JP2012191736A - バッテリ充放電システム、エネルギーマネジメントシステムおよび電動車両 - Google Patents

バッテリ充放電システム、エネルギーマネジメントシステムおよび電動車両 Download PDF

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Abstract

【課題】電動車両が複数のEMSの管理下に置かれることがあっても、バッテリの充放電計画の破綻を防止する。
【解決手段】住宅10は、HEMS11と、HEMS11に制御される充放電コントローラ12とを備える。工場20は、FEMS21と、FEMS21に制御される充放電コントローラ22とを備える。HEMS11は、車両1の利用計画を保持すると共に車両1のバッテリ2の充放電計画を作成する。それらの情報から得られるバッテリ2の残量計画は、車両1の記憶装置3によりFEMS21へと伝達される。FEMS21は、HEMS11から得たバッテリ2の残量計画を参照し、HEMS11が作成したバッテリ2の充放電計画が破綻しないようにバッテリ2の充放電を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のバッテリの充放電システムに関するものである。
電力網に電力需給の自動制御手段を組み込んだ「スマートグリッド」と呼ばれる次世代電力網の開発が、近年注目を浴びている。スマートグリッドでは、電力網における電力の流れを供給側だけでなく需要側からも制御することによって、電力需給の最適化が図られる。
例えば各家庭が所有する電動車両(例えば電気自動車(Electric Vehicle;EV)やプラグインハイブリッド車(Plug-in Hybrid Vehicle;PHV))のバッテリ(蓄電池)は、電力需要のピークを低減して平滑化を図るためのバッファとして利用できる。すなわち電力需要の少ない時間帯に充電した車両のバッテリの電力を、電力需要のピーク時に住宅で使用することによって、電力需要のピークが低減される。一般に、深夜などの電力需要の少ない時間帯は電気料金が安く設定されているため、各家庭の電気料金の節約にもつながる。また、車両のバッテリに蓄積されている電力を住宅内に取り込んで使用できれば、停電などの非常時にも対応できるという利点もある。スマートグリッドは、このような電力の流れの制御を自動的に行おうとするものである。
スマートグリッドにより管理された電力網では、車両のバッテリの充電(住宅から車両への電力供給)だけでなく、バッテリの放電(車両から住宅への電力供給)も積極的に行うことが想定される。この電力の流れは、各需要家に配備されるエネルギーマネジメントシステム(Energy Management System;EMS)によって管理される。EMSは、太陽光発電(Photovoltaic power generation;PV)装置等の発電設備や、電気温水器やエアコン等の主に大型の負荷設備、車両のバッテリ等の蓄電設備などを管理下に置き、電力需要が平滑化されるようにそれらを制御して、電力会社からの電力購入量が少なくて済むようにする。
電動車両のバッテリが電力需要の平滑化のバッファとして利用できるのは上記のとおりであるが、その充放電はEMSが作成した計画(充放電計画)に則って行われる。下記の特許文献1には、需要家の行動を踏まえて車両のバッテリの充放電計画を作成するシステム(充放電管理装置)が提案されている。
特開2010−081722号公報
今後、スマートグリッドの広がりにより、住宅や工場、公共施設など、需要家の単位が細分化され、より多くのEMSが社会に導入されることが予想される。一定の場所に固定される電気設備は常に同じEMSで管理されるが、電動車両のように移動可能なものは、常に同じ需要家のもとにあるとは考えにくく、バッテリの充放電が複数のEMSの管理下で実施されることも想定される。
例えば通勤用の車両は、早朝や夜間の時間帯にはユーザの自宅の充電コントローラに接続され、バッテリの充放電は自宅のEMSの管理下に置かれるであろうが、昼間の勤務時間帯には勤務先の充電コントローラに接続され、バッテリの充放電が勤務先のEMSの管理下に置かれるであろう。この場合、自宅のEMSの充放電計画と無関係に、勤務先でバッテリの充放電が実行されると、車両が自宅に戻ったときのバッテリ残量によっては、自宅のEMSが当初の計画どおりにバッテリの充放電を行うことができなくなる可能性がある。このように充放電計画に狂いが生じると、電力需給の最適化の妨げとなるため好ましくない。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、電動車両が複数のEMSの管理下に置かれた場合でも、バッテリの充放電計画の破綻を防止できる充放電システムおよびEMSを提供することを目的とする。
本発明に係るバッテリ充放電システムは、バッテリを搭載する電動車両と、前記電動車両の利用計画を保持すると共に、前記バッテリの充放電計画を作成する第1EMS(エネルギーマネジメントシステム)と、前記第1EMSに制御され、前記バッテリの充放電計画に則り前記バッテリの充電および放電の少なくとも片方を行う第1充放電コントローラと、前記第1EMSとは異なる第2EMSと、前記第2EMSに制御され、前記バッテリの充電および放電の少なくとも片方が可能な第2充放電コントローラと、前記第1EMSから前記第2EMSへ、所定の情報の受け渡しを行う情報伝達手段とを備え、前記所定の情報は、前記電動車両の利用計画および前記バッテリの充放電計画、またはその両者から得られる前記バッテリの残量計画を含み、前記バッテリが前記第2充放電コントローラに接続されているとき、前記第2EMSは、前記情報伝達手段を介して前記第1EMSから取得した前記所定の情報に基づいて、前記第1EMSが作成した前記バッテリの充放電計画が破綻しないように前記バッテリの充放電を制御するものである。
本発明によれば、第1EMS(主EMS)と第2EMS(従EMS)との間で、電動車両の利用計画およびバッテリの充放電計画、またはその両者から得られるバッテリの残量計画が共有化される。第2EMSは、第1EMSが作成したバッテリの充放電計画が破綻しないようにバッテリの充放電を制御するため、電動車両が第1EMSの管理下に戻ったときに当初の計画通りの充放電が実施でき、電力需要の平滑化を図ることができる。
実施の形態1に係る充放電システムの構成図である。 家庭内電力需要の予測の一例を示す図である。 家庭内発電量の予測の一例を示す図である。 車両利用計画(走行スケジュール)の一例を示す図である。 バッテリ充放電計画の一例を示す図である。 バッテリ残量計画の一例を示す図である。 車両が複数のEMSの管理下に置かれることにより生じる問題を説明するための図である。 実施の形態1に係る充放電システムのFEMS(従EMS)の動作を説明するための図である。 実施の形態2に係る充放電システムの構成図である。 実施の形態3に係る充放電システムの構成図である。 実施の形態4に係る充放電システムの構成図である。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係る充放電システムの構成図である。同図において、各ブロック間の太線矢印は電力線、細線矢印は通信線を示している。
この充放電システムは、車両1と、車両1のユーザの自宅である住宅10と、車両1のユーザの勤務先である工場20とを含んでいる。住宅10および工場20には、電力会社30から電力が供給されている。
車両1は、バッテリ2(蓄電池)に蓄積された電力を動力源とする電動車両(EVやPHV等)であり、ユーザが住宅10と工場20と間の往復に利用しているものとする。図示の便宜上、図1には住宅10側と工場20側の2箇所に車両1示しているが、それらは同一のものを表している。
本実施の形態の充放電システムにおける車両1は、外部からアクセス可能で且つ書き換え可能な記憶装置3を搭載している。記憶装置3は、車両1内に固定されたメモリでもよいし、車両1に固定されたメモリ読み取り装置とそれに着脱される携帯型メモリ(例えばカード型やスティック型のメモリ)とで構成されていてもよい。記憶装置3の用途・機能については後述する。
住宅10には、車両1のバッテリ2の充放電を行う充放電コントローラ12、家庭用の発電設備である太陽光発電装置13、電気温水器やエアコン等の負荷14などの電気設備が備えられており、これらの電力需給は、家庭用エネルギーマネジメントシステム(Home Energy Management System;HEMS)11によって管理されている。
HEMS11は通信機能を有しており、太陽光発電装置13の発電状況や負荷14の電力消費状況などの情報を取得できる他、充放電コントローラ12を通して車両1とも通信可能であり、バッテリ2の状態や車両1の走行履歴等を取得することができる。また電力会社30から電力制御に関する情報を取得することもできる。HEMS11は、それらの情報に基づいて、電力会社30からの電力購入量が抑えられるように、住宅10内の電力需要の平滑化を図る。その際、HEMS11は、車両1のバッテリ2が電力需要の平滑化のバッファとなるように、当該バッテリ2の充放電計画(バッテリ充放電計画)を作成する。
一方、工場20には、車両1のバッテリ2の充放電を行う充放電コントローラ22、工場用の大規模な発電設備である太陽光発電装置23、オフィスの照明や工場ラインの電動機器等の負荷24などの電気設備が備えられており、これらの電力需給は、工場用エネルギーマネジメントシステム(Factory Energy Management System ;FEMS)21によって管理されている。
FEMS21は通信機能を有しており、太陽光発電装置23の発電状況や負荷24の電力消費状況などの情報を取得できる他、充放電コントローラ22を通して車両1と通信可能であり、バッテリ2の状態や車両1の走行履歴等を取得することができる。FEMS21は、それらの情報に基づいて工場20内の電力需要の平滑化を図るが、その際、車両1が充放電コントローラ22に接続されていれば、そのバッテリ2を平滑化のバッファとして利用する。
ここで、住宅10のHEMS11が作成する車両1のバッテリ2の充放電計画の具体例を示す。ここでは住宅10が備える蓄電デバイスは車両1のバッテリ2のみ、発電設備は太陽光発電装置13のみと仮定するが、住宅10が他の発電設備や蓄電デバイスを有していてもよい。
まずHEMS11は、住宅10内の負荷14による電力需要(家庭内電力需要)を予測する。図2は、その予測の一例である。一般的な家庭の電力需要は、図2のように深夜から早朝は低くなり、昼間に高くなるのが典型的である。電力需要を予測値は、例えば電力会社30から提供される一般的な値でもよいし、HEMS11が過去の電力需要の履歴から学習した値でもよいし、それらを組み合わせて精度を向上させた値でもよい。
さらにHEMS11は、住宅10内の発電設備(太陽光発電装置13)による発電量(家庭内発電量)を予測する。図3は、その予測の一例である。この予測値は、例えば電力会社30から提供される住宅10の所在地の日射予測情報と、太陽光発電装置23の仕様から導出できる。図3のように、太陽光発電装置23の発電量は、昼間に高くなり、夜間はほぼゼロである。
またHEMS11は車両1の利用計画(走行スケジュール)を保持している。車両1の利用計画は、車両1のユーザが予め入力したデータでもよいし、車両1のカーナビゲーションシステムに記録された走行履歴に基づいてHEMS11がユーザの行動パターンを予測した結果でもよい。図4にその一例を示す。図4に示す走行スケジュールには、各走行で消費される電力量(Wh)の予測が含まれているが、この値は、走行予定距離と車両1の電力使用量あたりの走行距離(km/kWh)とから算出できる。
ユーザがHEMS11に走行スケジュールのデータを入力する方法は任意でよい。例えば、HEMS11付属のユーザインタフェイス(例えばキーボードやモニタ、タッチパネルなど)を用いて直接データを入力する方法や、HEMS11に接続した他の電気製品(例えばテレビ)にデータを入力してそれをHEMS11に転送する方法や、車両1の電気機器(カーナビゲーションシステム等)にデータを入力してそれをHEMS11に転送する方法などが考えられる。
HEMS11は、上記の家庭内電力需要予測、家庭内発電量予測および車両1の利用計画に基づいて、蓄電デバイスとしてのバッテリ2の充放電計画(バッテリ充放電計画)を作成する。HEMS11は、この充放電計画に基づいて充放電コントローラ12を制御し、バッテリ2の充放電(バッテリ2と住宅10との間の電力のやりとり)を実施する。
図5は、図3の家庭用電力需要予測および図4の家庭内発電量予測に基づいて作成したバッテリ2の充放電計画の一例である。またこの充放電計画は、車両1が朝と夕方にユーザの通勤に使用され、昼間は車両1を勤務先に駐車される、という車両1の車両利用計画に基づいている。
図5のバッテリ充放電計画では、深夜は安価な深夜電力を利用してバッテリ2が充電される。早朝になると、ユーザが起床して活動を始めるため負荷14による電力需要が増えるが、まだ日差しが弱いため太陽光発電装置13による発電量では足りないことが予想される。そこでHEMS11は、車両1のバッテリ2に蓄積した電力を住宅10へと供給するように、バッテリ2を放電させる。
その後、日差しが強くなってくると、負荷14による電力需要を太陽光発電装置13による発電量で賄えるようになるため、HEMS11はバッテリ2から放電させる電力を小さくする。また、ユーザが出勤している時間帯は、車両1が住宅10に不在になるので、HEMS11はバッテリ2の充放電は行わない。
夕方になるとユーザが帰宅して車両1を充放電コントローラ12に接続させる。ユーザが帰宅すると負荷14による電力需要が増大し、また夕方は日差しが徐々に弱くなるため、負荷14による電力需要を太陽光発電装置13による発電量で賄えなくなる。そこでHEMS11は、車両1のバッテリ2を放電させて電力を住宅10へと供給する。
深夜になると負荷14による電力需要が減るため、HEMS11はバッテリ2の放電を停止させる。そして再び、安価な深夜電力を利用してバッテリ2を充電する。
車両1の利用計画とバッテリ2の充放電計画が分かれば、各時刻でのバッテリ2の残量の計画(予測)を導出できる。図6は、図5のバッテリ充放電計画が実施されることを想定したときのバッテリ2の充電残量の計画(バッテリ残量計画)である。バッテリ2の残量は充電される期間は増え、放電(住宅10への電力供給)の期間と走行中の期間は減少する(走行中でも回生ブレーキによる発電でバッテリ残量が増加することがあるが、走行で消費する電力に比べると小さいためここでは回生ブレーキによる発電は無視する)。
もし、車両1の走行中やバッテリ2の放電期間にバッテリ2の電力が枯渇すると、HEMS11が作成した充放電計画は破綻する。またバッテリ2の劣化防止および安全確保の観点から、バッテリ2の過充電は防止する必要がある。そのためHEMS11は、バッテリ2の電力枯渇や過充電が生じないように、バッテリ2の残量計画を考慮しつつ、バッテリ2の充放電計画を作成する。つまりHEMS11が作成するバッテリ2の充放電計画は、バッテリ2の過充電を防止しつつ、バッテリ2の残量が車両1の走行に必要な電力量を下回らない範囲で、住宅10での電力需要が平滑化されるようにバッテリ2の充放電を行うものとなる。
しかし今後スマートグリッドが普及し、EMSを導入した需要家が増えると、車両1が自宅以外のEMSの管理下に置かれるケースも考えられる。図1に示した充放電システムはそのようなケースを想定している。
すなわち図1の充放電システムでは、住宅10を自宅とするユーザは、車両1を使用して勤務先である工場20へと出勤し、勤務時間中は車両1を工場20に配備されている充放電コントローラ22に接続させる。その間、車両1のバッテリ2は、工場20のFEMS21の管理下で充放電され、工場20内の電力需要の平滑化のために使用される。勤務先のFEMS21は、社員である車両1のユーザの通勤距離を把握しており、終業時刻には、少なくとも社員が車両1を使って帰宅するのに充分なだけの電力量はバッテリ2に確保される。
しかし、これまで提案されてきた充放電システムでは、勤務先のFEMS21は、ユーザの自宅のHEMS11が作成したバッテリ充放電計画を知ることができない。従って、FEMS21の管理下でバッテリ2の充放電が行われると、HEMS11が作成したバッテリ充放電計画が破綻する可能性がある。
例えば、工場20のFEMS21の管理の下、バッテリ2がHEMS11の予想を超えて充電された場合、バッテリ2の残量は図7の実線A1のような挙動となる(図7の破線はHEMS11が作成したバッテリ残量計画を示している)。この場合、帰宅時のバッテリ2の残量が計画よりも多いため、その後HEMS11がバッテリ充放電計画(図5)に則ってバッテリ2の充放電を制御すると、過充電が生じる危険性がある。またバッテリ2が満充電の状態のときに太陽光発電装置13による発電が開始されると、電力の逆潮流の問題も発生し得る。
逆に、工場20のFEMS21の管理の下、バッテリ2がHEMS11の予想を超えて放電された場合、バッテリ2の残量は図7の実線A2のような挙動となる。この場合、帰宅時のバッテリ2の残量が計画よりも少ないため、FEMS21がバッテリ充放電計画(図5)に則ってバッテリ2の充放電を制御すると、途中でバッテリの電力が枯渇したり、翌朝のバッテリ2が充電不足になり車両1の利用に支障をきたしたりする可能性がある。
図1に示した本実施の形態に係る充放電システムは、これらの問題を解決することを可能にしている。まずこの充放電システムの前提として、車両1に対しては、当該車両1を主に管理し、そのバッテリ2の充放電計画を作成する「主EMS」(第1EMS)が1つ対応付けされており、それ以外のEMSは「従EMS」(第2EMS)として主EMSとは区別される。ここでは、車両1の主EMSは、ユーザの自宅である住宅10のHEMS11であり、勤務先の工場20のFEMS21は車両1の従EMSであるものとする。
当該充放電システムでは、HEMS11(主EMS)が作成した車両1のバッテリ2の残量計画(例えば図6のようなデータ)が、HEMS11から車両1の記憶装置3へ転送(コピー)される。すなわち車両1の通信装置(不図示)は、HEMS11から残量計画をダウンロードして記憶装置3に格納することができる。
HEMS11と車両1(記憶装置3)との間の通信方式は任意でよい。図1では充放電コントローラ12のケーブル内の通信線を用いる有線通信(LAN(Local Area Network)通信やCAN(Controller Area Network)通信等)を仮定しているが、ケーブル内の電力線を通信線として用いるPLC(Power Line Communications)、あるいは近距離の無線通信であってもよい。また記憶装置3が車両1に固定されたメモリ読み取り装置とそれに着脱される携帯型メモリとで構成される場合、その携帯型メモリを媒体にしてHEMS11から車両1へデータを渡すことも可能である。
また車両1の記憶装置3に格納されたバッテリ残量計画は、FEMS21(従EMS)へと転送(コピー)可能となっている。すなわち車両1の通信装置は、自己の記憶装置3からバッテリ2の残量計画をFEMS21へとアップロードすることができる。
FEMS21と車両1(記憶装置3)との間の通信方式も任意でよい。図1では充放電コントローラ22のケーブル内の通信線を用いる有線通信(LANやCAN等)を仮定しているが、ケーブル内の電力線を通信線として用いるPLC、あるいは近距離の無線通信であってもよい。但し、システム構成の簡略化の観点から、FEMS21と車両1との間の通信方式と同じであることが好ましい。
また記憶装置3がメモリ読み取り装置と携帯型メモリとで構成される場合、その携帯型メモリを媒体にして車両1からFEMS21へデータを渡すことも可能である。
車両1は、住宅10を出発する前に、HEMS11(主EMS)からバッテリ2の残量計画の情報を自動的にダウンロードして記憶装置3に格納する。そして車両1は、工場20に到着して充放電コントローラ22に接続されると、記憶装置3に格納されているバッテリ2の残量計画を自動的にFEMS21(従EMS)へとアップロードする。このように記憶装置3は、HEMS11からFEMS21へ情報(バッテリ2の残量計画)の受け渡しを行う情報伝達手段として機能する。
その後FEMS21は、工場20内の電力需要の平滑化を図るために車両1のバッテリ2の充放電を行う。その際、FEMS21は、車両1からアップロードされたバッテリ2の残量計画を参照し、その計画が破綻しないようにバッテリ2の充放電を制御する。すなわちFEMS21は、車両1が自己の管理から離れる予定時刻(例えば終業時刻)までに、バッテリ2の残量をその充放電計画に合わせた値にする。
例えば、車両1のバッテリ2がFEMS21の管理下で放電された場合、図8のようにバッテリ2の残量がその残量計画を大きく下回るが、FEMS21は、車両1が自己の管理下にある間に、バッテリ2を充電してその残量を残量計画と同等にする。この場合におけるバッテリ2の充電は、電力需要の平滑化の観点から、なるべく負荷24での電力需要が少ないときに行うことが好ましい。
その結果、車両1がFEMS21の管理から離れるとき、そのバッテリ2の残量はHEMS11が作成した残量計画に則ったものとなっている。よってユーザが車両1で帰宅した後、住宅10のHEMS11(主EMS)は当初の計画どおりにバッテリ2の充放電を行うことができる。
このように本実施の形態によれば、HEMS11(主EMS)とFEMS21(従EMS)との間で、バッテリ2の残量計画が共有化される。従って車両1がHEMS11(主EMS)以外のFEMS21(従EMS)の管理下に一時的に置かれても、その後HEMS11の管理下に戻れば、HEMS11が作成した計画どおりの充放電が可能である。つまりバッテリ2の充放電計画が破綻することが防止される。
車両1の記憶装置3に格納されるバッテリ2の残量計画は、最新のものであることが望ましい。よって車両1がHEMS11からバッテリ2の残量計画をダウンロードするタイミングは、車両1が住宅10から出発する直前、例えば車両1が充放電コントローラ12から切断されるときが好ましい。しかし記憶装置3に格納されるデータが適切に更新されればそのタイミングは任意でよく、例えばHEMS11が新たな充放電計画を作成するごとにダウンロードしてもよいし、一定の間隔で定期的にダウンロードしてもよい。
車両1の主EMSは住宅用EMS(HEMS)でなくてもよい。例えば、車両1が、企業所有の社用車であれば工場用EMS(FEMS)やビル用EMS(Building Energy Management System;BEMS)が主EMSとなる。
また車両1のバッテリ2に接続される充放電コントローラ(図1の充放電コントローラ12,22に相当)は、全てが充電と放電の両方の機能を有しなくてよく、その片方の機能を有するものが含まれていてもよい。またEMSによる制御を受け付けるものであれば、車両1に搭載された充放電コントローラでもよい。
[変形例1]
以上の説明では、車両1がHEMS11(主EMS)からダウンロードして記憶装置3に格納し、FEMS21(従EMS)へアップロードすることにより、HEMS11とFEMS21とで共有化される情報は、バッテリ2の残量計画(図5)としたが、それに代えてバッテリ2の充放電計画(図3)と車両1および利用計画(図4)の情報を共有化してもよい。バッテリ2の残量計画はバッテリ2の充放電計画および車両1の利用計画から導出できる。よって、FEMS21が自らそれを導出することによって、上記と同様の動作が可能である。
このようにバッテリ2の充放電計画と車両1の利用計画とを個別にFEMS21にアップロードする場合、ユーザはアップロード後にFEMS21を介して車両1の利用計画のみを修正することが容易になる。FEMS21は、車両1の利用計画が変更されると、それに合わせてバッテリ2の残量計画を修正する。
例えばユーザが車両1の利用計画を変更し、工場20からの帰りの走行予定距離が長くなった場合、FEMS21は、その変更が帰宅後のバッテリ2の充放電計画(HEMS11が作成した充放電計画)に影響しないように、バッテリ2に残す充電残量を増やす。HEMS11が作成した充放電計画は、FEMS21にアップロードされているため、FEMS21はそのような適切な修正を行うことができる。
[変形例2]
車両1の記憶装置3に格納する情報には、当該車両1を管理下に置ける従EMSを限定する情報を含ませてもよい。例えば、ユーザの勤務先の従EMSの管理下に置かれることは許容するが、公共の従EMSの管理下に置かれることは禁止する(管理下でない単純な充電のみを許容する)、などの情報である。
これにより、車両1のユーザの個人情報(充放電計画もその一つに当たる可能性もある)が、不特定の従EMSにアップロードされることを防止でき、セキュリティ上の問題の発生を防止できる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、バッテリ2の残量計画をHEMS11(主EMS)からFEMS21(従EMS)へ受け渡す情報伝達手段として、車両1に搭載した記憶装置3を用いたが、実施の形態2では、HEMS11とFEMS21とが通信により直接情報をやりとりする形態を示す。
図9は、本発明の実施の形態2に係る充放電システムの構成図である。同図において、図1に示したものと同様の機能を有する要素には同一符号を付してあるので、ここではそれらの詳細については説明を省略する。
本実施の形態では、HEMS11とFEMS21とがそれぞれ通信装置15,25を利用して相互通信を行い、それによってHEMS11からFEMS21へバッテリ2の残量計画が伝達される。通信装置15,25の通信方式は任意でよく、広域の無線通信網(例えば携帯電話回線)や有線通信網(例えば固定電話回線やインターネット網)を利用することが考えられる。
ユーザは車両1を運転して工場20に到着すると、車両1を充放電コントローラ22に接続させ、自己の住宅10のHEMS11を特定するアドレス(例えば電話番号やメールアドレス、IP(Internet Protocol)アドレス等)をFEMS21に入力する。応じて、FEMS21はHEMS11との通信を行う。
この通信では、まずFEMS21は、HEMS11に対しバッテリ2の残量計画を問い合わせる(バッテリ2の残量計画の送信を要求する)。HEMS11は、その問い合わせを受けると、自己が作成したバッテリ2の残量計画をFEMS21へ送信する。FEMS21は、受信したバッテリ2の残量計画を保存する。その結果、HEMS11とFEMS21とでバッテリ2の残量計画が共有化される。このように本実施の形態では、通信装置15,25が、HEMS11からFEMS21へ情報(バッテリ2の残量計画)の受け渡しを行う情報伝達手段として機能している。
その後、FEMS21は、HEMS11から受信したバッテリ2の残量計画を参照しつつ、実施の形態1と同様に車両1のバッテリ2の充放電を行う。すなわちFEMS21は、工場20内の電力需要が平滑化されるようにバッテリ2の充放電を行うが、車両1がFEMS21の管理から離れる予定時刻までに、バッテリ2の残量をその充放電計画の値に合わせる。
その結果、車両1が住宅10のHEMS11の管理下に戻った後でも、HEMS11が作成した計画どおりの充放電が可能になり、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
なお、HEMS11がバッテリ2の充電残量情報をFEMS21に送信するタイミング(FEMS21がHEMS11に送信を要求するタイミング)は任意でよいが、HEMS11とFEMS21との間でいち早く情報が共有されるように、車両1が充放電コントローラ22に接続されるときが好ましい。
[変形例1]
上の説明では、HEMS11(主EMS)とFEMS21(従EMS)との通信は、ユーザがHEMS11のアドレスをFEMS21に入力し、FEMS21からHEMS11にアクセスすることによって開始されるものとした。しかしFEMS21のアドレスが分かっていれば、HEMS11からFEMS21へアクセスして、予めFEMS21へバッテリ2の残量計画を送信してもよい。これにより、車両1のユーザがFEMS21にHEMS11のアドレスを入力する手間を省略でき、アドレスの入力ミスの心配もない。
その場合、車両1の利用計画の情報に「行き先」の情報を含ませるとよい。HEMS11は、自己が保持している車両1の利用計画から、車両1の時間帯ごとの行き先を知ることができるため、車両1が各行き先に到着する前に、その行き先にある従EMSに車両1のバッテリ2の残量計画を送信することができる。特に、車両1が複数の目的地を辿る場合に有効である。
[変形例2]
本実施の形態では、HEMS11(主EMS)とFEMS21(従EMS)とが通信装置15,25を用いて情報を直接やりとりするため、HEMS11からFEMS21へ情報(バッテリ残量計画等)を送るだけでなく、逆にFEMS21からHEMS11へ情報を送ることも可能である。
例えばFEMS21からHEMS11へ、バッテリ2の充放電計画の変更依頼およびその変更内容を送信することにより、住宅10におけるバッテリ2の充放電計画の変更を工場20から実行できるなど、充放電システムの多機能化を図ることができる。
[変形例3]
本実施の形態においても、HEMS11(主EMS)とFEMS21(従EMS)とで共有する情報は、バッテリ2の充放電計画(図3)と車両1の利用計画(図4)の情報としてもよい。実施の形態1の変形例1と同様の効果が得られる。
<実施の形態3>
図10は、本発明の実施の形態3に係る充放電システムの構成図である。同図において、図1および図9に示したものと同様の機能を有する要素には同一符号を付してあるので、ここではそれらの詳細については説明を省略する。
図10の充放電システムは、実施の形態2の構成に加え、車両1に記憶装置3を搭載した構成となっている。実施の形態1でも車両1に記憶装置3を搭載していたが、実施の形態3とはそこに格納する情報が異なる。すなわち実施の形態3では、車両1の記憶装置3には、主EMSであるHEMS11を特定するアドレス(例えば電話番号、メールアドレス、IPアドレス等)を格納する。
車両1は、住宅10を出発する前に、主EMSであるHEMS11からそのアドレスをダウンロードして記憶装置3に格納する。車両1は、工場20に到着して充放電コントローラ22に接続されると、記憶装置3に格納されているHEMS11のアドレスを自動的にFEMS21へとアップロードする。するとFEMS21は、アップロードされたアドレスに基づき、通信装置15,25を通して住宅10のHEMS11との通信を実行する。以降の動作は実施の形態2と同様である。
本実施の形態によれば、実施の形態2と同様の効果を得ることができる上、ユーザがFEMS21にHEMS11のアドレスを入力する手間を省略できる。この効果は実施の形態2の変形例1と同様であるが、本実施の形態ではHEMS11に予め車両1の行き先を登録しておく必要がないため、ユーザの作業負担はより軽減される。
本実施の形態でも、HEMS11が作成したバッテリ2の充電残量情報をFEMS21に取得させるタイミングは任意でよいが、HEMS11とFEMS21との間でいち早く情報が共有されるように、車両1が充放電コントローラ22に接続されるときが好ましい。
[変形例1]
HEMS11(主EMS)とFEMS21(従EMS)とが通信装置15,25を用いて行う通信において、その秘匿性を確保するために暗号化通信を行う場合、車両1の記憶装置3にその復号化キー(パスワード等)を記憶させてもよい。復号化に必要な復号化キーの伝達が、一般回線を用いた通信ではなく車両1による運搬によって行われるため、復号化キーの漏洩を確実に防止できセキュリティ性が向上する。
[変形例2]
本実施の形態でも、実施の形態2と同様にHEMS11(主EMS)とFEMS21(従EMS)とが通信装置15,25を用いて情報を直接やりとりするため、HEMS11からFEMS21へ情報(バッテリ残量計画等)を送るだけでなく、逆にFEMS21からHEMS11へ情報を送ることも可能である。
例えばFEMS21からHEMS11へ、バッテリ2の充放電計画の変更依頼およびその変更内容を送信することにより、住宅10におけるバッテリ2の充放電計画の変更を工場20から実行できるなど、充放電システムの多機能化を図ることができる。
[変形例3]
本実施の形態においても、HEMS11(主EMS)とFEMS21(従EMS)とで共有する情報は、バッテリ2の充放電計画(図3)と車両1の利用計画(図4)の情報としてもよい。実施の形態1の変形例1と同様の効果を得ることができる。
<実施の形態4>
図11は、本発明の実施の形態4に係る充放電システムの構成図である。当該充放電システムは、実施の形態3とほぼ同様の構成であるが、住宅10の通信装置15と工場20の通信装置25とが直接通信するのではなく、その間にデータセンター40が介在している。データセンター40は、通信装置15,25との通信を行う通信装置42と、HEMS11やFEMS21から受信した各種の情報を蓄積する記憶装置41とを備える、一種の情報サーバーである。
HEMS11は、自己が作成したバッテリ充放電計画や、ユーザが入力した車両1の利用計画、またそれらを元に作成したバッテリ残量計画などをデータセンター40にアップロードする。なお、データセンター40は多数の需要者のEMSに開かれたものであり、データセンター40にアップロードされた各種の情報は、その情報の発信元を特定できるアドレス(管理ナンバー等)に対応付けされて記憶装置41に蓄積される。
車両1は、住宅10を出発する前に、主EMSであるHEMS11から、そのアドレスの情報をダウンロードして記憶装置3に格納する。そして車両1は、工場20に到着して充放電コントローラ22に接続されると、記憶装置3に格納されているHEMS11のアドレスを自動的にFEMS21へと送信する。
FEMS21は、そのアドレスに基づき、通信装置25を用いてデータセンター40にアクセスし、当該ユーザの住宅10のHEMS11がアップロードしたバッテリ2の残量計画をダウンロードする。これにより、HEMS11とFEMS21とでバッテリ2の残量計画が共有化される。以降の動作は実施の形態2と同様である。このように本実施の形態では、データセンター40およびそれとの通信を行う通信装置15,25が、HEMS11からFEMS21へと情報を伝達する情報伝達手段として機能している。
本実施の形態は、HEMS11とFEMS21との間の情報のやりとりがデータセンター40を介して行われることを除いて、基本的に実施の形態3と同様であり、それと同様の効果が得られる。
また本実施の形態のように、多数の需要家のEMSに開かれたデータセンター40を充放電システムに組み込むことにより、データセンター40には各需要家の充放電計画や各車両の利用計画の情報が多く集まることになる。データセンター40の管理者は、それら多くの情報を解析することにより、多数の需要家のEMSの統合的な管理や、地域ごとに特化した電力需要計画の策定など、広い視野での電力需給の管理が可能になる。それにより電力需要の更なる平滑化が期待できる。
[変形例1]
HEMS11(主EMS)およびFEMS21(従EMS)が、データセンター40と行う通信において、その秘匿性を確保するために暗号化通信を行う場合、車両1の記憶装置3にその復号化キー(パスワード等)を記憶させてもよい。復号化に必要な復号化キーの伝達が、一般回線を用いた通信ではなく車両1による運搬によって行われるため、復号化キーの漏洩を確実に防止できセキュリティ性が向上する。
[変形例2]
本実施の形態においても、HEMS11(主EMS)とFEMS21(従EMS)とで共有する情報は、バッテリ2の充放電計画(図3)と車両1の利用計画(図4)の情報としてもよい。実施の形態1の変形例1と同様の効果を得ることができる。
1 車両、2 バッテリ、3 記憶装置、10 住宅、11 HEMS、12 充放電コントローラ、13 太陽光発電装置、14 負荷、15 通信装置、20 工場、21 FEMS、22 充放電コントローラ、23 太陽光発電装置、24 負荷、25 通信装置、30 電力会社、40 データセンター、41 記憶装置、42 通信装置。

Claims (22)

  1. バッテリを搭載する電動車両と、
    前記電動車両の利用計画を保持すると共に、前記バッテリの充放電計画を作成する第1EMS(エネルギーマネジメントシステム)と、
    前記第1EMSに制御され、前記バッテリの充放電計画に則り前記バッテリの充電および放電の少なくとも片方を行う第1充放電コントローラと、
    前記第1EMSとは異なる第2EMSと、
    前記第2EMSに制御され、前記バッテリの充電および放電の少なくとも片方が可能な第2充放電コントローラと、
    前記第1EMSから前記第2EMSへ、所定の情報の受け渡しを行う情報伝達手段とを備え、
    前記所定の情報は、前記電動車両の利用計画および前記バッテリの充放電計画、またはその両者から得られる前記バッテリの残量計画を含み、
    前記バッテリが前記第2充放電コントローラに接続されているとき、前記第2EMSは、前記情報伝達手段を介して前記第1EMSから取得した前記所定の情報に基づいて、前記第1EMSが作成した前記バッテリの充放電計画が破綻しないように前記バッテリの充放電を制御する
    ことを特徴とするバッテリ充放電システム。
  2. 前記電動車両は、前記所定の情報を格納可能な記憶装置をさらに備え、
    前記記憶装置が、前記情報伝達手段として機能する
    請求項1記載のバッテリ充放電システム。
  3. 前記電動車両は、前記所定の情報を前記第1EMSから取得し、前記第2EMSに提供することが可能な通信装置をさらに備える
    請求項2記載のバッテリ充放電システム。
  4. 前記第1EMSが外部との通信を行うための第1通信装置と、
    前記第2EMSが外部との通信を行うための第2通信装置とをさらに備え、
    前記第1EMSと前記第2EMSは、前記第1および第2通信装置を介して通信可能であり、
    前記第1および第2通信装置が、前記情報伝達手段として機能する
    請求項1記載のバッテリ充放電システム。
  5. 前記電動車両は、前記第2EMSが行う通信において前記第1EMSを示すアドレスを格納する記憶装置をさらに備え、
    前記第2EMSは、前記記憶装置から前記アドレスを取得することにより前記第1EMSに対する通信が可能になる
    請求項4記載のバッテリ充放電システム。
  6. 前記第1および第2通信装置は暗号化通信を行い、
    前記暗号化通信の復号化キーは前記記憶装置に格納され、
    前記第2EMSは、前記記憶装置から前記アドレスと共に前記復号化キーを取得する
    請求項5記載のバッテリ充放電システム。
  7. 前記第1EMSが外部との通信を行うための第1通信装置と、
    前記第2EMSが外部との通信を行うための第2通信装置と、
    第1EMSが前記第1通信装置を介して前記所定の情報をアップロード可能であり、且つ前記第2EMSが前記第2通信装置を介して前記所定の情報をダウンロード可能なデータセンターとをさらに備え、
    前記第1および第2通信装置並びに前記データセンターが、前記情報伝達手段として機能する
    請求項1記載のバッテリ充放電システム。
  8. 前記電動車両は、前記第1EMSが前記データセンターにアップロードした情報を示すアドレスを格納する記憶装置をさらに備え、
    前記第2EMSは、前記バッテリが前記第2充放電コントローラに接続されているとき前記記憶装置から前記アドレスを取得し、当該アドレスに基づいて前記データセンターに対する通信を行うことで前記第1EMSがアップロードした前記所定の情報を取得する
    請求項7記載のバッテリ充放電システム。
  9. 前記第2EMSと前記データセンターとは暗号化通信を行い、
    前記暗号化通信の復号化キーは、前記記憶装置に格納されており、
    前記第2EMSは、前記バッテリが前記第2充放電コントローラに接続されているとき、前記記憶装置から前記復号化キーを取得する
    請求項8記載のバッテリ充放電システム。
  10. 電動車両の利用計画を保持する手段と、
    前記電動車両のバッテリの充放電計画を作成する手段と、
    前記電動車両の利用計画および前記バッテリの充放電計画、またはその両者から得られる前記バッテリの残量計画を外部に出力する情報出力手段とを備える
    ことを特徴とするエネルギーマネジメントシステム。
  11. 前記情報出力手段は、当該エネルギーマネジメントシステムの管理下にある電動車両との通信装置である
    請求項10記載のエネルギーマネジメントシステム。
  12. 前記情報出力手段は、他のエネルギーマネジメントシステムとの通信装置である
    請求項10記載のエネルギーマネジメントシステム。
  13. 前記情報出力手段は、複数のエネルギーマネジメントシステムがアクセス可能なデータセンターとの通信装置である
    請求項10記載のエネルギーマネジメントシステム。
  14. 他のエネルギーマネジメントシステムが作成した、電動車両の利用計画および前記電動車両のバッテリの充放電計画、または前記バッテリの残量計画を取得する情報取得手段を備え、
    前記電動車両のバッテリの充放電を、前記バッテリの充放電計画が破綻しないように制御する
    ことを特徴とするエネルギーマネジメントシステム。
  15. 前記情報取得手段は、当該エネルギーマネジメントシステムの管理下にある電動車両との通信装置である
    請求項14記載のエネルギーマネジメントシステム。
  16. 前記情報取得手段は、他のエネルギーマネジメントシステムとの通信装置である
    請求項14記載のエネルギーマネジメントシステム。
  17. 前記情報取得手段は、複数のエネルギーマネジメントシステムがアクセス可能なデータセンターとの通信装置である
    請求項14記載のエネルギーマネジメントシステム。
  18. バッテリと、
    記憶装置と、
    前記バッテリの充放電を管理するEMS(エネルギーマネジメントシステム)との通信を行う通信装置と
    を備える電動車両であって、
    前記通信手段は、特定のEMSの管理下にあるときは前記特定のEMSから前記所定の情報を取得して前記記憶装置に格納し、他のEMSの管理下にあるときは前記記憶装置に格納されている前記所定の情報を前記他のEMSに提供し、
    前記所定の情報は、当該電動車両の利用計画および前記バッテリの充放電計画、またはその両者から得られる前記バッテリの残量計画を含む
    ことを特徴とする電動車両。
  19. バッテリと、
    記憶装置と、
    前記バッテリの充放電を管理するEMS(エネルギーマネジメントシステム)との通信を行う通信装置と
    を備える電動車両であって、
    前記通信手段は、特定のEMSの管理下にあるときは前記特定のEMSから前記所定の情報を取得して前記記憶装置に格納し、他のEMSの管理下にあるときは前記記憶装置に格納されている前記所定の情報を前記他のEMSに提供し、
    前記所定の情報は、EMS間で行われる通信において前記特定のEMSを示すアドレスを含む
    ことを特徴とする電動車両。
  20. 前記EMS間で行われる通信は暗号化通信であり、
    前記所定の情報は、前記暗号化通信における複合化キーをさらに含む
    請求項19記載の電動車両。
  21. バッテリと、
    記憶装置と、
    前記バッテリの充放電を管理するEMS(エネルギーマネジメントシステム)との通信を行う通信装置と
    を備える電動車両であって、
    前記通信手段は、特定のEMSの管理下にあるときは前記特定のEMSから前記所定の情報を取得して前記記憶装置に格納し、他のEMSの管理下にあるときは前記記憶装置に格納されている前記所定の情報を前記他のEMSに提供し、
    前記所定の情報は、EMSが複数のEMSからアクセス可能なデータセンターとの間で行う通信において前記特定のEMSがアップロードした情報を示すアドレスを含む
    ことを特徴とする電動車両。
  22. 前記EMSが複数のEMSからアクセス可能なデータセンターとの間で行う通信は暗号化通信であり、
    前記所定の情報は、前記暗号化通信における複合化キーをさらに含む
    請求項21記載の電動車両。
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