JP2012201181A - ワイパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチ機構を備えたワイパ装置において、ワイパモータの小型軽量化を図ることにある。また、ワイパ装置の組立作業性を向上させることにある。
【解決手段】出力軸42の軸方向先端側の端部と、出力軸42の軸方向先端側の端部に軸方向に移動自在かつ相対回転自在に取り付けられるクランクアーム45の一端部との取付部位にクラッチ機構52を設ける。クラッチ機構52は、クランクアーム45の一端部に形成された係合溝53と、出力軸42の軸方向先端側の端部に設けられた係合突起54と、係合溝53と係合突起54を係合させる方向の弾性力をクランクアーム45に付与するコイルスプリング55とを有している。この弾性力に抗して、クランクアーム45が係合溝53と係合突起54の係合が外れる位置に移動されることによって、出力軸42とクランクアーム45との間の動力伝達が遮断される。
【選択図】図7

Description

本発明は、ワイパ部材を揺動駆動してウィンドシールドに付着した付着物を払拭するためのワイパ装置に関する。
自動車等の車両には、ウィンドシールドに付着した雨水や塵埃等の付着物を払拭して運転者の視界を確保するためにワイパ装置が搭載されている。ワイパ装置は、駆動源としてのワイパモータと、ワイパ部材が取り付けられるピボット軸と、ワイパモータの回転運動を揺動運動に変換してピボット軸に伝達するリンク機構とを有している。このようなワイパ装置では、ワイパモータによりリンク機構を介してピボット軸を揺動駆動することで、ワイパ部材がウィンドシールド上を往復揺動され、ウィンドシールドに付着した付着物を払拭するようになっている。
ところで、ワイパ部材がウィンドシールド上の雪溜まりに衝突したり、ワイパ部材へ落雪したりしてワイパ部材に外力が掛かる場合には、リンク機構を介してワイパモータに過大な外力が作用することで、ワイパモータに内蔵されている減速機構等が破損するおそれがある。そこで、例えば、特許文献1,2には、過大な外力に対してワイパモータを保護するために、クラッチ機構を内蔵したワイパモータが記載されている。
特開2006−322466号公報 特開2009−165284号公報
特許文献1に記載されるワイパモータでは、モータ本体の回転運動を揺動運動に変換して出力軸に伝達する揺動機構が設けられており、出力軸に過大な外力が作用した場合に出力軸と揺動機構との間の動力伝達を遮断するクラッチ機構がハウジングの内部に設けられている。また、特許文献2に記載されるワイパモータでは、モータ本体の回転を減速して出力軸に伝達する減速機構が設けられており、出力軸に過大な外力が作用した場合に出力軸と減速機構との間の動力伝達を遮断するクラッチ機構がワイパモータに内蔵されている。
しかしながら、このようにクラッチ機構をワイパモータのハウジングの内部に設けるようにすると、ワイパモータが大型化および重量化することになる。また、ハウジングの内部にクラッチ機構を設けるため、クラッチ機構を組み付ける作業が煩雑となる。
本発明の目的は、クラッチ機構を備えたワイパ装置において、ワイパモータの小型軽量化を図ることにある。
本発明の他の目的は、ワイパ装置の組立作業性を向上させることにある。
本発明のワイパ装置は、ワイパ部材を揺動駆動してウィンドシールドに付着した付着物を払拭するワイパ装置であって、前記ワイパ部材が取り付けられるピボット軸と、モータ本体と、前記モータ本体の回転を減速して出力軸に伝達する減速機構と、前記減速機構を収容するハウジングとを備えたワイパモータと、前記ハウジングの外部に突出された前記出力軸の軸方向先端側の端部に取り付けられるクランクアームを備え、前記出力軸の回転運動を揺動運動に変換して前記ピボット軸に伝達するリンク機構と、前記出力軸の軸方向先端側の端部と前記クランクアームとの取付部位に設けられ、前記出力軸と前記クランクアームとの間で所定以上の荷重が作用した場合に、前記出力軸と前記クランクアームとの間の動力伝達を遮断するクラッチ機構とを有することを特徴とする。
本発明のワイパ装置は、前記クラッチ機構は、前記出力軸の軸方向先端側の端部に軸方向に移動自在かつ相対回転自在に取り付けられる前記クランクアームに設けられた被係合部と、前記出力軸の軸方向先端側の端部に設けられ、前記被係合部に係合した状態で前記出力軸と前記クランクアームの少なくとも一方が回転することにより、前記出力軸の回転方向に沿う周方向分力および前記被係合部との係合が外れる方向の軸方向分力を前記クランクアームに作用させる係合部と、前記係合部と前記被係合部を係合させる方向の弾性力を前記クランクアームに付与する弾性部材とを有し、前記軸方向分力により前記クランクアームが前記係合部と前記被係合部の係合が外れる位置に前記弾性力に抗して移動されることによって、前記出力軸と前記クランクアームとの間の動力伝達を遮断することを特徴とする。
本発明のワイパ装置は、前記クラッチ機構は、前記出力軸の先端側の端部に相対回転自在に取り付けられる前記クランクアームに設けられた被係合部と、前記出力軸の軸方向先端側の端部に軸方向に移動自在かつ前記出力軸と一体に回転するように取り付けられた係合部材に設けられ、前記被係合部に係合した状態で前記出力軸と前記クランクアームの少なくとも一方が回転することにより、前記出力軸の回転方向に沿う周方向分力および前記被係合部との係合が外れる方向の軸方向分力を前記係合部材に作用させる係合部と、前記係合部と前記被係合部を係合させる方向の弾性力を前記係合部材に付与する弾性部材とを有し、前記軸方向分力により前記係合部材が前記係合部と前記被係合部の係合が外れる位置に前記弾性力に抗して移動されることによって、前記出力軸と前記クランクアームとの間の動力伝達を遮断することを特徴とする。
本発明のワイパ装置は、前記係合部と前記被係合部は、前記出力軸の回転方向において一位置のみで係合することを特徴とする。
本発明のワイパ装置は、前記係合部と前記被係合部との一方は断面多角形状の係合突起であり、前記係合部と前記被係合部との他方は前記係合突起に係合する断面多角形状の係合溝であることを特徴とする。
本発明によれば、出力軸の軸方向先端側の端部とクランクアームとの取付部位にクラッチ機構を設けるようにしたので、ギヤハウジングの内部にクラッチ機構を設けるようにした場合に比べて、ワイパモータの小型軽量化およびワイパモータの構造簡略化を図ることができる。また、出力軸の軸方向先端側の端部とクランクアームとの取り付けと、クラッチ機構の形成とを同一の工程にて行うことができ、ワイパ装置の組立作業性を向上させることができる。さらに、クラッチ機構をハウジングの外部に設けることで、クラッチ機構のメンテナンス性を向上させることができる。
本発明によれば、係合部と被係合部を出力軸の回転方向において一位置のみで係合するようにしたので、クラッチ機構が解除されて出力軸とクランクアームとが相対回転しても、係合部と被係合部の係合が外れた位置において再び係合部と被係合部が係合される。これにより、出力軸とクランクアームとの相対位置関係がずれることがなく、ワイパ部材の反転位置や停止位置がずれてしまうことを防止できる。
本発明の一実施の形態であるワイパ装置を搭載した車両の前方側を示す説明図である。 図1に示すワイパ装置の平面図である。 ギヤユニット部の内部構造を示す一部切り欠き斜視図である。 ギヤユニット部の内部構造を示す断面図である。 (A)はクラッチ機構の締結状態を示す説明図であり、(B)は(A)に示すクラッチ機構の平面図である。 (A)はクラッチ機構の解除状態を示す説明図であり、(B)は(A)に示すクラッチ機構の平面図である。 ワイパモータの駆動時にクランクアームに作用する荷重を示す説明図である。 ワイパ部材に外力が掛かる場合にクランクアームに作用する荷重を示す説明図である。 クラッチ機構の変形例を示す説明図である。 クラッチ機構の他の変形例を示す説明図である。 クラッチ機構のさらに他の変形例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、自動車等の車両10の前方側にはウィンドシールドとしてのフロントガラス11が設けられ、フロントガラス11上には、フロントガラス11に付着した雨水や塵埃等の付着物を払拭するためのDR側(運転席側)ワイパ部材12aとAS側(助手席側)ワイパ部材12bとが設けられている。
それぞれのワイパ部材12a,12bは、フロントガラス11上を摺動するワイパブレード13a,13bと、ワイパブレード13a,13bを揺動するワイパアーム14a,14bとを備えている。ワイパブレード13a,13bはワイパアーム14a,14bの先端に取り付けられ、ワイパアーム14a,14bの内側に設けられた図示しない引っ張りばねによってフロントガラス11に弾圧的に接触されている。
ワイパブレード13a,13bは、図1に二点鎖線で示すように、ワイパアーム14a,14bによりフロントガラス11上の下反転位置LRPと上反転位置URPとの間で揺動され、下反転位置LRPと上反転位置URPとの間で形成される払拭範囲11a,11bをそれぞれ同期して同一方向に往復払拭動作するようになっている。つまり、ワイパ部材12a,12bの払拭パターンはタンデム型となっている。なお、ワイパ部材12a,12bの払拭パターンとしてはタンデム型に限られず、対向払拭型などの他の払拭パターンとしても良い。
車両10には、フロントガラス11の前方側に位置させて、ワイパ部材12a,12bを揺動駆動するためのワイパ装置15が搭載されている。ワイパ装置15は、車両前方側に形成されるカウル16内に配置され、カウル16の開口側(図1における手前側)を閉塞するカウルトップパネル17により覆われている。図2は図1に示すワイパ装置の平面図である。
図2に示すように、ワイパ装置15は、DR側ワイパ部材12aが取り付けられるDR側ピボット軸18aと、AS側ワイパ部材12bが取り付けられるAS側ピボット軸18bとを有している。ピボット軸18a,18bは、その軸方向先端側の端部がカウルトップパネル17を貫通してカウル16の外部へ突出されており、ピボット軸18a,18bの軸方向先端側の端部にワイパアーム14a,14bの基端部がそれぞれ固定されている。
DR側ピボット軸18aの軸方向基端側は、カウル16内に配置されたDR側ピボットホルダ20aの円筒支持部21aに挿通されており、DR側ピボット軸18aがDR側ピボットホルダ20aにより回転自在に支持されている。DR側ピボットホルダ20aには、図示しない車体パネルにDR側ピボットホルダ20aを固定するための取付部22aが一体に設けられており、この取付部22aに挿通されるボルト等によりDR側ピボットホルダ20aが車体パネルに固定されている。
同様に、AS側ピボット軸18bの軸方向基端側は、カウル16内に配置されたAS側ピボットホルダ20bの円筒支持部21bに挿通されており、AS側ピボット軸18bがAS側ピボットホルダ20bにより回転自在に支持されている。AS側ピボットホルダ20bには、図示しない車体パネルにAS側ピボットホルダ20bを固定するための取付部22bが一体に設けられており、この取付部22bに挿通されるボルト等によりAS側ピボットホルダ20bが車体パネルに固定されている。
また、AS側ピボットホルダ20bには、DR側ピボットホルダ20a側に向けて延びる連結部23が一体に設けられており、車両10の車幅方向(図2における左右方向)に延びるフレーム部材24の一端部がAS側ピボットホルダ20bの連結部23にカシメ固定されている。一方、DR側ピボットホルダ20aにはモータブラケット25が一体に設けられており、フレーム部材24の他端部がモータブラケット25にボルト26により固定されている。
モータブラケット25にはワイパモータ27がボルト28により固定されており、ワイパモータ27および各ピボットホルダ20a,20bがフレーム部材24により支持されている。つまり、ワイパ装置15は、ワイパモータ27とピボットホルダ20a,20bとをフレーム部材24により連結するようにした所謂フレーム一体型のモジュラー型ワイパ装置となっている。ワイパモータ27はそれぞれのピボット軸18a,18bを揺動駆動する駆動源であり、モータ本体30と、モータ本体30の回転を減速して伝達する減速機構44(図3に示す)が設けられたギヤユニット部31とを備える減速機構付モータである。図3はギヤユニット部の内部構造を示す一部切り欠き斜視図であり、図4はギヤユニット部の内部構造を示す断面図である。
モータ本体30にはブラシ付直流モータが用いられており、モータ本体30に駆動電流を供給することにより、モータ本体30に設けられたモータシャフト32が所定の回転方向に回転駆動されるようになっている。モータ本体30は、鋼板等をプレス加工することにより有底筒状に形成されたモータケース33を有しており、モータシャフト32の軸方向一端側の端部がモータケース33により回転自在に支持されている。このモータ本体30は、モータケース33の開口側の端部において、ギヤユニット部31のギヤハウジング34に取り付けられている。なお、モータ本体30としてはブラシ付直流モータに限られず、ブラシレスモータなどの他の電動モータを用いるようにしても良い。
図4に示すように、ギヤハウジング34は、モータシャフト32の軸方向と直交する側に開口する有底の金属製のギヤケース35と、ギヤケース35の開口部を閉塞する樹脂製のギヤカバー36とを有している。ギヤハウジング34の内部にはモータシャフト32の軸方向他端側が挿入されており、モータシャフト32の軸方向他端側には相互に捩れ方向が逆向きに形成された一対のウォーム32a,32bが一体に設けられている。
一対のウォーム32a,32bにそれぞれ隣接させて、ギヤハウジング34の内部には一対のカウンタギヤ37a,37bが収容されている。一対のカウンタギヤ37a,37bはモータシャフト32の軸線に対して相互に反対側に配置されており、モータシャフト32の軸方向と直交する方向に延びる支軸38a,38bにより、カウンタギヤ37a,37bがギヤハウジング34内に回転自在に支持されている。カウンタギヤ37a,37bは、それぞれ隣接するウォーム32a,32bに噛み合うウォームホイール39a,39bと、ウォームホイール39a,39bと一体に回転されるピニオンギヤ40a,40bとを備えた二段ギヤとなっている。各カウンタギヤ37a,37bにはそれぞれウォーム32a,32bの回転が減速して伝達され、一対のカウンタギヤ37a,37bが同一回転速度で同一回転方向に回転される。
また、一対のピニオンギヤ40a,40bに隣接させて、ギヤハウジング34の内部には単一の出力ギヤ41が回転自在に収容されている。出力ギヤ41は各ピニオンギヤ40a,40bよりも多い歯数に形成されており、出力ギヤ41と各ピニオンギヤ40a,40bとが互いに噛み合っている。これにより、出力ギヤ41には一対のピニオンギヤ40a,40bの回転が減速して伝達される。この出力ギヤ41の軸心には、支軸38a,38bと平行に延びる出力軸42の軸方向基端側の端部が固定されている。図4に示すように、出力軸42は、ギヤケース35の底壁35aに一体に設けられた円筒支持部35bに挿通されており、円筒支持部35bの内周に装着された軸受部材43により出力軸42が円筒支持部35bに回転自在に支持されている。
これらウォーム32a,32b、カウンタギヤ37a,37b、出力ギヤ41により減速機構44が形成されており、ギヤハウジング34内に収容された減速機構44によってモータ本体30の回転が減速されて出力軸42に伝達される。出力軸42の軸方向先端側の端部はギヤケース35の円筒支持部35bを貫通してギヤハウジング34の外部に突出されている。なお、減速機構44としては上述した構造に限られず、他の構造を用いるようにしても良い。
出力軸42の軸方向先端側の端部には、出力軸42の径方向に延びるクランクアーム45の一端部が取り付けられている。また、図2に示すように、AS側ピボット軸18bの軸方向基端側の端部にはAS側駆動レバー46bの中間部が固定されており、クランクアーム45の他端部とAS側駆動レバー46bの一端部とがボールジョイント47を介して駆動ロッド48の両端部にそれぞれ回動自在に連結されている。同様に、DR側ピボット軸18aの軸方向基端側の端部にはDR側駆動レバー46aの一端部が固定されており、DR側駆動レバー46aの他端部とAS側駆動レバー46bの他端部とがボールジョイント47を介して連結ロッド49の両端部にそれぞれ回動自在に連結されている。
これらクランクアーム45、駆動レバー46a,46b、駆動ロッド48、および連結ロッド49によりリンク機構50が形成されており、ワイパモータ27と各ピボット軸18a,18bとを連結するリンク機構50により、出力軸42の回転運動が揺動運動に変換されて各ピボット軸18a,18bに伝達される。このワイパ装置15により、車室内に設けられたワイパ駆動用スイッチを操作してワイパモータ27が作動されると、ワイパモータ27の出力が各ピボット軸18a,18bに伝達され、ワイパ部材12a,12bが揺動駆動されるようになっている。なお、リンク機構50としては上述した構造に限られず、他の構造を用いるようにしても良い。
ワイパ装置15には、出力軸42の軸方向先端側の端部とクランクアーム45の一端部との取付部位にクラッチ機構52が設けられている。このクラッチ機構52は、出力軸42とクランクアーム45との間で動力伝達可能とする締結状態と、出力軸42とクランクアーム45との間の動力伝達を遮断する解除状態とに切り換えられる。図5(A)はクラッチ機構の締結状態を示す説明図であり、図5(B)は図5(A)に示すクラッチ機構の平面図である。図6(A)はクラッチ機構の解除状態を示す説明図であり、図6(B)は図6(A)に示すクラッチ機構の平面図である。
図5に示すように、クラッチ機構52は、クランクアーム45の一端部に設けられる被係合部としての係合溝(キー溝)53と、出力軸42の軸方向先端側の端部に設けられる係合部としての係合突起(キー)54と、係合溝53と係合突起54を係合させる方向の弾性力Tをクランクアーム45に付与する弾性部材としてのコイルスプリング55とを有している。
クランクアーム45の一端部には、出力軸42の軸方向先端側の端部の断面形状に対応させて断面円形状の貫通孔45aが形成されている。この貫通孔45aに出力軸42の軸方向先端側の端部を挿通することにより、クランクアーム45の一端部が出力軸42の軸方向先端側の端部に対して、出力軸42の軸方向に移動自在かつ出力軸42を軸心として相対回転自在に取り付けられている。クランクアーム45の一端部には、貫通孔45aから径方向外側に延びるとともに出力軸42の軸方向先端側に開口する係合溝53が形成されている。係合溝53は、それぞれ出力軸42の回転方向両側に向かうにつれて出力軸42の軸方向先端側へ傾斜する一対の傾斜面56a,56bを備えた断面三角形状をしている。
出力軸42の軸方向先端側の端部には、クランクアーム45よりも出力軸42の軸方向先端側に位置させて、出力軸42の外周面から径方向外側に突出する係合突起54が設けられている。係合突起54は、クランクアーム45の係合溝53に対応させて、それぞれ出力軸42の回転方向両側に向かうにつれて出力軸42の軸方向先端側へ傾斜する一対の傾斜面57a,57bを備えた断面三角形状をしている。これにより、出力軸42の係合突起54がクランクアーム45の係合溝53に対して出力軸42の軸方向先端側から噛み合うことで、係合溝53と係合突起54が互いに係合可能となっている。
この係合突起54は出力軸42と別体に成形されており、出力軸42の軸方向先端側の端部にクランクアーム45およびコイルスプリング55が取り付けられた状態で、出力軸42の軸方向先端側の端部に形成された圧入溝58に係合突起54が圧入固定されている。なお、係合突起54を出力軸42と一体に成形するようにしても良く、出力軸42と別体に成形された係合突起54をカシメや溶接等の他の手段により出力軸42の軸方向先端側の端部に固定するようにしても良い。
コイルスプリング55は、クランクアーム45の一端部とギヤケース35の円筒支持部35bの端部との間で圧縮された状態で、出力軸42の軸方向先端側の端部を取り囲むように装着されている。このコイルスプリング55により、クランクアーム45の一端部には出力軸42の軸方向先端側へ向けて弾性力Tが付与されている。つまり、出力軸42の係合突起54とクランクアーム45の係合溝53を係合させる方向の弾性力Tがコイルスプリング55からクランクアーム45の一端部に作用されている。
出力軸42とクランクアーム45との間で荷重が作用されていない場合には、図5に示すように、コイルスプリング55の弾性力T1により、出力軸42の係合突起54とクランクアーム45の係合溝53が互いに係合された待機位置にクランクアーム45が保持されている。これら係合溝53と係合突起54が係合されたクラッチ機構52の締結状態のもとでは、係合溝53と係合突起54の係合により出力軸42とクランクアーム45との間で動力伝達可能となり、出力軸42とクランクアーム45とが一体に回転されるようになっている。
一方、出力軸42とクランクアーム45との間で所定以上の荷重が作用している場合には、図6に示すように、クランクアーム45が待機位置のもとから出力軸42の軸方向基端側へ移動されて、コイルスプリング55の弾性力T2に抗して出力軸42の係合突起54とクランクアーム45の係合溝53の係合が外れた離脱位置にクランクアーム45が位置されている。これら係合溝53と係合突起54の係合が外れたクラッチ機構52の解除状態のもとでは、係合溝53と係合突起54の係合離脱により出力軸42とクランクアーム45との間の動力伝達が遮断され、出力軸42とクランクアーム45とが相対回転自在となっている。
ここで、弾性力T1はクランクアーム45が図5に示す待機位置のもとでのコイルスプリング55の弾性力Tであり、弾性力T2はクランクアームが図6に示す離脱位置のもとでのコイルスプリング55の弾性力Tである。このコイルスプリング55の弾性力Tはクランクアーム45が待機位置と離脱位置との間で出力軸42の軸方向に移動することにより変化し、T1≦T<T2の範囲でクラッチ機構52は締結状態であり、T=T2となるとクラッチ機構52は解除状態となる。
次に、クラッチ機構52の動作について詳細に説明する。図7はワイパモータの駆動時にクランクアームに作用する荷重を示す説明図である。図8はワイパ部材に外力が掛かる場合にクランクアームに作用する荷重を示す説明図である。
図7に示すように、クラッチ機構52が締結状態のもとでワイパモータ27により出力軸42が回転方向一方側へ回転駆動されると、互いに突き当てられた係合突起54の傾斜面57aおよび係合溝53の傾斜面56aを介して、出力軸42からクランクアーム45に駆動力F1が付与される。つまり、係合溝53と係合突起54とが係合した状態のもとで出力軸42が回転することにより、係合突起54の傾斜面57aおよび係合溝53の傾斜面56aに垂直な方向の駆動力F1がクランクアーム45に付与される。駆動力F1は、出力軸42の回転方向と同一向きの周方向分力Fr1と、出力軸42の軸方向基端側方向の軸方向分力Fa1とを備えており、軸方向分力Fa1は係合溝53と係合突起54の係合を外す方向に作用している。
この駆動力F1の軸方向分力Fa1は、クラッチ機構52が解除状態のもとでのコイルスプリング55の弾性力T2よりも小さく設定されており、コイルスプリング55の弾性力Tによりクランクアーム45は係合溝53と係合突起54が係合する位置に保持される。つまり、ワイパモータ27の通常駆動によりクラッチ機構52が解除状態となることはない。したがって、ワイパ部材12a,12bに外力が掛からない場合には、ワイパモータ27が作動されると、係合溝53と係合突起54の係合によって出力軸42からクランクアーム45に駆動力F1が作用され、その周方向分力Fr1によりクランクアーム45が出力軸42と一体に回転される。
一方、図8に示すように、クラッチ機構52が締結状態のもとでワイパ部材12a,12bに外力が掛かり、互いに突き当てられた係合溝53の傾斜面56aおよび係合突起54の傾斜面57aを介して、クランクアーム45から出力軸42に回転方向他方側へ向けて外力(トルク)Fが付与されると、その反力F2が出力軸42からクランクアーム45に付与される。つまり、係合溝53と係合突起54が係合した状態のもとでクランクアーム45が回転することにより、係合突起54の傾斜面57aおよび係合溝53の傾斜面56aに垂直な方向の反力F2がクランクアーム45に付与される。反力F2は、出力軸42の回転方向と同一向きの周方向分力Fr2と、出力軸42の軸方向基端側方向の軸方向分力Fa2とを備えており、軸方向分力Fa2は係合溝53と係合突起54の係合を外す方向に作用している。
したがって、ワイパ装置15によるワイパ部材12a,12bの揺動駆動時に、ワイパ部材12a,12bがフロントガラス11上の雪溜まりに衝突したり、ワイパ部材12a,12bに落雪したりして、ワイパ部材12a,12bに揺動方向と逆向きの外力が掛かると、ワイパモータ27からの駆動力F1と、クランクアーム45から出力軸42に付与される外力Fの反力F2とがクランクアーム45に作用されることになる。この駆動力F1の軸方向分力Fa1と反力F2の軸方向分力Fa2との合力が、クラッチ機構52が解除状態のもとでのコイルスプリング55の弾性力T2以上となる場合には、これら軸方向分力Fa1,Fa2の合力によりクランクアーム45が弾性力T2に抗して軸方向基端側へ移動され、クランクアーム45が離脱位置となる。これにより、係合溝53と係合突起54の係合が外れ、クラッチ機構52が解除状態となる。このクラッチ機構52が解除状態のもとでは、出力軸42からクランクアーム45に駆動力F1が作用されず、またクランクアーム45から出力軸42に外力Fが作用されず、出力軸42とクランクアーム45とが相対回転される。
図5(B)に示すように、係合溝53はクランクアーム45の一端部に1箇所設けられ、係合突起54は出力軸42の軸方向先端側の端部に1つ設けられている。これにより、クラッチ機構52が解除状態のもとで出力軸42とクランクアーム45とが相対回転される場合に、出力軸42とクランクアーム45とが一回転分だけ相対回転されると、係合溝53と係合突起54が再び係合されることになる。すなわち、係合溝53と係合突起54は出力軸42の回転方向において一位置のみで係合するため、出力軸42とクランクアーム45との相対位置関係がずれることなく、クラッチ機構52の締結および解除が行われるようになっている。
なお、上記においては、ワイパ装置15によるワイパ部材12a,12bの揺動駆動時に、ワイパ部材12a,12bに揺動方向と逆向きの外力が掛かる場合について説明したが、ワイパ装置15によるワイパ部材12a,12bの揺動駆動時に、ワイパ部材12a,12bに揺動方向と同一向きの外力が掛かる場合も同様である。その場合には、図8に二点鎖線で示すように、クランクアーム45に作用する反力F2は、出力軸42の回転方向と逆向きの周方向分力Fr2と、出力軸42の軸方向基端側方向の軸方向分力Fa2とを備えることになる。
また、上記においては、ワイパ装置15によるワイパ部材12a,12bの揺動駆動時に、ワイパ部材12a,12bに外力が掛かる場合について説明したが、ワイパモータ27の停止時にワイパ部材12a,12bに過大な外力が掛かる場合においても、クラッチ機構52は解除状態となる。すなわち、クランクアーム45に作用する反力F2の軸方向分力Fa2がコイルスプリング55の弾性力T2以上となる場合においても、クラッチ機構52は解除状態となる。
このように、ワイパ部材12a,12bに外力が掛かり、コイルスプリング55の弾性力T2以上の軸方向分力を備えた荷重が出力軸42とクランクアーム45との間で作用する場合に、クラッチ機構52が解除状態となることで、出力軸42とクランクアーム45とが相対回転自在となり、ワイパモータ27に外力が伝達することが防止される。このワイパ装置15では、クラッチ機構52の作動荷重が減速機構44やモータ本体30の耐荷重よりも小さくなるように、コイルスプリング55のばね定数や傾斜面56a,56b,57a,57bの傾斜角度θなどが設定されており、これにより、ワイパモータ27に内蔵された減速機構44やモータ本体30等の破損を防止することができる。したがって、減速機構44の強度を向上させる必要がなくなるため、カウンタギヤ37a,37bや出力ギヤ41を小型軽量化することができ、ひいてはワイパモータ27の小型軽量化を図ることができる。
本実施の形態のワイパ装置15では、クラッチ機構52を出力軸42の軸方向先端側の端部とクランクアーム45の一端部との取付部位、つまりギヤハウジング34の外部に設けるようにしている。これにより、ギヤハウジングの内部にクラッチ機構を設けるようにした場合に比べて、ワイパモータ27の小型軽量化およびワイパモータ27の構造簡略化を図ることができる。
また、出力軸42の軸方向先端側の端部とクランクアーム45の一端部との取付部位にクラッチ機構52を設けるようにしたので、出力軸42の軸方向先端側の端部とクランクアーム45の一端部との取り付けと、クラッチ機構52の形成とを同一の工程にて行うことができ、ワイパ装置15の組立作業性を向上させることができる。さらに、クラッチ機構52をギヤハウジング34の外部に設けることで、クラッチ機構52のメンテナンス性を向上させることができる。
また、本実施の形態のワイパ装置15では、係合溝53と係合突起54とを出力軸42の回転方向において一位置のみで係合するようにしている。これにより、クラッチ機構52が解除されて出力軸42とクランクアーム45とが相対回転しても、係合溝53と係合突起54の係合が外れた位置において再び係合溝53と係合突起54が係合される。したがって、出力軸42とクランクアーム45との相対位置関係がずれることがなく、ワイパ部材12a,12bの反転位置や停止位置がずれてしまうことを防止できる。
なお、図4に示すように、出力ギヤ41の軸方向基端側の端面はギヤカバー36に突き当てられており、これにより、出力軸42の軸方向基端側へのスラスト変化が出力ギヤ41を介してギヤカバー36により押さえられている。また、出力軸42の軸方向先端側の端部には、円筒支持部35bの端部とコイルスプリング55との間に位置させて図示しないワッシャが圧入されており、ワッシャにより出力軸42の抜けが防止されている。
図9はクラッチ機構の変形例を示す平面図である。図9に示すクラッチ機構60では、出力軸42の軸方向先端側の端部に3つの係合突起54a〜54cが出力軸42の回転方向に等間隔に設けられており、これら係合突起54a〜54cに対応させて、クランクアーム45の一端部に3つの係合溝53a〜53cが出力軸42の回転方向に等間隔に形成されている。係合突起54a〜54cは、その径方向寸法La〜Lcがそれぞれ相違して設けられており、係合溝53a〜53cは、それぞれ対応する係合突起54a〜54cの径方向寸法La〜Lcに対応した径方向寸法に形成されている。
このように、出力軸42とクランクアーム45との間で作用する荷重を分散させるために係合溝53および係合突起54の個数を増やした場合でも、それぞれの係合溝53a〜53cおよび係合突起54a〜54cの形状を相違させることで、係合溝53a〜53cと係合突起54a〜54cを出力軸42の回転方向において一位置のみで係合可能とすることができる。これにより、上述したクラッチ機構52と同様に、ワイパ部材12a,12bの反転位置や停止位置がずれてしまうことを防止できる。
なお、図9に示すクラッチ機構60では、それぞれの係合溝53a〜53cおよび係合突起54a〜54cの形状を相違させるようにしたが、それぞれの係合溝53a〜53cおよび係合突起54a〜54cを出力軸42の回転方向に相互に間隔をずらして設けるようにしても良い。また、係合溝53および係合突起54の個数は、出力軸42やクランクアーム45の耐荷重等を考慮して任意に変更することが可能である。
図10はクラッチ機構の他の変形例を示す説明図である。図10に示すクラッチ機構70では、クランクアーム45の一端部よりも出力軸42の軸方向先端側に位置させて、出力軸42の軸方向先端側の端部に係合部材としての係合プレート71が固定されている。この係合プレート71の軸方向基端側の端面に係合部としての係合溝72が形成されるとともに、クランクアーム45の一端部に被係合部としての係合突起73が出力軸42の軸方向先端側へ突出して設けられている。係合溝72および係合突起73は、それぞれ出力軸42の回転方向両側に向かうにつれて出力軸42の軸方向基端側に傾斜する一対の傾斜面56a,56b,57a,57bを備えた断面三角形状をしており、係合溝72と係合突起73が互いに係合可能となっている。
このクラッチ機構70においても、上述したクラッチ機構52と同様に、クランクアーム45に作用する荷重の軸方向分力によりコイルスプリング55の弾性力Tに抗してクランクアーム45が係合溝72と係合突起73との係合が外れる位置に移動されることによって、出力軸42とクランクアーム45との間の動力伝達が遮断される。このように、上述したクラッチ機構52においては、クランクアーム45に係合溝53を設けるとともに出力軸42の軸方向先端側の端部に係合突起54を設けるようにしたが、図9に示すクラッチ機構70のように、出力軸42の軸方向先端側の端部に係合溝72を設けるとともにクランクアーム45に係合突起73を設けるようにしても良い。
図11はクラッチ機構のさらに他の変形例を示す説明図である。図11に示すクラッチ機構80では、クランクアーム45の一端部よりも出力軸42の軸方向基端側に位置させて、出力軸42の軸方向先端側の端部に係合部材としての係合プレート81が、出力軸42の軸方向に移動自在かつ出力軸42を軸心として相対回転自在に取り付けられている。この係合プレート81の軸方向先端側の端面に係合部としての係合溝82が形成されるとともに、クランクアーム45の一端部に被係合部としての係合突起83が出力軸42の軸方向基端側へ突出して設けられている。係合溝82および係合突起83は、それぞれ出力軸42の回転方向両側に向かうにつれて出力軸42の軸方向先端側に傾斜する一対の傾斜面56a,56b,57a,57bを備えた断面三角形状をしており、係合溝82と係合突起83が互いに係合可能となっている。また、係合プレート81には、係合溝82と係合突起83を係合させる方向に向けて出力軸42の軸方向先端側へコイルスプリング55の弾性力Tが付与されている。
このクラッチ機構80においても、上述したクラッチ機構52と同様に、係合プレート81に作用する荷重の軸方向分力によりコイルスプリング55の弾性力Tに抗して係合プレート71が係合溝82と係合突起83の係合が外れる位置に移動されることによって、出力軸42とクランクアーム45との間の動力伝達が遮断される。このように、上述したクラッチ機構52においては、コイルスプリング55の弾性力Tに抗してクランクアーム45を軸方向に移動することで係合溝53と係合突起54との係合を外すようにしたが、図11に示すクラッチ機構80のように、コイルスプリング55の弾性力Tに抗して係合プレート81を軸方向に移動することで係合溝82と係合突起83との係合を外すようにしても良い。
なお、図10,11に示すクラッチ機構70,80においては、係合プレート71,81に係合溝72,82を設けるとともにクランクアーム45に係合突起73,83を設けるようにしたが、係合プレート71,81に係合部として係合突起を設けるとともにクランクアーム45に被係合部として係合溝を設けるようにしても良い。このクラッチ機構80では、クランクアーム45が出力軸42の軸方向先端側へスラスト変化することを防止するために、クランクアーム45よりも出力軸42の軸方向先端側に位置させて、出力軸42の軸方向先端側の端部にワッシャやCリング等の係止部材84が固定されている。また、図10のクラッチ機構70においても同様に、出力軸42の軸方向先端側の端部にワッシャやCリング等の係止部材を固定するようにしても良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、前記実施の形態においては、弾性部材としてコイルスプリング55を用いるようにしたが、これに限定されることはなく、スプリングワッシャやゴム部材等の他の弾性部材を用いるようにしても良い。
また、前記実施の形態においては、係合突起54,73,83および係合溝53,72,82を断面三角形状としたが、これに限定されることはなく、出力軸42とクランクアーム45の少なくとも一方が回転することにより、周方向分力と軸方向分力とを備えた荷重が出力軸42とクランクアーム45との間で作用する形状であれば良い。例えば、係合突起54,73,83および係合溝53,72,82の断面形状を、傾斜面56a,56b,57a,57bを備えた断面多角形状や断面半円形状とすることも可能である。
10 車両
11 フロントガラス(ウィンドシールド)
11a,11b 払拭範囲
12a DR側ワイパ部材
12b AS側ワイパ部材
13a,13b ワイパブレード
14a,14b ワイパアーム
15 ワイパ装置
16 カウル
17 カウルトップパネル
18a DR側ピボット軸
18b AS側ピボット軸
20a DR側ピボットホルダ
20b AS側ピボットホルダ
21a,21b 円筒支持部
22a,22b 取付部
23 連結部
24 フレーム部材
25 モータブラケット
26 ボルト
27 ワイパモータ
28 ボルト
30 モータ本体
31 ギヤユニット部
32 モータシャフト
32a,32b ウォーム
33 モータケース
34 ギヤハウジング
35 ギヤケース
35a 底壁
35b 円筒支持部
36 ギヤカバー
37a,37b カウンタギヤ
38a,38b 支軸
39a,39b ウォームホイール
40a,40b ピニオンギヤ
41 出力ギヤ
42 出力軸
43 軸受部材
44 減速機構
45 クランクアーム
45a 貫通孔
46a DR側駆動レバー
46b AS側駆動レバー
47 ボールジョイント
48 駆動ロッド
49 連結ロッド
50 リンク機構
52 クラッチ機構
53,53a〜53c 係合溝(被係合部)
54,54a〜54c 係合突起(係合部)
55 コイルスプリング(弾性部材)
56a,56b 傾斜面
57a,57b 傾斜面
58 圧入溝
60 クラッチ機構
70 クラッチ機構
71 係合プレート
72 係合溝(係合部)
73 係合突起(被係合部)
80 クラッチ機構
81 係合プレート(係合部材)
82 係合溝(係合部)
83 係合突起(被係合部)
84 係止部材

Claims (5)

  1. ワイパ部材を揺動駆動してウィンドシールドに付着した付着物を払拭するワイパ装置であって、
    前記ワイパ部材が取り付けられるピボット軸と、
    モータ本体と、前記モータ本体の回転を減速して出力軸に伝達する減速機構と、前記減速機構を収容するハウジングとを備えたワイパモータと、
    前記ハウジングの外部に突出された前記出力軸の軸方向先端側の端部に取り付けられるクランクアームを備え、前記出力軸の回転運動を揺動運動に変換して前記ピボット軸に伝達するリンク機構と、
    前記出力軸の軸方向先端側の端部と前記クランクアームとの取付部位に設けられ、前記出力軸と前記クランクアームとの間で所定以上の荷重が作用した場合に、前記出力軸と前記クランクアームとの間の動力伝達を遮断するクラッチ機構とを有することを特徴とするワイパ装置。
  2. 請求項1記載のワイパ装置において、前記クラッチ機構は、
    前記出力軸の軸方向先端側の端部に軸方向に移動自在かつ相対回転自在に取り付けられる前記クランクアームに設けられた被係合部と、
    前記出力軸の軸方向先端側の端部に設けられ、前記被係合部に係合した状態で前記出力軸と前記クランクアームの少なくとも一方が回転することにより、前記出力軸の回転方向に沿う周方向分力および前記被係合部との係合が外れる方向の軸方向分力を前記クランクアームに作用させる係合部と、
    前記係合部と前記被係合部を係合させる方向の弾性力を前記クランクアームに付与する弾性部材とを有し、
    前記軸方向分力により前記クランクアームが前記係合部と前記被係合部の係合が外れる位置に前記弾性力に抗して移動されることによって、前記出力軸と前記クランクアームとの間の動力伝達を遮断することを特徴とするワイパ装置。
  3. 請求項1記載のワイパ装置において、前記クラッチ機構は、
    前記出力軸の先端側の端部に相対回転自在に取り付けられる前記クランクアームに設けられた被係合部と、
    前記出力軸の軸方向先端側の端部に軸方向に移動自在かつ前記出力軸と一体に回転するように取り付けられた係合部材に設けられ、前記被係合部に係合した状態で前記出力軸と前記クランクアームの少なくとも一方が回転することにより、前記出力軸の回転方向に沿う周方向分力および前記被係合部との係合が外れる方向の軸方向分力を前記係合部材に作用させる係合部と、
    前記係合部と前記被係合部を係合させる方向の弾性力を前記係合部材に付与する弾性部材とを有し、
    前記軸方向分力により前記係合部材が前記係合部と前記被係合部の係合が外れる位置に前記弾性力に抗して移動されることによって、前記出力軸と前記クランクアームとの間の動力伝達を遮断することを特徴とするワイパ装置。
  4. 請求項2または3記載のワイパ装置において、前記係合部と前記被係合部は、前記出力軸の回転方向において一位置のみで係合することを特徴とするワイパ装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載のワイパ装置において、前記係合部と前記被係合部との一方は断面多角形状の係合突起であり、前記係合部と前記被係合部との他方は前記係合突起に係合する断面多角形状の係合溝であることを特徴とするワイパ装置。
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