JP4459003B2 - 廃棄物処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物を熱分解処理して減容化し、熱分解により生じる熱分解ガスを高温で改質処理したのち洗浄して燃料ガスとして用いる廃棄物処理システムに関する。
従来、廃棄物を熱分解処理などにより減容化処理する廃棄物処理システムが知られている。この廃棄物処理システムは、各家庭、各事業所などから収集された廃棄物などの被処理物を破砕し、破砕された被処理物を熱分解機構により熱分解処理して減容化および無害化を図るものである。
廃棄物を加熱して熱分解する際には、熱分解残渣および熱分解ガスが発生する。この熱分解ガスの利用方法としては、熱分解ガスを燃焼させてその燃焼熱を用いることが考えられる。すなわち、熱分解ガスは、空気などの酸化剤を多量に吹き込むことにより高温にて燃焼する。そして、その際に発生する高温ガスから、水管ボイラーにより熱を回収し、発生する蒸気を用いて蒸気タービン等により発電してエネルギーを回収することが一般的に行なわれている。
しかしながら、蒸気タービンによる発電では、効率を向上させるためには高温高圧の蒸気設定によりボイラーを運転する必要がある。このため、ボイラーチューブの温度が高温腐食領域に入ってしまい、腐食につながる危険性がある。
一方、熱分解ガスを改質し、かつ洗浄して燃料ガスとし、これをガスエンジンやガスタービン、燃料電池などの燃料として用いることが考えられている(例えば、特許文献1参照)。この場合、先ず、改質機構において熱分解ガスに吹き込む酸化剤を理論空燃比未満にして、還元雰囲気にて熱分解ガスを部分燃焼させ、高温のガス雰囲気を作り、熱分解ガスを改質する。次に、その改質ガスをガス洗浄機構において洗浄水により洗浄し、燃料ガスを製造する。また、製造した燃料ガスから、特に硫化水素を取り除く事を目的として、脱硫機構を設置する場合もある。
このようにして製造した燃料ガスは、前述のように、ガスエンジンやガスタービン、燃料電池などに燃料として供給することにより発電する事が可能となる。この方法では、発電のために高温高圧の蒸気を必要としないために、高温腐食の心配がないこと、小型のシステムにおいても発電効率が低下しないこと、また、改質機構下流側では処理ガス流量が少なく、配管や機器等を小型化できること、などの利点を有している。
上述した燃料ガスは、廃棄物の組成や、熱分解機構、改質機構およびガス洗浄機構、脱硫機構の運転条件により、可燃成分の組成や硫黄、窒素、塩素等の燃焼時に大気汚染物質となる成分の含有量が変動する。すなわち、廃棄物は諸々の物質の混合物である為、構成する元素比や物質の混合割合は大きく変動する。廃棄物中の不燃物や可燃物の混合割合が変動した場合、不燃物は熱分解をおこさないため、熱分解ガスの発生割合が変動する事になる。
例えば、可燃物として、木質系物質とプラスチック、食材等では熱分解できない灰分や水分の含有量、構成する元素割合が異なるため、熱分解ガスの発生割合が異なり、生じる熱分解ガスの組成も異なってしまう。また、プラスチックにしても、例えば、塩化ビニルやウレタン、ポリエステルでは構成する元素割合が異なる為、熱分解ガスの発生割合や組成と、硫黄、窒素、塩素等の含有量は異なる事になる。さらに、廃棄物中に熱分解ガス中の特定成分、例えば、アンモニアや塩化水素を吸収する物質が含まれていた場合、その物質の含有量により、熱分解ガス中の特定成分の含有量は異なる事になる。
すなわち、廃棄物組成の変動により、熱分解ガスの発生割合と組成、そして硫黄、窒素、塩素等の含有量は変動する。
特開2001−41437号公報
このように、廃棄物を加熱することにより熱分解ガスを生じさせ、この熱分解ガスを高温還元雰囲気で改質させて改質ガスとし、さらに、この改質ガスを洗浄水により洗浄して燃料ガスとし、この燃料ガスを燃料として利用するガス利用施設を備えた廃棄物処理システムでは、ガス利用施設に供給する燃料ガス中の可燃成分の発生量や、大気汚染、腐食、配管閉塞の原因となる微量成分の発生量を一定の範囲に保持することが望ましい。しかしながら、燃料ガス中の可燃成分、大気汚染や腐食や配管閉塞の原因となる微量成分の発生量は、廃棄物組成や上流側機構の運転条件等の複雑な要因によって変動していた。
本発明の目的は、燃料ガス中の可燃成分、大気汚染や腐食や配管閉塞の原因となる微量成分の発生量を適切にコントロールすることができる廃棄物処理システムを提供することにある。
本発明の廃棄物処理システムは、廃棄物を加熱して熱分解し熱分解ガスを発生させる熱分解機構と、前記熱分解ガスに酸化剤を吹き込んで部分燃焼させ高温還元雰囲気で改質させて改質ガスとする改質機構と、前記改質ガスを洗浄水により洗浄して燃料ガスとするガス洗浄機構と、前記燃料ガスを燃料として利用し所定の出力を得ると共に排ガスを生じるガス利用設備を備えた廃棄物処理システムであって、前記ガス洗浄機構と前記ガス利用設備との間に設けられ、前記燃料ガス中の硫化水素を除去する脱硫装置と、前記ガス利用設備から生じる排ガスに含まれる硫黄酸化物を計測する成分計測手段と、前記成分計測手段により計測された硫黄酸化物の濃度が設定レベルより低い場合は、前記ガス利用設備への燃料ガスの経路を、前記脱硫装置に対してバイパスさせるバイパス手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、排ガスの組成を計測し、その計測値により脱硫機構を制御することによって、燃料ガス中の可燃成分、大気汚染や腐食や配管閉塞の原因となる微量成分の発生量を適切にコントロールすることができる。
以下、本発明による廃棄物処理システムの一実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、この実施の形態における廃棄物処理システムの全体構成を示している。図1において、1は各家庭、各事業所などから収集された廃棄物で、図示しない破砕機により所定形状に破砕され、熱分解機構2に投入される。熱分解機構2は、投入された被処理物(破砕された廃棄物)を加熱して熱分解処理し、減容化および無害化を図る。この廃棄物の熱分解により、熱分解機構2には熱分解残渣および熱分解ガス3が発生する。
熱分解残渣は図示しない残渣排出機構により外部に排出される。熱分解ガス3は、後段のガス改質機構4に導入され、改質される。すなわち、改質機構4では、熱分解ガス3に吹き込む酸化剤を理論空燃比未満にして、還元雰囲気にて熱分解ガスを部分燃焼させ、高温のガス雰囲気を作り、熱分解ガスを改質する。この改質ガス(改質された熱分解ガス)5は、ガス洗浄機構6に導入され、このガス洗浄機構6において洗浄水7により洗浄され、燃料ガス8が製造される。
燃料ガス8はガス利用設備9(例えば、ガスエンジンやガスタービン、燃料電池など)に燃料として供給され、出力として、例えば、発電電力などのエネルギーが得られる。また、ガス利用設備9からは、燃料ガス8の利用結果として、排ガス10が排出される。
11はガス分析器(成分計測手段)で、燃料ガス8の成分を分析し、計測する。すなわち、燃料ガス8には、メタン、水素、一酸化炭素などの熱量成分と、硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素などの大気汚染源となる微量有害成分が含まれており、これら各成分のいずれか、或いは複数の組み合わせを測定する。
12aは制御手段で、ガス分析器11により計測された成分値に基き、前記熱分解機構2における加熱熱量、加熱時の温度分布、滞在時間、廃棄物供給量、添加物供給量のいずれか、或いは複数の組み合わせを制御する。
ここで、熱分解機構2は、前述のように廃棄物1を加熱して熱分解ガス3に変換させるが、廃棄物を構成する物質、例えば、木質系物質や各種プラスチック、食材等では熱分解に対する反応性、すなわち反応温度や反応時間が異なる。このため、例えば、加熱条件によって、熱分解ガスの発生量や組成と、硫黄、窒素、塩素等の含有量は異なる。このため、廃棄物の供給量、加熱熱量、加熱時の温度分布、熱分解機構内での滞在時間、あるいは薬剤等の添加剤供給などにより、熱分解ガスの発生量や組成と、硫黄、窒素、塩素等の含有量は変動する。
そこで、制御手段12aは、ガス分析器11により分析されたガス洗浄後の燃料ガス8の組成を用い、その組成データを基に熱分解機構2に対し、燃料ガス8の熱量を安定させる、あるいは、大気汚染元となる微量有害成分が少なくなるように制御する。
例えば、熱分解機構2では、廃棄物1に対する加熱熱量が多いほど熱分解ガス3の発生量も多くなる。すなわち、廃棄物1の組成にもよるが、加熱熱量が多いほど(もちろん、ある一定範囲であるが)熱分解は促進され、熱分解ガス3は多く発生する。熱分解ガス3は、前述のようにメタン、水素、一酸化炭素などの熱量成分と、硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素などの大気汚染源となる微量有害成分が含まれているので、加熱熱量を多くすると、熱量成分が増加すると共に、微量有害成分も増加する。
微量有害成分は、一般的に後段機構により処理により除去可能であるため、通常は、熱量優先により熱量成分が増大するように加熱熱量を制御している。しかし、廃棄物の組成成分によっては、微量有害成分が多量に発生し、後段機構による処理では除去し切れない場合も生じる。
このような場合には、廃棄物1に対する加熱熱量を低くし、熱分解ガス3の発生量を低下させることにより、微量有害成分の発生を抑制するように制御する。すなわち、ガス分析器11の分析結果から、燃料ガス8中における微量有害成分の計測値が多い場合は、熱量成分の発生量を多少犠牲にしても、有害成分の発生を抑制するように加熱熱量を制御する。加熱熱量の制御としては、廃棄物の供給量、加熱熱量、加熱時の温度分布、熱分解機構内での滞在時間を調整することにより可能である。
この熱分解機構2に対する制御により、燃料ガス8中の可燃成分、大気汚染や腐食や配管閉塞の原因となる微量成分の発生量を適切にコントロールすることができる。
次に、図2で示す実施の形態を説明する。この実施の形態では、制御手段12bは、ガス分析器11により計測された成分値に基き、前記改質機構4における酸化剤供給量、酸化剤種類、添加剤供給量、温度分布、滞在時間、添加剤供給量のいずれか、或いは複数の組み合わせを制御する。
改質機構4では、熱分解ガス3を部分燃焼させて改質ガスに変換するが、熱分解ガス3の発生量や熱分解ガス3に吹き込む酸化剤の比率により、温度と、改質ガス中の元素割合が変わる。熱分解ガス3は諸々の化学物質の混合物であるため、温度と元素割合、更に反応時間によって製造される改質ガスの組成や流量が変動する。また、熱分解ガス中に含まれる硫黄や塩素、窒素等は、改質機構4において低分子化し硫化水素や硫黄酸化物、アンモニアや窒素や酸化窒素やシアン化水素、塩化水素に変成するが、これらの生成割合も温度と元素割合、反応時間、更にこれら微量物質と反応して変成させる金属や酸・塩基等の存在によって変動する。
これら微量物質と反応して変成させる物質としては、例えば、硫黄酸化物や窒素酸化物、塩化水素と反応する各種塩基製物質や、アンモニアと反応する各種酸性物質、硫化水素と反応する各種金属等がある。このため、例えば、酸化剤として空気あるいは酸素を使用する、あるいは水蒸気や金属等の添加剤を加える事により、改質ガスの組成、すなわち、メタン、水素、一酸化炭素の発生量、更に反応によって生じるアンモニアや塩化水素、硫化水素、シアン化水素の発生量は変動する。
そこで、制御手段12bは、ガス洗浄後の燃料ガス組成を分析し、その組成データを元に改質機構4の制御を行い、燃料ガス熱量を安定させる、あるいは、大気汚染元となる微量有害成分が少なくなるよう改質機構を制御する。すなわち、ガス分析器11による燃料ガス3中のメタン、水素、一酸化炭素、硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素のいずれか、あるいは複数の組み合わせ成分の分析結果に基き、前述のように、酸化剤供給量、酸化剤種類、添加剤供給量、温度分布、滞在時間、添加剤供給量のいずれか、或いは複数の組み合わせを制御する。
例えば、酸化剤として空気を用いた場合、酸化剤である空気の供給量を低下させると熱分解ガスの熱量が増加することが、発明者らによる実験結果により確認されている。すなわち、熱分解ガス3中には重油のような油分が含まれており、改質に当ってはこれを高温で分解している。この高温を得るための熱源は、前述のように熱分解ガスの部分燃焼により得ている。この場合、酸化剤である空気を多量に供給すると部分燃焼が活発となり、油分の分解は促進されるが、改質された燃料ガスの熱量は少なくなる。反対に、酸化剤としての空気供給量を低下させると、部分燃焼が押さえられるため、改質された燃料ガス自体の熱量は高くなる。ただし、油分は充分に分解されずに残存する可能性がある。
このようなことから、空気量を減少させて熱量を増加させる場合は、改質機構4単独で制御するのではなく、他の関連機器と相互に連携して制御することが望ましい。例えば、前段の熱分解機構2において、前述のように、廃棄物1の組成から、微量有害成分の発生を抑えるために、熱量成分の発生をも低減化したような場合は、燃料ガス8としての単位体積当りの熱量不足を補うために、改質機構4において酸化剤としての空気供給量を抑えて改質ガス5の単位体積当り熱量を高める、というように制御する。
このように、改質機構4を制御することにより、燃料ガス8中の可燃成分、大気汚染や腐食や配管閉塞の原因となる微量成分の発生量を適切にコントロールすることができる。
次に、図3で示す実施の形態を説明する。この実施の形態では、制御手段12cは、ガス分析器11により計測された成分値に基き、前記ガス洗浄機構6における洗浄水のpH、洗浄水流量、洗浄水温度のいずれか、或いは複数の組み合わせを制御する。
ガス洗浄機構6では、改質ガス5中の可溶性の酸や塩基等を洗浄水7に吸収させ、改質ガス5を清浄にして燃料ガス8としている。酸や塩基の吸収効率は、ガス中の酸や塩基の濃度や、ガスと水の接触効率、すなわちガス量と洗浄水量や、水温、pH等によって変動する。このため、例えば、ガス洗浄機構のpH、ガス洗浄水流量、ガス洗浄水温度のいずれか、あるいは複数の組み合わせを変動させることにより、ガス洗浄後の酸および塩基の濃度も変動することになる。
そこで、制御手段12cは、ガス分析器11により、ガス洗浄後の燃料ガス8の組成を分析し、その組成データを基に、ガス洗浄機構6を、大気汚染元となる微量有害成分が少なくなるように制御する。このため、ガス分析器11が分析対象とする燃料ガス中の組成は、硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素のいずれかを含み、あるいは複数の組み合わせである。
例えば、アンモニアについてみると、ガス分析器11による分析結果によりアンモニアの量が多い場合は、アンモニアがアルカリ性であることから洗浄水7がアルカリ性の場合計測値は多くなる。このため、洗浄水7のpHを制御して酸性にすることでアンモニアの計測値を低くすることができる。しかし、洗浄水7を酸性にすると、塩化水素の計測値が増えるので、この場合はpHを上げて塩化水素の計測値を下げる。そして、これら両者の計測値が最低になったところが最適なpHであり、このpHの洗浄水を用いる。
また、ガスが水に溶け込む量は水温に依存しているので、例えば、上述の場合、最適なpHに制御して洗浄を行なったもまだ目標値に達しない場合は、水温を下げ、ガス吸収量を上げて目標値を達成するように制御する。
このように、改質機構4を制御することにより、燃料ガス8中の、大気汚染や腐食や配管閉塞の原因となる微量成分の発生量を適切にコントロールすることができる。
次に、図4で示す実施の形態を説明する。前述の各実施の形態では、ガス分析器11の分析結果に基き、熱分解機構2、ガス改質機構4、ガス洗浄機構6を個々に制御する場合を説明したが、この実施の形態では、制御手段12abcは、これら熱分解機構2、ガス改質機構4、ガス洗浄機構6を同時に制御するものである。
すなわち、制御手段12abcは、ガス分析器11により分析されたガス洗浄後の燃料ガス8の組成を基に、熱分解機構2、改質機構4、ガス洗浄機構6のそれぞれを、燃料ガス8の熱量を安定させる、あるいは、大気汚染元となる微量有害成分が少なくなるように制御する。ここで、分析対象とする燃料ガス8中の組成としては、メタン、水素、一酸化炭素、硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素のいずれかを含み、あるいは複数の組み合わせがある。
この場合、制御手段12abcは、熱分解機構2に対しては、ガス分析器11により計測された成分値に基き、加熱熱量、加熱時の温度分布、滞在時間、廃棄物供給量、添加物供給量のいずれか、或いは複数の組み合わせを制御する。また、改質機構4に対しては、ガス分析器11により計測された成分値に基き、酸化剤供給量、酸化剤種類、添加剤供給量、温度分布、滞在時間、添加剤供給量のいずれか、或いは複数の組み合わせを制御する。さらに、ガス洗浄機構6に対しては、ガス分析器11により計測された成分値に基き、洗浄水のpH、洗浄水流量、洗浄水温度のいずれか、或いは複数の組み合わせを制御する。
このように、ガス分析器11により分析された燃料ガス8の組成を基に、熱分解機構2、改質機構4、ガス洗浄機構6のそれぞれを制御するので、一つの機構では処理し切れない組成についても互いに連携して処理することができ、燃料ガス8中の可燃成分、大気汚染や腐食や配管閉塞の原因となる微量成分の発生量を適切にコントロールすることができる。
上記実施の形態では、ガス分析器11により分析された燃料ガス8の組成を基に、熱分解機構2、改質機構4、ガス洗浄機構6のそれぞれを制御しているが、図5で示すように、制御手段12abにより熱分解機構2と改質機構4とを制御したり、図6で示すように、制御手段12acにより熱分解機構2とガス洗浄機構6とを制御したり、図7で示すように、制御手段12bcにより改質機構4とガス洗浄機構6とを制御したりしてもよい。これらの場合においても、ガス分析器11が分析対象とする燃料ガス8中の組成は、メタン、水素、一酸化炭素、硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素のいずれかを含み、あるいは複数の組み合わせである。
これらいずれの場合であっても、各機構を互いに連携させて制御できるので、燃料ガス8中の可燃成分、大気汚染や腐食や配管閉塞の原因となる微量成分の発生量を適切にコントロールすることができる。
上記各実施の形態では、ガス分析器11により燃料ガス8の組成分析を行なっているが、これを大気汚染源について見ると、大気汚染源の原因になる微量有害成分である、硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素などを測定している。これらの成分は、ガス利用設備(例えば、ガスエンジンとする)9において利用された結果、硫黄酸化物、窒素酸化物、塩化水素などとなって排ガスと共に排出される。したがって、排ガス中におけるこれら成分をガス分析器(成分計測手段)13により直接測定分析し、これら成分を低減するように制御することができる。
すなわち、図8乃至図14で示すように、ガス分析器13により、燃料ガス8を燃料とするガス利用設備9からの排ガス10の成分を分析し、その分析結果により熱分解機構2、改質機構4、ガス洗浄機構6のいずれか、或いはそれぞれ、或いはそれらの組み合わせを制御するようにしてもよい。
すなわち、各制御手段12は、ガス分析器13により分析された排ガス10の組成データを用い、その組成データを基に、対応する機構を、大気汚染元となる微量有害成分が少なくなるように制御する。この場合、ガス分析器13が計測分析する成分は、排ガス10中の、硫黄酸化物、窒素酸化物、塩化水素のいずれかを含み、或いは複数の組み合わせである。
このように、排ガス10を直接ガス分析器13で測定し、その組成分析結果により各機構を制御するので、大気汚染や腐食や配管閉塞の原因となる微量成分の発生量を適切にコントロールすることができる。また、ガス分析計13として、市販のNOX計やSOX計を用いることができ、コストを低減することができる。
次に、図15で示す実施の形態を説明する。この実施の形態では、製造した燃料ガス8から、硫化水素を取り除くために脱硫機構14を設置している。すなわち、脱硫機構14はガス洗浄機構6の下流側に設けられ、燃料ガス8中の硫化水素を除去する。また、この脱硫機構14に対してはバイパス手段15を設け、排ガス10に対するガス分析器13により計測された成分値に基き、燃料ガス8の経路をバイパスできるように構成している。この場合、ガス分析器11は排ガス10中の硫黄酸化物を計測する。
ここで、硫化水素は水に対する溶解度が低いため、燃料ガス8中の硫化水素濃度が高い場合は、燃焼後の酸化硫黄濃度低減や、ガスエンジン、ガスタービン、燃料電池等の発電用機器の保護のために、脱硫機構14を設置し、硫化水素を除去している。脱硫機構14としては、例えば、水酸化鉄により硫化水素を硫黄に還元するものや、金属、例えば、亜鉛や鉄等により硫化水素を金属硫化物として回収するものが知られている。
なお、硫化水素濃度は、前述のように、廃棄物組成や上流側機器の運転条件により変動する。したがって、硫化水素濃度が非常に低く問題とならない状態や、ごく少量のみ除去すればよい状態にもなりうる。このような場合でも、単に脱硫機構14を設けただけでは、燃料ガス8を脱硫機構14に通過させなければならない。このことは、水酸化鉄や金属等を無用に劣化させ、あるいは無用な動力消費を行うこととなる。
そこで、脱硫機構14に対してバイパス手段15を設け、ガス分析器13により排ガス10の硫黄酸化物の濃度が十分に低い場合は、燃料ガス8中の硫化水素濃度が低いものと判断し、燃料ガス8を脱硫機構14に通さずにバイパスする。この結果、脱硫機構14における水酸化鉄や金属等の無用な劣化を防止し、あるいは無用な動力消費を防止できる。
もちろん、図16で示すように、燃料ガス8をガス分析計11で分析し、燃料ガス8中の硫化水素濃度を直接測定し、その結果によりバイパス手段15を制御してもよい。
このように、廃棄物処理システムで製造された燃料ガスは、ガスエンジンやガスタービンや燃料電池などに供給して発電する事が可能となるが、前述のように、ガス分析器11或いは13による分析結果により熱分解機構、ガス改質機構、ガス洗浄機構のいずれか又はそれらの組み合わせを制御することにより、燃料ガス8中のメタン、水素、一酸化炭素といった組成や、この可燃性ガス成分に基づく熱量を一定の範囲内に保持することができ、このような燃料ガス利用設備9での安定運転が可能となる。また、腐食や配管閉塞、大気汚染の原因となる硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素といった微量成分を一定の範囲以下に保持することができ、良好な運転状態を得ることができる。
本発明による廃棄物処理システムの一実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、燃料ガス分析結果によりガス改質機構を制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、燃料ガス分析結果によりガス洗浄機構を制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、燃料ガス分析結果により熱分解機構、ガス改質機構、ガス洗浄機構をそれぞれ制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、燃料ガス分析結果により熱分解機構、ガス改質機構をそれぞれ制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、燃料ガス分析結果により熱分解機構、ガス洗浄機構をそれぞれ制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、燃料ガス分析結果によりガス改質機構、ガス洗浄機構をそれぞれ制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、排ガス分析結果により熱分解機構を制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、排ガス分析結果によりガス改質機構を制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、排ガス分析結果によりガス洗浄機構を制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、排ガス分析結果により熱分解機構、ガス改質機構、ガス洗浄機構をそれぞれ制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、排ガス分析結果により熱分解機構、ガス改質機構をそれぞれ制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、排ガス分析結果により熱分解機構、ガス洗浄機構をそれぞれ制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、排ガス分析結果によりガス改質機構、ガス洗浄機構をそれぞれ制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、脱硫機構及びそのバイパス手段を設け、排ガス分析結果によりバイパス手段を制御する実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の、脱硫機構及びそのバイパス手段を設け、燃料ガス分析結果によりバイパス手段を制御する実施の形態を示すシステム構成図である。
符号の説明
1 廃棄物
2 熱分解機構
3 熱分解ガス
4 ガス改質機構
5 改質ガス
6 ガス洗浄機構
7 洗浄水
8 燃料ガス
9 ガス利用施設
10 排ガス
11,13 成分計測手段(ガス分析器)
12 制御手段
14 脱硫機構
15 バイパス手段

Claims (1)

  1. 廃棄物を加熱して熱分解し熱分解ガスを発生させる熱分解機構と、前記熱分解ガスに酸化剤を吹き込んで部分燃焼させ高温還元雰囲気で改質させて改質ガスとする改質機構と、前記改質ガスを洗浄水により洗浄して燃料ガスとするガス洗浄機構と、前記燃料ガスを燃料として利用し所定の出力を得ると共に排ガスを生じるガス利用設備を備えた廃棄物処理システムであって、
    前記ガス洗浄機構と前記ガス利用設備との間に設けられ、前記燃料ガス中の硫化水素を除去する脱硫装置と、
    前記ガス利用設備から生じる排ガスに含まれる硫黄酸化物を計測する成分計測手段と、
    前記成分計測手段により計測された硫黄酸化物の濃度が設定レベルより低い場合は、前記ガス利用設備への燃料ガスの経路を、前記脱硫装置に対してバイパスさせるバイパス手段と、
    を備えたことを特徴とする廃棄物処理システム。
JP2004287578A 2004-09-30 2004-09-30 廃棄物処理システム Expired - Fee Related JP4459003B2 (ja)

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