JP2012188727A - 耐応力腐食割れに優れる高強度高耐食性ステンレス鋼ボルトおよびその製造方法 - Google Patents

耐応力腐食割れに優れる高強度高耐食性ステンレス鋼ボルトおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二相ステンレス鋼の成分およびボルトの加工率、熱処理を制御することにより、ボルト加工性を維持しながら、耐応力腐食性、耐食性、強度に優れたステンレス鋼高力ボルトを得る。
【解決手段】質量%で、C:0.003〜0.05%、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.1〜5.0%、P:0.04%以下、S:0.01%以下、Ni:3.0〜9.0%、Cr:19.0〜30.0%、Mo:1.0%超、4.0%以下、N:0.05〜0.30%、を含有し、残部がFeおよび実質的に不可避的不純物で構成され、(a)式のF値が35〜80であり、引張強さが1000〜1300MPa、引張耐力が800〜1200MPaであることを特徴とする耐応力腐食割れに優れる高強度・高耐食性のステンレス鋼ボルトである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐応力腐食割れ性に優れる高強度・高耐食性のボルトに係わり、高耐食性の二相ステンレス鋼線材から加工率と熱処理を規定して製造されるボルトとその製造方法に関するものである。
これまで、耐食性が必要とされるボルトとして、SUS304およびSUS316ボルトが使用されてきた。但し、これらボルトは強度が700MPa程度しかなく、高強度化が求められてきた。
そのため、オーステナイト系ステンレス鋼を高歪み加工でボルト加工し、時効処理した引張強さが約1000MPa以上、耐力が約900MPa以上の高力ボルトが提案されている(特許文献1)。また、マルテンサイト系ステンレス鋼でボルトを製造する高力ボルトおよび製造方法も提案されている(特許文献2,3)。
しかしながら、これら高強度ボルトは、塩素イオンが多く海浜環境等、腐食環境が厳しい環境では応力腐食割れ、遅れ破壊等によりボルト破断が問題となる。
一般に、これまで耐応力腐食割れ性を改善するには、素材の耐食性を向上させることにあり、合金元素を添加して耐食性指数(=Cr+3Mo+16N)を高めることが考えられてきた。しかしながら、オーステナイト系ステンレス鋼では強度と耐応力腐食性を満足できず、マルテンサイト系では耐食性、耐応力腐食割れを確保することができなかった。
一方、高強度で高耐食性のボルトとして、二相ステンレス鋼ボルトが提案されている(特許文献4,5)。
しかしながら、高力ボルトとして必須である700MPa以上の引張耐力を達成できておらず、また、応力腐食割れ性も不十分であった。
そのため、塩素イオンが多く腐食環境が厳しい環境下で耐える高力ボルトが求められていた。
特開平3−193823号公報 特開平9−314276号公報 特開2005−179718号公報 特開昭52−138422号公報 特開2009−91636号公報
本発明の目的は、耐応力腐食割れ性に優れる高耐食性の二相ステンレス鋼高力ボルト並びにその製造方法を提供することであり、二相ステンレス鋼の成分およびボルトの加工率、熱処理を制御することにより、ボルト加工性を維持しつつも、耐応力腐食性、耐食性、強度を付与することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々検討した結果、高耐食性の二相鋼ステンレス鋼の成分をMo+5Nの関係で制御し、金属組織をオーステナイト+フェライトの二相組織に調整し、ボルトのねじ軸部の総加工率を低くして、特定の温度、時間で時効熱処理を施すことで加工歪み中におけるMo,Nの相互作用(Mo,Nのクラスター化)によりボルトの強度、耐食性を維持しつつ耐応力腐食割れ性を飛躍的に向上できることを見出した。本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
(1) 質量%で、C:0.003〜0.05%、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.1〜5.0%、P:0.04%以下、S:0.01%以下、Ni:3.0〜9.0%、Cr:19.0〜30.0%、Mo:1.0%超、4.0%以下、N:0.05〜0.30%、を含有し、残部がFeおよび実質的に不可避的不純物で構成され、(a)式のF値が35〜80、(b)式のMN値が2.0〜5.0であり、引張強さが1000〜1300MPa、引張耐力が800〜1200MPaであることを特徴とする耐応力腐食割れに優れる高強度・高耐食性のステンレス鋼ボルト。
F=5.6Cr−7.1Ni+2.4Mo+15Si−3.1Mn−300C
−134N−27 ・・・(a)
MN=Mo+5N ・・・(b)
(2) 質量%で、Cu:0.05〜3.0%、Al:0.002〜0.1%、Mg:0.0003〜0.01%、Ca:0.0003〜0.01%、B:0.0005〜0.01%、Nb:1.0%以下、Ti:0.5%以下、V:1.0%以下、Zr:1.0%以下のうち、1種以上を含有することを特徴とする前記(1)記載の耐応力腐食割れに優れる高強度・高耐食性のステンレス鋼ボルト。
(3) 前記(1)または(2)に記載の化学組成を有するステンレス鋼をボルトのねじ軸部の総加工率が6〜40%でボルトを冷間成形後、200〜600℃で10〜300分の時効熱処理を施すことを特徴とする耐応力腐食割れに優れる高強度・高耐食性のステンレス鋼ボルトの製造方法である。
(4) 前記(3)記載のステンレス鋼ボルトの製造方法において、ボルトのねじ軸部の総加工率が10〜20%でボルトを冷間成形後、400〜500℃で20〜100分の時効処理を施すことを特徴とする耐応力腐食割れ性に優れた高強度・高耐食性のステンレス鋼ボルトの製造方法である。
本発明のステンレス鋼高力ボルトによれば、耐応力腐食割れ性に優れるため、塩素イオンが多く腐食環境が厳しい環境でも締結時に頭飛びが発生しない。さらに、優れたボルト加工性を維持しながら、高い耐応力腐食割れ性に加えて、高い強度及び耐食性を確保することができる。
以下に、本発明に係るステンレス鋼ボルトおよびその製造方法について具体的に説明する。
先ず、本発明に係るステンレス鋼ボルトに関し、請求項1記載の限定理由について説明する。
なお、本発明において特に言及しない場合は、%は質量%のことを意味する。
Cは、ボルト製品の強度を確保するために、0.003%以上添加する。しかしながら、0.05%を超えて添加するとボルト加工性が劣化するばかりかCr炭化物が生成して耐食性及び耐応力腐食割れ性も劣化する。
そのため、上限を0.05%以下にする。好ましい範囲は、0.01〜0.03%である。
Nは、固溶強化によりボルト製品の強度を確保し、且つ、ボルト加工後またはボルト加工、時効処理後にMoとの相互作用により強度を維持しつつ飛躍的に耐応力腐食割れ性を向上させるため、0.05%以上添加する。しかしながら、0.30%を超えて添加するとボルト加工性が劣化するばかりか、窒化物を生成させ、耐食性及び耐応力腐食割れ性が劣化する。
そのため、上限を0.30%にする。好ましい範囲は、0.08〜0.25%である。
Siは、鋼製造時の脱酸のために0.1%以上添加する。しかしながら、2.0%を超えて添加すると硬質化してボルト加工性が劣化する。
そのため、上限を2.0%にする。好ましい範囲は、0.2〜1.0%である。
Mnは、鋼製造時の脱酸のため0.1%以上添加する。しかしながら、5.0%を超えて添加するとボルト製品の耐食性および耐応力腐食割れ性が劣化する。
そのため、上限を5.0%に限定する。好ましい範囲は、0.5〜3.0%である。
Pは、原料等から不可避に混入する元素であるが、ボルト製品の耐応力腐食割れ性を向上させるために、0.04%以下に限定する。好ましくは、0.03%以下である。
Sは、原料等から不可避に混入する元素であるが、ボルト製品の耐食性を確保して耐応力腐食割れ性を向上させるために、0.01%以下に限定する。
Niは、フェライト+オーステナイトの2相組織を得て、ボルト製品の耐応力腐食割れ性を確保するために3.0%以上添加する。しかしながら、9.0%を超えて添加するとフェライト組織が少なく、所定の二相組織が得られなくなる。
そのため、上限を9.0%に限定する。好ましい範囲は、3.0〜8.0%である。
Crは、耐食性を確保し、且つフェライト+オーステナイトの2相組織を得て、耐応力腐食割れ性を確保するために、19.0%以上添加する。しかしながら、30.0%を超えて添加しても、その効果は飽和し、ボルト加工性が劣化する。
そのため、上限を30.0%にする。好ましい範囲は、20.0〜26.0%である。
Moは、耐食性を向上させるのに有効な元素であり、且つ、加工後または加工時効後にNとの相互作用により強度を維持しつつ飛躍的に耐応力腐食割れ性を向上させるため、1.0%を超えて添加する。しかしながら、4.0%を超えて添加すると、シグマ相が析出し、ボルト加工性、耐食性、耐応力腐食割れ性が著しく劣化する。そのため、上限を4.0%に限定する。好ましい範囲は、1.5〜3.5%である。
下記(a)式のF値は、ボルト製品の耐応力腐食割れ性に影響を及ぼすフェライト相/オーステナイト相の比率に関係するもので、F値が高くなるとフェライト相が増加する。F値が35未満ではボルト製品のフェライト相の比率が低くなり、耐応力腐食割れ性が劣化する。一方、F値が80を超えるとフェライト相の比率が過剰になり、逆に耐応力腐食割れ性が劣化する。
そのため、F値については35〜80に限定する。好ましくは、45〜70である。
F=5.6Cr−7.1Ni+2.4Mo+15Si−3.1Mn−300C
−134N−27 ・・・(a)
また、下記(b)式のMN値は、本発明者らが実験を重ねた結果見出した指標であり、ボルト製品の強度を維持しつつ耐応力腐食割れ性を向上させるのに関係する。
従来、応力腐食割れ性を改善するには、耐食性を向上させるため、その代表的指標であるCr+3Mo+16Nが用いられていた。しかし、本発明者らがこの従来指標を用いて検討したところ、Cr+3Mo+16Nでは、特に強度を維持するという面において、指標となり得ないことが判明した。
この結果から種々検討を重ねた結果、(b)式を指標として制御することが良いことを見出した。何故(b)式の制御で上記効果が得られるかについて、詳細な理由は不明であるが、ボルトのねじ軸部のオーステナイト相とフェライト相からなる二相組織を適度に加工し、時効熱処理することで、加工組織中のMo,Nの相互作用で原子レベルでクラスター対を形成して、強度を維持しつつ耐応力腐食割れ性を飛躍的に向上させることが推測される。
そのため、MN値については、2.0〜5.0とする。2.0未満であるとMo,Nの相互作用が弱く耐応力腐食割れ性に劣る。一方、MN値が5.0を超えると、ボルトのMo,Nの相互作用が強すぎて硬質化するため加工性が劣化する。好ましくは、2.5〜4.0である。
MN=Mo+5N ・・・(b)
本発明の高強度ボルトの引張強さおよび引張耐力は、伸線加工とボルトのねじ軸部の加工及び時効熱処理により高強度化する。この時、ボルト製品の引張強さが1000MPa未満、引張耐力が800MPa未満では、高力ボルトとしの強度が不足する。
一方、ボルト製品の引張強さが1300MPa超、引張耐力が1200MPa超であるとボルト加工性が著しく劣化するばかりか、応力腐食割れ性も劣化する。
そのため、ボルト製品の引張強さの上限を1300MPa、引張耐力の上限を1200MPaにする。経済的効果を発揮する好ましい範囲は、引張強さが1050〜1200MPa、引張耐力が900〜1100MPaである。
次に本発明の請求項2記載の限定理由について述べる。
Cuは、耐応力腐食割れ性を向上させる元素であり、必要に応じて、0.05%以上添加する。しかしながら、3.0%を超えて含有させるとCuの固溶限を超えてCuの析出物が生成し、ボルト加工性および耐応力腐食割れ性が劣化するため、上限を3.0%にする。好ましい範囲は、0.1〜1.0%である。
Al,Mg,Caは鋼の脱酸に有効であるため、必要に応じて、Al:0.002%以上、Mg:0.0003%以上、Ca:0.0003%以上の1種類以上を添加する。しかしながら、それぞれ、Al:0.1%、Mg:0.01%、Ca:0.01%を超えて含有させてもその効果は飽和するし、逆に粗大酸化物(介在物)が発生し、ボルト加工性および耐食性、耐応力腐食割れ性が劣化する。
そのため、それぞれ、上限をAl:0.1%、Mg:0.01%、Ca:0.01%にする。好ましい範囲は、Al:0.005〜0.06%、Mg:0.001〜0.005%、Ca:0.001〜0.005%の1種類以上を含有させることである。
Bは、熱間製造性を向上させるのに有効な元素であり、必要に応じて、0.0005%以上の添加で安定的に効果が得られる。しかしながら、0.01%を超えて添加してもボライドが生成し、ボルト加工性及びボルトの耐食性、耐応力腐食割れ性が劣化する。
そのため、上限を0.01%に限定する。好ましい範囲は、0.002〜0.006%である。
Nb,Ti,V,Zrは、Cr炭窒化物の生成を抑制して耐食性を向上させるのに有効であり、必要に応じて、Nb:0.01%以上、Ti:0.01%以上、V:0.01%以上、Zr:0.01%以上の1種類以上の添加で安定的に効果が得られる。しかしながら、Nb:1.0%、Ti:0.5%、V:1.0%、Zr:1.0%を超えて含有させてもその効果は飽和し、逆に粗大析出物が発生し、ボルト加工性およびボルト製品の耐食性、耐応力腐食割れ性が劣化する。
そのため、各元素の上限を規定する。好ましい範囲は、Nb:0.05〜0.6%、Ti:0.05〜0.3%、V:0.1〜0.6%、Zr:0.05〜0.6%の内、1種以上を含有させる。
さらに、本発明に係るステンレス鋼ボルトの製造方法に関し、本発明の請求項3記載の限定理由について述べる。
前述したように、ボルトのねじ軸部の加工率並びに熱処理を適正化してMo,Nの相互作用によりボルト製品の強度を維持しつつ耐応力腐食割れ性を飛躍的に向上させる。この時、ボルトのねじ軸部の冷間での総加工率と熱処理条件が重要となる。
ねじ軸部の総加工率が6%未満であると、加工率が低すぎるため加工硬化や時効硬化が進まず、ボルト製品の引張強さが1000MPa未満、引張耐力が800MPa未満となるため、高力ボルトとしての強度が不足し、本発明の優位性がなくなる。一方、総加工率が40%を超えると強度が過剰に高くなり、ボルト成型性および耐応力腐食割れ性が劣化する。
そのため、6〜40%に限定する。好ましくは、10〜20%である。
ここで、総加工率とは、ボルト成型前の伸線加工率とボルト加工時のねじ軸部の軸絞り加工率とを合わせた加工率のことであり、該ボルト成型とは加工歪みが回復しない500℃以下でのボルト加工を言う。
時効熱処理は、上記の引張強さおよび引張耐力を向上させるのに有効であるため、200℃以上で実施する。しかしながら、600℃を超えると逆に引張強さおよび引張耐力が低下するばかりか、析出物のため耐応力腐食割れ性も劣化する。そのため、上限を600℃に限定する。
また、時効熱処理時間は10分未満では効果が小さく、300分を超えると過時効となり引張強さおよび引張耐力が低下する。そのため、10〜300分の時効処理時間が適当である。
本発明の請求項4記載の限定理由について述べる。
上記製造法の条件を種々変更して検討したところ、ごく一部の条件では、応力腐食割れ性が顕著に改善できることを見出した。これは、Mo,Nの相互作用による加工歪み中でのMo,Nの原子レベルでのクラスター化は、特に低加工率側での特定温度の時効処理において顕著になるためではないかと推測される。
ねじ軸部の総加工率を10〜20%、時効温度を400〜500℃、時効時間を20〜100分に限定することで応力腐食割れ性について上記顕著な効果を得ることができる。
以下に本発明の実施例について説明する。
表1に実施例の鋼の化学組成を示す。
Figure 2012188727
表1の化学組成の鋼は、100kgの真空溶解炉にて溶解し、φ180mmの鋳片に鋳造し、その鋳片をφ11.5mmまで熱間の線材圧延を行い、1050℃で熱間圧延を終了して、引き続きインライン熱処理にて1050℃で5分保定、水冷の溶体化処理を施し、その後、酸洗を行い線材製品とした。その後、蓚酸皮膜処理を施し、冷間で軽伸線加工を施し、φ11mmの冷間鍛造用の鋼線に仕上げた。
その後、通常の冷間鍛造および転造加工により六角ボルトに加工を施した。
なお、冷間鍛造ではねじ軸部に軸絞り加工を施し、軸部の径をφ10.7mmとした(この場合のねじ軸部の総加工率は13%。φ10.7mmとφ11.5mmの断面積比から算出。)。そして、450℃、30分保定の時効処理を施した。その後、全てのボルトで、バレル研磨・洗浄により六角ボルト製品に仕上げた。
評価は、ボルト加工性(割れ有無)、ボルト製品の引張強さ、ボルト製品の引張耐力、フェライト相の体積分率、耐食性、耐応力腐食割れ性を評価した。その評価結果を表2に示す。
Figure 2012188727
ボルト製品の引張強さおよび引張耐力は、ボルトねじ軸部からJIS Z 2201の14A号試験片(平行部φ4mm)を切り出し、JIS Z 2241の引張試験にて、引張強さ、0.2%引張耐力を評価した。
本発明例のボルト製品では、全て引張強さは1000〜1300MPaの範囲、引張耐力は800〜1200MPaの範囲であり、強度に優れていた。
ボルト製品のフェライト相の体積分率は、鋼線の縦断面を鏡面研磨し、村上試薬にてフェライト相を着色し、画像解析により面積率を算出して体積分率を求めた。
本発明例のボルト製品のフェライト分率は、35〜80vol.%の範囲にあった。
ボルト加工性は、通常の3段ヘッダーにより六角頭に圧造加工を施し、圧造割れの有無で評価した。本発明例のボルト製品では、冷間割れ発生無しであり、割れ無しの場合を○、割れ有りの場合を×として評価した。
本発明例のボルト加工性は全て○であり、優れていた。
ボルト製品の耐食性は、複合サイクル腐食試験(JASO−M609、1サイクル:35℃塩水噴霧(5%NaCl)、2h−60℃乾燥(20〜30%湿度)、4h−50℃湿潤95%湿度2h)に従い、各ボルト製品10本ずつに対し、100サイクルの噴霧試験を実施して発銹するか否かで評価した。無発銹であれば耐食性を○、発銹の場合は耐食性を×として評価した。
本発明例のボルト製品の耐食性は全て○であった。
ボルト製品の耐応力腐食割れ性は、ボルトねじ軸部から平行部φ4mmの引張試験片を切り出し、35%MgCl沸騰液中で定荷重(0.2%耐力の8割の引張応力
)の引張試験片を実施し、破断時間で評価した。破断時間が10h以上であれば○、30h以上であれば◎、10h未満であれば×として評価した。
本発明例No.1〜25のボルト製品の耐応力腐食割れ性は全て◎であった。
一方、比較例No.26〜52は、本発明の範囲外にあり、冷間鍛造性、ボルト製品の強度、耐食性等、劣っており、本発明の優位性は明らかである。
比較例No.53は、オーステナイト系ステンレス鋼でMo+Nを高めてボルト評価したものであるが、強度に劣っていた。一方、比較例No.54はマルテンサイト系ステンレス鋼でMo+Nを高めてボルト評価したものであるが、耐食性および耐応力腐食割れを確保できなかった。
次に、特性に及ぼすボルトねじ軸部の総加工率および時効処理条件の影響を調べるために、前述した本発明鋼Kの化学組成を有するφ11〜14.5mm線材に線材圧延したものを使用して、前述した方法で伸線とボルト成形を行い、ボルトねじ軸部の総加工率を5〜45%に変化させた。その後、650℃以下で10〜400分の時効熱処理を施し、バレル研磨・洗浄により六角ボルト製品に仕上げた。
評価は、前述した方法でボルト加工性(割れ有無)、ボルト製品の引張強さ、ボルト製品の引張耐力、フェライト相の体積分率、耐食性、耐応力腐食割れ性を評価した。
その評価結果を表3に示す。
Figure 2012188727
ボルトのねじ軸部の総加工率が5%〜40%でボルトを冷間成形後、200〜600℃で10〜300分の時効熱処理が施された本発明例No.11,55〜62は、ボルト加工性、引張強さ、引張耐力、耐食性、耐応力腐食割れ性に優れていた。特に、ねじ軸部の総加工率および時効処理条件が請求項7記載の範囲にあるものは耐応力腐食割れ性が◎と、その他に比べ優れていた。
一方、ねじ軸部の総加工率、時効処理条件が本発明例から外れている比較例No.63〜66は、ボルト加工性、引張強さ、引張耐力、耐応力腐食性に劣っていた。
以上の各実施例から明らかなように、本発明の成分、総加工率、熱処理を規定した二相ステンレス鋼高力ボルトは、優れた耐応力腐食割れ性を付与すると共にボルト製品の高強度化が可能であり、腐食環境が厳しい環境でも締結時に頭飛びが発生しない高力ボルトを提供することができ、産業上極めて有用である。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.003〜0.05%、
    Si:0.1〜2.0%、
    Mn:0.1〜5.0%、
    P:0.04%以下、
    S:0.01%以下、
    Ni:3.0〜9.0%、
    Cr:19.0〜30.0%、
    Mo:1.0%超、4.0%以下、
    N:0.05〜0.30%、
    を含有し、残部がFeおよび実質的に不可避的不純物で構成され、(a)式のF値が35〜80、(b)式のMN値が2.0〜5.0であり、引張強さが1000〜1300MPa、引張耐力が800〜1200MPaであることを特徴とする耐応力腐食割れに優れる高強度・高耐食性のステンレス鋼ボルト。
    F=5.6Cr−7.1Ni+2.4Mo+15Si−3.1Mn−300C
    −134N−27 ・・・(a)
    MN=Mo+5N ・・・(b)
  2. 質量%で、Cu:0.05〜3.0%、Al:0.002〜0.1%、Mg:0.0003〜0.01%、Ca:0.0003〜0.01%、B:0.0005〜0.01%、Nb:1.0%以下、Ti:0.5%以下、V:1.0%以下、Zr:1.0%以下のうち、1種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の耐応力腐食割れに優れる高強度・高耐食性のステンレス鋼ボルト。
  3. 請求項1または2に記載の化学組成を有するステンレス鋼をボルトのねじ軸部の総加工率が6〜40%でボルトを冷間成形後、200〜600℃で10〜300分の時効熱処理を施すことを特徴とする耐応力腐食割れに優れる高強度・高耐食性のステンレス鋼ボルトの製造方法。
  4. 請求項3に記載のステンレス鋼ボルトの製造方法において、ボルトのねじ軸部の総加工率が10〜20%でボルトを冷間成形後、400〜500℃で20〜100分の時効処理を施すことを特徴とする耐応力腐食割れ性に優れた高強度・高耐食性のステンレス鋼ボルトの製造方法。
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