JP2012176841A - コンベヤベルトおよびパイプコンベヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベルト長手方向に延在する本体ゴム21と、ベルト長手方向に延在するとともにベルト幅方向に複数配置され、本体ゴム21内に埋設された抗張体22と、ベルト長手方向に延在し、本体ゴム21内において、抗張体22と該本体ゴム21の表裏面との間に位置する各部分のうち、少なくとも一方に埋設された補強層23と、を備え、補強層23は、ベルト長手方向に延在する帆布部材24がベルト幅方向に複数連設されてなり、これらの帆布部材24のうち、ベルト幅方向に隣り合う帆布部材24の側端部24a同士は、互いに接続されて帆布ジョイント部25を構成し、該帆布ジョイント部25は、本体ゴム21のうち、両側端部よりもベルト幅方向の内側に位置するとともにベルト幅方向の中央を含む中間部21cに配設されているコンベヤベルト2を提供する。
【選択図】図5
Description
該コンベヤベルトでは、連続帆布を備えることにより、ベルト幅方向の曲げ剛性を向上させている。これにより、該コンベヤベルトを、本体ゴムの両側端部同士が鉛直方向の上側で互いに重ね合わせられるようにベルト幅方向に丸めてベルト長手方向に延在するパイプ状部分としたときに、該パイプ状部分における本体ゴムの側端部が、例えば自重などにより過度に曲がり過ぎるのを抑えることが可能になり、パイプ状部分が扁平に潰れるのを抑制することができる。そのため、この種のコンベヤベルトは、前記パイプ状部分内に被搬送物を収容して搬送するパイプコンベヤに好適に採用されている。
ここで前記従来のコンベヤベルトでは、広幅化を図るためには、ベルト幅方向に沿った大きさが大きい広幅な連続帆布が必要となるが、前述のような近年のコンベヤベルトの広幅化の要望に応じるためには、一般に流通する連続帆布よりもベルト幅方向に沿った大きさが大きい特殊な連続帆布が必要となる。このような連続帆布を形成するためには、特殊仕様の製造装置を要するため、高コスト化に繋がるという問題があった。
本発明に係るコンベヤベルトは、ベルト長手方向に延在する本体ゴムと、ベルト長手方向に延在するとともにベルト幅方向に複数配置され、前記本体ゴム内に埋設された抗張体と、ベルト長手方向に延在し、前記本体ゴム内において、前記抗張体と該本体ゴムの表裏面との間に位置する各部分のうち、少なくとも一方に埋設された補強層と、を備え、前記本体ゴムの両側端部同士が鉛直方向の上側で互いに重ね合わせられるようにベルト幅方向に丸められてベルト長手方向に延在するパイプ状部分とされ、その内部に被搬送物が収容されるコンベヤベルトであって、前記補強層は、ベルト長手方向に延在する帆布部材がベルト幅方向に複数連設されてなり、これらの帆布部材のうち、ベルト幅方向に隣り合う帆布部材の側端部同士は、互いに接続されて帆布ジョイント部を構成し、該帆布ジョイント部は、前記本体ゴムのうち、前記両側端部よりもベルト幅方向の内側に位置するとともにベルト幅方向の中央を含む中間部に配設されていることを特徴とする。
これらのうち、帆布ジョイント部が、帆布部材の側端部同士が重ね合わされてなる構成である場合には、帆布ジョイント部におけるベルト幅方向の曲げ剛性は、補強層の他の部分におけるベルト幅方向の曲げ剛性よりも高くなる。
また帆布ジョイント部が、帆布部材の側端部同士が突き合わされてなる構成である場合には、帆布ジョイント部におけるベルト幅方向の曲げ剛性は、他の部分におけるベルト幅方向の曲げ剛性よりも低くなる。
そしてこのように、コンベヤベルトの中間部に剛性変化部が形成されると、コンベヤベルトをパイプ状に丸めたときに、コンベヤベルトの中間部にゆがみが生じ易くなる。
すなわち、当該コンベヤベルトのうち、本体ゴムの側端部により構成されるコンベヤベルトの側端部は、当該コンベヤベルトをパイプ状部分としたときに鉛直方向の上側に位置する。したがって、帆布ジョイント部が本体ゴムの側端部に配設されて剛性変化部がコンベヤベルトの側端部に形成されることにより、例えばコンベヤベルトの側端部にゆがみが生じた場合などには、このゆがみを矯正することが困難であり、パイプ状部分の形状がいびつになるおそれがある。
この場合、コンベヤベルトをパイプ状に丸めてパイプ状部分としたときに、コンベヤベルトの中間部に一層ゆがみが生じ易くなるが、当該コンベヤベルトでは、前述のように、コンベヤベルトの中間部に生じるゆがみを矯正することができるので、パイプ状部分の形状を高精度に維持し易くすることができる。
また本発明に係るパイプコンベヤによれば、低コストでパイプ状部分を大径にすることができる。
図1に示すように、パイプコンベヤ1は、互いに平行なドラム軸回りに回転する駆動ドラム3および従動ドラム4と、これらの駆動ドラム3および従動ドラム4の間に巻回され、一部分がパイプ状に丸められた無端帯状のコンベヤベルト2と、該コンベヤベルト2のうち、パイプ状に丸められたパイプ状部分2Aを支持するベルト支持装置10と、を備えている。
該コンベヤベルト2は、従動ドラム4から駆動ドラム3に向けて走行するとともに表面が鉛直上側を向くキャリア側、および駆動ドラム3から従動ドラム4に向けて走行するとともに表面が鉛直下側を向くリターン側の両方で丸められており、キャリア側のコンベヤベルト2におけるパイプ状部分2A、およびリターン側のコンベヤベルト2におけるパイプ状部分2Aの各パイプ軸O1は、互いに平行になっている。また該コンベヤベルト2は、駆動ドラム3および従動ドラム4それぞれの手前で平らに展開されて各ドラム3、4に巻回されている。
なお本実施形態では、ベルト支持装置10の下室11bは、上室11aと同様の構成となっているので、下室11bについての図示を省略する。
支持板12の表裏面はパイプ軸O1方向に交差するとともに、支持板12の外周縁は支持枠11に固定されている。
そして該ベルト支持装置10は、これらの支持ローラ13がパイプ状部分2Aにその径方向の外側から当接することにより該パイプ状部分2Aを支持する構成となっている。
また駆動ドラム3側には、キャリア側のコンベヤベルト2により搬送された被搬送物Aが投入される荷受箱8が設けられている。
まず、平らに展開され従動ドラム4を下側から上側に通過したコンベヤベルト2は、図3に示すように、ベルト丸め装置6によりベルト支持装置10側に向かうに従い漸次、丸められる。このとき、コンベヤベルト2が完全に丸まらないうちに、コンベヤベルト2の表面上にホッパ7から被搬送物Aが投下される。
コンベヤベルト2は、ベルト長手方向に延在する本体ゴム21と、ベルト長手方向に延在するとともにベルト幅方向Hに複数配置され、本体ゴム21内に埋設された抗張体22と、ベルト長手方向に延在するとともに本体ゴム21内に埋設された補強層23と、を備えている。
抗張体22は、例えばスチールコード等により形成されており、複数の抗張体22は、本体ゴム21における厚さ方向の中央部に、ベルト幅方向Hのほぼ全域にわたって、ベルト幅方向Hに間隔をあけて配設されている。
帆布部材24としては、例えば合成繊維で形成された縦糸および横糸が互いに簾織りされてなる簾織りシート等を採用することができる。前記合成繊維としては、例えばナイロン、ポリアミド、ポリエステルまたはアラミド等があげられる。なおこの帆布部材24は、接着性を具備する図示しない被覆ゴムにより被覆されていてもよい。
図5に示すように、当該コンベヤベルト2では、帆布ジョイント部25が、帆布部材24の側端部24a同士が重ね合わされてなる構成なので、帆布ジョイント部25におけるベルト幅方向Hの曲げ剛性は、補強層23の他の部分におけるベルト幅方向Hの曲げ剛性よりも高くなる。
そしてこのように、コンベヤベルト2の中間部2cに剛性変化部26が形成されると、コンベヤベルト2をパイプ状に丸めたときに、コンベヤベルト2の中間部2cにゆがみが生じ易くなる。
すなわち、当該コンベヤベルト2のうち、本体ゴム21の側端部21bにより構成されるコンベヤベルト2の側端部2bは、当該コンベヤベルト2の一部分をパイプ状部分2Aとしたときに、鉛直方向の上側に位置する。したがって、帆布ジョイント部25が本体ゴム21の側端部21bに配設されて剛性変化部26がコンベヤベルト2の側端部2bに形成されることにより、例えばコンベヤベルト2の側端部2bにゆがみが生じた場合などには、このゆがみを矯正することが困難であり、パイプ状部分2Aの形状がいびつになるおそれがある。
さらに本実施形態では、2つの補強層23における各帆布ジョイント部25が、ベルト幅方向Hに互いにずらされているので、これらの両帆布ジョイント部25のベルト幅方向Hの位置が互いに同等である場合に比べて、コンベヤベルト2の剛性変化部26におけるベルト幅方向Hの曲げ剛性が、コンベヤベルト2の他の部分におけるベルト幅方向Hの曲げ剛性に比べて大きく異なるのを抑制することができる。これにより、コンベヤベルト2の中間部2cにゆがみが生じるのを抑えることができる。
例えば、前記実施形態では、2つの補強層23における各帆布ジョイント部25は、ベルト幅方向Hに互いにずらされているものとしたが、これに限られるものではなく、両帆布ジョイント部25のベルト幅方向Hの位置が互いに同等であってもよい。この場合、両帆布ジョイント部25のベルト幅方向Hの位置は、本体ゴム21におけるベルト幅方向Hの中央21aであることが好ましい。
また前記実施形態では、補強層23は、2つの帆布部材24により構成されているものとしたが、3つ以上の帆布部材24により構成されていてもよい。この場合、帆布ジョイント部25が、ベルト幅方向Hに複数形成されることとなるが、これらの帆布ジョイント部25全てが、本体ゴム21の中間部21cに配設された構成を採用することができる。
さらに前記実施形態では、補強層23は、本体ゴム21内において、厚さ方向の前記中央部と、本体ゴム21の表裏面との間に位置する各部分に、1層ずつ配設されているものとしたが、これらの両部分のうちの少なくとも一方に埋設されていればよい。
2 コンベヤベルト
2A パイプ状部分
10 支持装置
13 支持ローラ
21 本体ゴム
21a 本体ゴムのベルト幅方向の中央
21b 本体ゴムの側端部
21c 本体ゴムの中間部
21d 中間部境界
22 抗張体
23 補強層
24 帆布部材
24a 帆布部材の側端部
25 帆布ジョイント部
A 被搬送物
H ベルト幅方向
O1 パイプ軸
W 本体幅
Claims (3)
- ベルト長手方向に延在する本体ゴムと、
ベルト長手方向に延在するとともにベルト幅方向に複数配置され、前記本体ゴム内に埋設された抗張体と、
ベルト長手方向に延在し、前記本体ゴム内において、前記抗張体と該本体ゴムの表裏面との間に位置する各部分のうち、少なくとも一方に埋設された補強層と、を備え、
前記本体ゴムの両側端部同士が鉛直方向の上側で互いに重ね合わせられるようにベルト幅方向に丸められてベルト長手方向に延在するパイプ状部分とされ、その内部に被搬送物が収容されるコンベヤベルトであって、
前記補強層は、ベルト長手方向に延在する帆布部材がベルト幅方向に複数連設されてなり、
これらの帆布部材のうち、ベルト幅方向に隣り合う帆布部材の側端部同士は、互いに接続されて帆布ジョイント部を構成し、
該帆布ジョイント部は、前記本体ゴムのうち、前記両側端部よりもベルト幅方向の内側に位置するとともにベルト幅方向の中央を含む中間部に配設されていることを特徴とするコンベヤベルト。 - 請求項1記載のコンベヤベルトと、
前記パイプ状部分に対してその径方向の外側に、パイプ軸回りに複数配置された支持ローラを有するとともに、これらの支持ローラが前記パイプ状部分に前記径方向の外側から当接することにより該パイプ状部分を支持するベルト支持装置と、を備えていることを特徴とするパイプコンベヤ。 - 請求項2記載のパイプコンベヤであって、
前記本体ゴムの中間部は、該本体ゴムのうち、ベルト幅方向の中央からベルト幅方向の両外側にそれぞれ、前記本体ゴムの側端部のベルト幅方向に沿った大きさと同等の距離ずつ離間した両中間部境界の間に位置する部分であることを特徴とするパイプコンベヤ。
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