JP2004092653A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、可変カムシャフトタイミング(VCT: variable camshaft timing) システムの分野に関する。より詳細には、本発明は、中央取付けのスプールバルブの位置を制御することによって、カム位相器のノイズを低減するための方法および装置に関する。
内燃機関の性能は、エンジンの種々のシリンダのインテークバルブを駆動するカムシャフトと、エグゾーストバルブを駆動するカムシャフトという2本のカムシャフトを使用することによって改良することが可能である。
典型的には、このようなカムシャフトの一方は、第1のスプロケットおよびチェーン駆動装置または第1のベルト駆動装置を介してエンジンのクランクシャフトによって駆動され、他方のカムシャフトは、第2のスプロケットおよびチェーン駆動装置または第2のベルト駆動装置を介して、前記一方のカムシャフトによって駆動される。
あるいは、双方のカムシャフトが、単一のクランクシャフトにより駆動されるチェーン駆動装置またはベルト駆動装置により運転される。
2本のカムシャフトを備えたエンジンの性能は、エグゾーストバルブに対するインテークバルブの運転の観点からまたはクランクシャフトの位置に対するバルブ位置の観点からエンジンタイミングを変更するために、一方のカムシャフト(通常はインテークバルブ駆動用のカムシャフト)の他方のカムシャフトおよびクランクシャフトに対する位置関係を変えることによって、アイドル運転の質、燃費、低減排気ガスおよび上昇トルクの観点からさらに改良を加えることが可能である。
引用することによってすべて本明細書の中に含まれる以下の米国特許により開示された情報を考慮することは、本発明の背景を探るのに有用である。
米国特許第 5,002,023号は、本発明の分野におけるVCTシステムについて記述している。このシステムの液圧装置は、適切な作動流体要素を備えるとともに逆方向に作用する一対の液圧シリンダを有している。
作動流体要素は、作動流体を一方のシリンダから他方のシリンダにまたはその逆方向に選択的に移送しており、これにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの周方向位置をアドバンスさせまたはリタードさせている。
制御システムは、一方または他方のシリンダからの作動流体の排出がバルブ内のスプールを中央位置つまり零位置から一方向または他の方向に移動させることによって行われる制御バルブを使用している。
スプールの移動は、スプールの一端に作用する制御液圧Pc の増加または減少に応じて、さらにスプリングの一端に作用する液圧と他端に作用する圧縮スプリングによる機械的な押付力との間の関係に応じて、生じる。
米国特許第 5,107,804号は、本発明の分野における他のタイプのVCTシステムについて記述しており、このシステムの液圧装置は、囲繞されたハウジング内にローブを備えたベーンを有している。このベーンは、上述の米国特許第 5,002,023号により開示された逆方向作用のシリンダに取って代わっている。
ベーンは、ハウジング内でローブの一方の側から他方の側にまたはその逆方向に作動流体を移動させることによりハウジングに対してベーンを一方の側から他方の側に振動させる適切な作動流体要素を有しており、ベーンはハウジングに対して振動可能つまり周方向に移動可能に構成されている。
このようなベーンの振動は、クランクシャフトに対するカムシャフトの位置をアドバンスまたはリタードさせるのに効果的なものである。このVCTシステムの制御システムは、米国特許第 5,002,023号に開示されたものと同一であって、スプールバルブに作用する同種の力に反応する同一タイプのスプールバルブを使用している。
米国特許第 5,172,659号および米国特許第 5,184,578号はいずれも、スプールの一端に作用する液圧による力とスプールの他端に作用する機械的な力とを釣り合わせようとする試みによって発生する、上述したタイプのVCTシステムの問題に取り組んでいる。
米国特許第 5,172,659号および米国特許第 5,184,578号の双方に開示された改良制御システムは、スプールの両端に作用する液圧による力を利用している。スプールの一端に作用する液圧による力は、最大液圧Ps でエンジンオイルギャラリから直接供給される作動流体に起因している。
スプールの他端に作用する液圧による力は、減圧Pc 下でPWMソレノイドからの作動流体に反応して作用する液圧シリンダまたはその他の倍力装置に起因している。スプールの対向端の各々に作用する力が元々同じ作動流体に基づいた液圧であるため、作動流体の圧力または粘性の変化は自己否定的なものであって、スプールの中央位置または零位置には影響を与えない。
米国特許第 5,289,805号は、改良されたVCT方法を提供している。この方法は、所定の設定値を追跡する挙動を生じさせる液圧PWMスプール位置制御および進んだ制御アルゴリズムを利用している。
米国特許第 5,361,735号においては、カムシャフトが、非振動の回転のために一端に固定されたベーンを有している。カムシャフトはまた、カムシャフトとともに回転しかつカムシャフトに対して振動可能なタイミングベルト駆動のプーリを有している。
ベーンは、プーリの対向凹部内にそれぞれ受け入れられた対向配置のローブを有している。カムシャフトは、通常の運転中に発生するトルクパルスに反応して変化する傾向がある。
カムシャフトは、エンジン制御ユニットからの信号に反応して制御バルブのバルブ本体内でのスプールの位置を制御することによって、凹部からのエンジンオイルの流れを選択的に許容しまたは阻止することにより、アドバンスしまたはリタードするようになっている。
スプールは、好ましくはステッピングモータ型の電気モータによって回転させられるロータリー・リニア運動移動手段によって一定の方向に付勢されている。
米国特許第 5,497,738号は、VCTシステムの実施態様で利用された最大液圧Ps においてエンジンオイルギャラリから直接供給された作動流体に起因してスプールの一端に作用する液圧による力を除去する制御システムについて開示している。
ベントスプールの他端に作用する力は、好ましくは可変力ソレノイド型の電気機械的アクチュエータによるものであり、この力は、種々のエンジンパラメータを監視するエンジン制御ユニット(ECU)から出力された電気信号に反応してベントスプールに直接作用している。ECUは、カムシャフト位置およびクランクシャフト位置に対応するセンサ信号を受け取り、この位置情報を利用して相対位相角を計算する。
好ましくは、位相角誤差を補償するクローズドループフィードバックシステムが採用されている。可変力ソレノイドの使用が、緩慢な動的応答性の問題を解決する。このような装置は、スプールバルブの機械的応答性と同程度に速くなるように設計でき、確かに従来の完全液圧差圧制御システムよりもずっと速くなっている。
応答性が速くなることにより、増加したクローズドループゲインを使用することができ、これにより、構成要素の許容誤差および運転環境に対してシステムがそれほど敏感でないようにすることが可能である。
米国特許第 5,657,725号は、駆動のためにエンジンオイル圧を利用する制御システムを示している。このシステムは、ベーンが一端に固定されたカムシャフトを有しており、ベーンはカムシャフトとともに回転可能でカムシャフトに対して振動しないようになっている。カムシャフトはまた、カムシャフトとともに回転しかつカムシャフトとともに振動するハウジングを有している。
ベーンは、ハウジングの対向凹部内に受け入れられた対向ローブを有している。ベーンおよびハウジングが相対的に振動でき、これにより、カムシャフトの位相がクランクシャフトの位相に対して変化するように、凹部はローブよりも周方向長さが長くなっている。
カムシャフトは、通常の運転中に受けるエンジンオイル圧および(または)カムシャフトトルクパルスに反応して方向を変える。エンジン運転状態を示すエンジン制御ユニットからの信号に反応してスプールバルブ本体内のスプールの位置を制御することによって、カムシャフトは、凹部からリターンラインを通るエンジンオイルの流れを選択的に許容しまたは阻止することにより、アドバンスまたはリタードすることができる。
スプールは、エンジン制御ユニットからの信号に反応してその対向端に作用する液圧による力を制御することによって、選択的に配置される。ベーンは、回転中にカムシャフトが受ける一方向の摩擦トルクに対して反作用の力を作用させるように、最も端の位置に付勢されている。
米国特許第 6,247,434号は、エンジンオイルによって駆動される多数位置可変カムシャフトタイミングシステムを示している。このシステム内には、カムシャフトに同期して回転するようにハブがカムシャフトに固定されている。
また、ハウジングがハブを囲繞しており、ハウジングは、ハブおよびカムシャフトとともに回転可能であり、所定の回転角の範囲内でハブおよびカムシャフトに対して振動可能になっている。
ドライブベーンは、ハウジング内において半径方向に配置されており、ハブの外面と協働する。ドリブンベーンは、ハウジング内において半径方向に配置されており、ハブの内面と協働する。ロック装置は、油圧に反応して、ハウジングとハブの間の相対運動を防止している。また制御装置が、ハブに対するハウジングの振動を制御している。
米国特許第 6,250,265号は、内燃機関のためのアクチュエータロック機構を備えた可変バルブタイミングシステムを示している。この可変バルブタイミングシステムは、ベーンが固定されたカムシャフトを有しており、ベーンは、カムシャフトとともに回転しかつカムシャフトに対して振動しないようになっている。
ベーンは、周方向に延びかつ半径方向外方に延びる複数のローブを有している。ベーンは、各ローブに対応する複数の凹部を有する環状ハウジングによって囲繞されており、各ローブは、対応する各凹部に受け入れられている。
ハウジングがカムシャフトおよびベーンとともに回転しているときにベーンおよびカムシャフトに対するハウジングの振動を許容するように、各凹部は、ローブの周方向長さよりも長い周方向長さを有している。ベーンおよびカムシャフトに対するハウジングの振動は、ローブの対向側の各凹部内の加圧エンジンオイルによって励起されている。
好ましくは、凹部内の油圧は、運転中のカムシャフトの回転時に、カムシャフトのトルクパルスから一部引き出されている。環状ロックプレートは、カムシャフトおよび環状ハウジングと同芯に配置されている。
また、環状ロックプレートは、ロックプレートが環状ハウジングと係合してベーンに対する周方向の動きを防止する第1の位置と、ベーンに対する環状ハウジングの周方向の動きを許容する第2の位置との間で、カムシャフトの長手方向の中心軸に沿って環状ハウジングに対して移動可能になっている。
ロックプレートは、第1の位置に向かってスプリングにより付勢されるとともに、エンジンオイル圧により、第1の位置から離れた第2の位置に向かって押圧される。ロックプレートは、エンジンオイル圧がスプリングの付勢力に打ち勝つほど十分に高いときに、これは環状ハウジングおよびベーンの相対位置を変化させるように要求される唯一のときであるが、カムシャフトを挿通する流路によって第2の位置にさらされる。
ロックプレートの移動は、クローズドループ制御システムまたはオープンループ制御システムのいずれかを介して、エンジン電子制御ユニットにより制御される。
米国特許第 6,263,846号は、ベーン型可変カムシャフトタイミングシステムのための制御バルブを示している。この制御バルブは、カムシャフトおよびこれに固定されてカムシャフトとともに回転するハブを有する内燃機関を含んでいる。
また、ハウジングがハブを囲繞しており、ハウジングは、ハブおよびカムシャフトとともに回転可能であり、ハブおよびカムシャフトに対して振動可能になっている。
ドライブベーンは、ハウジング内において半径方向内方に配置されており、ハブとともに協働する。ドリブンベーンは、ハウジングと協働するようにハブ内において半径方向外方に配置されている。また、ドリブンベーンは、アドバンスチャンバおよびリタードチャンバを周方向に交互に限定するように、ドライブベーンと周方向に交互に配置されている。
ハブに対するハウジングの振動を制御するための構成は、電子エンジン制御ユニットと、電子エンジン制御ユニットに反応してアドバンスチャンバに対するエンジンオイル圧を調整するアドバンス制御バルブとを有している。電子エンジン制御ユニットに反応するリタード制御バルブは、リタードチャンバに対してエンジンオイル圧を調整する。
アドバンス通路は、アドバンス制御バルブおよびアドバンスチャンバ間でエンジンオイル圧を伝達する。リタード通路は、リタード制御バルブおよびリタードチャンバ間でエンジンオイル圧を伝達する。
米国特許第 6,311,655号は、ベーン取付けのロックピストン装置を有する多数位置可変カムタイミングシステムを示している。カムシャフトおよび可変カムシャフトタイミングシステムを有する内燃機関において、ロータはカムシャフトに固定されるとともに、カムシャフトに対して回転可能で振動しないように構成されている。
ハウジングは、ロータを囲繞するとともに、ロータおよびカムシャフトの双方に対して回転可能になっており、さらに、最リタード位置および最アドバンス位置間においてロータおよびカムシャフトの双方に対して振動可能になっている。
ロック装置は、ロータまたはハウジングのいずれか一方の内部に設けられるとともに、最リタード位置、最アドバンス位置およびこれらの間の位置において、ロータまたはハウジングのいずれか他方に係脱可能に係合しており、ロータおよびハウジング間の相対運動を防止している。
ロック装置は、ロータをハウジングに固定するために、キーとその逆側に設けられたセレーションとを備えたロックピストンを有している。制御装置は、ハウジングに対するロータの振動を制御する。
米国特許第 6,374,787号は、エンジンオイル圧によって駆動される多数位置可変カムシャフトタイミングシステムを示している。ハブがカムシャフトに同期して回転するようにカムシャフトに固定されている。
ハウジングは、ハブを囲繞しており、ハブおよびカムシャフトとともに回転するとともに、所定の回転角の範囲内でハブおよびカムシャフトに対して振動するようになっている。
ドライブベーンは、ハウジング内において半径方向に配置されており、ハブの外面と協働している。ドリブンベーンは、ハブ内において半径方向に配置されており、ハウジングの内面と協働している。油圧に反応するロック装置は、ハウジングおよびハブ間の相対運動を防止している。制御装置は、ハブに対するハウジングの振動を制御している。
図1には、従来の典型的なフィードバックループ10が示されている。フィードバックループ10の制御目標は、位相器を特定の位置に配置することであり、たとえば、或るタイプのアクチュエータ係合スプールバルブによってスプールバルブを零位置におくことである。
言い換えれば、目標は、スプールバルブ14内のスプールを零位置に静止させた状態で、VCT機構が設定値12により与えられる位相角になるように、位相器(図示せず)の2つの流体保持チャンバ間で流体が流れないようにすることである。このようにして、VCT機構が所望の位相位置におかれて、位相の変化速度が零になる。
VCT機構の動的状態を利用する制御コンピュータプログラム製品は、上述の状態を達成するのに使用されている。コンピュータプログラム製品は、エンジン制御ユニット(ECU)内に存在しているか、またはECUから独立した場所に存在している。
VCTクローズドループ制御機構は、カムシャフト位相変化θ0 16を測定して、これを所望の設定値12と比較することによって、実現されている。VCT機構は、位相器が設定値12によって決定される位置を獲得するように、調整されている。制御法則18は、設定値12を位相変化θ016と比較する。
比較された結果は、スプールバルブ14を位置決めするようにソレノイド20のようなアクチュエータに命令信号を出力するための基準として用いられる。スプールバルブ14のこうした位置決めは、位相誤差(設定値12と位相変化θ0 16との差)が零以外のときに生じる。
スプールは、位相誤差が正(リタード)であれば第1の方向(たとえば右方)に向かって移動し、位相誤差が負(アドバンス)であれば第2の方向(たとえば左方)に向かって移動する。
位相誤差が零であれば、VCT位相は設定値12と等しくなる。このとき、フィードバックループに関する限り、調整の必要はない。スプールは、スプールバルブ14内で流体が流れないように零位置に保持される。
VCTシステム内のカムシャフトおよびクランクシャフト測定パルスは、それぞれカムシャフトおよびクランクシャフトパルス回転盤22,24によって発生する。図示しないクランクシャフトおよびカムシャフトが回転すると、回転盤22,24はそれぞれのシャフトとともに回転する。
回転盤22,24は、測定パルスを送出するセンサによって検出され測定される歯を有している。測定パルスは、それぞれカムシャフトおよびクランクシャフト測定パルスセンサ22a,24aによって検出される。検出されたパルスは、位相測定装置26によって使用される。
これにより、測定位相差が決定される。位相差は、全回転時間で分割されかつ360°を乗じた、連続するクランク・カム間パルスからの時間で定義される。測定された位相差は、θ016として表される。この位相差は、所望のスプール位置に到達するための制御法則18に供給される。
クローズドループ10の制御法則18は、米国特許第 5,184,578号に記述されており、該特許は、引用することによって本件出願の中に含まれる。制御法則の簡略化されたものが図2に示されている。測定された位相26は、比例積分(PI)処理が行われるブロック30においてまず制御法則18の支配を受ける。
典型的には、PI処理は、2つの副処理にさらに分割される。第1の副処理は増幅作用を含み、第2の副処理は積分作用を含んでいる。測定されたVCT位相は、ブロック32において、さらに位相補償の影響を受ける。典型的には、測定された位相26の遅れは、内部で補償される。
位相角設定値12に対して位相器の位置を制御するとき、制御スプールバルブ14は、零位置またはその近傍位置におかれる。位相器を駆動するために、バルブ14は、制御ループ内の誤差量に比例して一端または他端に向かって移動する。上述したように、誤差は、設定値12と位相角θ016との間の差である。
位相器が機械的停止端または機械的限界点まで移動するように命令されたとき、制御ループは作動しなくなる。というのは、位相器の位置は、位置停止端によって指令つまり制限されており、誤差信号によって制限されているのではないからである。
たとえば、ベーンがハウジング内の物理的限界点または停止端に当接した状態で物理的に不可能な方向にさらに移動するように命令されているとき、ループつまり制御法則内の積分器は、物理的に不正確なしたがって好ましくない情報を蓄積する。
実際上、位相器が機械的または物理的停止端に位置しているとき、誤差信号は、スプールバルブ14を移動させるようにPID積分器30に対して作用することが可能である。これにより、位相器を移動させるのに、積分器30が誤差信号を増加し続けることになる。
このような好ましくない状態が発生しないようにするための通常の方法は、制御ループをオープンにするとともに、ソレノイド20に対し、位置停止端の数度の範囲内にあるときに完全オン状態または完全オフ状態のいずれかの状態になるように命令することである。
このようなアプローチは、位相器の駆動に油圧を使用する位相器に対しては良好に作用するが、位相器を前後方向に移動させるのにカムの捩じりを利用する位相器の場合にはノイズを発生させる。
このような捩じり利用の位相器は、ボルグワーナー・インクに譲渡された米国特許第 5,657,725号のような前掲のCTA特許のみならず、単一およびダブルチェック捩じり補助(TA)型位相器およびDM(デュアルモード)位相器を含んでいる。
図3には、4方向バルブを有する従来の位相器34が示されている。図示しないパルス幅変調(PWM)3方向バルブもまた使用される。これら双方とも離れた位置に取り付けられる。スプールバルブ36のようなバルブは位相器チャンバまたはロータの近傍に配置されないので、バルブは離れた位置に取り付けられる。
ベーン(図示せず)が、ハウジング38をアドバンスチャンバ40およびリタードチャンバ42に分割している。供給ライン44が、エンジンオイルのような加圧流体を位相器チャンバ内に供給している。これにより、位相器内の加圧流体が、命令信号に応じてベーンを一方向または逆方向に選択的に移動させている。
その結果、アドバンスチャンバ40内に流入する流体はチャンバ容積を増加させ、リタードチャンバ42から流出する流体はチャンバ容積を減少させる。その逆も同様である。流体の流れは、互いに協働するアドバンスダクト46およびリタードダクト48によって可能になる。いずれのダクト46,48も十分な長さを有している。
アドバンスダクト46は、アドバンスチャンバ40に連結された第1の端部と、バルブハウジング50に連結された第2の端部とを有している。同様に、リタードダクト48は、リタードチャンバ42に連結された第1の端部と、バルブハウジング50に連結された第2の端部とを有している。
双方のダクト内を流れる流体は、アクチュエータ52に係合するスプールバルブ36によって制御可能に停止させられる。流体の排出口は、エグゾーストダクト54によって提供されている。
流体ダクトに対するスプールバルブ36の位置は正確には示されていない。スプールバルブ36の制御は、前掲した任意の制御手段でよい。より詳細なまたは正確な記述は、図4A,4Bおよび4Cに示されている。
図4Aには、零位置におかれたスプールバルブ36が示されている。設計上の要求に応じて、零位置では、スプールバルブ36がアドバンスダクト46およびリタードダクト48の双方を閉塞または密閉することにより流体の流れを停止させるので、流体は流れない。
完全アドバンス位置においては、図4Bに示すように、供給流体44がスプールバルブ36を介して流体を供給するのを許容されるとともに、ダクト46,48が図示するような一定方向の流れを許容される第1の位置にスプール36が移動する。この一定方向の流れは、チェックバルブまたは一方向バルブ(図示せず)により生じる。
エグゾーストダクト54aは、流体の流れを促進して流体回路(ここでは一部のみ図示)を完成している。完全リタード位置においては、図4Cに示すように、供給流体44が流体を供給するのを許容されるとともに、ダクト46,48がチェックバルブまたは一方向バルブ(図示せず)により図示するような一定方向の流れを許容される第2の位置にスプール36が移動する。エグゾーストダクト54bは、流体の流れを促進して流体回路(ここでは一部のみ図示)を完成している。
図4A〜4Cの横に示された各グラフは、スプール位置(x座標)とチャンバ40,42に対して流出入する流体の流速(y座標)との間の機能的関係をそれぞれ示している。また、図4A〜4Cに示す例では、スプール36がダクトを完全に開放または閉塞させるという点に注目していただきたい。
図5には、よく知られた位相器が示されている。このような位相器は、トーマス・ジェイ・ベッカーらによる米国特許第 5,107,804号に記述された位相器である。当該米国特許は、ボルグワーナー・オートモーティブ・アンド・エンジンコンポーネンツ・コーポレーションに譲渡されている。
この位相器は、ハウジング1およびロータ2を有している。ハウジング1およびロータ2は、互いに回転可能に連結されている。言いえれば、位相器は、2本のシャフトの間に配置されている。
一方のシャフトは、この場合、ロータ2に強固に取り付けられたカムシャフト4である。ハウジング1は、チェーン9と噛み合う多数の歯8を有するスプロケットに強固に取り付けられている。
図3ないし図5においては、アドバンスダクト46がアドバンスチャンバに通じており、リタードダクト48がリタードチャンバに通じている。ロータ2の一体的部分である一対のベーン56は、一対のチャンバ領域内にそれぞれ延びており、各チャンバ領域をそれぞれアドバンスチャンバ40およびリタードチャンバ42に分割している。
第1のアドバンスチャンバ40内において、第1の壁部40aは、ベーン56のベーン側壁56aが当該第1の壁部40aに直接物理的に接触するときの物理的停止端として作用している。
同様に、第2の壁部40bは、ベーン56のベーン側壁56bが当該第2の壁部40bに直接物理的に接触するときの物理的停止端として作用している。このように、直接の物理的接触が発生するとき、ハウジング1に対するベーン56の回転運動が物理的に停止する。
スプールバルブ36がベーン56をアドバンスさせまたはリタードさせるように命令されるとき、スプールバルブ36は第1の壁部40aに向かって回転し(図4B参照)、または逆方向に回転する(図4C参照)。
側壁56a,56bがそれぞれ第1、第2の壁部40a,40bに非常に接近しているとき、または実際に物理的に接触しているとき、各面の間の物理的接触によりノイズが発生する。
スプールバルブ36が完全アドバンス位置または完全リタード位置のいずれかの位置に配置されているとき、流体は最大速度で流れるように許容される(図4Bおよび4Cのグラフ参照)。その結果、完全アドバンス位置では、最大圧が作用して位相器が完全アドバンス位置に保持される。同様に、完全リタード位置では、最大圧が作用して位相器が完全リタード位置に保持される。
たとえば、完全アドバンス位置では、第1の壁部40aおよび側壁56aの各面は、互いに非常に近接しており、または実際に互いに物理的に接触している。典型的には、流体の流れの力は、カムシャフト4の捩じり作用によって生じる。その結果、ベーンのストロークのいずれかの端部においてその物理的停止端でまたはその近傍位置で、ベーンの振動によりノイズが発生する。
一対のリタードチャンバ42内にも同様の面が存在していることに注目していただきたい。典型的には、チャンバ内の物理的構成部品は、左右対称になっている。したがって、同一構成部品の記述についてはここでは省略する。
理解されるように、位相器を前後方向に移動させるのに捩じりを使用するVCTシステムにおいては、位相器の物理的停止端(つまりストローク端)またはその近傍位置においてノイズをなくすための適切な装置または方法を有しているのが望ましい。とくに、内燃機関に使用されるTAおよびDM位相器内のノイズを低減させるのが望ましい。
米国特許第 5,002,023号明細書
米国特許第 5,107,804号明細書
米国特許第 5,172,659号明細書
米国特許第 5,184,578号明細書
米国特許第 5,289,805号明細書
米国特許第 5,361,735号明細書
米国特許第 5,497,738号明細書
米国特許第 5,657,725号明細書
米国特許第 6,247,434号明細書
米国特許第 6,250,265号明細書
米国特許第 6,263,846号明細書
米国特許第 6,311,655号明細書
米国特許第 6,374,787号明細書
本発明が解決しようとする課題は、中央取付けのスプールバルブの位置制御を行うことによってカム位相のノイズを低減する点にある。
本発明は、スプールバルブを、零位置と完全アドバンス位置または完全リタード位置との中間位置、より好ましくは、零位置からわずかに外れた位置に移動させることを最も主要な特徴とする。
請求項1の発明は、第1の回転軸および第2の回転軸の間に配置された可変カムタイミング位相器によるノイズ低減方法である。この場合において、位相器は、第1の回転軸に連結された第1の端部と、第2の回転軸に連結された第2の端部とを有している。ハウジングは第1の端部に連結され、ロータは第2の端部に連結されている。ロータは、ハウジング内に配置されかつハウジングをアドバンスチャンバおよびリタードチャンバに分割する少なくとも一つのベーンを有している。ベーンの動きは、ハウジングの内面によって生じる少なくとも一つの物理的停止端によって制限されている。位相器は少なくとも一つのチェックバルブに連結されており、制御法則を有するフィードバック制御ループによって位相器は制御されている。設定値制御信号とフィードバック信号の差に起因する複数の誤差信号を積分器が蓄積しており、位相器はさらに、所定の零位置を有するスプールバルブを有している。積分器1の発明によるノイズ低減方法は、スプールバルブを所定の零位置から外れた位置に移動させることと、制御流体を実質的に遅い流速で移動させることと、ベーンを物理的停止端から実質的に離れた位置に配置することにより、ベーンがハウジングに接触することによるノイズを低減させることとを備えている。
請求項2の発明では、請求項1において、フィードバック制御ループをオープンにする工程をさらに備えている。
請求項3の発明では、請求項1において、スプールバルブが位相器内部の中央に配置されている。
請求項4の発明では、請求項1において、所定の零位置を外れた位置にスプールバルブを移動させる工程が、スプールバルブをリタード方向またはアドバンス方向に向かって移動させることを含んでいる。
請求項5の発明では、請求項1において、所定の零位置がコントローラによって決定されている。
請求項6の発明では、請求項1において、エンジンコントローラがエンジン制御ユニット(ECU)である。
請求項7の発明では、可変カムタイミング位相器が捩じり補助型(TA)位相器である。
請求項8の発明では、可変カムタイミング位相器がカムトルク駆動型(CTA)位相器である。
本発明によれば、位相器が物理的停止端におかれているときにスプールバルブを移動させようとするPID積分器によって発生する誤差を低減させるための方法が提供されている。
位相器を前後方向に移動させるのにカムの捩じりを使用するVCTシステムにおいて、コントローラが位置の停止端を認識しておらず、制御下の積分器が位相器を移動させようとして誤差信号を増加させ続けている場合に、位相器のノイズを低減させるための方法が提供されている。
位相器を前後方向に移動させるのにカムの捩じりを使用するVCTシステムにおいて、停止端でのノイズを発生させるカムの捩じり逆転現象による位相器のノイズを低減させるための方法が提供されている。
VCTシステムにおいて、制御ループがオープン型であってスプールバルブを一端または他端に移動させるとともに、スプールバルブが零位置をわずかに離れて移動するカムトルク駆動型のチェックバルブ付位相器のノイズを低減させるための方法が提供されている。
位相器を前後方向に移動させるのにカムの捩じりを使用するVCTシステムにおいて、位相器の動きを制御するスプール通路内のオイルポートが制限されて位相器の動きが減少するような方法が提供されている。
したがって、カムトルク駆動の位相器において、位相器が第1の駆動シャフトおよび第2の駆動シャフト間に配置されている。この位相器は、第1の駆動シャフトに連結された第1の端部と、第2の駆動シャフトに連結された第2の端部とを有している。
位相器はさらに、第1の端部に連結されたハウジングと、第2の端部に連結されたロータとを有している。ロータは、ハウジング内に形成された少なくとも一つのベーンを有している。ベーンは、ハウジングをアドバンスチャンバおよびリタードチャンバに分割している。
ベーンは、ハウジングの内側面による少なくとも一つの物理的停止端によって制限されている。位相器は、少なくとも一つのチェックバルブに連結されている。また位相器は、さらに、制御法則を有するフィードバック制御ループによって制御されている。
この制御ループにおいては、設定値制御信号およびフィードバック信号間の差異により生じる複数の誤差信号を積分器が蓄積している。位相器はさらに、所定の零位置を有するスプールバルブを備えている。
このような位相器を含む方法は、スプールバルブを所定の零位置から離れた位置に移動させる工程を有しており、これにより、ベーンを物理的停止端から十分な距離離れた位置に配置させ、その結果、ハウジングと接触するベーンによって生じるノイズを低減させる。
本発明によれば、位相器におけるノイズを確実に低減できる方法を実現できる。
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
上述したように、スプールバルブ36が完全アドバンス位置におかれているとき、アドバンスチャンバの物理的限界点により生じる物理的停止端にベーンが当接することにより、ノイズが発生する。
上述したように、スプールバルブ36が完全アドバンス位置におかれているとき、アドバンスチャンバの物理的限界点により生じる物理的停止端にベーンが当接することにより、ノイズが発生する。
図6には、本発明に適用されるカムトルク駆動(CTA)型VCTシステムが示されている。CTAシステムは、ベーン642を駆動するのにエンジンバルブを開閉する力によって生じるカムシャフトのトルク逆転現象を使用している。
CTAシステム内の制御バルブは、アドバンスチャンバ692からリタードチャンバ693への流体の流れまたはその逆方向への流体の流れを許容しており、これにより、ベーン642の移動を許容し、または流体の流れを停止させてベーン642を所定位置にロックしている。CTA位相器はまた、漏れによるオイル損失を補填するためにオイル入力613を有しているが、位相器を移動させるのにエンジンオイル圧を使用してはいない。
CTA位相器システムの詳細な運転は、以下のとおりである。図6は、理想的には流体の流れが生じない零位置を示しており、この零位置では、スプールバルブ614はアドバンス端698およびリタード端610の双方において流体の循環を停止させている。カムの角度関係を変更するように要求されたとき、必然的にベーン642が移動する必要が生じる。
スプールバルブ614と係合するソレノイド620は、零位置から離れた位置にスプール614を移動させるように要求され、これにより、CTA循環路内に流体が流れる。CTA循環路は、理想的には、流体源613からの流体を用いることなく局所的な流体のみを使用しているということが注目される。
その一方、通常の運転中には、いくらか流体漏れが発生しており、流体の不足分は、一方向バルブ615を介して流体源613により補充される必要がある。この場合の流体はエンジンオイルであり、流体源はオイルパンである。
CTA位相器システムには2つのシナリオがある。まず、アドバンスシナリオがあり、この場合には、アドバンスチャンバ692が零位置よりも多量の流体で満たされる必要がある。言い換えれば、アドバンスチャンバ692の大きさつまり容積が増加している。アドバンス型シナリオは、以下のようにして達成される。
好ましくはパルス幅変調(PWM)型であるソレノイド620は、スプールバルブ614の左側部分619がアドバンス端698において依然として流体の流れを停止させるように、スプールバルブ614を右方に移動させる。それと同時に、スプールバルブ614の右側部分622がさらに右方に移動して、リタード端610をダクト699に流体連絡させる。
カムシャフトにおける固有のトルク逆転現象により、リタードチャンバ693から排出した流体は、一方向バルブ696およびダクト694を通ってアドバンスチャンバ692内に導入される。
同様に、リタードシナリオである第2のシナリオにおいては、リタードチャンバ693が零位置よりも多量の流体で満たされる必要がある。言い換えれば、リタードチャンバ693の大きさつまり容積が増加している。リタード型シナリオは、以下のようにして達成される。
好ましくはパルス幅変調(PWM)型であるソレノイド620は、弾性部材621がスプールバルブ614を左方に移動させるように、スプールバルブ614に対する係合力を低下させる。スプールバルブ614の右側部分622は、リタード端610において流体の流れを停止させる。それと同時に、スプールバルブ614の左側部分619がさらに左方に移動して、アドバンス端698をダクト699に流体連絡させる。
カムシャフトにおける固有のトルク逆転現象により、アドバンスチャンバ692から排出された流体は、一方向バルブ697およびダクト695を通ってリタードチャンバ693内に導入される。
上記記述が一般に捩じり駆動型VCTベーン位相器に共通のものであり、図6に示すようなベーン、チャンバ、通路およびバルブの特定の配置が本発明の教示の範囲内で変更され得るということが、当該分野の当業者には理解されるだろう。
たとえば、ベーンの数および配置は変更可能であり、また、位相器の中にはただ1個のベーンしか有していないものもあれば、12個ものベーンを有しているものもある。さらに、ベーンがハウジング上に配置されていて、ロータ上のチャンバ内で往復動するものでもよい。
なお、アクチュエータのタイプはPWMタイプには限定されない。アクチュエータは、VCTシステムの近傍に(つまりシステム内部に)またはシステムから離れて(システム外部に)配置される任意のタイプの可変力ソレノイド、ステッピングモータ、真空アクチュエータまたは油圧制御ピストンでよい。
さらに、スプールバルブは、好ましくは、ロータから離れた位置ではなく、ロータのたとえば中央部または近傍に配置されている。
理解されるように、図6は、CTA位相器システムの理想的な運転状態を示している。実際の物理的なCTAシステムが運転状態にあるとき、CTA位相器の固有の捩じりのような要因が振動を生じさせ、これにより、ベーンがそのストローク端の部材に衝突することによるノイズが発生する。このようなノイズの発生を抑制するために、図7A〜8Cに示すような装置および方法が考案されている。
図7Aにおいては、スプールバルブ614が、捩じり振動を抑制するように流体600の流れを生じさせるのに十分な距離だけ左方に移動するとともに、位相器の角度関係が実質的に損なわれないように制御されている。言い換えれば、ベーン642の面656が面640に十分に接近しているとき、捩じり振動が望ましくないノイズを発生させる。
望ましくないノイズを発生させないようにするために、流体600の流れがチャンバAから十分な流体を導出させる。理解されるように、ノイズは、ベーンがハウジングの側面に衝突することによって発生する。
スプールバルブを零位置に接近させることによって、チャンバからの流体の流れがさらに制限される。図7Aに示すように、ベーン642は、そのストローク端から十分に離れて図左方に移動している。
図7Bにおいては、y座標が流体の流速を表しており、x座標がスプール位置を表している。位置700は零位置を表しており、流速702は位相器の最大流速を表している。位置700の右側がアドバンスシナリオを示しており、位置700の左側がリタードシナリオを示している。
位置Aにおいて最大流速が達成されており、アドバンスシナリオの近傍で維持されている。同様に、位置Rにおいて最大流速が達成されており、リタードシナリオの近傍で維持されている。ベーンがハウジングの物理的停止端に接近したとき、零位置を外れたスプールバルブの位置がノイズの発生を抑制する。
図中の矢印は、アドバンス側のスプールバルブの概略の位置を示している。スプールバルブをアドバンス側に少し移動させることにより、各面640および656の間の物理的接触を停止させるのに十分な制御流体がリタードチャンバR側に向かってゆっくりと移動する。このようにして、いくらか振動があっても、2つの面640,656が接触することによるノイズが発生しないようになり、これにより、ノイズの発生が抑制される。
図7Aおよび7Bに示すように、フィードバック制御ループは、積分器内の誤差の蓄積および検出信号が無視されることにより、オープン状態におかれる。エンジン制御ユニット(ECU)のようなコントローラが、スプールバルブをその零位置から外れた位置まで押圧しまたは引っ張るのに用いられている。
同様に、図8Aにおいて、スプールバルブ614が、捩じり振動を抑制するように流体601の流れを生じさせほど十分右方に移動するとともに、位相器の角度関係が実質的に損なわれないように制御されている。言い換えれば、ベーン642の面657が面641に十分に接近しているとき、捩じり振動が望ましくないノイズを発生させる。
望ましくないノイズを発生させないようにするために、流体601の流れがチャンバRから十分な流体を導出させる。ベーンがハウジングに接近しているときにのみ、スプールバルブが零位置からわずかに離れる側に移動するということが注目される。これにより、ノイズの発生が抑制される。
図8Bにおいては、図7Bと同様に、y座標が流体の流速を表しており、x座標がスプール位置を表している。位置700が零位置を表しており、流速702が位相器の最大流速を表している。位置700の右側がアドバンスシナリオを示しており、位置700の左側がリタードシナリオを示している。
位置Aにおいて最大流速が達成されており、アドバンスシナリオの近傍で維持されている。同様に、位置Rにおいて最大流速が達成されており、リタードシナリオの近傍で維持されている。零位置を外れたスプールバルブの位置がノイズの発生を抑制する。
図中の矢印は、アドバンス側のスプールバルブの概略の位置を示している。図8Aに示すように、スプール614をその零位置から離れる側にわずかに移動させることによって、各面657,641は離れた状態に保持されている。
本発明によれば、位相器の位置を位相角設定値に制御するときに、スプールバルブが零位置またはその近傍位置におかれる。位相器を移動させるために、バルブが、制御ループ内の誤差量に比例して一端または他端に向かって移動する。誤差は、設定値と位相角位置フィードバックの差である。
位相器が機械的停止端まで移動するように命令されたとき、制御ループは作動しなくなる。なぜなら、位相器の位置は位置停止端によって決定されまたは物理的に制限されており、コントローラによる誤差信号によって決定されるからではないからである。
位相器が位置停止端にあるとき、誤差信号は、PID積分器がスプールバルブを移動させるように作用する。コントローラは位置の停止端を認識していないので、制御下の積分器は、誤差信号を増加させ続けて位相器を移動させようとする。
このようなことが生じないようにするための通常の方法は、ベーンが位置停止端の数度の範囲内にあるときに、制御ループをオープン状態にして、ソレノイドを完全オンまたは完全オフのいずれかの状態にするように命令することである。
このようなアプローチは、位相器を駆動するのに油圧を使用する位相器の場合には良好に作動するが、位相器を前後方向に移動させるのにカムの捩じりを利用する位相器の場合にはノイズを発生させる。
このような捩じり補助の位相器は、本願発明の背景の欄で挙げたボルグワーナーのCTA特許と、米国特許第 5,657,725号(ヒースループおよびバターフィールドによるシングルおよびデュアルチェックTA位相器およびDA位相器)のようなTA特許とを含んでいる。
理解されるように、カムの捩じり逆転現象により位相器のハウジングに衝突するロータは、停止端でノイズを発生させる。カムトルク駆動型位相器(たとえばチェックバルブ付位相器)におけるこうしたノイズを低減させるために、制御ループがオープン状態にされている。
この場合には、スプールバルブを一端または他端まで移動させるのではなく、図7Aおよび図8Aの例に示すように、スプールバルブは、零位置をわずかに外れた位置に移動している。これを行うことによって、位相器の動きを制御するスプール通路内の流体ポートが制限される。さらに、位相器の動きが減少して、位相器のノイズを低減させる。
ロータを前後方向に移動させるのにエンジンオイル圧を使用する位相器においては、全エンジンオイル圧がロータをスプロケットハウジングの側に押圧するのを許容するように、バルブが完全に開放されている。さらに、本発明は、OPA型VCTシステムを含む位相器を使用することを意図している。
以下の事項は、本発明に関連する用語および概念である。
所定の零位置を外れるということは、流体の流れがノイズを低減させるほど十分にスプールバルブを配置することで定義されまたは理解されるということが注目される。
所定の零位置を外れるということは、流体の流れがノイズを低減させるほど十分にスプールバルブを配置することで定義されまたは理解されるということが注目される。
上記流体が作動流体であるということが注目されるべきである。作動流体は、ベーン位相器内でベーンを移動させる流体のことである。典型的には、作動流体はエンジンオイルを含んでいるが、これとは別個の作動流体でもよい。
本発明のVCTシステムは、カムトルク駆動(CTA)VCTシステムである。VCTシステムは、ベーンを移動させるのにエンジンバルブを開閉させる力によって生じるカムシャフト内のトルク逆転現象を使用している。
CTAシステム内の制御バルブは、アドバンスチャンバからリタードチャンバへの流体の流れを許容しており、これにより、ベーンの移動を許容しまたは流体の流れを停止させて、ベーンを所定位置にロックしている。
CTA位相器はまた、漏れによる損失を補填するためにオイル導入口を有しているが、位相器を移動させるのにエンジンオイル圧を使用してはいない。ベーンは、チャンバ内に収容されるとともに、作動流体が作用する半径方向の部材である。ベーン位相器は、チャンバ内で移動するベーンによって駆動される位相器である。
エンジンには、一つまたはそれ以上のカムシャフトがある。カムシャフトは、ベルト、チェーン、ギヤまたは他のカムシャフトにより駆動される。カムシャフト上には、バルブを押圧するローブが設けられている。
多数本のカムシャフトを有するエンジンにおいては、大抵の場合、エグゾーストバルブ用に1本のシャフトが設けられ、インテークバルブ用に1本のシャフトが設けられている。V型エンジンは、通常、各バンクに1本ずつ2本のカムシャフトを有しているか、または各バンクにインテークバルブ用およびエグゾーストバルブ用の4本のカムシャフトを有している。
チャンバは、ベーンがその内部で回転する空間領域として定義されている。チャンバは、クランクシャフトに対してバルブを速めに開放させるアドバンスチャンバと、クランクシャフトに対してバルブを遅めに開放させるリタードチャンバとに分割されている。
チェックバルブは、一方向のみの流体の流れを許容するバルブとして定義されている。クローズドループは、一つの特性を他の特性に反応させて変化させるとともに、その変化が正しくなされたかどうかチェックして、所望の結果が得られるように作用を調整する制御システムとして定義されている。
たとえば、ECUからの命令に反応して位相器位置を変化させるバルブを移動させ、実際の位相器位置をチェックして、バルブを再度正規の位置に移動させる。制御バルブは、位相器への流体の流れを制御するバルブである。制御バルブは、CTAシステムの位相器の内部に存在している。
制御バルブは、油圧またはソレノイドによって駆動される。クランクシャフトは、ピストンからの動力により、トランスミッションおよびカムシャフトを駆動する。スプールバルブは、スプール型の制御バルブとして定義されている。典型的には、スプールは穴内に配置されて、一方の通路を他方の通路に連絡している。スプールは、大抵の場合、位相器のロータの中心軸に配置されている。
差圧制御システム(DPCS: differential pressure control system)は、スプールの各端部への作動流体圧を使用して、スプールバルブを移動させるシステムである。
スプールの一端は他端よりも大きくなっており、一端に作用する流体は通常は油圧制御のPWMバルブによって制御され、全供給圧はスプールの他端に供給されており、これにより、差圧が生じている。バルブ制御ユニット(VCU: valve control unit)は、VCTシステムを制御するための制御回路である。典型的には、VCUは、ECUからの命令に反応して作動する。
ドリブンシャフトは、VCT内において動力を受ける任意のシャフトであり、大抵の場合、カムシャフトである。ドライブシャフトは、VCT内において動力を供給する任意のシャフトであり、大抵の場合はクランクシャフトであるが、一方のカムシャフトに対する他方の駆動カムシャフトの場合もある。
ECUは、車載コンピュータであるエンジン制御ユニットである。エンジンオイルは、エンジンを潤滑するのに使用されるオイルであり、制御バルブを介して位相器を駆動するのに圧力を作用させている。
ハウジングは、チャンバを備えた位相器の外側部分として定義されている。ハウジングの外側部分は、タイミングベルト用のプーリ、タイミングチェーン用のスプロケットまたはタイミングギヤ用のギヤである。作動流体は、ブレーキオイルやパワーステアリングオイルと同様に、液圧シリンダに使用される任意のオイルである。
ロックピンは、位相器を所定位置にロックするように配置されている。ロックピンは、エンジン始動時や停止時のように、油圧が低すぎて位相器を保持できない場合に通常用いられる。
OPA型のVCTシステムは、ベーンを移動させるのにエンジンオイル圧をベーンの一方の側または他方の側に作用させる一般的な位相器を使用している。
オープンループは、作用を確認するためのフィードバックを行うことなく、一方の特性を他方の特性に反応して変化させる(たとえば、ECUからの命令信号に反応してバルブを移動させる)制御システム内で用いられている。
位相は、カムシャフトおよびクランクシャフト間(または、位相器が他方のカムによって駆動される場合には、一方のカムシャフトおよび他方のカムシャフト間)の相対的角度位置として定義されている。位相器は、カムに据え付けられる全体の部分として定義されている。
位相器は、典型的には、ロータおよびハウジング、さらにはスプールバルブおよびチェックバルブから構成されている。ピストン位相器は、内燃機関のシリンダ内のピストンによって駆動される位相器である。ロータは、カムシャフトに装着された、位相器の内側部分である。
PWMは、電圧または流体圧のオン・オフパルスのタイミングを変化させることによって、変化する力または圧力を提供している。ソレノイドは、機械的アームを移動させるのにコイル内を流れる電流を使用する電気式アクチュエータである。
可変力ソレノイド(VFS: variable force solenoid)は、通常は供給電流のPWMによってその駆動力が変化し得るソレノイドである。VFSは、オン・オフソレノイドに対向している。
スプロケットは、エンジンタイミングチェーンのようなチェーンとともに使用される部材である。
タイミングとは、ピストンが或る限定位置(通常は上死点(TDC))に達する時間と他の事象が起こる時間との間の関係として定義される。たとえば、VCTまたはVVTシステムにおいては、タイミングは通常、バルブが開くときまたは閉じるときに関係している。点火時刻は、点火プラグが点火するときに関係している。
トーション・アシスト(TA)位相器またはトルク・アシスト位相器は、OPA位相器の変形例であって、オイル供給ラインにチェックバルブを付加しており(つまり、単一のチェックバルブの実施態様)、または各チャンバへの供給ラインにチェックバルブを付加している(つまり、2つのチェックバルブの実施態様)。
チェックバルブは、トルク逆転による油圧パルスが油圧システム内に伝搬するのを阻止するとともに、ベーンがトルク逆転により後退するのを停止させる。TAシステムにおいては、前方へのトルク効果によるベーンの動きが許容されている。このため、トーション・アシストという表現が用いられている。ベーンの動きのグラフは、階段状である。
VCTシステムは、位相器、制御バルブ、制御バルブアクチュエータおよび制御回路を有している。
可変カムタイミング(VCT)は、エンジンのインテークバルブおよび(または)エグゾーストバルブを駆動する一つまたはそれ以上のカムシャフト間の角度関係(位相)を制御しまたは変化させるための方法であって物ではない。角度関係はまた、クランクシャフトがピストンに連結されているところのカムおよびクランクシャフト間の位相関係を含んでいる。
可変バルブタイミング(VVT:variable valve timing)は、バルブタイミングを変化させる任意の方法である。VVTはVCTに関連している。VVTは、カムの形状を変えることによって、あるいは、カムに対するカムローブの関係、カムまたはバルブに対するバルブアクチュエータの関係を変えることによって、達成される。
またVVTは、電気式または液圧式アクチュエータを使用してバルブを個々に制御することによって、達成される。言い換えれば、すべてのVCTはVVTであるが、VVTがすべてVCTであるというわけではない。
本発明の一実施例は、たとえば、コントローラとして作用するECUを備えた自動車制御システムのようなコンピュータシステムとともに使用されるプログラム製品として実行されている。
プログラム製品のプログラムは、本発明においてクレームされかつ明細書中に記述された方法を含む実施例の機能を限定しており、種々の信号保持媒体に含まれ得る。具体的な信号保持媒体は、以下のものを含むが、これらには限定されない。
(i)PROM,EPROMなどのようなプログラム可能な装置に永久に格納された情報。(ii)書込不可の記憶媒体に永久に格納された情報(例:CD−ROMドライブによって読み取り可能なCD−ROMディスクのようなコンピュータ内のリードオンリーメモリ装置)。
(iii) 書き込み可能な記憶媒体に格納された変更可能な情報(例:ハードディスクまたはディスケットドライブ内のフレキシブルディスク)。(iv)ワイヤレス通信を含むコンピュータネットワークまたは電話回線ネットワーク、あるいは自動車の車載コントローラのような通信手段によってコンピュータに伝達される情報。
いくつかの実施例は、とくに、インターネットおよびその他のネットワークからダウンロードされた情報を含んでいる。上記信号保持媒体は、本発明の機能を導く、コンピュータにより読み取り可能な指令を含んでいるとき、本発明の実施例を表している。
一般に、本発明の実施例を実施するように実行されるルーチーンは、オペレーティングシステムの一部として、あるいは特定のアプリケーション、コンポーネント、プログラム、モジュール、オブジェクトまたは一連の指令として実施されようがされまいが、ここでは、「プログラム」と呼称される。
コンピュータプログラムは、典型的には、機械が読み取り可能なフォーマットに、したがって実行可能な命令に変換される多数の命令から構成されている。またプログラムは、プログラムに局所的に存在するか、あるいは、メモリまたは記憶装置に見出される変数およびデータ構造から構成されている。
なお、ここで記述される種々のプログラムは、本発明の特定の実施例において実施されるアプリケーションに基づいて確認される。その一方、任意の特定のプログラム用語が単に便宜上用いられており、したがって、本発明が、このような用語によって認定されまたは示唆される任意の特定のアプリケーションのみへの使用に限定されるべきではないということが理解されるべきである。
本発明が関連する分野の当業者は、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施態様を構築し得る。上述の実施態様はあらゆる点で単なる例示としてのみみなされるべきものであり、限定的なものではない。
それゆえ、本発明の範囲は、上記記述内容よりもむしろ添付の請求の範囲に示されている。したがって、本発明が個々の実施態様に関連して説明されてきたものの、構造、順序、材料その他の変更は、本発明の範囲内においてではあるが、当該技術分野の当業者にとって明らかであろう。
10: フィードバック制御ループ
12: 設定値
14: スプールバルブ
16: フィードバック信号
18: 制御法則
30: 積分器(PI制御)
36: スプールバルブ
38: ハウジング
56: ベーン
614: スプールバルブ
615: チェックバルブ
640: 物理的停止端
641: 物理的停止端
642: ベーン
692: アドバンスチャンバ
693: リタードチャンバ
696: チェックバルブ
697: チェックバルブ
N: 零位置
12: 設定値
14: スプールバルブ
16: フィードバック信号
18: 制御法則
30: 積分器(PI制御)
36: スプールバルブ
38: ハウジング
56: ベーン
614: スプールバルブ
615: チェックバルブ
640: 物理的停止端
641: 物理的停止端
642: ベーン
692: アドバンスチャンバ
693: リタードチャンバ
696: チェックバルブ
697: チェックバルブ
N: 零位置
Claims (8)
- 第1の回転軸および第2の回転軸の間に配置された可変カムタイミング位相器によるノイズ低減方法であって、
位相器が、第1の回転軸に連結された第1の端部と、第2の回転軸に連結された第2の端部とを有し、ハウジング(38)が第1の端部に連結され、ロータが第2の端部に連結されており、ロータが、ハウジング(38)内に配置されかつハウジング(38)をアドバンスチャンバ(692)およびリタードチャンバ(693)に分割する少なくとも一つのベーン(56,642)を有しており、ベーン(56,642)の動きが、ハウジング(38)の内面によって生じる少なくとも一つの物理的停止端(640,641)によって制限されており、位相器が少なくとも一つのチェックバルブ(615,696,697)に連結されており、制御法則(18)を有するフィードバック制御ループ(1)によって位相器が制御されており、積分器(30)が設定値制御信号(12)とフィードバック信号(16)の差に起因する複数の誤差信号を蓄積しており、位相器がさらに、所定の零位置(N)を有するスプールバルブ(14,36,614)を有しており、
位相器によるノイズ低減方法が、
スプールバルブ(14,36,614)を、所定の零位置(N)から外れた位置に移動させることと、
制御流体を実質的に遅い流速で移動させることと、
ベーン(56,642)を物理的停止端(640,641)から実質的に離れた位置に配置することにより、ベーン(56,642)がハウジング(38)に接触することによるノイズを低減させることと、
を備えた位相器のノイズ低減方法。 - 請求項1において、
フィードバック制御ループ(1)をオープンにする工程をさらに備えている、
ことを特徴とする位相器のノイズ低減方法。 - 請求項1において、
スプールバルブ(14,36,614)が位相器内部の中央に配置されている、
ことを特徴とする位相器のノイズ低減方法。 - 請求項1において、
所定の零位置(N)を外れた位置にスプールバルブ(14,36,614)を移動させる工程が、スプールバルブ(14,36,614)をリタード方向またはアドバンス方向に向かって移動させることを含んでいる、
ことを特徴とする位相器のノイズ低減方法。 - 請求項1において、
所定の零位置(N)がコントローラによって決定されている、
ことを特徴とする位相器のノイズ低減方法。 - 請求項1において、
エンジンコントローラがエンジン制御ユニット(ECU)である、
ことを特徴とする位相器のノイズ低減方法。 - 請求項1において、
可変カムタイミング位相器が捩じり補助型(TA)位相器である、
ことを特徴とする位相器のノイズ低減方法。 - 請求項1において、
可変カムタイミング位相器がカムトルク駆動型(CTA)位相器である、
ことを特徴とする位相器のノイズ低減方法。
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