JP2012189519A - レトログラード表示機構及びこれを備えた時計 - Google Patents

レトログラード表示機構及びこれを備えた時計 Download PDF

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Abstract

【課題】表示の位置ズレを最低限に抑え得るレトログラード表示機構及びこれを備えた時計の提供。
【解決手段】時計7のレトログラード表示機構1は、一日に一回転される時値(日又は曜)の回し車70と、回し車により一歯/日回転される伝え歯車24及び駆動カム30を備えた伝え車20、カム従節61及び作動歯車64を備えた作動レバー60、作動歯車に噛合し作動レバーの揺動に応じて回転される扇様歯車41及び扇様表示42を備え月末等に扇様車が初期位置に戻る扇様車40、扇様歯車を躍制する扇様車ジャンパ50、並びに月末等に扇様車ジャンパの規正を解除する規正解除手段27を有し、規制解除手段が、初期化指示係合歯80Z4、並びに、月末等毎に、初期化指示係合歯を越える際に伝え車ジャンパを大きく回動させる初期化指示係合爪90及び扇様車ジャンパを介して扇様歯車の規正を解除させる連動機構27a,54を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レトログラード表示機構及びこれを備えた時計に係る。
時計において、レトログラード表示機構は、大きい文字で日付表示を行う方式(以下では、「ビッグデイト」式という)の10の位(桁)の日付表示を扇形ないし扇様の表示部材によって表示する場合や、扇形ないし扇様の表示領域において小さな針(以下では、「小曜針」という)を扇に沿って回動させる場合に、用いられている。(特許文献1や特許文献2)
このレトログラード表示機構においては、扇形ないし扇様の部材を一方向に少しずつ回動させた後、月末から月初に移るときや週末から週初に移るときに扇形ないし扇様の部材を逆方向に素早く回動させて初期位置に戻す。そのために、レトログラード表示機構では、全体としてみると渦巻の如く一方の回動方向に沿って径が増すカム面を有し渦巻きの最大径部から最小径部に落ちる遷移面を備えた駆動カムや、一端側のカム従節で駆動カムに弾性的に押付けられ他端側の係合部で扇形ないし扇様の部材を一方向に少しずつ回動させるように扇形ないし扇様の部材の被係合部に係合した作動レバーを備える。この場合、作動レバーはカム面の位置を拡大して扇形ないし扇様の部材の被係合部に伝えることになる。
しかしながら、コスト上、カム面の精度には限度があることから、カム面の適正位置からのズレに応じて、扇形ないし扇様の部材の位置がズレ、ビッグデイト式の日付の位置や小曜針の位置がずれて見にくかったり製品の見た目(外観)の高級感等を損なわれたりする虞れがある。
特開2007−218856号公報 特開2006−170764号公報(図19,図20,図5等)
本発明は、前記した点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、表示の位置ズレが最低限に抑えられ得るレトログラード表示機構及びこれを備えた時計を提供することにある。
本発明のレトログラード表示機構は、前記目的を達成すべく、日又は曜からなる時値について該時値を進める時値回し歯車及び時値回し爪を備え一日に一回転される時値回し車と、該時値回し車の時値回し爪によって一日に一歯分だけ回転される時値伝え歯車部及び駆動カム部を備えた時値伝え車と、時値伝え車の時値伝え歯車部を躍制する時値伝え車ジャンパと、時値伝え車の駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および扇様車作動歯車部を備えた扇様車作動レバーと、該扇様車作動レバーの扇様車作動歯車部に噛合し該扇様車作動レバーの揺動に応じて回転される扇様車歯車部及び扇様車表示部を備えた扇様車とを有し、月末又は週末を過ぎる毎に該扇様車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、扇様車の扇様車歯車部を躍制する扇様車ジャンパと、月末又は週末を過ぎる毎に、扇様車ジャンパによる規正を解除する規正解除手段とを有するレトログラード表示機構であって、前記規制解除手段が、時値伝え車の時値伝え歯車部に設けられた時値初期化指示係合歯部と、時値伝え車ジャンパの躍制爪部のところに設けられ、月末又は週末を過ぎるときにおいて時値伝え車の時値初期化指示係合歯部に係合して該係合歯部を乗越える際に、時値伝え車ジャンパを通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動させる時値初期化指示係合爪部と、時値伝え車ジャンパが通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動せしめられる際に、扇様車ジャンパを回動させて該扇様車ジャンパによる扇様車歯車部の規正を解除させる連動機構とを有する。
本発明のレトログラード表示機構では、レトログラード表示機構本体に加えて、「扇様車の扇様車歯車部を躍制する扇様車ジャンパ」が設けられているので、扇様車ジャンパが扇様車の扇様車歯車部を所定の回転位置で正確に規正し得るから、駆動カム部のカム面の精度に限度があっても、扇様車表示部が正確な位置において表示精度が高められた状態で日又は曜からなる時値を表示し得る。従って、位置がずれて見にくかったり製品の見た目(外観)の高級感等を損なったりする虞れがない。
ここで、駆動カム部のカム面は、典型的には、扇様車作動レバーを最終的な変位位置よりも僅かに手前の暫定位置まで変位させるように構成され、暫定位置から最終的な変位位置への変位は扇様車ジャンパにより行われる。但し、暫定位置から最終的な変位位置への変位が扇様車ジャンパにより行われ得る限り、所望ならば、駆動カム部のカム面が、扇様車作動レバーを最終的な変位位置よりも僅かに先の暫定位置まで変位させるようになっていてもよい。
また、本発明のレトログラード表示機構では、レトログラード表示機構本体及び扇様車ジャンパに加えて、「月末又は週末を過ぎる毎に、扇様車ジャンパによる規正を解除する規正解除手段」が設けられているので、扇様車ジャンパによって扇様車の扇様車歯車部を規正するにもかかわらず、月末又は週末を過ぎる毎に規正解除手段によって扇様車ジャンパによる規正が解除されるから、「月末又は週末を過ぎる毎に該扇様車が逆向きに急転されて初期位置に戻る」レトログラード表示動作がジャンパにより妨げられることもない。
すなわち、本発明のレトログラード表示機構では、レトログラード表示機構本体に加えて「扇様車の扇様車歯車部を躍制する扇様車ジャンパと、月末又は週末を過ぎる毎に、扇様車ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と」が設けられているので、扇様表示により狭い領域で大きな表示をするというレトログラード表示機構による表示の利点の享受と、従来のレトログラード表示機構に不可避的に付随していた表示位置のズレの問題の解消(レトログラード表示の短所の解消)とが同時に実現され得る。
また、本発明のレトログラード表示機構では、特に、「規制解除手段が、時値伝え車の時値伝え歯車部に設けられた時値初期化指示係合歯部と、時値伝え車ジャンパの躍制爪部のところに設けられ、月末又は週末を過ぎるときにおいて時値伝え車の時値初期化指示係合歯部に係合して該係合歯部を乗越える際に、時値伝え車ジャンパを通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動させる時値初期化指示係合爪部と、時値伝え車ジャンパが通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動せしめられる際に、扇様車ジャンパを回動させて該扇様車ジャンパによる扇様車歯車部の規正を解除させる連動機構とを有する」ので、扇様車は月末又は週末を過ぎるとき以外のときには、ジャンプ動作の時を除いて規正状態に保たれ得るから、扇様車が月末又は週末を過ぎるとき以外のときに不安定な状態になるのが最低限に抑制され得る。
本発明のレトログラード表示機構では、典型的には、時値初期化指示係合歯部は時値伝え歯車部を構成する時値伝え歯部のうちの一つの歯部に対して厚さ方向にずれた位置にあり、時値初期化指示係合爪部は、時値伝え車ジャンパの躍制爪部に対して厚さ方向にずれた位置にある。
その場合、扇様車の規正解除に係る機構が占有するスペースが最低限に抑えられて、確実な規正解除が正確なタイミングで行われ易い。
本発明のレトログラード表示機構では、典型的には、時値初期化指示係合歯部は時値伝え歯車部を構成する時値伝え歯部よりも大きく、時値初期化指示係合爪部は、時値伝え車ジャンパの躍制爪部よりも小さい。
その場合、時値初期化指示係合歯部と時値初期化指示係合爪部との係合やその解除がその前後において時値伝え歯部と時値伝え車ジャンパの躍制爪部との躍制動作によって支えられ得るので、係合や係合解除がスムーズに進行し易い。
本発明のレトログラード表示機構では、典型的には、時値伝え車ジャンパが、躍制爪部のある時値伝え車ジャンパ主レバー部と異なる方向に延びた係合レバー部を備え、扇様車ジャンパが、該ジャンパの躍制爪部のある扇様車ジャンパ主レバー部と異なる方向に延びた被係合レバー部を備え、前記連動機構が、時値伝え車ジャンパの係合レバー部と、該係合レバー部が係合する扇様車ジャンパの被係合レバー部とからなる。
その場合、時値伝え車ジャンパと扇様車ジャンパとの連動が確実に行われ易い。
本発明の一つの典型的なレトログラード表示機構では、前記時値が日からなり、前記時値回し車が日回し車からなり、前記時値伝え車が1の位の日付を表示する第一日板部を備えた第一日車からなり、前記扇様車作動レバーが第二日車作動レバーからなり、前記扇様車が10の位を表示する第二日車からなり、前記扇様車歯車部が第二日表示車からなり、時値伝え車ジャンパが第一日ジャンパからなり、前記扇様車ジャンパが第二日ジャンパからなり、日回し歯車及び日回し爪を備え一日に一回転される日回し車と、該日回し車の日回し爪によって一日に一歯分だけ回転される第一日車歯車部及び駆動カム部を備えた第一日車と、第一日車の駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および第一日車の第一日車歯車部を躍制する第一日車ジャンパと、第二日車作動歯車部を備えた第二日車作動レバーと、該第二日車作動レバーの第二日車作動歯車部に噛合し該作動レバーの揺動に応じて回転される第二日表示車及び第二日板部を備えた第二日車とを有し、月末を過ぎる毎に該第二日車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、第二日車の第二日表示車を躍制する第二日ジャンパと、月末を過ぎる毎に、第二日ジャンパによる規正を解除する規正解除手段とを有し、前記規制解除手段が、第一日車の第一日車歯車部に設けられた日初期化指示係合歯部と、第一日ジャンパの躍制爪部のところに設けられ、月末を過ぎるときにおいて第一日車の日初期化指示係合歯部に係合して該係合歯部を乗越える際に、第一日ジャンパを通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動させる日初期化指示係合爪部と、第一日ジャンパが通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動せしめられる際に、第二日ジャンパを回動させて該第二日ジャンパによる第二日車歯車部の規正を解除させる連動機構とからなる。
その場合、レトログラード表示機構は、ビッグデイトの10の位(桁)の日付を表示し、月末から月初に移る際に、表示が初期位置に戻るレトログラード表示を行う。このビッグデイト式のレトログラード表示機構においても、扇様車ジャンパとしての第二日ジャンパが第二日表示車を正確な位置で規正して10の位(桁)の日付を正確な位置で表示させる。従って、位置がずれて見にくかったり製品の見た目(外観)の高級感等を損なったりすることがない。また、このレトログラード表示機構においても、規正解除手段が月末を過ぎる毎に(月末から月初に入る際に)、第二日ジャンパによる規正を解除するので、月末を過ぎる毎に初期位置に戻る所定のレトログラード動作が妨げられることがない。
このレトログラード表示機構では、「規制解除手段が、第一日車の第一日車歯車部に設けられた日初期化指示係合歯部と、第一日ジャンパの躍制爪部のところに設けられ、月末を過ぎるときにおいて第一日車の日初期化指示係合歯部に係合して該係合歯部を乗越える際に、第一日ジャンパを通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動させる日初期化指示係合爪部と、第一日ジャンパが通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動せしめられる際に、第二日ジャンパを回動させて該第二日ジャンパによる第二日車歯車部の規正を解除させる連動機構とからなる」ので、第一日車が一回転して月末を過ぎる際(月末から月初に入る際)に、第二日ジャンパによる規正が規正解除手段によって確実に解除され得る。
本発明のレトログラード表示機構では、典型的には、10の位の日付を表示する第二日車が間欠回転する桁上げの際に第一日ジャンパを大きく回動させて第二日ジャンパによる第二日車歯車部の規正を解除させる桁上指示係合歯部を第一日車歯車部が更に有し、日初期化指示係合爪部が桁上指示係合歯部に係合する桁上指示形状爪部として働く。
その場合、「09」日から「10」日に移る日替りの際や、「19」日から「20」日に移る日替りの際や、「29」日から「30」日に移る日替りの際に、第二日ジャンパによる第二日車歯車部の規正が解除されるので、負荷が最低限に抑えられた状態で第二日車が間欠回転され得る。逆に言えば、この場合でも、第二日車の表示が替るタイミング以外では、第二日車が第二日ジャンパによって規正状態に保たれ得るから、日付が大半の時間において適切な位置に静止した見易い状態で表示され得る。また、桁上げの際を除いて関連部品の動作を避け得るから、部品の寿命ないし耐久性や信頼性が高められ得る。
本発明の別の典型的なレトログラード表示機構では、前記時値が曜からなり、前記時値回し車が曜回し車からなり、前記時値伝え車が曜回し車からなり、前記扇様車作動レバーが復針レバーからなり、前記扇様車が小曜車からなり、前記扇様車歯車部が小曜歯車からなり、時値伝え車ジャンパが曜ジャンパからなり、前記扇様車ジャンパが小曜ジャンパからなり、曜回し歯車及び曜回し爪を備え一日に一回転される曜回し車と、該曜回し車の曜回し爪によって一日に一歯分だけ回転される曜伝え歯車及び駆動カム部を備えた曜伝え車と、用伝え車の曜伝え歯車を躍制する曜ジャンパと、曜伝え車の駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および小曜車作動歯車部を備えた復針レバーと、該復針レバーの小曜車作動歯車部に噛合し該復針レバーの揺動に応じて回転される小曜歯車及び小曜針を備えた小曜車とを有し、週末を過ぎる毎に該小曜車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、小曜車の小曜歯車を躍制する小曜ジャンパと、週末を過ぎる毎に、小曜ジャンパによる規正を解除する規正解除手段とを有し、前記規制解除手段が、曜伝え車の曜伝え歯車部に設けられた曜初期化指示係合歯部と、曜ジャンパの躍制爪部のところに設けられ、週末を過ぎるときにおいて曜伝え車の曜初期化指示係合歯部に係合して該係合歯部を乗越える際に、曜ジャンパを通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動させる曜初期化指示係合爪部と、曜ジャンパが通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動せしめられる際に、小曜ジャンパを回動させて該小曜ジャンパによる小曜車歯車部の規正を解除させる連動機構とからなる。
その場合、レトログラード表示機構は、小曜針による扇様の小曜表示(例えば、日曜日から土曜日(但し、例えば、月曜日から日曜日の如く他の配列でもよい))を行い、週末を過ぎる際すなわち週末(例えば、土曜日)から週初(例えば、日曜日)に移る際に、表示が初期位置に戻るレトログラード表示を行う。この小曜針式のレトログラード表示機構においても、扇様車ジャンパとしての小曜ジャンパが小曜車の小曜歯車を正確な位置で規正して曜日を正確な位置で表示させる。従って、位置がずれて見にくかったり製品の見た目(外観)の高級感等を著しく損なったりすることがない。また、このレトログラード表示機構においても、規正解除手段が週末を過ぎる毎に、小曜ジャンパによる規正を解除するので、週末を過ぎる毎に初期位置に戻る所定のレトログラード動作が妨げられることがない。
このレトログラード表示機構では、特に、「規制解除手段が、曜伝え車の曜伝え歯車部に設けられた曜初期化指示係合歯部と、曜ジャンパの躍制爪部のところに設けられ、週末を過ぎるときにおいて曜伝え車の曜初期化指示係合歯部に係合して該係合歯部を乗越える際に、曜ジャンパを通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動させる曜初期化指示係合爪部と、曜ジャンパが通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動せしめられる際に、小曜ジャンパを回動させて該小曜ジャンパによる小曜車歯車部の規正を解除させる連動機構とからなる。」ので、曜伝え車が七回転して週末から週初に入るときに、小曜ジャンパによる規正が規正解除手段によって確実に解除され得る。
本発明の時計は、前記目的を達成すべく、上述のようなレトログラード表示機構を具備する。時計は、機械式時計であっても、アナログ式の電子時計であってもよい。
本発明の好ましい一実施例のレトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構を備えた本発明の好ましい一実施例の時計の一部を示す平面説明図(第二日車の第二日板を外した状態)。 図1の時計の第一日板の平面説明図。s 図1の時計において第二日車を重ねた状態の平面説明図。 図1の時計のレトログラード式ビッグデイト表示機構の係合爪部と係合歯部との相対的な位置関係を文字板側から見た斜視説明図。 図1の時計のレトログラード式ビッグデイト表示機構の係合爪部と係合歯部との相対的な位置関係を裏蓋側から見た斜視説明図。 図1の時計において29日の規正状態を示した平面説明図。 図6の状態にある図1の時計についての断面説明図。 図1の時計において29日から30日への日替りにおいて第一日ジャンパがジャンプ動作をし、該第一日ジャンパによって第二日ジャンパの規正が解除された状態を示した平面説明図。 図8の状態にある図1の時計についての断面説明図。 図1の時計の外観を示した平面説明図。 図1の時計のレトログラード表示機構の別の変形例としてのレトログラード式曜表示機構の構造を示した平面説明図。 図11のレトログラード式曜表示機構をレトログラード表示機構として備えた時計の一部の平面説明図。
本発明の好ましい実施の形態のいくつかを添付図面に示した好ましい実施例に基づいて説明する。
本発明の好ましい第一実施例のレトログラード表示機構について具体的に説明する前に、レトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構1を備えた本発明の好ましい第一実施例の時計7の外観について図10に基づいて大まかに説明する。
時計7は、腕時計の如きウオッチであって、中心軸線Cのまわりで回る時針11、分針12及び秒針13を有すると共に、巻真14の突出端にリューズ15を有する。時計7は、また、文字板16の概ね12時の位置に日窓17を有する。
日窓17内には、「1」の桁ないし位の日付を表わす第一日付BD1(図示の例では「1」)と、「10」の桁ないし位の日付を表わす第二日付BD2(図示の例では、「0」)とが表示されている。
時計7では、レトログラード式ビッグデイト表示機構1は、図1に示したような構造を有する。このレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、「時値」は「日」であり、レトログラード表示機構1は「10」の桁の日付をレトログラード表示するように構成されたビッグデイト表示機構、即ち、レトログラード式ビッグデイト表示機構からなる。
レトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構1は、「1」の桁(位)の日付に係る時値伝え車としての第一日車20(図1及び図2参照)と、「10」の桁(位)の日付に係る扇様車としての第二日車40(図1及び図3参照)とを備える。
第一日車20は、図1に加えて図2からわかるように、環状の第一日付表示面部21を備えた円環状の第一日車本体部22と、該第一日車本体部22の奥側(裏蓋に近い側)において内周縁に形成された31個の内歯23からなる第一日車歯車部24と、第一日車本体部22の環状板状部25の背面側で且つ第一日車歯車部24の外周側に形成された駆動カム部30とを有する。
第一日付表示面部21には、第一日付BD1として、「01」日〜「09」日に対応する「1」〜「9」までの9個の日付と、「10」日〜「19」日に対応する「0」〜「9」までの10個の日付と、「20」日〜「29」日に対応する「0」〜「9」までの10個の日付と、「30」日〜「31」日に対応する「0」及び「1」の2個の日付とが付されている。
駆動カム部30は、最小径の円弧からなり「01」〜「09」の日を規定する第一カム円弧部31と、二番目に径の小さい円弧からなり「10」〜「19」の日を規定する第二カム円弧部32と、三番目に径の小さい円弧からなり「20」〜「29」の日を規定する第三カム円弧部33と、最大径の円弧からなり「30」〜「31」の日を規定する第四カム円弧部34とを備える。第二カム円弧部32及び第三カム円弧部33の周方向の拡がり(中心軸線Cのところでみた中心角)は実際上同じであり、第四カム円弧部34の周方向の拡がりよりも5倍程度大きい。第一カム円弧部31の周方向の拡がり(中心軸線Cのところでみた中心角)は、第二カム円弧部32及び第三カム円弧部33の周方向の拡がり(中心軸線Cのところでみた中心角)よりも少し(1/10程度)小さい。第一及び第二カム円弧部31,32は径の増大する接続傾斜面35で接続され、第二及び第三カム円弧部32,33は径の増大する接続傾斜面36で接続され、第三及び第四カム円弧部33,34は径の増大する接続傾斜面37で接続されている。一方、第四カム円弧部34と第一カム円弧部31はレトログラード表示を行わせるべく最大径から最小径に突然落ちて初期位置に戻るように概ね半径方向に延在した遷移面38で接続されている。但し、径方向の遷移を許容する限り、遷移部38の一部又は全体には面がなくてもよい。
時計7は、時値回し車としての日回し車70と第一日ジャンパ26と第一日ジャンパばね29とを備える。日回し車70は、日回し歯車71及び日回し爪72を有する。日回し歯車71は、伝え車73を介して時車(図示せず)に噛合されていて、A1方向に回転される。日回し爪72は、時車(図示せず)のC1方向回転に応じて図1において時計回りA1に一日に一回転され、該A1方向回転の際に、第一日車歯車部24の歯23に係合して、該第一日車歯車部24をC1方向に一歯分だけ回転させる。
第一日ジャンパばね29によってD1方向にばね負荷された第一日ジャンパ26は、中心軸線DのまわりでD1,D2方向に回動可能に地板の如き支持基板19に装着され、レバー状のジャンパ本体部27と、第一日車歯車部24に対して躍制動作をする躍制爪部28と、該爪部28の背面側に位置する係合突起部27aとを有する。第一日ジャンパ26は、日回し車70による日送り即ち第一日車歯車部24のC1方向回転動作が進行している際にはD2方向に回動されてジャンプ動作を行うと共に該日送りの終了の際にはD1方向に回動されて第一日車歯車部24を所定の間欠回転位置に位置決めし、次の日送りまでの間、第一日ジャンパばね29の作用下で第一日車歯車部24の回転を規正する。
図1に加えて図2からわかるように、また、図4及び図5において一部を拡大して示した斜視説明図からわかるように、第一日車歯車部24には、特定位置にある歯部23に該歯部23よりも大きい係合歯部80が設けられている。特定位置の歯部23は、第二日車40の回転を伴う日替りのタイミングにおいて第一日ジャンパ26の躍制爪部28がジャンプ動作をすべき位置にある歯部23Z1,23Z2,23Z3,23Z4(歯部23のうち特定位置にあるものを総称するときや相互に区別しないときは符号23Zで表す)である。すなわち、歯部23Z1に重なる位置には、該歯部23Z1よりも大きい係合歯部80Z1が設けられ、同様に、歯部23Z2,23Z3,23Z4に重なる位置には、該歯部23Z2,23Z3,23Z4よりも大きい係合歯部80Z2,80Z3,80Z4が設けられている。歯部23Z1,80Z1は、第二日車40による表示日付BD2が、「0」から「1」に変わる際に、第一日ジャンパ26の躍制爪部28が乗越える歯部であり、歯部23Z2,80Z2は、第二日車40による表示日付BD2が、「1」から「2」に変わる際に、第一日ジャンパ26の躍制爪部28が乗越える歯部であり、歯部23Z3,80Z3は、第二日車40による表示日付BD2が、「2」から「3」に変わる際に、第一日ジャンパ26の躍制爪部28が乗越える歯部であり、歯部23Z4,80Z4は、第二日車40による表示日付BD2が、「3」から「0」に変わる際に、第一日ジャンパ26の躍制爪部28が乗越える歯部である。この例では、係合歯部80Z1,80Z2,80Z3,80Z4(総称するときや相互に区別しないときには符号80で表す)は、同一の大きさ及び形状をしており、図2や図1からわかるように、歯部23の傾斜面部23a,23b及び頂部23cよりも半径方向内方に突出した傾斜面部81,82及び頂部83を備える。ここで、係合歯部80Z4は、日初期化指示係合歯部として働き、係合歯部80Z1,80Z2,80Z3は桁上指示係合歯部として働く。過度の負荷なく第二日車40を滑らかに回転させ且つ第二日車40が回転する桁上や初期化のとき以外の日替りにおいては第二日車40を規正して10の桁の日付を所定位置において動くことなく継続的に表示させるためには、係合歯部80Z1,80Z2,80Z3がある方が好ましいけれども、係合歯部80Z4による初期化を行い得る限り、所望ならば(場合によっては)、係合歯部80Z1,80Z2,80Z3はなくてもよい。
図1に加えて一部を拡大して示した図4及び図5の斜視説明図からわかるように、第一日ジャンパ26の躍制爪部28には、該躍制爪部28よりも小さい係合爪部90が形成されている。より詳しくは、日初期化指示係合爪部として働く係合爪部90は、側面91,92及び頂部93を備える。なお、係合爪部90は、桁上指示係合爪部としても働く。この例では、係合爪部90の先端部93は躍制爪部28の頂部28cと実質的に面一の位置にある。但し、例えば、多少後方(中心軸線Cについてみると半径方向内方)に位置していてもよい。規正を妨げない場合には逆でもよい。係合爪部90に影響されることなく躍制爪部による規正が確実に行われ得るように、係合爪部90の側面91,92のなす角度は、躍制爪部28の側面28a,28bのなす角度よりもはるかに小さい(逃げている)。
従って、例えば、(29日から30日への日替りよりも十分に前であって29日における規正状態を示した)図6の平面説明図及び図7の断面説明図からわかるように、躍制爪部28は、第一歯車部24のいずれの歯部23,23間においても、その側面28a,28bにおいて該隣接歯部23,23の側面23a,23bと当接して第一歯車部24を規正する。躍制爪部28の一方の側面28a又は28bが特定位置の歯部23Z1,23Z2,23Z3,23Z4の側面23a又は23bに当接して第一歯車部24を規正する規正位置を採る場合においても、躍制爪部28と一体的な係合爪部90は、隣接歯部23,23や係合歯部80に当接しない。
一方、日回し車70により回転される第一日車20のC1方向回転により、第二日車40による表示日付BD2が、「0」から「1」、「1」から「2」、「2」から「3」、又は「3」から「0」に変わるときには、例えば、(「2」から「3」に替わるときを示した)図8の平面説明図及び図9の断面説明図からわかるように、躍制爪部28が特定位置の歯部28Zを乗越えるジャンプ動作が進むと、躍制爪部28と歯部23Zとの当接に代わって係合爪部90(の側面91)と歯部80(の側面81)との当接係合が生じ、第一日車20が更にC1方向に回転されると、躍制爪部28と一体的な係合爪部90の先端部93が歯部80の先端部80cに当接するところに達して、第一ジャンパ26が、通常のジャンプ動作(躍制爪部28が歯部23を乗越える際のジャンプ動作)よりも大きくD2方向に回動される。
図1に示したとおり、レトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構1は、第一日車20と第二日車40とをつなぐ扇様車作動レバーとしての第二日車作動レバー60を有する。第二日車作動レバー60は、中心軸線EのまわりでE1,E2方向に回動可能であり、作動レバーばね69によってE1方向にばね負荷されている。
第二日車作動レバー60は、全体として概ね「L」字状であって「L」を形成する二つの腕部61,62を有する。第二日車作動レバー60の一方の腕部61は、作動レバーばね69の作用下で、先端部63において第一日車20の駆動カム部30に弾性的に押付けられて該駆動カム部30と係合するカム従節として働く。第二日車作動レバー60の他方の腕部62は、扇様車作動歯車部としての第二日車作動歯車部64を先端部に備える。
各月の「01」日〜「09」日には、第二日車作動レバー60のカム従節61の先端部63が作動レバーばね69の作用下で第一日車20の駆動カム30の第一カム円弧部31に実際上係合し、第二日車作動レバー60のレバー部ないし腕部62が最大限E1方向に回動された回動位置を採り、腕部62の先端の第二日車作動歯車部64は、図1に示したように、E2方向端縁側に位置する歯部64aで第二日車40の対応する歯車部に係合する。
各月の「10」日〜「19」日には、第二日車作動レバー60のカム従節61の先端部63が駆動カム30の第二カム円弧部32に実際上係合し、第二日車作動レバー60のレバー部ないし腕部62が一段階だけE2方向に回動された回動位置を採り、腕部62の先端の第二日車作動歯車部64は、図1に示した位置よりも多少E2方向に回動されて、E2方向端縁に寄った領域に位置する歯部64bで第二日車40の対応する歯車部に係合する。
また、各月の「20」日〜「29」日には、第二日車作動レバー60のカム従節61の先端部63が駆動カム30の第三カム円弧部33に実際上係合し、第二日車作動レバー60のレバー部ないし腕部62が更に一段階E2方向に回動された回動位置を採り、腕部62の先端の第二日車作動歯車部64は、更にE2方向に回動されて、E1方向端縁に比較的近い領域に位置する歯部64cで第二日車40の対応する歯車部に係合する。
更に、各月の「30」日〜「31」日には、第二日車作動レバー60のカム従節61の先端部63が駆動カム30の第四カム円弧部34に実際上係合し、第二日車作動レバー60のレバー部ないし腕部62が最大限E2方向に回動された回動位置を採り、腕部62の先端の第二日車作動歯車部64は、最大限E2方向に回動されて、E1方向端縁側に位置する歯部64dで第二日車40の対応する歯車部に係合する。
扇様車としての第二日車40は、図1に示したような扇様車歯車部としての第二日車歯車部41と、図3や図7に示したような扇様車表示部としての第二日板部42とを有する。第二日板部42は、カシメ等により第二日車歯車部41に固定されている。第二日車40のうち第二日車歯車部41が歯車部として働く範囲は、図1において円弧状に歯が並んだ扇形領域であり、第二日車歯車部41は、実際上、扇形歯車として機能する。
第二日板部42は、図3からわかるように、第二日付表示面部43を備え、第二日付表示面部43には、第二日付BD2として、「01」日〜「09」日の間における10の位(桁)の日付を表す「0」の日付文字と、「10」日〜「19」日の間における10の位(桁)の日付を表す「1」の日付文字と、「20」日〜「29」日の間における10の位(桁)の日付を表す「2」の日付文字と、「30」日〜「31」日の間における10の位(桁)の日付を表す「3」の日付文字とが付されると共に、各日付文字BD2の右側には、1の位(桁)の日付を視認可能にする窓44が設けられている。窓44の窓枠は、左枠(左縁)を除いて文字板16の日窓17の外側に位置する。
なお、図3に示した例では、第二日板部42は円板状の形状を有するけれども、第二日板部42のうち実質的に働く部分は、図3において、放射状に延びた想像線42a,42bの間の扇形の領域であり、第二日板部42は、このような扇形の板であってもよい。図2において、例えば、左下の領域は、12時の位置の代わりに他の位置(例えば3時の位置)でビッグデイト表示を行う際に、「10」の位(桁)の「0」,「1」,「2」,「3」の文字を表示位置に応じた向き記載することにより利用され得るオプション領域である。
再び図1において、第二日ジャンパばね59によってF1方向にばね負荷された第二日ジャンパ50は、中心軸線FのまわりでF1,F2方向に回動可能に地板19に装着され、レバー状の第二日ジャンパ本体部51と、該第二日ジャンパ本体部51の先端部の一側に形成されていて第二日車歯車部41の第二日車爪車部45に対して躍制動作をする躍制爪部52と、第二日ジャンパ本体部51の概ね反対側において中心軸線Fの周縁部から延在した連動腕部53とを有する。第二日車爪車部45は複数の爪部46を備える。第二日車40のうち第二日車爪車部45が爪車部として働く範囲は、図1において円弧状に爪46が並んだ扇形領域であり、第二日車爪車部45は、実際上、扇形爪車として機能する。この例では、扇形歯車(扇様歯車)としての第二日車歯車部41の円弧状に並んだ歯部と扇形爪車(扇様爪車)としての第二日車爪車部45の円弧状に並んだ爪部46とは概ね同一円周上に位置するけれども、一体に動き得る限り、同一円周上になくてもよい。
連動腕部53は、先端近傍のうち第一日ジャンパ26の係合突起部27aに対面する領域に被係合部54を備え、第一日ジャンパ26がD2方向に回動されてジャンプ動作をする際に、第二日ジャンパ50の被係合部54が第一日ジャンパ26の係合突起部27aに係合し該係合突起部27aによってF2方向に回動されて、第二日車歯車部41(より詳しくは、その第二日車爪車部45)に対する規正を解除する。ここで、係合突起部27aと被係合部54とによって、連動機構が形成される。すなわち、このレトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、日送りに伴って桁上げがあったり初期状態に戻ったり(桁下げがあったり)するときには、第一日ジャンパ26が第一日車歯車部24の特定の歯部23Zに沿ってジャンプ動作をして第一日車歯車部24の規正を解除する際に、第一日ジャンパ26が第二日ジャンパ50による第二日車歯車部41の規正を解除させ、第二日車歯車部41が自由に回転されるのを許容する。
なお、第一日ジャンパ26が第一日車歯車部24に対して規正状態にあるときだけでなく該第一ジャンパ26が第一日車歯車部24の歯部23のうち特定の歯部23Z以外の歯部23に沿ってジャンプ動作をする場合にも、第一日ジャンパ26は第二日ジャンパ50の動作に対して干渉せず、第二日ジャンパ50は第二日車爪車部45と一体的な第二日車歯車部41を規正状態に保つ。
この例では、月末を過ぎる毎に扇様車ジャンパとしての第二日ジャンパ50による規正を解除する規制解除手段は、第一日ジャンパ26からなる。即ち、係合手段としての第一日ジャンパ26が、その係合突起部27aで第二日ジャンパ50の係合部54に係合する。この場合、規正解除手段は、第一日車20の回転に伴い第一ジャンパ26が第一日車歯車部24の歯部23のうち特定の歯部23Z以外の歯部23に沿ってジャンプ動作をする際にD2方向に大きく回動されて第二日ジャンパ50による規正を解除する。従って、月末を過ぎる際(月末から月初に入る際)にも、第二日ジャンパ50による規正を解除することになる。
以上の如く構成された時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1の動作について、説明する。
例えば、図10に示したように、文字板16の日窓17において、「01」日の表示がある状態においては、第一日車20は、概ね図1に示したようなC1方向回転位置を採り、日窓17(図1では想像線で示した)のうち右半分の領域に「1」の桁(位)の日付「1」が表示される。
この状態においては、第二日車作動レバー60のカム従節をなす腕部61の先端部63が、駆動カム部30の遷移面部38の近傍において第一カム円弧部31に実際上当接し、第二日車作動レバー60の腕部62の先端にある第二日車作動歯車部64が、歯部64aにおいて、第二日車40の第二日車歯車部41に噛合している。従って、図3に示した第二日車40の第二日板部42の第二日付表示面部43は、図3の10の桁の文字BD2のうち「0」が、日窓17の左半分の領域内に位置する。その結果、「0」の右側の窓44が日窓17のところに位置し、該窓44の左側の枠が日窓17の中央に上下に延び、第一日車20の文字BD1である「1」が日窓17内において窓44内に位置する。
ここで、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、日回し車70の日回し爪72が第一日車20の第一日車歯車部24の歯23に係合して該歯車部24を回す比較的短い時間帯以外の大半の時間帯においては、第一日ジャンパ26の躍制爪部28が第一日車20の第一日車歯車部24の隣接する歯23,23の間に嵌り込んで第一日車20を完全に規正する。従って、第一日車20がC1方向の所定の回転位置において停止状態に保たれるから、第一日車20の第一日付表示面部21の「1」の桁(位)の日付BD1が、日窓17内の右半分の所定位置に正確に位置決めされ得、適切な日付BD1の表示が行われ得る。
特に、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、一日のうち、日回し車70の日回し爪72が第一日車20の第一日車歯車部24の歯23に係合して該歯車部24を回す比較的短い時間帯以外の大半の時間帯においては、第一日ジャンパ26の躍制爪部28が第一日車20の第一日車歯車部24の隣接する歯23,23の間に嵌り込むだけでなく、第二日ジャンパ50の躍制爪部52が第二日車40の第二日車歯車部41の第二日車爪車部45の隣接する爪部46,46の間に嵌り込んで第二日車40を完全に規正するので、第一日車20だけでなく第二日車40も、C1方向の所定の回転位置において停止状態に保たれ得る(後で詳述するように、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、第二日ジャンパ50は、10の桁(位)の日付の変更が生じる特定の日替わり(桁上げ)のときを除いて、第二日車40を完全に規正する)。従って、第二日車40の第二日付表示面部43の「10」の桁(位)の日付BD2が、日窓17内の左半分の所定位置に正確に位置決めされ得、適切な日付BD2の表示が行われ得ると共に、第二日車40の第二日付表示面部43の「10」の桁(位)の日付BD2の右側に位置する窓44が、日窓17内の右半分の所定位置であって第一日付BD1を中央に含む位置に、正確に位置決めされ得、適切な日付BD1の表示が行われ得る。
ここで、第二日ジャンパ50による第二日車歯車部41のC1方向回転位置の強制的な規正は、第二日車作動レバー60のカム従節をなす腕部61の先端部63のカム円弧部31への強制的な押付よりも強く、例えば、第一カム円弧部31の円弧状周面の位置精度が低かったり、作動レバー60の腕部61,62等の位置精度(形状や寸法の精度)が多少低くても、これらに実際上影響されることなく、第二日車40の正確な位置決めを可能にする。
より詳しくは、駆動カム部30の各カム面すなわちカム円弧部31,32,33,34は、第二日車作動レバー60のカム従節をなす腕部61の先端部63が該カム円弧部31,32,33,34に当接した際に第二日車歯車部41が採るC1方向回転位置(従って、第二日車歯車部41と一体的な第二日車爪車部45が採るC1方向回転位置)が、当該第二日車爪車部45が本来採るべき回転位置よりも僅かに手前に位置する暫定的な回転位置になるように、僅かに低く(中心軸線Cからの距離が僅かに小さく)形成されている。従って、第二日ジャンパ50の躍制爪部52が第二日ジャンパばね59の作用下で第二日車歯車部41の爪車部45の隣接爪部46,46間に押付けられて、第二日車爪車部45を完全に規正する際に、第二日車爪車部45は僅かではあるが更にC1方向に回動され、これに伴い、作動レバー60が作動レバーばね69に抗して僅かにE2方向に回動され、作動レバー60のカム従節をなす腕部61の先端部63が対応するカム面即ちカム円弧部31,32,33,34から僅かに離れて小間隙65ができる。従って、このレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、カム円弧部31,32,33,34の円弧状周面の位置精度が低かったり、作動レバー60の腕部61,62等の位置精度が多少低くても、これらに実際上影響されることなく、第二日車40の正確な位置決めが行われ得る。
但し、例えば、腕部61が腕部62に対して相対的な基準位置から時計回りに相対回転可能に形成され、腕部61が腕部62に対して上記の相対的な基準位置を越えて反時計回りに相対回転されるのが禁止されるようになっていて且つ時計回りの相対回転が比較的強いばね力に抗して行われるようになっているような場合には、カム円弧部31,32,33,34が本来の位置よりも僅かに高くなっていてもよい。
10の位の日付が変わる(桁上げ又は初期化の)日以外の通常の日において一日の終りに近づくと、日回し車70の日回し爪72が、第一日車歯車部24の隣接する歯23に係合して第一日車歯車部24を一歯分だけC1方向に回転させる。これに応じて、第一日ジャンパ26が第一日車歯車部24の歯部23のうち特定の歯部23Z以外の通常の歯部23(係合歯部80が重なっていない歯部)に対して躍制動作をし、次の隣接歯部23,23の間に嵌り込んで、一歯分だけC1方向に回転した位置で第一日車20を規正する。第一日ジャンパ26が係合歯部80を伴わない通常の歯部23に対してジャンプ動作をする際には、第一日ジャンパ26の係合突起部27aは第二日ジャンパ50の被係合部54と干渉しない(該被係合部54に当たらない)ので、第二日ジャンパ50は、第二日車40の第二日車爪車部45を規正したままの状態に保たれ、ビッグデイトの10の桁(位)の日付BD2が日窓17内の所定位置において不動の状態で正確に表示される。従って、日付BD2が大半の時間において適切な位置に静止した見易い状態で表示され得る。また、桁上げの際を除いて関連部品の動作を避け得るから、部品の寿命ないし耐久性や信頼性が高められ得る。
以上のような動作は、「01」日から「09」日まで続けられる。(29日におけるものではあるけれども)このような規正状態が、図6及び図7に示されていることは前述の通りである。
一方、例えば、「09」日から「10」日に移る際には、第一日車20のC1方向回転に伴って、第一日ジャンパ26は、躍制爪部27で隣接位置に来た特定歯部23Z1に沿ったジャンプ動作を開始した後、引き続いて、歯部23Z1に重なった係合歯部80Z1に係合爪部90で係合して該係合歯部80Z1に沿った大きなジャンプ動作に移る。この係合歯部80Z1に沿った大きなジャンプ動作において第一日ジャンパ26は大きくD2方向に回動されるので、係合突起部27aで第二日ジャンパ50の被係合部54に係合して、第二日ジャンパ50をF2方向に回動させて、第二日ジャンパ50の躍制爪部52による第二日車40の爪車部45の規正を解除させる。従って、作動レバー60のカム従節61が駆動カム30の傾斜面35に沿って円弧部31から円弧部32に上ると共に作動レバー60の腕部62がE2方向に回動して、歯車部64で第二日車40の歯車部41をC1方向に回転させる。このような回転が終わるころ、第二日ジャンパ50がF1方向に回動されて再度爪車部45を規正して、第二日車40を所定の回転位置に位置決めする。これにより、10の桁において「1」の文字BD2が日窓17の左側の所定位置に表示される。(29日から30日への日替りではあるけれども)日替りの際における同様な動作正状態が、図8及び図9に示されていることは前述の通りである。
「10」日から「19」日に至るまでは、「01」日から「09」日に至るまでの動作と同様な動作が繰り返され、「19」日から「20」日に替わる場合には、特定歯部23Z1,80Z1の代わりに特定歯部23Z2,80Z2が第一日ジャンパ26の爪部27,90と係合する点を除いて、「09」日から「10」日に替わる場合と同様な動作が行われる。また、「20」日から「29」日に至るまでは、「01」日から「09」日に至るまでや「10」日から「19」日に至るまでの動作と同様な動作が繰り返され、「29」日から「30」日に替わる場合には、特定歯部23Z1,80Z1や23Z2,80Z2の代わりに特定歯部23Z3,80Z3が第一日ジャンパ26の爪部27,90と係合する点を除いて、「09」日から「10」日に替わる場合や「19」日から「20」日に替わる場合と同様な動作が行われる(図8及び図9)。更に、「30」日から「31」日に替わる場合には例えば「01」日から「09」日の間における日替わりの際と同様な動作が行われる。
なお、「31」日から「01」日に替わる際には、特定歯部23Z1,80Z1の代わりに特定歯部23Z4,80Z4が爪部27,90と係合する点を除いて、「09」日から「10」日に替わる場合と、概ね同様な動作が行われる。より詳しくは、月末から月初に移る際には、第一日車20のC1方向回転に伴って、第一日ジャンパ26は、躍制爪部27で隣接位置に来た特定歯部23Z4に沿ったジャンプ動作を開始した後、引き続いて、該特定歯部23Z4に重なったおおきな係合歯部80Z4に係合爪部90で係合して該係合歯部80Z4に沿った大きなジャンプ動作に移る。この係合歯部80Z4に沿った大きなジャンプ動作においては、第一日ジャンパ26が大きくD2方向に回動され、係合突起部27aで第二日ジャンパ50の被係合部54に係合して、第二日ジャンパ50をF2方向に回動させて、第二日ジャンパ50の躍制爪部52による第二日車40の爪車部45の規正を解除させる。その結果、第二日車40が自由に回動し得る状態になる。このとき、第一日車20のC1方向回転に伴って第二日車作動レバー60の腕部61の先端部63が駆動カム部30の第四カム円弧部34の端を越えて遷移面部38に達し作動レバーばね69の作用下で第一カム円弧部31に向かって落ちると共に、作動レバー60の第二日車作動歯車部64を介して、第二日車歯車部41を初期位置に向かって急速にC2方向に回動させる。これにより、第二日車40は、「10」の位(桁)の日付BD2として「3」が日窓17内に表示される回転位置(図3に示した回動位置)から「0」が日窓17内に表示される回転位置(図10に示した回動位置)へとC1方向の反対方向(反時計回り)C2に素早く回転して戻るレトログラード動作が生じる。このような回転が終わるころ、第一日ジャンパ26の爪部90が特定歯部23Z4と一体的な特定係合歯部80Z4に対する大きなジャンプ動作を終えてD1方向に回動して第一日車歯車部24を規正する規正位置に戻ると共に、被係合部54における係合突起部27aの干渉のなくなった第二日ジャンパ50がF1方向に回動されて再度爪車部45を規正して、第二日車40を所定の回転位置に位置決めする。10の桁において「0」の文字BD2が日窓17の左側の所定位置に表示される。なお、第一日車20のC1方向回転及び第一日ジャンパ26による再規正により、1の桁(位)の日付BD1として、「31」日を構成する「1」の代わりに、「01」日を構成する「1」が所定位置に位置決めされる。
すなわち、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、一方では、第二日ジャンパ50が第二日車40の歯車部41と一体的な爪車部45に対して躍制動作を行って日付BD2の正確な位置での表示を可能にし、他方では、月末から月初に移る時点において、第一日ジャンパ26が係合突起部27a,54間の係合ないし干渉を介して第二日ジャンパ50による第二日車40の第二日車歯車部41(の第二爪車部45)の規正を解除するので、第二日車40がC2方向に急激に回転して初期位置に戻るレトログラード動作が第二日ジャンパ50によって妨げられることなく確実に行われ得る。
即ち、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、第一及び第二日ジャンパ26,40が係合突起部係合突起部27a,54で係合し得るようになっているので、レトログラード表示の長所及びジャンパによる規正(位置決め)の長所の両者が同時に実現される。また、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、月末から月初に移る際に、第一日ジャンパ26の爪部27に重なった係合爪部90が特定位置の歯部23Z4に重なった大きな係合歯部80Z4と係合することにより第一日ジャンパ26が大きなジャンプ動作を行い、該大きなジャンプ動作に伴って第一日ジャンパ26が第二日ジャンパ50による第二日車40の歯車部41の爪車部45の規正を解除するので、作動レバー60のカム従節61の先端部63が第四カム円弧部34から第一カム円弧部31へと遷移部38を介して復帰するレトログラード動作が行われ得る。
なお、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、大きな係合歯部80を伴う特定歯部23Zが、月末から月初に移る箇所だけでなく、10の桁(位)の日付が替わる箇所にも、特定歯部23Z1,80Z1,23Z2,80Z2,23Z3,80Z3として設けられているので、第二日車40の日送り(10の桁(位))の日付BD2の送り(「0」から「1」への送り、「1」から「2」への送り、及び「2」から「3」への送り)の際に、第二日ジャンパ50によって該第二日車40のスムーズな日送りが妨げられる虞れもない。
但し、第二日車40の日送り(10の桁(位))の日付BD2の送り(「0」から「1」への送り、「1」から「2」への送り、及び「2」から「3」への送り)に際して第二日ジャンパ50による干渉が無視し得る場合には、特定歯部23Z1,80Z1,23Z2,80Z2,23Z3,80Z3においては、歯部80Z1,80Z2,80Z3は、なくてもよい。
以上においては、レトログラード表示機構によって月末から月初に入る際に10の桁(位)の日付BD2が「0」に戻るようにしたレトログラード式ビッグデイト表示機構の例について説明したけれども、その代わり、例えば、週末から週初に入る際に曜日の表示が例えば、「土曜日(Saturday)」から「日曜日(Sunday)」に戻るようにしたレトログラード式曜表示機構においても、本発明のレトログラード表示機構の特徴は、具現化され得る。
図12には、曜日に関して、レトログラード表示を行うようにしたレトログラード式曜表示部8を備えたレトログラード表示機構としてのレトログラード式曜表示機構1A(図11)を有する時計7Aの例が示されている。
時計7Aは、図12に示したように、図10の時計7と同様な時針11及び分針12による時分表示部9Hに加えて、曜針ないし曜表示針10によるレトログラード式曜表示部8を有する。時計7Aは、更に、小秒針13Aによる小秒表示部9Sや24時間針18による24時表示部9Tや、日針17Aによる日付表示部9Mを有する。但し、表示部9M,9Tはなくてもよい。図12からわかるように、曜表示針10は9時の位置にある中心軸線GのまわりでG1,G2方向に回動可能で、小秒針13Aは6時の位置にある中心軸線Hのまわりで回転可能で、24時間針18は12時の位置にある中心軸線Jのまわりで回転可能で、日針17Aは3時の位置にある中心軸線Kのまわりで回転可能である。なお、曜表示針10は、日曜日(Sun)から土曜日(Sat)までは、曜日が替わる毎にG1方向に一ステップだけ間欠的に回動し、週末から周初に戻る際に、G1方向端にある土曜日(Sat)の位置からG2方向端にある日曜日(Sun)の位置にG2方向に素早く戻るレトログラード動作をする。
図11に示したように、レトログラード表示機構としてのレトログラード式曜表示機構1Aは、時値回し車としての曜回し車70Aと、時値伝え車としての曜伝え車20Aと、扇様車作動レバーとしての復針レバー60Aと、扇様車としての小曜車40Aと、扇様車ジャンパとしての小曜ジャンパ50Aと、曜ジャンパ26Aとを有する。
図11のレトログラード式曜表示機構1Aにおいて、図1のレトログラード式ビッグデイト表示機構1の要素と同様な役割をする要素には同一の符号の後に符号Aが付されている。
筒車(時車)等の運針用輪列の車により中心軸線LのまわりでL1方向に回転される曜回し車70Aは時値回し歯車としての曜回し歯車71Aと時値回し爪としての曜回し爪72Aとを備える。
曜伝え車20Aは、曜回し車70Aの曜回し爪72Aによって一日に一歯分だけ中心軸線MのまわりでM1方向に回転される時値伝え歯車部としての曜伝え歯車部24Aと、駆動カム部としての曜伝え車カム部30Aとを備える。曜伝え歯車部24Aは、周方向に等間隔に同じ形状及び大きさの7個の曜伝え歯部23Aを含む。曜伝え車カム部30Aは、アルキメデス曲線の如く中心Mからの距離(半径位置)がM2方向(M1方向とは反対方向)に徐々に大きくなる形状の主カム面部39と、該主カム面部39の最大径部39aと最小径部39bとをつなぐ遷移部ないし遷移面部38Aとを備える。
復針レバー60Aは、中心軸線NのまわりでN1,N2方向に回動可能で、該中心軸線Nの両側に腕部61A,62Aを備える。復針レバー60Aの腕部61Aは、その先端部63Aが腕部曜伝え車20Aのカム部30Aに復針レバー戻しばね69Aにより弾性的に押付けられて該曜伝え車カム部30Aと係合するカム従節部として働く。復針レバー60Aの腕部62Aは、先端部に扇様車作動歯車部としての小曜車作動歯車部64Aを備える。
扇様車としての小曜車40Aは、復針レバー60Aの小曜車作動歯車部64Aに噛合し該復針レバー60AのN1,N2方向の回動に応じて中心軸線GのまわりでG1,G2方向に回転される扇様車歯車部としての小曜車歯車部41Aと、小曜車爪車部45Aとを有する。この例では、円弧状に延びた小曜車歯車部41A及び小曜車爪車部45Aが、同一形状及び、同一平面内で同一円周上に位置する。但し、小曜車歯車部41A及び小曜車爪車部45Aは、同一形状及び同一円周上になくてもよく、また、同一平面内になくてもよい。小曜車40Aには、中心軸線GのまわりでG1,G2方向に回転されるように扇様車表示部としての小曜針10が取付けられている。
中心軸線PのまわりでP1,P2方向に回動可能な小曜ジャンパ50Aは、ジャンパ本体部をなす一方の腕部51Aの先端部の一側に躍制爪部52Aを備え、小曜ジャンパばね59Aの作用下において該躍制爪部52Aで小曜車40Aの小曜車爪車部45Aに対して躍制動作をする。小曜ジャンパ50Aの他方の腕部53Aの先端部の一側は、被係合部54Aになっている。
中心軸線QのまわりでQ1,Q2方向に回動可能な曜ジャンパ26Aは、ジャンパ本体部をなす一方の腕部27Aの先端部の一側に躍制爪部28Aを備え、例えば裏物押え(図示せず)から延びた曜ジャンパ加圧ばね部29Aの作用下において該躍制爪部28Aで曜伝え車20Aの歯車部24Aに対して躍制動作をする。規制解除手段としても働く曜ジャンパ26Aの他方の腕部の先端部には、レバー状の係合突起部27aAが形成されている。
曜伝え歯車部24Aを構成する7個の歯部23Aのうち一つの歯部23A(この特定の歯部は歯部23ZAともいう)のところには、該歯部23ZAよりも大きい曜初期化指示係合歯部80Aが形成されている。特定位置の歯部23ZAは、週末の土曜日から週初の日曜日に戻る週替りのタイミングにおいて曜ジャンパ26Aの躍制爪部28Aがジャンプ動作をすべき位置にある歯部23Aである。より詳しくは、歯部23ZAに重なる位置には、該歯部23ZAよりも大きい曜初期化指示係合歯部80Aが設けられている。歯部23ZA,80Aは、小曜針10の指示位置が土曜日(Sat)から日曜日(Sun)に替わる際に、第一日ジャンパ26Aの躍制爪部28Aが乗越える歯部である。この例では、係合歯部80ZAは、図11からわかるように、歯部23Aの傾斜面部23aA,23bA及び頂部23cAよりも半径方向内方に突出した傾斜面部81A,82A及び頂部83Aを備える。
曜ジャンパ26Aの躍制爪部28Aには、該躍制爪部28Aよりも小さい曜初期化指示係合爪部90Aが形成されている。より詳しくは、係合爪部90Aは、側面91A,92A及び頂部93Aを備える。係合爪部90Aの突出長は躍制爪部28Aよりも多少小さい程度で、その頂部93Aは、躍制爪部28Aの頂部28cAよりも多少後方(中心軸線Mについてみると半径方向外方)に位置する。但し、同程度に近くてもよい。係合爪部90Aの側面91A,92Aのなす角度は、躍制爪部28Aの側面28aA,28bAのなす角度よりも小さい。
従って、躍制爪部28Aは、曜伝え歯車部24Aのいずれの歯部23A,23A間においても、その側面28aA,28bAにおいて該隣接歯部23A,23Aの側面23aA,23bAと当接して曜伝え歯車部24Aを規正する。躍制爪部28Aの一方の側面28aA又は28bAが特定位置の歯部23ZAの側面23aA又は23bAに当接して第一歯車部24を規正する規正位置を採る場合においても、躍制爪部28Aと一体的な係合爪部90Aは、隣接歯部23A,23Aや係合歯部80Aに当接しない。
一方、曜回し車70Aにより回転される曜伝え車20AのM1方向回転により、小曜針10による指示が土曜日(Sat)から日曜日(Sun)に替わるときには、躍制爪部28Aが特定位置の歯部23ZAを乗越えるジャンプ動作の進行に伴い、躍制爪部28と歯部23ZAとの当接に代わって係合爪部90A(の側面91A)と歯部80A(の側面81A)との当接係合が生じ、曜伝え車20Aが更にM1方向に回転されると、躍制爪部28Aと一体的な係合爪部90Aの先端部93Aが歯部80Aの先端部83Aに当接するところに達して、曜ジャンパ26Aが、通常のジャンプ動作(躍制爪部28Aが歯部23Aを乗越える際のジャンプ動作)よりも大きくQ2方向に回動される。
規制解除手段としての曜ジャンパ26Aは、躍制爪部28Aが週末から週初に移る週替り(土曜日から日曜日への曜替り)において特定位置の歯部23ZAに沿ってジャンプ動作をするとき以外の通常の曜替りにおいて、歯部23Aに沿ってジャンプ動作をする場合には、該ジャンプ動作に伴って多少Q2方向に回動されるけれども、該Q2方向回動角は比較的小さく、該回動によっては、曜ジャンパ26Aの係合突起部27aAは小曜ジャンパ50Aの被係合部54Aを実際上変位させない。但し、(週末から週初に移る週替りになる特定の曜替り以外の)通常の曜替りにおいて、復針レバー60Aによって小曜車40Aが一歯分間欠回転され易いように、小曜ジャンパ50Aが多少なりともP2方向に回動されるようになっていてもよい。
一方、週末から週初に移る週替り(土曜日から日曜日への曜替り)においては、曜ジャンパ26Aの躍制爪部28Aが特定の歯部23ZAを乗り越える際に躍制爪部28Aと一体的な曜初期化指示爪部90Aが該歯部23ZAと一体的な曜初期化指示歯部80Aを乗り越える必要があることから、ジャンプ動作の際に曜ジャンパ26Aが大きくQ2方向に回動されて、係合突起部27aAでQ2方向に対面している小曜ジャンパ50Bの被係合部54AをT方向に押し、小曜ジャンパ50Aを中心軸線PのまわりでP2方向に大きく回動させて小曜車爪車部45Aに対する規正を解除させる。ここで、連動機構は、係合突起部27aAと被係合部54Aとからなる。
このレトログラード表示機構1Aでは、復針レバー60Aのカム従節をなす腕部61Aの先端部63Aが曜伝え車カム部30Aの遷移部38Aのところの最小径部39b又はその近傍に位置する際に、復針レバー60AがN2方向に最大限回動された初期位置を採り、このとき小曜車40AがG2方向に最大限回動され、小曜車40Aに取付けられた小曜針10がG2方向の端の日曜日(Sun)を表示する位置を採る。
時の進行に伴い曜回し車70AがL1方向に一回転される毎に曜伝え車20Aが、曜伝え歯車24Aの一歯分だけM1方向に回転され、それに伴いカム従節をなす腕部61Aで曜伝え車カム部30Aの主カム面部39に当接している復針レバーがN1方向に間欠回動され、小曜車40A及び小曜針10がG1方向に一日分ずつ間欠回動される。
ここで、小曜針10のG1方向回動位置は、大まかには、曜伝え車カム部30A及び復針レバー60Aによって規定されるけれども、小曜針10の最終的なG1方向回動位置は、小曜車40Aの爪車部45Aと該爪車部45Aを規正する小曜ジャンパ50Aによって規定ないし位置決めされる。即ち、典型的には、カム部30A及び復針レバー60Aにより規定される小曜車40A及び小曜針10のG1方向暫定回転(回動)位置が、最終的に位置決めされるべきG1方向回転(回動)位置よりも少しだけG2方向にずれている(G1方向にみて手前にある)ように、カム部30Aの主カム面部39が予め形成される。その場合、暫定回動位置にある小曜車40Aの小曜車爪車部45Aに対して、小曜ジャンパ50Aの躍制爪部52Aが、小曜ジャンパばね59Aの作用下において、規正動作を行って、小曜車爪車部45Aの隣接爪部間に嵌り込む際に、小曜車爪車部45Aを備えた小曜車40Aが多少なりとも更にG1方向に回動される。即ち、小曜車ジャンパ50Aの小曜車ジャンパばね59Aが、復針レバーばね69Aのばね力に起因するトルクに打克って、小曜車40Aを介して復針レバー60AをN1方向に回動させる。このとき、復針レバー60Aの腕部すなわちカム従節部61Aの先端部は、カム部30Aの主カム面39からわずかに離れて、小間隙65Aが形成される。
なお、復針レバー60Aを介してカム部30Aに力を加えて曜伝え車20A自体をM2方向に回転させ得るような場合には、カム部30Aによって極力正確なG1方向回動位置が規定されるようになっていてもよい。
前述のような曜回し車70Aの回転に伴う小曜車40A及び小曜針10のG1方向の間欠回動動作が、土曜日(Sat)の夜まで続けられる。なお、毎日、日替り(曜替り)の際に、曜ジャンパ26Aがその係合部27aAと小曜ジャンパ50Aの被係合部54Aとの係合を介して、小曜ジャンパ50Aによる小曜車40Aの爪車部45Aに対する規正を解除することは前述の通りである。
週末において土曜日から日曜日に移る際には、曜伝え車20AのM1方向回転に伴いQ2方向に回動されてジャンプ動作をする曜ジャンパ26Aの係合突起部27aAにより被係合部54Aで力Tを受けてP2方向に大きく回動される小曜ジャンパ50Aが小曜車爪車部45Bの回転規正を解除し、小曜車40Aが回転自在になる。従って、週末において土曜日から日曜日に移る週替りの際に曜伝え車20AのM1方向回転に伴って、復針レバー60Aのカム従節をなす腕部61Aの先端部が曜伝え車20Bのカム部30Bの最大径部39aに達しこれを過ぎると、復針レバー60Aが復針レバー戻しばね69Aの作用下で、最小径部39bに落ちる。すなわち、復針レバー60Aが復針レバー戻しばね69Aの作用下で中心軸線NのまわりでN2方向に回動され、小曜ジャンパ50Aの規正が解除されて回転自在になっている小曜車40Aが歯車部64A,41Aの噛合を介してG2方向に回転され、小曜針10が土曜日(Sat)を指すG1方向端位置から日曜日(Sun)を指すG2方向端位置に素早く戻るレトログラード動作が行われる。
1 レトログラード式ビッグデイト表示機構(レトログラード表示機構)
1A レトログラード式曜表示機構(レトログラード表示機構)
7,7A 時計
8 レトログラード式曜表示部
9H 時分表示部
9M 日付表示部
9S 小秒表示部
9T 24時表示部
10 小曜針(曜表示針)
11 時針
12 分針
13 秒針
13A 小秒針
14 巻真
15 リューズ
16,16A 文字板
17 日窓
17A 日針
18 24時間針
19 地板(支持基板)
20 第一日車(時値伝え車)
20A 曜伝え車(時値伝え車)
21 第一日付表示面部
22 第一日車本体部
23 内歯
23a,23b 側面
23c 頂点(先端)
23A 歯
24 第一日車歯車部(時値伝え歯車部)
24A 曜伝え歯車部(時値伝え歯車部)
25 環状板状部
26 第一日ジャンパ
26A 曜ジャンパ
27,27A ジャンパ本体部
27a 係合突起部
27aA 係合突起部
28,28A 躍制爪部
29 第一日ジャンパばね
29A 曜ジャンパ加圧ばね
30 駆動カム部
30A 曜伝え車カム部(駆動カム部)
31 第一カム円弧部
32 第二カム円弧部
33 第三カム円弧部
34 第四カム円弧部
35,36,37 接続傾斜面
38,38A 遷移面(遷移部)
39 主カム面部
39a 最大径部
39b 最小径部
40 第二日車(扇様車)
40A 小曜車(扇様車)
41 第二日車歯車部(扇様車歯車部)
41A 小曜車歯車部(扇様車歯車部)
42 第二日板部
42a,42b 境界(仮想線)
43 第二日付表示面部
45 第二日車爪車部
45A 小曜車爪車部
46 爪部
50 第二日ジャンパ(扇様車ジャンパ)
50A 小曜ジャンパ(扇様車ジャンパ)
51 第二日ジャンパ本体部
51A 腕部
52,52A 躍制爪部
53,53A 腕部
54 係合突起部
54A 被係合部
55 被係合爪部
59 第二日ジャンパばね
59A 小曜ジャンパばね
60 第二日車作動レバー(扇様車作動レバー)
60A 復針レバー(扇様車作動レバー)
61,61A 腕部(カム従節)
62,62A 腕部
63,63A 先端部
64 第二日車作動歯車部(扇様車作動歯車部)
64A 小曜車作動歯車部(扇様車作動歯車部)
64a,64b,64c,64d 歯部
65、65A 小間隙
69 作動レバーばね
69A 復針レバー戻しばね
70 日回し車(時値回し車)
70A 曜回し車(時値回し車)
71 日回し歯車
71A 曜回し歯車
72 日回し爪
72A 曜回し爪
73 伝え車
80 係合歯部
80Z1,80Z2,80Z3 桁上指示係合歯部
80Z4 日初期化指示係合歯部(時値初期化指示係合歯部)
80A 曜初期化指示係合歯部(時値初期化指示係合歯部)
81,82,81A,82A 側面
83,83A 先端(頂点)
90 初期化指示係合爪部
90A 曜初期化指示係合爪部
91,92,91A,92A 側面
93,93A 先端(頂点)
A1,C1,L1,M1 回転方向
BD1 第一日付文字
BD2 第二日付文字
C,D,E,F,G,H,J,K,L,M,N,P,Q 中心軸線
D1,D2,E1,E2,F1,F2,G1,G2,N1,N2,P1,P2,Q1,Q2 回動方向
M2,T 方向

Claims (8)

  1. 日又は曜からなる時値について該時値を進める時値回し歯車及び時値回し爪を備え一日に一回転される時値回し車と、該時値回し車の時値回し爪によって一日に一歯分だけ回転される時値伝え歯車部及び駆動カム部を備えた時値伝え車と、時値伝え車の時値伝え歯車部を躍制する時値伝え車ジャンパと、時値伝え車の駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および扇様車作動歯車部を備えた扇様車作動レバーと、該扇様車作動レバーの扇様車作動歯車部に噛合し該扇様車作動レバーの揺動に応じて回転される扇様車歯車部及び扇様車表示部を備えた扇様車とを有し、月末又は週末を過ぎる毎に該扇様車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、
    扇様車の扇様車歯車部を躍制する扇様車ジャンパと、
    月末又は週末を過ぎる毎に、扇様車ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と
    を有するレトログラード表示機構であって、
    前記規制解除手段が、
    時値伝え車の時値伝え歯車部に設けられた時値初期化指示係合歯部と、
    時値伝え車ジャンパの躍制爪部のところに設けられ、月末又は週末を過ぎるときにおいて時値伝え車の初期化指示係合歯部に係合して該係合歯部を乗越える際に、時値伝え車ジャンパを通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動させる時値初期化指示係合爪部と、
    時値伝え車ジャンパが通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動せしめられる際に、扇様車ジャンパを回動させて該扇様車ジャンパによる扇様車歯車部の規正を解除させる連動機構と
    を有してなるレトログラード表示機構。
  2. 時値初期化指示係合歯部は時値伝え歯車部を構成する時値伝え歯部のうちの一つの歯部に対して厚さ方向にずれた位置にあり、時値初期化指示係合爪部は、時値伝え車ジャンパの躍制爪部に対して厚さ方向にずれた位置にある請求項1に記載のレトログラード表示機構。
  3. 時値初期化指示係合歯部は時値伝え歯車部を構成する時値伝え歯部よりも大きく、時値初期化指示係合爪部は、時値伝え車ジャンパの躍制爪部よりも小さい請求項2に記載のレトログラード表示機構。
  4. 時値伝え車ジャンパが、躍制爪部のある時値伝え車ジャンパ主レバー部と異なる方向に延びた係合レバー部を備え、扇曜車ジャンパが、該ジャンパの躍制爪部のある扇曜車ジャンパ主レバー部と異なる方向に延びた被係合レバー部を備え、前記連動機構が、時値伝え車ジャンパの係合レバー部と、該係合レバー部が係合する扇曜車ジャンパの被係合レバー部とからなる請求項1から3までのいずれか一つの項に記載のレトログラード表示機構。
  5. 前記時値が日からなり、前記時値回し車が日回し車からなり、
    前記時値伝え車が1の位の日付を表示する第一日板部を備えた第一日車からなり、
    前記扇様車作動レバーが第二日車作動レバーからなり、
    前記扇様車が10の位を表示する第二日車からなり、前記扇様車歯車部が第二日表示車からなり、
    時値伝え車ジャンパが第一日ジャンパからなり、
    前記扇様車ジャンパが第二日ジャンパからなり、
    日回し歯車及び日回し爪を備え一日に一回転される日回し車と、該日回し車の日回し爪によって一日に一歯分だけ回転される第一日車歯車部及び駆動カム部を備えた第一日車と、第一日車の駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および第一日車の第一日車歯車部を躍制する第一日車ジャンパと、第二日車作動歯車部を備えた第二日車作動レバーと、該第二日車作動レバーの第二日車作動歯車部に噛合し該作動レバーの揺動に応じて回転される第二日表示車及び第二日板部を備えた第二日車とを有し、月末を過ぎる毎に該第二日車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、
    第二日車の第二日表示車を躍制する第二日ジャンパと、
    月末を過ぎる毎に、第二日ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と
    を有し、
    前記規制解除手段が、
    第一日車の第一日車歯車部に設けられた日初期化指示係合歯部と、
    第一日ジャンパの躍制爪部のところに設けられ、月末を過ぎるときにおいて第一日車の日初期化指示係合歯部に係合して該係合歯部を乗越える際に、第一日ジャンパを通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動させる日初期化指示係合爪部と、
    第一日ジャンパが通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動せしめられる際に、第二日ジャンパを回動させて該第二日ジャンパによる第二日車歯車部の規正を解除させる連動機構とからなる
    請求項1から4までのいずれか一つの項に記載のレトログラード表示機構。
  6. 10の位の日付を表示する第二日車が間欠回転する桁上げの際に第一日ジャンパを大きく回動させて第二日ジャンパによる第二日車歯車部の規正を解除させる桁上指示係合歯部を第一日車歯車部が更に有し、日初期化指示係合爪部が桁上指示係合歯部に係合する桁上指示形状爪部として働く請求項5に記載のレトログラード表示機構。
  7. 前記時値が曜からなり、前記時値回し車が曜回し車からなり、
    前記時値伝え車が曜回し車からなり、
    前記扇様車作動レバーが復針レバーからなり、
    前記扇様車が小曜車からなり、前記扇様車歯車部が小曜歯車からなり、
    時値伝え車ジャンパが曜ジャンパからなり、
    前記扇様車ジャンパが小曜ジャンパからなり、
    曜回し歯車及び曜回し爪を備え一日に一回転される曜回し車と、該曜回し車の曜回し爪によって一日に一歯分だけ回転される曜伝え歯車及び駆動カム部を備えた曜伝え車と、用伝え車の曜伝え歯車を躍制する曜ジャンパと、曜伝え車の駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および小曜車作動歯車部を備えた復針レバーと、該復針レバーの小曜車作動歯車部に噛合し該復針レバーの揺動に応じて回転される小曜歯車及び小曜針を備えた小曜車とを有し、週末を過ぎる毎に該小曜車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、
    小曜車の小曜歯車を躍制する小曜ジャンパと、
    週末を過ぎる毎に、小曜ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と
    を有し、
    前記規制解除手段が、
    曜伝え車の曜伝え歯車部に設けられた曜初期化指示係合歯部と、
    曜ジャンパの躍制爪部のところに設けられ、週末を過ぎるときにおいて曜伝え車の曜初期化指示係合歯部に係合して該係合歯部を乗越える際に、曜ジャンパを通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動させる曜初期化指示係合爪部と、
    曜ジャンパが通常のジャンプ動作のときよりも大きく回動せしめられる際に、小曜ジャンパを回動させて該小曜ジャンパによる小曜車歯車部の規正を解除させる連動機構とからなる
    請求項1から4までのいずれか一つの項に記載のレトログラード表示機構。
  8. 請求項1から7までのいずれか一つの項に記載のレトログラード表示機構を具備する時計。
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