JP2012193716A - 遠心圧縮機のスクロール構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクロール流路の舌部近傍において、さらにスクロール全周において、ディフューザ出口との接続部も含めたスクロール断面形状を見直して、高流量運転時および低流量運転時の広範囲の運転にける損失低減効果を向上する遠心圧縮機のスクロール構造を提供することを目的とする。
【解決手段】スクロール流路13の軸方向断面形状は略円形形状からなり、該略円形形状へ接続するディフューザ出口を円形形状への接線位置より円形中心側であって該円形中心に達しない位置にシフトし、円形形状はディフューザ出口11a位置に対して軸方向に大きく張り出したスクロール室30と、該スクロール室30とは反対方向に略円形形状の残りの部分を形成したシフト室32とによって構成され、シフト室32は少なくとも渦巻きの周方向における巻き終わり部19のスクロール流路13に形成されることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用、舶用ターボチャージャ等に用いられる遠心圧縮機のスクロール構造(渦巻室構造)に関するものである。
車両用、舶用ターボチャージャのコンプレッサ部等に用いられる遠心圧縮機は、羽根車の回転を介して流体に運動エネルギーを与えるとともに、径方向外側に流体を吐出することで遠心力による圧力上昇を得るものである。
この遠心圧縮機は広い運転範囲において高圧力比と高効率化が要求され、スクロール構造について種々の工夫がされている。
従来技術として、例えば、特許文献1(特許4492045号公報)には、渦巻状に形成されたスクロール流路が設けられたケーシングを備えた遠心圧縮機であって、そのスクロール流路の軸方向の流路幅が、径方向内方から外方へかけて徐々に拡大していき、径方向の流路幅の中間点よりも径方向外側で最大となるように形成される技術が示されている。
また、特許文献2(特公表2010−529358号公報)には、ターボチャージャ用の遠心圧縮機に関して、螺旋型のハウジングとディフューザとを備え、ディフューザが、螺旋形ハウジングの移行領域若しくは舌部の位置する領域における負圧域が低減されるように、その径を拡張されて形成されることが示されている。
特許4492045号公報 特表2010−529358号公報
前記特許文献1に示されるようなスクロール流路の断面形状の改良や、特許文献2に示されるようなディフューザ部分の改良が行われているが、コンプレッサの効率向上のためにさらなる改良が必要である。
図12、13に示すようにコンプレッサの羽根車01の外周側にディフューザ02が形成され、その外周側にスクロール流路03が設けられており、そのスクロール流路03の断面形状は一般的には、円形形状に形成され、スクロール流路03の巻き始めと巻き終わりの流路接続部04は、舌部05の部分で接続される。また巻き終わり以降は出口流路06を通って吐出されるようになっている。
舌部05から時計方向に所定角度Δθ毎にθ1、θ2、…におけるスクロール断面形状を重ねて表したものを図13に示す。
舌部05においては、流路接続部04が図13の斜線で示すように円形部09と該円形部09に接するようにディフューザ02の出口部011が接続した形状となっている。
そして、舌部05の近傍においては、ディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとが干渉し、該干渉に起因してはく離流が発生し、流れ損失を発生する問題が生じる。図9(b)を参照して、このディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉について説明する。図9(b)は、図12のC−C線断面図を示し、円形断面形状の出口流路06と円形断面形状のスクロール流路03とが交差することで舌部05近傍の交差部に稜線Pが生じる。このため、ディフューザ出口流れAは舌部05近傍では、上向き速度成分を持ち、スクロール流路内旋回流れBと干渉する。その干渉によって舌部05近傍に流れのはく離が生じ、流れ損失の原因となっている。
そこで、本発明は、これら知見に基づいて、スクロール流路の舌部近傍において、さらにスクロール全周において、ディフューザ出口との接続部も含めたスクロール断面形状を見直して、高流量運転時および低流量運転時の広範囲の運転における損失低減効果を向上する遠心圧縮機のスクロール構造を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、羽根車の外周側に設けられたディフューザと、該ディフューザの外周と接続して渦巻き状に形成されたスクロール流路とを備えた遠心圧縮機のスクロール構造において、前記スクロール流路の軸方向断面形状は略円形形状からなり、該略円形形状へ接続するディフューザ出口を円形形状への接線位置より円形中心側であって該円形中心に達しない位置にシフトし、前記略円形形状はディフューザ出口位置に対して軸方向に大きく張り出したスクロール室と、該スクロール室とは反対方向に前記略円形形状の残りの部分を形成したシフト室とによって構成され、前記シフト室は少なくとも渦巻きの周方向における巻き終わり部分のスクロール流路に形成されることを特徴とする。
かかる発明によれば、周方向の巻き終わり部分のスクロール流路の断面形状において、スクロール流路の軸方向断面形状はほぼ円形形状からなるとともに、該略円形形状へ接続するディフューザ出口を円形形状への接線位置より円形中心側にシフトした位置に形成し、前記略円形形状はディフューザ出口位置に対して軸方向に大きく張り出したスクロール室と、該スクロール室とは反対方向に前記略円形形状の残りの部分を形成したシフト室とによって構成することによって、ディフューザ出口流れAは図9(a)に示すように、スクロール流路壁面に沿ってコンプレッサ回転軸方向下向き(図9(a)における下向き)の速度成分を持つ。
このため、図9(a)に示すようにディフューザ出口流れAの向きを、スクロール流路内旋回流れBの流れに適合でき、ディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉が防止され、該干渉に起因して生じる舌部近傍におけるはく離の発生が抑制される。
また、本発明によれば、従来技術(図9(b))においては、円形断面形状と円形断面形状とがずれて交差することで交差部が山形に隆起して稜線Pの部分が生じるが、本発明においては、図9(a)に示すように、ディフューザ出口の接続位置を円形形状への接線位置より円形中心側にシフトすることによって、円形形状と円形形状とがずれて交差してもその交差部分に稜線が生じ難くなり、舌部近傍における稜線Pの発生を抑え稜線部分の距離を短縮できる。その結果、稜線部分において生じるディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉が抑制され、該干渉に起因して生じるはく離の発生が抑制され、流れ損失を低減できる。
以上のように、本発明によれば、ディフューザ出口流れAの向きを、スクロール流路内旋回流れBの流れに適合させること、及び舌部近傍における稜線の発生を抑えて、稜線距離を短縮することが相俟って、ディフューザ出口流れAとスクロール内旋回流れBとの干渉が防止されて、該干渉に起因して生じる舌部近傍におけるはく離の発生が抑制され、流れ損失が抑えられる。
また、本発明において好ましくは、前記シフト室は、前記巻き終わり部分から周方向に略180度前の位置からシフトを開始し、略360度位置で最大となるように増大し、周方向角度の増大に従って線形または放物線状にシフト量を増大するとよい。
このように、シフト量を、ほぼ周方向に180度の範囲にわたって徐々に増大させることで、シフト室の周方向形状を滑らかに変化させてスクロール流路の周方向流れに対する損失を抑える。
また、本発明において好ましくは、前記シフト室は、さらに巻き始め部分のスクロール流路にも形成されるとよい。
低流量運転時の流れ場では、スクロール流路の舌部近傍から出口流路に向かって圧力が上昇するため、舌部近傍においては、出口流路(スクロール流路の巻き終わり部分)の高圧力側から低圧力側(スクロール流路の巻き始め部分)に向かう再循環流れが発生する(図11(a)の矢印Z、スクロール流路内旋回流れBを伴って旋回しながら矢印Z方向に流れる)。
一方、高流量運転時の流れ場では、逆に、スクロール流路の舌部近傍から出口流路に向かって圧力が低下するため、舌部近傍においては、出口流路に向かう流れが生じる(図11(b)の矢印Y、スクロール流路内旋回流れBを伴って旋回しながら矢印Y方向に流れる)。
従って、高流量運転時においては、スクロール流路内旋回流れBを伴って矢印Y方向(図11(b))に流れる該スクロール流路内旋回流れBと、ディフューザ出口流れAとの干渉が、前述したように、ディフューザ出口流れAの向きがスクロール流路内旋回流れBの流れに適合されること、および舌部近傍における稜線の発生を抑えて稜線距離が短縮されることによって防止され、該干渉に起因して生じる舌部近傍におけるはく離の発生が抑制され、流れ損失が抑えられる。
また、本発明において好ましくは、前記巻き始め部分のスクロール流路の巻き終わり部分への接続開口の形状が、ディフューザ出口の幅と同一高さを有した扁平形状に形成され、該扁平形状の一方面に前記シフト室が設けられ、該シフト室の高さが周方向に沿って変化するとよい。
前記したように巻き始め部分にシフト室を形成することは、高流量運転時において舌部近傍から出口流路側に向う流れに生じる流れ損失の低減に効果を発揮するが、この効果に加えて、巻き始め部分のスクロール流路の巻き終わり部分への接続開口の形状が、ディフューザ出口の幅と同一高さを有した扁平形状に形成されることによって、断面円形形状による接続部に比べて、流通面積を小さくすることができ、低流量運転時に生じる出口流路(スクロール流路の巻き終わり部分)から舌部近傍に向かう再循環流れ(図11(a)の矢印Z)の流入を抑制できる。
さらに、図10(b)に示すように、巻き始め部分の開口部がディフューザ出口の幅と同一高さを有した扁平形状で形成されるため、出口流路(スクロール流路の巻き終わり部分)のスクロール流路内旋回流れBが、巻き始め部分のスクロール流路内流入流れEとして流入することが防止され、それによって、図10(a)に示すような、巻き始め部分の円弧形状断面内でのはく離による流れ損失を低減できる。
また、本発明において好ましくは、前記シフト室は、周方向全体にわたってスクロール流路に形成されるとよい。
このようにシフト室が全周にわたって形成されるため、前記巻き始め部分や、巻き終わり部分にシフト室を形成することによって得られる作用効果を得つつ、さらに、シフト室を周方向の一部に形成するよりも、製造が容易化され、さらに、シフト室を周方向の一部に形成するよりもスクロール流路の周方向流れに対する損失を抑えることができる。
本発明によれば、スクロール流路の軸方向断面形状はほぼ円形形状からなるとともに、該略円形形状へ接続するディフューザ出口を円形形状への接線位置より円形中心側にシフトした位置に形成し、前記略円形形状はディフューザ出口位置に対して軸方向に大きく張り出したスクロール室と、該スクロール室とは反対方向に前記略円形形状の残りの部分を形成したシフト室とによって構成することによって、ディフューザ出口流れAは図9(a)に示すように、スクロール流路壁面に沿って軸方向下向きの速度成分を持つ。
このため、図9(a)に示すようにディフューザ出口流れAの向きを、スクロール流路内旋回流れBの流れに適合でき、ディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉が防止され、該干渉に起因して生じる舌部近傍におけるはく離の発生が抑制され損失低減効果を向上できる。
また、本発明によれば、従来技術(図9(b))においては、円形断面形状と円形断面形状とがずれて交差することで交差部が山形に隆起して稜線Pの部分が生じるが、本発明においては、図9(a)に示すように、ディフューザ出口の接続位置を円形形状への接線位置より円形中心側にシフトすることによって、円形形状と円形形状とがずれて交差してもその交差部分に稜線が生じ難くなり、舌部近傍における稜線Pの発生を抑え稜線部分の距離を短縮できる。その結果、稜線部分において生じるディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉が抑制され、該干渉に起因して生じるはく離の発生が抑制され、流れ損失を低減できる。
本発明にかかる遠心圧縮機のスクロール構造を示す軸方向断面概要図である。 本発明にかかる遠心圧縮機のスクロール構造を示す全体断面図である。 (a)はスクロール断面形状の第1実施形態を示す説明図である。(b)はコンプレッサハウジングに傾斜角αを設けた例である。(c)はベアリングハウジング側に傾斜角αを設けた例である。 スクロール断面形状の第2実施形態を示す説明図である。 スクロール断面形状の第3実施形態を示す説明図である。 スクロール断面形状の第4実施形態を示す説明図である。(a)は第1実施形態に対応しシフト室が巻き終わり部に設けられ、(b)は第2実施形態に対応しシフト室が巻き終わり部と巻き始め部に設けられ、(c)は第3実施形態に対応しシフト室が周方向の全範囲に設けられる場合を示す。 スクロール断面形状の第5実施形態を示す説明図である。 シフト室のシフト量の周方向角度に対する変化を示す説明図である。 スクロール流路の、巻き始め部と巻き終わり部との交差部の断面図である。(a)は本発明を示し図2のD−D線断面図を示し、(b)は従来技術を示し図12のC−C線断面図を示す。 図2のD−D線断面図であり、(a)は第1〜3実施形態を示し、(b)は第4実施形態を示す。 舌部近傍の流れ場の説明図であり、(a)は低流量時の舌部近傍の流れ、(b)は高流量時の流れを示す。 従来技術の説明図である。 従来技術の説明図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。
但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(第1実施形態)
図1は本発明の遠心圧縮機1の軸方向断面の概要図を示す。本実施形態はターボチャージャに適用される遠心圧縮機1を示すものであり、図示しないタービンに駆動された回転軸3に固定されたハブ5の表面に複数のコンプレッサ翼7が立設され、そのコンプレッサ翼7の外側をコンプレッサハウジング9が覆っている。また、コンプレッサ翼7の外周側にディフューザ11が形成され、さらに、このディフューザ11の周囲にはスクロール流路13が形成されて接続されている。
スクロール流路13の全体断面図を図2に示す。コンプレッサハウジン9は、スクロール流路13と、該スクロール流路13に連通する直線状の出口流路15とを備えており、スクロール流路13は、その巻き始め部17から図2に示す右回りに巻き角度θが大きくなるに従い、その流路断面積が増加し、巻き角度θが約360°=0°を超え、さらに進むと巻き終わり部19に達する。
また、スクロール流路13は、スクロール流路13の回転軸3の軸方向の断面形状が略円形形状からなっている。また、本実施形態では、巻き角度θは、図2のように水平位置をθ=0°として、スクロール流路13の巻き始めと巻き終わりとが交差する流路接続部23の舌部25の位置とコンプレッサホイール8の回転軸中心Xとを結ぶ線が略θ=60°に設定されている。
次にスクロール流路13の断面形状について説明する。
図3(a)に示すように、スクロール流路13における巻き始め部17と巻き終わり部19とが交差する流路接続部23の断面形状は、巻き始め部17においては、略円形形状へ接続するディフューザ11の出口部11aを円形形状の接線位置に接続しており、その円形形状への接線状態による接続関係は巻き角度θが約360°=0°まで続く。
その後、巻き角度θが約360°=0°を超えて、舌部25の略60°までの巻き終わり部19の領域においては、スクロール流路13の断面形状は、ディフューザ11の出口部11aを円形形状の接線位置により円形中心側であって該円形中心に達しない位置にシフトし、略円形形状はディフューザ11の出口部11aの位置に対して、軸方向(図3においては上方向)に大きく張り出したスクロール室30と、該スクロール室30とは反対方向(図3においては下方向)に略円形形状の残りの部分を形成したシフト室32とによって構成される。すなわち、シフト室32は円形形状の底面部分を形成している。
なお、スクロール室30とシフト室32とを合わせたスクロール流路断面形状は全体として略円形形状であるが、円形に近い長円形状や楕円形状等も含むものである。
この巻き終わり部19におけるスクロール流路13の断面形状は、図3のθ、θn−1の位置の形状で例示すように、ディフューザ11の出口部11aの底面11bより、シフト量δだけ下方にシフトされている。
また、シフト室32の下面は、円弧面ではなく、ディフューザ11の底面11bの端部より傾斜角αの傾斜面で形成されていてもよい。
なお、上記シフト室32下面に設けられる円弧面または傾斜面は、図3(b)のようにコンプレッサハウジング9に設けず、図3(c)のようにベアリングハウジング50に設けられていてもよい。
ここで、傾斜角が特に大きい場合、ディフューザ出口流れは傾斜面に沿って流れず、はく離を生じる場合がある。これを考慮すると、傾斜角αの好ましい範囲は、3〜25度程度である。より好ましい範囲として3〜15度、最適な範囲としては3〜8度とすると良い。シフト量δの最適な範囲もまた、傾斜角αが上記の範囲に含まれる場合である。ただし、傾斜面は直線である必要はなく、この場合ディフューザ出口下面からシフト室下面を結ぶことで形成される角度を傾斜角αと考えて良い。
このようなシフト室32を出口部11aの底面11bより下方に形成することで、ディフューザ出口流れは図10(a)に示すように、壁面に沿って軸方向下向きの速度成分へと転向される。このため、図10(a)で示すようにディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBの方向が一致し、スクロール流路内旋回流れBとディフューザ出口流れAとの衝突が回避され損失が抑制されるとともに、舌部近傍におけるはく離の発生が抑制される。
なお、スクロール流路13の円形の断面形状に対してディフューザ出口を円形中心側に持ってくるには、ディフューザ出口を円形中心位置に持ってくる形状とすることも考えられるが、このような形状とした場合には、ディフューザ出口流れAは、スクロール流路13内で上下方向に均等に分かれて流れる状態となるため、スクロール流路内旋回流れBの旋回方向が一定に定まらず、これらの流れの干渉により流れ損失を生じる。
このため、図9(a)に示すように、ディフューザ11の出口部11aを円形形状への接線位置より円形中心側であって該円形中心に達しない位置にシフトさせている。
従って、本実施形態によれば、前記シフト室32は、渦巻きの周方向における巻き終わり部19のスクロール流路13に形成されるため、巻き終わり部19と巻き始め部17の接続部である舌部25近傍において、ディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉が防止され、該干渉に起因して生じる舌部近傍におけるはく離の発生が抑制され、流れ損失の生成を抑えることができる。
すなわち、周方向の巻き終わり部19のスクロール流路13の断面形状において、スクロール流路13の軸方向断面形状はほぼ円形形状からなるとともに、該略円形形状へ接続するディフューザ11の出口部11aを円形形状への接線位置より円形中心側にシフトした位置に形成し、前記略円形形状はディフューザ11の出口部11aの位置に対して軸方向に大きく張り出したスクロール室30と、該スクロール室30とは反対方向に前記略円形形状の残りの部分を形成したシフト室32とによって構成することによって、ディフューザ出口流れAは図9(a)に示すように、スクロール流路壁面に沿って軸方向下向きの速度成分を持つ。
このため、図9(a)に示すようにディフューザ出口流れAの向きを、スクロール流路内旋回流れBの流れに適合でき、ディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉が防止され、該干渉に起因して生じる舌部近傍におけるはく離の発生が抑制される。
さらに、従来技術(図9(b))においては、円形断面形状と円形断面形状とがずれて交差することで交差部が山形に隆起して稜線Pの部分が生じるが、本実施形態においては、図9(a)に示すように、ディフューザの出口部11aの接続位置を円形形状への接線位置より円形中心側であって該円形中心に達しない位置にシフトすることによって、円形形状と円形形状とがずれて交差してもその交差部分に稜線が生じ難くなり、舌部近傍における稜線Pの発生を抑え稜線部分の距離を短縮できる。
その結果、稜線部分において生じるディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉が抑制され、該干渉に起因して生じるはく離の発生が抑制され、流れ損失を低減できる。
以上のように、本実施形態によれば、ディフューザ出口流れAの向きを、スクロール流路内旋回流れBの流れに適合させること、及び舌部25近傍における稜線Pの発生を抑えて、稜線距離さを短縮することが相俟って、ディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉が防止されて、該干渉に起因して生じる舌部近傍におけるはく離の発生が抑制され、流れ損失が抑えられる。
また、前記シフト室32は、前記巻き終わり部19から周方向に略180度前の位置からシフトを開始し、略360度位置で最大となるように増大し、周方向角度の増大に従って線形または放物線状にシフト量δが増大するようになっている。
具体的には図8のL1の点線に示すように、巻き角度θが約180°の位置からシフトを開始して、約360°=0°の位置で所定のシフト量δに達して、その後巻き終わり部19ではその所定のシフト量δが保持される。
このように、シフト量δを、ほぼ周方向に180度の範囲にわたって徐々に増大させることで、シフト室32の周方向形状を滑らかに変化するようにしてスクロール流路13の周方向流れに対する損失を抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、図4を参照して、第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、第1実施形態のシフト室32に加えてシフト室34を、さらに巻き始め部17のスクロール流路13に形成することを特徴とする。
図4に示すように、巻き角度θがθ、θ、θの範囲である巻き始め部17において、第1実施形態で説明したシフト室32と同様のシフト室34が形成される。またシフト室34の下面は、円弧面ではなく、ディフューザ11の底面11bの端部より傾斜角αの傾斜面で形成されもよい。
前記シフト室32およびシフト室34のシフト量δは、図8のL2の実線で示すように、シフト室34は、巻き始めの巻き角度θ=60°(舌部25の位置)においてシフト量δであり、その後低下してθ=180°でゼロとなり、その後、シフト室32のシフト量が増大してθ=360°で所定のシフト量δとなり、巻き終わり部19でそのシフト量δが保持される。周方向角度の増大に従って線形または放物線状にシフト量δが増大または減少する。
シフト量δは、上記記載ではθ=180°でゼロとしたが、これは、一例を示すものでθは設計条件にて変わりうるものである。
低流量運転時の流れ場は、スクロール流路13の舌部25の近傍から出口流路15に向かって圧力が上昇するため、舌部25の近傍においては、出口流路15(巻き終わり部19)の高圧力側から低圧力側(巻き始め部17)に向かう再循環流れ(図11(a)の矢印Z)が発生する。スクロール流路内旋回流れBを伴って旋回しながら矢印Z方向に流れる。
一方、高流量運転時の流れ場では、逆に、スクロール流路13の舌部25の近傍から出口流路15に向かって圧力が低下するため、舌部25の近傍においては、出口流路15に向かう流れ(図11(a)の矢印Z)が生じる。スクロール流路内旋回流れBを伴って旋回しながら矢印Y方向に流れる。
従って、巻き始め部17のスクロール流路にシフト室34を形成することによって、高流量運転時において、スクロール流路内旋回流れBを伴って矢印Y方向(図11(b))に流れる該スクロール流路内旋回流れBとディフューザ出口流れAとの干渉が、前記第1実施形態と同様に、ディフューザ出口流れAの向きをスクロール流路内旋回流れBの流れに適合させること、および舌部近傍における稜線の発生を抑えて稜線距離を短縮することによって防止されて、該干渉に起因して生じる舌部近傍におけるはく離の発生が抑制され、流れ損失を低減できる。
以上のように、前述の第1実施形態では巻き終わり部19にシフト室32を形成するものであったが、この巻き終わり部19だけにシフト室32を設けた構成では、高流量運転時における巻き始め部17から出口流路15(巻き終わり部19)に向かう(矢印Y方向)スクロール流路13(巻き終わり部19)内でのスクロール流路内旋回流れBとディフューザ出口流れAとの干渉を防止し難かった。しかし、第2実施形態では、巻き始め部17のスクロール流路13にシフト室34を形成することによって、舌部25近傍から出口流路15に向う流れによって生じるスクロール流路13内の損失を低減でき、高流量運転時においての舌部25近傍から出口流路15に向う流れによって生じる流れ損失を低減できる。
(第3実施形態)
次に、図5を参照して、第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、第1および第2実施形態に加えてシフト室36を、周方向全体にわたってスクロール流路13に形成することを特徴とする。
図5に示すように、巻き角度θがθ〜θの周方向の全範囲において、シフト室36を形成する。または、シフト室36のシフト量δは、図8の一点鎖線L3で示すように一定に保持されるが、シフト室36のシフト量δは、必ずしも周方向に全周に一定ではなくてもよく、巻き終わり部19と巻き始め部17とその他の部分とにおいて、シフト量δをそれぞれ異ならせて最適に設定してもよい。
また、シフト室36の下面は、円弧面ではなく、ディフューザ11の出口で11aの底面の端部より傾斜角αの傾斜面で形成されていてもよい。この点は第1、2実施形態と同様である。
また、シフト室36が全周にわたって形成されるため、前記第1実施形態、第2実施形態による巻き始め部17や、巻き終わり部19にシフト室の作用効果を得つつ、さらに、シフト室を周方向の一部に形成するよりも、製造が容易化され、さらに、シフト室を周方向の一部に形成するよりもスクロール流路13の周方向流れに対する損失を抑えることができる。
また、図3(c)の如く、ベアリングハウジング50で傾斜面を形成する場合、ベアリングハウジング50を周方向に均一に切削加工することができ、製造が特に容易となるメリットがある。
さらに、鋳造製造時の中子設置誤差を吸収することができる。
すなわち、スクロールを鋳造で製作する場合、スクロール流路相当部に中子が設置されるが、中子は鋳型の中に置くだけであるため、その姿勢は非常に不安定である。このため、鋳造スクロールでは、ディフューザ低面との不一致により、流路の急拡大や段差を生じることがある。
中子はスクロール出口部でのみ支持されるため、特にスクロール出口から遠い、巻き角度θが180〜270°位置断面ではこのような傾向が顕著である。しかし、本実施形態のように、スクロール断面全周にわたってシフト量δだけ、スクロール低面がディフューザの低面より下に位置されるため、仮に、鋳造時の中子のずれが生じても、そのずれ量がスクロール断面のシフト量δ以下である限り、不都合が生じることなく鋳造時の中子のずれに対して安定した製造が可能になる。
(第4実施形態)
次に、図6を参照して、第4実施形態について説明する。
この第4実施形態は、巻き始め部17がスクロール流路13の巻き終わり部19へ接続する開口部39の形状が、ディフューザ11の出口部11aの幅と同一高さを有した扁平形状に形成され、該扁平形状の一方面にシフト室が設けられ、該シフト室の高さが周方向に沿って変化することを特徴とする。
そして、シフト室を、巻き終わり部に設ける場合と、巻き終わり部と巻き始め部との両方に設ける場合と、周方向全体に設ける場合の3つの例について次に説明する。なお、この3例は、それぞれ前述した第1〜3実施形態に対応するものである。
図6(a)に示す第1例は、開口部39が、スクロール流路13の断面形状はディフューザ11の出口部11aの幅Wと同一高さを有した扁平形状に形成され、一方面(底面11b)にシフト室38aが設けられる構造である。
このシフト室38aは、第1実施形態と同様に巻き終わり部19におけるスクロール流路13に設けられている。断面形状は、図3のθ、θn−1の位置の形状で例示すように、ディフューザ11の出口部11aの底面11bより、シフト量δだけ下方にシフトされている。
また、シフト室38aの下面は、円弧面ではなく、ディフューザ11の底面11bの端部より傾斜角αの傾斜面で形成されていてもよい。シフト量δやシフト位置については第1実施形態の説明と同様である。
巻き終わり部19におけるスクロール流路13にシフト室38aが設けられることによる効果は、第1実施形態と同一であり、ディフューザ出口流れAの向きを、スクロール流路内旋回流れBの流れに適合でき、ディフューザ出口流れAとスクロール流路内旋回流れBとの干渉が防止され、該干渉に起因して生じる舌部25近傍におけるはく離の発生が抑制される。
そして、このはく離発生を防止する効果に加えて、開口部39の形状が、ディフューザ11の出口部11aの幅と同一高さを有した扁平形状に形成されるので、断面円形形状による接続部に比べて、流通面積を小さくすることができ、低流量運転時に生じる出口流路(スクロール流路13の巻き終わり部19)から舌部25近傍に向かう再循環流れ(図11(a)の矢印Z)の流入を抑制できる。
また、図10(b)に示すように、巻き始め部17の開口部39がディフューザ11の出口部11aの幅と同一高さを有した扁平形状で形成されるため、出口流路15(スクロール流路の巻き終わり部19)でのスクロール流路内旋回流れBが、巻き始め部17のスクロール流路13内への流入流れEとして流入することが防止され、それによって、図10(a)に示すような、巻き始め部分の円弧形状断面内でのはく離による流れ損失を低減できる。
図6(b)に示す第2例は、開口部39が、スクロール流路13の断面形状はディフューザ11の出口部11aの幅Wと同一高さを有した扁平形状に形成されるとともに、巻き終わり部17に設けられたシフト室38aに加えて、巻き始め部17にもシフト室38bが設けられるものである。このように構成することで、図6(a)に示す第1例の作用効果に加えて、前述した第2実施形態と同様の作用効果を有する。
図6(c)に示す第3例は、開口部39が、スクロール流路13の断面形状はディフューザ11の出口部11aの幅Wと同一高さを有した扁平形状に形成されるとともに、周方向全体にわたってシフト室38cが設けられるものである。このように構成することで、図6(a)に示す第1例の作用効果に加えて、前述した第3実施形態と同様の作用効果を有する。
(第5実施形態)
次に、図7を参照して、第5実施形態について説明する。
この第5実施形態は、第4実施形態の変形例であり、巻き始め部17がスクロール流路13の巻き終わり部19へ接続する開口部39の形状が、ディフューザ11の出口部11aの幅と同一高さを有した扁平形状に形成され、該扁平形状の一方面にシフト室40が設けられ、該シフト室40の高さが周方向に沿って変化する点については、第4実施形態と同様である。
しかし、θ、θにおいての扁平形状から円形形状への変化において、ディフューザ11の高さと同一の高さを有した開口部39の一方の扁平面をディフューザ11の高さ方向の一方面と一致させつつ、ディフューザ11の出口部11aに対向する面を円弧形状に形成し、該円弧形状の面が徐々に広がって円形形状に戻るように変化させる点が特徴である。
具体的には、図7のように舌部25位置の巻き角度θ=60°において扁平接続部Aの形状となっており、この角度θ0から一定角度Δθ変化したθ1においては、扁平形状の開口部39の一方面にシフト室40が形成された形状からなっており、円弧形状の円弧中心をディフューザ11の高さ面の出口部11aの端部Tに位置し、半径R1の円弧形状となっており、さらに、一定角度Δθ変化したθ2においては、半径R2の円弧形状となっていて、さらに、一定角度Δθ変化したθ3においては、半径R3の円弧形状となるように変化する。
このように構成することによって、ディフューザ11から吐出た流れは、スクロール外周側への偏りが進みながら旋回流が進むため、その流れに合わせるようにして、円弧形状を順次拡大して円形形状とすることで、ディフューザ11から吐出た流れに沿った形状変化とすることができるので、無駄な断面変化形状とすることがなく、より円滑に効率的に円形形状に戻すことができる。
さらに、第5実施形態においては、スクロール流路13内の流れを効率的な断面形状によって円滑にすることができ、また、旋回流に対して余分な形状がないため断面形状を小型コンパクトに形成でき、圧縮機全体の小型軽量化に寄与する。
また、前記第4、5実施形態のように、扁平形状の開口部39とシフト室38、40との組み合わせによって、低流量から高流量の広い運転領域で流れ損失を低減できるようになり遠心圧縮機の性能向上が期待できる。
本発明によれば、スクロール流路の舌部近傍において、さらにスクロール全周において、ディフューザ出口との接続部も含めたスクロール断面形状を見直して、高流量運転時および低流量運転時の広範囲の運転にける損失低減効果を向上できるので、遠心圧縮機のスクロールに用いるのに適している。
1 遠心圧縮機
3 回転軸
5 ハブ
7 コンプレッサ翼(羽根車)
8 コンプレッサホイール
9 コンプレッサハウジング
11 ディフューザ
11a ディフューザの出口部
11b ディフューザの底面
13 スクロール流路
15 出口流路
17 巻き始め部
19 巻き終わり部
23 流路接続部
25 舌部
30 スクロール室
32、34、36、38a、38b、38c、40 シフト室
39 扁平形状部
A ディフューザ出口流れ
B スクロール流路内旋回流れ
E スクロール流路内への流入流れ
δ シフト量
θ 巻き角度

Claims (5)

  1. 羽根車の外周側に設けられたディフューザと、該ディフューザの外周と接続して渦巻き状に形成されたスクロール流路とを備えた遠心圧縮機のスクロール構造において、前記スクロール流路の軸方向断面形状は略円形形状からなり、該略円形形状へ接続するディフューザ出口を円形形状への接線位置より円形中心側であって該円形中心に達しない位置にシフトし、前記略円形形状はディフューザ出口位置に対して軸方向に大きく張り出したスクロール室と、該スクロール室とは反対方向に前記略円形形状の残りの部分を形成したシフト室とによって構成され、前記シフト室は少なくとも渦巻きの周方向における巻き終わり部分のスクロール流路に形成されることを特徴とする遠心圧縮機のスクロール構造。
  2. 前記シフト室は、前記巻き終わり部分から周方向に略180度前の位置からシフトを開始し、略360度位置で最大となるように増大し、周方向角度の増大に従って線形または放物線状にシフト量を増大することを特徴とする請求項1記載の遠心圧縮機のスクロール構造。
  3. 前記シフト室は、さらに巻き始め部分のスクロール流路に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の遠心圧縮機のスクロール構造。
  4. 前記巻き始め部分のスクロール流路の巻き終わり部分への接続開口の形状が、ディフューザ出口の幅と同一高さを有した扁平形状に形成され、該扁平形状の一方面に前記シフト室が設けられ、該シフト室の高さが周方向に沿って変化することを特徴とする請求項3記載の遠心圧縮機のスクロール構造。
  5. 前記シフト室は、周方向全体にわたってスクロール流路に形成されることを特徴とする請求項1記載の遠心圧縮機のスクロール構造。
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