体に装着した吸収性物品が外れ易くなってしまう虞があった。
そこで、本発明は、係合部の係合力が低下し難く、装着した動物の胴体から外れ難い、動物用の吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の一態様(態様1)は、互いに直交する長手方向、幅方向及び厚さ方向を有するとともに、前記厚さ方向において、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有し、前記長手方向が動物の胴周りに沿うように装着される動物用の吸収性物品であって、
前記吸収性物品は、前記厚さ方向において、前記第1面を形成する不織布と、前記第2面を形成する不織布と、を有するとともに、平面視にて、前記長手方向における一方側端縁及び他方側端縁の間に、前記吸収性物品を前記長手方向に3等分する第1領域、中央領域及び第2領域を有しており、
さらに、前記吸収性物品は、
前記第1領域の前記第1面において前記幅方向に延在し且つ前記第2領域の前記第2面に対して着脱自在に係合する係合部と、
平面視にて、前記係合部からの長手方向距離が前記係合部の長手方向長さ以下となる係合部周辺領域に対して少なくとも部分的に重複し且つ前記第1面から前記厚さ方向に窪む1又は複数の圧搾部を有する圧搾部形成領域と、を備えていて、
前記第1領域は、前記第2領域における圧搾部面積率よりも大きい圧搾部面積率を有する、前記吸収性物品である。
本態様1の動物用の吸収性物品は、上記第1領域の係合部周辺領域に1又は複数の圧搾部を有していて、当該係合部周辺領域が剛性の高い圧搾部によって折れ曲がり難くなっているため、上述のフラップ部等が係合部へ貼り付くのを生じ難くすることができ、結果的に係合部の係合力を低下し難くすることができる。
また、仮に上記係合部周辺領域が第1面側に折れ曲がって、フラップ部等が係合部に貼り付いたとしても、圧搾部の第1面側の表面が、当該第1面を形成する不織布の構成繊維が押し固められて繊維密度が高く且つ平滑な面になっているため、係合部に貼り付いたフラップ部等が係合部から剥がれ易く、さらに、フラップ部等が係合部から剥がれる際も、フラップ部等の貼り付き面(第1面)を形成する不織布の構成繊維が抜け落ち難くなっており(すなわち、フラップ部等を引き剥がした後の係合部に、フラップ部等の第1面を形成する不織布の構成繊維が残存し難くなっており)、結果的に係合部の係合力が低下し難くなっている。
さらに、本態様1の動物用の吸収性物品は、第1領域における圧搾部面積率が前記第2領域における圧搾部面積率よりも大きくなるように構成されていて、第2領域が、相対的に剛性が低く、柔軟であるため、動物の胴体形状に追従しつつ、上記第1領域の係合部と高い接合強度で係合することができる。
以上より、本態様1の動物用の吸収性物品は、係合部の係合力が低下し難く、装着した動物の胴体から外れ難くなっている。
また、本発明の別の態様(態様2)では、上記態様1の動物用の吸収性物品において、前記圧搾部形成領域が、前記係合部の幅方向長さよりも長い幅方向長さを有する。
本態様2の動物用の吸収性物品は、圧搾部形成領域が係合部の幅方向長さよりも長い幅方向長さを有しているため、フラップ部等の幅方向におけるより広範囲の領域を折れ曲がり難くすることができる上、仮にフラップ部等が折れ曲がったとしても(特に、吸収性物品の幅方向の端部も折れ曲がるような場合でも)、折れ曲がったフラップ部等が係合部に貼り付く可能性をより低減することができる。
以上より、本態様2の動物用の吸収性物品は、係合部の係合力がより低下し難く、装着した動物の胴体からより外れ難くすることができる。
本発明の更に別の態様(態様3)では、上記態様1又は2の動物用の吸収性物品において、前記圧搾部形成領域が、前記長手方向において、前記係合部の前記長手方向における一方側端縁から前記吸収性物品の前記長手方向における一方側端縁まで延在する。
本態様3の動物用の吸収性物品は、圧搾部形成領域が、長手方向において、係合部の長手方向における一方側端縁から吸収性物品の長手方向における一方側端縁まで、すなわちフラップ部全体に延在しているため、特にフラップ部の折れ曲がりを生じ難くすることができる上、仮にフラップ部が折れ曲がったとしても、その折れ曲がり方によらず、折れ曲がったフラップ部が係合部に貼り付く可能性を、より確実に低減することができる。
本発明の更に別の態様(態様4)では、上記態様1〜3のいずれかの動物用の吸収性物品において、前記圧搾部形成領域が、前記長手方向において、前記係合部の前記長手方向における一方側端縁から前記長手方向の外方側に向かって延在し且つ前記係合部の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有する。
本態様4の動物用の吸収性物品は、圧搾部形成領域が、長手方向において、係合部の長手方向における一方側端縁から長手方向の外方側に向かって延在し且つ係合部の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有しているため、特にフラップ部が長手方向に長く形成されているような場合でも、フラップ部の係合部への貼り付きに影響する部分の折れ曲がりを生じ難くすることができる上、仮にフラップ部が折れ曲がったとしても、折れ曲がったフラップ部が係合部に貼り付く可能性をより確実に低減することができる。
また、本態様4の動物用の吸収性物品は、圧搾部形成領域が、長手方向において、係合部の長手方向における一方側端縁から長手方向の外方側に向かって延在し且つ係合部の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有している、すなわち、フラップ部が、係合部の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有しているため、フラップ部が係合部に貼り付いたときに、フラップ部における係合部の長手方向長さより長い部分を掴み部として、当該掴み部を掴んでフラップ部を容易に引き剥がすことができ、動物用の吸収性物品を動物の胴体に装着する際の手間を掛かり難くすることができるという利点もある。
本発明の更に別の態様(態様5)では、上記態様1〜4のいずれかの動物用の吸収性物品において、前記圧搾部形成領域が、前記長手方向において、前記係合部の前記長手方向における他方側端縁から前記長手方向の内方側に向かって延在し且つ前記係合部の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有する。
本態様5の動物用の吸収性物品は、圧搾部形成領域が、長手方向において、係合部の長手方向における他方側端縁から長手方向の内方側に向かって延在し且つ係合部の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有しているため、特に係合部よりも長手方向の内方側の部分における、係合部への貼り付きに影響する部分の折れ曲がりを生じ難くすることができる上、仮に係合部よりも長手方向の内方側の部分が折れ曲がったとしても、折れ曲がった部分が係合部に貼り付く可能性をより確実に低減することができる。
本発明の更に別の態様(態様6)では、上記態様1〜5のいずれかの動物用の吸収性物品において、
前記吸収性物品は、前記第1面を形成する不織布及び前記第2面を形成する不織布の間に配置された液不透過性部材と、
少なくとも前記液不透過性部材の第1面側の表面と前記第1面を形成する不織布の第2面側の表面とを接合する接合部と、を更に備えていて、
前記接合部は、前記圧搾部形成領域において、前記圧搾部と平面視にて重ならない非重複部分を有する。
本態様6の動物用の吸収性物品は、液不透過性部材の第1面側の表面と第1面を形成する不織布の第2面側の表面とを接合する接合部が、上述の圧搾部形成領域において、圧搾部と平面視にて重ならない非重複部分を有しているため、圧搾部形成領域内の隣接する圧搾部の間において、第1面を形成する不織布を浮き上がり難くすることができる。これにより、上述のフラップ部等が折れ曲がって、圧搾部形成領域が係合部に近接したとしても、上述の圧搾部だけでなく、非重複部分も上記係合部と接触し難くなるため、圧搾部形成領域が係合部に貼り付く可能性をより低減することができる。
本発明の更に別の態様(態様7)では、上記態様1〜6のいずれかの動物用の吸収性物品において、
前記吸収性物品は、平面視にて前記幅方向に延びる長手方向中央軸線と重複し、前記吸収性物品を前記第2面が内側となるように折り畳むための、前記幅方向に延びる第1折線と、
平面視にて、前記吸収性物品の前記長手方向における一方側端縁と前記第1折線との間、及び、前記吸収性物品の前記長手方向における他方側端縁と前記第1折線との間のそれぞれに位置し、前記第1折線で折り畳まれた前記吸収性物品を前記係合部が内側となるように折り畳むための、前記幅方向に延びる2本の第2折線と、を有していて、
前記吸収性物品は、前記吸収性物品の前記長手方向における一方側端縁と前記第1折線との間に位置する前記第2折線を対象軸として、前記係合部と線対称の関係にある領域の前記第1面に、前記第1面から前記厚さ方向に窪む1又は複数の圧搾部を有する内方側圧搾部形成領域を更に有する。
本態様7の動物用の吸収性物品は、上記第2折線を対象軸として、係合部と線対称の関係にある領域の第1面に、当該第1面から厚さ方向に窪む1又は複数の圧搾部を有する内方側圧搾部形成領域を更に有しているため、複数の吸収性物品を第1折線及び第2折線で折り畳んでパッケージ化しても、折り畳まれた吸収性物品内において、上述の係合部が内方側圧搾部形成領域と係合し難く、かかる係合部の係合力が低下し難くなっている。
本発明によれば、係合部の係合力が低下し難く、装着した動物の胴体から外れ難い、動物用の吸収性物品を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るペット用おむつ1の斜視図である。 図2は、ペット用おむつ1を展開した状態で第1面側(裏面シート側)から厚さ方向Tに見た平面図である。 図3は、ペット用おむつ1を展開した状態で第2面側(表面シート側)から厚さ方向Tに見た平面図である。 図4は、ペット用おむつ1の幅方向Wに延びる長手方向中央軸線Cに沿った幅方向断面の端面図である。 図5は、ペット用おむつ1の長手方向Lに延びる幅方向中央軸線Cに沿った長手方向断面の端面図である。 図6は、ペット用おむつ1を展開した状態で第1面側から厚さ方向Tに見た要部拡大平面図である。 図7は、ペット用おむつ1を雄犬に装着した状態を示す模式図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係るペット用おむつ1Aを展開した状態で第1面側から厚さ方向Tに見た平面図である。 図9は、本発明の第3実施形態に係るペット用おむつ1Bを展開した状態で第1面側から厚さ方向Tに見た平面図である。 図10は、本発明の第4実施形態に係るペット用おむつ1Cを展開した状態で第1面側から厚さ方向Tに見た要部拡大平面図である。 図11は、本発明の第5実施形態に係るペット用おむつ1Dを展開した状態で第1面側から厚さ方向Tに見た平面図である。 図12(a)は、ペット用おむつ1Dを第2面Sが内側となるように第1折線Fで折り畳んだ状態を示す斜視図であり、図12(b)は、第1折線Fで折り畳んだペット用おむつ1Dを係合部6が内側となるように第2折線Fで更に折り畳んだ状態を示す斜視図である。 図13は、従来のペット用おむつ1’の斜視図である。 図14(a)は、従来のペット用おむつ1’のフラップ部P’が裏面層側へ折れ曲がって、係合部6’に貼り付いた様子を示す斜視図であり、図14(b)は、従来のペット用おむつ1’の係合部6’よりも長手方向Lの内方側の部分Q’が裏面層側へ折れ曲がって、係合部6’に貼り付いた様子を示す斜視図である。
以下、本発明の動物用の吸収性物品の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書においては、特に断りのない限り、「展開した状態で水平面上に置いた対象物(例えば、動物用の吸収性物品、吸収体等)を、垂直方向の上方側から対象物の厚さ方向に見ること」を「平面視」という。特に、対象物が動物用の吸収性物品の場合は、吸収性物品を展開した状態で第1面側から厚さ方向に見ることを、単に「平面視」ということがある。
本明細書において用いられる各種方向等については、特に断りのない限り、以下のとおりである。
本明細書において、「長手方向」は「平面視における動物用の吸収性物品の長さの長い方向」を指し、「幅方向」は「平面視における動物用の吸収性物品の長さの短い方向(短手方向)」を指し、「厚さ方向」は「展開した状態で水平面上に置いた動物用の吸収性物品に対して垂直方向」を指す。これらの長手方向、幅方向及び厚さ方向は、それぞれ互いに直交する関係にある。
さらに、本明細書では、特に断りのない限り、「動物用の吸収性物品の長手方向において、幅方向に延びる長手方向中央軸線Cに対して相対的に近位側」を「長手方向の内方側」といい、「動物用の吸収性物品の長手方向において、幅方向に延びる長手方向中央軸線Cに対して相対的に遠位側」を「長手方向の外方側」という。同様に、「動物用の吸収性物品の幅方向において、長手方向に延びる幅方向中央軸線Cに対して相対的に近位側」を「幅方向の内方側」といい、「動物用の吸収性物品の幅方向において、長手方向に延びる幅方向中央軸線Cに対して相対的に遠位側」を「幅方向の外方側」という。
また、本明細書では、特に断りのない限り、「動物用の吸収性物品の厚さ方向において、当該吸収性物品を動物の胴体に装着したときに、動物の胴体に対して相対的に近位側」を「胴体対向面側」といい、「動物用の吸収性物品の厚さ方向において、当該吸収性物品を動物の胴体に装着したときに、動物の胴体に対して相対的に遠位側」を「胴体非対向面側」という。なお、本明細書においては、動物用の吸収性物品及びその構成部材(例えば、表面シート、吸収体、バックフィルム、裏面シート等)の「胴体対向面側の表面」及び「胴体非対向面側の表面」を、それぞれ単に「胴体対向面」及び「胴体非対向面」ということがある。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るペット用おむつ1の斜視図であり、図2は、ペット用おむつ1を展開した状態で第1面側(裏面シート側)から厚さ方向Tに見た平面図であり、図3は、ペット用おむつ1を展開した状態で第2面側(表面シート側)から厚さ方向Tに見た平面図である。また、図4は、ペット用おむつ1の幅方向Wに延びる長手方向中央軸線Cに沿った幅方向断面の端面図であり、図5は、ペット用おむつ1の長手方向Lに延びる幅方向中央軸線Cに沿った長手方向断面の端面図である。さらに、図6は、ペット用おむつ1を展開した状態で第1面側から厚さ方向Tに見た要部拡大平面図である。
本発明の第1実施形態に係る使い捨てのペット用おむつ1(本発明における「動物用の吸収性物品」の一例である。)は、図1〜図3に示すように、平面視にて、長手方向L及び幅方向Wを有する縦長の矩形状の外形形状を有しており、長手方向Lが犬などの動物の背部及び腹部を含む胴周りの方向(胴周り方向)に対応するようにして、動物の胴周りに沿って巻き付けられるように構成されている。なお、本第1実施形態のペット用おむつ1においては、図2に示すように、矩形状の外形形状の外縁として、長手方向Lの一方側端縁11と、長手方向Lの他方側端縁12と、幅方向Wの一方側端縁13と、幅方向Wの他方側端縁14と、を有している。
また、本発明において、動物用の吸収性物品の外形形状や各種寸法等は、本発明の効果を阻害せず且つ装着対象動物の胴体周り長さよりも長い長手方向長さを有する長形状のものであれば、動物の種類や体形、サイズ等に応じた任意の縦長の外形形状(例えば、長方形、楕円形、砂時計形等)や各種寸法等を採用することができる。
上述の第1実施形態のペット用おむつ1は、図1〜図5に示すように、厚さ方向Tにおいて、ペット(動物)の胴体に装着したときに胴体非対向面となる第1面Sと、胴体対向面となる第2面Sと、を有するとともに、第2面Sを形成する不織布からなる表面シート2と、第1面Sを形成する不織布からなる裏面シート3と、これら各シートの間に配置された吸水性部材からなる吸収体4とを、おむつの基本構成として備えていて、動物から排泄された尿などの液状排泄物を、表面シート2を介して厚さ方向Tに浸透させながら吸収体4にて吸収及び保持することができるように構成されている。
また、このペット用おむつ1は、図2及び図3に示すように、平面視にて、長手方向Lにおける一方側端縁11及び他方側端縁12の間に、ペット用おむつ1を長手方向Lに3等分する第1領域A、中央領域A及び第2領域Aを有していて、上述の表面シート2及び裏面シート3は、長手方向Lの一方側端縁11から他方側端縁12にわたって延在する一方、吸収体4は、第1領域Aの一部から第2領域Aの一部にわたって延在している。なお、本明細書において、「吸収性物品を長手方向に3等分する」とは、当該吸収性物品の長手方向に延びる幅方向中央軸線Cにおける、長手方向の一方側端縁及び他方側端縁の間の長さを3等分することを意味する。
また、本明細書において、動物用の吸収性物品の長手方向における一方側端縁及び他方側端縁は、動物用の吸収性物品の長手方向において最も外方側に位置する一方側の縁及び他方側の縁を意味し、動物用の吸収性物品の幅方向における一方側端縁及び他方側端縁も同様である。
これに関連し、本明細書において、動物用の吸収性物品の長手方向における一方側端部及び他方側端部は、動物用の吸収性物品の長手方向における一方側端縁及び他方側端縁を含んでそれぞれ長手方向の内方側に延在し且つ各端縁からの長手方向長さが長手方向全長(この長手方向全長を100%とする。)の33%以内となる領域として画定される部分を意味し、動物用の吸収性物品の幅方向における一方側端部及び他方側端部も同様である。
なお、これらの各種方向における一方側端縁及び他方側端縁、並びに一方側端部及び他方側端部は、動物用の吸収性物品を構成する各種部材や各種領域等(例えば、表面シート、吸収体、裏面シート、係合部、圧搾部形成領域等)においても同様に適用される。
さらに、本明細書においては、動物用の吸収性物品を構成する各種部材や各種領域等の各種方向における「一方側」及び「他方側」についても、動物用の吸収性物品の各種方向における「一方側」及び「他方側」と対応するように用いられる。
上述の第1実施形態のペット用おむつ1は、図3〜図5に示すように、吸収体4と裏面シート3との間に配置されたバックフィルム31と、表面シート2の第2面側Dにおいてペット用おむつ1の幅方向Wの両端部にそれぞれ配置された、長手方向Lに延在する一対のサイドシート5、5と、上述の第1領域Aの第1面Sにおいて幅方向Wに延在するように配置され且つ上述の第2領域Aの第2面Sに対して着脱自在に係合し得る係合部6とを備えており、ペット用おむつ1を動物の胴体に着実に装着できるようにして、動物から排泄される尿などの液状排泄物が外部に漏出しないように構成されている。
なお、上述の係合部6は、図5に示すように、裏面シート3の第1面側Dの表面(すなわち、ペット用おむつ1の第1面S)に接合された帯状の基部6bと、該基部6bから突出する複数のフック部6fとからなるメカニカルファスナーによって構成されており、ペット用おむつ1を動物の腹部側から胴周りに沿わせて装着するときに、動物の背部側において、不織布からなる表面シート2の第2面側Dの表面(すなわち、ペット用おむつ1の第2面S)の任意の部分に上述のフック部6fを係合させることができる。このような係合部6を備えていることによって、ペット用おむつ1は、動物の胴体の適切な位置において、動物の胴周り寸法に合わせて的確に装着することができる。
なお、本第1実施形態のペット用おむつ1は、図1〜図4に示すように、ペット用おむつ1の幅方向Wの両端部においてそれぞれ上述の一対のサイドシート5、5と裏面シート3との間に配置された、長手方向Lに延在する一対の側部ギャザー形成用弾性部材81、81と、一対のサイドシート5、5の幅方向Wの内方側の端部にそれぞれ配置された、長手方向Lに延在する一対の立体ギャザー形成用弾性部材82、82とを更に備えていて、ペット用おむつ1全体に長手方向Lの所定の伸縮性が付与されているため、かかるペット用おむつ1を動物の胴体に装着する際に、ペット用おむつ1が動物の胴周り方向(すなわち、平面視における長手方向L)に収縮して、動物の体形等に合わせて密着し易くなっている。さらに、動物の胴体に装着されたペット用おむつ1は、上述の各弾性部材の作用によって、動物の呼吸等の動作に伴う胴周り寸法の変化などに合せて、動物の胴周り方向に伸縮可能であるため、ペット用おむつ1が動物の胴体に密着した状態を長時間にわたって維持し易くなっている。
そして、本第1実施形態のペット用おむつ1は、図1、図2、図5及び図6に示すように、平面視にて、上述の係合部6に対して長手方向Lの外方側(すなわち、フラップ部P)に位置し且つ係合部6からの長手方向距離Dが係合部6の長手方向長さD以下となる、長手方向Lの外方側の係合部周辺領域Aと重複し且つペット用おむつ1の第1面Sから厚さ方向Tに窪む複数の圧搾部71を有する圧搾部形成領域7を備えており、さらに、上述の第1領域Aは、第2領域Aにおける圧搾部面積率よりも大きい圧搾部面積率を有している。なお、本第1実施形態のペット用おむつ1においては、第2領域Aに圧搾部が形成されていないため、当該第2領域Aにおける圧搾部面積率は0%である。
このように本第1実施形態のペット用おむつ1は、第1領域Aの係合部周辺領域Aに複数の圧搾部71を有していて、当該係合部周辺領域Aが剛性の高い圧搾部71によって折れ曲がり難くなっているため、上述のフラップ部Pが係合部6へ貼り付くのを生じ難くすることができ(すなわち、従来の動物用の吸収性物品における、図14(a)に示すような事象を生じ難くすることができ)、結果的に係合部6の係合力を低下し難くすることができる。
また、仮に上記係合部周辺領域Aが第1面側Dに折れ曲がって、フラップ部Pが係合部6に貼り付いたとしても、圧搾部71の第1面側Dの表面が、第1面Sを形成する不織布(裏面シート3)の構成繊維が押し固められて繊維密度が高く且つ平滑な面になっているため、係合部6に貼り付いたフラップ部Pが係合部6から剥がれ易く、さらに、フラップ部Pが係合部6から剥がれる際も、フラップ部Pの貼り付き面(すなわち、第1面S)を形成する不織布の構成繊維が抜け落ち難くなっており(すなわち、フラップ部Pを引き剥がした後の係合部6に、フラップ部Pの第1面Sを形成する不織布の構成繊維が残存し難くなっており)、結果的に係合部6の係合力が低下し難くなっている。
さらに、本第1実施形態のペット用おむつ1は、第1領域Aにおける圧搾部面積率が第2領域Aにおける圧搾部面積率よりも大きくなるように構成されていて、第2領域Aが、相対的に剛性が低く、柔軟であるため、犬などの動物の胴体形状に追従しつつ、上記第1領域Aの係合部6と高い接合強度で係合することができる。
以上より、本第1実施形態のペット用おむつ1は、係合部6の係合力が低下し難く、装着した動物の胴体から外れ難くなっている。
なお、本発明の動物用の吸収性物品において、圧搾部形成領域の配置位置及び圧搾部の形態等は、かかる実施形態の態様のものに限定されず、後述する実施形態のように、圧搾部形成領域7が、上述の係合部6よりも長手方向Lの内方側の部分Qに位置し且つ係合部6からの長手方向距離Dが係合部6の長手方向長さD以下となる、長手方向Lの内方側の係合部周辺領域Aと重複する位置に配置されていてもよく、また、圧搾部形成領域内の圧搾部は、1つ以上形成されていればよい。
上述の圧搾部形成領域7が上述の長手方向Lの内方側の部分Qの係合部周辺領域Aと重複する位置に配置されていると、当該係合部周辺領域Aが剛性の高い圧搾部71によって折れ曲がり難くなるため、上述の長手方向Lの内方側の部分Qが係合部6へ貼り付くのを生じ難くすることができ(すなわち、従来の動物用の吸収性物品における、図14(b)に示すような事象を生じ難くすることができ)、結果的に係合部6の係合力を低下し難くすることができる。
また、仮に上記係合部周辺領域Aが第1面側Dに折れ曲がって、上述の内方側の部分Qが係合部6に貼り付いたとしても、圧搾部71の第1面側Dの表面が、上述のとおり、第1面Sを形成する不織布の構成繊維が押し固められて繊維密度が高く且つ平滑な面になっているため、係合部6に貼り付いた上述の長手方向Lの内方側の部分Qが係合部6から剥がれ易く、さらに、当該部分Qが係合部6から剥がれる際も、当該部分Qの貼り付き面(すなわち、第1面S)を形成する不織布の構成繊維が抜け落ち難くなり(すなわち、上述の内方側の部分Qを引き剥がした後の係合部6に、上述の内方側の部分Qの第1面Sを形成する不織布の構成繊維が残存し難くなり)、結果的に係合部6の係合力を低下し難くすることができる。
上述の第1実施形態のペット用おむつ1は、次のようにして動物の胴体に装着される。なお、図7は、第1実施形態のペット用おむつ1を、雄犬(本発明における「動物」の一例である。)に装着した状態を示す模式図である。
まず、ペット用おむつ1は、長手方向Lが動物の前後方向と交差し(すなわち、幅方向Wが動物の前後方向に対応し)且つ吸収体4が動物の排泄部(尿道口)に対向するようにして、動物の腹部にあてがわれる。そして、動物の腹部にあてがわれたペット用おむつ1は、かかる腹部から動物の胴周りに沿って胴体に巻き付けられる。このとき、ペット用おむつ1の第2領域Aが、動物の背部において、第1領域Aの第1面S上に重ねられ、第1領域Aの第1面S上に配置された係合部6によって係合固定される。このようにして、ペット用おむつ1は、図7に示すように、動物の胴体に装着される。
ここで、本発明の動物用の吸収性物品が適用される「動物」は、腹部に排泄器官を有する四肢動物(四足動物)であれば特に限定されず、上述の第1実施形態のような犬(雄犬)のほか、例えば、牡馬等の様々な動物を対象とすることができる。
また、本発明の動物用の吸収性物品が吸収及び保持する対象の液状排泄物は、特に制限されず、例えば、尿や血液などの液状乃至低粘度の各種体液が挙げられる。
以下、本発明の動物用の吸収性物品を構成する各種部材について、第1実施形態に係るペット用おむつ1等を用いて更に詳細に説明する。
[表面シート]
本発明の第1実施形態に係るペット用おむつ1において、表面シート2は、図3〜図5に示すように、平面視にて、ペット用おむつ1の長手方向L及び幅方向Wに延在する縦長の矩形状の外形形状を有しており、ペット用おむつ1の厚さ方向Tにおいて、当該ペット用おむつ1の胴体対向面となる第2面Sを形成する位置に配置されて、装着対象となる動物から排泄される尿などの液状排泄物を受容する液透過性の不織布によって形成されている。すなわち、本第1実施形態においては、表面シート2は、ペット用おむつ1の第2面Sを形成する不織布からなる。
なお、本第1実施形態のペット用おむつ1においては、上述の係合部6を有する第1面Sが胴体非対向面であり、第2面Sが胴体対向面である(すなわち、第1面Sを形成する不織布が裏面シート3であり、第2面Sを形成する不織布が表面シート2である)が、本発明の動物用の吸収性物品においては、このような態様に限定されず、係合部を有する第1面が胴体対向面であり、第2面が胴体非対向面である(すなわち、第1面を形成する不織布が表面シートであり、第2面を形成する不織布が裏面シートである)態様のものでもよい。すなわち、本発明の動物用の吸収性物品が、これらのいずれの態様のものであっても、表面シート及び裏面シートは、それぞれ不織布(より具体的には、第1面を形成する不織布又は第2面を形成する不織布のいずれかの不織布)によって形成されることになる。
本発明において、表面シートに用いる不織布は、動物用の吸収性物品の表面シートとして用い得る諸特性(例えば、液透過性や柔軟性等)を有するものであれば特に制限されず、例えば、スパンレース不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、メルトブローン不織布、及びこれらの組み合わせ(例えば、SMS不織布等)などの任意の不織布を用いることができる。
また、かかる不織布の構造は、特に制限されず、平坦な無孔の不織布のほか、例えば、有孔の不織布、凹凸構造(断面形状が波形となる凹凸構造や畝溝構造等)を有する不織布なども好適に用いることができる。
さらに、不織布の構成繊維の種類も特に制限されず、例えば、セルロース系繊維;親水化処理を施したオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂繊維などの親水性繊維が挙げられ、これらの繊維は単独で用いても、二種類以上の繊維を併用してもよい。
本発明において、表面シートに用いる不織布の外形形状や各種寸法等は、少なくとも吸収体の胴体対向面側の表面を被覆し得るものであれば特に制限されず、装着対象動物の種類や体形、サイズ等に応じた任意の外形形状(例えば、砂時計形、長円形等)や各種寸法等を採用することができる。例えば、表面シートに用いる不織布の厚みは、0.001mm〜5.0mmの範囲内の厚みを採用することができるが、液透過性や柔軟性などの点から0.01mm〜3.0mmの範囲内の厚みが好ましく、さらに、0.1mm〜1.0mmの範囲内の厚みがより好ましい。
なお、表面シートに用いる不織布の坪量も、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば5g/m2〜100g/m2の範囲内の坪量を採用することができるが、液透過性や柔軟性などの点から6g/m2〜50g/m2の範囲内の坪量が好ましい。なお、不織布の坪量は、JIS L 1906の5.2に従って測定することができる。
[吸収体]
上述の第1実施形態のペット用おむつ1において、吸収体4は、図2〜図5に示すように、平面視にて、ペット用おむつ1の長手方向L及び幅方向Wに延在する、全体として縦長の矩形状の外形形状を有しており、ペット用おむつ1の厚さ方向Tにおいて表面シート2と裏面シート3の間に配置され、表面シート2を透過してきた動物の尿などの液状排泄物を吸収して保持し得る吸水性部材によって形成されている。かかる吸収体4は、図2及び図3に示すように、平面視にて、ペット用おむつ1の幅方向Wに延びる長手方向中央軸線Cと長手方向Lに延びる幅方向中央軸線Cとが交わる中央部を中心に配置され、長手方向Lにおいて、第1領域Aの一部から第2領域Aの一部にわたって延在している。
本発明において、吸収体に用いる吸水性部材は、動物用の吸収性物品の吸収体として用い得る諸特性(例えば、吸水性や液保持性、柔軟性、強度等)を有するものであれば特に制限されず、当分野において公知の任意の吸水性部材を用いることができる。そのような吸水性部材の例としては、パルプ等の吸水性繊維及び/又は高吸収性ポリマー(SAP)を含む吸収性材料からなる吸収コアを、少なくとも1枚の親水性を有する液透過性の被覆シート(例えば、ティッシュ等)によって覆ったものなどが挙げられる。
本発明において、吸収体に用いる吸水性部材の外形形状や各種寸法等は、動物から排泄された尿などの液状排泄物を吸収して保持し得るものであれば特に制限されず、装着対象動物の種類や体形、サイズ等に応じた任意の外形形状(例えば、砂時計形、長円形等)や各種寸法等を採用することができる。
なお、吸収体に用いる吸水性部材の厚みや坪量等も、動物用の吸収性物品の吸収体として用い得るものであれば特に制限されず、装着対象動物の種類や体形、サイズ等に応じた任意の厚みや坪量等を採用することができる。
[バックフィルム]
上述の第1実施形態のペット用おむつ1において、バックフィルム31(本発明における「液不透過性部材」の一例である。)は、平面視にて、ペット用おむつ1の長手方向L及び幅方向Wに延在する縦長の矩形状の外形形状を有していて、図4及び図5に示すように、ペット用おむつ1の厚さ方向Tにおいて、吸収体4と裏面シート3との間に配置されて、上述の表面シート2や吸収体4を透過してきた尿などの液状排泄物がペット用おむつ1の外部へ漏出するのを防ぐ、シート状の液不透過性部材によって形成されている。
本発明において、バックフィルムに用いるシート状の液不透過性部材は、動物用の吸収性物品のバックフィルムとして用い得る諸特性(例えば、液不透過性、柔軟性、強度等)を有するものであれば特に制限されず、当分野において公知の任意のシート状の液不透過性部材を用いることができる。そのようなシート状の液不透過性部材の例としては、例えば、液不透過性のプラスチック製フィルム、疎水性の不織布、SMS積層不織布、及びこれらのシートを任意に組み合わせた積層シートなどが挙げられる。
本発明において、バックフィルムに用いるシート状の液不透過性部材の外形形状や各種寸法等は、少なくとも吸収体の胴体非対向面側の表面を被覆し得るものであれば特に制限されず、装着対象動物の種類や体形、サイズ等に応じた任意の外形形状や各種寸法等を採用することができる。
なお、動物用の吸収性物品にこのようなバックフィルム(シート状の液不透過性部材)を設けることは、本発明においては必須の構成要件ではないため、液不透過性の裏面シートや吸収体の追加等によって液状排泄物の防漏性が確保されているような場合には、本発明の動物用の吸収性物品は、このようなバックフィルムを備えていなくてもよい。
[裏面シート]
上述の第1実施形態のペット用おむつ1において、裏面シート3は、図2〜図5に示すように、平面視にて、ペット用おむつ1の長手方向L及び幅方向Wに延在する縦長の矩形状の外形形状を有しており、ペット用おむつ1の厚さ方向Tにおいて、当該ペット用おむつ1の胴体非対向面となる第1面Sを形成する位置に配置されて、装着対象となる動物から排泄される尿などの液状排泄物の漏出を防ぐ液不透過性の不織布によって形成されている。すなわち、本第1実施形態においては、裏面シート3は、ペット用おむつ1の第1面Sを形成する不織布からなる。
本発明において、裏面シートに用いる不織布は、動物用の吸収性物品の裏面シートとして用い得る諸特性(例えば、液不透過性や通気性、柔軟性等)を有するものであれば特に制限されず、例えば、防水処理を施した又は疎水性を有する合成樹脂繊維からなる、SMS不織布、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、メルトブローン不織布、1dtex以下の繊度を有する極細繊維によって構成された不織布又は極細繊維によって構成された繊維層を含む不織布、加熱又は加圧による高密度化処理が施された不織布などの任意の不織布を用いることができ、さらに、液不透過性のプラスチック製フィルムの少なくとも一方の表面に任意の不織布を積層した不織布積層シートなども用いることができる。
また、かかる不織布の構造は、特に制限されず、平坦な無孔の不織布のほか、例えば、有孔の不織布、所定の凹凸構造(例えば、断面形状が波形となる凹凸構造や畝溝構造等)を有する不織布なども好適に用いることができる。
さらに、不織布の構成繊維の種類も特に制限されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂からなる繊維;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂からなる繊維;複合繊維などの疎水性を有する熱可塑性樹脂繊維が挙げられ、これらの繊維は単独で用いても、二種類以上の繊維を併用してもよい。
本発明において、裏面シートに用いる不織布の外形形状や各種寸法等は、少なくとも吸収体の胴体非対向面側の表面を被覆し得るものであれば特に制限されず、装着対象動物の種類や体形、サイズ等に応じた任意の外形形状(例えば、砂時計形、長円形等)や各種寸法等を採用することができる。例えば、裏面シートに用いる不織布の厚みは、0.001mm〜5.0mmの範囲内の厚みを採用することができるが、液不透過性や柔軟性、通気性などの点から0.003mm〜3.0mmの範囲内の厚みが好ましく、さらに、0.01mm〜1.0mmの範囲内の厚みがより好ましい。
なお、裏面シートに用いる不織布の坪量も、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば5g/m2〜100g/m2の範囲内の坪量を採用することができるが、液透過性や柔軟性などの点から6g/m2〜50g/m2の範囲内の坪量が好ましい。
[係合部]
上述の第1実施形態のペット用おむつ1において、係合部6は、図2に示すように、上述の第1領域Aの第1面S(具体的には、裏面シート3の第1面側Dの表面)において幅方向Wに延在するように配置されており、平面視にて、長手方向Lの外方側に位置する長手方向Lの一方側端縁61と、長手方向Lの内方側に位置する長手方向Lの他方側端縁62と、幅方向Wの一方側に位置する幅方向Wの一方側端縁63と、幅方向Wの他方側に位置する幅方向Wの他方側端縁64と、を有する、ペット用おむつ1の幅方向Wに長い矩形状の外形形状を有している。
かかる係合部6は、図5に示すように、裏面シート3の第1面側Dの表面に接合された、ペット用おむつ1の幅方向Wに長い帯状の基部6bと、該基部6bから突出する複数のフック部6fとからなるメカニカルファスナーによって構成されていて、かかるメカニカルファスナーは、上述の複数のフック部6fが不織布の構成繊維と係合可能であるため、ペット用おむつ1を動物の腹部側から胴周りに沿わせて装着するときに、動物の背部側において、不織布からなる表面シート2の第2面側Dの表面の任意の部分に、上述のフック部6fを係合させることができる。
なお、本明細書において、「係合」とは、所定の構造を有する要素同士が機械的に係わり合うことで繋がり、各要素を所定の力を以て引き離さない限り、その繋がった状態が維持されるような状態を意味する。
本発明において、係合部に用いるメカニカルファスナーは、第2面を形成する不織布の任意の部分と係合し得るものであれば特に制限されず、例えば、平坦なシート状の基部と、該基部から垂直方向に突出する複数のマッシュルーム型の係合突起(すなわち、基部から垂直方向に突出する軸部と、該軸部の先端(具体的には、基部とは反対側の軸部の先端)において該軸部の外周面が拡径する方向に膨らんだ拡径部とを有する係合突起)からなるフック部と、を有するマッシュルーム型ファスナー;平坦なシート状の基部と、該基部から垂直方向に突出する複数のカギ型の係合突起(すなわち、基部から垂直方向に突出する軸部の先端が基部側に向かって折り返された構造を有する係合突起)からなるフック部と、を有するカギ型ファスナーなどを用いることができる。
中でも、マッシュルーム型ファスナーを係合部に用いた場合は、当該係合部が第2面を形成する不織布と係合しているときに、当該不織布と係合している部分が動物の動作等によって様々な方向に引っ張られたとしても、上述のマッシュルーム型の係合突起からなるフック部が、あらゆる方向の力に対応して不織布との係合状態を維持し得るため、係合部と第2面を形成する不織布との係合状態を強固に維持することができ、結果的に、動物用の吸収性物品を動物の胴周りの適正な位置からずれ難くすることができ、また、動物の胴体から外れ難くすることができる。
本発明において、係合部に用いるメカニカルファスナーの構成材料は、特に制限されず、例えば、ポリエステルやポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマーなどの任意の合成樹脂を用いることができ、これらの合成樹脂は単一種類の樹脂を用いても、二種類以上の樹脂を併用してもよい。
また、上述のとおり、本発明の動物用の吸収性物品は、係合部を有する第1面が胴体対向面であり、第2面が胴体非対向面である(すなわち、第1面を形成する不織布が表面シートであり、第2面を形成する不織布が裏面シートである)態様のものでもよく、このような態様の場合、係合部は、表面シートの第1面側の表面(すなわち、胴体対向面)に配置される。
なお、本発明において、係合部に用いるメカニカルファスナーの外形形状や各種寸法等は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、装着対象動物の種類や体形、サイズ等に応じた任意の外形形状(例えば、1又は複数の、正方形、長方形、長円形、菱形等)や各種寸法等を採用することができる。
[圧搾部形成領域]
上述の第1実施形態のペット用おむつ1において、圧搾部形成領域7は、図1、図2、図5及び図6に示すように、平面視にて、上述の係合部6に対して長手方向Lの外方側(すなわち、フラップ部P)に位置し且つ係合部6からの長手方向距離Dが係合部6の長手方向長さD以下となる、長手方向Lの外方側の係合部周辺領域Aと重複するように配置されており、ペット用おむつ1の第1面Sから厚さ方向Tに窪む複数の圧搾部71を有している。
なお、本明細書において、「係合部からの長手方向距離」は、係合部の長手方向における一方側端縁(外方側端縁)を起点として長手方向の外方側の対象位置までの長手方向長さ、或いは、係合部の長手方向における他方側端縁(内方側端縁)を起点として長手方向の内方側の対象位置までの長手方向長さを意味する。
そして、本明細書において、「係合部周辺領域」は、係合部からの長手方向距離が係合部の長手方向長さ以下となる領域を意味し、係合部の長手方向の一方側端縁(外方側端縁)から長手方向の外方側に延在し且つ係合部からの長手方向距離が係合部の長手方向長さ以下となる領域(図2及び図6における、係合部周辺領域Aに相当する領域)、及び係合部の長手方向の他方側端縁(内方側端縁)から長手方向の内方側に延在し且つ係合部からの長手方向距離が係合部の長手方向長さ以下となる領域(図2及び図6における、係合部周辺領域Aに相当する領域)のほか、係合部の幅方向の一方側端縁及び他方側端縁の幅方向の外方側も含まれる。
例えば、動物用の吸収性物品の長手方向における一方側端縁と、係合部の長手方向の一方側端縁との間の長手方向長さが、係合部の長手方向長さ以上である場合(すなわち、フラップ部の長手方向長さが係合部の長手方向長さ以上の場合)、係合部の長手方向の外方側に位置する係合部周辺領域は、係合部の長手方向の一方側端縁から長手方向の外方側に延在し且つ係合部の長手方向の一方側端縁からの長手方向距離が係合部の長手方向長さと同じになる部分までの領域となり、動物用の吸収性物品の長手方向における一方側端縁と、係合部の長手方向の一方側端縁との間の長手方向長さが、係合部の長手方向長さ未満である場合(すなわち、フラップ部の長手方向長さが係合部の長手方向長さ未満の場合)、係合部の長手方向の外方側に位置する係合部周辺領域は、係合部の長手方向の一方側端縁から長手方向の外方側に延在し且つ動物用の吸収性物品の長手方向における一方側端縁までの領域となる。
なお、本発明の動物用の吸収性物品においては、上述のとおり、圧搾部形成領域の配置位置は、第1実施形態の態様のものに限定されず、後述する実施形態のように、圧搾部形成領域7は、係合部6よりも長手方向Lの内方側の部分Qに位置し且つ係合部6からの長手方向距離Dが係合部6の長手方向長さD以下となる、長手方向Lの内方側の係合部周辺領域Aと重複する位置に配置されていてもよい。
本発明の動物用の吸収性物品は、上述のように、第1領域の係合部周辺領域に1又は複数の圧搾部を有していることによって、当該係合部周辺領域を剛性の高い圧搾部によって折れ曲がり難くすることができるため、上述のフラップ部等が係合部に貼り付くのを生じ難くすることができ(すなわち、従来の動物用の吸収性物品における、図14(a)乃至図14(b)に示すような事象を生じ難くすることができ)、結果的に係合部の係合力を低下し難くすることができる。
なお、本明細書において、「圧搾部形成領域」は、平面視にて、長手方向において最も外方側に位置する圧搾部の長手方向の外方側の端縁を通り且つ幅方向に延びる仮想直線と、長手方向において最も内方側に位置する圧搾部の長手方向の内方側の端縁を通り且つ幅方向に延びる仮想直線と、幅方向の一方側において最も外方側に位置する圧搾部の幅方向の外方側の端縁を通り且つ長手方向に延びる仮想直線と、幅方向の他方側において最も外方側に位置する圧搾部の幅方向の外方側の端縁を通り且つ長手方向に延びる仮想直線との、4本の仮想直線によって囲まれた領域を意味し、上述の第1実施形態においては、圧搾部形成領域7は、図2及び図6に示すように、平面視にて、上記4本の仮想直線と重複する、長手方向Lの外方側に位置する長手方向Lの一方側端縁74と、長手方向Lの内方側に位置する長手方向Lの他方側端縁75と、幅方向Wの一方側に位置する幅方向Wの一方側端縁72と、幅方向Wの他方側に位置する幅方向Wの他方側端縁73との、4本の端縁によって囲まれた領域である。
また、上述の第1実施形態において、圧搾部形成領域7内の複数の圧搾部71は、図5に示すように、それぞれペット用おむつ1の第1面Sから厚さ方向Tに窪むように形成されており、さらに、圧搾部71の第1面側Dの表面は、ペット用おむつ1の第1面Sを形成する不織布(裏面シート3)の構成繊維が押し固められて繊維密度が高く且つ平滑な面になっている。
圧搾部71がこのように形成されていると、上述のフラップ部Pが折れ曲がって係合部6に接触したとしても、第1面Sから厚さ方向Tに窪む圧搾部71によってフラップ部Pの第1面Sと係合部6との接触面積を低減することができる上、係合部6のフック部6fが圧搾部71の第1面側Dの表面に係合し難くすることができるため、フラップ部Pの第1面Sを係合部6に貼り付き難くすることができ、さらに、上述のフラップ部Pの第1面Sが係合部6に貼り付いたとしても、上述の圧搾部71の第1面側Dの表面形態によって当該圧搾部71の第1面側Dの表面の構成繊維と係合部6のフック部6fとの係合の接合強度を低減することができるため、係合部6に貼り付いたフラップ部Pを係合部6から剥がれ易くすることができるとともに、フラップ部Pが係合部6から剥がれる際も、フラップ部Pの貼り付き面(すなわち、第1面S)を形成する不織布の構成繊維を抜け落ち難くすることができる(すなわち、フラップ部Pを引き剥がした後の係合部6に、フラップ部Pの第1面Sを形成する不織布の構成繊維を残存し難くすることができる)。
上述の第1実施形態では、複数の圧搾部71の各々は、図2及び図6に示すように、平面視にて、略円形のドット状の外形形状を有し、千鳥状の形態で配置されている。複数の圧搾部71がこのように千鳥状の形態で配置されていると、圧搾部形成領域7において、係合部6と係合し難い圧搾部71を全体的に均等に配置することができる上、剛性の偏在化も生じ難くなるため、本発明の効果をより有利に発揮することができる。
なお、本発明において、圧搾部の個々の外形形状や配置形態は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、圧搾部は、例えば、平面視にて、楕円形状;三角形状;正方形、菱形等の矩形状;十字形状;1本又は複数本の線状(例えば、連続又は非連続の、直線状、波線状、ジグザグ線状等);1本又は複数本の帯状;各種記号や模様、動植物、各種キャラクター等のデザイン描画状などの任意の外形形状で形成することができ、さらに、格子状、ストライプ状、ランダム状などの任意の形態で配置することができる。
また、本発明において、圧搾部の個数や個々の寸法等は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、圧搾部は、1個以上の任意の個数で、任意の寸法で形成することができるが、上述のとおり、第1領域における圧搾部面積率が、第2領域における圧搾部面積率よりも大きくなるように形成することが必要である。
なお、上述の第1実施形態では、ペット用おむつ1の第2領域Aには圧搾部が形成されていないため、当該第2領域Aにおける圧搾部面積率は0%であるが、本発明においては、このような態様に限定されず、動物用の吸収性物品は、第1領域における圧搾部面積率が第2領域における圧搾部面積率よりも大きくなるものであれば、第1領域以外の第2領域や中央領域にも圧搾部を有していてもよい。
ここで、本明細書において、「圧搾部面積率」は、対象領域(例えば、第1領域、第2領域等)の平面視面積に対する圧搾部の合計平面視面積の割合(%)を意味するものであり、例えば、拡大鏡やマイクロスコープ等の任意の拡大観察手段を用いて測定される個々の圧搾部の平面視面積と個数から、圧搾部の合計平面視面積を算出し、これを別途測定した対象領域の平面視面積で除して100を乗ずることにより求めることができる。
なお、各領域間の圧搾部面積率の大小関係は、上述の第1実施形態のように目視等で明らかな場合は、目視等により判断することができ、目視等では判断が難しい場合は、上述のように各領域の圧搾部面積率をそれぞれ算出して比較することにより判断することができる。
このように、本発明の動物用の吸収性物品は、第1領域における圧搾部面積率が第2領域における圧搾部面積率よりも大きくなるように構成されていて、第2領域が、相対的に剛性が低く、柔軟であるため、動物の胴体形状に追従しつつ、上記第1領域の係合部と高い接合強度で係合することができる。
また、上述の第1実施形態のペット用おむつ1では、圧搾部形成領域7の幅方向Wの一方側端縁72及び他方側端縁73の各々が、係合部6の幅方向Wの一方側端縁63及び他方側端縁64に対して、幅方向Wの外方側に位置している、すなわち、圧搾部形成領域7が、係合部6の幅方向長さよりも長い幅方向長さを有している。このように、圧搾部形成領域7が係合部6の幅方向長さよりも長い幅方向長さを有していると、フラップ部Pの幅方向Wにおけるより広範囲の領域を折れ曲がり難くすることができる上、仮にフラップ部Pが折れ曲がったとしても(特に、ペット用おむつ1の幅方向Wの端部も折れ曲がるような場合でも)、折れ曲がったフラップ部Pが係合部6に貼り付く可能性をより低減することができる。これにより、係合部6の係合力がより低下し難く、装着した動物の胴体からより外れ難くすることができる。
さらに、上述の第1実施形態のペット用おむつ1では、圧搾部形成領域7が、長手方向Lにおいて、係合部6の長手方向Lにおける一方側端縁61からペット用おむつ1の長手方向Lにおける一方側端縁11まで延在している。このように、圧搾部形成領域7が、長手方向Lにおいて、係合部6の長手方向Lにおける一方側端縁61からペット用おむつ1の長手方向Lにおける一方側端縁11まで延在している、すなわち、圧搾部形成領域7がフラップ部P全体に延在していると、特にフラップ部Pの折れ曲がりを生じ難くすることができる上、仮にフラップ部Pが折れ曲がったとしても、その折れ曲がり方によらず、折れ曲がったフラップ部Pが係合部6に貼り付く可能性を、より確実に低減することができる。
なお、本発明において、圧搾部の形成手段は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、当分野において公知の任意のエンボス加工手段を採用することができる。例えば、第1面を形成する不織布(すなわち、裏面シート又は表面シート)単体、又は少なくとも第1面を形成する不織布とバックフィルムとを含む積層物を、圧搾部形成用の1又は複数の突出部を備えた加熱又は非加熱のエンボス加工手段を用いて、第1面を形成する不織布の第1面側から厚さ方向に圧搾することにより、上述の圧搾部を形成することができる。
本発明の動物用の吸収性物品において、圧搾部形成領域の配置位置や配置形態は、本発明の効果を阻害しないものであれば上述の第1実施形態のものに限定されず、装着対象動物の種類や体形、サイズ等に応じた任意の配置位置や配置形態を採用することができる。
以下に、本発明の動物用の吸収性物品に採用し得る圧搾部形成領域の配置位置や配置形態について、上述の第1実施形態とは異なる別の実施形態(すなわち、第2実施形態〜第4実施形態)を例示しつつ詳細に説明する。なお、以下の第2実施形態〜第4実施形態において、上述の第1実施形態と異なる部分以外の構成については、基本的に第1実施形態と同様の構成を備えているため、説明を省略する。
<第2実施形態>
図8は、本発明の第2実施形態に係るペット用おむつ1Aを展開した状態で第1面側Dから厚さ方向Tに見た平面図である。
本第2実施形態のペット用おむつ1Aにおいては、図8に示すように、係合部6の長手方向Lにおける一方側端縁61からペット用おむつ1Aの長手方向Lにおける一方側端縁11までの長さ(すなわち、フラップ部Pの長手方向長さ)が、上述の第1実施形態のペット用おむつ1よりも長く形成されていて、圧搾部形成領域7が、係合部6からの長手方向距離が係合部6の長手方向長さ以下となる、長手方向Lの外方側の係合部周辺領域Aと重複するように配置され、さらに、長手方向Lにおいて、係合部6の長手方向Lにおける一方側端縁61から長手方向Lの外方側に向かって延在し且つ係合部6の長手方向長さ(すなわち、係合部6の長手方向Lにおける一方側端縁61と他方側端縁62との間の長手方向長さ)よりも長い長手方向長さを有するように配置されている。
圧搾部形成領域7がこのような態様で配置されていると、本第2実施形態のようにフラップ部Pが長手方向Lに長く形成されているような場合でも、フラップ部Pの係合部6への貼り付きに影響する部分の折れ曲がりを生じ難くすることができる上、仮にフラップ部Pが折れ曲がったとしても、折れ曲がったフラップ部Pが係合部6に貼り付く可能性をより確実に低減することができる。
また、本第2実施形態のように、フラップ部Pが係合部6の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有していると、フラップ部Pが係合部6に貼り付いたときに、フラップ部Pにおける係合部6の長手方向長さより長い部分を掴み部として、当該掴み部を掴んでフラップ部を容易に引き剥がすことができるため、ペット用おむつ1Aを動物の胴体に装着する際の手間を掛かり難くすることができるという利点もある。
<第3実施形態>
図9は、本発明の第3実施形態に係るペット用おむつ1Bを展開した状態で第1面側Dから厚さ方向Tに見た平面図である。
本第3実施形態のペット用おむつ1Bにおいては、図9に示すように、圧搾部形成領域7が係合部6よりも長手方向Lの内方側の部分Qに配置されており、具体的には、圧搾部形成領域7が、係合部6からの長手方向距離Dが係合部6の長手方向長さD以下となる、長手方向Lの内方側の係合部周辺領域Aと重複するように配置され、さらに、長手方向Lにおいて、係合部6の長手方向Lにおける他方側端縁62から長手方向Lの内方側に向かって延在し且つ係合部6の長手方向長さDよりも長い長手方向長さを有するように配置されている。
圧搾部形成領域7が、このような位置に、このような態様で配置されていると、特に係合部6よりも長手方向Lの内方側の部分Qにおける、係合部6への貼り付きに影響する部分の折れ曲がりを生じ難くすることができる上、仮に係合部6よりも長手方向Lの内方側の部分Qが折れ曲がったとしても、折れ曲がった部分が係合部6に貼り付く可能性をより確実に低減することができる。すなわち、従来の動物用の吸収性物品における、図14(b)に示すような事象を、より確実に生じ難くすることができる。
<第4実施形態>
図10は、本発明の第4実施形態に係るペット用おむつ1Cを展開した状態で第1面側Dから厚さ方向Tに見た要部拡大平面図である。
本第4実施形態のペット用おむつ1Cは、図10に示すように、第1面Sを形成する不織布からなる裏面シート3の第2面側Dの表面と、当該裏面シート3の第2面側Dに配置された液不透過性部材からなるバックフィルム31の第1面側Dの表面とが、複数の接合部9を介して接合されており、さらに、当該複数の接合部9は、上述のフラップ部Pに配置された圧搾部形成領域7において、圧搾部71と平面視にて重ならない非重複部分91を有している。
なお、本第4実施形態では、複数の接合部9は、図10に示すように、上述の非重複部分91のほかに、圧搾部71と部分的に重なる重複部分92を有している。
この第4実施形態のように、バックフィルム31の第1面側Dの表面と裏面シートの第2面側Dの表面とを接合する接合部9が、上述の圧搾部形成領域7において、圧搾部71と平面視にて重ならない非重複部分91を有していると、当該非重複部分91によって、圧搾部形成領域7内の隣接する圧搾部71の間の裏面シート3を浮き上がり難くすることができるため、上述のフラップ部Pが折れ曲がって、圧搾部形成領域7が係合部6に近接したとしても、上述の圧搾部71だけでなく、非重複部分91も上記係合部6と接触し難くなり、圧搾部形成領域7が係合部6に貼り付く可能性をより低減することができる。
なお、このような作用効果は、圧搾部形成領域7が、係合部6よりも長手方向Lの内方側の部分Qに配置されていても、同様に奏することができる。
なお、本発明の動物用の吸収性物品において、複数の接合部は、上述の非重複部分を有していれば、圧搾部と部分的に重なる重複部分を有していてもよく、さらに、すべての接合部が非重複部分を有していても、一部の接合部のみが非重複部分を有していてもよい。
また、上述の第4実施形態では、複数の接合部9の各々は、図10に示すように、平面視にて、略楕円形のドット状の外形形状を有し、千鳥状の形態で配置されている。複数の接合部9がこのように千鳥状の形態で配置されていると、上述の圧搾部形成領域7内において、圧搾部71と重ならない非重複部分91を全体的に均等に配置することができるため、上述の第4実施形態のペット用おむつ1Cによる効果をより有利に発揮することができる。
本発明において、接合部の個々の外形形状や配置形態は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、接合部は、例えば、平面視にて、円形状;三角形状;正方形、菱形等の矩形状;十字形状;1本又は複数本の線状(例えば、連続又は非連続の、直線状、波線状、ジグザグ線状等);1本又は複数本の帯状;各種記号や模様、動植物、各種キャラクター等のデザイン描画状などの任意の外形形状で形成することができ、さらに、格子状、ストライプ状、スパイラル状、ランダム状などの任意の形態で配置することができる。
なお、本発明において、接合部の個数や個々の寸法等は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、所望の接合強度等に応じた任意の個数や個々の寸法等を採用することができる。
本発明において、上述の接合部の形成手段、すなわち、少なくとも液不透過性部材の第1面側の表面と第1面を形成する不織布の第2面側の表面とを接合する接合手段は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、当分野において公知の任意の接合手段(例えば、熱融着手段、ホットメルト型接着剤による接着手段等)を採用することができる。
[サイドシート]
次に、本発明の動物用の吸収性物品に用い得るサイドシートについて、上述の第1実施形態のペット用おむつ1を用いて説明する。
上述の第1実施形態に係るペット用おむつ1おいて、一対のサイドシート5、5は、図3及び図4に示すように、表面シート2の胴体対向面側(すなわち、第2面側D)に位置し且つペット用おむつ1の幅方向Wの両端部の各々において長手方向Lに延在するように配置されている。
この一対のサイドシート5、5は、平面視にて、それぞれ長手方向Lに長い帯状の疎水性シート部材によって形成されていて、さらに、かかる一対のサイドシート5、5の各々は、図4に示すように、幅方向Wの外方側の端部の胴体非対向面側(すなわち、第1面側D)の表面が、それぞれ表面シート2及び裏面シート3の胴体対向面側(すなわち、第2面側D)の表面に接合されている一方、幅方向Wの内方側の端部の胴体非対向面側の表面は、いずれのシート部材(例えば、表面シート2や裏面シート3等)とも接合されていない。
さらに、上述の一対のサイドシート5、5は、図4に示すように、それぞれの幅方向Wの内方側の端部が表面シート2側に向かって折り畳まれていて、さらに、その折り畳まれた端部に挟まれるようにして、長手方向Lに延びる一対の立体ギャザー形成用弾性部材82、82が配置されている。この一対の立体ギャザー形成用弾性部材82、82が長手方向Lに収縮することによって、一対のサイドシート5、5の幅方向Wの内方側の端部(自由端部)が表面シート2側から起立し、図4に示すような立体ギャザーを形成することができる。本第1実施形態のペット用おむつ1は、このような立体ギャザーが防漏壁として機能するため、動物から排泄された尿などの液状排泄物が漏出し難くなっている。
なお、上述の第1実施形態では、図4に示すように、ペット用おむつ1の幅方向Wの両端部において、一対のサイドシート5、5と裏面シート3との間に、長手方向Lに延びる一対の側部ギャザー形成用弾性部材81、81が配置されている。かかる一対の側部ギャザー形成用弾性部材81、81については後述する。
本発明において、立体ギャザー形成用弾性部材の本数は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、一対のサイドシートの各々に1本ずつ又は2本以上ずつ配置されていてもよいし、いずれか一方のサイドシートのみに、1本又は2本以上配置されていてもよい。
なお、この立体ギャザー形成用弾性部材は、展開した状態の動物用の吸収性物品に対して長手方向の収縮力を付与し得るものであれば特に制限されず、後述する側部ギャザー形成用弾性部材と同様の任意の弾性部材を用いることができる。
本発明において、サイドシートに用いる帯状の疎水性シート部材は、上述の防漏壁として機能し得るものであれば、特に制限されず、例えば、撥水性や疎水性を有する任意の不織布(例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、メルトブローン不織布、エアスルー不織布等)を帯状に裁断したものなどを用いることができる。さらに、このような不織布の構成繊維も特に制限されず、例えば、オレフィン系樹脂繊維やポリエステル系樹脂繊維、ポリアミド系樹脂繊維等の合成繊維のほか、レーヨンや綿等のセルロース系繊維なども用いることができる。
なお、本発明において、一対のサイドシートの各々の外形形状や各種寸法等は、動物用の吸収性物品のサイドシートとして用い得るものであれば特に制限されず、装着対象動物の種類や体形、サイズ等に応じた任意の外形形状や各種寸法等を採用することができる。
また、動物用の吸収性物品にこのような一対のサイドシートを設けることは、本発明においては必須の構成要件ではないため、他の構成部材等によって液状排泄物の防漏性が確保されているような場合には、本発明の動物用の吸収性物品は、このような一対のサイドシートを備えていなくてもよい。
(側部ギャザー用弾性部材)
上述の第1実施形態のペット用おむつ1において、一対の側部ギャザー形成用弾性部材81、81は、図2〜図4に示すように、ペット用おむつ1の幅方向Wの両端部の各々において長手方向Lに延在するようにして、一対のサイドシート5、5と裏面シート3との間に配置されており、展開した状態のペット用おむつ1に対して長手方向Lの収縮力を付与し得る伸縮自在の糸状の弾性部材によって形成されている。
このような側部ギャザー形成用弾性部材81、81がペット用おむつ1の幅方向Wの両端部に配置されていると、装着時にペット用おむつ1の幅方向W(すなわち、装着時における動物の前後方向)の両端部を動物の胴周りに沿ってより的確に密着させることができるため、動物から排出される尿などの液状排泄物の漏出をより確実に生じ難くすることができる。
本発明において、側部ギャザー形成用弾性部材として用い得る弾性部材は、展開した状態の動物用の吸収性物品に対して長手方向の収縮力を付与し得るものであれば特に制限されず、例えば、天然ゴムからなる糸ゴム又は平ゴム;ウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性エラストマーを糸状又は帯状に成形した伸縮性成形体;伸縮性不織布等の伸縮性シート状部材などの任意の弾性部材を用いることができる。
なお、本発明において、側部ギャザー形成用弾性部材の配置形態は、上述の第1実施形態の態様に限定されず、側部ギャザー形成用弾性部材は、装着対象動物の種類や体形、サイズ等に応じて、例えば、動物用の吸収性物品の幅方向における両端部のうちのいずれか一方側の端部のみに1本又は2本以上配置されていてもよく、或いは、動物用の吸収性物品の幅方向における両端部の各々に、2本以上ずつ(すなわち、合計4本以上)配置されていてもよい。
なお、動物用の吸収性物品にこのような側部ギャザー形成用弾性部材を設けることは、本発明においては必須の構成要件ではないため、他の構成部材等によって動物の胴体への密着性や液状排泄物の防漏性が確保されているような場合には、本発明の動物用の吸収性物品は、このような側部ギャザー形成用弾性部材を備えていなくてもよい。
また、本発明の動物用の吸収性物品は、上記の各種構成部材のほかに、当分野において公知の任意の構成部材を備えていてもよい。例えば、本発明の動物用の吸収性物品は、第1面を形成する不織布と第2面を形成する不織布の間に、尿などの液状排泄物を長手方向及び/又は幅方向に拡散し得る拡散性シートを備えていてもよい。
さらに、本発明の動物用の吸収性物品は、係合部周辺領域と重複するように配置される上述の圧搾部形成領域とは別の位置に、当該圧搾部形成領域とは別の圧搾部形成領域を有していてもよい。
以下、このような別の圧搾部形成領域を有する動物用の吸収性物品について、上述の第1実施形態とは異なる本発明の別の実施形態(すなわち、第5実施形態)を例示しつつ詳細に説明する。なお、以下の第5実施形態において、上述の第1実施形態と異なる部分以外の構成については、基本的に第1実施形態と同様の構成を備えているため、説明を省略する。
<第5実施形態>
図11は、本発明の第5実施形態に係るペット用おむつ1Dを展開した状態で第1面側Dから厚さ方向Tに見た平面図である。また、図12(a)は、ペット用おむつ1Dを第2面Sが内側となるように第1折線Fで折り畳んだ状態を示す斜視図であり、図12(b)は、第1折線Fで折り畳んだペット用おむつ1Dを係合部6が内側となるように第2折線Fで更に折り畳んだ状態を示す斜視図である。
本第5実施形態のペット用おむつ1Dは、図11及び図12に示すように、平面視にて、幅方向Wに延びる長手方向中央軸線Cと重複し、ペット用おむつ1Dを第2面Sが内側となるように折り畳むための、幅方向Wに延びる第1折線Fと、ペット用おむつ1Dの長手方向Lにおける一方側端縁11と第1折線Fとの間、及び、ペット用おむつ1Dの長手方向Lにおける他方側端縁12と第1折線Fとの間のそれぞれに位置し、第1折線Fで折り畳まれたペット用おむつ1Dを係合部6が内側となるように更に折り畳むための、幅方向Wに延びる2本の第2折線Fと、を有しており、さらに、かかるペット用おむつ1Dは、当該ペット用おむつ1Dの長手方向Lにおける一方側端縁11と第1折線Fとの間に位置する第2折線Fを対象軸として、係合部6と線対称の関係にある領域の第1面Sに、当該第1面Sから厚さ方向Tに窪む複数の圧搾部710を有する内方側圧搾部形成領域70を更に有している。
本第5実施形態のペット用おむつ1Dは、図11に示すように、上述の係合部周辺領域Aと重複するように配置される圧搾部形成領域7とは別に、上記第2折線Fを対象軸として、係合部6と線対称の関係にある領域の第1面Sに、当該第1面Sから厚さ方向Tに窪む複数の圧搾部710を有する内方側圧搾部形成領域70を更に有しているため、図12に示すように、複数のペット用おむつ1Dを第1折線F及び第2折線Fで折り畳んでパッケージ化するような場合でも、折り畳まれたペット用おむつ1D内において、上述の係合部6が内方側圧搾部形成領域70と係合し難くなっており、かかる係合部6の係合力が低下し難くなっている。
本発明において、上述の内方側圧搾部形成領域は、係合部周辺領域と重複するように配置される圧搾部形成領域と同様の態様で形成することができる。
なお、上記の各種構成部材を用いて、本発明の動物用の吸収性物品を製造する方法は、特に制限されず、当分野において公知の任意の製造方法を採用することができる。例えば、本発明の第1実施形態に係るペット用おむつ1は、当該ペット用おむつ1を構成する各種部材、すなわち、幅方向Wの内方側の端部に立体ギャザー形成用弾性部材82、82が配設された一対のサイドシート5、5と、表面シート2と、吸収体4と、バックフィルム31と、一対の側部ギャザー形成用弾性部材81、81と、裏面シート3と、係合部6とを、図2〜図5に示すような配置形態で重ねて、任意の接合手段(例えば、ホットメルト型接着剤による接着法やヒートシール法、超音波接合法等)によって接合するとともに、当該接合の前、接合と同時、又は接合後のいずれかにおいて、圧搾部形成用の複数の突出部を備えた加熱又は非加熱のエンボス加工手段を用いて、裏面シート3の第1面側Dの表面の所定位置を、第1面側Dから厚さ方向Tに圧搾し、上述の複数の圧搾部71(すなわち、圧搾部形成領域7)を形成することにより、製造することができる。
本発明は、上述した各実施形態のペット用おむつのほかに、例えば、ペット用(軽)失禁パッド等の様々な動物用の吸収性物品に適用することができる。また、本発明の動物用の吸収性物品は、上述した各実施形態に制限されることなく、本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜組み合わせや代替、変更等が可能である。なお、本明細書において、「第1」、「第2」等の序数は、当該序数が付された事項を区別するためのものであり、各事項の順序や優先度、重要度等を意味するものではない。
1 ペット用おむつ(動物用の吸収性物品)
2 表面シート(第2面を形成する不織布)
3 裏面シート(第1面を形成する不織布)
31 バックフィルム(液不透過性部材)
4 吸収体
5 サイドシート
6 係合部
7 圧搾部形成領域
71 圧搾部

Claims (7)

  1. 互いに直交する長手方向、幅方向及び厚さ方向を有するとともに、前記厚さ方向において、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有し、前記長手方向が動物の胴周りに沿うように装着される動物用の吸収性物品であって、
    前記吸収性物品は、前記厚さ方向において、前記第1面を形成する不織布と、前記第2面を形成する不織布と、を有するとともに、平面視にて、前記長手方向における一方側端縁及び他方側端縁の間に、前記吸収性物品を前記長手方向に3等分する第1領域、中央領域及び第2領域を有しており、
    さらに、前記吸収性物品は、
    前記第1領域の前記第1面において前記幅方向に延在し且つ前記第2領域の前記第2面に対して着脱自在に係合する係合部と、
    平面視にて、前記係合部からの長手方向距離が前記係合部の長手方向長さ以下となる係合部周辺領域に対して少なくとも部分的に重複し且つ前記第1面から前記厚さ方向に窪む1又は複数の圧搾部を有する圧搾部形成領域と、を備えていて、
    前記第1領域は、前記第2領域における圧搾部面積率よりも大きい圧搾部面積率を有する、
    前記吸収性物品。
  2. 前記圧搾部形成領域が、前記係合部の幅方向長さよりも長い幅方向長さを有する、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記圧搾部形成領域が、前記長手方向において、前記係合部の前記長手方向における一方側端縁から前記吸収性物品の前記長手方向における一方側端縁まで延在する、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記圧搾部形成領域が、前記長手方向において、前記係合部の前記長手方向における一方側端縁から前記長手方向の外方側に向かって延在し且つ前記係合部の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記圧搾部形成領域が、前記長手方向において、前記係合部の前記長手方向における他方側端縁から前記長手方向の内方側に向かって延在し且つ前記係合部の長手方向長さよりも長い長手方向長さを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性物品は、前記第1面を形成する不織布及び前記第2面を形成する不織布の間に配置された液不透過性部材と、
    少なくとも前記液不透過性部材の第1面側の表面と前記第1面を形成する不織布の第2面側の表面とを接合する接合部と、を更に備えていて、
    前記接合部は、前記圧搾部形成領域において、前記圧搾部と平面視にて重ならない非重複部分を有する、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性物品は、平面視にて前記幅方向に延びる長手方向中央軸線と重複し、前記吸収性物品を前記第2面が内側となるように折り畳むための、前記幅方向に延びる第1折線と、
    平面視にて、前記吸収性物品の前記長手方向における一方側端縁と前記第1折線との間、及び、前記吸収性物品の前記長手方向における他方側端縁と前記第1折線との間のそれぞれに位置し、前記第1折線で折り畳まれた前記吸収性物品を前記係合部が内側となるように折り畳むための、前記幅方向に延びる2本の第2折線と、を有していて、
    前記吸収性物品は、前記吸収性物品の前記長手方向における一方側端縁と前記第1折線との間に位置する前記第2折線を対象軸として、前記係合部と線対称の関係にある領域の前記第1面に、前記第1面から前記厚さ方向に窪む1又は複数の圧搾部を有する内方側圧搾部形成領域を更に有する、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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