JP2012201754A - 硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)(a)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する化合物と、(b)付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する多環式炭化水素化合物との付加反応生成物であり、かつ、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する付加反応生成物、
(B)前記(a)成分と前記(b)成分との付加反応生成物であり、かつ、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する付加反応生成物、
(C)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有するシロキサン、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に3個以上有するシロキサン、及びこれらの混合物のうちのいずれか、及び
(D)ヒドロシリル化反応触媒を含むものであることを特徴とする硬化性組成物を提供する。
【選択図】 なし
Description
(A)(a)下記一般式(1):
で表されるケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する化合物と、(b)付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する多環式炭化水素化合物との付加反応生成物であり、かつ、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する付加反応生成物、
(B)前記(a)成分と前記(b)成分との付加反応生成物であり、かつ、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する付加反応生成物、
(C)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有するシロキサン、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に3個以上有するシロキサン、及びこれらの混合物のうちのいずれか、及び
(D)ヒドロシリル化反応触媒を含むものであることを特徴とする硬化性組成物を提供する。
前述のように、大型のLEDパッケージに使用した場合は、半田リフローや熱衝撃によってクラックが発生する問題があり、これを解決できる硬化性組成物が必要とされていた。
(A)(a)下記一般式(1):
で表されるケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する化合物と、(b)付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する多環式炭化水素化合物との付加反応生成物であり、かつ、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する付加反応生成物、
(B)前記(a)成分と前記(b)成分との付加反応生成物であり、かつ、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する付加反応生成物、
(C)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有するシロキサン、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に3個以上有するシロキサン、及びこれらの混合物のうちのいずれか、及び
(D)ヒドロシリル化反応触媒を含むものであることを特徴とする硬化性組成物を提供する。
本発明にかかる(A)成分は、(a)下記一般式(1):
で表されるケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する化合物と、(b)付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する多環式炭化水素化合物との付加反応生成物であり、かつ、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する付加反応生成物である。なお、(A)成分は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
前記(a)成分は、上記一般式(1)で表されるケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する化合物である。上記一般式(1)中のRは、独立に非置換の又はハロゲン原子、シアノ基もしくはグリシドキシ基で置換された炭素原子数1〜12の1価炭化水素基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基である。尚、上記一般式(1)中、−SiR2Hで示される基は互いにオルト位、メタ位、パラ位をとることができる。
前記(b)成分は、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する多環式炭化水素化合物である。ここで、「付加反応性」とは、ケイ素原子に結合した水素原子(以下、「SiH」ということがある)と周知のヒドロシリル化反応により付加反応し得る性質を意味する。この(b)成分としては、例えば、下記構造式(x):
下記構造式(y):
本発明の硬化性組成物の(A)成分は、SiHを1分子中に2個有する上記(a)成分1モルに対して、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する上記(b)成分を1モルを越え10モル以下、好ましくは1モルを越え5モル以下の過剰量を、ヒドロシリル化反応触媒の存在下で付加反応させることにより得ることができる。このように、(A)成分の付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する付加反応生成物は、その調製に際し、上記(a)成分に対して過剰量の上記(b)成分を反応させることから、上記(b)成分の構造に由来する付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有するものとなる。
本発明にかかる(B)成分は、前記(a)成分と前記(b)成分との付加反応生成物であり、かつ、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する付加反応生成物である。(B)成分を構成する(a)成分と(b)成分としては前述のものと同様のものが挙げられる。なお、(B)成分は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
本発明の硬化性組成物の(B)成分は、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する上記(b)成分1モルに対して、SiHを1分子中に2個有する上記(a)成分を1モルを越え10モル以下、好ましくは1モルを越え5モル以下の過剰量を、ヒドロシリル化反応触媒の存在下で付加反応させることにより得ることができる。このように、(B)成分のケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する付加反応生成物は、その調製に際し、上記(b)成分に対して過剰量の上記(a)成分を反応させることから、上記(a)成分の構造に由来するSiHを1分子中に2個有するものとなる。
本発明の硬化性組成物の(C)成分は、(C−1)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有するシロキサン、(C−2)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に3個以上有するシロキサン、及びこれらの混合物のうちのいずれかである。
R’3SiO−(R’2SiO)p−SiR’3 (4)
(R’2SiO)q (5)
[R’は、独立に水素原子、非置換の又はハロゲン原子、シアノ基もしくはグリシドキシ基で置換された炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、またはフェニル基であり、少なくとも1分子中に3個は水素原子である。pは0〜100の数を示す。qは3〜30の数を示す。]
Me3SiO−(MeHSiO)3(Ph2SiO)2−SiMe3
Me3SiO−(MeHSiO)4(Ph2SiO)2−SiMe3
HMe2SiO−(MeHSiO)1(Ph2SiO)2−SiMe2H
HMe2SiO−(MeHSiO)2(Ph2SiO)2−SiMe2H
(HMeSiO)3
(HMeSiO)4
(HMeSiO)3(Me2SiO)1
(HMeSiO)4(Me2SiO)1
R”3SiO−(R”2SiO)p−SiR”3 (6)
(R”2SiO)q (7)
[R”は、独立にアルケニル基、非置換の又はハロゲン原子、シアノ基もしくはグリシドキシ基で置換された炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、またはフェニル基であり、少なくとも1分子中に3個はアルケニル基である。pは0〜100の数を示す。qは3〜30の数を示す。]
Me3SiO−(ViMeSiO)5(Me2SiO)5−SiMe3
Me3SiO−(Ph2SiO)9(ViMeSiO)7(Me2SiO)3−SiMe3
ViMe2SiO−(ViMeSiO)5(Me2SiO)5−SiMe2Vi
(ViMeSiO)3
(ViMeSiO)4
(ViMeSiO)3(Me2SiO)1
(ViMeSiO)4(Me2SiO)1
本発明の(D)成分であるヒドロシリル化反応触媒は、従来から公知のものを使用することができる。例えば、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応生成物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒等の白金族金属系触媒が挙げられる。本発明の硬化性組成物への(D)成分の配合量は、触媒としての有効量であればよく、特に制限されないが、上記(A)成分、(B)成分および(C)成分との合計質量に対して、白金族金属原子として、通常、1〜500ppm、特に2〜100ppm程度となる量を配合することが好ましい。前記範囲内の配合量とすることで、硬化反応に要する時間が適度のものとなり、硬化物が着色する等の問題を生じることがないため好ましい。なお、(D)成分は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、上記(A)、(B)および(C)成分の配合量は、これら各成分中の付加反応性炭素−炭素二重結合の合計1モル当り、組成物中に含まれるSiHの合計の量が、通常、0.5〜3.0モル、好ましくは0.8〜1.5モルとなる量とするのがよい。前記範囲内の配合量とすることで、封止材料等の用途に充分な硬度を有する硬化物を得ることができる。
<接着性付与材>
本発明には、接着性付与材として、アルコキシシリル基とケイ素原子に結合した水素原子とを有する化合物、エポキシ基で置換された有機基とケイ素原子に結合した水素原子とを有する化合物、またはこれらの組み合わせを使用することが可能である。接着性付与材は組成物中の付加反応性炭素−炭素二重結合とヒドロシリル化反応により付加して硬化物を与えるとともに、基板材料との接着性を付与するため好ましい。
本発明の硬化性組成物の硬化物中には、上記(A)成分中の付加反応性炭素−炭素二重結合が未反応のまま残存している場合があるため、必要に応じて、酸化防止剤を配合することにより前記着色を未然に防止することができる。
更に、光エネルギーによる光劣化に抵抗性を付与するため光安定剤を用いることも可能である。この光安定剤としては、光酸化劣化で生成するラジカルを補足するヒンダードアミン系安定剤が適しており、酸化防止剤と併用することで、酸化防止効果はより向上するため好ましい。光安定剤の具体例としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
本発明の硬化性組成物の粘度もしくは本発明の硬化性組成物から得られる硬化物の硬度等を調整するために、ケイ素原子に結合したアルケニル基またはSiHを有する直鎖状オルガノポリシロキサン、網状オルガノポリシロキサンもしくはシルフェニレン系化合物、あるいは非反応性の(即ち、ケイ素原子に結合したアルケニル基およびSiHを有しない)直鎖状もしくは環状オルガノポリシロキサン、シルフェニレン系化合物等を配合してもよい。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、ポットライフを確保するために、1−エチニルシクロヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等の付加反応制御剤を配合することができる。更に、透明性に影響を与えない範囲で、強度を向上させるためにヒュームドシリカ等の無機質充填剤を配合してもよいし、必要に応じて、染料、顔料、難燃剤等を配合してもよい。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
なお、本発明の硬化性組成物の硬化条件については、その量により異なり、特に制限されないが、通常、60〜180℃で1〜7時間の条件とすることが好ましい。
前記硬化性組成物は、硬化により発生する内部応力を低減することができるため、半田リフローや熱衝撃によってクラックの生じない透明な硬化物を与え、光学デバイス又は光学部品用の材料として好適であり、特に大型の光学デバイス又は光学部品用の材料として好適に有用である。
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび温度計を備えた5Lの4つ口フラスコに、ビニルノルボルネン(商品名:V0062、東京化成社製;5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンと6−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンとの混合物)1785g(14.88モル)、および、トルエン455gを加え、オイルバスを用いて85℃に加熱した。これに、5質量%の白金金属を担持したカーボン粉末3.6gを添加し、攪拌しながら1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン1698g(8.75モル)を180分間かけて滴下した。滴下終了後、更に110℃で加熱攪拌を24時間行った後、室温まで冷却した。その後、白金金属担持カーボンをろ過して除去し、トルエンおよび未反応のビニルノルボルネンを減圧留去して、無色透明なオイル状の付加反応生成物(25℃における粘度:12820mPa・s)として本発明の(A)成分を3362g得た。
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび温度計を備えた500mLの4つ口フラスコに、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン194g(1モル)および溶媒としてトルエン100gを加え、オイルバスを用いて85℃に加熱した。これに、5質量%の白金金属を担持したカーボン粉末0.1g添加し、攪拌しながらビニルノルボルネン(商品名:V0062、東京化成社製;5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンと6−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンとの混合物)60g(0.5モル)を60分間かけて滴下した。滴下終了後、更に120℃で加熱攪拌を24時間行った後、室温まで冷却した。その後、白金金属担持カーボンをろ過して除去し、トルエン及び未反応の原料を減圧留去して、無色透明なオイル状の付加反応生成物(25℃における粘度:300Pa・s)として本発明(B)成分を206g得た。
(A) 合成例1で得られた付加反応生成物:52質量部、
(B) 合成例2で得られた付加反応生成物:30質量部、
(C) (MeHSiO)4:10質量部、
(その他) 1−(2−トリメトキシシリルエチル)−3−(3−グリシドキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン:8質量部
(なお、上記(A)〜(その他)の組成物中のSiH/炭素−炭素二重結合のモル比は1.37である。)
(D) 白金−ビニルシロキサン錯体:白金金属原子として、上記(A)〜(その他)の組成物合計質量に対して20ppmとなる量、並びに
1−エチニルシクロヘキサノール:0.03質量部を均一に混合して本発明の硬化性組成物を得た。
(A) 合成例1で得られた付加反応生成物:12質量部、
(B) 合成例2で得られた付加反応生成物:70質量部、
(C) (ViMeSiO)4:10質量部、
(その他) 1−(2−トリメトキシシリルエチル)−3−(3−グリシドキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン:8質量部
(なお、上記(A)〜(その他)の組成物中のSiH/炭素−炭素二重結合のモル比は1.08である。)
(D) 白金−ビニルシロキサン錯体:白金金属原子として、上記(A)〜(その他)の組成物合計質量に対して20ppmとなる量、並びに
1−エチニルシクロヘキサノール:0.03質量部を均一に混合して本発明の硬化性組成物を得た。
(A) 合成例1で得られた付加反応生成物:42質量部、
(B) 合成例2で得られた付加反応生成物:40質量部、
(C) HMe2SiO(MeHSiO)2(Ph2SiO)2SiMe2H:10質量部、
(その他) 1−(2−トリメトキシシリルエチル)−3−(3−グリシドキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン:8質量部
(なお、上記(A)〜(その他)の組成物中のSiH/炭素−炭素二重結合のモル比は1.14である。)
(D) 白金−ビニルシロキサン錯体:白金金属原子として、上記(A)〜(その他)の組成物合計質量に対して20ppmとなる量、並びに
1−エチニルシクロヘキサノール:0.03質量部を均一に混合して本発明の硬化性組成物を得た。
(A) 合成例1で得られた付加反応生成物:22質量部、
(B) 合成例2で得られた付加反応生成物:60質量部、
(C) Me3SiO−(Ph2SiO)9(ViMeSiO)7(Me2SiO)3−SiMe3:10質量部、
(その他) 1−(2−トリメトキシシリルエチル)−3−(3−グリシドキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン:8質量部
(なお、上記(A)〜(その他)の組成物中のSiH/炭素−炭素二重結合のモル比は1.45である。)
(D) 白金−ビニルシロキサン錯体:白金金属原子として、上記(A)〜(その他)の組成物合計質量に対して20ppmとなる量、並びに
1−エチニルシクロヘキサノール:0.03質量部を均一に混合して本発明の硬化性組成物を得た。
(A) 合成例1で得られた付加反応生成物:59質量部、
(C) HMe2SiO(MeHSiO)2(Ph2SiO)2SiMe2H:33質量部、
(その他) 1−(2−トリメトキシシリルエチル)−3−(3−グリシドキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン:8質量部
(なお、上記(A)〜(その他)の組成物中のSiH/炭素−炭素二重結合のモル比は1.09である。)
(D) 白金−ビニルシロキサン錯体:白金金属原子として、上記(A)〜(その他)の組成物合計質量に対して20ppmとなる量、並びに
1−エチニルシクロヘキサノール:0.03質量部を均一に混合して、(B)成分を欠く硬化性組成物を得た。
(B) 合成例2で得られた付加反応生成物:50質量部、
(C) Me3SiO−(Ph2SiO)9(ViMeSiO)7(Me2SiO)3−SiMe3:42質量部、
(その他) 1−(2−トリメトキシシリルエチル)−3−(3−グリシドキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン:8質量部
(なお、上記(B)〜(その他)の組成物中のSiH/炭素−炭素二重結合のモル比は1.31である。)
(D) 白金−ビニルシロキサン錯体:白金金属原子として、上記(B)〜(その他)の組成物合計質量に対して20ppmとなる量、並びに
1−エチニルシクロヘキサノール:0.03質量部を均一に混合して、(A)成分を欠く硬化性組成物を得た。
各実施例および比較例で得られた組成物について硬化物を作製し、性能評価を実施した。硬化物は100℃で1時間、さらに、150℃で5時間の硬化条件で、加熱硬化を行なって作製した。下記(1)から(4)の試験結果を表1にまとめて示す。
2枚のガラス板間に2mm厚のスペーサーを装着し、15mm×40mm×2mmの空間に実施例および比較例で得られた組成物を収め、上記の加熱硬化を行い、外観を目視で評価した。
(1)外観で作製した硬化物を用いて、硬度(Shore D)を測定した。
小型のLEDパッケージ(3020パッケージ:縦3.0mm×横2.0mm)と大型のLEDパッケージ(5050パッケージ:縦5.0mm×横5.0mm)に実施例と比較例で得られた組成物を充填し、上記の加熱硬化を行った。樹脂封止されたLEDパッケージについて、CIF社製リフロー炉FT101型を用いて、260℃(10秒)のリフロー試験を行った。試験後のサンプルを顕微鏡で観察し、封止樹脂のクラックの有無を観察した。クラックのないものを良好とした。
(3)リフロー試験と同様に、実施例と比較例で得られた組成物を用いて樹脂封止した小型パッケージと大型パッケージを用いて熱衝撃試験を行った。熱衝撃試験はエスペック製TSE−11−A型熱衝撃試験機を用い、−40℃(30分間)と100℃(30分間)のヒートサイクルを300サイクル実施した。試験後のサンプルを顕微鏡で観察し、封止樹脂のクラックの有無を観察した。クラックのないものを良好とした。
このように、本発明の(A)成分又は(B)成分を含有しない比較例1及び2の組成物は、小さなLEDパッケージにおいてはリフロー試験及び熱衝撃試験での耐久性を満足するが、大型LEDパッケージにおいてはクラックが発生した。一方で、本発明の実施例の硬化物は、いずれも透明性に優れ高硬度であるにもかかわらず、小型LEDパッケージおよび大型LEDパッケージの耐久試験においてクラックが無く、良好な結果であった。
Claims (4)
- (A)(a)下記一般式(1):
で表されるケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する化合物と、(b)付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する多環式炭化水素化合物との付加反応生成物であり、かつ、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する付加反応生成物、
(B)前記(a)成分と前記(b)成分との付加反応生成物であり、かつ、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する付加反応生成物、
(C)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有するシロキサン、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に3個以上有するシロキサン、及びこれらの混合物のうちのいずれか、及び
(D)ヒドロシリル化反応触媒を含むものであることを特徴とする硬化性組成物。 - 光学デバイス又は光学部品用の材料として用いられる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
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