JP4363540B2 - カーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法およびカーブベルトコンベヤ用搬送ベルト - Google Patents
カーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法およびカーブベルトコンベヤ用搬送ベルト Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外周側を挟持する挟持ローラによって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法およびカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法としては、例えば、図17および図18に示されるように、円弧状の搬送ベルト本体1の周方向一端部全体に一方の波状接合端部1aを径方向に沿って形成しかつ周方向他端部全体に他方の波状接合端部1bを径方向に沿って形成し、これら一方の波状接合端部1aと他方の波状接合端部1bとを互いに突き合わせて接合し、その後、補強シート体2を搬送ベルト本体1の外周部裏面に膨出状に取り付けて両傾斜状接合端部1a,1b 間に跨った状態に位置させる方法が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、挟持ローラによる付勢力に基づく搬送ベルト本体1の接合部分を開こうとする力が比較的大きいので、搬送ベルト本体1が損傷しやすいおそれがある。
【0004】
なお、上記従来の方法では、補強シート体2を搬送ベルト本体1の外周部裏面に膨出状に取り付けるので、搬送ベルト本体1の厚さが一定でなく、搬送ベルト本体1の走行が不安定となるおそれもある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、搬送ベルト本体の損傷を適切に防止できるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法およびカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法は、外周側を挟持する挟持ローラによって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法であって、円弧状の搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、一方の傾斜状接合端部を径方向に対して鋭角の所定角度をもって傾斜した傾斜方向に沿って前記挟持ローラを横切る長さに形成し、前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、他方の傾斜状接合端部を前記一方の傾斜状接合端部に対応した状態に形状し、前記一方の傾斜状接合端部を含む周方向一端部と、前記他方の傾斜状接合端部を含む周方向他端部とを互いに突き合わせて接合するものである。
【0007】
そして、搬送ベルト本体の傾斜状接合端部に働く応力の分散により、従来に比べて挟持ローラによる付勢力に基づく搬送ベルト本体の接合部分を開こうとする力を小さくできるので、搬送ベルト本体の損傷を適切に防止可能である。
【0008】
請求項2記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法は、外周側を挟持する挟持ローラによって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法であって、円弧状の搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、一方の傾斜状接合端部を径方向に対して鋭角の所定角度をもって傾斜した傾斜方向に沿って形成し、かつ、前記挟持ローラにて挟持される部分以外に、一方の波状接合端部をこの一方の波状接合端部の波の斜辺が径方向に対して前記所定角度より大きい角度をもって傾斜した傾斜方向に一致するように形成し、前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、他方の傾斜状接合端部を前記一方の傾斜状接合端部に対応した状態に形成し、かつ、前記挟持ローラにて挟持される部分以外に、他方の波状接合端部を前記一方の波状接合端部に対応した状態に形成し、前記一方の傾斜状接合端部および前記一方の波状接合端部と、前記他方の傾斜状接合端部および前記他方の波状接合端部とを互いに突き合わせて接合するものである。
【0009】
そして、搬送ベルト本体の傾斜状接合端部に働く応力の分散により、従来に比べて挟持ローラによる付勢力に基づく搬送ベルト本体の接合部分を開こうとする力を小さくできるので、搬送ベルト本体の損傷を適切に防止可能である。
【0010】
請求項3記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法は、請求項1または2記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法において、一方の波状接合端部の所定角度を約30度に設定するものである。
【0011】
そして、搬送ベルト本体を例えば対をなすエンドローラ間に巻き掛けて使用する場合等に、エンドローラから搬送ベルト本体に無理な負荷がかかるのを回避しつつ、搬送ベルト本体の損傷を確実に防止可能である。
【0012】
請求項4記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法は、請求項1ないし3のいずれかに記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法において、補強シート体を、搬送ベルト本体の厚さ寸法を増大させることなくこの搬送ベルト本体に取り付けて、この搬送ベルト本体の一方の傾斜状接合端部および他方の傾斜状接合端部間に跨った状態に位置させるものである。
【0013】
そして、補強シート体の存在によって搬送ベルト本体の厚さ寸法が増大しないので、搬送ベルト本体の安定した走行を実現可能である。
【0014】
請求項5記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトは、外周側を挟持する挟持ローラによって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトであって、円弧状の搬送ベルト本体と、この搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、径方向に対して鋭角の所定角度をもって傾斜した傾斜方向に沿って前記挟持ローラを横切る長さに形成された一方の傾斜状接合端部と、前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、前記一方の傾斜状接合端部に対応した状態に形状された他方の傾斜状接合端部とを備え、前記一方の傾斜状接合端部を含む周方向一端部と、前記他方の傾斜状接合端部を含む周方向他端部とが、互いに突き合わされて接合されているものである。
【0015】
そして、搬送ベルト本体の傾斜状接合端部に働く応力の分散により、従来に比べて挟持ローラによる付勢力に基づく搬送ベルト本体の接合部分を開こうとする力を小さくできるので、搬送ベルト本体の損傷を適切に防止可能である。
【0016】
請求項6記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトは、外周側を挟持する挟持ローラによって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトであって、円弧状の搬送ベルト本体と、この搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、径方向に対して鋭角の所定角度をもって傾斜した傾斜方向に沿って形成された一方の傾斜状接合端部と、前記搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分以外に、波の斜辺が径方向に対して前記所定角度より大きい角度をもって傾斜した傾斜方向に一致するように形成された一方の波状接合端部と、前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、前記一方の傾斜状接合端部に対応した状態に形成された他方の傾斜状接合端部と、前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分以外に、前記一方の波状接合端部に対応した状態に形成された他方の波状接合端部とを備え、前記一方の傾斜状接合端部および前記一方の波状接合端部と、前記他方の傾斜状接合端部および前記他方の波状接合端部とが、互いに突き合わされて接合されているものである。
【0017】
そして、搬送ベルト本体の傾斜状接合端部に働く応力の分散により、従来に比べて挟持ローラによる付勢力に基づく搬送ベルト本体の接合部分を開こうとする力を小さくできるので、搬送ベルト本体の損傷を適切に防止可能である。
【0018】
請求項7記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトは、請求項5または6記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトにおいて、一方の波状接合端部の所定角度は、約30度に設定されているものである。
【0019】
そして、搬送ベルト本体を例えば対をなすエンドローラ間に巻き掛けて使用する場合等に、エンドローラから搬送ベルト本体に無理な負荷がかかるのを回避しつつ、搬送ベルト本体の損傷を確実に防止可能である。
【0020】
請求項8記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトは、請求項5ないし7のいずれかに記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトにおいて、搬送ベルト本体の厚さ寸法を増大させることなくこの搬送ベルト本体に取り付けられて、この搬送ベルト本体の一方の傾斜状接合端部および他方の傾斜状接合端部間に跨った状態に位置する補強シート体を備えているものである。
【0021】
そして、補強シート体の存在によって搬送ベルト本体の厚さ寸法が増大しないので、搬送ベルト本体の安定した走行を実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0023】
図1ないし図3は、本発明のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトを用いたカーブベルトコンベヤの全体を示し、これら図1ないし図3において、3はコンベヤ用のフレームで、このフレーム3は複数の脚部材3aにて高さ位置調節可能に支持され、各脚部材3aは水平状の連結部材3bにて互いに連結されている。
【0024】
このフレーム3は、円周外側に平面視で略円弧状の外側フレーム部4を有するとともに円周内側に内側フレーム部5を有し、これら外側フレーム部4および内側フレーム部5は互いに離間対向した状態に配置されており、各々の両端部間には等径状の一対のエンドローラ6a,6bが平面視で略90°の角度をもって略ハ字状に位置するように取り付けられている。各エンドローラ6a,6bは、等径で円筒形状の複数の小ローラ部材7を有し、各小ローラ部材7は外側フレーム部4および内側フレーム部5間に水平状に架設された支軸8にこの支軸8の軸方向に沿って互いに隣接した状態で独立的に回転可能に取り付けられている。
【0025】
なお、外側フレーム部4および内側フレーム部5の各々の両端部以外の部分間は、略扇形状の被摺接板部材11にて連結され、この被摺接板部材11には軸方向が被摺接板部材11の径方向に一致した複数、例えば3本のキャリヤローラ12が放射状に位置するように取り付けられている。
【0026】
そして、外側フレーム部4および内側フレーム部5間には円弧状で無端形状のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトとしてのカーブベルト15が正逆方向に走行可能に配設され、このカーブベルト15の外周部の中央位置にはカーブベルト15を正方向または逆方向に走行させる駆動手段16が設けられ、外周部の周方向に互いに間隔をおいた複数箇所、例えば四箇所の位置にはカーブベルト15の走行方向Aを検出しこの検出した走行方向Aに応じてカーブベルト15を径方向に沿って外周側に向けて付勢する付勢手段17が設けられている。この付勢手段17は、カーブベルト15を外周側に向けて放射状に付勢できるようにカーブベルト15の外周部中央と外周側の周方向の端縁との間の中央近傍位置に位置している。
【0027】
カーブベルト15は、上面に載置された被搬送物Wを円弧状に搬送するもので、所定の張力をもって各エンドローラ6a,6b間に巻き掛けられ、被摺接板部材11およびキャリヤローラ12にて支持されて円弧状の無端形状となっている。
【0028】
そして、カーブベルト15の往路面15aは、被摺接板部材11およびキャリヤローラ12で水平面状に保持された状態で、カーブベルト15の走行方向Aが正方向である場合には図1に示すように所定方向、例えば図1中、左側から右側に向って走行するとともに、走行方向Aが逆方向である場合には図2に示すように所定方向、例えば図2中、右側から左側に向って走行する。一方、カーブベルト15の復路面15b は、図4に示されるように、周方向の両端を除いた中心側が内側フレーム部5側から外側フレーム部4側に向って下方向に徐々に傾斜した状態で、往路面15a とは反対方向に向って走行する。
【0029】
なお、カーブベルト15の走行方向Aの平面視両端縁辺の延長線上には、図1および図2に示されるようにカーブベルト15の円弧中心Oが位置し、円弧中心Oからはカーブベルト15の径方向に沿って外周側に向けて基準線L1 ,L2 ,L3 が放射状に延びている。
【0030】
駆動手段16は、動力源であるモータ21を有し、このモータ21は、外側フレーム部4に取り付けられた支持部材22によって水平状に支持されており、外側フレーム部4から外方に突出することなくカーブベルト15の下方位置に配設されている。また、モータ21には、原動プーリ23、従動プーリ24、タイミングベルト25等にて構成された動力伝達機構26を介して駆動ローラ27が取り付けられている。なお、図示しないが、モータ21は、外側フレーム部4から外方に突出させた状態で支持部材22にて支持した構成でもよく、また、動力伝達機構26を介在させることなく駆動ローラ27をモータ21に直接取り付けた構成でもよい。
【0031】
この駆動ローラ27は、図4に示されるように、軸方向が水平方向に一致した状態でカーブベルト15の往路面15a と復路面15b との間に位置するように水平状に配設され、カーブベルト15の円弧中心Oからカーブベルト15の外周部中央に向けて延びる基準線L1 と平面視で一致した回転中心軸線を中心として回転可能となっており、図示しないスイッチ等の操作に基づきモータ21からの駆動力を受けて正逆方向に回転駆動される。
【0032】
また、駆動ローラ27の上方には、往路側ピンチローラ31がカーブベルト15の往路面15a における表面側に位置した状態で従動回転可能に配設されている。
【0033】
この往路側ピンチローラ31は、図3および図4に示されるように、軸方向が水平方向に一致した支軸32の先端部に図示しないベアリングを介して取り付けられており、この支軸32の基端部が往路側回動アーム33の先端部に連結され、この往路側回動アーム33は支持部材22にて長手方向の中央の支軸部33a を中心として回動自在に支持されている。
【0034】
そして、往路側回動アーム33の基端部がばね保持部34で保持された付勢体であるばね35にて上方に向って付勢されており、その結果、往路側回動アーム33が、先端側が下降する方向に付勢され、駆動ローラ27がカーブベルト15の往路面15a の裏面に接触しかつ往路側ピンチローラ31がカーブベルト15の往路面15a の表面に接触し、この往路側ピンチローラ31にてカーブベルト15の往路面15a が駆動ローラ27に押し付けられ、これら駆動ローラ27と往路側ピンチローラ31とにてカーブベルト15の往路面15a が常時所定の押圧力をもって挟持されている。
【0035】
一方、駆動ローラ27の下方には、復路側ピンチローラ41がカーブベルト15の復路面15b における表面側に位置した状態で従動回転可能に配設されている。
【0036】
この復路側ピンチローラ41は、軸方向が水平方向に一致した支軸42の先端部に図示しないベアリングを介して取り付けられており、この支軸42の基端部が復路側回動アーム43の先端部に連結され、この復路側回動アーム43は支持部材22にて長手方向の中央の支軸部43a を中心として回動可能に支持されている。
【0037】
そして、復路側回動アーム43の基端部が、ばね保持部44で保持された付勢体であるばね45にて下方に向って付勢されており、その結果、復路側回動アーム43が、先端側が上昇する方向に付勢され、駆動ローラ27がカーブベルト15の復路面15b の裏面に接触しかつ復路側ピンチローラ41がカーブベルト15の復路面15b の表面に接触し、この復路側ピンチローラ41にてカーブベルト15の復路面15b が駆動ローラ27に押し付けられ、これら駆動ローラ27と復路側ピンチローラ41とにてカーブベルト15の復路面15b が常時所定の押圧力をもって挟持されている。
【0038】
付勢手段17は、例えば、カーブベルト15の走行方向Aに対応して方向転換可能な二つの往路側付勢手段51a ,51b と、二つの復路側付勢手段52a ,52b とを備えている。
【0039】
二つの往路側付勢手段51a ,51b は、カーブベルト15の往路面15a の外周部中央から互いに離反する方向に同じ距離だけ離れた二箇所に配設されている。これら往路側付勢手段51a ,51b の各々は、外側フレーム部4の支持板部材54の開口部55に橋架された細長板状の支持体56によって支持されて、カーブベルト15の往路面15a の外周部中央と外周側の周方向の端縁との間の中央近傍位置に位置している。
【0040】
また、二つの復路側引張手段52a ,52b は、カーブベルト15の復路面15b の外周部中央から互いに離反する方向に同じ距離だけ離れた二箇所に配設されている。これら復路側引張手段52a ,52b の各々は、外側フレーム部4の互いに離間対向した一対の突出板部材58,58間に橋架された細長板状の支持体56によって支持されて、カーブベルト15の復路面15b の外周部中央と外周側の周方向の端縁との間の中央近傍位置に位置している。
【0041】
なお、二つの復路側付勢手段52a ,52b の離間距離は、二つの往路側付勢手段51a ,51b の離間距離と比べて長く設定されている。なお、図示しないが、往路側付勢手段51a ,51bと復路側付勢手段52a ,52bとの位置関係を逆にして、二つの復路側付勢手段52a ,52b の離間距離を二つの往路側付勢手段51a ,51b の離間距離と比べて短く設定してもよい。また、これら往路側付勢手段51a ,51bおよび復路側付勢手段52a ,52bの位置は、カーブベルト15の円弧中心O側への移動が適切に防止されるように所定距離をおいて分散した位置に設定されている。
【0042】
ここで、往路側付勢手段51a ,51b および復路側付勢手段52a ,52b の各々は、略同じ構造のもので、図5ないし図7に示すように、軸方向が上下方向に一致した支持軸61を有し、この支持軸61は、支持体56の長手方向の中央部に挿通され、下端部に抜止め部材であるナット62が螺着により取り付けられている。このナット62および支持体56間には略直方体状の揺動体である下側揺動基体63が支持軸61を中心として揺動可能に設けられ、この下側揺動基体63の一側面には上下方向に細長形状の切欠き部64が形成されている。
【0043】
一方、支持軸61の上端部には抜止め部材であるナット67が螺着により取り付けられ、このナット67および支持体56間には略直方体状の揺動体である上側揺動基体68が支持軸61を中心として揺動可能に設けられている。この上側揺動基体68の一側面には上下方向に細状形状の切欠き部69が形成されている。また、上側揺動基体68の上面にはばね収容部70が凹状に形成され、このばね収容部70内に円筒状の圧縮ばね71の下端側が収容され、この圧縮ばね71の上端部はナット67の下面に当接している。
【0044】
そして、圧縮ばね71によって上側揺動基体68および下側揺動基体63が互いに近づく方向に付勢されている。また、これら上側揺動基体68および下側揺動基体63は、連結ピン72,72にて連結され、互いに連動して揺動する構成とされている。
【0045】
また、支持体56には、軸方向が上下方向に一致した揺動規制用の係合軸75が挿通され、この係合軸75の上部が上側揺動基体68の切欠き部69内に位置し、下部が下側揺動基体63の切欠き部64内に位置しており、この係合軸75が各切欠き部64,69と係合することで上側揺動基体68および下側揺動基体63の揺動が規制される。
【0046】
そして、上側揺動基体68の他側面からは、この上側揺動基体68とともに揺動する支軸81がカーブベルト15側に向って突設され、この支軸81の先端側に一方の挟持ローラ82が支軸81を中心として回転可能に取り付けられている。また、下側揺動基体63の他側面からは、この下側揺動基体63とともに揺動する支軸83がカーブベルト15側に向って突設され、この支軸83の先端側には他方の挟持ローラ84がカーブベルト15を介して一方の挟持ローラ82と対向した状態で支軸83を中心として回転可能に取り付けられている。
【0047】
そして、これら対をなす両挟持ローラ82,84は、上側揺動基体68および下側揺動基体63を介して圧縮ばね71の付勢力に基づいて互いに近づく方向に付勢され、カーブベルト15の往路面15a および復路面15b を常時所定の押圧力をもって線接触で挟持している。
【0048】
これら対をなす両挟持ローラ82,84は、カーブベルト15の走行方向Aに応じて、この走行中のカーブベルト15から受ける力で、このカーブベルト15の走行方向Aの下流側に向って上側揺動基体68および下側揺動基体68とともに所定量だけ揺動して位置決めされ、この位置決めされた状態のまま回転することによりカーブベルト15を径方向に沿って外周側に向けて付勢する。
【0049】
すなわち、挟持ローラ82,84の各々は、カーブベルト15の走行に基づいて、カーブベルト15の円弧中心Oからカーブベルト15の外周部に向けて延びる基準線L2 ,L3 に対して平面視で所定方向、つまり、カーブベルト15の下流側方向へ所定角度αだけ傾斜した回転中心軸線Xを中心として従動回転することにより、カーブベルト15の走行方向Aに応じて、このカーブベルト15を円弧中心O側から外周側に向けて付勢する。
【0050】
なお、所定角度αとは、係合軸75による上側揺動基体68および下側揺動基体63の揺動規制によって設定された角度であり、例えば、約7度である。なお、挟持ローラ82,84の各々は、軸方向に等径状に形成されているが、例えば、カーブベルト15の外周側に向って縮径した円錐台形状に形成してもよい。
【0051】
次いで、これら挟持ローラ82,84によって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルト15について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0052】
カーブベルト15は、図8ないし図11に示すように、周方向一端部と周方向他端部とが接合されてエンドレス状である無端形状とされた円弧状の搬送ベルト本体91を備えている。
【0053】
搬送ベルト本体91は、接合前の展開平面状態では半円に近い円弧状をなすもので、周方向一端部における外周部である挟持ローラ82,84にて挟持される部分には、一直線状の一方の傾斜状接合端部92が、搬送ベルト本体91の径方向イに対して鋭角の所定角度θ1をもって傾斜した傾斜方向ロに沿って挟持ローラ82,84を横切るように形成されている。なお、所定角度θ1は、例えば45度より小さい角度や15度ないし45度の角度で、好ましくは例えば約30度である。一方の傾斜状接合端部92の長さ寸法は、挟持ローラ82,84を横切る長さに設定され、例えば、挟持ローラ82,84の軸方向長さ寸法より長い寸法とされている。
【0054】
また、搬送ベルト本体91の周方向一端部における挟持ローラ82,84にて挟持される部分以外には、略全体にわたって位置するジグザグ状の一方の波状接合端部93が、径方向イに沿って形成されており、この一方の波状接合端部93の波の斜辺94は径方向イに対して所定角度θ1より大きい角度θ2、例えば70度ないし80度(例えば約75度)の角度をもって傾斜した傾斜方向ハに一致している。一方の傾斜状接合端部92と一方の波状接合端部93とは連続して位置し、搬送ベルト本体91の周方向一端部を形成している。一方の傾斜状接合端部92の内端部は一方の波状接合端部93の外端部に連設され、一方の傾斜状接合端部92の外端部は搬送ベルト本体91の外縁部にまで延設されている。
【0055】
一方、搬送ベルト本体91の周方向他端部における外周部である挟持ローラ82,84にて挟持される部分には、一直線状の他方の傾斜状接合端部97が、一方の傾斜状接合端部92に対応した状態に形状されている。また、搬送ベルト本体91の周方向他端部における挟持ローラ82,84にて挟持される部分以外には、略全体にわたって位置するジグザグ状の他方の波状接合端部98が、一方の波状接合端部93に対応した状態に形成されている。他方の傾斜状接合端部97と他方の波状接合端部98とは連続して位置し、搬送ベルト本体91の周方向他端部を形成している。
【0056】
そして、搬送ベルト本体91の一方の傾斜状接合端部92および一方の波状接合端部93と、搬送ベルト本体91の他方の傾斜状接合端部97および他方の波状接合端部98とが、互いに突き合わされて接合され、その結果、搬送ベルト本体91が無端形状となっている。
【0057】
また一方、カーブベルト15は、搬送ベルト本体91の厚さ寸法を増大させることなくこの搬送ベルト本体91内に埋設した補強シート体100を備え、この補強シート体100は、搬送ベルト本体91の接合部分を補強するようにこの搬送ベルト本体91の一方の傾斜状接合端部92および他方の傾斜状接合端部97間全体に跨った状態に位置している。
【0058】
補強シート体100は、例えば、1枚の平行四辺形状の補強帆布である補強シート100aのみで形成されている。補強シート100aの長さが長い方の対辺は、それぞれ、傾斜状接合端部92,97と長さが略等しくかつ傾斜状接合端部92,97と平行に位置する。補強シート100aの長さが短い方の対辺は、それぞれ、搬送ベルト本体91の径方向イと直交する方向(周方向)に沿って位置している。なお、補強シート体100は、搬送ベルト本体91の走行方向Aに関する補強を主目的とするものである。
【0059】
ここで、カーブベルト15の接続方法、つまりカーブベルト15の電光式のエンドレス方法について図面を参照しつつ説明する。
【0060】
円弧状の搬送ベルト本体91の周方向一端部には一方の傾斜状接合端部92および一方の波状接合端部93を形成するとともに、周方向他端部には他方の傾斜状接合端部97および他方の波状接合端部98を形成する。なお、接合前の搬送ベルト本体91は、図10、図11等から明らかなように、表面側の熱可塑性樹脂層としてのウレタン層91aと裏面側のベース層としての帆布層91bとを有した2層状の可撓性シート部材にて構成されている。
【0061】
その後、図14(a)に示すように、一方の傾斜状接合端部92および一方の波状接合端部93と、他方の傾斜状接合端部97および他方の波状接合端部98とを、それぞれ互いに突き合わせてから、この突き合わせ部分上に補充用シートとしての補充用ウレタンシート105を載せる。
【0062】
次いで、この補充用ウレタンシート105に熱を加えることによりこの補充用ウレタンシート105を溶かす。溶けたウレタンは、図14(b)に示すように、一方の接合端部92,93と他方の接合端部97,98との間に入り込み、この入り込んだウレタンが固まって一方の接合端部92,93と他方の接合端部97,98とが接合される。
【0063】
その後、図14(c)に示すように、この接合された搬送ベルト本体91の表面側のウレタン層91aを削ることによりこの搬送ベルト本体91の上面上に収容凹部106を形成する。そして、搬送ベルト本体91の収容凹部106内の帆布層91bの上面上に、補強シート100aのみで形成された補強シート体100を位置させてから、この補強シート体100を覆い隠すように補充用シートとしての補充用ウレタンシート107を搬送ベルト本体91上に載せる。
【0064】
補充用ウレタンシート107を載せた後、補充用ウレタンシート107に熱を加えることによりこの補充用ウレタンシート107を溶かす。溶けたウレタンは、図14(d)に示すように、収容凹部106内に入り込み、この入り込んだウレタンが固まって補強シート体100と搬送ベルト本体91の帆布層91bとが結合される。こうして無端形状とされた搬送ベルト本体91は、厚さ寸法が全体にわたって略同じである。
【0065】
次に、上記一実施の形態の動作等を説明する。
【0066】
被搬送物Wを、図1上反時計回りの円弧状の移動軌跡を描くように搬送する場合は、図示しない駆動スイッチ等を操作して、駆動手段16のモータ21を動作させ、カーブベルト15を正方向の走行方向Aに向けて走行させる。
【0067】
すると、往路側付勢手段51a ,51b および復路側付勢手段52a ,52b のそれぞれの挟持ローラ82,84は、カーブベルト15から駆動力を受けて、支持軸61を中心としてカーブベルト15の走行方向Aの下流側に向って自動的に揺動する。
【0068】
そして、これら揺動した挟持ローラ82,84は、カーブベルト15の走行に基づいて、カーブベルト15を挟持した状態で、基準線L2 ,L3 に対して平面視でカーブベルト15の下流側へ所定角度αだけ傾斜した回転中心軸線Xを中心として従動回転し、カーブベルト15を表裏面から外周側に向けて付勢する。
【0069】
その結果、カーブベルト15は、円弧中心O側への移動が防止され、安定した走行状態が維持され、搬送ベルト本体91の上面上に載置された被搬送物Wが適切に搬送される。
【0070】
また、被搬送物Wを、図2上時計回りの円弧状の移動軌跡を描くように搬送する場合は、図示しない走行方向切換えスイッチ等を操作してから図示しない駆動スイッチ等を操作して、駆動手段16のモータ21を動作させ、カーブベルト15を逆方向の走行方向Aに向けて走行させる。
【0071】
すると、往路側付勢手段51a ,51b および復路側付勢手段52a ,52b のそれぞれの挟持ローラ82,84は、カーブベルト15から駆動力を受けて、支持軸61を中心としてカーブベルト15の走行方向Aの下流側に向って自動的に揺動する。
【0072】
そして、これら揺動した挟持ローラ82,84は、カーブベルト15の走行に基づいて、カーブベルト15を挟持した状態で、基準線L2 ,L3 に対して平面視でカーブベルト15の下流側へ所定角度αだけ傾斜した回転中心軸線Xを中心として従動回転し、カーブベルト15を表裏面から外周側に向けて付勢する。
【0073】
その結果、カーブベルト15は、円弧中心O側への移動が防止され、安定した走行状態が維持され、搬送ベルト本体91の上面上に載置された被搬送物Wが適切に搬送される。
【0074】
なお、カーブベルト15は、清掃、取替え等のために、円弧中心O側から引っ張ることにより、両挟持ローラ82,84による挟持状態、駆動ローラ27と両ピンチローラ31,41との挟持状態を解き、フレーム3から容易に取り外すことができる。
【0075】
ここで、図15を参照して、付勢手段17の挟持ローラ82,84が、カーブベルト15に及ぼす径方向イに一致した基準線L2 ,L3 に沿った外周側方向の付勢力について説明する。図15において、μ1 は挟持ローラ82,84とカーブベルト15との摩擦係数で、P1 は挟持ローラ82,84の押圧力である。
【0076】
駆動手段16の駆動ローラ27の回転駆動によりカーブベルト15が走行している状態で、まず、挟持ローラ82,84に働く力を考えると、挟持ローラ82,84は走行中のカーブベルト15から力を受け、挟持ローラ82,84にはf1 =μ1 P1 の力が作用する。
【0077】
この力f1 の挟持ローラ82,84の回転中心軸線Xの軸方向およびこの回転中心軸線Xに直角方向の分力は、f1 sinαおよびf1 cosαとなる。
【0078】
次いで、カーブベルト15に働く力を考えると、このカーブベルト15は、挟持ローラ82,84から力R=f1 sinα を受けることとなり、この力Rのカーブベルト15の径方向つまり基準線L2 ,L3 に沿った外周側方向の分力は、Rcosα=μ1P1 sinαcosα である。したがって、挟持ローラ82,84が、カーブベルト15を外側に付勢する力は、μ1 P1 sin αcosαとなる。
【0079】
そして、上記実施の形態のカーブベルト15によれば、搬送ベルト本体91の両方の傾斜状接合端部92,97に働く応力の分散により、図16等に示す従来の構成に比べて、挟持ローラ82,84による付勢力に基づく搬送ベルト本体91の傾斜状接合端部92,97の接合部分を開こうとする力を小さくできるので、搬送ベルト本体91の損傷を適切に防止できる。
【0080】
また、カーブベルト15の一方の波状接合端部92の所定角度θ1を約30度に設定した構成であるので、エンドローラ6a,6bから搬送ベルト本体91の接合部分に無理な負荷がかかるのを回避しつつ、搬送ベルト本体91の損傷を確実に防止できる。例えば、所定角度θ1が0度に近い構成では、搬送ベルト本体91が屈曲状となってエンドローラ6a,6bを通過する際に、搬送ベルト本体91の接合部分に無理な負荷がかかり、搬送ベルト本体91が損傷するおそれがある。しかし、所定角度θ1を約30度に設定した構成では、図13に示されるように搬送ベルト本体91が無理な負荷を受けることなくスムーズに屈曲してエンドローラ6a,6bを通過する。
【0081】
さらに、搬送ベルト本体91の接合部分を補強する補強シート体100を搬送ベルト本体91内に埋設した構成であるので、補強シート体100の存在によって搬送ベルト本体91の厚さ寸法が増大せず、搬送ベルト本体91の厚さ寸法が全体にわたって略一定であり、よって、補強シート体100にて搬送ベルト本体91の接合部分を補強しつつ、搬送ベルト本体91のスムーズな安定した走行を実現できる。例えば、搬送ベルト本体91の走行時に、搬送ベルト本体91がふらつくことがなく、低速時にしゃくり現象が発生することもない。エンドローラ6a,6bに対する屈曲性も良好である。
【0082】
また、補強シート体100は、搬送ベルト本体91内に位置するため、挟持ローラ82,84と接触せず、磨耗することがなく、亀裂が発生しない。
【0083】
さらに、補強シート体100を平行四辺形状の補強シート100aのみで形成したので、補強シート体100を複数枚のシート片にて形成する構成に比べて、部品点数が少なく構成が簡単となり、かつ、搬送ベルト本体91に複数の収容凹部106を削り作業で形成する必要がなく、生産性が良好となり、しかも、搬送ベルト本体91の亀裂に対する強度向上を図ることができる。
【0084】
また一方、往路側付勢手段51a ,51b および復路側付勢手段52a ,52b が、カーブベルト15の走行方向Aを検出し、この検出した走行方向Aに応じた所定のカーブベルト15外周側方向に向けてこのカーブベルト15を付勢する。したがって、カーブベルト15の走行方向Aが正方向であるか、逆方向であるかを問わず、カーブベルト15が円弧中心O側に移動するのを確実に防止でき、かつ、切換えレバー等を操作する必要がなく操作性を良好にできる。
【0085】
また、カーブベルト15を外周側へ付勢する力を、カーブベルト15の表裏面に分散することにより、両挟持ローラ82,84がそれぞれの摩擦熱の発生を抑制でき、よって、カーブベルト15の搬送ベルト本体91の熱による変形を小さくでき、カーブベルト15の安定した走行を実現できる。
【0086】
さらに、往路側付勢手段51a ,51b および復路側付勢手段52a ,52b が、カーブベルト15の外周側における周方向に互いに間隔をおいた四箇所に位置し、これら四箇所でカーブベルト15を表裏面から外周側に向けて付勢するので、走行方向Aに交差する方向の幅寸法が比較的長いカーブベルト15であっても、このカーブベルト15の円弧中心O側への移動を適切に防止できる。すなわち、これら四つの往路側付勢手段51a ,51b および復路側付勢手段52a ,52b によって、カーブベルト15に周方向に分散された均等な付勢力を作用させることができるので、カーブベルト15の幅寸法を大きくして、カーブベルトコンベヤ全体を大形化しても、カーブベルト15の往路面15a の膨らみ、カーブベルト15の円弧中心O側への移動等を生じることなく、カーブベルト15を円滑に走行させることができる。
【0087】
また、駆動手段16の往路側ピンチローラ31が、駆動ローラ27とともにカーブベルト15の往路面15a を線接触で挟持し、駆動ローラ27にカーブベルト15の往路面15a を押し付けるとともに、復路側ピンチローラ41が、駆動ローラ27とともにカーブベルト15の復路面15b を線接触で挟持し、駆動ローラ27にカーブベルト15の復路面15b を押し付けるので、駆動手段16からカーブベルト15に効率よく駆動力を伝達でき、別構成のテークアップ装置等を用いることなく、駆動ローラ27の正方向または逆方向に回転により、カーブベルト15を正方向または逆方向に向けて適切に走行できる。
【0088】
なお、上記実施の形態においては、カーブベルト15の搬送ベルト本体91の搬送ベルト本体91の周方向一端部には一方の傾斜状接合端部92および一方の波状接合端部93を形成しかつ周方向他端部には他方の傾斜状接合端部97および他方の波状接合端部98を形成した構成として説明したが、例えば、図示しないが、波状接合端部93,98に代えて、他の形状の接合端部を形成した構成でもよい。
【0089】
また、上記実施の形態のカーブベルト15を用いたカーブベルトコンベヤの付勢手段17は、カーブベルト15の外周部の周方向に互いに間隔をおいた例えば四箇所の位置に配置した構成として説明したが、カーブベルト15の幅寸法に応じて、カーブベルト15の円弧中心O側への移動が適切に防止されるように設定された六箇所、八箇所等、さらに多くの位置に配置した構成でもよく、四箇所以下の位置に配置した構成でもよい。
【0090】
さらに、上記実施の形態では、補強シート体100を平行四辺形状の補強シート100aのみで形成したとして説明したが、例えば、図16に示すように、搬送ベルト本体91の一方の傾斜状接合端部92および他方の傾斜状接合端部97間の一部に跨った状態に位置する補強シート体100を、複数枚、例えば2枚の第1の補強シート片101および第2の補強シート片102にて形成してもよい。
【0091】
すなわち、図16に示す補強シート体100は、矩形形状の補強帆布等の第1の補強シート片101とこの第1の補強シート片101と離間して位置する矩形形状の補強帆布等の第2の補強シート片102とにて形成されている。
【0092】
この第1の補強シート片101は、搬送ベルト本体91の外周端縁に位置し、長手方向が径方向イと直交する方向に一致している。第2の補強シート片102は、搬送ベルト本体91の外周端縁近傍に位置し、長手方向が径方向イと直交する方向に一致している。第2の補強シート片102の幅寸法は、第1の補強シート片101の幅寸法よりやや長い寸法に設定されている。また、第1の補強シート片101は、挟持ローラ82,84にて挟持されない位置に配置され、第2の補強シート片102も、同様に挟持ローラ82,84にて挟持されない位置に配置されている。こうして、補強シート体100は挟持ローラ82,84の無駄な負荷となることがないよう挟持ローラ82,84にて挟持されない位置に配置されており、挟持ローラ82,84の安定した回転が確保されている。
【0093】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、搬送ベルト本体の傾斜状接合端部に働く応力の分散により、従来に比べて挟持ローラによる付勢力に基づく搬送ベルト本体の接合部分を開こうとする力を小さくできるので、搬送ベルト本体の損傷を適切に防止できる。
【0094】
請求項2記載の発明によれば、搬送ベルト本体の傾斜状接合端部に働く応力の分散により、従来に比べて挟持ローラによる付勢力に基づく搬送ベルト本体の接合部分を開こうとする力を小さくできるので、搬送ベルト本体の損傷を適切に防止できる。
【0095】
請求項3記載の発明によれば、搬送ベルト本体を例えば対をなすエンドローラ間に巻き掛けて使用する場合等に、エンドローラから搬送ベルト本体に無理な負荷がかかるのを回避しつつ、搬送ベルト本体の損傷を確実に防止できる。
【0096】
請求項4記載の発明によれば、補強シート体の存在によって搬送ベルト本体の厚さ寸法が増大しないので、補強シート体にて搬送ベルト本体の接合部分を補強しつつ、搬送ベルト本体の安定した走行を実現できる。
【0097】
請求項5記載の発明によれば、搬送ベルト本体の傾斜状接合端部に働く応力の分散により、従来に比べて挟持ローラによる付勢力に基づく搬送ベルト本体の接合部分を開こうとする力を小さくできるので、搬送ベルト本体の損傷を適切に防止できる。
【0098】
請求項6記載の発明によれば、搬送ベルト本体の傾斜状接合端部に働く応力の分散により、従来に比べて挟持ローラによる付勢力に基づく搬送ベルト本体の接合部分を開こうとする力を小さくできるので、搬送ベルト本体の損傷を適切に防止できる。
【0099】
請求項7記載の発明によれば、搬送ベルト本体を例えば対をなすエンドローラ間に巻き掛けて使用する場合等に、エンドローラから搬送ベルト本体に無理な負荷がかかるのを回避しつつ、搬送ベルト本体の損傷を確実に防止できる。
【0100】
請求項8記載の発明によれば、補強シート体の存在によって搬送ベルト本体の厚さ寸法が増大しないので、補強シート体にて搬送ベルト本体の接合部分を補強しつつ、搬送ベルト本体の安定した走行を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトを用いたカーブベルトコンベヤの平面図である。
【図2】同上カーブベルトコンベヤの逆方向走行時における平面図である。
【図3】同上カーブベルトコンベヤの側面図である。
【図4】同上カーブベルトコンベヤの駆動手段の側面図である。
【図5】同上カーブベルトコンベヤの付勢手段の平面図である。
【図6】同上カーブベルトコンベヤの付勢手段の側面図である。
【図7】同上カーブベルトコンベヤの付勢手段の側面図である。
【図8】同上カーブベルトコンベヤに用いられているカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続状態を示す平面図である。
【図9】同上カーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの一部拡大平面図である。
【図10】図8におけるA−A断面図である。
【図11】図8におけるB−B断面図である。
【図12】同上カーブベルトコンベヤ用搬送ベルトが挟持ローラにて挟持されている状態を示す図である。
【図13】同上カーブベルトコンベヤ用搬送ベルトがエンドローラにて屈曲されている状態を示す図である。
【図14】(a)ないし(d)は、同上カーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続工程を説明するための図である。
【図15】同上カーブベルトコンベヤの付勢手段がカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトに及ぼす力を説明するための図である。
【図16】本発明の他の実施の形態のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの一部平面図である。
【図17】従来のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの平面図である。
【図18】図16におけるC−C断面図である。
【符号の説明】
15 カーブベルトコンベヤ用搬送ベルトとしてのカーブベルト
82,84 挟持ローラ
91 搬送ベルト本体
92 一方の傾斜状接合端部
93 一方の波状接合端部
94 波の斜辺
97 他方の傾斜状接合端部
98 他方の波状接合端部
100 補強シート体
イ 径方向
ロ 傾斜状接合端部に関する傾斜方向
ハ 波状接合端部に関する傾斜方向
θ1 所定角度
θ2 所定角度より大きい角度
Claims (8)
- 外周側を挟持する挟持ローラによって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法であって、
円弧状の搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、一方の傾斜状接合端部を径方向に対して鋭角の所定角度をもって傾斜した傾斜方向に沿って前記挟持ローラを横切る長さに形成し、
前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、他方の傾斜状接合端部を前記一方の傾斜状接合端部に対応した状態に形状し、
前記一方の傾斜状接合端部を含む周方向一端部と、前記他方の傾斜状接合端部を含む周方向他端部とを互いに突き合わせて接合する
ことを特徴とするカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法。 - 外周側を挟持する挟持ローラによって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法であって、
円弧状の搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、一方の傾斜状接合端部を径方向に対して鋭角の所定角度をもって傾斜した傾斜方向に沿って形成し、かつ、前記挟持ローラにて挟持される部分以外に、一方の波状接合端部をこの一方の波状接合端部の波の斜辺が径方向に対して前記所定角度より大きい角度をもって傾斜した傾斜方向に一致するように形成し、
前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、他方の傾斜状接合端部を前記一方の傾斜状接合端部に対応した状態に形成し、かつ、前記挟持ローラにて挟持される部分以外に、他方の波状接合端部を前記一方の波状接合端部に対応した状態に形成し、
前記一方の傾斜状接合端部および前記一方の波状接合端部と、前記他方の傾斜状接合端部および前記他方の波状接合端部とを互いに突き合わせて接合する
ことを特徴とするカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法。 - 一方の波状接合端部の所定角度を約30度に設定する
ことを特徴とする請求項1または2記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法。 - 補強シート体を、搬送ベルト本体の厚さ寸法を増大させることなくこの搬送ベルト本体に取り付けて、この搬送ベルト本体の一方の傾斜状接合端部および他方の傾斜状接合端部間に跨った状態に位置させる
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトの接続方法。 - 外周側を挟持する挟持ローラによって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトであって、
円弧状の搬送ベルト本体と、
この搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、径方向に対して鋭角の所定角度をもって傾斜した傾斜方向に沿って前記挟持ローラを横切る長さに形成された一方の傾斜状接合端部と、
前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、前記一方の傾斜状接合端部に対応した状態に形状された他方の傾斜状接合端部とを備え、
前記一方の傾斜状接合端部を含む周方向一端部と、前記他方の傾斜状接合端部を含む周方向他端部とが、互いに突き合わされて接合されている
ことを特徴とするカーブベルトコンベヤ用搬送ベルト。 - 外周側を挟持する挟持ローラによって径方向に沿って外周側に向けて付勢されるカーブベルトコンベヤ用搬送ベルトであって、
円弧状の搬送ベルト本体と、
この搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、径方向に対して鋭角の所定角度をもって傾斜した傾斜方向に沿って形成された一方の傾斜状接合端部と、
前記搬送ベルト本体の周方向一端部における前記挟持ローラにて挟持される部分以外に、波の斜辺が径方向に対して前記所定角度より大きい角度をもって傾斜した傾斜方向に一致するように形成された一方の波状接合端部と、
前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分に、前記一方の傾斜状接合端部に対応した状態に形成された他方の傾斜状接合端部と、
前記搬送ベルト本体の周方向他端部における前記挟持ローラにて挟持される部分以外に、前記一方の波状接合端部に対応した状態に形成された他方の波状接合端部とを備え、
前記一方の傾斜状接合端部および前記一方の波状接合端部と、前記他方の傾斜状接合端部および前記他方の波状接合端部とが、互いに突き合わされて接合されている
ことを特徴とするカーブベルトコンベヤ用搬送ベルト。 - 一方の波状接合端部の所定角度は、約30度に設定されている
ことを特徴とする請求項5または6記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルト。 - 搬送ベルト本体の厚さ寸法を増大させることなくこの搬送ベルト本体に取り付けられて、この搬送ベルト本体の一方の傾斜状接合端部および他方の傾斜状接合端部間に跨った状態に位置する補強シート体を備えている
ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載のカーブベルトコンベヤ用搬送ベルト。
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