JP2012196933A - 眼鏡用プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】重合剥がれのない眼鏡用プラスチックレンズの製造方法を提供する。
【解決手段】眼鏡用プラスチックレンズの製造方法は、所定の間隔で対向配置した2個の成形型11,12の側面に粘着テープ13を巻いてこれらの成形型11,12を粘着テープ13で固定し、2個の成形型11,12と粘着テープ13で囲まれたレンズを成形するキャビティー14を形成する成形型組立工程と、キャビティー14に原料組成物20を注入する注入工程と、原料組成物20を硬化させてプラスチックレンズ30を得る硬化工程とを有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法であって、粘着テープ13のJIS Z0237に準じた保持力は、10mm以上又は落下であり、硬化工程において、2個の成形型11,12のいずれか一方又は両方が、成形型組立工程で固定した位置から粘着テープ13の内面を移動して互いの間隔を狭める。
【選択図】図1

Description

本発明は、眼鏡用プラスチックレンズの製造方法に関するものである。
光学性能に優れたプラスチックレンズを製造する場合、通常は注型重合法が用いられる。注型重合法として成形型間の隙間を粘着テープで封止するテープモールド法が知られている(例えば、特許文献1参照)。このテープモールド法について、図3を参照して説明する。
図3(A)に示すように、成形型組立工程で、レンズ注型重合型300を組み立てる。所定の間隔で対向配置した2個のガラス製成形型301,302の側面に粘着テープ303を1周より少し多く巻いて成形型301,302間の隙間を粘着テープ303で封止する。これによって、これらの成形型301,302を粘着テープ303で相互の位置を固定すると共に、2個の成形型301,302と粘着テープ303とで囲まれたレンズを成形するキャビティー304を有するレンズ注型重合型300を作製する。
次に、図3(B)に示すように、注入工程で、粘着テープ303をキャビティー304に注入できる隙間が空くまで引き剥がし、この隙間からキャビティー304中に原料組成物310を注入し、再び粘着テープ303で隙間を封止する。
次に、図3(C)に示すように、キャビティー304中の原料組成物310を紫外線又は熱により重合硬化させてプラスチックレンズ311を得る。
その後、粘着テープ303を剥がし、成形型301,302をプラスチックレンズ311から分離して、所定のプラスチックレンズ311を取り出すことができる。
ところが、重合硬化に際して原料組成物310は体積が収縮する。特に、近年の高屈折率用の原料組成物は、重合収縮率が大きい。そのため、成形型301,302の間隔が狭くなろうとする力が粘着テープ303に伝わり、粘着テープ303はキャビティー304の厚み方向に押しつぶされ、図3(C)に示されるように、重合収縮を吸収していた。
特開平11−99527号公報
しかしながら、特許文献1の注型重合法でのプラスチックレンズ成形では、原料組成物310の種類や、成形型301,302の種類や形状によって、重合収縮を粘着テープ306が吸収しきれずに成形型301,302からプラスチックレンズ(原料組成物310)311が剥離して正しく転写されない虞があった(以下、この現象を重合剥がれといい、図3(C)の符号40に示す。)。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]所定の間隔で対向配置した2個の成形型の側面に粘着テープを巻いてこれらの成形型を前記粘着テープで固定し、前記2個の成形型と前記粘着テープで囲まれたレンズを成形するキャビティーを形成する成形型組立工程と、前記キャビティーに原料組成物を注入する注入工程と、前記原料組成物を硬化させてプラスチックレンズを得る硬化工程とを有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法であって、前記粘着テープのJIS Z0237に準じた保持力は、10mm以上又は落下であり、前記硬化工程において、前記2個の成形型のいずれか一方又は両方が、前記成形型組立工程で固定した位置から前記粘着テープの内面を移動して互いの間隔を狭めることを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
これによれば、粘着テープのJIS Z0237に準じた保持力を10mm以上又は落下とすることで、硬化工程において成形型が粘着テープによって固定されることなく、重合収縮の応力が成形型と粘着テープとの粘着力に勝って成形型が粘着テープ内面をずれて移動させることが可能なため、原料組成物が成形型から剥離することなく収縮を吸収する。これにより重合剥がれが抑制された眼鏡用プラスチックレンズを製造することができる。
[適用例2]上記眼鏡用プラスチックレンズの製造方法であって、前記成形型の移動量が、前記原料組成物の重合収縮量とほぼ等しいことを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
これによれば、原料組成物の容積収縮を成形型の移動によって吸収し、粘着テープが変形することを防止することができる。
[適用例3]上記眼鏡用プラスチックレンズの製造方法であって、前記粘着テープは、試験温度が120℃で試験時間を30分としたときのJIS Z0237に準じた保持力を有していることを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
これによれば、粘着テープの保持力を容易に制御することができる。
本実施形態に係るプラスチックレンズの製造方法の工程を示す図。 本実施形態に係るプラスチックレンズを成形し、重合剥がれの発生した割合を示す表。 従来のプラスチックレンズの製造方法の工程を示す図。
以下、本実施形態に係る眼鏡用プラスチックレンズ(プラスチックレンズ)の製造方法について説明する。実施例及び比較例は以下の通りである。
本実施形態に係るプラスチックレンズの製造方法は、成形型組立工程と、注入工程と、硬化工程と、を有する。成形型組立工程では、所定の間隔で対向配置した2個の成形型の側面に粘着テープを巻いてこれらの成形型を粘着テープで固定し、2個の成形型と粘着テープで囲まれたレンズを成形するキャビティーを形成する。注入工程では、キャビティーに原料組成物を注入する。硬化工程では、原料組成物を硬化させてプラスチックレンズを得る。
本実施形態に係るプラスチックレンズの製造方法は、上述したように、テープモールド法において、硬化工程で成形型が粘着テープ内面を移動して互いの間隔を狭めることにより、重合剥がれの発生が抑制されたプラスチックレンズを製造することができる。
成形型が粘着テープ内面を移動するようにするには、粘着テープの保持力を制御することで可能となる。
即ち、粘着テープとして、レンズ注型重合型を組み立てるときには成形型をしっかりと固定できる保持力を有し、重合工程での原料組成物の単位時間当たりの重合収縮量が最大時の温度では成形型が原料組成物の収縮の応力で粘着テープから剥離する程度の保持力であることが好ましい。
また、原料組成物の単位時間当たりの重合収縮量が最大時の温度において、粘着テープのJIS Z0237に準じた保持力が、10mm以上又は落下であることが好ましい。常温での保持力がこれより低いと、成形型と粘着テープに囲まれて形成されたキャビティーの形状が原料組成物を注入する前に変化して、重合硬化し成形されたプラスチックレンズの厚さや光学中心の位置が狙いからずれてしまう場合がある。保持力が大きいと、原料組成物が重合収縮しているときに、成形型が粘着テープの内面を移動することが困難になり、重合剥がれの発生を抑制できない場合がある。
保持力の測定条件はJIS−Z−0237に準じているが、外気温は120℃とし試験時間は30分とする。
なお、JIS Z0237の粘着テープの保持力の試験方法は、23±2℃、相対湿度は65±5%の試験場所が指定されている。粘着テープ試料から幅25mm、長さ約150mmの試験片を3枚取り、清浄にした試験板の一端に25×25mmの面積が接するように貼り付け、試験板の一端を留め金で止め、試験片が鉛直に垂れ下がるようにし、試験片に所定の重さのおもりを取付け、規定された時間だけ荷重をかけ、0.1mm単位でずれた距離を測るか、テープが試験板から落下する時間を測る。したがって、保持力の単位はmm又は時間である。本明細書においては、試験片に取り付けるおもりの重量は1kgとしている。
単位時間当たりの収縮量が最大時の温度における保持力の測定は、JIS Z 0237規格に準じて、試料の前処理と試験片の採取と試験片の貼付け及び試験片の圧着までは規定通りの23±2℃で行い、試験片の試験温度への放置以降試験終了までは任意の温度で試験を実施する。なお、保持力の試験における落下時間の測定は1440分まで実施し、これまでに落下しない場合は、測定を打ち切って保持力を1440分超と表現する。
原料組成物の単位時間当たりの重合収縮量が最大時の温度は、プラスチック原料の成分やその組成比率、触媒の種類及び量、加熱温度パターン又は紫外線照射の波長や強さによって大きく異なる。
このような粘着テープを用いるテープモールド法によるプラスチックレンズの製造方法について説明する。
図1は、本実施形態に係るプラスチックレンズの製造方法の工程を示す図である。図2は、本実施形態に係るプラスチックレンズを成形し、重合剥がれ40(図3(C)参照)の発生した割合を示す表である。なお、得られるプラスチックレンズには、両面が成形型で転写され、両面が成形型の転写で最終の光学面に形成されたフィニッシュレンズと、片面が最終の光学面に成形型で転写され、反対面がその後の研磨等により形状が作られるやや厚手のセミフィニッシュレンズとがある。
まず、図1(A)に示すように、成形型組立工程でレンズ注型重合型10を作製する。例えばガラス製の凸面形成用の成形型11、凹面形成用の成形型12を準備する。これらの成形型11,12の外径は、プラスチックレンズの仕上がり外径寸法と同じでよい。これらの成形型11,12を所定の間隙をもって対向させた状態で、これらの成形型11,12の側面に粘着テープ13を1周より少し多く巻付け、これらの成形型11,12を粘着テープ13で固定すると共に、成形型11,12間の間隙を閉塞して2個の成形型11,12と粘着テープ13で囲まれたレンズを成形するキャビティー14を形成する。
次に、図1(B)に示すように、注入工程で、粘着テープ13をキャビティー14に注入できる隙間が空くまで引き剥がし、この隙間からキャビティー14中に原料組成物20を注入し、再び粘着テープ13で隙間を封止する。
原料組成物20としては、特に制限されず、例えばジエチレングリコールビスアリルカーボネート(CR−39)を挙げることができる。特に近年の高屈折率用のものは重合収縮率が大きく、しかも高価であるため、本実施形態のプラスチックレンズの製造方法による原料組成物の節減の効果が大きい。高屈折率用の原料組成物としては、2個以上のイソシアナート基を有するポリイソシアナートと2個以上の活性水素を有する化合物とを主成分とする重合性モノマーを主成分とするものを例示することができる。
次に、図1(C)に示すように、キャビティー14中の原料組成物20を硬化させる硬化工程を行う。熱硬化型の原料組成物20は、例えば図2に示したような樹脂組成物A及びBを得るような加熱温度パターンで加熱する。原料組成物20は加熱により重合し、重合収縮が生じる。
粘着テープ13の保持力や粘着力が制御できている結果、キャビティー14の中の原料組成物20の重合収縮に伴う応力と自重で主として上側の成形型11が、成形型組立工程で固定した位置(図1(C)の破線で示す)から粘着テープ13内面を摺動して降下し、下側の成形型に接近する。このときの成形型の移動量は、原料組成物20の重合収縮量にほぼ等しくなる。
これにより、原料組成物20の容積収縮を成形型11,12の移動によって吸収し、重合剥がれの発生が抑制することができる。
(実施例1)
本実施例で使用した粘着テープ13は、テープ基材が幅25mm、厚さ38μmのポリエチレンテレフタラート製である。また、1kgのおもりを用いた保持力は、落下までの時間が5分であった。
ガラス製成形型としては外径75mmの(−)10.00ジオプトリのレンズを作製するために成形型11,12を各々専用に設計したガラス製成形型を用意した。このとき、出来上がるプラスチックレンズ30の中心厚さが10mm、内部容量が約40mlになるような成形型11,12を使用した。
本実施例では、プラスチックレンズ原料として、硫黄を19.1重量部、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドを80.9重量部混合攪拌した。その時の調合タンク内温度を65℃として混合攪拌を行った。
次いで、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール1.9gを加え、硫化水素ガスを1気圧となるように導入し、60℃で反応を行ったところ、約1時間で狙いとなる屈折率(20℃)1.679に到達した。調合工程におけるプラスチックレンズ原料液の屈折率評価は、アタゴ社のアッベ屈折率計を用いてd線(波長589nm)で測定した。
その後、得られた樹脂用組成物を20℃に冷却した。そこへ、ベンジルメルカプタンを5.0重量部、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドを0.03重量部、ジn−ブチルスズジクロライド0.2重量部を加えよく混合し均一とした溶液を加えて均一な樹脂用組成物とした。得られた樹脂用組成物を、10torr、10分間、20℃の条件下で脱気処理し樹脂用組成物Aとした。
次に、一対の成形型11,12を必要な間隔をとって保持し、成形型11,12の側面に用意した粘着テープ13を一周より少し多く巻き付けた。その後、粘着テープ13をキャビティー14に注入できる隙間が空くまで引きはがし、この隙間からキャビティー14中に調製した樹脂組成物Aの原料組成物20を注入した。
この原料組成物20を、30℃から100℃まで20時間かけて昇温する加熱炉中で重合を行い、室温まで放冷した後、成形型11,12と粘着テープ13とを除去しプラスチックレンズ30を得た。
原料組成物20の初期中心厚は9.89mm、得られた硬化後のプラスチックレンズ30の中心厚は8.99mmであった。なお、初期中心厚は、原料組成物20をキャビティー14中に注入直後の樹脂組成厚さとし、硬化後中心厚は重合硬化後のプラスチックレンズ30の中心厚さとする。
本実施例では、図2に示すように、40枚のプラスチックレンズ30を成形し、重合剥がれ40の発生率は40枚中0枚であった。なお、重合剥がれ40の発生の基準は、プラスチックレンズ30の凸面又は凹面に剥離跡がプラスチックレンズ30の凸面又は凹面の表面積の1/30以上あった場合を重合剥がれ40が発生したとした。
(実施例2)
本実施例で使用した粘着テープ13は、テープ基材が幅25mm、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製である。また、1kgのおもりを用いた保持力は、落下までの時間が20分であった。
本実施例では、粘着テープ13が異なる以外は、実施例1と同じ成形型11,12、原料組成物20を用い、同じ重合条件でプラスチックレンズ30を成形した。
原料組成物20の初期中心厚は9.79mm、得られた硬化後のプラスチックレンズ30の中心厚は8.91mmであった。
本実施例では、図2に示すように、40枚のプラスチックレンズ30を成形し、重合剥がれ40の発生率は40枚中0枚であった。
(実施例3)
本実施例で使用した粘着テープ13は、テープ基材が幅25mm、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製である。また、1kgのおもりを用いた保持力は、ずれ量が10mmであった。
本実施例では、粘着テープ13が異なる以外は、実施例1と同じ成形型11,12、原料組成物20を用い、同じ重合条件でプラスチックレンズ30を成形した。
原料組成物20の初期中心厚は9.68mm、得られた硬化後のプラスチックレンズ30の中心厚は8.86mmであった。
本実施例では、図2に示すように、40枚のプラスチックレンズ30を成形し、重合剥がれ40の発生率は40枚中5枚であった。
(実施例4)
本実施例で使用したプラスチックレンズ原料としては、m−キシレンジイソシアネートを50.6重量部、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンあるいは4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンあるいは5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンのいずれか一種の中から選ばれる化合物を49.4重量部、紫外線吸収剤として商標名「SEESORB701」(シプロ化成工業製)を1.2重量部、内部離型剤として商標名「MR用内部離型剤」(三井化学社製)を0.1重量部添加し、混合した後、十分に撹拌して、完全に分散又は溶解させたプラスチックレンズ原料中に、触媒としてジブチル錫ジクロライドを100ppm添加し、室温で十分に撹拌して均一な樹脂用組成物とした。
次いでこの樹脂用組成物を5mmHgに減圧して攪拌しながら30分脱気を行い樹脂用組成物Bとした。
本実施例では、樹脂用組成物Bの原料組成物20が異なる以外は、実施例1と同じ成形型11,12、粘着テープ13を用いレンズ注型重合型10とし、この原料組成物20をキャビティー14に注入した。
この原料組成物20を、30℃から120℃まで24時間かけて昇温する加熱炉中で重合を行い、室温まで放冷した後、成形型11,12と粘着テープ13とを除去しプラスチックレンズ30を得た。
原料組成物20の初期中心厚は9.83mm、得られた硬化後のプラスチックレンズ30の中心厚は9.07mmであった。
本実施例では、図2に示すように、40枚のプラスチックレンズ30を成形し、重合剥がれ40の発生率は40枚中0枚であった。
(実施例5)
実施例4と同様に原料組成物20の調合を行い、その原料組成物20を、実施例2と同じ成形型11,12、粘着テープ13を用いレンズ注型重合型10とし、この原料組成物20をキャビティー14に注入し、それ以降は実施例4と同様にしてプラスチックレンズ30を成形した。
原料組成物20の初期中心厚は9.91mm、得られた硬化後のプラスチックレンズ30の中心厚は9.18mmであった。
本実施例では、図2に示すように、40枚のプラスチックレンズ30を成形し、重合剥がれ40の発生率は40枚中0枚であった。
(比較例1)
本比較例で使用した粘着テープ13は、テープ基材が幅25mm、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製である。また、1kgのおもりを用いた保持力は、ずれ量が2.0mmであった。
本比較例では、粘着テープ13が異なる以外は、実施例1と同じ成形型11,12、原料組成物20を用い、同じ重合条件でプラスチックレンズ30を成形した。
原料組成物20の初期中心厚は9.86mm、得られた硬化後のプラスチックレンズの中心厚は9.07mmであった。
本比較例では、図2に示すように、40枚のプラスチックレンズ30を成形し、重合剥がれ40の発生率は40枚中27枚であった。
(比較例2)
本比較例で使用した粘着テープ13は、テープ基材が幅25mm、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製である。また、1kgのおもりを用いた保持力は、ずれ量が0.1mm以下であった。
本比較例では、粘着テープ13が異なる以外は、実施例1と同じ成形型11,12、原料組成物20を用い、同じ重合条件でプラスチックレンズ30を成形した。
原料組成物20の初期中心厚は9.82mm、得られた硬化後のプラスチックレンズ30の中心厚は9.06mmであった。
本比較例では、図2に示すように、40枚のプラスチックレンズ30を成形し、重合剥がれ40の発生率は40枚中40枚であった。
(比較例3)
本比較例で使用した粘着テープ13は、テープ基材が幅25mm、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製である。また、1kgのおもりを用いた保持力は、ずれ量が0.1mm以下であった。
本比較例では、粘着テープ13が異なる以外は、実施例4と同じ成形型11.12、原料組成物20を用い、同じ重合条件でプラスチックレンズ30を成形した。
原料組成物20の初期中心厚は9.86mm、得られた硬化後のプラスチックレンズ30の中心厚は9.19mmであった。
本比較例では、図2に示すように、40枚のプラスチックレンズ30を成形し、重合剥がれ40の発生率は40枚中15枚であった。
本実施形態のプラスチックレンズ30の製造方法によれば、粘着テープ13のJIS Z0237に準じた保持力を10mm以上又は落下とすることで、硬化工程において成形型11,12が粘着テープ13によって固定されることなく、重合収縮の応力が成形型11,12と粘着テープ13との粘着力に勝って成形型11,12が粘着テープ13内面をずれて移動させることが可能なため、原料組成物20が成形型11,12から剥離することなく収縮を吸収する。これにより重合剥がれが抑制されたプラスチックレンズを製造することができる。また、原料組成物20の節減、工程数の削減が可能になった。
10…レンズ注型重合型 11,12…成形型 13…粘着テープ 14…キャビティー 20…原料組成物 30…プラスチックレンズ(眼鏡用プラスチックレンズ) 40…重合剥がれ。

Claims (3)

  1. 所定の間隔で対向配置した2個の成形型の側面に粘着テープを巻いてこれらの成形型を前記粘着テープで固定し、前記2個の成形型と前記粘着テープで囲まれたレンズを成形するキャビティーを形成する成形型組立工程と、前記キャビティーに原料組成物を注入する注入工程と、前記原料組成物を硬化させてプラスチックレンズを得る硬化工程とを有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法であって、
    前記粘着テープのJIS Z0237に準じた保持力は、10mm以上又は落下であり、
    前記硬化工程において、前記2個の成形型のいずれか一方又は両方が、前記成形型組立工程で固定した位置から前記粘着テープの内面を移動して互いの間隔を狭めることを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
  2. 請求項1に記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法において、
    前記成形型の移動量が、前記原料組成物の重合収縮量とほぼ等しいことを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法において、
    前記粘着テープは、試験温度が120℃で試験時間を30分としたときのJIS Z0237に準じた保持力を有していることを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
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