JP2012184367A - 生成ガス中のcos処理装置及びcos処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生成ガス中のCOS濃度の状況をリアルタイムで検知し、迅速な対応措置をとることができる生成ガス中のCOS処理装置及びCOS処理方法を提供する。
【解決手段】COSを含む生成ガス12を処理するCOS触媒を有する第1のCOS変換器13Aと、該第1のCOS変換器13Aの前流側に設けられ、生成ガス中のCOS濃度を計測するレーザ分析装置15Aと、前記レーザ分析装置15Aの計測の結果、COS濃度が閾値を超えている際、生成ガスの流路を主流路L1からバイパス流路L2へ切り替える流路切替手段19と、バイパス流路L2に介装され、COSを含む生成ガス12を処理するCOS触媒を有する第2のCOS変換器13Bと、前記求めたCOS濃度が、閾値濃度を超える場合には、流路切替手段19をバイパス流路L2側へ切替え、第2のCOS変換器13Bで未変換のCOSを処理する制御を行う制御装置20と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、生成ガス中のCOS処理装置及びCOS処理方法に関する。
近年では、良質な化石燃料だけではなく、低質な化石燃料をも積極的に用いるという多様化の観点から、石炭や重質油といった低質な燃料の有効利用が求められている。また、火力発電の分野では発電効率向上の観点から、ガス燃料を用いるガスタービンとスチームタービンを併用した複合発電や、炭化水素ガスを燃料電池に導入する発電も普及しつつある。そこで、低質な燃料をガス化してこれらの発電に利用する研究開発が行われている。
ところで、低質な燃料には一般に硫黄化合物が多く含まれており、これをガス化したガスをそのまま燃焼すると硫黄化合物が硫黄酸化物として煙突から大気に排出されて酸性雨等の環境破壊源となる。そこで、通常の火力発電においてはボイラの後流に排煙脱硫装置を設置して、硫黄化合物をたとえば石膏として除去することが実用化されている。ところが、複合発電においてはガスタービンの入口温度が通常の火力発電におけるボイラの温度よりも高いために材料の腐食が顕著である。そこで、硫黄化合物をはじめとする各種の不純物を、ガスタービンの後流ではなく前流において除去し、材料を保護する必要があり、前記排煙脱硫装置は適用できない。燃料電池発電においても、材料の保護による発電効率及び耐久性の確保は必須であり、各種の不純物は同様に燃料電池の前流において除去する必要がある。
前記不純物の除去方法として、水溶性の成分は水スクラバで除去し、H2S(硫化水素)についてはアミン類の水溶液で除去する、いわゆる湿式ガス精製プロセスが実用化されている。ところが、アミン類の水溶液ではH2Sは除去できるが、硫化カルボニル(COS)は除去できない。そこで、COS転換触媒を用いて(1)式に示す加水分解反応を行って、アミン類の水溶液で除去できるH2Sの形に変換する反応を促進している。
COS+H2O→H2S+CO2 …(1)
ここに、COS転換触媒としては、例えばチタニアを含む触媒やアルミナとIV族金属とバリウムを含む触媒や、アルカリ金属と酸化クロムとアルミナを含む触媒が知られている(特許文献1)。
特開2004−75712号公報
ところで、ガス化ガスの運転に応じて、COSの含有量が増減する場合や、触媒機能が低下した際に、所望のCOS転換率に達しない場合には、後流側の配管やガスタービン等の機器類が腐食する、という問題がある。
また、COSが分解されない場合、脱硫装置では分解されず、例えばガスタービン等で燃焼される際にSO2となって、排出される。これにより環境中に硫黄酸化物が高濃度の排出されるおそれがある。
ここで、未分分解COSが発生した場合、その原因が生成ガス中のCOSの過渡的な濃度増大であるか、COS変換装置自身の変換能力が不十分なのかが、把握できないという問題がある。
従来においては、ガスを採取し、その後ガスクロマトグラフ分析を行うことで分析しているが、分析に数分程度を要し、応答性が低いので、秒単位の測定ができないという問題がある。
そこで、ガス化ガス中のCOSの過渡的な濃度の増大やCOS変換器における変換不十分な際に、その状況を秒単位で迅速且つ連続してルタイムで検知し、迅速な対応措置をとることが切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、生成ガス中のCOSの濃度の増大やCOS変換器における変換不十分な際に、その状況をリアルタイムで検知し、迅速な対応措置をとることができる生成ガス中のCOS処理装置及びCOS処理方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、硫化カルボニル(COS)を含む生成ガスを処理するCOS触媒を有する第1のCOS変換器と、該第1のCOS変換器の前流側に設けられ、生成ガス中のCOS濃度を計測するレーザ分析装置と、前記レーザ分析装置の計測の結果、COS濃度が閾値を超えている際、生成ガスの流路を主流路からバイパス流路へ切り替える流路切替手段と、バイパス流路に介装され、硫化カルボニル(COS)を含む生成ガスを処理するCOS触媒を有する第2のCOS変換器と、前記求めたCOS濃度が、閾値濃度を超える場合には、流路切替手段をバイパス流路側へ切替え、第2のCOS変換器で未変換のCOS(硫化カルボニル)を処理する制御を行う制御装置と、を具備することを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記第1のCOS変換器の後流側に設けられ、COS変換処理された生成ガス中のCOS濃度を計測するレーザ分析装置を具備することを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置にある。
第3の発明は、第1の発明において、前記第1のCOS変換器の内部ガスの温度を、生成ガス成分の吸光度の相対強度より計測することを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置にある。
第4の発明は、第3の発明において、温度計測の結果、前記第1のCOS変換器の内部ガスが低い場合には増熱する制御を行うことを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置にある。
第5の発明は、第1の発明において、レーザ分析装置が、生成ガス中にレーザ光を導入する第1の計測部と、第1の計測部に半導体レーザ装置から半導体レーザ光を照射し、レーザ吸収分光法により燃料ガス中のCOS濃度を計測する第1の検出器と、を具備することを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置にある。
第6の発明は、第2の発明の生成ガス中のCOS処理装置を、2系統(第1系統、第2系統)並列に設け、この2系統のCOS処理装置を交互に用いて、生成ガス中のCOSを処理するに際し、第1系統の第1のCOS変換器でCOS変換処理しつつ、第1のCOS変換器の後流側のCOS濃度を計測し、COS変換漏れが発生した場合、第1系統の第1のCOS変換器の後流側から第2系統の第1のCOS変換器の上流側に戻す戻しラインを介して、未処理のCOSを含むCOS変換処理された生成ガスを第2系統の第1のCOS変換器に導入し、該第1のCOS変換器でCOS変換処理することを特徴とするCOS処理方法にある。
本発明によれば、生成ガス中のCOSの濃度の増大やCOS変換器における変換不十分な際に、その状況をリアルタイムで検知し、迅速な対応措置をとることができる。
図1は、実施例1に係る生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。 図2は、実施例2に係る生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。 図3は、実施例2に係る他の生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。 図4−1は、実施例3に係る生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。 図4−2は、実施例3に係る他の生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。 図5は、実施例3に係る他の生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。 図6は、COガスの吸光度の信号強度と、回転量指数(J)との関係図である。 図7は、温度300Kと400Kにおける振動遷移におけるR枝におけるポンプ光のエネルギーの吸収スペクトル強度図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明による実施例に係る生成ガス中のCOS処理装置について、図面を参照して説明する。図1は、実施例1に係る生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。
図1に示すように、本実施例に係る生成ガス中のCOS処理装置10Aは、硫化カルボニル(COS)を含む生成ガス12を処理するCOS触媒を有する第1のCOS変換器13Aと、該第1のCOS変換器13Aの前流側に設けられ、生成ガス12中のCOS濃度を計測するレーザ分析装置15Aと、前記レーザ分析装置15Aの計測の結果、COS濃度が閾値を超えている際、生成ガスの流路を主流路L1からバイパス流路L2へ切り替える流路切替手段19と、バイパス流路L2に介装され、硫化カルボニル(COS)を含む生成ガス12を処理するCOS触媒を有する第2のCOS変換器13Bと、前記求めたCOS濃度(X)が、閾値濃度(Y)を超える場合には、流路切替手段19をバイパス流路L2側へ切替え、第2のCOS変換器13Bで未変換のCOS(硫化カルボニル)を処理する制御を行う制御装置20と、生成ガス12中の硫黄酸化物を除去する脱硫装置21とを具備するものである。
ガス化炉11は公知のものであり、例えば石炭や重質油などの低質燃料と、ガス化剤である酸素、空気、または酸素富化された空気が投入され、ガス化ガスである生成ガス12が取り出される。
この取り出された生成ガス12は、公知の集塵装置を用いて煤塵を除去することが望ましい。この煤塵が除去された生成ガス12に含まれるCOSを第1のCOS変換器13Aを用いてCOS変換処理している。
本実施例では、第1のCOS変換器13Aの前流側に、生成ガス12中のCOS濃度を計測するレーザ分析装置15Aが設けられている。
ここで、レーザ分析装置15Aは、生成ガス12中に半導体レーザ光(以下「レーザ光」という)14を導入する第1の計測部17Aと、第1の計測部17Aに半導体レーザ装置16からレーザ光14を照射し、レーザ吸収分光法により燃料ガス中のCOS濃度を計測する第1の検出器18Aと、を具備するものである。
なお、参照レーザ吸収光(I0)は、第2の検出器18Bで検出し、半導体レーザの波長のずれによる生じる計測誤差を校正している。
半導体レーザの波長は、例えば1.0〜6.0μmとし、より好適には計測波長は1.65μmとしている。
第1の検出器18Aでは、生成ガス12中に含有されるCOS濃度をオンラインで計測し、第1のCOS変換器13AでCOS変換できる許容範囲か否かを確認している。
そして、所定の閾値を設定し、許容範囲でないと判断した際には、制御装置20により流路切替手段19を操作して、生成ガス12の流路を第1のCOS変換器13Aが介装されている主流路L1からバイパス流路L2へ切り替え、バイパス流路L2に介装された第2のCOS変換器13Bにより、未処理であった硫化カルボニル(COS)を触媒処理するようにしている。
すなわち、通常は所定のCOS処理能力範囲内のCOSが含有(数10ppm〜数1000ppm)された生成ガス12が流れてくるが、燃料やガス化炉11等の上流側の不具合により、COS含有量が過渡的に増大するような場合、COS触媒の処理能力を超えることとなり、そのままでは後流側にCOSが流れていくので、バイパス流路L2に介装した第2のCOS変換器13Bにおいて、COS処理することで、未処理のCOSが後流側へ漏れることが解消される。
また、COSの濃度が多量である場合には、ガス化炉11の運転操作の対応により、COS濃度を低減する対策を講じることもできる。
半導体レーザを用いたレーザ分析により、生成ガス12中のガス組成を確認することができる。
本実施例の生成ガス中のCOS処理装置によれば、ガス化炉11からの生成ガス12中のCOSの過渡的な濃度の増大やCOS変換器における変換不十分な際に、その状況を秒単位で迅速且つ連続してルタイムで検知し、迅速な対応措置をとることが可能となる。
本発明による実施例に係る生成ガス中のCOS処理装置について、図面を参照して説明する。図2は、実施例2に係る生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。
図2に示すように、本実施例に係る生成ガス中のCOS処理装置10Bは、実施例1の生成ガス中のCOS処理装置10Aにおいて、第1のCOS変換器13Aの後流側に設けられ、COS変換処理ガス12中のCOS濃度を計測するレーザ分析装置15Bを具備するものである。
レーザ分析装置15Bは、第1のCOS変換器13Aの後流側において、第2の計測部17Bに半導体レーザ装置16から半導体レーザ光14を照射し、レーザ吸収分光法により燃料ガス中のCOS濃度を計測する第2の検出器18Bと、を具備して、COS変換後の生成ガス12中のCOS濃度を計測するようにしている。
この後流側でCOS濃度を計測することで、COS触媒の処理能力が正常であるか否かを判断することができる。
すなわち、第1のCOS変換器13Aの上流側で計測したCOSの量が所定値以下の場合において、後流側でCOS濃度を計測することは、COS触媒の劣化が要因であると判断することができる。
また、本発明を適用することで、単一の装置で複数点の同時迅速測定が可能となるので、COS処理装置のCOS変換能力の状況を精度良く把握することができる。
このような場合においても、制御装置20により流路切替手段19を操作して、生成ガス12の流路を第1のCOS変換器13Aが介装されている主流路L1からバイパス流路L2へ切り替え、バイパス流路L2に介装された第2のCOS変換器13Bにより、未処理であった硫化カルボニル(COS)を触媒処理するようにしている。
図3は、実施例2に係る他の生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。図3に示すように、本実施例のCOS変換装置を2系統(第1系統、第2系統)13A−1、13A−2並列に設け、この2系統のCOS処理装置13A−1、13A−2を交互に用いて、COS変換処理を行う。
そして、生成ガス12中のCOSを連続して処理するに際し、第1系統の第1のCOS変換器13A−1でCOS変換処理しつつ、第1のCOS変換器13A−1の後流側のCOS濃度をレーザ分析装置15B−1で計測し、COS変換漏れが発生した場合、第1系統の第1のCOS変換器13A−1の後流側から第2系統の第1のCOS変換器13A−2の上流側に戻す戻しラインL11を介して、未処理のCOSを含むCOS変換処理された生成ガス12を第2系統の第1のCOS変換器13A−2に導入し、該第1のCOS変換器13A−2でCOS変換処理するようにしている。
図3中、符号L1-1、L1-2は主流路、L2-2はバイパス流路、L12は戻しライン、19−1、19−2は流路切替手段、15B−2はレーザ分析装置を各々図示する。
これにより、連続稼動する際に、2系統のCOS処理装置を設けている場合、通常のメンテナンスのときに、休止していた別の系統のCOS処理装置を用いてCOSを処理することができる。
これにより、第2のCOS変換器13B−1に何等かの不具合等が生じた場合でも、後流側へのCOSの漏れを解消することができる。
本発明による実施例に係る生成ガス中のCOS処理装置について、図面を参照して説明する。図4−1は、実施例3に係る生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。図4−2は、実施例3に係る他の生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。
図5は、実施例3に係る他の生成ガス中のCOS処理装置の概略図である。
図4−1に示すように、本実施例に係る生成ガス中のCOS処理装置10C−1は、実施例2のCOS処理装置10Bにおいて、さらに第1のCOS変換器13Aの内部の温度を計測するレーザ分析装置15Cを具備するものである。
本実施例においては、第1のCOS変換器13A内部のガス温度を、生成ガス12に含有する成分(CO、CH4、CO2等)の吸光度の相対強度より計測するものである。
本実施例では、生成ガス成分中に含有する成分の吸光度を計測し、予め測定しておいた温度曲線に照らして、ガス中の温度計測を行うようにしている。
ここで、レーザ分析装置15Cでは、生成ガス12中に半導体レーザ光14を導入して、COS濃度を計測すると共に、生成ガス12のガス組成(例えばCO)の吸光度を計測する第4の検出器18Dを具備するものである。
半導体レーザ光14は半導体レーザ装置16からのレーザ光を共用している。
これにより、第1のCOS変換器13A内部のガス中の温度を計測することが可能となる。この結果、第1のCOS変換器13A内部が触媒反応温度に適正に保持されているかを確認することができる。
よって、後流側のCOS濃度の増加があった場合、触媒の劣化によるものか、または触媒反応温度が低いかを確認することができる。
触媒反応温度が低い場合には図示しない加熱手段により適切な触媒反応温度(例えば200〜300℃)となるように増熱する制御を図示しない制御手段により行うことができる。
図6は、COガスの蛍光の信号強度と、回転量子数(J)との関係図である。図6中、黒丸印は300Kにおける測定値であり、四角印は400Kにおける測定値である。これらのプロットを結ぶ線は下記数式(1)を用いたフィッティングである。
このチャートは電子状態における基底状態から第一振動励起状態の振動−回転スペクトルである。
また、図7は温度300Kと400Kにおける振動遷移におけるR枝におけるポンプ光のエネルギーの吸収スペクトル強度の図である。
このスペクトル線の回転量子数(J)に対応する相対強度を測定し、その測定結果から、下記数式(1)を温度の関数としてあてはめることにより、測定場の温度を算出することができる。
j/Nj=0=(2J+1)exp(−[(kcBJ)・(J+1)]/(kT))…(1)
ここで、
j:回転量子数Jにおける分子数(数密度)
j=0:全分子数
J:回転量子数
k:ボルツマン定数
c:光速度
B:回転定数
T:温度(回転温度)
である。
よって、例えば図6の300KのR(5)とR(20)とのピークを選択し、CO由来の吸収により信号強度を求め、既知のCOのボルツマン分布のあてはめを行うことで、生成ガスの濃度と温度を予測することができる。
この結果、従来においては、例えば熱電対等における内部の温度計測は、スポット的な温度計測であったものが、計測場全体(レーザ光の光路長全体)の平均温度を非接触で求めることができる。これにより、COS触媒全体の温度が把握できる。
なお、本実施例では、半導体レーザ16からのレーザ光14を共用していたが、図4−2に示す生成ガス中のCOS処理装置10C−2のように、COS濃度計測用の第1の半導体レーザ装置16Aと、温度計測用の第2の半導体レーザ装置16Bとを設け、別々のレーザ源により各々の計測をするようにしてもよい。
これは、生成ガス12中のCOS濃度は、その計測値が数百ppmV程度の存在であるのに対し、CO濃度は、その計測値が10000ppmV以上と高濃度であるので、測定信号の取得が容易となるからである。
なお、本実施例では、石炭ガス中に高濃度で存在するCOの吸光度を適用した例を例示しているが、他の石炭ガス成分(CH4、CO2等)を指標として温度計測することも適用可能である。
図5に示す生成ガス中のCOS処理装置10Dでは、COS触媒を有する第1のCOS変換器13Aの内部の中央とその前後の部分においても温度を計測している。
そして、第1のCOS変換器13Aの内部の入口温度側と出口温度側とを計測して、平均の触媒温度を求めるようにしてもよい。なお、この際中央の温度計測は除くようにしてもよい。
これにより、第1のCOS変換器13Aの触媒内部の温度を監視することができるので、適切な触媒温度条件に保持することができ、COS触媒変換を適切に行うことができる。
なお、図4−2の生成ガス中のCOS処理装置10C−2のように、温度計測用の第2の半導体レーザ16Bを別途設置して、温度計測のみを別途行うようにしてもよい。
以上述べたように、本発明によれば、生成ガス中のCOSの濃度の増大やCOS変換器における変換不十分な際に、その状況をリアルタイムで検知し、迅速な対応措置をとることができ、硫黄酸化物の排出管理を適切に実施することが可能となる。
10A〜10D 生成ガス中のCOS処理装置
12 生成ガス
13A 第1のCOS変換器
13B 第2のCOS変換器
15A〜15C レーザ分析装置
19 流路切替手段
20 制御装置

Claims (6)

  1. 硫化カルボニル(COS)を含む生成ガスを処理するCOS触媒を有する第1のCOS変換器と、
    該第1のCOS変換器の前流側に設けられ、生成ガス中のCOS濃度を計測するレーザ分析装置と、
    前記レーザ分析装置の計測の結果、COS濃度が閾値を超えている際、生成ガスの流路を主流路からバイパス流路へ切り替える流路切替手段と、
    バイパス流路に介装され、硫化カルボニル(COS)を含む生成ガスを処理するCOS触媒を有する第2のCOS変換器と、
    前記求めたCOS濃度が、閾値濃度を超える場合には、流路切替手段をバイパス流路側へ切替え、第2のCOS変換器で未変換のCOS(硫化カルボニル)を処理する制御を行う制御装置と、を具備することを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1のCOS変換器の後流側に設けられ、COS変換処理された生成ガス中のCOS濃度を計測するレーザ分析装置を具備することを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置。
  3. 請求項1において、
    前記第1のCOS変換器の内部ガスの温度を、生成ガス成分の吸光度の相対強度より計測することを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置。
  4. 請求項3において、
    温度計測の結果、前記第1のCOS変換器の内部ガスが低い場合には増熱する制御を行うことを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置。
  5. 請求項1において、
    レーザ分析装置が、
    生成ガス中にレーザ光を導入する第1の計測部と、
    第1の計測部に半導体レーザ装置から半導体レーザ光を照射し、レーザ吸収分光法により燃料ガス中のCOS濃度を計測する第1の検出器と、を具備することを特徴とする生成ガス中のCOS処理装置。
  6. 請求項2の生成ガス中のCOS処理装置を、2系統(第1系統、第2系統)並列に設け、
    この2系統のCOS処理装置を交互に用いて、生成ガス中のCOSを処理するに際し、
    第1系統の第1のCOS変換器でCOS変換処理しつつ、第1のCOS変換器の後流側のCOS濃度を計測し、COS変換漏れが発生した場合、
    第1系統の第1のCOS変換器の後流側から第2系統の第1のCOS変換器の上流側に戻す戻しラインを介して、未処理のCOSを含むCOS変換処理された生成ガスを第2系統の第1のCOS変換器に導入し、該第1のCOS変換器でCOS変換処理することを特徴とするCOS処理方法。

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