JP2012197296A - ベンゾアゼピン化合物又はその塩の製造方法 - Google Patents

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Kaoru Abe
薫 阿部
Yasuaki Muguruma
寧成 六車
Shigekazu Fujita
繁和 藤田
Naoto Utsumi
尚登 宇積
Hidenori Ogawa
英則 小川
Masahito Miyake
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Abstract

【課題】ベンゾアゼピン化合物及びその塩を高収率かつ高純度に製造し、さらに、工業的に有利に製造する方法の提供。
【解決手段】相当するカルボニル化合物を還元することにより、一般式(10)
Figure 2012197296

[式中、R及びRは、それぞれ低級アルキル基を示す。Xは、ハロゲン原子を示す。]で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩の製造。
【選択図】なし

Description

本発明は、ベンゾアゼピン化合物又はその塩及び安息香酸化合物又はその塩の製造方法に関する。
一般式(1)
Figure 2012197296
[式中、Xは、ハロゲン原子を示し、R及びRはそれぞれ低級アルキル基を示す。]
で表されるベンゾアゼピン化合物(以下、これを「化合物(1)」ということもある)及びその塩は、バソプレシン アンタゴニストとして有用な一般式(10)
Figure 2012197296
[式中、R、R及びXは、前記に同じ。]で表されるベンゾアゼピン化合物(以下、これを「化合物(10)」ということもある)又はその塩の合成中間体として重要な化合物である(特許文献1)。
従来、化合物(1)及びその塩は、例えば、下記反応A又は反応Bに示す方法で製造されている(特許文献1及び非特許文献1)。
[反応A]
Figure 2012197296
[式中、R、R及びXは前記に同じ。]
[反応B]
Figure 2012197296
[式中、R、R及びXは前記に同じ。]
しかしながら、上記反応A及び反応Bに示す方法は、いずれも化合物(1)を工業的に有利に製造できるものではない。
反応Aに示す方法では、化合物(1)は、化合物(2)及び化合物(4)を出発原料として製造されている。化合物(4)は、高収率、高純度で入手することが困難である。従って、反応Aに示す方法は工業的製法に適していない。化合物(4)は、例えば下記反応Cに示す方法により製造されている(特許文献2)。
[反応C]
Figure 2012197296
また、反応Bは、目的とする化合物(1)を高収率かつ高純度で合成することが困難であり、工業的に有利な製造法にはなり得ない。
特開平4−154765号公報
Kazumi Kondo et. Al., Bioorganic & Medicinal Chemistry, 7(1999), 1743-1754 Yasuhiro Torisawa et. Al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 10(2000), 2493-2495
本発明の目的は、化合物(1)又はその塩、化合物(4)又はその塩、及び化合物(10)又はその塩を高収率かつ高純度で工業的に有利に製造する方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の製造方法が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の一般式(1)で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩、一般式(10)で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩、及び一般式(4)で表される安息香酸化合物又はその塩の製造方法に係る。
1. 一般式(2)
Figure 2012197296
[式中、Xは、ハロゲン原子を示す。]で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩と、一般式(3)
Figure 2012197296
[式中、R及びRはそれぞれ低級アルキル基を示す。Xは、ハロゲン原子を示す。]で表されるアミド化合物又はその塩とを、カルボニル化剤の存在下に反応させることを特徴とする一般式(1)
Figure 2012197296
[式中、R、R及びXは前記に同じ。]で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩の製造方法。
2. 一般式(1)で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩が、7−クロロ−1−[
2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テト
ラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オン又はその塩である上記項1に記載の製造方法。
3. 一般式(11)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、それぞれ低級アルキル基を示す。]で表されるアミド化合物又はその塩と、一般式(19)
COCOX
[式中、X及びXは、ハロゲン原子を示す。]で表されるオキサリル化合物とを反応させることを特徴とする一般式(4)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。]で表される安息香酸化合物又はその塩の製造方法。
4. 一般式(12)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、それぞれ低級アルキル基を示す。Xは、ハロゲン原子を示す。]で表されるアミド化合物又はその塩を酸化することを特徴とする一般式(4)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。]で表される安息香酸化合物又はその塩の製造方法。
5. 一般式(13)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、それぞれ低級アルキル基を示す。Xは、ハロゲン原子を示す。]で表されるアミド化合物又はその塩を加水分解することを特徴とする一般式(4)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。]で表される安息香酸化合物又はその塩の製造方法。
6. 一般式(14)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、それぞれ低級アルキル基を示す。]で表されるアミド化合物又はその塩を酸化することを特徴とする一般式(4)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。]で表される安息香酸化合物又はその塩の製造方
法。
7. 一般式(1)
Figure 2012197296
[式中、R、R及びXは、前記に同じ。]で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩を還元することを特徴とする一般式(10)
Figure 2012197296
[式中、Xは、ハロゲン原子を示す。R及びRは、それぞれ低級アルキル基を示す。]で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩の製造方法であって、
一般式(1)で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩1モルに対して0.1〜1モルの水素化還元剤を反応系内に存在させる、ベンゾアゼピン化合物又はその塩の製造方法。8. 水素化還元剤が、水素化アルミニウムリチウム、水素化硼素ナトリウム、水素化硼素亜鉛及びジボランから選ばれる少なくとも1種である上記項7に記載の製造方法。
9. 水素化還元剤が水素化硼素ナトリウムであり、水素化還元剤の使用量が、化合物(1)1モルに対して、0.25〜1モルである上記項8に記載の製造方法。
10. 還元剤の使用量が、化合物(1)1モルに対して、0.25〜0.5モルである上記項9に記載の製造方法。
11. 一般式(10)で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩が、7−クロロ−5−ヒドロキシ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン又はその塩である上記項7〜10のいずれかに記載の製造方法。
<化合物(1)及びその塩>
上記一般式(1)で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩は、カルボニル化剤の存在下に、一般式(2)で表されるベンゾアゼピン化合物(以下、「化合物(2)」ともいう)又はその塩と、一般式(3)で表されるアミド化合物(以下、「化合物(3)」ともいう)又はその塩とを、反応させることにより製造される。
化合物(2)及びその塩
前記一般式(2)中、Xで示されるハロゲン原子としては、特に限定されず、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。この中でも、特にフッ素原子及び塩素原子が好ましい。
化合物(2)又はその塩は、公知の方法を用いて製造することができる。例えば、下記反応Dに示すように、一般式(7)のベンゾアゼピン化合物又はその塩から容易に製造できる。
[反応D]
Figure 2012197296
[式中、R、R及びXは前記に同じ。Rは、フェニル環上に低級アルキル基を有することのあるフェニルスルホニル基を示す。]
ここで、フェニル環上に置換基として低級アルキル基を有することのあるフェニルスルホニル基としては、例えば、フェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、3−メチルフェニルスルホニル基、4−メチルフェニルスルホニル基、2−エチルフェニルスルホニル基、3−n−プロピルフェニルスルホニル基、4−n−ブチルフェニルスルホニル基、2−n−ペンチルフェニルスルホニル基、3−n−ヘキシルフェニルスルホニル基、2,3−ジメチルフェニルスルホニル基、2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル基等のフェニル環上に置換基として炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を1〜3個有することのあるフェニルスルホニル基を例示できる。
化合物(2)又はその塩は、一般式(7)のベンゾアゼピン化合物又はその塩を硫酸中で処理することにより調製できる。
一般式(7)のベンゾアゼピン化合物の塩は、一般式(7)のベンゾアゼピン化合物に医薬的に許容される酸性化合物又は塩基性化合物を作用させることによって調製することができる。このような酸性化合物としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸等の有機酸等が挙げられる。また、塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。
硫酸の濃度は、特に限定されず、通常50重量%以上であればよい。このような硫酸には、例えば濃硫酸も含まれる。好ましい硫酸の濃度は85〜98重量%である。
反応温度は、通常0〜150℃程度、好ましくは0〜100℃程度である。反応時間は、反応温度等に応じて適宜設定すればよいが、0.5〜5時間程度が好ましい。
反応後、反応混合物から、化合物(2)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。さらに、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から化合物(2)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(2)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
上記反応Dにより化合物(2)が得られた場合、化合物(2)に医薬的に許容される酸性化合物又は塩基性化合物を作用させることによって化合物(2)の塩を調製することができる。このような酸性化合物としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸等の有機酸等が挙げられる。また、塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を挙げることができる。
化合物(3)及びその塩
前記一般式(3)中、Xで示されるハロゲン原子としては、特に限定されず、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。この中でも、特に臭素原子及びヨウ素原子が好ましい。
及びRで示される低級アルキル基としては、特に限定されず、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。この中でも、特にRとしてはメチル基が、Rとしてはメチル基が好ましい。
化合物(3)又はその塩は、公知の方法により製造することができる。例えば、下記反応Eに示すように、一般式(8)のアミド化合物又はその塩から容易に製造できる。
[反応E]
Figure 2012197296
[式中、R、R及びX2は前記に同じ。]
化合物(3)又はその塩は、一般式(8)のアミド化合物又はその塩をハロゲン化剤の存在下、溶媒中で処理することにより調製できる。
一般式(8)のアミド化合物の塩は、一般式(8)のアミド化合物に医薬的に許容される酸性化合物又は塩基性化合物を作用させることによって調製することができる。このような酸性化合物としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸等の有機酸等が挙げられる。また、塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。
ハロゲン化剤としては、例えば臭素、塩素等のハロゲン分子;塩化ヨウ素、スルフリルクロリド等の塩化物;臭化第一銅等の銅化合物;N−ブロモコハク酸イミド等のN−ハロゲン化コハク酸イミド等を例示できる。ハロゲン化剤の使用量は、特に限定されないが、化合物(8)に対して、通常等モル〜10倍モル、好ましくは等モル〜5倍モルである。
溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、2−メトキシエタノール、モノグライム、ジグライム等のエーテル類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸;二硫化炭素又はこれらの混合溶媒等が挙げられる。
反応温度は、特に限定されないが、通常0〜100℃、好ましくは0〜50℃である。反応時間は、原料化合物の種類、その他の反応条件により異なり一概には言えないが、一般に5分〜30時間程度である。
反応後、反応混合物から、化合物(3)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。さらに、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から化合物(3)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(3)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
上記反応Eにより化合物(3)が得られた場合、化合物(3)に医薬的に許容される酸性化合物又は塩基性化合物を作用させることによって化合物(3)の塩を調製することができる。このような酸性化合物としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸等の有機酸等が挙げられる。また、塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を挙げることができる。
化合物(1)及びその塩の製造
前記化合物(2)及び前記化合物(3)を、カルボニル化剤の存在下に反応させる。
化合物(3)の使用量は、特に限定されないが、化合物(2)に対して、通常少なくとも等モル、好ましくは等モル〜2倍モルである。
前記カルボニル化剤としては、特に限定されず、例えば一酸化炭素;Cr(CO)、Mo(CO)、W(CO)等の金属カルボニル等が挙げられる。
カルボニル化剤の使用量は、化合物(2)に対して少なくとも等モルである限り特に限定されるものではないが、カルボニル化剤は、化合物(2)に対して大過剰量となるように使用するのが好ましい。
ここで、カルボニル化剤として一酸化炭素を使用する場合には、触媒として、リン化合物及びパラジウム化合物を添加することが好ましい。
前記リン化合物としては、特に限定されないが、下記一般式(9)
Figure 2012197296
[R、R及びRは、同一又は異なって、低級アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ピリジル基又はフェニル低級アルキル基を示す。]
で表されるリン化合物(以下、「化合物(9)」ともいう)が好ましい。
、R及びRで示される低級アルキル基としては、特に限定されず、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。
前記シクロアルキル基としては、特に限定されず、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜8のシクロアルキル基が挙げられる。
前記フェニル基は、フェニル環上に置換基を有していてもよい。フェニル環上の置換基としては、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホン酸基、カルボン酸基、水酸基、アミノ基、ポリマー残基等が挙げられる。ここで、低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n―ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を例示できる。低級アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基を例示できる。アミノ基としては、アミノ、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N−プロピルアミノ、N−ブチルアミノ、N−ペンチルアミノ、N−ヘキシルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を1〜2個有することのあるアミノ基を例示できる。ポリマー残基としては、ポリスチレン樹脂の残基等が挙げられる。
フェニル低級アルキル基としては、例えばベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル、3−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、4−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル、2−メチル−3−フェニルプロピル、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル基等のアルキル部分の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基であるフェニルアルキル基を例示できる。前記フェニル低級アルキル基のフェニル環上には、置換基を有していてもよい。前記置換基としては、前記フェニル基のフェニル環上の置換基として例示したものが挙げられる。
前記化合物(9)の具体例としては、4−(ジメチルアミノ)フェニルジフェニルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、4−ジフェニルホスフィノポリスチレン樹脂、4−ジフェニルホスフィノメチルポリスチレン樹脂等が挙げられる。
パラジウム化合物としては、特に限定されないが、例えば酢酸パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、パラジウム炭素、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウ
ム等が挙げられる。
化合物(9)の使用量は、特に限定されないが、化合物(3)に対して、通常
0.005〜1倍モル、好ましくは0.01〜0.5倍モルである。パラジウム使用量は、特に限定されないが、化合物(3)に対して、通常0.001〜0.5倍モル、好ましくは0.01〜0.25倍モルである。
化合物(1)又はその塩の製造は、溶媒中で行うのがよい。溶媒としては、例えばtert−ブタノール等のアルコール類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル類;N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、アセトニトリル、ピリジン、アセトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、N,N−ジメチルプロピレンウレア等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これら溶媒は、一種単独又は2種以上混合して使用することができる。
さらに、前記化合物(1)又はその塩の製造は、塩基性化合物の存在下で行うことが好ましい。
塩基性化合物としては、特に限定されず、有機塩基及び無機塩基のいずれも使用できる。有機塩基としては、例えばトリエチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、N−エチルジイソプロピルアミン、ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、酢酸セシウム等が挙げられる。無機塩基としては、例えば炭酸セシウム、炭酸水素セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の水酸化物塩;水素化カリウム、水素化ナトリウム等の水素化物塩;カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩;ナトリウムアミド、カリウムアミド等のアミド塩等が挙げられる。これらの塩基性化合物は、1種単独又は2種以上混合して使用できる。
これら塩基性化合物の中でも、特に有機塩基が好ましく、N−エチルジイソプロピルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)がより好ましい。
反応温度は、特に限定されないが、通常25℃〜200℃程度、好ましくは60℃〜150℃程度である。反応時間は、反応温度等に応じて適宜設定すればよいが、1〜10時間程度が好ましい。
化合物(1)の塩は、化合物(1)の酸付加塩を包含する。かかる酸付加塩は、化合物(1)に医薬的に許容される酸性化合物を作用させることによって調製することができる。このような酸性化合物としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸等の有機酸等が挙げられる。
また、化合物(1)に、医薬的に許容される塩基性化合物を作用させることにより容易に塩を形成させることができる。かかる塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム
、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を挙げることができる。
なお、化合物(2)の塩及び/又は(3)の塩を出発原料に用いることによって、化合物(1)の塩を製造することもできる。
反応後、反応混合物から、化合物(1)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。また、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から前記化合物(1)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(1)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
本発明の化合物(1)又はその塩の製造方法の好ましい態様としては、化合物(2)又はその塩が、7−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オン又はその塩であり、且つ、化合物(3)又はその塩が2−ブロモ−5−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエン又はその塩である場合が挙げられる。この場合、7−クロロ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オン又はその塩をより高い収率で得ることができる。
<化合物(10)及びその塩>
本発明の化合物(10)又はその塩の製造方法は、下記反応Fのように、化合物(1)又はその塩1モルに対して0.1〜1モル、好ましくは0.25〜1モル、より好ましくは0.25〜0.5モルの水素化還元剤を反応系内に存在させることにより、化合物(1)又はその塩を還元する。
[反応F]
Figure 2012197296
[式中、X、R及びRは前記に同じ。]
反応系内に存在させる水素化還元剤の量を化合物(1)又はその塩1モルに対して0.1〜1モルとすることにより、化合物(1)及びその塩並びに化合物(10)及びその塩の脱ハロゲン化反応が起こりにくくなり、高収率かつ高純度にて化合物(10)又はその塩を得ることができる。
水素化還元剤としては、例えば水素化アルミニウムリチウム、水素化硼素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛、ジボラン等が挙げられ、これらは1種単独で、又は2種以上混合して用いられる。この水素化還元剤を用いる還元法は、通常溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば水;メタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;テトラヒドロフラン
、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジグライム等のエーテル類を用いることができる。これら溶媒は一種単独又は2種以上で用いることができる。なお、還元剤として水素化アルミニウムリチウム及びジボランを用いた場合は、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジグライム等の無水の溶媒を用いるのがよい。
反応温度は、特に限定されないが、通常−60〜150℃程度、好ましくは−30〜100℃程度である。反応時間は、反応温度等に応じて適宜設定すればよいが、10分〜15時間程度が好ましい。
反応後、反応混合物から、前記化合物(10)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。さらに、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から前記化合物(10)又はその塩を精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(10)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
上記反応Fにより化合物(10)が得られた場合、化合物(10)に医薬的に許容される酸性化合物又は塩基性化合物を作用させることによって化合物(10)の塩を調製することができる。このような酸性化合物としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸等の有機酸等が挙げられる。また、塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を挙げることができる。
<化合物(4)及びその塩>
一般式(4)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。]で表される安息香酸化合物又はその塩は、下記製造方法(i)〜(v)によって製造できる。
製造方法(i)
化合物(4)又はその塩は、一般式(11)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。]で表されるアミド化合物(以下、「化合物(11)」ということがある)又はその塩と、一般式(19)
COCOX
[式中、X及びXは、ハロゲン原子を示す。]で表されるオキサリル化合物(以下、「化合物(19)ということがある」)とを反応させることにより製造できる。
化合物(11)及びその塩
化合物(11)又はその塩は、例えば下記反応Gにより製造できる。
[反応G]
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。]
反応Gは、一般式(16)で表されるアミン化合物(以下、「化合物(16)」ということがある)又はその塩と一般式(17)で表されるカルボン酸化合物(以下、「化合物(17)」ということがある)又はその塩とを通常のアミド結合生成反応にて反応させるものである。このアミド結合生成反応には、公知のアミド結合生成反応を広く適用することができる。公知のアミド結合生成反応としては、例えば下記方法(イ)〜(ホ)が挙げられる。
方法(イ)
化合物(17)又はその塩にハロ蟻酸エステルを反応させて混合酸無水物とし、これに化合物(16)又はその塩を反応させる方法(混合酸無水物法)により、化合物(11)又はその塩を製造できる。
混合酸無水物は、通常のショッテン−バウマン反応により得られ、この混合酸無水物を通常単離することなくアミン(16)又はその塩と反応させることにより化合物(11)又はその塩を得ることができる。
上記ショッテン−バウマン反応は、塩基性化合物の存在下に行われる。
塩基性化合物としては、ショッテン−バウマン反応に慣用の化合物、例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、N−エチルジイソプロピルアミン、ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)等の有機
塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、水素化カリウム、水素化ナトリウム、カリウム、ナトリウム、ナトリウムアミド、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等の金属アルコラート類等の無機塩基等が挙げられる。これらの塩基性化合物は、1種単独で又は2種以上混合して用いられる。
ショッテン−バウマン反応における反応温度は、通常−20〜100℃程度、好ましくは−10〜50℃程度である。反応時間は、5分〜10時間程度、好ましくは5分〜2時間程度であればよい。
混合酸無水物法は一般に溶媒中で行われる。溶媒としては混合酸無水物法に慣用されている溶媒がいずれも使用可能であり、具体的には、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチル燐酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒又はこれらの混合溶媒等が挙げられる。
混合酸無水物法において使用されるハロ蟻酸エステルとしては、例えば、クロロ蟻酸メチル、ブロモ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸エチル、クロロ蟻酸イソブチル等が挙げられる。
混合酸無水物法における化合物(17)又はその塩、ハロ蟻酸エステル、及び化合物(16)又はその塩の使用割合は、通常等モルずつとするのがよいが、化合物(16)又はその塩1モルに対してハロ蟻酸エステル及び化合物(17)又はその塩をそれぞれ1モル〜1.5モル程度とすることが好ましい。
得られた混合酸無水物と化合物(16)又はその塩との反応における反応温度は、通常−20〜150℃程度、好ましくは−10〜50℃程度である。反応時間は、5分〜10時間程度、好ましくは5分〜5時間程度であればよい。
方法(ロ)
化合物(17)又はその塩を、フェニル、p−ニトロフェニルエステル、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル等の活性エステル、又はベンズオキサゾリン−2−チオンとの活性アミドとし、これに化合物(16)又はその塩を反応させる方法(活性エステル法)により、化合物(11)又はその塩を製造できる。
方法(ハ)
化合物(17)又はその塩に化合物(16)又はその塩を、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(WSC)、カルボニルジイミダゾール等の活性化剤の存在下に縮合反応させる方法(カルボジイミド法)により、化合物(11)又はその塩を製造できる。
方法(ハ)は、適当な溶媒中、塩基性化合物の存在下又は非存在下に行われる。
ここで使用される溶媒及び塩基性化合物としては、下記その他の方法(ニ)のカルボン酸ハライドに化合物(16)又はその塩を反応させる方法にて用いる溶媒及び塩基性化合物を使用できる。
活性化剤の使用量は、化合物(16)又はその塩1モルに対して通常1モル量以上、好
ましくは1モル〜5モルである。
活性化剤としてWSCを使用する場合は、反応系内に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及び/又は塩酸等の酸を添加することにより、反応を有利に進行させることができる。
反応温度は、通常−20〜180℃程度、好ましくは−10〜150℃程度である。反応時間は、5分〜90時間程度であればよい。
方法(ニ)
化合物(17)又はその塩の酸ハロゲン化物、即ちカルボン酸ハライドに化合物(16)又はその塩を反応させる方法により、化合物(11)又はその塩を製造できる。
方法(ニ)は、塩基性化合物の存在下、適当な溶媒中で行われる。塩基性化合物としては、公知のものを広く使用でき、例えば上記ショッテン−バウマン反応に用いられる塩基性化合物をいずれも使用することができる。
溶媒としては、例えば上記混合酸無水物法に用いられる溶媒の他に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ等のアルコール類、アセトニトリル、ピリジン、アセトン、水、N−メチルピロリドン等の溶媒又はこれらの混合溶媒を挙げることができる。
化合物(16)又はその塩とカルボン酸ハライドとの使用割合としては、特に限定されるものではなく、広い範囲内で適宜選択すればよいが、通常カルボン酸ハライド1モルに対して化合物(16)又はその塩を1モル以上、好ましくは1モル〜5モル程度である。
反応温度は、通常−20〜180℃程度、好ましくは−10〜150℃程度である。反応時間は、5分〜50時間程度であればよい。
方法(ホ)
化合物(17)又はその塩と化合物(16)又はその塩とを、燐化合物の縮合剤の存在下に反応させる方法により、化合物(11)又はその塩を製造できる。
燐化合物としては、例えばジフェニルホスフィニルクロリド、フェニル−N−フェニルホスホラミドクロリデート、ジエチルクロロホスフェート、シアノリン酸ジエチル、ジフェニルリン酸アジド、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィニッククロリド等が挙げられる。前記燐化合物は、縮合剤として1種単独で又は2種以上混合して用いることができる。
縮合剤及び化合物(17)又はその塩の使用量は、化合物(16)又はその塩1モルに対して、それぞれ1モル以上、好ましくは1モル〜2モル程度である。
方法(ホ)は、溶媒及び塩基性化合物の存在下で行うことができる。溶媒及び塩基性化合物は、方法(ニ)において用いることができる溶媒及び塩基性化合物と同様のものを用いることができる。
反応温度は、通常−20〜150℃程度、好ましくは−10〜100℃程度である。反応時間は、5分〜30時間程度であればよい。
その他のアミド結合生成反応として、例えば化合物(17)又はその塩を無水酢酸等の
脱水剤によりカルボン酸無水物とし、これに化合物(16)又はその塩を反応させる方法、化合物(17)又はその塩と低級アルコールとのエステルに化合物(16)又はその塩を高圧高温下に反応させる方法等が挙げられる。
アミド結合生成反応後、反応混合物から、化合物(11)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。また、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から前記化合物(11)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(11)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
化合物(4)及びその塩の製造
製造方法(i)により化合物(4)又はその塩を製造する方法としては、例えば、溶媒中、ルイス酸存在下でフリーデルクラフツ反応させる方法が挙げられる。
及びXで示されるハロゲン原子としては、特に限定されず、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。
化合物(19)又はその塩の使用量は、化合物(11)1モルに対し、通常1モル、好ましくは1〜5モルである。
使用される溶媒としては、例えば、二硫化炭素、ニトロメタン、ニトロベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、又はこれらの混合溶媒等が挙げられる。
ルイス酸としては、フリーデルクラフツ反応において通常用いられるルイス酸をいずれも使用できる。このようなルイス酸としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化第二鉄、塩化第二錫、三臭化硼素、四塩化チタン、濃硫酸、メタンスルホン酸等を挙げることができる。このようなルイス酸は、1種単独で又は2種以上混合して用いられる。ルイス酸は、化合物(11)又はその塩1モルに対して、通常1〜6モル程度使用するのがよい。
反応温度は、通常0〜120℃程度、好ましくは0〜70℃程度である。反応温度が0〜120℃の場合、好適に反応が進行する。反応時間は、0.5〜24時間程度であればよい。
製造方法(ii)
化合物(4)又はその塩は、一般式(12)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。Xは、ハロゲン原子を示す。]で表されるアミド化合物(以下、「化合物(12)」ということがある)又はその塩を酸化することによ
り製造できる。
化合物(12)又はその塩
化合物(12)又はその塩は、例えば下記反応Hにより製造できる。
[反応H]
Figure 2012197296
[式中、R、R及びXは、前記に同じ。Xは、ハロゲン原子を示す。]
反応Hは、フリーデルクラフツ反応であり、溶媒中、ルイス酸存在下に行われる。
で示されるハロゲン原子としては、特に限定されず、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。
一般式(18a)で表される化合物(以下、「化合物(18a)」とすることがある)及び一般式(18b)で表される化合物(以下、「化合物(18b)」とすることがある)の使用量は、それぞれ化合物(11)又はその塩1モルに対し、通常1モル、好ましくは1〜5モルである。
使用する溶媒及びルイス酸は、製造方法(i)と同様のものを用いることができる。
ルイス酸の使用量、反応温度及び反応時間は、製造方法(i)と同様である。
反応後、反応混合物から、化合物(12)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。また、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から前記化合物(12)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(12)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
化合物(4)及びその塩の製造
製造方法(ii)により化合物(4)又はその塩を製造する方法としては、例えば、化合物(12)又はその塩を、溶媒中、酸化剤存在下で反応させる方法が挙げられる。
化合物(12)又はその塩を、溶媒中、酸化剤の存在下で反応させる際、使用する溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール
、n−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モノグライム、ジグライム等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒等又はこれらの混合物等が挙げられる。
酸化剤としては、次亜塩素酸、次亜ヨウ素酸、次亜臭素酸等の次亜ハロゲン酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜ヨウ素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜ヨウ素酸カリウム、次亜臭素酸カリウム等の次亜ハロゲン酸アルカリ金属塩、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸アルカリ金属塩、酸化クロム(VI)、二クロム酸ナトリウム、二クロム酸カリウム等のクロム酸又はそのアルカリ金属塩、硝酸等を挙げることができる。ここで過マンガン酸アルカリ金属塩を用いる場合には、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基の存在下で反応させることが好ましい。クロム酸又はそのアルカリ金属塩を用いる場合には、硫酸等の鉱酸、酢酸等の有機酸の存在下で反応させることが好ましい。この中でも特に、次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸アルカリ金属塩が特に好ましい。
酸化剤の使用量は、化合物(12)又はその塩1モルに対して通常1モル以上、好ましくは1モル〜10モルである。
反応温度は、通常−20〜50℃程度、好ましくは−20〜室温(25℃)程度である。反応時間は、1〜30時間程度であればよい。
製造方法(iii)
化合物(4)又はその塩は、一般式(13)
Figure 2012197296
[式中、R、R及びXは、前記に同じ。]
で表されるアミド化合物(以下、「化合物(13)」ということがある)又はその塩を加水分解することにより製造できる。
化合物(13)及びその塩
化合物(13)又はその塩は、例えば下記反応Iにより製造できる。
[反応I]
Figure 2012197296
[式中、R、R及びXは、前記に同じ。]
反応Iは、適当な溶媒中、化合物(12)又はその塩とピリジンとを反応させることにより行われる。ここで使用される溶媒としては、前記「化合物(1)及びその塩の製造」で例示した溶媒を使用できる。
ピリジンの使用量は、化合物(12)又はその塩1モルに対して、通常1モル以上、好ましくは1モル〜5モルである。
反応温度は、通常0〜150℃程度、好ましくは室温(25℃)〜100℃程度である。反応時間は、1〜10時間程度であればよい。
反応Iは、反応Hを行った後、化合物(12)又はその塩を取り出すことなく、反応混合物にピリジンを加え、上記と同様の条件にて反応させることにより製造することもできる。
反応後、反応混合物から、化合物(13)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。また、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から前記化合物(13)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(13)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
化合物(4)及びその塩の製造
製造方法(iii)により化合物(4)又はその塩を製造する方法としては、適当な溶媒中又は無溶媒下、塩基性化合物の存在下で加水分解反応を行う方法が挙げられる。
塩基性化合物としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム等の金属水酸化物等を挙げることができる。これらの塩基性化合物は、1種単独で又は2種以上混合して用いられる。
塩基性化合物の使用量は、化合物(13)又はその塩1モルに対して、通常1モル量以上、好ましくは1モル〜5モルである。
溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、tert−ブタノール等の低級アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、モノグライム、ジグライム等のエーテル類、酢酸、蟻酸等の脂肪酸類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチル燐酸トリアミド又はこれらの混合溶媒等を挙げることができる。
反応温度は、通常0〜200℃程度、好ましくは0〜150℃程度である。反応時間は、10分〜30時間程度であればよい。
製造方法(iv)
化合物(4)又はその塩は、一般式(14)
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。]で表されるアミド化合物(以下、「化合物(14)ということがある」)又はその塩を酸化することにより製造できる。
化合物(14)及びその塩
化合物(14)又はその塩は、例えば下記反応Jにより製造できる。
[反応J]
Figure 2012197296
[式中、R及びRは前記に同じ。Xは、ハロゲン原子を示す。]
で示されるハロゲン原子としては、特に限定されず、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。
反応Jは、フリーデルクラフツ反応であり、溶媒中、ルイス酸存在下に行われる。
一般式(15a)で表される化合物(以下、「化合物(15a)」とすることがある)及び一般式(15b)で表される化合物(以下、「化合物(15b)」とすることがある)の使用量は、それぞれ化合物(11)1モルに対し、通常1モル、好ましくは1〜5モルである。
使用する溶媒及びルイス酸は、製造方法(i)と同様のものを用いることができる。
ルイス酸の使用量、反応温度及び反応時間は、製造方法(i)と同様である。
反応後、反応混合物から、化合物(14)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。また、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から前記化合物(14)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(14)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
化合物(4)及びその塩の製造
製造方法(iv)により化合物(4)又はその塩を製造する方法としては、例えば、溶媒中、酸化剤の存在下で反応させる方法が挙げられる。
使用する溶媒及び酸化剤の種類については、製造方法(ii)と同様である。また、酸化剤の使用量、反応温度及び反応時間についても、製造方法(ii)と同様である。
製造方法(v)
化合物(4)又はその塩は、下記反応Kによっても製造できる。
[反応K]
Figure 2012197296
[式中、R及びRは、前記に同じ。]
反応Kは、反応Gと同様にして行うことができる。即ち、一般式(24)で表される化合物(以下、「化合物(24)とすることがある」)又はその塩と化合物(17)又はその塩とをアミド結合生成反応にて反応させることにより化合物(4)又はその塩を製造できる。
化合物(24)又はその塩は、例えば下記反応Lによって製造できる。
[反応L]
Figure 2012197296
[式中、R及びXは、前記に同じ。Rは、低級アルカノイル基を示す。]
低級アルカノイル基としては、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、tert−ブチルカルボニル、ヘキサノイル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状のアルカノイル基が挙げられる。この中でも特に、アセチル基が好ましい。
化合物(16)又はその塩と一般式(20)で表される化合物又はその塩とを上記反応Gと同様のアミド結合生成反応させることにより、一般式(21)で表される化合物(以下、「化合物(21)」とすることがある)又はその塩を製造できる。
化合物(21)又はその塩と化合物(15a)及び化合物(15b)とを上記反応Jと同様の条件下で反応させることにより、一般式(22)で表される化合物(以下、「化合物(22)」とすることがある)又はその塩を得ることができる。
化合物(22)又はその塩を、溶媒中、酸化剤の存在下で反応させることにより一般式(23)で表される化合物(以下、「化合物(23)」とすることがある)又はその塩を製造できる。使用する溶媒及び酸化剤の種類については、製造方法(ii)と同様である。また、酸化剤の使用量、反応温度及び反応時間についても、製造方法(ii)と同様である。
上記各反応により得られた化合物(21)又はその塩、化合物(22)又はその塩、及び化合物(23)又はその塩は、反応後、それぞれ公知の分離操作及び精製操作に付してもよい。例えば、反応後、反応混合物から、化合物(21)又はその塩、化合物(22)又はその塩、及び化合物(23)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。また、カラムクロマトグラフィー、再結晶
等の通常の精製操作によって、反応混合物から前記化合物(21)又はその塩、化合物(22)又はその塩、及び化合物(23)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、各々の反応混合物に各々の目的化合物化の塩の種晶を存在させてもよい。
化合物(23)又はその塩を加水分解することにより、化合物(24)又はその塩を製造できる。加水分解の条件は、製造方法(iii)の加水分解の条件と同様である。
反応後、反応混合物から、化合物(24)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。また、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から前記化合物(24)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(24)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
上記製造方法(i)〜(v)では、反応後、反応混合物から、化合物(4)又はその塩を、例えば、冷却した後、濾過、濃縮、抽出等の単離操作によって分離することができる。また、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操作によって、反応混合物から前記化合物(4)又はその塩を、精製することができる。精製には、例えば活性炭を使用してもよい。また、再結晶の際に、反応混合物に化合物(4)又はその塩の種晶を存在させてもよい。
上記製造方法(i)〜(v)により化合物(4)が得られた場合、化合物(4)に医薬的に許容される酸性化合物又は塩基性化合物を作用させることによって化合物(4)の塩を調製することができる。このような酸性化合物としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸等の有機酸等が挙げられる。また、塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を挙げることができる。
本発明の製造方法によれば、高収率かつ高純度で化合物(1)又はその塩、及び化合物(10)又はその塩を製造できる。特に、本発明の製造方法によれば、煩雑な精製工程を経ることなく、高純度の化合物(1)又はその塩、及び化合物(10)又はその塩を得ることができる。
また、出発原料(7)及び(8)は、いずれも入手可能な公知化合物であり、高純度の市販品を調達することができる。
さらに、本発明の製造方法によれば、高収率かつ高純度で化合物(4)又はその塩を製造できる。特に、本発明の製造方法によれば、煩雑な精製工程を経ることなく、高純度の化合物(4)又はその塩を得ることができ、しかも、出発原料である化合物(16)又はその塩、化合物(17)又はその塩、化合物(15a)、化合物(15b)、化合物(19)、化合物(18a)、化合物(18b)、及び化合物(20)は、いずれも入手可能な公知化合物であり、高純度の市販品を調達することができる。その結果、上記反応Aにより化合物(1)又はその塩を工業的に有利に製造することが可能となる。
しかも、本発明の方法は、多種類の反応試薬を必要としないので、従来よりも、安価に化合物(1)又はその塩、化合物(10)又はその塩、及び化合物(4)又はその塩を製造できる。
従って、本発明の製造方法は、化合物(1)又はその塩、化合物(10)又はその塩、及び化合物(4)又はその塩の工業的製造法として極めて好適である。
以下に実施例及び参考例を示し、本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例及び参考例に限定されるものではない。
参考例1
7−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オンの製造
50mlの90%(w/w)硫酸中に7−クロロ−1−p−トルエンスルホニル−2,3
,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オン(5g)を加え、0〜10℃の範囲で2.5時間攪拌した。得られた反応液を50mlの冷水中に徐々に入れ、こ
れに水酸化ナトリウム(75g)を適量の水に溶かした溶液を、発熱に注意しながら徐々に加えて中和した。反応混合溶液を約25℃に冷却後、得られた黄緑色懸濁液をトルエン(50ml)で抽出し、有機層を分取、水洗(25ml×2)し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾過後、濾液を減圧濃縮すると微黄色の結晶が得られた。そして、更に微量の水分を除くために、トルエンによる共沸脱水を行い、水分値100ppm以下の7−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オンを2.5g得た(収率89%、融点: 103〜104℃)。
さらに、その後、7−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オンをメタノール/水(7:3)にて再結晶した。得られた結晶は、微黄緑色の針状晶であった。
得られた7−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オンの1)核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果、2)赤外分光(IR)スペクトル測定結果及び3)質量分析(MS)スペクトル測定結果を下記に示す。
1)核磁気共鳴(NMR)スペクトル
HNMR(300MHz, CDCl): δ= 2.18 (tt , J = 7.1Hz,J = 6.6Hz, 2H), 2.82 (t , J = 7.1Hz, 2H), 3.25 (td, J = 6.6Hz, J = 4.6Hz, 2H), 4.62 (br s, 1H),
6.69 (d, J = 8.7Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 8.7Hz,J = 2.5Hz, 1H), 7.68 (d, J = 2.5Hz, 1H)
2)赤外分光(IR)スペクトル
IR(KBr): 3365, 2963, 2933, 1655, 1607, 1287, 842, 820 cm-1
3)質量分析(MS)スペクトル
MS(EI): m/z = 195 (M+)。
参考例2
2−ブロモ−5−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエンの製造
3−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエン(80g)を酢酸500ml中に溶解し、氷冷攪拌下、これに臭素(19.0ml)の酢酸(40ml)溶液を約1時間かけて加
えた。このとき、反応温度の上昇が見られるので、内温が20℃以下(内温の平均値10〜15℃)になるよう適宜冷却した。そして、そのまま、反応液を一夜攪拌し続けた。得られた懸濁反応液を氷水中に注ぎ、結晶を濾取し、水洗後、60℃で乾燥した。これをメタノール−水から再結晶すると白色の針状晶の2−ブロモ−5−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエンが105.0g得られた(収率97%、融点:144.5〜146.0℃)。
得られた2−ブロモ−5−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエンの核磁気共鳴(N
MR)スペクトル測定結果を下記に示す。
HNMR(300MHz, CDCl): δ= 2.39 (s , 3H), 2.48 (s, 3H), 7.24-7.56 (m, 8H)。
実施例1
7−クロロ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オンの製造
ナス型反応容器中に、よく乾燥した2−ブロモ−5−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエン(3.2g、10.5mM)及び7−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オン(1.8g、9.2mM)を入れ、さらに、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)(2.5ml)とN,N−ジメチ
ルホルムアミド(DMF)(6ml)を加え、室温で攪拌することにより、溶液とした。その後、得られた溶液に、トリフェニルフォスフィン(221mg)及びPd(OAc)(23.5mg、0.105ミリモル)を加え、一酸化炭素雰囲気下、125℃で3時
間加熱反応させた。反応液を室温に戻し、アルゴンガスを吹き込んで過剰の一酸化炭素ガスを追い出した後、酢酸エチル(150ml)及び0.5MNaOH水溶液(50ml)
を加えて二層に分離した。得られた有機層を希塩酸、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムを濾去し、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(溶出液:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製すると、目的
の微黄白色の結晶性の粉末である7−クロロ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベン
ゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピ
ン−5−オンが3.5g得られた(収率:85%、純度:99.1%、融点:134−14
2 ℃)。
なお、得られた7−クロロ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)
ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オンの
1)核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果、2)赤外分光(IR)スペクトル測定結果及び3)質量分析(MS)スペクトル測定結果を下記に示す。
1)核磁気共鳴(NMR)スペクトル
HNMR(300MHz, DMSO−d,100℃): δ= 1.98 (tt, J = 6.6Hz,J = 6.6Hz, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.36 (s, 3H), 2.78 (t , J = 6.4Hz, 2H), 3.87 (t, J = 6.4Hz, 2H), 6.96 (d, J = 8.5Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.5Hz, 1H), 7.24 (m, 2H), 7.32 - 7.46 (m, 4H), 7.59 (m, 2H), 9.96 (brs, 1H)
2)赤外分光(IR)スペクトル
IR(KBr): 3296, 2964, 2926, 1683, 1638, 1610, 1401, 1297, 836, 739 cm-1
3)質量分析(MS)スペクトル
MS(EI): m/z = 446 (M+)。
また、純度測定のための高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の条件は、下記の通りであった。
検出器:紫外吸光光度計(UV254nm)、カラム:YMC−Pack ODS−A A−312、 カラム温度:25℃付近、移動相:アセトニトリル/水/リン酸混液(700:300:1)。
実施例2
7−クロロ−5−ヒドロキシ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)
ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピンの製造
7−クロロ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−5−オン(3.2g,7.1m
M)をメタノール(27ml)に懸濁し、室温攪拌下水素化ホウ素ナトリウム(96mg=2.5mM)を結晶のまま一度に加えて、約1時間反応させた。反応液に、0.5%希塩酸(9.3ml)を徐々に滴下し、室温攪拌後、溶液を徐冷し、析出する結晶を濾取した
。得られた結晶を室温で乾燥することにより、白色粉末の7−クロロ−5−ヒドロキシ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピンが2.97g得られた(収率:92%、融点:
224.5−225.5℃)。
また、純粋な7−クロロ−5−ヒドロキシ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベン
ゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピ
ンは、メタノール/水(4:1)から再結晶することにより得ることができた。得られた結晶は、白色の結晶性の粉末であった(再結晶収率:90%、純度:99.5%以上、融
点: 226−227.5℃)。
得られた7−クロロ−5−ヒドロキシ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイ
ルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピンの
1)核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果、2)赤外分光(IR)スペクトル測定結果及び3)質量分析(MS)スペクトル測定結果及び4)粉末X線回折スペクトル測定結果を下記に示す。
1)核磁気共鳴(NMR)スペクトル
HNMR(300MHz、DMSO−d): major conformational isomer δ= 1.49 (br ddd, J = 11.3Hz, J = 11.3, J = 11.3Hz, 1H), 1.74 (br d, J = 11.3Hz, 1H), 1.95
(br ddd, J = 11.3Hz, J = 11.3, J = 11.3Hz, 1H), 2.11 (br d, J = 11.3Hz, 1H), 2.34 (s, 6H), 2.68 (br dd, J = 11.3Hz, J = 11.3Hz, 1H), 4.64 (br d, J = 11.3Hz, 1H), 4.90 (br d, J = 11.3Hz, 1H), 5.70 (br d, J = 4.6Hz, 1H), 6.74 (d, J = 8.2Hz, 1H), 6.76 (d, J = 10.1Hz, 1H), 7.05 (dd, J = 8.2Hz, J = 2.3Hz, 1H), 7.25 - 7.29 (m, 3H), 7.37 (dd, J = 7.3Hz, J = 7.3Hz, 1H), 7.41 (d, J = 7.3Hz, 1H), 7.50 (d, J = 2.3Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 10.2 (s, 1H)
2)赤外分光(IR)スペクトル
IR(KBr): 3397, 3221, 2926, 1657, 1622, 1609, 1395, 1304, 1094, 866, 827, 745 cm-1
3)質量分析(MS)スペクトル
MS(FAB): m/z = 449 (MH+)
4)粉末X線回折スペクトル
2θ= 4.7, 15.4, 18.7, 21.7, 23.5 °
また、純度測定のための高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の条件は、下記の通りであった。
検出器:紫外吸光光度計(UV254nm)、 カラム:YMC−Pack ODS−A A−312、 カラム温度:25℃付近、移動相:アセトニトリル/水/リン酸混液(500:500:1) 又はアセトニトリル/水/リン酸混液(700:300:1) 。
なお、本実施例において、7−クロロ−5−ヒドロキシ−1−[2−メチル−4−(2
−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−
ベンゾアゼピン又はその塩以外に、以下の化合物(A)〜(D)がそれぞれ0.01〜0.03%の収率で得られた。
化合物(A)〜(D)は、バソプレシン拮抗作用を有し、バソプレシンアンタゴニストとして有用な化合物である。
Figure 2012197296
化合物Aの核磁気共鳴(NMR)スペクトル
HNMR(300MHz、DMSO−d):δ=1.49(1H m)、1.75(1H br)、1.93(1H m)、2.10(1H m)、2.27(3H s)、2.30(3H s)、2.36(6H s)、2.68(1H t J=12Hz)、4.60(1H m)、4.85(1H m)、5.69(1H m)、6.59(1H d、J=8.4Hz)、6.78(1H m)、6.88(1H dd、J=8.4Hz,J=2.7Hz)、6.91(1H m)、7.10(1H m)、7.15(1H m)、7.20(1H m)、7.29(1H m)、7.31(2H m)、7.47(1H d、J=2.7Hz)、7.54(4H m)、7.64(1H m)、7.68(1H m)、10.40(1H s)
化合物Bの核磁気共鳴(NMR)スペクトル
HNMR(300MHz、DMSO−d) :δ=1.49(1H m)、1.76(
1H br)、1.93(1H m)、2.11(1H br)、2.34(3H s)、2.35(3H s)、2.38(3H s)、2.68(1H t J=12Hz)、4.65(1H m)、4.90(1H m)、5.70(1H d J=4.5Hz)、6.74(1H d J=8.1Hz)、6.76(1H d J=6.0Hz)、7.05(1H dd J=2.7Hz、J=8.1Hz)、7.23−7.50(7H
m)、7.59−7.73(3H m)、10.13(1H s)、10.39(1H
s)
化合物Cの核磁気共鳴(NMR)スペクトル
HNMR(300MHz、DMSO−d) :δ=2.34(3H s)、2.39(
3H s)、2.40(3H s)、2.59(3H s)、
2.66(1H m)、2.93(2H m)、4.83(1H m)、6.26(1H
m)、6.83(1H d、J=8.7)、7.14(1H m)、
7.16(1H dd、J=8.7Hz,J=2.3Hz)、7.27〜7.51(8H
m)、7.28(1H m)、7.37(1H d、J=2.3)、7.66 1H m)、
7.81(1H d、J=2.1Hz)、7.82(1H dd J=2.1Hz,J=9.4Hz)、8.24(1H d、J=9.4Hz)、10.25(1H s)、10.66(1H s)
化合物Dの核磁気共鳴(NMR)スペクトル
HNMR(300MHz、DMSO−d、160℃) :δ=1.93(2H m)、
2.05(1H m)、2.16(1H m)、2.37(3H,s)、2.38(3H
s)、2.40(3H s)、2.58(3H s)、3.50(1H、m)、3.94(1H m)、6.21 1H dd J=8.4Hz,J=3.3Hz)、
6.94(1H d J=8.4Hz)、6.99(1H d J=8.4Hz)、7.17(1H dd J=8.4Hz,2.7Hz)、7.21〜7.43(8H m)、7.28(1H dd J=8.4Hz,J=1.8Hz)、7.38(1H d J=2.7Hz)、7.56(1H d J=1.8Hz)、7.66(1H dd J=8.4Hz,2.1Hz)、7.69(1H d J=2.1Hz)、7.94(1H d
J=8.4Hz)、9.59(1H br.s)、9.89(1H br.s)
参考例3
3−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエンの製造
メタトルイジン(1772g)をアセトン(3.5L)に溶解させ、これに水酸化ナトリウム(648g)を水(6.25L)に溶かした溶液を混合した後、約20℃まで冷却した。得られた混合液に、攪拌しながら、オルトメチル安息香酸クロライド(2507g)を約20分間かけて加えた。得られた反応液は、60℃近くまで発熱した。反応液を約1時間攪拌した後、反応液を10℃付近まで冷却させることにより結晶を析出させ、これを濾取した。得られた結晶をメタノール/水(4:1、1.375L)で2回洗浄した後、約60℃で乾燥することにより、無色プリズム状晶の3−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエン3530gが得られた(収率:96.62%、融点:144.8−145.8℃)。
得られた3−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエンの核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果を下記に示す。
HNMR(300MHz、CDCl): δ= 2.37 (3H, s), 2.50 (3H, s), 6.96 (1H, br.d, J= 7.2Hz), 7.20-7.29 (3H, m), 7.35 (2H, br.t, J= 7.4Hz), 7.43-7.52 (3H, m)。
参考例4
2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノンの製造
3−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエン(1500g)をオルトジクロルベンゼン(4.5L)に懸濁させた後、5℃付近まで冷却し、発熱に注意しながら、塩化アルミニウム(3556g)を少しずつ加えた。得られた混合液の温度は35℃まで上昇した。混合液を再び5℃付近まで冷却した後、塩化アセチル(571ml)を1/4ずつ20分おきに添加した。その後、10℃付近で約5時間攪拌を続け、反応終了とした。得られた反応液を、発煙と発熱に注意しながら、氷(15kg)を入れた容器中にゆっくり注いだ。得られた有機層を分離し、予め50℃に加温しておいた5%重曹水(7.5L)を用いて有機層を2回洗浄した。
次いで、得られた有機層を40℃に加温し、有機層にメタノール(0.75L)と5%
苛性ソーダ水溶液(675ml)を加えて攪拌した後、有機層を分離した。得られた有機層を約50℃の水(4.5L)で3回洗浄した後、5℃付近まで冷却した。約3時間冷却した後、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を約60℃で乾燥することにより、無色プリズム状晶の2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノン1189gが得られた(収率:66.8%、融点:101.3−102.1℃)。
得られた2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノンの核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果を下記に示す。
HNMR(300MHz、CDCl):δ= 2.50 (3H, s), 2.56 (6H, s), 7.25 (1H, br.t, J = 7.2Hz), 7.27 (1H, d, J = 7.1Hz), 7.37 (1H, br.t, J=7.3Hz), 7.43 (1H,
br.s), 7.47 (1H, br.d, J= 7.1Hz), 7.65, (1H, br.d, J= 8.1Hz), 7.72 (1H, br.s), 7.76 (1H, d, J= 8.1Hz)。
参考例5
2’−クロロ−2’−メチル−4’−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノン及び2’−クロロ−4’−メチル−2’−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノン混合物の製造
3−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエン(136.5g)をニトロエタン(137ml)に懸濁させた後、得られる混合液が60℃を超えないように、冷却下に、塩化アルミニウム(403.9g)をゆっくり加えた。得られた混合液を20℃以下まで冷却した後、クロロアセチルクロリド(136.8g)を加え、20℃付近で約7.5時間攪拌を続け、反応終了とした。
得られた反応液が50℃を超えないように、氷水(1.36L)をゆっくり加え、さらに、トルエン(0.68L)を加えることによりトルエン層を抽出した。生成物を飽和重曹水(0.68L)及び飽和食塩水(0.68L)により順次洗浄した。得られたトルエン溶液の一部を取り出し、残りのトルエン溶液をそのまま参考例6に用いた。
取り出されたトルエン溶液は、5℃付近まで冷却された。約3時間冷却した後、析出する結晶を濾取した。得られた結晶を約60℃で乾燥することにより、2’−クロロ−2’−メチル−4’−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノン及び2’−クロロ−4’−メチル−2’−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノン混合物が得られた。得られた混合物の核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果を下記に示す。
HNMR(300MHz、CDCl): δ= 2.50 (3H, s), 2.57 (3H, s), 4.64 (2H,
s), 7.26 (1H, br.t, J = 7.6Hz), 7.28 (1H, d, J = 7.6Hz), 7.38 (1H, br.t, J=7.5Hz), 7.48 (1H, br.d, J= 7.8Hz) , 7.49 (1H, br.s), 7.68, (1H, br.d, J= 9Hz), 7.70 (1H, br.s), 7.72 (1H, d, J= 9Hz)。
参考例6
塩化 1−(2−(2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)フェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウム及び塩化 1−(2−(4−メチル−2−(2−メチルベンゾイルアミノ)フェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウム混合物の製造
参考例5で得られたトルエン溶液にピリジン(143.8g)を加え、60−78℃で約4.5時間攪拌し反応終了とした。
反応液を氷冷下で1時間攪拌した後、析出した結晶を濾取した。得られた結晶をトルエンで洗浄後、約60℃で乾燥することにより、塩化 1−(2−(2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)フェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウム及び塩化 1−(2−(4−メチル−2−(2−メチルベンゾイルアミノ)フェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウム混合物207.3gが得られた(収率:89.8%)。
得られた塩化 1−(2−(2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)フェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウム及び塩化 1−(2−(4−メチル−2−(2−メチルベンゾイルアミノ)フェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウム混合物の核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果を下記に示す。
HNMR(300MHz、DMSO−d): δ= 2.41 (3H, s), 2.50 (3H, s), 6.45 (2H, s), 7.33 (1H, br.t, J = 7Hz), 7.34 (1H, d, J = 7.5Hz), 7.44 (1H, br.t, J=7.5Hz), 7.51 (1H, br.d, J= 7.5Hz), 7.81 (1H, br.s), 7.89 (1H, br.d, J= 8.1Hz), 8.12 (1H, d, J= 8.1Hz), 8.28 (2H, dd, J= 6.6, 7.5Hz), 8.74 (1H, br.t, J= 7.5Hz), 9.06 (2H, br.d, J= 6.6Hz), 10.75 (1H, br.s)。
実施例3
2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸の製造
参考例4で得られた2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノン(1000g、3.74モル)を50〜60℃に加熱して、イソプロピルアルコール(5L)中に溶解させた。この溶液を5℃以下に冷却し、攪拌しながら、12%(W/W)次亜塩素酸ナトリウム水溶液(7665g、活性塩素(Cl)として25.8モル)を、得られる反応液の温度が10℃を超えないように注意しながら1.5時間かけて滴下した。滴下後、1時間攪拌を続けて反応終了とした。その後、得られた反応液に亜硫酸水素ナトリ
ウム(187g、1.80モル)を加えて、約30分間攪拌した。攪拌後、水(4L)とトルエン(5L)を加えて、よく攪拌した後、分液した。得られた水層に濃塩酸(1.4L)をゆっくり加えた後、20℃以下に冷却することにより析出した結晶を濾取した。得られた結晶を水(3L)に懸濁させることにより洗浄した後、濾過し、60℃で乾燥することにより、目的物の粗製体(収量:1369g、収率:135.9%)が得られた。この粗製体の一部(600g)をメタノール(12.6L)を用いて再結晶した後、60℃で乾燥することにより、白色粉末状の2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸341gが得られた(収率:77.2%、純度:99.8%、融点:231.3−232.6℃)。
得られた2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸の核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果を下記に示す。
HNMR(300MHz, DMSO−d) δ= 2.39 (3H, s), 2.53 (3H, s), 7.31 (br.t, J= 7.1Hz), 7.32 (1H, d, J= 7.2Hz), 7.41 (1H, br.t, J= 7.2 Hz), 7.47 (1H, d, J= 7.2Hz), 7.68 (1H, br.d, J= 8.2Hz), 7.69 (1H, s), 7.86 (1H, d, J= 8.2Hz), 10.50 (1H, s), 12.6 (1H, br.s)。
また、純度測定のための高速液体クロマトグラフィー(HPLC)条件は、下記の通りであった。
検出器:紫外吸光光度計(UV254nm)、カラム:YMC Pack ODA−A A−312、移動相:3mmol/L ラウリル硫酸ナトリウム溶液/アセトニトリル/リン酸混液(600:400:1) カラム温度:25 ℃付近の一定温度
実施例4
2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸の製造
参考例6で得られた塩化 1−(2−(2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)フェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウム及び塩化 1−(2−(4−メチル−2−(2−メチルベンゾイルアミノ)フェニル)−2−オキソエチル)ピリジニウムの異性体混合物(207.3g、0.544モル)をメタノール(0.4L)に懸濁させた後、水酸化ナトリウム(52.5g、1.31モル)を水(0.6L)に溶解させることに
より得られた溶液を加え、60−76℃で約4時間攪拌し反応終了とした。得られた反応液に濃塩酸(0.108L)を60−76℃で加えることにより、反応液のpHを1とした。その後、反応液を氷冷下で1時間攪拌し、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を水を用いて洗浄した後、約60℃で乾燥することにより、目的物の粗製体(収量:125.5g、収率:85.6%)が得られた。この粗製体の一部(20g)をメタノール(3
40mL)を用いて再結晶した後、60℃で乾燥することにより、白色粉末状の2−メチル
−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸12.1gが得られた(収率60.5%、純度:99.7%、融点:231.3−232.6℃)。
得られた2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸の核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果を下記に示す。
HNMR(300MHz, DMSO−d) : δ= 2.39 (3H, s), 2.53 (3H, s), 7.31 (br.t, J= 7.1Hz), 7.32 (1H, d, J= 7.2Hz), 7.41 (1H, br.t, J= 7.2 Hz), 7.47 (1H, d, J= 7.2Hz), 7.68 (1H, br.d, J= 8.2Hz), 7.69 (1H, s), 7.86 (1H, d, J= 8.2Hz),
10.50 (1H, s), 12.6 (1H, br.s)
また、純度測定のための高速液体クロマトグラフィー(HPLC)条件は、下記の通りであった。
検出器:紫外吸光光度計(UV254nm)、カラム:YMC Pack ODA−A A−312、移動相:3mmol/L ラウリル硫酸ナトリウム溶液/アセトニトリル/リン酸混液(600:400:1) カラム温度:25 ℃付近の一定温度
実施例5
2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸の製造
窒素雰囲気下,3℃に冷却した参考例3で得られた3−(2−メチルベンゾイルアミノ)トルエン(50.0g、0.222モル)の塩化メチレン(50ml)溶液に、塩化アルミニウム(88.8g、0.666モル)を10分間かけて投入した。得られた混合溶液を3℃に冷却した後、3〜7℃下でオキサリルクロリド(25.2ml、0.289モル)を滴下した.2〜7℃下で5時間攪拌し、原料消失を確認した後、反応混合物を塩化メチレン(100ml)で希釈することにより得られた溶液を氷水に流入し反応を停止させた。塩化メチレンを留去し、得られた水懸濁液を30分間加熱還流した後、室温まで冷却し結晶を濾取した。結晶を60℃で乾燥することにより、目的物の粗製体58.33gが得られた。
粗製体29.17gに2.5mol/l水酸化ナトリウム水溶液(400ml)及びトルエン(100ml)を加え、不溶物を濾過した後、分液した。得られた水層をトルエン(100ml)にて2回洗浄した後、6mol/l 塩酸(300ml)により中和し、
析出した結晶を濾取した。得られた結晶を60℃で乾燥した後、メタノール(540ml)にて再結晶することにより、白色粉末状の2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸19.67gが得られた(収率:65.8%、純度:99.4%、融点:231.3−232.6℃)。
得られた2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸の核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果を下記に示す。
HNMR(300MHz, DMSO−d): δ= 2.39 (3H, s), 2.53 (3H, s), 7.31 (br.t, J= 7.1Hz), 7.32 (1H, d, J= 7.2Hz), 7.41 (1H, br.t, J= 7.2 Hz), 7.47 (1H, d, J= 7.2Hz), 7.68 (1H, br.d, J= 8.2Hz), 7.69 (1H, s), 7.86 (1H, d, J= 8.2Hz), 10.50 (1H, s), 12.6 (1H, br.s)。
また、純度測定のための高速液体クロマトグラフィー(HPLC)条件は、下記の通りであ
った。
検出器:紫外吸光光度計(UV254nm)、カラム:YMC Pack ODA−A A−312、移動相:3mmol/L ラウリル硫酸ナトリウム溶液/アセトニトリル/リン酸混液(600:400:1) カラム温度:25 ℃付近の一定温度
実施例6
2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸の製造
参考例5で得られた2’−クロロ−2’−メチル−4’−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノン及び2’−クロロ−4’−メチル−2’−(2−メチルベンゾイルアミノ)アセトフェノン混合物のトルエン溶液を濃縮し、残渣にイソプロピルアルコール(
2倍容量)を加え、次いで次亜塩素酸ナトリウム水溶液(2倍モル)を、得られる混合溶
液の温度が10−20℃となるように滴下した。30分〜1時間反応させた後、反応液に塩酸を加えて酸性にし、析出した結晶を濾取することにより、86−100%の収率で目的物の粗製体が得られた。得られた粗製体をメタノールを用いて再結晶することにより、白色粉末状の2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸が得られた(収率:57.0%、純度:99.3%、融点:231.3−232.6℃)。
得られた2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸の核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定結果を下記に示す。
HNMR(300MHz, DMSO−d): δ= 2.39 (3H, s), 2.53 (3H, s), 7.31 (br.t, J= 7.1Hz), 7.32 (1H, d, J= 7.2Hz), 7.41 (1H, br.t, J= 7.2 Hz), 7.47 (1H, d, J= 7.2Hz), 7.68 (1H, br.d, J= 8.2Hz), 7.69 (1H, s), 7.86 (1H, d, J= 8.2Hz), 10.50 (1H, s), 12.6 (1H, br.s)。
また、純度測定のための高速液体クロマトグラフィー(HPLC)条件は、下記の通りであった。
検出器:紫外吸光光度計(UV254nm)、カラム:YMC Pack ODA−A A−312、移動相:3mmol/L ラウリル硫酸ナトリウム溶液/アセトニトリル/リン酸混液(600:400:1) カラム温度:25 ℃付近の一定温度

Claims (5)

  1. 一般式(1)
    Figure 2012197296
    [式中、R及びRは、それぞれ低級アルキル基を示す。Xは、ハロゲン原子を示す。]
    で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩を還元することを特徴とする一般式(10)
    Figure 2012197296
    [式中、R、R及びXは前記に同じ。]
    で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩の製造方法であって、
    一般式(1)で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩1モルに対して0.1〜1モルの水素化還元剤を反応系内に存在させる、ベンゾアゼピン化合物又はその塩の製造方法。
  2. 水素化還元剤が、水素化アルミニウムリチウム、水素化硼素ナトリウム、水素化硼素亜鉛及びジボランから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の製造方法。
  3. 水素化還元剤が水素化硼素ナトリウムであり、水素化還元剤の使用量が、化合物(1)1モルに対して、0.25〜1モルである請求項2に記載の製造方法。
  4. 還元剤の使用量が、化合物(1)1モルに対して、0.25〜0.5モルである請求項3に記載の製造方法。
  5. 一般式(10)で表されるベンゾアゼピン化合物又はその塩が、7−クロロ−5−ヒドロキシ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン又はその塩である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
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