JP2012180017A - ダクト装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記イオンダクトD2は、空気ダクトD1の空気流通路16に挿入され、該空気流通路16の空気流通方向に沿って延在する案内筒部52を備える。案内筒部52におけるイオン案内方向下流端には、空気流通路16の空気流通方向下流側に向けて開口する流出口38が設けられる。案内筒部52におけるイオン案内方向上流側には、空気流通路16から該案内筒部52へ空気を取り込む通気孔60が設けられる。通気孔60は、案内筒部52と導入筒部50との屈曲部における空気流通方向上流側の壁面54に設けられ、空気流通路16と該案内筒部52の内部とを該空気流通路16の空気流通方向で連通するよう開口している。
【選択図】図2
Description
空調装置から送り出された空気を案内する空気ダクトと、前記空気ダクトに接続され、イオン発生装置で生成されたイオンを該空気ダクト内の空気流通路に案内するイオンダクトとを備えたダクト装置において、
前記イオンダクトは、
前記空気ダクトの空気流通路に挿入され、該空気流通路の空気流通方向に沿って延在する案内筒部と、
前記案内筒部におけるイオン案内方向下流端に設けられ、前記空気流通路の空気流通方向下流側に向けて開口する流出口と、
前記案内筒部よりイオン案内方向上流側に設けられ、前記空気流通路から該案内筒部へ空気を取り込む通気孔とを備えたことを要旨とする。
前記通気孔は、空気が空気流通路から案内筒部の内部へ該空気流通路の空気流通方向に沿って通過可能に形成されたことを要旨とする。
従って、請求項2に係る発明によれば、空気流通路の空気が該通気孔を通過して案内筒部内へスムーズに流入すると共に、案内筒部内へ流入した空気は該案内筒部の内部に沿って流動し、該空気の流れが乱れることによりイオンが壊れることを防止し得る。
前記イオンダクトは、前記案内筒部と交差する方向に延在する導入筒部が、該案内筒部のイオン案内方向上流側に連設され、
前記通気孔は、前記案内筒部と導入筒部との交差部における空気流通方向上流側の壁面に設けられたことを要旨とする。
従って、請求項3に係る発明によれば、案内筒部と導入筒部との延在方向が交差しているので、通気孔を介して案内筒部内へ流入する空気が導入筒部側へ移動することが防止され、導入筒部から案内筒部へのイオンの放出が阻害されない。
前記案内筒部は、前記流出口が前記空気ダクトの空気送出口に臨むように設けられたことを要旨とする。
従って、請求項4に係る発明によれば、空気ダクトの空気送出口の向きと案内筒部の流出口の向きとが揃っているので、案内筒部の流出口から放出されたイオンは空気ダクトの空気送出口にスムーズに移動し、イオンが空気流通路の内壁に接触し難い。
前記通気孔は、総開口面積が前記案内筒部の流通断面積より小さく設定されたことを要旨とする。
従って、請求項5に係る発明によれば、通気孔の総開口面積が案内筒部の流通断面積より小さいので、該通気孔を介して該案内筒部内へ流入する空気の量を抑えることができる。
本願のダクト装置Dは、前述した如く、イオンダクトD2における案内筒部52を空気ダクトD1の空気流通路16内に挿入して、案内筒部52のイオン案内方向下流端に設けられたイオン流出口38を空気流通路16の下流側に向けると共に該案内筒部52を空気流通路16の空気流通方向に沿って延在するように設け、かつ該案内筒部52よりイオン案内方向上流側に設けた通気孔60から空気流通路16内の空気の一部を該案内筒部52内に流通させるよう構成することで、案内筒部52のイオン流通空間58を流通する空気を利用してイオンダクトD2内のイオンを空気ダクトD1内へ放出するのを補助するものである。そこで本願発明者は、通気孔60の有無によるイオンの放出態様を検証する実験(実験1)と、通気孔60の総開口面積S1の違いによるイオンの放出態様を検証する実験(実験2)とを行なった。
実験1では、空調装置ACから送出される空気の風量を変化させた際に、通気孔60の有無によりイオンの放出数がどのように変化するかを確認した。なお、実験条件は以下のようであり、イオン測定器として微分型電気移動度計測器(DMA)を使用した。
<実験1の条件>
・空気ダクトD1内の空気風量(m3/h):
・5種類(40.2、54.8、63.6、75.0、127.2)
・案内筒部52:
・円筒形
・イオン流通空間58の断面積:78.54mm2(内径:10mm)
・通気孔60:
・円形
・開口面積:1.77mm2(内径:1.5mm)
・実験環境:
・気温:23℃
・湿度:39%
実験2では、空調装置ACから送り出される空気の流量が一定の場合において、通気孔60の開口面積を変化させて、イオンの放出数がどのように変化するかを確認した。なお、実験条件は以下のようであり、イオン測定器として微分型電気移動度計測器(DMA)を使用した。
<実験2の条件>
・空気ダクトD1内の空気風量(m3/h):63.6
・案内筒部52:
・円筒形
・イオン流通空間58の断面積:78.54mm2(内径:10mm)
・通気孔60:
・円形
・開口面積(mm2):
7種類(0.79、1.77、3.14、4.91、7.07、9.62,12.56)
・実験環境:
・気温:23℃
・湿度:39%
(1)空気ダクトD1におけるイオンダクトD2が挿通される位置は、屈曲部17の曲がり内側となる側壁12に限定されず、図5に示すように、空気ダクトD1の曲がり外側となる側壁13や、上壁10または下壁11であってもよい。
(2)イオンダクトD2の第3ダクト部31は、実施例のように屈曲したものに限定されず、図5に示すように、空気ダクトD1の屈曲部17に対して側壁13から挿入する場合には直管であってもよい。このような直管の第3ダクト部34では、図5に記載した2点鎖線より下流側部分が空気ダクトD1の空気流通方向に延在する案内筒部52であり、該2点鎖線より上流側部分が導入筒部50である。従って通気孔60は、案内筒部52よりイオン案内方向上流側の導入筒部50に設けることで、該通気孔60に対して空気が斜めに接近するようになるから、空気流通路16から案内筒部52へ空気を取り込むことが可能である。
(3)実施例のイオンダクトD2では、イオンダクトD2における空気ダクトD1内へ挿入される案内筒部52が導入筒部50と一体に形成された形態を例示したが、この案内筒部52を導入筒部50と別体に構成して、案内筒部52と導入筒部50とを側壁12を挟んで空気ダクトD1の内外から連結する形態としてもよい。
(4)イオンダクトD2は、円筒状に限定されず、楕円筒状や、四角筒状等の多角形筒状に構成されたものであってもよい。
(5)通気孔60は、空気が空気流通路16からイオンダクトD2の案内筒部52内へ該空気流通路16の空気流通方向に沿って通過可能に形成されていればよい。例えば図4に示すように、通気孔60は、案内壁部52の厚み方向に貫通形成されて、その貫通方向が空気流通方向と交差していても、該通気孔60における空気流通方向上流側の開口縁とイオンダクトD2の外面とがなす角縁60Aが、該通気孔60における空気流通方向下流側の開口縁と該イオンダクトD2の内面とがなす角縁60Bに対し、空気流通方向で重ならないよう設定することで、通気孔60が空気流通方向に通じる。このように通気孔60を構成することで、空気が空気流通路16から案内筒部52の内部へ該空気流通路16の空気流通方向に沿って通過可能であるから、前記実施例の通気孔60と同等の作用効果が得られる。
(6)案内筒部52に設けられる通気孔60は、円形に限定されず、総開口面積S1が前記範囲内であれば、楕円形、多角形、細長のスリット形等であってもよい。
(7)実施例では、1つの通気孔60を形成した場合を例示したが、該通気孔60は複数形成するようにしてもよい。このように複数の通気孔60を設ける場合には、全ての通気孔60の開口面積の合わせた総開口面積が前記範囲内となるようにすればよい。
(8)空気ダクトD1におけるイオンダクトD2が挿通される位置は、屈曲部17の曲がり内側となる側壁12に限定されず、空気ダクトD1の曲がり外側となる側壁13や、上壁10または下壁11であってもよい。
52 案内筒部,54 壁面,58 イオン流通空間,60 通気孔,D1 空気ダクト,
D2 イオンダクト,M イオン発生装置,S1 総開口面積(通気孔60の),
S2 流通断面積(案内筒部52の),AC 空調装置
Claims (5)
- 空調装置から送り出された空気を案内する空気ダクトと、前記空気ダクトに接続され、イオン発生装置で生成されたイオンを該空気ダクト内の空気流通路に案内するイオンダクトとを備えたダクト装置において、
前記イオンダクトは、
前記空気ダクトの空気流通路に挿入され、該空気流通路の空気流通方向に沿って延在する案内筒部と、
前記案内筒部におけるイオン案内方向下流端に設けられ、前記空気流通路の空気流通方向下流側に向けて開口する流出口と、
前記案内筒部よりイオン案内方向上流側に設けられ、前記空気流通路から該案内筒部へ空気を取り込む通気孔とを備えた
ことを特徴とするダクト装置。 - 前記通気孔は、空気が空気流通路から案内筒部の内部へ該空気流通路の空気流通方向に沿って通過可能に形成された請求項1記載のダクト装置。
- 前記イオンダクトは、前記案内筒部と交差する方向に延在する導入筒部が、該案内筒部のイオン案内方向上流側に連設され、
前記通気孔は、前記案内筒部と導入筒部との交差部における空気流通方向上流側の壁面に設けられた請求項1または2記載のダクト装置。 - 前記案内筒部は、前記流出口が前記空気ダクトの空気送出口に臨むように設けられた請求項1〜3の何れか一項に記載のダクト装置。
- 前記通気孔は、総開口面積が前記案内筒部の流通断面積より小さく設定された請求項1〜4の何れか一項に記載のダクト装置。
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