JP2012194512A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着装置400と画像形成部100との間に気体を流す構造51,52を備える画像形成装置において、トナー飛散や記録紙ずれを効率良く抑制しながら、画像形成部100への対流による定着装置400からの伝熱を抑制することができる画像形成装置を提供すること。
【解決方法】画像形成部100から定着装置400へと記録紙22を搬送する搬送経路26をダクト53で囲う。さらに、定着装置400で暖められた気体が画像形成部100に移動することを抑制するため、ダクト53内に送風手段54,55またはダクト内の気体を冷却する手段56,57を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、記録材に未定着のトナー像を形成する画像形成手段と、前記トナー像を記録材に定着する熱定着手段と、を有する複写機,プリンタ等の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置を例にして説明する。この装置は、一般に、画像形成手段としての電子写真画像形成部で像担持体としての感光ドラム上に作像した未定着トナー像を転写部で記録材に転写する。そして、その記録材を熱定着手段としての熱ローラ定着装置の定着ローラ対で加熱及び加圧することでトナーを溶融して画像定着させている。
このとき定着ローラの表面温度は例えば約200℃に温度調節されている。この熱が画像形成装置を構成する枠体や画像形成装置内で対流している空気を通して画像形成部に伝わることで、画像形成部のトナーの溶融凝固が起こり画質低下等の現象を生じさせてしまうおそれがある。
また、カラー画像形成装置においては、各色のトナー像を形成するための複数の画像形成部の相互間で定着装置からの熱に起因する温度分布差が生じる。そのため、各画像形成部が異なる熱変形をし、各色のトナーの重ね合わせにずれが生じる等の現象を生じさせてしまうおそれがある。
そこで本出願人は、熱定着手段側から画像形成手段側への熱影響を抑制するために熱定着手段と画像形成手段との間にエアーカーテンを生じさせる装置構成を提案している(特許文献1)。
特開2007−25654号公報
本発明は上記従来技術を更に発展させたものであり、その目的とする処は次ぎの事項である。熱定着手段側から画像形成手段側への熱影響を効果的に抑制しつつ、しかも画像形成手段側から熱定着手段側へ搬送される記録材が途中でエアーカーテンの気流に晒されることに起因するトナー飛散や記録材の位置ずれの発生を抑制することである。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、記録材に未定着のトナー像を形成する画像形成手段と、前記トナー像を記録材に定着する熱定着手段と、前記画像形成手段の側から前記熱定着手段の側に前記記録材を搬送するための記録材搬送手段と、前記熱定着手段の側から前記画像形成手段の側への熱影響を抑制するために前記熱定着手段と前記画像形成手段との間にエアーカーテンを生じさせる気流発生手段と、を有し、前記記録材搬送手段は前記画像形成手段の側から前記エアーカーテンを貫通して前記熱定着手段の側に至っている画像形成装置において、前記記録材搬送手段の少なくとも前記エアーカーテンに対応位置する部分の外回りを囲うように配設された防風ダクトと、前記防風ダクトの内部空気の対流による前記熱定着手段の側から前記画像形成手段の側への熱の移動を抑制する熱移動抑制手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば次の効果がある。熱定着手段側から画像形成手段側への熱影響を効果的に抑制しつつ、しかも画像形成手段側から熱定着手段側へ搬送手段により搬送される記録材が途中でエアーカーテンの気流に晒されることによるトナー飛散や記録材の位置ずれの発生を抑制することが可能である。
実施例1に係るカラー画像形成装置の縦断正面図 図1の(2)−(2)線矢視断面図 実施例2に係るカラー画像形成装置の縦断正面図 図3の(4)−(4)線矢視断面図 実施例1に係るカラー画像形成装置から防風ダクトを除去した装置の図 図5の(6)−(6)線矢視断面図
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[実施例1]
(1)画像形成装置例の構成説明
図1は本実施例における画像形成装置Aの概略構成を示す縦断正面模式図である。この装置Aは4つの作像ユニットU(UY,UM,UC,UBK)が並設されているタンデム式の4色フルカラーの中間転写電子写真画像形成装置(プリンタ)である。ホスト装置Dから制御回路部(制御手段)Bに入力する電気的画像情報(画像信号)に基づいて記録材22にカラー画像を形成することができる。記録材(以下、記録紙と記す)22はトナー像を形成することができる記録媒体であり、用紙,OHTシート,ラベル,布等のシート状の部材である。
ホスト装置Dは、パソコン(PC)、イメージリーダー、ネットワーク上の端末、相手方ファクシミリ、ワードプロセッサ等であり、インターフェイス部を介して制御回路部Bに接続されている。制御回路部BはCPU(演算部)を含み、表示器等を有する操作部Cやホスト装置Dとの間で各種の電気的な情報の授受をする。そして、制御回路部Bは装置A内の各機器の動作を監視及び制御し、装置Aのプリント動作(画像形成動作)を所定の制御プログラムや参照テーブルに従って統括的に制御する。
装置Aの装置本体筐体(枠体)A1内には、左側から右側にかけて順に第1乃至第4の4つの作像ユニットU(UY,UM,UC,UBK)が水平方向(横方向)並べられて配設されている(タンデム型)。各作像ユニットUはそれぞれの現像装置14(14Y,14M,14C,14BK)に収容させた現像剤(以下、トナーと記す)の色が異なるだけで互いに同様の構成の電子写真画像形成ユニットである。
本例の各作像ユニットUは、それぞれ、静電潜像が形成される回転可能(移動可能)な第1の像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)12(12Y,12M,12C,12BK)を有する。各ドラム12は装置Aの駆動手段(メインモータ:不図示)により矢印の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。
また、ドラム12の回転方向の順に、ドラム12に作用するプロセス手段としての、帯電装置13(13Y,13M,13C,13BK)、光走査装置11(11Y,11M,11C,11BK)、現像装置14(14Y,14M,14C,14BK)を有する。また、一次転写装置16(16Y,16M,16C,16BK)、クリーニング装置15(15Y,15M,15C,15BK)、を有する。
帯電装置13はドラム12の表面を所定の極性,電位に一様に帯電する帯電手段である。光走査装置11は帯電処理されたドラム12の表面を画像情報に応じて変調された光で走査露光する画像露光手段であり、本例においてはレーザスキャナユニットである。この帯電と露光によりドラム12の表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。
現像装置14はドラム1の表面に形成された静電潜像をトナー像(現像剤像)として可視化する現像手段である。静電潜像の露光部にトナー(現像剤)を付着させて現像する反転現像方式が用いられる。
第1の作像ユニットUYの現像装置14Yにはイエロー色(Y色)のトナーが収容されている。第2の作像ユニットUMの現像装置14Mにはマゼンタ色(M色)のトナーが収容されている。第3の作像ユニットUCの現像装置14Cにはシアン色(C色)のトナーが収容されている。第4の作像ユニットUBKの現像装置14BKにはブラック色(BK色)のトナーが収容されている。クリーニング装置15はドラム12の表面の一次転写残トナーを除去するクリーニング手段である。
作像ユニットU(UY,UM,UC,UBK)の下方部には中間転写ベルトユニット30が配設されている。ユニット30は、回転可能(移動可能)な第2の像担持体としての中間転写体である可撓性を有するエンドレスベルト(中間転写ベルト)31を有する。
ベルト31は複数の張架ローラとしての、駆動ローラ32、二次転写内ローラ34、従動ローラ33に懸回張設されている。ローラ32は第4の作像ユニットUBKの側に配設されている。ローラ33は第1の作像ユニットUYの側に配設されている。ローラ34はローラ33とローラ32の間の下方に配設されている。ベルト31はローラ32が駆動されることによって矢印の時計方向にドラム12と同じ周速度をもって回転駆動される。
各作像ユニットUの一次転写装置16は本例においては転写ローラ(導電性の帯電ローラ)であり、ベルト31の内側に配設されている。そして、各ローラ16は、ローラ33とローラ32との間の上行側のベルト部分を介して対応するドラム12の下面に圧接している。各ドラム12とベルト31との当接部がそれぞれ一次転写部(ニップ部)T1(T1Y,T1M,T1C,T1BK)である。ローラ33,34,16はローラ32により回転されるベルト31に従動して回転する。
ローラ34の下側にはベルト31を介して二次転写外ローラ35が当接している。ローラ35とベルト31との当接部が二次転写部(ニップ部)T2である。ローラ35は矢印の反時計方向にベルト31と同じ周速度をもって回転駆動される。ローラ33のベルト懸回部に対向させて、二次転写後のベルト表面を清掃するためのクリーニング装置36が配設されている。
ユニット30のローラ35よりも下方には給紙カセット21が配設されている。カセット21には記録紙22が積載して収納されている。また、筐体A1内の右側でユニット30とカセット21との間の空間部にはカセット21から二次転写部T2へ至る記録紙搬送ユニット24が配設されている。ユニット24は記録紙搬送経路に沿って間隔をあけて配設された複数対の給紙ローラ対23と給紙ガイド(不図示)を有する。また、ユニット24はカセット21側にピックアップローラ23a、二次転写部T2側にレジストローラ対25を有する。
ここで、本実施例の装置Aにおいては、筐体A1内における上記のユニットU(UY,UM,UC,UBK)、ユニット30、カセット21、ユニット24の部分が記録紙22に未定着のトナー像を形成する画像形成手段としての画像形成部100である。
また、本実施例の装置Aにおいては、筐体A1内の上記画像形成部100の左側には記録材22に形成された未定着のトナー像を定着するための熱定着手段としての定着装置400が配設されている。本実施例における定着装置400は熱ローラ定着装置であり、上下一対の定着ローラ対41,42、上下の一対の定着断熱カバー43,44、排紙ローラ対45等を有する。定着ローラ対41,42は所定の押圧力で圧接されて定着ニップ部Nを形成している。定着ローラ対41,42は矢印の方向に所定の周速度で回転駆動される。
上側の定着ローラ41または上側及び下側の両定着ローラ41,42は、内部にハロゲンヒータ等の熱源を備え、その熱源に対する電力供給により内部から加熱される。そして、ローラ表面の温度が温度検知素子(不図示)により検知され、その検知温度情報が制御回路部Bに入力する。制御回路部Bは入力する検知温度情報に基づいてローラ表面の温度が所定の定着温度に昇温して維持されるように電源部から熱源に対する供給電力量を制御する。
定着断熱カバー43,44は両者で上記の定着ローラ対41,42を内包する断熱筐体を構成している。断熱筐体43,44は、記録紙入口部となる右側のスリット状の開口部46と出口部となる左側のスリット状の開口部47以外には開口部はなく、定着ローラ対41,42の周囲に生じる熱気や輻射熱を断熱筐体43,44の内側に可及的に閉じ込める役目をする。
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。制御回路部Bは画像形成スタート信号に基づいて装置Aの駆動手段を駆動する。これにより各作像ユニットUのドラム12が回転駆動される。ベルト31も回転駆動される。ユニット11も駆動される。この駆動に同期して、各作像ユニットUにおいてそれぞれ所定の制御タイミングで帯電装置13がドラム1の表面を所定の極性,電位に一様に帯電する。
ユニット11は各ドラム12の表面を各色の画像情報に応じて変調されたレーザ光で走査露光する。これにより、各ドラム12の表面に対応色の画像情報に応じた静電潜像が所定の制御タイミングをもって形成される。そして、その静電潜像が現像装置14によりトナー像として現像される。
上記のような電子写真画像形成プロセス動作により、第1の作像ユニットUYのドラム12Yにはフルカラー画像のY色成分に対応するY色トナー像が形成される。そのトナー像が一次転写部T1Yにおいてベルト31上に一次転写される。第2の作像ユニットUMのドラム12にはフルカラー画像のM色成分に対応するM色トナー像が形成される。そのトナー像が一次転写部T1Mにおいて、ベルト31上にすでに転写されているY色トナー像に重ね合わされて一次転写される。
また、第3の作像ユニットUCのドラム12にはフルカラー画像のC色成分に対応するC色トナー像が形成される。そのトナー像が一次転写部T1Cにおいて、ベルト31上にすでに転写されているY色+M色のトナー像に重ね合わされて一次転写される。第4の作像ユニットUBKのドラム12にはフルカラー画像のBK色成分に対応するBK色トナー像が形成される。そのトナー像が一次転写部T1BKにおいて、ベルト31上にすでに転写されているY色+M色+C色のトナー像に重ね合わされて一次転写される。
各作像ユニットUにおいて、ドラム12からベルト31へのトナー像の一次転写は、ローラ16に対して一次転写電圧が印加されることでなされる。即ち、ローラ16に対して一次転写電源部(不図示)からトナーの正規帯電極性とは逆極性で所定電位の一次転写電圧が印加される。この印加電圧による電界と一次転写部T1のニップ圧力によりなされる。
かくして、ベルト31上にY色+M色+C色+BK色の4色フルカラーの未定着トナー像が合成形成される。各画像形成部Uにおいて、ベルト31に対するトナー像の一次転写後のドラム12面に残留したトナーはクリーニング装置15により除去される。
一方、ピックアップローラ23aが所定の制御タイミングで駆動されてカセット21から記録紙22が一枚分離給送される。その記録紙22が記録紙搬送ユニット24により二次転写部T2へ給送される。記録紙22はレジストローラ対25によりレジスト調整されることによりベルト31の画像部と同期取りされて二次転写部T2へ導入される。これにより、ベルト31側のトナー像は二次転写部T2を挟持搬送される記録紙22の面に対して順次に一括で二次転写される。
この二次転写はローラ35に対して二次転写電源部(不図示)からトナーの正規帯電極性とは逆極性で所定電位の二次転写電圧が印加されることで、この印加電圧による電界と二次転写部T2のニップ圧力によりなされる。
二次転写部T2を通った記録紙22はベルト31の面から分離され、搬送装置26により定着装置400へ搬送されて定着装置400の断熱筐体43,44の記録紙入口部46から筐体内に入り、定着ローラ対41,42の定着ニップ部Nに進入して挟持搬送される。
本実施例において搬送装置26はベルト搬送装置であり、二次転写部T2の記録紙出口側と定着装置400の断熱筐体43,44の記録紙入口部46側とに配設した並行2本のローラ27,28と、この両ローラ間に懸回張設したエンドレスベルト29と、を有する。ベルト29は矢印の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される。二次転写部T2を出た記録紙22は回転するベルト29の上面に乗って定着装置400へ搬送される。
記録紙22はニップ部Nで挟持搬送されることで加熱加圧されて、記録紙上の未定着トナー像が固着像として熱圧定着される。ニップ部Nを出た記録紙22は出口部47から断熱筐体43,44の外に出て、排出ローラ対45により中継ぎ搬送されて、装置本体筐体A1の左側面板ALの排出口61から機外の排出トレイ62にカラー画像形成物として排出される。一方、二次転写部T2において、記録紙22に対するトナー像の二次転写後にベルト31に残留したトナーはクリーニング装置36により除去される。
モノクロ画像形成モードの場合には、ブラック用の第4の作像ユニットUBKによる画像形成制御が行われる。また、2色以上の多色の画像形成モードの場合には、必要とする色の作像ユニットによる画像形成制御が行われる。不要の作像ユニットにおいてはドラム12が空回転される。
(2)定着装置400からの画像形成部100への熱影響の抑制対策
本実施例においては、高温となる定着装置400の側から画像形成部100の側への熱影響を抑制するために次のような抑制機構が採用されている。図2は図1の(2)−(2)線矢視断面図である。
本実施例においては、熱定着手段である定着装置400の側から画像形成手段である画像形成部100の側への熱影響を抑制するために定着装置400と画像形成部100との間にエアーカーテンEを生じさせる気流発生手段51,52を有している。画像形成部100の側から定着装置400の側に記録紙22を搬送するための記録材搬送手段としてのベルト搬送装置26は、画像形成部100の側からエアーカーテンEを貫通して定着装置400の側に至っている。
そして、ベルト搬送装置26の少なくともエアーカーテンEに対応位置する部分の外回りを囲うように防風ダクト53が配設されている。ダクト53は画像形成部100の側のダクト開口部53aと定着装置400の側とダクト開口部53bとを有する。画像形成部100の二次転写部T2を出た記録紙22は回転するベルト29の上面に乗って定着装置400の側へ搬送され、エアーカーテンEの位置はダクト53の内部に入って通過して定着装置400に送り込まれる。
本実施例においてエアーカーテンEを生じさせる気流発生手段51,52は、定着装置400と画像形成部100との間に装置本体筐体A1の前面板AFの側から後面板ARの側にエアーカーテンEとしての気流を発生させる送風ファンである。ファン51,52は前面板AFに設けた吸気開口部63,63の内側に配設されている。後面板ARには前面板AFの吸気開口部63,63にほぼ対向させて排気開口部64,64が設けられている。ファン51,52が駆動されることで前面板AF側の外気が吸気開口部63,63から筐体A1の内部に吸い込まれて排気開口部64,64に向かって送風され後面板AR側の外に抜ける。
これにより、筐体A1の内部の定着装置400と画像形成部100との間において、前面板AFの側から後面板ARの側に吹き抜けるエアーカーテンEとしての気流が生じる。このエアーカーテンEにより筐体A1内において右側の定着装置400から左側の画像形成部100への熱影響が抑制される。
この場合、画像形成部100の二次転写部T2を出た記録紙22は回転するベルト29の上面に乗って定着装置400へ搬送され、エアーカーテンEの位置においてはダクト53の内部に入って通過して定着装置400に送り込まれる。即ち、記録紙の搬送経路をダクト状のもので囲い、エアーカーテンEの気流が記録紙22に直接影響を及ぼさない構成である。
そのため、ベルト29の上面に乗って定着装置400の側へ搬送される記録紙22上の未定着のトナーがエアーカーテンEの気流に晒されることによって飛散したり、記録紙22自体が煽られてベルト29上で位置ずれしたりすることによる画質低下が防止される。
また、ダクト53の内部空気の対流による定着装置400の側から画像形成部100の側への熱の移動を抑制する熱移動抑制手段54,55を有する。本実施例において、その熱移動抑制手段54,55は、ダクト53の内部に画像形成部100の側のダクト開口部53aから定着装置400の側のダクト開口部53bへ向かう気流Fを生じさせる送風手段としての送風ファンである。
ファン54,55はダクト53の開口部53aの内側に配設されている。このファン54,55が駆動されることで、画像形成部100側の空気が開口部53aからダクト53内に引き込まれる。これにより、ダクト53の内部に画像形成部100の側のダクト開口部53aから定着装置400の側のダクト開口部53bへ向かう気流Fが生じる。従って、定着装置400側の熱がダクト53の内部空気の対流によって画像形成部100の側へ移動することが抑制される。即ち、ダクト53内を通じて定着装置400で暖められた気体が画像形成部100の側に移動することが抑制される。
ファン54,55の送風方向はベルト搬送装置26が記録紙22を定着装置400へ搬送する方向と同一である。また、ファン54,55によるダクト53内の気流Fの流速(送風速度)は、ファン51,52により着装置400と画像形成部100との間に形成されるエアーカーテンEの気流の流速(送風速度)よりも小さく設定されている。そのため、ベルト搬送装置26で画像形成部100から定着装置400へ搬送される記録紙22がダクト53内を通過しているときにダクト内気流Fでトナーが飛散したり、記録紙22自体がベルト29上で位置ずれしたりすることによる画質の低下が防止される。
ファン54,55によるダクト内気流Fの方向と流速は、ダクト53の内部空気の対流による定着装置400の側から画像形成部100の側への熱の移動を抑制すると共に、ダクト内を通る記録紙にトナー飛散や位置ずれを生じさせることがないように設定される。
図5は、上記の本実施例に係る図1の装置Aからファン54,55を含むダクト53を無くしたものである。図6は図5の(6)−(6)線矢視断面図である。この装置は、画像形成部100から定着装置400へ記録紙22を搬送するベルト搬送装置26を覆うダクト53が存在しない。
この状態において、定着装置400と画像形成部100との間に断熱効果を果たすエアーカーテンEを形成する送風ファン51,52による送風を行った場合、記録紙22がそのエアーカーテンEを潜り抜けていくときにエアーカーテンの気流に直接に晒される。そのため、記録紙上の未定着トナーの飛散や、記録紙が煽られて位置ずれが生じる恐れがある。また、これを回避するために送風ファン51,52による送風量を小さくするとエアーカーテンEによる十分な断熱効果を得ることができない。
[実施例2]
図3は本実施例における画像形成装置Aの概略構成を示す縦断正面模式図である。図4は図3の(4)−(4)線矢視断面図である。
本実施例の装置Aはダクト53の内部空気の対流による定着装置400側から画像形成部100側への熱の移動を抑制する熱移動抑制手段として送風ファン54,55に代えて、ダクト53の内部空気を冷却する冷却手段56,57を用いたものである。その他の装置構成は実施例1の装置Aと同様であるから再度の説明は省略する。
本実施例においては、ダクト53の上面と下面に対して冷却手段としてペルチェ素子56,57を配設したものである。このペルチェ素子56、57によってダクト53が冷却されることによりダクト53内を流れる空気が冷却される。この冷却作用により、定着装置400側からダクト53内を通って画像形成部100側に移動する暖気はダクト53内を流れる過程で冷やされる。その冷却冷された空気が画像形成部100に至る。
従って、ダクト53内を通じて定着装置400で暖められた気体が画像形成部100の側に移動することが抑制される。即ち、定着装置400側の熱がダクト53の内部空気の対流によって画像形成部100の側へ移動することが抑制される。
[その他]
(1)本発明において、記録材に未定着のトナー像を形成する画像形成手段には、記録材に未定着のトナー像を転写方式或いは直接方式で形成する電子写真プロセス、静電記録プロセス、磁気記録プロセスなどが挙げられる。
(2)また、本発明において、熱定着手段には、実施例の熱ローラ定着装置の他に、熱板型、熱チャンバー型、赤外線照射型、電磁誘導加熱型などが挙げられる。
(3)また、本発明において、気流発生手段によって熱定着手段と画像形成手段との間に形成されるエアーカーテンの気流方向は実施例の装置前側から後側に向かう方向に限られない。装置下側から上側に向かう方向、或いはその逆の方向の気流にすることもできる。斜め方向の気流にすることもできる。
22・・記録材、100・・画像形成手段、400・・熱定着手段、26・・記録材搬送手段、E・・エアーカーテン、51,52・・気流発生手段、26・・記録材搬送手段、A・・画像形成装置、53・・防風ダクト、54,55、56,57・・熱移動抑制手段

Claims (4)

  1. 記録材に未定着のトナー像を形成する画像形成手段と、前記トナー像を記録材に定着する熱定着手段と、前記画像形成手段の側から前記熱定着手段の側に前記記録材を搬送するための記録材搬送手段と、前記熱定着手段の側から前記画像形成手段の側への熱影響を抑制するために前記熱定着手段と前記画像形成手段との間にエアーカーテンを生じさせる気流発生手段と、を有し、前記記録材搬送手段は前記画像形成手段の側から前記エアーカーテンを貫通して前記熱定着手段の側に至っている画像形成装置において、
    前記記録材搬送手段の少なくとも前記エアーカーテンに対応位置する部分の外回りを囲うように配設された防風ダクトと、
    前記防風ダクトの内部空気の対流による前記熱定着手段の側から前記画像形成手段の側への熱の移動を抑制する熱移動抑制手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記熱移動抑制手段は前記防風ダクトの内部に前記画像形成手段の側のダクト開口部から前記熱定着手段の側のダクト開口部へ向かう気流を生じさせる送風手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記送風手段による気流の流速は前記エアーカーテンの気流の流速よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記熱移動抑制手段は前記防風ダクトの内部空気を冷却する冷却手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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