JP2012139919A - 液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射装置、及び圧電素子の製造方法 - Google Patents

液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射装置、及び圧電素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 環境負荷が小さく且つ(100)面に結晶が優先配向した圧電体層を備えた液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射装置、及び圧電素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むゾル−ゲル溶液と、カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むMOD溶液と、を少なくとも混合することにより圧電体膜形成用組成物を調製する工程と、圧電体膜形成用組成物を塗布して圧電体前駆体膜71を形成する工程と、圧電体前駆体膜71を加熱して結晶化することにより圧電体膜72を形成する工程と、を具備する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、圧電体層と電極とが設けられた圧電素子を有する液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射装置及び圧電素子の製造方法に関する。
液体噴射ヘッドに用いられる圧電素子としては、電気的機械変換機能を呈する圧電材料、例えば、結晶化した誘電材料からなる圧電体層を、2つの電極で挟んで構成されたものがある。このような圧電素子は、例えば撓み振動モードのアクチュエーター装置として液体噴射ヘッドに搭載される。液体噴射ヘッドの代表例としては、例えば、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴として吐出させるインクジェット式記録ヘッドがある。
このような圧電素子を構成する圧電体層(圧電セラミックス)として用いられる圧電材料には高い圧電特性が求められており、代表例として、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が挙げられる(特許文献1参照)。
しかしながら、環境問題の観点から、鉛の含有量を抑えた圧電材料が求められている。そこで、鉛を含有しない圧電材料として、ニオブ酸カリウムナトリウム系の圧電材料が提案されている(特許文献2参照)。ニオブ酸カリウムナトリウム系の圧電材料は、高い圧電特性と、高いキュリー温度Tcを示すものであり、非鉛圧電材料として有効なものである。
特開2001−223404号公報 特開2009−10367号公報
ここで、圧電体層の結晶の配向は、変位量や安定性などの液体噴射特性に影響すると考えられており、圧電体層を所望の配向にすることが望まれているが、ニオブ酸カリウムナトリウム系の圧電材料は、電極材料として使用する白金やイリジウム等の貴金属上で配向膜になり難いという問題がある。チタン酸ストロンチウムやルテニウム酸ストロンチウム等の単結晶基板を使用することにより、ニオブ酸カリウムナトリウム系の圧電材料からなる圧電体層を配向膜とすることもできるが、これらは非常に高価であるため、コストがかかるという問題があった。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドに限定されず、他の装置に搭載されるアクチュエーター装置等の圧電素子においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、環境負荷が小さく且つ(100)面に結晶が優先配向した圧電体層を備えた液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射装置、及び圧電素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、ノズル開口に連通する圧力発生室と、圧電体層と前記圧電体層に設けられた電極とを備えた圧電素子と、を備える液体噴射ヘッドの製造方法であって、カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むゾル−ゲル溶液と、カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むMOD溶液と、を少なくとも混合することにより圧電体膜形成用組成物を調製する工程と、前記圧電体膜形成用組成物を塗布して圧電体前駆体膜を形成する工程と、前記圧電体前駆体膜を加熱して結晶化することにより圧電体膜を形成する工程と、を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる態様では、Aサイトにカリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなる圧電体層を(100)面に優先配向させることができる。また、圧電体層の鉛の含有量を抑えられるため環境への負荷を低減できる。
前記圧電体膜形成用組成物を調製する工程では、(前記ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(前記MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が30:70〜70:30となるように前記ゾル−ゲル溶液と前記MOD溶液とを混合するのが好ましい。これによれば、Aサイトにカリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物からなる圧電体層の(100)面配向度をより向上させることができる。
本発明の好適な実施態様としては、前記圧電体層は、(111)面に優先配向した白金からなる電極上に形成するものが挙げられる。本発明によれば、例えば、(111)面に優先配向した白金からなる電極上にも(100)面に優先配向した圧電体層を形成することができる。
本発明の好適な実施態様としては、前記ゾル−ゲル溶液が、さらに、ビスマス及び鉄を含み、前記MOD溶液が、さらに、ビスマス及び鉄を含むものが挙げられる。これによれば、Aサイトにカリウム、ナトリウム、及びビスマスを含み、Bサイトにニオブ及びニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなる圧電体層を(100)面に優先配向させることができる。また、圧電体層のリーク電流を抑制したものとすることができる。
本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、Aサイトにカリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなり、(100)面に優先配向した圧電体層を備えた液体噴射装置となる。また、圧電体層の鉛の含有量を抑えられるため環境への負荷を低減したものとなる。
本発明の他の態様は、圧電体層と前記圧電体層に設けられた電極とを備えた圧電素子の製造方法であって、カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むゾル−ゲル溶液と、カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むMOD溶液と、を少なくとも混合することにより圧電体膜形成用組成物を調製する工程と、前記圧電体膜形成用組成物を塗布して圧電体前駆体膜を形成する工程と、前記圧電体前駆体膜を加熱して結晶化することにより圧電体膜を形成する工程と、を具備することを特徴とする圧電素子の製造方法にある。
かかる態様では、Aサイトにカリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなる圧電体層を(100)面に優先配向させることができる。また、圧電体層の鉛の含有量を抑えられるため環境への負荷を低減できる。
実施形態1に係る記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図及び断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 サンプル7のXRD測定結果を示すグラフである。 サンプル1のXRD測定結果を示すグラフである。 サンプル2のXRD測定結果を示すグラフである。 サンプル3のXRD測定結果を示すグラフである。 サンプル4のXRD測定結果を示すグラフである。 サンプル5のXRD測定結果を示すグラフである。 サンプル6のXRD測定結果を示すグラフである。 サンプル3及び6の圧電体層断面をSEM観察した写真である。 サンプル7の圧電体層表面をSEM観察した写真である。 サンプル3の圧電体層表面をSEM観察した写真である。 サンプル6の圧電体層表面をSEM観察した写真である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略構成を示す図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及びそのA−A′線断面図である。
本実施形態の流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなり、その一方の面には二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。
流路形成基板10には、複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部13が形成され、連通部13と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14及び連通路15を介して連通されている。連通部13は、後述する保護基板のマニホールド部31と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールドの一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。なお、本実施形態では、流路の幅を片側から絞ることでインク供給路14を形成したが、流路の幅を両側から絞ることでインク供給路を形成してもよい。また、流路の幅を絞るのではなく、厚さ方向から絞ることでインク供給路を形成してもよい。本実施形態では、流路形成基板10には、圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15からなる液体流路が設けられていることになる。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板、ステンレス鋼等からなる。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜55が形成されている。
さらに、この絶縁体膜55上には、第1電極60と、厚さが10μm以下、好ましくは0.5〜1.5μmの薄膜の圧電体層70と、第2電極80とが、積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、第1電極60を圧電素子300の共通電極とし、第2電極80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせてアクチュエーター装置と称する。本実施形態では、絶縁体膜55上に直接第1電極60を設けたが、圧電素子300と絶縁体膜55の密着性を向上させる等のために、絶縁体膜55と第1電極60との間に酸化チタン等からなる層を設けるようにしてもよい。なお、上述した例では、弾性膜50、絶縁体膜55、及び第1電極60が振動板として作用するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、弾性膜50や絶縁体膜55を設けなくてもよい。また、圧電素子300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
第1電極60は、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)や、これらを積層したもの、これらを酸化、合金化、又は混合化したものである。本実施形態では、第1電極60は(111)面に優先配向した白金からなるものとした。なお、本発明において「(111)面に優先配向している」とは、全ての結晶が(111)面に配向している場合と、結晶の50%以上が(111)面に配向している場合とを含むものである。本実施形態の白金からなる第1電極60は、例えば、結晶の90%以上が(111)面に配向している。
また、本実施形態においては、圧電体層70は、詳しくは後述する所定の圧電体膜形成用組成物を用いて形成されたものであり、Aサイトに、カリウム(K)及びナトリウム(Na)を含み、Bサイトにニオブ(Nb)を含むペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなるものである。なお、このペロブスカイト構造、すなわち、ABO型構造のAサイトは酸素が12配位しており、また、Bサイトは酸素が6配位して8面体(オクタヘドロン)をつくっており、このAサイトにカリウム及びナトリウムが、Bサイトにニオブが位置している。
本実施形態にかかる圧電材料としては、ニオブ酸カリウムナトリウム((K,Na)NbO、以下KNNとする)、ニオブ酸カリウムナトリウムリチウム((K,Na,Li)NbO)、ニオブ酸タンタル酸カリウムナトリウムリチウム((K,Na,Li)(Nb,Ta)O)等のKNN系のペロブスカイト構造の複合酸化物や、これらの複合酸化物と、鉄酸ビスマス(BiFeO、以下BFOとする)、マンガン酸ビスマス(BiMnO)、ジルコン酸カルシウム(CaZrO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ビスマスナトリム((Bi,Na)TiO)等の金属酸化物と、を含有するものが挙げられる。なお、圧電材料がペロブスカイト構造の複合酸化物と金属酸化物とを含有する場合は、金属酸化物がペロブスカイト構造の複合酸化物のAサイトやBサイトに位置していてもよく、ペロブスカイト構造の複合酸化物の粒界に存在していてもよい。本実施形態では、圧電体層70は、KNNとBFOとを含む圧電材料からなるものとした。
圧電体層70は、後述する所定の圧電体膜形成用組成物を用いて製造されることにより、結晶が(100)面に優先配向している。なお、本発明において「(100)面に優先配向している」とは、50%以上の結晶が(100)面に配向している、言い換えれば、結晶の(100)面配向率が50%以上であることをいう。ここで、圧電体層70の結晶の(100)面配向率は、圧電体層70が薄膜からなるため、微小領域X線回折装置等によって測定することができる。結晶の(100)面配向率は、例えば、上記の微小領域X線回折装置によるX線回折測定(2θ/θ)における測定対象の結晶に起因する領域のX線回折パターンと、下記の計算式から算出することができる。
[式1]
結晶の(100)面配向率(%)=[測定対象の結晶の(100)面の回折ピーク強度]/[測定対象の結晶に起因するすべての回折ピーク強度の総和]×100
本実施形態にかかる圧電体層は、(100)面配向率が50%以上であり、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。
ペロブスカイト構造の複合酸化物からなる圧電体層は、通常は下層の配向(本実施形態の場合、第1電極60の配向)を受け継ぎやすいが、後述する製造方法により形成した圧電体層70は、(100)面に優先配向したものとなる。すなわち、後述する製造方法により形成した圧電体層70は、(111)面に優先配向している白金からなる第1電極60の上に直接設けても、(100)面に優先配向する。
上述したように、圧電体層70を(100)面に優先配向させることにより、圧電素子300の圧電変位量を向上させることができる。
また、圧電体層70は、後述する所定の圧電体膜形成用組成物を用いて製造されることにより、表面モホロジーが良好なものとなっている。言い換えれば、圧電体層70は、緻密な膜からなる。これにより、リーク電流の発生をより抑制したものとすることができ、また、圧電体層70の電圧印加時のクラックの発生を抑制することができ、耐久性に優れたものとすることができる。
このような圧電素子300の個別電極である各第2電極80には、インク供給路14側の端部近傍から引き出され、絶縁体膜55上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上、すなわち、第1電極60、絶縁体膜55及びリード電極90上には、マニホールド100の少なくとも一部を構成するマニホールド部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接合されている。このマニホールド部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100を構成している。また、流路形成基板10の連通部13を圧力発生室12毎に複数に分割して、マニホールド部31のみをマニホールドとしてもよい。さらに、例えば、流路形成基板10に圧力発生室12のみを設け、流路形成基板10と保護基板30との間に介在する部材(例えば、弾性膜50、絶縁体膜55等)にマニホールド100と各圧力発生室12とを連通するインク供給路14を設けるようにしてもよい。
また、保護基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。圧電素子保持部32は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電素子300から引き出されたリード電極90の端部近傍は、貫通孔33内に露出するように設けられている。
また、保護基板30上には、並設された圧電素子300を駆動するための駆動回路120が固定されている。この駆動回路120としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路120とリード電極90とは、ボンディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線121を介して電気的に接続されている。
また、このような保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料からなり、この封止膜41によってマニホールド部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、比較的硬質の材料で形成されている。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIでは、図示しない外部のインク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路120からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し、弾性膜50、絶縁体膜55、第1電極60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
次に、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造方法の一例について、図3〜図7を参照して説明する。なお、図3〜図7は、圧力発生室の長手方向の断面図である。
まず、図3(a)に示すように、シリコンウェハーである流路形成基板用ウェハー110の表面に弾性膜50を構成する二酸化シリコン(SiO)等からなる二酸化シリコン膜を熱酸化等で形成する。次いで、図3(b)に示すように、弾性膜50上に、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜55を形成する。次に、絶縁体膜55上に、必要に応じてチタンからなる層を設ける。
次いで、図4(a)に示すように、絶縁体膜55上、又は、必要に応じて設けたチタンからなる層上に、白金等からなる第1電極60をスパッタリング法等により全面に形成する。この第1電極60の製造条件、具体的には温度、圧力、パワー密度などのスパッタリング条件を適宜調整することにより、製造される第1電極60の結晶を制御することができ、(111)面に優先配向したものとなる。なお、第1電極60を構成する金属膜の厚さは特に限定されないが、例えば、厚さ5〜200nm程度とすればよい。
次いで、第1電極60上に、圧電体層70を積層する。圧電体層70は、CSD法(Chemical Solution Deposition)により形成する。
具体的には、まず、カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むゾル−ゲル溶液と、カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むMOD溶液と、を少なくとも混合することにより圧電体膜形成用組成物を調製する(圧電体膜形成用組成物調製工程)。ここでいう「ゾル−ゲル溶液」とは、ゾル−ゲル溶液として市販されているものを指し、例えば、金属アルコキシド等の金属錯体を加水分解することにより、分子内に金属と酸素とが架橋されたネットワーク構造を有するコロイド溶液が挙げられる。また、「MOD溶液」とは、MOD溶液として市販されているものを指し、例えば、有機金属塩等の金属錯体を有機溶媒へ溶解させたもの、すなわち、金属錯体と、有機溶媒との混合物が挙げられる。
この圧電体膜形成用組成物調製工程では、(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が10:90〜90:10、好ましくは30:70〜70:30となるようにゾル−ゲル溶液とMOD溶液とを混合して混合溶液を得る。言い換えれば、圧電体膜形成用組成物に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量におけるゾル−ゲル溶液に起因するカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量が10〜90%、好ましくは30〜70%となるように、ゾル−ゲル溶液とMOD溶液とを混合して混合溶液を得る。これによれば、圧電体層70を(100)面に優先配向させることができ、圧電体層70の(100)面配向率を50%以上、好ましくは70%以上とすることができる。
なお、KNN系材料からなる複合酸化物と、BFO等の金属酸化物とを含む圧電材料からなる圧電体層70を形成する場合は、上記ゾル−ゲル溶液及び/又はMOD溶液がかかる金属酸化物を構成する金属を含有していてもよく、上記混合溶液にBFO等の金属酸化物を構成する金属を含む錯体溶液を添加してもよい。なお、金属酸化物を構成する金属を含む錯体溶液を添加する場合は、錯体溶液がゾル−ゲル溶液であってもMOD溶液であってもよく、両者を混合したものであってもよい。
ゾル−ゲル溶液及びMOD溶液は、それぞれ、K、Na、Nb、及び必要に応じて含まれるBiやFeをそれぞれ含む金属錯体を、各金属が所望のモル比となるように混合することにより得られるものである。K、Na、Bi、Nb、Feをそれぞれ含む金属錯体としては、例えば、金属アルコキシド、有機酸塩、βジケトン錯体などを用いることができる。Kを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸カリウム、酢酸カリウム、カリウムアセチルアセトナート、カリウムエトキシドなどが挙げられる。Naを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ナトリウムアセチルアセトナート、ナトリウムエトキシドなどが挙げられる。Biを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸ビスマス、酢酸ビスマスなどが挙げられる。Nbを含む金属錯体としては、例えばニオブエトキシド、2−エチルヘキサン酸ニオブ、ニオブペンタエトキシドなどが挙げられる。Feを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸鉄などが挙げられる。勿論、K、Na、Bi、Nb、Feを二種以上含む金属錯体を用いてもよい。なお、各金属錯体は、各金属が所望のモル比となるように混合すればよい。
次に、図4(b)に示すように、K、Na、Nbを目的とする組成比になる割合で含むゾル−ゲル溶液と、K、Na、Nbを目的とする組成比になる割合で含むMOD溶液と、を所定の割合で混合した圧電体膜形成用組成物を、スピンコート法、ディップコート法、インクジェット法などを用いて、第1電極60上に塗布して圧電体前駆体膜71を形成する(塗布工程)。
次いで、この圧電体前駆体膜71を所定温度(例えば100〜200℃)に加熱して一定時間乾燥させる(乾燥工程)。次に、乾燥した圧電体前駆体膜71を所定温度(例えば250〜500℃)に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(脱脂工程)。なお、ここで言う脱脂とは、圧電体前駆体膜71に含まれる有機成分を、例えば、NO、CO、HO等として離脱させることである。乾燥工程や脱脂工程の雰囲気は限定されず、大気中でも不活性ガス中でもよい。
次に、図4(c)に示すように、圧電体前駆体膜71を所定温度、例えば500〜800℃程度に加熱して一定時間保持することによって結晶化させ、圧電体膜72を形成する(焼成工程)。この焼成工程においても、雰囲気は限定されず、大気中でも不活性ガス中でもよい。
なお、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程で用いられる加熱装置としては、例えば、赤外線ランプの照射により加熱するRTA(Rapid Thermal Annealing)装置やホットプレート等が挙げられる。
次に、図5(a)に示すように、圧電体膜72上に所定形状のレジスト(図示無し)をマスクとして例えば電極60及び圧電体膜72の1層目をそれらの側面が傾斜するように同時にパターニングする。
次いで、レジストを剥離した後、上述した塗布工程、乾燥工程、脱脂工程、及び焼成工程を備える圧電体膜形成工程を複数回繰り返すことで、図5(b)に示すように、複数層の圧電体膜72からなる所定厚さの圧電体層70を形成する。なお、塗布工程、乾燥工程、及び脱脂工程を複数回繰り返した後に焼成工程を行ってもよい。ちなみに、本実施形態では、圧電体層70が複数層の圧電体膜72で構成されたものについて説明したが、圧電体層70は1層の圧電体膜72からなるものであってもよい。
このように圧電体層70を形成した後は、図6(a)に示すように、圧電体層70上に白金等からなる第2電極80をスパッタリング法等で形成し、各圧力発生室12に対向する領域に圧電体層70及び第2電極80を同時にパターニングして、第1電極60と圧電体層70と第2電極80からなる圧電素子300を形成する。なお、圧電体層70と第2電極80とのパターニングでは、所定形状に形成したレジスト(図示なし)を介してドライエッチングすることにより一括して行うことができる。その後、必要に応じて、600℃〜800℃の温度域でポストアニールを行ってもよい。これにより、圧電体層70と第1電極60や第2電極80との良好な界面を形成することができ、かつ、圧電体層70の結晶性を改善することができる。
次に、図6(b)に示すように、流路形成基板用ウェハー110の全面に亘って、例えば、金(Au)等からなるリード電極90を形成後、例えば、レジスト等からなるマスクパターン(図示なし)を介して各圧電素子300毎にパターニングする。
次に、図6(c)に示すように、流路形成基板用ウェハー110の圧電素子300側に、シリコンウェハーであり複数の保護基板30となる保護基板用ウェハー130を接着剤35を介して接合した後に、流路形成基板用ウェハー110を所定の厚さに薄くする。
次に、図7(a)に示すように、流路形成基板用ウェハー110上に、マスク膜52を新たに形成し、所定形状にパターニングする。
そして、図7(b)に示すように、流路形成基板用ウェハー110をマスク膜52を介してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)することにより、圧電素子300に対応する圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15等を形成する。
その後は、流路形成基板用ウェハー110及び保護基板用ウェハー130の外周縁部の不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去する。そして、流路形成基板用ウェハー110の保護基板用ウェハー130とは反対側の面のマスク膜52を除去した後にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、保護基板用ウェハー130にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板用ウェハー110等を図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによって、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIとする。
上述した製造方法によれば、Aサイトにカリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物からなる圧電体層を(100)面に優先配向させることができる。これは、結晶化温度が比較的低いゾル−ゲル溶液と結晶化温度が比較的高いMOD溶液とを混合することにより、結晶化温度が高くなり、結晶が配向しやすくなるためであると考えられる。なお、ゾル−ゲル溶液のみを用いて圧電体層を形成した場合は、結晶化温度が低くなるため結晶核ができやすく、それぞれの結晶核の配向が異なるものとなるために、ランダム配向になりやすいと考えられる。一方、MOD溶液のみを用いて圧電体層を形成した場合は、配向した結晶核を形成することができないために、ランダム配向となると考えられる。
また、ゾル−ゲル溶液のみを用いて圧電体層を形成した場合は、結晶粒が小さくなってしまうが、上述した製造方法によれば、圧電体層を(100)面に優先配向させると同時に、表面モホロジーの良好なものとすることができる。
本発明の製造方法では、単結晶基板やシード層を用いることなく、容易に、低コストで(100)面に優先配向した圧電体層を形成することができる。なお、本実施形態では、(111)配向の白金からなる電極上に(100)面に優先配向した圧電体層を形成したが、勿論、他の材料からなる層の上に形成しても、同様に(100)面に優先配向させた圧電体層70を形成することができる。例えば、ランタンニッケルオキサイドからなる層の上に、圧電体層を形成した場合は、圧電体層70の(100)面配向度をより高いものとすることができる。
また、本発明の製造方法によれば、圧電体層の鉛の含有量を抑えられるため環境への負荷を低減できる。
以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(サンプル1)
(圧電体膜前駆体溶液の作成)
K、Na、Bi、Nb、Feの有機金属化合物を所定の割合で混合して、圧電体膜前駆体溶液を得た。具体的には、K:Na:Nbのモル比が0.5:0.5:1であるゾル−ゲル溶液(KNaNb薄膜形成剤,酸化物計算濃度10wt%,主溶剤1−ブタノール;三菱マテリアル社製)と、K:Na:Nbのモル比が0.5:0.5:1であるMOD溶液(KNaNb−B,濃度0.5mol/kg、主溶剤n−ブタノール;株式会社高純度化学研究所製)と、を混合して、KNN混合溶液を得た。なお、ゾル−ゲル溶液とMOD溶液との混合比は、(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が10:90となるように混合した。
そして、2−エチルヘキサン酸ビスマスと、2−エチルヘキサン酸鉄とを混合して、Bi:Feのモル比が1:1であるBFOゾル−ゲル溶液を得た。
KNN溶液と、BFO溶液とを混合して、KNN:BFOのモル比が100:3となるように混合し、これに1−ブタノールを添加して、圧電体膜前駆体溶液を得た。
(圧電体素子の作成)
まず、シリコン基板の表面に熱酸化により二酸化シリコン膜を形成した。次に、二酸化シリコン膜上にスパッタ法によりジルコニウム膜を作製し、熱酸化することで酸化ジルコニウム膜を形成した。次に、酸化ジルコニウム膜上に20nmの二酸化チタンを積層し、その上部に(111)に配向した白金を130nm積層し、第1電極とした。
次いで、第1電極上に圧電体前駆体膜をスピンコート法により形成した。具体的には、まず、上記圧電体膜形成用組成物(前駆体溶液)を酸化チタン膜及び第1電極が形成された上記基板上に滴下し、500rpmで基板を回転させて5秒塗布し、次に、2500rpmで基板を回転させて25秒塗布し、圧電体前駆体膜を形成した(塗布工程)。次に150℃で2分間乾燥させ、350℃で4分間乾燥・脱脂を行った(乾燥及び脱脂工程)。この塗布工程・乾燥及び脱脂工程を3回繰り返した後に、RTA(Rapid Thermal Annealing)で700℃、5分間焼成を行った(焼成工程)。これにより、KNNとBFOの混晶としての組成を有する複合酸化物(以下、KNN−BFO結晶と記載する)からなる圧電体層を形成した。
その後、圧電体層上に、第2電極としてDCスパッタ法により膜厚100nmの白金膜を形成した後、RTAを用いて650℃、5分間焼成を行うことで、第2電極を形成し、圧電素子を形成した。
(サンプル2)
圧電体膜前駆体溶液が(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が30:70となるようにした以外は、サンプル1と同様にして、圧電素子を形成した。
(サンプル3)
圧電体膜前駆体溶液が(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が50:50となるようにした以外は、サンプル1と同様にして、圧電素子を形成した。
(サンプル4)
圧電体膜前駆体溶液が(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が70:30となるようにした以外は、サンプル1と同様にして、圧電素子を形成した。
(サンプル5)
圧電体膜前駆体溶液が(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が90:10となるようにした以外は、サンプル1と同様にして、圧電素子を形成した。
(サンプル6)
圧電体膜前駆体溶液が(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が100:0となるようにした以外は、サンプル1と同様にして、圧電素子を形成した。
(サンプル7)
圧電体膜前駆体溶液が(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が0:100となるようにした以外は、サンプル1と同様にして、圧電素子を形成した。
(試験例1)
サンプル1〜7の各圧電素子について、Bruker AXS社製の「D8 Discover;微小領域X線回折装置」を用い、X線源にCuKα線を使用し、室温で、圧電体層の薄膜X線回折パターンを求めた。サンプル1〜7の回折強度−回折角2θの相関関係を示す図であるX線回折パターンを、図8〜14に示す。
この結果、サンプル1〜7はいずれもペロブスカイト型構造由来の回折ピークが観測され、圧電体層がペロブスカイト型構造であることが確認された。
また、上記のX線回折測定(2θ/θ測定)において、KNN−BFO結晶に起因する領域、具体的には、2θ角度が20°≦2θ≦38°の範囲におけるX線回折パターンと下記の計算式から、圧電体層の(100)面配向率を算出した。なお、「KNN(100)面の回折ピーク」は、22.00°≦2θ≦23.50°の範囲にある回折ピークとし、「20°≦2θ≦38°の範囲にある全てのKNN結晶に起因する回折ピーク」には、「KNN(100)面の回折ピーク」と、「KNN(110)面の回折ピーク」とを考慮した。結果を表1に示す。
[式2]
圧電体層の(100)面配向率(%)=[KNN-BFO結晶の(100)面の回折ピーク強度]/[KNN-BFO結晶に起因するすべての回折ピーク強度の総和]×100
表1の結果から、ゾル−ゲル溶液とMOD溶液を混合していないサンプル6及び7は、KNN−BFO結晶からなる圧電体層が(100)面に優先配向していなかったのに対し、ゾル−ゲル溶液とMOD溶液を混合したサンプル1〜5では、KNN−BFO結晶からなる圧電体層が(100)面に優先配向していた。また、(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が30:70〜70:30としたサンプル2〜4では、圧電体層の(100)面配向率が74.1%以上であり、サンプル6及び7と比較して、配向率が著しく向上していることがわかった。
(試験例2)
サンプル1〜7について、第2電極を形成する前に、断面を5,000倍の走査電子顕微鏡(SEM)により観察した。結果の一例として、サンプル3の結果を図15(a)に、サンプル6の結果を図15(b)に示す。
(試験例3)
サンプル1〜7について、第2電極を形成する前に、圧電体層の表面を5000倍の走査電子顕微鏡(SEM)により観察した。結果の一例として、サンプル7の結果を図16に、サンプル3の結果を図17に、サンプル6の結果を図18に示す。この結果、MOD溶液を用いていないサンプル6は、結晶粒が小さかったのに対し、MOD溶液を用いたサンプル1〜5では、KNN−BFOの結晶粒が大きくなり、膜がより緻密となることで表面モホロジーが良好となることが確認された。
試験例1〜3の結果より、ゾル−ゲル溶液とMOD溶液を混合した圧電体膜形成用組成物を用いることにより、KNN−BFO結晶からなる圧電体層を(100)面に優先配向させることができることが確認された。特に、(ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が30:70〜70:30となるようにゾル−ゲル溶液とMOD溶液を混合した圧電体膜形成用組成物を用いた場合、圧電体層の(100)面配向率が著しく向上することがわかった。
また、ゾル−ゲル溶液とMOD溶液を混合することにより、ゾル−ゲル溶液のみを用いる場合と比較して、表面モホロジーが向上することがわかった。これより、ゾル−ゲル溶液とMOD溶液の混合比を調整することにより、結晶形態の制御をすることができることがわかった。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、流路形成基板10として、シリコン単結晶基板を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、SOI基板、ガラス等の材料を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、基板(流路形成基板10)上に第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を順次積層した圧電素子300を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子にも本発明を適用することができる。
また、これら実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図19は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図19に示すように、インクジェット式記録ヘッドIを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
図19に示す例では、インクジェット式記録ヘッドユニット1A、1Bは、それぞれ1つのインクジェット式記録ヘッドIを有するものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、1つのインクジェット式記録ヘッドユニット1A又は1Bが2以上のインクジェット式記録ヘッドを有するようにしてもよい。
なお、上述した実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
本発明の圧電素子は、上述したように、インクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドの圧電素子に好適なものであるが、これに限定されるものではない。例えば、超音波発信機等の超音波デバイス、超音波モーター、圧電トランス、並びに赤外線センサー、超音波センサー、感熱センサー、圧力センサー及び焦電センサー等の各種センサー等の圧電素子に適用することができる。
I インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 マニホールド部、 32 圧電素子保持部、 40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 55 絶縁体膜、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 100 マニホールド、 120 駆動回路、 300 圧電素子

Claims (6)

  1. ノズル開口に連通する圧力発生室と、
    圧電体層と前記圧電体層に設けられた電極とを備えた圧電素子と、を備える液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むゾル−ゲル溶液と、カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むMOD溶液と、を少なくとも混合することにより圧電体膜形成用組成物を調製する工程と、
    前記圧電体膜形成用組成物を塗布して圧電体前駆体膜を形成する工程と、
    前記圧電体前駆体膜を加熱して結晶化することにより圧電体膜を形成する工程と、を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  2. 前記圧電体膜形成用組成物を調製する工程では、(前記ゾル−ゲル溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量):(前記MOD溶液に含まれるカリウム、ナトリウム、及びニオブの総モル量)が30:70〜70:30となるように前記ゾル−ゲル溶液と前記MOD溶液とを混合することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  3. 前記圧電体層は、(111)面に優先配向した白金からなる電極上に形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  4. 前記ゾル−ゲル溶液は、さらに、ビスマス及び鉄を含み、前記MOD溶液は、さらに、ビスマス及び鉄を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法により製造された液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
  6. 圧電体層と前記圧電体層に設けられた電極とを備えた圧電素子の製造方法であって、
    カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むゾル−ゲル溶液と、カリウム、ナトリウム、及びニオブを含むMOD溶液と、を少なくとも混合することにより圧電体膜形成用組成物を調製する工程と、
    前記圧電体膜形成用組成物を塗布して圧電体前駆体膜を形成する工程と、
    前記圧電体前駆体膜を加熱して結晶化することにより圧電体膜を形成する工程と、を具備することを特徴とする圧電素子の製造方法。
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