JP2012201038A - 熱転写シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材1の一方の面に耐熱滑性層2を設け、この基材1の他方の面に下引き層3、染料層4を順次形成してなる熱転写シートにおいて、下引き層3が、水溶性高分子を含む層からなり、耐熱滑性層2が、少なくとも樹脂と無機粒子とを含む層からなり、耐熱滑性層2側から観察される無機粒子または無機粒子の凝集物に対応する粒子物における、面積が100μm2以上のものが500個/mm2以下であることを特徴とする熱転写シートとする。
【選択図】 図1
Description
このような問題を解決するために、耐熱滑性層に粒子等を添加することによって凹凸を付与しサーマルヘッドの接触面積を小さくし滑性を向上させる方法が提案されている。
本発明は上記の問題点に鑑み、基材上に設けた耐熱滑性層の中に存在する粒子の形態について、大きさとその数を所定の範囲内に制限した熱転写シートとすることにより印画物の濃淡ムラがなく、高速印画時における転写感度が高く、染料層に使用する染料を低減できる熱転写シートを提供することを目的とするものである。
基材1の材料としては、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求されるので、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルムや、コンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独で又は組み合わせた複合体を使用することが可能であるが、中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、その厚さは、操作性、加工性を考慮し、2〜50μmの範囲のものが使用可能で、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2〜9μm程度のものが好ましい。
このような下引き層を形成することによって染料層に使用する染料を増やすことなく高濃度の印画が得られ、印画における異常転写がない熱転写シートが得られる。
(実施例1)
<耐熱滑製層塗液の作成>
下記組成の材料を初めにハイスピードミキサーで混合した後、その混合液をサンドミルにかけて分散を行い耐熱滑性層の塗液を作製した。分散終了の目安は、分散サンプルをレーザー回折・散乱法による粒度分布を測定し、体積平均粒子径が3.0μm以下になったときである。
アクリルポリオール樹脂 12.5部
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル・リン酸エステル 2.5部
シリカ 6.0部
トルエン 50.0部
メチルエチルケトン 20.0部
酢酸エチル 5.0部
<耐熱滑性層付き基材の作製>
基材として、4.5μmの片面易接着処理付きポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その非易接着処理面に上記で作成した耐熱滑性層塗液96.0部に対し2,6−トリレンジイソシアネートプレポリマーを4.0部添加後、1時間以上撹拌した塗液をグラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が1.0g/m2になるように塗布、乾燥した後に、40℃環境下で1週間エージングすることで、耐熱滑性層付き基材を得た。
得られた耐熱滑性層付き基材を耐熱滑性層側から観察したところ、シリカ粒子またはシリカ粒子の凝集物に対応する粒子物における、面積が100μm2以上のものが500個/mm2以下であることを確認した。
耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の下引き層塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.20g/m2になるように塗布、乾燥させ下引き層を形成した。引き続き、その下引き層の上に、下記組成の染料層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.70g/m2になるように塗布し、乾燥させることで、染料層を形成し、実施例1の熱転写シートを得た。
ポリエステル樹脂 5.0部
純水 76.0部
イソプロピルアルコール 19.0部
<染料層塗液>
C.I.ソルベントブルー63 6.0部
ポリビニルアセタール樹脂 4.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 45.0部
(実施例2)
実施例1で作製した熱転写シートにおいて、下引き層塗液のポリエステル樹脂をポリビニルアルコールにした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の熱転写シートを作製した。
実施例1で作製した熱転写シートにおいて、下引き層塗液のポリエステル樹脂をポリビニルピロリドンにした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の熱転写シートを作製した。
(実施例4)
実施例1で作製した熱転写シートにおいて、下引き層塗液のポリエステル樹脂をポリビニルアルコール2.5部、ポリビニルピロリドン2.5部にした以外は、実施例1と同様にして、実施例4の熱転写シートを作製した。
実施例4で作製した熱転写シートにおいて、耐熱滑性層塗液を作成する際、実施例4で行ったサンドミルの分散時間を5倍に延長した以外は実施例4と同様にして実施例5の熱転写シートを作製した。分散終了後の粒度分布の測定では、体積平均粒子径が2.2μm以下であった。
また、実施例5で得られた熱転写シートを耐熱滑性層側から観察したところ、シリカ粒子またはシリカ粒子の凝集物に対応する粒子物における、面積が50μm2以上のものが500個/mm2以下であることを確認した。
実施例4で作製した熱転写シートにおいて、耐熱滑性層塗液のシリカをタルクにした以外は実施例4と同様にして、実施例6の熱転写シートを作成した。
(実施例7)
実施例5で作製した熱転写シートにおいて、耐熱滑性層中の下引き層中のシリカをタルクにした以外は実施例5と同様にして、実施例7の熱転写シートを作製した。分散終了後の粒度分布の測定では、体積平均粒子径が2.4μmであった。
また、実施例5で得られた熱転写シートを耐熱滑性層側から観察したところ、シリカ粒子またはシリカ粒子の凝集物に対応する粒子物における、面積が50μm2以上のものが500個/mm2以下であることを確認した。
実施例6で作製した熱転写シートにおいて、下引き層を設けない事以外は実施例6と同様にして、比較例1の熱転写シートを作製した。
(比較例2)
実施例6で作製した熱転写シートにおいて、耐熱滑性層塗液を作成する際、実施例6で行ったサンドミルの分散時間を半分に短縮した以外は実施例6と同様にして比較例2の熱転写シートを作製した。分散終了後の粒度分布の測定では、体積平均粒子径が5.8μmであった。
また、実施例5で得られた熱転写シートを耐熱滑性層側から観察したところ、シリカ粒子またはシリカ粒子の凝集物に対応する粒子物における、面積が100μm2以上のものが500個/mm2以上であることを確認した。
実施例1〜7および比較例1〜2で作製した熱転写シートの染料層の上に、幅24mm、長さ150mmのセロハンテープを貼り、その後すぐに剥がしたときの、セロハンテープ側への染料層の付着の有無を調べることにより評価した結果を、表1に示す。
なお、評価は、以下の基準にて行った。
◎:染料層の付着が、認められない。
○:染料層の付着が、ごく僅かに認められる。
×:染料層の付着が、全面で認められる。
実施例1〜7および比較例1〜2で作製した熱転写シートと被転写体を使用し、サーマルシミュレーターにて以下の条件でベタ印画を行い、最高反射濃度、濃淡ムラの評価をした結果を表1に示す。X−Rite528にて測定した値である。
印画環境:23℃50%RH
印加電圧:29V
ライン周期:0.7msec
印画密度:主走査300dpi 副走査300dpi
なお、濃淡ムラ評価は、以下の基準にて行った。
◎:濃淡ムラが、認められない。
○:濃淡ムラが、ごく僅かに認められる。
×:濃淡ムラが、認められる。
実施例1〜7および比較例1〜2で作製した熱転写シートと被転写体を使用し、印画安定性を評価するために、昇華プリンタを用いて連続100枚のベタ印画を行い印画シワの評価を行った。
なお、印画シワの評価は、以下の基準にて行った。
◎:印画シワ0枚
○:印画シワ1〜2枚
×:印画シワ3枚以上
2…耐熱滑性層
3…下引き層
4…染料層
Claims (4)
- 基材の一方の面に耐熱滑性層を設け、この基材の他方の面に下引き層、染料層を順次形成してなる熱転写シートにおいて、前記下引き層が、水溶性高分子を含む層からなり、前記耐熱滑性層が、少なくとも樹脂と無機粒子とを含む層からなり、前記耐熱滑性層側から観察される無機粒子または無機粒子の凝集物に対応する粒子物における、面積が100μm2以上のものが500個/mm2以下であることを特徴とする熱転写シート。
- 前記水溶性高分子が、少なくともポリビニルアルコールまたはポリビニルピロリドンまたはポリビニルピロリドンの共重合体を含む層であることを特徴とする請求項1記載の熱転写シート。
- 前記耐熱滑性層側で観察される無機粒子または無機粒子の凝集物の面積が50μm2以上のものが500個/mm2以下であることを特徴とする請求項1または2記載の熱転写シート。
- 前記無機粒子がタルク粒子であることが特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱転写シート。
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Citations (4)
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2011
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