JP2012173327A - 着色感放射線性組成物、パターンの形成方法、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、および固体撮像素子 - Google Patents

着色感放射線性組成物、パターンの形成方法、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、および固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】多色の膜形成をする場合において、残渣混色、拡散混色を抑制することができる着色硬化膜を形成しうる着色感放射性組成物を提供する。
【解決手段】(A)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料、(B)下記一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダー、及び(C)ヒドロキシル基を含む重合性化合物およびオキシエチレン基を有する重合性化合物から選ばれる1種以上の重合性化合物を含む着色感放射線性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、着色感放射線性組成物、該着色感放射線性組成物を用いたパターンの形成方法、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、および固体撮像素子に関する。
カラーフィルタは、固体撮像素子や液晶ディスプレイに不可欠な構成部品である。
固体撮像素子用のカラーフィルタでは、色分解性の向上及び解像力の向上が求められている。
色分解性の向上においては、着色剤として用いる顔料の微細化と共に、好適な色分解性を示す顔料として、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料が着目されている(例えば、特許文献1、2参照)。ハロゲン化亜鉛フタロシアニンは、従来の緑色顔料であるハロゲン化銅フタロシアニンと比較して、顔料の一次粒子の平均粒子径が大きくても、Tmaxが高波長側にあり、しかも分光透過スペクトルの半値幅が非常にシャープであるため、それを用いたカラーフィルタは高い色純度を示す。さらに、ハロゲン化亜鉛フタロシアニンのハロゲン原子の含有量を調整することにより、着色力が改善すると共に、高水準の輝度を示すようになった。
また、解像力向上の手段のひとつとして、散乱による迷光低減等が必要であるが、このために着色層を薄層にすることが重要であり、固体撮像素子用のカラーフィルタ作製において、顔料の充填量アップが必要である。
顔料の充填量アップには、着色感放射線性組成物中の顔料濃度を高める必要があるが、顔料濃度を高めると、必然的に着色感放射線性組成物中の分散樹脂・硬化性成分(重合性化合物、光重合開始剤等)の含有量が低下するため、保存安定性や現像性が悪化し、パターン形成性が不良になる問題が生じる。特に、固体撮像素子用カラーフィルタは、高画素化・小型化のために、パターンサイズが非常に小さくなり、現像性(未露光部の残渣抑制)の悪化が大きな問題となっていた。
基板との密着性に優れ、硬化性等の画像形成能を低下させることなく、高濃度且つ低膜厚の液晶表示装置用のカラーフィルタを製造する方法として、分散剤としてエチレンダイマーを共重合成分として含むバインダーと窒素原子を含有するグラフト共重合体及び/又はアクリル系ブロック共重合体とを用いた着色組成物を用いることが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、高解像度を要求される固体撮像素子における色分解性の高いカラーフィルタの製造においては、着色層の膜厚が1μm以下の超薄層での色純度の高い着色力を有する画素が必要であり、上記した技術の改良が待ち望まれていた。
特開2007−284589号公報 特開2010−210702号公報 特開2006−161035号公報
薄層でも色純度の高い着色力を有する着色画素は、画素自身の着色性が必要であるが、それ以外に下記のような現象による色純度低下が起こる。
カラーフィルタは多色であり、画素を形成した後に他の色の着色画素を形成する。このとき先に形成された画素上に他の色の着色感放射線性組成物(以下、「次色の着色感放射性組成物」と称する。)を塗布し、先に得られた画素とは異なる場所に次色の着色感放射性組成物によるパターンを形成する。しかし先に得られた画素上に次色の着色感放射性組成物が残渣として残ったり、あるいは先に形成された画素に次色の着色感放射性組成物が浸透したりして、先に得られた画素の色純度が低下するという現象を生じる(以下、「残渣混色」と称する。)
また、固体撮像素子用のカラーフィルタにおいては画素間が隣接しているので、加熱等により、ある画素に対し、周りに配置された他の色の画素部分から着色感放射性組成物の成分が拡散し、拡散した成分を受けた画素と周辺部の他の色が混色して、拡散した成分を受けた画素の色純度が低下するという現象を生じる(以下、「拡散混色」と称する。)
このような残渣混色、拡散混色は得られたカラーフィルタの色純度を低下させ、折角色純度が高く、着色力の高い着色剤を用いてもその効果が半減し、解像力の高い固体撮像素子を得ることができなかった。
本発明は前述の状況に鑑みたものであり、下記の目的を達成することを課題とする。
本発明は、多色の膜形成をする場合において、残渣混色、拡散混色を抑制することができる着色硬化膜を形成しうる着色感放射性組成物を提供することを目的とする。
そして、前記着色感放射性組成物を用いて、パターンの形成方法、高い解像力を有するカラーフィルタ、その製造方法、および固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記実情に鑑み鋭意研究を行ったところ、(A)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料、(B)特定構造のバインダー、および(C)特定構造の重合性化合物を含有する着色感放射線性組成物により、前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
即ち、前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
<1> (A)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料、(B)下記一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダー、及び(C)重合性化合物を含み、前記重合性化合物がヒドロキシル基およびオキシエチレン基から選ばれる1種以上の基を有する重合性化合物を含む着色感放射線性組成物。
一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基を表す。
<2> 前記ヒドロキシル基およびオキシエチレン基から選ばれる1種以上の基を有する重合性化合物が、ヒドロキシル基を有する重合性化合物から選ばれる1種以上、及びオキシエチレン基を有する重合性化合物から選ばれる1種以上である請求項1に記載の着色感放射線性組成物。
<3> 前記(B)バインダーが、さらにアリール(メタ)アクリレート、又はアルキル(メタ)アクリレートを共重合成分として有するバインダーである<1>または<2>に記載の着色感放射線性組成物。
<4> 前記(B)バインダーが、さらに(メタ)アクリル酸を共重合成分として有するバインダーである<1>〜<3>のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物。
<5> 前記(A)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料が、下記一般式(F)で表される化合物である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物。
一般式(F)中、X〜X16は、それぞれ独立に、塩素原子、臭素原子又は水素原子を表し、X〜X16の少なくとも1つは塩素原子又は臭素原子である。
<6> さらに、(D)光重合開始剤を含む<1>〜<5>のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物。
<7> 前記(D)光重合開始剤が、オキシム化合物である<6>に記載の着色感放射線性組成物。
<8> <1>〜<7>のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物を基板上に付与して、着色感放射線性組成物層を形成する工程と、前記着色感放射線性組成物層をパターン状に露光する工程と、露光後の前記着色感放射線性組成物層を現像する工程とを、有するパターンの形成方法。
<9> <1>〜<7>のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物を用いてなるカラーフィルタ。
<10> <1>〜<7>のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物を基板上に付与して、着色感放射線性組成物層を形成する工程と、前記着色感放射線性組成物層をパターン状に露光する工程と、露光後の前記着色感放射線性組成物層を現像する工程と、を有するカラーフィルタの製造方法。
<11> <9>に記載のカラーフィルタを具備する固体撮像素子。
本発明によれば、多色の膜形成をする場合において、残渣混色、拡散混色を抑制することができる着色硬化膜を形成しうる着色感放射性組成物を提供することができる。
また、前記着色感放射性組成物を用いて、パターンの形成方法、高い解像力を有するカラーフィルタ、その製造方法、および固体撮像素子を提供することができる。
以下、本発明の着色感放射線性組成物、パターンの形成方法、カラーフィルタ、その製造方法、および固体撮像素子について詳細に説明する。
なお、本発明のカラーフィルタにおける着色領域とは、カラーフィルタにおける着色画素(着色パターン)領域、及び、遮光膜形成領域を包含するものである。
本発明の着色感放射線性組成物は、(A)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料、(B)下記一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダー、及び(C)重合性化合物を含み、前記重合性化合物がヒドロキシル基およびオキシエチレン基から選ばれる1種以上の基を有する重合性化合物を含むことを特徴とする。
以下、本発明の着色感放射線性組成物を構成する各成分について、詳細に説明する。
<(A)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料>
本発明の着色感放射線性組成物は、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を含有する。
本発明におけるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料は、フタロシアニン分子(構造)1個当たり、塩素原子及び/又は臭素原子の合計が、最大で16個結合した構造の顔料である。フタロシアニン分子に結合した塩素原子及び/又は臭素原子の数が増すと、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料の色相は青色から緑色となる。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料が緑色となるためには、フタロシアニン分子に結合したハロゲン原子として、臭素原子は8個以上有することが好ましく、中でも臭素原子が12個以上有することが、一層黄味を帯びた明度の高い緑色を発色する点でより好ましい。より黄味の緑色を得る上からは、塩素原子に比べて臭素原子がより多く含有されていることが好ましい。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料としては、下記一般式(F)で表される化合物が挙げられる。
一般式(F)中、X〜X16は、それぞれ独立に、塩素原子、臭素原子又は水素原子を表し、X〜X16の少なくとも1つは塩素原子又は臭素原子である。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料の平均一次粒子径は、5nm〜100nmが好ましく、5nm〜70nmがより好ましく、5nm〜50nmが更に好ましく、5nm〜40nmが最も好ましい。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料の平均一次粒子径が上記範囲であることで、例えば、本発明においてラーフィルタの着色領域の形成に用いる着色感放射線性組成物に含有させる場合であれば、色純度が高く、且つ着色力の高いカラーフィルタが得られる。
ここで、本発明における平均一次粒子径とは、透過型電子顕微鏡で視野内の粒子を撮影し、二次元画像上の、凝集体を構成するハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料の一次粒子の100個につき、その長い方の径(長径)と短い方の径(短径)の平均値を各々求め、それを平均した値である。
本発明の顔料分散液が含有するハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料は、1種のみであってもよく、複数種を組み合わせてもよい。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料の組み合わせ態様としては、例えば、一般式(F)において、臭素原子及び塩素原子から選択されるハロゲン原子の置換数が互いに異なる複数種の、特定のハロゲン原子組成のハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を特定割合にて含有するものであってもよい。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料の平均組成は、マススペクトロスコピーに基づく質量分析と、フラスコ燃焼イオンクロマトグラフによるハロゲン含有量分析から求められる。また、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を含有する着色感放射線性組成物中の個々のハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料の含有モル%も、同様に質量分析の結果を解析することにより、容易に求められる。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料は、例えば、特開2007−320986公報、特開2008−19383号公報に記載の方法により製造することができる。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニンの顔料化方法には特に制限はなく、例えば、顔料化前のハロゲン化亜鉛フタロシアニンを分散媒に分散させると同時に顔料化を行ってもよいが、多量の有機溶剤中でハロゲン化金属フタロシアニンを加熱攪拌するソルベント処理よりも、容易に結晶成長を抑制でき、かつ比表面積の大きい顔料粒子が得られる点で、ソルベントソルトミリング処理を採用するのが好ましい。
このソルベントソルトミリング処理とは、合成直後のハロゲン化亜鉛フタロシアニン、又は、その後に磨砕を行い、顔料化を経ていないハロゲン化亜鉛フタロシアニン(粗顔料)と、無機塩と、有機溶剤とを混練摩砕する処理を意味する。
このようなソルベントソルトミリング処理を行う場合、合成直後のものを用いるより、後者の粗顔料を用いるほうが好ましい。具体的には、粗顔料と、無機塩と、ミリングに使用する無機塩を溶解しない有機溶剤とを混練機に仕込み、その中で混練摩砕を行う。この際の混練機としては、例えばニーダーやミックスマーラー等が使用できる。
<その他の顔料>
本発明の着色感放射線性組成物は、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料以外の公知の顔料を含有してもよい。
その他の顔料としては、本発明の着色感放射線性組成物を適用して得られるカラーフィルタが、高色純度であることが好ましいことを考慮すると、なるべく微細なものが好ましい。また、着色感放射線性組成物のハンドリング性をも考慮すると、その他の顔料の平均1次粒子径は、5nm〜100nmが好ましく、5nm〜50nmがより好ましい。
本発明の着色感放射線性組成物において用いられるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料以外の公知の顔料としては、従来公知の黄色顔料が好ましく、黄色顔料を1種又は2種以上を用いることができる。黄色顔料は着色感放射線性組成物の用途に応じて適宜選択される。
本発明において好ましく用いることができる黄色顔料として、以下のものを挙げることができる。但し本発明は、これらに限定されるものではない。
Pigment Yellow1、2、3、4、5、6、10、11、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214等
上記した黄色顔料の中でも色再現性の点で、Pigment Yellow139またはPigment Yellow185が好ましく、Pigment Yellow139がより好ましい。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニンと黄色顔料の質量比は、100:5〜100:80が好ましく、100:10〜100:65がより好ましい。この範囲において、色純度がさらに高くなり、且つ、十分な着色力を得ることができる。
着色感放射線性組成物に含有される顔料の総含有量としては、着色感放射線性組成物の全固形分中、20質量%〜95質量%であることが好ましく、25質量%〜90質量%がより好ましく、30質量%〜80質量%が更に好ましい。
顔料の総含有量を上記範囲とすることで、着色感放射線性組成物によりカラーフィルタを作製した際に、適度な色度が得られる。また、放射線硬化が充分に進み、膜としての強度を維持することができるため、アルカリ現像の際の現像ラチチュードが狭くなることを防止することができる。
なお、本発明で着色感放射線性組成物の全固形分とは、着色感放射線性組成物の全組成から有機溶剤を除いた成分の総質量をいう。
本発明の着色感放射線性組成物は、予め(A)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を必要により、顔料分散剤、有機溶剤、顔料誘導体、およびその他の成分等と分散して顔料分散液を調製し、得られた顔料分散液を(B)一般式(1)で表される化合物を共重合成分として含むバインダー、(C)ヒドロキシル基およびオキシエチレン基から選ばれる1種以上の基を有する重合性化合物、及び必要により加えられるその他の成分と混合して着色感放射線性組成物を調製することが好ましい。
顔料分散液には、必要によって顔料分散剤、顔料誘導体、高分子材料、有機溶剤等を含むことができる。
以下に顔料分散液の組成、顔料分散液の調製の方法について詳述する。
顔料分散液の調製方法は、特に制限されないが、分散の方法としては、例えば、顔料と顔料分散剤を予め混合して、ホモジナイザー等で予め分散しておいたものを、ジルコニアビーズ等を用いたビーズ分散機(例えばGETZMANN社製のディスパーマット)等を用いて微分散させることによって行なえる。
(顔料分散剤)
本発明に用いうる顔料分散剤としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン等の界面活性剤、及び、顔料誘導体等を挙げることができる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子としては、例えば、特開平3−112992号公報、特表2003−533455号公報等に記載の末端にりん酸基を有する高分子、特開2002−273191号公報等に記載の末端にスルホン酸基を有する高分子、特開平9−77994号公報等に記載の有機色素の部分骨格や複素環を有する高分子などが挙げられる。また、特開2007−277514号公報に記載の高分子末端に2個以上の顔料表面へのアンカー部位(酸基、塩基性基、有機色素の部分骨格やヘテロ環等)を導入した高分子も分散安定性に優れ好ましい。
顔料表面へのアンカー部位を有するグラフト型高分子としては、例えば、特開昭54ー37082号公報、特表平8−507960号公報、特開2009−258668公報等に記載のポリ(低級アルキレンイミン)とポリエステルの反応生成物、特開平9−169821号公報等に記載のポリアリルアミンとポリエステルの反応生成物、特開平10−339949号、特開2004−37986号公報等に記載のマクロモノマーと、窒素原子モノマーとの共重合体、特開2003−238837号公報、特開2008−9426号公報、特開2008−81732号公報等に記載の有機色素の部分骨格や複素環を有するグラフト型高分子、特開2010−106268号公報等に記載のマクロモノマーと酸基含有モノマーの共重合体等が挙げられる。特に、特開2009−203462号公報に記載の塩基性基と酸性基を有する両性分散樹脂は、顔料分散物の分散性、分散安定性、及び着色感放射線性組成物が示す現像性の観点から特に好ましい。
顔料表面へのアンカー部位を有するグラフト型高分子をラジカル重合で製造する際に用いるマクロモノマーとしては、公知のマクロモノマーを用いることができ、東亜合成(株)製のマクロモノマーAA−6(末端基がメタクリロイル基であるポリメタクリル酸メチル)、AS−6(末端基がメタクリロイル基であるポリスチレン)、AN−6S(末端基がメタクリロイル基であるスチレンとアクリロニトリルの共重合体)、AB−6(末端基がメタクリロイル基であるポリアクリル酸ブチル)、ダイセル化学工業(株)製のプラクセルFM5(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン5モル当量付加品)、FA10L(アクリル酸2−ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン10モル当量付加品)、及び特開平2−272009号公報に記載のポリエステル系マクロモノマー等が挙げられる。これらの中でも、特に柔軟性且つ親溶剤性に優れるポリエステル系マクロモノマーが、顔料分散物の分散性、分散安定性、及び顔料分散物を用いた着色感放射線性組成物が示す現像性の観点から特に好ましく、更に、特開平2−272009号公報に記載のポリエステル系マクロモノマーで表されるポリエステル系マクロモノマーが最も好ましい。
顔料表面へのアンカー部位を有するブロック型高分子としては、特開2003−49110号公報、特開2009−52010号公報等に記載のブロック型高分子が好ましい。
本発明に用いうる顔料分散剤は、市販品としても入手可能であり、そのような具体例としては、BYKChemie社製「Disperbyk−101(ポリアミドアミン燐酸塩)、107(カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和ポリカルボン酸)、EFKA社製「EFKA4047、4050〜4010〜4165(ポリウレタン系)、EFKA4330〜4340(ブロック共重合体)、4400〜4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、5765(高分子量ポリカルボン酸塩)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)、6750(アゾ顔料誘導体)」、味の素ファンテクノ社製「アジスパーPB821、PB822、PB880、PB881」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物)」、「ホモゲノールL−18(高分子ポリカルボン酸)」、「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、日本ルーブリゾール(株)製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、22000(アゾ顔料誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、17000、27000(末端部に機能部を有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト型高分子)」、日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」、川研ファインケミカル(株)製 ヒノアクトT−8000E等、信越化学工業(株)製、オルガノシロキサンポリマーKP341、裕商(株)製「W001:カチオン系界面活性剤」、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、「W004、W005、W017」等のアニオン系界面活性剤、森下産業(株)製「EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450」、サンノプコ(株)製「ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100」等の高分子分散剤、(株)ADEKA製「アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123」、及び三洋化成(株)製「イオネットS−20」等が挙げられる。
これらの顔料分散剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明においては、特に、顔料誘導体と高分子分散剤とを組み合わせて使用することが好ましい。また、本発明における顔料分散剤は、前記顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子と伴に、後述のアルカリ可溶性樹脂と併用して用いてもよい。
顔料分散液における顔料分散剤の含有量としては、顔料100質量部に対して、1〜80質量部であることが好ましく、5〜70質量部がより好ましく、10〜60質量部であることが更に好ましい。
具体的には、高分子分散剤を用いる場合であれば、その使用量としては、顔料100質量部に対して、質量換算で5〜100部の範囲が好ましく、10〜80部の範囲であることがより好ましい。
また、後述の(B)一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダーを分散剤として用いることも好ましい態様である。
(顔料誘導体)
顔料分散液は、更に、顔料誘導体を含有することが好ましい。
顔料誘導体とは、有機顔料の一部分を、酸性基、塩基性基又はフタルイミドメチル基で置換した構造を有する化合物である。顔料誘導体としては、分散性及び分散安定性の観点から、酸性基又は塩基性基を有する顔料誘導体を含有することが好ましい。
顔料誘導体を構成するための有機顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられる。
また、顔料誘導体が有する酸性基としては、スルホン酸、カルボン酸及びその4級アンモニウム塩が好ましく、カルボン酸基及びスルホン酸基がさらに好ましく、スルホン酸基が特に好ましい。顔料誘導体が有する塩基性基としては、アミノ基が好ましく、特に三級アミノ基が好ましい。
顔料誘導体としては、特に、キノリン系、ベンズイミダゾロン系及びイソインドリン系の顔料誘導体が好ましく、キノリン系及びベンズイミダゾロン系の顔料誘導体がさらに好ましい。
顔料分散液における顔料誘導体の含有量は、顔料の全質量に対し、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がさらに好ましい。顔料誘導体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、顔料誘導体を併用する場合、顔料誘導体の使用量としては、顔料100質量部に対し、質量換算で1〜30部の範囲にあることが好ましく、3〜20部の範囲にあることがより好ましく、5〜15部の範囲にあることが特に好ましい。
(有機溶剤)
顔料分散液は有機溶剤を含有することが好ましい。
有機溶剤は、顔料分散液中に含まれる各成分の溶解性や、顔料分散液を着色感放射線性組成物に応用した場合の塗布性などにより選択される。有機溶剤としては、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類が用いられる。中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
顔料分散液における有機溶剤の含有量としては、50〜95質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましい。
(高分子材料)
顔料分散液には、前記した各成分に加え、分散安定性の向上、顔料分散液を着色感放射線性組成物に応用した場合の現像性制御などの観点から、(B)一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダーおよび又は他の構造の高分子材料を更に含有してもよい。
(B)一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダーは後述するが、他の構造の高分子材料としては、例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体(特に、カルボン酸基と側鎖に重合性基を含有する(メタ)アクリル酸系共重合体が好ましい。)、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。このような高分子材料は、顔料の表面に吸着し、再凝集を防止するように作用するため、顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子が好ましく、例えば、複素環を含有するモノマーとエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマーを共重合体単位として含むグラフト共重合体が挙げられる。
他の高分子材料としては、更に、ポリアミドアミン燐酸塩、高分子量不飽和ポリカルボン酸、ポリエーテルエステル、芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートポリオキシエチレンモノステアレート等が挙げられる。
これらの他の構造の高分子材料は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせ用いてもよい。
顔料分散物における他の高分子材料の含有量としては、顔料に対して、20〜80質量%が好ましく、30〜75質量%がより好ましく、40〜70質量%が更に好ましい。
<(B)一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダー>
本発明の着色感放射線性組成物は、(B)下記一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダー(以下、適宜「特定バインダー」と称する。)を含有する。
一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基を表す。
一般式(1)におけるR及びRのアルキル基は置換基を有していてもよい。
及びRで表される炭素数1〜25のアルキル基としては、特に制限はないが、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、t−アミル、ステアリル、ラウリル、2−エチルヘキシル等の直鎖状又は分岐状のアルキル基;フェニル等のアリール基;シクロヘキシル、t−ブチルシクロヘキシル、ジシクロペンタジエニル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル等の脂環式基;1−メトキシエチル、1−エトキシエチル等のアルコキシで置換されたアルキル基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも、特に、メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジル等のような酸や熱で脱離しにくい1級又は2級の炭化水素基が耐熱性の点で好ましい。なお、R及びRは、同種の置換基であってもよいし、異なる置換基であってもよい。
一般式(1)で表される化合物の例としては、ジメチル−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−プロピル)−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−ブチル)−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチル)−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソブチル)−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、等が挙げられる。
これらの中でも特にジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエートが好ましい。
本発明の特定バインダーは、一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含めばよく、さらに一般式(1)で表される化合物以外の共重合成分を含んでいてもよい。
一般式(1)で表される化合物以外の共重合成分については特に制限はないが、有機溶媒への溶解性などの扱いやすさの観点から、油溶性を付与するアリール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシ(メタ)アクリレートを共重合成分として含むことが好ましい。
これらのうちでアリール(メタ)アクリレート、又はアルキル(メタ)アクリレートを共重合成分として含むことが好ましい。
アリール(メタ)アクリレートとしては、例えば、ベンジルメタクリレートが挙げられ、アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類やアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリロキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレートや、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、ビニルメタクリレート、2−フェニルビニルメタクリレート、1−プロペニルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−アリロキシエチルメタクリレート、プロパルギルメタクリレート等が挙げられる。
また、アルカリ現像性の観点から、酸性基を含有する(メタ)アクリル酸を共重合成分として含むことが好ましい。
(メタ)アクリル酸としては例えば、メタクリル酸、アクリル酸等が挙げられる。
下記に特定バインダーの例を示す。なお、各構造単位の添え数字はモル%である。
また、「Me」はメチル基を表す。
これらの中でも、一般式(1)で表される化合物に由来する構造が、置換基としてメトキシカルボニル基を有するオキサン環を含む構造であると溶媒への溶解性および現像性の観点から有利であり、ベンジルメタクリレート、メタクリル酸メチル、およびメタクリル酸を共重合成分として共重合したバインダーがより好ましい。
また、共重合成分である(メタ)アクリル酸にグリシジルメタクリレートなどの反応性基含有モノマーを反応させたバインダーは、本発明の特定バインダーに感放射線性基を持たせることができるので、さらに好ましい態様である。
本発明の特定バインダーとしては、共重合成分として最も好ましい組み合わせは、一般式(1)で表される化合物、ベンジルメタクリレート、メタクリル酸メチル、およびメタクリル酸の共重合体におけるメタクリル酸由来の構造の一部をグリシジルメタクリレートと反応させて感放射線性を有する特定バインダーである。
特定バインダーにおける一般式(1)で表される化合物の共重合成分の含有量は、5.0〜15.0モル%であり、6.0〜14.0モル%が好ましく、より好ましくは7.0〜13.0モル%である。この範囲とすることによって、残渣混色および拡散混色の抑制効果が高めることができる。
特定バインダーにおける油溶性付与の共重合成分は、特定バインダー中に30〜70モル%含まれることが好ましく、さらに好ましくは40〜60モル%であり、溶剤への溶解性が特に向上する。
特定バインダーにおける酸性基を含有する共重合成分は、1〜40モル%含有することが好ましく、5〜30モル%がより好ましい。この範囲とすることで着色感放射線性組成物のアルカリ現像性が向上し、パターン形成性が特に良好となる。
また、中でも一般式(1)で表される化合物の共重合成分として、ベンジルメタクリレートを40〜50モル%、グリシジルメタクリレートを20〜30モル%、メタクリル酸を5〜15モル%、およびメタクリル酸メチルを5〜15モル%含むバインダーが最も好ましい。
また、特定バインダーに感放射線性基を含有させる場合には、感放射線性基を有する共重合成分の含有量は、特定バインダー中の20〜30モル%が好ましく、その場合、酸性基を含有する重合性成分と油溶性付与の重合性成分はそれぞれ15〜25モル%であることが好ましい。この範囲とすることによって、感放射線性組成物の硬化性が高くなるので、残渣混色および拡散混色の抑制効果をさらに高めることができる。
特定バインダーの分子量は、重量平均分子量で5000〜14000が好ましく、8000〜13000がさらに好ましく、9000〜12000が最も好ましい。この範囲とすることで、溶剤溶解性が良好となる。
ここで重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)により測定し、ポリスチレン換算で算出した値である。GPCは、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムをTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(東ソー社製)として測定した。
特定バインダーは前記した顔料分散液の調製において、一部又は全部を添加してもよい。
本発明の着色感放射線性組成物に、特定バインダーは1種含めばよいが、2種以上を含んでもよい。
本発明の着色感放射線性組成物における特定バインダーの含有量は、着色感放射線性組成物の全固形分に対して、0.1〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。この範囲内とすることで本発明の効果が遺憾なく発揮される。
<(C)重合性化合物>
本発明の着色感放射線性組成物は、(C)重合性化合物を含み、該重合性化合物がヒドロキシル基およびオキシエチレン基から選ばれる1種以上の基を有する重合性化合物であることを特徴とする。即ち、本発明においては、ヒドロキシル基を有する重合性化合物およびオキシエチレン基を有する重合性化合物から選ばれる1種以上の重合性化合物を含有する。
本発明における(C)重合性化合物としては、ヒドロキシル基およびオキシエチレン基のうち少なくとも一方の基を有する重合性化合物を1種以上含めばよく、該重合性化合物がヒドロキシル基およびオキシエチレン基の両方を各1個以上有していてもよい。
また、ヒドロキシル基を有する重合性化合物とオキシエチレン基を有する重合性化合物とを各1種以上含んでいてもよい。
好ましくはヒドロキシル基を有する重合性化合物とオキシエチレン基を有する重合性化合物とを各1種以上含むことである。
以下、ヒドロキシル基を有する重合性化合物、オキシエチレン基を有する重合性化合物、および使用してもよいその他の重合性化合物について詳述する。
(ヒドロキシル基を有する重合性化合物)
本発明のヒドロキシル基を有する重合性化合物としては、ヒドロキシル基を有し、且つ重合性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上を有する化合物から選ばれる。中でも、ヒドロキシル基を有し、重合性不飽和結合を3個以上有する多官能重合性化合物が好ましい。
本発明のヒドロキシル基を有する重合性化合物は、重合性不飽和結合を3個以上有することにより、パターン形成性が優れ、また、残渣混色、拡散混色が抑制され好ましい。
本発明におけるヒドロキシル基を有する重合性化合物の具体例を下記に挙げるが、これに限定されるものではない。
(オキシエチレン基を有する重合性化合物)
本発明の着色感放射線性組成物に用いるオキシエチレン基を有する重合性化合物としては、オキシエチレン基を連結基として、分子内に1〜60個含めばよく、4〜40個含むことが好ましく、6〜20個含むことがさらに好ましい。
また、オキシエチレン基を有する重合性化合物は、分子内に重合性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有することが好ましく、重合性不飽和結合を3個以上含む多官能重合性化合物が好ましい。
本発明のオキシエチレン基を有する重合性化合物は、重合性不飽和結合を3個以上含むことにより、パターン形成性が優れ、また、残渣混色、拡散混色が抑制され好ましい。
上記したオキシエチレン基を有する重合性化合物としては、下記一般式(Z−4)又は(Z−5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記一般式(Z−4)及び(Z−5)中、Eは、各々独立に、−(CHCHO)−を表し、Xは、各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、又はカルボキシル基を表す。
前記一般式(Z−4)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は3個又は4個であり、複数存在するmは各々独立に0〜10の整数を表し、各mの合計は1〜40の整数である。
前記一般式(Z−5)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は5個又は6個であり、複数存在するnは各々独立に0〜10の整数を表し、各nの合計は1〜60の整数である。
前記一般式(Z−4)中、mは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各mの合計は、1〜40の整数が好ましく、2〜16の整数がより好ましく、4〜8の整数が特に好ましい。
前記一般式(Z−5)中、nは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各nの合計は、1〜60の整数が好ましく、3〜24の整数がより好ましく、6〜12の整数が特に好ましい。
また、一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)中の−(CHCHO)−は、酸素原子側の末端がXに結合する形態が好ましい。
前記一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。特に、一般式(Z−5)において、6個のX全てがアクリロイル基である形態が好ましい。
前記一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物は、従来公知の工程である、ペンタエリスリト−ル又はジペンタエリスリト−ルにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを開環付加反応により開環骨格を結合する工程と、開環骨格の末端水酸基に、例えば(メタ)アクリロイルクロライドを反応させて(メタ)アクリロイル基を導入する工程と、から合成することができる。各工程は良く知られた工程であり、当業者は容易に一般式(Z−4)又は(Z−5)で表される化合物を合成することができる。
前記一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物の中でも、ペンタエリスリトール誘導体及び/又はジペンタエリスリトール誘導体がより好ましい。
具体的には、下記式(a)〜(e)で表される化合物(以下、「例示化合物(a)〜(e)」ともいう。)が挙げられ、中でも、例示化合物(a)、(b)、(d)、(e)が好ましい。例示化合物(c)はヒドロキシル基も含む重合性化合物である。
本発明に使用可能なオキシエチレン基含有重合性化合物は、これらの例に限定されるものではない。
一般式(Z−4)、(Z−5)で表される重合性化合物の市販品としては、例えばサートマー社製のエチレンオキシ鎖を4個有する4官能アクリレートであるSR−494などが挙げられる。
(その他の重合性化合物)
本発明においては、ヒドロキシル基およびオキシエチレン基を含まないその他の重合性化合物を本発明の着色感放射線性組成物に使用してもよい。
本発明に用いてもよいその他の重合性化合物としては、重合性不飽和結合を分子内に含む化合物であればどのような構造であってもよい。
その他の重合性化合物としては、具体的には、モノマー及びそのプレポリマーの例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)やそのエステル類、アミド類、並びにこれらの多量体が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、及び不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類、並びにこれらの多量体である。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物や、単官能若しくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更に、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン等のビニルベンゼン誘導体、ビニルエーテル、アリルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
その他の重合性化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号〔0095〕〜〔0108〕に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
また、その他の重合性化合物としては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン基を有する、常圧下で100℃以上の沸点を持つエチレン性不飽和基を持つ化合物も好ましい。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにプロピレンオキサイド等を付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号各公報に記載されているようなウレタン(メタ)アクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレート及びこれらの混合物を挙げることができる。
多官能カルボン酸にグリシジル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させ得られる多官能(メタ)アクリレートなども挙げることができる。
また、その他の重合性化合物の好ましい例として、特開2010-160418、特開2010-129825号各公報、特許4364216号明細書等に記載される、フルオレン環を有し、エチレン性不飽和基を2官能以上有する化合物、カルド樹脂も使用することが可能である。
また、常圧下で100℃以上の沸点を有し、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を持つ化合物としては、特開2008−292970号公報の段落番号[0254]〜[0257]に記載の化合物もその他の重合性化合物として好適である。
上記の他に、その他の重合性化合物として、下記一般式(MO−1)、(MO−2)、(MO−4)、及び(MO−5)で表される、ラジカル重合性モノマーも好適に用いることができる。なお、式中、Tがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がRに結合する。
前記一般式において、nは0〜14であり、mは1〜8である。一分子内に複数存在するR、T、は、各々同一であっても、異なっていてもよい。
前記一般式(MO−1)、(MO−2)、(MO−4)、及び(MO−5)で表される重合性化合物の各々において、複数存在するRの少なくとも1つは、−OC(=O)CH=CH、又は、−OC(=O)C(CH)=CHで表される基を表す。
前記一般式(MO−1)、(MO−2)、(MO−4)、及び(MO−5)で表される重合性化合物の具体例としては、特開2007−269779号公報の段落番号0248〜段落番号0251に記載されている化合物を本発明においてもその他の重合性化合物として、好適に用いることができる。
また、特開平10−62986号公報において一般式(1)及び(2)としてその具体例と共に記載の前記多官能アルコールにプロピレンオキサイド等を付加させた後に(メタ)アクリレート化した化合物も、その他の重合性化合物として用いることができる。
中でも、その他の重合性化合物としては、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としてはKAYARAD D-330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としてはKAYARAD D-320;日本化薬株式会社製)ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD D-310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD DPHA;日本化薬株式会社製)、及びこれらの(メタ)アクリロイル基がプロピレングリコール残基等を介している構造が好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。以下に好ましいその他の重合性化合物の態様を示す。
その他の重合性化合物としては、多官能モノマーであって、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸基を有していてもよい。エチレン性化合物が、上記のように混合物である場合のように未反応のカルボキシル基を有するものであれば、これをそのまま利用することができるが、必要において、上述のエチレン性化合物のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を導入してもよい。この場合、使用される非芳香族カルボン酸無水物の具体例としては、無水テトラヒドロフタル酸、アルキル化無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アルキル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸が挙げられる。
本発明において、その他の重合性化合物である酸基を有するモノマーとしては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた多官能モノマーが好ましく、 特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、M−510、M−520などが挙げられる。
これらのモノマーは2種以上を混合して用いてもよい。また、必要に応じてその他の重合性化合物として酸基を有しない多官能モノマーと酸基を有する多官能モノマーを併用してもよい。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。多官能モノマーの酸価が低すぎると現像溶解特性が落ち、高すぎると製造や取扱いが困難になり光重合性能が落ち、画素の表面平滑性等の硬化性が劣るものとなる。従って、異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸基が上記範囲に入るように調整することが好ましい。
また、その他の重合性化合物として、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体を含有することも好ましい態様である。
カプロラクトン構造を有する多官能性単量体としては、その分子内にカプロラクトン構造を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸およびε−カプロラクトンをエステル化することにより得られる、ε−カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。なかでも下記一般式(Z−1)で表されるカプロラクトン構造を有する多官能性単量体が好ましい。
一般式(Z−1)中、6個のRは全てが下記一般式(Z−2)で表される基であるか、または6個のRのうち1〜5個が下記一般式(Z−2)で表される基であり、残余が下記一般式(Z−3)で表される基である。
一般式(Z−2)中、R1は水素原子またはメチル基を示し、mは1または2の数を示し、「*」は結合手であることを示す。
一般式(Z−3)中、R1は水素原子またはメチル基を示し、「*」は結合手であることを示す。)
このようなカプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、例えば、日本化薬(株)からKAYARAD DPCAシリーズとして市販されており、DPCA−20(上記式(1)〜(3)においてm=1、式(2)で表される基の数=2、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−30(同式、m=1、式(2)で表される基の数=3、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−60(同式、m=1、式(2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−120(同式においてm=2、式(2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)等を挙げることができる。
本発明において、その他の重合性化合物として、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、本発明におけるその他の重合性化合物として、オキシエチレン基を含む重合性化合物の項で挙げた一般式(Z−4)又は(Z−5)で表される化合物において、Eが−((CHCH(CH)O)−である化合物(yは、各々独立に0〜10の整数を表す。)も好適に用いることができる。
一般式(Z−4)、(Z−5)で表されるその他の重合性化合物の市販品としては、日本化薬株式会社製のペンチレンオキシ鎖を6個有する6官能アクリレートであるDPCA−60、イソブチレンオキシ鎖を3個有する3官能アクリレートであるTPA−330などが挙げられる。
また、その他の重合性化合物としては、特公昭48−41708号、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号に記載されているようなウレタンアクリレート類も好適である。更に、その他の重合性化合物として、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによって、非常に感光スピードに優れた着色感放射線性組成物を得ることができる。
その他の重合性化合物の市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、UA−7200」(新中村化学社製、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)などが挙げられる。
これらの重合性化合物について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、着色感放射線性組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、感度の観点では、1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合は2官能以上が好ましい。また、着色感放射線性組成物膜の強度を高める観点では、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能基数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。さらに、3官能以上のものでエチレンオキサイド鎖長の異なる重合性化合物を併用することが、着色感放射線性組成物の現像性を調節することができ、優れたパターン形成能が得られるという点で好ましい。
また、着色感放射線性組成物に含有される他の成分(例えば、光重合開始剤、被分散体、アルカリ可溶性樹脂等)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、支持体などの硬質表面との密着性を向上させる観点で特定の構造を選択することもあり得る。
特に本発明においては、ヒドロキシル基を含む重合性化合物およびオキシエチレン基を含む重合性化合物のいずれか1種の重合性化合物を含むことによって着色感放射線性組成物の硬化性を高めることができ、現像におけるパターン形成性が向上すると共に、残渣混色、拡散混色の発生を抑止する効果が発揮される。
さらに、重合性化合物として、ヒドロキシル基を含む重合性化合物から選ばれる1種以上とオキシエチレン基を含む重合性化合物から選ばれる1種以上とを含むことによって、本発明の効果をさらに高めることができる。
特に、ヒドロキシル基を含む重合性化合物としてペンタエリスリトールトリアクリレート、オキシエチレン基を含む重合性化合物として前記例示化合物(c)が効果的であり、この両者の重合性化合物を併用することによって本発明の効果は格段に向上することができる。
本発明の着色感放射線性組成物中におけるヒドロキシル基を含む重合性化合物およびオキシエチレン基を含む重合性化合物のいずれか1種の重合性化合物の含有量は、着色感放射線性組成物中の全固形分に対して0.1質量%〜70質量%が好ましく、1.0質量%〜50質量%がさらに好ましく、2.0質量%〜40質量%が特に好ましい。
また、本発明の着色感放射線性組成物中におけるその他の重合性化合物を含めた重合性化合物の総含有量は、着色感放射線性組成物中の全固形分に対して1.0質量%〜80質量%が好ましく、2.0質量%〜60質量%がさらに好ましく、5.0質量%〜50質量%が特に好ましい。
また、本発明の着色感放射線性組成物中における重合性化合物の総含有量は、感放射線性組成物中の分散樹脂と下記一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダーの合計に対して10質量%〜100質量%が好ましく、15質量%〜90質量%がさらに好ましく、20質量%〜80質量%が特に好ましい。
さらに、本発明の感放射線性組成物中における重合性化合物の総含有量は、感放射線性組成物中の特定バインダーに対して0.1質量%〜5000質量%が好ましく、1.0質量%〜4500質量%がさらに好ましく、2.0質量%〜4000質量%が特に好ましい。
<(D)光重合開始剤>
本発明の感放射線性組成物は、(D)光重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明における(D)光重合開始剤(以下、単に「重合開始剤」ということがある。)としては、以下に述べる光重合開始剤として知られているものを用いることができる。
本発明における光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができる。例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。また、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、光重合開始剤は、約300nm〜800nm(330nm〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
本発明における(D)光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの、など)、アシルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体等のオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、アミノアセトフェノン化合物、ヒドロキシアセトフェノンなどが挙げられる。これらの中でも、オキシム化合物が好ましい。
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.SchaeferなどによるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載の化合物、米国特許第4212976号明細書に記載の化合物、などが挙げられる。
前記米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物(例えば、2−トリクロロメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール;2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−n−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリプロモメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾールなど)などが挙げられる。
また、上記以外の重合開始剤として、アクリジン誘導体(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタンなど)、N−フェニルグリシンなど、ポリハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケトンなど)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフラノイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、また、特開平5−19475号公報、特開平7−271028号公報、特開2002−363206号公報、特開2002−363207号公報、特開2002−363208号公報、特開2002−363209号公報などに記載のクマリン化合物など)、アシルホスフィンオキサイド類(例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、LucirinTPOなど)、メタロセン類(例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフロロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフロロホスフェート(1−)など)、特開昭53−133428号公報、特公昭57−1819号公報、同57−6096号公報、及び米国特許第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン、2−エトキシカルボニルベンゾフェノン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はそのテトラメチルエステル、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン類(例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビスジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、フェナントラキノン、キサントン、チオキサントン、2−クロル−チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フルオレノン、2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール)、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなどが挙げられる。
重合開始剤としては、ヒドロキシアセトフェノン化合物、アミノアセトフェノン化合物、及び、アシルホスフィン化合物も好適に用いることができる。より具体的には、例えば、特開平10−291969号公報に記載のアミノアセトフェノン系開始剤、特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィンオキシド系開始剤も用いることができる。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959,IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nmまたは405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179公報に記載の化合物も用いることができる。また、アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
重合開始剤として、より好ましくはオキシム化合物が挙げられる。オキシム化合物の具体例としては、特開2001−233842号記載の化合物、特開2000−80068号記載の化合物、特開2006−342166号記載の化合物を用いることができる。
本発明で重合開始剤として好適に用いられるオキシム誘導体等のオキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
オキシム化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.1653−1660)、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.15
6−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995年)pp.202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報、特開2006−342166号公報の各公報に記載の化合物等が挙げられる。
市販品ではIRGACURE OXE−01(BASF社製)、IRGACURE OXE−02(BASF社製)も好適に用いられる。
また上記以外のオキシム化合物として、カルバゾールのN位にオキシムが連結した特表2009−519904号公報に記載の化合物、ベンゾフェノン部位にヘテロ置換基が導入された米国特許7626957号公報に記載の化合物、色素部位にニトロ基が導入された特開2010−15025号公報および米国特許公開2009−292039号記載の化合物、国際公開特許2009−131189号公報に記載のケトオキシム系化合物、トリアジン骨格とオキシム骨格を同一分子内に含有する米国特許7556910号公報に記載の化合物、405nmに吸収極大を有しg線光源に対して良好な感度を有する特開2009−221114号公報記載の化合物などを用いてもよい。
好ましくはさらに、特開2007−231000号公報、及び、特開2007−322744号公報に記載される環状オキシム化合物に対しても好適に用いることができる。環状オキシム化合物の中でも、特に特開2010−32985号公報、特開2010−185072号公報に記載されるカルバゾール色素に縮環した環状オキシム化合物は、高い光吸収性を有し高感度化の観点から好ましい。
また、オキシム化合物の特定部位に不飽和結合を有する特開2009−242469号公報に記載の化合物も、重合不活性ラジカルから活性ラジカルを再生することで高感度化を達成でき好適に使用することができる。
最も好ましくは、特開2007−269779号公報に示される特定置換基を有するオキシム化合物や、特開2009−191061号公報に示されるチオアリール基を有するオキシム化合物が挙げられる。
具体的には、オキシム化合物としては、下記式(OX−1)で表される化合物が好ましい。なお、オキシムのN−O結合が(E)体のオキシム化合物であっても、(Z)体のオキシム化合物であっても、(E)体と(Z)体との混合物であってもよい。
(式(OX−1)中、R及びBは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。)
前記式(OX−1)中、Rで表される一価の置換基としては、一価の非金属原子団であることが好ましい。
前記一価の非金属原子団としては、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基等が挙げられる。また、これらの基は、1以上の置換基を有していてもよい。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
置換基としてはハロゲン原子、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1−エチルペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−エチルヘキシル基、フェナシル基、1−ナフトイルメチル基、2−ナフトイルメチル基、4−メチルスルファニルフェナシル基、4−フェニルスルファニルフェナシル基、4−ジメチルアミノフェナシル基、4−シアノフェナシル基、4−メチルフェナシル基、2−メチルフェナシル基、3−フルオロフェナシル基、3−トリフルオロメチルフェナシル基、及び、3−ニトロフェナシル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、具体的には、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、キシリル基、o−クメニル基、m−クメニル基及びp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、並びに、オバレニル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアシル基としては、炭素数2〜20のアシル基が好ましく、具体的には、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタノイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、4−メチルスルファニルベンゾイル基、4−フェニルスルファニルベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジエチルアミノベンゾイル基、2−クロロベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、2−ブトキシベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、3−トリフルオロメチルベンゾイル基、3−シアノベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、4−シアノベンゾイル基、及び、4−メトキシベンゾイル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、及び、トリフルオロメチルオキシカルボニル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基として具体的には、フェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基、及び、4−メトキシフェニルオキシカルボニル基が例示できる。
置換基を有していてもよい複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子若しくはリン原子を含む、芳香族又は脂肪族の複素環が好ましい。
具体的には、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基、及び、チオキサントリル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアルキルチオカルボニル基として具体的には、メチルチオカルボニル基、プロピルチオカルボニル基、ブチルチオカルボニル基、ヘキシルチオカルボニル基、オクチルチオカルボニル基、デシルチオカルボニル基、オクタデシルチオカルボニル基、及び、トリフルオロメチルチオカルボニル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアリールチオカルボニル基として具体的には、1−ナフチルチオカルボニル基、2−ナフチルチオカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルチオカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルチオカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルチオカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルチオカルボニル基、2−クロロフェニルチオカルボニル基、2−メチルフェニルチオカルボニル基、2−メトキシフェニルチオカルボニル基、2−ブトキシフェニルチオカルボニル基、3−クロロフェニルチオカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルチオカルボニル基、3−シアノフェニルチオカルボニル基、3−ニトロフェニルチオカルボニル基、4−フルオロフェニルチオカルボニル基、4−シアノフェニルチオカルボニル基、及び、4−メトキシフェニルチオカルボニル基が挙げられる。
前記式(OX−1)中、Bで表される一価の置換基としては、アリール基、複素環基、アリールカルボニル基、又は、複素環カルボニル基を表す。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
なかでも、特に好ましくは以下に示す構造である。
下記の構造中、Y、X、及びnは、後述する式(OX−2)におけるY、X、及びnとそれぞれ同義であり、好ましい例も同様である。
前記式(OX−1)中、Aで表される二価の有機基としては、炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基が挙げられる。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
中でも、式(OX−1)におけるAとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
前記式(OX−1)中、Arで表されるアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、また、置換基を有していてもよい。置換基としては、先に置換基を有していてもよいアリール基の具体例として挙げた置換アリール基に導入された置換基と同様のものが例示できる。
なかでも、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。
式(OX−1)においては、前記式(OX−1)中のArとそれに隣接するSとで形成される「SAr」の構造が、以下に示す構造であることが感度の点で好ましい。なお、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
オキシム化合物は、下記式(OX−2)で表される化合物であることが好ましい。
(式(OX−2)中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、A及びYは各々独立に二価の有機基を表し、Arはアリール基を表し、nは0〜5の整数である。)
式(OX−2)におけるR、A、及びArは、前記式(OX−1)におけるR、A、及びArと同義であり、好ましい例も同様である。
前記式(OX−2)中、Xで表される一価の置換基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、複素環基、ハロゲン原子が挙げられる。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
これらの中でも、式(OX−2)におけるXとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、アルキル基が好ましい。
また、式(2)におけるnは、0〜5の整数を表し、0〜2の整数が好ましい。
前記式(OX−2)中、Yで表される二価の有機基としては、以下に示す構造が挙げられる。なお、以下に示される基において、「*」は、前記式(OX−2)において、Yと隣接する炭素原子との結合位置を示す。
中でも、高感度化の観点から、下記に示す構造が好ましい。
さらにオキシム化合物は、下記式(OX−3)で表される化合物であることが好ましい。
(式(OX−3)中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表し、nは0〜5の整数である。)
式(OX−3)におけるR、X、A、Ar、及び、nは、前記式(OX−2)におけるR、X、A、Ar、及び、nとそれぞれ同義であり、好ましい例も同様である。
以下、好適に用いられるオキシム化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
オキシム化合物は、350nm〜500nmの波長領域に極大吸収波長を有するものであり、360nm〜480nmの波長領域に吸収波長を有するものであることが好ましく、365nm及び455nmの吸光度が高いものが特に好ましい。
オキシム化合物は、365nm又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、1,000〜300,000であることが好ましく、2,000〜300,000であることがより好ましく、5,000〜200,000であることが特に好ましい。
化合物のモル吸光係数は、公知の方法を用いることができるが、具体的には、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Carry−5 spctrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
本発明に用いられる重合開始剤は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の着色感放射線性組成物に用いられる(D)重合開始剤としては、露光感度の観点から、トリハロメチルトリアジン化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、フォスフィンオキサイド化合物、メタロセン化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3−アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される化合物が好ましい。
さらに好ましくは、トリハロメチルトリアジン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、フォスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物であり、トリハロメチルトリアジン化合物、α−アミノケトン化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、ベンゾフェノン化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物が最も好ましい。
特に、本発明の着色感放射線性組成物を固体撮像素子のカラーフィルタの作製に使用する場合には、微細なパターンをシャープな形状で形成する必要があるために、硬化性とともに未露光部に残渣がなく現像されることが重要である。このような観点からは、重合開始剤としてはオキシム化合物を使用することが特に好ましい。特に、固体撮像素子において微細なパターンを形成する場合、硬化用露光にステッパー露光を用いるが、この露光機はハロゲンにより損傷される場合があり、重合開始剤の添加量も低く抑える必要があるため、これらの点を考慮すれば、固体撮像素子の如き微細パターンを形成するには(D)重合開始剤としては、オキシム化合物を用いるのが最も好ましい。
本発明の着色感放射線性組成物に含有される(D)重合開始剤の含有量は、着色感放射線性組成物の全固形分に対し0.1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以上20質量%以下、更に好ましくは1質量%以上15質量%以下である。この範囲で、良好な感度とパターン形成性が得られる。
<増感剤>
本発明の着色感放射線性組成物は、開始剤の発生効率の向上や感光波長の長波長化の目的で、増感剤を含有してもよい。増感剤としては、300nm〜450nmの波長領域に吸収波長を有する増感剤が挙げられる。
増感剤としては、例えば、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、9,10−ジアルコキシアントラセンのような多核芳香族類、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガルのようなキサンテン類、チオキサントン類、シアニン類、メロシアニン類、フタロシアニン類、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルーのようなチアジン類、アクリジン類、アントラキノン類、スクアリウム類、クマリン類、フェノチアジン類、フェナジン類、スチリルベンゼン類、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン類、カルバゾール類、ポルフィリン、スピロ化合物、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトンなどの芳香族ケトン化合物、N−アリールオキサゾリジノンなどのヘテロ環化合物などが挙げられる。
<連鎖移動剤>
本発明の着色感放射線性組成物には、用いる光重合開始剤によっては、連鎖移動剤を加えると好ましい。連鎖移動剤としては、N,N-ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステルやチオール系化合物があげられ、チオール系化合物としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプト-1-フェニルベンズイミダゾール、3-メルカプトプロピオン酸、などを単独又は2種以上混合して使用することができる。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明の着色感放射線性組成物は、さらにアルカリ可溶性樹脂を含有することも好ましい。アルカリ可溶性樹脂を含有することにより、現像性・パターン形成性が向上する。
アルカリ可溶性樹脂としては、特定バインダーとは構造が異なる線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
アルカリ可溶性を促進する基(以下、酸基ともいう)としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられるが、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものが好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましいものとして挙げられる。これら酸基は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
前記重合後に酸基を付与しうるモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマー、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するモノマー、2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基を有するモノマー等が挙げられる。これら酸基を導入するための単量体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。アルカリ可溶性バインダーに酸基を導入するには、例えば、酸基を有するモノマーおよび/または重合後に酸基を付与しうるモノマー(以下「酸基を導入するための単量体」と称することもある。)を、単量体成分として重合するようにすればよい。なお、重合後に酸基を付与しうるモノマーを単量体成分として酸基を導入する場合には、重合後に例えば後述するような酸基を付与するための処理が必要となる。
アルカリ可溶性樹脂の製造には、例えば、公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
アルカリ可溶性樹脂として用いられる線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましく、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、ノボラック型樹脂などのアルカリ可溶性フェノール樹脂等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が、アルカリ可溶性樹脂として好適である。(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ビニル化合物などが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等、ビニル化合物としては、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N-ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー等、特開平10−300922号公報に記載のN位置換マレイミドモノマーとして、N―フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等を挙げることができる。なお、これらの(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
アルカリ可溶性フェノール樹脂としては、本発明の着色感光性組成物をポジ型の組成物とする場合に好適に用いることができる。アルカリ可溶性フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、又はビニル重合体等が挙げられる。
上記ノボラック樹脂としては、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に縮合させて得られるものが挙げられる。上記フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、キシレノール、フェニルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、ナフトール、又はビスフェノールA等が挙げられる。
上記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、又はベンズアルデヒド等が挙げられる。
上記フェノール類及びアルデヒド類は、単独若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ノボラック樹脂の具体例としては、例えば、メタクレゾール、パラクレゾール又はこれらの混合物とホルマリンとの縮合生成物が挙げられる。
上記ノボラック樹脂は分別等の手段を用いて分子量分布を調節してもよい。又、ビスフェノールCやビスフェノールA等のフェノール系水酸基を有する低分子量成分を上記ノボラック樹脂に混合してもよい。
また、本発明における着色感放射線性組成物の架橋効率を向上させるために、重合性基を有したアルカリ可溶性樹脂を使用してもよい。重合性基を有したアルカリ可溶性樹脂としては、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有したアルカリ可溶性樹脂等が有用である。上述の重合性基を含有するポリマーの例としては、ダイヤナ-ルNRシリーズ(三菱レイヨン株式会社製)、Photomer6173(COOH含有 polyurethane acrylic oligomer.Diamond Shamrock Co.Ltd.,製)、ビスコートR−264、KSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業株式会社製)、サイクロマーPシリーズ、プラクセル CF200シリーズ(いずれもダイセル化学工業株式会社製)、Ebecryl3800(ダイセルユーシービー株式会社製)などが挙げられる。
これら重合性基を含有するアルカリ可溶性樹脂としては、予めイソシアネート基とOH基を反応させ、未反応のイソシアネート基を1つ残し、かつ(メタ)アクリロイル基を含む化合物とカルボキシル基を含むアクリル樹脂との反応によって得られるウレタン変性した重合性二重結合含有アクリル樹脂、カルボキシル基を含むアクリル樹脂と分子内にエポキシ基及び重合性二重結合を共に有する化合物との反応によって得られる不飽和基含有アクリル樹脂、酸ペンダント型エポキシアクリレート樹脂、OH基を含むアクリル樹脂と重合性二重結合を有する2塩基酸無水物を反応させた重合性二重結合含有アクリル樹脂、OH基を含むアクリル樹脂とイソシアネートと重合性基を有する化合物を反応させた樹脂、特開2002-229207号公報及び特開2003-335814号公報に記載されるα位又はβ位にハロゲン原子或いはスルホネート基などの脱離基を有するエステル基を側鎖に有する樹脂を塩基性処理を行うことで得られる樹脂などが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂としては、特に、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマーからなる多元共重合体が好適である。この他、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを共重合したもの、特開平7−140654号公報に記載の、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクレート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂の酸価としては好ましくは30mgKOH/g〜200mgKOH/g、より好ましくは50mgKOH/g〜150mgKOH/gであることが好ましく、70〜120mgKOH/gであることが最も好ましい。
また、アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、2,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がさらに好ましく、7,000〜20,000が最も好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の着色感放射線性組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分に対して、1〜15質量%が好ましく、より好ましくは、2〜12質量%であり、特に好ましくは、3〜10質量%である。ただし、本発明の特定バインダーの含有量に対し、10質量%以下であることが好ましい。
<エポキシ環を含む化合物>
本発明の着色感放射線性組成物は、エポキシ環を含む化合物を含んでいてもよい。
エポキシ環を含む化合物を含むことにより、着色画素の強度が向上する。
エポキシ環を含む化合物としては、ビスフェノールA型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、脂環式エポキシ化合物などのエポキシ環を分子中に2個以上有する化合物である。例えばビスフェノールA型としては、エポトートYD-115、YD-118T、YD-127、YD-128、YD-134、YD-8125、YD-7011R、ZX-1059、YDF-8170、YDF-170など(以上東都化成製)、デナコールEX-1101、EX-1102、EX-1103など(以上ナガセ化成製)、プラクセルGL-61、GL-62、G101、G102(以上ダイセル化学製)の他に、これらの類似のビスフェノールF型、ビスフェノールS型も挙げることができる。またEbecryl3700、3701、600(以上ダイセルユーシービー製)などのエポキシアクリレートも使用可能である。クレゾールノボラック型としては、エポトートYDPN-638、YDPN-701、YDPN-702、YDPN-703、YDPN-704など(以上東都化成製)、デナコールEM-125など(以上ナガセ化成製)、ビフェニル型としては3,5,3’,5’-テトラメチル-4,4’ジグリシジルビフェニルなど、脂環式エポキシ化合物としては、セロキサイド2021、2081、2083、2085、エポリードGT-301、GT-302、GT-401、GT-403、EHPE-3150(以上ダイセル化学製)、サントートST-3000、ST-4000、ST-5080、ST-5100など(以上東都化成製)などを挙げることができる。また1,1,2,2-テトラキス(p-グリシジルオキシフェニル)エタン、トリス(p-グリシジルオキシフェニル)メタン、トリグリシジルトリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、o−フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、他にアミン型エポキシ樹脂であるエポトートYH-434、YH-434L、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の骨格中にダイマー酸を変性したグリシジルエステル等も使用できる。
これらの中で好ましいのは「分子量/エポキシ環の数」が100以上であり、より好ましいものは135〜350である。「分子量/エポキシ環の数」が小さいと硬化性が高く、硬化時の収縮が大きく、また大きすぎると硬化性が不足し、信頼性に欠けたり、平坦性が悪くなる。
具体的な好ましい化合物としては、エポトートYD-115、118T、127、YDF-170、YDPN-638、YDPN-701、プラクセルGL-61、GL-62、3,5,3',5’-テトラメチル-4,4'ジグリシジルビフェニル、セロキサイド2021、2081、エポリードGT-302、GT-403、EHPE-3150などが挙げられるが、これらは「分子量/エポキシ環の数」が135〜350である。
<熱重合開始剤>
本発明の着色感放射線性組成物は、熱重合開始剤を含んでいてもよい。
熱重合開始剤としては、一般に知られている有機過酸化物系化合物を用いることができる。
本発明においては、熱重合開始剤として有機過酸化物やアゾ系の化合物を含有することが好ましい。これにより本発明の効果が一層顕著になる。また熱重合開始剤の他にイミダゾールなどの硬化触媒を用いることもできる。有機過酸化物系化合物及びアゾ系の化合物は、一種単独用いる以外に二種以上併用することができる。ここで有機過酸化物は、過酸化水素(H−O−O−H)の誘導体であり、分子内に−O−O−結合を持つ有機化合物を言う。
化学構造で分類すると、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
具体的には、3,3',4,4'-テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンゾイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチル パーオキシベンゾエート、ジt−ブチル パーオキシベンゾエート、ジt−ブチル パーオキシイソフタレート、t−ブチル パーオキシアセテート、t−ヘキシル パーオキシベンゾエート、t−ブチル パーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチル パーオキシラウレート、t−ブチル パーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチル パーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシル パーオキシ イソプロピル モノカーボネート、t−ブチル パーオキシイソブチレート、1,1,3,3−テトラメチルブチル パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシル パーオキシ イソプロピル モノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキノイル パーオキシ)ヘキサン、t−ブチル パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチル パーオキシ マレイックアシッド、シクロヘキサノン パーオキサイド、メチルアセトアセテート パーオキサイド、メチルヘキサノン パーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルプロキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジイソプロピルベンゼン ハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチル ハイドロパーオキサイド、キュメン ハイドロパーオキサイド、t−ブチル ハイドロパーオキサイド等が好ましく、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン等のペルオキシケタール系化合物;ベンゾイルペルオキシド等のジアシルペルオキシド系化合物;t−ブチルペルオキシベンゾエート等のペルオキシエステル系化合物が好ましい。 また、前記アゾ系化合物としては、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド(2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル)等が挙げられる。
これらの化合物の中でも、好ましくは分解温度がある程度高く常温では安定なもので、熱をかけると分解してラジカルを発生し、重合開始剤となる化合物である。
有機過酸化物系又はアゾ系化合物(熱重合開始剤)の含有量としては、熱重合性化合物であるエポキシ環を含む化合物の量に対して、0.5〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜15質量%である。有機過酸化物系化合物及びアゾ系化合物の配合量が、0.5質量%未満であると効果が小さくなる場合があり、また20質量%を超えると組成物の粘度が経時変化する場合がある。また、有機過酸化物系化合物及びアゾ系化合物の中でも、半減期温度の比較的高いもの(好ましくは50℃以上、更に好ましくは80℃以上)のものを使用すると、組成物の粘度が経時変化することなく好適に構成できる。これらの開始剤は1種又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。
<重合禁止剤>
本発明の着色感放射線性組成物においては、該着色感放射線性組成物の製造中又は保存中において、重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために、少量の重合禁止剤を添加することが望ましい。
本発明に用いうる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
重合禁止剤の添加量は、着色感放射線性組成物の質量に対して、約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。
<染料>
本発明においては、所望の分光を得るべく染料を顔料と併用して用いることができる。
染料としては、例えば、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。具体的には、従来カラーフィルタ用途として用いられている公知の染料、例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報、特開平8−211599号公報、特開平4−249549号公報、特開平10−123316号公報、特開平11−302283号公報、特開平7−286107号公報、特開2001−4823号公報、特開平8−15522号公報、特開平8−29771号公報、特開平8−146215号公報、特開平11−343437号公報、特開平8−62416号公報、特開2002−14220号公報、特開2002−14221号公報、特開2002−14222号公報、特開2002−14223号公報、特開平8−302224号公報、特開平8−73758号公報、特開平8−179120号公報、特開平8−151531号公報等に記載の色素が好ましい。調色は顔料分散時でも着色感放射線性組成物調製時でもよい。
<紫外線吸収剤>
本発明の着色感放射線性組成物は、紫外線吸収剤を含有してもよい。
紫外線吸収剤としては、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、トリアジン系の紫外線吸収剤を使用することができる。
サリシレート系紫外線吸収剤の例としては、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレートなどが挙げられ、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の例としては、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。また、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の例としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチル)フェニル]ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
置換アクリロニトリル系紫外線吸収剤の例としては、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。さらに、トリアジン系紫外線吸収剤の例としては、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンなどのモノ(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物;2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−プロピルオキシフェニル)−6−(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンなどのビス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物;2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジンなどのトリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物等が挙げられる。
また、市販品である商品名UV−503(大東化学(株)社製)も使用可能である。
本発明においては、前記各種の紫外線吸収剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
着色感放射線性組成物は、紫外線吸収剤を含んでも含まなくてもよいが、含む場合、紫外線吸収剤の含有量は、本発明の着色感放射線性組成物の全固形分質量に対して、0.001質量%以上1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上0.1質量%以下であることがより好ましい。
<基板密着剤>
さらに、本発明においては、基板密着性を向上させうる基板密着剤を、着色感放射線性組成物に加えてもよい。
基板密着剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤を用いることが好ましい。シラン系カップリング剤としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、等が挙げられる。中でも、基板密着剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
基板密着剤の含有量は、着色感放射線性組成物を露光、現像した際に、未露光部に残渣が残らないようにする観点から、本発明の感放射線性組成物の全固形分に対して、0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上20質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上10質量%以下であることが特に好ましい。
<界面活性剤>
本発明の着色感放射線性組成物には、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
特に、本発明の着色感放射線性組成物は、フッ素系界面活性剤を含有することで、塗布液として調製したときの液特性(特に、流動性)がより向上することから、塗布厚の均一性や省液性をより改善することができる。
即ち、フッ素系界面活性剤を含有する着色感放射線性組成物を適用した塗布液を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
フッ素系界面活性剤中のフッ素含有率は、3質量%〜40質量%が好適であり、より好ましくは5質量%〜30質量%であり、特に好ましくは7質量%〜25質量%である。フッ素含有率がこの範囲内であるフッ素系界面活性剤は、塗布膜の厚さの均一性や省液性の点で効果的であり、着色感放射線性組成物中における溶解性も良好である。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤として具体的には、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン並びにそれらのエトキシレート及びプロポキシレート(例えば、グリセロールプロポキシレート、グリセリンエトキシレート等)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル(BASF社製のプルロニックL10、L31、L61、L62、10R5、17R2、25R2、テトロニック304、701、704、901、904、150R1、ソルスパース20000(日本ルーブリゾール(株)製)等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤として具体的には、フタロシアニン誘導体(商品名:EFKA−745、森下産業(株)製)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学(株)製)、W001(裕商(株)製)等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤として具体的には、W004、W005、W017(裕商(株)社製)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング(株)製「トーレシリコーンDC3PA」、「トーレシリコーンSH7PA」、「トーレシリコーンDC11PA」,「トーレシリコーンSH21PA」,「トーレシリコーンSH28PA」、「トーレシリコーンSH29PA」、「トーレシリコーンSH30PA」、「トーレシリコーンSH8400」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「TSF−4440」、「TSF−4300」、「TSF−4445」、「TSF−4460」、「TSF−4452」、信越シリコーン株式会社製「KP341」、「KF6001」、「KF6002」、ビックケミー社製「BYK307」、「BYK323」、「BYK330」等が挙げられる。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
界面活性剤の添加量は、着色感放射線性組成物の全質量に対して、0.001質量%〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜1.0質量%である。
<有機カルボン酸、有機カルボン酸無水物>
本発明の着色感放射線性組成物は、分子量1000以下の有機カルボン酸、及び/又は有機カルボン酸無水物を含有していてもよい。
有機カルボン酸化合物としては、具体的には、脂肪族カルボン酸または芳香族カルボン酸が挙げられる。脂肪族カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、グリコール酸、アクリル酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸、トリカルバリル酸、アコニット酸等のトリカルボン酸等が挙げられる。また、芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、フタル酸等のフェニル基に直接カルボキシル基が結合したカルボン酸、およびフェニル基から炭素結合を介してカルボキシル基が結合したカルボン酸類が挙げられる。これらの中では、特に分子量600以下、とりわけ分子量50〜500のもの、具体的には、例えば、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、イタコン酸が好ましい。
有機カルボン酸無水物としては、例えば、脂肪族カルボン酸無水物、芳香族カルボン酸無水物が挙げられ、具体的には、例えば、無水酢酸、無水トリクロロ酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水グルタル酸、無水1,2−シクロヘキセンジカルボン酸、無水n−オクタデシルコハク酸、無水5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸等の脂肪族カルボン酸無水物が挙げられる。芳香族カルボン酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、無水ナフタル酸等が挙げられる。これらの中では、特に分子量600以下、とりわけ分子量50〜500のもの、具体的には、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸が好ましい。
これらの有機カルボン酸及び/又は有機カルボン酸無水物の添加量は、通常、着色感放射線性組成物の全固形分中0.01〜10質量%、好ましくは0.03〜5質量%、より好ましくは0.05〜3質量%の範囲である。
これら分子量1000以下の有機カルボン酸、及び/又は有機カルボン酸無水物を添加することによって、高いパターン密着性を保ちながら、着色組成物の未溶解物の残存をより一層低減することが可能である。
<その他成分>
本発明の着色感放射線性組成物には、必要に応じて、N,N-ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステルや2-メルカプトベンゾチアゾールなどの連鎖移動剤、アゾ系化合物や過酸化物系化合物などの熱重合開始剤、熱重合成分、膜の強度、感度を高める目的で多官能チオールやエポキシ化合物、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、ノニオン系界面活性剤(例えば、竹本油脂製 パイオニンD6112W、同D6315など)の現像促進剤、ジオクチルフタレートなどの可塑剤、低分子量有機カルボン酸などの現像性向上剤、その他充填剤、上記の特定バインダーやアルカリ可溶性樹脂以外の高分子化合物、酸化防止剤、凝集防止剤などの各種添加物を含有することができる。
また、現像後に後加熱で膜の硬化度を上げるために熱硬化剤を添加することができる。熱硬化剤としては、アゾ化合物、過酸化物等の熱重合開始剤、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、エポキシ化合物、スチレン化合物等があげられる。
−着色感放射線性組成物の調製−
本発明の着色感放射線性組成物は、上記した各成分と共に有機溶剤を用いて調製することが好ましい。
有機溶剤としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、等が挙げられる。
これらの溶剤うち、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が好適である。
溶剤は、単独で用いる以外に2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の着色感放射線性組成物は、異物の除去や欠陥の低減などの目的で、フィルタで濾過することが好ましい。従来からろ過用途等に用いられているものであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度、超高分子量を含む)等によるフィルタが挙げられる。これら素材の中でもポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)が好ましい。
フィルタの孔径は、0.01〜7.0μm程度が適しており、好ましくは0.01〜2.5μm程度、さらに好ましくは0.01〜2.0μm程度である。この範囲とすることにより、後工程において均一及び平滑な着色感放射線性組成物の調製を阻害する、微細な異物を確実に除去することが可能となる。
フィルタを使用する際、異なるフィルタを組み合わせてもよい。その際、第1のフィルタでのフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。
また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。
例えば、第1のフィルタでのフィルタリングは、分散液のみで行い、他の成分を混合した後で、第2のフィルタリングを行ってもよい。
本発明の着色感放射線性組成物は、固体撮像素子に用いられるカラーフィルタ製造用の他、液晶表示装置用のカラーフィルタ、印刷用インク、インクジェット用インク等に適用することができる。
本発明の着色感放射線性組成物は、微細な顔料を高濃度で含有しても、顔料分散安定性と現像性に優れ、高精細で色特性の良好な着色領域を形成しうることから、固体撮像素子用のカラーフィルタの製造、特に、膜厚が0.8μm以下、好ましくは、0.1μm〜0.5μmの範囲の画素を形成するような場合においても、その効果が著しいといえる。
本発明の着色感放射線性組成物は、分散安定性に優れているため、色再現性に優れた液晶表示素子や解像性に優れた固体撮像素子が備えるカラーフィルタの形成用途に適用する場合には、薄膜形成が可能となる点で有利であることから、当該用途においては顔料を高濃度に含有させた態様に調製することが好ましい。
本発明の着色感放射線性組成物における顔料濃度としては、着色感放射線性組成物の全固形分(即ち、顔料、分散剤、バインダー、重合性化合物、光重合性開始剤、及びその他の添加剤など、溶剤を除いた成分の合計の質量)に対し、40質量%以上が好ましく、45質量%以上がさらに好ましい。
[パターンの形成方法、カラーフィルタ及びその製造方法]
次に、本発明のパターンの形成方法、カラーフィルタ及びその製造方法について説明する。
本発明のパターンの形成方法は、本発明の感放射線性組成物を基板上に付与して感放射線性組成物層(着色層)を形成する工程(着色層形成工程)と、前記感放射線性組成物層をパターン状に露光する工程(露光工程)と、露光後の前記感放射線性組成物層を現像する工程(現像工程)とを、有することを特徴とする。
本発明のカラーフィルタは、基板上に、本発明の着色感放射線性組成物を用いてなる着色領域(着色パターン)を有することを特徴とする。
以下、本発明のパターンの形成方法、カラーフィルタについて、カラーフィルタ及びその製造方法(本発明のカラーフィルタの製造方法)を通じて詳述する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、本発明の感放射線性組成物を基板上に付与して感放射線性組成物層(着色層)を形成する工程(着色層形成工程)と、前記感放射線性組成物層をパターン状に露光する工程(露光工程)と、露光後の前記感放射線性組成物層を現像する工程(現像工程)とを、含むことを特徴とする。
<着色層形成工程>
着色層形成工程では、基板体上に、本発明の着色感放射線性組成物を塗布して該着色感放射線性組成物からなる着色層(感放射線性組成物層)を形成する。
本工程に用いうる基板としては、例えば、固体撮像素子に用いられるCCDやCMOSにおける光電変換素子基板、シリコン基板等や、液晶表示装置等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、及びこれらに透明導電膜を付着させたもの等が挙げられる。これらの基板は、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されている場合もある。
また、これらの基板上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止或いは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
基板上への本発明の着色感放射線性組成物の塗布方法としては、スリット塗布、インクジェット法、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スクリーン印刷法等の各種の塗布方法を適用することができる。
基板上に塗布された着色層(着色感放射線性組成物層)の乾燥(プリベーク)は、ホットプレート、オーブン等で50℃〜140℃の温度で10秒〜300秒で行うことができる。
着色層の乾燥後の塗布膜厚(以下、適宜、「乾燥膜厚」と称する)としては、色濃度確保の観点、斜め方向の光が受光部に到達せず、又、デバイスの端と中央とで集光率の差が顕著になる等の不具合を低減する観点から、0.05μm以上1.0μm未満が好ましく、0.1μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.2μm以上0.7μm以下が特に好ましい。
<露光工程>
露光工程では、前記着色層形成工程において形成された着色層(感放射線性組成物層)を、パターン状に露光する。
本工程における露光においては、着色層の露光は、所定のマスクパターンを介して露光し、光照射された塗布膜部分だけを硬化させることによりことにより行うことが好ましい。露光に際して用いることができる放射線としては、特に、g線、h線、i線等の放射線が好ましく用いられる。照射量は30mJ/cm〜1500mJ/cmが好ましく、50mJ/cm〜1000mJ/cmがより好ましく、80mJ/cm〜500mJ/cmが最も好ましい。
<現像工程>
露光工程に次いで、アルカリ現像処理(現像工程)を行うことにより、露光後の未硬化部を現像液に溶出させ、光硬化した部分を残存させる。この現像工程により、各色(例えば、3色あるいは4色)の画素からなるパターン状皮膜を形成することができる。
現像方式は、デイップ方式、シャワー方式、スプレー方式、パドル方式などいずれでもよく、これにスウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせてもよい。
現像液に触れる前に、被現像面を予め水等で湿しておいて、現像むらを防ぐこともできる。
現像液としては、下地の回路などにダメージを起こさない、有機アルカリ現像液が望ましい。現像温度としては、通常20℃〜30℃であり、現像時間は20〜90秒である。
現像液が含むアルカリ剤としては、例えば、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5、4、0]−7−ウンデセンなどの有機アルカリ性化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機化合物等が挙げられる。
現像液としては、これらのアルカリ剤を濃度が0.001質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜1質量%となるように、純水で希釈したアルカリ性水溶液が好ましく使用される。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後、純水で洗浄(リンス)する。
次いで、余剰の現像液を洗浄除去し、乾燥を施す。
なお、本発明の製造方法においては、上述した、着色層形成工程、露光工程、及び現像工程を行った後に、必要により、形成された着色パターンを後加熱(ポストベーク)や後露光により硬化する硬化工程を含んでいてもよい。ポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理であり、通常100℃〜270℃の熱硬化処理を行う。光を用いる場合には、g線、h線、i線、KrFやArFなどのエキシマレーザ、電子線、X線等により行うことができるが、既存の高圧水銀灯で20〜50℃程度の低温で行うことが好ましく、照射時間としては、10秒〜180秒、好ましくは30秒〜60秒である。後露光と後加熱との併用の場合、後露光を先に実施することが好ましい。
以上説明した、着色層形成工程、露光工程、及び現像工程(更に、必要により硬化工程)により、所望のパターンが形成される。
また、着色層形成工程、露光工程、及び現像工程(更に、必要により硬化工程)を所望の色相数だけ繰り返すことにより、所望の色相よりなるカラーフィルタが作製される。
本発明のカラーフィルタは、露光感度にも優れた本発明の着色感放射線性組成物を用いて製造されるため、露光部における硬化した組成物は、基板との密着性及び耐現像性に優れ、形成された着色パターンと基板との密着性は高く、また、かつ、所望の断面形状を与えるパターンは微細な着色画素を有する。
本発明の着色感放射線性組成物は、例えば、塗布装置吐出部のノズル、塗布装置の配管部、塗布装置内等に付着した場合でも、公知の洗浄液を用いて容易に洗浄除去することができる。この場合、より効率の良い洗浄除去を行うためには、本発明の着色感放射線性組成物に含まれる有機溶剤として前掲した有機溶剤を洗浄液として用いることが好ましい。
また、特開平7−128867号公報、特開平7−146562号公報、特開平8−278637号公報、特開2000−273370号公報、特開2006−85140号公報、特開2006−291191号公報、特開2007−2101号公報、特開2007−2102号公報、特開2007−281523号公報などに記載の洗浄液も、本発明の着色感放射線性組成物の洗浄除去用の洗浄液として好適に用いることができる。
洗浄液としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、又はアルキレングリコールモノアルキルエーテルを用いることが好ましい。
洗浄液として用いうるこれら有機溶剤は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
有機溶剤2種以上を混合する場合、水酸基を有する有機溶剤と水酸基を有しない有機溶剤とを混合してなる混合溶剤が好ましい。水酸基を有する有機溶剤と水酸基を有しない有機溶剤との質量比は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜80/20である。混合溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)の混合溶剤で、その比率が60/40であることが特に好ましい。
なお、着色感放射線性組成物に対する洗浄液の浸透性を向上させるために、洗浄液には、着色感放射線性組成物が含有しうる界面活性剤として前掲した界面活性剤を添加してもよい。
[固体撮像素子]
本発明の固体撮像素子は、上記したカラーフィルタを備える。本発明の固体撮像素子の構成としては、本発明のカラーフィルタが備えられた構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
支持体上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー、等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有し、前記フォトダイオード及び前記転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口したタングステン等からなる遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面及びフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、前記デバイス保護膜上に、本発明の固体撮像素子用カラーフィルタを有する構成である。
更に、前記デバイス保護層上であってカラーフィルタの下(支持体に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。
本発明のカラーフィルタは、特に100万画素を超えるような高解像度のCCDやCMOSの固体撮像素子に好適である。本発明のカラーフィルタは、例えば、CCD素子を構成する各画素の受光部と集光するためのマイクロレンズとの間に配置されるカラーフィルタとしても用いることができる。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法によって製造された本発明のカラーフィルタは、CCD、CMOS等の固体撮像素子に好適に用いることができ、また電子ペーパーや、液晶表示装置、有機EL表示装置等の画像表示デバイスなどにも好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は、質量基準である。
〔バインダーの合成〕
(バインダー1の合成)
モノマーの滴下用容器に以下の組成の溶液を準備した。
・ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート(以下、「DM」と称する。) 15部
・ベンジルメタクリレート(以下、「BzMA」と称する。) 60部
・メタクリル酸メチル(以下、「MMA」と称する。) 17部
・メタクリル酸(以下、「MAA」と称する。) 40部
・t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 2部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 25部
連鎖移動剤の滴下用容器に以下の組成の溶液を準備した。
・n−ドデカンチオール 4部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 20部
反応容器(冷却管付きセパラブルフラスコ)にジエチレングリコールジメチルエーテル157部を加えて、Nガスで置換後、加熱し反応容器の温度を90℃に上げた。
温度安定を確認した後、モノマー滴下容器と連鎖移動剤滴下容器から、それぞれ滴下を開始し、90℃の温度を保ったまま140分間でモノマーおよび連鎖移動剤の滴下を終了した。滴下終了後から60分後に、さらに昇温を行い、反応容器の温度を110℃に上げ、そのまま110℃で180分間保持した。その後、反応容器内を空気で置換した。
次に反応容器に以下の組成の組成物を投入し、110℃の温度のまま9時間反応させた。
・グリシジルメタクリレート(以下、「GMA」と称する。) 40部
・2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール) 0.2部
・トリエチルアミン 0.4部
反応終了後、室温に冷却した。
このようにしてバインダー1の溶液(固形分濃度40%)を得た。
得られたバインダー1の各モノマー由来の成分について、H−NMRを用いて解析した。また、重量分子量についてはGPCにて測定した。
(バインダー2の合成)
モノマーの滴下用容器に以下の組成の溶液を準備した。
・DM 20部
・BzMA 65部
・MMA 9部
・MAA 30部
・t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 2部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 32部
連鎖移動剤の滴下用容器に以下の組成の溶液を準備した。
・n−ドデカンチオール 6部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 20部
反応容器(冷却管付きセパラブルフラスコ)にジエチレングリコールジメチルエーテル188部を加えて、Nガスで置換後、加熱し反応容器の温度を90℃に上げた。
温度安定を確認した後、モノマー滴下容器と連鎖移動剤滴下容器から、滴下を開始し、90℃の温度を保ったまま140分間でモノマーおよび連鎖移動剤の滴下を終了した。
滴下終了後から60分後に、さらに昇温を行い、反応容器の温度を110℃に上げ、そのまま110℃で180分保持した。その後、反応容器内を空気で置換した。
次に反応容器に以下の組成の組成物を投入し、110℃の温度のまま9時間反応させた。
・GMA 60部
・2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール) 0.2部
・トリエチルアミン 0.4部
反応終了後ジエチレングリコールジメチルエーテル62部を加えて、室温に冷却した。
このようにしてバインダー2の溶液(固形分濃度40%)を得た。
また、得られたバインダー2の各原料モノマー由来の成分についてH−NMRを用いて解析した。また重量分子量についてはGPCにて測定を行った。
(バインダー3の合成)
モノマーの滴下用容器に以下の組成の溶液を準備した。
・DM 20部
・BzMA 80部
・MMA 9部
・MAA 25部
・t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 2部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 34部
連鎖移動剤の滴下用容器に以下の内容の溶液を準備した。
・n−ドデカンチオール 6部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 20部
反応容器(冷却管付きセパラブルフラスコ)にジエチレングリコールジメチルエーテル188部を加えて、Nガスで置換後、加熱し反応容器の温度を90℃に上げた。
温度安定を確認した後、モノマー滴下容器と連鎖移動剤滴下容器から、滴下を開始し、90℃の温度を保ったまま140分間でモノマーおよび連鎖移動剤の滴下を終了した。
滴下終了後から60分後に、さらに昇温を行い、反応容器の温度を110℃に上げ、そのまま110℃で180分保持した。その後、反応容器内を空気で置換した。
次に反応容器に以下の組成の組成物を投入し、110℃の温度のまま9時間反応させた。
・GMA 43部
・2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール) 0.2部
・トリエチルアミン 0.4部
反応終了後ジエチレングリコールジメチルエーテル39部を加えて、室温に冷却した。
このようにしてバインダー3の溶液(固形分濃度40%)を得た。
また、得られたバインダー3の各原料モノマー由来の成分についてH−NMRを用いて解析した。また重量分子量についてはGPCにて測定を行った。
(バインダー4の合成)
モノマーの滴下用容器に以下の組成の溶液を準備した。
・DM 20部
・BzMA 65部
・MMA 13部
・MAA 8部
・t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 2部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 36部
連鎖移動剤の滴下用容器に以下の内容の溶液を準備した。
・n−ドデカンチオール 6部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 20部
反応容器(冷却管付きセパラブルフラスコ)にジエチレングリコールジメチルエーテル188部を加えて、Nガスで置換後、加熱し反応容器の温度を90℃に上げた。
温度安定を確認した後、モノマー滴下容器と連鎖移動剤滴下容器から、滴下を開始し、90℃の温度を保ったまま140分間でモノマーおよび連鎖移動剤の滴下を終了した。
滴下終了後から60分後に、さらに昇温を行い、反応容器の温度を110℃に上げ、そのまま110℃で180分保持した。その後、反応容器内を空気で置換した。
次に反応容器に以下の組成の組成物を投入し、110℃の温度のまま9時間反応させた。
・GMA 15部
・2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール) 0.2部
・トリエチルアミン 0.4部
反応終了後ジエチレングリコールジメチルエーテル18部を加えて、室温に冷却した。
このようにしてバインダー4の溶液(固形分濃度40%)を得た。
また、得られたバインダー4の各原料モノマー由来の成分についてH−NMRを用いて解析した。また重量分子量についてはGPCにて測定を行った。
(バインダー5の合成)
モノマーの滴下用容器に以下の組成の溶液を準備した。
・DM 5部
・BzMA 45部
・MMA 8部
・MAA 18部
・t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 2部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 36部
連鎖移動剤の滴下用容器に以下の内容の溶液を準備した。
・n−ドデカンチオール 6部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 20部
反応容器(冷却管付きセパラブルフラスコ)にジエチレングリコールジメチルエーテル188部を加えて、Nガスで置換後、加熱し反応容器の温度を90℃に上げた。
温度安定を確認した後、モノマー滴下容器と連鎖移動剤滴下容器から、滴下を開始し、90℃の温度を保ったまま140分間でモノマーおよび連鎖移動剤の滴下を終了した。
滴下終了後から60分後に、さらに昇温を行い、反応容器の温度を110℃に上げ、そのまま110℃で180分保持した。その後、反応容器内を空気で置換した。
次に反応容器に以下の組成の組成物を投入し、110℃の温度のまま9時間反応させた。
・GMA 30部
・2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール) 0.2部
・トリエチルアミン 0.4部
反応終了後ジエチレングリコールジメチルエーテル18部を加えて、室温に冷却した。
このようにしてバインダー5の溶液(固形分濃度40%)を得た。
また、得られたバインダー5の各原料モノマー由来の成分についてH−NMRを用いて解析した。また重量分子量についてはGPCにて測定を行った。
(バインダー6の合成)
モノマーの滴下用容器に以下の組成の溶液を準備した。
・DM 20部
・BzMA 55部
・MMA 7部
・MAA 10部
・t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 2部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 36部
連鎖移動剤の滴下用容器に以下の内容の溶液を準備した。
・n−ドデカンチオール 6部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 20部
反応容器(冷却管付きセパラブルフラスコ)にジエチレングリコールジメチルエーテル188部を加えて、Nガスで置換後、加熱し反応容器の温度を90℃に上げた。
温度安定を確認した後、モノマー滴下容器と連鎖移動剤滴下容器から、滴下を開始し、90℃の温度を保ったまま140分間でモノマーおよび連鎖移動剤の滴下を終了した。
滴下終了後から60分後に、さらに昇温を行い、反応容器の温度を110℃に上げ、そのまま110℃で180分保持した。その後、反応容器内を空気で置換した。
次に反応容器に以下の組成の組成物を投入し、110℃の温度のまま9時間反応させた。
・GMA 15部
・2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール) 0.2部
・トリエチルアミン 0.4部
反応終了後ジエチレングリコールジメチルエーテル18部を加えて、室温に冷却した。
このようにしてバインダー6の溶液(固形分濃度40%)を得た。
また、得られたバインダー6の各原料モノマー由来の成分についてH−NMRを用いて解析した。また重量分子量についてはGPCにて測定を行った。
上記で得たバインダー1〜6の各モノマー由来の構成成分の組成(モル%)およびバインダーの重量平均分子量を表1にまとめて示す。表1における「GMA」は、MAA由来の構成単位にGMAが付加した構造の組成比(モル%)を表す。
〔顔料分散液の調製〕
(Green顔料分散液G1の調製)
顔料として部分臭素化した亜鉛フタロシアニン顔料であるPigment Green58 15.1部と、顔料分散剤としてBYK−161(BYK社製)7.2部と、有機溶剤としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」と称する。)77.7部とからなる混合液を、ビーズミルにより15時間混合・分散して、Green顔料分散液G1を調製した。
(Yellow顔料分散液Y1の調製)
顔料としてPigment Yellow139 12.9部と、顔料分散剤としてBYK−161(BYK社製)5.2部と、有機溶剤としてPGMEA 81.9部とからなる混合液を、ビーズミルにより15時間混合・分散して、Yellow顔料分散液Y1を調製した。
(Blue顔料分散液B1の調製)
顔料としてPigment Blue15:6 9.5部、およびPigment Violet23 2.4部と、顔料分散剤としてBYK−161(BYK社製)5.6部と、PGMEA 82.5部とからなる混合液を、ビーズミルにより15時間混合・分散して、Blue顔料分散液B1を調製した。
(Red顔料分散液R1の調製)
顔料としてPigment Red254 8.3部、およびPigment Yellow139 3.7部と、顔料分散剤としてBYK−161(BYK社製)4.4部と、PGMEA 83.6部とからなる混合液を、ビーズミルにより15時間混合・分散して、Red顔料分散液R1を調製した。
≪実施例1≫
〔着色感放射線性組成物の調整〕
(Green着色感放射線性組成物(塗布液)A−1の調製)
上記の顔料分散液G1、およびY1を用い、下記組成となるように混合、撹拌した後、0.6μm孔径のポリプロピレン製フィルタで濾過して、着色感放射線性組成物A−1を調製した。
<組成>
・顔料分散液:Green顔料分散液G1 54.2部
・顔料分散液:Yellow顔料分散液Y1 30.7部
・光重合開始剤:IRGACURE OXE-01(下記構造 BASF(株)製) 0.87部
・重合性化合物:重合性化合物(A)(下記構造) 2.1部
・重合性化合物:重合性化合物(B)(下記構造) 2.1部
・バインダー:前記合成例のバインダー1 0.3部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.002部
・エポキシ硬化性樹脂:EHPE−3105(ダイセル化学工業(株)製) 1.15部
・紫外線吸収剤:UV−503(大東化学(株)製) 0.69部
・有機溶剤:PGMEA 7.1部
・界面活性剤:F−781(DIC(株)製)のPGMEA0.2%溶液 0.83部
≪実施例2〜16、および比較例1〜10≫
実施例2〜16、および比較例1〜10として、実施例1の着色感放射線性組成物A−1の調製において、バインダーの種類、および重合性化合物の種類と混合比を、表2のように変更して、それ以外は着色感放射線性組成物A−1の調製と同様にして実施例2〜16、および比較例1〜10の各着色感放射線性組成物A−2〜A−16、およびA−18〜A−27を調製した。
≪実施例17≫
実施例5において、重合性化合物として、重合性基を有するシランカップリング剤である重合性化合物(C)を加え、実施例17の着色感放射線性組成物A−17を調製した。その際、重合性化合物の総量は変えず、表2に示す割合で作成した。
(Blue着色感放射線性組成物(塗布液)の調製)
・顔料分散液:Blue顔料分散液B1 51.2部
・光重合開始剤:IRGACURE OXE-01(BASF(株)製) 0.87部
・重合性化合物:重合性化合物(B) 3.5部
・重合性化合物:KAYARAD RP-1040(下記構造、日本化薬(株)製) 1.2部
・バインダー:下記構造のバインダー(I) 6.3部
・バインダー:ACA230AA (下記構造、ダイセル化学工業(株)製) 1.1部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.002部
・添加剤:パイオニンD−6112−W(竹本油脂(株)製) 0.19部
・シランカップリング剤:KBM−602(信越化学(株)製)のシクロヘキサノン0.9%溶液 10.8部
・有機溶剤:PGMEA 14.3部
・有機溶剤:シクロヘキサノン 6.4部
・フッ素系界面活性剤:F−781(DIC(株)製)のシクロヘキサノン0.2%溶液 4.2部
(Red着色感放射線性組成物(塗布液)の調製)
・顔料分散液:Red顔料分散液R1 62.1部
・光重合開始剤:IRGACURE OXE-02(下記構造 BASF(株)製) 0.68部
・重合性化合物:重合性化合物(A) 1.6部
・重合性化合物:KAYARAD RP-1040(日本化薬(株)製) 1.6部
・バインダー:下記構造(I) 1.7部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.002部
・添加剤:パイオニンD−6315(竹本油脂(株)製) 0.72部
・シランカップリング剤:KBM−602(信越化学(株)製)のシクロヘキサノン1.2%溶液 5.5部
・有機溶剤:PGMEA 11.2部
・有機溶剤:3-エトキシプロピオン酸エチル(以下、「EEP」と称する。) 10.9部
・フッ素系界面活性剤:F−781(DIC(株)製)のEEP0.2%溶液 4.2部
上記、および実施例、比較例で用いた各成分をまとめて下記に示す。
〔評価〕
表2の組成に示したGreen着色感放射線性組成物A−1〜A−31を用いて、以下のような評価を行った。評価結果はまとめて表2に示す。
<評価用下塗り層付ガラスウェハの作製>
8インチガラスウェハ上に、硬化性透明組成物であるAP-3000(The Dow Corning Chemical(株)製)をスピンコートで均一に塗布して塗布膜を形成し、形成された塗布膜を220℃のオーブンで60分間加熱処理した。尚、スピンコートの塗布回転数は、前記加熱処理後の塗布膜の膜厚が約1μmとなるように調整した。
以上のようにして、下塗り層付ガラスウェハを得た。
<残渣混色の評価>
Green着色感放射線性組成物A−1を、下塗り層付ガラスウェハ上に乾燥後の膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて180秒間加熱処理(プリベーク)を行った。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、365nmの波長光を1000mJ/cmにてベタ露光した。
その後、露光された塗布膜が形成されているガラスウェハをスピン・シャワー現像機(DW−30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の60%希釈液を用いて23℃で60秒間パドル現像を行い、ガラスウェハ上に着色層を形成した。
緑色の着色層が形成されたガラスウェハを真空チャック方式で前記水平回転テーブルに固定し、回転装置によって該ガラスウェハを回転数50rpmで回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行い、その後スプレー乾燥した。
さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行い、硬化した緑色の着色層を得た。
硬化した緑色の着色層の上に、Blue着色感放射線性組成物を乾燥後の膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて180秒間加熱処理(プリベーク)を行い、硬化した緑色の着色層上に2色目の青色着色感放射線性組成物層が形成された積層の着色層を得た。
次いで、得られた積層の着色層を1層目の緑色の着色層に施したのと同様にして、現像、リンス、乾燥処理を施して、青色の着色層を現像除去した。
1層目の硬化した緑色の着色層の作製後と、2層目の現像除去後の最大透過率の分光変動(ΔT%max)をMCPD-3000(大塚電子(株)製)を使用して測定し、1層目の硬化した緑色の着色層上に残る2層目の青色の着色感放射線性組成物の残渣混色を評価した。変動が小さいほど残渣混色が発生しにくく、より望ましい。下記の判定基準で判定したが、判定基準3以上は実用が可能である。
〜判定基準〜
5:ΔT%max<0.5%
4:0.5%≦ΔT%max<1.0%
3:1.0%≦ΔT%max<3.0%
1:3.0%≦ΔT%max
<拡散混色評価>
Green着色感放射線性組成物A−1を、下塗り層付ガラスウェハ上に乾燥後の膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて180秒間加熱処理(プリベーク)を行った。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、365nmの波長で3.0μm四方のベイヤーパターンマスクを通してパターンサイズが3.0μm四方になるように露光量を調整して露光した。
その後、露光された塗布膜が形成されているガラスウェハをスピン・シャワー現像機(DW−30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の60%希釈液を用いて23℃で60秒間パドル現像を行い、ガラスウェハ上に着色パターンを形成した。
着色パターンが形成されたガラスウェハを真空チャック方式で前記水平回転テーブルに固定し、回転装置によって該ガラスウェハを回転数50rpmで回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行い、その後スプレー乾燥した。
さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行い、着色ベイヤーパターンが形成された緑色の画素を有する単色カラーフィルタを得た。
次に上記で作成した緑色の画素を有する単色カラーフィルタ上に、Blue着色感放射線性組成物B1を乾燥後の膜厚が0.8μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて180秒間加熱処理(プリベーク)を行った。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、365nmの波長で3.0μm四方のアイランドパターンマスクを通して緑色の画素に隣接するように400mJ/cmで露光した。
このようにして得られた着色層が積層したガラスウェハを緑色の画素形成と同様の方法で現像、リンス、乾燥処理、ポストベークを行い、緑色のベイヤーパターン画素、青色のアイランドパターン画素を有する2色のカラーフィルタを得た。
次に2色のカラーフィルタを有するガラスウェハ上にRed着色感放射線性組成物R1を乾燥後の膜厚が0.65μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて180秒間加熱処理(プリベーク)を行った。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、365nmの波長で3.0μm四方のアイランドパターンマスクを通して緑色画素に隣接し、かつ青色画素に重ならないように150mJ/cmで露光した。
このようにして得られた着色層が積層したガラスウェハを緑色の画素形成と同様の方法で現像、リンス、乾燥処理、ポストベークを行い、緑色のベイヤーパターン、青色のアイランドパターン、赤色のアイランドパターンを有する3色のカラーフィルタを得た。
上記で得られた3色のカラーフィルタの赤色の画素部分を顕微分光光度計LVmicro-V(ラムダビジョン(株)製)を用いて分光を測定し、これを初期分光とした。
次いで上記3色のカラーフィルタを200℃のホットプレートを用いて60分間加熱処理を行い、顕微分光光度計LVmicro-V(ラムダビジョン(株)製)を用いて分光を測定し、これを処理後分光とした。
初期分光と処理後分光の650nmでの吸光強度の差で拡散混色を評価した。差が小さい方が拡散混色を起こしにくく、より望ましい。下記の判定基準で判定したが、判定基準3以上は実用が可能である。
〜判定基準〜
5:Δ吸光強度(650nm)<0.02
4:0.02≦Δ吸光強度(650nm)<0.04
3:0.04≦Δ吸光強度(650nm)<0.08
1:0.08≦Δ吸光強度(650nm)
表2において、KAYARAD DPHAはジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製 KAYARAD DPHA)である。また、重合性化合物として2種を記載した水準は、混合比が50:50(質量比)であり、3種を用いた水準は、記載順に40:40:20の質量比である着色感放射線性組成物の重合性化合物を構成する。
表2から、本発明の着色感放射線性組成物によれば、次に積層されるカラーフィルタによる残渣の影響を受けず、またパターン形成したあとの加熱後も隣接する画素に緑色画素の着色成分が移動しないことがわかる。このことから、本発明の着色感放射線性組成物によれば、緑色画素部および隣接画素部の分光を変化することなくカラーフィルタの提供が可能になる。

Claims (11)

  1. (A)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料、(B)下記一般式(1)で表される化合物を共重合成分として5.0〜15.0モル%含むバインダー、及び(C)重合性化合物を含み、前記重合性化合物がヒドロキシル基およびオキシエチレン基から選ばれる1種以上の基を有する重合性化合物を含む着色感放射線性組成物。

    一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基を表す。
  2. 前記ヒドロキシル基およびオキシエチレン基から選ばれる1種以上の基を有する重合性化合物が、ヒドロキシル基を有する重合性化合物から選ばれる1種以上、及びオキシエチレン基を有する重合性化合物から選ばれる1種以上である請求項1に記載の着色感放射線性組成物。
  3. 前記(B)バインダーが、さらにアリール(メタ)アクリレート、又はアルキル(メタ)アクリレートを共重合成分として有するバインダーである請求項1または請求項2に記載の着色感放射線性組成物。
  4. 前記(B)バインダーが、さらに(メタ)アクリル酸を共重合成分として有するバインダーである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物。
  5. 前記(A)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料が、下記一般式(F)で表される化合物である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物。

    一般式(F)中、X〜X16は、それぞれ独立に、塩素原子、臭素原子又は水素原子を表し、X〜X16の少なくとも1つは塩素原子又は臭素原子である。
  6. さらに、(D)光重合開始剤を含む請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物。
  7. 前記(D)光重合開始剤が、オキシム化合物である請求項6に記載の着色感放射線性組成物。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物を基板上に付与して、着色感放射線性組成物層を形成する工程と、前記着色感放射線性組成物層をパターン状に露光する工程と、露光後の前記着色感放射線性組成物層を現像する工程とを、有するパターンの形成方法。
  9. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物を用いてなるカラーフィルタ。
  10. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の着色感放射線性組成物を基板上に付与して、着色感放射線性組成物層を形成する工程と、前記着色感放射線性組成物層をパターン状に露光する工程と、露光後の前記着色感放射線性組成物層を現像する工程と、を有するカラーフィルタの製造方法。
  11. 請求項9に記載のカラーフィルタを具備する固体撮像素子。
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