JP2012190676A - エキシマランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記外部電極には、その軸方向の端部から前記放電容器の管軸方向に沿って延びる根元部と、該根元部の先端から前記放電容器の幅方向に延びる枝部と、からなる枝状電極が設けられ、前記始動補助電極は、少なくとも一方の前記外部電極の枝状電極の枝部の先端と重なり合うように配置されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
一方、前記光放射面に対向する光を取り出さない側の外表面に形成する外部電極としては、機能的には光透過性である必要はないが、多くの場合、製造工程の簡素化や、該放電容器内で発生する放電の安定性等の観点から、前記光放射面と同様に光透過性電極をそのまま用いることも行われている。
図8には、外部電極として光透過性電極を用いたエキシマランプが示されていて、放電容器11の外表面に一対の光透過性の外部電極12が対向配置されている。その外部電極12の一端部において、放電容器11の内表面に始動補助電極13が設けられる。
このように始動補助電極13を配置することで、例えば一方の外部電極12に高周波高電圧を印加して点灯させる際に、電荷を該始動補助電極を介して他方の外部電極に速やかに移動させることで、始動性が向上するようになる。
このように沿面放電Xが起こると、その分だけのエネルギーが消費されてしまい、本来的な外部電極間での正規の放電に必要な全体のエネルギーが少なくなって照度低下を招くことになる。
さらに、当該沿面放電Xが発生する部位での部分的な照度低下も起こり、好ましいものではない。
図9にその従来例が示されており、放電容器11の外表面の光透過性外部電極12の端部に軸方向に延びる枝状電極14が設けられている。前記放電容器11の内面には導電性物質からなる始動補助電極13が設けられ、該始動補助電極13は前記枝状電極14の先端部と放電容器11を介して重なり合うように配置されている。
この従来技術においては、始動補助電極13をこの枝状電極14の端部に対応させて形成することで、該外部電極12と始動補助電極13との距離を離間させ、沿面放電が起きにくい構造としている。
また、前記枝状電極の根元部は、前記外部電極の幅方向の一端部から管軸方向に沿って延び、前記枝部は該根元部の先端から前記放電容器の幅方向の他端部に延びていることを特徴とする。
また、前記枝状電極の前記根元部と前記枝部の接続部における幅が、前記枝部の幅よりも大きいことを特徴とする。
また、前記枝状電極の枝部の先端部における幅が、該枝部のそれ以外の領域の幅よりも大きいことを特徴とする。
また、前記枝状電極の根元部を、外部電極の端部の幅方向の位置端部から延びるように設けることにより、枝部の長さを最大限に長くして、枝状電極の全長を大きくとれて、沿面放電が外部電極に至ることを確実に防止できる。
また、枝状電極の枝部よりも、根元部と枝部との接続部分において幅を大きくすることで、電極部の広い面積部分である接続部分に多くの電荷が蓄積されることになる。これにより、始動補助電極と枝部先端間で最初に発生した沿面放電は、この電荷がより多く蓄積された接続部方向に向かい前記枝部に沿って一層移行しやすくなる。
更には、枝状電極の枝部の先端部における幅を大きくすることにより、始動補助電極と当該幅広の先端部の間のガラス内面に電荷が溜まりやすくなり、当該両者間で最初に沿面放電が発生しやすくなる。この当初の沿面放電が、前記したように、枝部に沿って移行していくので、始動補助電極と外部電極との間を直線的に結ぶ沿面放電が発生することがない。
このように、ランプ全長を長尺化することなく、沿面放電が移行する距離を長くして外部電極に至ることのないようにしたので、外部電極間の本来的な正規の放電に悪影響を及ぼすことがないという効果を奏するものである。
図2以下で詳細に示されるように、上記各外部電極3の端部には略L字状の枝状電極4が設けられている。該枝状電極4は、根元部5と枝部6とからなり、該根元部5は、前記外部電極3における放電容器2の幅方向の一端から管軸方向に延び、前記枝部6は、該根元部5の先端から放電容器2の幅方向の他端側に延びている。
特に、図2のA−A断面図である図3や、枝状電極と始動補助電極のみを取出した斜視図である図5に示されるように、前記放電容器2の内面には導電性物質からなる始動補助電極7が設けられている。そして、この始動補助電極7は、前記枝状電極4の枝部6の先端部6aと放電容器2を介して重なるように配置されている。
この時、外部電極3に接続された枝状電極4は略L字状であり、始動補助電極7に溜まった電荷は枝状電極4が形成された部位、即ち、枝部6にそって移動し、その後根元部5に沿って移動するというように、長い経路に沿って移動することになり、外部電極3にまで至ることがない。そして、始動補助電極7と外部電極3との最短距離をつなぐ経路には枝状電極が存在せず、その間で電荷の移動が起こらなくなるので、始動補助電極7と外部電極3との間で沿面放電が生じにくくなる。
始動補助電極7と前記枝部6の先端部6aとはガラスを介して重なっていて、その間の距離が非常に小さいので、強い電界が発生し、この部位で沿面放電が発生する。
ここの放電が終了すると、順次枝部6に沿って根元部5方向に移動するように継続的に始動補助電極7と枝部6との間で放電が起きる。即ち、沿面放電が枝状電極4の枝部6に沿って移動するように発生する。
一方、枝状電極4の枝部6の先端部6aと、外部電極3との間には、これらを短絡的に連結するような枝状電極がないので、ガラス内面に電荷が溜まらず電位が形成されない。そのため、始動補助電極7と外部電極3とを結ぶ直線方向のガラス表面に電界が生じることがなく、該外部電極3方向への沿面放電が発生することがない。
こうすることにより、より広い面積を有する接続部8には電荷がより多く蓄積され、始動補助電極7と枝部6の接続部8方向の電界が強くなり、該始動補助電極7と枝部6の先端部6aとの間で発生した沿面放電は、この接続部8方向に向かって移動しやすくなる。そのため、枝状電極4の枝部6から外部電極3に直接向かう沿面放電が起きることがより一層防止される。
こうすることにより、当該先端部6aでの蓄積電荷がより多くなり、この部分と始動補助電極7との間での沿面放電が発生しやすくなり、該始動補助電極7から外部電極3にかけて放電が発生することを防止できる。
こうした場合でも、枝状電極4をL字形状として幅方向に延びる枝部6を形成した分だけ、図9に示す従来技術における枝状電極14との比較において、放電容器2の全長を変えることなく、沿面放電が走る長さを大きくとれる。
ただ、上記実施例のように、枝状電極4の根元部5を外部電極3の幅方向の一端部から延びるように設けることで、枝部6の長さを最大限に大きくすることができて好適である。
更には、一対の外部電極3はともに光透過性電極のものを示したが、放電容器の光放射面側の外部電極のみを光透過性として、他の外部電極は光透過性でない、すなわち、いわゆるベタ状の電極としてもよい。
2 放電容器
3 外部電極
4 枝状電極
5 根元部
6 枝部
6a 先端部
7 始動補助電極
8 接続部
X 沿面放電
Claims (4)
- 放電容器の外表面に少なくとも一方が光透過性の一対の外部電極が管軸方向に沿って設けられ、前記放電容器の内面には始動補助電極が配置されてなるエキシマランプにおいて、
前記外部電極には、その軸方向の端部から前記放電容器の管軸方向に沿って延びる根元部と、該根元部の先端から前記放電容器の幅方向に延びる枝部と、からなる枝状電極が設けられ、
前記始動補助電極は、少なくとも一方の前記外部電極の枝状電極の枝部の先端と重なり合うように配置されている、
ことを特徴とするエキシマランプ。 - 前記枝状電極の根元部は、前記外部電極の幅方向の一端部から管軸方向に沿って延び、前記枝部は該根元部の先端から前記放電容器の幅方向の他端部に延びていることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ。
- 前記枝状電極の前記根元部と前記枝部の接続部における幅が、前記枝部の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ。
- 前記枝状電極の枝部の先端部における幅が、該枝部のそれ以外の領域の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ。
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