JP2012181151A - 透光性板状物体の厚さ測定装置 - Google Patents

透光性板状物体の厚さ測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 透光性板状物体の厚さを全域にわたって短時間で精度よく測定する。
【解決手段】 測定用レーザ光をガラス板Gの表面及び裏面で反射させて、反射光をラインセンサ55に導いてガラス板Gの厚さを測定する。測定用レーザ光は、Y軸線回りに回転可能なガルバノミラー45及びX軸線周りに回転可能なガルバノミラー51を介してガラス板Gに照射される。サーボ用レーザ光も、ガルバノミラー45,51を介してガラス板Gに照射され、反射光はガルバノミラー45,51を介して4分割フォトディテクタ66に導かれる。4分割フォトディテクタ66により、ガラス板Gの表面のX軸及びY軸線回りの傾きが検出され、この傾きに応じてガルバノミラー45,51を駆動するサーボ制御により、測定用レーザ光をガラス板Gに対して常に一定方向から入射させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガラス板などのような透光性板状物体の表面にレーザ光を照射し、透光性板状物体の表面及び裏面からの反射光を受光することで、透光性板状物体の厚さを測定する透光性板状物体の厚さ測定装置に関する。
従来から、ガラス板のような透光性板状物体の厚さが規格通りに作製されているかを検査するために、透光性板状物体の厚さを測定することが行われている。このような測定は透光性板状物体の表面を傷つけないため、非接触で行われることが多く、このための測定装置としては、例えば下記特許文献1に記載されているように、透光性板状物体の表面に対して斜めにレーザ光を照射し、表面と裏面で反射した反射光を受光センサで受光し、受光位置の差から透光性板状物体の厚さを求める装置が多く使用されている。
また、透光性板状物体の厚さを測定する装置としては、これに限らず、例えば下記特許文献2に記載されているように、スーパー・ルミネッセント・ダイオード光源(SLD光源)からのレーザ光のように、広波長帯域のレーザ光が異なった箇所で反射した光を干渉させて回折格子に導き、回折格子で波長ごとに分光することで検査対象物の変位を求める装置を採用することもできる。すなわち、透光性板状物体に広波長帯域のレーザ光を照射し、透光性板状物体の表面と裏面での反射光を干渉させて回折格子に導き、回折格子で波長ごとに分光してCCD等で受光し、受光位置ごとの光強度を取得する。この受光位置ごとの光強度(すなわち、受光曲線)は、反射光の干渉の仕方が異なると異なるため、透光性板状物体の表裏面間の距離(すなわち、厚さ)により異なる。よって、受光曲線を解析することで、透光性板状物体の厚さを求めるというものである。
特開2009−222428号公報 特開2010−121977号公報
透光性板状物体の厚さ測定装置がどのような測定方法を採用しようとも、透光性板状物体に照射されたレーザ光の反射光は、レーザ光を解析処理する光学機器内の受光センサの定まった領域で受光される必要がある。そのためには、透光性板状物体の表面に対してレーザ光を常に一定の方向から照射する必要がある。すなわち、透光性板状物体に照射されたレーザ光と透光性板状物体の表面とのなす角度が常に一定であり、かつ透光性板状物体に照射されたレーザ光と透光性板状物体の表面の法線とを含む平面と、透光性板状物体表面とで形成される交線の方向が常に一定になるようにレーザ光を照射する必要がある。これは、前記特許文献1に示されるように透光性板状物体を平板状のテーブルに真空蒸着させ、レーザ光を照射する光学ユニットをこの平板に対して平行に相対的に移動させれば、達成することができる。
しかしながら、透光性板状物体が細長くて湾曲が大きい場合などは、平板状のテーブルに真空蒸着させても、透光性板状物体の表面に平面にならない箇所が存在し、透光性板状物体の表面に対してレーザ光を常に一定の方向から照射することができず、透光性板状物体に照射されたレーザ光の反射光が、レーザ光を解析処理する光学機器内の受光センサの定まった領域で受光されずに、透光性板状物体の厚さが精度よく測定できない箇所が存在するという問題がある。また、何らかの工程上の理由(例えば、透光性板状物体が高温である、透光性板状物体への異物の付着を回避する等の理由)で、平板状のテーブルにセットすることができず、透光性板状物体の一端を掴むのみのときも、透光性板状物体の表面に対してレーザ光を常に一定の方向から照射することができず、透光性板状物体の厚さを精度よく測定できない箇所が生じるという問題がある。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、透光性板状物体に対してレーザ光を照射する光ヘッドを相対的に移動して透光性板状物体の全域の厚さを測定する際、透光性板状物体の表面が平面でなかったり、透光性板状物体を平板状のテーブルに吸着せずに測定を行ったりする場合であっても、透光性板状物体に照射されるレーザ光の反射光が光を解析処理する光学機器内の受光センサの定まった領域で常に受光されるようにして、すなわち透光性板状物体の表面に対して常に一定の方向からレーザ光を照射するようにして、透光性板状物体の全域の厚さを精度よく測定することができる透光性板状物体の厚さ測定装置を提供することにある。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の各構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
上記目的を達成するために、本発明は、測定用レーザ光を透光性板状物体(G)の表面に所定の方向から照射する測定用レーザ光照射手段(40,41,43,44,47,48,80,81,210,220〜223、231,232)と、透光性板状物体の表面で反射する測定用レーザ光の反射光と透光性板状物体の裏面で反射する測定用レーザ光の反射光とを第1受光センサ(55,226)で受光する測定用レーザ光受光手段(55,226)と、第1受光センサで受光した反射光の受光状態に対応する信号を生成して、前記生成した信号から測定用レーザ光が照射された位置における透光性板状物体の厚さを検出する厚さ検出手段(200、S200,140)と、測定用レーザ光照射手段によって照射される測定用レーザ光の透光性板状物体に対する照射位置を、透光性板状物体の表面で変化させるレーザ光照射位置移動手段(11,31,110,114)とを備えた透光性板状物体の厚さ測定装置において、測定用レーザ光の照射光路に設けられて、測定用レーザ光の光軸の方向を異なる第1及び第2軸線周りに変更可能な第1及び第2方向変更光学部品(45,51,234,236)と、サーボ用レーザ光を第1及び第2方向変更光学部品を介して透光性板状物体に対して照射する手段であって、測定用レーザ光の前記透光性板状物体に対する照射位置又はその近傍位置に前記サーボ用レーザ光を対物レンズ(64,239)で集光して照射するサーボ用レーザ光照射手段(60,61,64,210,220〜223,231,232,,239)と、サーボ用レーザ光の反射光を対物レンズ、第1及び第2方向変更光学部品を介して受光して、サーボ用レーザ光の光軸が透光性板状物体の表面とのなす角度の第1及び第2軸線回りの基準値からの第1ずれ量を表す信号を出力する第1ずれ量検出光学手段(68,242)と、第1ずれ量検出光学手段からの信号に基づいて、第1及び第2方向変更光学部品を制御して測定用レーザ光の光軸の方向を第1及び第2軸線周りに変更し、測定用レーザ光を透光性板状物体の表面に対して常に一定方向から入射させる第1サーボ制御手段(122,125)を設けたことにある。
上記のように構成した本発明においては、測定用レーザ光及びサーボ用レーザ光を、レーザ光の光軸方向を第1及び第2軸線周りにそれぞれ変更可能とする第1及び第2方向変更光学部品(例えば、ガルバノミラー)を介して透光性板状物体の表面に照射し、第1ずれ量検出手段が、サーボ用レーザ光の反射光を対物レンズ、第1及び第2方向変更光学部品を介して受光して、サーボ用レーザ光の光軸が透光性板状物体の表面とのなす角度の第1及び第2軸線回りの基準値からの第1ずれ量を表す信号を出力する。そして、第1サーボ制御手段が、前記第1ずれ量を表す信号に基づいて、第1及び第2方向変更光学部品を制御して測定用レーザ光の光軸の方向を第1及び第2軸線周りに変更し、測定用レーザ光を透光性板状物体の表面に対して常に一定方向から入射させる。これにより、透光性板状物体の表面が平面でなかったり、透光性板状物体を平板状のテーブルに吸着せずに測定を行ったりする場合であっても、すなわち透光性板状物体の表面がたとえ傾いていても、透光性板状物体の表面に対して常に一定の方向からレーザ光を照射するようにして、透光性板状物体に照射されるレーザ光の反射光が光を解析処理する光学機器内の受光センサの定まった領域で常に受光されるようにする。その結果、透光性板状物体の全域の厚さを精度よく測定することができるようになる。
また、本発明の他の特徴は、サーボ用レーザ光の透光性板状物体からの反射光を入射して、対物レンズによるサーボ用レーザ光の焦点位置と、サーボ用レーザ光が照射される透光性板状物体の表面位置とのずれ量を表す信号を出力する第2ずれ量検出光学手段(72,244)と、第2ずれ量検出光学手段からの信号に基づいて、対物レンズによるサーボ用レーザ光の焦点位置が透光性板状物体の表面位置に一致するように、対物レンズをサーボ用レーザ光の光軸方向に駆動制御する第2サーボ手段(128)とを設けたことにある。
これによれば、第2サーボ手段は、第2ずれ量検出光学手段によって検出された焦点位置のずれ量を表す信号に基づいて、対物レンズによるサーボ用レーザ光の焦点位置が透光性板状物体の表面に一致するように、対物レンズをサーボ用レーザ光の光軸方向に駆動制御する。したがって、透光性板状物体の傾きをさらに精度よく検出することができるので、測定用レーザ光をさらに高精度で透光性板状物体の表面に対して常に一定の方向から照射するよう制御することができる。
また、本発明の他の特徴は、入射したレーザ光を分割する分割用光学素子(82)を設け、1つのレーザ光源からのレーザ光を分割用光学素子で分割して、測定用レーザ光とサーボ用レーザ光を生成するようにしたことにある。
これによれば、レーザ光源、光学部品の数及びレーザ駆動回路の数を減らすことができるため、装置の製造コストを抑制することができる。
さらに、本発明の他の特徴は、入射したレーザ光を分割する分割用光学素子(233)を設け、1つのレーザ光源(220)から出射されたレーザ光を測定用レーザ光とサーボ用レーザ光とに共通のレーザ光として、透光性板状物体の表面の法線方向から対物レンズを介して透光性板状物体の表面に照射し、透光性板状物体の表面及び裏面で反射された測定用レーザ光とサーボ用レーザ光とに共通のレーザ光を分割用光学素子で分割して、測定用レーザ光の反射光とサーボ用レーザ光の反射光を生成するようにしたことにある。
これによっても、レーザ光源、光学部品の数及びレーザ駆動回路の数を減らし、装置の製造コストを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る透光性板状物体の厚さ測定装置の全体構成図である。 図1の光ヘッドをガラス板の移動方向(X軸方向)から見た光ヘッドの構造図である。 図2AのB−B線に沿って(Z軸方向から)見た光ヘッドの構造図である。 図1の光ヘッドをY軸方向から見た光ヘッドの構造図である。 ガラス板の変位と4分割フォトディテクタに照射された反射光の位置変化との関係を説明するための説明図である。 図1のコントローラによって実行される厚さ測定プログラムの前半部分を示すフローチャートである。 前記厚さ測定プログラムの中間部分を示すフローチャートである。 前記厚さ測定プログラムの後半部分を示すフローチャートである。 ガラス板における測定点の移動状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る測定ヘッドの構造図である。 本発明の第3実施形態に係る透光性板状物体の厚さ測定装置の全体構成図である。 図7の分光ヘッドをY軸方向から見た分光ヘッドの構造図である。 図7測定ヘッドをガラス板の移動方向(X軸方向)から見た測定ヘッドの構造図である。 図8BのC−C線に沿って(Z軸方向から)見た測定ヘッドの構造図である。 図7のコントローラによって実行される厚さ測定プログラムの前半部分を示すフローチャートである。 前記厚さ測定プログラムの中間部分を示すフローチャートである。 前記厚さ測定プログラムの後半部分を示すフローチャートである。
a.第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る透光性板状物体の厚さ測定装置の全体構成図である。この厚さ測定装置は、ガラス板などのような透光性板状物体の厚さを、レーザ光を透光性板状物体の表面に照射して、透光性板状物体の表面及び裏面からの反射光を受光することにより測定するものである。透光性板状物体は、本実施形態では、ガラス板Gである。厚さ測定装置は、ガラス板Gを保持して移動させるワーク駆動装置10と、ガラス板Gの厚さを測定するために測定用レーザ光をガラス板Gに照射するとともにガラス板Gからの反射光を受光する光ヘッド100と、ワーク駆動装置10及び光ヘッド100を支持する支持装置20を備えている。
支持装置20は、水平部20a及び垂直部20bからなるL字型に一体形成されている。水平部20aの図示左端部側には、X軸方向フィードモータ11が組み付けられている。X軸方向フィードモータ11は、その出力回転軸をX軸方向(図面の上下方向)に延設されたスクリューロッド12の下端に連結させて、回転によりスクリューロッド12をX軸線周りに回転させる。なお、Y軸方向は紙面の垂直方向とし、Z軸方向は図面の左右方向とする。スクリューロッド12の上端は、垂直部20bの上端にて突出させた突出部に回転可能に支持されている。スクリューロッド12には、移動体13がナットを介して螺合されている。移動体13は、図示しない回転規制機構によってスクリューロッド12に対する回転が規制され、スクリューロッド12の回転によりスクリューロッド12の軸線方向に移動する。すなわち、移動体13は、スクリューロッド12との組み合わせによりねじ送り機構を構成している。
X軸方向フィードモータ11内には、エンコーダ11aが組み込まれている。このエンコーダ11aは、X軸方向フィードモータ11が所定の微小回転角度だけ回転するたびに、その出力がハイレベルとローレベルとに交互に切り替わるパルス列信号ΦA,ΦBを出力する。なお、パルス列信号ΦA,ΦBは互いにπ/2だけ位相のずれた信号であり、この位相ずれによりX軸方向フィードモータ11の回転方向が判別される。エンコーダ11aから出力されるパルス列信号ΦA,ΦBは、X軸方向フィードモータ制御回路110とX軸方向位置検出回路111に入力される。X軸方向位置検出回路111は、後述するコントローラ200からの指示により作動開始し、作動開始後、エンコーダ11aから出力されるパルス列信号ΦA,ΦBが入力されなくなると移動限界位置を意味する信号をX軸方向フィードモータ制御回路110に出力し、カウント値を「0」として、以後、エンコーダ11aが出力するパルス列信号ΦA,ΦBのパルス数をX軸方向フィードモータ11の回転方向に応じてカウントアップ又はカウントダウンする。そして積算したカウント数から移動体13のX軸方向の移動位置を計算してコントローラ200及びX軸方向フィードモータ制御回路110に出力する。このカウント値が「0」となる移動限界位置が、移動体13の移動位置を制御する際の原点位置(本実施形態では上側の移動限界位置)となる。
X軸方向フィードモータ制御回路110は、コントローラ200からの指示により作動開始し、コントローラ200から移動位置の設定値を入力すると、X軸方向位置検出回路111から所定時間間隔で出力される移動位置を入力し、入力した移動位置がコントローラ200から入力した設定値になるまでX軸方向フィードモータ制御回路110を駆動して移動体13を移動させる。なお、作動開始直後においては、X軸方向フィードモータ11を駆動して移動体13を移動限界位置方向に移動させ、X軸方向位置検出回路111から移動限界位置を表す信号を入力するとX軸方向フィードモータ11への駆動信号の出力を停止する。その後、X軸方向位置検出回路111から出力される移動位置がコントローラ200から入力した移動位置の設定値になるまでX軸方向フィードモータ11を駆動して移動体13を移動させる。
また、X軸方向フィードモータ制御回路110には、移動体13の移動速度の設定値(設定速度)がコントローラ200により入力される。そして、コントローラ200から移動開始の指示を入力すると、エンコーダ11aから出力されるパルス列信号ΦA,ΦBのX軸方向フィードモータ11の回転方向を含む単位時間当たりのパルス数から移動体13の移動方向を含む移動速度を計算し、計算した移動速度が設定速度になるようにX軸方向フィードモータ11を駆動制御する。
支持装置20の水平部20aの図示右端部には、Z軸方向フィードモータ21が組み付けられている。Z軸方向フィードモータ21は、その出力回転軸をZ軸方向に延設されたスクリューロッド22の右端に連結させて、回転によりスクリューロッド22をZ軸線周りに回転させる。スクリューロッド22の左端は、水平部20aの上面にて突出させた突出部に回転可能に支持されている。スクリューロッド22には、支持台23がナットを介して螺合されている。支持台23は、スクリューロッド22に対する回転が規制され、スクリューロッド22の回転によりスクリューロッド22の軸線方向に移動する。すなわち、支持台23は、スクリューロッド22との組み合わせによりねじ送り機構を構成している。
Z軸方向フィードモータ21内には、エンコーダ21aが組み込まれている。このエンコーダ21aも、X軸方向フィードモータ11と同様なパルス列信号ΦA,ΦBを出力する。エンコーダ21aから出力されるパルス列信号ΦA,ΦBは、Z軸方向フィードモータ制御回路112及びZ軸方向位置検出回路113に入力される。Z軸方向位置検出回路113は、コントローラ200からの指示により作動開始し、作動開始後、エンコーダ21aから出力されるパルス列信号ΦA,ΦBが入力されなくなると移動限界位置を意味する信号をZ軸方向フィードモータ制御回路112に出力し、カウント値を「0」として、以後、エンコーダ21aが出力するパルス列信号ΦA,ΦBのパルス数をZ軸方向フィードモータ21の回転方向に応じてカウントアップ又はカウントダウンする。そして積算したカウント数から支持台23の移動位置を計算してコントローラ200及びZ軸方向フィードモータ制御回路112に出力する。このカウント値が「0」となる移動限界位置が、支持台23の移動位置を制御する際の原点位置(本実施形態では右側の移動限界位置)となる。
Z軸方向フィードモータ制御回路112は、コントローラ200からの指示により作動開始し、コントローラ200から移動位置の設定値を入力すると、Z軸方向位置検出回路113から所定時間間隔で出力される移動位置を入力し、入力した移動位置がコントローラ200から入力した設定値になるまでZ軸方向フィードモータ21を駆動して支持台23を移動させる。なお、作動開始直後においては、Z軸方向フィードモータ21を駆動して支持台23を移動限界位置方向に移動させ、Z軸方向位置検出回路113から移動限界位置を表す信号を入力するとZ軸方向フィードモータ21への駆動信号の出力を停止する。その後、Z軸方向位置検出回路113から出力される移動位置がコントローラ200から入力した移動位置の設定値になるまでZ軸方向フィードモータ21を駆動して支持台23を移動させる。
支持台23の図示前端部には、Y軸方向フィードモータ31が組み付けられている。Y軸方向フィードモータ31は、その出力回転軸をY軸方向に延設されたスクリューロッド(図示省略)の前端に連結させて、回転によりスクリューロッドをY軸線周りに回転させる。スクリューロッドの後端は、支持台23の後端部に回転可能に支持されている。スクリューロッドには、ヘッドテーブル32がナットを介して螺合されている。ヘッドテーブル32は、スクリューロッドに対する回転が規制され、スクリューロッドの回転によりスクリューロッドの軸線方向に移動する。すなわち、ヘッドテーブル32は、スクリューロッドとの組み合わせによりねじ送り機構を構成している。
Y軸方向フィードモータ31内には、エンコーダ31aが組み込まれている。このエンコーダ31aも、X軸方向フィードモータ11及びZ軸方向フィードモータ21と同様なパルス列信号ΦA,ΦBを出力する。エンコーダ31aから出力されるパルス列信号ΦA,ΦBは、Y軸方向フィードモータ制御回路114及びY軸方向位置検出回路115に入力される。Y軸方向位置検出回路115は、コントローラ200からの指示により作動開始し、作動開始後、エンコーダ31aから出力されるパルス列信号ΦA,ΦBが入力されなくなると移動限界位置を意味する信号をY軸方向フィードモータ制御回路114に出力し、カウント値を「0」として、以後、エンコーダ31aが出力するパルス列信号ΦA,ΦBのパルス数をY軸方向フィードモータ31の回転方向に応じてカウントアップ又はカウントダウンする。そして積算したカウント数からヘッドテーブル32の移動位置を計算してコントローラ200及びY軸方向フィードモータ制御回路114に出力する。このカウント値が「0」となる移動限界位置が、ヘッドテーブル32の移動位置を制御する際の原点位置(本実施形態では前端側の移動限界位置)となる。
Y軸方向フィードモータ制御回路114は、コントローラ200からの指示により作動開始し、コントローラ200から移動位置の設定値を入力すると、Y軸方向位置検出回路115から所定時間間隔で出力される移動位置を入力し、入力した移動位置がコントローラ200から入力した設定値になるまでY軸方向フィードモータ31を駆動してヘッドテーブル32を移動させる。なお、作動開始直後においては、Y軸方向フィードモータ31を駆動してヘッドテーブル32を移動限界位置方向に移動させ、Y軸方向位置検出回路115から移動限界位置を表す信号を入力するとY軸方向フィードモータ31への駆動信号の出力を停止する。その後、Y軸方向位置検出回路115から出力される移動位置がコントローラ200から入力した移動位置の設定値になるまでZ軸方向フィードモータ21を駆動してヘッドテーブル32を移動させる。
ヘッドテーブル32上には、光ヘッド100が固定されている。図1は、平面内に全ての部品を網羅した光ヘッド100の概念図である。図2A乃至図2Cは、この光ヘッド100を詳細に示しており、図2Aは光ヘッド100をガラス板Gの移動方向(X軸方向)から見た図であり、図2Bは光ヘッド100を図2AのB−B線に沿って(Z軸方向から)見た図であり、図2Cは光ヘッドをY軸方向から見た図である。なお、図2A乃至図2Cにおいては、見た方向に重なっている部品に関しては適宜省略されている。具体的には、図2Aでは、後述する測定用レーザ光源40、ミラー47、サーボ用レーザ光源60、ラインセンサ55、測定用レーザ光及びサーボ用レーザ光がガルバノミラー45に入射するまでの光路上にある部品、並びにガルバノミラー51から入射されてガルバノミラー45で反射された測定用レーザ光及びサーボ用レーザ光の光路上にある部品が省略されている。図2Bでは、偏光ビームスプリッタ62で反射したレーザ光の光路上にある光学部品が省略されている。図2Cでは、測定用レーザ光源40、ラインセンサ55、及びガルバノミラー45,51を除いた測定用レーザ光の光路上にある部品が省略されている。
光ヘッド100は、測定用レーザ光源40を有する。測定用レーザ光源40から出射された測定用レーザ光は、コリメートレンズ41で平行光に変換され、その大部分がビームスプリッタ42を通過し、リレーレンズ43,44を介してガルバノミラー45に入射し、ガルバノミラー45で反射された後、ミラー47,48で反射され、ガルバノミラー51に入射し、ガルバノミラー51で反射されてガラス板Gに照射される。リレーレンズ43,44は、測定用レーザ光の断面径を小さくするために利用される。ガルバノミラー45は、ガルバノミラー51による反射後の座標軸で見ると、ミラーの平面がY軸方向に平行であって、モータ46の駆動軸に組付けられたY軸方向に平行な回転軸を有する。これにより、ガルバノミラー45は、モータ46によって正転・逆転駆動されて、入射した測定用レーザ光を反射してその光軸方向をY軸線方向周りに変更する。ガルバノミラー51は、ミラーの平面がX軸方向に平行であって、モータ52の駆動軸に組付けられたX軸方向に平行な回転軸を有する。これにより、ガルバノミラー51は、モータ52によって正転・逆転駆動されて、入射した測定用レーザ光を反射してその光軸方向をX軸線方向周りに変更する。ガラス板Gに照射される測定用レーザ光の光軸は、X−Z平面にほぼ平行で、X軸方向に対して予め決められた角度だけ傾いている。
一方、ビームスプリッタ42で反射された一部の測定用レーザ光は、集光レンズ53によりフォトディテクタ54の受光面に集光される。フォトディテクタ54は、受光面に集光された光の強度に応じた受光信号を出力する受光素子である。フォトディテクタ54からの受光信号は測定用レーザ駆動回路116に供給される。測定用レーザ駆動回路116は、コントローラ200によって作動制御され、測定用レーザ光源40を駆動制御する。この場合、測定用レーザ駆動回路116は、フォトディテクタ54からの受光信号を用いて測定用レーザ光の強度をフィードバック制御するので、測定用レーザ光源40は常に適正な強度の測定用レーザ光を出射する。
ガラス板Gに照射された測定用レーザ光は、まずガラス板Gの表面で反射されてガルバノミラー51に入射し、ガルバノミラー51にて反射されてラインセンサ55によって受光される。また、ガラス板Gに照射された測定用レーザ光は、ガラス板Gの表面で屈折してガラス板Gの肉厚部分に侵入し、ガラス板Gの裏面で反射してガラス板Gの表面に導かれる。ガラス板Gの裏面に導かれた測定用レーザ光は、ガラス板Gの表面でふたたび屈折して外部に導かれ、ガルバノミラー51で反射されてラインセンサ55に到達する。ラインセンサ55は、CCD、CMOS等の画素が直線に配列された受光素子であり、前記ガラス板Gの表面で反射した測定用レーザ光と、ガラス板Gの裏面で反射した測定用レーザ光の受光位置はガラス板Gの厚さに応じて異なる。
ラインセンサ55には、センサ信号取出回路117が接続されている。センサ信号取出回路117は、コントローラ200により制御されて、予め決められた周期でラインセンサ55の各画素の信号を導出し、画素ごとに、信号強度に相当するディジタルデータと画素位置のディジタルデータとを対にしてコントローラ200に出力する。
また、光ヘッド100は、サーボ用レーザ光源60を有する。サーボ用レーザ光源60から出射されたサーボ用レーザ光は、コリメートレンズ61で平行光に変換され、その大部分が偏光ビームスプリッタ62を通過してガルバノミラー45に入射する。ガルバノミラー45で反射されたサーボ用レーザ光は、ガルバノミラー51に入射し、ガルバノミラー51で反射されたレーザ光は、1/4波長板63及び対物レンズ64を介してガラス板Gの表面に照射される。この場合、ガラス板Gの表面に照射されるサーボ用レーザ光の光軸はほぼZ軸方向であり、サーボ用レーザ光はガラス板Gの表面上で集光されて小さな光スポットを形成するように設定されている。
一方、偏光ビームスプリッタ62で反射されたサーボ用レーザ光源60からの一部のサーボ用レーザ光は、集光レンズ65によりフォトディテクタ66の受光面に集光される。フォトディテクタ66は、受光面に集光された光の強度に応じた受光信号を出力する受光素子である。フォトディテクタ66からの受光信号はサーボ用レーザ駆動回路118に供給される。サーボ用レーザ駆動回路118は、コントローラ200によって作動制御され、サーボ用レーザ光源60を駆動制御する。この場合、サーボ用レーザ駆動回路118は、フォトディテクタ66からの受光信号を用いてサーボ用レーザ光の強度をフィードバック制御するので、サーボ用レーザ光源60は常に適正な強度のサーボ用レーザ光を出射する。
サーボ用レーザ光のガラス板Gからの反射光は、対物レンズ64によって平行光に変換され、1/4波長板63を介してガルバノミラー51に入射し、ガルバノミラー51で反射されてガルバノミラー45に入射する。ガルバノミラー45で反射されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ62に導かれて、偏光ビームスプリッタ62で反射される。偏光ビームスプリッタ62で反射されたサーボ用レーザ光の半分は、ビームスプリッタ67を透過し、残りの半分はビームスプリッタ67で反射する。ビームスプリッタ67を透過したサーボ用レーザ光の反射光は、4分割フォトディテクタ68で受光される。4分割フォトディテクタ68は、図3に示すように、受光領域がX−Y平面において上下左右に4分割された4つの受光素子を備え、その受光領域A,B,C,Dに入射したサーボ用レーザ光の強度に比例した検出信号を受光信号a,b,c,dとしてそれぞれ出力する。
この場合、ガラス板Gのサーボ用レーザ光の照射位置(測定箇所)がX−Y平面に対して平行であれば、4分割フォトディテクタ68上に形成される光スポットは、図3(b)に示すように、4分割フォトディテクタ68の4分割領域の中心に位置し、受光信号a,b,c,dは等しくなる。一方、ガラス板Gの測定箇所がX軸線周りに回転又は変形等していてX−Y平面に対して平行でない場合には、4分割フォトディテクタ68上に形成される光スポットは、図3(a),(c)に示すように、4分割フォトディテクタ68の4分割領域の中心から図示左右方向にずれ、受光信号c,dが受光信号a,bより大きくなるか、受光信号a,bが受光信号c,dより大きくなる。また、ガラス板Gの測定箇所がY軸線周りに回転又は変形等していてX−Y平面に対して平行でない場合には、4分割フォトディテクタ68上に形成される光スポットは、図3(d),(e)に示すように、4分割フォトディテクタ68の4分割領域の中心から図示上下方向にずれ、受光信号a,dが受光信号b,cより大きくなるか、受光信号b,cが受光信号a,dより大きくなる。
4分割フォトディテクタ68から出力される受光信号a,b,c,dは、X軸周り角度エラー信号生成回路121及びY軸周り角度エラー信号生成回路124に入力される。X軸周り角度エラー信号生成回路121は、受光信号a,b,c,dを増幅した後、X軸周り角度エラー信号(a+b)−(c+d)を演算によって生成する。このX軸周り角度エラー信号(a+b)−(c+d)は、ガラス板Gの測定箇所がX軸線周りに回転又は変形等していてX−Y平面に対して平行でない場合のX−Y平面からのずれ量(X軸周りの傾き角度)を表している(図3(a)(c)参照)。このX軸周り角度エラー信号(a+b)−(c+d)は、X軸周り角度サーボ回路122に供給される。X軸周り角度サーボ回路122は、前記X軸周り角度エラー信号(a+b)−(c+d)が「0」になるようにX軸周り角度サーボ信号を生成して、X軸周り角度ドライブ回路123に出力する。X軸周り角度ドライブ回路123は、このX軸周り角度サーボ信号に基づいてモータ52をサーボ制御して、ガルバノミラー51をX軸周りに回転させる。したがって、X軸周り角度エラー信号(a+b)−(c+d)が「0」になるように、ガルバノミラー51がX軸周りに回転制御される。このことは、ガラス板GのX−Y平面に対する平行のずれが解消されるわけではないが、サーボ用レーザ光及び測定用レーザ光に対するガラス板のX軸周りの傾き角度の影響が解消され、サーボ用レーザ光はガラス板Gの左右方向に対しては常に一定の角度(例えば、直角)で照射され、かつ測定用レーザ光もガラス板Gに常に左右方向に対しては常に一定の角度(例えば、直角)で照射される。
また、Y軸周り角度エラー信号生成回路124は、受光信号a,b,c,dを増幅した後、Y軸周り角度エラー信号(a+d)−(b+c)を演算によって生成する。このY軸周り角度エラー信号(a+d)−(b+c)は、ガラス板Gの測定箇所がY軸線周りに回転又は変形等していてX−Y平面に対して平行でない場合のX−Y平面からのずれ量を表している(図3(d)(e)参照)。このY軸周り角度エラー信号(a+d)−(b+c)は、Y軸周り角度サーボ回路125に供給される。Y軸周り角度サーボ回路125は、前記Y軸周り角度エラー信号(a+d)−(b+c)が「0」になるようにY軸周り角度サーボ信号を生成して、Y軸周り角度ドライブ回路126に出力する。Y軸周り角度ドライブ回路126は、このY軸周り角度サーボ信号に基づいてモータ46をサーボ制御して、ガルバノミラー45をY軸周りに回転させる。したがって、Y軸周り角度エラー信号(a+d)−(b+c)が「0」になるように、ガルバノミラー45がY軸周りに回転制御される。このことは、ガラス板GのX−Y平面に対する平行のずれが解消されるわけではないが、サーボ用レーザ光及び測定用レーザ光に対するガラス板のY軸周りの傾き角度の影響が解消され、サーボ用レーザ光はガラス板Gの上下方向に対しては常に一定の角度(例えば、直角)で照射され、かつ測定用レーザ光もガラス板Gに常に上下方向に対しては常に一定の角度(例えば、予め決められた所定角度)で照射される。
ビームスプリッタ67で反射されたサーボ用レーザ光の半分は、集光レンズ71にて2分割フォトディテクタ72に集光される。集光レンズ71と2分割フォトディテクタ72との間にはナイフ73が設けられている。これら集光レンズ71、2分割フォトディテクタ72及びナイフ73は、光ディスク装置でよく用いられる周知のナイフエッジ法によるフォーカスサーボに利用されるものである。2分割フォトディテクタ72は、領域ごとの入射したサーボ用レーザ光の強度を表す信号をそれぞれフォーカスエラー信号生成回路127に出力する。
フォーカスエラー信号生成回路127は、入力した2信号の差をフォーカスエラー信号として、フォーカスサーボ回路128に出力する。なお、フォーカスサーボ回路128はフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスサーボ信号を生成してフォーカスドライブ回路129に出力し、フォーカスドライブ回路129はこのフォーカスサーボ信号に基づいてフォーカスアクチュエータ64aを駆動制御する。フォーカスアクチュエータ64aは、対物レンズ64を光軸方向に変位させて、サーボ用レーザ光の焦点を光軸方向に変位させる。これにより、サーボ用レーザ光の焦点をガラス板Gの表面に一致させることができ、ガラス板GのX軸周りの傾き角度及びY軸周りの傾き角度を精度よく検出することができる。ナイフエッジ法を用いるのは、2分割フォトディテクタ72が出力する2つの信号の差が、ガラス板Gの傾きによらず、Z軸方向の変位のみにより起こるようにするためである。
また、この透光性板状物体の厚さ測定装置は、コントローラ200、入力装置202及び表示装置204も備えている。コントローラ200は、CPU、ROM、RAM、タイマ及びハードディスクなどの大容量の不揮発性メモリを有するコンピュータ装置によって構成され、図4A乃至図4Cに示す厚さ測定プログラムの実行により、各種回路を制御してガラス板Gの厚さを測定する。入力装置202は、キーボード等からなり、作業者が種々の情報を入力するとともに、コントローラ200の作動に対して指示する。表示装置204は、コントローラ200によって制御された各種情報を表示する。
次に、上記のように構成した透光性板状物体の厚さ測定装置の動作を説明する。まず、作業者は、ガラス板Gの表面をX−Y平面にほぼ平行にしてその上端部を固定具15に固定し、入力装置202を操作してガラス板GのX軸方向長さGxとY軸方向長さGyを入力する。この厚さ測定装置には、予め次のようなパラメータが記憶されている。
(1)移動体13をX軸方向の移動限界位置まで移動させるとともに、ヘッドテーブル32をY軸方向の移動限界位置まで移動させた状態で、図5に示すように、ガラス板Gの上端中央位置の取付点からガラス板Gと同一平面上におけるサーボ用レーザ光の照射位置までのX軸方向の距離LxとY軸方向の距離Ly
(2)ガラス板GのX軸方向及びY軸方向の各両端面から測定開始及び終了位置までのX軸方向の距離ExとY軸方向の距離Ey
(3)測定時におけるX軸方向の移動単位距離ΔXとY軸方向の移動単位距離ΔY
そして、前記ガラス板GのX軸方向長さGx及びY軸方向長さGyの入力後、コントローラ200は、図示しないプログラムの実行により、下記式1〜式4の演算の実行により、サーボ用レーザ光が照射されるとともに測定の開始位置であるX軸方向初期位置Xs、X軸方向終了位置Xe、Y軸方向初期位置Ys及びY軸方向終了位置Yeを計算する。
Xs=Lx−Gx+Ex …式1
Xe=Lx−Ex …式2
Ys=Ly−(Gy/2)+Ey …式3
Ye=Ly+(Gy/2)−Ey …式4
この場合、移動体13がX軸方向駆動限界位置にある状態でX軸方向位置検出回路111によって検出されるX軸方向位置が「0」であり、ヘッドテーブル32がY軸方向駆動限界位置にある状態でY軸方向位置検出回路115で検出されるY軸方向位置が「0」であるので、サーボ用レーザ光の照射位置すなわち測定位置のX軸方向及びY軸方向の位置は、X軸方向位置検出回路111及びY軸方向位置検出回路115によって検出されるX軸方向位置及びY軸方向位置で表される。
次に、作業者は、入力装置202を操作することにより、コントローラ200に図4A乃至図4Cの厚さ測定プログラムを実行させる。コントローラ200は、この厚さ測定プログラムの実行を図4AのステップS100にて開始して、ステップS102にて変数n,m,aをそれぞれ「1」に設定する。変数nは、ガラス板GにおけるX軸方向の測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)を表す変数であり、1〜Nの間で変化する。変数mは、ガラス板GにおけるY軸方向の測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)を表す変数であり、1〜Mの間で変化する。変数aは、X軸方向の測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)の移動方向を示すもので、「+1」によって図5の上方向を表し、「−1」により図5の下方向を表す。
前記ステップS102の処理後、コントローラ200は、ステップS104にて、X軸方向フィードモータ制御回路110に対してガラス板GをX軸方向に移動させて、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)がX軸方向初期位置Xsになるように指示する。X軸方向フィードモータ制御回路110は、X軸方向フィードモータ11を回転させることにより、測定位置がX軸方向初期位置Xsになるように、スクリューロッド12を軸線周りに回転させて移動体13をX軸方向に移動させる。このガラス板GのX軸方向への移動中、X軸方向フィードモータ制御回路110は、X軸方向位置検出回路111からX軸方向の測定位置を表すX軸方向位置データを入力している。そして、入力したX軸方向位置データがX軸方向初期位置Xsを示す値になると、X軸方向フィードモータ制御回路110は、X軸方向フィードモータ11の回転を停止させて、移動体13及びガラス板GのX軸方向への移動を停止させる。
一方、コントローラ200も、前記ステップS104の処理後、ステップS106にて、X軸方向位置検出回路111からX軸方向位置データを入力して、入力したX軸方向位置データがX軸方向初期位置Xsを示す値以上になったかを判定する。X軸方向位置データがX軸方向初期位置Xs以上にならなければ、コントローラ200はステップS106にて「No」と判定し続けて、ステップS106の処理を繰り返し実行する。そして、X軸方向位置データがX軸方向初期位置Xs以上になった時点で、コントローラ200は、ステップS106にて「Yes」と判定して、ステップS108に進む。
ステップS108において、コントローラ200は、Y軸方向フィードモータ制御回路114に対してヘッドテーブル32すなわち光ヘッド100をY軸方向に移動させて、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)がY軸方向初期位置Ysになるように指示する。Y軸方向フィードモータ制御回路114は、Y軸方向フィードモータ31を回転させることにより、測定位置がY軸方向初期位置Ysになるように、ヘッドテーブル32をY軸方向に移動させる。このヘッドテーブル32のY軸方向への移動中、Y軸方向フィードモータ制御回路114は、Y軸方向位置検出回路115からY軸方向の測定位置を表すY軸方向位置データを入力している。そして、入力したY軸方向位置データがY軸方向初期位置Ysを示す値になると、Y軸方向フィードモータ制御回路114は、Y軸方向フィードモータ11の回転を停止させて、ヘッドテーブル32のY軸方向への移動を停止させる。
一方、コントローラ200も、前記ステップS108の処理後、ステップS110にて、Y軸方向位置検出回路115からY軸方向位置データを入力して、入力したY軸方向位置データがY軸方向初期位置Ysを示す値以上になったかを判定する。Y軸方向位置データがY軸方向初期位置Ys以上にならなければ、コントローラ200はステップS110にて「No」と判定し続けて、ステップS110の処理を繰り返し実行する。そして、Y軸方向位置データがY軸方向初期位置Ys以上になった時点で、コントローラ200は、ステップS110にて「Yes」と判定して、ステップS112に進む。
ステップS112においては、コントローラ200は、Z軸方向フィードモータ制御回路112に対して支持台23すなわち光ヘッド100をZ軸方向初期位置Zs(すなわち測定用設定位置)まで移動するように指示する。具体的には、サーボ用レーザ光がガラス板Gの表面上に集光されて光スポットが形成されるようなZ軸方向位置をZ軸方向初期位置Zs(測定用設定位置)としてZ軸方向フィードモータ制御回路112に出力する。Z軸方向フィードモータ制御回路112は、Z軸方向フィードモータ21を回転させることにより、スクリューロッド22を軸線周りに回転させて支持台23をZ軸方向に移動させ、支持台23及び光ヘッド100をZ軸方向にZ軸方向初期位置Zsに向かって移動させる。この支持台23及び光ヘッド100のZ軸方向への移動中、Z軸方向フィードモータ制御回路112は、Z軸方向位置検出回路113から支持台23(すなわち光ヘッド100)のZ軸方向位置を表すZ軸方向位置データを入力している。そして、入力したZ軸方向位置データがコントローラ200から入力されたZ軸方向初期位置Zsを示すと、Z軸方向フィードモータ制御回路112は、Z軸方向フィードモータ21の回転を停止させて、支持台23及び光ヘッド100のZ軸方向への移動を停止させる。
一方、コントローラ200も、前記ステップS112の処理後、ステップS114にて、Z軸方向位置検出回路113からZ軸方向位置データを入力して、入力したZ軸方向位置データがZ軸方向初期位置Zs以上になったかを判定する。Z軸方向位置データがZ軸方向初期位置Zs以上にならなければ、コントローラ200はステップS114にて「No」と判定し続けて、ステップS114の処理を繰り返し実行する。そして、Z軸方向位置データがZ軸方向初期位置Zs以上になった時点で、コントローラ200は、ステップS114にて「Yes」と判定して、ステップS116に進む。
ステップS116においては、コントローラ200は、測定用レーザ駆動回路116を作動開始させる。これにより、測定用レーザ駆動回路116は、測定用レーザ光源40を駆動して測定用レーザ光を出射させる。この場合、測定用レーザ駆動回路116は、フォトディテクタ54からの受光信号を用いて測定用レーザ光の強度をフィードバック制御するので、測定用レーザ光源40は常に適正な強度の測定用レーザ光を出射する。
測定用レーザ光源40から出射された測定用レーザ光は、コリメートレンズ41で平行光に変換され、その大部分がビームスプリッタ42を通過してリレーレンズ43,44を介してガルバノミラー45に入射し、ガルバノミラー45で反射された後、ミラー47,48で反射され、ガルバノミラー51に入射し、ガルバノミラー51で反射されてガラス板Gに照射される。ガラス板Gに照射された測定用レーザ光は、まずガラス板Gの表面で反射され、ガルバノミラー51にて反射されてラインセンサ55によって受光される。また、ガラス板Gに照射された測定用レーザ光は、ガラス板Gの表面で屈折してガラス板Gの肉厚部分に侵入し、ガラス板Gの裏面で反射してガラス板Gの表面に導かれる。ガラス板Gの表面に導かれた測定用レーザ光は、ガラス板Gの表面でふたたび屈折して外部に導かれてガルバノミラー51に入射し、ガルバノミラー51にて反射されてラインセンサ55に到達する。
前記ステップS116の処理後、コントローラ200は、ステップS118にて、サーボ用レーザ駆動回路118を作動開始させる。これにより、サーボ用レーザ駆動回路118は、サーボ用レーザ光源60を駆動してサーボ用レーザ光を出射させる。この場合、サーボ用レーザ駆動回路118は、フォトディテクタ66からの受光信号を用いてサーボ用レーザ光の強度をフィードバック制御するので、サーボ用レーザ光源60は常に適正な強度のサーボ用レーザ光を出射する。
サーボ用レーザ光源60から出射されたサーボ用レーザ光は、コリメートレンズ61で平行光に変換され、その大部分が偏光ビームスプリッタ62を通過してガルバノミラー45に入射し、ガルバノミラー45で反射された後、ガルバノミラー51に入射し、ガルバノミラー51で反射されたレーザ光は、1/4波長板63及び対物レンズ64を介してガラス板Gの表面に照射される。サーボ用レーザ光のガラス板Gからの反射光は、対物レンズ64によって平行光に変換され、1/4波長板63を介してガルバノミラー51に入射し、ガルバノミラー51で反射されてガルバノミラー45に入射し、ガルバノミラー45で反射されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ62に導かれて、偏光ビームスプリッタ62で反射される。偏光ビームスプリッタ62で反射されたサーボ用レーザ光の半分は、ビームスプリッタ67を通過して4分割フォトディテクタ68で受光される。残りの半分はビームスプリッタ67で反射して、集光レンズ71によって集光され、ナイフ73を介して2分割フォトディテクタ72に導かれる。4分割フォトディテクタ68で受光されたサーボ用レーザ光の受光量を表す受光信号a,b,c,dはX軸周り角度エラー信号生成回路121及びY軸周り角度エラー信号生成回路124に供給される。X軸周り角度エラー信号生成回路121は、X軸周り角度エラー信号(a+b)−(c+d)を生成する。Y軸周り角度エラー信号生成回路124は、Y軸周り角度エラー信号(a+d)−(b+c)を生成する。一方、2分割フォトディテクタ72で受光されたサーボ用レーザ光の受光量を表す受光信号はフォーカスエラー信号生成回路127に供給され、フォーカスエラー信号生成回路127はこの受光信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成する。
前記ステップS118の処理後、コントローラ200は、ステップS120にてX軸周り角度サーボ回路122に作動開始を指示する。これに応答して、X軸周り角度サーボ回路122は、作動を開始して、X軸周り角度エラー信号生成回路121から入力したX軸周り角度エラー信号(a+b)−(c+d)に基づいてX軸周り角度サーボ信号を生成し、X軸周り角度ドライブ回路123を介してモータ52を駆動制御して、ガルバノミラー51のX軸方向に平行な直線周りの回転をサーボ制御する。したがって、4分割フォトディテクタ68に受光されたサーボ用レーザ光の反射光が、受光面の左右方向中央に維持されるようにガルバノミラー51のX軸方向に平行な直線周りの回転角がサーボ制御されることとなり、ガラス板Gの測定位置の表面がX軸回り角度を有していてX−Y平面に平行でなくても、X軸周り角度に応じてガルバノミラー51がX軸方向に平行な直線周りに回転制御され、サーボ用レーザ光の光軸が、ガラス板Gの測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)の表面とY−Z平面との交差線に対して直角に交差するようになる。
前記ステップS120の処理後、コントローラ200は、ステップS122にてY軸周り角度サーボ回路125に作動開始を指示する。これに応答して、Y軸周り角度サーボ回路125は、作動を開始して、Y軸周り角度エラー信号生成回路124から入力したY軸周り角度エラー信号(a+d)−(b+c)に基づいてY軸周り角度サーボ信号を生成し、Y軸周り角度ドライブ回路126を介してモータ46を駆動制御して、ガルバノミラー45のY軸方向に平行な直線周りの回転をサーボ制御する。したがって、4分割フォトディテクタ68に受光されたサーボ用レーザ光の反射光が、受光面の上下方向中央に維持されるようにガルバノミラー45のY軸方向に平行な直線周りの回転角がサーボ制御されることとなり、ガラス板Gの測定位置の表面がY軸回り角度を有していてX−Y平面に平行でなくても、Y軸周り角度に応じてガルバノミラー45がY軸方向に平行な直線周りに回転制御され、サーボ用レーザ光の光軸が、ガラス板Gの測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)の表面とX−Z平面との交差線に対して直角に交差するようになる。なお、前述のように、この場合のY軸は、ガルバノミラー51による反射後の座標軸で見ている。
このような、X軸周り角度サーボ制御及びY軸周り角度サーボ制御により、サーボ用レーザ光の光軸が、ガラス板Gの測定位置の表面とY−Z平面との交差線に対して直角に交差するとともに、ガラス板Gの測定位置の表面とX−Z平面との交差線に対して直角に交差するようになる。すなわち、ガラス板Gの測定位置の表面がX軸周り角度及びY軸周り角度を有していてX−Y平面に平行でなくても、サーボ用レーザ光の光軸が、ガラス板Gの測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)の表面に対して垂直になる。その結果、ガラス板Gの測定位置の表面がX軸周り角度及びY軸回り角度を有していてX−Y平面に平行でなくても、測定用レーザ光はガラス板Gの測定位置に常に一定の方向から入射することになる。言い換えれば、ガラス板Gの測定位置の表面がX軸周り角度及びY軸周り角度を有していてX−Y平面に平行でなくても、ガラス板Gに照射される測定用レーザ光とガラス板Gの表面とのなす角度が常に一定であり、かつガラス板Gに照射される測定用レーザ光とガラス板Gの表面の法線とを含む平面と、ガラス板Gの表面とで形成される交線の方向が常に一定になる。
前記ステップS122の処理後、コントローラ200は、ステップS124にてフォーカスサーボ回路128に作動開始を指示する。これに応答して、フォーカスサーボ回路128は、作動を開始して、フォーカスエラー信号生成回路127から入力したフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスサーボ信号を生成し、フォーカスドライブ回路129を介してフォーカスアクチュエータ64aを駆動して、対物レンズ64をフォーカスサーボ制御(すなわち、Z軸方向にサーボ制御)する。これにより、サーボ用レーザ光の焦点位置をガラス板Gの表面に一致させることができ、ガラス板Gの測定位置の表面のX軸周り角度及びY軸周り角度を精度よく検出することができる。前記ステップS124の処理後、コントローラ200は、ステップS126にて、センサ信号取出回路117に対して作動開始を指示する。これに応答して、センサ信号取出回路117は作動を開始し、予め決められた周期でラインセンサ55の各画素の信号を導出し、画素ごとに、信号強度に相当するディジタルデータと画素位置のディジタルデータとを対にしてコントローラ200に出力し始める。
前記ステップS126の処理後、コントローラ200は、ガラス板Gの厚さが異なっても、光ヘッド100からガラス板Gの表面までの距離を一定にしてサーボ用レーザ光が集光する位置に測定用レーザ光が照射されるようにするために、ステップS128〜S136からなる処理を実行する。ステップS128においては、コントローラ200は、センサ信号取出回路117から画素ごとの信号強度と画素位置を表すディジタルデータを入力する。この場合、ラインセンサ55に入力される反射光は、図2Bに示すように、ガラス板Gの表面の反射光とガラス板Gの裏面の反射光であり、信号強度は2つのピーク値を有する。そして、ステップS128においては、この2つのピーク値のうちの一方のピーク値が位置するラインセンサ55上の位置(ピーク位置)を計算する。本実施形態においては、ガラス板Gの表面で反射した測定用レーザ光に関するピーク値、すなわち図2Bにてラインセンサ55の上側のピーク値が位置するラインセンサ55上の位置(ピーク位置)を計算する。
前記ステップS128の処理後、コントローラ200は、ステップS130にて、前記計算したピーク位置からラインセンサ55上の予め決められた設定位置を減算して、減算結果の絶対値が所定の小さな許容値以下であるかを判定する。この場合、予め決められた設定位置とは、ラインセンサ55の長尺方向の中心位置から、図2Bにて若干上方の位置である。そして、この位置は、フォーカスサーボ制御による対物レンズ64の変位が原点位置を中心に行われる位置である。前記絶対値が許容値以下であれば、コントローラ200は、ステップS130にて「Yes」と判定して、図4BのステップS138に進む。一方、前記絶対値が許容値よりも大きければ、コントローラ200は、ステップS130にて「No」と判定して、ステップS132に進む。
ステップS132においては、コントローラ200は、前記減算結果(ピーク位置−設定位置)からZ軸方向への移動距離を検出し、現在のZ軸方向位置に移動距離を加算して支持台23(ヘッドテーブル32)のZ軸方向移動位置を計算する。なお、この移動距離の計算においては、減算結果(ピーク位置−設定位置)に対する支持台23のZ軸方向への移動距離を示す変換関数又は変換テーブルを予め用意しておき、この変換関数又は変換テーブルを用いる。次に、コントローラ200は、ステップS134にてヘッドテーブル32の移動位置をZ軸方向フィードモータ制御回路112に出力する。Z軸方向フィードモータ制御回路112は、Z軸方向フィードモータ21の作動を制御するとともに、Z軸方向位置検出回路113から支持台23のZ軸方向位置を入力して、支持台23を前記入力された移動位置まで移動する。前記ステップS134の処理後、コントローラ200は、ステップS136にて、Z軸方向位置検出回路113から支持台23の移動位置を入力して、前記入力した移動位置が前記Z軸方向フィードモータ制御回路112に指示した移動位置に達したか否かを判定する。支持台23の移動位置が前記指示した移動位置に達するまで、コントローラ200はステップS136にて「No」と判定し続けてステップS136の判定処理を続ける。一方、支持台23の移動位置が前記指示した移動位置に達すると、コントローラ200はステップS136にて「Yes」と判定して、前述したステップS128,S130の処理を実行する。
これらのステップS128〜S136の処理により、ガラス板Gの表面にて反射した測定用レーザ光の光軸位置がラインセンサ55の長尺方向中央位置から若干だけ上に位置するようになる。そして、この状態では、ガラス板Gの表面で反射した測定用レーザ光の光軸と、ガラス板Gの裏面で反射した測定用レーザ光の光軸の中央がラインセンサ55の長尺方向中央にほぼ位置する。その結果、厚さ測定を行うガラス板Gの厚さがガラス板Gによって多少変化しても、光ヘッド100からガラス板Gの表面までの距離を一定にして、サーボ用レーザ光が集光する位置に測定用レーザ光が照射されるようになる。
前記ステップS128〜S136の処理後、コントローラ200は、図4BのステップS138にて、センサ信号取出回路117から画素ごとの信号強度と画素位置を表すディジタルデータを入力して、これらのディジタルデータと、測定位置を表す変数n,mをRAMに記憶する。なお、この場合、ディジタルデータに関するガラス板Gの測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)は図5のX軸方向初期位置Xs及びY軸方向初期位置Ysで規定される位置データあり、変数n,mは共に「1」である。
前記ステップS138の処理後、コントローラ200は、ステップS140にて、移動単位距離ΔXに変数nを乗算した値n・ΔXをX軸方向初期位置Xsに加算した値Xs+n・ΔXが、X軸方向終了位置Xeよりも大きいかを判定する。この場合、ガラス板Gにおける測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)は図5のX軸方向初期位置Xs及びY軸方向初期位置Ysによって決められる初期位置にあって、変数nは「1」である。したがって、コントローラ200は、ステップS140にて「No」すなわち値Xs+n・ΔXはX軸方向終了位置Xeよりも大きくないと判定して、ステップS142にてX軸方向フィードモータ制御回路110に移動体13及びガラス板Gを図1及び図5にて下方に移動させるように指示する。X軸方向フィードモータ制御回路110は、X軸方向フィードモータ11を回転させて、移動体13及びガラス板Gを前記方向に移動させ始める。
このステップS142の処理後、コントローラ200は、ステップS144にて、X軸方向位置検出回路111からX軸方向の測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)を表すX軸方向位置データを入力し、ステップS146にて入力したX軸方向位置データによって示されるX軸方向位置が前記値Xs+n・ΔX以上であるかを判定する。X軸方向位置データによって示されるX軸方向位置が前記値Xs+n・ΔXよりも小さければ、コントローラ200は、ステップS146にて「No」と判定して、ステップS144,S146の循環処理を繰り返し実行する。そして、X軸方向位置データによって示されるX軸方向位置が前記値Xs+n・ΔXに等しくなると、コントローラ200は、ステップS146にて「Yes」と判定して、ステップS148にてX軸方向フィードモータ制御回路110に移動体13及びガラス板Gの移動停止を指示する。この移動停止の指示により、X軸方向フィードモータ制御回路110は、X軸方向フィードモータ11の回転を停止させて、移動体13及びガラス板Gの前記下方向への移動を停止させる。この状態では、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)は、図5の変数n=2かつ変数m=1により指定される位置となる。前記ステップS148の処理後、コントローラ200は、ステップS150にて変数nに「1」を加算して変数nを「2」に設定し、ステップS138に戻る。
ステップS138においては、コントローラ200にて、前述のように、センサ信号取出回路117から画素ごとの信号強度と画素位置を表すディジタルデータを入力して、これらのディジタルデータと、測定位置を表す変数n,mをRAMに記憶する。なお、この場合の変数nは「2」であり、変数mは「1」である。そして、コントローラ200は、ふたたびステップS140にて値Xs+n・ΔXがX軸方向終了位置Xeよりも大きいかを判定する。この場合、変数nは「2」であって、値Xs+n・ΔXはX軸方向終了位置Xeよりも大きくないので、コントローラ200は、ステップS140にて「No」と判定して、前述したステップS142〜S148の処理により、X軸方向フィードモータ11を回転させて、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)を図5の変数n=3かつ変数m=1により指定される位置まで移動させる。そして、コントローラ200は、ステップS150にて変数nに「1」を加算して変数nを「3」に設定し、ステップS138に戻る。
このようなステップS138〜S150の処理により、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)を図5の変数m=1により指定されるY軸方向初期位置Ysにおいて、変数nが順次増加する上方位置へ移動させながら、センサ信号取出回路117から画素ごとの信号強度と画素位置を表すディジタルデータを入力して、これらのディジタルデータと、測定位置を表す変数n,mをRAMに順次記憶する。そして、変数nが最大値Nに達し、ステップS138の処理によって変数n(=N)に対応したディジタルデータをセンサ信号取出回路117から入力してRAMに記憶した後、前述したステップS140の判定処理が実行されるが、値Xs+N・ΔXはX軸方向終了位置Xeよりも大きくなるので、コントローラ200は、ステップS140にて「Yes」と判定して、ステップS152に進む。
ステップS152においては、コントローラ200は、移動単位距離ΔYに変数mを乗算した値m・ΔYをY軸方向初期位置Ysに加算した値Ys+m・ΔYが、Y軸方向終了位置Yeよりも大きいかを判定する。この場合、ガラス板GにおけるY軸方向における測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)は図5のY軸方向初期位置Ysによって決められる初期位置にあって、変数mは「1」である。したがって、コントローラ200は、ステップS152にて「No」すなわち値Ys+m・ΔYはX軸方向終了位置Yeよりも大きくないと判定して、ステップS154にてY軸方向フィードモータ制御回路114にヘッドテーブル32及び光ヘッド100を図5にて右方向に移動させるように指示する。Y軸方向フィードモータ制御回路114は、Y軸方向フィードモータ31を回転させて、ヘッドテーブル32及び光ヘッド100を前記方向に移動させ始める。
このステップS154の処理後、コントローラ200は、ステップS156にて、Y軸方向位置検出回路115からY軸方向の測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)を表すY軸方向位置データを入力し、ステップS158にて入力したY軸方向位置データによって示されるY軸方向位置が前記値Ys+m・ΔY以上であるかを判定する。Y軸方向位置データによって示されるY軸方向位置が前記値Ys+m・ΔYよりも小さければ、コントローラ200は、ステップS158にて「No」と判定して、ステップS156,S158の循環処理を繰り返し実行する。そして、Y軸方向位置データによって示されるY軸方向位置が前記値Ys+m・ΔYに等しくなると、コントローラ200は、ステップS158にて「Yes」と判定して、ステップS160にてY軸方向フィードモータ制御回路114にヘッドテーブル32及び光ヘッド100Gの移動停止を指示する。この移動停止の指示により、Y軸方向フィードモータ制御回路114は、Y軸方向フィードモータ31の回転を停止させて、ヘッドテーブル32及び光ヘッド100の前記右方向への移動を停止させる。
この状態では、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)は、図5の変数n=Nかつ変数m=2により指定される位置となる。すなわち、測定位置は、図5の変数n=N,変数m=1によって指定される位置から、変数n=N,変数m=2によって指定される位置に変更されたことになる。前記ステップS160の処理後、コントローラ200は、ステップS162にて変数mに「1」を加算して変数mを「2」に設定し、ステップS164にて変数aに「−1」を乗算する。次に、コントローラ200は、ステップS166にて、変数aが「1」であるかを判定する。この場合、変数aが「−1」であるので、コントローラ200は、ステップS166にて「No」と判定して、ステップS168に進む。
ステップS168においては、コントローラ200は、センサ信号取出回路117から画素ごとの信号強度と画素位置を表すディジタルデータを入力して、これらのディジタルデータと、測定位置を表す変数n,mをRAMに記憶する。なお、この場合、変数nは値Nであり、変数mは「2」である。ディジタルデータに関するガラス板Gの測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)は図5の変数n=N,変数m=2で指定される位置である。前記ステップS168の処理後、コントローラ200は、ステップS170にて、変数nが「1」であるかを判定する。この場合、変数nは値Nであって「1」でないので、コントローラ200は、ステップS170にて「No」と判定して、ステップS172にてX軸方向フィードモータ制御回路110に移動体13及びガラス板Gを図1及び図5にて上方に移動させるように指示する。X軸方向フィードモータ制御回路110は、X軸方向フィードモータ11を回転させて、移動体13及びガラス板Gを前記方向に移動させ始める。
このステップS172の処理後、コントローラ200は、ステップS174にて、X軸方向位置検出回路111からX軸方向の測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)を表すX軸方向位置データを入力し、ステップS176にて、入力したX軸方向位置データによって示されるX軸方向位置が、移動単位距離ΔXに変数(n−2)を乗算した値(n−2)・ΔXをX軸方向初期位置Xsに加算した値Xs+(n−2)・ΔX以下であるかを判定する。この場合、変数nは値Nであり、X軸方向位置データによって示されるX軸方向位置が前記値Xs+(n−2)・ΔXよりも大きいので、コントローラ200は、ステップS176にて「No」と判定して、ステップS174,S176の循環処理を繰り返し実行する。そして、X軸方向位置データによって示されるX軸方向位置が前記Xs+(n−2)・ΔXに等しくなると、コントローラ200は、ステップS176にて「Yes」と判定して、ステップS178にてX軸方向フィードモータ制御回路110に移動体13及びガラス板Gの移動停止を指示する。この移動停止の指示により、X軸方向フィードモータ制御回路110は、X軸方向フィードモータ11の回転を停止させて、移動体13及びガラス板Gの前記上方向への移動を停止させる。この状態では、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)は、図5の変数n=N−1かつ変数m=2により指定される位置となる。前記ステップS178の処理後、コントローラ200は、ステップS180にて変数nから「1」を減算して変数nを「N−1」に設定し、ステップS168に戻る。
ステップS168においては、コントローラ200にて、前述のように、センサ信号取出回路117から画素ごとの信号強度と画素位置を表すディジタルデータを入力して、これらのディジタルデータと、測定位置を表す変数n,mをRAMに記憶する。なお、この場合の変数nは「N−1」であり、変数mは「2」である。そして、コントローラ200は、ふたたびステップS170にて変数nが「1」であるかを判定する。この場合、変数nは「N−1」であるので、コントローラ200は、ステップS170にて「No」と判定して、前述したステップS172〜S178の処理により、X軸方向フィードモータ11を回転させて、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)を図5の変数n=N−2かつ変数m=2により指定される位置まで移動させる。そして、コントローラ200は、ステップS180にて変数nから「1」を減算して変数nを「N−2」に設定し、ステップS168に戻る。
このようなステップS168〜S180の処理により、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)を図5の変数m=2により指定されるY軸方向位置において、変数nが順次減少する下方位置へ移動させながら、センサ信号取出回路117から画素ごとの信号強度と画素位置を表すディジタルデータを入力して、これらのディジタルデータと、測定位置を表す変数n,mをRAMに順次記憶する。そして、変数nが「1」に達し、ステップS168の処理によって変数n=1に対応したディジタルデータをセンサ信号取出回路117から入力してRAMに記憶した後、コントローラ200は、ステップS170にて「Yes」と判定して、ステップS152以降に進む。この状態では、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)は、図5の変数n=1,m=2で指定される位置にある。
そして、前述したステップS152〜S160の処理により、ヘッドテーブル32及び光ヘッド100が図5にて右方向に移動されて、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)が、図5の変数n=1,m=2で指定される位置から変数n=1,m=3で指定される位置に移動される。前記ステップS160の処理後、コントローラ200は、ステップS162にて変数mに「1」を加算することにより変数mを「3」に設定し、ステップS164にて変数aに「−1」を乗算することにより変数aを「1」に設定する。そして、コントローラ200は、ステップS166にて「Yes」と判定して、前述したステップS138〜S150の処理を実行する。このステップS138〜S150の処理により、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)が、変数m=3によって指定されるY軸方向位置において、変数n=1〜Nによって順に指定される上方位置へ移動されて、センサ信号取出回路117から画素ごとの信号強度と画素位置を表すディジタルデータであって、変数n=1〜N,変数m=3によって指定される測定位置のディジタルデータと、測定位置を表す変数n,mとがRAMに順次記憶される。
そして、X軸方向終了位置Xeの測定位置に関する前記ディジタルデータがRAMに記憶された後には、前述のように、ステップS140にて「Yes」と判定されて、前述したステップS152〜S164の処理により測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)が図5にて変数n=N,m=4によって指定される位置に変更されるとともに、変数mが「4」に変更され、かつ変数aが「−1」に変更される。その結果、前述したステップS168〜S180の処理が実行されて、変数m=4によって指定されるY軸方向位置において、変数n=N〜1によって順に指定される下方位置へ移動されて、センサ信号取出回路117から画素ごとの信号強度と画素位置を表すディジタルデータであって、変数n=N〜1,変数m=4によって指定される測定位置のディジタルデータと、測定位置を表す変数n,mとがRAMに順次記憶される。このようにして、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)が走査されて、測定位置(サーボ用レーザ光の照射位置)が、Y軸方向終了位置Yeを越えると、コントローラ200は、ステップS152にて「Yes」すなわち値Ys+m・ΔYが軸方向終了位置Yeより大きいと判定して、図4CのステップS182に進む。
コントローラ200は、ステップS182にて、フォーカスサーボ回路128にフォーカスサーボの停止を指示する。これにより、フォーカスサーボ回路128は、フォーカスアクチュエータ64aに対するフォーカスサーボ制御を停止する。次に、コントローラ200は、ステップS184にてY軸周り角度サーボ回路125にY軸周り角度サーボ制御の停止を指示し、ステップS186にてX軸周り角度サーボ回路122にX軸周り角度サーボ制御の停止を指示する。これにより、Y軸周り角度サーボ回路125はモータ46に対するY軸周り角度サーボ制御を停止し、X軸周り角度サーボ回路122はモータ52に対するX軸周り角度サーボ制御を停止する。その結果、ガルバノミラー45,51の回転は停止する。
前記ステップS186の処理後、コントローラ200は、ステップS188にて測定用レーザ駆動回路116に測定用レーザ光源40の駆動停止を指示し、ステップS190にてサーボ用レーザ駆動回路118にサーボ用レーザ光源60の駆動停止を指示する。これにより、測定用レーザ光源40による測定用レーザ光のガラス板Gに対する照射も、サーボ用レーザ光源60によるサーボ用レーザ光のガラス板Gに対する照射も停止する。次に、コントローラ200は、ステップS192にてセンサ信号取出回路117の作動停止を指示する。これにより、センサ信号取出回路117も作動停止してセンサ信号がコントローラ200に入力されなくなる。
前記ステップS192の処理後、コントローラ200は、ステップS194にてX軸方向フィードモータ制御回路110に移動体13のX軸方向駆動限界位置への移動を指示し、ステップS196にてY軸方向フィードモータ制御回路114にヘッドテーブル32(光ヘッド100)のY軸方向駆動限界値への移動を指示し、ステップS198にてZ軸方向フィードモータ制御回路112に支持台23(光ヘッド100)のZ軸方向駆動限界値への移動を指示する。これらの移動指示により、X軸方向フィードモータ制御回路110は移動体13をX軸方向駆動限界位置まで移動させ、Y軸方向フィードモータ制御回路114はヘッドテーブル32をY軸方向限界位置まで移動させ、Z軸方向フィードモータ制御回路112は支持台23をZ軸方向駆動限界値まで移動させる。これにより、ガラス板Gの厚さ測定開始前と同じ状態になるので、作業者は固定具15からガラス板Gを取外し、次に測定したいガラス板Gをセットして前述した厚さ測定をふたたび行うことができる。
前記ステップS198の処理後、コントローラ200は、ステップS200にて前記RAMに記憶したディジタルデータを演算処理するとともに、その演算処理結果を表示装置204に表示して、ステップS202にてこの厚さ測定プログラムの実行を終了する。このディジタルデータの演算処理においては、センサ信号取出回路117から取込んだ全ての測定位置のディジタルディジタル、すなわちラインセンサ55によって受光されたガラス板Gの全ての測定位置における表面及び裏面での2つの反射測定用レーザ光の各ピーク値の位置(ピーク位置)を検出する。この場合、ピーク値は、ガラス板Gの表面及び裏面でそれぞれ反射した測定用レーザ光の光軸にそれぞれ対応する。次に、前記検出した2つのピーク位置を用いて、2つのピーク位置間の距離を求める。そして、ピーク位置間の距離から、予め用意された変換関数又は変換テーブルを用いて、測定用レーザ光が照射されている位置のガラス板Gの厚さを計算する。この変換関数又は変換テーブルは、ガラス板Gの屈折率及び測定用レーザ光のガラス板Gの表面に対する角度が定まれば一義的に決まるものであり、ガラス板の屈折率が分かっていない場合には、ガラス板Gの屈折率を測定して入力することで定める。なお、測定用レーザ光のガラス板Gの表面に対する角度は本実施形態による装置によって定まるものである。そして、前記のようにして計算された全ての測定位置のガラス板Gの厚さは、表示装置204に表示される。さらに、このステップS200の処理においては、計算されたガラス板Gの厚さを、前記入力したX軸方向位置及びY軸方向位置を示す変数n,mと対応付けてメモリに記憶しておく。
上記説明からも理解できるように、上記第1実施形態に係る透光性板状物体の厚さ測定装置によれば、測定用レーザ光及びサーボ用レーザ光が、ガラス板Gの表面に対する光軸角度を変化させることができるガルバノミラー45,51を介してガラス板Gの表面に照射される。ガラス板Gの表面及び裏面にてそれぞれ反射された測定用レーザ光は、ふたたびガルバノミラー51を介してラインセンサ55に導かれる。すなわち、ラインセンサ55は、ガラス板Gの表面で反射する測定用レーザ光の反射光とガラス板Gの裏面で反射する測定用レーザ光の反射光の両反射光を受光して、受光信号を出力する。コントローラ200は、このラインセンサ55による受光信号に基いて、測定用レーザ光の照射位置のガラス板Gの厚さを検出する。
一方、ガラス板Gの表面にて反射されたサーボ用レーザ光は、ふたたびガルバノミラー51,45で反射され、偏光ビームスプリッタ62にて反射されるとともにビームスプリッタ67を介して、その一部が4分割フォトディテクタ68に導かれる。4分割フォトディテクタ68は、測定用レーザ光が照射されているガラス板Gの表面のX軸周り角度及びY軸周り角度、すなわちX−Y平面に対する傾きを表す信号を出力する。そして、X軸周り角度エラー信号生成回路121、X軸周り角度サーボ回路122及びX軸周り角度ドライブ回路123が、モータ52を駆動制御することにより、サーボ用レーザ光がY−Z平面内でガラス板Gの表面と直交するようにガルバノミラー51のX軸線周りの回転角が調整される。また、Y軸周り角度エラー信号生成回路124、Y軸周り角度サーボ回路125及びY軸周り角度ドライブ回路126が、モータ46を駆動制御することにより、サーボ用レーザ光がX−Z平面内でガラス板Gの表面と直交するようにガルバノミラー45のY軸線回りの回転角が調整される。これにより、サーボ用レーザ光は、ガラス板Gに常に垂直に入射するようになる。測定用レーザ光の照射方向とサーボ用レーザ光の照射方向とは一定の関係にあるので、測定用レーザ光は、ガラス板Gのサーボ用レーザ光の照射位置近傍(測定位置)にて、その表面に対して常に一定の方向から入射する。すなわち、ガラス板Gの測定位置の表面がX軸周り又はY軸周りに若干回転してX−Y平面に完全に平行でなくても、測定用レーザ光の測定位置のガラス板Gの表面に対する角度(ほぼX−Z平面内の角度)が常に一定、かつ測定位置の表面の法線と測定用レーザ光を含む平面と、測定位置のガラス板Gの表面とで形成される交線の方向(ほぼX軸方向)が常に一定となる。その結果、測定用レーザ光のガラス板Gの表面からの反射光は、一定の方向からラインセンサ55の一定の領域に常に入射することになるので、ガラス板Gの測定位置の表面がX−Y平面に完全に平行でなくても、測定位置のガラス板Gの厚さが常に高精度で検出される。
また、上記第1実施形態においては、サーボ用レーザ光を集光レンズ71及びナイフ73を介して2分割フォトディテクタ72で受光し、この受光に基づいて、フォーカスエラー信号生成回路127、フォーカスサーボ回路128及びフォーカスドライブ回路129がフォーカスアクチュエータ64aを駆動することにより、対物レンズ64をZ軸方向に駆動するサーボ制御(すなわちフォーカス制御)を行う。これにより、サーボ用レーザ光の焦点位置をガラス板Gの表面に一致させることができ、ガラス板GのX−Y平面からの傾きをさらに精度よく検出することができるので、測定用レーザ光がさらに高精度でガラス板Gの表面に対して一定の方向から入射するよう制御することができる。
b.第2実施形態
上記第1実施形態においては、測定用レーザ光を出射する測定用レーザ光源40及びコリメートレンズ41と、サーボ用レーザ光を出射するサーボ用レーザ光源60及びコリメートレンズ61とを別々に設けるようにした。しかし、第2実施形態に係る透光性板状物体の厚さ測定装置は、図6に示すように、測定用レーザ光源40及びコリメートレンズ41と、サーボ用レーザ光源60及びコリメートレンズ61とに代えて、共通のレーザ光源80及びコリメートレンズ81を備えている。そして、この第2実施形態においては、コリメートレンズ81から出射されたレーザ光はビームスプリッタ82に導かれ、ビームスプリッタ82は、その一部のレーザ光を透過して測定用レーザ光としてビームスプリッタ42に導くとともに、残りのレーザ光を反射してミラー83で反射させてサーボ用レーザ光として偏光ビームスプリッタ62に導く。ビームスプリッタ42及び偏光ビームスプリッタ62を含む他の光学部品に関しては、上記第1実施形態と同様であるので、それらの説明を省略する。
また、電気回路の構成も、測定用レーザ駆動回路116及びサーボ用レーザ駆動回路118に共通なレーザ駆動回路を設ける点を除けば、上記第1実施形態の場合と同じである。そして、コントローラ200は、図4AのステップS116の測定用レーザ光の照射開始処理及びステップS118のサーボ用レーザ光の照射開始処理に代えて、レーザ光源80によるレーザ光の照射開始処理を実行するとともに、図4CのステップS188の測定用レーザ光の照射停止処理及びステップS190のサーボ用レーザ光の照射停止処理に代えて、レーザ光源80によるレーザ光の照射停止処理を実行することを除けば、上記第1実施形態と同じ図4A乃至図4Cの厚さ測定プログラムを実行する。したがって、この第2実施形態によっても、上記第1実施形態と同様な効果が期待される。また、この第2実施形態では、上記第1実施形態に比べて、単にビームスプリッタ82及びミラー83を追加するだけで、測定用レーザ光とサーボ用レーザ光とに対して共通のレーザ光源80及びコリメートレンズ81を用いているので、レーザ光源、光学部品の数及びレーザ駆動回路の数を減らすことができるため、装置の製造コストを安価に抑えることができる。
c.第3実施形態
上記第1及び第2実施形態においては、測定用レーザ光とサーボ用レーザ光とをガラス板Gにそれぞれ別々に照射した。しかし、第3実施形態に係る透光性板状物体の厚さ測定装置は、図7に示すように、1つのレーザ光をガラス板Gに照射し、反射光を詳しくは後述するビームスプリッタ233で適切な強度割合になるように分割し、一方を厚さ測定に用い、他方をサーボ制御に用いるようにしている。また、この第3実施形態においては、ガラス板Gの表面に対して垂直方向からレーザ光を照射し、反射光を用いてガラス板Gの厚さ測定を行うことになるが、これには、背景技術の項で説明したように、スーパー・ルミネセント・ダイオード光源(以下、SLD(Super Luminescent Diode)光源という)のように広波長帯域のレーザ光を照射し、反射光を回折格子で分光したときの受光曲線からガラス板Gの厚さを導出する周知の技術を用いる。
さらに、この第3実施形態においては、上記第1及び第2実施形態で用いた光ヘッド100が大きくなることを回避するために、上記光ヘッド100の機能を、分光ユニット200A及び測定ヘッド200Bの2つに分散させている。そして、分光ユニット200A及び測定ヘッド200Bを光ファイバー210で光学的に連結している。測定ヘッド200Bは、上記第1実施形態の場合と同様に、ヘッドテーブル32に固定されている。
分光ユニット200Aは、図8Aに詳細に示すように、広波長帯域のレーザ光を出射するSLD光源220を有する。SLD光源220から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ221で平行光に変換され、リレーレンズ222,223で断面径が小さくされて、偏光ビームスプリッタ224に導かれる。偏光ビームスプリッタ224は、リレーレンズ222,223からの入射光をそのまま透過し、光ファイバー210を介して測定ヘッド200Bに導く。逆に、測定ヘッド200Bから光ファイバー210を介して偏光ビームスプリッタ224に導かれたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ224で反射されて、反射型の回折格子225に導かれて一連のスペクトルに分散されてラインセンサ226に導かれる。ラインセンサ226は、CCD、CMOS等で形成されている。なお、前記反射型の回折格子225に代えて透光型の回折格子を用い、偏光ビームスプリッタ224からの反射光を透光型の回折格子を介してラインセンサ226に導くようにしてもよい。
測定ヘッド200Bは、図7では、平面内に全ての部品を網羅した概念図により示されている。図8B及び図8Cは、この測定ヘッド200Bを詳細に示しており、図8Bは光ヘッド100をガラス板Gの移動方向(X軸方向)から見た図であり、図8Cは図8Bの測定ヘッド200Bを図8BのC−C線に沿って(Z軸方向から)見た図である。なお、図8B及び図8Cにおいては、分かり易くするために、見た方向に重なっている部品に関しては適宜省略されている。具体的には、図8Bでは、光ファイバ210から入射してガルバノミラー234までのレーザ光の光路上にある部品、及びガルバノミラー236からガルバノミラー234に入射してガルバノミラー234で反射したレーザ光の光路上にある部品が省略されている。
測定ヘッド200Bは、光ファイバー210によって伝播されたレーザ光の断面径を大きくするためのリレーレンズ231,232を有する。リレーレンズ231,232によって断面径の大きくされたレーザ光は、ビームスプリッタ233を通過してガルバノミラー234に入射する。ガルバノミラー234は、上記第1実施形態と同様に、モータ235によってY軸線に平行な直線周りに回転駆動される。ガルバノミラー234で反射されたレーザ光はガルバノミラー236に導かれ、ガルバノミラー236で反射されたレーザ光は、1/4波長板238及び対物レンズ239を介してガラス板Gの表面に照射される。ガルバノミラー236は、上記第1実施形態と同様に、モータ237によってX軸線に平行な直線周りに回転駆動される。対物レンズ239は、上記第1実施形態のフォーカスアクチュエータ64aと同様なフォーカスアクチュエータ239aによってZ軸方向に駆動される。なお、この場合も、ガラス板Gの表面に照射されるレーザ光の光軸はほぼZ軸方向であり、同レーザ光はガラス板Gの表面上で集光されて小さな光スポットを形成するように設定されている。
レーザ光のガラス板Gからの反射光は、対物レンズ239によって平行光に変換されて1/4波長板238を介してガルバノミラー236に入射し、ガルバノミラー236で反射されてガルバノミラー234に導かれる。ガルバノミラー234に導かれたレーザ光はガルバノミラー234で反射されて、ビームスプリッタ233に導かれる。ガルバノミラー234で反射されてビームスプリッタ233に入射したレーザ光の一部はビームスプリッタ233を透過して、リレーレンズ232,231によって断面径が小さくされて光ファイバー210内に導かれ、光ファイバー210を介して分光ユニット200Aに導かれて厚さ測定に用いられる。また、ガルバノミラー234で反射されてビームスプリッタ233に入射したレーザ光の一部はビームスプリッタ233で反射されて、ビームスプリッタ241に導かれてサーボ制御に用いられる。
ビームスプリッタ233で反射されたレーザ光(サーボ用レーザ光に相当する)は、その一部がビームスプリッタ241を透過し、その一部がビームスプリッタ241で反射する。ビームスプリッタ241を透過したサーボ用レーザ光は、4分割フォトディテクタ242で受光される。この4分割フォトディテクタ242は上記第1実施形態の4分割フォトディテクタ68と同じであり、4分割フォトディテクタ242の出力はX軸周り角度エラー信号生成回路121及びY軸周り角度エラー信号生成回路124に供給されて、上記第1実施形態の場合と同様にX軸周り角度エラー信号及びY軸周り角度エラー信号の生成に利用される。ビームスプリッタ241で反射されたサーボ用レーザ光は、集光レンズ243によって2分割フォトディテクタ244に集光される。集光レンズ243と2分割フォトディテクタ244との間にはナイフ245が設けられている。これら集光レンズ243、2分割フォトディテクタ244及びナイフ245は、上記第1実施形態の集光レンズ71、2分割フォトディテクタ72及びナイフ73と同様に、ナイフエッジ法によるフォーカスサーボに利用されるものであり、フォーカスエラー信号生成回路127に出力されてフォーカスエラー信号の生成に用いられる。
また、この第3実施形態は、上記第1実施形態の測定用レーザ駆動回路116及びサーボ用レーザ駆動回路118に代わるレーザ駆動回路131を備えている点、上記第1実施形態には存在しない直流成分検出回路132及びスレッドサーボ回路133を備えている点、並びに上記第1実施形態のセンサ信号取出回路117に代わるデータ処理装置140を備えている点で、上記第1実施形態と異なる。他の構成に関しては、上記実施形態と同じであるので、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
レーザ駆動回路131は、コントローラ200に指示されて、SLD光源220を駆動制御する。なお、この第3実施形態においては、SLD光源220の光量のフィードバック制御は省略されている。直流成分検出回路232は、フォーカスサーボ信号に含まれる直流成分を検出してスレッドサーボ回路133に出力する。スレッドサーボ回路133は、コントローラ200によって指示されて、直流成分検出回路232からの直流成分が「0」になるように制御するサーボ制御信号を生成して、生成したサーボ制御信号をZ軸方向フィードモータ制御回路112に供給する。Z軸方向フィードモータ制御回路112は、コントローラ200によるZ軸方向フィードモータ21の制御に加えて、このサーボ制御信号に応じてZ軸方向フィードモータ21をフィードバック制御する。これにより、測定ヘッド200Bからガラス板Gまでの距離は、常に、対物レンズ239が中立位置を中心にZ軸方向に変動する距離となる。
データ処理装置140は、コントローラ200の指示により、設定された頻度でラインセンサ226の各画素が出力する信号の大きさを表すディジタル形式の大きさデータをA/D変換して、A/D変換した大きさデータを画素位置に対応させて記憶する。そして、データ処理装置140は、この記憶した大きさデータ(すなわち、受光曲線)を処理することでガラス板Gの厚さを計算し、計算した厚さを表す厚さデータをコントローラ200に出力することを繰り返す。
このガラス板Gの厚さの計算について簡単に説明しておく。対物レンズ239によってガラス板Gに照射されたレーザ光は、ガラス板Gの表面と裏面との両面で反射して、前記両面での反射光は互いに干渉する。この場合、SLD光源220から出射されてガラス板Gに導かれたレーザ光は広波長帯域のレーザ光(すなわち波長の異なる成分を含むレーザ光)であり、前記干渉は同じ波長のレーザ光同士でのみ行われて、この干渉による波長ごとのレーザ光の強度はガラス板Gの厚さに依存する。なお、この第3実施形態においては、対物レンズ239の開口数(NA)は小さく、焦点深度はガラス板Gの厚さ以上である。よって、ガラス板Gの表面と裏面とでのレーザ光の反射光は、元の光路を戻って干渉する。
一方、回折格子225は、入射するレーザ光(測定用レーザ光に相当する)の波長によって回折の仕方を異ならせるので、ラインセンサ226の受光位置とレーザ光の波長とは対応関係にある。すなわち、回折格子225は、前記ガラス板Gの厚さに依存する干渉によって強度の大きさが異なるレーザ光の反射角を異ならせることになるので、ラインセンサ226の位置と受光強度との関係を表す受光曲線は、ガラス板Gの厚さに関係する。その結果、ガラス板Gの厚さが異なれば、干渉の結果としての波長ごとの光強度が異なるため、ラインセンサ226による受光曲線も異なり、受光曲線を解析することでガラス板Gの厚さを計算することができる。したがって、データ処理装置140からコントローラ200には、ガラス板Gの厚さを表す厚さデータが供給される。なお、受光曲線からガラス板Gの厚さを計算できない場合には、データ処理装置140からコントローラ200に「測定不可」を表すデータが供給される。
上記のように構成した第3実施形態に係る透光性板状物体の厚さ測定装置の動作について説明する。この場合も、上記第1実施形態の場合と同様に、作業者は、ガラス板Gの表面をX−Y平面にほぼ平行にしてその上端部を固定具15に固定し、入力装置202を操作してガラス板GのX軸方向長さGxとY軸方向長さGyを入力する。そして、コントローラ200は、この第3実施形態においても、予め記憶しておいた上記と同様な距離Lx,Ly,Ex,Ey,ΔX,ΔYを用いて、X軸方向初期位置Xs、X軸方向終了位置Xe、Y軸方向初期位置Ys及びY軸方向終了位置Yeを計算する。
次に、作業者は、入力装置202を操作することにより、上記第1実施形態の図4A乃至図4Bの厚さ測定プログラムに代えて、図9A乃至図9Cの厚さ測定プログラムを実行させる。この厚さ測定プログラムの実行は、図9AのステップS300にて開始され、コントローラ200は、上記第1実施形態のステップS102〜S114の処理と同様なステップS302〜S314により、変数n,m,aを「1」に初期設定するとともに、X軸方向フィードモータ制御回路110、Y軸方向フィードモータ制御回路114及びZ軸方向フィードモータ制御回路112を制御することにより、ガラス板GをX軸方向に移動させるとともに、測定ヘッド200BをY軸方向及びZ軸方向に移動させて、測定ヘッド200Bを初期位置にセットする。この状態では、レーザ光の照射位置がX軸方向初期位置Xs及びY軸方向初期位置Ysに位置するように制御されるとともに、レーザスポットがガラス板Gのほぼ表面に形成されるように制御される。
次に、コントローラ200は、ステップS316にて、レーザ駆動回路131を作動させて、SLD光源220を駆動することにより測定用及びサーボ用を兼用した広波長帯域のレーザ光を出射させる。この場合、レーザ光の強度に関するフィードバック制御が省略されている。
SLD光源220から出射された測定用レーザ光は、コリメートレンズ221で平行光に変換され、リレーレンズ222,223によって断面径が小さくされて、偏光ビームスプリッタ224を透過して光ファイバー210を伝播し、分光ユニット200Aから測定ヘッド200Bに導かれる。測定ヘッド200Bにおいては、光ファイバー210によって伝播されたレーザ光は、リレーレンズ231,232によって断面径が大きくされ、ビームスプリッタ233を介してガルバノミラー234に入射する。ガルバノミラー234は、この入射レーザ光を反射してガルバノミラー236に入射させる。ガルバノミラー236はこの入射レーザ光を反射して1/4波長板238を介して対物レンズ239に入射させ、対物レンズ239は入射したレーザ光を集光してガラス板Gに照射する。ガラス板Gに照射されたレーザ光の一部は、まずガラス板Gの表面で反射され、対物レンズ239に入射する。また、ガラス板Gに照射されたレーザ光の一部は、ガラス板Gの肉厚部分に侵入し、ガラス板Gの裏面で反射してガラス板Gの肉厚部を介して対物レンズ239に入射する。したがって、ガラス板Gの表面で反射したレーザ光と、ガラス板Gの裏面で反射したレーザ光は干渉し合って、対物レンズ239に入射する。したがって、ガラス板Gの厚さにより、波長に応じて強度が異なる干渉レーザ光が対物レンズ239に入射することになる。
対物レンズ239に入射したレーザ光は、対物レンズ239によって平行光に変換されて、1/4波長板238を介してガルバノミラー236に導かれて反射される。ガルバノミラー236で反射されたレーザ光はガルバノミラー234に導かれて、ガルバノミラー234で反射してビームスプリッタ233に入射する。ビームスプリッタ233は、入射したレーザ光の一部を透過してリレーレンズ232,231により断面径を小さくして、光ファイバー210を介して分光ユニット200Aに測定用レーザ光として導く。分光ユニット200Aにおいては、光ファイバー210によって伝播された測定用レーザ光を、偏光ビームスプリッタ224で反射させて、回折格子225に入射させる。回折格子225は、入射した測定用レーザ光を、波長に応じて反射角を異ならせてラインセンサ226に入射させる。
一方、ビームスプリッタ233は、ガルバノミラー234から入射したレーザ光の一部を反射して、サーボ用レーザ光としてビームスプリッタ241に入射させる。ビームスプリッタ241は、入射したサーボ用レーザ光の一部を反射して、集光レンズ243、ナイフ245及び2分割フォトディテクタ244に導く。2分割フォトディテクタ244で受光されたサーボ用レーザ光の受光量を表す受光信号は、上記第1実施形態の場合と同様に、フォーカスエラー信号生成回路127に供給されてフォーカスエラー信号の生成に用いられる。また、ビームスプリッタ241は、入射したサーボ用レーザ光の一部を透過して、4分割フォトディテクタ242に導く。4分割フォトディテクタ242で受光されたサーボ用レーザ光の受光量を表す受光信号は、上記第1実施形態の場合と同様に、X軸周り角度エラー信号生成回路121に供給されてX軸周り角度エラー信号の生成に用いられるとともに、Y軸周り角度エラー信号生成回路124に供給されてY軸周り角度エラー信号の生成に用いられる。
前記ステップS316の処理後、コントローラ200は、上記第1実施形態のステップS120〜S124の処理と同様なステップS318〜S322の処理により、X軸周り角度サーボ回路122、Y軸周り角度サーボ回路125及びフォーカスサーボ回路128の作動を開始させる。これにより、上記第1実施形態の場合と同様に、X軸方向に平行な直線周りのガルバノミラー236の回転がサーボ制御されるとともに、Y軸方向に平行な直線周りのガルバノミラー234の回転がサーボ制御され、測定用及びサーボ用であるレーザ光の光軸が常にガラス板Gの表面に垂直になるように維持される。また、対物レンズ239もフォーカスサーボ制御(すなわちZ軸方向にサーボ制御)され、レーザ光の焦点位置がガラス板Gの表面に一致するように維持される。
前記ステップS322の処理後、コントローラ200は、ステップS324にて、スレッドサーボ回路133に作動開始を指示する。スレッドサーボ回路133は、この作動開始に応答して作動を開始し、直流成分検出回路132によって検出された、フォーカスサーボ回路128から供給されるフォーカスサーボ信号に含まれる直流成分を「0」に制御するサーボ制御信号を生成して、生成したサーボ制御信号をZ軸方向フィードモータ制御回路112に供給する。そして、Z軸方向フィードモータ制御回路112は、このサーボ制御信号に応じてZ軸方向フィードモータ21の回転を制御して、支持台23すなわち測定ヘッド200BをZ軸方向にサーボ制御する。これにより、測定ヘッド200Bからガラス板Gまでの距離は、常に、対物レンズ239が中立位置を中心にZ軸方向に変動する距離となる。
前記ステップS324の処理後、コントローラ200は、ステップS326にて、データ処理装置140に対して作動開始を指示する。これに応答して、データ処理装置140は、設定された頻度でラインセンサ226の各画素が出力する信号の大きさを表す信号を入力して、この入力した信号に基いてガラス板Gの厚さを計算し、計算した厚さを表す厚さデータを予め決められた周期でコントローラ200に出力し始める。
次に、コントローラ200は、上記第1実施形態のステップS138〜S180と同様な図9BのステップS328〜S370の処理により、レーザ光の照射位置を上記第1実施形態の場合と同様に、X軸方向初期位置Xs及びY軸方向初期位置YsからX軸方向終了位置Xe及びY軸方向終了位置Yeまで、図5に示すように移動させながら、各測定位置ごとにガラス板Gの厚さデータを取り込む。この第3実施形態においては、コントローラ200が、ステップS328、S358の処理により、ガラス板Gの厚さデータを取込んで、測定位置を表すデータ(変数n、m)と共にRAMに記憶しておく点のみが上記第1実施形態の場合と異なる。
前記ステップS328〜S370の処理後、コントローラ200は、ステップS372にてスレッドサーボ回路133の作動を停止させ、上記第1実施形態のステップS182〜S186の処理と同様なステップS374〜S378の処理により、フォーカスサーボ、Y軸周り角度サーボ及びX軸周り角度サーボを停止する。次に、コントローラ200は、ステップS380にてレーザ駆動回路131の作動を停止させ、ステップS382にてデータ処理装置の作動を停止させる。次に、コントローラ200は、上記第1実施形態のステップS194〜S198の処理と同様なステップS384〜S388の処理により、移動体13をX軸方向駆動限界位置まで移動するとともに、測定ヘッド200BをY軸方向駆動限界位置及びZ軸方向駆動限界位置まで移動する。そして、コントローラ200は、ステップS390にて測定結果のデータ処理及び測定結果を表示して、ステップS392にて厚さ測定プログラムの実行を終了する。なお、前記データ処理において、データ処理装置140によりガラス板Gの厚さは既に計算されているので、コントローラ200においてはガラス板Gの厚さを計算する必要はない。
上記のように動作する第3実施形態に係る透光性板状物体の厚さ測定装置においては、上記第1実施形態と同様なX軸周り角度サーボ制御及びY軸周り角度サーボ制御が行われる。したがって、この第3実施形態においても、上記第1実施形態の場合と同様に、ガラス板Gの測定位置の表面がX軸周り又はY軸周りに若干回転してX−Y平面に完全に平行でなくても、測定用レーザ光の測定位置のガラス板Gの表面に対する角度(ほぼ垂直の角度)が常に一定、かつ測定位置の法線と測定用レーザ光を含む平面と、測定位置のガラス板Gの表面とで形成される交線の方向が常に一定となる。その結果、測定用レーザ光のガラス板Gの表面からの反射光は、一定の方向からラインセンサ226の一定の領域に常に入射することになるので、ガラス板Gの測定位置の表面がX−Y平面に完全に平行でなくても、測定位置のガラス板Gの厚さが常に高精度で検出される。
また、この第3実施形態においては、対物レンズ239はZ軸方向にサーボ制御(すなわちフォーカス制御)される。これにより、レーザ光の焦点位置をガラス板Gの表面に一致させることができ、ガラス板GのX−Y平面からの傾きをさらに精度よく検出することができるので、レーザ光がさらに高精度でガラス板Gの表面に対して一定の方向(ほぼ法線方向)から入射するよう制御することができる。さらに、この第3実施形態においては、1つのレーザ光をガラス板Gに照射し、その反射光をビームスプリッタ233で適切な強度割合になるように分割し、一方を厚さ測定に用い、他方をサーボ制御に用いるようにしている。これにより、レーザ光源、光学部品の数及びレーザ駆動回路の数を減らすことができるため、装置の製造コストを安価に抑えることができる。
なお、上記第3実施形態においては、広波長帯域のレーザ光をガラス板Gに照射し、ガラス板Gからの反射光を回折格子で分光したときの受光曲線からガラス板Gの厚さを求める方法を採用した。しかし、レーザ光をガラス板Gの表面に対して垂直に照射したときに生じる反射光を用いてガラス板Gの厚さを計算することができれば、他のどのような方法を採用することともできる。例えば、レーザ光の波長を高速で変化させながらガラス板Gに照射し、レーザ光の波長に対するガラス板Gからの反射光の光強度を検出し、この波長と光強度の関係からガラス板Gの厚さを計算する方法を採用してもよい。
また、低コヒーレント性で光路長が同一になったときにのみ干渉するレーザ光をビームスプリッタで分割し、一方をガラス板Gに照射して反射させ、他方を参照ミラーで反射させ、参照ミラーを駆動して双方が干渉して強度が大きくなる参照ミラーの2つの位置を検出することで、ガラス板Gの厚さを検出する方法を採用してもよい。
d.その他の変形例
以上、本発明の第1乃至第3実施形態について説明したが、本発明の実施にあたっては、上記第1乃至第3実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変形も可能である。
上記第1乃至第3実施形態では、ガルバノミラー45,51,234,236を駆動することによってX軸周り角度及びY軸周り角度のサーボ制御を行ったが、レーザ光の光軸の位置を変化させることができれば、どのようなミラーを用いてもよい。例えば、マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム・ミラー(MEMSミラー)でもよいし、アクチュエータによって反射面の角度を変化させることができる立上げミラーでもよいし、ポリゴンミラーでよい。また、ミラーでなくても、AOD(音響光学偏向器)又はEOD(電気光学偏光器)によってレーザ光の光軸位置を変化させてもよい。
また、上記第1乃至第3実施形態では、サーボ用のレーザ光を集光する対物レンズ64,239をフォーカスサーボ制御するためにナイフエッジ法を用いた。しかし、フォーカスサーボ制御が可能であれば、他のどのようなサーボを行ってもよい。例えば、非点収差法によるフォーカスサーボ制御を行ってもよいし、スポット・サイズ・ディテクション法(SSD法)によるフォーカスサーボ制御を行ってもよい。また、測定精度を高くする必要がなければ、フォーカスサーボ制御を行わなくてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、ガラス板Gにおける測定用レーザ光の照射位置とサーボ用レーザ光の照射位置とを合わせたが、ガラス板Gの歪みが小さければ、照射位置を近傍にするだけでもよい。
また、上記第1乃至第3実施形態では、ガラス板GをX軸方向へ移動させたが、ガラス板Gを固定して光ヘッド100又は測定ヘッド200BをX軸方向に移動させるようにしてもよい。
10…ワーク駆動装置、11…X軸方向フィードモータ、13…移動体、20…支持装置、21…Z軸方向フィードモータ、23…支持台、31…Y軸方向フィードモータ、32…ヘッドテーブル、40…測定用レーザ光源、45,51,234,236…ガルバノミラー、55,226…ラインセンサ、60…サーボ用レーザ光源、64,239…対物レンズ、68,242…4分割フォトディテクタ、72,244…2分割フォトディテクタ、80…レーザ光源、100…光ヘッド、110…X軸方向フィードモータ制御回路、112…Z軸方向フィードモータ制御回路、114…Y軸方向フィードモータ制御回路、117…センサ信号取出回路、122…X軸周り角度サーボ回路、125…Y軸周り角度サーボ回路、128…フォーカスサーボ回路、133…スレッドサーボ回路、140…データ処理装置、200…コントローラ、200B…測定ヘッド、200A…分光ユニット、210…光ファイバー、220…SLD光源、G…ガラス板

Claims (4)

  1. 測定用レーザ光を透光性板状物体の表面に所定の方向から照射する測定用レーザ光照射手段と、
    前記透光性板状物体の表面で反射する前記測定用レーザ光の反射光と前記透光性板状物体の裏面で反射する前記測定用レーザ光の反射光とを第1受光センサで受光する測定用レーザ光受光手段と、
    前記第1受光センサで受光した反射光の受光状態に対応する信号を生成して、前記生成した信号から前記測定用レーザ光が照射された位置における前記透光性板状物体の厚さを検出する厚さ検出手段と、
    前記測定用レーザ光照射手段によって照射される測定用レーザ光の前記透光性板状物体に対する照射位置を、前記透光性板状物体の表面で変化させるレーザ光照射位置移動手段とを備えた透光性板状物体の厚さ測定装置において、
    前記測定用レーザ光の照射光路に設けられて、前記測定用レーザ光の光軸の方向を異なる第1及び第2軸線周りに変更可能な第1及び第2方向変更光学部品と、
    サーボ用レーザ光を前記第1及び第2方向変更光学部品を介して前記透光性板状物体に対して照射する手段であって、前記測定用レーザ光の前記透光性板状物体に対する照射位置又はその近傍位置に前記サーボ用レーザ光を対物レンズで集光して照射するサーボ用レーザ光照射手段と、
    前記サーボ用レーザ光の反射光を前記対物レンズ、前記第1及び第2方向変更光学部品を介して受光して、前記サーボ用レーザ光の光軸が前記透光性板状物体の表面とのなす角度の前記第1及び第2軸線回りの基準値からの第1ずれ量を表す信号を出力する第1ずれ量検出光学手段と、
    前記第1ずれ量検出光学手段からの信号に基づいて、前記第1及び第2方向変更光学部品を制御して前記測定用レーザ光の光軸の方向を第1及び第2軸線周りに変更し、前記測定用レーザ光を前記透光性板状物体の表面に対して常に一定方向から入射させる第1サーボ制御手段を設けたことを特徴とする透光性板状物体の厚さ測定装置。
  2. 請求項1に記載した透光性板状物体の厚さ測定装置において、
    前記サーボ用レーザ光の前記透光性板状物体からの反射光を入射して、前記対物レンズによる前記サーボ用レーザ光の焦点位置と、前記サーボ用レーザ光が照射される前記透光性板状物体の表面位置とのずれ量を表す信号を出力する第2ずれ量検出光学手段と、
    前記第2ずれ量検出光学手段からの信号に基づいて、前記対物レンズによる前記サーボ用レーザ光の焦点位置が前記透光性板状物体の表面位置に一致するように、前記対物レンズを前記サーボ用レーザ光の光軸方向に駆動制御する第2サーボ手段とを設けたことを特徴とする透光性板状物体の厚さ測定装置。
  3. 請求項1又は2に記載した透光性板状物体の厚さ測定装置において、
    入射したレーザ光を分割する分割用光学素子を設け、
    1つのレーザ光源からのレーザ光を前記分割用光学素子で分割して、前記測定用レーザ光と前記サーボ用レーザ光を生成するようにしたことを特徴とする透光性板状物体の厚さ測定装置。
  4. 請求項1又は2に記載した透光性板状物体の厚さ測定装置において、
    入射したレーザ光を分割する分割用光学素子を設け、
    1つのレーザ光源から出射されたレーザ光を前記測定用レーザ光と前記サーボ用レーザ光とに共通のレーザ光として、前記透光性板状物体の表面の法線方向から前記対物レンズを介して前記透光性板状物体の表面に照射し、
    前記透光性板状物体の表面及び裏面で反射された前記測定用レーザ光と前記サーボ用レーザ光とに共通のレーザ光を前記分割用光学素子で分割して、前記測定用レーザ光の反射光と前記サーボ用レーザ光の反射光を生成するようにしたことを特徴とする透光性板状物体の厚さ測定装置。
JP2011045396A 2011-03-02 2011-03-02 透光性板状物体の厚さ測定装置 Pending JP2012181151A (ja)

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