JP5372794B2 - 沸騰水型原子力プラントの運転方法及び沸騰水型原子力プラント - Google Patents

沸騰水型原子力プラントの運転方法及び沸騰水型原子力プラント Download PDF

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Description

本発明は、沸騰水型原子力プラントの運転方法及び沸騰水型原子力プラントに係り、特に、オフガス系に再結合装置を有する沸騰水型原子力プラントに適用するのに好適な沸騰水型原子力プラントの運転方法及び沸騰水型原子力プラントに関する。
COなどによる地球温暖化が深刻になる状況化にあって、COを発生しない原子力発電プラントは、将来のエネルギー供給源として、年々、全世界で需要が高まっている。
原子力プラントとして、沸騰水型原子力プラント(以下、BWRプラントと称する)がある。BWRプラントには、原子炉圧力容器内の炉心への冷却水の供給を、原子炉圧力容器に接続された再循環系配管に設けられた再循環系ポンプを駆動して行うタイプと、その冷却水の供給を、原子炉圧力容器の底部に設けられてインペラが原子炉圧力容器内に配置されたインターナルポンプを用いて行うタイプの二種類がある。インターナルポンプを有する後者のタイプのBWRプラントは、改良型原子炉(ABWR)プラントと呼ばれている。
BWRプラントでは、原子炉圧力容器内の炉心に装荷された複数の燃料集合体に含まれる核燃料物質の核分裂によって発生する熱により冷却水を加熱して蒸気を発生させる。原子炉圧力容器内で発生したその蒸気がタービンに直接供給される。BWRプラントの運転中、炉心内の冷却水は、核分裂によって発生する中性子及びγ線等の放射線の照射により、放射線分解され、水素及び酸素が発生する。この水素及び酸素が原子炉圧力容器内に蓄積した場合には、水素及び酸素が気相反応により再結合すると原子炉圧力容器内で燃焼する危険性がある。このため、BWRプラントでは、水素と酸素の再結合を促進させる燃焼触媒を充填した再結合器をオフガス系の配管に設け、この再結合器で、放射線分解により発生した水素と酸素を再結合させている。水素と酸素を再結合は、(1)式に示す反応によって行われる。
2H + O → HO ……(1)
オフガス系配管が、タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器に接続されている。復水器の真空度を上げるために、オフガス系配管に設けられた空気抽出器により、復水器内のガスが抽気される。冷却水の放射線分解で発生した水素及び酸素は、蒸気と共に原子炉圧力容器から主蒸気配管を通ってタービンに導かれ、タービンから復水器に排出される。復水器内に到達した水素及び酸素等のガスは、空気抽出器の作用によって、吸引され、オフガス系配管に排出され、この配管に設けられた再結合器に導かれる。水素と酸素は、再結合器内で燃焼触媒の作用により再結合されて水になる。
復水器に接続されたオフガス系配管に再結合器を設け、この再結合器で水素と酸素の再結合を行うことは、特開平11−352287号公報、特開昭63−122997号公報及び特開平3−95498号公報に記載されている。
最近、BWRプラントの起動時に、オフガス系の配管に設けられた再結合器から排出されるガス中の水素濃度が増大し、BWRプラントの運転を停止しなければならないという事象が発生した。
オフガス系配管が接続された復水器に設置されている低圧タービンでは、パッキング部のシール剤として亜麻仁油を使用していた。しかしながら、亜麻仁油の使用により気密性が低くなりタービン効率が低下したため、タービン効率の低下を改善するためにシール剤を高い気密性が得られる液状パッキングに変更した。上記の再結合器から排出されたガスの水素濃度の上昇事象の発生時期は、シール剤を変更した時期とほぼ一致しており、また、再結合器から回収された触媒からケイ素が検出された。
Karl Arnby et al. Applied Catalysis B, Characterization of Pt/Fe-Al2O3 catalysts deactivated by hexamethyldisiloxane, pp.1-7(2004)、Masahiko Matsumiya et al. Sensors and Actuators B, Poisoning of platinum thin film catalyst by hexamethyldisiloxane(HMDS) for thermoelectric hydrogen gas sensor, pp516-522(2003)、及びJean-Jacques Ehrhardt et al. Sensors and Actuators B, Poisoning of platinum surfaces by
hexamethyldisiloxane(HMDS): Application to catalytic methane sensors,
pp117-124(1997)
は、室温でも液状パッキングから微量のヘキサメチレンジシロキサン(HMDS)が発生し、このHMDSが可燃式水素センサーの電極に付着して可燃式水素センサーの性能を低下させることを報告している。
特開平11−352287号公報 特開昭63−122997号公報 特開平3−95498号公報
Karl Arnby et al. Applied Catalysis B, Characterization of Pt/Fe-Al2O3 catalysts deactivated by hexamethyldisiloxane, pp.1-7(2004) Masahiko Matsumiya et al. Sensors and Actuators B, Poisoning of platinum thin film catalyst by hexamethyldisiloxane(HMDS) for thermoelectric hydrogen gas sensor, pp516-522(2003) Jean-Jacques Ehrhardt et al. Sensors and Actuators B, Poisoning of platinum surfaces by hexamethyldisiloxane(HMDS): Application to catalytic methane sensors B, pp117-124(1997)
オフガス系配管に設けられた再結合器から排出されたガスに含まれた水素の濃度上昇に関する検討が行われ、この検討の結果、低圧タービンにおけるパッキング部のシール剤に用いた液状パッキングから発生したHMDSが、オフガス系の再結合器に充填された燃焼触媒の触媒毒になり、燃焼触媒の触媒作用が低下することを見出した。このため、HMDSがオフガス系に流入したときにおける再結合器での触媒性能の向上が求められる。
本発明の目的は、復水器から排出されたガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるときにおいても、オフガス系に設けられた再結合装置内の触媒性能を向上させることができる沸騰水型原子力プラントの運転方法及び沸騰水型原子力プラントを提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器から排気されたガスを、復水器に接続されたオフガス系配管により、触媒が充填された再結合装置に供給し、ガスに含まれる水素と酸素を、第1再結合装置内で触媒を用いて結合させ、再結合装置の上流でオフガス系配管から採取されたガスの分析を行い、ガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるとき、酸素供給装置から再結合装置に酸素を供給することにある。
再結合装置の上流でオフガス系配管から採取されたガスの分析を行い、ガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるとき、酸素供給装置から再結合装置に酸素を供給するので、ケイ素原子を含む有機化合物が復水器から排出された場合であっても、再結合装置に供給する酸素の量を増大することができる。このため、再結合装置における触媒性能を向上させることができ、再結合装置から排出されるガスの水素濃度を許容値以下に低下することができる。
上記した目的は、原子炉出力が設定出力以下であるとき、原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器から排気されたガスを、復水器に接続されたオフガス系配管から、水洗浄塔に供給し、水洗浄塔内で、噴射される水とガスとを接触させてガスに含まれているケイ素原子を含む有機化合物を除去し、水洗浄塔内でケイ素原子を含む有機化合物が除去されたガスを、オフガス系配管に設けられた、触媒が充填された再結合装置に供給し、原子炉出力が設定出力を超えたとき、ガスの水洗浄塔への供給を停止してガスを再結合装置に供給することによっても、達成することができる。
ケイ素原子を含む有機化合物を含むガスの復水器から排出は、沸騰水型原子炉の起動時(例えば、原子炉出力が75%以下のとき)に発生する。このため、原子炉出力が設定出力(例えば、原子炉出力が75%出力)以下であるとき、原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器から排気されたガスを、復水器に接続されたオフガス系配管から水洗浄塔に供給して水洗浄塔内でガスに含まれたケイ素原子を含む有機化合物を除去するので、再結合装置に導入されるガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいない。このため、ケイ素原子を含む有機化合物が復水器から排出された場合であっても、再結合装置内の触媒の触媒性能を向上させることができる。
原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器から排気されたガスを、復水器に接続されたオフガス系配管から採取して分析を行い、ガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるとき、ガスを、オフガス系配管から水洗浄塔に供給し、水洗浄塔内でガスを水に接触させてガスに含まれているケイ素原子を含む有機化合物を除去し、水洗浄塔内でケイ素原子を含む有機化合物が除去されたガスを、オフガス系配管に設けられた、触媒が充填された再結合装置に供給し、ガスの分析によりガスにケイ素原子を含む有機化合物が含まれていないとき、オフガス系配管から水洗浄塔へのガスの供給を停止して、ケイ素原子を含む有機化合物を含んでいないガスを、オフガス系配管を通して再結合装置に供給することによっても、達成することができる。
復水器に接続されたオフガス系配管から採取したガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるとき、ガスを、オフガス系配管から水洗浄塔に供給して水洗浄塔内でガスに含まれたケイ素原子を含む有機化合物を除去するので、再結合装置に導入されるガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいない。このため、ケイ素原子を含む有機化合物が復水器から排出された場合であっても、再結合装置内の触媒の触媒性能を向上させることができる。
本発明によれば、復水器から排出されたガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるときにおいても、オフガス系に設けられた再結合装置内の触媒性能を向上させることができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1の沸騰水型原子力プラントの構成図である。 環状シロキサンの化学構造を示す説明図である。 再結合器入口の水素濃度に対する再結合器入口の酸素濃度の割合を変化させた場合における再結合器出口の水素濃度の変化を示す特性図である。 本発明の他の実施例である実施例2の沸騰水型原子力プラントの構成図である。 タービンの起動時間に対する再結合器入口での水素量及び酸素量、及び負荷の変化を示す特性図である。 本発明の他の実施例である実施例3の沸騰水型原子力プラントの構成図である。 本発明の他の実施例である実施例4の沸騰水型原子力プラントの構成図である。 本発明の他の実施例である実施例5の沸騰水型原子力プラントの構成図である。
HMDSは、ケイ素原子を2個含む鎖状化合物であるが、ケイ素数が3以上になると、図2に示すような環状シロキサン化合物(以下、D類という)になる場合もある。環状シロキサン化合物はケイ素原子を含む有機化合物である。直鎖型シロキサンもケイ素原子を含む有機化合物である。発明者らは、D類が再結合器に充填された燃焼触媒の触媒毒となると推定し、液状パッキングから放出されるD類の発生条件を検討した。この結果、高温、高真空条件である程、D類の揮発量が増加することが分かった。また、BWRプラントのオフガス系の再結合器入口でガスの定量分析を行った結果、D類が検出された。
基礎試験により、5kPaの真空下では材料の表面温度が上昇するにつれて、D類成分の揮発量がより増加することが確認されている。また、150℃及び5kPaの条件を維持した場合には、時間とともにD類の揮発成分量が増加していくことが確認されている。
D類の化学構造式を図2に示している。D類は、nの数が増加して分子数が増加するに従い、沸点がより高くなる。このため、D類は装置の内部及び配管の内面に付着し易く、付着した箇所からは継続的にD類が放出される。このため、BWRプラントにおいてタービンのパッキング部のシール材として液状パッキングを使用した場合には、いつ、再結合器内にD類が流入するかの判断はしづらい。このため、復水器から排出されたガスを分析するガス分析装置を再結合器より上流でオフガス系配管に設置することによって、D類を含むガスの再結合器への流入を知ることができる。ガス分析装置により再結合器に流入するD類が検出された場合は、再結合器内の触媒が劣化する可能性があるため、何らかの方法でその触媒の性能を向上させる必要がある。
そこで、発明者らは、D類、すなわち、ケイ素が再結合器に流入した場合でも再結合器内の触媒の性能を向上させ、再結合器での水素濃度の上昇を抑制できる対策を検討した。燃焼触媒は、図3に示すように、酸素濃度が増加するに伴って性能が向上する。図3の横軸は、再結合器入口の水素濃度に対する再結合器入口の酸素濃度の割合を示している。流入するD類によって再結合器内の触媒が劣化した場合でも、再結合器に供給する酸素の濃度を増加することにより、(1)式の反応速度を増加させ、再結合器出口での水素濃度を目標値以下に低減させることが可能となる。これにより、発明者らは、再結合器に供給されるガスに含まれるD類を計測し、D類が計測されたときに再結合器内に酸素を供給すればよいことを見出した。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1の沸騰水型原子力プラント(BWRプラント)を、図1を用いて説明する。本実施例のBWRプラント37は、原子炉、低圧タービン4、復水器6、オフガス系配管31、再結合器(再結合装置)1、ガス分析装置2及び酸素供給装置35を備えている。原子炉は、原子炉圧力容器5及び原子炉圧力容器5内に配置した炉心34を有する。核燃料物質を含む複数の燃料集合体11が炉心34に装荷されている。原子炉には複数の制御棒12が設けられ、これらの制御棒12が炉心に出し入れされることによって原子炉出力が制御される。
高圧タービン(図示せず)及び低圧タービン4が主蒸気配管9によって原子炉圧力容器5に接続される。低圧タービン4は、高圧タービンの下流に配置されて復水器6に設置される。低圧タービン4のパッキング部にシール材として液状パッキングが用いられる。復水器6に接続された給水配管10が原子炉圧力容器5に接続される。給水ポンプ7が給水配管10に設けられる。発電機8が高圧タービン及び低圧タービン4の回転軸に連結される。
オフガス系配管31が復水器6に接続され、空気抽出器(図示せず)、除湿冷却器14、排ガス予熱器20、再結合器1、冷却装置(図示せず)及び活性炭吸着装置13がこの順番にオフガス系配管31に設けられる。水素と酸素の結合反応を促進させる触媒が、再結合器1内に充填されている。ガス採取配管32が排ガス予熱器20と再結合器1の間でオフガス系配管31に接続される。ガス分析装置2がガス採取配管32に接続され、冷却器19がガス分析装置2の上流でガス採取配管32に設置される。活性炭吸着装置13より下流でオフガス系配管31は煙突15に接続される。
酸素供給装置35が、酸素供給配管3及び酸素供給配管3に設けられたブロア35を有する。酸素供給配管3が、除湿冷却器14と排ガス予熱器20の間でオフガス系配管31に接続される。サービスエアー導入管45も、除湿冷却器14と排ガス予熱器20の間でオフガス系配管31に接続される。酸素供給配管3及び酸素供給配管3に設けられたブロア35を有する。ブロア35を有する酸素供給配管3をSAパージ導入管45と兼用してもよい。
BWRプラント37の運転中、原子炉圧力容器5内の冷却水が、図示されていない再循環ポンプ(またはインターナルポンプ)で昇圧されて炉心34に供給される。この冷却水は、燃料集合体11内の核燃料物質の核分裂で発生する熱によって加熱され、一部が蒸気になる。この蒸気は、主蒸気配管9を通って、高圧タービン及び低圧タービン4に順次供給され、高圧タービン及び低圧タービン4を回転させる。これらのタービンに連結された発電機8も回転し、電力を発生する。
低圧タービン4から排気された蒸気は復水器6で凝縮されて水になる。復水器6の底部に溜まっているこの水は、給水として、給水ポンプ7により昇圧され、給水配管10を通って原子炉圧力容器5に供給される。
復水器6内のガスが、空気抽出器によって吸引され、オフガス系配管31内に排出される。タービン効率を向上させるために、復水器6内の圧力は、空気抽出器の作用によって約5kPaの真空になっている。炉心34内の冷却水は、核分裂によって発生する放射線(中性子及びγ線等)を照射されることによって水素及び酸素に分解される。この水素及び酸素は、炉心34で発生する蒸気に随伴し、高圧タービン及び低圧タービン4を経て復水器6に排出される。復水器4に排出された水素及び酸素も、空気抽出器の吸引作用により、オフガス系配管31に排出される。
復水器4から排出された水素及び酸素を含むガスは、オフガス系配管31を通って流れ、除湿冷却器14に到達する。ガスに含まれた水分が除湿冷却器14で除去され、水分が取り除かれたガスが排ガス予熱器20で所定温度まで加熱される。再結合器1内の触媒による水素と酸素の結合反応は温度が高いほど促進されるので、排ガス予熱器20でのガスの加熱は再結合器1内での水素と酸素の結合反応を促進させることになる。温度が上昇して排ガス予熱器20から排出されたガスは、再結合器1に供給される。ガスに含まれている水素と酸素が、再結合器1内の触媒の作用によって再結合され、水になる。このため、再結合器1から排出されるガスに含まれる水素の濃度が許容範囲内に低減される。再結合器1から排出されたガスは、オフガス系配管31に設けられた冷却器(図示せず)にて冷却され、ガスに含まれている水分が除去される。その後、ガスは、活性炭吸着装置13に供給されてガスに含まれている放射性物質が除去され、煙突15から外部環境に放出される。
ガス採取配管32が、再結合器1に流入する前のガスをオフガス系配管31から採取する。採取されたガスは、冷却器19で冷却された後、ガス分析装置2に流入する。ガス分析装置2は採取したガスに含まれる成分を分析する。
復水器6は、内部の圧力が約5kPaの真空でかつ150℃高温になる部分がある。このため、復水器6内に液状パッキングが存在すると、揮発性の環状シロキサン化合物(D類)が発生し易くなる。揮発性のD類(ケイ素原子を含有する有機化合物)も、空気抽出器の作用により、オフガス系配管31に排出される。D類を含むガスが、ガス採取配管32とオフガス系配管31の接続点の位置に到達したとき、ガス採取配管32で採取される。ガス採取配管32で採取されたガスは、冷却器19で冷却された後、ガス分析装置2に供給される。採取されたガスを冷却器19で冷却することによって採取されたガスに含まれている水分が除去される。採取されたガス分析装置2は、採取したガスにD類が含まれているとき、D類を検出する。
ガス分析装置2で得られたD類の検出値が制御装置36に入力される。制御装置36は、入力したD類の検出値に基づいてブロア35の回転速度を制御する。この制御により、酸素(例えば、空気)が酸素供給配管3を通してオフガス系配管31に供給される。酸素供給配管3からオフガス系配管31に酸素を供給することによって、再結合器1内に供給される酸素の濃度が増大する。
ガスに含まれているD類は、触媒毒であり、再結合器1内に流入すると、触媒に付着して水素と酸素の結合反応を阻害する。しかしながら、本実施例では、ガス分析装置2によるD類の検出によって、酸素供給配管3からの酸素の供給により、再結合器1内に供給される酸素の濃度を増大させるので、図3に示す特性により、再結合器1内に存在する触媒の性能が向上する。このため、触媒による水素と酸素の結合反応が促進され、再結合器1から排出されたガスに含まれる水素の濃度が許容値以下に低下する。
D類が検出されたとき、オフガス系配管31を通してD類を含むガスが再結合器1に流入して再結合器1内の触媒の表面に付着する。D類の再結合器1への流入によってD類が付着した触媒表面が増大する。しかしながら、再結合器1から排出されたガスに含まれる水素濃度が許容値以上になる事例が、BWRプラントの起動時において原子炉出力が75%(設定出力)に到達するまでの期間で発生しているので、原子炉出力がこの設定出力に到達するまでは、D類が付着することにより、活性点となる触媒(例えば、白金)の露出面積が減少する。このため、原子炉出力がその設定出力に到達するまで、制御装置36によってブロア35の回転速度を増加させ、酸素供給配管3からオフガス系配管31に供給する酸素の量を増加する。原子炉出力がその設定出力を超えたときには、再結合器1へのD類の流入がなくなるので、ブロア35の回転速度の増加が停止される。原子炉出力がその設定出力に到達したときに酸素供給配管3からオフガス系配管31に供給された酸素の供給量で、原子炉出力がその設定出力に到達した以降のBWRプラントの運転期間においても、酸素供給配管3からの酸素の供給が継続される。
ガス分析装置2でD類を検出した場合及びそれを検出しない場合にかかわらず、酸素(例えば、空気)がサービスエアー導入管45からオフガス系配管31に供給されている。この酸素の供給は、以下の理由による。炉心34内での冷却水の放射線分解により発生する水素に対する酸素の割合(O/H比)は、0.5である。再結合器1での水素と酸素の再結合反応((1)式の反応)が効率良く行われて再結合器1から排出されるガス中の水素濃度を確実に許容値以下にするために、オフガス系配管31を通して再結合器1に供給されるガスに含まれる酸素を水素に対して幾らか過剰になるように、サービスエアー導入管45からオフガス系配管31に酸素を供給している。サービスエアー導入管45からオフガス系配管31への酸素の供給は、再結合器1に流入するガスのO/H比が0.53になるように制御されており、この酸素の供給は従来でも行われている。
本実施例では、このサービスエアー導入管45からの酸素の供給に加えて、D類を検出したときに酸素供給配管3からの酸素の供給を行うので、オフガス系配管31を通して再結合器1に供給されるガスのO/H比が0.53よりも大きくなる。このため、本実施例では、前述したように、復水器6からオフガス系配管31にD類が排出されたときでも、再結合器1内に存在する触媒の性能が向上するのである。
酸素供給配管3からオフガス系配管31に供給された酸素は、排ガス予熱器20で加熱される。酸素供給配管3から酸素によって、再結合器1に流入するガスの温度が低下することはなく、再結合器1内での水素と酸素の反応が促進される。
本実施例で使用するガス分析装置2としては、既に市販されている赤外線分析装置(例えば、シロキサン分析装置(VA−3000S型)、堀場製作所製)を用いることが好ましい。この赤外線分析装置は、連続分析計であるため、オフガス系配管31を通して再結合器1に流入するD類の濃度をリアルタイムで連続して検出することができる。再結合器1に流入するD類の測定感度をppbレベルまで向上させたいときには、ガス分析装置2として一般的なガスクロマトグラフ質量分析装置(GC−MS)を用いてもよい。しかしながら、ガスクロマトグラフ質量分析装置は、連続分析計でないため、ある時間間隔でサンプリングして分析する必要がある。再結合器1に流入するD類が微量濃度であっても、ガスクロマトグラフ質量分析装置で検出することができ、D類の検出精度を高めることができる。このため、ガスクロマトグラフ質量分析装置を赤外線分析装置と併用してもよい。また、ガス分析装置2として、シロキサン化合物に含まれるSi−O結合を感度良く検出できるフーリエ変換型赤外分光装置(FT−IR)を用いてもよい。
本実施例によれば、D類を含むガスが復水器6からオフガス系配管31に排出されたとき、ガス分析装置2でそのD類を検出することができ、D類を検出したときには酸素供給装置35からオフガス系配管31に酸素(空気)を供給することができる。このため、再結合器1に流入したD類が一部の触媒に付着して触媒性能が低下した場合であっても、再結合器1内に流入する酸素の濃度を高めることができるので、再結合器1における触媒性能を高めることできる。この結果、再結合器1から流出したガスに含まれる水素の濃度を許容値以下に低下させることができる。
ガス分析装置2の内部には、ガス採取配管32に接続される配管(図示せず)及びこの配管に接続されるガス分析部(図示せず)が設けられている。本実施例によれば、冷却器19で水分が除去されたガスをガス分析装置2に供給しているので、ガス採取配管32で採取したガスをガス分析部に容易に導くことができる。ガス採取配管32に冷却器19を設置しない場合には、ガスに含まれる水分が、ガス分析装置2内の配管内で凝縮し、ひいてはその配管が閉塞してしまう。この結果、採取したガスがガス分析部まで到達しなくなり、ガス分析が困難になる。本実施例では、冷却器19で水分が除去されたガスをガス分析装置2に供給しているので、ガス分析装置2内の配管が閉塞することがなくなり、ガスがガス分析部に容易に到達する。したがって、ガス分析を容易に行うことができる。
液状パッキングから発生したD類が加水分解することによって、直鎖型シロキサンが発生する。この直鎖型シロキサンも、D類と同様に、復水器6からオフガス系配管31に排出される。ガス分析装置2が直鎖型シロキサンを検出したとき、D類を検出したときと同様に、直鎖型シロキサンの検出値が制御装置36に入力される。直鎖型シロキサンの検出値を入力した制御装置36は、D類の場合と同様に、ブロア35の回転速度を制御し、酸素供給配管3からオフガス系形配管31に酸素を供給する。
本発明の他の実施例である実施例2の沸騰水型原子力プラントを、図4を用いて説明する。本実施例のBWRプラント37Aは、実施例1のBWRプラント37に起動用再結合器16及び弁17,18を追加した構成を有する。BWRプラント37Aの他の構成はBWRプラント37と同じである。
起動用再結合器16は、再結合器1と並列に配置されてオフガス系配管31に設置されている。オフガス系配管31と酸素供給配管3の接続点より下流でオフガス系配管31が2本に分岐され、オフガス系配管31のこれらの分岐部が再結合器1の入口と起動用再結合器16の入口にそれぞれ接続される。再結合器1の上流で1つの分岐部に弁17が設けられ、起動用再結合器16の上流でもう1つの分岐部に弁18が設けられる。再結合器1の下流においてもオフガス系配管31に2本の分岐部が設けられ、これらの分岐部のうちの1つが再結合器1の出口に接続され、もう1つの分岐部が起動用再結合器16の出口に接続される。再結合器1と同様に、起動用再結合器16にも、水素と酸素の結合反応を促進させる触媒が充填されている。
再結合器1から排出されたガスに含まれる水素濃度が許容値以上になる事例は、前述したように、BWRプラントの起動時において原子炉出力が75%(設定出力)に到達するまでの期間で発生している。このため、例えば、原子炉の起動から原子炉出力が上昇して75%になるまでの期間では、弁17を閉じて弁18を開き、空気抽出器で復水器6から吸引された、水素及び酸素を含むガスが、オフガス系配管31を経て起動用再結合器16に導かれる。起動用再結合器16内の触媒の作用により、ガスに含まれた水素と酸素が結合されて水になる。この結果、起動用再結合器16から排出されたガスに含まれる水素濃度が許容値以下になる。弁17が閉じている間は、水素及び酸素を含むガスが再結合器1に供給されない。弁17及び18の開閉の制御は、制御装置36で行われる。制御装置36とは別の制御装置で弁17及び18の開閉の制御を行ってもよい。
起動用再結合器16にガスを供給している期間で、ガス分析装置2がD類を検出した場合には、実施例1と同様に、制御装置35がブロア33を駆動するので、酸素供給配管3から酸素(空気)がオフガス系配管31に供給される。この酸素の供給により、起動用再結合器16に供給される酸素量が増大する。このため、起動用再結合器16内の一部の触媒にD類が付着しても、酸素量の増加により触媒性能が向上するので、水素と酸素の結合反応が促進され、起動用再結合器16から排出されたガスに含まれる水素濃度が許容値以下になる。
本実施例でも、実施例1と同様に、サービスエアー導入管45からオフガス系配管31に酸素が供給されており、D類検出時における酸素供給配管3からオフガス系配管31への酸素の供給により、起動用再結合器16に供給される酸素量がさらに増大する。この酸素の増大量により、起動用再結合器16の触媒性能が向上するのである。
炉心34内には、複数の中性子検出器(局部出力領域モニタ(LPRM))50が設置されている。これらの中性子検出器50が平均出力領域モニタ(APRM)51に接続されている。BWRプラント37Aの運転中、各中性子検出器は、配置された各位置における中性子束を検出し、中性子検出信号を出力する。各中性子検出器50から出力された各中性子検出信号がAPRM51に入力される。APRM51は、入力した各中性子検出信号を平均して原子炉出力を求め、この原子炉出力を制御装置36に出力する。
制御装置36は、入力した原子炉出力が75%を超えたとき、弁17を開いて弁18の開度を低減させる。例えば、弁18を3/4開度、弁17を1/4開度にする。これにより、オフガス系配管31を流れるガスの3/4が起動用再結合器16に供給され、残りの1/4のガスが再結合器1に供給される。原子炉出力が75%を超えて原子炉出力の定格出力である100%出力になるまでの期間では、上記したように、起動用再結合器16及び再結合器1にガスが供給されて、それぞれの再結合器で触媒作用により水素及び再結合反応が生じる。原子炉出力が100%出力に到達したとき、制御装置36により、弁17が全開状態になって弁18が全閉状態になる。原子炉出力が定格出力に到達してから原子炉が停止されるまでの期間では、起動用再結合器16へのガスの供給は行われず、再結合器1で水素と酸素の再結合が行われる。
もし、再結合器1にガスが供給されている期間で、復水器6からオフガス配管31にD類が排出された場合には、ガス分析装置2でD類が検出されるので、酸素供給装置35からの酸素が再結合器1に供給される。再結合器1内の一部の触媒にそのD類が付着しても、酸素量の増加により触媒性能が向上するので、水素と酸素の結合反応が促進される。このため、再結合器1から排出されたガスに含まれる水素濃度が許容値以下になる。
本実施例は、1つの運転サイクルにおいて、D類が復水器6からオフガス系配管31に排出されやすい原子炉出力が75%に到達するまでの期間に亘って、復水器6から排出されたガスを起動用再結合器16に供給するので、再結合器1内の触媒にD類が付着する確率が著しく低下する。さらに、原子炉出力が75%から100%に上昇するまでの期間では、水素及び酸素を含むガスの一部を再結合器1に供給するので、その期間において再結合器1内の温度が上昇する。このため、弁17が全開状態で弁18が全閉状態になってガスの全量が再結合器1に供給された時点において、再結合器1の水素と酸素の反応効率が低下することを回避できる。
その運転サイクルにおいて、原子炉出力が定格出力に到達してから原子炉が停止されるまでの長期間に亘って、水素と酸素の再結合を再結合器1で行うことができ、再結合器1から排出されるガスの水素濃度を許容値以下に低下させることができる。起動用再結合器16内のD類が付着した触媒は、その運転サイクルにおけるBWRプラント37Aの運転が停止された後に行われる定期検査の期間中で新しい触媒と交換される。このため、次の運転サイクルに対するBWRプラント37Aの起動後においても、原子炉出力が75%に到達するまでの期間では、前述したように、再結合器1ではなく起動用再結合器16に復水器6から排出されたガスが供給され、原子炉出力が75%から100%になるまでの期間でも、起動用再結合器16に復水器6から排出されたガスの大部分が供給される。再結合器1に充填された触媒の性能低下が抑制できる。
BWRプラントにおける起動時間に対する、負荷(原子炉出力)、再結合器1の入口での水素の量、及びこの水素量に対応して増加させた空気量の影響を反映した、起動用再結合器16の入口での酸素の量の変化を、図5に示している。図5に示した例では、原子炉出力が25%、50%、75%及び100%と段階的に増加されている。原子炉出力の増加に伴って、原子炉圧力容器5内の冷却水の放射線分解により発生する水素の量が増加する。この水素の発生量の増加によっても、起動用再結合器16の入口におけるガスのO/H比が0.53になるように、サービスエアー導入管45からオフガス系配管31に酸素が供給される。サービスエアー導入管45からオフガス系配管31への酸素供給により、水素量に対応する酸素量を増加させることによって、起動用再結合器16内で、(1)式に示す反応での反応熱が増加して触媒層の温度も上昇する。触媒層温度の上昇により、(1)式の反応速度も増加するので、起動用再結合器16内の触媒が劣化しても、少ない活性点数で(1)式の反応が進行する。この状態で、起動用再結合器16にD類が流入したとしても、流入したD類による触媒性能への影響が小さくなる。
ガス分析装置2でD類が検出されたときには、前述したように、酸素供給配管3よりオフガス系配管31に酸素が供給され、起動用再結合器16に流入する酸素量が増大する。原子炉出力が増大して原子炉圧力容器5内での水素の発生量が増大したときに、D類が復水器6から排出されて起動用再結合器16に流入した場合には、上記したように、D類による触媒性能への影響が小さいため、酸素供給配管3からの酸素の供給によって、触媒性能の向上度合いが大きくなる。
上記の例では、弁17の開度増加及び弁18の開度減少の操作を原子炉出力が75%に到達したときに行っている。しかしながら、弁17の開度増加及び弁18の開度減少の操作を、原子炉出力が75%より大きく100%よりも小さい出力範囲で行ってもよい。
本発明の他の実施例である実施例3の沸騰水型原子力プラントを、図6を用いて説明する。本実施例のBWRプラント37Bは、実施例1のBWRプラント37において、ガス分析装置2に接続されたガス採取配管32を、空気抽出器と除湿冷却器14の間でオフガス系配管31に接続した構成を有する。BWRプラント37Bの他の構成はBWRプラント37と同じである。
復水器6からD類を含むガスがオフガス系配管31に排出されたとき、このガスが、空気抽出器と除湿冷却器14の間でオフガス系配管31からガス採取配管32に採取される。採取されたガスは、冷却器19で冷却されてガス分析装置2に供給される。オフガス系配管31とガス採取配管32の接続点よりも上流に冷却器が設置されていないので、冷却器19が採取したガスに含まれる水分を除去する。ガス分析装置2がD類を検出したとき、実施例1と同様に、制御装置36がブロア33を駆動するので、供給された酸素(空気)がオフガス系配管31を通して再結合器1に導かれる。
本実施例は、実施例1で生じる各効果を得ることができる。本実施例では、ガス採取点がD類発生源である復水器6の近くに存在するので、再結合器1に到るまでのオフガス系配管31の内面に付着するD類の量が少なくなる。このため、ガス分析装置2に到達するD類の濃度が高くなり、D類の検出精度が向上する。
実施例2のBWRプラント37Aにおいて、ガス採取配管32とオフガス系配管31との接続点を、本実施例のBWRプラント37Bのように、空気抽出器と除湿冷却器14の間に設けてもよい。
本発明の他の実施例である実施例4の沸騰水型原子力プラントを、図7を用いて説明する。本実施例のBWRプラント37Cは、実施例1のBWRプラント37からガス採取配管32及び冷却器19を除外し、オフガス系配管31にサンプリング口21を設けた構成を有する。BWRプラント37Cの他の構成はBWRプラント37と同じである。
BWRプラント37Cの起動後、サンプリング口21から所定の周期で定期的に、オフガス系配管31内を流れるガスを採取ビンに採取する。採取ビンがガス分析装置2の位置まで搬送され、採取ビンに採取されたガスがガス分析装置2で分析される。D類を含むガスが復水器6からオフガス系配管31に排出されたとき、サンプリング口21から採取ビンに採取されたガスにD類が含まれている。このため、ガス分析装置2が、採取ビン内のガスを分析したとき、D類が検出される。このとき、オペレータがD類の検出情報を制御装置36に入力することによって、制御装置36がブロア35を駆動する。このため、酸素供給配管3から供給された酸素(空気)がオフガス系配管31を通して再結合器1に導かれる。
本実施例は、実施例1で生じる各効果を得ることができる。
本発明の他の実施例である実施例5の沸騰水型原子力プラントを、図8を用いて説明する。本実施例のBWRプラント37Dは、実施例3のBWRプラント37Bにおいて酸素供給装置35の替りに水洗浄塔22を設けた構成を有する。BWRプラント37Dの他の構成はBWRプラント37Bと同じである。
まず、水洗浄塔22の構成について説明する。水洗浄塔22は、容器38、スプレーノズル23、多数のポールリングの充填層25、エジェクタ30及び循環配管40を有する。充填層25が容器38内に設けられ、スプレーノズル23が容器38に取り付けられる。容器38内において、複数のバッフル板39が、相互間に蛇行通路を形成するように、充填層25の上方に設置され、スプレーノズル23の噴出口がバッフル板39の上方に配置される。複数の貫通孔がバッフル板39に形成されている。排出配管43が容器38の底部に接続され、弁44が排出配管43に設けられる。
空気抽出器と除湿冷却器14の間でオフガス系配管31に接続された配管27が、容器38を貫通して充填層25より下方に達している。弁42が配管27に設けられ、エジェクタ30が弁42の下流で且つ容器38の外で配管27に設けられている。ポンプ26が設けられた配管40が、容器38の底部に接続されてエジェクタ30にも接続される。弁41が、オフガス系配管31と配管27の接続点と除湿冷却器14の間でオフガス系配管31に設けられる。容器38の頂部に接続された配管28が、弁41と除湿冷却器14の間でオフガス系配管31に接続される。
BWRプラント37Dの定格出力での運転中、復水器6から空気抽出器で吸引されたガスが、オフガス系配管31に排出され、除湿冷却器14及び排ガス予熱器20を経て再結合器1に導かれる。制御装置36により、弁41が開いて弁42が閉じている。ガスに含まれる水素及び酸素は、再結合器1内の触媒の作用により再結合されて水になる。
BWRプラント37Dの起動時で、原子炉出力が75%出力(設定出力)になるまでの期間では、制御装置36により弁41が閉じられて弁42が開いている。原子炉出力が設定出力である75%出力になるまでの期間では、復水器6からオフガス系配管31に排出されたガスが、除湿冷却器14ではなく、配管27を通して水洗浄塔22に導かれる。制御装置36により、スプレーノズル23に接続された配管に設けられた弁(図示せず)が開けられポンプ26が駆動されている。スプレーノズル23に接続された配管に設けられた弁を開くことによって、スプレーノズル23に水が供給され、水がスプレーノズル23の噴出口から容器38内でバッフル板39の上方に噴射される。噴射された水は、各バッフル板39に形成された貫通孔を通って、充填槽25に向って落下する。この水は、充填槽25内に充填された多数のポールリングの間を通ってさらに落下し、容器38の底部に溜まる。
BWRプラント37Dの起動時で、弁41が閉じて弁42が開いている期間において、D類が復水器6からオフガス系配管31に排出されたときには、水素、酸素及びD類を含むガスが配管27を通して水洗浄塔22に供給され、容器38の底部に溜まっている水の中にバブリングされる。容器38の底部に溜まっている水の中へのガスの排出を容易にするために、ポンプ26の駆動によって、その底部に溜まっている水が、配管40を通してエジェクタ30に供給され、エジェクタ30から配管27内に噴射される。このエジェクタ30から噴射される水の作用によって、配管27に流入したガスが、吸引され、容器38の底部に溜まっている水の中にバブリングされやすくなる。
容器38内の底部に存在する水の中にバブリングされたD類等を含むガスが、上方に向かって上昇し、充填槽25内に充填された多数のポールリングの間、及び各バッフル板39に形成された各貫通孔を通って、容器38の頂部から配管28に流出し、オフガス系配管31に流入する。D類等を含むガスが、容器38内を上昇する過程で、水がスプレーノズル23の噴出口から噴射されて落下する水と接触する。このため、ガスに含まれているD類が水に吸収される。特に、充填槽25では、多数のポールリングが充填されている関係上、ガスと水との接触時間が長くなる。また、各バッフル板39に多数の貫通孔が形成されているので、上昇するガスと落下する水との接触時間が長くなる。このように接触時間が長くなることによって、ガスに含まれるD類の落下する水への吸収がより促進される。
D類の水に対する溶解度は小さいが、D類は冷却されると凝縮して水面に滞留して保持される。基礎試験において、D類を含有するガスを水中でバブリングさせると、バブリング後のガス中のD類濃度がバブリング前のガス中のその濃度に比べて小さくなることを発明者らは確認している。この結果から、D類は水に接触させることによりガスから除去可能である。
スプレーノズル23の噴出口から噴射された水は、容器38内の底部に溜まるが、そのままにしておくと、やがて容器38内が水で一杯になってしまう。この状態を避けるために、弁44を開いて容器38の底部から排出配管43にD類を含む水を排出する。容器38の底部には所定量の水を溜める必要があるため、容器38に液面計(図示せず)を設け、この液面計で計測した液面に基づいて弁44の開度を調節し、容器38の底部での水の液面が所定レベルになるように、容器38から排出配管43に排出する水の量を制御する。
水洗浄塔22でD類が除去されたガスが、配管28により除湿冷却器14に供給されて同伴した水分を除去され、排ガス予熱器20で加熱されて再結合器1に供給される。再結合器1に流入するガスに含まれた水素と酸素は、再結合器1内の触媒によって再結合されて水になる。水洗浄塔22でD類が除去される関係上、再結合器1に流入するガスはD類を含んでいない。このため、再結合器1内の触媒がD類により触媒性能を阻害されることがなく、再結合器1から排出されたガスの水素濃度が許容値以下になる。
制御装置36は、原子炉出力が75%出力になったとき、弁41を開いて弁42を閉じる。このとき、復水器6から排出されたガスは、水洗浄塔22に供給されずに、再結合器1に導かれる。原子炉出力が定格出力になったとき、弁41を開いて弁42を閉じる理由は、実施例2で述べたように、復水器6からのD類の排出が、原子炉出力が75%に到達するまでの期間で発生しているからである。原子炉出力が100%出力に到達したとき、弁41を開いて弁42を閉じてもよい。制御装置36は、弁41を開いて弁42を閉じるとき、スプレーノズル23に接続された配管に設けられた弁を閉じ、ポンプ26の駆動を停止する。
BWRプラント37Dが75%出力を超える原子炉出力で運転されているときに、復水器6からオフガス系配管31にD類が排出されたときには、BWRプラント37Dが以下のように作用する。
オフガス系配管31と配管27の接続点より上流でガス採取配管32に流入したガスは、冷却装置19で冷却されてガス分析装置2に導かれる。復水器6からオフガス系配管31にD類が排出されたとき、ガス分析装置2がD類を検出する。ガス分析装置2でのD類の検出値が制御装置36に入力される。このとき、制御装置36が、弁42を開いて弁41を閉じ、併せて、前述したように、スプレーノズル23に接続された配管に設けられた弁を開いてポンプ26を駆動させる。スプレーノズル23に接続された配管に設けられた弁を開くことによって、スプレーノズル23に水が供給され、水がスプレーノズル23の噴出口から容器38内でバッフル板39の上方に噴射される。噴射された水は、前述したように、水洗浄塔22内で上昇するD類を含むガスと接触され、D類を吸収する。このため、BWRプラント37Dが定格出力で運転されているときに、復水器6からオフガス系配管31にD類が排出されたときでも、再結合器1に流入するガスはD類を含んでいない。
ガス分析装置2が採取されたガスからD類を検出しなくなったとき、制御装置36は、弁41を開いて弁42を閉じる。制御装置36は、併せて、スプレーノズル23に接続された配管に設けられた弁を閉じ、ポンプ26の駆動を停止する。
本実施例によれば、復水器6からオフガス系配管1にD類が排出された場合でも、再結合器1の触媒性能を向上させることができ、再結合器1から排出されたガスの水素濃度が許容値以下になる。
本発明の他の実施例である実施例6の沸騰水型原子力プラントを、図8を用いて説明する。実施例5の沸騰水型原子力プラント37Dは、弁41と弁42に切り替えを原子炉出力が設定値である、例えば、75%出力を超えたときに行っている。本実施例の沸騰水型原子力プラントでは、ガス分析装置2がD類を検出したとき、制御装置36により弁42を開いて弁41を閉じる操作を行うものである。このため、制御装置36は、実施例5における原子炉出力が設定値以下か、設定値を超えたかで弁41及び42の開閉制御を行うプログラムの替りに、原子炉出力と無関係に、D類が検出されたときに弁42を開いて弁41を閉じ、D類が検出されないときに弁41を開いて弁42を閉じる制御を行うプログラムを有している。
本実施例では、原子炉出力が75%以下であるとき、原子炉出力が75%を越えているときに無関係に、ガス分析装置2がガス採取配管32で採取されたガスにD類を検出したとき、D類の検出値を入力した制御装置36が、弁42を開いて弁41を閉じる。このとき、復水器6から排気されたガスの除湿冷却14への供給が停止され、そのガスは、配管27を通して水洗浄塔22に供給される。水洗浄塔22では、実施例5で述べたように、上昇する、D類を含むガスと、スプレーノズル23から噴射されて落下する水が接触し、D類が水に吸収される。D類が除去されたガスが、配管28及びオフガス系配管31を通して再結合器1に供給される。
復水器6から排出されたガスにD類が含まれなくなった場合には、ガス分析装置2による採取ガスの分析を行っても、D類が検出されない。このため、ガス分析装置2からD類が検出されないという情報を入力した制御装置36は、弁41を開いて弁42を閉じる。その後、ガスは、水洗浄塔22に供給されなく、ガスの除湿冷却14及び排ガス予熱器20を通って再結合器1に供給される。
本実施例は、実施例5で生じる効果を得ることができる。
1…再結合装置、2…ガス分析装置、3…酸素供給配管、4…蒸気タービン、5…原子炉圧力容器、6…復水器、11…燃料集合体、13…活性炭吸着装置、14…除湿冷却器、16…起動用再結合装置、17,18,41,42…弁、19…分析用冷却装置、20…排ガス予熱器、22…水洗浄塔、23…スプレーノズル、25…充填層、26…ポンプ、27,28…配管、30…エジェクタ、33…ブロア、35…酸素供給装置、36…制御装置、37,37A,37B,37C,37D…沸騰水型原子力プラント、38…容器、39…バッフル板、45…サービスエアー導入管。

Claims (18)

  1. 原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器から排気されたガスを、前記復水器に接続されたオフガス系配管により、触媒が充填された第1再結合装置に供給し、前記ガスに含まれる水素と酸素を、前記第1再結合装置内で前記触媒を用いて結合させ、前記第1再結合装置の上流で前記オフガス系配管から採取された前記ガスの分析を行い、前記ガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるとき、酸素供給装置から前記第1再結合装置に酸素を供給することを特徴とする沸騰水型原子力プラントの運転方法。
  2. 原子炉出力が第1設定出力以下であるとき、前記第1再結合装置への前記ガスの供給を停止し、前記原子炉出力が前記第1設定出力以下であるとき、前記第1再結合装置と並列に配置されて前記第1再結合装置の上流及び前記第1再結合装置の下流で前記オフガス系配管に接続され、触媒が充填された第2再結合装置に、前記ガスを供給し、原子炉出力が前記第1設定出力を超えたとき、前記オフガス系配管内を流れる前記ガスの一部を前記第1再結合装置に供給して残りの前記ガスを前記第2再結合装置に供給し、前記原子炉出力が前記第1設定出力よりも高い第2設定出力になったとき、前記第2再結合装置への前記ガスの供給を停止して前記オフガス系配管内を流れる前記ガスの全量を前記第1再結合装置に供給する請求項1に記載の沸騰水型原子力プラントの運転方法。
  3. 前記オフガス系配管から採取された前記ガスの分析を、前記第1再結合装置の上流で前記オフガス系配管に設けられた除湿冷却装置よりも上流で前記オフガス系配管から採取された前記ガスに対して行う請求項1または2に記載の沸騰水型原子力プラントの運転方法。
  4. 原子炉出力が設定出力以下であるとき、原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器から排気されたガスを、前記復水器に接続されたオフガス系配管から水洗浄塔に供給し、前記水洗浄塔内で、前記ガスを水に接触させて前記ガスに含まれているケイ素原子を含む有機化合物を除去し、前記水洗浄塔内でケイ素原子を含む前記有機化合物が除去された前記ガスを、前記オフガス系配管に設けられた、触媒が充填された再結合装置に供給し、前記原子炉出力が前記設定出力を超えたとき、前記ガスの前記水洗浄塔への供給を停止して前記ガスを前記再結合装置に供給することを特徴とする沸騰水型原子力プラントの運転方法。
  5. 前記原子炉出力が前記設定出力を超えた状態で、前記復水器から排出された前記ガスを分析し、前記ガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるとき、前記ガスを前記水洗浄塔に供給する請求項4に記載の沸騰水型原子力プラントの運転方法。
  6. 原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器から排気されたガスを、前記復水器に接続されたオフガス系配管から採取して分析を行い、前記ガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるとき、前記ガスを、前記オフガス系配管から水洗浄塔に供給し、前記水洗浄塔内で、前記ガスを水に接触させて前記ガスに含まれているケイ素原子を含む有機化合物を除去し、前記水洗浄塔内でケイ素原子を含む前記有機化合物が除去された前記ガスを、前記オフガス系配管に設けられた、触媒が充填された再結合装置に供給し、前記ガスの分析により前記ガスにケイ素原子を含む前記有機化合物が含まれていないとき、前記オフガス系配管から前記水洗浄塔への前記ガスの供給を停止して、ケイ素原子を含む前記有機化合物を含んでいない前記ガスを、前記オフガス系配管を通して前記再結合装置に供給することを特徴とする沸騰水型原子力プラントの運転方法。
  7. ケイ素原子を含む前記有機化合物が、環状シロキサン及び直鎖型シロキサンのいずれかである請求項1ないし6のいずれか1項に記載の沸騰水型原子力プラントの運転方法。
  8. 前記ガスの分析を、赤外線分析装置及びガスクロマトグラフ質量分析装置のいずれかを用いて行う請求項1ないし3、5及び6のいずれか1項に記載の沸騰水型原子力プラントの運転方法。
  9. 前記復水器と前記オフガス系配管の接続点を通過するときに前記ガスに含まれている酸素の量よりも酸素が過剰になるように前記再結合装置よりも上流で前記オフガス系配管に酸素を供給し、前記ガス分析によりケイ素を含む前記有機化合物が検出されたとき、前記酸素供給装置から前記オフガス系配管にさらに酸素を供給する請求項1に記載の沸騰水型原子力プラントの運転方法。
  10. 原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器と、前記復水器に接続されて前記復水器から排出されたガスを導くオフガス系配管と、前記オフガス系配管に設けられ、触媒を充填している第1再結合装置と、前記第1再結合装置の上流で前記オフガス系配管に接続されたガス分析装置と、前記第1再結合装置の上流で前記オフガス系配管に接続された酸素供給装置と、前記ガス分析装置で得られた、前記ガスにケイ素原子を含む有機化合物が含まれていることを示す情報を入力したとき、前記酸素供給装置を制御して前記酸素供給装置から前記オフガス系配管に酸素を供給させる制御装置とを備えたことを特徴とする沸騰水型原子力プラント。
  11. 前記第1再結合装置と並列に配置され、前記第1再結合装置の上流及び前記第1再結合装置の下流で前記オフガス系配管に接続され、触媒が充填された第2再結合装置と、前記オフガス系配管の前記第1再結合装置の入口に接続された第1分岐部に設けられた第1弁と、前記オフガス系配管の前記第2再結合装置の入口に接続された第2分岐部に設けられた第2弁と、原子炉出力が第1設定出力以下であるときに前記第1弁を閉じて前記第2弁を開き、原子炉出力が前記第1設定出力を超えたときに前記第1弁を部分開度にすると共に前記第2弁の開度を低減し、前記原子炉出力が前記第1設定出力よりも高い第2設定出力になったときに前記第1弁を全開にして前記第2弁を全閉にする他の制御装置とを備えた請求項10に記載の沸騰水型原子力プラント。
  12. 前記酸素供給装置の制御を行う前記制御装置及び前記第1弁及び前記第2弁の開閉制御を行う前記他の制御装置が、1つの制御装置である請求項11に記載の沸騰水型原子力プラント。
  13. 前記第1再結合装置の上流で前記オフガス系配管に設けられた除湿冷却装置を備え、前記ガス分析装置が前記除湿冷却装置よりも上流で前記オフガス系配管に接続されている請求項10または12に記載の沸騰水型原子力プラント。
  14. 原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器と、前記復水器に接続されて前記復水器から排出されたガスを導くオフガス系配管と、前記オフガス系配管に設けられ、触媒を充填している再結合装置と、前記再結合装置よりも上流で前記オフガス系配管に接続された第1配管に接続され、内部に水が供給される水洗浄塔と、前記第1配管に設けられた第1弁と、前記オフガス系配管と前記第1配管の接続点よりも下流で前記オフガス系配管に設けられた第2弁と、前記第2弁よりも下流で前記オフガス系配管に接続され、前記水洗浄塔に接続されて前記水洗浄塔から排出された前記ガスを導く第2配管と、前記第1配管原子炉出力が設定出力以下であるときに前記第1弁を開いて前記第2弁を閉じ、前記原子炉出力が前記設定出力を超えたときに前記第1弁を閉じて前記第2弁を開く制御装置とを備えたことを特徴とする沸騰水型原子力プラント。
  15. 前記復水器から前記オフガス系配管に排出された前記ガスを分析するガス分析装置と、前記原子炉出力が前記設定出力を超えた状態で前記ガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるとき、前記第1弁を開いて前記第2弁を閉じる前記制御装置とを備えた請求項14に記載の沸騰水型原子力プラント。
  16. 原子炉圧力容器から排出された蒸気を凝縮する復水器と、前記復水器に接続されて前記復水器から排出されたガスを導くオフガス系配管と、前記オフガス系配管に設けられ、触媒を充填している再結合装置と、前記再結合装置よりも上流で前記オフガス系配管に接続された第1配管に接続され、内部に水が供給される水洗浄塔と、前記第1配管に設けられた第1弁と、オフガス系配管と第1配管の接続点よりも下流で前記オフガス系配管に設けられた第2弁と、前記第2弁よりも下流で前記オフガス系配管に接続され、前記水洗浄塔に接続されて前記水洗浄塔から排出された前記ガスを導く第2配管と、前記復水器から前記オフガス系配管に排出された前記ガスを分析するガス分析装置と、前記ガスがケイ素原子を含む有機化合物を含んでいるとき、前記第1弁を開いて前記第2弁を閉じる制御装置とを備えたことを特徴とする沸騰水型原子力プラント。
  17. 前記ガス分析装置が冷却装置を介して前記オフガス系配管に接続される請求項10ないし13、15及び16のいずれか1項に記載の沸騰水型原子力プラント。
  18. 前記ガス分析装置が、赤外線分析装置及びガスクロマトグラフ質量分析装置のいずれかである請求項10ないし13、及び15ないし17のいずれか1項に記載の沸騰水型原子力プラント。
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