JP2012167595A - 可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二重軸構造のカム軸を有する可変動弁装置であって、可変動弁装置の全長が長くなるのを抑制しつつ内燃機関の2つの機関弁の位相を独立して制御することができる可変動弁装置を提供する。
【解決手段】可変動弁装置(10)は、内燃機関(100)の第1の機関弁を駆動する内部カム軸(21)と、内部カム軸の外側に内部カム軸と同一の回転中心線(23)を有して配置されて内燃機関の第2の機関弁を駆動する外部カム軸(22)と、を備える二重軸構造のカム軸(20)と、内部カム軸の回転中心線上に配置されて内部カム軸の位相を制御する第1のアクチュエータ(60a)と、内燃機関の第1のアクチュエータが配置されている側と同じ側のクランク軸線(103)上に配置されて外部カム軸の位相を制御する第2のアクチュエータ(60b)と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、可変動弁装置、特に二重軸構造のカム軸を有する可変動弁装置に関する。
従来、内燃機関の可変動弁装置として、内部カム軸と内部カム軸の外側に内部カム軸と同一の回転中心線を有して配置された外部カム軸とを有する二重軸構造のカム軸を備える可変動弁装置が知られている。例えば特許文献1には、内燃機関の第1の機関弁を駆動する内部カム軸と内燃機関の第2の機関弁を駆動する外部カム軸とを有する二重軸構造のカム軸と、内部カム軸の位相を制御するアクチュエータと、を備える可変動弁装置が開示されている。特許文献1に係る可変動弁装置によれば、内燃機関の2つの機関弁のうち第1の機関弁の位相を制御することができる。
特表2010−502884号公報
特許文献1に係る可変動弁装置では、第2の機関弁の位相を制御するための構成を備えていないことから、内燃機関の2つの機関弁の位相を独立して制御することができない。また、2つの機関弁の位相を独立して制御するために、例えば外部カム軸の位相を制御するアクチュエータを外部カム軸の端部に新たに設けた場合、可変動弁装置の回転中心線方向の長さ(以下、可変動弁装置の全長と称する)が長くなってしまう。この場合、内燃機関の車両への搭載位置が制約されるおそれがある。
本発明は、二重軸構造のカム軸を有する可変動弁装置であって、可変動弁装置の全長が長くなるのを抑制しつつ内燃機関の2つの機関弁の位相を独立して制御することができる可変動弁装置を提供することを目的とする。
本発明に係る可変動弁装置は、内燃機関の第1の機関弁を駆動する内部カム軸と、前記内部カム軸の外側に前記内部カム軸と同一の回転中心線を有して配置されて前記内燃機関の第2の機関弁を駆動する外部カム軸と、を備える二重軸構造のカム軸と、前記内部カム軸の前記回転中心線上に配置されて前記内部カム軸の位相を制御する第1のアクチュエータと、前記内燃機関の前記第1のアクチュエータが配置されている側と同じ側のクランク軸線上に配置されて前記外部カム軸の位相を制御する第2のアクチュエータと、を備えることを特徴とする。
本発明に係る可変動弁装置によれば、第1のアクチュエータが内部カム軸の位相を制御し、第2のアクチュエータが外部カム軸の位相を制御することで、第1の機関弁および第2の機関弁の位相を独立して制御することができる。また、第2のアクチュエータが内燃機関の第1のアクチュエータが配置されている側と同じ側のクランク軸線上に配置されていることから、可変動弁装置の全長が長くなることが抑制されている。
上記構成において前記内燃機関は一つの気筒に2つの吸気弁を有し、前記第1の機関弁は2つの前記吸気弁のうち一方の前記吸気弁であり、前記第2の機関弁は他方の前記吸気弁である構成としてもよい。この構成によれば、可変動弁装置の全長が長くなるのを抑制しつつ内燃機関の2つの吸気弁の位相を独立して制御することができる。
上記構成において前記内燃機関は一つの気筒に2つの排気弁を有し、前記第1の機関弁は2つの前記排気弁のうち一方の前記排気弁であり、前記第2の機関弁は他方の前記排気弁である構成としてもよい。この構成によれば、可変動弁装置の全長が長くなるのを抑制しつつ内燃機関の2つの排気弁の位相を独立して制御することができる。
上記構成において前記第2のアクチュエータは、巻掛け伝動機構を介して前記外部カム軸の位相を制御してもよい。この構成によれば例えば第2のアクチュエータが歯車伝動機構を介して外部カム軸の位相を制御する場合に比較して、可変動弁装置の構成を簡素化することができる。
本発明によれば、二重軸構造のカム軸を有する可変動弁装置であって、可変動弁装置の全長が長くなるのを抑制しつつ内燃機関の2つの機関弁の位相を独立して制御することができる可変動弁装置を提供することができる。
図1(a)は、実施例1に係る可変動弁装置が内燃機関に搭載された状態における可変動弁装置および内燃機関を模式的に示す図である。図1(b)は、内燃機関の一つの気筒を上方から見た模式図である。 図2は、可変動弁装置の二重カム軸、アクチュエータおよび無端伝動帯を示す模式的断面図である。 図3(a)は内燃機関の運転状態が始動時の状態のバルブタイミングダイアグラムであり、図3(b)は内燃機関の運転状態がアイドル運転状態から軽負荷状態の場合のバルブタイミングダイアグラムであり、図3(c)は内燃機関の運転状態が中負荷状態から高負荷状態の場合のバルブタイミングダイアグラムである。 図4は制御装置のフローチャートの一例を示す図である。 図5(a)〜図5(c)は、比較例に係る可変動弁装置を示す模式的断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例1に係る可変動弁装置10について説明する。図1(a)は、本実施例に係る可変動弁装置10が内燃機関100に搭載された状態における可変動弁装置10および内燃機関100を模式的に示す図である。内燃機関100の構成は特に限定されるものではないが、本実施例に係る内燃機関100は一例として4つの気筒101(後述する図1(b)において図示されている)を備えている。4つの気筒101は、クランク軸102の回転中心線であるクランク軸線103(後述する図2において図示されている)の延伸方向に配列している。これ以降、クランク軸線103の一方の端部側から他方の端部側に向かう方向をX方向と称し、X方向と反対側の方向を−X方向と称する。本実施例において、X方向は内燃機関100から変速機へ向かう方向であり、内燃機関100が搭載された車両の前方から後方に向かう方向でもある。
図1(b)は、内燃機関100の一つの気筒101を上方から見た模式図である。気筒101には、機関弁としての吸気弁104a、吸気弁104b、排気弁105aおよび排気弁105bが配置されている。吸気弁104aは吸気弁104bよりもX方向側に配置されている。排気弁105aは排気弁105bよりもX方向側に配置されている。
図1(a)に示すように、可変動弁装置10は、二重カム軸20、カム軸30、回転体40a、回転体40b、回転体40c、無端伝動帯50、アクチュエータ60a、アクチュエータ60b、アクチュエータ60cおよび制御装置70を備えている。二重カム軸20は、吸気弁104aおよび吸気弁104bを駆動するためのカム軸である。カム軸30は排気弁105aおよび排気弁105bを駆動するためのカム軸である。
回転体40aは二重カム軸20の−X方向の端部に配置されている。回転体40bは内燃機関100のクランク軸102の−X方向の端部に配置されている。回転体40cはカム軸30の−X方向の端部に配置されている。回転体40a〜回転体40cとしては、スプロケット、プーリー等を用いることができる。本実施例においては、回転体40a〜回転体40cとしてスプロケットを用いる。なお、回転体40aは、二重カム軸20の−X方向の端部に直接配置されていてもよく、接続部材を介して間接的に配置されていてもよい。回転体40bは、クランク軸102の−X方向の端部に直接配置されていてもよく、接続部材を介して間接的に配置されていてもよい。回転体40cは、カム軸30の−X方向の端部に直接配置されていてもよく、接続部材を介して間接的に配置されていてもよい。
無端伝動帯50は回転体40a〜回転体40cに巻き掛かっている。無端伝動帯50としては、タイミングチェーン、タイミングベルト等を用いることができる。無端伝動帯50および回転体40a〜回転体40cは、巻掛け伝動機構としての機能を有している。
アクチュエータ60aおよびアクチュエータ60bは、二重カム軸20の位相を制御するための装置である。アクチュエータ60cはカム軸30の位相を制御するための装置である。
制御装置70は、アクチュエータ60a、アクチュエータ60bおよびアクチュエータ60cの動作を制御するための制御装置である。本実施例に係る制御装置70は油圧制御装置である。この場合、制御装置70は、ECU(Electronic Control Unit)、ECUからの信号に基づいてアクチュエータ60a〜アクチュエータ60cに供給する油圧を制御するOCV(Oil Control Valve)等を備えている。制御装置70は、クランク軸102の位置および内燃機関100の回転数を検出するクランクポジションセンサ80、アクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ81、その他の内燃機関100の運転状態を検出するための検出部からの検出結果を受けて、アクチュエータ60a〜アクチュエータ60cを制御する。
図2は、可変動弁装置10の二重カム軸20、アクチュエータ60a、アクチュエータ60bおよび無端伝動帯50を示す模式的断面図である。二重カム軸20は、内部カム軸21と外部カム軸22とを備えた二重軸構造のカム軸である。外部カム軸22は、内部カム軸21の外側に内部カム軸21と同一の回転中心線23を有して配置されている。内部カム軸21および外部カム軸22は、互いに独立して時計方向および反時計方向に所定の角度回転できるように構成されている。
内部カム軸21は、カム24a、カム25a、カム26aおよびカム27aを有している。外部カム軸22は、カム24b、カム25b、カム26bおよびカム27bを有している。内燃機関100の4つの気筒101を−X方向側の端部側から順に第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒と称した場合、カム24aおよびカム24bは、それぞれ第1気筒の吸気弁104aおよび吸気弁104bに対応している。カム25aおよびカム25bは、それぞれ第2気筒の吸気弁104aおよび吸気弁104bに対応している。カム26aおよびカム26bは、それぞれ第3気筒の吸気弁104aおよび吸気弁104bに対応している。カム27aおよびカム27bは、それぞれ第4気筒の吸気弁104aおよび吸気弁104bに対応している。
なお、カム24a〜カム27aの内部カム軸21への接続方法およびカム24b〜カム27bの外部カム軸22への接続方法は、内部カム軸21および外部カム軸22が互いに独立して所定の角度回転できるのであれば、特に限定されるものではない。本実施例においては、カム24b〜カム27bは、外部カム軸22の外表面にピン、ボルト等の締結部材を用いて接続されている。なお、カム24b〜カム27bは外部カム軸22の外表面に溶接されていてもよい。カム24a〜カム27aは、締結部材を用いて内部カム軸21に接続されている。具体的には、カム24a〜カム27aは、締結部材をカム24a〜カム27aの例えばカムヒール側から少なくとも内部カム軸21に至る部分にまで挿入することで、内部カム軸21に接続されている。この場合、外部カム軸22には、内部カム軸21が回転したときにカム24a〜カム27a用の締結部材が移動するための溝が形成されている。内部カム軸21が回転したとき、カム24a〜カム27aは外部カム軸22に対して摺動しながら回転する。
アクチュエータ60aは、内燃機関100の−X方向側に配置され且つ内部カム軸21の回転中心線23がアクチュエータ60aを貫通するような位置に配置されている。すなわちアクチュエータ60aは、内部カム軸21の−X方向側の回転中心線23上に配置されている。
アクチュエータ60aは、内部カム軸21の位相を制御するための動力発生装置である。本実施例においてはアクチュエータ60aの一例としてベーン式のアクチュエータを用いる。この場合、アクチュエータ60aは、ベーン61aとベーン61aを収容するハウジング62aとを備えている。ベーン61aは、制御装置70によって油圧制御されることで、ハウジング62aに対して相対的に回転する。なお、ベーン61aの回転中心線は回転中心線23と一致している。
ベーン61aが回転することで、ベーン61aに接続した内部カム軸21は外部カム軸22に対して相対的に回転する。その結果、内部カム軸21の位相は外部カム軸22の位相に対して独立して変更される。なお、ベーン61aの動力を内部カム軸21に伝達できる態様であれば、ベーン61aと内部カム軸21との接続態様は特に限定されず、例えばベーン61aは内部カム軸21の−X方向側の端部に直接接続されていてもよく、接続部材を介して間接的に接続されていてもよい。
以上のようにアクチュエータ60aは、内部カム軸21の位相を外部カム軸22の位相に対して独立して制御している。内部カム軸21の位相が外部カム軸22の位相に対して独立して制御されることで、内部カム軸21のカム24a〜カム27aに対応した吸気弁104aの位相も、吸気弁104bの位相に対して独立して制御される。
アクチュエータ60bは、内燃機関100の−X方向側に配置され且つクランク軸線103がアクチュエータ60bを貫通するような位置に配置されている。すなわちアクチュエータ60bは、内燃機関100のアクチュエータ60aが配置されている側と同じ側のクランク軸線103上に配置されている。
アクチュエータ60bは、外部カム軸22の位相を制御するための動力発生装置である。本実施例においてはアクチュエータ60bの一例として、ベーン式のアクチュエータを用いる。この場合、アクチュエータ60bは、ベーン61bとベーン61bを収容するハウジング62bとを備えている。ベーン61bは制御装置70によって油圧制御されることで、ハウジング62bに対して相対的に回転する。なお、ベーン61bの回転中心線はクランク軸線103と一致している。
アクチュエータ60bは、巻掛け伝動機構を介して外部カム軸22を駆動している。具体的にはアクチュエータ60bの動力は、回転体40b、無端伝動帯50および回転体40aを介して外部カム軸22に伝達される。アクチュエータ60bの動力が伝達された場合、外部カム軸22は内部カム軸21に対して相対的に回転する。その結果、外部カム軸22の位相は内部カム軸21の位相に対して独立して変更される。なお、ベーン61bの動力を回転体40bに伝達できる態様であれば、ベーン61bと回転体40bとの接続態様は特に限定されず、例えばベーン61bは回転体40bの−X方向側の端面に直接接続されていてもよく、接続部材を介して間接的に接続されていてもよい。
以上のようにアクチュエータ60bは、巻掛け伝動機構を介して外部カム軸22の位相を内部カム軸21の位相に対して独立して制御している。外部カム軸22の位相が内部カム軸21の位相に対して独立して制御されることで、外部カム軸22のカム24b〜カム27bに対応した吸気弁104bの位相も、吸気弁104aの位相に対して独立して制御される。
なお、図1(a)を参照して、アクチュエータ60cはカム軸30の−X方向の端部に回転体40cを介して接続されている。本実施例に係るアクチュエータ60cは、ベーン式のアクチュエータである。アクチュエータ60cとして公知の可変動弁装置に用いられるベーン式のアクチュエータを適用できる。よって、アクチュエータ60cの詳細な説明は省略する。なおアクチュエータ60a〜アクチュエータ60cは、ベーン式のアクチュエータに限定されるものではない。
続いて可変動弁装置10の作動について説明する。図3(a)〜図3(c)は、吸気弁および排気弁のバルブタイミングダイアグラムである。制御装置70は、内燃機関100の運転状態に基づいてアクチュエータ60a〜アクチュエータ60cを制御することで、吸気弁104a,104bおよび排気弁105a,105bのバルブタイミングを制御する。図3(a)は内燃機関100の運転状態が始動時の状態のバルブタイミングダイアグラムであり、図3(b)は内燃機関100の運転状態がアイドル運転状態から軽負荷状態の場合のバルブタイミングダイアグラムであり、図3(c)は内燃機関100の運転状態が中負荷状態から高負荷状態の場合のバルブタイミングダイアグラムである。なお、内燃機関100の運転状態は、内燃機関100の回転数、アクセル開度、燃料噴射量等を用いて検出することができる。本実施例において制御装置70は、一例として内燃機関100の回転数およびアクセル開度を用いて内燃機関の運転状態を検出する。
図3(a)〜図3(c)において、チャート110は、カム軸30によって駆動される排気弁105aおよび排気弁105bのバルブタイミングを示している。チャート111は、内部カム軸21によって駆動される吸気弁104aのバルブタイミングを示している。チャート112は、外部カム軸22によって駆動される吸気弁104bのバルブタイミングを示している。
また、図3(a)〜図3(c)において、バルブタイミングa〜バルブタイミングfが図示されている。バルブタイミングaは排気弁105aおよび排気弁105bの開弁タイミングを示し、バルブタイミングbは排気弁105aおよび排気弁105bの閉弁タイミングを示している。バルブタイミングcは吸気弁104aの開弁タイミングを示し、バルブタイミングdは吸気弁104aの閉弁タイミングを示している。バルブタイミングeは吸気弁104bの開弁タイミングを示し、バルブタイミングfは吸気弁104bの閉弁タイミングを示している。なお、図3(a)において、バルブタイミングa〜バルブタイミングfは、それぞれ48(CA)、7(CA)、−50(CA)、69(CA)、−10(CA)、29(CA)である。但しバルブタイミングa〜バルブタイミングfの数値は、これに限定されるものではない。
図3(a)に示すように、制御装置70は、内燃機関100の運転状態が始動時の状態の場合、吸気弁104aおよび吸気弁104bと排気弁105aおよび排気弁105bとの間のバルブオーバーラップ量がゼロになるようにアクチュエータ60a〜アクチュエータ60cを制御する。なお、本実施例において始動時の状態とは、内燃機関100の始動直後の状態をいう。
図3(b)に示すように、制御装置70は、内燃機関100の運転状態がアイドル運転状態から軽負荷状態の間の状態の場合、バルブオーバーラップが生じるようにアクチュエータ60a〜アクチュエータ60cを制御する。具体的には制御装置70は、内燃機関100の運転状態が始動時の状態を終了してアイドル運転状態に変化した場合、吸気弁104bが進角するようにアクチュエータ60bを制御する(チャート112)。
ここで可変動弁装置10においては、吸気弁104bが進角した場合、排気弁105aおよび排気弁105bが進角するおそれがある。排気弁105aおよび排気弁105bが吸気弁104bと共に進角したときに何ら措置を施さない場合、適切なバルブオーバーラップ量を得ることが困難になる。そこで、制御装置70は、図3(b)のチャート110が示すように、アクチュエータ60cを制御して排気弁105aおよび排気弁105bを遅角させることで、排気弁105aおよび排気弁105bが吸気弁104bの進角に伴って進角しないようにしている。また、制御装置70は、吸気弁104aが遅角するようにアクチュエータ60aを制御する(チャート111)。それにより、吸気弁104aは遅閉じになる。このようにして制御装置70は、内燃機関100の運転状態がアイドル運転状態から軽負荷状態の間の状態の場合、バルブオーバーラップ量を所定の値に制御している。
図3(c)に示すように、制御装置70は、内燃機関100の運転状態が中負荷状態から高負荷状態の間の状態の場合、バルブオーバーラップ量が図3(b)の場合よりもさらに大きくなるようにアクチュエータ60a〜アクチュエータ60cを制御する。具体的には制御装置70は、内燃機関100の運転状態が軽負荷状態から中負荷状態に変化した場合、吸気弁104aが進角するようにアクチュエータ60aを制御する(チャート111)。これにより吸気弁104aは早閉じになる。一方、制御装置70は、吸気弁104bのバルブタイミング並びに排気弁105aおよび排気弁105bのバルブタイミングが図3(b)の状態を維持するようにアクチュエータ60bおよびアクチュエータ60cを制御する。すなわち、図3(b)の状態から図3(c)の状態に変化した場合、制御装置70はアクチュエータ60aの駆動量のみ変化させ、アクチュエータ60bおよびアクチュエータ60cの駆動量は変化させない。このようにして制御装置70は、内燃機関100の運転状態が中負荷状態から高負荷状態の間の状態の場合、バルブオーバーラップ量を図3(b)のバルブオーバーラップ量よりも大きな値に制御している。
図4は制御装置70のフローチャートの一例を示す図である。制御装置70は図4のフローチャートを所定の周期で繰り返し実行する。まず、制御装置70は、内燃機関100の回転数およびアクセル開度に基づいて、内燃機関100の運転状態が始動時の状態か否かを判定する(ステップS10)。ステップS10において内燃機関100の運転状態が始動時の状態と判定された場合、制御装置70は、バルブオーバーラップ量(OL量)がゼロになるようにアクチュエータ60a〜アクチュエータ60cを制御する(ステップS20)。次いで制御装置70はフローチャートの実行を終了する。
ステップS10において内燃機関100の運転状態が始動時の状態と判定されなかった場合、制御装置70は、内燃機関100の運転状態がアイドル運転状態から軽負荷状態の間の状態であるか否かを判定する(ステップS30)。ステップS30において内燃機関100の運転状態がアイドル運転状態から軽負荷状態の間の状態であると判定された場合、制御装置70はバルブオーバーラップ量が第1の値(A)となるようにアクチュエータ60a〜アクチュエータ60cを制御する(ステップS40)。次いで制御装置70はフローチャートの実行を終了する。
ステップS30において内燃機関100の運転状態がアイドル運転状態から軽負荷状態の間の状態であると判定されなかった場合、制御装置70は内燃機関100の運転状態が中負荷状態から高負荷状態の間の状態であるか否かを判定する(ステップS50)。ステップS50において内燃機関100の運転状態が中負荷状態から高負荷状態の間の状態であると判定された場合、制御装置70はバルブオーバーラップ量が第1の値よりも大きい第2の値(B)になるようにアクチュエータ60a〜アクチュエータ60cを制御する(ステップS60)。次いで制御装置70はフローチャートの実行を終了する。ステップS50において内燃機関100の運転状態が中負荷状態から高負荷状態の間の状態であると判定されなかった場合、制御装置70はフローチャートの実行を終了する。以上のように制御装置70は、内燃機関100の運転状態に基づいてアクチュエータ60a、アクチュエータ60bおよびアクチュエータ60cを制御することで、バルブオーバーラップ量を調整している。
続いて、本実施例に係る可変動弁装置10の効果を比較例に係る可変動弁装置と比較しつつ説明する。図5(a)〜図5(c)は、比較例に係る可変動弁装置を示す模式的断面図である。図5(a)に示す比較例に係る可変動弁装置200aは、アクチュエータ60bを備えていない点で本実施例に係る可変動弁装置10と異なっている。このような可変動弁装置200aでは、吸気弁104aの位相を制御することはできるが、吸気弁104bの位相を制御することはできない。すなわち、可変動弁装置200aでは、吸気弁104aおよび吸気弁104bの位相をそれぞれ独立して制御することができない。これに対して本実施例に係る可変動弁装置10によれば、アクチュエータ60aおよびアクチュエータ60bを備えていることから、吸気弁104aおよび吸気弁104bの位相をそれぞれ独立して制御することができる。
図5(b)に示す比較例に係る可変動弁装置200bは、内部カム軸21を駆動するアクチュエータ60aがX方向側の回転中心線23上に配置され、外部カム軸22を駆動するアクチュエータ60bが−X方向側の回転中心線23上に配置されている。この場合、吸気弁104aおよび吸気弁104bの位相をそれぞれ独立して制御することができる。
しかしながら、アクチュエータ60aおよびアクチュエータ60bが二重カム軸20の両側に配置されていることで、可変動弁装置200bの回転中心線23方向の長さ(以下、可変動弁装置の全長と称する)が、可変動弁装置200aおよび本実施例に係る可変動弁装置10に比較して長くなっている。この場合、可変動弁装置200bが搭載された内燃機関100の車両への搭載位置が制限されてしまう。また、内燃機関100の燃料噴射ポンプ、バキュームポンプ等の配置位置がアクチュエータ60aによって制約されてしまう。
これに対して本実施例に係る可変動弁装置10によれば、アクチュエータ60bが内燃機関100のアクチュエータ60aが配置されている側と同じ側のクランク軸線103上に配置されていることから、可変動弁装置10の全長が長くなるのが抑制されている。それにより、可変動弁装置200bに比較して、可変動弁装置10が搭載された内燃機関100の車両への搭載位置の自由度が大きくなっている。また、燃料噴射ポンプ、バキュームポンプ等の配置位置がアクチュエータによって制約されるおそれも生じなくなっている。
図5(c)に示す比較例に係る可変動弁装置200cは、内部カム軸21の位相を制御するベーン61aおよび外部カム軸22の位相を制御するベーン61bがハウジング62d内に収容されたアクチュエータ60dを備えている。このアクチュエータ60dは、二重カム軸20の回転中心線23の一方の側(図5(c)では−X方向側)に配置されている。
可変動弁装置200cにおいてベーン61aおよびベーン61bの容積を本実施例に係る可変動弁装置10のベーン61aおよびベーン61bと同等にした場合には、可変動弁装置200cの全長は可変動弁装置10の全長よりも長くなる。そこで、可変動弁装置200cの全長を小さく抑えるためにベーン61aおよびベーン61bの容積を小さくした場合、可変動弁装置200cの応答性は悪化してしまう。したがって、可変動弁装置200cでは、可変動弁装置200cの応答性を維持しつつ可変動弁装置200cの全長が長くなるのを抑制することは困難である。また、可変動弁装置200cの場合、センタースプール式のOCVと併用することも困難となる。これに対して本実施例に係る可変動弁装置10によれば、可変動弁装置10の応答性が悪化することを抑制し且つ可変動弁装置10の全長が長くなることを抑制しつつ、吸気弁104aおよび吸気弁104bを独立して制御することができる。また、センタースプール式のOCVを用いることができる。
以上説明したように、本実施例に係る可変動弁装置10は、内部カム軸21と外部カム軸22とを有する二重軸構造のカム軸(二重カム軸20)と、内部カム軸21の回転中心線23上に配置されて内部カム軸21の位相を制御するアクチュエータ60aと、内燃機関100のアクチュエータ60aが配置されている側と同じ側のクランク軸線103上に配置されて外部カム軸22の位相を制御するアクチュエータ60bと、を備えている。可変動弁装置10によれば、アクチュエータ60aが内部カム軸21の位相を制御し、アクチュエータ60bが外部カム軸22の位相を制御することで、吸気弁104aおよび吸気弁104bの位相を独立して制御することができる。また、アクチュエータ60bが内燃機関100のアクチュエータ60aが配置されている側と同じ側のクランク軸線103上に配置されていることから、可変動弁装置10の全長が長くなるのを抑制している。
また、可変動弁装置10は、図3および図4において説明したように、内燃機関100の運転状態に基づいてアクチュエータ60a、アクチュエータ60bおよびアクチュエータ60cを制御することでバルブオーバーラップ量を調整する制御装置70を備えている。それにより可変動弁装置10によれば、内燃機関100の運転状態に応じて適切な量のバルブオーバーラップ量を確保することができる。
なお、本実施例において可変動弁装置10は吸気弁104aおよび吸気弁104bの位相を独立して制御する代わりに、排気弁105aおよび排気弁105bの位相を独立して制御してもよい。この場合、アクチュエータ60aおよび二重カム軸20は、図1(a)の排気弁105aおよび排気弁105bの側に配置される。その結果、内部カム軸21は排気弁105aを駆動するカム軸として機能し、外部カム軸22は排気弁105bを駆動するカム軸として機能することになる。
また、本実施例においてアクチュエータ60bは、巻掛け伝動機構を介して外部カム軸22の位相を制御している。しかしながら、内燃機関100のアクチュエータ60aが配置されている側と同じ側のクランク軸線103上に配置されたアクチュエータ60bによって外部カム軸22の位相を制御できる機構であれば、巻掛け伝動機構以外の機構を用いて外部カム軸22の位相を制御してもよい。例えば可変動弁装置10は、巻掛け伝動機構に代えて複数の歯車が組み合わされた歯車伝動機構を介して外部カム軸22の位相を制御してもよい。
しかしながら歯車伝動機構は巻掛け伝動機構に比べて歯車を複雑に組み合わせる必要があることから、可変動弁装置10の構成が複雑化するおそれがある。また、複数の歯車を備える必要があることから、可変動弁装置10が重量化するおそれがある。さらに、内燃機関100の−X方向側の側面のうちアクチュエータ60bとアクチュエータ60aとの間に部材が存在している場合には、この部材を避けるように歯車伝動機構を配置する必要があることから、歯車伝動機構の構成がさらに複雑化するおそれがある。
これに対して巻掛け伝動機構の場合には、複雑な歯車列を用いることなく外部カム軸22の位相を制御できることから可変動弁装置10の構成を簡素化できるとともに軽量化することができる。また、無端伝動帯50は歯車列の場合よりも内燃機関100の−X方向側の部材を容易に避けることができる。この点においても巻掛け伝動機構を用いた場合の方が歯車伝動機構が用いられる場合に比較して可変動弁装置10の構成を簡素化することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 可変動弁装置
20 二重カム軸
21 内部カム軸
22 外部カム軸
23 回転中心線
30 カム軸
40 回転体
50 無端伝動帯
60 アクチュエータ
70 制御装置
80 クランクポジションセンサ
100 内燃機関
101 気筒
103 クランク軸線
104 吸気弁
105 排気弁

Claims (4)

  1. 内燃機関の第1の機関弁を駆動する内部カム軸と、前記内部カム軸の外側に前記内部カム軸と同一の回転中心線を有して配置されて前記内燃機関の第2の機関弁を駆動する外部カム軸と、を備える二重軸構造のカム軸と、
    前記内部カム軸の前記回転中心線上に配置されて前記内部カム軸の位相を制御する第1のアクチュエータと、
    前記内燃機関の前記第1のアクチュエータが配置されている側と同じ側のクランク軸線上に配置されて前記外部カム軸の位相を制御する第2のアクチュエータと、を備えることを特徴とする可変動弁装置。
  2. 前記内燃機関は一つの気筒に2つの吸気弁を有し、
    前記第1の機関弁は2つの前記吸気弁のうち一方の前記吸気弁であり、前記第2の機関弁は他方の前記吸気弁である請求項1記載の可変動弁装置。
  3. 前記内燃機関は一つの気筒に2つの排気弁を有し、
    前記第1の機関弁は2つの前記排気弁のうち一方の前記排気弁であり、前記第2の機関弁は他方の前記排気弁である請求項1記載の可変動弁装置。
  4. 前記第2のアクチュエータは、巻掛け伝動機構を介して前記外部カム軸の位相を制御する請求項1〜3のいずれか1項に記載の可変動弁装置。
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