JP6091070B2 - レトログラード表示機構及びこれを備えた時計 - Google Patents

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Description

本発明は、レトログラード表示機構及びこれを備えた時計に係る。
時計において、レトログラード表示機構は、大きい文字で日付表示を行う方式(以下では、「ビッグデイト」式という)の10の位(桁)の日付表示を扇形ないし扇様の表示部材によって表示する場合や、扇形ないし扇様の表示領域において小さな曜表示針(以下では、「小曜針」という)を扇に沿って回動させる場合に、用いられている(特許文献1や特許文献2)。
このレトログラード表示機構においては、扇形ないし扇様の部材を一方向に少しずつ回動させた後、月末から月初に移るときや週末から週初に移るときに扇形ないし扇様の部材を逆方向に素早く回動させて初期位置に戻す。そのために、レトログラード表示機構では、全体としてみると渦巻の如く一方の回動方向に沿って径が増すカム面を有し渦巻きの最大径部から最小径部に落ちる遷移面を備えた駆動カムや、一端側のカム従節で駆動カムに弾性的に押付けられ他端側の係合部で扇形ないし扇様の部材を一方向に少しずつ回動させるように扇形ないし扇様の部材の被係合部に係合した作動レバーを備える。この場合、作動レバーはカム面の位置を拡大して扇形ないし扇様の部材の被係合部に伝えることになる。
しかしながら、コスト上、カム面の精度には限度があることから、カム面の適正位置からのズレに応じて、扇形ないし扇様の部材の位置がずれ、ビッグデイト式の日付の位置や小曜針の位置がずれて見にくかったり製品の見た目(外観)の高級感等を損なわれたりする虞れがある。
本発明者は、レトログラード表示機構及びこれを備えた時計において、この表示の位置ズレを最低限に抑えることを目的として、ビッグデイト式の日付の位置や小曜針の位置を適切に確定すべく扇様車の扇様車歯車部を躍制する扇様車ジャンパを設けること、及び該扇様車ジャンパの存在下においてレトログラード表示を可能にすべく、月末又は週末を過ぎる毎に扇様車ジャンパによる規正を解除する規正解除手段を設けることを提案した(特願2011−54884)。
しかしながら、この提案のレトログラード表示機構の場合、カム従節が駆動カムに対して周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際の当初の動作速度は自由落下の如く遅いので、カレンダ修正がある程度以上高速になると、暦値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に達するまで扇様車作動レバーが戻り切る前に、扇様車ジャンパが落ちて、初期状態において適切なカレンダ表示が行われ得ない虞れがある。
特開2007−218856号公報 特開2006−170764号公報(図19,図20,図5等)
本発明は前記諸点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、表示の位置ズレが最低限に抑えられ得ると共に周期的に繰返される暦値が確実に初期化され得るレトログラード表示機構及びこれを備えた時計を提供することにある。
本発明のレトログラード表示機構は、前記目的を達成すべく、周期的に繰返される暦値について該値を進める暦値回し歯車及び暦値回し爪を備え一暦単位時間に一回転される暦値回し車と、該暦値回し車の暦値回し爪によって一暦単位時間に一歯分だけ回転される暦値伝え歯車部及び駆動カム部を備えた暦値伝え車と、暦値伝え車の駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および扇様車作動歯車部を備えると共に暦値が初期化される際における揺動動作が加速せしめられるべく力を受ける暦値初期化被加速突起部を備える扇様車作動レバーと、該扇様車作動レバーの扇様車作動歯車部に噛合し該扇様車作動レバーの揺動に応じて回転される扇様車歯車部及び扇様車表示部を備えた扇様車とを有し、周期的繰返しに係わる暦値の末を過ぎる毎に該扇様車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、扇様車の扇様車歯車部を躍制する扇様車ジャンパと、周期的繰返しに係わる暦値の末を過ぎる毎に、扇様車ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と、暦値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際における駆動カム部とカム従節部との係合状態の変化に応じた扇様車作動レバーの揺動動作を加速させるように、暦値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際に、扇様車作動レバーの暦値初期化被加速突起部に衝突する扇様車作動レバー揺動動作加速突起とを有する。
本発明のレトログラード表示機構では、「暦値が初期化される際における揺動動作が加速せしめられるべく力を受ける暦値初期化被加速突起部を備える扇様車作動レバー」と、「暦値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際における駆動カム部とカム従節部との係合状態の変化に応じた扇様車作動レバーの揺動動作を加速させるように、暦値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際に、扇様車作動レバーの暦値初期化被加速突起部に衝突する扇様車作動レバー揺動動作加速突起と」が設けられているので、暦値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際に扇様車作動レバー揺動動作加速突起が扇様車作動レバーの暦値初期化被加速突起部に衝突してその初期状態への復帰を加速するから、扇様車ジャンパの存在下にもかかわらず、例えば、カレンダ修正等が高速に行われる場合であっても、扇様車が初期状態への復帰の途中で扇様車ジャンパによって規制されたりする虞れなく、扇様車が速やかに初期状態に復帰せしめられ得る。
なお、本発明のレトログラード表示機構では、レトログラード表示機構本体に加えて、「扇様車の扇様車歯車部を躍制する扇様車ジャンパ」が設けられているので、扇様車ジャンパが扇様車の扇様車歯車部を所定の回転位置で正確に規正し得るから、駆動カム部のカム面の精度に限度があっても、扇様車表示部が正確な位置において表示精度が高められた状態で日又は曜の如き暦値を表示し得る。従って、位置がずれて見にくかったり製品の見た目(外観)の高級感等を損なったりする虞れがない。
ここで、駆動カム部のカム面は、典型的には、扇様車作動レバーを最終的な変位位置よりも僅かに手前の暫定位置まで変位させるように構成され、暫定位置から最終的な変位位置への変位は扇様車ジャンパにより行われる。但し、暫定位置から最終的な変位位置への変位が扇様車ジャンパにより行われ得る限り、所望ならば、駆動カム部のカム面が、扇様車作動レバーを最終的な変位位置よりも僅かに先の暫定位置まで変位させるようになっていてもよい。
また、本発明のレトログラード表示機構では、レトログラード表示機構本体及び扇様車ジャンパに加えて、「周期的繰返しに係わる暦値の末を過ぎる毎に、扇様車ジャンパによる規正を解除する規正解除手段」が設けられているので、扇様車ジャンパによって扇様車の扇様車歯車部を規正するにもかかわらず、月末又は週末を過ぎる毎に規正解除手段によって扇様車ジャンパによる規正が解除されるから、「周期的繰返しに係わる暦値の末を過ぎる毎に該扇様車が逆向きに急転されて初期位置に戻る」レトログラード表示動作がジャンパにより妨げられることもない。
すなわち、本発明のレトログラード表示機構では、レトログラード表示機構本体に加えて「扇様車の扇様車歯車部を躍制する扇様車ジャンパと、周期的繰返しに係わる暦値の末を過ぎる毎に、扇様車ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と」が設けられているので、扇様表示により狭い領域で大きな表示をするというレトログラード表示機構による表示の利点の享受と、従来のレトログラード表示機構に不可避的に付随していた表示位置のズレの問題の解消(レトログラード表示の短所の解消)とが同時に実現され得る。
本発明のレトログラード表示機構では、典型的には、前記暦値が日からなり、前記暦値回し車が日回し車からなり、前記暦値伝え車が1の位の日付を表示する第一日板部を備えた第一日車からなり、前記扇様車作動レバーが第二日車作動レバーからなり、前記扇様車が10の位を表示する第二日車からなり、前記扇様車歯車部が第二日表示車からなり、前記扇様車ジャンパが第二日ジャンパからなり、日回し歯車及び日回し爪を備え一日に一回転される日回し車と、該日回し車の日回し爪によって一日に一歯分だけ回転される第一日車歯車部及び駆動カム部を備えた第一日車と、第一日車の駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および第二日車作動歯車部を備えると共に月末から月初に戻って日値が初期化される際における揺動動作が加速せしめられるべく力を受ける日値初期化被加速突起部を備えた第二日車作動レバーと、該第二日車作動レバーの第二日車作動歯車部に噛合し該作動レバーの揺動に応じて回転される第二日表示車及び第二日板部を備えた第二日車とを有し、月末を過ぎる毎に該第二日車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、第二日車の第二日表示車を躍制する第二日ジャンパと、月末を過ぎる毎に、第二日ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と、月末から月初に戻って日値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際における駆動カム部とカム従節部との係合状態の変化に応じた第二日車作動レバーの揺動動作を加速させるように、月末から月初に戻って日値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際に、第二日車作動レバーの日値初期化被加速突起部に衝突する第二日車作動レバー揺動動作加速突起とを有してなる。
その場合、レトログラード表示機構は、ビッグデイトの10の位(桁)の日付を表示し、月末から月初に移る際に、表示が初期位置に戻るレトログラード表示を行う。このビッグデイト式のレトログラード表示機構においても、扇様車ジャンパとしての第二日ジャンパが第二日表示車を正確な位置で規正して10の位(桁)の日付を正確な位置で表示させる。従って、位置がずれて見にくかったり製品の見た目(外観)の高級感等を損なったりすることがない。また、このレトログラード表示機構においても、規正解除手段が月末を過ぎる毎に(月末から月初に入る際に)、第二日ジャンパによる規正を解除するので、月末を過ぎる毎に初期位置に戻る所定のレトログラード動作が妨げられることがない。また、ある程度以上高速に日修正を行っても、初期状態では「01」を確実に表示し得る。
この種のレトログラード表示機構では、典型的には、第二日車作動レバー揺動動作加速突起が、第一日車に形成されている。
その場合、第一日車により第二日車作動レバーの加速を確実に行い得る。
また、この種のレトログラード表示機構では、典型的には、規正解除手段は、第一日車が一日分回転する毎に、第二日ジャンパによる規正を解除するように構成されている。
その場合、第一日車が一回転して月末を過ぎる際(月末から月初に入る際)にも、第一日車が一日分回転することになるから、第二日ジャンパによる規正が規正解除手段によって確実に解除され得る。但し、月末から月初に入るときに第二日ジャンパによる規正が規正解除手段によって解除され得る限り、毎日解除されなくてもよい。
また、上記のレトログラード表示機構では、例えば、第一日歯車部を躍制する第一日ジャンパを備え、該第一日ジャンパは、第一日車が一日分回転して第一日車歯車部の歯を乗り越える際に、第二日ジャンパによる第二日表示車の規正を解除させるべく第二日ジャンパを変位させるように構成されている。
その場合、第一日車が一日分回転する毎に、該第一日車の回転に応じて第一日ジャンパが第一日車歯車部の歯を乗り越えるべくジャンプし、該ジャンプの際の第一日ジャンパの回動に応じて第一日ジャンパが第二日ジャンパを回動させて該第二日ジャンパによる第二日車の規正を解除させるので、「規正解除手段は、第一日車が一日分回転する毎に、第二日ジャンパによる規正を解除する」ことになり、所望の動作が行われることになる。すなわち、この場合、第一日ジャンパの変位に応じて第二日ジャンパを変位させるので、その制御が直接的に行われ易い。なお、この場合でも、第一日ジャンパを第二日ジャンパに直接係合させても、第一及び第二日ジャンパの間にリンク部材を介在させて、該リンク部材を介して第一及び第二日ジャンパが係合するようにしてもよい。
なお、上記のレトログラード表示機構では、その代わりに、例えば、第二日ジャンパが第一日車歯車部と係合する第一日車係合部を備え、第一日車が一日分回転する際に、第二日ジャンパは、第一日車係合部を介して変位されて第二日表示車の規正を解除するように構成されていてもよい。
その場合、第一日車が一日分回転する毎に、第二日ジャンパの第一日車係合部が変位されて第二日ジャンパが第二日表示車の規正を解除するので、「規正解除手段は、第一日車が一日分回転する毎に、第二日ジャンパによる規正を解除する」ことになり、所望の動作が行われることになる。この場合、一つの部材(第一日車係合部を備えた第二日ジャンパ)によって、規制解除が行われ得るから、占有スペースが最低限に抑えられ易い。
本発明の別の典型的なレトログラード表示機構では、前記暦値が曜からなり、前記暦値回し車が曜回し車からなり、前記暦値伝え車が曜伝え車からなり、前記扇様車作動レバーが復針レバーからなり、前記扇様車が小曜車からなり、前記扇様車歯車部が小曜歯車からなり、前記扇様車ジャンパが小曜ジャンパからなり、曜回し歯車及び曜回し爪を備え一日に一回転される曜回し車と、該曜回し車の曜回し爪によって一日に一歯分だけ回転される曜伝え歯車及び駆動カム部を備えた曜伝え車と、曜伝え車の駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および小曜車作動歯車部を備えると共に週末から週初に戻って曜値が初期化される際における揺動動作が加速せしめられるべく力を受ける曜値初期化被加速突起部を備えた復針レバーと、該復針レバーの小曜車作動歯車部に噛合し該復針レバーの揺動に応じて回転される小曜歯車及び小曜針を備えた小曜車とを有し、週末を過ぎる毎に該小曜車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、小曜車の小曜歯車を躍制する小曜ジャンパと、週末を過ぎる毎に、小曜ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と、週末から週初に戻って週値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際における駆動カム部とカム従節部との係合状態の変化に応じた復針レバーの揺動動作を加速させるように、週末から週初に戻って週値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際に、復針レバーの週値初期化被加速突起部に衝突する復針レバー揺動動作加速突起とを有してなる。
その場合、レトログラード表示機構は、小曜針による扇様の小曜表示(例えば、日曜日から土曜日(但し、例えば、月曜日から日曜日の如く他の配列でもよい))を行い、週末を過ぎる際すなわち週末(例えば、土曜日)から週初(例えば、日曜日)に移る際に、表示が初期位置に戻るレトログラード表示を行う。この小曜針式のレトログラード表示機構においても、扇様車ジャンパとしての小曜ジャンパが小曜車の小曜歯車を正確な位置で規正して曜日を正確な位置で表示させる。従って、位置がずれて見にくかったり製品の見た目(外観)の高級感等を著しく損なったりすることがない。また、このレトログラード表示機構においても、規正解除手段が週末を過ぎる毎に、小曜ジャンパによる規正を解除するので、週末を過ぎる毎に初期位置に戻る所定のレトログラード動作が妨げられることがない。また、ある程度以上高速に曜修正を行っても、確実に初期状態に戻り得る。
この種のレトログラード表示機構では、典型的には、規正解除手段は、曜伝え車が一日分回転する毎に、小曜ジャンパによる規正を解除するように構成されている。
その場合、曜伝え車が七回転して週末から週初に入るときにも、曜伝え車が一日分回転することになるから、小曜ジャンパによる規正が規正解除手段によって確実に解除され得る。但し、週末から週初に入るときに小曜ジャンパによる規正が規正解除手段によって解除され得る限り、毎日解除されなくてもよい。
また、上記のレトログラード表示機構では、例えば、小曜ジャンパが曜伝え歯車部と係合する曜伝え歯車係合部を備え、曜伝え歯車が一日分回転する際に、小曜ジャンパは、曜伝え歯車係合部を介して変位されて小曜歯車の規正を解除するように構成される。
その場合、曜伝え歯車が一日分回転する毎に、小曜ジャンパの曜伝え歯車係合部が変位されて小曜ジャンパが小曜歯車の規正を解除するので、「規正解除手段は、曜伝え車が一日分回転する毎に、小曜ジャンパによる規正を解除する」ことになり、所望の動作が行われることになる。この場合、一つの部材(曜伝え歯車係合部を備えた小曜ジャンパ)によって、規制解除が行われ得るから、占有スペースが最低限に抑えられ易い。
なお、この種のレトログラード表示機構では、典型的には、復針レバー揺動動作加速突起が、小曜ジャンパのうち曜伝え歯車係合部と一体的な部分に形成される。
なお、場合によっては、曜伝え歯車部を躍制する曜ジャンパを備え、該曜ジャンパは、曜伝え車が一日分回転して曜伝え歯車部の歯を乗り越える際に、小曜ジャンパによる小曜歯車の規正を解除させるべく小曜ジャンパを変位させるように構成されていてもよい。
本発明の時計は、前記目的を達成すべく、上述のようなレトログラード表示機構を具備する。時計は、機械式時計であっても、アナログ式の電子時計であってもよい。
本発明の好ましい一実施例のレトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構を備えた本発明の好ましい一実施例の時計の一部を示す平面説明図(第二日車を外した状態)。 図1の時計において第二日車を重ねた状態の平面説明図。 図1の時計の外観を示した平面説明図。 図1の時計において月末から月初に移る際において第一日車の作動レバー揺動加速突起が第二日車作動レバーの暦被加速突起部に丁度衝突した状態を示した断面説明図。 図1の時計において月末から月初への移行の完了する際において第一日車の作動レバー揺動加速突起が、第二日車作動レバーの暦被加速突起部に衝突した後、該突起部と他の凸部との間隙を通り抜けている状態を示した断面説明図。 図1の時計において月末から月初に移る際の第一日車の作動レバー揺動加速突起と第二日車作動レバーの暦被加速突起部との関係を示したもので、(a)は第一日車の作動レバー揺動加速突起が第二日車作動レバーの暦被加速突起部に衝突する少し前の状態を示した平面説明図、(b)は第一日車の作動レバー揺動加速突起が第二日車作動レバーの暦被加速突起部に丁度衝突した状態を示した平面説明図、(c)は第二日車作動レバーの暦被加速突起部に衝突した後、該衝突に伴う作動レバーの回動に応じて生じた該突起部と他の凸部との間隙を通り抜け初めた状態を示した平面説明図。 レトログラード表示機構の一変形例としてレトログラード式曜表示機構を備えた時計(図8の時計)の一部の平面説明図。 図7の時計のレトログラード式曜表示機構の構造の一例において週末の状態を示した平面説明図。 図8のレトログラード式曜表示機構において週初の状態を示した平面説明図。
本発明の好ましい実施の形態のいくつかを添付図面に示した好ましい実施例に基づいて説明する。
本発明の好ましい第一実施例のレトログラード表示機構について具体的に説明する前に、レトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構1を備えた本発明の好ましい第一実施例の時計7の外観について図3に基づいて大まかに説明する。
時計7は、腕時計の如きウオッチであって、中心軸線Cのまわりで回る時針11、分針12及び秒針13を有すると共に、巻真14の突出端にリューズ15を有する。時計7は、また、文字板16の概ね12時の位置に日窓17を有する。
日窓17内には、「1」の桁ないし位の日付を表わす第一日付BD1(図示の例では「1」)と、「10」の桁ないし位の日付を表わす第二日付BD2(図示の例では、「0」)とが表示されている。
時計7では、レトログラード式ビッグデイト表示機構1は、図1に示したような構造を有する。このレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、「暦値」は「日」であり、レトログラード表示機構1は「10」の桁の日付をレトログラード表示するように構成されたビッグデイト表示機構、即ち、レトログラード式ビッグデイト表示機構からなる。
レトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構1は、「1」の桁(位)の日付に係る暦値伝え車としての第一日車20と、「10」の桁(位)の日付に係る扇様車としての第二日車40(図1及び図2参照)とを備える。
第一日車20は、図1からわかるように、環状の第一日付表示面部21を備えた円環状の第一日車本体部22と、該第一日車本体部22の奥側(裏蓋に近い側)において内周縁に形成された31個の内歯23からなる第一日車歯車部24と、第一日車本体部22の環状板状部25の背面側で且つ第一日車歯車部24の外周側に形成された駆動カム部30と、第一日車本体部22の特定位置Sに形成された扇様車作動レバー揺動動作加速突起としての作動レバー揺動加速突起80とを有する。ここで、作動レバー揺動加速突起80が形成されている特定位置Sは、半径方向についていえば、中心軸線Cを中心として半径R1からR1+ΔR(ここで、ΔRは作動レバー揺動加速突起80の半径方向の長さ(幅))である。
第一日付表示面部21には、図1からわかるように、第一日付BD1として、「01」日〜「09」日に対応する「1」〜「9」までの9個の日付と、「10」日〜「19」日に対応する「0」〜「9」までの10個の日付と、「20」日〜「29」日に対応する「0」〜「9」までの10個の日付と、「30」日〜「31」日に対応する「0」及び「1」の2個の日付とが付されている。
駆動カム部30は、最小径の円弧からなり「01」〜「09」の日を規定する第一カム円弧部31と、二番目に径の小さい円弧からなり「10」〜「19」の日を規定する第二カム円弧部32と、三番目に径の小さい円弧からなり「20」〜「29」の日を規定する第三カム円弧部33と、最大径の円弧からなり「30」〜「31」の日を規定する第四カム円弧部34とを備える。第二カム円弧部32及び第三カム円弧部33の周方向の拡がり(中心軸線Cのところでみた中心角)は実際上同じであり、第四カム円弧部34の周方向の拡がりよりも5倍程度大きい。第一カム円弧部31の周方向の拡がり(中心軸線Cのところでみた中心角)は、第二カム円弧部32及び第三カム円弧部33の周方向の拡がり(中心軸線Cのところでみた中心角)よりも少し(1/10程度)小さい。第一及び第二カム円弧部31,32は径の増大する接続傾斜面35で接続され、第二及び第三カム円弧部32,33は径の増大する接続傾斜面36で接続され、第三及び第四カム円弧部33,34は径の増大する接続傾斜面37で接続されている。一方、第四カム円弧部34と第一カム円弧部31はレトログラード表示を行わせるべく最大径から最小径に突然落ちて初期位置に戻るように概ね半径方向に延在した遷移面38で接続されている。但し、径方向の遷移を許容する限り、遷移部38の一部又は全体には面がなくてもよい。
作動レバー揺動加速突起80は、第一日車本体部22の背面側で、第一日車本体部22の径方向外周部の近傍において概ね円周方向に細長く延びており、その径方向の長さ(幅)ΔRは比較的小さい。
時計7は、暦値回し車としての日回し車70と暦値伝え車ジャンパとしての第一日ジャンパ26と第一日ジャンパばね29とを備える。日回し車70は、日回し歯車71及び日回し爪72を有する。日回し歯車71は、伝え車73を介して時車(図示せず)に噛合されていて、A1方向に回転される。日回し爪72は、時車(図示せず)のC1方向回転に応じて図1において時計回りA1に一日に一回転され、該A1方向回転の際に、第一日車歯車部24の歯23に係合して、該第一日車歯車部24をC1方向に一歯分だけ回転させる。
第一日ジャンパばね29によってD1方向にばね負荷された第一日ジャンパ26は、中心軸線DのまわりでD1,D2方向に回動可能に地板の如き支持基板19に装着され、レバー状のジャンパ本体部27と、第一日車歯車部24に対して躍制動作をする躍制爪部28と、該爪部28の背面側に位置する係合突起部27aとを有する。第一日ジャンパ26は、日回し車70による日送り即ち第一日車歯車部24のC1方向回転動作が進行している際にはD2方向に回動されてジャンプ動作を行うと共に該日送りの終了の際にはD1方向に回動されて第一日車歯車部24を所定の間欠回転位置に位置決めし、次の日送りまでの間、第一日ジャンパばね29の作用下で第一日車歯車部24の回転を規正する。
レトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構1は、第一日車20と第二日車40とをつなぐ扇様車作動レバーとしての第二日車作動レバー60を有する。第二日車作動レバー60は、中心軸線EのまわりでE1,E2方向に回動可能であり、作動レバーばね69によってE1方向にばね負荷されている。
第二日車作動レバー60は、全体として概ね「L」字状であって「L」を形成する二つの腕部61,62と腕部61の反対側に延びた別の腕部66とを有する。第二日車作動レバー60の一方の腕部61は、作動レバーばね69の作用下で、先端部63において第一日車20の駆動カム部30に弾性的に押付けられて該駆動カム部30と係合するカム従節として働く。第二日車作動レバー60の他方の腕部62は、扇様車作動歯車部としての第二日車作動歯車部64を先端部に備える。
各月の「01」日〜「09」日には、第二日車作動レバー60のカム従節61の先端部63が作動レバーばね69の作用下で第一日車20の駆動カム30の第一カム円弧部31に実際上係合し、第二日車作動レバー60のレバー部ないし腕部62が最大限E1方向に回動された回動位置を採り、腕部62の先端の第二日車作動歯車部64は、図1に示したように、E2方向端縁側に位置する歯部64aで第二日車40の対応する歯車部に係合する。
各月の「10」日〜「19」日には、第二日車作動レバー60のカム従節61の先端部63が駆動カム30の第二カム円弧部32に実際上係合し、第二日車作動レバー60のレバー部ないし腕部62が一段階だけE2方向に回動された回動位置を採り、腕部62の先端の第二日車作動歯車部64は、図1に示した位置よりも多少E2方向に回動されて、E2方向端縁に寄った領域に位置する歯部64bで第二日車40の対応する歯車部に係合する。
また、各月の「20」日〜「29」日には、第二日車作動レバー60のカム従節61の先端部63が駆動カム30の第三カム円弧部33に実際上係合し、第二日車作動レバー60のレバー部ないし腕部62が更に一段階E2方向に回動された回動位置を採り、腕部62の先端の第二日車作動歯車部64は、更にE2方向に回動されて、E1方向端縁に比較的近い領域に位置する歯部64cで第二日車40の対応する歯車部に係合する。
更に、各月の「30」日〜「31」日には、第二日車作動レバー60のカム従節61の先端部63が駆動カム30の第四カム円弧部34に実際上係合し、第二日車作動レバー60のレバー部ないし腕部62が最大限E2方向に回動された回動位置を採り、腕部62の先端の第二日車作動歯車部64は、最大限E2方向に回動されて、E1方向端縁側に位置する歯部64dで第二日車40の対応する歯車部に係合する。
第二日車作動レバー60の腕部66には、暦値初期化被加速突起部としての被加速突起部67が形成されている。第二日車作動レバー60の腕部66の被加速突起部67と第二日車作動レバー60の腕部61との間には、間隙68が形成されている。
より詳しくは、被加速突起部67は、第二日車作動レバー60のカム従節61の先端部63が月末に対応する第四カム円弧部34に係合し作動レバー60がE2方向に最大限に回動偏倚される際に、腕部66のE2方向回動に伴って中心軸線Cに向かって該中心軸線Cから距離Rrの月末位置Ue(図6の(a))に変位される(ここで、Rr<R1+ΔR)。
一方、第一日車20の作動レバー揺動加速突起80に関する前述の特定位置Sは、中心軸線Cに関する円周方向についていえば、月末(31日)から月初(1日)に移る際に第一日車20の作動レバー揺動加速突起80が作動レバー60の腕部66の被加速突起部67に丁度当たるような周方向位置Sc(図6の(a))である。
扇様車としての第二日車40は、図1に示したような扇様車歯車部としての第二日車歯車部41と、図2に示したような扇様車表示部としての第二日板部42とを有する。第二日板部42は、カシメ等により第二日車歯車部41に固定されている。第二日車40のうち第二日車歯車部41が歯車部として働く範囲は、図1において円弧状に歯が並んだ扇形領域であり、第二日車歯車部41は、実際上、扇形歯車として機能する。
第二日板部42は、図2からわかるように、第二日付表示面部43を備え、第二日付表示面部43には、第二日付BD2として、「01」日〜「09」日の間における10の位(桁)の日付を表す「0」の日付文字と、「10」日〜「19」日の間における10の位(桁)の日付を表す「1」の日付文字と、「20」日〜「29」日の間における10の位(桁)の日付を表す「2」の日付文字と、「30」日〜「31」日の間における10の位(桁)の日付を表す「3」の日付文字とが付されると共に、各日付文字BD2の右側には、1の位(桁)の日付を視認可能にする窓44が設けられている。窓44の窓枠は、左枠(左縁)を除いて文字板16の日窓17の外側に位置する。
なお、図2に示した例では、第二日板部42は円板状の形状を有するけれども、第二日板部42のうち実質的に働く部分は、図2において、放射状に延びた想像線42a,42bの間の扇形の領域であり、第二日板部42は、このような扇形の板であってもよい。図2において、例えば、左下の領域は、12時の位置の代わりに他の位置(例えば3時の位置)でビッグデイト表示を行う際に、「10」の位(桁)の「0」,「1」,「2」,「3」の文字を表示位置に応じた向き記載することにより利用され得るオプション領域である。
再び図1において、第二日ジャンパばね59によってF1方向にばね負荷された第二日ジャンパ50は、中心軸線FのまわりでF1,F2方向に回動可能に地板19に装着され、レバー状の第二日ジャンパ本体部51と、該第二日ジャンパ本体部51の先端部の一側に形成されていて第二日車歯車部41の第二日車爪車部45に対して躍制動作をする躍制爪部52と、第二日ジャンパ本体部51の概ね反対側において中心軸線Fの周縁部から延在した連動腕部53とを有する。第二日車爪車部45は複数の爪部46を備える。第二日車40のうち第二日車爪車部45が爪車部として働く範囲は、図1において円弧状に爪46が並んだ扇形領域であり、第二日車爪車部45は、実際上、扇形爪車として機能する。この例では、扇形歯車(扇様歯車)としての第二日車歯車部41の円弧状に並んだ歯部と扇形爪車(扇様爪車)としての第二日車爪車部45の円弧状に並んだ爪部46とは概ね同一円周上に位置するけれども、一体に動き得る限り、同一円周上になくてもよい。
連動腕部53は、先端近傍のうち第一日ジャンパ26の係合突起部27aに対面する領域に係合突起部54を備え、第一日ジャンパ26がD2方向に回動されてジャンプ動作をする際に、第二日ジャンパ50の係合突起部54が第一日ジャンパ26の係合突起部27aに係合し第二日ジャンパ50が第一日ジャンパ26によりF2方向に回動されて、第二日車歯車部41(より詳しくは、その第二日車爪車部45)に対する規正を解除する。すなわち、このレトログラード表示機構としてのレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、日送りに伴って第一日ジャンパ26が第一日車歯車部24の規正を解除する毎に、該解除の際に、第一日ジャンパ26が第二日ジャンパ50による第二日車歯車部41の規正を解除させ、第二日車歯車部41が自由に回転されるのを許容する。
なお、第一日ジャンパ26は、該第一日ジャンパ26が第一日車歯車部24に対して規正状態にある際には第二日ジャンパ50の動作に対して干渉しない。すなわち、第二日ジャンパ50は、第一日ジャンパ26が第一日車歯車部24に対してジャンプ動作を行うとき以外は、第二日車作動レバー60の第二日車作動歯車部64による第二日車歯車部41の回転(回動)駆動に対して躍制動作を行ない得る。
この例では、月末を過ぎる毎に扇様車ジャンパとしての第二日ジャンパ50による規正を解除する規制解除手段は、第一日ジャンパ26からなる。即ち、係合手段としての第一日ジャンパ26が、その係合突起部27aで第二日ジャンパ50の係合突起部54に係合する。この場合、規正解除手段は、第一日車20が一日分回転する毎に、第二日ジャンパ50による規正を解除し、従って、月末を過ぎる際(月末から月初に入る際)にも、第一日車20が一日分回転するときに、第二日ジャンパ50による規正を解除することになる。
以上の如く構成された時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1の動作について、説明する。
例えば、図3に示したように、文字板16の日窓17において、「01」日の表示がある状態においては、第一日車20は、概ね図1に示したようなC1方向回転位置を採り、日窓17(図1では想像線で示した)のうち右半分の領域に「1」の桁(位)の日付「1」が表示される。
この状態においては、第二日車作動レバー60のカム従節をなす腕部61の先端部63が、駆動カム部30の遷移面部38の近傍において第一カム円弧部31に実際上当接し、第二日車作動レバー60の腕部62の先端にある第二日車作動歯車部64が、歯部64aにおいて、第二日車40の第二日車歯車部41に噛合している。従って、第二日車40の第二日板部42の第二日付表示面部43は、図2の10の桁の文字BD2のうち「0」が、日窓17の左半分の領域内に位置する。その結果、「0」の右側の窓44が日窓17のところに位置し、該窓44の左側の枠が日窓17の中央に上下に延び、第一日車20の文字BD1である「1」が日窓17内において窓44内に位置する。
ここで、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、日回し車70の日回し爪72が第一日車20の第一日車歯車部24の歯23に係合して該歯車部24を回す比較的短い時間帯以外の大半の時間帯においては、第一日ジャンパ26の躍制爪部28が第一日車20の第一日車歯車部24の隣接する歯23,23の間に嵌り込んで第一日車20を完全に規正する。従って、第一日車20がC1方向の所定の回転位置において停止状態に保たれるから、第一日車20の第一日付表示面部21の「1」の桁(位)の日付BD1が、日窓17内の右半分の所定位置に正確に位置決めされ得、適切な日付BD1の表示が行われ得る。
特に、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、一日のうち、日回し車70の日回し爪72が第一日車20の第一日車歯車部24の歯23に係合して該歯車部24を回す比較的短い時間帯以外の大半の時間帯においては、第一日ジャンパ26の躍制爪部28が第一日車20の第一日車歯車部24の隣接する歯23,23の間に嵌り込むだけでなく、第二日ジャンパ50の躍制爪部52が第二日車40の第二日車歯車部41の第二日車爪車部45の隣接する爪部46,46の間に嵌り込んで第二日車40を完全に規正するので、第一日車20だけでなく第二日車40も、C1方向の所定の回転位置において停止状態に保たれ得る。従って、第二日車40の第二日付表示面部43の「10」の桁(位)の日付BD2が、日窓17内の左半分の所定位置に正確に位置決めされ得、適切な日付BD2の表示が行われ得ると共に、第二日車40の第二日付表示面部43の「10」の桁(位)の日付BD2の右側に位置する窓44が、日窓17内の右半分の所定位置であって第一日付BD1を中央に含む位置に、正確に位置決めされ得、適切な日付BD1の表示を許容する。
ここで、第二日ジャンパ50による第二日車歯車部41の所定のC1方向回転位置での強制的な規正は、第二日車作動レバー60のカム従節をなす腕部61の先端部63の第一、第二、第三及び第四カム円弧部31,32,33,34への強制的な押付よりも強く、例えば、第一カム円弧部31の円弧状周面の位置精度が低かったり、作動レバー60の腕部61,62等の位置精度が多少低くても、これらに実際上影響されることなく、第二日車40の正確な位置決めを可能にする。
より詳しくは、駆動カム部30の各カム面すなわち第一、第二、第三及び第四カム円弧部31,32,33,34の夫々は、第二日車作動レバー60のカム従節をなす腕部61の先端部63が該第一、第二、第三及び第四カム円弧部31,32,33,34に当接した際に第二日車歯車部41が採るC1方向回転位置(従って、第二日車歯車部41と一体的な第二日車爪車部45が採るC1方向回転位置)が、当該第二日車爪車部45が本来採るべき回転位置よりも僅かに手前に位置する暫定的な回転位置になるように、僅かに低く(中心軸線Cからの距離が僅かに小さく)形成されている。従って、第二日ジャンパ50の躍制爪部52が第二日ジャンパばね59の作用下で第二日車歯車部41の爪車部45の隣接爪部46,46間に押付けられて、第二日車爪車部45を完全に規正する際に、第二日車爪車部45は僅かではあるが更にC1方向に回動され、これに伴い、作動レバー60が作動レバーばね69に抗して僅かにE2方向に回動され、作動レバー60のカム従節をなす腕部61の先端部63が対応するカム面即ち第一、第二、第三及び第四カム円弧部31,32,33,34から僅かに離れて小間隙65ができる。従って、このレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、第一、第二、第三及び第四カム円弧部31,32,33,34の円弧状周面の位置精度が低かったり、作動レバー60の腕部61,62等の位置精度が多少低くても、これらに実際上影響されることなく、第二日車40の正確な位置決めが行われ得る。
但し、例えば、腕部61が腕部62に対して相対的な基準位置から時計回りに相対回転可能に形成され、腕部61が腕部62に対して上記の相対的な基準位置を越えて反時計回りに相対回転されるのが禁止されるようになっていて且つ時計回りの相対回転が比較的強いばね力に抗して行われるようになっているような場合には、カム円弧部31,32,33,34が本来の位置よりも僅かに高くなっていてもよい。
一日の終りに近づくと、日回し車70の日回し爪72が、第一日車歯車部24の隣接する歯23に係合して第一日車歯車部24を一歯分だけC1方向に回転させる。これに応じて、第一日ジャンパ26が第一日車歯車部24の歯部23に対して躍制動作をし、次の隣接歯部23,23の間に嵌り込んで、一歯分だけC1方向に回転した位置で第一日車20を規正する。第一日ジャンパ26がジャンプ動作をする際に、第二日ジャンパ50は係合突起部54で第一日ジャンパ26の係合突起部27aと係合して一時的に規正解除位置を採るけれども、その後直ちに元の規正位置に戻るので、第二日車40は、実際上同じ位置に保たれ、第二日ジャンパ50が第二日車爪車部45の規正を再開すると、第二日車40は再度元の正確な位置に位置決めされる。
以上のような動作は、「09」日まで続けられる。「09」日から「10」日に移る際には、第一日車20のC1方向回転に伴って第二日車作動レバー60がE2方向に回動され、第二日車40がC1方向に回動される点を除き、同様な動作が行われる。その後、月末まで、以上のような動作が繰返される。
月末から月初に入る際には、第一日車20の日送りの進行に伴って第一日ジャンパ26がD2方向に回動され、これに伴い第二日ジャンパ50が、第一日ジャンパ26の係合突起部27aに係合突起部54で係合されて、第二日車爪車部45の回転を許容する規正解除位置を採り、第二日車40の自由な回動を許容する状態になる。このとき、第一日車20のC1方向回転に伴って第二日車作動レバー60の腕部61の先端部63が駆動カム部30の遷移面部38に達し作動レバーばね69の作用下で第一カム円弧部31に向かって落ちると共に、作動レバー60の第二日車作動歯車部64を介して、第二日車歯車部41を急激にC2方向に回動させる。これにより、第二日車40は、「10」の位(桁)の日付「3」が日窓17内に表示される回転位置(図2に示した回動位置)から「10」の位(桁)の日付「0」が日窓17内に表示される回転位置(図3に示した回動位置)へとC1方向の反対方向(反時計回り)C2に素早く回転して戻るレトログラード動作が生じる。
すなわち、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、一方では、第二日ジャンパ50が第二日車40の歯車部41と一体的な爪車部45に対して躍制動作を行って日付BD2の正確な位置での表示を可能にし、他方では、月末から月初に移る時点において、第一日ジャンパ26が係合突起部27a,54間の係合ないし干渉を介して第二日ジャンパ50による第二日車40の第二日車歯車部41(の第二爪車部45)の規正を解除するので、第二日車40がC2方向に急激に回転して初期位置に戻るのを許容して、所定のレトログラード動作を許容する。
即ち、この時計7のレトログラード式ビッグデイト表示機構1では、第一及び第二日ジャンパ26,40が係合突起部27a,54で係合し得るようになっているので、レトログラード表示の長所及びジャンパによる規正(位置決め)の長所の両者が同時に実現される。
巻真14を回して日修正車77を介して第一日車20をC1方向に素早く回すことにより素早く日修正をしようとするような場合、月末から月初に入る直前の状態では、図6の(a)の平面説明図に示したように、第一日車20のC1方向回転に伴なって、R1〜R1+ΔRの径方向範囲に拡がった作動レバー揺動加速突起80が、カム従節部61の先端63で第四カム円弧部34に当接している作動レバー60の腕部66の被加速突起部67(中心Cから距離Rrの位置Ueにある)に近付く。
第一日車20のC1方向回転に伴って、月末から月初に入る正にその際には、図6の(b)の平面説明図に示したように、作動レバー66のカム従節部61の先端63が第四カム円弧部34から外れて、作動レバーばね69(図1や図4等)のばね力作用下で駆動カム30の遷移部38に沿って第一カム円弧部31に落ちようとする。ここで、作動レバー66の慣性モーメントが無視し難いので、作動レバー60がばね69以外の大きな外力を受けない場合には、作動レバー60は自由落下の如くE1方向に徐々に加速回動されるに過ぎない。ところが、この表示機構1では、図6の(b)の平面説明図及び図4の断面説明図で示したように、カム従節部61の先端部63が第四カム円弧部34から外れると実際上同じタイミングで、手動日修正により高速回転されている第一日車20の作動レバー揺動加速突起80が傾斜側面81で作動レバー60の腕部66の被加速突起部67の傾斜側面67aに衝突する。従って、第一日車20が作動レバー揺動加速突起80と被加速突起部67との衝突を介して作動レバー60に対してE1方向に大きな回動トルクを及ぼす。このE1方向回動トルクは、第一日車20のC1方向回転速度が大きくなる程大きくなる。従って、日修正の際の第一日車20のC1方向回転速度が大きくなる程作動レバー60が速くE1方向に回動され、図6の(c)に示したように、作動レバー60のカム従節部61の先端部63が速やかに第一カム円弧部31に落ちる。作動レバー60のこの速やかなE1方向回転に伴って第二日車40も速やかにC2方向にまわるので、第二日ジャンパ50が落ちる前に(第二日ジャンパ50による規正動作が進む前に)、第一日車20が初期位置に戻る際に第二日車40も確実に初期位置に戻り得る。
なお、作動レバー60のカム従節部61の先端部63が第一カム面部31と係合して作動レバー60がE1方向回動位置に達すると、作動レバー60の被加速突起部67が離間位置Ufに達して中心Cから距離Rf(Rf>R1+ΔR)のところに遠ざかるので、図6の(c)に加えて図5の断面説明図に示したように、半径R1〜R1+ΔRの範囲にある第一日車20の作動レバー揺動加速突起80は、作動レバー60の間隙68のところを通るから、作動レバー揺動加速突起80が作動レバー60の被加速突起部67と干渉することなく、第一日車20がC1方向に回転されるようになる。
以上においては、レトログラード表示機構によって月末から月初に入る際に10の桁(位)の日付BD2が「0」に戻るようにしたレトログラード式ビッグデイト表示機構の例について説明したけれども、その代わり、例えば、週末から週初に入る際に曜日の表示が例えば、「土曜日(Saturday)」から「日曜日(Sunday)」に戻るようにしたレトログラード式曜表示機構においても、本発明のレトログラード表示機構の特徴は、具現化され得る。
図7には、曜日に関して、レトログラード表示を行うようにしたレトログラード式曜表示部8を備えたレトログラード表示機構としてのレトログラード式曜表示機構1Bを有する時計7Bの例が示されている。
時計7Bは、図7に示したように、図3の時計7と同様な時針11及び分針12による時分表示部9Hに加えて、曜針ないし曜表示針10によるレトログラード式曜表示部8を有する。時計7Bは、更に、小秒針13Bによる小秒表示部9Sや24時間針18による24時表示部9Tや、日針17Bによる日付表示部9Mを有する。但し、表示部9M,9Tはなくてもよい。図7からわかるように、曜表示針10は9時の位置にある中心軸線GのまわりでG1,G2方向に回動可能であり、小秒針13Bは6時の位置にある中心軸線Hのまわりで回転可能であり、24時間針18は12時の位置にある中心軸線Jのまわりで回転可能であり、日針17Bは3時の位置にある中心軸線Kのまわりで回転可能である。なお、曜表示針10は、日曜日(Sun)から土曜日(Sat)までは、曜日が変わる毎にG1方向に一ステップだけ間欠的に回動し、週末から週初に戻る際に、G1方向端にある土曜日(Sat)の位置からG2方向端にある日曜日(Sun)の位置にG2方向に素早く戻るレトログラード動作をする。
図8に示したように、レトログラード表示機構としてのレトログラード式曜表示機構1Bは、暦値回し車としての曜回し車70Bと、暦値伝え車としての曜伝え車20Bと、扇様車作動レバーとしての復針レバー60Bと、扇様車としての小曜車40Bと、扇様車ジャンパとしての小曜ジャンパ50Bと、曜ジャンパ26Bとを有する。
図8のレトログラード式曜表示機構1Bにおいて、図1のレトログラード式ビッグデイト表示機構1の要素と同様な役割をする要素には同一の符号の後に符号Bが付されている。
筒車(時車)等の運針用輪列の車により中心軸線LのまわりでL1方向に回転される曜回し車70Bは暦値回し歯車としての曜回し歯車71Bと暦値回し爪としての曜回し爪72Bとを備える。
曜伝え車20Bは、曜回し車70Bの曜回し爪72Bによって一日に一歯分だけ中心軸線MのまわりでM1方向に回転される暦値伝え歯車部としての曜伝え歯車部24Bと、駆動カム部としての曜伝え車カム部30Bとを備える。曜伝え車カム部30Bは、アルキメデス曲線の如く中心Mからの距離(半径位置)がM2方向(M1方向とは反対方向)に徐々に大きくなる形状の主カム面部39と、該主カム面部39の最大径部39aと最小径部39bとをつなぐ遷移部ないし遷移面部38Bとを備える。
復針レバー60Bは、中心軸線NのまわりでN1,N2方向に回動可能で、該中心軸線Nの両側に腕部61B,62Bを備える。復針レバー60Bの腕部61Bは、腕部曜伝え車20Bのカム部30Bに復針レバー戻しばね69Bにより弾性的に押付けられて該曜伝え車カム部30Bと係合するカム従節部として働く。復針レバー60Bの腕部62Bは、先端部63Bに扇様車作動歯車部としての小曜車作動歯車部64Bを備える。
復針レバー60Bは、更に、腕部62Bの先端部近傍において図8の手前側に向かって突出した暦値初期化被加速突起部としての被加速突起部67Bを有する。被加速突起部67Bは傾斜側面67aBを備える。
扇様車としての小曜車40Bは、復針レバー60Bの小曜車作動歯車部64Bに噛合し該復針レバー60BのN1,N2方向の回動に応じて中心軸線GのまわりでG1,G2方向に回転される扇様車歯車部としての小曜車歯車部41Bと、小曜車爪車部45Bとを有する。この例では、円弧状に延びた小曜車歯車部41B及び小曜車爪車部45Bが、同心であるけれども、異なる平面上で且つ半径の異なる円周上に位置する。但し、小曜車歯車部41B及び小曜車爪車部45Bは、同一平面内にあったり同一円周上にあってもよい。小曜車40Bには、中心軸線GのまわりでG1,G2方向に回転されるように扇様車表示部としての小曜針10が取付けられている。
中心軸線PのまわりでP1,P2方向に回動可能な小曜ジャンパ50Bは、小曜ジャンパ本体部をなす腕部51Bの先端部の一側に躍制爪部52Bを備え、腕部51Bとは異なる方向に延びた他方の腕部53Bの先端部に曜伝え車20Bの曜伝え車歯車部24Bの歯部23Bに係合する被係合爪部55Bを備える。このレトログラード表示機構1Bにおいても、小曜ジャンパ50Bが小曜車40Bの小曜車歯車部41Bと一体的な小曜車爪車部45Bに対して躍制動作をして小曜車爪車部45Bを規正するので、曜伝え車20Bの曜伝え車カム部30Bの形状や復針レバー60Bのカム従節部をなす腕部61Bの形状等の誤差にかかわらず、小曜針10が扇形の表示部8(図7も参照)において所定位置に正確に位置決めされて適切な曜表示を行い得る。
中心軸線QのまわりでQ1,Q2方向に回動可能な曜ジャンパ26Bは、ジャンパ本体部をなす一方の腕部27Bの先端部の一側に躍制爪部28Bを備え、例えば裏物押え(図示せず)から延びた曜ジャンパ加圧ばね部29Bの作用下で該躍制爪部28Bによって曜伝え車20Bの歯車部24Bに対して躍制動作をする。
なお、復針レバー60Bのカム従節部をなす腕部61Bの先端部が、曜伝え車20Bの曜伝え車カム部30Bの最大径部39aと当接する週末の位置(図8に示した位置)またはその近傍にある際には、復針レバー60Bの被加速突起部67Bが小曜ジャンパ50Bの被係合爪部55Bを支える作動レバー揺動加速突起80Bの背後に位置する。従って、この週末から週初に移る際に曜伝え車20BがM1方向に回転されると、該曜伝え車20Bの歯車部24Bに被係合爪部55Bで係合した小曜ジャンパ50BがP2方向に回動される際に、小曜ジャンパ50Bの作動レバー揺動加速突起80Bがその側面81Bで復針レバー60Bの被加速突起部67Bの側面67aBに当たる。
このレトログラード表示機構1Bでは、復針レバー60Bのカム従節をなす腕部61Bの先端部が曜伝え車カム部30Bの遷移部38Bのところの最小径部39b又はその近傍に位置する際に、復針レバー60BがN2方向に最大限回動された位置を採り、小曜車40BがG2方向に最大限回動され、小曜車40Bに取付けられた小曜針10がG2方向の端の日曜日(Sun)を表示する位置を採る(図9)。
時の進行に伴い曜回し車70BがL1方向に一回転される毎に曜伝え車20Bが、曜伝え歯車24Bの一歯分だけM1方向に回転され、それに伴いカム従節をなす腕部61Bで曜伝え車カム部30Bの主カム面部39に当接している復針レバー60BがN1方向に間欠回動され、小曜車40B及び小曜針10がG1方向に一日分ずつ間欠回動される。
ここで、小曜針10のG1方向回動位置は、大まかには、曜伝え車カム部30B及び復針レバー60Bによって規定されるけれども、小曜針10の最終的なG1方向回動位置は、小曜車40Bの爪車部45Bと該爪車部45Bを規正する小曜ジャンパ50Bによって位置決めされる。即ち、典型的には、カム部30B及び復針レバー60Bにより規定される小曜車40B及び小曜針10のG1方向暫定回転(回動)位置が、最終的に位置決めされるべきG1方向回転(回動)位置よりも少しだけG2方向にずれている(G1方向にみて手前にある)ように、カム部30Bの主カム面部39が予め形成される。その場合、暫定回動位置にある小曜車40Bの小曜車爪車部45Bに対して、小曜ジャンパ50Bの躍制爪部52Bが、小曜ジャンパばね59Bの作用下で規正動作を行って、小曜車爪車部45Bの隣接爪部間に嵌り込む際に、小曜車爪車部45Bを備えた小曜車40Bが更にG1方向に回動される。即ち、小曜車ジャンパ50Bの小曜車ジャンパばね59Bが、復針レバーばね69Bのばね力に起因するトルクに打克って、小曜車40Bを介して復針レバー60BをN1方向に回動させる。このとき、復針レバー60Bの腕部すなわちカム従節部61Bの先端部は、カム部30Bの主カム面39からわずかに離れる。
なお、復針レバー60Bを介してカム部30Bに力を加えて曜伝え車20B自体をM2方向に回転させ得るような場合には、カム部30Bによって極力正確なG1方向回動位置が規定されるようになっていてもよい。
より詳しくは、曜ジャンパ26B及び小曜ジャンパ50Bを備えたレトログラード式曜表示機構1Bでは、各曜日(一日)の終りに近づくと、曜回し車70Bの曜回し爪72Bが、曜伝え車歯車部24Bの隣接する歯23Bに係合して曜伝え車歯車部24Bを一歯分だけM1方向に回転させる。このとき、該曜伝え車20Bの曜伝え車歯車部24BのM1方向回転に応じて、一方では、曜ジャンパ26Bが曜伝え車歯車部24Bの歯部23Bに対してジャンプ動作をし、他方では、小曜ジャンパ50Bが被係合爪部55Bで曜伝え車歯車部24Bの隣接する歯23BによるM1方向回転力を受けてP2方向に回動され、小曜ジャンパ50Bの躍制爪部52Bが小曜車40Bの小曜車歯車部41B(の爪車部45B)に対する規正を解除する。なお、曜ジャンパ26Eがジャンプ動作の後で曜伝え車20Bの再規正を完了するときには、小曜ジャンパ50Eの躍制爪部52Bも小曜車爪車部45Bに対して規正位置に戻り、小曜ジャンパ50Eの被係合爪部55Bが、曜伝え車歯車部24Bの歯部23Bと実際上干渉しない位置を採る(典型的には、曜ジャンパ26Eによる曜伝え車歯車部24Bの規正の完了前に小曜ジャンパ50Bによる小曜車40Bの再規正が完了している)。
前述のような曜回し車70Bの回転に伴う小曜車40B及び小曜針10のG1方向の間欠回動動作が、土曜日(Sat)の夜まで続けられる。
週末において土曜日から日曜日に移る際には、曜伝え車20BのM1方向回転に伴い、小曜ジャンパ50Bが、被係合部55Bで、規制解除手段としての曜伝え車20Bの曜伝え歯車部24Bの歯部23BからP2方向回動力を受け、該小曜ジャンパ50Bの躍制爪部52BがP2方向に回動されて小曜車爪車部45Bの回転規正を解除し、小曜車40Bが回転自在になる。従って、週末において土曜日から日曜日に移る際に曜伝え車20BのM1方向回転に伴い、復針レバー60Bのカム従節をなす腕部61Bの先端部が曜伝え車20Bのカム部30Bの最大径部39aに達しこれを過ぎると、復針レバー60Bが復針レバー戻しばね69Bの作用下で、最小径部39bに落ちる。すなわち、復針レバー60Bが復針レバー戻しばね69Bの作用下で中心軸線NのまわりでN2方向に回動され、歯車部64B,41Bの噛合を介して小曜車40BがG2方向に回転され、小曜針10が土曜日(Sat)を指すG1方向端位置から日曜日(Sun)を指すG2方向端位置に戻るレトログラード動作が行われる。
より詳しくは、前述の通り、復針レバー60Bのカム従節部をなす腕部61Bの先端部が、曜伝え車20Bの曜伝え車カム部30Bの最大径部39aと当接する週末の位置(図8に示した位置)またはその近傍にある際には、復針レバー60Bの被加速突起部67Bが小曜ジャンパ50Bの被係合爪部55Bを支える作動レバー揺動加速突起80Bの背後に位置するので、週末から週初に移る際に曜伝え車20BがM1方向に回転されると、該曜伝え車20Bの歯車部24Bに被係合爪部55Bで係合した小曜ジャンパ50BがP2方向に回動されるとき、小曜ジャンパ50Bの作動レバー揺動加速突起80Bがその側面81Bで復針レバー60Bの被加速突起部67Bの側面67aBに当たる。この衝突の際の衝撃は、例えば、手動で急いで曜修正を行うような場合には大きくなり、小曜ジャンパ50Bの作動レバー揺動加速突起80Bがその側面81Bで復針レバー60Bの被加速突起部67Bの側面67aBに強く衝突することになる。その結果、復針レバー60BにN2方向の大きなトルクがかかって復針レバー60Bが速やかにN2方向に回動し、それに伴って、小曜車歯車部41Bも速やかにG2方向に回動し、小曜針10も速やかに初期位置に戻る。従って、例えば、例えば、手動で急いで曜修正を行うような場合においても、小曜針10が初期位置(日曜日(Sun)の位置)に戻る前に小曜ジャンパ50Bが落ちてレトログラード動作が損なわれる虞れが最低限に抑えられ得る。
1 レトログラード式ビッグデイト表示機構(レトログラード表示機構)
1B レトログラード式曜表示機構(レトログラード表示機構)
7,7B 時計
8 レトログラード式曜表示部
9H 時分表示部
9M 日付表示部
9S 小秒表示部
9T 24時表示部
10 小曜針(曜表示針)
11 時針
12 分針
13 秒針
13B 小秒針
14 巻真
15 リューズ
16,16B 文字板
17 日窓
17B 日針
18 24時間針
19 地板(支持基板)
20 第一日車(暦値伝え車)
20B 曜伝え車(暦値伝え車)
21 第一日付表示面部
22 第一日車本体部
23 内歯
23B 歯
24 第一日車歯車部(暦値伝え歯車部)
24B 曜伝え歯車部(暦値伝え歯車部)
25 環状板状部
26 第一日ジャンパ(暦値伝え車ジャンパ)
26B 曜ジャンパ
27,27B ジャンパ本体部
27a 係合突起部
27aB 係合突起部
28,28B 躍制爪部
29 第一日ジャンパばね
29B 曜ジャンパ加圧ばね
30 駆動カム部
30B 曜伝え車カム部(駆動カム部)
31 第一カム円弧部
32 第二カム円弧部
33 第三カム円弧部
34 第四カム円弧部
35,36,37 接続傾斜面
38,38B 遷移面(遷移部)
39 主カム面部
39a 最大径部
39b 最小径部
40 第二日車(扇様車)
40B 小曜車(扇様車)
41 第二日車歯車部(扇様車歯車部)
41B 小曜車歯車部(扇様車歯車部)
42 第二日板部
42a,42b 境界(仮想線)
43 第二日付表示面部
45 第二日車爪車部
45B 小曜車爪車部
46 爪部
50 第二日ジャンパ(扇様車ジャンパ)
50B 小曜ジャンパ(扇様車ジャンパ)
51 第二日ジャンパ本体部
51B 腕部
52,52B 躍制爪部
53,53B 腕部
54 係合突起部
54B 被係合部
55 被係合爪部
59 第二日ジャンパばね
59B 小曜ジャンパばね
60 第二日車作動レバー(扇様車作動レバー)
60B 復針レバー(扇様車作動レバー)
61,61B 腕部(カム従節)
62,62B 腕部
63,63B 先端部
64 第二日車作動歯車部(扇様車作動歯車部)
64B 小曜車作動歯車部(扇様車作動歯車部)
64a,64b,64c,64d 歯部
65 小間隙
66 腕部
67,67B 被加速突起部(暦値初期化被加速突起部)
67a,67aB 傾斜側面
68 間隙
69 作動レバーばね
69B 復針レバー戻しばね
70 日回し車(暦値回し車)
70B 曜回し車(暦値回し車)
71 日回し歯車
71B 曜回し歯車
72 日回し爪
72B 曜回し爪
73 伝え車
80,80B 作動レバー揺動加速突起(扇様車作動レバー揺動動作加速突起)
81,81B 傾斜側面
A1,C1,L1,M1 回転方向
BD1 第一日付文字
BD2 第二日付文字
C,D,E,F,G,H,J,K,L,M,N,P,Q 中心軸線
D1,D2,E1,E2,F1,F2,G1,G2,N1,N2,P1,P2,Q1,Q2 回動方向
M2,T 方向
R1 半径方向位置
Rf 距離(月初位置にある際の中心軸線からの距離)
Rr 距離
S 特定位置
Sc 周方向位置
Ue 月末位置
Uf 離間位置(月初位置)
ΔR 半径方向の長さ(幅)

Claims (10)

  1. 周期的に繰返される暦値について該値を進める暦値回し歯車及び暦値回し爪を備え一暦単位時間に一回転される暦値回し車と、該暦値回し車の前記暦値回し爪によって一暦単位時間に一歯分だけ回転される暦値伝え歯車部及び駆動カム部を備えた暦値伝え車と、該暦値伝え車の前記駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および扇様車作動歯車部を備えると共に前記暦値が初期化される際における揺動動作が加速せしめられるべく力を受ける暦値初期化被加速突起部を備える扇様車作動レバーと、該扇様車作動レバーの前記扇様車作動歯車部に噛合し該扇様車作動レバーの揺動に応じて回転される扇様車歯車部及び扇様車表示部を備えた扇様車とを有し、周期的繰返しに係わる前記暦値の末を過ぎる毎に該扇様車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、
    前記扇様車の前記扇様車歯車部を躍制する扇様車ジャンパと、
    前記暦値伝え車の前記暦値伝え歯車部を躍制する暦値伝え車ジャンパと、
    周期的繰返しに係わる前記暦値の末を過ぎる毎に、前記扇様車ジャンパが前記暦値伝え車ジャンパに係合して、前記扇様車ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と、
    前記暦値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際における前記駆動カム部と前記カム従節部との係合状態の変化に応じた前記扇様車作動レバーの揺動動作を加速させるように、前記暦値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際に、前記扇様車作動レバーの前記暦値初期化被加速突起部に衝突する扇様車作動レバー揺動動作加速突起と
    を有するレトログラード表示機構。
  2. 前記暦値が日からなり、前記暦値回し車が日回し車からなり、
    前記暦値伝え車が1の位の日付を表示する第一日板部を備えた第一日車からなり、
    前記扇様車作動レバーが第二日車作動レバーからなり、
    前記扇様車が10の位を表示する第二日車からなり、前記扇様車歯車部が第二日表示歯車部からなり、
    前記扇様車ジャンパが第二日ジャンパからなり、
    日回し歯車及び日回し爪を備え一日に一回転される前記日回し車と、該日回し車の前記日回し爪によって一日に一歯分だけ回転される第一日車歯車部及び駆動カム部を備えた前記第一日車と、前記第一日車の前記駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および第二日車作動歯車部を備えると共に月末から月初に戻って日値が初期化される際における揺動動作が加速せしめられるべく力を受ける日値初期化被加速突起部を備えた前記第二日車作動レバーと、該第二日車作動レバーの前記第二日車作動歯車部に噛合し該作動レバーの揺動に応じて回転される前記第二日表示歯車部及び第二日板部を備えた前記第二日車とを有し、月末を過ぎる毎に該第二日車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、
    前記第二日車の前記第二日表示歯車部を躍制する前記第二日ジャンパと、
    月末を過ぎる毎に、前記扇様車ジャンパが前記第二日ジャンパに係合して、前記第二日ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と
    月末から月初に戻って前記日値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際における前記駆動カム部と前記カム従節部との係合状態の変化に応じた前記第二日車作動レバーの揺動動作を加速させるように、月末から月初に戻って前記日値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際に、前記第二日車作動レバーの前記日値初期化被加速突起部に衝突する第二日車作動レバー揺動動作加速突起と
    を有してなる
    請求項1に記載のレトログラード表示機構。
  3. 前記第二日車作動レバー揺動動作加速突起が、前記第一日車に形成されている請求項2に記載のレトログラード表示機構。
  4. 前記規正解除手段は、前記第一日車が一日分回転する毎に、前記第二日ジャンパによる
    規正を解除するように構成されている請求項2又は3に記載のレトログラード表示機構。
  5. 前記第一日車歯車部を躍制する第一日ジャンパを備え、該第一日ジャンパは、前記第一日車が一日分回転して前記第一日車歯車部の歯を乗り越える際に、前記第一日ジャンパが前記第二日ジャンパに係合して、前記第二日ジャンパによる前記第二日表示歯車部の規正を解除させるべく前記第二日ジャンパを変位させるように構成されている請求項2から4までのいずれか一つの項に記載のレトログラード表示機構。
  6. 前記暦値が曜からなり、前記暦値回し車が曜回し車からなり、
    前記暦値伝え車が曜伝え車からなり、
    前記扇様車作動レバーが復針レバーからなり、
    前記扇様車が小曜車からなり、前記扇様車歯車部が小曜車歯車部からなり、
    前記扇様車ジャンパが小曜ジャンパからなり、
    曜回し歯車及び曜回し爪を備え一日に一回転される前記曜回し車と、該曜回し車の前記曜回し爪によって一日に一歯分だけ回転される曜伝え歯車部及び駆動カム部を備えた前記曜伝え車と、該曜伝え車の前記駆動カム部に弾性的に押付けられて該駆動カム部と係合するカム従節部および小曜車作動歯車部を備えると共に週末から週初に戻って曜値が初期化される際における揺動動作が加速せしめられるべく力を受ける曜値初期化被加速突起部を備えた前記復針レバーと、該復針レバーの前記小曜車作動歯車部に噛合し該復針レバーの揺動に応じて回転される前記小曜車歯車部及び小曜針を備えた前記小曜車とを有し、週末を過ぎる毎に該小曜車が逆向きに急転されて初期位置に戻るように構成されたレトログラード表示機構本体と、
    前記曜伝え車に係合するとともに、前記小曜車の前記小曜車歯車部を躍制する前記小曜ジャンパと、
    前記曜伝え車に係合するとともに、前記曜伝え車の前記曜伝え車歯車部を躍制する曜ジャンパと、
    週末を過ぎる毎に、前記曜伝え車の回転に伴って、前記小曜ジャンパ及び前記曜ジャンパによる規正を解除する規正解除手段と、
    週末から週初に戻って前記曜値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際における前記駆動カム部と前記カム従節部との係合状態の変化に応じた前記復針レバーの揺動動作を加速させるように、週末から週初に戻って前記曜値が周期的繰返しの最終状態から初期状態に戻る際に、前記復針レバーの前記曜値初期化被加速突起部に衝突する復針レバー揺動動作加速突起と
    を有してなる請求項1に記載のレトログラード表示機構。
  7. 前記規正解除手段は、前記曜伝え車が一日分回転する毎に、前記小曜ジャンパによる規正を解除するように構成されている請求項6に記載のレトログラード表示機構。
  8. 前記小曜ジャンパが前記曜伝え歯車部と係合する曜伝え歯車係合部を備え、前記曜伝え歯車部が一日分回転する際に、前記小曜ジャンパは、前記曜伝え歯車係合部を介して変位されて前記小曜車歯車部の規正を解除するとともに、前記曜ジャンパが前記曜伝え歯車部と係合するように構成されている請求項7に記載のレトログラード表示機構。
  9. 前記復針レバー揺動動作加速突起が、前記小曜ジャンパのうち前記曜伝え歯車係合部と一体的な部分に形成されている請求項8に記載のレトログラード表示機構。
  10. 請求項1から9までのいずれか一つの項に記載のレトログラード表示機構を具備する時計。
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