JP2012201021A - 感熱転写記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速印画時における転写感度が高く、すなわち染料層に使用する染料を低減でき、また高温・高湿下に保存後においても、印画における異常転写を防止でき、さらには、いわゆる「テカリ」の現象を少なくできる感熱転写記録媒体を提供する。
【解決手段】基材10の一方の面に耐熱滑性層40を設け、この基材10の他方の面に下引き層20、染料層30を順次形成した感熱転写記録媒体である。下引き層20は、少なくともビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子と、一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物を、主成分として含む塗布液を、塗布、乾燥して形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、感熱転写方式のプリンタに使用される感熱転写記録媒体に関するもので、基材の一方の面に耐熱滑性層を設け、この基材の他方の面に下引き層、染料層を順次形成した感熱転写記録媒体に関する。さらに詳しくは、高速印画時における転写感度が高く、すなわち、染料層に使用する染料を低減でき、また、高温・高湿下に保存後においても、印画における異常転写を防止でき、しかも、高濃度部で発生する画質不良、すなわち、被転写体の受像層が感熱転写記録媒体に融着することで色相変動が起こり、その結果、印画物表面が部分的にマット化する、いわゆる「テカリ」の現象を少なくすることができる感熱転写記録媒体に関するものである。
一般に、感熱転写記録媒体は、サーマルリボンと呼ばれ、感熱転写方式のプリンタに使用されるインクリボンのことであり、基材の一方の面に感熱転写層、その基材の他方の面に耐熱滑性層(バックコート層)を設けたものである。ここで感熱転写層は、インクの層であって、プリンタのサーマルヘッドに発生する熱によって、そのインクを昇華(昇華転写方式)あるいは溶融(溶融転写方式)させ、被転写体側に転写するものである。
現在、感熱転写方式の中でも昇華転写方式は、プリンタの高機能化と併せて各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等、広く利用されている。そういった用途の多様化と共に、小型化、高速化、低コスト化、また得られる印画物への耐久性を求める声も大きくなり、近年では基材シートの同じ側に印画物への耐久性を付与する保護層等を重ならないように設けられた複数の感熱転写層をもつ感熱転写記録媒体がかなり普及してきている。
そのような中、用途の多様化と普及拡大に伴い、よりプリンタの印画速度の高速化が進むに従って、従来の感熱転写記録媒体では十分な印画濃度が得られないという問題が生じてきた。そこで転写感度を上げるべく、感熱転写記録媒体の薄膜化により印画における転写感度の向上を試みることが行われてきたが、感熱転写記録媒体の製造時や印画の際に熱や圧力等によりシワが発生したり、場合によっては破断が発生するという問題を抱えている。
また、感熱転写記録媒体の染料層における染料/樹脂(Dye/Binder)の比率を大きくして、印画濃度や印画における転写感度の向上を試みることが行われているが、染料を増やすことでコストアップとなるばかりではなく、製造工程における巻き取り状態時に感熱転写記録媒体の耐熱滑性層へ染料の一部が移行し(裏移り)、その後の巻き返し時、その移行した染料が他の色の染料層、あるいは保護層に再転移し(裏裏移り)、この汚染された層を被転写体へ熱転写すると、指定された色と異なる色相になったり、いわゆる地汚れが生じたりする。
また、感熱転写記録媒体側ではなく、プリンタ側で画像形成時のエネルギーをアップする試みも行われているが、消費電力が増えるばかりではなく、プリンタのサーマルヘッドの寿命を短くする他、染料層と被転写体とか融着し、いわゆる異常転写が生じやすくなる。それに対して異常転写を防止するために、染料層あるいは被転写体に多量の離型剤を添加すると、画像のにじみや地汚れが生じたりする。
このような問題を解決するために、いくつかの方法が提案されている。例えば、特許文献1では、基材と染料層との間にポリビニルピロリドン樹脂と変性ポリビニルピロリドン樹脂を含有する接着層を有する熱転写シートが提案されている。
また、特許文献2には、基材と染料層の間にポリビニルピロリドン樹脂またはポリビニルアルコール樹脂の熱可塑性樹脂とコロイド状無機顔料超微粒子からなる接着層を有する熱転写シートが提案されている。
また、特許文献3には、基材と染料層の間にビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体とコロイド状無機顔料超微粒子からなる下地層を有する熱転写シートが提案されている。
特開2005−231354号公報 特開2006−150956号公報 特開2008−155612号公報
しかしながら、特許文献1に提案されている感熱転写記録媒体にて昇華転写方式の高速プリンタで印画を行った場合、高温・高湿下に保存したものを含めて、異常転写は確認されないものの、印画における転写感度が低く、充分なレベルまで至らず、また、テカリも充分に抑えることができなかった。また、特許文献2に提案されている感熱転写記録媒体にて同じく印画を行った場合、印画における転写感度は高く、充分なレベルに至っているものの、高温・高湿下に保存したもので異常転写が確認され、しかもテカリも充分に抑えることができなかった。さらに、特許文献3に提案されている感熱転写記録媒体にて同じく印画を行った場合、印画における転写感度は高く、充分なレベルに至っており、高温・高湿下に保存したものも含めて、異常転写は問題ないものの、印画ムラが確認され、しかもテカリも充分に抑えることができなかった。
このように、従来技術では、印画における転写感度が高く、高温・高湿下に保存した場合においても異常転写を発生せず、テカリの現象を十分改善した高速プリンタに対応できる感熱転写記録媒体が見出されていないことが実際の状況である。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑み、高速印画時における転写感度が高く、すなわち、染料層に使用する染料を低減でき、また、高温・高湿下に保存後においても、印画における異常転写を防止でき、しかも、高濃度部で発生する画質不良、すなわち、被転写体の受像層が感熱転写記録媒体に融着することで色相変動が起こり、その結果、印画物表面が部分的にマット化する、いわゆる「テカリ」の現象を少なくすることができる感熱転写記録媒体を提供することを目的としている。
本発明に係わる感熱転写記録媒体は、基材の一方の面に耐熱滑性層を設け、該基材の他方の面に下引き層、染料層を順次形成した感熱転写記録媒体において、前記下引き層は、少なくともビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子と、一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物を、主成分として含む塗布液を塗布、乾燥して形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、前記下引き層が、少なくともビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子と、一般式R’Si(O R)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物を、主成分として含む塗布液を塗布、乾燥して形成されていることにより、高速印画時における転写感度が高く、すなわち染料層に使用する染料を増やすことなく高濃度の印画が得られ、かつ高温・高湿下に保存後においても印画における異常転写がなく、しかもテカリの現象が少ない、充分に満足できる印画物が得られる感熱転写記録媒体を提供することが可能になる。
また、本発明に係わる感熱転写記録媒体においては、前記水溶性高分子として、さらに、ポリビニルアルコールも含まれていることが好ましい。
また、本発明に係わる感熱転写記録媒体においては、前記3官能オルガノシランを構成するR’にエポキシ基が含まれていることが好ましい。
また、本発明に係わる感熱転写記録媒体においては、前記複合物中に反応触媒が添加されていることが好ましい。
また、本発明に係わる感熱転写記録媒体においては、前記反応触媒が、錫化合物であることが好ましい。
また、本発明に係わる感熱転写記録媒体においては、前記錫化合物が、塩化錫、オキシ塩化錫及び錫アルコキシドから選ばれる錫化合物であることが好ましい。
また、本発明に係わる感熱転写記録媒体においては、前記複合物中に、更に、一般式M(OR)n(M:金属元素、R:CH3、C25などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物を添加することが好ましい。
また、本発明に係わる感熱転写記録媒体においては、前記金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物中の金属がSi、Al、Ti、Zrあるいはそれらの混合物であることが好ましい。
また、本発明に係わる感熱転写記録媒体においては、前記下引き層の乾燥後の塗布量が、0.10g/m2以上0.30g/m2以下の範囲内であることが好ましい。
本発明の感熱転写記録媒体は、前記下引き層が、少なくともビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子と、一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物を、主成分として含む塗布液を塗布、乾燥して形成されていることにより、高速印画時における転写感度が高く、すなわち染料層に使用する染料を増やすことなく高濃度の印画が得られ、かつ高温・高湿下に保存後においても印画における異常転写がなく、さらにはいわゆる「テカリ」の現象の少ない、充分に満足できる印画物を得ることができる。
前記下引き層の一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物と、一般式M(OR)n(M:金属元素、R:CH3、C25などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物の添加物は、反応性に富む無機成分であり、水溶液中から乾燥形成される中で自らが重縮合反応して鎖状あるいは三次元構造のポリマーを形成する他、水溶性高分子とは分子レベルの複合体を形成すると考えられる。
そこで前記下引き層の一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物と、一般式M(OR)nM:金属元素、R:CH3、C25などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物を添加物の重縮合物は、少なくともビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子だけでは不足する高速印画時における転写感度の向上をもたらすと考えられ、前記下引き層の一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物と、一般式M(OR)n(M:金属元素、R:CH3、C25などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物を添加物と、少なくともビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子との複合体は、水溶性高分子だけでは劣る高温・高湿下に保存後における異常転写に関して、改善をもたらすものと考えられる。
さらに、前記水溶性高分子が少なくともビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含み、さらに、ポリビニルアルコールも含み、前記金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物中の金属をテトラエトキシシラン〔Si(OC254〕、トリプロポキシアルミニウムあるいはそれらの混合物とし、前記下引き層の乾燥後の塗布量を0.10g/m2以上0.30g/m2以下の範囲内にすることで、高速印画時における転写感度が高く、より高濃度の印画が得られ、かつ高温・高湿下に保存後においても印画における異常転写がなく、さらにはいわゆる「テカリ」の現象の少ない、より充分に満足できる印画物を得ることができる。
本発明の実施形態に係る感熱転写記録媒体を示す側断面図。
本発明の実施形態に係る感熱転写記録媒体は、基材の一方の面に耐熱滑性層を設け、この基材の他方の面に下引き層、染料層を順次形成した感熱転写記録媒体である。前記下引き層は、少なくともビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子と、一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物を、主成分として含む塗布液を、塗布、乾燥して形成されていることを特徴とする。
また、更に、一般式M(OR)n(M:金属元素、R:CH3、C25などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物を添加することも特徴とする。ここで、本発明の効果を損なわない限り、さらに他の成分が添加されていても良い旨を表し、下引き層形成時の全体からみて上述の成分の合計が50質量%超で含まれる意味であるが、好ましくは80質量%以上である。
本実施形態の感熱転写記録媒体は、図1に示すように、基材10の一方の面にサーマルヘッドとの滑り性を付与する耐熱滑性層40を設け、基材10の他方の面に水溶性高分子と、下記一般式で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物を、主成分として含む塗布液を用意し、その塗布液を塗布、乾燥して形成される下引き層20、染料層30を順次形成した構成である。
一般式:R’Si(OR)3
(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)。
前記基材10としては、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求されるので、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独で又は組み合わされた複合体として使用可能であるが、中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、その厚さは、操作性、加工性を考慮し、2〜50μmの範囲のものが使用可能であるが、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2〜9μm程度のものが好ましい。
また、前記基材10においては、耐熱滑性層40または/および下引き層20を形成する面に、接着処理を施すことも可能である。接着処理としては、コロナ処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、プラズマ処理、プライマー処理等の公知の技術を適用することができ、それらの処理を二種以上併用することもできる。本発明では、基材10と下引き層20との接着性を高めることが有効であり、コスト面からもプライマー処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
次に、前記耐熱滑性層40は、従来公知のもので対応でき、例えば、バインダーとなる樹脂、離型性や滑り性を付与する機能性添加剤、充填剤、硬化剤、溶剤などを配合して調製し、塗布、乾燥して形成することができる。この耐熱滑性層40の乾燥後の塗布量は、0.1〜2.0g/m2程度が適当である。
耐熱滑性層40の一例を挙げると、バインダー樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。
機能性添加剤としては、動物系ワックス、植物系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪酸エステルとグリセライト系ワックス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワックス、塩素化炭化水素系ワックス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワックス、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル等の高級脂肪酸エステル、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸金属塩、長鎖アルキルリン酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル又は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル等のリン酸エステル等の界面活性剤等を挙げることができる。
充填剤としては、タルク、シリカ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、シリコーン粒子、ポリエチレン樹脂粒子、ポリプロピレン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子等を挙げることができる。硬化剤としては、トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等のイソシアネート類、およびその誘導体を挙げることができるが、前記は全て特に限定されるわけではない。
次に、前記下引き層20は、本発明の必須成分として、水溶性高分子と、下記一般式で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物を主成分として含む塗布液を用意し、その塗布液を塗布、乾燥して形成することができる。
一般式:R’Si(OR)3
(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)。
前記水溶性高分子の一例を挙げると、ポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体、ポリビニルアルコール、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等を挙げることができる。その中でもポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体、ポリビニルアルコールが好ましく、より好ましくはポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体である。共重合比は、ポリピロリドンが20〜80質量%が好ましい。さらに好ましくは、30〜70質量%である。なお、水溶性高分子として、ポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体とは別に、ポリビニルピロリドンも含まれていてもかまわない。さらにここでいうポリビニルアルコールは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残存しているいわゆる部分けん化ポリビニルアルコールから、酢酸基が数%しか残存していないいわゆる完全けん化ポリビニルアルコールまでを含み、特に限定されるものではない。
前記3官能オルガノシランは、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、グリシドオキシプロピルトリメトキシシランなど下記一般式で表せるもの、あるいはその加水分解物である。なかでもR’中にエポキシ基が含まれているグリシドオキシトリメトキシシランやエポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等が特に好ましい。加水分解物を得る方法は、3官能オルガノシランに直接酸やアルカリ等を添加して加水分解を行う方法など既知の方法で得ることができる。
一般式:R’Si(OR)3
(R’はアルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、Rはアルキル基など)。
また、アクリルポリオールとは、アクリル酸誘導体モノマーを重合させて得られる高分子化合物もくしは、アクリル酸誘導体モノマーおよびその他のモノマーとを共重合させて得られる高分子化合物のうち、末端にヒドロキシル基をもつもので、後に加えるイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応させるものである。中でもエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートやヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどのアクリル酸誘導体モノマーを単独で重合させたものや、スチレン等のその他のモノマーを加え共重合させたアクリルポリオールが好ましく用いられる。またイソシアネート化合物との反応性を考慮するとヒドロキシル価が5〜200(KOHmg/g)の間であることが好ましい。
アクリルポリオールと3官能オルガノシランの配合比は、重量比で1/1〜100/1の範囲であることが好ましく、より好ましくは2/1〜50/1の範囲にあることである。
溶解および希釈溶媒としては、溶解および希釈可能であれば特に限定されるものではなく、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が単独および任意に配合されたものを用いることができる。
しかし、3官能オルガノシラン等を加水分解するために塩酸等の水溶液を用いることがあるため、共溶媒としてイソプロピルアルコール等と極性溶媒である酢酸エチルを任意に混合した溶媒を用いることがより好ましい。
また、3官能オルガノシランとアクリルポリオールの配合時に反応を促進させるために反応触媒を添加しても一向に構わない。添加される触媒としては、反応性および重合安定性の点から塩化錫(SnCl2、SnCl4)、オキシ塩化錫(SnOHCl、Sn(OH)2Cl2)、錫アルコキシド等の錫化合物であることが好ましい。これらの触媒は、配合時に直接添加してもよく、またメタノール等の溶媒に溶かして添加しても良い。添加量は、少なすぎても多すぎても触媒効果が得られないため、3官能オルガノシランに対してモル比で1/10〜1/10000の範囲が好ましく、更に望ましくは1/100〜1/2000の範囲であることがより好ましい。
更に、混入するイソシアネート化合物とは、アクリルポリオールと反応してできるウレタン結合により基材10との密着性を高めるために添加されるもので、主に架橋剤もしくは硬化剤として作用する。これを達成するためにイソシアネート化合物としては、芳香族系のトリレンジイソシアネート(TDI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、脂肪族系のキシレンジイソシアネート(XDI)やヘキサレンジイソシアネート(HMDI)などのモノマー類と、これらの重合体、誘導体が用いられ、これらが単独かまたは混合物等として用いられる。
アクリルポリオールとイソシアネート化合物の配合比は特に制限されるのもではないが、イソシアネート化合物が少なすぎると硬化不良になる場合があり、またそれが多すぎるとブロッキング等が発生し加工上問題がある。そこでアクリルポリオールとインソシアネート化合物との配合比としては、イソシアネート化合物由来のNCO基がアクリルポリオール由来のOH基の50倍以下であることが好ましく、特に好ましいのはNCO基とOH基が当量で配合される場合である。混合方法は、周知の方法が使用可能で特に限定されない。
さらに前記複合物に、調液時に液安定性を向上させるために、金属アルコキシドまたはその加水分解物を加えても一向に構わない。この金属アルコキシドとはテトラエトキシシラン〔Si(OC254〕、トリプロポキシアルミニウム〔Al(OC373〕など一般式M(OR)n(MはSi,Al,Ti,Zr等の金属、RはCH 3,C25等のアルキル基)で表せるもの、あるいはその加水分解物である。これらの中でもテトラエトキシシラン、トリプロポキシアルミニウムあるいは両者の混合物が、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。この金属アルコキシドの加水分解物を得る方法は、前記3官能オルガノシランとともに加水分解を行っても良いし、また金属アルコキシドの加水分解物を加えることも可能である。
3官能オルガノシランと金属アルコキシドの配合比は、液安定性の点からモル比で10:1から1:10の範囲であることが望ましい。好ましくは両者が等モルで配合されることが望ましい。
水溶性樹脂以外のインク化については、このような3官能オルガノシランをあらかじめ加水分解反応させたもの、または3官能オルガノシランを金属アルコキシドとともに加水分解反応させたもの(このとき上述した反応触媒を用いても構わない)を、アクリルポリオールやイソシアネート化合物と混合して複合溶液を作製するか、または3官能オルガノシラン、アクリルポリオールを溶媒中にあらかじめ混合しておき(このとき上述した反応触媒、金属アルコキシドを加えても構わない)、加水分解反応を行ったもの、または3官能オルガノシラン、アクリルポリオールを混合しただけのもの(このとき上述した反応触媒、金属アルコキシドを加えても構わない)の中に、イソシアネート化合物を加え複合溶液を作製する。最後に、水溶性樹脂のインクと混合して、最終的な下引き層形成塗布液を形成する。
前記下引き層20における、水溶性高分子とそれ以外の樹脂との配合比率は、9/1〜1/9で、高速印画時における転写感度、基材10あるいは染料層30との密着性を考慮すると、好ましくは8/2〜2/8である。前記性能を損なわない範囲で、各種添加剤、例えば、3級アミン、イミダゾール誘導体、カルボン酸の金属塩化合物、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等の硬化促進剤や、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の酸化防止剤、レベリング剤、流動調整剤、触媒、架橋反応促進剤、分散剤、粘度調整剤、安定化剤、シランカップリング剤、充填剤等を添加することも可能である。
前記下引き層20の乾燥後の塗布量は、一概に限定されるものではないが、0.10g/m2以上0.30g/m2以下の範囲内であることが好ましい。0.10g/m2未満では、染料層積層時の劣化により、高速印画時における転写感度が不足したり、基材10あるいは染料層30との密着性に問題を抱える不安がある。一方、0.30g/m2超では、感熱転写記録媒体自体の感度低下に影響し、高速印画時における転写感度が不足したり、テカリが悪化する不安がある。
なお、幾分不明なところも多いが、前記下引き層20の一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物と、一般式M(OR)n(M:金属元素、R:CH3、C25などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物の添加物は、反応性に富む無機成分であり、水溶液中から乾燥形成される中で自らが重縮合反応して鎖状あるいは三次元構造のポリマーを形成する他、水溶性高分子とは分子レベルの複合体を形成すると考えられる。
そこで、前記下引き層20の一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物と、一般式M(OR)n(M:金属元素、R:CH3、C2H5などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物の添加物は、水溶性高分子だけでは不足する高速印画時における転写感度の向上に寄与すると考えられ、前記下引き層の一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物と、一般式M(OR)n(M:金属元素、R:CH3、C25などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物の添加物と水溶性高分子との複合体は、水溶性高分子だけでは劣る高温・高湿下に保存後における基材10あるいは染料層30との密着性に起因する異常転写に関して、寄与するものと考えられる。
次に、染料層30は、従来公知のもので対応でき、例えば、熱移行性染料、バインダー、溶剤などを配合して染料層形成用塗布液を調製し、塗布、乾燥することで形成され、1.0g/m2程度が適当である。なお染料層30は、1色の単一層で構成したり、色相の異なる染料を含む複数の染料層を、同一基材の同一面に面順次に、繰り返し形成することもできる。
前記染料層30の熱移行性染料は、熱により、溶融、拡散もしくは昇華移行する染料であれば、特に限定されるわけではなく、例えば、イエロー成分としては、ソルベントイエロー56,16,30,93,33、ディスパースイエロー201,231,33等を挙げることができる。マゼンタ成分としては、C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパースバイオレット26、C.I.ソルベントレッド27、あるいはC.I.ソルベントレッド19等を挙げることができる。シアン成分としては、C.I.ディスパースブルー354、C.I.ソルベントブルー63、C.I.ソルベントブルー36、あるいはC.I.ディスパースブルー24等を挙げることができる。墨の染料としては、前記の各染料を組み合わせて調色するのが一般的である。
前記染料層30のバインダーは、従来公知の樹脂バインダーがいずれも使用でき、特に限定されるものではないが、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂やポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂やポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等を挙げることができる。
ここで、前記染料層30の染料とバインダーとの割合は、染料/バインダー=10/100〜300/100が好ましい。これは、染料/バインダーの割合が、10/100を下回ると、染料が少な過ぎて発色感度が不十分となり良好な熱転写画像が得られず、また、この割合が300/100を越えると、バインダーに対する染料の溶解性が極端に低下するために、感熱転写記録媒体となった際に保存安定性が悪くなって染料が析出し易くなってしまうためである。また染料層あるいは染料層形成塗布液には、性能を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、分散剤、粘度調整剤、安定化剤等の公知の添加剤を使用することができる。
なお、耐熱滑性層40、下引き層20、染料層30は、いずれも従来公知の塗布方法にて、塗布、乾燥することで形成可能であり、塗布方法の一例を挙げると、グラビアコーティング法、スクリーン印刷法、スプレーコーティング法、リバースロールコート法を挙げることができる。
<受像紙の説明>
(受像紙機材)
受像紙基材としては、セルロースパルプを主成分とする紙類が使用できる。紙類としては、コート紙、アート紙、上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、グラシン紙などが挙げられる。
(断熱層)
さらに、前記受像紙基材上に、中空粒子と接着成分を含有する断熱層を形成することが好ましい。熱転写方式の印画は、サーマルヘッドからの加熱により行われ、サーマルヘッドと受像紙基材の密着性が良好なことが要求される。断熱層を有する受像紙基材は、クッション性があるために、サーマルヘッドとの密着性が向上し、印画の際により均一な画像を得ることが可能である。断熱層で使用される中空粒子の壁を形成する材料としてアクリロニトリル、塩化ビニリデン、スチレンアクリル酸エステルの重合体等が好ましく使用される。
中空粒子の製造方法としては、樹脂粒子中にブタンガス等の発泡剤を封入し、加熱発泡させる方式や、エマルジョン重合方式などが挙げられる。加熱発泡させる方式としては、中空粒子を予め過熱処理によって発泡させた既発泡中空粒子を用いる場合と、未発泡の粒子を含有した断熱層を塗工などにより形成した後、乾燥工程などの加熱処理によって断熱層中に中空構造を形成する場合がある。中空粒子の中空率や粒子径を一定に制御することが容易な点から、一般的には既発泡粒子を用いることが好ましい。
(受像層)
受像層で使用される染着性樹脂としては、染料に対する親和性が高く、染料染着性の良好な熱可塑性樹脂を使用する。
上記樹脂としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル化合物モノマーとベンゾトリアゾール骨格及び/又はベンゾフェノン骨格を有するモノマーとの共重合樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられ、これらの熱可塑性樹脂は単独で使用してもよいし、また二種以上を併用して使用してもよい。
上記の中でも、印画された画像の耐光性に優れることからアクリル系樹脂、ビニル化合物モノマーとベンゾトリアゾール骨格及び/又はベンゾフェノン骨格を有するモノマーとの共重合樹脂、ウレタン系樹脂が好ましい。ウレタン系樹脂は分子内に結晶領域を持つため、異常転写が起こりにくいためである。
また上記染着性樹脂は、環境負荷の面から水溶性もしくは水分散系のいわゆる水系からなることがより好ましい。
熱転写方式の印画においては、受像紙基材上の受像層とインクリボンの染料層を重ね合わせてサーマルヘッドで加熱した後、受像層からインクリボンを剥がす工程があり、受像層には、インクリボンとの離型性も要求される。このため、受像層には、インクリボンとの融着を防止し、印画走行性を向上する目的で離型剤を添加することが好ましい。添加する離型剤としては、シリコーンオイル、ポリシロキサングラフトアクリル樹脂、ワックス類、フッ素化合物などが挙げられる。
受像層には架橋剤を添加して耐熱性を向上させることが好ましい。架橋剤としては、カルボジイミド化合物、イソシアネート化合物、オキサゾリン化合物、有機チタンキレート化合物が好ましい。これら架橋剤の中でも、耐熱性向上の効果が高く、印画時のリボン融着などの走行性の問題が発生しにくい点や、水性塗料中での安定性の点で、カルボジイミド系架橋剤が好ましい。カルボジイミド系架橋剤の添加量は、受像層に含有される樹脂100部に対しカルボジイミド系架橋剤が1〜30部となるようにすることが好ましく、3〜25部がより好ましい。1部未満では、充分な架橋の効果が得られず、印画走行不良が発生する場合がある。30部を超えると、樹脂の染着性を硬化剤が阻害して印画画像の濃度が低下する場合がある。
受像層の塗布量は、0.5〜5g/mが好ましく、より好ましくは0.5〜4g/mである。0.5g/m未満では、画像の耐光性が劣る場合がある。5g/mを超えると、受像層中で染料が拡散してしまう場合があり、画像の滲みが発生する場合がある。
(塗工方法)
上記各塗布層には、一般の塗被紙製造において使用される濡れ剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。
各塗布層は、バーコーター、グラビアコーター、コンマコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、及びスライドビードコーター等の公知のコーターを使用して、所定の塗工液を各層毎、或いは2層以上を同時に塗工、乾燥して形成することができる。
以下に、本発明の各実施例および各比較例に用いた材料を示す。なお、文中で「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
〈水溶性樹脂以外のインク化〉
(A) 希釈溶媒中、2−(エポキシシクロヘキシル)エチルトリメチルシラン(以下EETMSと略す)とアクリルポリオールをEETMSに対し、5.0倍量(重量比)量とり混合し、さらに触媒として塩化錫(SnCl2)/メタノール溶液(0.003mol/gに調液したもの)をEETMSに対し1/135molになるように添加し攪拌する。ついでイソシアネート化合物としてトリイジルイソシアネート(以下TDIと略す)をアクリルポリオールのOH基に対しNCO基が等量となるように加えた混合溶液を任意の濃度に希釈したものを複合溶液Aとする。
(B) 希釈溶媒中、EETMSとテトラエトキシシラン(Si(OC254:以下TEOSと略す)とモル比で1:1となるように混合したものに、アクリルポリオールをEETMSとTEOSとをあわせたものに対して重量比で2.5倍量とり、さらに触媒として塩化錫(SnCl2)/メタノール溶液(0.003mol/gに調液したもの)をEETMSとTEOSをあわせたものに対し1/400molになるように添加し攪拌する。そこへ0.1NHClを加え攪拌し加水分解後、TDIをアクリルポリオールのOH基に対しNCO基が等量となるように加えた混合溶液を任意の濃度に希釈したものを複合溶液Bとする。
<耐熱滑性層付き基材の作製>
基材として、4.5μmの片面易接着処理付きポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その非易接着処理面に下記組成の耐熱滑性層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が1.0g/m2になるように塗布、乾燥した後に、40℃環境下で1週間エージングすることで、耐熱滑性層付き基材を得た。
<耐熱滑性層塗布液>
アクリルポリオール樹脂 12.5部
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル・リン酸エステル 2.5部
タルク 6.0部
2,6−トリレンジイソシアネートプレポリマー 4.0部
トルエン 50.0部
メチルエチルケトン 20.0部
酢酸エチル 5.0部
<被転写体の作製>
<受像紙基材の用意>
受像紙基材として、厚さ180g/m2のアート紙を用いた。
<断熱層の形成>
前記受像紙基材の上に、下記組成断熱層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が10g/m2になるように塗布、乾燥した後に、40℃環境下で1週間エージングすることで、断熱層付き受像紙を得た。
<断熱層塗布液>
アクリロニトリル及びメタクリロニトリルを主成分
とする共重合体からなる既発泡中空粒子 45部
(平均粒子径3.2μm、体積中空率85%)
ポリビニルアルコール 10部
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂分散物 45部
(塩化ビニル/酢酸ビニル=70/30、Tg64℃)
水 200部
<受像層の形成>
前記断熱層上に、下記組成受像層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が4g/m2になるように塗布、乾燥した後に、40℃環境下で1週間エージングすることで、受像層を得た。
<受像層塗布液>
ウレタン樹脂 97部
(ガラス転移温度:−20℃)
会合型ウレタン系増粘剤 1部
スルホン酸系界面活性剤 2部
水 200部
(実施例1)
耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の下引き層塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥することで、下引き層を形成した。引き続き、その下引き層の上に、下記組成の染料層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.7g/m2になるように塗布、乾燥することで、染料層を形成し、実施例1の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層塗布液−1>
複合溶液Aの固形分 6.2部
ポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体 1.1部
〔共重合比(モル比):1/1〕
ポリビニルアルコール 1.1部
0.1N塩酸 53.8部
純水 33.9部
イソプロピルアルコール 3.9部
<染料層塗布液>
C.I.ソルベントブルー63 6.0部
ポリビニルアセタール樹脂 4.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 45.0部
(実施例2)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層塗布液−2にした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の感熱記録転写媒体を得た。
<下引き層塗布液−2>
複合溶液Aの固形分 6.2部
ポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体 2.2部
〔共重合比(モル比):1/1〕
0.1N塩酸 53.8部
純水 33.9部
イソプロピルアルコール 3.9部
(実施例3)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層塗布液−3にした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の感熱記録転写媒体を得た。
<下引き層塗布液−3>
複合溶液Bの固形分 1.8部
ポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体 1.2部
〔共重合比(モル比):1/1〕
純水 64.0部
エチルアルコール 29.1部
イソプロピルアルコール 3.9部
(実施例4)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を乾燥後の塗布量が0.05g/m2になるように塗布、乾燥すること以外は、実施例1と同様にして、実施例4の感熱記録転写媒体を得た。
(実施例5)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を乾燥後の塗布量が0.35g/m2になるように塗布、乾燥すること以外は、実施例1と同様にして、実施例5の感熱記録転写媒体を得た。
(比較例1)
耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下引き層を形成することなく、易接着処理面の上に、実施例1と同様の染料層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.7g/m2になるように塗布、乾燥することで、染料層を形成し、比較例1の感熱転写記録媒体を得た。
(比較例2)
耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の下引き層塗布液−4を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥することで、下引き層を形成した。引き続き、その下引き層の上に、実施例1と同様の染料層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.7g/m2になるように塗布、乾燥することで、染料層を形成し、比較例2の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層塗布液−4>
ポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体 3.0部
〔共重合比(モル比):1/1〕
純水 87.3部
イソプロピルアルコール 9.7部
(比較例3)
耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の下引き層塗布液−5を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥することで、下引き層を形成した。引き続き、その下引き層の上に、実施例1と同様の染料層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.7g/m2になるように塗布、乾燥することで、染料層を形成し、比較例3の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層塗布液−5>
複合溶液Aの固形分 6.2部
ポリビニルアルコール 2.2部
0.1N塩酸 53.8部
純水 33.9部
イソプロピルアルコール 3.9部
(比較例4)
耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の下引き層塗布液−6を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥することで、下引き層を形成した。引き続き、その下引き層の上に、実施例1と同様の染料層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.7g/m2になるように塗布、乾燥することで、染料層を形成し、比較例4の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層塗布液−6>
テトラエトキシシラン 10.4部
0.1N塩酸 89.6部
<常温における染料層の密着性評価>
実施例1〜5、比較例1〜4の感熱転写記録媒体に関して、常温にて保存された感熱転写記録媒体の染料層の上に、幅18mm、長さ150mmのセロハンテープを貼り、その後すぐに剥がしたときの、セロハンテープ側への染料層の付着の有無を調べることにより評価した結果を、表1に示す。なお、評価は、以下の基準にて行った。
○:染料層の付着が、認められない。
△:染料層の付着が、ごく僅かに認められる。
×:染料層の付着が、全面で認められる。
<高温・高湿保存後における染料層の密着性評価>
実施例1〜5、比較例1〜4の感熱転写記録媒体に関して、40℃90%RH環境下に72時間保存された後、常温にてさらに24時間保存された感熱転写記録媒体の染料層の上に、幅18mm、長さ150mmのセロハンテープを貼り、その後すぐに剥がしたときの、セロハンテープ側への染料層の付着の有無を調べることにより評価した結果を、表1に示す。なお評価は、前記の常温における評価と同基準にて行った。
<印画評価>
実施例1〜5、比較例1〜4の感熱転写記録媒体に関して、常温にて保存された感熱転写記録媒体、および40℃90%RH環境下に72時間保存された後、常温にてさらに24時間保存された感熱転写記録媒体と被転写体を使用し、サーマルシミュレーターにて以下の条件でベタ印画を行い、最高反射濃度、および異常転写の有無を評価した結果を、表に示す。なお最高反射濃度は、X−Rite528にて測定した値である。
<印画条件>
印画環境:23℃50%RH
印加電圧:29V
ライン周期:0.7msec
印画密度:主走査300dpi 副走査300dpi
<異常転写評価>
異常転写の評価は、以下の基準にて行った。
○:被転写体への異常転写が、認められない。
△:被転写体への異常転写が、ごく僅かに認められる。
×:被転写体への異常転写が、全面で認められる。
<テカリ評価>
また、テカリの評価は、以下の基準にて行った。
○:テカリが、認められない。
△:テカリが、部分的に認められる。
×:テカリが、はっきりと認められる。
Figure 2012201021
表1に示す結果から分かるように、少なくともポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子および、一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物を、主成分として含む塗布液を塗布、乾燥して形成された下引き層を設けられた実施例1、2、4、5の感熱転写記録媒体は、下引き層を設けられていない比較例1の感熱転写記録媒体と比較して、明らかに高速印画時における転写感度が高いことが解る。
また、少なくともポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子および、一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物と、一般式M(OR)n(M:金属元素、R:CH3、C25などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物を添加した塗布液を塗布、乾燥して形成された下引き層を設けられた実施例3の感熱転写記録媒体も、高速印画時における転写感度が高いことが解る。
常温保存および高温・高湿保存における染料層の密着性および印画における異常転写も実用上問題ないことが解る。その中で、実施例1および3の常温保存品および高温・高湿保存品の最高反射濃度から、水溶性高分子にポリビニルアルコールも含まれることがより好ましいことが解る。また、実施例1の高温・高湿保存後における染料層の密着性から、テトラエトキシシランがより好ましいことが解る。また、実施例4の感熱転写記録媒体は、下引き層の塗布量が0.10g/m2未満であるせいか、幾分高温・高湿保存後の密着性が低下し、さらに転写感度も幾分効果が低下していることが解る。また、実施例5の感熱転写記録媒体は、下引き層の塗布量が0.30g/m2超であるせいか、転写感度の効果が低下していることが解る。
これに対して、比較例2の感熱転写記録媒体は、実施例1の感熱転写記録媒体と比較して、下引き層を水溶性高分子であるポリビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体のみで設けた結果、常温保存における転写感度は低いことが解る。また、比較例3の感熱転写記録媒体は、実施例1の感熱転写記録媒体と比較して、テカリが悪いことが解る。また、比較例4の感熱転写記録媒体は、実施例1の感熱転写記録媒体と比較して、下引き層をテトラエトキシシランのみで設けた結果、転写感度が低く、感熱転写も低いことが解る。
本発明により得られる感熱転写記録媒体は、昇華転写方式のプリンタに使用されるインクリボンのことであり、プリンタの高速・高機能化と併せて、各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等、広く利用されている。
10…基材
20…下引き層
30…染料層
40…耐熱滑性層

Claims (9)

  1. 基材の一方の面に耐熱滑性層を設け、この基材の他方の面に下引き層、染料層を順次形成した感熱転写記録媒体において、前記下引き層は、少なくともビニルピロリドン−ビニルカプロラクタム共重合体を含む水溶性高分子と、下記一般式で表せる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物を、主成分として含む塗布液を、塗布、乾燥して形成されたことを特徴とする感熱転写記録媒体。
    一般式:R’Si(OR)3
    (R’:アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)
  2. 前記水溶性高分子が、さらに、ポリビニルアルコールも含むことを特徴とする請求項1に記載の感熱転写記録媒体。
  3. 前記3官能オルガノシランを構成するR’にエポキシ基が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の感熱転写記録媒体。
  4. 前記複合物中に反応触媒が添加されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の感熱転写記録媒体。
  5. 前記反応触媒が、錫化合物であることを特徴とする請求項4に記載の感熱転写記録媒体。
  6. 前記錫化合物が、塩化錫、オキシ塩化錫及び錫アルコキシドから選ばれる錫化合物であることを特徴とする請求項5に記載の感熱転写記録媒体。
  7. 前記複合物中に、更に、下記一般式で表される金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物を添加することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の感熱転写記録媒体。
    一般式:M(OR)n
    (M:金属元素、R:CH3、C25などのアルキル基、n:金属元素の酸化数)
  8. 前記金属アルコキシドあるいは前記金属アルコキシドの加水分解物中の金属が、Si、Al、Ti、Zrあるいはそれらの混合物の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の感熱転写記録媒体。
  9. 前記下引き層の乾燥後の塗布量が、0.10g/m2以上0.30g/m2以下の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の感熱転写記録媒体。
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