JP2012201295A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室内を暖房する際の熱源となる車載機器の作動効率を向上させても、車両燃費の悪化を充分に抑制しつつ車室内の暖房を実現可能な車両用空調装置を提供する。
【解決手段】エンジン10の廃熱を熱源として送風空気を加熱するヒータコア13によって送風空気が加熱される加熱量を第1加熱量hm1とし、エンジン10が出力した加熱用エネルギを用いて送風空気を加熱するヒートポンプサイクルによって送風空気が加熱される加熱量を第2加熱量hm2とし、エンジン10の作動効率ηeの上昇に伴って、第1加熱量hm1に対する第2加熱量hm2の加熱量比hm2/hm1を上昇させる。これにより、ヒータコア13から流出するエンジン冷却水の温度低下量を縮小させ、ヒートポンプサイクル20が効率の悪い高負荷運転状態となってしまう頻度を低減する。
【選択図】図4

Description

本発明は、車載機器の出力したエネルギおよび廃熱を熱源として車室内暖房を行う車両用空調装置に関する。
従来、特許文献1に、ヒートポンプサイクルにおいて冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する室内熱交換器、および、車載機器としてのエンジンを冷却するエンジン冷却水を熱源とする加熱用熱交換器(ヒータコア)の双方にて、車室内へ送風される送風空気を加熱して車室内の暖房を行う車両用空調装置が開示されている。
この特許文献1の車両用空調装置では、ヒータコアに対して送風空気流れ上流側に室内熱交換器を配置して、室内熱交換器にて加熱された送風空気をヒータコアにて再加熱する構成を採用している。そして、流量調整弁によってヒータコアへ供給されるエンジン冷却水の流量を調整することで、車室内へ吹き出される送風空気の温度調整を行っている。
また、特許文献2には、エンジン駆動式の発電機やバッテリといった複数の電力供給元から供給される電力を各種車載電気負荷に分配する機能および発電機の発電量を決定する機能を果たす車両用の電源制御装置が開示されている。この特許文献2の電源制御装置では、各種車載電気負荷の総消費電力等に基づいて、エンジンが高い作動効率を発揮しながら作動するように発電機の発電量を決定して、車両燃費の向上を図っている。
なお、エンジンの作動効率とは、消費される燃料に対してエンジンが出力した実仕事量の割合として定義される。この実仕事量としては、少なくとも車両走行用の駆動力となる走行用エネルギ、その他の車両用補機類の駆動力となる補機用エネルギ、さらに、車室内へ送風される送風空気を加熱するために用いられる廃熱以外の加熱用エネルギ等が含まれる。
特開2001−1749号公報 特開2006−166639号公報
ところで、特許文献1の車両用空調装置では、ヒータコアに対して送風空気流れ上流側に室内熱交換器を配置しているので、車室内の暖房を効率よく行うためには、エンジン冷却水の温度がヒートポンプサイクルの室内熱交換器にて加熱された送風空気の温度よりも高くなっている必要がある。そのため、特許文献1の車両用空調装置を、ハイブリッド車両等に適用すると、エンジン廃熱を暖房に利用できない為、効率よく暖房を行なえなくなってしまうことがある。
その理由は、ハイブリッド車両では、燃費向上のためにエンジンを停止した状態で走行用電動モータの駆動力のみによって走行する走行状態となることがあり、このような走行状態では、エンジンの廃熱を十分に得ることができなくなってしまうからである。そして、エンジン冷却水の温度が室内熱交換器にて加熱された送風空気の温度よりも低くなると、ヒータコアにて送風空気が冷却されてしまうことになるため、エンジンの廃熱をヒータコアを使って暖房に利用できなくなりその分余分にヒートポンプサイクルで熱量を発生する必要がある。
この問題を解決する手段として、ハイブリッド車両であっても車室内の暖房時にはエンジンを作動させて、適切な暖房を実現するために必要な廃熱を得る手段が考えられる。しかし、走行用電動モータの駆動力のみによって走行する走行状態は、車両走行のためにエンジンに駆動力を出力させる必要のない走行状態であるから、適切な暖房を実現するためにエンジンを作動させることは、車両燃費を悪化させてしまう要因となる。
また、冷却水温をあげる為のエンジン作動を行なわない場合、ヒータコアによる空気加熱ができなくなる為、エンジンの廃熱は大気に捨てられるだけで、すべての暖房熱量をヒートポンプサイクルによって発生させる必要があり、その分ヒートポンプサイクルに余分な動力が必要となる。
一方、エンジン自体の温度は、オーバーヒートの防止やフリクションロスの低減、さらには、排気ガス浄化用触媒の作動不良抑制のために、予め定めた基準温度範囲内(例えば、40℃〜100℃程度)に維持されていることが望ましい。そのため、一般的なエンジンでは、例えば、エンジン自体の温度としてエンジンから流出した直後のエンジン冷却水の温度を採用し、このエンジン冷却水の温度が上述の基準温度範囲内となるように、その作動が制御されている。
そこで、本出願人は、先に、特願2010−161416(以下、先願例という。)にて、ヒータコアに対して送風空気流れ下流側に室内熱交換器を配置して、送風空気の温度が所望の温度となるようにヒートポンプサイクルの作動を制御することによって、車室内の適切な暖房を実現する車両用空調装置を提案している。
さらに、この先願例の車両用空調装置では、ヒータコアから流出してエンジンへ流入するエンジン冷却水の温度が所定温度以上となるように、ヒータコアを流通する冷却水の流量を調整することによって、エンジン自体の温度が低下してしまうことを抑制している。これにより、エンジンが暖機のために再起動してしまう頻度を低下させて、車両燃費の悪化を抑制している。
つまり、この先願例の車両用空調装置では、エンジンが停止している際の暖房時に、暖機のためにエンジンを再起動させる頻度を低減することによって、車両燃費の悪化を抑制しようとしている。従って、エンジンを作動させる際には、特許文献2のように、エンジンの作動効率を向上させることで、エンジンの燃料消費量を抑制して、より一層の車両燃費の向上が期待される。
ところが、本発明者の試験検討によれば、エンジンを作動させる際に、エンジンの作動効率を向上させると、車両燃費が悪化してしまうことがあった。そこで、本発明者がその原因を調査したところ、エンジンの作動効率を向上させながら、車室内の適切な暖房を実現するためには、エンジン廃熱の減少に応じてヒートポンプサイクルの加熱能力を増大させなければならないことが原因であると判明した。
このことを図5、図6を用いて説明する。なお、図5(a)は、非暖房時に所定の作動効率でエンジンを作動させた際の消費燃料量(kW換算)に対するエンジンから出力される仕事量(kW換算)の内訳を示しており、(b)は、(a)の状態からエンジンの作動効率を向上させた際のエンジンから出力される仕事量の内訳を示しており、さらに、(c)は、(b)の状態から適切な暖房を実現するために燃料消費量を増大させた際のエンジンから出力される仕事量の内訳を示している。
図5から明らかなように、エンジンの作動効率を向上させて、(a)の状態から(b)の状態へ移行させると、実仕事量を変化させることなく燃料消費量を低減させることができる(図5の矢印α)。ところが、エンジンの作動効率を向上させると、エンジン冷却水が吸熱可能なエンジンの廃熱が減少するので(図5の矢印β)、ヒータコアに流入するエンジン冷却水の温度が低下してしまう。
従って、図5(b)の状態から車室内の快適な暖房を行うためには、ヒートポンプサイクルの加熱能力を増大させなければならない。ところが、ヒートポンプサイクルの加熱能力を増大させるためには、図5(c)に示すように、ヒートポンプサイクルの圧縮機へ供給する電力を増加させなければならないので、この電力を発電するためにエンジンの実仕事量を増加させなければならない(図5の矢印γ)。その結果、エンジンの消費燃料量が増加して(図5の矢印δ)、却って車両燃費が悪化してしまう。
さらに、先願例のように、ヒータコアに流入するエンジン冷却水の温度が低い場合に、エンジン自体の温度が低下してしまうことを抑制するためにヒータコアを流通するエンジン冷却水の流量を絞ると、車室内の暖房を行うために必要な全熱量をヒートポンプサイクルでまかなわなければならなくなってしまう。このような場合、ヒートポンプサイクルを通常運転時よりも高負荷運転状態で運転させなければならず、図6に示すように、ヒートポンプサイクルのサイクル効率(COP)が大幅に低下してしまう。
なお、図6は、先願例の車両用空調装置における、エンジンの作動状態、エンジンから流出したエンジン冷却水の温度(後述する実施形態の冷却水温度Tw)、ヒータコアによって送風空気が加熱される第1加熱量hm1、ヒートポンプサイクルによって送風空気が加熱される第2加熱量hm2、ヒートポンプサイクルが消費するH/P使用電力、および、ヒートポンプサイクルのサイクル効率(COP)のタイムチャートである。
ここで、第1加熱量hm1は、ヒータコアにてエンジン冷却水が送風空気を加熱するために利用できる熱量と表現することができ、第2加熱量hm2は、ヒートポンプサイクルが送風空気を加熱するための発生させなければならない熱量と表現することもできる。
また、図6では、所定の作動効率でエンジンを作動させた際におけるタイムチャートを太実線で示しており、エンジンの作動効率を向上させた際におけるタイムチャートを太破線で示している。さらに、図6中の冷却水温度T1は、エンジンを暖機するためにエンジンを始動させなければならない基準暖機温度である。
図6から明らかなように、エンジンの作動効率を向上させるとエンジンの作動時に熱媒体温度が上昇しにくくなってしまう。この状態で、エンジンが停止してヒータコアを流通するエンジン冷却水の流量が絞られると、第1加熱量(hm1)が略0になってしまう。そのため、第2加熱量(hm2)を増加させる必要が生じる。ところが、第2加熱量(hm2)を増加させると、ヒートポンプサイクルのサイクル効率(COP)が、通常運転時よりも著しく悪化してしまう。
さらに、次回のエンジン作動時にサイクル効率が悪化した状態でのヒートポンプサイクルの作動によって消費した電力を補う発電のためにエンジンの実仕事量を増加させなければならず、益々車両燃費が悪化しやすくなる。
上記点に鑑みて、本発明は、車室内を暖房する際の熱源となる車載機器の作動効率を向上させても、車両燃費の悪化を充分に抑制しつつ車室内の暖房を実現可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、燃料を消費して、車室内へ送風される送風空気を加熱するための加熱用エネルギを出力する車載機器(10)を有する車両に適用されるとともに、車載機器(10)自体の温度が、予め定めた基準温度範囲内となるように調整され、車載機器(10)の作動時には、消費する燃料の量が最小に近づくように車載機器(10)の作動効率(ηe)が制御される車両に適用される車両用空調装置であって、
車載機器(10)の廃熱によって加熱された熱媒体を循環させる循環回路(11)に配置されて、熱媒体を熱源として車室内へ送風される送風空気を加熱する第1加熱手段(13)と、車載機器(10)から出力された加熱用エネルギを用いて、送風空気を加熱する第2加熱手段(20)と、第1加熱手段(13)によって送風空気が加熱される第1加熱量(hm1)に対する第2加熱手段(20)によって送風空気が加熱される第2加熱量(hm2)の加熱量比(hm2/hm1)の目標値である目標加熱量比(TP)を決定する加熱量比決定手段(S3)と、実際の加熱量比(hm2/hm1)が、目標加熱量比(TP)となるように、第1加熱量(hm1)および第2加熱量(hm2)の少なくとも一方を調整する加熱量比調整手段(14)を備え、
前記加熱量比決定手段(S3)は、前記作動効率(ηe)の上昇に伴って、前記目標加熱量比(TP)を上昇させることを特徴とする。
これによれば、第1加熱手段(13)および第2加熱手段(20)の双方によって、送風空気を加熱して車室内の暖房を実現することができる。さらに、車載機器(10)の作動効率(ηe)の上昇に伴って、加熱量比(hm2/hm1)を増加させるので、第2加熱手段(20)における第2加熱量(hm2)を増加させつつ、第1加熱手段(13)における第1加熱量(hm1)を減少させることができる。
従って、単に、第1加熱手段(13)へ流入する熱媒体の温度に応じて第1加熱手段(13)を流通する熱媒体の流量を調整するような場合に対して、第1加熱手段(13)にて送風空気を加熱した後の熱媒体の温度低下量を縮小させることができる。その結果、車載機器(10)自体の温度を予め定めた基準温度範囲内とするために車載機器(10)を再起動させる頻度を低下させて車両燃費の悪化を抑制できる。
さらに、第1加熱手段(13)から流出する熱媒体の温度低下量を縮小させることで、第1加熱量(hm1)が略0となってしまうことを抑制できるので、車室内の暖房を行うために必要な全熱量を第2加熱量(hm2)でまかなう場合のように第2加熱手段(20)の加熱能力を急上昇させる頻度を低減できる。すなわち、通常運転時よりも効率の悪い高負荷運転状態で第2加熱手段(20)を運転する頻度を低減できる。
その結果、車載機器(10)が加熱用エネルギを出力するために消費する燃料の量を減少させることができ、車載機器(10)の作動効率を向上させても、車両燃費の悪化を充分に抑制しつつ車室内の暖房を実現することができる。
なお、送風空気の加熱用エネルギとは、送風空気を直接加熱することのできる熱エネルギに限定させることなく、送風空気を加熱するための熱エネルギに変換可能な電気的エネルギ、機械的エネルギを広く含む意味である。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、車載機器(10)自体の温度として、車載機器(10)から流出した熱媒体の温度(Tw)が用いられており、加熱量比決定手段(S3)は、車載機器(10)から流出した熱媒体の温度(Tw)が低下するに伴って、目標加熱量比(TP)を上昇させる上昇度合を増加させることを特徴とする。
これによれば、車載機器(10)自体の温度に対応する熱媒体の温度(Tw)の低下に伴って、加熱量比(hm2/hm1)を上昇させる上昇度合を増加させるので、熱媒体の温度(Tw)の低下に伴って、第1加熱量(hm1)を減少させることができる。
従って、第1加熱手段(13)から流出する熱媒体の温度低下量を、より一層効果的に、縮小させることができ、車載機器(10)自体の温度を予め定めた基準温度範囲内とするために車載機器(10)を再起動させる頻度をより一層低下させて、車両燃費の悪化を効果的に抑制できる。
請求項3に記載の発明では、具体的に、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、車載機器(10)が消費した総燃料の量をFul1(単位:kW)とし、車載機器(10)が出力可能なエネルギの量をegy1(単位:kW)とし、車載機器(10)の作動効率をηeとし、第1加熱手段(13)にて送風空気が加熱された第1加熱量をhm1(単位:kW)とし、車載機器から熱媒体へ移動した廃熱の熱量をhw(単位:kW)とし、
第1熱費f1を、
f1=(egy1/ηe)/hw
と定義し、
車載機器(10)が加熱用エネルギを出力するために消費した燃料の量をFul2(単位:kW)とし、第2加熱手段(20)にて送風空気が加熱された第2加熱量をhm2(単位:kW)とし、第2熱費(f2)を、
f2=Ful2/hm2
と定義したときに、加熱量比決定手段(S3)は、第1熱費(f1)と第1加熱量(hm1)との積および第2熱費(f2)と第2加熱量(hm2)との積の合計値が極小値に近づくように目標加熱量比(TP)を決定することを特徴とする。
ここで、上記の定義から明らかなように、第1熱費(f1)は、車載機器(10)が消費した総燃料の量(Ful1)を車載機器から熱媒体へ移動した廃熱の熱量(hw)で除算した値に相当することから、第1加熱手段(13)における単位加熱量に対する車載機器(10)の燃料消費量を示す指標であり、第2熱費(f2)は、第2加熱手段(20)における単位加熱量に対する、加熱用エネルギを出力するための車載機器(10)の燃料消費量を示す指標である。
従って、第1熱費(f1)と第1加熱量(hm1)との積および第2熱費(f2)と第2加熱量(hm2)との積の合計値の極小値では、車室内の暖房を実現するための燃料消費量も極小となる。従って、請求項3に記載の発明によれば、具体的に車両燃費の悪化を抑制できる。
より詳細には、第1熱費(f1)を定義するために用いられるegy1は、少なくとも車両走行用の駆動力となる走行用エネルギ、その他の車両用補機類の駆動力となる補機用エネルギ、さらに、車室内へ送風される送風空気を加熱するために用いられる加熱用エネルギが含まれる実仕事量であり、第1加熱手段(13)の為だけに燃料を消費して熱を発生することをしないとするとegy1を作動効率ηeで割ったものが総燃料量Ful1となる。そして、作動効率ηeが上昇すると総燃料量Ful1が減少し、総燃料量Ful1のうち実仕事に使われないエネルギーの一部が廃熱として熱媒体に移動する為、総燃料量Ful1に対する廃熱の熱量hwの比率hw/Ful1も減少する。
従って、作動効率(ηe)の上昇に伴って第1熱費(f1)は高い値となり、送風空気を加熱する際に第2加熱手段(20)における加熱量を多くし、作動効率(ηe)の低下に伴って第1熱費(f1)は低い値となり、送風空気を加熱する際に第2加熱手段(20)における加熱量を少なくするような作動を具体的に実現できる。
さらに、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の車両用空調装置において、車載機器(10)から流出した熱媒体の温度(Tw)に応じた、第1熱費(f1)を記憶する加熱量比記憶手段(50a)を備え、加熱量比決定手段(S3)は、加熱量比記憶手段(50a)の記憶された車載機器(10)から流出した熱媒体の温度(Tw)に対応する第1熱費(f1)および第2熱費(f2)を用いて、目標加熱量比(TP)を決定することを特徴とする。
このように、加熱量比記憶手段(50a)を備えることで、車載機器(10)から流出した熱媒体の温度(Tw)に対する第1熱費(f1)の対応関係を学習記憶することが可能となり、車両用空調装置全体としての制御性を向上させることができる。
また、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、請求項5に記載の発明のように、第2加熱手段は、車載機器(10)の出力した機械的エネルギから変換された電気エネルギを用いて、送風空気を加熱するようになっていてもよいし、請求項6に記載の発明のように、第2加熱手段は、車載機器(10)の出力した機械的エネルギを用いて、送風空気を加熱するようになっていてもよい。
また、請求項7に記載の発明のように、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、車載機器は、燃料を消費して機械的エネルギを出力する内燃機関(10)であってもよいし、請求項8に記載の発明のように、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、車載機器は、燃料を消費して電気エネルギを出力する燃料電池であってもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
一実施形態の車両用空調装置の全体構成図である。 一実施形態の車両用空調装置の電気制御部を示すブロック図である。 一実施形態におけるエンジンの作動制御を示すフローチャート 一実施形態におけるエンジンの作動状態、冷却水温度およびヒートポンプサイクルのCOP等変化を示すタイムチャートである。 エンジンの消費燃料量に対するエンジンから出力される仕事量の内訳を示す説明図である。 エンジンの作動状態、冷却水温度およびヒートポンプサイクルのサイクル効率等変化を示すタイムチャートである。
図1〜4により、本発明の一実施形態を説明する。図1は、本実施形態の車両用空調装置1の全体構成図である。本実施形態では、車両用空調装置1を、内燃機関(エンジン)10および走行用電動モータ80から車両走行用の駆動力を得る、いわゆるハイブリッド車両に適用している。
本実施形態のハイブリッド車両は、車両の走行負荷に応じてエンジン10を作動あるいは停止させて、エンジン10および走行用電動モータ80の双方から駆動力を得て走行する走行状態(HV走行)や、エンジンを停止させて走行用電動モータ80のみから駆動力を得て走行する走行状態(EV走行)等を切り替えることができる。これにより、車両走行用の駆動源としてエンジン10のみを有する車両に対して燃費を向上させている。
具体的には、エンジン10は、後述するエンジン制御装置50から出力される制御信号によって、その作動が制御されるガソリンエンジンである。走行用電動モータ80は、バッテリ85から供給される電力によって走行用の駆動力を出力する交流モータである。さらに、この走行用電動モータ80は、エンジン10から出力される駆動力によって発電する発電機としても機能する。
発電機として機能する走行用電動モータ80によって発電された電力は、バッテリ85に蓄えられる。バッテリ85は、繰り返し充放電の可能なリチウムイオン二次電池で構成されている。バッテリ85に蓄えられた電力は、走行用電動モータ80、車両用空調装置1において車室内へ送風される送風空気を冷却あるいは加熱するヒートポンプサイクル20の各種構成機器、および、車両用補機類へ供給される。
換言すると、エンジン10が燃料を消費して出力した機械的エネルギは、車両走行用の駆動力として用いられるだけでなく、発電機として機能する走行用電動モータ80の駆動力として用いられ、車室内へ送風される送風空気を冷却あるいは加熱する空調用エネルギ(電気エネルギ)や、電動式の車両用補機類の駆動力となる補機用エネルギ(電気エネルギ)に変換される。
なお、以下の説明では、空調用エネルギのうち、送風空気を加熱して車室内を暖房する際に用いられるエネルギを加熱用エネルギと呼ぶ。従って、本実施形態のエンジン10は、車室内へ送風される送風空気を加熱するための加熱用エネルギを出力するものであり、特許請求の範囲に記載された車載機器を構成している。
また、エンジン10は作動時に発熱を伴う車載機器なので、本実施形態の車両用空調装置1では、エンジン10の廃熱についても送風空気を加熱する熱源として利用している。具体的には、エンジン10には、エンジン冷却水を循環させる循環回路としての冷却水回路11が接続されており、エンジン10の廃熱を吸熱して加熱されたエンジン冷却水を熱媒体として送風空気を加熱する。
冷却水回路11には、冷却水ポンプ12、ヒータコア13、流量調整弁14、およびラジエータ15等が配置されている。冷却水ポンプ12は、エンジン制御装置50から出力される制御信号によって回転数(エンジン冷却水の圧送能力)が制御される電動式の水ポンプである。なお、図1の冷却水回路11における破線矢印は、エンジン冷却水の流れ方向を示している。
ヒータコア13は、後述する車両用空調装置1の室内空調ユニット30内に形成された車室内へ送風される送風空気の空気通路に配置され、暖房モード時および除湿暖房モード等に、エンジン冷却水と送風空気とを熱交換させて送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。従って、ヒータコア13は、エンジン10の廃熱によって加熱されたエンジン冷却水を熱源として送風空気を加熱する第1加熱手段である。
流量調整弁14は、ヒータコア13を流通するエンジン冷却水の流量を変化させることによって、ヒータコア13の加熱能力を変化させる加熱能力変更手段である。具体的には、流量調整弁14は、弁開度を変更可能に構成された弁体と、この弁体の開度を可変制御する電動アクチュエータとを有して構成されている。なお、流量調整弁14は、後述する空調制御装置60から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
さらに、この流量調整弁14がヒータコア13の加熱能力を変化させることにより、ヒータコア13によって送風空気が加熱される第1加熱量hm1と前述のヒートポンプサイクル20によって送風空気が加熱される第2加熱量hm2との加熱量比hm2/hm1を変化させることができる。従って、本実施形態の流量調整弁14は、特許請求の範囲に記載された加熱量比調整手段としての機能を兼ね備えている。
ラジエータ15は、エンジン冷却水と室外空気(外気)とを熱交換させてエンジン冷却水を冷却する放熱用熱交換器である。つまり、ラジエータ15は、エンジン冷却水がエンジン10の内部を貫流する際に吸熱したエンジン10の廃熱を、大気に放熱する機能を果たす。さらに、本実施形態の冷却水回路11では、ヒータコア13とラジエータ15とをエンジン冷却水の流れに対して並列的に配置している。
ここで、エンジン10自体の温度が過度に上昇してしまうとエンジン10のオーバーヒートを招く原因となり、逆に、過度に低下してしまうとエンジン潤滑用オイルの粘度増加によるフリクションロスの増大や排気ガスの温度低下による排気ガス浄化用触媒の作動不良を招く原因となる。従って、エンジン10自体の温度は、予め定めた基準温度範囲内(例えば、40℃〜100℃程度)に維持されていることが望ましい。
そこで、本実施形態では、冷却水回路11に、ラジエータ15を迂回する図示しないバイパス回路を設け、さらに、バイパス回路と冷却水回路11との接続部に、図示しないサーモスタットを配置している。サーモスタットは、温度によって体積変化するサーモワックス(感温部材)によって弁体を変位させて冷却水通路を開閉する機械的機構で構成される冷却水温度応動弁である。
より具体的には、このサーモスタットは、内部を流通するエンジン冷却水の温度の上昇に伴って、ラジエータ15側へ流すエンジン冷却水の流量を増加させるとともに、バイパス回路側へ流すエンジン冷却水の流量を減少させるように弁体を変位させる。逆に、内部を流通するエンジン冷却水の温度の低下に伴って、バイパス回路側へ流すエンジン冷却水の流量を増加させるとともに、ラジエータ15側へ流すエンジン冷却水の流量を減少させるように弁体を変位させる。
これにより、エンジン10の作動時には、エンジン冷却水の温度、すなわちエンジン10自体の温度が予め定めた基準温度範囲内(本実施形態では、40℃〜100℃)に調整されるようになっている。
さらに、前述の如く、本実施形態の車両用空調装置1が適用されるハイブリッド車両では、車両の走行負荷に応じてエンジン10が停止することがある。このようなエンジン10が停止した走行状態では、エンジン10自体の温度が低下してしまうことがある。そこで、エンジン制御装置50では、冷却水温度Twが所定値以下になったときに、走行状態とは無関係にエンジンを作動させる暖機制御を行うようになっている。
次に、本実施形態の車両用空調装置1の構成について説明する。この車両用空調装置1は、車室内を冷房する冷房モード、車室内を暖房する暖房モード、および、車室内を除湿して暖房する除湿暖房モードの冷媒回路を切替可能に構成されたヒートポンプサイクル(蒸気圧縮式の冷凍サイクル)20を備えている。なお、図1のヒートポンプサイクル20における太線矢印は、冷房モードにおける冷媒の流れ方向を示している。
ヒートポンプサイクル20は、電動式の圧縮機21、冷媒と車室内へ送風される送風空気とを熱交換させる室内熱交換器としての室内凝縮器22および室内蒸発器23、冷媒を減圧膨張させる減圧手段としての電気式膨張弁24および固定絞り25、冷媒と室外空気(外気)とを熱交換させる室外熱交換器26、並びに、冷媒回路を切り替える冷媒回路切替手段としての複数(本実施形態では2つ)の電気式切替弁27、28等を備えている。
なお、前述の如く、ヒートポンプサイクル20は、車室内へ送風される送風空気を冷却あるいは加熱する機能を担い、ヒートポンプサイクル20の電動式の各種構成機器は、エンジン10が出力した加熱用エネルギ(電気エネルギ)が供給されることによって作動する。従って、送風空気を加熱する暖房モードにおけるヒートポンプサイクル20は、特許請求の範囲に記載された第2加熱手段を構成している。
圧縮機21は、エンジンルーム内に配置され、ヒートポンプサイクル20において冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、吐出容量が固定された固定容量型圧縮機構21aを電動モータ21bにて駆動する電動圧縮機として構成されている。固定容量型圧縮機構21aとしては、具体的に、スクロール型圧縮機構、ベーン型圧縮機構等の各種圧縮機構を採用できる。
電動モータ21bは、インバータ80aから出力される交流電圧によって、その作動(回転数)が制御される交流モータである。また、インバータ80aは、空調制御装置60から出力される制御信号に応じた周波数の交流電圧を出力する。そして、この回転数制御によって、圧縮機21の冷媒吐出能力が変更される。
圧縮機21の吐出側には、室内凝縮器22の冷媒入口側が接続されている。室内凝縮器22は、室内空調ユニット30内に形成された送風空気の空気通路のうち、ヒータコア13の送風空気流れ下流側に配置されて、その内部を流通する冷媒と後述する室内蒸発器23通過後の送風空気とを熱交換させて、送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。
室内凝縮器22の冷媒出口側には、第1電気式切替弁27が接続されている。この第1電気式切替弁27は、空調制御装置60から出力される制御信号によって、その作動が制御される冷媒回路切替手段である。より具体的には、第1電気式切替弁27は、室内凝縮器22の出口側と室外熱交換器26の冷媒入口側とを接続する冷媒回路、および室内凝縮器22の出口側と固定絞り25の入口側とを接続する冷媒回路を切り替える。
固定絞り25は、暖房モード時および除湿暖房モード時に、第1電気式切替弁27から流出した冷媒を減圧膨張させる暖房用の減圧手段である。この固定絞り25としては、キャピラリチューブ、オリフィス等を採用できる。また、固定絞りの代わりに可変絞り、電気式膨張弁を使用してもよい。固定絞り25の出口側には、室外熱交換器26の冷媒入口側が接続されている。
室外熱交換器26は、エンジンルーム内に配置されて、内部を流通する冷媒と送風ファン26aから送風された車室外空気(外気)とを熱交換させるものである。送風ファン26aは、空調制御装置60から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
さらに、本実施形態の送風ファン26aは、室外熱交換器26のみならず、前述した冷却水回路11に配置されたラジエータ15にも室外空気を送風している。具体的には、送風ファン26aから送風された車室外空気は、室外熱交換器26→ラジエータ15の順に流れる。
室外熱交換器26の冷媒出口側には、冷媒回路切替手段としての第2電気式切替弁28が接続されている。この第2電気式切替弁28の基本的構成は、第1電気式切替弁27と同様である。より具体的には、第2電気式切替弁28は、室外熱交換器26の出口側と電気式膨張弁24の入口側とを接続する冷媒回路、および室外熱交換器26の出口側とアキュムレータ29の入口側とを接続する冷媒回路を切り替える。
電気式膨張弁24は、冷房モード時に、第2電気式切替弁28から流出した冷媒を減圧膨張させる減圧手段である。この電気式膨張弁24は、空調制御装置60から出力される制御信号によって絞り通路面積が調整される電気式の可変絞り機構である。さらに、本実施形態の電気式膨張弁24は、絞り通路面積を最大にすると冷媒を減圧膨張させる機能を殆ど発揮することなく、単なる冷媒通路として機能する。
電気式膨張弁24の出口側には、室内蒸発器23の冷媒入口側が接続されている。室内蒸発器23は、室内空調ユニット30内に形成された送風空気の空気通路のうち、室内凝縮器22およびヒータコア13の送風空気流れ上流側に配置されている。そして、冷房モードおよび除湿暖房モード時に、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させ、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させることによって、送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。
室内蒸発器23の冷媒出口側には、アキュムレータ29の冷媒入口側が接続されている。アキュムレータ29は、内部に流入した冷媒の気液を分離して、余剰冷媒を蓄える低圧側気液分離器である。さらに、アキュムレータ29の気相冷媒出口には、圧縮機21の冷媒吸入口が接続されている。
次に、室内空調ユニット30について説明する。室内空調ユニット30は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置されて、その外殻を形成するケーシング31内に送風機32、ヒートポンプサイクル20の室内凝縮器22および室内蒸発器23、冷却水回路11のヒータコア13等を収容したものである。
ケーシング31は、内部に車室内に送風される送風空気の空気通路を形成しており、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて形成されている。このケーシング31内の送風空気流れ最上流側には、ケーシング31内へ内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する図示しない内外気切替装置が配置されている。
内外気切替装置は、ケーシング31内へ内気のみを導入する内気モード、ケーシング31内へ外気のみを導入する外気モード、およびケーシング31内へ内気と外気との導入比率を連続的に変化させながら内気と外気との双方を導入する内外気混入モードの3つの吸込口モードを切り替えるものである。また、内外気切替装置は、空調制御装置60から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
内外気切替装置の空気流れ下流側には、内外気切替装置を介して吸入した空気を車室内へ向けて送風する送風機32が配置されている。この送風機32は、遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて駆動する電動送風機であって、空調制御装置60から出力される制御電圧によって回転数(送風量)が制御される。
送風機32の空気流れ下流側には、前述の室内蒸発器23が配置されている。さらに、室内蒸発器23の空気流れ下流側には、室内蒸発器23通過後の送風空気を流す加熱用冷風通路33、冷風バイパス通路34といった空気通路、並びに、加熱用冷風通路33および冷風バイパス通路34から流出した空気を混合させる混合空間35が形成されている。
加熱用冷風通路33には、ヒータコア13および室内凝縮器22が送風空気流れ方向に向かってこの順で配置されている。一方、冷風バイパス通路34は、室内蒸発器23通過後の冷風を、ヒータコア13および室内凝縮器22を通過させることなく、混合空間35に導くための空気通路である。
従って、混合空間35にて混合された送風空気の温度は、加熱用冷風通路33を通過する空気および冷風バイパス通路34を通過する空気の風量割合によって変化する。そこで、本実施形態では、室内蒸発器23の空気流れ下流側であって、加熱用冷風通路33および冷風バイパス通路34の入口側に、加熱用冷風通路33および冷風バイパス通路34へ流入する送風空気の風量割合を連続的に変化させるエアミックスドア38を配置している。
このエアミックスドア38は、混合空間35内の空気温度(車室内へ吹き出される送風空気の温度)を調整する温度調整手段としての機能を果たすものである。さらに、また、エアミックスドア38は、エアミックスドア用の電動アクチュエータによって駆動され、この電動アクチュエータは、空調制御装置60から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
ケーシング31の送風空気流れ最下流部には、混合空間35から冷却対象空間である車室内へ温度調整された送風空気を吹き出す吹出口(図示せず)が配置されている。この吹出口としては、具体的に、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すフェイス吹出口、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口、および、車両前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出口が設けられている。
さらに、フェイス吹出口、フット吹出口、およびデフロスタ吹出口の空気流れ上流側には、それぞれ、フェイス吹出口の開口面積を調整するフェイスドア、フット吹出口の開口面積を調整するフットドア、デフロスタ吹出口の開口面積を調整するデフロスタドア(いずれも図示せず)が配置されている。
これらのフェイスドア、フットドア、デフロスタドアは、吹出口モードを切替える吹出口モード切替手段を構成するものであって、図示しないリンク機構を介して、吹出口モードドア駆動用の電動アクチュエータに連結されて連動して回転駆動される。なお、この電動アクチュエータも、空調制御装置60から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
また、吹出口モードとしては、フェイス吹出口を全開してフェイス吹出口から車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すフェイスモード、フェイス吹出口とフット吹出口の両方を開口して車室内乗員の上半身と足元に向けて空気を吹き出すバイレベルモード、フット吹出口を全開するとともにデフロスタ吹出口を小開度だけ開口して、フット吹出口から主に空気を吹き出すフットモード、およびフット吹出口およびデフロスタ吹出口を同程度開口して、フット吹出口およびデフロスタ吹出口の双方から空気を吹き出すフットデフロスタモードがある。
さらに、乗員が、後述する操作パネル70のスイッチをマニュアル操作することによって、デフロスタ吹出口を全開してデフロスタ吹出口から車両フロント窓ガラス内面に空気を吹き出すデフロスタモードとすることもできる。
次に、図2を用いて、本実施形態の電気制御部について説明する。エンジン制御装置50および空調制御装置60は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。そして、このROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って、出力側に接続された各種機器の作動を制御する。
エンジン制御装置50の出力側には、上述した冷却水ポンプ12の他に、エンジン10を構成する各種エンジン構成機器等が接続されている。具体的には、エンジン10に燃料を供給する燃料噴射弁(インジェクタ)の駆動回路等が接続されている。
一方、エンジン制御装置50の入力側には、エンジン10から流出した直後のエンジン冷却水の冷却水温度Twを検出する冷却水温度センサ51、バッテリ85の電圧VBを検出する電圧計52、アクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ53、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ54、車速Vvを検出する車速センサ55等のエンジン制御用センサ群が接続されている。
なお、本実施形態の冷却水温度センサ51は、エンジン冷却水の冷却水温度Twを検出するものであるが、エンジン10から流出した直後のエンジン冷却水は、エンジン10自体の温度に相関を有する温度である。従って、本実施形態のエンジン制御装置50では、冷却水温度センサ51の検出値(冷却水温度Tw)をエンジン10自体の温度として、上述した冷却水ポンプ12等の制御に用いている。
さらに、本実施形態のエンジン制御装置50は、冷却水温度Twと目標加熱量比TPとの対応関係を記憶する加熱量比記憶手段としての加熱量比記憶回路50aを有している。なお、この目標加熱量比TPについては後述する。
一方、空調制御装置60の出力側には、流量調整弁14、圧縮機21の電動モータ21b用のインバータ80a、電気式膨張弁24、送風ファン26a、第1、第2電気式切替弁27、28、送風機32、内外気切替装置、エアミックスドア駆動用および吹出口モードドア駆動用の電動アクチュエータ等の各種空調制御機器が接続されている。
空調制御装置60の入力側には、車室内温度Trを検出する内気センサ61、外気温Taを検出する外気温センサ62、車室内の日射量Tsを検出する日射センサ63、室内蒸発器23からの吹出空気温度(冷媒蒸発温度に対応)Teを検出する蒸発器温度センサ64(蒸発器温度検出手段)、車室内に吹き出される吹出空気温度Toutを検出する吹出空気温度センサ65等の空調制御用センサ群が接続されている。
さらに、空調制御装置60の入力側には、車室内前部の計器盤付近に配置された操作パネル70が接続され、この操作パネル70に設けられた各種の空調操作スイッチの操作信号が空調制御装置60へ入力される。空調操作スイッチとしては、具体的に、車両用空調装置1のオート運転スイッチ、車室内の設定温度Tsetを設定する温度設定スイッチ、運転モード切替スイッチ、吹出口モードの切替スイッチ、送風機32の風量設定スイッチ等が設けられている。
なお、エンジン制御装置50および空調制御装置60は、上述した各種空調制御機器を制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、本実施形態では、特に、空調制御装置60のうち加熱量比調整手段を構成する流量調整弁14の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)を加熱量比制御手段60aとする。
また、エンジン制御装置50および空調制御装置60は、互いに電気的に接続されて、通信可能に構成されている。これにより、一方の制御装置に入力された検出信号あるいは操作信号に基づいて、他方の制御装置が出力側に接続された各種機器の作動を制御することもできる。従って、エンジン制御装置50および空調制御装置60を1つの制御装置として一体的に構成してもよい。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。まず、エンジン10の基本的作動について説明する。車両スタートスイッチが投入されて車両システムが起動すると、エンジン制御装置50が、予め定めた所定の冷却水圧送能力となるように冷却水ポンプ12を作動させるとともに、図3のフローチャートに示すようにエンジン10の作動状態を制御する。
エンジン制御装置50が、冷却水ポンプ12を作動させると、エンジン冷却水がエンジン10内を流通し、エンジン10の廃熱を吸熱してエンジン10を冷却するとともに、吸熱した廃熱をラジエータ15にて大気に放熱する。この際、サーモスタットの機能により、エンジン冷却水の温度が上昇するとエンジン冷却水は主にラジエータ15側へ流れ、エンジン冷却水の温度が低下するとエンジン冷却水は主にバイパス通路側へ流れる。
そして、エンジン冷却水がバイパス通路側を流通する際には、ラジエータ15におけるエンジン冷却水の放熱は殆ど行われない。その結果、エンジン10が作動している際のエンジン10自体の温度、すなわち冷却水温度Twが、基準温度範囲内(本実施形態では、40℃〜100℃)に保たれる。
ところで、走行用の動力源を出力させるためにエンジン10を作動させる必要がなく、エンジン10が停止している際には、冷却水温度Twを上昇させることができない。
そこで、本実施形態のエンジン制御装置50では、図3のフローチャートに示す制御ルーチンとは別に、冷却水温度Twが予め定めた基準暖機温度T1(本実施形態では、30℃)以下になると、前述したように、走行状態とは無関係にエンジン10を作動させて冷却水温度Twを上昇させる暖機制御を行う。これにより、エンジン10自体の温度が、過度に低下してしまうことを抑制している。
次に、図3を用いて、エンジン制御装置50によるエンジン10の作動状態の制御について説明する。ステップS1では、走行負荷に応じてエンジン10を作動させるか否かの作動状態を決定する。この作動状態の決定では、エンジン制御装置50が、上述のエンジン制御用センサ群51〜55の検出信号に基づいて車両の走行負荷を検出し、走行負荷に応じてエンジン10を作動あるいは停止させる。
さらに、本実施形態のエンジン制御装置50では、エンジン10を作動させる際に、車両走行用の駆動力となる走行用エネルギ、その他の車両用補機類の駆動力となる補機用エネルギおよび車室内空調のために用いられる廃熱以外の空調用エネルギ(暖房モード時には加熱用エネルギ)の合計値である実仕事量を出力するために消費する燃料の量が最小に近づくように、エンジン10の目標効率Tηを決定する。
続くステップS2では、実際のエンジン10の作動効率ηeが目標効率Tη近づくように、燃料噴射弁(インジェクタ)から噴射する燃料噴射量、エンジン10の燃焼室内の噴射燃料と燃料用空気との混合気の点火時期等のエンジン制御機器の作動状態の決定を行う。このような決定は、車両走行負荷、空調熱負荷に基づいて、予めエンジン制御装置50の記憶回路に記億された制御マップを参照することによって実現することができる。
続くステップS3では、エンジン10の作動効率ηe(具体的には、目標効率Tη)に基づいて、ヒータコア13によって送風空気が加熱される第1加熱量hm1に対するヒートポンプサイクル20によって送風空気が加熱される第2加熱量hm2の加熱量比hm2/hm1の目標値である目標加熱量比TPを決定する。従って、本実施形態の制御ステップS3は、特許請求の範囲に記載された加熱量比決定手段を構成している。
この目標加熱量比TPの決定は、具体的に次のように行われる。まず、エンジン10が消費した総燃料の量をFul1(単位:kW)とし、エンジン10が出力可能なエネルギの量をegy1(単位:kW)とし、エンジン10の作動効率をηe(具体的にはTηを使用)とし、ヒータコア13によって送風空気が加熱される第1加熱量をhm1(単位:kW)とし、エンジン10からエンジン冷却水へ移動した廃熱の熱量をhw(単位:kW)としたときに、ヒータコア13における単位加熱量に対するエンジン10の燃料消費量を示す指標である第1熱費f1を、Ful1/hwと定義する。
ここで、エンジン10が消費した総燃料の量をFul1は、エンジン10が出力可能なエネルギの量をegy1をエンジン10の作動効率でηeを除算した値であるから、第1熱費f1は、以下数式F1を用いて算出することができる。
f1=Ful1/hw=(egy1/ηe)/hw…(F1)
さらに、エンジン10が加熱用エネルギを出力するために消費した燃料の量、すなわち、ヒートポンプサイクル20を稼働させるために必要な電力を発電する発電用の駆動力を出力するために消費した燃料の量をFul2(単位:kW)とし、ヒートポンプサイクル20によって送風空気が加熱される第2加熱量をhm2(単位:kW)としたときに、ヒートポンプサイクル20における単位加熱量に対する加熱用エネルギを出力するためのエンジン10の燃料消費量を示す指標として、第2熱費f2を以下数式F2に示すように算出する。
f2=Ful2/hm2…(F2)
そして、制御ステップS3では、第1熱費f1と第1加熱量hm1との積および第2熱費f2と第2加熱量hm2との積との合計値が極小値に近づくように目標加熱量比TPを決定する。
ここで、上記数式F1で定義される第1熱費f1におけるFul1(=egy1/ne)は、少なくとも車両走行用の駆動力となる走行用エネルギ、その他の車両用補機類の駆動力となる補機用エネルギ、さらに、車室内へ送風される送風空気を温調するために用いられる空調用エネルギ(暖房モード時では、加熱用エネルギ)が含まれる実仕事量を発生するために必要な燃料量である。
従って、実仕事量を変化させることなく作動効率ηeを上昇させると、エンジン10の廃熱が少なくなり第1熱費f1は高い値となる。そのため、加熱量比決定手段を構成する制御ステップS3では、作動効率ηeの上昇に伴って、ヒートポンプサイクル20における第2加熱量hm2を増加させ、ヒータコア13における第1加熱量hm1を減少させるように目標加熱量比TPを決定する。
換言すると、制御ステップS3では、エンジン10の作動効率ηeの上昇に伴って、目標加熱量比TPを上昇させるように決定する。さらに、本実施形態の制御ステップS3では、冷却水温度Twが低下するに伴って、目標加熱量比TPを上昇させる上昇度合を増加させている。
なお、制御ステップS3にて算出された第1熱費f1および第2熱費f2は、冷却水温度Twとともに加熱量比記憶回路50aに記憶される。従って、次回のルーチンで目標加熱量比TPを決定する際に、冷却水温度Twに対応する第1熱費f1および第2熱費f2が加熱量比記憶回路50aに記憶されている場合には、制御ステップS3にて、冷却水温度Twに応じて、記憶された第1熱費f1および第2熱費f2に基づいて目標加熱量比TPを決定している。
続くステップS4では、ステップS1で決定された作動状態(作動効率)となるように、エンジン制御装置50の出力側に接続された各種制御機器に制御信号が出力され、さらに、ステップS3にて決定された目標加熱量比TPが空調制御装置60へ出力される。そして、ステップS4にて乗員によって車両システムの停止が要求されていると判定されるまで、ステップS1〜S3の制御フローを繰り返す。
次に、車両用空調装置1の作動について説明する。車両スタートスイッチが投入された状態で、操作パネル70のオート運転スイッチが投入(ON)されると、空調制御装置60が、上述の空調制御用のセンサ群の検出信号および操作パネルの操作信号を読み込み、その出力側に接続された制御対象機器の作動を制御する。
具体的には、まず、空調制御装置60は、操作パネル70の運転モード切替スイッチの操作信号に基づいて運転モードを決定し、決定された運転モードに応じて、冷媒回路切替手段としての第1、第2電気式切替弁27、28、および電気式膨張弁24の制御状態を決定する。
例えば、運転モードが冷房モードに決定された場合は、第1電気式切替弁27を室内凝縮器22の出口側と室外熱交換器26の入口側とを接続する冷媒回路に切り替え、第2電気式切替弁28を室外熱交換器26の出口側と電気式膨張弁24の入口側とを接続する冷媒回路に切り替え、電気式膨張弁24を減圧作用を発揮する絞り状態とする。
また、暖房モードに決定された場合は、第1電気式切替弁27を室内凝縮器22の出口側と固定絞り25の入口側とを接続する冷媒回路に切り替え、第2電気式切替弁28を室外熱交換器26の出口側とアキュムレータ29の入口側とを接続する冷媒回路に切り替える。
また、除湿暖房モードに決定された場合は、第1電気式切替弁27を室内凝縮器22の出口側と固定絞り25の入口側とを接続する冷媒回路に切り替え、第2電気式切替弁28を室外熱交換器26の出口側と電気式膨張弁24の入口側とを接続する冷媒回路に切り替え、電気式膨張弁24を減圧作用を発揮しない全開状態とする。
さらに、空調制御装置60は、検出信号および操作信号に基づいて、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOおよび蒸発器23における目標冷媒蒸発温度TEO等を決定し、決定した目標吹出温度TAO、目標冷媒蒸発温度TEOおよびセンサ群の検出信号に基づいて、その出力側に接続された各種空調制御機器の作動状態を決定する。
例えば、送風機32の送風量(具体的には、電動モータに印加するブロワモータ電圧)については、目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置60の記憶回路に記憶された制御マップを参照して決定される。
具体的には、本実施形態の制御マップでは、TAOの極低温域(最大冷房域)および極高温域(最大暖房域)でブロワモータ電圧を最大値にして、送風機32の送風量を最大風量に制御する。さらに、TAOが極低温域あるいは極高温域から中間温度域に向かうに伴って、ブロワモータ電圧を減少させて送風量を減少させる。
また、圧縮機21の冷媒吐出能力(具体的には、圧縮機21の電動モータ21bへ供給する交流電流の周波数)については、蒸発器温度センサ64によって検出された冷媒蒸発温度Teが目標冷媒蒸発温度TEOとなるように、フィードバック制御手法等を用いて決定される。
また、冷房モードにおけるエアミックスドア38の開度については、吹出空気温度センサ65によって検出された吹出空気温度Toutが目標吹出温度TAOとなるように、フィードバック制御手法等を用いて決定される。一方、暖房モードあるいは除湿暖房モード時におけるエアミックスドア38の開度については、加熱用冷風通路33を全開とし冷風バイパス通路34を全閉とする最大暖房位置に決定する。
また、冷房モードにおける流量調整弁14の弁開度は、予め定めた基準弁開度となるように決定される。一方、暖房モードあるいは除湿暖房モード時における流量調整弁14の弁開度は、前述の加熱量比hm2/hm1が、上述の制御ステップS3(加熱量比決定手段)にて決定された目標加熱量比TPとなるように決定される。
具体的には、ヒータコア13によって送風空気が加熱される第1加熱量hm1は、冷却水温度Twと相関を有する値であり、ヒートポンプサイクル20によって送風空気が加熱される第2加熱量hm2は、圧縮機21から吐出された高圧冷媒の温度(圧力)に相関を有する値である。
そこで、本実施形態の空調制御装置60では、ヒータコア13における放熱量が第1加熱量hm1となるように、冷却水温度Twとヒータコア13へ流入する空気温度または冷媒蒸発温度Teとヒータコア13を通過する空気量に基づいて、予め空調制御装置60の記憶回路に記憶された制御マップを参照して、暖房モードあるいは除湿暖房モード時における流量調整弁14の弁開度を決定している。
そして、上記の如く決定された制御状態が得られるように、各種空調制御機器へ制御電圧あるいは制御信号を出力する。その後、操作パネルによって車両用空調装置の作動停止が要求されるまで、所定の制御周期毎に、上述の検出信号および操作信号の読み込み→目標吹出温度TAOの算出→各種空調制御機器の作動状態決定→制御電圧および制御信号の出力といった制御ルーチンを繰り返す。
これにより、冷房モードでは、圧縮機21→室内凝縮器22→第1電気式切替弁27→室外熱交換器26→第2電気式切替弁28→電気式膨張弁24→室内蒸発器23→アキュムレータ29→圧縮機21の順に冷媒が循環する蒸気圧縮式冷凍サイクルが構成される。すなわち、室内凝縮器22および室外熱交換器26を凝縮器(放熱器)として機能させ、室内蒸発器23を蒸発器として機能させる冷凍サイクルが構成される。
従って、冷房モードでは、送風機32から送風された送風空気が、室内蒸発器23にて冷却される。室内蒸発器23にて冷却された冷風は、エアミックスドア38の開度に応じて、加熱用冷風通路33および冷風バイパス通路34へ流入する。加熱用冷風通路33へ流入した冷風は、ヒータコア13を通過する際に加熱されて、混合空間35にて冷風バイパス通路34を通過した冷風と混合される。
そして、混合空間35にて温度調整された冷風が、混合空間35から各吹出口を介して車室内に吹き出される。これにより、車室内の冷房を実現することができる。
なお、冷房モードは、車室内へ主に冷風を吹き出す運転モードであるから、加熱用冷風通路33へ流入する冷風が、冷風バイパス通路34へ流入する冷風よりも少なくなるようにエアミックスドア38の開度が制御される。そのため、本実施形態の空調制御装置60は、冷房モードでは、流量調整弁14の弁開度を予め定めた基準弁開度としている。
また、暖房モードでは、圧縮機21→室内凝縮器22→第1電気式切替弁27→固定絞り25→室外熱交換器26→第2電気式切替弁28→アキュムレータ29→圧縮機21の順に冷媒が循環する蒸気圧縮式冷凍サイクルが構成される。すなわち、室内凝縮器22を凝縮器(放熱器)として機能させ、室外熱交換器26を蒸発器として機能させる冷凍サイクルが構成される。
従って、暖房モードでは、送風機32から送風された送風空気が、室内蒸発器23にて冷却されることなく加熱用冷風通路33へ流入する。そして、加熱用冷風通路33へ流入した送風空気は、ヒータコア13および室内凝縮器22の順に通過して目標吹出温度TAOとなるまで加熱されて温風となり、混合空間35から各吹出口を介して車室内に吹き出される。これにより、車室内の暖房を実現することができる。
また、除湿暖房モードでは、圧縮機21→室内凝縮器22→第1電気式切替弁27→固定絞り25→室外熱交換器26→第2電気式切替弁28(→電気式膨張弁24)→室内蒸発器23→アキュムレータ29→圧縮機21の順に冷媒が循環する蒸気圧縮式冷凍サイクルが構成される。すなわち、室内凝縮器22を凝縮器(放熱器)として機能させ、室外熱交換器26および室内蒸発器23を蒸発器として機能させる冷凍サイクルが構成される。
従って、除湿暖房モードでは、送風機32から送風された送風空気が、室内蒸発器23にて冷却されて除湿され、加熱用冷風通路33へ流入する。そして、加熱用冷風通路33へ流入した冷風は、ヒータコア13および室内凝縮器22の順に通過して目標吹出温度TAOとなるまで加熱されて温風となり、混合空間35から各吹出口を介して車室内に吹き出される。これにより、車室内の除湿暖房を実現することができる。
この際、本実施形態では、送風空気をヒータコア13→室内凝縮器22の順に通過させて、ヒータコア13にて加熱された送風空気を室内凝縮器22にて再加熱している。さらに、車室内に吹き出される送風空気の温度が目標吹出温度TAOとなるように室内凝縮器22の加熱能力を制御している。
従って、エンジン冷却水を加熱するエンジン10の廃熱が車室内温度を所望の温度(目標吹出温度TAO)まで上昇させるために不十分であっても、ヒートポンプサイクル20の加熱能力によって、車室内へ吹き出される送風空気の温度を十分に上昇させて、車室内の適切な暖房あるいは除湿暖房を実現することができる。
ここで、本実施形態のエンジン10は、図3の制御ステップS1にて説明したように、エンジン10を作動させる際に、必要とされる実仕事量を出力するために消費する燃料の量が最小に近づくように、エンジン10の目標効率Tηを決定し、実際のエンジン10の作動効率ηeが、この目標効率Tηに近づくように制御されている。
このようなエンジン10では、前述の如く、エンジン10の作動時であっても、エンジン10の廃熱が少なくなり、冷却水温度Twが低下しやすい。従って、ヒートポンプサイクル20の加熱能力を増加させた状態、すなわち通常運転時よりもCOPが悪くなる高負荷運転状態で作動させる頻度が多くなりやすい。その結果、加熱用エネルギを発電するためのエンジン10の燃料消費量が増加して、車両燃費の悪化を招くことが懸念される。
これに対して、本実施形態の車両用空調装置1では、エンジン10の作動効率ηeの上昇に伴って、加熱量比決定手段(制御ステップS3)が、目標加熱量比TPを上昇させるように決定し、エンジン10の作動効率ηeの上昇に伴って、加熱量比hm2/hm1を増加させること、すなわち、ヒートポンプサイクル20における第2加熱量hm2を増加させつつ、ヒータコア13における第1加熱量hm1を減少させている。
これにより、車載機器(10)の作動効率を向上させても、車両燃費の悪化を充分に抑制しつつ車室内の暖房を実現することができる。このことを図4を用いて説明する。
なお、図4は、本実施形態の車両用空調装置1における、エンジン10の作動状態、冷却水温度Tw(熱媒体温度)、第1加熱量hm1、第2加熱量hm2、ヒートポンプサイクルが消費するH/P使用電力、および、ヒートポンプサイクルのサイクル効率(COP)のタイムチャートであり、前述の図6に対応する図面である。
また、図4では、従来技術と同様に所定の作動効率でエンジンを作動させた際におけるタイムチャートを細実線で示し、従来技術の車両用空調装置におけるエンジンの作動効率を向上させた際におけるタイムチャートを細破線で示し、さらに、本実施形態の車両用空調装置1におけるエンジンの作動効率を向上させた際におけるタイムチャートを太一点鎖線で示している。
図4から明らかなように、本実施形態の車両用空調装置1では、単に、ヒータコア13へ流入するエンジン冷却水の温度に応じてヒータコア13を流通する熱媒体の流量を調整する場合に対して、ヒータコア13にて送風空気を加熱した後の熱媒体の温度低下量を縮小させることができる。その結果、エンジン10自体の温度(具体的には、冷却水温度Tw)がT1以下となって暖機制御を行う頻度を低下させて、車両燃費の悪化を抑制できるとともに、エンジン再始動後の冷却水温度Twを速やかに上昇させることができる。
さらに、ヒータコア13から流出するエンジン冷却水の温度低下量を縮小させることで、ヒータコア13側の第1加熱量hm1が0となってしまうことを抑制できるので、車室内の暖房あるいは除湿暖房を行う際に必要な全熱量をヒートポンプサイクル20側の第2加熱量hm2でまかなう場合のようにヒートポンプサイクル20の加熱能力を急上昇させる頻度を低減できる。すなわち、ヒートポンプサイクル20をCOPが悪くなる高負荷運転状態で作動させる頻度を低減できる。
その結果、エンジン10が加熱用エネルギを出力するために消費する燃料の量を減少させることができ、エンジン10の作動効率ηeを向上させても、車両燃費の悪化を充分に抑制しつつ車室内の暖房を実現することができる。
さらに、本実施形態の車両用空調装置1では、冷却水温度Twの低下に伴って、加熱量比hm2/hm1を上昇させる上昇度合を増加させるので、冷却水温度Twの低下に伴って、第1加熱量hm1を減少させることができる。
従って、ヒータコア13から流出する熱媒体の温度低下量を、より一層効果的に、縮小させることができ、エンジン10自体の温度を予め定めた基準温度範囲内とするためにエンジン10を再起動させる暖機制御を行う頻度をより一層低下させて、車両燃費の悪化を効果的に抑制できる。
さらに、本実施形態の車両用空調装置1では、ヒータコア13における単位加熱量に対するエンジン10の燃料消費量を示す指標として、上述の数式F1で定義される第1熱費f1を採用し、ヒートポンプサイクル20における単位加熱量に対する加熱用エネルギを出力するためのエンジン10の燃料消費量を示す指標として、上述の数式F2で定義される第2熱費f2を採用しているので、作動効率ηeの上昇に伴って、目標加熱量比TPを上昇させる制御を具体的かつ容易に実現することができる。
さらに、本実施形態の車両用空調装置1では、加熱量比記憶手段50aを備えているので、エンジン10から流出した冷却水温度Twに対する第1熱費f1の対応関係を学習記憶することが可能となり、車両用空調装置全体としての制御性を向上させることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、第2加熱手段としてヒートポンプサイクル20を採用した例を説明したが、第2加熱手段はこれに限定されない。例えば、車載機器(エンジン10)の出力した機械的エネルギから変換された電気エネルギを用いて、送風空気を加熱する第2加熱手段として、電気ヒータ(PTCヒータ)等を採用してもよい。
また、第2加熱手段は、車載機器の出力した機械的エネルギを直接用いて、送風空気を加熱するものであってもよい。このような第2加熱手段としては、エンジン駆動式のヒートポンプサイクル、オイル等を攪拌してその膨張熱によって送風空気を加熱するビスカスヒータ等を採用することができる。
(2)上述の実施形態では、第1加熱手段であるヒータコア13の加熱能力を調整することによって加熱量比hm2/hm1を調整する加熱量比調整手段として、流量調整弁14を採用した例を説明したが、加熱量比調整手段はこれに限定されない。例えば、加熱量比調整手段として冷却水ポンプ12を採用し、水冷媒ポンプ12のエンジン冷却水圧送能力を調整することによって加熱量比hm2/hm1を調整してもよい。
さらに、加熱量比調整手段として送風機32を採用し、ヒータコア13にてエンジン冷却水と熱交換する送風空気の風量を調整することによって加熱量比hm2/hm1を調整してもよい。
(3)上述の実施形態では、本発明の車両用空調装置を、エンジン10および走行用電動モータ80の双方から直接駆動力を得るハイブリッド車両に適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。
例えば、燃料電池から出力された電力によって走行用電動モータを作動させて走行する燃料電池車両に適用してもよい。この場合は、水素燃料を消費して加熱用エネルギとしての電気エネルギを出力する燃料電池が車載機器となり、燃料電池の冷却水を熱媒体として第1加熱手段の加熱源とすればよい。
さらに、エンジンや燃料電池を有することなく、バッテリおよび走行用電動モータを有する電気自動車に適用してもよい。この場合は、走行用電動モータが車載機器となり、走行用電動モータあるいはインバータを冷却する冷却水を熱媒体として第1加熱手段の加熱源とすればよい。もちろん、走行電動モータを有することなく、エンジンおよび発電機を有する通常の車両に適用してもよい。
(4)上述の実施形態では、車載機器であるエンジン10自体の温度として、熱媒体であるエンジン冷却水の温度のうち、エンジン10から流出した直後の冷却水温度Twを採用した例を説明したが、エンジン10自体の温度として採用できる物理量はこれに限定されない。例えば、エンジン10の外表面の温度を検出する検出手段を設け、この検出値をエンジン10自体の温度としてもよい。
(5)上述の実施形態では、第1加熱手段であるヒータコア13を、送風空気流れに対して第2加熱手段であるヒートポンプサイクル20の室内凝縮器22の上流側に配置した例を説明したが、ヒータコア13および室内凝縮器22の配置態様はこれに限定されない。例えば、ヒータコア13および室内凝縮器22を送風空気に対して並列に配置してもよい。
10 エンジン
11 冷却水回路
13 ヒータコア
14 流量調整弁
20 ヒートポンプサイクル
50 エンジン制御装置
50a 加熱量比記憶手段
60 空調制御装置
60a 加熱量比制御手段
S3 加熱量比決定手段

Claims (8)

  1. 燃料を消費して、車室内へ送風される送風空気を加熱するための加熱用エネルギを出力する車載機器(10)を有する車両に適用され、
    さらに、前記車載機器(10)自体の温度が、予め定めた基準温度範囲内となるように調整され、前記車載機器(10)の作動時には、消費する燃料の量が最小に近づくように前記車載機器(10)の作動効率(ηe)が制御される車両に適用される車両用空調装置であって、
    前記車載機器(10)の廃熱によって加熱された熱媒体を循環させる循環回路(11)に配置されて、前記熱媒体を熱源として車室内へ送風される送風空気を加熱する第1加熱手段(13)と、
    前記車載機器(10)から出力された前記加熱用エネルギを用いて、前記送風空気を加熱する第2加熱手段(20)と、
    前記第1加熱手段(13)によって前記送風空気が加熱される第1加熱量(hm1)に対する前記第2加熱手段(20)によって前記送風空気が加熱される第2加熱量(hm2)の加熱量比(hm2/hm1)の目標値である目標加熱量比(TP)を決定する加熱量比決定手段(S3)と、
    実際の加熱量比(hm2/hm1)が、前記目標加熱量比(TP)となるように、前記第1加熱量(hm1)および前記第2加熱量(hm2)の少なくとも一方を調整する加熱量比調整手段(14)を備え、
    前記加熱量比決定手段(S3)は、前記作動効率(ηe)の上昇に伴って、前記目標加熱量比(TP)を上昇させることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記車載機器(10)自体の温度として、前記車載機器(10)から流出した熱媒体の温度(Tw)が用いられており、
    前記加熱量比決定手段(S3)は、前記車載機器(10)から流出した熱媒体の温度(Tw)が低下するに伴って、前記目標加熱量比(TP)を上昇させる上昇度合を増加させることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記車載機器(10)が消費した総燃料の量をFul1(単位:kW)とし、
    前記車載機器(10)が出力可能なエネルギの量をegy1(単位:kW)とし、
    前記車載機器(10)の作動効率をηeとし、
    前記第1加熱手段(13)によって前記送風空気が加熱される第1加熱量をhm1(単位:kW)とし、
    前記車載機器から前記熱媒体へ移動した廃熱の熱量をhw(単位:kW)とし、
    第1熱費f1を、
    f1=(egy1/ηe)/hw
    と定義し、
    前記車載機器(10)が前記加熱用エネルギを出力するために消費した燃料の量をFul2(単位:kW)とし、(ヒートポンプを動かすための電力を発電するための駆動力を出力するために消費した燃料ということ)
    前記第2加熱手段(20)によって前記送風空気が加熱される第2加熱量をhm2(単位:kW)とし、
    第2熱費f2を、
    f2=Ful2/hm2
    と定義したときに、
    前記加熱量比決定手段(S3)は、前記第1熱費(f1)と前記第1加熱量(hm1)との積および前記第2熱費(f2)と前記第2加熱量(hm2)との積の合計値が極小値に近づくように前記目標加熱量比(TP)を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記車載機器(10)から流出した熱媒体の温度(Tw)に応じた、前記第1熱費(f1)を記憶する加熱量比記憶手段(50a)を備え、
    前記加熱量比決定手段(S3)は、前記加熱量比記憶手段(50a)の記憶された前記車載機器(10)から流出した熱媒体の温度(Tw)に対応する前記第1熱費(f1)および前記第2熱費(f2)を用いて、前記目標加熱量比(TP)を決定することを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記第2加熱手段は、前記車載機器(10)の出力した機械的エネルギから変換された電気エネルギを用いて、前記送風空気を加熱することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記第2加熱手段は、前記車載機器(10)の出力した機械的エネルギを用いて、前記送風空気を加熱することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記車載機器は、燃料を消費して機械的エネルギを出力する内燃機関(10)であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  8. 前記車載機器は、燃料を消費して電気エネルギを出力する燃料電池であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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