JP2014043616A - 二相ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐食性、強度および耐水素脆化特性に優れた二相ステンレス鋼およびその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.03%以下、Si:0.3%以下、Mn:3.0%以下、P:0.040%以下、S:0.008%以下、Cu:0.2〜2.0%、Ni:5.0〜6.5%、Cr:23.0〜27.0%、Mo:2.5〜3.5%、W:1.5〜4.0%、N:0.24〜0.40%およびAl:0.03%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、相感受性指数X[2.2Si+0.5Cu+2.0Ni+Cr+4.2Mo+0.2W]が52.0以下であり、強度指数Y[Cr+1.5Mo+10N+3.5W]が40.5以上であり、さらに、耐孔食性指数PREW[Cr+3.3(Mo+0.5W)+16N]が40以上である化学組成を有するとともに、圧延方向に平行な厚さ方向断面において、表層から1mm深さまでの厚さ方向に平行な直線を引いた時、該直線に交わるフェライト相とオーステナイト相との境界の数が160以上である金属組織を有することを特徴とする二相ステンレス鋼。
ただし、上記式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フェライト相とオーステナイト相とからなる二相ステンレス鋼およびその製造方法に関する。
二相ステンレス鋼は、耐食性および溶接性に優れており、フェライト系ステンレス鋼またはオーステナイト系ステンレス鋼に比べて、特に、耐海水腐食性および強度に優れている。したがって、材料の薄肉化を容易に行うことができ、経済性を有する工業材料として古くから広範囲に使用されている。
特に、高Cr−高Mo二相ステンレス鋼は、優れた耐食性および強度を有するため、ラインパイプ、熱交換器用部品、石油・化学工業用のプロセス鋼管・配管、油井管等、様々な分野に適用されている。近年、油井用のアンビリカルチューブ等では、油井の深海化および材料の薄肉化に伴いさらなる高強度材料が要求され、さらに水素脆化特性という性能も新たに要求されてきている。しかしながら、二相ステンレス鋼中のCrおよびMoの含有量が高いほど、800〜1000℃程度の温度域において硬くて脆い金属間化合物(σ相、χ相)が析出しやすくなる。これは、下記の理由による。
二相ステンレス鋼の中実ビレットは、鋼塊を熱間鍛造または熱間圧延して得た長尺の鋼片を放冷した後、この鋼片に切断、切削等の機械加工が施されて製造される。高Cr−高Mo二相ステンレス鋼は、特に放冷時にσ相が析出し、素材が著しく硬化されるため、割れが発生しやすく、各種の加工時で切断および切削が困難となる。したがって、極力σ相の析出を抑制することが製造上望ましく、従来、CrおよびMoの含有量の低減、熱処理条件の変更、冷却条件の変更等の様々な提案がなされている。
例えば、特許文献1では、組織安定指数PSI(=3Si+Cr+3.3Mo)を40以下とした二相ステンレス鋼が提案されている。特許文献1では、二相ステンレス鋼の通常の熱間加工時の加熱条件、熱処理条件および溶接条件でσ相等が生成しないとしている。
特許文献2では、二相ステンレス鋼を1110℃以上に加熱したのち、熱間加工を施して継目無鋼管を製造する方法において、最終圧延終了後に800+5Cr+25Mo+15W≦T(℃)≦1150を満足する温度範囲まで再加熱した後、急冷処理する二相ステンレス鋼の製造方法が提案されている。特許文献2では、σ相の析出なく、優れた耐食性を有し、かつ高強度二相ステンレス鋼管を製造できるとしている。
特許文献3では、フェライト量およびPRE値を所定範囲とした二相ステンレス鋼が提案されている。特許文献3では、これにより、耐海水性に優れた二相ステンレス鋼が得られるとされている。特許文献4では、Mo含有量を低減させてσ相の生成を抑制し、フェライト量およびPREWを所定範囲とした二相ステンレス鋼が提案されている。特許文献4では、これにより、温間加工性、耐すきま腐食性および組織安定性に優れる二相ステンレス鋼が得られるとされている。
特許文献5および6では、フェライト量およびオーステナイト相とフェライト相それぞれのPREW値および比を所定範囲とした二相ステンレス鋼が提案されている。特許文献5および6ではいずれも、これにより、耐食性および組織安定性が良好な二相ステンレス鋼が得られるとされている。
特開平5−132741号公報 特開平9−241746号公報 特表2002−529599号公報 特表2003−503596号公報 特表2005−501969号公報 特表2005−501970号公報
上述のように、耐食性向上元素であるCrおよびMoの含有量を低減させると、二相ステンレス鋼としての耐食性および強度を損なう。一方、CrおよびMo含有量を高めた鋼では、熱間鍛造または熱間圧延の後の冷却時、溶接時、熱間曲げ加工時さらに最終の製品熱処理後の冷却時などに、σ相が析出しやすい。特に、最終の製品熱処理後の冷却にてσ相が析出すると製品性能を著しく損なう。このため、従来技術においては、鋼の化学組成、組織状態、さらには熱処理条件等を管理することが示されている。しかしながら、熱処理後の冷却過程においてσ相析出を防止するには、冷却開始温度をσ相析出温度以上とする必要があり、高温での熱処理が適用されるため、粗粒な組織となり耐水素脆化特性に悪影響を及ぼす。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、二相ステンレス鋼としての耐食性を損なうことなく高強度化でき、σ相析出を抑制することで熱処理温度を低温化でき、さらに高加工度の冷間加工を組み合わせることで細粒組織を得て優れた耐水素脆化特性を発揮する二相ステンレス鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意研究を行った結果、以下の知見を得るに至った。
(a)各元素のσ相感受性に及ぼす影響、すなわち、各種の二相ステンレス鋼についてビレット放冷時および溶接時の熱履歴を模擬した時効処理(900℃×600秒)後の衝撃値を調査し、σ相ノーズとビレット放冷時の冷却曲線について検討を重ねた。その結果、σ相感受性に影響を与える元素であるSi、Cu、Ni、Cr、MoおよびWによって総合的に表されるσ相感受性指数Xが所定の条件を満足するように成分調整することが有効であることを見出した。
(b)各元素の強度に及ぼす影響を検討した結果、高強度化に寄与する元素であるCr、Mo、WおよびNによって表わされる強度指数Yが所定の条件を満足するように成分調整することが有効であることを見出した。上記指数XとYの所定の条件を同時に満足することでσ相析出を抑制した高強度二相ステンレス鋼を提供できる。
(c)上記二相ステンレス鋼において冷間仕上げにおける冷間加工度と熱処理温度との最適化により製品の細粒組織が得られることを見出した。所定の条件を満足することで耐水素脆化性に優れた二相ステンレス鋼を提供できる。
本発明は、上記の知見を基礎としてなされたものであり、下記の二相ステンレス鋼およびその製造方法を要旨とする。
(1)質量%で、C:0.03%以下、Si:0.3%以下、Mn:3.0%以下、P:0.040%以下、S:0.008%以下、Cu:0.2〜2.0%、Ni:5.0〜6.5%、Cr:23.0〜27.0%、Mo:2.5〜3.5%、W:1.5〜4.0%、N:0.24〜0.40%およびAl:0.03%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
下記(i)式で表されるσ相感受性指数Xが52.0以下であり、
下記(ii)式で表される強度指数Yが40.5以上であり、さらに
下記(iii)式で表される耐孔食性指数PREWが40以上である化学組成を有するとともに、
圧延方向に平行な厚さ方向断面において、表層から1mm深さまでの厚さ方向に平行な直線を引いた時、該直線に交わるフェライト相とオーステナイト相との境界の数が160以上である金属組織を有することを特徴とする二相ステンレス鋼。
X=2.2Si+0.5Cu+2.0Ni+Cr+4.2Mo+0.2W・・・(i)
Y=Cr+1.5Mo+10N+3.5W・・・(ii)
PREW=Cr+3.3(Mo+0.5W)+16N・・・(iii)
ただし、(i)〜(iii)式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味する。
(2)Feの一部に代えて、質量%で、さらにCa:0.02%以下、Mg:0.02%以下、B:0.02%以下および希土類元素:0.2%以下から選択される1種以上を含有することを特徴とする上記(1)に記載の二相ステンレス鋼。
(3)質量%で、C:0.03%以下、Si:0.3%以下、Mn:3.0%以下、P:0.040%以下、S:0.008%以下、Cu:0.2〜2.0%、Ni:5.0〜6.5%、Cr:23.0〜27.0%、Mo:2.5〜3.5%、W:1.5〜4.0%、N:0.24〜0.40%およびAl:0.03%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
下記(i)式で表されるσ相感受性指数Xが52.0以下であり、
下記(ii)式で表される強度指数Yが40.5以上であり、さらに
下記(iii)式で表される耐孔食性指数PREWが40以上である化学組成を有する鋼に対して、
冷間加工において75%以上の加工度を付与し、1020〜1100℃で溶体化熱処理を行うことを特徴とする二相ステンレス鋼の製造方法。
(4)上記(3)に記載の二相ステンレス鋼の製造方法であって、鋼の化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、さらにCa:0.02%以下、Mg:0.02%以下、B:0.02%以下および希土類元素:0.2%以下から選択される1種以上を含有することを特徴とする二相ステンレス鋼の製造方法。
本発明によれば、σ相の析出が抑制されるので、製品熱処理温度を低温で処理でき、さらに適正な冷間加工度を付与することで、単位深さあたりに多くのフェライト相およびオーステナイト相の組織を持つ、耐水素脆化特性に優れた二相ステンレス鋼を得ることができる。
σ相感受性指数Xと900℃で600秒の時効後の衝撃値との関係を示す図である。 強度指数Yと0.2%耐力YSとの関係を示す図である。
1.化学組成
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.03%以下
Cは、オーステナイト相を安定化するのに有効な元素である。しかし、その含有量が過剰な場合、炭化物が析出しやすくなり、耐食性が劣化する。したがって、Cの含有量は0.03%以下とする。C含有量は0.02%以下であるのが好ましい。上記の効果を得たい場合には、Cを0.010%以上含有させるのが好ましい。
Si:0.3%以下
Siは、鋼の脱酸に有効な元素である。しかし、その含有量が過剰な場合、σ相の生成が促進される。そのため、Siの含有量は0.3%以下とする。Si含有量は0.25%以下であるのが好ましい。上記の効果は微量でも発揮されるが、特に、Siを脱酸剤として用いる場合には0.01%以上含有させることが好ましい。
Mn:3.0%以下
Mnは、溶製時の脱硫および脱酸に有効であるとともに、オーステナイト相の安定化に有効な元素である。また、Mnは、熱間加工性の向上に寄与する元素でもある。さらに、MnにはNの溶解度を大きくする作用がある。しかし、その含有量が過剰な場合、耐食性を劣化させる。したがって、Mnの含有量は3.0%以下とする。Mn含有量は2.5%以下であるのが好ましい。上記の効果は微量でも発揮されるが、特に、Mnを脱硫または脱酸のために含有させる場合には、0.01%以上含有させることが好ましい。
P:0.040%以下
Pは、鋼中に不可避的に混入する不純物元素である。その含有量が過剰な場合、耐食性および靱性の劣化が著しくなる。したがって、Pの含有量は0.040%以下とする。P含有量は0.030%以下であるのが好ましい。
S:0.008%以下
Sは、Pと同様、鋼中に不可避的に混入する不純物元素であり、鋼の熱間加工性を劣化させる。また、硫化物は孔食の発生起点となり耐孔食性を劣化させる。そのため、Sの含有量は少ない方が良く、0.008%以下であれば実用上特に問題とはならない。S含有量は0.005%以下であるのが好ましい。
Cu:0.2〜2.0%
Cuは、還元性の低いとされる低pH環境、例えば、HSOまたはHS環境での耐食性向上に特に有効な元素である。これらの効果を得るためには、Cuを0.2%以上含有させる必要がある。しかし、過剰に含有させた場合、熱間加工性を劣化させるだけでなく、σ相の生成を促進する。そのため、Cuの含有量は2.0%以下とする。Cu含有量は0.3%以上であるのが好ましく、0.4%以上であるのがより好ましい。また、Cu含有量は1.5%以下であるのが好ましく、0.8%以下であるのがより好ましい。
Ni:5.0〜6.5%
Niは、オーステナイトを安定化させるために必須の元素である。Ni含有量が低いとフェライト量が多くなり過ぎて、二相ステンレス鋼としての特長が失われる。また、フェライト中へのNの固溶度は小さいため、フェライト量が多くなると窒化物が析出しやすくなり耐食性が劣化する。そのため、Niは5.0%以上含有させる。一方、Ni含有量が過剰な場合、σ相の析出が容易になり靱性が劣化する。したがって、Ni含有量は、6.5%以下とする。Ni含有量は5.3%以上であるのが好ましく、6.0%以下であるのが好ましい。
Cr:23.0〜27.0%
Crは、耐食性および強度を確保するために必須の元素である。Cr含有量が低いと、いわゆるスーパー二相ステンレス鋼といえるだけの耐食性が得られない。したがって、Crは23.0%以上含有させる。一方、Crの含有量が過剰な場合、σ相の析出が顕著になり、耐食性の低下とともに、熱間加工性の低下および溶接性の劣化を招く。したがって、Cr含有量は27.0%以下とする。Cr含有量は25.0%以上であるのが好ましく、26.0%以下であるのが好ましい。
Mo:2.5〜3.5%
Moは、Crと同様、耐食性の向上、特に耐孔食性および耐隙間腐食性の向上に有効な元素である。また、鋼の高強度化にも有効な元素である。そのため、Moを2.5%以上含有させる必要がある。一方、その含有量が過剰な場合、σ相が析出しやすくなるため、Mo含有量は3.5%以下とする。Mo含有量は2.7%以上であるのが好ましい。また、Mo含有量は3.2%以下であるのが好ましく、3.0%未満であるのが好ましい。
W:1.5〜4.0%
Wは、Moと比べて、σ相などの金属間化合物の生成が少なく、耐食性、特に耐孔食性および耐隙間腐食性を向上させる元素である。また、鋼の高強度化にも非常に有効な元素であり、Wを適量含有させれば、CrおよびMoさらにはNの含有量を増やさずに高い耐食性を確保することができる。そのため、Wを1.5%以上含有させる必要がある。しかし、Wを過剰に含有させても耐食性の向上効果は飽和するため、Wの含有量は4.0%以下とする。W含有量は1.8%以上であるのが好ましく、2.0%以上であるのがより好ましい。また、W含有量は3.8%以下であるのが好ましい。
N:0.24〜0.40%
Nは、強力なオーステナイト生成元素であり、二相ステンレス鋼の熱的安定性および耐食性の向上ならびに高強度化に有効な元素である。フェライト相とオーステナイト相とのバランスを適正なものにするために、フェライト生成元素であるCrおよびMoの含有量との関係でNを適量含有させる必要がある。Nは、Cr、MoおよびWと同様に合金の耐食性を向上させる効果も有する。そのため、Nを0.24%以上含有させる必要がある。一方、その含有量が過剰になると、ブローホールの発生による欠陥、溶接時の熱影響による窒化物生成等により鋼の靱性および耐食性を劣化させる。したがって、Nの含有量は0.40%以下とする。Nは0.30%を超えて含有させるのが好ましく、0.32%を超えて含有させるのがより好ましい。
Al:0.03%以下
Alは脱酸剤として用いられるが、窒化物(AlN)を形成すると靭性の低下が懸念される。したがって、Alの含有量は0.03%以下とする。
X:52.0以下
Si、Cu、Ni、Cr、MoおよびWの各元素は、σ相を生成しやすい元素であるため、それぞれの含有量を所定の範囲とすると共に、下記(i)式で表されるσ相感受性指数Xが52.0以下である必要がある。σ相感受性指数Xが52.0以下となるように化学組成を調整することで、900℃で600秒の時効後の衝撃値(JIS Z 2242:2005)を20J/cm以上としやすくなり、優れた耐脆化割れ性が得られる。σ相感受性指数Xは、51.0以下であるのが好ましい。σ相感受性指数Xの下限は特に規定しないが、強度および耐食性確保の面から、46.0以上であるのが好ましい。
X=2.2Si+0.5Cu+2.0Ni+Cr+4.2Mo+0.2W・・・(i)
ただし、(i)式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味する。
Y:40.5以上
Cr、Mo、WおよびNの各元素は、高強度化に寄与する固溶強化型の元素であるため、それぞれの含有量を所定の範囲とすると共に、下記(ii)式で表される強度指数Yが40.5以上である必要がある。強度指数Yが40.5以上となるように化学組成を調整することで、0.2%耐力YSが620MPaとなり、高強度化を達成することができる。強度指数Yは、十分な高強度化効果を得るためには、41.5以上であるのが好ましい。強度指数Yの上限は特に規定しないが、σ相析出を抑制するためには、48.0以下であるのが好ましい。
Y=Cr+1.5Mo+10N+3.5W・・・(ii)
ただし、(ii)式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味する。
PREW:40以上
Cr、Mo、WおよびNの各元素については、それぞれの含有量を所定の範囲とすると共に、本発明の二相ステンレス鋼の耐食性、特に耐海水腐食性を改善するためには、下記(iii)式で表される耐孔食性指数PREWが40以上である必要がある。耐孔食性指数PREWは、一般には35以上となるように調整されるが、本発明の二相ステンレス鋼ではCr、MoおよびNの含有量を高めてPREWが40以上とする。これにより、著しく優れた耐食性を得ることができる。耐孔食性指数PREWの上限は特に規定しないが、σ相析出を抑制するためには、48.0以下であるのが好ましい。
PREW=Cr+3.3(Mo+0.5W)+16N・・・(iii)
ただし、(iii)式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味する。
本発明に係る二相ステンレス鋼は、上記の各元素を含有し、残部がFeおよび不純物からなるものである。なお、「不純物」とは、二相ステンレス鋼を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
本発明に係る二相ステンレス鋼は、Feの一部に代えて、質量%で、さらに以下に示す量のCa、Mg、Bおよび希土類元素から選択される1種以上を含有させても良い。
Ca:0.02%以下
Mg:0.02%以下
B:0.02%以下
希土類元素:0.2%以下
Ca、Mg、Bおよび希土類元素はいずれも、不純物のSが結晶粒界に偏析するのを抑制して、熱間加工性を向上させる元素であるので、本発明に係る二相ステンレス鋼用溶接材料に含有させても良い。しかし、これらの含有量が過剰な場合、鋼中に孔食の起点となる硫化物、酸化物、炭化物および窒化物が多く生成し、耐食性が劣化する。したがって、これらの元素から選択される一種以上を含有させる場合には、Ca、MgおよびBについては0.02%以下、希土類元素については0.2%以下の範囲で含有させることが好ましい。上記の熱間加工性向上の効果を得るためには、Ca、MgおよびBについてはそれぞれ0.0003%以上、希土類元素については0.01%以上含有させるのが好ましい。上記のCa、Mg、Bおよび希土類元素は、そのうちのいずれか1種のみ、または2種以上の複合で含有することができる。これらの元素の2種以上を含有させる場合には、その合計含有量は0.25%以下とすることが好ましい。
なお、希土類元素は、Sc、Yおよびランタノイドの合計17元素の総称であり、これらの元素から選択される一種以上を含有させることができる。希土類元素の含有量は上記元素の合計量を意味する。
2.金属組織
本発明に係る二相ステンレス鋼は、圧延方向に平行な厚さ方向断面において、表層から1mm深さまでの厚さ方向に平行な直線を引いた時、該直線に交わるフェライト相とオーステナイト相との境界の数が160以上である金属組織を有する。
二相ステンレス鋼の金属組織が粗粒になると、耐水素脆化特性に悪影響を及ぼす。優れた耐水素脆化特性を得るためには、細粒な金属組織とする必要があり、特に、圧延方向に平行な厚さ方向において、単位長さ当たりに存在するフェライト相とオーステナイト相との層数を多くする必要がある。したがって、本発明では、二相ステンレス鋼の圧延方向に平行な厚さ方向断面において、表層から1mm深さまでの厚さ方向に引いた直線が、フェライト相とオーステナイト相との境界と交わる数を160以上とする。該直線に交わるフェライト相とオーステナイト相との境界数は、180以上であるのが望ましい。
組織の観察方法については特に制限はないが、例えば、圧延方向に平行な厚さ方向断面について10%シュウ酸水溶液により組織エッチを施し、表層から1mm深さまでを光学顕微鏡を用いて倍率100倍で撮像した深さ方向への連続写真において、表層から1mm深さまでの直線がフェライト相とオーステナイト相との境界と交わる数を測定する。フェライト相/オーステナイト相境界数の測定は、1箇所で行っても良いが、2〜3mmピッチで5箇所程度について行い、その平均値を用いるのが望ましい。
3.製造方法
本発明に係る二相ステンレス鋼を製造する方法については、上記の金属組織が得られる限り制限は設けないが、特に冷間加工および溶体化熱処理は、下記の条件を満足する範囲で行うのが望ましい。それぞれについて、説明する。
冷間加工度:75%以上
冷間加工度を高くすることにより、同一温度で熱処理した場合より細粒の組織を得ることができる。また加工度が高いほど再結晶温度は低くすることができる。この2つのメリットを得るためには、冷間加工度は75%以上とするのが望ましい。一方、加工度が過剰に高いと、工具の損傷が激しくなるため、冷間加工度は90%以下であるのが望ましい。
固溶化熱処理温度:1020〜1100℃
二相ステンレス鋼は、1020℃未満の温度で固溶化熱処理を行っても、析出物を十分に固溶させることが困難であり、熱処理での均熱完了から水冷開始までの間にσ相が析出しやすくなる。一方、1100℃を超えて熱処理すると組織の粗大化が顕著となる。したがって、固溶化熱処理は、1020〜1100℃の温度範囲において行う。
本発明の二相ステンレス鋼は成分面での設計によりσ相が極めて析出しにくいため、通常の二相ステンレス鋼よりも低温の熱処理温度を採用することができる。前述の冷間加工度の影響との合成により、表層に均一で微細な二相組織を得ることができる。水素脆化は一般にフェライト相の部分で発生するため、このようなフェライトが粗大でなく微細に分散した組織は水素脆化を防ぐ面において極めて有効である。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有する二相ステンレス鋼をVIM溶解炉にて10kg溶製し、この鋳片を1250℃で2時間保持した後、熱間鍛造を行い、厚さ30mmの板材を作製した。次いで、得られた板材に1110℃で、30分の溶体化熱処理を実施した後、水焼入れを施した。
σ相感受性は、900℃、600秒の時効後の衝撃値で評価した。すなわち、溶体化熱処理後の板材から採取したVノッチ試験片を時効した後、JIS Z 2242(2005)に従って衝撃値を測定した。また、耐食性(耐海水腐食性)は、溶体化熱処理後の板材に孔食試験を実施して臨界孔食発生温度CPTを測定した。孔食試験は、ASTM G48に規定されている塩化第二鉄による孔食試験方法に従った。また強度は、溶体化熱処理後の板材からJIS Z2201(1998)の10号試験片を採取し、常温での引張試験を行った。これらの結果を表2に示す。
図1は、表1および2に示される実施例について、(i)式で示されるσ相感受性指数Xと900℃で600秒の時効後の衝撃値との関係を示す図である。図1に示すように、σ相感受性指数Xが低いほど衝撃値が高く、σ相の析出が抑制される。特に、σ相感受性指数Xが52.0以下となるように成分調整することで、σ相の析出が格段に抑制される。このように、σ相感受性指数Xは、σ相の析出量の評価、ひいてはビレット放冷時の割れ感受性の評価方法として有用である。
図2は、強度指数Yと0.2%耐力YSとの関係を示す図である。図2に示すように、強度指数が高いほど0.2%耐力YSが高く、特に41.5以上となるように成分調整することで、一層の高強度化効果が得られる。このように、強度指数Yは、材料の強度評価方法として有用である。
表2に示すように、参考例a〜iは、いずれも900℃、600秒の時効後の衝撃値が18J/cm以上であり、σ相析出が大幅に抑制されていた。このため、ビレット放冷時の割れを抑制することができ、しかも、各種加工での切削性を向上することができる。また、参考例a〜iは、いずれも強度指数Yが40.5以上であり、0.2%耐力YSが620MPa以上で高強度化を達成することができる。さらに、参考例a〜iは、いずれも耐孔食性指数PREWが40以上であり、臨界孔食発生温度CPTが70℃以上であった。
一方、比較例j〜mは、σ相感受性指数Xが52.0を超え、また強度指数Yが40.5未満の例である。特に、比較例jはNi含有量が本発明で規定される範囲を外れ、比較例kは、化学組成は本発明で規定される範囲内にあるが、σ相感受性指数Xおよび強度指数Yが本発明で規定される範囲を外れ、比較例lは、Si含有量が本発明で規定される範囲を外れ、比較例mは、CuおよびNiの含有量が本発明で規定される範囲を外れる例である。これらの比較例では、いずれも、900℃、600秒の時効後の衝撃値が低く、σ相の析出抑制が不十分であった。このため、ビレット放冷時に割れが発生することが予想される。また、これらの比較例では0.2%耐力YSがいずれも620MPa未満であり、高強度化が不十分であった。比較例nは、化学組成およびσ相感受性指数Xは本発明で規定される範囲内にあるが、強度指数Yが本発明で規定される範囲を外れる例である。この比較例では0.2%耐力YSが620MPa未満と高強度化が不十分であった。
表3に示す化学組成を有する二相ステンレス鋼をVIM溶解炉にて10kg溶製し、この鋳片を1250℃で2時間保持した後、熱間鍛造を行い、厚さ30mmの板材を作製した。次いで、得られた板材に表4に示す加工度を付与して冷間圧延を実施し、表4に示す温度で溶体化熱処理を実施した後、水焼入れを施した。
σ相感受性は、900℃、600秒の時効後の衝撃値で評価した。すなわち、溶体化熱処理後の板材から採取したVノッチ試験片を時効した後、JIS Z 2242(2005)に従って衝撃値を測定した。また、耐食性(耐海水腐食性)は、溶体化熱処理後の板材に孔食試験を実施して臨界孔食発生温度CPTを測定した。孔食試験は、ASTM G48に規定されている塩化第二鉄による孔食試験方法に従った。また強度は、溶体化熱処理後の板材からJIS Z2201(1998)の10号試験片を採取し、常温での引張試験を行った。これらの結果を表4に併せて示す。
組織の判定は圧延方向に平行な厚さ方向断面に組織エッチを施し、表層から1mm深さまでの直線がフェライト相とオーステナイト相との境界と交わる数がいくつであるかを、光学顕微鏡を用いて倍率100倍で撮像した深さ方向の連続写真において確認した。なお、上記のフェライト相/オーステナイト相境界数は、2〜3mmピッチで5カ所について行い、その平均値を求めた。
水素脆化試験は、板材より切り出した直径2.54mm、長さ55mmの試験片を用いた。35℃に保たれた5%硫化水素+1g/lチオ尿素水溶液中に1000ppmの水素をチャージした上で100時間浸漬し、0.2%耐力の60%、70%、80%、90%、100%の引張荷重を付与した。試験後に試験片表面の割れの有無を評価した。表4では、割れがなかったものを○、割れがあったものを×とした。
表4に示すように、本発明例である試験No.1〜8は、いずれも900℃、600秒の時効後の衝撃値が20J/cm以上であり、σ相析出が大幅に抑制されていた。このため、ビレット放冷時の割れを抑制することができ、しかも、各種加工での切削性を向上することができる。また、試験No.1〜8は、いずれも強度指数Yが40.5以上であり、0.2%耐力YSが620MPa以上で高強度化を達成することができる。さらに、試験No.1〜8は、いずれも耐孔食性指数PREWが40以上であり、臨界孔食発生温度CPTが70℃以上であった。
一方、比較例である試験No.9〜12は、いずれもσ相感受性指数Xが52.0を超え、また強度指数Yが40.5未満の例である。比較例である試験No.13〜16は、σ相感受性指数Xは52.0以下であるが、強度指数Yが40.5未満の例である。これらの比較例では0.2%耐力YSがいずれも620MPa未満であり、高強度化が不十分であった。
また、本発明例である試験No.1〜8は、いずれも水素脆化試験試験において0.2%耐力の80%でも割れの発生がなく、優れた耐水素脆化特性を有する。
これに対して、比較例である試験No.17〜20は、表層から1mm深さまでの直線が交わるフェライト相/オーステナイト相境界数が160未満であり、本発明の規定から外れるため、0.2%耐力の80%でも割れが確認されており、耐水素脆化の点では不十分である結果となった。
本発明の合金によれば、合金の成分設計を、PREWを高めるとともに、σ相感受性指数Xおよび強度指数Yが所定の条件を満たすように設定することで、σ相析出が抑制される。さらに適正な冷間加工度と熱処理温度を付与することで細粒組織を得ることができ、高強度でσ相感受性に優れかつ耐水素脆化性に優れる二相ステンレス鋼を提供することができる。本発明の合金は、特に、油井の深海化により強度および耐水素脆化性が重要視されるアンビリカルチューブをはじめとして、ラインパイプ、熱交換器用部品、石油・化学工業用のプロセス鋼管・配管や油井管等に好適である。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.03%以下、Si:0.3%以下、Mn:3.0%以下、P:0.040%以下、S:0.008%以下、Cu:0.2〜2.0%、Ni:5.0〜6.5%、Cr:23.0〜27.0%、Mo:2.5〜3.5%、W:1.5〜4.0%、N:0.24〜0.40%およびAl:0.03%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
    下記(i)式で表されるσ相感受性指数Xが52.0以下であり、
    下記(ii)式で表される強度指数Yが40.5以上であり、さらに
    下記(iii)式で表される耐孔食性指数PREWが40以上である化学組成を有するとともに、
    圧延方向に平行な厚さ方向断面において、表層から1mm深さまでの厚さ方向に平行な直線を引いた時、該直線に交わるフェライト相とオーステナイト相との境界の数が160以上である金属組織を有することを特徴とする二相ステンレス鋼。
    X=2.2Si+0.5Cu+2.0Ni+Cr+4.2Mo+0.2W・・・(i)
    Y=Cr+1.5Mo+10N+3.5W・・・(ii)
    PREW=Cr+3.3(Mo+0.5W)+16N・・・(iii)
    ただし、(i)〜(iii)式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味する。
  2. Feの一部に代えて、質量%で、さらにCa:0.02%以下、Mg:0.02%以下、B:0.02%以下および希土類元素:0.2%以下から選択される1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の二相ステンレス鋼。
  3. 質量%で、C:0.03%以下、Si:0.3%以下、Mn:3.0%以下、P:0.040%以下、S:0.008%以下、Cu:0.2〜2.0%、Ni:5.0〜6.5%、Cr:23.0〜27.0%、Mo:2.5〜3.5%、W:1.5〜4.0%、N:0.24〜0.40%およびAl:0.03%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
    下記(i)式で表されるσ相感受性指数Xが52.0以下であり、
    下記(ii)式で表される強度指数Yが40.5以上であり、さらに
    下記(iii)式で表される耐孔食性指数PREWが40以上である化学組成を有する鋼に対して、
    冷間加工において75%以上の加工度を付与し、1020〜1100℃で溶体化熱処理を行うことを特徴とする二相ステンレス鋼の製造方法。
  4. 請求項3に記載の二相ステンレス鋼の製造方法であって、鋼の化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、さらにCa:0.02%以下、Mg:0.02%以下、B:0.02%以下および希土類元素:0.2%以下から選択される1種以上を含有することを特徴とする二相ステンレス鋼の製造方法。
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