JP2012169378A - 圧電セラミックス膜形成用組成物、圧電素子の製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

圧電セラミックス膜形成用組成物、圧電素子の製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】環境負荷が小さく且つクラックの発生が抑制された圧電セラミックス膜を形成することができる圧電セラミックス膜形成用組成物、圧電素子の製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】圧電セラミックス膜形成用組成物は、ビスマス及び鉄を含む金属錯体混合物と、エチルセルロースと、ターピネオールと、溶媒と、を含む。高分子材料であるエチルセルロースと、沸点の高いターピネオールとを含むことにより、圧電セラミックス膜を製造する工程において発生する残留応力を低減させることができる。これにより、鉄酸ビスマス系の圧電材料からなりクラックの発生が抑制された圧電セラミックス膜を形成することができるものとなる。また、鉛の含有量を抑えられるため、環境への負荷を低減することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、圧電セラミックス膜を形成するための圧電セラミックス膜形成用組成物、圧電セラミックス膜からなる圧電体層を備える圧電素子の製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法に関する。
液体噴射ヘッドに用いられる圧電素子としては、電気的機械変換機能を呈する圧電材料、例えば、結晶化した誘電材料からなる圧電体層を、2つの電極で挟んで構成されたものがある。このような圧電素子は、例えば撓み振動モードのアクチュエーター装置として液体噴射ヘッドに搭載される。ここで、液体噴射ヘッドの代表例としては、例えば、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴として吐出させるインクジェット式記録ヘッドがある。
このような圧電素子を構成する圧電セラミックス膜には高い圧電特性が求められており、圧電材料の代表例として、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が挙げられる(特許文献1参照)。しかしながら、チタン酸ジルコン酸鉛には鉛が含まれており、環境問題の観点から、鉛を含有しない圧電材料が求められている。そこで、鉛を含有しない圧電材料として、例えば、ビスマス及び鉄を含む鉄酸ビスマス系のペロブスカイト構造を有する圧電材料が提案されている。
ところで、圧電素子を構成する圧電セラミックス膜を製造する方法として、例えば、固相法、気相法、化学溶液法などが挙げられる。固相法は、酸化物粉末を物理的に混合・粉砕・成形を行った後に、1000〜1300℃で焼成することで圧電セラミックスを作製するため、焼成温度が高温であるという問題がある。また、気相法であるスパッタリング法は、真空中で酸化物ターゲットに対し、例えばイオン化されたアルゴンなどを衝突させ、それによってはじき出された元素を基板に蒸着させることで圧電セラミックスを作製する方法であるが、ターゲットとして使用した酸化物から組成がずれるという問題があり、多元素を利用するセラミックスの作製手法としては不向きである。それに加え、高真空が必要であることから、装置の大型化は避けられない。
一方、化学溶液法は、目的組成の金属元素を含む前駆体溶液を用いて、例えばスピンコート法、ディップコート法、インクジェット法などにより基板上に成膜し、焼成することで圧電セラミックスを作製する手法である。このため、固相法と比較して低温で圧電セラミックスを作製することができ、また、高真空を必要としないため小型の装置で作製することができるため好ましい。
しかしながら、圧電体層を化学溶液法により製造する場合、製造時や製造後所定時間経過した際にクラックが発生しやすいという問題があった。そこで、主溶媒の2−メトキシエタノールに、1,3−プロパンジオールなどの沸点が200℃以上の溶媒を含有する前駆体溶液を用いた酸化物薄膜の製造方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2001−223404号公報 特開2006−248849号公報
特許文献2の製造方法は、100nm程度の酸化物薄膜等を形成する際に、クラックの発生を抑制することができるものであった。しかしながら、厚い圧電体層を形成する際にはクラックの発生を十分には抑制できないという問題があった。
また、鉄酸ビスマス系の圧電材料からなる圧電体層は、特許文献2に記載されているような鉛を含有する圧電材料からなる圧電体層よりも、製造時にクラックが発生しやすいという問題があった。
なお、このような問題は、インクジェット式記録ヘッドだけではなく、勿論、インク以外の液滴を吐出する他の液体噴射ヘッドにおいても同様に存在し、また、液体噴射ヘッド以外に用いられる圧電素子においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、環境負荷が小さく且つクラックの発生が抑制された圧電セラミックス膜を形成することができる圧電セラミックス膜形成用組成物、圧電素子の製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、ビスマス及び鉄を含む金属錯体混合物と、エチルセルロースと、ターピネオールと、溶媒と、を含むことを特徴とする圧電セラミックス膜形成用組成物にある。
かかる態様では、高分子材料であるエチルセルロースと、沸点の高いターピネオールとを含むことにより、圧電セラミックス膜を製造する工程において発生する残留応力を低減させることができる。これにより、鉄酸ビスマス系の圧電材料からなりクラックの発生が抑制された圧電セラミックス膜を形成することができるものとなる。また、鉛の含有量を抑えられるため、環境への負荷を低減することができる。
本発明の好適な実施態様としては、金属混合物がさらに他の金属を含むものが挙げられる。
前記エチルセルロースと前記ターピネオールの総量における前記エチルセルロースの割合が10質量%以下であるのが好ましい。これによれば、粘性の上昇を抑えることができ、膜厚が一定で膜均一性が良好な圧電セラミックス膜を形成することができるものとなる。
また、前記金属錯体混合物と前記溶媒との総量100質量部に対して前記エチルセルロースを0.27〜0.36質量部含むのが好ましい。これによれば、クラックの発生がより確実に抑制された圧電セラミックス膜を形成することができるものとなる。また、圧電特性の良好な圧電セラミックス膜を形成することができるものとなる。
前記溶媒が極性溶媒を含むのが好ましい。これによれば、ターピネオール及びエチルセルロースを容易に溶媒に溶解・分散させることができる。
本発明の好適な実施態様としては、前記圧電セラミックス膜形成用組成物は、MOD溶液又はゾル−ゲル溶液であるものが挙げられる。本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、MOD法又はゾル−ゲル法に好適に用いることができるものである。
本発明の他の態様は、圧電体層と前記圧電体層に設けられた電極とを備えた圧電素子の製造方法であって、上記の圧電セラミックス膜形成用組成物を塗布して圧電セラミックス膜前駆体膜を形成する工程と、前記圧電セラミックス膜前駆体膜を加熱により結晶化させて前記圧電体層を構成する圧電セラミックス膜を形成する工程と、を備えることを特徴とする圧電素子の製造方法にある。
かかる態様では、鉄酸ビスマス系の圧電材料からなりクラックの発生を抑制した圧電体層を備えた圧電素子を製造することができる。また、鉛の含有量を抑えられるため、環境への負荷を低減することができる。
本発明の他の態様は、上記の圧電素子の製造方法により圧電素子を形成する工程を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる態様では、鉄酸ビスマス系の圧電材料からなりクラックの発生を抑制した圧電体層を備えた液体噴射ヘッドを製造することができる。また、鉛の含有量を抑えられるため、環境への負荷を低減することができる。
サンプル1の圧電セラミックス膜表面の金属顕微鏡観察写真である。 サンプル2の圧電セラミックス膜表面の金属顕微鏡観察写真である。 サンプル1及び2のXRD測定結果を示すグラフである。 実施形態2に係る記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの平面図及び断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略構成を示す図である。
(実施形態1)
本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、強誘電体薄膜等の圧電セラミックス膜を形成するのに用いられる組成物であり、ビスマス及び鉄を含む金属錯体混合物と、エチルセルロースと、ターピネオールと、溶媒と、を含むものである。
言い換えれば、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、金属錯体混合物及び溶媒からなる圧電セラミックス膜形成用の錯体溶液に、エチルセルロース及びターピネオールを混合するというものである。高分子材料であるエチルセルロースと、沸点の高いターピネオールとを含むことにより、詳しくは後述するが、圧電セラミックス膜を製造する工程において発生する残留応力を低減させることができる。これにより、製造時及び製造後所定時間経過した際に圧電セラミックス膜にクラックが発生するのを抑制することができる。なお、圧電セラミックス膜形成用の錯体溶液に対してターピネオールのみを添加した場合やエチルセルロースのみを添加した場合は、クラックの発生を抑制することはできない。ターピネオールのみを多く添加した場合は、さらに、圧電セラミックス膜形成用組成物の粘度が高くなり、膜厚が一定の圧電セラミックス膜を形成できないという問題がある。また、複数の圧電セラミックス膜を積層させる場合、一層あたりの圧電セラミックス膜の膜厚が厚くなりクラックが発生しやすくなるという問題が生じる。
本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、比較的厚い膜を形成するのに好適なものであり、例えば、圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて複数層の圧電セラミックス膜を積層することにより、例えば、900nm以上の圧電セラミックス膜(圧電体層)を形成することができる。鉄酸ビスマス系の複合酸化物からなる圧電セラミックス膜の場合は特に、厚く形成すると製造時にクラックが発生しやすいという問題があるが、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、鉄酸ビスマス系の複合酸化物からなる圧電セラミックス膜を厚く形成することができるものである。なお、圧電セラミックス膜は、厚く形成することにより、圧電変位量の高いものとすることができる。
本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、ビスマス(Bi)及び鉄(Fe)を含む金属錯体混合物を含むものである。この圧電セラミックス膜形成用組成物を焼成等することにより得られる圧電セラミックス膜は、ビスマス(Bi)及び鉄(Fe)を含む、いわゆる鉄酸ビスマス系のペロブスカイト型構造の複合酸化物からなるものとなる。したがって、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いると、鉛を含有しない圧電セラミックス膜を形成することができる。
鉄酸ビスマス系のペロブスカイト型構造の複合酸化物としては、鉄酸ビスマス(BiFeO)、鉄酸アルミニウム酸ビスマス(Bi(Fe,Al)O)、鉄酸マンガン酸ビスマス(Bi(Fe,Mn)O)、鉄酸マンガン酸ビスマスランタン((Bi,La)(Fe,Mn)O)、鉄酸マンガン酸チタン酸ビスマスバリウム((Bi,Ba)(Fe,Mn,Ti)O)、鉄酸コバルト酸ビスマス(Bi(Fe,Co)O)、鉄酸ビスマスセリウム((Bi,Ce)FeO)、鉄酸マンガン酸ビスマスセリウム((Bi,Ce)(Fe,Mn)O)、鉄酸ビスマスランタンセリウム((Bi,La,Ce)FeO)、鉄酸マンガン酸ビスマスランタンセリウム((Bi,La,Ce)(Fe,Mn)O)、鉄酸ビスマスサマリウム((Bi,Sm)FeO)、鉄酸マンガン酸チタン酸ビスマスバリウム((Bi,Ba)(Fe,Mn,Ti)O)、鉄酸クロム酸ビスマス(Bi(Cr,Fe)O)、鉄酸マンガン酸チタン酸ビスマスカリウム((Bi,K)(Fe,Mn,Ti)O)等が挙げられる。また、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物から形成される圧電セラミックス膜は、上述した複合酸化物に、例えば、Bi(Zn,Ti)O、(Bi,K)TiO、(Bi,Na)TiO、(Li,Na,K)(Ta,Nb)Oを添加したものであってもよい。
ここで、本実施形態にかかる複合酸化物は、鉄酸マンガン酸ビスマス(Bi(Fe,Mn)O)とチタン酸ビスマスカリウム((Bi,K)TiO)とを含むペロブスカイト型構造を有するものである。なお、ペロブスカイト型構造のAサイトには酸素が12配位しており、また、Bサイトには酸素が6配位して8面体(オクタヘドロン)をつくっている。このAサイトにビスマス(Bi)及びカリウム(K)が、Bサイトに鉄(Fe)、マンガン(Mn)及びチタン(Ti)が位置している。すなわち、鉄酸マンガン酸ビスマスとチタン酸ビスマスカリウムとを含むペロブスカイト型構造を有する複合酸化物は、鉄酸マンガン酸ビスマスとチタン酸ビスマスカリウムとの混晶としての組成比を有するものである。この複合酸化物は、鉄酸マンガン酸ビスマスと、チタン酸ビスマスカリウムとが均一に固溶して単一結晶(混晶)となるのが好ましい。言い換えれば、この複合酸化物は、鉄酸マンガン酸ビスマスに、チタン酸ビスマスカリウムを添加するという技術思想に基づくものであり、鉄酸マンガン酸ビスマス及びチタン酸ビスマスカリウムそれぞれが存在することなく、単一結晶(混晶)となっているのが好ましい。
本発明にかかる金属錯体混合物は、ビスマス及び鉄を含むものであり、例えば、焼成後にビスマス及び鉄を含む複合酸化物を形成し得る金属錯体の混合物である。すなわち、ここでいう「金属錯体混合物」とは、複合酸化物を構成する金属のうち一以上の金属を含む金属錯体の混合物を指す。金属錯体混合物は、ビスマス及び鉄以外の他の金属をさらに含んでいてもよい。鉄酸マンガン酸ビスマスとチタン酸ビスマスカリウムとを含むペロブスカイト型構造を有する複合酸化物を形成する圧電セラミックス形成用組成物とする場合は、例えば、ビスマス(Bi)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、カリウム(K)、チタン(Ti)の各金属が所望のモル比となるように金属錯体を混合した金属錯体混合物とすればよい。かかる金属錯体混合物は、所定の溶媒に溶解・分散させる。
Bi、Fe、Mn、Ti、Kをそれぞれ含む金属錯体としては、例えば、金属アルコキシド、有機酸塩、βジケトン錯体などを用いることができる。Biを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸ビスマスなどが挙げられる。Feを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸鉄などが挙げられる。Mnを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸マンガンなどが挙げられる。Tiを含有する金属錯体としては、例えばチタニウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸チタン、チタン(ジ−i−プロポキシド)ビス(アセチルアセトナート)などが挙げられる。Kを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸カリウム、酢酸カリウム、カリウムアセチルアセトナートなどが挙げられる。なお、勿論、Bi、Fe、Mn、Ti、Kを二種以上含む金属錯体を用いてもよい。
また、本発明にかかる溶媒は、金属錯体混合物を溶解又は分散させるものであり、トルエン、キシレン、オクタン、2−メトキシエタノール、ブタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸、水、等の様々な溶媒が挙げられ、これらを二種以上含むものであってもよい。なお、溶媒は、2−メトキシエタノール、ブタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸、水等の極性溶媒を含むのが好ましい。ターピネオールは、極性溶媒を含む溶媒に溶解しやすいため、極性溶媒を含む溶媒を用いることにより、ターピネオール及びエチルセルロースを容易に溶媒に溶解・分散させることができるためである。
上述した金属錯体混合物と溶媒との混合溶液は、金属モル濃度(金属錯体混合物の金属の総量)が、例えば、0.1〜1.0molL−1となるようにする。
圧電セラミックス膜形成用組成物は、エチルセルロースとターピネオールとの総量におけるエチルセルロースの割合が10質量%以下であるのが好ましい。エチルセルロースの割合を10質量%以下とすることにより、粘性の上昇を抑えることができる、言い換えれば、粘性を低く保つことができ、膜厚が一定で膜均一性が良好なセラミックス膜を容易に形成することができるものとなるためである。
また、圧電セラミックス膜形成用組成物は、上述した金属錯体混合物及び溶媒の総量100質量部に対してエチルセルロースを0.27〜0.36質量部含むものであるのが好ましい。例えば、ターピネオールが91質量%、エチルセルロースが9質量%の混合溶液を金属錯体混合物及び溶媒からなる錯体溶液に添加する場合、金属錯体混合物及び溶媒の総量100質量部に対して3〜4質量部添加するのが好ましい。より確実にクラックの発生が抑制された圧電セラミックス膜を形成することができるものとなるためである。また、圧電特性の良好な圧電セラミックス膜を形成することができるものとなるためである。なお、金属錯体混合物及び溶媒の総量に対するエチルセルロースの割合が0.27質量部未満となるとクラックの発生を抑制する効果が十分に得られなくなる虞があり、0.36質量部より多くなると形成される圧電セラミックス膜の表面に穴が生じやすくなる虞がある。なお、圧電セラミックス膜の表面に穴が生じると、圧電特性が低下してしまう。
本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、化学溶液法(CSD法:Chemical Solution Deposition)の塗布溶液として用いられるものである。化学溶液法とは、詳細については後述するが、圧電セラミックス膜形成用組成物を塗布して圧電セラミックス膜前駆体膜を形成する工程と、圧電セラミックス膜前駆体膜を加熱することにより結晶化させて圧電セラミックス膜を形成する工程と、を備えるものであり、例えば、ゾル−ゲル法、MOD法等が挙げられる。言い換えれば、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、MOD溶液又はゾル−ゲル溶液として好適に用いることができるものである。
このような本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、所定の金属錯体混合物と、エチルセルロースと、ターピネオールと、溶媒と、を混合することにより製造することができる。具体的には、例えば、エチルセルロースをターピネオールに予め溶解させて混合溶液を調製した後に、金属錯体混合物と溶媒とからなる所定の錯体溶液にこの混合溶液を添加して混合する方法が挙げられる。この方法では、エチルセルロースをターピネオールに溶解させてから添加することにより、エチルセルロースを溶媒に容易に溶解させることができる。
以下、圧電セラミックス膜形成用組成物の製造方法について、鉄酸マンガン酸ビスマスとチタン酸ビスマスカリウムとを含むペロブスカイト型構造を有する複合酸化物からなる圧電セラミックス膜を形成する圧電セラミックス膜形成用組成物を例に挙げて説明する。
まず、ビスマス及び鉄を含む金属錯体混合物を含む錯体溶液を製造する。具体的には、複合酸化物を構成する金属の金属錯体を溶媒に溶解・分散させる。本実施形態では、所定の溶媒中で、ビスマス、鉄、マンガン、カリウム、チタンの各金属が所望のモル比となるように金属錯体を混合することにより、該金属錯体を溶媒に溶解又は分散させて金属錯体混合物を含む錯体溶液とする。このとき、ビスマス、鉄、マンガン、チタン、カリウムのうち一以上の金属を含む金属錯体をすべて所定の溶媒に溶解・分散させて金属錯体混合物を含む錯体溶液としてもよいが、ビスマス、鉄、マンガン、チタン、カリウムのうち一以上含む金属錯体を所定の溶媒に溶解させて得た錯体溶液を二種以上混合して金属錯体混合物を含む錯体溶液としてもよい。なお、金属錯体を所定の溶媒に溶解させて得た錯体溶液を二種以上混合して所定の金属錯体混合物を含む錯体溶液とする場合は各溶液に含まれる溶媒は、異なるものであってもよい。本実施形態では、2−エチルヘキサン酸ビスマスをオクタンに溶解させたビスマスの錯体溶液と、2−エチルヘキサン酸鉄をキシレンに溶解させた鉄の錯体溶液とを、ビスマスと鉄がモル比で1:1となるように混合して、BiFeの錯体溶液を作製した。また、2−エチルヘキサン酸ビスマスをオクタンに溶解させたビスマスの錯体溶液と、2−エチルヘキサン酸カリウムをブタノールに溶解させたカリウムの錯体溶液と、2−エチルヘキサン酸チタンをオクタンに溶解させたチタンの錯体溶液とを、ビスマス、カリウム、及びチタンがモル比で0.5:0.589:1となるように混合して、BiKTiの錯体溶液を作製した。また、2−エチルヘキサン酸ビスマスをオクタンに溶解させたビスマスの錯体溶液と、2−エチルヘキサン酸マンガンをブタノールに溶解させたマンガンの錯体溶液とを、ビスマスとマンガンがモル比で1:1となるように混合して、BiMnの錯体溶液を作製した。そして、0.55[Bi(Fe0.95,Mn0.05)O]−0.45[(Bi0.5,K0.589)TiO]となるようにBiFeの錯体溶液と、BiKTiの錯体溶液と、BiMnの錯体溶液とを混合し、所定の金属錯体混合物を含む錯体溶液を得た。このとき、必要に応じて溶媒で希釈または溶媒を一部除去することにより、錯体溶液の金属濃度を調整することができる。
次に、エチルセルロースとターピネオールとを所定の割合で混合して、混合溶液を得る。
得られた金属錯体混合物を含む錯体溶液に、得られた混合溶液を所定の割合で添加して、混合することにより圧電セラミックス膜形成用組成物となる。
上述した製造方法では、金属錯体混合物と溶媒とからなる錯体溶液を作製した後に、エチルセルロースと、ターピネオールとを混合したが、製造方法はこれに限定されるものではない。例えば、金属錯体混合物と溶媒とからなる錯体溶液を作製した後に、かかる錯体溶液混合物と、エチルセルロースと、ターピネオールとを混合し、さらに溶媒を添加して圧電セラミックス膜形成用組成物としてもよい。
また、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて圧電セラミックス膜を形成す
る方法に特に制限はないが、例えば、圧電セラミックス膜形成用組成物を塗布乾燥し、さらに、高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層を得る、ゾル−ゲル法やMOD(Metal−Organic Decomposition)法等の化学溶液法により製造することができる。具体的には、例えば、圧電セラミックス膜形成用組成物を被対象物上にスピンコート法、ディップコート法、インクジェット法等で塗布し圧電セラミックス膜前駆体膜を形成する(塗布工程)。次いで、この圧電セラミックス膜前駆体膜を所定温度(例えば130〜180℃)に加熱して一定時間乾燥させる(乾燥工程)。次に、乾燥した圧電セラミックス膜前駆体膜を所定温度(例えば350〜450℃)に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(脱脂工程)。なお、ここで言う脱脂とは、圧電セラミックス膜前駆体膜に含まれる有機成分を、例えば、NO、CO、HO等として離脱させることである。乾燥工程や脱脂工程の雰囲気は限定されず、大気中でも不活性ガス中でもよい。
このとき、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、高分子材料であるエチルセルロースと、沸点の高いターピネオールとを含むことにより、脱脂工程における圧電セラミックス膜前駆体膜の収縮を緩やかに進行させることができる。脱脂工程では、有機成分の離脱と同時に溶媒の揮発が起こるが、エチルセルロースとターピネオールとを含むことにより、溶媒の揮発の進行を遅らせることができ、溶媒除去に起因する圧電セラミックス膜前駆体膜の収縮が緩やかになるためである。これにより、脱脂工程において発生する残留応力を緩和させることができ、製造工程におけるクラックの発生及び製造後の所定時間経過後のクラックの発生を抑制することができる。なお、脱脂工程では、圧電セラミックス膜形成用組成物に含まれていたエチルセルロース及びターピネオールが消失する。
次に、圧電セラミックス膜前駆体膜を所定温度、例えば600〜750℃程度に加熱して一定時間保持することによって結晶化させ、圧電セラミックス膜を形成する(焼成工程)。この焼成工程においても、雰囲気は限定されず、大気中でも不活性ガス中でもよい。
なお、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程で用いられる加熱装置としては、例えば、赤外線ランプの照射により加熱するRTA(Rapid Thermal Annealing)装置やホットプレート等が挙げられる。
なお、上述した塗布工程、乾燥工程及び脱脂工程や、塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を所望の膜厚等に応じて複数回繰り返すことにより、複数層の圧電セラミックス膜からなるものとしてもよい。
本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、高分子材料であるエチルセルロースと、沸点の高いターピネオールとを含むことにより、製造工程において発生する残留応力、具体的には、脱脂工程において発生する残留応力を抑制することができる。これにより、製造工程におけるクラックの発生や、製造後の所定時間経過後のクラックの発生を抑制することができる。
本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物は、上述したように脱脂工程において発生する残留応力を抑制することができるため、かかる圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて形成した圧電セラミックス膜を積層することにより、クラックの発生を抑制した厚い圧電セラミックス膜(圧電体層)を形成することができる。鉄酸ビスマス系の複合酸化物からなる圧電セラミックス膜は、特に、厚く形成すると製造時にクラックが発生しやすいという問題があるが、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いることにより、鉄酸ビスマス系の複合酸化物からなる圧電セラミックス膜を厚く形成することができる。
このように、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いることにより、圧電セラミックス膜を化学溶液法で形成できるため、酸化物粉末を混合・粉砕成形を行った後焼成する固相法のように高温で焼成する工程を経る必要があるという問題はなく、また、スパッタリング法のように、ターゲットとして使用した酸化物から組成がずれるという問題や、高真空のための装置の大型化の問題もなく、容易に圧電セラミックス膜を製造することができる。
以下、本発明の圧電セラミックス膜形成用組成物について、下記試験例等に基づいてさらに詳細に説明する。
(サンプル1)
<圧電セラミックス膜形成用組成物の製造>
まず、Bi、K、Fe、Mn、Tiのキシレン、オクタンおよびブタノール溶液を、所定の割合で混合して、前駆体溶液を作製した。具体的には、2−エチルヘキサン酸ビスマスをオクタンに溶解させたビスマスの錯体溶液と、2−エチルヘキサン酸鉄をキシレンに溶解させた鉄の錯体溶液とを、ビスマスと鉄がモル比で1:1となるように混合して、BiFeの錯体溶液を作製した。また、2−エチルヘキサン酸ビスマスをオクタンに溶解させたビスマスの錯体溶液と、2−エチルヘキサン酸カリウムをブタノールに溶解させたカリウムの錯体溶液と、2−エチルヘキサン酸チタンをオクタンに溶解させたチタンの錯体溶液とを、ビスマス、カリウム、及びチタンがモル比で0.5:0.589:1となるように混合して、BiKTiの錯体溶液を作製した。また、2−エチルヘキサン酸ビスマスをオクタンに溶解させたビスマスの錯体溶液と、2−エチルヘキサン酸マンガンをブタノールに溶解させたマンガンの錯体溶液とを、ビスマスとマンガンがモル比で1:1となるように混合して、BiMnの錯体溶液を作製した。そして、0.55[Bi(Fe0.95,Mn0.05)O]−0.45[(Bi0.5,K0.589)TiO]となるようにBiFeの錯体溶液と、BiKTiの錯体溶液と、BiMnの錯体溶液とを混合し、金属錯体混合物を含む錯体溶液を得た。なお、錯体溶液の金属の総モル量は、0.5mol%であった。
また、ターピネオール(α−テルピネオール100%)が91質量%、エチルセルロースが9質量%の混合溶液を作製した。
上記錯体溶液100質量部に対して上記混合溶液3.7質量部を添加して、圧電セラミックス膜形成用組成物とした。
<圧電セラミックス膜の作成>
まず、シリコン基板の表面に熱酸化により二酸化シリコン膜を形成した。次に、二酸化シリコン膜上にスパッタ法によりジルコニウム膜を作製し、熱酸化することで酸化ジルコニウム膜を形成した。次に、酸化ジルコニウム膜上に(111)に配向した白金を150nm積層した。
次いで、上述した圧電セラミックス膜形成用組成物を使用し、基板上に圧電体層をスピンコート法により形成した。具体的には、まず、上記圧電体膜形成用組成物(前駆体溶液)を酸化チタン膜及び白金膜が形成された上記基板上に滴下し、3000rpmで基板を回転させて圧電セラミックス膜前駆体膜を形成した(塗布工程)。次に140℃で3分間、400℃で3分間加熱した(乾燥及び脱脂工程)。その後、RTA(Rapid Thermal Annealing)装置で、酸素雰囲気中で700℃で5分間焼成して結晶化させた。この工程を6回繰り返すことにより、基板上に厚さ約1.2μmの圧電セラミックス膜を形成した。
なお、圧電セラミックス膜は、鉄酸マンガン酸ビスマスとチタン酸ビスマスカリウムの混晶としての組成を有する複合酸化物からなるものであった。
(サンプル2)
エチルセルロースとターピネオールの混合溶液を用いずに、サンプル1の金属錯体混合物を含む錯体溶液を圧電セラミックス前駆体組成物として用いた以外は、サンプル1と同様にして、圧電セラミックス膜を形成した。
(サンプル3)
エチルセルロースとターピネオールの混合溶液を用いずに、サンプル1の金属錯体混合物を含む錯体溶液100質量部に対してターピネオール3.7質量部を添加したものを圧電セラミックス前駆体組成物として用いた以外は、サンプル1と同様にして、圧電セラミックス膜を形成した。
(サンプル4)
錯体溶液100質量部に対して混合溶液1.0質量部を添加したものを圧電セラミックス前駆体組成物として用いた以外は、サンプル1と同様にして、圧電セラミックス膜を形成した。
(サンプル5)
錯体溶液100質量部に対して混合溶液2.0質量部を添加したものを圧電セラミックス前駆体組成物として用いた以外は、サンプル1と同様にして、圧電セラミックス膜を形成した。
(サンプル6)
錯体溶液100質量部に対して混合溶液5.0質量部を添加したものを圧電セラミックス前駆体組成物として用いた以外は、サンプル1と同様にして、圧電セラミックス膜を形成した。
(試験例1)
製造後14日経過したサンプル1〜6の圧電セラミックス膜の表面を500倍の金属顕微鏡により観察した。この結果、サンプル1は、クラックが観察されなかった。一方、サンプル2〜5では、クラックの発生が確認された。また、サンプル6では、クラックの発生は確認されなかったが、比較的大きな穴が複数確認された。サンプル1の結果を図1に、サンプル2の結果を図2に示す。
(試験例2)
サンプル1及び2の圧電セラミックス膜について、X線回折(XRD:X-ray diffraction)のsinΨ法(sinΨmethod)により、結晶面間隔(d−spacing)Åを測定した。なお、測定は、Bruker AXS社製の「D8 Discover」を用い、X線源にCuKα線を使用して、室温で行った。その結果を図3に示す。縦軸は結晶面間隔(d−spacing)Åを示し、横軸はsinΨ(sin(psi))を示す。図3に示すように、エチルセルロース及びターピネオールを添加したサンプル1の圧電セラミックス膜は、エチルセルロース及びターピネオールを添加していないサンプル2の圧電セラミックス膜よりも傾きが小さく、圧電セラミックス膜に内在する応力(残留応力)が小さいことが確認された。
以上より、エチルセルロースとターピネオールとを含む圧電セラミックス膜形成用組成物は、クラックの発生を抑制した圧電セラミックス膜を形成することができることが確認された。また、エチルセルロースとターピネオールとを含む圧電セラミックス膜形成用組成物は、残留応力が小さい圧電セラミックス膜を形成することができることが確認された。
(実施形態2)
以下、図4及び図5を参照して、本発明の上記圧電セラミックス膜形成用組成物を圧電素子に適用した液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドについて詳細に説明する。図4は、本発明の実施形態2に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図であり、図5は、図4の平面図及びそのA−A’線断面図である。
図4〜図5に示すように、本実施形態の流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなり、その一方の面には二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。
流路形成基板10には、複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部13が形成され、連通部13と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14及び連通路15を介して連通されている。連通部13は、後述する保護基板のマニホールド部31と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールドの一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。なお、本実施形態では、流路の幅を片側から絞ることでインク供給路14を形成したが、流路の幅を両側から絞ることでインク供給路を形成してもよい。また、流路の幅を絞るのではなく、厚さ方向から絞ることでインク供給路を形成してもよい。本実施形態では、流路形成基板10には、圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15からなる液体流路が設けられていることになる。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板、ステンレス鋼等からなる。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側には、二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜55が形成されている。
さらに絶縁体膜55上には、第1電極60と、第1電極60の上方に設けられて厚さが2μm以下、好ましくは1〜0.3μmの薄膜である圧電体層70と、圧電体層70の上方に設けられた第2電極80とが、積層形成されて、圧電素子300を構成している。なお、ここで言う上方とは、直上も、間に他の部材が介在した状態も含むものである。ここで、圧電素子300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、第1電極60を圧電素子300の共通電極とし、第2電極80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。また、ここでは、変位可能に設けられた圧電素子300をアクチュエーター装置と称する。なお、上述した例では、弾性膜50、絶縁体膜55及び第1電極60が振動板として作用するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、弾性膜50及び絶縁体膜55を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電素子300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
圧電体層70は、実施形態1の圧電セラミックス膜形成用組成物、具体的には、ビスマス及び鉄を含む金属錯体混合物と、エチルセルロースと、ターピネオールと、溶媒と、を含む圧電セラミックス膜形成用組成物を用いて形成されているものである。本実施形態の圧電体層70は、鉄酸マンガン酸ビスマスとチタン酸ビスマスカリウムとを含むペロブスカイト型構造を有する複合酸化物からなる。言い換えれば、鉄酸マンガン酸ビスマスとチタン酸ビスマスカリウムとの混晶としての組成比を有するペロブスカイト型構造を有する複合酸化物からなる。
このような圧電素子300の個別電極である各第2電極80には、インク供給路14側の端部近傍から引き出され、絶縁体膜55上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上、すなわち、第1電極60、絶縁体膜55及びリード電極90上には、マニホールド100の少なくとも一部を構成するマニホールド部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接合されている。このマニホールド部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100を構成している。また、流路形成基板10の連通部13を圧力発生室12毎に複数に分割して、マニホールド部31のみをマニホールドとしてもよい。さらに、例えば、流路形成基板10に圧力発生室12のみを設け、流路形成基板10と保護基板30との間に介在する部材(例えば、弾性膜50、絶縁体膜55等)にマニホールド100と各圧力発生室12とを連通するインク供給路14を設けるようにしてもよい。
また、保護基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。圧電素子保持部32は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電素子300から引き出されたリード電極90の端部近傍は、貫通孔33内に露出するように設けられている。
また、保護基板30上には、並設された圧電素子300を駆動するための駆動回路120が固定されている。この駆動回路120としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路120とリード電極90とは、ボンディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線121を介して電気的に接続されている。
また、このような保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料からなり、この封止膜41によってマニホールド部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、比較的硬質の材料で形成されている。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIでは、図示しない外部のインク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路120からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し、弾性膜50、絶縁体膜55、第1電極60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
次に、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造方法の一例について、図6〜図10を参照して説明する。なお、図6〜図10は、圧力発生室の長手方向の断面図である。
まず、図6(a)に示すように、シリコンウェハーである流路形成基板用ウェハー110の表面に弾性膜50を構成する二酸化シリコン(SiO)等からなる二酸化シリコン膜を熱酸化等で形成する。次いで、図6(b)に示すように、弾性膜50上に、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜55を形成する。
次に、図7(a)に示すように、絶縁体膜55上の全面に亘って第1電極60を形成する。具体的には、絶縁体膜55上に白金、イリジウム、酸化イリジウム又はこれらの積層構造等からなるからなる第1電極60を形成する。なお、第1電極60は、例えば、スパッタリング法や蒸着法により形成することができる。次に、図7(b)に示すように、第1電極60上に所定形状のレジスト(図示無し)をマスクとして第1電極60の側面が傾斜するように同時にパターニングする。
次いで、レジストを剥離した後、第1電極60上(及び絶縁体膜55)に、圧電体層70を積層する。圧電体層70の製造方法は、上述したように実施形態1の圧電セラミックス膜形成用組成物を用いたものであれば、特に限定されない。具体的な製造方法は、実施形態1に記載した方法と同様であり、圧電セラミックス膜形成用組成物を塗布乾燥し、これを乾燥・脱脂した後、焼成して結晶化させることにより圧電セラミックス膜(圧電体層70)を製造することができる。塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を複数回繰り返すことにより、複数層の圧電セラミックス膜からなる圧電体層70を形成する具体例を以下に説明する。
まず、図7(c)に示すように、第1電極60上に、実施形態1の圧電セラミックス膜形成用組成物をスピンコート法などを用いて、塗布して圧電セラミックス膜前駆体膜71を形成する(塗布工程)。
次いで、この圧電セラミックス膜前駆体膜71を所定温度(例えば130〜180℃)に加熱して一定時間乾燥させる(乾燥工程)。次に、乾燥した圧電セラミックス膜前駆体膜71を所定温度(例えば350〜450℃)に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(脱脂工程)。
本実施形態においては、高分子材料であるエチルセルロースと、沸点の高いターピネオールとを含む圧電セラミックス膜形成用組成物を用いているため、脱脂工程における圧電セラミックス膜前駆体膜の収縮を緩やかに進行させることができる。脱脂工程では、有機成分を離脱と同時に溶媒の揮発が起こるが、エチルセルロースとターピネオールとを含むことにより、溶媒の揮発の進行を遅らせることができ、溶媒除去に起因する圧電セラミックス膜前駆体膜の収縮が緩やかになるためである。これにより、脱脂工程において発生する残留応力を緩和させることができ、製造工程におけるクラックの発生及び製造後の所定時間経過後のクラックの発生を抑制することができる。なお、脱脂工程では、圧電セラミックス膜形成用組成物に含まれていたエチルセルロース及びターピネオールが消失する。
次に、図8(a)に示すように、圧電セラミックス膜前駆体膜71を所定温度、例えば550〜800℃好ましくは、600〜750℃程度に加熱して一定時間保持することによって結晶化させ、圧電セラミックス膜72を形成する(焼成工程)。
次いで、レジストを剥離した後、上述した塗布工程、乾燥工程及び脱脂工程や、塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を所望の膜厚等に応じて複数回繰り返して複数の圧電セラミックス膜72からなる圧電体層70を形成することで、図8(b)に示すように複数層の圧電セラミックス膜72からなる所定厚さの圧電体層70を形成する。例えば、塗布溶液の1回あたりの膜厚が0.1μm程度の場合には、例えば、10層の圧電セラミックス膜72からなる圧電体層70全体の膜厚は約1.1μm程度となる。なお、本実施形態では、圧電セラミックス膜72を積層して圧電体層70としたが、1層のみでもよい。圧電体層70は、圧電セラミックス膜形成用組成物に含まれていたエチルセルロース及びターピネオールが消失して、ビスマス、鉄、マンガン、カリウム、及びチタンを含むペロブスカイト型構造の複合酸化物からなるものとなる。
このように圧電体層70を形成した後は、図9(a)に示すように、圧電体層70上に白金等からなる第2電極80をスパッタリング法等で形成し、各圧力発生室12に対向する領域に圧電体層70及び第2電極80を同時にパターニングして、第1電極60と圧電体層70と第2電極80からなる圧電素子300を形成する。なお、圧電体層70と第2電極80とのパターニングでは、所定形状に形成したレジスト(図示なし)を介してドライエッチングすることにより一括して行うことができる。その後、必要に応じて、600℃〜800℃の温度域でポストアニールを行ってもよい。これにより、圧電体層70と第1電極60や第2電極80との良好な界面を形成することができ、かつ、圧電体層70の結晶性を改善することができる。
次に、図9(b)に示すように、流路形成基板用ウェハー110の全面に亘って、例えば、金(Au)等からなるリード電極90を形成後、例えば、レジスト等からなるマスクパターン(図示なし)を介して各圧電素子300毎にパターニングする。
次に、図9(c)に示すように、流路形成基板用ウェハー110の圧電素子300側に、シリコンウェハーであり複数の保護基板30となる保護基板用ウェハー130を接着剤35を介して接合した後に、流路形成基板用ウェハー110を所定の厚さに薄くする。
次に、図10(a)に示すように、流路形成基板用ウェハー110上に、マスク膜52を新たに形成し、所定形状にパターニングする。
そして、図10(b)に示すように、流路形成基板用ウェハー110をマスク膜52を介してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)することにより、圧電素子300に対応する圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15等を形成する。
その後は、流路形成基板用ウェハー110及び保護基板用ウェハー130の外周縁部の不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去する。そして、流路形成基板用ウェハー110の保護基板用ウェハー130とは反対側の面のマスク膜52を除去した後にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、保護基板用ウェハー130にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板用ウェハー110等を図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによって、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIとする。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、流路形成基板10として、シリコン単結晶基板を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、SOI基板、ガラス等の材料を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、基板(流路形成基板10)上に第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を順次積層した圧電素子300を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子にも本発明を適用することができる。
また、これら実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図11は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図11に示すインクジェット式記録装置IIにおいて、インクジェット式記録ヘッドIを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
なお、上述した実施形態2では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
また、本発明は、インクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドに搭載される圧電素子に限られず、超音波発信機等の超音波デバイス、超音波モーター、赤外センサー、超音波センサー、感熱センサー、圧力センサー、焦電センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー等の各種センサー等の圧電素子にも同様に適用することができる。また、本発明は強誘電体メモリー等の強誘電体素子や、マイクロ液体ポンプ、薄膜セラミックスコンデンサー、ゲート絶縁膜等にも同様に適応することができる。
I インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 II インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 マニホールド部、 32 圧電素子保持部、 40 コンプライアンス基板、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 100 マニホールド、 120 駆動回路、 121 接続配線、 300 圧電素子

Claims (8)

  1. ビスマス及び鉄を含む金属錯体混合物と、エチルセルロースと、ターピネオールと、溶媒と、を含むことを特徴とする圧電セラミックス膜形成用組成物。
  2. 前記金属錯体混合物がさらに他の金属を含むことを特徴とする請求項1に記載の圧電セラミックス膜形成用組成物。
  3. 前記エチルセルロースと前記ターピネオールの総量における前記エチルセルロースの割合が10質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電セラミックス膜形成用組成物。
  4. 前記金属錯体混合物と前記溶媒との総量100質量部に対して前記エチルセルロースを0.27〜0.36質量部含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧電セラミックス膜形成用組成物。
  5. 前記溶媒は、極性溶媒を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧電セラミックス膜形成用組成物。
  6. 前記圧電セラミックス膜形成用組成物は、MOD溶液又はゾル−ゲル溶液であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧電セラミックス膜形成用組成物。
  7. 圧電体層と前記圧電体層に設けられた電極とを備えた圧電素子の製造方法であって、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の圧電セラミックス膜形成用組成物を塗布して圧電セラミックス膜前駆体膜を形成する工程と、前記圧電セラミックス膜前駆体膜を加熱により結晶化させて前記圧電体層を構成する圧電セラミックス膜を形成する工程と、を備えることを特徴とする圧電素子の製造方法。
  8. 請求項7に記載の圧電素子の製造方法により圧電素子を形成する工程を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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