JP2012184469A - Inスパッタリングターゲットの製造方法 - Google Patents

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雄也 陸田
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Abstract

【課題】 バッキングプレートからのCuの拡散を抑制して不純物の含有を低減可能なInスパッタリングターゲットの製造方法を提供すること。
【解決手段】 CuまたはCu合金製のバッキングプレート1上にNi膜2を成膜する工程と、加熱されたバッキングプレート1のNi膜2上でIn原料3を溶解し、さらに冷却して固化させることでInスパッタリングターゲットを作製する工程とを有している。特に、Ni膜をイオンプレーティング法または溶射法により成膜することが好ましい。
【選択図】図1

Description

この発明は、In内へのCu拡散を低減可能なInスパッタリングターゲットの製造方法に関するものである。
近年、化合物半導体による薄膜太陽電池が実用に供せられるようになり、この化合物半導体による薄膜太陽電池としては、Cu−In−Ga−Se四元系合金膜(以下、CIGS膜と称す)からなる光吸収層を用いたものが知られている。
上記CIGS膜からなる光吸収層の形成方法として、蒸着法により成膜する方法が知られており、この方法により得られたCIGS膜からなる光吸収層は高いエネルギー変換効率が得られるものの、基板の大型化に伴い蒸着法による成膜においては、膜厚の面内分布の均一性が未だ十分とはいえない。そのために、スパッタ法によってCIGS膜からなる光吸収層を形成する方法が提案されている。
このCIGS膜をスパッタ法により成膜する方法として、まず、Inスパッタリングターゲットを使用してスパッタによりIn膜を成膜し、このIn膜の上にCu−Ga二元系合金ターゲットを使用してスパッタすることによりCu−Ga二元系合金膜を成膜し、得られたIn膜およびCu−Ga二元系合金膜からなる積層膜をSe雰囲気中で熱処理してCu−In−Ga−Se四元系合金膜を形成する方法(いわゆる、セレン化法)が提案されている。
従来、上記のようなInスパッタリングターゲットを作製する場合、例えば特許文献1に記載されているように、外周に堰を設けて鋳型を形成したCu製バッキングプレートをホットプレートの上に載置して加熱し、その上にInインゴットを投入し、溶解した後、放冷して固化させることでInスパッタリングターゲットを作製する方法が知られている。
特開2010−24474号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、従来のInスパッタリングターゲットの製造方法では、Cuのバッキングプレートを加熱して、その上にIn原料を投入して溶解させるため、溶解したIn中にバッキングプレートからCuが拡散してしまい、冷却して固化させた際にInスパッタリングターゲット中に不純物としてCuが含まれてしまうという問題があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、バッキングプレートからのCuの拡散を抑制して不純物の含有を低減可能なInスパッタリングターゲットの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のInスパッタリングターゲットの製造方法は、CuまたはCu合金製のバッキングプレート上にNi膜を成膜する工程と、加熱された前記バッキングプレートの前記Ni膜上でIn原料を溶解し、さらに冷却して固化させることでInスパッタリングターゲットを作製する工程とを有していることを特徴とする。
このInスパッタリングターゲットの製造方法では、バッキングプレートのNi膜上でIn原料を溶解し、さらに冷却して固化させることでInスパッタリングターゲットを作製するので、バリア層として機能するNi膜によりバッキングプレートからのCuの拡散が抑制され、Inスパッタリングターゲットの不純物含有量を低減することができる。また、NiとInとの接合性が高いため、バッキングプレートとInスパッタリングターゲットとの十分な接合強度も得ることができる。
また、本発明のInスパッタリングターゲットの製造方法は、前記Ni膜をイオンプレーティング法または溶射法により成膜することを特徴とする。
すなわち、このInスパッタリングターゲットの製造方法では、Ni膜をイオンプレーティング法または溶射法により成膜するので、バッキングプレートとの密着性の良好なNi膜を得ることができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るInスパッタリングターゲットの製造方法によれば、バッキングプレートのNi膜上でIn原料を溶解し、さらに冷却して固化させることでInスパッタリングターゲットを作製するので、バッキングプレートからのCuの拡散を抑制することができると共に、バッキングプレートとInスパッタリングターゲットとの十分な接合強度も得ることができる。
本発明に係るInスパッタリングターゲットの製造方法の一実施形態において、製造方法を説明するための概略的な断面図である。
以下、本発明に係るInスパッタリングターゲットの製造方法の一実施形態を、図1を参照して説明する。
本実施形態のInスパッタリングターゲットの製造方法は、図1に示すように、CuまたはCu合金製のバッキングプレート1上にNi膜2を成膜するNi膜形成工程と、加熱されたバッキングプレート1のNi膜2上でIn原料3を投入、溶解し、さらに冷却して固化させることでInスパッタリングターゲットを作製する工程とを有している。
また、上記Ni膜形成工程では、Ni膜2をイオンプレーティング法により成膜する。このイオンプレーティングによる成膜条件は、例えば初期到達真空圧力:1×10−5Torr(1.33×10−3Pa)以下、蒸着時間:約30min、膜厚:約14μmとする。
なお、Ni膜2の厚さは、10〜100μmであることが好ましい。Ni膜2が10μm未満では、バッキングプレートからのCuの拡散を防止できない場合があり、100μmを超えると、バッキングプレートからの剥離が発生する場合がある。
上記バッキングプレート1は、外周に堰となる円筒状の型5(SUS製)を設けて鋳型を形成した状態で、In原料3を投入する。この投入するIn原料3としては、99.99%以上の原料Inインゴットを用いる。
また、バッキングプレート1の加熱はホットプレート6上にバッキングプレート1を設置して行い、In原料3の溶解温度を例えば175℃に設定して加熱する。
In原料3が十分に溶解した後、例えば冷却時間:4時間で放冷し、固化させることでバッキングプレート1に接合されたInインゴット4が得られる。そして、このInインゴット4の表面を機械加工により研削して所定形状とすることで、Inスパッタリングターゲットが作製される。
このように本実施形態のInスパッタリングターゲットの製造方法では、バッキングプレート1のNi膜2上でIn原料を溶解し、さらに冷却して固化させることでInスパッタリングターゲットを作製するので、バリア層として機能するNi膜2によりバッキングプレート1からのCuの拡散が抑制され、Inスパッタリングターゲットの不純物含有量を低減することができる。また、NiとInとの接合性が高いため、バッキングプレート1とInスパッタリングターゲットとの十分な接合強度も得ることができる。
また、Ni膜2をイオンプレーティング法により成膜するので、バッキングプレート1との密着性の良好なNi膜を得ることができる。このNi膜2は、上記のようにイオンプレーティング法により成膜することが好ましいが、電解めっきで形成しても構わない。なお、無電解めっきの場合は、P(リン)が含有されて濡れ性が低下する場合がある。
次に、上記本実施形態に基づいて実際にInスパッタリングターゲットを作製した実施例について説明する。
本発明の実施例では、シンクロン社製イオンプレーティング装置(型番:BMC−800T)を用いCu製バッキングプレート上にNi膜をイオンプレーティング法により成膜した。また、この成膜条件は、初期到達真空圧力:1×10−5Torr(1.33×10−3Pa)以下、蒸着時間:約30min、膜厚:約14μmとした。
さらに、In原料3の溶解温度は175℃とし、バッキングプレート1および堰となる円筒状の型5を設けて鋳型を形成し、ホットプレート6上で加熱し、溶解温度に到達した後、溶解したIn原料3を投入した。また、溶解したIn原料3の放冷による冷却時間は、4時間とした。また、作製したターゲットのサイズは、直径50.8mm×厚さ10mmとした。
このように作製した本実施例のInスパッタリングターゲットについて、ICP法(高周波誘導結合プラズマ法)を用いてCuおよびNiの濃度を測定した不純物分析結果を以下の表1に示す。この不純物分析では、バッキングプレート(BP)から1mmおよび5mmの深さ位置におけるCuおよびNiの濃度を測定した。
なお、本発明の従来例として、Ni膜を形成せずにCu製バッキングプレート上に原料Inを直接投入し、本実施例と同様の条件で溶解し、固化させたInスパッタリングターゲットも作製して同様に評価した。
Figure 2012184469
この表1の評価結果からわかるように、従来例では、バッキングプレートから1mmおよび5mmのいずれの深さ位置でもCuの不純物濃度が750質量ppm以上と高いのに対し、本発明の実施例では、Cuの濃度が28ppm以下となり大幅に低減されていると共に、Niの濃度も13ppmと極微量に抑制されている。
このように本実施例の製造方法は、非常に不純物濃度が低いInスパッタリングターゲットが得られている。
また、超音波探傷装置(日立エンジニアリングアンドサービス、FS−LINE)を用いて測定したところ、実施例では接合率が90%であり、Ni膜はInへの濡れ性に優れ、良好に接合されていることが分かった。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態および上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施形態において、イオンプレーティング法によりNi膜を成膜する方法を例示したが、Ni膜を成膜する方法はイオンプレーティング法に限定されず、溶射法を用いてもよい。この場合でも上記の実施形態と同様の優れた効果が得られる。
1…バッキングプレート、2…Ni膜、3…In原料、4…Inインゴット、6…ホットプレート

Claims (2)

  1. CuまたはCu合金製のバッキングプレート上にNi膜を成膜する工程と、
    加熱された前記バッキングプレートの前記Ni膜上でIn原料を溶解し、さらに冷却して固化させることでInスパッタリングターゲットを作製する工程とを有していることを特徴とするInスパッタリングターゲットの製造方法。
  2. 請求項1に記載のInスパッタリングターゲットの製造方法において、
    前記Ni膜をイオンプレーティング法または溶射法により成膜することを特徴とするInスパッタリングターゲットの製造方法。
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