JP2019178381A - ボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材およびそれを用いたボルト - Google Patents

ボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材およびそれを用いたボルト Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、耐食性および加工性に優れ、首部での破断が生じにくいボルト用二相ステンレス鋼線材およびそれを用いたボルト提供する。【解決手段】化学組成が、質量%で、C:0.06%以下、Si:1.0%以下、Mn:0.01〜5.5%、P:0.04%以下、S:0.03%以下、N:0.06〜0.35%、Ni:1.5〜8.0%、Cr:17.5〜28.0%、Mo:0.05〜5.5%、Cu:0.05〜3.0%、Al:0.1%以下、Ti:0〜0.25%、Nb:0〜0.50%、Co:0〜1.0%、Ca:0〜0.0050%、Mg:0〜0.0050%、B:0〜0.0030%、V:0〜1.0%、Zr:0〜0.02%、Ta:0〜0.07%、W:0〜1.0%、Sn:0〜1.0%、REM:0〜0.050%、残部:Feおよび不可避的不純物であり、[Md30(°C)=551-462(C+N)-9.2Si-8.1Mn-13.7Cr-29(Ni+Cu)-18.5Mo-68Nb]で示されるMd30が−200℃以上130℃以下であり、金属組織中のフェライト相が、体積%で、35.0〜65.0%である、ボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材。【選択図】なし

Description

本発明は、ボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材およびそれを用いたボルトに関する。
高強度用のボルトにはSUS304に例示されるオーステナイト系ステンレス鋼またはSUS630に例示されるマルテンサイト型の析出硬化系ステンレス鋼等が用いられている。
例えば、その一例として、特許文献1にはCおよびNの合計含有量が高いオーステナイト系ステンレス鋼製の高力ボルトが開示されている。また、特許文献2には、約13%のCrを含有した製造性およびコスト性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼を用いた高力ボルトが開示されている。
特開2006−274295号公報 特開2005−179718号公報
上述のステンレス鋼を用いた高力ボルトは、耐食性、特に耐応力腐食割れ性(以下、「耐SCC性」と記載する。)の点で劣る場合がある。このため、海水または汽水等に曝されるような厳しい腐食環境では、耐食性が良好なフェライト−オーステナイト相からなる二相ステンレス鋼を用いた高力ボルトの使用が検討されている。
ところで、オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼(以下、単に「二相ステンレス鋼」と記載することがある。)は強度が高い。このため、上記二相ステンレス鋼を、例えば、太径のボルトにボルト加工する際には、加工性の問題から割れが生じる場合が考えられる。加えて、加工硬化によりさらに強度が増し、ボルト全体が脆くなるという問題が生じることも考えられる。そして、使用時に、最も応力集中しやすいボルトの首部(以下、「首部」と記載する。)で破断しやすくなるということも考えられる。
本発明は、上記の問題を解決し、耐食性および加工性に優れ、さらには首部での破断が生じにくいボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材およびそれを用いたボルト提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、下記のボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材およびそれを用いたボルトを要旨とする。
(1)化学組成が、質量%で、
C:0.06%以下、
Si:2.0%以下、
Mn:0.01〜5.5%、
P:0.04%以下、
S:0.03%以下、
N:0.06〜0.35%、
Ni:1.5〜8.0%、
Cr:17.5〜28.0%、
Mo:0.05〜5.5%、
Cu:0.05〜3.0%、
Al:0〜0.1%、
Ti:0〜0.25%、
Nb:0〜0.50%、
Co:0〜1.0%、
Ca:0〜0.0050%、
Mg:0〜0.0050%、
B:0〜0.0030%、
V:0〜1.0%、
Zr:0〜0.02%、
Ta:0〜0.07%、
W:0〜1.0%、
Sn:0〜1.0%、
REM:0〜0.050%、
残部:Feおよび不可避的不純物であり、
下記(i)式で示されるMd30が−200℃以上130℃以下であり、
金属組織中のフェライト相が、体積%で、35.0〜65.0%である、ボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材。
Md30(℃)=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−13.7Cr−29(Ni+Cu)−18.5Mo−68Nb ・・・(i)
但し、上記(i)式中の各元素記号は、鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
(2)前記化学組成が、質量%で、
Al:0.01〜0.1%、
Ti:0.05〜0.25%、
Nb:0.10〜0.50%、
Co:0.02〜1.0%、
Ca:0.0005〜0.0050%、
Mg:0.0005〜0.0050%、
B:0.0001〜0.0030%、
V:0.03〜1.0%、
Zr:0.003〜0.02%、
Ta:0.01〜0.07%、
W:0.05〜1.0%、
Sn:0.005〜1.0%、および
REM:0.005〜0.050%、
から選択される1種以上を含有する、
上記(1)に記載のボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材。
(3)直径が6.6mm以上である、
上記(1)または(2)に記載のボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のオーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材を用いたボルト。
(5)前記ボルト断面の中心軸における前記ボルト頭部の先端より1.0mmの位置から末端までの最大硬度と最小硬度との差が、ビッカース硬度で、150以上である、上記(4)に記載のボルト。
本発明によれば、耐食性および加工性に優れ、さらには首部での破断が生じにくい二相ステンレス鋼ボルトを得ることができる。
図1は、ボルトの形状を模式的に示した図である。
本発明者らは、二相ステンレス鋼を用いて作製したボルトについて、首部での破断が生じやすい原因について検討を行ない、以下の知見を得た。
(a)ボルト加工により、加工度の高いボルトの頭部(図1の符号1参照。)および、ねじ部(図1の符号4参照。)においては、強度が上昇するが、円筒部(図1の符号3参照。)においては、加工度が低いため強度の上昇は小さい。
(b)頭部と円筒部との境界部である首部(図1の符号2参照。)に応力集中した場合であっても、頭部と円筒部との間に強度差がある場合は、首部での破断は生じにくい。これは、首部において応力集中が生じても、円筒部の素材自体が伸びるためであると考えられる。
(c)オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材を、伸線加工などを経てボルト加工する際には、他の鋼線材と同様、加工硬化が生じ、さらに強度が高まる。しかしながら、上記二相ステンレス鋼線材は、元々強度が高いため、頭部と円筒部との間で強度差が生じにくく、全体として強度が高くなり、首部での破断が生じやすい。
(d)二相ステンレス鋼線材を用いてボルトを加工する際には、頭部と円筒部との間で適切な強度差を生じるよう、化学組成、および金属組織等を適切に制御する必要がある。
(e)二相ステンレス鋼をボルトに加工する際には、オーステナイト相の一部が変態し、加工誘起マルテンサイトが生成する。このため、上述のように頭部と円筒部との間において強度差を生じるようにするためには、加工誘起マルテンサイト相に変態するオーステナイト相の絶対量を調整する必要がある。
(f)さらに、加工誘起マルテンサイト相の生成量は、上述のオーステナイト相の絶対量だけでなく、オーステナイト相の安定性に影響される。オーステナイト相の安定性は含有されるC、N、Si、およびMn等の添加元素の含有量にも依存する。このため、化学組成を適切に制御し、オーステナイト相の安定性についても調整する必要がある。
本発明は上記の知見に基づいてなされたものである。以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
1.化学組成
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.06%以下
Cは、強度を高めるために必要な元素である。しかしながら、Cを0.06%を超えて含有させるとCr炭化物が生成して、耐食性が劣化する。このため、C含有量は0.06%以下とし、0.04%以下であるのが好ましい。一方、C含有量を極端に低減することは大幅なコストアップになるため、C含有量は0.001%以上であるのが好ましく、0.008%以上であるのがより好ましい。
Si:2.0%以下
Siは、脱酸のために必要な元素である。しかしながら、2.0%を超えて含有させると靱性が劣化する。このため、Si含有量は2.0%以下とし、1.0%以下であるのが好ましく、0.8%以下であるのがより好ましい。一方、上記効果を得るためには、Si含有量は、0.01%以上であるのが好ましく、0.05%以上であるのがより好ましく、0.1%以上であるのがさらに好ましく、0.2%以上であるのが一層好ましい。
Mn:0.01〜5.5%
Mnは、二相ステンレス鋼中のオーステナイト相を増加させ、かつ加工誘起マルテンサイトの生成を抑制し、靱性を向上させる。また、窒素の固溶度を上げる作用も有する。このため、Mn含有量は0.01%以上とする。一方、5.5%を超えて含有させると耐食性が低下し、金属組織中に所定割合のフェライト相を確保し難いこともある。このため、Mn含有量は5.5%以下とする。Mn含有量は2.0%を超えて3.0%未満であるのが好ましい。
P:0.04%以下
Pは、鋼中に含有される不純物元素であって、熱間加工性を劣化させる。このため、P含有量は0.04%以下とし、0.03%以下であるのが好ましい。一方、P含有量を極端に低減することは製造コストを大幅に増加させるため、P含有量は0.001%以上であるのが好ましい。
S:0.03%以下
Sは、Pと同様に鋼中に含有される不純物であり、熱間加工性、靱性および耐食性を低下させる。このため、S含有量は0.03%以下とし、0.005%以下であるのがより好ましく、0.002%以下であるのがさらに好ましい。一方、S含有量を極端に減ずるには大幅なコストアップになるため、S含有量は0.0001%以上であるのが好ましい。
N:0.06〜0.35%
Nは、オーステナイト相に固溶して強度、耐食性を高めると共に二相ステンレス鋼中のオーステナイト相を増加させる。このため、N含有量は0.06%以上とし、0.1%以上であるのが好ましい。一方、Nを、0.35%を超えて含有させると、冷間鍛造性が低下し、また、金属組織中でのフェライト相の割合が少なくなることもある。このため、N含有量は0.35%以下とし、0.20%以下であるのが好ましい。
Ni:1.5〜8.0%
Niは、二相ステンレス鋼中のオーステナイト相を増加させる元素であり、本発明の成分系においてオーステナイト相を確保するために必要である。また、加工誘起マルテンサイトの生成を抑制し靱性を向上させる。加えて、Niは各種酸に対する耐食性を確保するためにも有効である。このため、Ni含有量は1.5%以上とし、3.0%超であるのが好ましい。一方、Niは高価な金属であり、また、過度に含有させると、金属組織中でのフェライト相の割合が少なくなる。このため、Ni含有量は8.0%以下とし、5.5%未満であるのが好ましい。
Cr:17.5〜28.0%
Crは、耐食性を確保するために必要である。また、Crは加工誘起マルテンサイトの生成を抑制することにも効果がある。このため、Cr含有量は17.5%以上とし、19.0%以上であるのが好ましい。一方、Crはフェライト相を増加させる元素であり、28.0%を超えて含有させると、フェライト相が過多となり耐食性と靱性を低下させる。このため、Cr含有量は28.0%以下とし、23.0%以下であるのが好ましい。
Mo:0.05〜5.5%
Moは、ステンレス鋼の耐食性を高めるのに有効である。このため、Mo含有量は0.05%以上とし、0.1%以上であるのが好ましい。一方、Moの過度な含有は製造コストを増加させるため、5.5%以下とし、2.0%未満であるのが好ましい。
Cu:0.05〜3.0%
Cuは、Niと同様二相ステンレス鋼中のオーステナイト相を増加させ、加工誘起マルテンサイトの生成を抑制する。また、Cuは靱性を向上させ、さらに各種酸に対する耐食性を改善するのに有効な元素である。このため、Cu含有量は0.05%以上とし、0.2%以上であるのが好ましい。一方、Cuを、3.0%を超えて含有させると、熱間加工性を阻害する。このため、Cu含有量は3.0%以下とし、好ましくは1.5%以下とし、さらに好ましくは1.0%未満である。
Al:0〜0.1%
Alは、鋼の脱酸のために用いられる元素である。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Alを、0.1%を超えて含有させると、母材の靭性を阻害する。このため、Al含有量は0.1%以下とし、0.05%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Al含有量は0.01%以上であるのが好ましい。
Ti:0〜0.25%
Tiを含有させることで、Cおよび/またはSの耐食性への悪影響を抑制することができる。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Tiを過剰に含有させると、靱性低下を生じるため、Ti含有量は0.25%以下とし、0.20%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Ti含有量は0.05%以上であるのが好ましく、0.07%以上であるのがより好ましい。
Nb:0〜0.50%
NbはTiと同様に含有させることで、Cおよび/またはSの耐食性への悪影響を抑制することができる。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Nbを過剰に含有させると、靱性低下を生じるため、Nb含有量は0.50%以下とし、0.40%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Nb含有量は0.10%以上であるのが好ましく、0.20%以上であるのがより好ましい。
Co:0〜1.0%
Coは、鋼の靭性と耐食性とを高めるために有効な元素である。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Coを、1.0%を超えて含有させても効果が飽和し、製造コストが増加する。このため、Co含有量は1.0%以下とし、0.5%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Co含有量は0.02%以上であるのが好ましく、0.1%以上であるのがより好ましい。
Ca:0〜0.0050%
Caは、鋼の熱間加工性を改善する元素である。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Caを過度に含有させると、却って熱間加工性を低下させる。このため、Ca含有量は0.0050%以下とし、0.0040%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Ca含有量は、0.0005%以上であるのが好ましく、0.001%以上であるのがより好ましい。
Mg:0〜0.0050%
Mgは、Ca同様、鋼の熱間加工性を改善する元素である。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Mgを過度に含有させると、却って熱間加工性を低下させる。このため、Mg含有量は0.0050%以下とし、0.0040%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Mg含有量は、0.0005%以上であるのが好ましく、0.001%以上であるのがより好ましい。
B:0〜0.0030%
Bは、鋼の熱間加工性を改善する元素である。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Bを過度に含有させると、却って熱間加工性を低下させる。このため、Ca含有量は0.0030%以下とし、0.0025%以下であるのがより好ましい。一方、上記効果を得るためには、B含有量は、0.0001%以上であるのが好ましく、0.0005%以上であるのがより好ましい。
V:0〜1.0%
Vは、Cr炭窒化物の生成を抑制して耐食性を向上させる効果を有する。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Vを過度に含有させても、その効果は飽和し冷間鍛造割れが発生する場合がある。このため、V含有量は1.0%以下とし、0.8%以下であるのがより好ましい。一方、上記効果を得るためには、V含有量は0.03%以上であるのが好ましく、0.10%以上であるのがより好ましい。
Zr:0〜0.02%
ZrはCまたはSによる耐食性低下を抑制する効果を有する。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Zrを過度に含有させても、靭性が低下する。このため、Zr含有量は0.02%以下とし、0.015%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Zr含有量は0.003%以上であるのが好ましく、0.005%以上であるのがより好ましい。
Ta:0〜0.07%
Taは、Zrと同様、Cおよび/またはSによる耐食性低下を抑制する効果を有する。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Taを過度に含有させても、靭性が低下する。このため、Ta含有量は0.07%以下とし、0.05%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Ta含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.02%以上であるのがより好ましい。
W:0〜1.0%
Wは耐食性を向上させる効果を有する。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Wを過度に含有させると、製造コストを増加させるため、W含有量は1.0%以下とし、0.8%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、W含有量は0.05%以上であるのが好ましく、0.1%以上であるのがより好ましい。
Sn:0〜1.0%
Snは耐酸性を向上させるのに有効である。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Snを過度に含有させると、熱間加工性を低下させる。このため、Sn含有量は1.0%以下とし、0.8%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Sn含有量は0.005%以上であるのが好ましく、0.01%以上であるのがより好ましい。
REM:0〜0.050%
REMは、Ca同様、鋼の熱間加工性を改善する元素である。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、REMを過度に含有させると、却って熱間加工性を低下させる。このため、REM含有量は0.050%以下とし、0.040%以下であるのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、REM含有量は、0.005%以上であるのが好ましく、0.01%以上であるのがより好ましい。
ここで、REMとは、ランタノイドの15元素にYおよびScを合わせた17元素の総称である。これらの17元素のうちの1種以上を鋼に含有することができ、REM含有量は、これらの元素の合計含有量を意味する。
本発明の化学組成において、残部はFeおよび不可避的不純物である。ここで「不可避的不純物」とは、鋼を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
2.金属組織
2−1.二相ステンレス鋼線材の金属組織におけるフェライト相の体積率
本発明では、二相ステンレス鋼線材の金属組織を規定する。金属組織中のオーステナイト相は、その後の伸線加工およびボルト加工において、一部が加工誘起マルテンサイト相に変態する。加工誘起マルテンサイトは高い強度を有するが、その割合が過剰であると、ボルト首部での破断を生じる。このため、本発明では、加工時に変態を生じないフェライト相の体積率を規定する。具体的には、本発明に係る鋼線材ではオーステナイト−フェライト二相組織において、組織の全体積に対するフェライト相の体積率を35.0%以上とする。全体積に対するフェライト相の体積率は37.0%以上であるのが好ましく、40.0%以上であるのがより好ましい。
一方、全体に対するフェライト相の体積率が過剰であると、所望する強度を有するボルトが得られないため、フェライト相の体積率は65.0%以下とする。フェライト相の体積率は63.0%以下であるのが好ましく、60.0%以下であるのがより好ましい。
なお、フェライト相の体積率は鋼線材の縦断面を鏡面研磨し、鋼線の長手方向に垂直な断面について、シュウ酸溶液中で電解エッチングを行って、フェライト相を着色し、画像解析により面積率を算出して体積率を求めた。なお、定量金属組織学的に「体積率」と「面積率」とは等しいことが知られている。
2−2.マルテンサイト組織の安定性
上述のように、オーステナイト相の一部が加工誘起マルテンサイト相に変態する。オーステナイトから加工誘起マルテンサイトへの変態は含有する元素により変化し、下記(i)式の左辺値をその指標とする。
Md30(℃)=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−13.7Cr−29(Ni+Cu)−18.5Mo−68Nb ・・・(i)
但し、上記(i)式中の各元素記号は、鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
上記(i)式左辺値が−200℃未満であるとオーステナイト相が安定して加工誘起マルテンサイト相が生成し難くなり、また、強度が劣位になり、応力集中部で割れが生じやすくなる。このため、(i)式左辺値は−200℃以上とし、−170℃以上であるのが好ましく、−150℃以上であるのがより好ましい。
一方、(i)式左辺値が130℃超であると、オーステナイト相の相安定性が低下し、マルテンサイト相に容易に変態しやすくなる。この結果、加工後のマルテンサイト相の体積率が過剰になり、延性が低下しボルト首部において破断が生じやすくなる。このため、(i)式左辺値は130℃以下とし、120℃以下であるのが好ましく、100℃以下であるのがより好ましい。
3.鋼線材の径
本願においては、伸線加工を行なう前の鋼線材の直径は6.6mm以上とする。鋼線材の直径は7.0mm以上であるのが好ましく、12.0mm以上であるのがより好ましく、14.0mm以上であるのがさらに好ましい。また、鋼線材の直径は20.0mm以下であるのが好ましく、16.0mm以下であるのがより好ましい。なお、本発明においては、鋼線材とは、棒状に熱間圧延された鋼で、コイル状に巻かれた鋼材を指し、所謂「バーインコイル」を含むものとする。また、鋼線とは、上記鋼線材に対して、主として、伸線などの冷間加工を施してコイル状に巻いたものを指す。
4.ボルト加工後の硬度
図1は、ボルトの形状を模式的に示した図である。鋼線をボルト加工する際には、加工硬化により図1の符号1に示すボルトの頭部の強度が高くなり、硬度が上昇する。また、図1の符号4はボルトのねじ部を示している。ねじ部においても転造加工がなされるため、加工硬化が生じ、硬度が上昇する。一方、図1の符号3で示されるボルトの円筒部は、加工の前後で硬度が大きく上昇しない。
このような理由から、通常、頭部において硬度の値が最も大きくなり、最大硬度の値をとる。また、円筒部において硬度の値が最も小さくなり、最小硬度の値をとる。
ところで、二相ステンレス鋼は加工前においても強度が高い。このため、常法でボルトを製造すると、通常、加工度が低く、加工硬化が生じにくい円筒部であっても強度が高くなる。そして、円筒部で伸びが生じず、首部への応力集中を緩和することができない。この結果、首部で破断しやすくなる。本発明では首部で生じる応力集中を緩和するため、加工されたボルトの最大硬度と最小硬度との差が、ビッカース硬度で150以上とする。
これにより、最大硬度の値をとる頭部と、最小硬度の値をとる円筒部との強度差を適切に保ち、首部に生じる応力を緩和することができる。また、ボルトの最大硬度と最小硬度との差が、ビッカース硬度で155以上であるのがより好ましく、160以上であるのがさらに好ましい。一方、硬度の差が大きくなりすぎると、円筒部の強度が弱く曲がり易くなるなどボルト全体の強度が劣化する。したがって、ボルトの最大硬度と最小硬度との差は250以下であるのが好ましい。
なお、本発明においては、表面を研磨した後、ボルト断面の中心軸において、ボルト頭部の先端1.0mmから0.5mmごとに、ボルトの末端までマイクロビッカース硬さ試験を行い、最大硬度と最小硬度とを決定する。
5.製造方法
5−1.鋼線材の製造方法
上記の化学組成を有する鋼塊を連続鋳造法により鋳造する。鋼塊は、造塊法によりビレットにしてもよい(JIS G 0203(2009)参照。)。続いて、均熱、熱間圧延(熱間線材圧延)を施し、上記直径とする。その後、得られた鋼線材を900〜1100℃の範囲で、3〜20分間保持する溶体化熱処理を施し、水冷を施す。続いて、酸洗処理を行なう。
5−2.ボルトの製造方法
上記、酸洗処理後の鋼線材に蓚酸等により皮膜処理を施した後、加工率(断面減少率)が5〜25%の範囲で伸線加工を行ない、ボルト用鋼線とする。得られたボルト用鋼線に鍛造加工を施し、ボルトの形状に成形する。さらに、強度の調整等のために熱処理を施す場合は、150〜700℃、5〜120分の範囲で、無酸素雰囲気で熱処理を施すことが好ましい。必要に応じて、表面研磨等を行ない、本発明におけるボルトとする。なお、表面研磨を行なわない場合は、ショットブラストによる表面処理の後、塗装の焼付けを行なってもよい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有する鋼を300kgの真空溶解炉において溶解し、直径178mmのビレットに鋳造した。そのビレットから熱間圧延によって、直径13.0mmの鋼線材等を作製した。この際の熱間圧延終了温度は1050℃であった。それに続いて、溶体化熱処理として、1060℃で20分保持し、水冷した。その後、酸洗してからシュウ酸皮膜処理を施した後、冷間で伸線加工を施して直径12.0mm等のボルト製品用の鋼線を製造した。なお、酸洗は塩酸に浸漬した後、1%HFと10%HNOとの混合酸に5分浸漬することで行った。
得られた鋼線材について、フェライト相の体積率を測定した。フェライト相の体積率は鋼線材の縦断面を鏡面研磨し、鋼線の長手方向に垂直な断面について、シュウ酸溶液中で電解エッチングを行って、フェライト相を着色し、画像解析により面積率を算出して体積率を求めた。
また、鋼線材について、JIS Z 2241(2011)に基づき、引張試験を行なった。引張試験の試験片は、14A号形状を用いた。
上記鋼線材に、冷間鍛造を施し、ボルトの形状にした。得られたボルトに熱処理を施す場合は、150〜700℃、5〜120分の範囲で、無酸素雰囲気で熱処理を施し、ボルトとした。ボルト形状にした際の冷間鍛造性についても評価を行なった。
また、作製したボルトについても鋼線材と同様に、JIS B 1054(2013)に基づき、引張試験を行ない、その破断箇所について調べた。引張試験の試験片は、ボルトそのものを用いた。
また、ボルト加工の際の冷間鍛造性は、3段ヘッダーにより六角等に100本圧造加工を施し、圧造割れの有無により評価した。また、ボルトについては、その耐食性を、JIS Z 2371(2015)に基づき、塩水噴霧試験を実施した。耐食性は168hの塩水噴霧試験後の発錆の状況で評価した。具体的には、無発錆またはわずかな点錆の発生の場合は、耐食性を○、流れ錆または全面発錆の場合は耐食性を×とした。
作製したボルトについて、ボルト断面の中心軸において、JIS Z 2244(2009)に基づき、硬さ試験を実施した。硬さ試験は、マイクロビッカース試験機を用い、ボルトの先端1.0mmから末端まで、0.5mm間隔で測定を行い、最大硬度と最小硬度とを算出した。なお、硬度(硬さ)測定には(株)ミツトヨ社製HM200を用いた。
以下、試験結果をまとめて示す。
Figure 2019178381
Figure 2019178381
表2に示すように、本発明例の鋼線材およびボルトでは、耐食性、加工性、および引張り特性が良好であり、首部での破断が観察されなかった。なお、本発明例であるが、好ましい製造条件を外れるNo.10は、首部での破断が見られたものの、円筒部で伸びが観察され、破断状態はやや良好であった。一方、本発明の規定を満足しない比較例では、耐食性、加工性または引張特性を満足せず、ボルトにおいては首部での破断が観察された。
1:頭部
2:首部
3:円筒部
4:ねじ部

Claims (5)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C:0.06%以下、
    Si:2.0%以下、
    Mn:0.01〜5.5%、
    P:0.04%以下、
    S:0.03%以下、
    N:0.06〜0.35%、
    Ni:1.5〜8.0%、
    Cr:17.5〜28.0%、
    Mo:0.05〜5.5%、
    Cu:0.05〜3.0%、
    Al:0〜0.1%、
    Ti:0〜0.25%、
    Nb:0〜0.50%、
    Co:0〜1.0%、
    Ca:0〜0.0050%、
    Mg:0〜0.0050%、
    B:0〜0.0030%、
    V:0〜1.0%、
    Zr:0〜0.02%、
    Ta:0〜0.07%、
    W:0〜1.0%、
    Sn:0〜1.0%、
    REM:0〜0.050%、
    残部:Feおよび不可避的不純物であり、
    下記(i)式で示されるMd30が−200℃以上130℃以下であり、
    金属組織中のフェライト相が、体積%で、35.0〜65.0%である、ボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材。
    Md30(℃)=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−13.7Cr−29(Ni+Cu)−18.5Mo−68Nb ・・・(i)
    但し、上記(i)式中の各元素記号は、鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
  2. 前記化学組成が、質量%で、
    Al:0.01〜0.1%、
    Ti:0.05〜0.25%、
    Nb:0.10〜0.50%、
    Co:0.02〜1.0%、
    Ca:0.0005〜0.0050%、
    Mg:0.0005〜0.0050%、
    B:0.0001〜0.0030%、
    V:0.03〜1.0%、
    Zr:0.003〜0.02%、
    Ta:0.01〜0.07%、
    W:0.05〜1.0%、
    Sn:0.005〜1.0%、および
    REM:0.005〜0.050%、
    から選択される1種以上を含有する、
    請求項1に記載のボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材。
  3. 直径が6.6mm以上である、
    請求項1または2に記載のボルト用オーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のオーステナイト−フェライト二相ステンレス鋼線材を用いたボルト。
  5. 前記ボルト断面の中心軸における前記ボルト頭部の先端より1.0mmの位置から末端までの最大硬度と最小硬度との差が、ビッカース硬度で、150以上である、請求項4に記載のボルト。
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